JP7439866B2 - プリフォーム及びボトル - Google Patents

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Description

本発明はプリフォーム及び該プリフォームがブロー成形されてなるボトルに関する。
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルは、機械的特性、化学的安定性、耐熱性、ガスバリア性及び透明性等に優れ、かつ安価であることから、飲料品等を充填するボトル等の製造に広く使用されている。特に、内容物の持続的な品質維持のため、より高いガスバリア性を有するボトルの開発が求められている。
従来から、酸素等の透過を防止する様々なガスバリア性材料が知られており、これらを含む層を備えたボトルが提案されている。ガスバリア性材料としては、例えば、ナイロン樹脂、ポリビニルアルコ-ル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリロニトリル系樹脂等のガスバリア性材料が知られている。
更に、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜、あるいはアルミニウム等の無機物の蒸着膜を設けて、ガスバリア性を向上させたボトルも提案されている。例えば、特許文献1及び2には、ガスバリア性を向上するために、無機酸化物の蒸着膜を備えるプラスチックボトルが提案されている。
特開2001-301731号公報 特開2007-223098号公報
近年では、環境負荷の低減を目的として、使用済みボトルをリサイクルする試みがなされている。しかしながら、上記のようなガスバリア性材料を含む層を備えたボトルから、該層を分離することは困難であるため、該層を備えるボトルはリサイクル適性に優れておらず、改善が求められている。
また、無機物及び無機酸化物の蒸着膜は延伸性に乏しく、プリフォームのブロー成形による延伸に追従することができず、クラック等が生じてしまい、そのガスバリア性が低下することから、引用文献1及び2のようなボトルは、プリフォームをブロー成形することにより得られるボトルに対して蒸着膜を形成する必要がある。
しかしながら、ボトルの生産性の観点からは、ボトルを成形する前、例えば、プリフォーム等にガスバリア性を付与し、これをブロー成形してボトルを作製する方が望ましい。
また、ボトルに対し蒸着膜を形成する必要がないため、プリフォームの納品先において、別途装置を用意する必要が無い点、更に、プリフォームの状態での輸送が可能となるため、コスト削減ができる点からも、高いガスバリア性を有するプリフォームであって、ブロー成形後であっても、高いガスバリア性を維持することのできるプリフォームが求められている。
本発明の目的は、リサイクル性、及びブロー成形後のガスバリア性に優れるプリフォームを提供することである。
また、本発明の目的は、該プリフォームがブロー成形されてなるボトルを提供することである。
本発明は、支持体と、バリア層とを備えるプリフォームであって、
前記支持体が、ポリエステルを含み、
前記バリア層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含む乾燥塗工膜からなり、
前記バリア層の厚さが、20.0μm以上500.0μm以下である、プリフォームである。
プリフォームにおいて、前記バリア層の表面に、さらに保護層が設けられてもよい。
プリフォームにおいて、前記保護層が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアセタール、ポリエステル、ポリウレタン、及びポリビニルアセタールから選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなるものであってもよい。
プリフォームにおいて、前記保護層の厚さが、0.5μm以上1000.0μm以下であってもよい。
本発明は、上記プリフォームがブロー成形されてなる、ボトルである。
ボトルにおいて、プリフォームに対するボトルの容積増加率が、2倍以上45倍以下であってもよい。
ボトルにおいて、ボトルのバリア層の厚さが、0.1μm以上200.0μm以下であってもよい。
ボトルにおいて、酸素透過度が、0.100cc/day・bottle・0.21atm以下であってもよい。
本発明によれば、リサイクル性、及びブロー成形後のガスバリア性に優れるプリフォームを提供することができる。
また、本発明によれば、該プリフォームがブロー成形されてなるボトルを提供することができる。
本発明のプリフォームの一実施態様を示す模式半断面図である。 本発明のプリフォームの一実施態様を示す模式半断面図である。 本発明のボトルの一実施態様を示す模式半断面図である。 本発明のボトルの一実施態様を示す模式半断面図である。
<プリフォーム>
本発明のプリフォームは、支持体と、バリア層とを備えるものである。本発明のプリフォームは、ブロー成形後であってもガスバリア性に優れることから、ブロー成形されてなるボトルのプリフォームに好適に用いることができる。
図1は、本発明のプリフォームの一実施態様を示す模式半断面図である。プリフォーム10は、図1に示すように、口部11と、口部11に連結された胴部12と、胴部12に連結された底部13とを備えている。このうち口部11は、後述のボトル20の口部21に対応するものであり、口部21と略同一の形状を有している。また、胴部12は、ボトル20の首部22、肩部23及び胴部24に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部13は、ボトル20の底部25に対応するものであり、略半球形状を有している。
口部11は、図示しないキャップが螺着される後述のボトル20のネジ部26に対応するネジ部14と、ネジ部14の下方に設けられ、ボトル20のカブラ27に対応するカブラ15と、カブラ15の下方に設けられ、ボトル20のサポートリング28に対応するサポートリング16を備えている。口部11の形状は、従来公知の形状であってもよい。
なお、本明細書中、「上」及び「下」とは、それぞれ後述するボトル20を正立させた状態(図3及び図4)における上方及び下方のことをいう。
プリフォーム10は、図1に示すように、支持体17と、バリア層18とを備えている。また、図1に示すように、口部11は、支持体17により構成され、胴部12及び底部13は、支持体17と、バリア層18とにより構成されている。また、図1に示すように、バリア層18はプリフォーム10を取り囲むように、プリフォーム10の外側に設けられている。
バリア層18は、胴部12及び/又は底部13の全域又は一部領域に設けられていてもよい(図示せず)。
バリア層18は、プリフォーム10の内側に設けられていても、支持体17とその他の層との間に設けられていてもよい(図示せず)。
一実施形態において、プリフォームは、図2に示すように、口部11の下端を「0L」とし、底部13の下端を「1L」としたときに、少なくとも0.4L~0.6Lの外側全域にわたってバリア層18が設けられている。これにより、プリフォームから得られるボトルのガスバリア性を効率よく向上することができる。プリフォームは、少なくとも0.2L~0.7Lの外側全域にわたってバリア層が設けられていることが好ましく、少なくとも0.1L~0.9Lの外側全域にわたってバリア層が設けられていることがより好ましい。
本発明のプリフォーム10は、バリア層18の内側及び/又は外側に保護層が設けられていてもよい(図示せず)。
