JP7389029B2 - 固体撮像装置、電子機器、および固体撮像装置の製造方法 - Google Patents

固体撮像装置、電子機器、および固体撮像装置の製造方法 Download PDF

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Description

本技術は、固体撮像装置、電子機器、および固体撮像装置の製造方法に関する。詳しくは、本技術は、半導体基板の一方の板面側に複数の受光素子を形成した固体撮像素子上に、樹脂等からなる支持部を介してガラス等の透光性を有する蓋部材を設け、固体撮像素子と蓋部材との間にキャビティを有するパッケージ構造を備えた固体撮像装置およびその製造方法に関する。
近年急速に普及しているデジタルカメラやビデオカメラの本体内には、固体撮像素子として、被写体光を光電信号に変換して画像を記録するイメージセンサが組み込まれている。イメージセンサには、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型やCCD(Charge Coupled
Device)型のものがある。イメージセンサは、半導体基板の一方の板面側に複数の受光素子を形成したチップである。
従来、イメージセンサを含む固体撮像装置には、イメージセンサ上に樹脂等からなる支持部を介してガラス等の透光性を有する蓋部材をマウントし、イメージセンサと蓋部材との間にキャビティを有するパッケージ構造を備えた構成のものがある。かかる構成においては、イメージセンサの受光面側に設けられた支持部により、イメージセンサに対してその受光面に対向するように蓋部材が支持されるとともに、同支持部によってイメージセンサと蓋部材との間の周囲が封止され、イメージセンサと蓋部材との間にキャビティが形成される(例えば、特許文献1参照。)。このような構成の固体撮像装置においては、蓋部材を透過した光が、キャビティ内を通って、イメージセンサの受光面に配された各画素を構成する受光素子により受光されて検出される。
近年では、イメージセンサは、スマートフォン等の小型機器に採用されることが多く、イメージセンサのパッケージ構造の小型化・低背化が必須となってきている。そこで、イメージセンサの構成として、ウェーハレベルチップスケール(またはサイズ)パッケージ(WCSP)と呼ばれる構造が普及してきている。WCSPは、チップ個片に切断された後にパッケージ化されるのではなく、ウェーハ状態でパッケージを作り込み、最終的に元のチップの大きさで切り出されるものであるため、小型化に大きく寄与する。
上述したようなパッケージ構造を備えた固体撮像装置は、例えば基板に実装される際に接合用の半田を溶融するためのリフローを受ける。リフロー時には、固体撮像装置は、例えば250℃前後の温度雰囲気に晒される。このため、キャビティ内の水分(水蒸気)を含む気体が熱せられ、キャビティの内圧(水蒸気圧)が上昇する。ここで、イメージセンサに蓋部材を支持する支持部が樹脂製の場合、この支持部を透過した水分がキャビティ内に存在する。
キャビティの内圧が上昇することは、イメージセンサを構成する半導体基板、蓋部材、これを支持する支持部等の固体撮像装置の構成部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を生じさせる原因となり得る。このような損傷が生じると、その損傷した部分からキャビティ内に水分やダスト等が侵入し、装置の性能が低下することになる。このような問題の対策として、次のような技術を用いることが考えられる。
まず、キャビティを形成する部材として、キャビティの内圧に応じて変形する部材を設け、かかる部材の変形により、キャビティの内圧の過度の上昇を防止する技術がある(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、キャビティの内圧に応じて変形する部材として、絶縁性のベース基体等とともにキャビティを形成するキャップを設けた構成が開示されている。キャップは、銅等の金属からなる板状の部材であり、キャビティの内圧に応じて変形させる部分として、板厚が比較的薄い湾曲部分を有する。
また、キャビティを形成する部材に、キャビティ内から外部に通じる通気部を設けることにより、キャビティの内圧の上昇を防止する技術がある(例えば、特許文献3参照。)。特許文献3には、パッケージの凹部内に光学素子を載置し、透明部材によって凹部を覆うことで中空構造をなした構成において、パッケージに、凹部内と外部とを連通させる通気路を形成した構成が開示されている。
また、キャビティの内部あるいは外部に、水分を捕捉する吸湿部材や防湿部材を設けることにより、キャビティ内の水分を減少させ、キャビティの内圧の上昇を防止する技術がある(例えば、特許文献4参照。)。特許文献4には、キャビティを形成する部材の内側等に、粒状の吸湿物質と粘着性物質であるペースト状の樹脂とを混合した吸湿剤を塗布した構成が開示されている。
特開2004-296453号公報 特開平9-129767号公報 特開2011-77170号公報 特開平7-321251号公報
上述したような技術によれば、次のような問題がある。まず、キャビティの内圧に応じて変形する部材を別途設ける技術や、キャビティの内部あるいは外部に吸湿部材等を設ける技術によれば、パッケージ構造の外形のサイズが大きくなるという問題がある。かかる問題は、特に、上述したように小型化に対応するためのWCSPにおいて顕著となる。また、キャビティの内部に吸湿部材等の別部材を設けることは、この別部材が脱落することによる装置の動作不良や特性不良が懸念される。また、キャビティ内から外部に通じる通気部を設ける技術によれば、通気部からキャビティ内にダスト等が入り込むことによる画像への影響が懸念される。
そして、いずれの技術についても、製造方法の複雑化や製造コストの増加をともなうこととなるため、上述したようなパッケージ構造を備えた固体撮像装置を含む最終製品の価格が高くなるという懸念がある。以上より、リフロー時等にキャビティの内圧が上昇することによる問題については、新たな解決策が必要とされている。
本技術の目的は、固体撮像素子と蓋部材との間にキャビティを有するパッケージ構造を備えた構成において、リフロー時等にキャビティの内圧が上昇することによる構成部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を防止することができる固体撮像装置、電子機器、および固体撮像装置の製造方法を提供することである。
本技術に係る固体撮像装置は、半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記凹部を埋めるように設けられ、熱可塑性樹脂により形成され、前記半導体基板とともに変形する充填樹脂部を備えるものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記充填樹脂部の表面側に設けられ、前記固体撮像素子を実装するための半田部を備えるものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記熱可塑性樹脂は、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、およびポリエーテルアミドイミド樹脂のうちいずれか1つを主成分とするペースト組成物であるものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記熱可塑性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリアミドイミド樹脂のうちいずれか1つに可塑性をもつセグメントを変成したペースト組成物であるものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記熱可塑性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリアミドイミド樹脂のうちいずれか1つを主成分とし、熱可塑性をもつ樹脂粒子を含有するペースト組成物であるものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記凹部は、前記半導体基板の板面と略平行な底面部と、前記凹部の内側面をなす側面部と、を有し、前記側面部は、前記半導体基板の板面に対して所定の向きに傾斜した第1の傾斜面と、該第1の傾斜面とともに前記半導体基板の断面視で屈曲状をなす第2の傾斜面と、を含むものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記凹部は、前記半導体基板の板面と略平行な底面部と、前記凹部の内側面をなす側面部と、を有し、前記側面部は、前記半導体基板の結晶の(111)面またはこれと等価な面を含むものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記半導体基板の他方の板面側に設けられ、前記固体撮像素子を実装するための半田部を備え、前記半田部を溶融させるためのリフローの所定のピーク温度時の前記キャビティの内圧が、前記キャビティを形成する部材のクラックまたは前記キャビティを形成する部材間の剥離を生じさせる内圧よりも低いものである。
本技術に係る電子機器は、半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有する固体撮像装置を備えたものである。
本技術に係る固体撮像装置の製造方法は、一方の板面側に画素群が形成された固体撮像素子となる部分が所定の配列で複数形成された半導体ウェーハの前記一方の板面側に、前記画素群を囲むように前記所定の配列に沿って形成された壁部を介して、前記半導体ウェーハに対して所定の間隔を隔てて透光性を有する板材を設ける工程と、前記半導体ウェーハの他方の板面側に、各前記固体撮像素子に対応して、前記半導体ウェーハの板厚を部分的に薄くする凹部を形成する工程と、前記半導体ウェーハ、前記壁部、および前記板材を、前記所定の配列に沿って前記固体撮像素子に対応する部位ごとに分割するように切断して個片化する工程と、を含むものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の製造方法の他の態様は、前記固体撮像装置の製造方法において、前記凹部を形成する工程は、ドライエッチングにより前記半導体ウェーハの前記凹部に対応する部分を除去することで半凹部を形成する第1のエッチング工程と、前記第1のエッチング工程の後、異方性エッチングにより前記半凹部を掘ることで前記凹部を形成する第2のエッチング工程と、を有するものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の製造方法の他の態様は、前記固体撮像装置の製造方法において、前記個片化する工程の前に行われる工程として、前記凹部に熱可塑性樹脂を充填することで、前記凹部内に、前記固体撮像素子を構成する半導体基板とともに変形する充填樹脂部を形成する工程を含むものである。
また、本技術に係る固体撮像装置の製造方法の他の態様は、前記固体撮像装置の製造方法において、前記個片化する工程の前に行われる工程として、前記充填樹脂部の表面側に、前記固体撮像素子を実装するための半田部を搭載する工程を含むのである。
本技術によれば、固体撮像素子と蓋部材との間にキャビティを有するパッケージ構造を備えた構成において、リフロー時等にキャビティの内圧が上昇することによる構成部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を防止することができる。
本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である。 本技術の第1実施形態に係る半導体基板の裏面側を示す図である。 本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置が有する凹部についての説明図である。 本技術に対する比較例の固体撮像装置の構成を示す図である。 本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の作用についての説明図である。 本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の変形例の構成を示す断面図である。 本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である。 本技術の第2実施形態に係る半導体基板の裏面側を示す図である。 本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の作用についての説明図である。 本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の変形例についての説明図である。 本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の変形例についての説明図である。 本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の変形例についての説明図である。 本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である 本技術の第3実施形態に係る半導体基板の裏面側を示す図である。 本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。 本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置の作用についての説明図である。 本技術の実施形態に係る固体撮像装置を備えた電子機器の構成例を示すブロック図である。
本技術は、固体撮像素子上に支持部を介して蓋部材を設け固体撮像素子と蓋部材との間にキャビティを有する構成において、固体撮像素子を構成する半導体基板の形状等について工夫することにより、キャビティ内の圧力の増大に起因する損傷を防止しようとするものである。
以下、図面を参照して、本技術を実施するための形態(以下「実施形態」と称する。)を説明する。なお、実施形態の説明は以下の順序で行う。
1.第1実施形態に係る固体撮像装置の構成例
2.第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法
3.第1実施形態に係る固体撮像装置の変形例
4.第2実施形態に係る固体撮像装置の構成例
5.第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法
6.第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の変形例
7.第3実施形態に係る固体撮像装置の構成例
8.第3実施形態に係る固体撮像装置の製造方法
9.電子機器の構成例
<第1実施形態に係る固体撮像装置の構成例>
