JP7386836B2 - 自転車前カゴ用取付具 - Google Patents

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Description

本発明は、自転車用の前カゴを自転車のカゴブラケットに装着するための取付具であって、前カゴの背面側を取り付けるものに関する。
従来の自転車用前カゴの取付具は、前カゴ用取付用のT字状のカゴブラケットにネジ止めすることで取り付けるものが多かった。他にも特許文献1に示すように、カゴブラケットに着脱可能にするステーに前カゴ支持プレートを配して前カゴを下方から支持するものが多かった。これらの自転車用前カゴの装着は、着脱を容易にしたり、別用途のバスケットやケースに転用できるものが多く、装着の容易性を追求したものは乏しかった。そこで、カゴブラケットとの取付を容易に行うことができる取付具が求められていた。
登録実用新案第3043158号公報
近年の自転車製造は主に海外でなされており、コンテナで大量に輸入されるところ、自転車を一定スペースに可能な限り収納するため、自転車と前カゴとを外した状態で輸入される。そのため、輸入後に大量の自転車に一つ一つ前カゴの底部材にボルト止めを行って、装着しており、極めて作業効率が悪かった。この場合に大量の自転車に対して容易かつ迅速に取り付けることができる取付具及び取付方法が求められていた。
そこで、前カゴをワンタッチで取り付けることができ、作業効率を大幅に向上することができるカゴブラケットへの取付具が求められていた。また、さらに前後、上下や幅方向の振動があっても位置ずれが起こり難く、外れ難い取付具及び取付方法を提供することを目的とする。
本発明の前カゴ用取付具は、自転車の前カゴの背面部に取り付けられた受材と、自転車本体側で立ち上がる壁部を有するカゴブラケットと、前記受材と前記壁部との間に差し込む差込スロットと、からなる自転車前カゴ用取付具であって、前記受材は、前記カゴブラケットを支持する受材支持部と、支持状態で前記カゴブラケットの壁部の中央壁部分との間に空間部を形成する受材基部と、を有し、前記差込スロットは、前記空間部に差し込んで前記カゴブラケットと前記受材とを固定可能とする肉厚部を有することを特徴とするものである。

また、受材は、幅方向を長手方向する板状の受材基部と、前記カゴブラケットの壁部の両側部位となる側壁部分を支持する受材支持部とを有し、前記受材支持部は、前記受材基部の幅方向両側に位置し、折り返してカゴブラケットの側壁部分の前後及び外側面を内包する受材側部と、受材側部の上方を遮蔽する受材上方遮蔽部を有することが好ましい。
また、受材基部は、両側の受材側部との間に、平面視において前方から後方にかけて幅方向に広がる傾斜面を有する受材傾斜部を有し、差込スロットは、空間部に差し込んでカゴブラケットと前記受材とを固定可能とする肉厚部と、前記受材傾斜部の傾斜方向に沿う傾斜面を有する枠体と、を有することが好ましい。
また、差込スロットは、上縁を前後に延長する天板と、前記天板から垂下する爪片に後方に向けて突出する爪部と、を有し、前記差込スロットの差込状態で、前記天板が前記受材基部及び前記カゴブラケットの壁部上縁に接合し、前記爪部が前記カゴブラケットの壁部下縁に係合することが好ましい。
また、カゴブラケットは、壁部の中央壁部分に2つの開口部を有し、差込スロットは、空間部の前後長さに合う厚みを有する肉厚部の両側において、天板から垂下する爪片に後方に向けて突出する2つの爪部とを有し、前記2つの開口部は、前記差込スロットを空間部への差込完了状態において、前記2つの爪部の上方に位置することが好ましい。
本発明の取付具を用いた自転車前カゴの取付方法は、自転車の前カゴの背面部に取り付けられた受材に、自転車本体側で立ち上がる壁部を有するカゴブラケットとを取り付ける前カゴ取付方法であって、前記受材の受材支持部により前記カゴブラケットを支持し、支持状態で前記受材の受材基部と前記カゴブラケットの壁部の中央壁部分との間に空間部を形成し、前記空間部に差込スロットの肉厚部を差し込んで前記カゴブラケットと前記受材とを固定することを特徴とするものである。

請求項1に記載の発明により、一般的に用いられるT字型のカゴブラケットに汎用的に用いることができるとともに、カゴブラケットを支持し、カゴブラケットと受材との間に空間部を形成し、差込スロットを差し込むことで肉厚部が空間部である隙間を埋めて固定している。前カゴに受材の取付は製造工場で行うことが可能であり、輸送・輸入・搬送時に前カゴを外していた場合でもビスを使わずに前カゴを取り付けることが可能になり、特に大量の自転車の搬送を受けて前カゴを取り付ける場合に工程時間を大幅に短縮することが可能になる。