プリフォームの断面の厚さは、1.4mm以上4.5mm以下であることが好ましく、2.0mm以上3.0mm以下であることがより好ましい。
なお、プリフォームの断面の厚さは、例えば、少なくとも支持体とバリア層とを有するプリフォームの胴部において測定することができ、断面の厚さが最も薄くなる箇所を意味する。
本発明のプリフォームは、印刷が施されていてもよい。印刷により形成される画像は、特に限定されず、例えば、模様及び文字等が挙げられる。プリフォームの色調に影響されないという観点からは、印刷は、プリフォームの外側表面に施されていることが好ましい。
印刷は、公知の方法により行うことができる。印刷法としては、例えば、インクジェット法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、熱転写法、シルクスクリーン法、パッド法、ホットスタンプ法及びコールドスタンプ法等が挙げられる。
以下、プリフォームの支持体、バリア層及び保護層について説明する。
(支持体)
本発明のプリフォームにおいて、支持体はポリエステルを含むものである。これにより、プリフォームのブロー成形を良好に行うことができると共に、ボトルのガスバリア性を向上することができる。
プリフォームの支持体は、ボトルのリサイクル性の観点から、ポリエステルの含有量が、90質量%以上であることが好ましく、97質量%以上であることがより好ましい。また、プリフォームの支持体は、ポリエステルにより構成されたものであることが更に好ましい。
本発明において、「ポリエステル」とは、エステル結合によって高分子化されたポリマーを意味する。このようなポリエステルは、通常、ジカルボン酸化合物とジオール化合物とを重縮合することに得られる。
ジカルボン酸化合物としては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、エイコサンジオン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、メチルマロン酸及びエチルマロン酸、アダマンタンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、フェニルエンダンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン酸、9,9’-ビス(4-カルボキシフェニル)フルオレン酸及びこれらのエステル誘導体等が挙げられる。
ジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジエタノール、デカヒドロナフタレンジメタノール、デカヒドロナフタレンジエタノール、ノルボルナンジメタノール、ノルボルナンジエタノール、トリシクロデカンジメタノール、トリシクロデカンエタノール、テトラシクロドデカンジメタノール、テトラシクロドデカンジエタノール、デカリンジメタノール、デカリンジエタノール、5-メチロール-5-エチル-2-(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)-1,3-ジオキサン、シクロヘキサンジオール、ビシクロヘキシル-4,4’-ジオール、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシルプロパン)、2,2-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)シクロヘキシル)プロパン、シクロペンタンジオール、3-メチル-1,2-シクロペンタジオール、4-シクロペンテン-1,3-ジオール、アダマンジオール、パラキシレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、スチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びビス-β-ヒドロキシエチルテレフタレート(BHET)等が挙げられる。
ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート、又はポリエチレンテレフタレートの原料モノマーと、共重合モノマーとが重合された改質ポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。
プリフォームの支持体は、本発明の特性を損なわない範囲において、ポリエステルの他に樹脂を含んでもよい。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、及びポリカーボネート等が挙げられる。これらの樹脂は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの樹脂の含有量は、ボトルのリサイクル性の観点から、10質量%未満であることが好ましく、3質量%未満であることがより好ましい。
プリフォームの支持体は、本発明の特性を損なわない範囲において、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、酸素吸収剤、可塑剤、紫外線安定化剤、酸化防止剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、及び着色剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
プリフォームの支持体は、単層構造を有していても、2層以上の多層構造を有していてもよい。また、支持体が多層構造を有する場合には、各層は、同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
プリフォームの支持体の断面の厚さは、1.3mm以上4.3mm以下であることが好ましく、1.9mm以上2.9mm以下であることがより好ましい。
なお、プリフォームの支持体の断面の厚さは、プリフォームの胴部において測定することができ、断面の厚さが最も薄くなる箇所を意味する。
プリフォームの支持体は、表面処理を施すことが好ましい。表面処理としては、例えば、コロナ処理、低温プラズマ処理、及びフレーム処理等が挙げられる。このような表面処理を施すことにより、支持体表面のぬれ性が向上し、支持体と、支持体と接する層との密着性を向上することができる。
(バリア層)
本発明のプリフォームにおいて、バリア層は、カルボキシル基含有樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂とを含むものである。
ポリビニルアルコール系樹脂は、凝集力が高いため酸素や水蒸気を遮断する効果(ガスバリア性)が高く、また、延伸性にも優れている。そのため、バリア層がポリビニルアルコール系樹脂を含むことにより、ブロー成形後であっても、ガスバリア性に優れるプリフォームとすることができる。また、ブロー成形によってバリア層が破断することを抑制でき、プリフォームのブロー成形性を向上することができる。
バリア層がカルボキシ基含有樹脂を含むことにより、ブロー成形後のガスバリア性を維持できると共に、このようなバリア層は、酸又はアルカリに対する易溶解性を有し、ボトルを回収・粉砕・洗浄することによって、容易に分離回収することが可能である。そのため、該バリア層を有するプリフォーム及びこのプリフォームから得られたボトルは、優れたリサイクル性を有する。
また、カルボキシ基含有樹脂のカルボキシ基は、バリア層の形成に用いられる塗工液の溶媒が水及び/又はヒドロキシ基を有する溶媒である場合に、これらの「-OH」と水素結合を形成し、塗工液の粘性を向上することができる。これにより、少ない塗工回数でバリア層の厚さを確保できるため、プリフォームの生産性を向上することができる。