本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置1の構成について、図1および図2を参照して説明する。図1に示すように、固体撮像装置1は、固体撮像素子としてのイメージセンサ2と、透光性を有する蓋部材としてのガラス3と、イメージセンサ2上にガラス3を支持する支持部としての隔壁4とを備える。
固体撮像装置1は、イメージセンサ2上に隔壁4を介してガラス3をマウントし、イメージセンサ2とガラス3との間にキャビティ5を有するパッケージ構造を備えている。固体撮像装置1においては、イメージセンサ2の受光側の面である表面2aに設けられた隔壁4により、イメージセンサ2に対してその表面2aに対向するようにガラス3が支持される。隔壁4により、イメージセンサ2とガラス3との間の周囲が封止され、イメージセンサ2とガラス3との間に空隙状のキャビティ5が形成される。本実施形態に係る固体撮像装置1は、パッケージ構造としていわゆるWCSP構造を採用したものである。
イメージセンサ2は、半導体の一例であるシリコン(Si)により構成されたシリコン製の半導体基板6を含み、半導体基板6の一方の板面である表面2a側(図1において上側)を受光側とする。イメージセンサ2は、表面2a側に複数の受光素子を形成した矩形板状のチップであり、半導体基板6の受光側に設けられた隔壁4を介してガラス3を配置させている。本実施形態に係るイメージセンサ2は、CMOS型のイメージセンサである。ただし、イメージセンサ2はCCD型のイメージセンサであってもよい。
イメージセンサ2の大部分は、半導体基板6により構成されている。半導体基板6の表面側には、イメージセンサ素子が形成されている。すなわち、イメージセンサ2は、表面2a側において、受光部として、例えばベイヤ(Bayer)配列等の所定の配列で形成された複数の画素7を含む受光領域である画素領域8を有し、画素領域8の周囲の領域を周辺領域とする。画素領域8は、各画素7における光電変換により信号電荷の生成、増幅、および読み出しを行う有効画素領域を含む。
画素7は、光電変換機能を有する光電変換部としてのフォトダイオードと、複数の画素トランジスタとを有する。フォトダイオードは、イメージセンサ2の表面2a側から入射する光を受光する受光面を有し、その受光面に入射した光の光量(強度)に応じた量の信号電荷を生成する。複数の画素トランジスタは、例えば、フォトダイオードにより生成された信号電荷の増幅、転送、選択、およびリセットをそれぞれ受け持つMOSトランジスタを有する。なお、複数の画素7に関しては、複数の単位画素を構成するフォトダイオードおよび転送トランジスタが、他の1つずつの画素トランジスタを共有して構成される共有画素構造のものであってもよい。
イメージセンサ2の表面2a側においては、半導体基板6に対して、酸化膜等からなる反射防止膜や、有機材料により形成された平坦化膜等を介して、カラーフィルタおよびオンチップレンズが各画素7に対応して形成されている。オンチップレンズに入射した光が、カラーフィルタや平坦化膜等を介してフォトダイオードで受光される。
本技術が適用できるイメージセンサ2の構造としては、次のようなものが代表例として挙げられる。すなわち、半導体基板6の表面側に画素領域8を形成した表面照射型(Front Side Illumination)のものや、光の透過率を向上させるためにフォトダイオード等を逆に配置し半導体基板6の裏面側を受光面側とした裏面照射型(Back Side Illumination)のものや、画素群の周辺回路を積層した1つのチップとしたもの等である。ただし、本技術に係るイメージセンサ2は、これらの構造のものに限定されない。
ガラス3は、イメージセンサ2の受光側に、イメージセンサ2に対して所定の間隔を隔てて設けられている。ガラス3は、蓋部材の一例であって、イメージセンサ2と略同じサイズの矩形板状の部材である。ガラス3は、平面視でイメージセンサ2の外形に略一致するように、かつ、イメージセンサ2に対して平行状に設けられている。ガラス3は、イメージセンサ2に対向する側の板面である下面3bと、その反対側の面である上面3aとを有する。ガラス3を透過した光が、イメージセンサ2の受光面に入射する。
ガラス3は、通常その上方に位置するレンズ等の光学系から入射する各種光を透過させ、キャビティ5を介してガラス3に対向するイメージセンサ2の受光面にその光を伝達する。ガラス3は、イメージセンサ2の受光面側を保護する機能を有するとともに、隔壁4と相俟ってキャビティ5内への外部からの水分(水蒸気)やダスト等の侵入を遮断する機能を有する。
本技術に係る蓋部材としては、ガラス板のほか、例えば、プラスチック板、あるいは赤外光のみを透過するシリコン板等が適用可能である。なお、例えばイメージセンサ2の使用上の都合を加味し、ガラス3は、その表面に各種波長用フィルター膜が形成されたものや、これと同時にキャビティ5内外からの反射を防止するための反射防止膜がコーティングされたものであってもよい。
隔壁4は、イメージセンサ2の受光側に設けられ、イメージセンサ2に対してガラス3を支持し、イメージセンサ2とガラス3との間にキャビティ5を形成する。隔壁4は、イメージセンサ2の表面2aにおいて画素領域8を囲むように、画素領域8を除いた周辺領域に設けられている。
隔壁4は、イメージセンサ2の表面2aとガラス3の下面3bとの間に介在し、イメージセンサ2とガラス3との間を閉じる封止部として機能する。すなわち、隔壁4は、ガラス3とともに、キャビティ5に対する外部からの水分やダスト等の侵入を遮断する。
隔壁4は、ガラス3の外形に沿って全周にわたって形成されており、平面視で矩形枠状をなすように設けられている。隔壁4は、平面視でガラス3の外縁に沿うようにガラス3の外形の範囲内の位置に設けられている。例えば、隔壁4は、その外側面4cをガラス3の外側面3cと略面一とするように設けられる。
隔壁4の材料は、例えば、アクリル系樹脂であるUV(紫外線)硬化性樹脂等の感光性接着剤や、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいはこれらの混合剤である。隔壁4は、イメージセンサ2の表面2aに対して、ディスペンサによる塗布や、フォトリソグラフィ技術を用いたパターニング等により形成される。隔壁4の材料としては、一般的にパターンをフォトリソグラフィ技術で自由に形成できる感光性樹脂が好適に用いられる。
隔壁4が樹脂材料からなるものである場合、隔壁4は、イメージセンサ2とガラス3とを互いに離間した状態で接着させる接着剤として機能する。ただし、隔壁4は、樹脂製のものに限らず、例えばガラス等のセラミックスや金属やシリコン等の無機材料からなる構造体を接着剤等でイメージセンサ2およびガラス3に貼り付けることで設けられた構成であってもよい。隔壁4をガラス等からなる構造体によって構成することにより、透湿防止効果が期待できる。
キャビティ5は、イメージセンサ2とガラス3との間における扁平矩形状の空間部分である。具体的には、キャビティ5は、イメージセンサ2の表面2aと、ガラス3の下面3bと、隔壁4の内側面4aとにより形成されている。キャビティ5内は、イメージセンサ2上において、完全に外部から隔離・保護された空間部分となる。
外部からガラス3に対する入射光は、ガラス3の材料の屈折率の影響で一度入射角を変化させるが、キャビティ5内は屈折率が1の空気層であるため、画素7に形成されたオンチップレンズに対する入射光については、元々のガラス3に対する入射光の入射角が再現される。
また、固体撮像装置1において、イメージセンサ2の表面2a側には、外部に対する信号の送受信のための端子として、電極パッド11が複数形成されている。電極パッド11の材料としては、例えばアルミニウム材料等が用いられる。一方、イメージセンサ2において、半導体基板6の他方の板面(表面2aと反対側の面)である裏面2b側には、イメージセンサ2を実装するための半田部としての半田ボール12群が設けられている。電極パッド11は、半田ボール12に対して電気的に接続されている。なお、イメージセンサ2は、例えば製品においてインターポーザ基板等の基板に実装される。
電極パッド11は、イメージセンサ2の表面2a側において、隔壁4の直下の部位に形成されている。そして、電極パッド11は、イメージセンサ2において裏面2b側から形成された貫通ビア(TSV:Through Silicon Via)13に埋め込むように延伸形成された配線層14を介して、半田ボール12に接続されている。
貫通ビア13は、半導体基板6を貫通するように形成された孔の内面に、絶縁膜15を介して、配線層14をなす孔内配線部14aが埋め込まれることにより形成されている。孔内配線部14aは、半導体基板6の裏面2b側に形成された平面状配線部14bとともに配線層14をなし、平面状配線部14bは、半田ボール12に接続されている。貫通ビア13の形成には、例えば、狭くて深い開口、所謂アスペクト比の高い孔形成を可能とした半導体素子用プロセスであるDRIE(Deep Reactive Ion Etching)が使用される。
このような電気的な接続構成により、短い接続経路での信号品質の保持が図られている。ただし、電極パッド11の接続構成としては、例えば、電極パッド11に対してイメージセンサ2の表面2a側からボンディングワイヤを介して半田ボール12に接続する構成であってもよい。かかる構成の場合、電極パッド11は、例えばイメージセンサ2の表面2a側において隔壁4の外側に形成されることになる。
配線層14は、例えば、抵抗値が低く高速信号の伝送に有利な銅(Cu)等の低抵抗金属材料により形成されている。なお、配線層14は、銅(Cu)のほか、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、チタンタングステン合金(TiW)、ポリシリコン等で形成することができる。イメージセンサ2における配線層14の形成部位は、配線層14が半導体基板6に直接接しないように、配線層14に対して下敷き状に形成された酸化膜や窒化膜等からなる絶縁膜15によりカバーされている。つまり、配線層14と半導体基板6との間には絶縁膜15が介在している。
また、イメージセンサ2の裏面2b側には、配線層14に対する半田ボール12の接続部分のみ開口させる開口部16aを有しながら、裏面2b全体をカバーするように、絶縁性の樹脂からなるソルダーレジスト(ソルダーマスク)16が形成されている。ソルダーレジスト16は、貫通ビア13内にも埋め込まれ、配線層14の孔内配線部14aおよび平面状配線部14bを覆うように形成されている。ソルダーレジスト16は、配線層14と半田ボール12との接触面積を規定し、隣接する半田ボール12同士のショートを防止する機能を有する。また、イメージセンサ2の裏面2b側においては、ソルダーレジスト16の内側に、配線層14が敷設されている。これにより、配線間が確実にカバーされ、例えば導電性の異物による配線間のショートが防止される。
複数の半田ボール12は、外部端子として機能する部分であり、イメージセンサ2の信号数や製品の基板等により、適宜の並べ方で配設される。本実施形態では、半田ボール12群は、イメージセンサ2の裏面2b側において、イメージセンサ2の矩形状のチップ外形に沿って並べられている(図2参照)。
半田ボール12の材料としては、近年の環境問題を反映し、鉛フリーの材料が使われることが多いが、その材料組成については製品の使用目的や要求コスト等に応じて適宜選択される。半田ボール12を設けるためのプロセスとしては、ソルダーレジスト16の開口部16aにフラックスを塗布した状態で大きさが揃えられた半田ボール12を位置精度良く載せるプロセスや、印刷技術を用いてソルダーレジスト16の開口部16aにソルダペーストを印刷し、その後リフローすることで半田をボール状に形成するプロセス等が採用される。
以上のように、WCSP構造を採用した固体撮像装置1は、イメージセンサ2の表面2aと裏面2bを貫通する貫通ビア13により電極を形成することで、ワイヤボンドによる配線を無くした構成を備える。すなわち、固体撮像装置1においては、イメージセンサ2の信号接続端である電極パッド11から、イメージセンサ2の表面2aと裏面2bを貫通する貫通ビア13を通して伸びる配線層14が、裏面2b側において半田ボール12に接続されている。
このような構成によれば、イメージセンサ2のチップ周縁部にワイヤボンド用の接続エリアを必要とするCOB(Chip On Board)タイプのパッケージ構造と比較し、ワイヤボンド用の接続エリアが不要となる分、小型化、低コスト化が図られる。また、WCSP構造によれば、クリールーム内でのいわゆるウェーハプロセスを用いて組立てが可能なことから、ダストレス化が期待でき、イメージセンサ2の性能向上に寄与できる。
本実施形態に係る固体撮像装置1における各部の寸法の一例を次に示す。イメージセンサ2の板厚寸法は、300~600μmである。ガラス3の板厚寸法は、100~500μmである。隔壁4の厚さ(高さ)寸法は、10~50μmである。ソルダーレジスト16の厚さ寸法は、10~30μmである。なお、これらの寸法はあくまで一例であり、各部の寸法としては固体撮像装置1のデバイス構造・画素サイズ等によって適宜の寸法が採用される。
以上のような構成を備えた本実施形態に係る固体撮像装置1は、例えば製品の基板に実装される際に、接合用の半田ボール12を溶融するためのリフローを受ける。リフロー時には、固体撮像装置1は、例えば250℃前後の温度雰囲気に晒される。このため、キャビティ5内の水分(水蒸気)を含む気体が熱せられ、キャビティ5の内圧(水蒸気圧)が上昇する。ここで、イメージセンサ2にガラス3を支持する隔壁4が樹脂製の場合、この隔壁4を透過した水分がキャビティ内に存在する。
キャビティ5の内圧が上昇することは、イメージセンサ2を構成する半導体基板6、ガラス3、これを支持する隔壁4等の固体撮像装置1の構成部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を生じさせる原因となり得る。このような損傷が生じると、その損傷した部分からキャビティ5内に水分やダスト等が侵入し、装置の性能が低下することになる。そこで、本実施形態に係る固体撮像装置1は、次のような構成を備えている。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置1において、半導体基板6は、その裏面2b側に形成され半導体基板6の板厚を部分的に薄くする凹部20を有する。凹部20は、矩形板状のチップであるイメージセンサ2において、裏面2b側に開口するように形成された陥没部分である。
凹部20は、半導体基板6の板面と略平行な底面部21と、凹部20の内側面をなす側面部22とを有する。底面部21は、イメージセンサ2において表面2aの反対側の面であって水平状の面である底面23を形成する部分である。側面部22は、底面部21と裏面2bとの間に形成された面部である。