請求項2に記載の発明により、受材支持部は受材側部が折り返して成形されており、カゴブラケットの壁部の側方部分を折り返した前後面で、前後かつ外側面を支持することが可能となり、上方遮蔽部で上方を支持することができる。これにより、受材の下方からカゴブラケットを挿入すればワンタッチで受材とカゴブラケットを仮止めすることができるとともに、幅方向への位置ずれを防止することができる。
請求項3に記載の発明により、平面視ハの字状(末広がり状)の両側の受材傾斜部を有し、差込スロットの枠体にも同じ傾斜面を有することで、差込状態における幅方向の位置ずれを防止することができる。すわなち、仮に自転車の振動により幅方向へのずれが生じようとしても、受材と差込スロットの傾斜面により左右方向へのずれを差込スロットが前後方向に向かうようにし、差込スロットの肉厚部の受材とカゴブラケットとに接触してずれを防止することができる。
請求項4に記載の発明により、差込スロットは差込完了状態で上方の天板が受材とカゴブラケットの上面に接合し、爪部がカゴブラケットの下面に係合することで、差込スロットが差込状態から上下に位置ずれせず、外れ難いようにすることができる。
請求項5に記載の発明により、爪部の係合状態が不意に外れたとしても、上方に開口部が存在し、開口部に爪部が係合するため、取付状態が完全に外れることを防止することができる。また、爪部の上方に肉厚部があることで爪部が開口部に係合するまで即時に全てが外れることを防止し、爪部が開口部に係合しやすくしている。
請求項6に記載の発明により、従来ネジ止め等を現場で行っていた工程をなくすことができ、作業効率を大幅に向上することができる。受材でカゴブラケットを支持した状態で、差込スロットの挿入によるワンタッチで取り付けることが可能になる。
本実施形態のカゴブラケットへの取付具を示す分解斜視図である。 本実施形態のカゴブラケットへの取付具の全体斜視図である。 本実施形態の取付具を備えた自転車の一部右側面図である。 本実施形態の取付具に係る受材の正面図である。 本実施形態の取付具に係る受材の平面図であって、カゴブラケットの壁部を破線で示したものである。 本実施形態の取付具に係る受材でカゴブラケットの側壁部を支持した状態を示す斜視図である。 本実施形態の取付具に係る差込スロットの正面図である。 本実施形態の取付具に係る差込スロットの左側面図である。 本実施形態の取付具に係る差込スロットの底面図である。 図2のH-H線断面図である。 図2のI-I線断面図である。
本発明の実施形態について図面に沿って説明する。本説明において、前後は自転車の前後方向を示すものであって図2、図3における矢印線A方向を前方向、矢印線B方向を後方向として説明する。また、幅方向とは左右方向であって自転車の左右を示すものであって、図2における矢印線C方向として説明する。
図1、図2、図3に示すように、本発明の取付具は、自転車1の前カゴ2の背面部分を取り付けるための一般的なブラケットであるカゴブラケット10に、自転車1の前カゴ2の背面部に予め受材20を取り付け、さらに差込スロット30を差し込んで固定するものである。なお、前カゴ2の底部分は予め自転車1の前輪4の車軸に取り付けられたステー5に、底具6により取り付けられており、本取付具はその後に前カゴ2のカゴブラケット10に取り付けて前カゴ2の取付完了とするものである。
カゴブラケット10は、前後方向に伸びるアーム11と、アーム11の先端から連続して上方向に立ち上がり、幅方向に延長する壁部12とからなるT字型形状を有する。壁部12は、アーム11に対して立ち上がって幅方向を長手方向とする長方形状の面を有する壁状部材であり、前カゴ2の取り付け用プレートにネジ止めする場合に用いる開口部13、13が開口されている。アーム11の基端は自転車のハンドルポスト3を通して固定するための固定孔14が開口されている。本実施形態で示すカゴブラケット10の開口部13、13は、アーム11の両側の延長線上付近から幅方向両側に向かうように幅方向を長手方向とする長孔形状としている。壁部12は、図1において破線で示すように、幅方向の両側であって2つの開口部13、13よりも幅方向外側部位を側壁部分15a、15a、その間を中央壁部分15bとしている。なお、側壁部分と中央壁部分の境界は一例を示すものに過ぎず、図1の破線位置を限定するものではない。
