JP7467080B2 - チャック装置 - Google Patents
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Description
(1)複数の杆体が、ワークの保持を解除する場合に、ワークの保持を解除する場合に、ワーク保持爪部を前記ハウジングのワーク当接面から離間させつつ各々のワーク保持爪部がお互いに離れるように一体に揺動させることにより、ワークを厚み方向である駆動体の進退方向で保持するため、ワークが板材のときにワークを変形させずに保持することができる。
また、突起とガイド溝とが係合している場合は、杆体が駆動体の進退方向に対して平行となり、突起とガイド溝との係合が解除されている場合は、杆体が駆動体の進退方向に対して傾いていることにより、ガイド溝と突起を設けるだけで杆体が揺動自在となるため、簡便な構成で杆体を揺動自在とすることができる。
図1は本発明の実施例であるチャック装置を組み込んだ工作機械の斜視図であり、図2は図1に示す工作機械の加工室の平面図である。
加工室11内は、図2に示すように、加工モジュール移動機構13がベッド14上に設けられている。
加工モジュール移動機構13はベッド14上をY方向に移動自在であり、加工モジュール15をZ方向に移動自在に載置している。
加工モジュール15には、不図示の刃物台と工作機械10に供給されたワークを保持するチャック装置100とが取り付けられている。
図3Aは本発明の実施例であるチャック装置を示す斜視図であり、図3Bは図3Aに示すチャック装置の内部を示す斜視図であり、図4は図3AのIV-IV断面図である。
なお、チャック装置100の長軸方向がZ方向に対応し、Z方向およびX方向(鉛直方向)と直交する方向がY方向に対応する。
ハウジング110は、ベース111と、ベース111に取り付けられるハウジング本体112と、後述する杆体120を摺動自在に保持するスリーブ113と、後述する杆体120のガイド溝121aと係合する係合部材114と、ワークを受ける円柱状の受け部材115と、ハウジング本体112に挿入される後述する支持体130の抜け止めとなる円柱状の支持体押さえ116とを有している。
ハウジング本体112の後端側には円柱状でZ方向に伸びる凹部112aが形成されており、この凹部112aとベース111との間で後述する駆動体140を進退自在とする駆動体移動空間Vが形成されている。
また、ハウジング本体112には、Z方向に伸びて凹部112aと連通する3つの貫通孔112bが形成されている。
この貫通孔112bの中心軸は、チャック装置100の中心軸Cとほぼ平行であると共にこの中心軸Cを中心とする単一円周上に設けられている。
そして、貫通孔112bは、Z方向から見て等間隔(本実施例では120度間隔)に形成されている。
また、ハウジング本体112の側周面112cには、後述する支持体130を挿入するための支持体挿入孔112dおよび係合部材114を挿入するための係合部材挿入孔112eが貫通孔112bと同じ数だけ形成されている。
さらに、ハウジング本体112の前面112fには、受け部材115の後端部を収容するための円柱状の受け部材収容凹部112gが形成されている。
係合部材114の先端(中心軸C側)には、Z方向から見てV字状の突起114aが形成されている。
また、受け部材115の前端にはZ方向と直交する平面状のワーク当接面115aが形成されている。
杆体本体121には、ハウジング本体112の内周面112hと対向する面にZ方向(すなわち、チャック装置100の中心軸Cが伸びる方向)に伸びるガイド溝121aが形成されている。
ワーク保持爪部122は、保持するワークのサイズによって杆体本体121に対して交換自在となっており、ハウジング110から突出している。
このワーク保持爪部122は、杆体本体121に連結されチャック装置100の中心軸Cに向かって伸びる腕部分122aと、この腕部分122aの先端から前方に向かって中心軸Cと略平行に伸びるワーク当接部分122bと、このワーク当接部分122bの先端から中心軸Cに向かって伸びると共にワークを保持する際にハウジング110のワーク当接面115aと対向する爪部分122cとから形成されている。
したがって、ハウジング110は、それぞれの杆体120をそれぞれの支持体130を介して揺動自在に収容していることになる。
また、支持体130は、径方向に貫通孔131が形成されている。