更に、従来のボトルにおいては、ボトルの状態でガスバリア性を付与するためには、ボトルの内部を減圧する工程を経る必要があるため、ボトルの肉厚を一定以上にする必要があった。しかし、本発明のプリフォームは、ブロー成形後のボトルであってもガスバリア性を維持できるため、ボトルの状態でガスバリア性を付与する工程を省くことができ、その結果、ボトルの肉厚を薄くすることができ、プリフォーム及びボトルを軽量化することが可能となる。
バリア層において、ポリビニルアルコール系樹脂に対するカルボキシ基含有樹脂の質量比は、1/20以上10/1以下であることが好ましく、1/15以上5/1以下であることがより好ましく、1/10以上2/1以下であることが更に好ましい。
上記質量比を1/20以上とすることにより、ボトルのリサイクル性をより向上することができる。
上記質量比を10/1以下とすることにより、ブロー成形後のガスバリア性をより向上することができる。
なお、上記質量比は固形分比である。
プリフォームのバリア層に含まれるカルボキシ基含有樹脂は、既存のカルボキシ基含有樹脂を用いることができる。既存のカルボキシ基含有樹脂とは、ポリマーの構造中にカルボキシ基を含有する樹脂の総称である。カルボキシ基含有樹脂は、カルボキシ基含有不飽和モノマーの単独重合体、カルボキシ基含有不飽和モノマーの共重合体、カルボキシ基含有不飽和モノマーと他の重合性モノマーとの共重合体、及び分子内にカルボキシ基を含有する多糖類(「酸性多糖類」とも称する)が挙げられる。これらのカルボキシ基含有樹脂は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、カルボキシ基には、遊離のカルボキシ基のみならず、酸無水物基(具体的には、ジカルボン酸無水物基)も含まれる。酸無水物基は、部分的に開環してカルボキシ基となっていてもよい。また、カルボキシ基含有樹脂において、カルボキシ基の一部は、アルカリで中和されていてもよい。
カルボキシ基含有不飽和モノマーとしては、α,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸が好ましい。従って、カルボキシ基含有樹脂には、α,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸の単独重合体、2種以上のα,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体、及びα,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸と他の重合性モノマーとの共重合体が含まれる。他の重合性モノマーとしては、エチレン性不飽和モノマー等が挙げられる。
α,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらの酸は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
α,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸は、ブロー成形性及びブロー成形後のガスバリア性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸の1種又は2種以上から選択されることが好ましく、アクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸の1種又は2種以上から選択されることがより好ましい。
α,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸と共重合可能な他の重合性モノマー、特にエチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、エチレン;プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン等のα-オレフィン;酢酸ビニル等の飽和カルボン酸ビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸アルキルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸アルキルエステル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の塩素含有ビニルモノマー;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;スチレン、α-メチルスチレン等の芳香族ビニルモノマー;イタコン酸アルキルエステル類;等を挙げることができる。これらのモノマーは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
カルボキシ基含有多糖類としては、例えば、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ペクチン等の分子内にカルボキシ基を有する酸性多糖類等が挙げられる。これらの酸性多糖類は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、酸性多糖類をα,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸の(共)重合体と組み合わせて使用することもできる。
本発明で用いるカルボキシ基含有樹脂が、α,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸とその他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体である場合には、リサイクル性、ブロー成形性、及びブロー成形後のガスバリア性の観点から、その共重合の組成は、α,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸モノマーの組成が60モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることが特に好ましい。
カルボキシ基含有樹脂は、リサイクル性、ブロー成形性、及びブロー成形後のガスバリア性の観点から、α,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸のみの重合によって得られる単独重合体又は共重合体であることが好ましい。ポリカルボン酸系重合体がα,β-モノエチレン性不飽和カルボン酸のみからなる(共)重合体の場合、カルボキシ基含有樹脂は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、及びイタコン酸の1種又は2種以上から選択されるカルボン酸のよって得られる単独重合体、共重合体、及びそれらの2種以上の混合物であることが好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、及びマレイン酸の1種又は2種以上から選択されるカルボン酸のよって得られる単独重合体、共重合体、及びそれらの2種以上の混合物であることがより好ましい。
カルボキシ基含有樹脂は、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びマレイン酸重合体の1種又は2種以上から選択されることが好ましい。カルボキシ基含有樹脂は、入手が比較的容易であると共に、リサイクル性、ブロー成形性、ブロー成形後のバリア性、及びプリフォームの生産性の観点から、ポリアクリル酸であることがより好ましい。
