JP7379817B2 - 液滴吐出ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッドに関する。
微小な液滴を吐出する液滴吐出ヘッドとしては、例えば、特許文献1などが挙げられる。上記文献には、ノズル開口に静止しているメニスカスmを急激に引込み、メニスカスの中央領域mcを相対的に大きく圧力発生室側に変位させ、メニスカスの中央領域の圧力発生室への移動が反転するころに、圧力発生室を収縮して慣性流を発生させ、圧力発生室側に近いメニスカスの中央領域に慣性流を集中的に作用させて、中央領域だけを大きな速度で押し出してノズル開口の直径よりも細いインク滴を印字に適した速度で安定に吐出させる液滴吐出ヘッドが開示されている。
特開平9-327909号公報
しかしながら、上記文献に記載の液滴吐出ヘッドを50mPa以上の高粘度液体に適用した場合には、以下の課題が発生する。50mPa以上の高粘度液体を吐出する場合、液滴をメニスカスから分離させるために必要なエネルギーが従来の吐出液体に比べて大きくなる。そのため、特許文献1に記載の液滴吐出ヘッドは、アクチュエーターの伸縮により発生する排除体積を大きくするために、「アクチュエーターの伸縮量」または「振動板が圧力発生室を形成する面積」を大きくする必要がある。しかしながら、「アクチュエーターの伸縮量」を大きくすると、アクチュエーターの周波数特性が低下し、メニスカス反転時に液体を加圧する速度が遅くなり、温度、粘度などの液体の特性によってメニスカスを反転させるタイミングを一定に制御することが困難である。また、「振動板が圧力発生室を形成する面積」を大きくすると、圧力発生室の容積が大きくなり、アクチュエーターの収縮により発生した圧力波がメニスカスまで伝播する時間が長くなり、温度、粘度などの液体の特性によってメニスカスを反転させるタイミングを一定に制御することが困難である。
本願の液滴吐出ヘッドでは、液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、流路形成基板に形成された第1液室と、第1液室に連通するノズルと、第1液室に液体を供給する第1流入路と、第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、第1流入路の壁面の一部を形成する第2振動板と、第1振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、第2振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、を備え、第2アクチュエーターの排除体積は、第1アクチュエーターに比べて大きく、制御部からの駆動信号に基づいて、第2アクチュエーターが駆動し、第1液室内を減圧することで、ノズル内のメニスカスを引き込み、第1アクチュエーターが駆動し、第1液室内を加圧することでノズルから液滴を吐出することを特徴とする。
本願の液滴吐出ヘッドでは、液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、流路形成基板に形成された第1液室と、第1液室に連通するノズルと、第1液室に液体を供給する第1流入路と、第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、第1液室の壁面の一部を形成する第2振動板と、第1振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、第2振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、を備え、第2アクチュエーターの排除体積は、第1アクチュエーターに比べて大きく、制御部からの駆動信号に基づいて、第2アクチュエーターが駆動し、第1液室内を減圧することで、ノズル内のメニスカスを引き込み、第1アクチュエーターが駆動し、第1液室内を加圧することでノズルから液滴を吐出することを特徴とする。
本願の液滴吐出ヘッドでは、液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、流路形成基板に形成された第1液室と、第1液室に連通するノズルと、第1液室に液体を供給する第1流入路と、第1液室またはノズルに連通され、液体を排出する流出路と、第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、流出路の壁面の一部を形成する第2振動板と、第1振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、第2振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、を備え、第2アクチュエーターの排除体積は、第1アクチュエーターに比べて大きく、制御部からの駆動信号に基づいて、第2アクチュエーターが駆動し、第1液室内を減圧することで、ノズル内のメニスカスを引き込み、第1アクチュエーターが駆動し、第1液室内を加圧することでノズルから液滴を吐出することを特徴とする。