凹部20は、底面視形状として、イメージセンサ2の外形に沿う形状を有する。したがって、凹部20は、イメージセンサ2の底面視で、矩形状ないし正方形状をなすように形成された矩形凹部となっている(図2参照。)。このため、凹部20において、底面部21は、イメージセンサ2の外形に沿って矩形状に形成されており、底面部21の4辺に沿うように、側面部22が形成されている。このような凹部20を有する半導体基板6は、裏面2b側を開口側とした額縁状の形状を有する。
凹部20が形成される領域範囲は、例えば、画素領域8を含む範囲となる。また、凹部20は、例えば、キャビティ5の形成範囲、言い換えると隔壁4より内側の領域範囲に含まれるように形成される。
凹部20によれば、イメージセンサ2においてその周縁部を除いた凹部20の形成部分が薄化されてダイアフラム状の部分となる。具体的には、イメージセンサ2は、半導体基板6において、凹部20の形成範囲に対応して矩形状に形成された薄板部24と、薄板部24の外周を囲むように枠状に形成され、薄板部24に対して板厚を裏面2b側に厚くした厚板部25とを有する。
厚板部25は、凹部20の形成範囲に対応して、矩形状の4辺の各辺に沿う直線状の部分を有し、これらの直線状の部分によって底面視で矩形枠状の形状を有する。凹部20による薄板部24の板厚は、例えば、通常の半導体基板6の厚さ部分である厚板部25の板厚の1/3~1/4程度である。また、凹部20を有する構成においては、凹部20の周囲の部分となる厚板部25の下面が、イメージセンサ2の裏面2bとなる。
凹部20は、基本的にはエッチングにより形成される。ただし、凹部20の形成方法としては、エッチングに限定されるものではなく、半導体基板6を部分的に除去できる方法であればよい。なお、凹部20の形成方法については後述する。
凹部20を形成する側面部22について説明する。本実施形態において、側面部22は、半導体基板6の板面に対して所定の向きに傾斜した第1の傾斜面31と、第1の傾斜面31とともに半導体基板6の断面視で屈曲状をなす第2の傾斜面32とを含む。
図1に示すように、第1の傾斜面31は、側面部22のうち、裏面2b側(以下「下側」ともいう。)の部分をなす面であり、第2の傾斜面32は、側面部22のうち、表面2a側(以下「上側」ともいう。)をなす面である。側面部22は、第1の傾斜面31および第2の傾斜面32により、固体撮像装置1の断面視において、凹部20における外側(図1における左右外側)を凸側とした略横「V」字状をなすように屈曲した面をなす。
すなわち、第1の傾斜面31は、半導体基板6の板面に対する垂直方向(図1における上下方向)に対して、下側から上側にかけて左右方向の内側から外側に向かうように傾斜しており、第2の傾斜面32は、同垂直方向に対して、下側から上側にかけて左右方向の外側から内側に向かうように傾斜している。そして、第2の傾斜面32の上端は、底面部21の底面23とともに鈍角の角部をなすように底面23に繋がっている。
このように第1の傾斜面31および第2の傾斜面32によって屈曲した面部をなす側面部22において、第1の傾斜面31および第2の傾斜面32は、それぞれ、半導体基板6の板面に沿う水平方向O1に対して鋭角をなす。すなわち、第1の傾斜面31が水平方向O1に対してなす角度α1、および第2の傾斜面32が水平方向O1に対してなす角度α2は、いずれも鋭角である。
本実施形態では、凹部20の深さ方向について、第1の傾斜面31の領域寸法A1は、第2の傾斜面32の領域寸法A2よりも小さくなっている。ただし、凹部20の深さ方向についての第1の傾斜面31と第2の傾斜面32の形成領域の寸法の大小関係(寸法A1と寸法A2の大小関係)は特に限定されない。
また、凹部20の側面部22は、半導体基板6の結晶の(111)面またはこれと等価な面(以下まとめて「{111}面」と表記する。)を含む。半導体基板6はシリコン基板であり、{111}面は、シリコンの結晶構造に基づくものであり、シリコン基板に対する異方性エッチングによって形成される結晶面である。
本実施形態では、凹部20の側面部22を形成する第1の傾斜面31および第2の傾斜面32は、いずれも{111}面となっている。すなわち、第1の傾斜面31および第2の傾斜面32は、いずれも異方性エッチングによって形成されたシリコンの結晶面となっている。このように第1の傾斜面31および第2の傾斜面32がいずれも異方性エッチングによって形成された面である場合、水平方向O1に対する角度α1および角度α2は、いずれも約55°(54.7°)となり、互いに略同じ角度となる。
異方性エッチングは、ウエットエッチングの一種であり、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の製造工程で一般的に使用される技術である。この技術は、シリコン基板等の半導体基板の加工面に、酸化膜や窒化膜や耐アルカリ性のレジスト等で所望の開口パターンを形成し、そのパターンをマスクとしてKOH(水酸化カリウム)等の強アルカリ水溶液に浸漬しエッチングを行うものである。異方性エッチングによれば、半導体基板の結晶配向性により、{111}面が露出する態様で、開口形状が一義的に決まる。通常、イメージセンサを構成する半導体としては、表面配向が(100)となっている単結晶シリコン基板が使用される場合が多いが、この場合、シリコン基板の裏面に矩形の酸化膜や窒化膜やレジストの開口マスクを形成しておくと、エッチング形状は、開口部から約55°の傾斜で深さ方向に徐々に広くあるいは狭くなる開口部が形成される。
以上のような本実施形態に係る固体撮像装置1は、次のような構成を有するWCSP構造として構成されている。すなわち、固体撮像装置1は、裏面側に凹部20が形成され、表面側にイメージセンサ素子が形成された半導体基板6と、半導体基板6の凹部20外の平坦部に形成され、電極パッド11に接続され延伸した配線層14と、配線層14上にランド部(図示略)を介して形成された半田ボール12と、半導体基板6のイメージセンサ素子を囲うように形成され、イメージセンサ素子の形成部位上の空間をキャビティ5として外部に対して隔離する隔壁4と、隔壁4上に接着されたガラス3とを有する。
<2.第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法>
本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置1の製造方法の一例について、図3から図7を参照して説明する。
固体撮像装置1の製造方法においては、図3Aに示すように、まず、画素7が形成されたシリコンウェーハ40が準備される。シリコンウェーハ40は、イメージセンサ2を形成するための各種工程を経たものである。つまり、シリコンウェーハ40は、一方の板面側に画素7群が形成されたイメージセンサ2となる部分が所定の配列で複数形成された半導体ウェーハである。近年では、シリコンウェーハ40として、主に8インチや12インチのウェーハが使用される。
シリコンウェーハ40に対し、隔壁4となる壁部44の形成、およびガラス3となるガラス板43の貼付けが行われる。ここでは、シリコンウェーハ40の表面40aに壁部44を形成した後、ガラス板43を貼り付けてもよく、また、ガラス板43側に予め壁部44を形成したものを、シリコンウェーハ40の表面40aに貼り付けてもよい。
ガラス板43は、透光性を有する板材の一例である。壁部44は、画素7群を囲むように複数のイメージセンサ2の所定の配列に沿って形成される。つまり、壁部44は、最終的に固体撮像装置1となる矩形状の領域に対応して平面視で格子状に形成される。
壁部44の形成方法としては、例えば、フォトリソグラフィ技術を用いたパターニング、スクリーン印刷、エッチング、ディスペンサによる塗布等が用いられる。壁部44を介してシリコンウェーハ40とガラス板43を接合することで、各固体撮像装置1においてキャビティ5となるキャビティ45が形成される。
なお、隔壁4をガラスや金属等の構造体により構成する場合は、格子状に形成された構造体が、シリコンウェーハ40およびガラス板43それぞれに対して所定の接着剤により貼り付けられる。この場合、構造体の貼付け工程は、キャビティ45内にダストが入り込まないように、清浄度の高いクリーンルーム内で行われることが好ましい。
このように、本実施形態に係る固体撮像装置1の製造方法においては、シリコンウェーハ40の一方の板面側である表面40a側に、画素7群を囲むように格子状に形成された壁部44を介して、シリコンウェーハ40に対して所定の間隔を隔ててガラス板43を設ける工程が行われる。
このようにウェーハ状態で各固体撮像装置1に対応するキャビティ45(5)が壁部44により区画された状態が作られた後、図3Aに示すように、ガラス板43の表面43aに保護シート50が貼り付けられる。保護シート50は、シリコンウェーハ40をその裏面40b側から削る工程において、ガラス板43の表面43aをハンドリングから保護するためのものである。
通常、シリコンウェーハ40の裏面40bには、それまでの様々な工程で形成された各種の薄膜が積層されており、また、工程途中のハンドリングにより微細な傷やダストが付いていることがあるため、一旦これらを除去し、シリコン面を露出させる場合がある。また、近年、スマートフォンやデジタルカメラの薄型・小型化の要望が多く、センサーデバイス自体も極力薄化する必要がある。
そこで、図3Bに示すように、ウェーハ状態で、シリコンウェーハ40をデバイス特性に影響がない程度の所望の厚さとするため、シリコンウェーハ40を裏面40b側から削るBG(Back-Grinding)工程が行われる。かかる工程において、保護シート50により、ガラス板43の表面43aがハンドリングから保護される。BG工程では、例えば、ダイヤモンドホイル等のバックグラインドホイル58が用いられ、シリコンウェーハ40の研磨が行われる。BG工程によれば、シリコンウェーハ40の板厚が、元の厚さT1からそれよりも薄い所望の厚さT2となる。
保護シート50は、ラミネータ装置等の設備を使用することで、ガラス板43の表面43a全体に貼り付けられる。保護シート50としては、その剥離に関し、例えば、UV光を照射することで粘着力を弱めるタイプのものや、加熱することで粘着力を弱めるタイプ等が用いられる。また、シリコンウェーハ40の裏面40bの面粗度を上げるため、BG工程の後に、ケミカルポリッシュやドライポリッシュ等の鏡面仕上げの工程を行ってもよい。
次に、図3Cに示すように、シリコンウェーハ40の裏面40bに、Si等の窒化膜やSiO等の酸化膜等の第1絶縁膜52を成膜する工程が行われる。第1絶縁膜52の成膜には、例えば、一般的に低温での成膜が可能なPECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)が好適に用いられるが、これに限らず、絶縁膜形成に使用される高周波スパッタリングやその他の成膜方法が用いられてもよい。
第1絶縁膜52の成膜工程において、前工程で使用された保護シート50は、ハンドリング時の傷やPECVDプロセス中の様々な反応ガス雰囲気から保護するためにそのまま貼り付けた状態で成膜してもよく、また、他の保護シートに貼り直してもよい。また、ハンドリング時におけるガラス板43のダメージや、PECVD時におけるガラス板43の汚染等の心配のない設備環境であれば、保護シート50は無くても成膜可能である。
続いて、図4Aに示すように、第1絶縁膜52のパターニングが行われる。すなわち、前工程で形成した第1絶縁膜52が、所望のパターンにパターニングされ、下地のシリコンウェーハ40を露出させるためのフォトリソグラフィの工程(フォトリソ工程)が行われる。この工程では、第1絶縁膜52において、シリコンウェーハ40の裏面40b側から電極パッド11へ貫通形成される貫通ビア13用の貫通孔40c(図4B参照)を開口するための微細なパターンの開口52aと、シリコンウェーハ40を薄化して凹部20を形成するための開口52bとが形成されるように、反応性イオンエッチング(RIE : Reactive Ion Etching)等の技術により第1絶縁膜52が部分的に除去される。
第1絶縁膜52のパターニングにおいては、所定の感光性材料からなるフォトレジスト53を用いてパターニングが行われ、RIE等による第1絶縁膜52の部分的な除去の後に、フォトレジスト53が除去される。具体的には、パターニング工程としては、次のような工程が順に行われる。すなわち、マスクとしてのフォトレジスト53の塗布・乾燥→マスクを露光してパターニング→現像液により開口52a,52bに対応する部分のマスクを除去→必要に応じて除去部分に残った残渣をアルゴンや酸素でプラズマクリーニング→RIEでマスクの開口部をエッチング→不要となったフォトレジスト53を除去→必要に応じて除去部分に残った残渣をアルゴンや酸素でプラズマクリーニング、等の工程である。
次に、図4Bに示すように、貫通ビア13用の貫通孔40cを形成する工程が行われる。この工程では、まず、前の工程で形成した第1絶縁膜52に対し、開口52aに対応する部分が開口するように、フォトレジスト54が、フォトリソグラフィ技術を用いたパターニングにより形成される。つまり、フォトレジスト54は、第1絶縁膜52の開口52aに連続した開口54aを有する。
その後、エッチングにより、第1絶縁膜52の開口52aおよびフォトレジスト54の開口54aを介して、シリコンウェーハ40に貫通孔40cが形成される。ここで、貫通孔40cの形成工程は、所謂アスペクト比の高い孔を貫通形成する工程となることから、貫通孔40cの形成には、例えば、通常のRIEよりも高い指向性をもったエッチングプロセスであるDRIEが用いられる。DRIEは、通常のRIEに対して高密度のプラズマが用いられるため、フォトレジスト54としては、比較的プラズマ耐性が高いものが用いられる。貫通孔40cが形成された後、フォトレジスト54は除去される。
続いて、貫通孔40cの内面を含む全面を覆うように、第2絶縁膜55が形成される(図4C)。貫通孔40cの内面を第2絶縁膜55により覆うことで、シリコンウェーハ40のシリコン面が露出した状態となることによる電流リーク等のデバイス動作上の問題が解消される。
第2絶縁膜55が全面的に形成されることで、貫通孔40cの内面および第1絶縁膜52の開口52bの部分は、第2絶縁膜55による1層の絶縁膜部分となる。また、第1絶縁膜52が存在する部分は、第1絶縁膜52と第2絶縁膜55による絶縁膜の2層構造となるため、高い絶縁性が得られる。このように第2絶縁膜55による1層部分と、第1絶縁膜52および第2絶縁膜55による2層部分とを有する絶縁膜構造が、固体撮像装置1における絶縁膜15となる。なお、図4Cにおいては、第1絶縁膜52の図示を省略している。
第2絶縁膜55は、貫通孔40cの上側に臨む電極パッド11の裏面のコンタクト部、およびシリコンウェーハ40における凹部20の形成部分を覆うように形成される。そこで、図4Cに示すように、第2絶縁膜55のうち、電極パッド11の裏面のコンタクト部の部分、および凹部20の形成部分が、フォトリソグラフィ技術を用いたパターニングにより除去される。これにより、第2絶縁膜55において、電極パッド11の裏面を露出させるコンタクトホール55aと、凹部20を形成するための開口55bとが形成される。
