JP2009285780A - ドローダウンチャック - Google Patents
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Abstract
【課題】 チャック本体に設けたバランスウェイトによって把握爪によるワークのクランプ力の低下を防ぐことが可能なドローダウンチャックを提供する。
【解決手段】 チャック本体2の内部空間5にバランスウェイト14を軸部材18により揺動可能に軸支する。そのバランスウェイト14を、チャック本体2の回転により把握爪11に生じる遠心力F1によってドローバー10がチャック本体2前方へ移動する力を打ち消すようにドローバー10に連繋した。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ガイド孔に沿って移動するドローバーの前端の把握爪によりワークのクランプ、アンクランプを行うようにしたドローダウンチャックに関する。
従来、ドローダウンチャックは、チャック本体のチャック軸線に対して斜めにガイド孔を設け、そのガイド孔に前端に把握爪を取付けたドローバーを嵌挿し、チャック軸線方向に移動可能な駆動部材によって前記ドローバーをガイド孔に沿って移動させて把握爪によりワークをクランプ、アンクランプするものである。また、特許文献1に記載のように、チャック本体の回転により把握爪に生じる遠心力によってチャック半径方向外方に把握爪が移動してワークのクランプ力が低下するので、各把握爪に扇形状のバランスウェイトを取付け、チャック本体の回転によりバランスウェイトに生じる遠心力によって把握爪をチャック半径方向内方へ移動させる力を発生させ、その力により前記把握爪に生じる遠心力を打ち消すようにしたものが知られている。
特開2000−126912号公報
上記のものでは、ワークをクランプするときに、ワークを各バランスウェイトの挿通孔を通過させるようになっている。ところが、ワークをクランプしたときには、各バランスウェイトがチャック本体の前方で重なった状態となるので、重なって形成される挿通孔を通して切削工具を把握爪付近に近づけることが出来ないために、加工するワーク形状及び加工箇所が限られるおそれがあった。また、把握爪にバランスウェイトが取付けられているので、ワーク加工で生じた切屑がバランスウェイトに絡むおそれがあり、切屑によりワークが傷付くおそれがあった。
そこで本発明の課題は、上記問題点に鑑み、チャック本体に設けたバランスウェイトによって把握爪によるワークのクランプ力の低下を防ぐことが可能なドローダウンチャックを提供することを目的とする。
そこで本発明の課題は、上記問題点に鑑み、チャック本体に設けたバランスウェイトによって把握爪によるワークのクランプ力の低下を防ぐことが可能なドローダウンチャックを提供することを目的とする。
本発明は、チャック本体のチャック軸線に対して斜めにガイド孔を設け、そのガイド孔に前端に把握爪を取付けたドローバーを嵌挿し、チャック軸線方向に移動可能な駆動部材によって前記ドローバーをガイド孔に沿って移動させて把握爪によりワークをクランプ、アンクランプするように構成されたドローダウンチャックにおいて、チャック本体にバランスウェイトをチャック本体の回転により揺動可能に設け、そのバランスウェイトを、チャック本体の回転により把握爪に生じる遠心力によってドローバーをチャック本体前方へ移動させる力を打ち消すようにドローバーに連繋して成ることを特徴とする。具体的には、バランスウェイトの一方をドローバーの外周面に設けた係合溝に係合させ、チャック本体の回転により生じるバランスウェイトに作用する遠心力でバランスウェイトの他方をチャック本体外方へ揺動させると共に、前記バランスウェイトの他方の揺動により前記バランスウェイトの一方をチャック本体後方へ揺動させて前記バランスウェイトの一方にドローバーをチャック本体後方へ引き込む力を作用させるようにしたことを特徴とする。
本発明では、チャック本体にバランスウェイトをチャック本体の回転により揺動可能に設け、そのバランスウェイトを、チャック本体の回転により把握爪に生じる遠心力によってドローバーをチャック本体前方へ移動させる力を打ち消すようにドローバーに連繋した。好ましくは、バランスウェイトの一方をドローバーの外周面に設けた係合溝に係合させ、チャック本体の回転により生じるバランスウェイトに作用する遠心力でバランスウェイトの他方をチャック本体外方へ揺動させると共に、前記バランスウェイトの他方の揺動により前記バランスウェイトの一方をチャック本体後方へ揺動させて前記バランスウェイトの一方にドローバーをチャック本体後方へ引き込む力を作用させるようにした。これにより、把握爪にバランスウェイトを取付け、重なったバランスウェイトに形成される挿通孔を切削工具を挿通させることがないので、加工するワーク形状及び加工箇所が限られることがなく、把握爪でクランプしたワークを確実に加工することが可能となる。また、ワーク加工で生じた切屑がバランスウェイトに絡むことがなく、切屑によりワークが傷付くのが防止される。