本願の液滴吐出ヘッドでは、液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、流路形成基板に形成された第1液室と、第1液室に連通するノズルと、第1液室に液体を供給する第1流入路と、ノズルに液体を供給する第2流入路と、第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、第2流入路の壁面の一部を形成する第2振動板と、第1振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、第2振動板を変位させ、ノズル内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、を備え、第2アクチュエーターの排除体積は、第1アクチュエーターに比べて大きく、制御部からの駆動信号に基づいて、第2アクチュエーターが駆動し、ノズル内を減圧することで、ノズル内のメニスカスを引き込み、第1アクチュエーターが駆動し、第1液室内を加圧することでノズルから液滴を吐出することを特徴とする。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2アクチュエーターの伸縮量は第1アクチュエーターに比べて大きいことが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2アクチュエーターは、第2アクチュエーターの伸縮量に対する第2振動板の変位量を大きくする拡大変位機構を介して第2振動板を変位することが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板は、ダイアフラムであることが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板は、第2アクチュエーターの伸縮に応じて往復運動するピストンであることが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板が第1流入路の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きいことが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板が第1液室の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きいことが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板が流出路の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きいことが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板が第2流入路の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1流入路の壁面を形成する面積に比べて大きいことが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、拡大変位機構は壁面の一部が前記第2振動板により形成される収容室と、収容室の壁面の一部を形成する第3振動板と、を備え、第3振動板が収容室の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きく、第1アクチュエーターの共振周波数は、第2アクチュエーターの共振周波数と等しいことが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、第1アクチュエーターの共振周波数は、第2アクチュエーターの共振周波数と等しいことが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、ノズルより吐出される液滴の直径は、ノズルの開口の3分の2未満であることが好ましい。
上記液滴吐出ヘッドでは、ノズル内で形成された液柱がノズルの開口に向かう方向に移動する速度は、ノズル内のメニスカスがノズルの開口に向かう方向に移動する速度に比べて速いことが好ましい。
実施形態1に係る液滴吐出装置の概略構成を示す説明図。 実施形態1に係る液滴吐出装置の概略構成を説明するブロック図。 実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの動作を説明する図。 実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの動作を説明する図。 実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの動作を説明する図。 実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの動作を説明する図。 実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの動作を説明する図。 実施形態1に係る駆動振動生成回路の概略構成を説明するブロック図。 実施形態1に係る液滴吐出制御のタイミングチャート。 実施形態1に係るノズル内のメニスカスの時間変化を説明する断面図。 実施形態1に係るノズル内のメニスカスの時間変化を説明する断面図。 実施形態1に係るノズル内のメニスカスの時間変化を説明する断面図。 実施形態1に係るノズル内のメニスカスの時間変化を説明する断面図。 実施形態1に係るノズル内のメニスカスの時間変化を説明する断面図。 変形例1に係る液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図。 変形例2に係る液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図。 変形例3に係る液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図。 変形例5に係る液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図。 変形例6に係る液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図。 変形例8に係る液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図。 変形例9に係る液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図。 変形例10に係る液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図。 変形例11に係る液滴吐出制御のタイミングチャート。 変形例12に係る液滴吐出制御のタイミングチャート。 変形例13に係る液滴吐出制御のタイミングチャート。 変形例14に係る液滴吐出制御のタイミングチャート。 変形例15に係る液滴吐出制御のタイミングチャート。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る液滴吐出装置の概略構成を示す説明図である。