第2絶縁膜55の部分的な除去工程においては、まず、第2絶縁膜55に対し、貫通孔40cの内部も含めてレジストを塗布等によってコーティング形成する。ここで、深い貫通孔40cの中だけにレジストが入り込まないように、レジストの粘度やコーティング方法を調整する必要がある。また、レジストの露光プロセスについては、焦点深度が広くとれる露光装置を用いたり、貫通孔40cの底部の露光と他の部分の露光とを2回に分けて行ったりする手段が適宜用いられる。
次に、図5Aに示すように、シリコンウェーハ40の裏面40b側に、固体撮像装置1における配線層14となる銅配線層56が形成される。銅配線層56は、WCSP構造においてシリコンウェーハ40の裏面40b側に半田ボール12を形成するためのものである。銅配線層56は、電極パッド11の裏面から貫通孔40c内を通って延伸形成され、その延伸部分に半田ボール12が接続される。銅配線層56は、孔内配線部14a(図1参照)となる孔内配線部56aと、裏面40bに沿って形成され平面状配線部14b(図1参照)となる平面状配線部56bとを有する。
銅配線層56を形成する前には、スパッタリング等の成膜法より、例えばチタン(Ti)や銅(Cu)等による薄膜であるシード層があらかじめ形成される。シード層は、電界めっき法により貫通孔40c内に銅配線層56を埋め込む際の電極となる。なお、銅配線層56を形成する前には、例えばタンタル(Ta)やチタン(Ti)等により、孔内配線部56aの拡散を防止するためのバリアメタル膜をスパッタリング等によって形成してもよい。
シード層上の所定の領域に配線パターンに対応したレジストパターンをフォトリソ工程にてパターニングし、その後、前記シード層を電極として用いた電界めっき法により、パターニングよってシード層が露出した部分に、銅配線層56が形成される。これにより、貫通ビア13を構成する孔内配線部56a、および平面状配線部56bが形成される。
銅配線層56は、一般的には10μm前後の厚さで形成されるが、銅配線層56の厚さは、固体撮像装置1の信号の種類や信号数等によって適宜増減される。また、電界めっきによる銅配線層56の形成後には、不要となったレジストパターンは、専用の剥離液やリンス液等を用いて除去され、シード層は、ウエットエッチング等により除去される。
次に、図5Bに示すように、ソルダーレジスト57を形成する工程が行われる。ソルダーレジスト57は、銅配線層56の配線間ショートの防止と、半田ボール12を載せる位置を規定するために形成される。ソルダーレジスト57においては、半田ボール12を載せる部分に、半田ボール12の大きさに合わせて、銅配線層56を露出させるランド開口57aが形成される。
ソルダーレジスト57としては、例えば、エポキシ樹脂等をベース樹脂とした感光性樹脂が使用される。これにより、ランド開口57aが、フォトリソ工程で使用するフォトマスクによって自由に設計できる。フォトリソ工程では、次のような工程が順に行われる。すなわち、ソルダーレジスト57の塗布・乾燥→ランド開口57aに対応したマスクを露光でパターニング→現像液でランド開口57aの部分のソルダーレジスト57を除去→必要に応じて除去部分に残った残渣をアルゴンや酸素でプラズマクリーニング、等の工程である。
ソルダーレジスト57の形成パターンは、半田ボール12の搭載部分、および凹部20の形成部分にソルダーレジスト57が干渉しないような形状となる。また、ソルダーレジスト57は、孔内配線部56aが形成された貫通孔40c内に埋め込まれる。
続いて、シリコンウェーハ40の他方の板面である裏面40b側に、各イメージセンサ2に対応して、シリコンウェーハ40の板厚を部分的に薄くする凹部20を形成する工程が行われる。すなわち、各イメージセンサ2に対応する部分においてシリコンウェーハ40を裏面40b側から部分的に除去することで、各固体撮像装置1に対応した凹部20が形成される。
本実施形態では、凹部20を形成する工程は、第1のエッチング工程と、第2のエッチング工程とを有し、2段階のエッチング工程によって凹部20が形成される。以下、凹部20を形成する工程について詳細に説明する。
まず、図5Cに示すように、凹部20を形成するためのエッチングを行うに際し、シリコンウェーハ40の裏面40b側において、凹部20の形成部分以外の部分を覆うように、フォトレジスト61を形成する工程が行われる。フォトレジスト61は、上述したようなフォトリソ工程により形成される。すなわち、フォトレジスト61を塗布・乾燥させた後、露光によりパターニングし、現像液により凹部20の形成部位に対応した矩形状ないし正方形状の開口61aの部分を除去し、必要に応じて除去部分に残った残渣のクリーニングが行われる。
フォトレジスト61は、ソルダーレジスト57を被覆するとともに、ランド開口57aから露出した銅配線層56の平面状配線部56bを被覆する。フォトレジスト61としては、上述したフォトレジスト53,54と同じものでもよいし、これらのレジストとは粘度や物性が異なる別タイプのレジストであってもよい。ただし、後述するように凹部20の形成においては強アルカリ溶液が用いられることから、フォトレジスト61は耐強アルカリ性を有するものであることが好ましい。
フォトレジスト61を形成した後、ドライエッチングによりシリコンウェーハ40の凹部20に対応する部分を除去することで半凹部20Xを形成する第1のエッチング工程が行われる。
図6Aに示すように、第1のエッチング工程では、シリコンウェーハ40の裏面40b側においてフォトレジスト61の開口61aから露出したシリコン部分が、ドライエッチングの一種であるRIEにより、必要な深さまでエッチングされる。これにより、半凹部20Xが形成される。
半凹部20Xは、底面視で矩形状ないし正方形状を有する。半凹部20Xにおいては、エッチング面として、表面40aと略平行な底面20Xaと、底面20Xaとともに略直角をなす側面20Xbとを有する。すなわち、半凹部20Xは、底面20Xaとその周囲の側面20Xbとにより側面断面視で略方形状に沿うとともに、平面的には矩形状をなす偏平な凹部形状を有する。このように、第1のエッチング工程は、シリコンウェーハ40の板面に対して垂直な深さ方向(縦方向)に対する孔加工となる。
半凹部20Xの深さは、最終的な凹部20の側面部22についての断面略横「V」字状の屈曲形状に影響する。このため、半凹部20Xの深さは、凹部20の側面部22についての所望の形状に応じて決定される。
第1のエッチング工程の後、図6Bに示すように、異方性エッチングにより半凹部20Xを掘ることで凹部20を形成する第2のエッチング工程が行われる。
第2のエッチング工程では、RIEにより半凹部20Xを形成したものを、KOH(水酸化カリウム)等の強アルカリ水溶液に投入し、シリコンの異方性エッチングが行われる。強アルカリ水溶液への投入前には、ガラス板43の表面43aを保護するため、専用の設備で保護シート62が貼り付けられる。
異方性エッチングでは、例えば、複数枚のシリコンウェーハ40を一括で処理するいわゆるバッチ式のウエットエッチング装置が用いられる。ウエットエッチング装置によれば、60~80℃前後に加熱されたKOH溶液にウェーハが投入され、エッチングがウェーハの面内で均一となるようにウェーハが回転および揺動されながら、所定の時間エッチングが行われる。このエッチング時間と、KOH溶液の温度を精度良く制御することにより、所望のエッチング量を得ることができる。なお、異方性エッチングの溶液としては、KOHのほか、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)やEDP(エチレンジアミン・ピロカテコール)等が挙げられる。
異方性エッチングが行われた後、図6Cに示すように、不要となったフォトレジスト61が除去される。ここで、必要に応じて、プラズマクリーニング等により、フォトレジスト61の除去部分に残った残渣のクリーニングが行われる。なお、異方性エッチングの後に、必要に応じて、QDR(Quick Dump Rinse)等の方法でアルカリ溶液を洗浄し、その後水分乾燥を行ってもよい。
以上のように第2のエッチング工程が行われることで、凹部20が形成され、シリコンウェーハ40が裏面40b側から部分的に薄化され、各イメージセンサ2に対応する部分において、凹部20によるダイアフラム形状が形成される。
ここで、半凹部20Xの深さと、凹部20の側面部22の形状との相関について説明する。イメージセンサやLSI製造で広く使用される(100)面方位のシリコン基板は、異方性エッチングを行った場合、平面方向の端面に対して約55度の角度を持った(111)面を露出させるように(100)面のエッチングが進む。このため、半凹部20Xを形成するためのエッチング深さが深いほど、(111)面方位で形成される断面視の「く」の字形状(横「V」字形状)が大きく表れる。つまり、半凹部20Xの深さが深いほど、凹部20の側面部22において、凹部20の深さ方向についての第1の傾斜面31の領域寸法A1と第2の傾斜面32の領域寸法A2との割合が均等に近付く(図1参照)。
具体的には、図8A,図8Bに示すように、凹部20の深さが深さD1で一定である場合、半凹部20Xのエッチング深さ(D2,D3)が深いほど、凹部20の側面部22をなす面のうち、第1の傾斜面31の面積割合が大きくなる(第2の傾斜面32の面積割合が小さくなる)。つまり、半凹部20Xの深さが深くなると、深さ方向についての第1の傾斜面31の領域寸法A1が大きくなる。なお、図8Aおよび図8Bにおいては、シリコンウェーハ40において半凹部20Xを形成するために除去する領域部分を、二点鎖線で囲んだ矩形状のハッチング部分B1で示している。
図8Aに示すように、半凹部20Xの深さが相対的に浅い深さD2である場合に対し、図8Bに示すように、半凹部20Xの深さが相対的に深い深さD3となることで、凹部20の横方向への広がりが大きくなる。すなわち、図8Aに示すように、半凹部20Xの深さが浅い深さD2である場合の横方向の広がり寸法W2に比べて、半凹部20Xの深さが深い深さD3である場合の横方向の広がり寸法W3の方が大きくなる。ここで、横方向の広がり寸法(W2,W3)は、シリコンウェーハ40の断面視において、その板面に沿う方向(図8A,図8Bにおける左右方向)について、半凹部20Xの左右端の位置P1と、凹部20の側面部22における第1の傾斜面31と第2の傾斜面32による角部の頂点の位置P2との間の寸法である。
このように、凹部20を形成するための異方性エッチングによる第2のエッチング工程に際し、あらかじめ第1のエッチング工程により形成する半凹部20Xのエッチング深さにより、最終的な凹部20の側面部22における第1の傾斜面31および第2の傾斜面32による屈曲形状をコントロールすることができる。したがって、例えば、図8Bに示すように、凹部20において側面部22の屈曲形状を比較的大きくしたい場合は、第1のエッチング工程において半凹部20Xをあらかじめ深めに形成すればよい。
半凹部20Xの深さを決定するための要素としては、例えば、イメージセンサ2において要求されるダイアフラム構造をなす薄板部24の大きさがある。つまり、半凹部20Xのエッチング深さが深くなるほど、異方性エッチングでは横方向への広がりが大きくなり、薄板部24の面積が、凹部20の下端の開口面積に近くなる。薄板部24に関しては、画素7内で薄板部24の変形による応力差が発生する可能性があるため、撓み部分となる薄板部24の範囲内に画素領域8の全体が含まれるように凹部20が形成されることが好ましい。
固体撮像装置1の製造方法の説明に戻る。次に、図7Aに示すように、ソルダーレジスト57の下側(図7Aにおいて上側)に、半田ボール12が形成される。半田ボール12は、ソルダーレジスト57のランド開口57aを介して銅配線層56の平面状配線部56bに電気的に接続されるように形成される。
半田ボール12の形成方法としては、例えば次の2つの方法が考えられる。1つは、ソルダーレジスト57のランド開口57aに印刷等の方法でフラックスを選択的に転写し、所望の大きさに形成された半田ボール12を専用の搭載設備を用いて精度良く搭載し、その後、250~260℃程度でリフローを行い、半田ボール12を、ランド開口57aを介して銅配線層56に接続させる方法である。もう1つは、ランド開口57aに印刷等の方法でフラックス入りの半田ペーストを選択的に転写し、その後、250~260℃程度でリフローを行うことで半田をボール状に形成し、この半田を半田ボール12としてランド開口57aを介して銅配線層56に接続させる方法である。いずれの方法においても、半田ボール12形成後にフラックスの洗浄が適宜行われる。
以上の工程を経た後、所定のダイシングラインL1に沿ってダイシングが行われる。すなわち、シリコンウェーハ40、壁部44、およびガラス板43を、所定の配列に沿ってイメージセンサ2に対応する部位ごとに分割するように切断して個片化する工程が行われる。
ダイシングにより、イメージセンサ2をなすシリコンウェーハ40、ガラス3をなすガラス板43、隔壁4をなす壁部44等がそれぞれ分断される。ダイシングによって生じた複数のチップ(固体撮像装置1)は、保護シート62から専用設備等によってピックアップされる。これにより、図7Bに示すように、裏面2b側に凹部20が形成されたイメージセンサ2、ガラス3、および隔壁4を有し、イメージセンサ2とガラス3との間にキャビティ5を有するパッケージ構造を備えた複数の固体撮像装置1が得られる。
なお、上述した固体撮像装置1の製造方法では、シリコンウェーハ40にガラス板43を取り付けた後に、シリコンウェーハ40において凹部20を形成する方法を採用しているが、シリコンウェーハ40にガラス板43を取り付ける前段階で、凹部20を形成してもよい。この場合、凹部20を形成するための異方性エッチングに際しては、シリコンウェーハ40の画素面に影響を与えないように、耐アルカリ性のあるレジストやフィルム等で画素面を保護することが必要となる。
以上のような本実施形態に係る固体撮像装置1およびその製造方法によれば、イメージセンサ2とガラス3との間にキャビティ5を有するパッケージ構造を備えた構成において、リフロー時等にキャビティ5の内圧が上昇することによる構成部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を防止することができる。本実施形態に係る固体撮像装置1およびその製造方法による作用効果は、具体的には次のとおりである。
ここで、本実施形態に係る固体撮像装置1に対する比較例の構成として、図9に示すように、半導体基板6において凹部20が形成されていない構成を想定する。この比較例の構成においては、イメージセンサ2の裏面2bが全体的に表面2aと平行な平面をなし、イメージセンサ2が全体的に均一な板厚を有する。