まず受材20について形態を詳細に説明する。図4、図5、図6に示すように、受材20は中央の受材基部21と受材支持部23、24とからなる。本実施形態の受材支持部23、24は、側方の受材側部23、23と上方の上方遮蔽部24、24とからなるものであって好適な使用形態であるが、受材支持部はカゴブラケット10の壁部12と受材基部21との間に空間部26を形成しつつカゴブラケット10を支持するものであればよく、本実施形態に限定されない。受材基部21は、幅方向を長手方向とする長方形状の前後面を有する板状部材であり、後述するカゴ接続具40を取り付けるためのネジ穴21a、21aが空けられている。
中央の受材基部21には、受材基部21の幅方向両側の受材側部23、23との間に平面視において前方から後方にかけて幅方向に広がる傾斜面を前後に有する受材傾斜部22、22を有する。具体的には、受材基部21の幅方向両側から各々後方に向けて傾斜して延長し、両側の部材を上方からの平面視ではハの字状となる受材傾斜部22、22を有し、受材傾斜部22、22の幅方向両側から更に延長する受材側部23、23とを有する。受材基部21の受材傾斜部22、22は後述のとおり幅方向への位置ずれを防止して空間部の前後方向幅の形成に寄与する前後幅形成部であるが、本実施形態の傾斜角度を限定するものではなく、直角に近いものであってもよい。なお、空間部の形成においては受材傾斜部22、22を配することが好適であるが、受材傾斜部を無くして空間部を形成するものであってもよい。
受材側部23、23は、受材傾斜部22、22の幅方向側縁から幅方向に向けて受材基部21と同じ方向に延長する前側部23a、23aと、前側部23a、23aから湾曲して略180度折り返す折り返し部23b、23bと、折り返し部23b、23bから受材傾斜部22、22の先端付近まで幅方向に向けて受材基部21と同じ方向に延長する後側部23c、23cとを有する。さらに後側部23c、23cの上縁から上方に向けて延長して前方に向けて折り畳み、前側部23a、23aの上面に至る上方遮蔽部24、24を有する。
受材20は金属素材により成形されたものであることが好適である。一般的なT字状のカゴブラケット10が金属素材により成形されたものが多く、カゴブラケット10を内包して固定するための受材20も同じ素材で成形することが好ましい。
平面視において、受材20の受材側部23、23は、折り返した前側部23a、23aと後側部23c、23cとの間に一定の空間が形成され、この空間がカゴブラケット10の側壁部分15a、15aが挿入される側壁部挿入領域25となる。また、受材側部23、23に加えてハの字状に形成された受材傾斜部22、22により、カゴブラケット10が挿入された状態で、カゴブラケット10の壁部12(中央壁部15b)と受材基部21との間に差込スロット30を差し込むことができる領域である空間部26が形成される。
次に差込スロット30について形態を詳細に説明する。図7、図8、図9に加え、差込完了後の断面図となる図10、図11に示すように、差込スロット30は、天板31、枠体33、爪片35、35、肉厚部37とからなる。差込スロット30は、硬質の樹脂材からなるもので、弾性変形をしつつ空間部26に差込可能とするものである。
天板31は、差込スロット30の全体形状に比して、前後方向に長く、枠体33の前側や後側よりも突出した鍔状の形状を有する。差込スロット30を空間部26に差込時に前方の受材20と後方のカゴブラケット10の上面に係合可能としている。
天板31には前後の鍔形状部材から下方に連続して幅方向に向かう基端部32を有し、天板31の幅方向両側位置から略コの字状の枠体33が形成される。枠体33は、天板31の幅方向両側位置から垂下する垂下枠33a、33aと、垂下枠33a、33aの下端をつなぎ合わせる差込スロット30の下縁となる先端枠33bとからなる略コの字状の形態である。先端枠33bは、先端枠33bの上縁から下縁方向に向けて傾斜して厚みを薄くする傾斜面となっており、差込スロット30の差込時に楔のように差し込み易く、固定し易くしている。
枠体33の垂下枠33a、33aは、裏面側(差込状態の前面側)の面が平面視において前方から後方にかけて幅方向に広がる傾斜面となり(図9参照)、言い換えると中央側より幅方向外側に向けて傾斜して厚みを薄くする略三角柱の形状となる。この傾斜面は、受材20の受材傾斜部22、22の傾斜方向に沿う形状を有しており、差込スロット30を空間部26に差し込んだ状態でハの字状に傾斜して形成された垂下枠33a、33aの傾斜面と受材傾斜部22、22とが係合するようにしている。