図1に示すドローダウンチャック1のチャック本体2は、取付ボルト(図示しない)によって前ボディ3の後端面を後ボディ4で塞ぎ、内側に内部空間5が形成されている。図2に示すように、チャック本体2のチャック軸線CL上には駆動部材6が配置されている。前ボディ3には支持孔7が穿設され、その支持孔7に前記駆動部材6の先端部が案内されている。また、この支持孔7を前ボディ3前面から塞ぐように、ワークWの後端部が載置される載置部8aを備えた蓋部材8が取り付けられている。前ボディ3には、チャック軸線CLに対して斜めに複数(本実施形態では3つ)のガイド孔9が円周方向に等間隔に穿設されている。各ガイド孔9の一方は前記内部空間5に連通し、他方は前ボディ3の前面に開口している。各ガイド孔9にはドローバー10が摺動可能に嵌挿され、各ドローバー10の先端には把握爪11が取付ボルト12によって固着されている。各ドローバー10の後端側に設けた引掛溝10aに駆動部材6の引掛部6aが係合されている。また、各ドローバー10の外周面に形成した回り止め溝10bにチャック本体2に取り付けた回り止め部材13を係合させ、各ドローバー10は回り止めされている。従って、駆動部材6がチャック軸線CL方向に前後移動することで、各ドローバー10がガイド孔9に沿って移動し、把握爪11がチャック半径方向に移動するようになっている。このドローダウンチャック1には、チャック本体2の回転により把握爪11がチャック半径方向外方へ移動するのを防止するようにバランスウェイト14が備えられている。
バランスウェイト14は、図2、図3に示すように、揺動中心部15に対して一方の端部に係合部16が形成され他方の端部に錘部17が形成されている。バランスウェイト14は内部空間5に配置され、バランスウェイト14の揺動中心部15が軸部材18によりチャック本体2に揺動可能に設けられている。バランスウェイト14の係合部16はドローバー10の外周面に設けた係合溝19に係合してある。よって、駆動部材6によりガイド孔9に沿って移動するドローバー10によりバランスウェイト14は軸部材18を中心にして揺動するようになっている。また、駆動部材6を後退させて各ドローバー10が内部空間5に入ってきたときに、各ドローバー10の入ってきた体積と内部空間5から出る駆動部材6の体積とを同じとしているので、内部空間5に潤滑油を密閉した場合には、容積変化がないために駆動部材6の移動を滑らかに行うことが可能となる。
上記構成のドローダウンチャック1は、チャック本体2に備えた取付ボルト20により旋盤等の主軸部21前端に固着され、主軸部21の回転と共にチャック本体2が回転するようになっている。そして、主軸部21後端に設置された回転シリンダ(図示しない)のピストン(図示しない)にコネクチングロッド22を介して駆動部材6が連結され、ピストンの作動により駆動部材6がチャック軸線CL方向に前後移動するようになっている。このことから、ピストンを後退させ、ドローバー10を介してチャック半径方向内方に移動する把握爪11がワークWを把持することで、ワークWをクランプした状態Aとなり、ピストンを前進させ、ドローバー10を介してチャック半径方向外方に移動する把握爪11がワークWから離れることで、ワークWをアンクランプした状態Bとなる。ワークWをクランプした状態Aで、チャック本体2を回転させると、各把握爪11に生じる遠心力F1によってドローバー10をチャック本体2前方へ移動させる力F2が生じる。この力F2によって把握爪11がチャック半径方向外方へ移動してしまい把握爪11によるワークWのクランプ力が低下することになる。
ところが、ドローバー10に連繋したバランスウェイト14の錘部17に遠心力F3が生じ、バランスウェイト14の錘部17が軸部材18を中心にしてチャック本体2外方(図2において右回り)に揺動することで、バランスウェイト14の係合部16をチャック本体2後方へ揺動させて、バランスウェイト14の係合部16によりドローバー10をチャック本体後方へ引き込む力F4を生じる。この力F4によってドローバー10をチャック本体2前方へ移動させる力F2を打ち消すことが可能となり、前記把握爪11によるワークWのクランプ力の低下を防ぐことが可能となる。従って、チャック本体2内にバランスウェイト14をチャック本体2の回転により揺動可能に設け、そのバランスウェイト14を、チャック本体2の回転により把握爪11に生じる遠心力F1によってドローバー10がチャック本体2前方へ移動する力を打ち消すようにドローバー10に連繋したので、従来のように、把握爪にバランスウェイトを取付け、重なったバランスウェイトに形成される挿通孔を切削工具を通過させることがないので、加工するワークW形状及び加工箇所が限られることがなく、把握爪11でクランプしたワークWを確実に加工することができる。また、従来のように、ワークW加工で生じた切屑がバランスウェイト14に絡むことがなく、切屑によりワークWが傷付くのを防ぐことができる。また、バランスウェイト14を軸部材18を中心にして揺動可能としたので、チャックの回転速度に応じて遠心力F3が増減し、チャック1の加速時や減速時など回転速度が変化し、ドローバー10をチャック本体2前方へ移動させる力F2が変化しても、バランスウェイト14の係合部16に生じるドローバー10をチャック本体後方へ引き込む力F4で直ちに打ち消すことが可能となる。
尚、本実施形態では、バランスウェイト14をドローバー10の材質と同一で構成してあるが、バランスウェイト14をドローバー10の材質より比重の高い材質のもの(例えば、ドローバー10を鉄材とした場合にはバランスウェイト14を鉛材や銅材やタングステン等)で構成したり、バランスウェイト14の錘部17を揺動中心部15に交換可能に設けて、把握爪11を交換する際に把握爪11に対応して交換するようにし、錘部17を前記のような比重の高い材質のものとして装着することによって、バランスウェイト14に生じる力F4でドローバー10をチャック本体2前方へ移動させる力F2を打ち消すことが可能となる。また、図4、図5に示すように、バランスウェイト14の揺動中心部15を球状に形成し、この揺動中心部15をチャック本体2にウェイト取付け部材23により揺動可能に設けて、球状の揺動中心部15とウェイト取付け部材23間にシール部材24を設けて内部空間5を密閉し、錘部17をチャック本体2の外方側となるように揺動中心部15に交換可能に設けてもよい。この場合は、錘部17がチャック本体2の外方側に位置しているので、把握爪11に対応して錘部17の交換が容易に行える。