比較例の構成においては、半田ボール12を溶融するためのリフローにより、キャビティ5の内圧が上昇し、その結果、パッケージ構造において比較的弱い部分に応力が集中し、損傷が生じる可能性がある。比較的弱い部分としては、イメージセンサ2およびガラス3に対する隔壁4の接合部や、隔壁4自体等がある。パッケージ構造の損傷に関しては、次のようなモードがある。
まず、図9において例えば符合M1,M2で示す部分において、イメージセンサ2あるいはガラス3に対する隔壁4の接合部において隔壁4が剥離するモードがある。隔壁4の材料としては樹脂材料が用いられることが多いため、表面2aがSiNやSiO等の無機膜となっているイメージセンサ2と隔壁4との間の界面や、ガラス3と隔壁4との界面において剥離が生じる。隔壁4の剥離が生じた場合、その剥離部分から、キャビティ5の内圧が開放されることになる(符合Q1,Q2参照)。
また、図9において例えば符合R1で示す部分において、隔壁4にクラック4Xが生じるモードがある。例えば隔壁4が樹脂材料からなるものである場合、吸湿・高温によって材料自体が脆弱となり、キャビティ5の内圧上昇にともなう応力により、隔壁4自体が凝集破壊する。隔壁4にクラック4Xが生じた場合、その部分から、キャビティ5の内圧が開放されることになる(符合S1参照)。また、損傷のモードとしては、上述した剥離のモードおよびクラックが生じるモードの複合モードもあり得る。
以上のようなモードの破損が生じた場合、キャビティ5と外部とを繋ぐ隙間が生じ、この隙間から水分やダスト等がキャビティ5内に侵入することが懸念される。キャビティ5内に侵入した水分やダスト等は、固体撮像装置1の画質や性能を低下させる原因となる。また、キャビティ5の内圧上昇の影響としては、隔壁4の破壊にともなってガラス3が離脱したり、イメージセンサ2やガラス3の部材自体が破壊したりする可能性もある。これらのことは、固体撮像装置1の装置としての信頼性上、大きな問題となる。
ここで、キャビティ5の内圧上昇にともなう現象について説明する。キャビティ5内には、基本的には製造工程途中で乾燥空気が封入されるが、ガラス板43をかぶせる前の雰囲気中の水蒸気、あるいは、キャビティ5形成後(封止後)の壁部44自体や壁部44をシリコンウェーハ40およびガラス板43それぞれに接着させるための接着剤を透過する水蒸気も、キャビティ5内に同時に混入する。
一般的に、室温状態でのキャビティ5の内圧(以下「キャビティ内圧」という。)Pは、室温での乾燥空気圧PA0と、水蒸気分圧PB0との和となり、P=PA0+P の関係が成り立つことが知られている(ドルトンの分圧則)。温度が上昇すると、P はボイルシャルルの法則、PB0はTetens則(Tetensの式)に従って、各温度で異なる分圧を生じさせることがわかっている。
図9に示すような比較例の構成において、マザー基板等への実装のためのリフロー時の温度(ピーク温度T:240~260℃)で、それぞれの分圧が温度とともに上昇し、結果として、ピーク温度T時のキャビティ内圧Pは、パッケージ構造がもつ破壊限界圧Pを超える場合がある。この場合、上述したようにパッケージ構造において比較的弱い部分に応力が集中して損傷が生じることになる。
特に、乾燥空気圧PA0は各温度でのキャビティ5の容積(以下「キャビティ容積」という。)に対して反比例するため、温度上昇時にはキャビティ容積を温度に応じて増加させない限り、キャビティ内圧Pは破壊限界圧Pを超えることになる。また、水蒸気分圧PB0も、温度が上昇するとTetens則に従って急激に増加する傾向があり、P とPB0の合計であるキャビティ内圧の上昇を加速させることになる。
そこで、本実施形態に係る固体撮像装置1によれば、イメージセンサ2に凹部20を有しダイアフラム化されたパッケージ構造を備えることから、キャビティ内圧の上昇時、半導体基板6の撓みにより、キャビティ容積を増加させることができる。これにより、キャビティ内圧の過度の上昇を抑制することができ、リフロー時におけるキャビティ5の周辺部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を防止することが可能となる。
具体的には、図10に示すように、リフロー時においてキャビティ内圧が上昇した場合、イメージセンサ2には、表面2a側から圧力が作用する(矢印C1参照)。これにより、イメージセンサ2において、凹部20によって形成された薄板部24が主な変形部分となり、薄板部24が外側(裏面2b側)に膨出するように湾曲状に弾性変形する。つまり、イメージセンサ2において主に薄板部24の部分が復元力を持ったダイアフラム(隔膜)部分として機能し、当該部分がキャビティ内圧の上昇にともなって外側に撓むことになる。
このようなイメージセンサ2における膨出変形により、リフロー時に生じるキャビティ内圧の上昇に追従するかたちで、キャビティ容積を増加させることができる。これにより、キャビティ内圧の過度の上昇を抑制することができ、固体撮像装置1の構成部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を防止することが可能となる。結果として、固体撮像装置1の性能劣化を防止することができる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置1において、凹部20は底面視で矩形状をなすように形成されており、凹部20によってイメージセンサ2が額縁構造をなすように構成されている。このような構成によれば、単にシリコン基板の全体を薄化する場合と比べて、キャビティ内圧の上昇にともなって撓み変形する部分を規定することができるとともに、構造体としての強度を保持することができ、しかも、イメージセンサ2の本来の外形サイズを踏襲することが可能となり、パッケージ構造の外形サイズの増大を防止することができる。
特に、単にシリコン基板の全体を薄化した場合、イメージセンサ2における外部端子が動きやすくなり、構造的に不安定となることが懸念され、また、既存の構造に対する置換が困難となるという問題もある。そこで、本実施形態に係る固体撮像装置1のように、凹部20によって部分的にシリコン基板を薄化させた構造によれば、構造的な安定性を確保することができるとともに、シリコン基板の元々の厚さ部分が存在するため、既存の構造に対する置換を容易に行うことが可能となる。
また、イメージセンサ2における主な変形部分である薄板部24は、半田ボール12が配設された周縁部分の内側の部分である。このため、キャビティ内圧の上昇によってイメージセンサ2が変形することによる半田ボール12の接続部分等への影響を小さくすることができる。この点、例えばキャビティ5内への吸湿が多いこと等により、通常よりもキャビティ内圧の上昇が大きくなる場合、薄板部24の撓み変形を大きく許容することができることから有利となる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置1によれば、キャビティ内圧の上昇を防止するに際し、キャビティ5に対して外部に通じる部分を設ける必要が無い。このため、キャビティ5内にダスト等が入り込むことを可及的に防止することができ、ダスト等が画質に影響することによる特性劣化を無くすことができる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置1によれば、キャビティ内圧の上昇を防止するに際し、キャビティ5内の構造を変更する必要がない。このため、例えば、キャビティ内に吸湿部材等の別部材を設けた構成において懸念されるキャビティ内における別部材の脱落による装置の動作不良や特性不良を避けることができる。
本実施形態に係る固体撮像装置1は、キャビティ内圧に関し、次のような条件を満たすように構成されている。すなわち、固体撮像装置1は、半田ボール12を溶融させるためのリフローの所定のピーク温度T時のキャビティ内圧Pが、キャビティ5を形成する部材のクラックまたはキャビティ5を形成する部材間の剥離を生じさせる内圧、つまり破壊限界圧Pよりも低くなるように構成されている。
言い換えると、固体撮像装置1においては、次のような条件が成立することになる。イメージセンサ2において、キャビティ内圧がピーク温度T時のキャビティ内圧Pとなることで、凹部20により形成された薄板部24が撓み変形し、その変形により、キャビティ容積が増加する。その増加容積をV、元の(室温状態での)キャビティ容積をVとしたとき、ピーク温度T時のキャビティ容積VはV+Vとなる(V=V+V)。そして、キャビティ容積がVとなったときのキャビティ内圧Pは、キャビティ構造体に何らかのダメージを与える温度T時のキャビティ内圧、つまり破壊限界圧P よりも小さくなる(P<Pが成立する)ように、固体撮像装置1が構成されている。このように、固体撮像装置1は、凹部20による半導体基板6の撓みにより、キャビティ内圧の低減作用が得られるように構成されている。
また、本実施形態に係る固体撮像装置1においては、凹部20が底面部21と側面部22とを有し、側面部22が、第1の傾斜面31と第2の傾斜面32によって断面視で左右外側を凸側とした屈曲形状を形成している。このような構成によれば、イメージセンサ2の強度を保ちながら、キャビティ内圧の上昇時においてイメージセンサ2を安定的に撓み変形させることが可能となる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置1においては、凹部20の側面部22は、シリコン基板における{111}面により形成されている。つまり、側面部22をなす第1の傾斜面31および第2の傾斜面32は、いずれも{111}面となっている。このような構成によれば、イメージセンサ2の強度を保ちながら、キャビティ内圧の上昇時においてイメージセンサ2を安定的に撓み変形させることが可能となる。また、半導体基板6の結晶構造を利用して異方性エッチング等によって凹部20を容易に形成することが可能となる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置1の製造方法においては、凹部20の形成方法として、ドライエッチングを用いた第1のエッチング工程と、異方性エッチングを用いた第2のエッチング工程とによる2段階のエッチングを行う方法が採用されている。このような方法によれば、各エッチング工程におけるエッチング時間や異方性エッチングにおけるエッチング溶液の温度、さらにはエッチング装置内での基板の保持・揺動方法等を細かくコントロールすることにより、エッチング深さ、つまり残す部分の半導体基板6の厚さを精度良く作り込むことが可能となる。また、上述したように、第1のエッチング工程により形成する半凹部20Xの深さを調整することにより、凹部20の側面部22における第1の傾斜面31および第2の傾斜面32による屈曲形状をコントロールすることができる。
<3.第1実施形態に係る固体撮像装置の変形例>
固体撮像装置1の変形例について説明する。以下に説明する変形例は、断面視における凹部20の形状についての変形例である。
(変形例1)
図11Aに示すように、変形例1において、凹部20Aは、側面断面視で矩形状に沿う開口形状を有する。すなわち、変形例1の凹部20Aは、側面部22をなす面として、底面部21の底面23に対して垂直状の面である内側面31Aを有する。内側面31Aの上端は、底面部21の底面23とともに直角の角部をなすように底面23に繋がっている。このように、変形例1の凹部20Aは、矩形状の底面23と、底面23の四方に形成された内側面31Aとにより形成されている。変形例1の凹部20Aは、例えば、上述した第1のエッチング工程のように、RIE等のドライエッチングにより形成される。
(変形例2)
図11Bに示すように、変形例2において、凹部20Bは、側面断面視で台形状に沿う開口形状を有する。すなわち、変形例2の凹部20Bは、側面部22をなす面として、上下方向に対して、下側から上側にかけて左右方向の外側から内側に向かうように傾斜した面である傾斜面31Bを有する。傾斜面31Bの上端は、底面部21の底面23とともに鈍角の角部をなすように底面23に繋がっている。このように、変形例2の凹部20Bは、矩形状の底面23と、底面23の四方に形成された傾斜面31Bとにより形成されている。変形例2の凹部20Bは、例えば、上述した第2のエッチング工程のように、シリコンの結晶構造を利用した異方性エッチングにより形成される。
以上のような変形例の構成によっても、キャビティ内圧の上昇にともなう構成部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を防止することができる。すなわち、凹部20の形状は、特に限定されるものではなく、リフロー時等におけるキャビティ内圧の過度の上昇を防止すべく、イメージセンサ2において、キャビティ内圧の上昇にともなって撓み変形する部分によるダイアフラム構造が得られるものであればよい。また、上述した変形例の構成によれば、いずれも単一のエッチング工程によって比較的容易に凹部20A,20Bを形成することが可能となる。
<4.第2実施形態に係る固体撮像装置の構成例>
本技術の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。
図12および図13に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置51は、凹部20内に保持された状態で設けられた封止樹脂部である充填樹脂部70を備える。充填樹脂部70は、凹部20を埋めるように設けられ、熱可塑性樹脂により形成され、上述したようなリフロー時等におけるキャビティ内圧の上昇時において、半導体基板6とともに変形する部分である。
充填樹脂部70は、凹部20内に充填されるように形成されるとともに、イメージセンサ2の凹部20外の平坦部である裏面2bと面一の底面70aを有する。つまり、充填樹脂部70は、イメージセンサ2の裏面2b側において、凹部20の開口部に底面70aを臨ませている(図13参照)。
したがって、充填樹脂部70は、凹部20をなす底面部21および側面部22の面形状に符合した外形形状を有するとともに、全体として平板状の外形を有する。つまり、充填樹脂部70は、凹部20を形成するに際し、略一定の板厚を有する平板状の状態のイメージセンサ2からエッチングによる除去部分に対応した形状を有する。
具体的には、充填樹脂部70は、底面70aに加え、凹部20の底面23に対する接触面となる上面71と、第2の傾斜面32に対する接触面となる上斜面72と、第1の傾斜面31に対する接触面となる下斜面73とを有する。イメージセンサ2は、凹部20内に埋め込まれた充填樹脂部70を有することにより、充填樹脂部70とともに、略一定の板厚を有する一体的な板状体を構成する。
充填樹脂部70は、常温時には高弾性となる性質を有し、凹部20を有するイメージセンサ2の強度を補強する。また、充填樹脂部70は、熱可塑性を有し、リフロー時等の高温時には低弾性となり、薄板部24等の撓み変形等のイメージセンサ2の変形を阻害しないように、イメージセンサ2の変形に追従する。このような性質が得られる充填樹脂部70の材料としては、例えば、常温時に500MPa~1GPa程度、リフロー時等の高温時に10MPa~100MPa程度のヤング率を呈する熱可塑性樹脂が好ましい。