カルボキシ基含有樹の数平均分子量は、プリフォーム及びボトルの成形性の観点から、2,000~10,000,000の範囲であることが好ましく、5,000~1,000,000の範囲であることがより好ましく、10,000~500,000の範囲であることが更に好ましい。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定することができる。GPC測定では、一般に、標準ポリスチレン換算で重合体の数平均分子量が測定される。
カルボキシ基含有樹脂の含有量は、バリア層に含まれる全成分に対して、1質量%以上80質量%以下であることが好ましく、2質量%以上70質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上60質量%以下であることが更に好ましい。
カルボキシ基含有樹脂の含有量を1質量%以上とすることにより、ボトルのリサイクル性をより向上することができる。
カルボキシ基含有樹脂の含有量を80質量%以下とすることにより、ブロー成形後のガスバリア性をより向上することができる。
プリフォームのバリア層に含まれるポリビニルアルコール系樹脂(「PVA系樹脂」とも称する)は、ポリマーの構造中にアルコール性ヒドロキシ基を含有する樹脂である。PVA系樹脂は、通常、ビニルエステル系重合体をケン化することにより得られるものである。
ビニルエステル系重合体は、通常、ビニルエステルモノマーを重合成分として重合することにより得られるものである。ビニルエステルモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリル酸ビニル、バーサチック酸ビニル及びモノクロロ酢酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル、並びに安息香酸ビニル等のアレーンカルボン酸ビニル(例えば、C7-12アレーンカルボン酸-ビニルエステル)等の芳香族カルボン酸ビニルエステル等が挙げられる。これらのモノマーは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ビニルエステル系重合体は、他の重合性モノマー(ビニルエステルと共重合可能なモノマー)由来の単位を有していてもよい。他の重合性モノマーとしては、例えば、エチレン;プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン等のα-オレフィン;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸アルキルエステル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の塩素含有ビニルモノマー;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;スチレン、α-メチルスチレン等の芳香族ビニルモノマー;イタコン酸アルキルエステル類;等を挙げることができる。これらのモノマーは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
PVA系樹脂は、ビニルアルコール単位の一部が、アセタール化、エーテル化、アセトアセチル化、カチオン化等の反応によって、変性されたものであってもよい。
PVA系樹脂の重合度は、プリフォーム及びボトルの成形性の観点から、1000以上4000以下であることが好ましく、1500以上3500以下であることがより好ましく、2000以上3000以下であることが更に好ましい。
PVA系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726:1994に準拠して測定することができる。
PVA系樹脂のケン化度は、溶媒への溶解性や組成物の保管安定性が優れる等の観点から、70モル%以上99.9モル%以下であることが好ましく、90モル%以上99.5モル%以下であることがより好ましく、95モル%以上99.5モル%以下であることが更に好ましい。
PVA系樹脂のケン化度は、JIS K 6726:1994に準拠して測定することができる。
PVA系樹脂は、PVA系樹脂を4質量%となるように純水に溶かした際に、その水溶液粘度が、3mPa・s以上70mPa・s以下であることが好ましく、50mPa・s以上68mPa・s以下であることがより好ましく、54mPa・s以上66mPa・s以下であることが更に好ましい。
塗工液の粘度は、JIS Z 8803:2011に準拠して、20℃の温度において測定することができる。
PVA系樹脂は、1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂の含有量は、バリア層に含まれる全成分に対して、20質量%以上99質量%以下であることが好ましく、30質量%以上98質量%以下であることがより好ましく、40質量%以上95質量%以下であることが更に好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂の含有量を20質量%以上とすることにより、ブロー成形後のガスバリア性をより向上することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂の含有量を99質量%以下とすることにより、ボトルのリサイクル性をより向上することができる。
プリフォームのバリア層は、本発明の特性を損なわない範囲において、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、酸素吸収剤、可塑剤、紫外線安定化剤、酸化防止剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、及び着色剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
プリフォームのバリア層は、単層であっても、2層以上の多層であってもよい。また、バリア層が多層である場合には、各層が、同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
プリフォームのバリア層の厚さは、2.0μm以上1000.0μm以下であることが好ましく、20.0μm以上500.0μm以下であることがより好ましい。これにより、ブロー成形性及びブロー成形後のガスバリア性をより向上することができる。
なお、プリフォームのバリア層の厚さは、例えば、プリフォームの胴部において測定することができ、厚さが最も薄くなる箇所を意味する。また、バリア層が多層である場合、バリア層の厚さは、全ての層の厚さの合計である。
(保護層)
本発明のプリフォームにおいて、保護層は、バリア層を保護するためのものであり、熱可塑性樹脂を含む。プリフォームが保護層を有することにより、プリフォーム及びボトルの製造時及び使用時において、バリア層の破損や剥離等の物理的要因から、あるいは吸湿や溶解等の化学的要因からバリア機能の劣化を防止することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアセタール、ポリエステル、ポリウレタン、及びポリビニルアセタール等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
プリフォームの保護層は、ポリビニルアセタールを含むことが好ましい。
保護層に含まれるポリビニルアセタールは、ポリブチルブチラールが特に好ましい。ポリビニルブチラールとは、分子内にビニルブチラール基を有する構成単位を備えた重合体である。中でも、下記化学式(I)で表される、少なくともビニルブチラール基を有する構成単位、ヒドロキシ基を有する構成単位を備えた重合体であることが好ましい。