1 ドローダウンチャック
2 チャック本体
3 前ボディ
4 後ボディ
5 内部空間
9 ガイド孔
10 ドローバー
11 把握爪
14 バランスウェイト
19 係合溝
F1,F3 遠心力
F2 ドローバーをチャック本体前方へ移動させる力
F4 ドローバーをチャック本体後方へ引き込む力
W ワーク
2 チャック本体
3 前ボディ
4 後ボディ
5 内部空間
9 ガイド孔
10 ドローバー
11 把握爪
14 バランスウェイト
19 係合溝
F1,F3 遠心力
F2 ドローバーをチャック本体前方へ移動させる力
F4 ドローバーをチャック本体後方へ引き込む力
W ワーク
Claims (2)
- チャック本体のチャック軸線に対して斜めにガイド孔を設け、そのガイド孔に前端に把握爪を取付けたドローバーを嵌挿し、チャック軸線方向に移動可能な駆動部材によって前記ドローバーをガイド孔に沿って移動させて把握爪によりワークをクランプ、アンクランプするように構成されたドローダウンチャックにおいて、チャック本体にバランスウェイトをチャック本体の回転により揺動可能に設け、そのバランスウェイトを、チャック本体の回転により把握爪に生じる遠心力によってドローバーをチャック本体前方へ移動させる力を打ち消すようにドローバーに連繋して成ることを特徴とするドローダウンチャック。
- バランスウェイトの一方をドローバーの外周面に設けた係合溝に係合させ、チャック本体の回転により生じるバランスウェイトに作用する遠心力でバランスウェイトの他方をチャック本体外方へ揺動させると共に、前記バランスウェイトの他方の揺動により前記バランスウェイトの一方をチャック本体後方へ揺動させて前記バランスウェイトの一方にドローバーをチャック本体後方へ引き込む力を作用させるようにしたことを特徴とする請求項1記載のドローダウンチャック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008141115A JP2009285780A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | ドローダウンチャック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008141115A JP2009285780A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | ドローダウンチャック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009285780A true JP2009285780A (ja) | 2009-12-10 |
Family
ID=41455510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008141115A Pending JP2009285780A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | ドローダウンチャック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009285780A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102500782A (zh) * | 2011-11-23 | 2012-06-20 | 江苏无锡建华机床附件集团有限公司 | 离心力补偿动力卡盘 |
CN102873360A (zh) * | 2012-10-18 | 2013-01-16 | 江苏无锡建华机床附件集团有限公司 | 双向保压前置式气动卡盘 |
JP2017064856A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 豊和工業株式会社 | チャック |
CN114761163A (zh) * | 2019-11-20 | 2022-07-15 | 西铁城时计株式会社 | 卡盘装置 |
JP7135247B2 (ja) | 2018-06-12 | 2022-09-13 | 有限会社丸菱技研 | チャック装置 |
-
2008
- 2008-05-29 JP JP2008141115A patent/JP2009285780A/ja active Pending
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JP7135247B2 (ja) | 2018-06-12 | 2022-09-13 | 有限会社丸菱技研 | チャック装置 |
CN114761163A (zh) * | 2019-11-20 | 2022-07-15 | 西铁城时计株式会社 | 卡盘装置 |
CN114761163B (zh) * | 2019-11-20 | 2024-03-15 | 西铁城时计株式会社 | 卡盘装置 |
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