差込スロット30は、正面視において、天板31より下方の枠体33から順に内方に向かって、第1開放部34、爪片35、第2開放部36が同じく略コの字状に形成され、第2開放部36よりも内方に所定の厚みを有する肉厚部37が形成されている。この第1開放部34、第2開放部36を有することにより、最も外方に位置する枠体33、爪片35は差込時に幅方向や前後方向に変形(遊動)可能にしており、差込スロット30を挿入しやすくしている。
爪片35は、天板31の基端部32から垂下するように延長して形成された垂下爪35a、35aとこれらを下端でつなぎ合わせる爪片先端部35bとからなる。垂下爪35a、35aの背面側(差込状態の前面側)が徐々に内方に向かう傾斜面となり、先端に行くに従って暫時的に厚みを薄くするようにしている(図10参照)。また、爪片先端部35bは正面側が先端より上方に向かうに従って厚みを厚くするような前後の傾斜面を有し、両側の垂下爪35a、35aも同じ形状を有しつつ延長して肉厚部37の下縁とほぼ同じ高さで最も厚みが厚くなる爪部35c、35cが形成されている。この爪部の上縁35d、35dは、具体的には爪片先端部35bの上縁よりも上方に位置し、肉厚部37の下縁よりも若干下方に位置している。なお、爪片先端部35bの上縁付近も上方に向かって傾斜する傾斜面が形成されている。
肉厚部37は、第2開放部36の内方に位置し、基端部32より垂下する厚手の方形状部材であり、下縁から上方にかけて徐々に厚みを厚くした形状を有する。肉厚部37の肉厚部分の厚みは、枠体33や爪片35よりも厚く成形されており、カゴブラケット10と受材20とで形成される空間部26に差し込まれた状態で空間部26の前後の隙間を埋めて差込状態を保持し、両者を固定することができる(図11参照)。
受材20を前カゴ2の背面部に取り付けるカゴ接続具40について説明する。図1に示すように、カゴ接続具40は、厚みのある正面視で楕円形の樹脂製部材であり、前後に挿通可能なネジ穴41、41を有し、ネジ穴41、41の周囲を突出させた突出部42、42を有する。図示しないが裏面側は、ナットをインサート成型してネジを挿通固定可能にしている。
カゴ接続具40を用いた受材20の前カゴ2への取付方法について説明する。図1に加え、図10、図11に示すように、前カゴ2の背面部において、カゴ内側にカゴ接続具40をカゴ外側に受材20を位置させる。カゴを形成する鋼線を挟み込むようにカゴ接続具40と受材20とを重ね合わせ、受材20の受材基部21に開口されたネジ穴を通して、カゴ接続具40のネジ穴41、41にネジを挿入して締め付けて固定する。この他にも、独自のプレート等をカゴに配してネジを通して受材20を固定するものであってもよい。なお、実際にはカゴ製造時にカゴ接続具40と受材20とを固定して搬送される。
次に取付具による自転車用前カゴの取付方法について説明する。本取付方法を用いる段階において、前カゴ2の底部が別の底具6で自転車のカゴ用ステー5に固定された状態にある(図3参照)。底具6で固定された前カゴ2を手で引き上げ、カゴブラケット10の両側の側壁部分15a、15aを前カゴ2に取り付けられた受材20の側壁部挿入領域25に下方の開放部分から挿入することで、受材10がカゴブラケット10の壁部12の側壁部分15a、15aを支持する(図5参照)。この支持状態では受材支持部である上方遮蔽部24によりカゴブラケット10が挿入状態より上方に抜けず、受材支持部である受材側部23、23の折り返し部23b、23bにより側方に抜けない状態となる。
次に、上記の支持状態において、受材20の受材基部21とカゴブラケット10の壁部12の中央壁部分との間に平面視において台形状となる空間部26が形成される。この空間部26に上方から差込スロット30を差し込んで固定する(図2参照)。
図11に示すように、差込スロット30は、基端部32側であり中央の肉厚部37が最も厚みがある形態を有しており、先端枠33bから徐々に差し込んでいき、肉厚部37が空間部26に差し込まれると受材基部21とカゴブラケット10の壁部12との間の前後幅を埋め、受材20とカゴブラケット10とが前後にガタつきなく固定される。
差込スロット30の天板31の前後に突出した部位を、受材20の受材基部21の上面とカゴブラケット10の壁部12の上面とに接するまで差し込むと完全な差込スロット30の差込みが完了する。図10に示すように、差込状態で差込スロットの爪片35に形成された後方へ向けて突出する爪部35c、35cがカゴブラケット10の壁部12の下縁にフック状に係合する。このため、差込スロット30を空間部26へ差込みが完了した状態で、上方を天板31が接合し、下方を爪部35c、35cが係合し、上下にガタつきを防止し、差込状態が容易に外れないようにしている。