Figure 0007439866000001
(化学式(I)において、「l」は、ビニルブチラール基を有する構成単位のモル%であり、ブチラール化されたビニルアルコール由来の構成単位の合計のモル%で表される。「m」はビニルアルコール由来の構成単位のモル%を表し、「n」は、酢酸ビニル由来の構成単位のモル%を表す。l及びmはいずれも0よりも大きい数であり、nは0であってもよい。)
ポリビニルブチラールは、ポリビニルアルコール(「PVA」とも称する)にブチルアルデヒドを反応させてアセタール化することにより得られるものである。PVAをアセタール化する場合、PVAを完全にアセタール化することは困難であり、部分的にヒドロキシ基が不可逆的に残存する。そのため、ポリビニルブチラール樹脂には、ヒドロキシ基が含まれる。
また、PVAは、通常、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより製造されるが、ポリビニルアルコールの製造工程のケン化の際に少量のアセチル基が残存することが多いため、ポリビニルブチラールには、部分的にアセチル基やヒドロキシ基が不可逆的に残存することが一般的である。従って、ポリビニルブチラールには、通常アセチル基が含まれ、ビニルブチラール基を有する構成単位、アセチル基を有する構成単位、ヒドロキシ基を有する構成単位を備えた重合体が好ましく用いられる。
ポリビニルブチラールは、プリフォーム及びボトルの成形性、並びに保護層の耐久性の観点から、ブチラール化度が50モル%以上90モル%以下であることが好ましく、60モル%以上85モル%以下であることがより好ましく、65モル%以上75モル%以下であることが好ましくい。
ここでブチラール化度とは、ブチラール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除して求めたモル分率であり、前記式(I)におけるビニルブチラール基を有する構成単位のモル%(l)に相当する。
ポリビニルブチラールは、プリフォーム及びボトルの成形性、並びに保護層の耐久性の観点から、ヒドロキシ基を有する構成単位、即ち、ビニルアルコール由来の構成単位(m)は10モル%以上40モル%以下であることが好ましく、14.9モル%以上34モル%以下がより好ましく、24.5モル%以上31モル%以下であることが更に好ましい。
ポリビニルブチラールは、アセチル基を有する構成単位、すなわち酢酸ビニル由来の構成単位(n)が、10モル%以下であることが好ましく、0.1モル%以上6モル%以下であることがより好ましく、0.5モル%以上4モル%以下であることが更に好ましい。
ポリビニルブチラールは、ビニルアルコールにブチルアルデヒドとは異なるアルデヒドを反応させてアセタール化した構成単位を更に有していてもよい。このような構成単位は10モル%以下であることが好ましい。
化学式(I)においてl、m、及びnの総和が100モル%であることが好ましい。
ポリビニルブチラールの数平均分子量は、プリフォーム及びボトルの成形性、並びに保護層の耐久性の観点から、15000~90000であることが好ましく、20000~70000であることがより好ましく、25000~65000であることが更に好ましい。
ポリビニルブチラールは、ポリビニルブチラールを10質量%となるように5質量%含水エタノールに溶かした際に、その水溶液粘度が、3mPa・s以上300mPa・s以下であることが好ましく、10mPa・s以上280mPa・s以下であることがより好ましく、20mPa・s以上260mPa・s以下であることが更に好ましい。
塗工液の粘度は、JIS Z 8803:2011に準拠して、20℃の温度において、落球式粘度計を用いて測定することができる。
ポリビニルブチラールのガラス転移温度(Tg)は、プリフォーム及びボトルの成形性、並びに保護層の耐久性の観点から、50℃以上100℃以下であることが好ましく、更に60℃以上80℃以下であることが好ましい。
なお、ガラス転移温度(Tg)は、DSC(示差走査熱量測定)による熱量変化の測定(DSC法)によって得ることができる。
プリフォームの保護層は、本発明の特性を損なわない範囲において、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、酸素吸収剤、可塑剤、紫外線安定化剤、酸化防止剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、及び着色剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
プリフォームの保護層は、単層であっても、2層以上の多層であってもよい。また、バリア層が多層である場合には、各層が、同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
プリフォームの保護層の厚さは、0.5μm以上1000.0μm以下であることが好ましく、0.7μm以上500.0μm以下であることがより好ましい。これにより、バリア層の耐劣化性をより向上することができる。
なお、プリフォームの保護層の厚さは、例えば、プリフォームの胴部において測定することができ、厚さが最も薄くなる箇所を意味する。また、保護層が多層である場合、保護層の厚さは、全ての層の厚さの合計である。
<プリフォームの製造方法>
一実施形態において、図1に記載のプリフォーム10は、まず、上記支持体形成用材料を従来公知の装置を使用して射出成形することにより、口部11と、胴部12と、底部13とを有する支持体17を作製する。
次いで、カルボキシ基含有樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂と、溶媒とを含む塗工液を準備する。
次いで、塗工液を支持体17の胴部12及び底部13に塗工して、塗工膜を形成する。
次いで、塗工膜を乾燥して溶媒を除去することにより、バリア層18を形成し、図1に記載のプリフォーム10を製造することができる。
塗工液に用いられる溶媒は、カルボキシ基含有樹脂及びポリビニルアルコール系樹脂を溶解できるものであれば特に限定されない。溶媒としては、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、n-ペンチルアルコール等のアルコール類;ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等の極性有機溶剤等が挙げられる。これらの溶媒は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
溶媒としては、水、アルコール類、又はこれらの混合物を用いることが好ましく、水及びイソプロピルアルコールとの混合溶媒を用いることがより好ましい。これにより、塗工液の粘性が向上し、塗工回数を少なくすることが可能となるため、プリフォームの生産性を向上することができる。
塗工液において、カルボキシ基含有樹脂及びポリビニルアルコール系樹脂の固形分の合計濃度は、2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。これにより、厚さの均一なバリア層を形成することができる。
塗工液の粘度は、150mPa・s以上300mPa・s以下であることが好ましく、190mPa・s以上270mPa・s以下であることがより好ましい。これにより、プリフォームの生産性をより向上することができる。
塗工液の粘度は、JIS Z 8803:2011に準拠して、20℃の温度において、回転式粘度計を用いて測定することができる。