充填樹脂部70の材料について説明する。充填樹脂部70の材料としては、上記のとおり常温時には高弾性で強度を保つ性質、高温時にはシリコン基板の変形を阻害しないように低弾性となる性質が得られるものが用いられる。また、充填樹脂部70の材料としては、印刷プロセスが適用できるようにペースト状のものが用いられる。具体的には以下のような材料が用いられる。
充填樹脂部70の材料である熱可塑性樹脂としては、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、およびポリエーテルアミドイミド樹脂のうちいずれか1つを主成分とするペースト組成物が好適に用いられる。
ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、およびポリエーテルアミドイミド樹脂は、それぞれイミド樹脂、アミド樹脂、およびアミドイミド樹脂等の熱可塑性樹脂をベースに、柔軟性を持ったポリエーテルの性質を加えたものであり、熱ストレスの加わるような部分や線膨張の異なる部材同士の接合部分等に広く使用されている。充填樹脂部70を形成する熱可塑性樹脂には、例えば、ポリエーテルアミド樹脂である日立化成株式会社製の「HIMAL(商品名)」、あるいはHIMAL系のペースト樹脂が好適に用いられる。
また、充填樹脂部70を形成する熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリアミドイミド樹脂のうちいずれか1つに可塑性をもつセグメントを変成したペースト組成物であっても良い。
具体的には、充填樹脂部70の材料としては、例えば、ハードセグメントとしてのイミド樹脂(芳香族ポリイミド)に、ソフトセグメントとしてのシロキサンイミドを加えたものが用いられる。ハードセグメントは、高弾性、高耐熱を特長とする構造であり、ソフトセグメントは、低弾性、可撓性を付与する構造である。したがって、上記のとおりイミド樹脂にシロキサンイミドを加えたものを充填樹脂部70の材料とすることで、充填樹脂部70の特性を、高弾性・高耐熱性と低弾性・可撓性とを併せ持ったものとすることができる。
また、充填樹脂部70を形成する熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリアミドイミド樹脂のうちいずれか1つを主成分とし、熱可塑性をもつ樹脂粒子を含有するペースト組成物であってもよい。
このようなペースト組成物においては、ペースト化に、室温では溶剤に溶解しないが加熱すると溶解する性質を持つ樹脂フィラーが用いられる。具体的には、充填樹脂部70の材料としては、ポリエーテルアミド樹脂をベース樹脂として、これに弾性率を調整した樹脂フィラーを混練した材料が使用できる。かかる材料がベースペーストとなり、これに樹脂粒子として例えば低弾性ゴム粒子が添加される。低弾性ゴムの添加量を調整することにより、ペースト組成物の弾性率を制御することができる。ここで、ベース樹脂には、例えば、ポリエーテルアミド樹脂である日立化成株式会社製の「HIMAL(商品名)」が好適に用いられる。
また、充填樹脂部70の材料としては、ポリアミドシリコーン共重合体やポリイミドアミドシリコーン共重合体等の熱可塑性を持つ材料を変成したもの、あるいはこの材料とその他材料とを複合したものであってもよい。
<5.第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法>
本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置51の製造方法の一例について、図14および図15を参照して説明する。本実施形態に係る固体撮像装置51の製造方法は、第1実施形態に係る固体撮像装置1の製造方法との関係において、充填樹脂部70を形成する工程を含む点で異なる。
すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置51の製造方法は、上述した固体撮像装置1の製造方法において、ダイシングにより個片化する工程の前に行われる工程として、凹部20に熱可塑性樹脂である封止樹脂75を充填することで、凹部20内に、イメージセンサ2を構成する半導体基板6とともに変形する充填樹脂部70を形成する工程を含む。
具体的には、本実施形態に係る固体撮像装置51の製造方法においては、凹部20を形成する工程が行われた後(図6C参照)、図14Aおよび図14Bに示すように、充填樹脂部70を形成する工程が行われる。
この工程では、まず、図14Aに示すように、充填樹脂部70の材料である封止樹脂75は、当初ペースト状で印刷可能なものであり、スキージ76を有する印刷機により印刷される。印刷機による封止樹脂75の印刷には、印刷用のマスクとして、例えばニッケル合金製のステンシル77が用いられる。ステンシル77には、凹部20の開口に合わせたパターン開口部77aが形成されている。
ステンシル77は、各パターン開口部77aが凹部20に対応するように位置合わせされた状態で、ソルダーレジスト57上にセットされる。セットされた状態のステンシル77上をスキージ76が移動することで、封止樹脂75がパターン開口部77aを介して凹部20内に充填させられるとともに、封止樹脂75の表面75aが均される。その後、ステンシル77が取り除かれることで、封止樹脂75の印刷が完了する。なお、封止樹脂75の印刷の方法は特に限定されるものではなく、適宜他の方法を用いることができる。
封止樹脂75が印刷された後、ペースト状の封止樹脂75に含まれる溶剤を気化させて封止樹脂75を固化させるために、所定の温度条件でベーキングが行われる。ベーキングの温度は、封止樹脂75やそれに含まれる溶剤に合わせて適宜設定される。また、ベーキングの設備としては、ホットプレートやオーブン等が必要に応じて適宜選択・使用される。ベーキングを行うことで、図14Bに示すように、凹部20内の封止樹脂75が固化し、充填樹脂部70が形成される。なお、充填樹脂部70の形成方法は、印刷以外の方法であってもよい。
その後、図15Aに示すように、第1実施形態の場合と同様に、ソルダーレジスト57の下側(図15Aにおいて上側)に、半田ボール12が形成された後、所定のダイシングラインL2に沿ってダイシングが行われる。これにより、図15Bに示すように、裏面2b側に凹部20が形成されたイメージセンサ2、ガラス3、および隔壁4を有し、イメージセンサ2とガラス3との間にキャビティ5を有するパッケージ構造を備え、しかも、凹部20内に充填樹脂部70が設けられた複数の固体撮像装置51が得られる。
以上のような本実施形態に係る固体撮像装置51およびその製造方法によれば、第1実施形態に係る固体撮像装置1およびその製造方法によって得られる作用効果に加え、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置51によれば、凹部20内に熱可塑性樹脂からなる充填樹脂部70を有することから、常温時においては、凹部20によって薄化されたイメージセンサ2を含むパッケージ構造の剛性を補強することができるとともに、リフロー時等の高温時には、凹部20によるイメージセンサ2の撓み変形を阻害することなく、キャビティ内圧の過度の上昇を抑制することができ、パッケージ構造の損傷を防止することが可能となる。
具体的には、図16に示すように、リフロー時においてキャビティ内圧が上昇した場合、イメージセンサ2には、表面2a側から圧力が作用する(矢印C2参照)。これにより、イメージセンサ2において主に薄板部24の部分がダイアフラム(隔膜)部分として機能し、当該部分がキャビティ内圧の上昇にともなって外側に撓むことになる。
ここで、充填樹脂部70は、熱可塑性を有することから、昇温によって弾性率を低下させ、イメージセンサ2の変形に追従して変形する。つまり、充填樹脂部70は、イメージセンサ2の変形を妨げない。したがって、イメージセンサ2における膨出変形により、キャビティ容積を増加させることができ、パッケージ構造の損傷の原因となり得るキャビティ内圧の過度の上昇を抑制することができる。
また、高温時におけるイメージセンサ2の撓み変形に対しては、充填樹脂部70がクッションとなり、イメージセンサ2の撓み変形を受け止める。その分、キャビティ内圧によって薄板部24に作用する応力が緩和され、薄板部24等におけるクラック等の破損や隔壁4の剥離等を抑制することができる。
また、イメージセンサ2は、凹部20を形成することで薄化されダイアフラム状に加工されても、シリコン自体の持つ強い拮抗強度により、十分な衝撃耐性を確保可能であるが、振動の多い使用環境等では、その影響によって薄板部24が振動し、そのことが撮像特性に影響することが懸念される場合がある。そこで、充填樹脂部70によれば、薄化部分である薄板部24に対して充填樹脂部70が薄板部24を裏面側から支持する部分となるため、薄板部24の振動を抑制することができる。これにより撮像特性を効果的に維持することができる。さらに、充填樹脂部70によれば、薄板部24に対する外力や外部からの衝撃を防ぐことができるので、薄板部24を保護することができる。つまり、充填樹脂部70により、薄板部24の衝撃耐性を向上することができる。
また、充填樹脂部70が凹部20内に設けられていることから、イメージセンサ2の本来の外形サイズを踏襲することが可能となり、パッケージ構造の外形サイズの増大を防止することができる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置51は、第1実施形態に係る固体撮像装置1と同様に、半田ボール12を溶融させるためのリフローの所定のピーク温度T時のキャビティ内圧Pが、キャビティ5を形成する部材のクラックまたはキャビティ5を形成する部材間の剥離を生じさせる破壊限界圧Pよりも低くなるように構成されている。
また、本実施形態に係る固体撮像装置51において、凹部20の形状として、第1の傾斜面31と第2の傾斜面32による側面部22の屈曲形状を採用することにより、側面部22がストッパーとなり、充填樹脂部70の剥離および脱落を防止することが可能となる。すなわち、屈曲形状をなす側面部22を有する凹部20によれば、側面部22の断面視横「V」字形状をなす部分、特に第1の傾斜面31と裏面2bとにより形成される開口縁部の内側への突起部分が、充填樹脂部70に対する係止部となり、抱え込む態様で充填樹脂部70を保持することになるので、充填樹脂部70が凹部20から浮いたり離脱したりすることを効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、異方性エッチングによって形成される凹部20の側面部22の屈曲形状をコントロールするに際し、第1のエッチング工程によって形成する半凹部20Xのエッチング深さを決定するための要素として、第1実施形態における薄板部24の大きさに加え、充填樹脂部70の剥離あるいは脱落のリスクの度合いがある。つまり、半凹部20Xのエッチング深さが深くなるほど、異方性エッチングでは横方向への広がりが大きくなり(断面視の横「V」字形状が大きく表れ)、充填樹脂部70の剥離あるいは脱落が起こりにくくなる。
さらに、本実施形態に係る固体撮像装置51によれば、充填樹脂部70上にレーザマーキングを施すことが可能となる。
<6.第2実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の変形例>
固体撮像装置51の製造方法の変形例について、図17から図19を参照して説明する。以下に説明する変形例の製造方法においては、先に凹部20および充填樹脂部70の形成が行われ、その後、貫通ビア13を構成する銅配線層56等の形成が行われる点で、上述した製造方法と異なる。
したがって、この変形例の製造方法においては、上述した製造方法と同様に、まず、画素7が形成されたシリコンウェーハ40に対し、隔壁4となる壁部44の形成、およびガラス3となるガラス板43の貼付けが行われる(図3A参照)。次に、ガラス板43の表面43aに保護シート50が貼り付けられた後、バックグラインドホイル58を用いてシリコンウェーハ40を裏面40b側から削るBG工程が行われる(図3B参照)。そして、シリコンウェーハ40の裏面40bに、窒化膜や酸化膜等の第1絶縁膜52を成膜する工程が行われる(図3C参照)。この後の工程が、上述した製造方法と異なる。
以下の工程では、まず、図17Aに示すように、フォトリソ工程による第1絶縁膜52のパターニングが行われる。この工程では、フォトレジスト153を用いたパターニングが行われ、第1絶縁膜52において、シリコンウェーハ40を薄化して凹部20を形成するための開口52bが形成されるように、RIE等の技術により第1絶縁膜52が部分的に除去される。パターニング工程では、上述したように、フォトレジスト153の塗布・乾燥、部分的な除去、プラズマクリーニング等が所定の順番で行われる。ここで、フォトレジスト153については、凹部20の形成部位に対応した開口153aの部分が除去される。なお、フォトレジスト153については、凹部20の形成において強アルカリ溶液が用いられることから、耐強アルカリ性を有するものであることが好ましい。
次に、上述した製造方法の場合と同様に、第1のエッチング工程および第2のエッチングによる2段階のエッチング工程によって、シリコンウェーハ40の裏面40b側に凹部20を形成する工程が行われる。
すなわち、図17Bに示すように、RIE等のドライエッチングにより、半凹部20Xが形成され、その後、図17Cに示すように、保護シート62が貼り付けられ、KOH等の強アルカリ水溶液を用いた異方性エッチングにより、凹部20が形成される。異方性エッチングが行われた後、不要となったフォトレジスト153は除去される。
続いて、上述した製造方法の場合と同様に、充填樹脂部70を形成する工程が行われる。すなわち、まず、図18Aに示すように、パターン開口部77aを有するステンシル77が用いられ、スキージ76を有する印刷機によりペースト状の封止樹脂75が印刷される。ここで、ステンシル77は、例えば、第1絶縁膜52を保護すべく、第1絶縁膜52に対してわずかな隙間を隔てた位置にセットされる。封止樹脂75の印刷後、ベーキングを行うことで、図18Bに示すように、凹部20内の充填樹脂部70が形成される。
次に、図18Bに示すように、フォトリソ工程による第1絶縁膜52のパターニングが行われる。この工程では、フォトレジスト154を用いたパターニングが行われ、第1絶縁膜52において、シリコンウェーハ40の裏面40b側から電極パッド11へ貫通形成される貫通ビア13用の貫通孔40c(図18C参照)を開口するための微細なパターンの開口52aが形成されるように、RIE等の技術により第1絶縁膜52が部分的に除去される。すなわち、この工程では、第1絶縁膜52に対し、開口52aに連続する開口154aが形成されるように、フォトレジスト154が、フォトリソグラフィ技術を用いたパターニングにより形成される。