差込スロット30の爪部35c、35cは、差込完了状態のロック機能だけでなく、不意にロックが外れたときの抜け防止機能も有する。爪部35c、35cの位置は、カゴブラケット10の壁部12に開口された開口部13、13の位置に相当する位置としている。そのため、不意に差込完了状態の爪部35c、35cのロック状態が外れた場合に、カゴブラケット10の開口部13、13でいったん係合することで、完全な抜け防止機能を有する。
すなわち、差込スロット30はPP素材を用いた弾性を有する樹脂材で成形し、差込時は弾性変形により爪部35c、35cが前方に押し付けられて空間部26に挿入可能とするが、爪部35c、35cの係合が不意に外れた場合でも弾性により後方に向かうように作用し、開口部13、13の上縁と係合する。このため、不意に外れてしまっても、爪部35c、35cと開口部13、13との係合により差込スロット30が完全に外れ、カゴ2自体が外れることはない。
また、肉厚部37の下縁と爪部35c、35cの上縁35d、35dがほぼ同じ高さにあることで、爪部35c、35cのカゴブラケット10の壁部12の下縁との係合が不意に外れたとしても、爪部35c、35cが開口部13、13との係合するまで肉厚部37の厚みが受材20とカゴブラケット10に係合することとなり、一気に差込スロット30の差込状態が外れることも防止することができる。
1…自転車、2…前カゴ、10…カゴブラケット、12…壁部、13…開口部、15a…側壁部分、15b…中央壁部分、20…受材、21…受材基部、22…受材傾斜部、23…受材側部(受材支持部)、24…上方遮蔽部(受材支持部)、26…空間部、30…差込スロット、31…天板、35…爪片、35c…爪部、37…肉厚部。

Claims (6)

  1. 自転車の前カゴの背面部に取り付けられた受材と、自転車本体側で立ち上がる壁部を有するカゴブラケットと、前記受材と前記壁部との間に差し込む差込スロットと、からなる自転車前カゴ用取付具であって、
    前記受材は、前記カゴブラケットを支持する受材支持部と、支持状態で前記カゴブラケットの壁部の中央壁部分との間に空間部を形成する受材基部と、を有し、
    前記差込スロットは、前記空間部に差し込んで前記カゴブラケットと前記受材とを固定可能とする肉厚部を有することを特徴とする自転車前カゴ用取付具。
  2. 受材は、幅方向を長手方向する板状の受材基部と、前記カゴブラケットの壁部の両側部位となる側壁部分を支持する受材支持部とを有し、
    前記受材支持部は、前記受材基部の幅方向両側に位置し、折り返してカゴブラケットの側壁部分の前後及び外側面を内包する受材側部と、受材側部の上方を遮蔽する受材上方遮蔽部を有することを特徴とする請求項1に記載の自転車前カゴ用取付具。
  3. 受材基部は、両側の受材側部との間に、平面視において前方から後方にかけて幅方向に広がる傾斜面を有する受材傾斜部を有し、
    差込スロットは、空間部に差し込んでカゴブラケットと前記受材とを固定可能とする肉厚部と、前記受材傾斜部の傾斜方向に沿う傾斜面を有する枠体と、を有することを特徴とする請求項2に記載の自転車前カゴ用取付具。
  4. 差込スロットは、上縁を前後に延長する天板と、前記天板から垂下する爪片に後方に向けて突出する爪部と、を有し、
    前記差込スロットの差込状態で、前記天板が前記受材基部及び前記カゴブラケットの壁部上縁に接合し、前記爪部が前記カゴブラケットの壁部下縁に係合することを特徴とする請求項1、2または3のいずれか一項に記載の自転車前カゴ用取付具。
  5. カゴブラケットは、壁部の中央壁部分に2つの開口部を有し、
    差込スロットは、空間部の前後長さに合う厚みを有する肉厚部の両側において、天板から垂下する爪片に後方に向けて突出する2つの爪部とを有し、
    前記2つの開口部は、前記差込スロットを空間部への差込完了状態において、前記2つの爪部の上方に位置することを特徴とする請求項4に記載の自転車前カゴ用取付具。
  6. 自転車の前カゴの背面部に取り付けられた受材に、自転車本体側で立ち上がる壁部を有するカゴブラケットとを取り付ける前カゴ取付方法であって、
    前記受材の受材支持部により前記カゴブラケットを支持し、支持状態で前記受材の受材基部と前記カゴブラケットの壁部の中央壁部分との間に空間部を形成し、
    前記空間部に差込スロットの肉厚部を差し込んで前記カゴブラケットと前記受材とを固定することを特徴とする自転車前カゴの取付方法。
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