この貫通孔131の直径は、スリーブ本体113aの直径および杆体本体121とほぼ等しくなっている。
したがって、支持体130は、杆体120を緩挿した状態で支持している。
駆動軸141は、一端側が加工モジュール15と連結されており、他端側がハウジング本体112に挿通されている。
これにより、駆動軸141は、ハウジング110に対して進退自在となっている。
連結部材142は、三角柱状の部材であり、各辺からは杆体保持部142aが突出している。
杆体保持部142aは、Z方向からみるとU字状であり、杆体本体121を収容している。
杆体保持部142aの杆体本体121と相対する面には、ピン挿入孔142aaが形成されている。
連結ピン151は、駆動体140のピン挿入孔142aaと杆体本体121の後方に形成された貫通孔121bに挿通されている。
止めネジ152は、杆体本体121に形成された貫通孔121bと直交するネジ孔121cに螺着されて連結ピン151と当接している。
バネ153は、杆体120をチャック装置100の中心軸Cから遠ざける方向に付勢している。
図5Aはワーク保持爪部を開いた状態のチャック装置の断面図であり、図5Bはワーク保持爪部を閉じてワークを保持した状態のチャック装置の断面図であり、図5Cはワーク保持爪部を閉じてワーク保持爪部をワーク当接面に近づけた状態のチャック装置の断面図である。
係合部材114の突起114aが杆体120のガイド溝121aの後端側に形成された後端斜面121d(図5A参照)を登るとき、係合部材114がハウジング本体112に固定されていることから、杆体120が係合部材114によりチャック装置100の中心軸C側に移動しようとする。
このとき、支持体130がハウジング110(ハウジング本体112)に対して揺動自在であることから、支持体130に緩挿されている杆体120が支持体130を中心に揺動し、杆体120のワーク保持爪部122がチャック装置100の中心軸Cから遠ざかる方向に揺動する。
したがって、突起114aが杆体120の後端斜面121dを登り、突起114aとガイド溝121aとが係合していない場合、杆体120がチャック装置100の中心軸C(駆動体140の進退方向)に対して傾くことになり、図5Aに示すようなワーク保持爪部122が開いた状態(Z方向から見てチャック装置100の中心軸Cと平行なワーク保持爪部122の内端面122caが、受け部材115より広がっている状態)となる。
そして、不図示のワーク搬出装置が、チャック装置100のワーク当接面115aにワークWを当接させる。
係合部材114の突起114aが杆体120の後端斜面121dを下るとき、係合部材114の突起114aがハウジング本体112に固定されていること、および、バネ153により杆体120がハウジング本体112の外周側に付勢されていることから、杆体120が係合部材114によりチャック装置100の中心軸Cから遠ざかる側に移動しようとする。
このとき、支持体130がハウジング110(ハウジング本体112)に対して揺動自在であることから、支持体130に緩挿されている杆体120が支持体130を中心に揺動し、杆体120のワーク保持爪部122がチャック装置100の中心軸Cから近づく方向に揺動する。
したがって、突起114aが杆体120の後端斜面121dを下り、突起114aとガイド溝121aとが係合している場合、杆体120がチャック装置100の中心軸C(駆動体140の進退方向)に対してほぼ平行となることになり、図5Bに示すようなワーク保持爪部122が閉じた状態となる。
また、バネ153による杆体120の付勢方向は、杆体120のワーク保持爪部122の相互間の距離を狭める方向となっている。
このとき、係合部材114の突起114aがハウジング本体112に固定されていることから、杆体120がZ方向後方に動くと、係合部材114の突起114aが杆体120のガイド溝121aと係合した状態でガイド溝121a内を摺動する。
これにより、杆体120はチャック装置100の中心軸C(すなわち、駆動体140の進退方向)と平行を保ったままZ方向後方に移動し、ワーク保持爪部122の側端面122cbが、図5Cに示すように、ワークWと当接し、ワークWはワーク保持爪部122の爪部分122cとワーク当接面115aとで保持、すなわち、ワークWの厚み方向で保持される。