塗工液の塗工は、従来公知の方法により行うことができ、例えば、印毛等により塗布する方法、塗布液にプリフォームを浸漬する方法、プリフォームの表面に塗布液を噴霧する方法等が挙げられる。
塗工液の乾燥温度は、溶媒を除去できる温度であれば特に限定されないが、20℃以上80℃以下であることが好ましく、50℃以上70℃以下であることがより好ましい。
本発明のプリフォームの製造方法において、バリア層の外側に保護層を更に形成する場合には、バリア層を形成後に、保護層形成用材料をバリア層の外側に塗工して乾燥することにより、保護層を形成することができる。
保護層形成用材料は、溶媒に溶解して塗工してもよい。溶媒としては、保護層形成用材料を溶解、乳化分散できるものであれば特に限定されず、例えば、水、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール等を用いることができる。
保護層を形成する際の乾燥温度は、溶媒を除去できる温度であれば特に限定されないが、20℃以上80℃以下であることが好ましく、40℃以上70℃以下であることがより好ましい。
本発明のプリフォームの製造方法は、プリフォームの表面に、模様及び文字等の画像の印刷を施す工程を含んでいてもよい。
印刷は、公知の方法により行うことができる。印刷法としては、例えば、インクジェット法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、熱転写法、シルクスクリーン法、パッド法、ホットスタンプ法及びコールドスタンプ法等が挙げられる。例えば、インクジェット法を用いる場合には、プリフォームにUV硬化型インクを塗布し、これにUV照射を行い、硬化することにより印刷を形成させることができる。また、熱転写シートを用いて印刷を施してもよい。
<ボトル>
本発明のボトルは、本発明のプリフォームがブロー成形されてなるものである。これにより、リサイクル性及びガスバリア性に優れるボトルとすることができる。
本発明のボトルにおいて、プリフォームに対するボトルの容積増加率は、2以上45以下であることが好ましく、5以上40以下であることがより好ましく、8以上35以下であることが更に好ましい。
容積増加率を2倍以上とすることにより、ブロー成形前のプリフォームを小型化することができる。
また、容積増加率を45倍以下とすることにより、ブロー成形後のボトルのガスバリア性をより向上することができる。
なお、プリフォームに対するボトルの容積増加率は、プリフォームの口部以外の容積をVとし、ブロー成形後のボトルの口部以外の容積をVとしたときの容積増加率「V/V」を意味する。
図3は、本発明のボトルの一実施態様を示す模式半断面図である。ボトル20は、図3に示すように、口部21と、口部21の下方に設けられた首部22と、首部22の下方に設けられた肩部23と、肩部23の下方に設けられた胴部24と、胴部24の下方に設けられた底部25とを備えている。
口部21は、図示しないキャップが螺着されるネジ部26と、ネジ部26の下方に設けられたカブラ27と、カブラ27の下方に設けられたサポートリング28を備えている。なお、口部21の形状は、従来公知の形状であってもよい。
首部22は、サポートリング28と肩部23との間に位置しており、略均一な径をもつ略円筒形状を有している。また、肩部23は、首部22と胴部24との間に位置しており、首部22側から胴部24側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。
胴部24は、全体として略均一な径をもつ円筒形状を有している。しかしながら、これに限られるものではなく、胴部24が四角形筒形状や八角形筒形状等の多角形筒形状を有していてもよい。あるいは、胴部24が上方から下方に向けて均一でない水平断面をもつ筒形状を有していてもよい。また、胴部24は、凹凸が形成されておらず、略平坦な表面を有しているが、これに限られるものではない。例えば、胴部24にパネル又は溝等の凹凸が形成されていてもよい。
底部25は、中央に位置する凹部29と、この凹部29周囲に設けられた接地部30とを有している。なお、底部25の形状についても特に限定されるものではなく、従来公知の底部形状(例えばペタロイド底形状や丸底形状等)を有していてもよい。
ボトル20は、図3に示すように、支持体31と、バリア層32とを備えている。また、図3に示すように、口部21は、支持体31により構成され、首部22、肩部23、胴部24及び底部25は、支持体31と、バリア層32とにより構成されている。また、図3に示すように、バリア層32はボトル20を取り囲むように、ボトル20の外側に設けられている。
バリア層32は、首部22、肩部23、胴部24及び底部25から選択される1以上の全域又は一部領域に設けられていてもよい(図示ぜず)。
バリア層32は、ボトル20の内側に設けられても、支持体31とその他の層との間に設けられていてもよい(図示せず)。
一実施形態において、ボトルは、少なくとも胴部の外側全域にバリア層が設けられている。これにより、ボトルのガスバリア性を効率よく向上することができる。ボトルは、少なくとも、肩部及び胴部の外側全域にわたってバリア層が設けられていることが好ましい。
一実施形態において、ボトルは、図4に示すように、口部21の下端を「0L」とし、接地部30を「1L」としたときに、少なくとも0.4L~0.6Lの外側全域にわたってバリア層32が設けられている。これにより、ボトルのガスバリア性を効率よく向上することができる。ボトルは、少なくとも0.1L~0.8Lの外側全域にわたってバリア層が設けられていることが好ましく、少なくとも0.05L~0.95Lの外側全域にわたってバリア層が設けられていることがより好ましい。
本発明のボトル20は、バリア層32の内側及び/又は外側に保護層が設けられていてもよい(図示せず)。
また、本発明のボトル20は、蒸着膜を有していてもよい(図示せず)。
本発明のボトルにおいて、酸素透過度は、0.100cc/day・bottle・0.21atm以下であることが好ましく、0.075cc/day・bottle・0.21atm以下であることがより好ましく、0.050cc/day・bottle・0.21atm以下であることが更に好ましく、0.040cc/day・bottle・0.21atm以下であることが更により好ましい。
なお、本発明において、酸素透過度は、JIS K 7126-2:2006に準拠して、酸素透過度測定装置(例えば、MOCON社製、商品名:OX-TRAN 2/20)を用いて、23℃、湿度40%RHの条件により測定される値であり、口部を治具で塞いだボトルのボトル全体において測定し、口部を除いたボトル全体の表面積で除した値である。
ボトルの断面の厚さは、0.1mm以上0.4mm以下であることが好ましく、0.15mm以上0.3mm以下であることがより好ましい。
なお、ボトルの断面の厚さは、例えば、少なくとも支持体とバリア層とを有するボトルの胴部において測定することができ、断面の厚さが最も薄くなる箇所を意味する。
本発明のボトルは、容量/重量が、5mL/g以上50mL/g以下であることが好ましく、8mL/g以上45mL/g以下であることがより好ましい。
ボトルの容量/重量を5mL/g以上とすることにより、ボトルの軽量化を図ることができる。
また、ボトルの容量/重量を50mL/g以下とすることにより、ボトルの強度を向上することができる。
本発明のボトルは、満注容量が、例えば、100mL以上2000mL以下のものであってもよい。ボトルの満注容量は、280mL以上750mL以下であることが好ましい。