その後、図18Cに示すように、エッチングにより、第1絶縁膜52の開口52aおよびフォトレジスト154の開口154aを介して、シリコンウェーハ40に貫通孔40cが形成される。ここでは、上述のとおりエッチングとしてDRIEが用いられ、このため、フォトレジスト154として、比較的プラズマ耐性が高いものが用いられる。貫通孔40cが形成された後、フォトレジスト154は除去される。
続いて、上述した製造方法の場合と同様にして、固体撮像装置51における絶縁膜15となる第2絶縁膜55と、固体撮像装置51における配線層14となる銅配線層56と、半田ボール12を設けるためのソルダーレジスト57とが順番に形成される。
すなわち、まず、図19Aに示すように、貫通孔40cの内面を覆うとともに、コンタクトホール55aおよび凹部20の開口に対応した開口55bを有する第2絶縁膜55が形成される。次に、図19Bに示すように、孔内配線部56aと、裏面40bに沿う平面状配線部56bとを有する銅配線層56が、電界めっき法によって形成される。続いて、図19Cに示すように、ランド開口57aを有するソルダーレジスト57が形成される。
そして、上述した製造方法と同様に、半田ボール12が形成された後、所定のダイシングラインL2に沿ってダイシングが行われ(図15A参照)、これにより、凹部20が形成されるとともに凹部20内に充填樹脂部70が設けられた複数の固体撮像装置51が得られる(図15B参照)。
<7.第3実施形態に係る固体撮像装置の構成例>
本技術の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態、第2実施形態と共通する構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。
図20および図21に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置81は、充填樹脂部70の表面である底面70a側に設けられた複数の半田ボール82を備える。半田ボール82は、イメージセンサ2を実装するための半田部となる。
本実施形態では、複数の半田ボール82は、充填樹脂部70の底面70a側において、2次元的にアレイ状に並べられている。すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置81は、第2実施形態に係る固体撮像装置51との対比において、イメージセンサ2の裏面2b側の周縁部に配設された複数の半田ボール12の代わりに、充填樹脂部70の表面側にアレイ状に配設された複数の半田ボール82を有する。ただし、複数の半田ボール82は、複数の半田ボール12とともに設けられてもよい。また、図21は半田ボール82の配列を模式的に示したものであるが、図21に示す例において、半田ボール82は、4行×4列の配列で行列状に配置されている。
充填樹脂部70の底面70a側に半田ボール82を設けるためには、充填樹脂部70上に、電極パッド11から引き出した配線層14と、半田ボール82を載せるためのランド部と、半田ボール82を載せる位置を規定するためのソルダーレジスト16とを、半導体基板6の基板部分と同様に形成する必要がある。また、半導体基板6の表面に半田ボール12を設ける場合、配線層14が直接シリコン基板に接触しないように酸化膜や窒化膜等の絶縁膜15を形成する必要があるが、充填樹脂部70をなす熱可塑性樹脂は、元々高い絶縁特性を有することから、配線層14を充填樹脂部70上に直接作り込むことが可能となる。
したがって、本実施形態に係る固体撮像装置81においては、配線層14の一部として、充填樹脂部70の底面70a上に、樹脂上配線部14cが設けられている。樹脂上配線部14cは、充填樹脂部70に対し、酸化膜や窒化膜等の絶縁膜を介することなく直接的に形成されている。樹脂上配線部14cは、例えば、半田ボール82のアレイ状のレイアウトに対応して格子状に形成されている。詳細には、固体撮像装置81は、図20に示す断面視において、半田ボール82として、平面状配線部14bの充填樹脂部70上への延設部分14dに対して設けられた半田ボール82Aと、断面視で充填樹脂部70上に独立した部分として存在する樹脂上配線部14cに対して設けられた半田ボール82Bとを有する。
また、本実施形態に係る固体撮像装置81は、ソルダーレジスト16において、充填樹脂部70の底面70a上を覆うように形成された樹脂被覆部16cを有する。
以上のような本実施形態に係る固体撮像装置81は、次のような構成を有するWCSP構造として構成されている。すなわち、固体撮像装置81は、裏面側に凹部20が形成され、表面側にイメージセンサ素子が形成された半導体基板6と、凹部20内に充填されて裏面2bと面一をなすように形成され、半導体基板6を本来の外形サイズと同じサイズにする充填樹脂部70と、電極パッド11に接続され充填樹脂部70上まで延伸した配線層14と、充填樹脂部70上において配線層14上にランド部(図示略)を介して形成された半田ボール82と、半導体基板6のイメージセンサ素子を囲うように形成され、イメージセンサ素子の形成部位上の空間をキャビティ5として外部に対して隔離する隔壁4と、隔壁4上に接着されたガラス3とを有する。
<8.第3実施形態に係る固体撮像装置の製造方法>
本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置81の製造方法の一例について、図22および図23を参照して説明する。本実施形態に係る固体撮像装置81の製造方法は、上述した第2実施形態に係る固体撮像装置51の製造方法の変形例との関係において、充填樹脂部70上に半田ボール82を設ける工程を含む点で異なる。
すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置81の製造方法は、ダイシングにより個片化する工程の前に行われる工程として、充填樹脂部70の表面側(底面70a側)に、イメージセンサ2を実装するための半田ボール82を搭載する工程を含む。
本実施形態に係る固体撮像装置81の製造方法は、貫通孔40cの内面を覆うとともにコンタクトホール55aおよび凹部20の開口に対応した開口55bを有する第2絶縁膜55を形成する工程までの工程については、上述した第2実施形態に係る固体撮像装置51の製造方法の変形例と同じである。
第2絶縁膜55を形成した後、図22Aに示すように、シリコンウェーハ40の裏面40b側に、固体撮像装置81における配線層14となる銅配線層56が形成される。銅配線層56は、WCSP構造においてシリコンウェーハ40の裏面40b側に半田ボール82を形成するためのものである。
すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置81においては、充填樹脂部70の下側に半田ボール82を設けるため、銅配線層56は、電極パッド11の裏面から貫通孔40c内を通って充填樹脂部70の底面70a上に延伸形成され、その延伸部分に半田ボール82が接続される。銅配線層56は、孔内配線部14a(図20参照)となる孔内配線部56aと、裏面40bに沿って形成され延設部分14dを含む平面状配線部14b(図20参照)となる平面状配線部56bと、樹脂上配線部14c(図20参照)となる樹脂上配線部56cとを有する。銅配線層56は、上述のとおり例えば電界めっき法により形成される。
続いて、図22Bに示すように、ランド開口57aを有するソルダーレジスト57を形成する工程が行われる。ソルダーレジスト57は、銅配線層56の配線間ショートの防止と、半田ボール82を載せる位置を規定するために形成される。ソルダーレジスト57においては、半田ボール82を載せる部分に、半田ボール82の大きさに合わせて、銅配線層56を露出させるランド開口57aが形成される。
本実施形態では、ソルダーレジスト57は、固体撮像装置81のソルダーレジスト16における樹脂被覆部16cとなる部分を形成するように、充填樹脂部70の底面70a上にも形成され、各樹脂上配線部56cに対応した位置にランド開口57aを形成する。
その後、図23Aに示すように、ソルダーレジスト57の下側(図23Aにおいて上側)であって、充填樹脂部70上の領域に、平面状配線部56bおよび樹脂上配線部56cに対応して、半田ボール82が形成される。半田ボール82は、上述した製造方法における半田ボール12と同様の手法により形成される。
半田ボール82が形成された後、所定のダイシングラインL3に沿ってダイシングが行われる。これにより、図23Bに示すように、裏面2b側に凹部20が形成されたイメージセンサ2、ガラス3、および隔壁4を有し、イメージセンサ2とガラス3との間にキャビティ5を有するパッケージ構造を備え、しかも、凹部20内に充填樹脂部70が設けられ、さらに、充填樹脂部70上に半田ボール82が搭載された複数の固体撮像装置81が得られる。
以上のような本実施形態に係る固体撮像装置81およびその製造方法によれば、第1実施形態に係る固体撮像装置1およびその製造方法によって得られる作用効果に加え、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置81によれば、第2実施形態に係る固体撮像装置51と同様に、凹部20内に熱可塑性樹脂からなる充填樹脂部70を有することから、常温時においてパッケージ構造を補強することができ、高温時においてキャビティ内圧の過度の上昇を抑制することができる。
具体的には、図24に示すように、リフロー時においてキャビティ内圧が上昇した場合、イメージセンサ2には、表面2a側から圧力が作用し(矢印C3参照)、イメージセンサ2において主に薄板部24の部分がキャビティ内圧の上昇にともなって外側に撓むことになる。ここで、充填樹脂部70の熱可塑性により、イメージセンサ2の変形を妨げることなく、キャビティ容積を増加させることができ、パッケージ構造の損傷の原因となり得るキャビティ内圧の過度の上昇を抑制することができる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置81は、第1実施形態に係る固体撮像装置1と同様に、半田ボール82を溶融させるためのリフローの所定のピーク温度T時のキャビティ内圧Pが、キャビティ5を形成する部材のクラックまたはキャビティ5を形成する部材間の剥離を生じさせる破壊限界圧Pよりも低くなるように構成されている。
また、近年のイメージセンサは、信号の高速化・多機能化にともなって信号数が多くなる傾向にあるが、本実施形態に係る固体撮像装置81によれば、充填樹脂部70において半田ボール82を例えばアレイ状に配置できることから、半田ボール82の数量を容易に確保することができる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置81によれば、熱可塑性樹脂により形成された充填樹脂部70上に半田ボール82が配置されていることから、固体撮像装置81の基板実装に関する温度サイクルにおいて発生するストレスを緩和することができる。これにより、半田ボール82の疲労破壊を防止することができ、半田ボール82周辺の接続不良を抑制することができる。すなわち、充填樹脂部70が温度サイクル時のストレスバッファ層として機能するため、半田ボール82による接合寿命を延ばす効果が期待でき、固体撮像装置81の実装信頼性を向上することができる。
通常、ストレスバッファ層は、イメージセンサ2のチップ対して例えば50~80μm程度の厚さで重ねて形成されるため、その分、パッケージ構造の厚さが増加して薄型化が妨げられる。この点、本実施形態に係る固体撮像装置81によれば、イメージセンサ2の厚さを増加させることなく、充填樹脂部70を半田ボール82に対するストレスバッファ層(緩衝層)として機能させることができる。
本実施形態に係る固体撮像装置81による実装信頼性の向上について、図24を用いて詳細に説明する。温度サイクル時においては、固体撮像装置81のパッケージ構造と、半田ボール82により固体撮像装置81が実装される実装基板90との線膨張係数差に起因する熱ひずみが半田ボール82に集中し、半田ボール82の接合部が疲労破壊するという現象が考えられる。ここで、実装基板90は、例えばプラスチック等の有機材料やセラミックス等からなるものであり、具体的には、例えばガラスエポキシに銅配線を施した構造を有する。
まず、リフロー中に関しては、固体撮像装置81のパッケージ自体の線膨張係数は一定のものとして考えられるが、実装基板90は有機材料により構成されているため、一般的に実装基板90の線膨張係数はシリコンと比べると大きく、高温時の伸びも大きくなる。
実装基板90に対する固体撮像装置81の実装後には、実装基板90は元の状態に戻ろうとするので、実装基板90が縮む方向に残留応力が発生する(矢印U1参照)。ここで、半田ボール82周辺の応力は、ストレスバッファ層として機能する充填樹脂部70へ一部吸収されて低くなる。
また、実装状態での低温環境時では、実装基板90はさらに縮もうとするので、残留応力は増加する。この場合も充填樹脂部70がストレスバッファ層として機能することで、応力が吸収されることとなる。一方、実装状態で高温環境となると、実装基板90は伸びようとするので、残留応力は低くなる。
以上のように、各状態で半田ボール82の周辺にかかる応力は、主に固体撮像装置81のパッケージ単体と実装基板90との残留応力であり、本実施形態に係る固体撮像装置81によれば、温度サイクルにおける応力は、実装基板90から半田ボール82やランド部を介して充填樹脂部70に伝播し、最終的には充填樹脂部70に吸収されることになる。これにより、半田ボール82の疲労破壊を防止することができ、固体撮像装置81の実装信頼性を向上することができる。
<9.電子機器の構成例>
上述した実施形態に係る固体撮像装置の電子機器への適用例について、図25を用いて説明する。なお、ここでは第1実施形態に係る固体撮像装置1の適用例について説明する。
固体撮像装置1は、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置や、撮像機能を有する携帯端末装置や、画像読取部に固体撮像素子を用いる複写機など、画像取込部(光電変換部)に固体撮像素子を用いる電子機器全般に対して適用可能である。固体撮像素子は、ワンチップとして形成された形態のものであってもよいし、撮像部と信号処理部または光学系とがまとめてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態のものであってもよい。
図25に示すように、電子機器としての撮像装置200は、光学部202と、固体撮像装置1と、カメラ信号処理回路であるDSP(Digital Signal Processor)回路203と、フレームメモリ204と、表示部205と、記録部206と、操作部207と、電源部208とを備える。DSP回路203、フレームメモリ204、表示部205、記録部206、操作部207および電源部208は、バスライン209を介して相互に接続されている。