なお、杆体120はチャック装置100の中心軸Cと平行を保ったままZ方向後方に移動しているとき、バネ153により杆体120がハウジング本体112の外周側に付勢されていることから、杆体120のワーク保持爪部122の相互間の距離を縮める方向に杆体120が付勢され続けている。
そして、この杆体揺動機構により、複数の杆体120が、ワークWの保持を解除する場合に、ワーク保持爪部122をハウジング110のワーク当接面115aから離間させつつ各々のワーク保持爪部122がお互いに離れるように一体に揺動し、複数の杆体120が、ワークWを保持する場合に、ワーク保持爪部122をハウジング110のワーク当接面115aに接近させつつ各々のワーク保持爪部122がお互いに近づくように一体に揺動した後、駆動体140の進退方向と平行に一体に移動してワーク保持爪部122をワークWに当接させている。
これにより、ワークWが薄い板材であってもワークWを変形させずに保持することができる。
なお、支持体の個数についても、杆体と同様である。
11 ・・・ 加工室
12 ・・・ ドア
13 ・・・ 加工モジュール移動機構
14 ・・・ ベッド
15 ・・・ 加工モジュール
100 ・・・ チャック装置
110 ・・・ ハウジング
111 ・・・ ベース
111a ・・・ 貫通孔
112 ・・・ ハウジング本体
112a ・・・ 凹部
112b ・・・ 貫通孔
112c ・・・ 側周面
112d ・・・ 支持体挿入孔
112e ・・・ 係合部材挿入孔
112f ・・・ 前面
112g ・・・ 受け部材収容凹部
112h ・・・ 内周面
113 ・・・ スリーブ
113a ・・・ スリーブ本体
113b ・・・ 封止部座
113c ・・・ 抜け止めリング
114 ・・・ 係合部材
114a ・・・ 突起
115 ・・・ 受け部材
115a ・・・ ワーク当接面
116 ・・・ 支持体押さえ
120 ・・・ 杆体
121 ・・・ 杆体本体
121a ・・・ ガイド溝
121b ・・・ 貫通孔
121c ・・・ ネジ孔
121d ・・・ 後端斜面
122 ・・・ ワーク保持爪部
122a ・・・ 腕部分
122b ・・・ ワーク当接部分
122c ・・・ 爪部分
122ca・・・ 内端面
122cb・・・ 側端面
130 ・・・ 支持体
131 ・・・ 貫通孔
140 ・・・ 駆動体
141 ・・・ 駆動軸
142 ・・・ 連結部材
142a ・・・ 杆体保持部
142aa・・・ ピン挿入孔
143 ・・・ 押さえ
150 ・・・ 連結機構
151 ・・・ 連結ピン
152 ・・・ 止めネジ
153 ・・・ バネ(弾性体)
V ・・・ 駆動体移動空間
C ・・・ 中心軸
W ・・・ ワーク
Claims (3)
- 工作機械に供給されたワークを保持するワーク保持爪部を設けた複数の杆体と、
該複数の杆体の各々を支持する支持体と、
前記複数の杆体の各々を前記支持体を中心に揺動自在に収容するハウジングと、
前記ハウジングに対して前記複数の杆体を一体に進退移動させる駆動体と、
前記杆体を前記支持体を中心に揺動させる杆体揺動機構と、を備えたチャック装置であって、
前記ハウジングが、前記ワーク保持爪部と対向配置されたワーク当接面を有し、
前記複数の杆体が、前記ワークの保持を解除する場合に、前記ワーク保持爪部を前記ハウジングのワーク当接面から離間させつつ各々の前記ワーク保持爪部がお互いに離れるように一体に揺動し、
前記複数の杆体が、前記ワークを保持する場合に、前記ワーク保持爪部を前記ハウジングのワーク当接面に接近させつつ各々の前記ワーク保持爪部がお互いに近づくように一体に揺動した後、前記駆動体の進退方向と平行に一体に移動して前記ワーク保持爪部を前記ワークに当接させ、
前記杆体揺動機構が、ガイド溝と該ガイド溝に係合する突起とを有し、
前記突起と前記ガイド溝とが係合している場合は、前記杆体が前記駆動体の進退方向に対して平行となり、
前記突起と前記ガイド溝との係合が解除されている場合は、前記杆体が前記駆動体の進退方向に対して傾いている、チャック装置。 - 前記杆体揺動機構のガイド溝が、前記杆体に形成され、
前記杆体揺動機構の突起が、前記ハウジングに形成されている、請求項1に記載のチャック装置。 - 前記杆体と前記駆動体との間に、各々の前記杆体のワーク保持爪部が近づく方向に前記杆体を付勢する弾性体が介挿されている、請求項2に記載のチャック装置。
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