また、本発明のボトルは、満注容量が、例えば、10L以上60L以下の大型のものであってもよい。
本発明のボトルは、印刷が施されていてもよい。印刷により形成される画像は、特に限定されず、例えば、模様及び文字等が挙げられる。ボトルの色調に影響されないという観点からは、印刷は、ボトルの外側表面に施されていることが好ましい。
印刷は、公知の方法により行うことができる。印刷法としては、例えば、インクジェット法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、熱転写法、シルクスクリーン法、パッド法、ホットスタンプ法、コールドスタンプ法等が挙げられる。
また、印刷が施されたプリフォームをブロー成形することによって、印刷が施されたボトルを得ることができる。
以下、ボトルの支持体、バリア層、保護層及び蒸着膜について説明する。
(支持体)
ボトルの支持体の材料については、本発明のプリフォームにおける支持体の材料と同様のものを用いることができる。
ボトルの支持体は、単層構造を有していても、2層以上の多層構造を有していてもよい。また、支持体が多層構造を有する場合には、各層は、同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
ボトルの支持体の断面の厚さは、0.01mm以上0.35mm以下であることが好ましく、0.05mm以上0.25mm以下であることがより好ましい。
なお、ボトルの支持体の断面の厚さは、ボトルの胴部において測定することができ、断面の厚さが最も薄くなる箇所を意味する。
(バリア層)
ボトルのバリア層の材料については、本発明のプリフォームにおけるバリア層の材料と同様のものを用いることができる。
ボトルのバリア層は、単層であっても、2層以上の多層であってもよい。また、バリア層が多層である場合には、各層が、同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
ボトルのバリア層の厚さは、0.1μm以上200.0μm以下であることが好ましく、5.0μm以上50.0μm以下であることがより好ましい。これにより、ボトルのガスバリア性をより向上することができる。
なお、ボトルのバリア層の厚さは、例えば、ボトルの胴部において測定することができ、厚さが最も薄くなる箇所を意味する。また、バリア層が多層である場合には、バリア層の厚さは、全ての層の厚さの合計である。
(保護層)
ボトルの保護層の材料については、本発明のプリフォームにおける保護層の材料と同様のものを用いることができる。
ボトルの保護層は、単層であっても、2層以上の多層であってもよい。また、保護層が多層である場合には、各層が、同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
ボトルの保護層の厚さは、0.1μm以上200.0μm以下であることが好ましく、0.7μm以上70.0μm以下であることがより好ましい。これにより、バリア層の耐劣化性をより向上することができる。
なお、ボトルの保護層の厚さは、例えば、ボトルの胴部において測定することができ、厚さが最も薄くなる箇所を意味する。また、保護層が多層である場合には、保護層の厚さは、全ての層の厚さの合計である。
(蒸着層)
本発明のボトルは、ガスバリア性をより向上するために、蒸着膜を有してもよい。
蒸着膜としては、例えば、アルミニウム等の金属、並びに酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ホウ素、酸化ハフニウム、酸化バリウム等の無機酸化物、ヘキサメチルジシロキサン等の有機珪素化合物、DLC(Diamond Like Carbon)膜等の硬質炭素膜から構成される、蒸着膜を挙げることができる。
なお、DLC膜からなる硬質炭素膜とは、iカーボン膜又は水素化アモルファスカーボン膜(a-C:H)とも呼ばれる硬質炭素膜のことで、SP結合を主体にしたアモルファスな炭素膜のことである。
また、蒸着膜の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、1nm以上150nm以下とすることができる。
なお、蒸着層の厚さは、例えば、ボトルの胴部において測定することができ、厚さが最も薄くなる箇所を意味する。
蒸着膜の形成は、従来公知の方法を用いて行うことができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法及びイオンプレーティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、並びにプラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法及び光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
<ボトルの製造方法>
一実施形態において、図3に記載のボトル20は、図1に示すようなプリフォーム10をブロー成形することにより製造することができる。ブロー成形は、従来公知の方法により行うことができる。
<本発明の別の実施形態>
[1]支持体と、バリア層とを備えるプリフォームであって、
支持体が、ポリエステルを含み、
バリア層が、カルボキシ基含有樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂とを含む、プリフォーム。
[2]前記カルボキシ基含有樹脂がポリアクリル酸を含む、[1]に記載のプリフォーム。
[3]前記カルボキシ基含有樹脂の含有量が、バリア層に含まれる全成分に対して、1質量%以上80質量%以下である、[1]又は[2]に記載のプリフォーム。
[4]前記ポリビニルアルコール系樹脂に対する前記カルボキシ基含有樹脂の質量比が、1/20以上10/1以下である、[1]~[3]の何れか一項に記載のプリフォーム。
[5]前記バリア層の厚さが、2.0μm以上1000.0μm以下である、[1]~[4]の何れか一項に記載のプリフォーム。
[6][1]~「5」の何れか一項に記載のプリフォームがブロー成形されてなる、ボトル。
[7]前記プリフォームに対するボトルの容積増加率が、2倍以上45倍以下である、[6]に記載のボトル。
[8]前記バリア層の厚さが、0.1μm以上200.0μm以下である、[6]又[7]に記載のボトル。
[9]酸素透過度が、0.100cc/day・bottle・0.21atm以下である、[6]~[8]の何れか一項に記載のボトル。
[実施例1]
ペレット状のポリエチレンテレフタレート(PET)を準備した。
上記PETを溶融して、射出成形機を用いて射出し、口部と、胴部と、底部とを備える支持体を作製した。支持体の口部は、口部の上方からネジ部、カブラ及びサポートリングを順に備えている。
別途、1.88gのポリアクリル酸((株)日本触媒製、商品名:AS-58、数平均分子量:106,000)を、水43.5gに溶解した。別途、18.82gのPVA((株)クラレ製、商品名:PVA-124、重合度:2400、ケン化度:98~99%)を、水414.0g及びイソプロピルアルコール(IPA)21.8gの混合溶媒に溶解した。これらの溶液を混合し、塗工液(粘度:263.4mPa・s(20℃))を作製した。この塗工液を上記支持体の胴部及び底部に塗工して、塗工膜を形成し、塗工膜を50℃で10分間乾燥した。この塗工膜の形成及び乾燥を合計5回行い、バリア層を有するプリフォームを得た。なお、PVAに対するポリアクリル酸の質量比(固形分比)は1/10である。
プリフォームの胴部における断面の厚さは2.0mmであり、バリア層の厚さは100.0μmであった。