光学部202は、複数のレンズを含み、被写体からの入射光(像光)を取り込んで固体撮像装置1の撮像面上に結像する。固体撮像装置1は、光学部202によって撮像面上に結像された入射光の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。
表示部205は、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のパネル型表示装置からなり、固体撮像装置1で撮像された動画または静止画を表示する。記録部206は、固体撮像装置1で撮像された動画または静止画を、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録する。
操作部207は、ユーザによる操作の下に、撮像装置200が持つ様々な機能について操作指令を発する。電源部208は、DSP回路203、フレームメモリ204、表示部205、記録部206および操作部207の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
以上のような撮像装置200によれば、固体撮像装置1において、リフロー時等にキャビティ内圧が上昇することによる構成部材のクラックや部材間の剥離等の損傷を防止することができ、高画質な撮像画像を得ることができる。
上述した実施形態の説明は本技術の一例であり、本技術は上述の実施形態に限定されることはない。このため、上述した実施形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。また、本開示に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。また、上述した各実施形態で説明した変形例は、他の実施形態において適宜組み合せることができる。
上述した実施形態では、イメージセンサ2を備えたパッケージ構造を例として説明しているが、本技術は、中空パッケージ構造を有するものであれば適用可能である。すなわち、中空パッケージ構造を有する装置構成に本技術を適用することで、元のパッケージサイズを変更することなく、安価で信頼性の高いパッケージ構造を実現することが可能となる。
なお、本技術は、以下のような構成を取ることができる。
(1)
半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有する
固体撮像装置。
(2)
前記凹部を埋めるように設けられ、熱可塑性樹脂により形成され、前記半導体基板とともに変形する充填樹脂部を備える
前記(1)に記載の固体撮像装置。
(3)
前記充填樹脂部の表面側に設けられ、前記固体撮像素子を実装するための半田部を備える
前記(2)に記載の固体撮像装置。
(4)
前記熱可塑性樹脂は、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、およびポリエーテルアミドイミド樹脂のうちいずれか1つを主成分とするペースト組成物である
前記(2)または前記(3)に記載の固体撮像装置。
(5)
前記熱可塑性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリアミドイミド樹脂のうちいずれか1つに可塑性をもつセグメントを変成したペースト組成物である
前記(2)または前記(3)に記載の固体撮像装置。
(6)
前記熱可塑性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリアミドイミド樹脂のうちいずれか1つを主成分とし、熱可塑性をもつ樹脂粒子を含有するペースト組成物である
前記(2)または前記(3)に記載の固体撮像装置。
(7)
前記凹部は、前記半導体基板の板面と略平行な底面部と、前記凹部の内側面をなす側面部と、を有し、
前記側面部は、前記半導体基板の板面に対して所定の向きに傾斜した第1の傾斜面と、該第1の傾斜面とともに前記半導体基板の断面視で屈曲状をなす第2の傾斜面と、を含む
前記(1)~(6)のいずれか1つに記載の固体撮像装置。
(8)
前記凹部は、前記半導体基板の板面と略平行な底面部と、前記凹部の内側面をなす側面部と、を有し、
前記側面部は、前記半導体基板の結晶の(111)面またはこれと等価な面を含む
前記(1)~(6)のいずれか1つに記載の固体撮像装置。
(9)
前記半導体基板の他方の板面側に設けられ、前記固体撮像素子を実装するための半田部を備え、
前記半田部を溶融させるためのリフローの所定のピーク温度時の前記キャビティの内圧が、前記キャビティを形成する部材のクラックまたは前記キャビティを形成する部材間の剥離を生じさせる内圧よりも低い
前記(1)~(8)のいずれか1つに記載の固体撮像装置。
(10)
半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有する
固体撮像装置を備えた
電子機器。
(11)
一方の板面側に画素群が形成された固体撮像素子となる部分が所定の配列で複数形成された半導体ウェーハの前記一方の板面側に、前記画素群を囲むように前記所定の配列に沿って形成された壁部を介して、前記半導体ウェーハに対して所定の間隔を隔てて透光性を有する板材を設ける工程と、
前記半導体ウェーハの他方の板面側に、各前記固体撮像素子に対応して、前記半導体ウェーハの板厚を部分的に薄くする凹部を形成する工程と、
前記半導体ウェーハ、前記壁部、および前記板材を、前記所定の配列に沿って前記固体撮像素子に対応する部位ごとに分割するように切断して個片化する工程と、を含む
固体撮像装置の製造方法。
(12)
前記凹部を形成する工程は、
ドライエッチングにより前記半導体ウェーハの前記凹部に対応する部分を除去することで半凹部を形成する第1のエッチング工程と、
前記第1のエッチング工程の後、異方性エッチングにより前記半凹部を掘ることで前記凹部を形成する第2のエッチング工程と、を有する
前記(11)に記載の固体撮像装置の製造方法。
(13)
前記個片化する工程の前に行われる工程として、 前記凹部に熱可塑性樹脂を充填することで、前記凹部内に、前記固体撮像素子を構成する半導体基板とともに変形する充填樹脂部を形成する工程を含む
前記(11)または前記(12)に記載の固体撮像装置の製造方法。
(14)
前記個片化する工程の前に行われる工程として、
前記充填樹脂部の表面側に、前記固体撮像素子を実装するための半田部を搭載する工程を含む
前記(13)に記載の固体撮像装置の製造方法。
1 固体撮像装置
2 イメージセンサ(固体撮像素子)
2a 表面
2b 裏面
3 ガラス(蓋部材)
4 隔壁(支持部)
5 キャビティ
6 半導体基板
7 画素
8 画素領域
14 配線層
20 凹部
20X 半凹部
21 底面部
22 側面部
31 第1の傾斜面
32 第2の傾斜面
40 シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)
43 ガラス板(板材)
44 壁部
51 固体撮像装置
70 充填樹脂部
70a 底面
75 封止樹脂
81 固体撮像装置
82 半田ボール(半田部)
200 撮像装置(電子機器)

Claims (11)

  1. 半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
    前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものであり、
    前記凹部を埋めるように設けられ、熱可塑性樹脂により形成され充填樹脂部と、
    前記固体撮像素子の端子に電気的に接続され、前記充填樹脂部の表面上に設けられた樹脂上配線部を有する配線層と、
    前記樹脂上配線部に対して設けられ、前記固体撮像素子を実装するための半田部と、を備える
    固体撮像装置。
  2. 半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
    前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものであり、
    前記凹部を埋めるように設けられ、熱可塑性樹脂により形成され充填樹脂部を備え
    前記熱可塑性樹脂は、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、およびポリエーテルアミドイミド樹脂のうちいずれか1つを主成分とするペースト組成物である
    固体撮像装置。
  3. 半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
    前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものであり、
    前記凹部を埋めるように設けられ、熱可塑性樹脂により形成され充填樹脂部を備え
    前記熱可塑性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリアミドイミド樹脂のうちいずれか1つに可塑性をもつセグメントを変成したペースト組成物である
    固体撮像装置。
  4. 半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
    前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものであり、
    前記凹部を埋めるように設けられ、熱可塑性樹脂により形成され充填樹脂部を備え
    前記熱可塑性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリアミドイミド樹脂のうちいずれか1つを主成分とし、熱可塑性をもつ樹脂粒子を含有するペースト組成物である
    固体撮像装置。
  5. 半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
    前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものであり、
    前記凹部は、前記半導体基板の板面と略平行な底面部と、前記凹部の内側面をなす側面部と、を有し、
    前記側面部は、前記半導体基板の板面に対して所定の向きに傾斜した第1の傾斜面と、該第1の傾斜面とともに前記半導体基板の断面視で屈曲状をなす第2の傾斜面と、を含む
    固体撮像装置。
  6. 半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
    前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものであり、
    前記凹部は、前記半導体基板の板面と略平行な底面部と、前記凹部の内側面をなす側面部と、を有し、
    前記側面部は、前記半導体基板の結晶の(111)面またはこれと等価な面を含む
    固体撮像装置。
  7. 半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
    前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものであり、
    前記半導体基板の他方の板面側に設けられ、前記固体撮像素子を実装するための半田部を備え、
    前記半田部を溶融させるためのリフローの所定のピーク温度時の前記キャビティの内圧が、前記キャビティを形成する部材のクラックまたは前記キャビティを形成する部材間の剥離を生じさせる内圧よりも低い
    固体撮像装置。
  8. 半導体基板を含み、前記半導体基板の一方の板面側を受光側とする固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に、前記固体撮像素子に対して所定の間隔を隔てて設けられた透光性を有する蓋部材と、
    前記固体撮像素子の前記受光側に設けられ、前記固体撮像素子に対して前記蓋部材を支持し、前記固体撮像素子と前記蓋部材との間にキャビティを形成する支持部と、を備え、
    前記半導体基板は、その他方の板面側に形成され前記半導体基板の板厚を部分的に薄くする凹部を有するものであり、
    前記凹部を埋めるように設けられ、熱可塑性樹脂により形成された充填樹脂部と、
    前記固体撮像素子の端子に電気的に接続され、前記充填樹脂部の表面上に設けられた樹脂上配線部を有する配線層と、
    前記樹脂上配線部に対して設けられ、前記固体撮像素子を実装するための半田部と、を備える
    固体撮像装置を備えた
    電子機器。
  9. 一方の板面側に画素群が形成された固体撮像素子となる部分が所定の配列で複数形成された半導体ウェーハの前記一方の板面側に、前記画素群を囲むように前記所定の配列に沿って形成された壁部を介して、前記半導体ウェーハに対して所定の間隔を隔てて透光性を有する板材を設ける工程と、
    前記半導体ウェーハの他方の板面側に、各前記固体撮像素子に対応して、前記半導体ウェーハの板厚を部分的に薄くする凹部を形成する工程と、
    前記半導体ウェーハ、前記壁部、および前記板材を、前記所定の配列に沿って前記固体撮像素子に対応する部位ごとに分割するように切断して個片化する工程と、を含み、
    前記凹部を形成する工程は、
    ドライエッチングにより前記半導体ウェーハの前記凹部に対応する部分を除去することで半凹部を形成する第1のエッチング工程と、
    前記第1のエッチング工程の後、異方性エッチングにより前記半凹部を掘ることで前記凹部を形成する第2のエッチング工程と、を有する
    固体撮像装置の製造方法。
  10. 一方の板面側に画素群が形成された固体撮像素子となる部分が所定の配列で複数形成された半導体ウェーハの前記一方の板面側に、前記画素群を囲むように前記所定の配列に沿って形成された壁部を介して、前記半導体ウェーハに対して所定の間隔を隔てて透光性を有する板材を設ける工程と、
    前記半導体ウェーハの他方の板面側に、各前記固体撮像素子に対応して、前記半導体ウェーハの板厚を部分的に薄くする凹部を形成する工程と、
    前記半導体ウェーハ、前記壁部、および前記板材を、前記所定の配列に沿って前記固体撮像素子に対応する部位ごとに分割するように切断して個片化する工程と、を含み、
    前記個片化する工程の前に行われる工程として、
    前記凹部に熱可塑性樹脂を充填することで、前記凹部内に充填樹脂部を形成する工程を含む
    固体撮像装置の製造方法。
  11. 前記個片化する工程の前に行われる工程として、
    前記充填樹脂部の表面側に、前記固体撮像素子を実装するための半田部を搭載する工程を含む
    請求項10に記載の固体撮像装置の製造方法。
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