次いで、上記プリフォームを110℃に加熱し、ブロー成形金型内において、二軸延伸ブロー成形を行い、口部と、首部と、肩部と、胴部と、底部とを備える内容量500mLのボトルを得た。バリア層は、ボトルの首部、肩部、胴部及び底部の外側表面に形成されている。ボトルの胴部における断面の厚さは0.15mmであり、バリア層の厚さは20.0μmであった。
[実施例2]
3.45gのポリアクリル酸を水79.9gに溶解した溶液と、17.25gのPVAを、水379.4g及びIPA20.0の混合溶媒に溶解した溶液と混合して、塗工液(粘度:256.4mPa・s(20℃))を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、プリフォームを得た。なお、PVAに対するポリアクリル酸の質量比は1/5である。プリフォームの胴部における断面の厚さは2.0mmであり、バリア層の厚さは100.0μmであった。
次いで、実施例1と同様にして、本実施例のプリフォームからボトルを得た。
ボトルの胴部における断面の厚さは0.15mmであり、バリア層の厚さは20.0μmであった。
[実施例3]
6.90gのポリアクリル酸を水159.8gに溶解した溶液と、13.80gのPVAを、水303.5g及びIPA16.0の混合溶媒に溶解した溶液と混合して、塗工液(粘度:230.1mPa・s(20℃))を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、プリフォームを得た。なお、PVAに対するポリアクリル酸の質量比は1/2である。プリフォームの胴部における断面の厚さは2.0mmであり、バリア層の厚さは100.0μmであった。
次いで、実施例1と同様にして、本実施例のプリフォームからボトルを得た。
ボトルの胴部における断面の厚さは0.15mmであり、バリア層の厚さは20.0μmであった。
[実施例4]
10.35gのポリアクリル酸を水239.7gに溶解した溶液と、10.35gのPVAを、水227.7g及びIPA12.0gの混合溶媒に溶解した溶液と混合して、塗工液(粘度:195.5mPa・s(20℃))を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、プリフォームを得た。なお、PVAに対するポリアクリル酸の質量比は1/1である。プリフォームの胴部における断面の厚さは2.0mmであり、バリア層の厚さは100.0μmであった。
次いで、実施例1と同様にして、本実施例のプリフォームからボトルを得た。
ボトルの胴部における断面の厚さは0.15mmであり、バリア層の厚さは20.0μmであった。
[比較例1]
支持体にバリア層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてプリフォームを得た。
次いで、実施例1と同様にして、本比較例のプリフォームからボトルを得た。
ボトルの胴部における断面の厚さは0.12mmであった。
[比較例2]
21.5gのポリアクリル酸のみを、240.5gの水に溶解して塗工液(粘度:115mPa・s(20℃))を作製し、この塗工液を用いて、塗工膜の形成及び乾燥を合計15回行い、バリア層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、プリフォームを得た。プリフォームの胴部における断面の厚さは2.0mmであり、バリア層の厚さは100.0μmであった。
次いで、実施例1と同様にして、本比較例のプリフォームからボトルを得た。
ボトルの胴部における断面の厚さは0.15mmであり、バリア層の厚さは20.0μmであった。
<<リサイクル性評価>>
上記実施例及び比較例において得られたボトルを粉砕してフレーク状態にした後、50℃の水に15分間浸漬して、バリア層の溶解性を以下の基準で評価した。評価結果を表1に示す。なお、リサイクル性評価は、上記塗工液に微量の赤色着色剤を混合し、バリア層を着色して行った。
(評価基準)
A:フレーク表面のバリア層が全て除去され、フレークが無色透明となった。
B:フレーク表面にバリア層が残存し、フレークが赤色に着色されていた。
<<ブロー成形性評価>>
上記実施例及び比較例において得られたボトルの外観を目視で観察して、バリア層のブロー成形性を以下の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
(評価基準)
A:バリア層は破断しなかった。
B:バリア層の一部が破断したが、製品として問題ないレベルであった。
C:バリア層が完全に破断し、製品として問題のあるレベルであった。
<<ガスバリア性評価>>
上記実施例及び比較例において得られたボトルの酸素透過度を測定して、ボトルのガスバリア性を評価した。酸素透過度の測定は、JIS K 7126-2:2006に準拠して、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、商品名:OX-TRAN2/20)を用いて、23℃、湿度40%RHの条件により行った。なお、酸素透過度の数値は、口部を治具で塞いだボトルのボトル全体において測定し、口部を除いたボトル全体の表面積で除した値である。測定結果を表1に示す。なお、比較例2のボトルは、バリア層が完全に破断していたため、ガスバリア性評価を行わなかった。
Figure 0007439866000002
10:プリフォーム
11:口部
12:胴部
13:底部
14:ネジ部
15:カブラ
16:サポートリング
17:支持体
18:バリア層
20:ボトル
21:口部
22:首部
23:肩部
24:胴部
25:底部
26:ネジ部
27:カブラ
28:サポートリング
29:凹部
30:接地部
31:支持体
32:バリア層

Claims (7)

  1. 支持体と、バリア層と、前記バリア層の表面に設けられた保護層と、を備えるプリフォームであって、
    前記支持体が、ポリエステルを含み、
    前記バリア層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含む乾燥塗工膜からなり、
    前記バリア層の厚さが、20.0μm以上500.0μm以下であり、
    前記バリア層は、前記ポリビニルアルコール系樹脂を、バリア層に含まれる全成分に対して40質量%以上95質量%以下の割合で含む、プリフォーム。
  2. 前記保護層が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ
    酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアセタール、ポリエステル、ポリウレタン、及びポリビ
    ニルアセタールから選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる、請求項に記載
    のプリフォーム。
  3. 前記保護層の厚さが、0.5μm以上1000.0μm以下である、請求項又は
    記載のプリフォーム。
  4. 請求項1~のいずれか一項に記載のプリフォームがブロー成形されてなる、ボトル。
  5. 前記プリフォームに対する前記ボトルの容積増加率が、2倍以上45倍以下である、請求項に記載のボトル。
  6. 前記ボトルのバリア層の厚さが、5μm以上50.0μm以下である、請求項又はに記載のボトル。
  7. 酸素透過度が、0.100cc/day・bottle・0.21atm以下である、請求項のいずれか一項に記載のボトル。
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