(液滴吐出装置の概略構成)
図1は、印刷システムを構成する液滴吐出制御装置としてのコンピューター91および液滴吐出装置92の概略構成を説明する図である。液滴吐出装置92は、用紙、布、フィルム、木材、セラミック板等の被記録媒体93にドットパターンを形成する。コンピューター91は、液滴吐出装置92と通信可能に接続される。そして、コンピューター91は、その画像に応じた描画データを液滴吐出装置92に出力し、液滴吐出装置92は被記録媒体93にドットパターンを形成する。このコンピューター91には、アプリケーションプログラムや液滴吐出装置ドライバー等のコンピュータープログラムがインストールされている。
液滴吐出装置92は、液滴吐出ヘッド1と、制御部61と、キャリッジ移動機構94と、被記録媒体搬送機構95と、キャリッジ96と、第1タンク97と、第2タンク98とを有する。制御部61については、後述する。
液滴吐出ヘッド1には、キャリッジ96の被記録媒体93と対向する面に複数のノズルがキャリッジ移動方向(X方向)と交差して配列され、液体を被記録媒体93に対して吐出する。液体は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、ゾル、ゲルなどのような液状態の材料も液体に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能性材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども液体に含まれる。例えば、インク、液晶乳化剤、金属ペーストなどが挙げられる。
キャリッジ移動機構94は、モーター941を駆動させ、液滴吐出ヘッド1を備えたキャリッジ96をX方向に移動させる。キャリッジ96がX方向に往復運動し、液滴吐出ヘッド1が描画データに基づいて液体を吐出することで液滴吐出装置92は被記録媒体93にドットパターンを形成する。被記録媒体搬送機構95は、モーター951により被記録媒体93を搬送方向(Y方向)に搬送する。
第1タンク97は、第1流入路13を通じて液滴吐出ヘッド1に供給される液体を収容する。第1タンク97は、また第1ポンプ971を有する。第1ポンプ971は、第1タンク97内を加圧することにより、第1流入路13を流れる液体を加圧する。液滴吐出ヘッド1に供給された液体は、液滴吐出ヘッド1内の第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41を駆動させることで被記録媒体93へ吐出される(図2参照)。
第2タンク98は、液滴吐出ヘッド1から被記録媒体93へ吐出されない液体を、流出路15を通じて収容する。第2タンク98は、また第2ポンプ981を有する。第2ポンプ981は、第2タンク98内を減圧することにより、流出路15を通じて液滴吐出ヘッド1から液体を吸引する。なお、第1ポンプ971および第2ポンプ981のいずれか一方を省略しても構わない(図2参照)。
実施形態1の流出路15は、液滴吐出ヘッド1と接触するキャップ982を有する。第2ポンプ981は第2タンク98を介してキャップ982内を減圧し、増粘した液体を液滴吐出ヘッド1から吸引する。これにより、液滴吐出ヘッド1は液体内の沈降成分が堆積することを抑制できる。
(液滴吐出装置のブロック図)
図2は、コンピューター91および液滴吐出装置92の概略構成を説明するブロック図である。まず、コンピューター91の構成について簡単に説明する。コンピューター91は、出力インターフェイス911(出力IF)と、CPU912と、メモリー913とを有する。
出力IF911は、液滴吐出装置92との間でデータの受け渡しを行う。CPU912は、コンピューター91の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリー913は、RAM、EEPROM、ROM、磁気ディスク装置等によって構成され、CPU912が使用するコンピュータープログラムを格納する。このメモリー913に格納されるコンピュータープログラムは、アプリケーションプログラムなどがある。そして、CPU912は、コンピュータープログラムに従って各種の制御を行う。
コンピューターは、描画データを液滴吐出装置92へ出力する。描画データは、液滴吐出装置が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと、画素データ(SI)とを有する。コマンドデータとは、液滴吐出装置に特定の動作の実行を指示するためのデータである。このコマンドデータには、例えば、被記録媒体93の搬送を指示するコマンドデータ、搬送量を示すコマンドデータがある。また、画素データ(SI)は、描画される描画パターンに関するデータである。
ここで、画素とは、描画パターンを構成する単位要素である。描画データにおける画素データ(SI)は、被記録媒体93上に形成されるドットに関するデータ(例えば、階調値)である。
つぎに、液滴吐出装置92内部の制御部61の構成について簡単に説明する。制御部61は、入力インターフェイス611(入力IF)と、CPU612と、メモリー613と、搬送機構駆動回路64と、描画タイミング生成回路65と、駆動信号生成回路66と、第1ポンプ駆動回路67と、第2ポンプ駆動回路68とを有する。入力IF611は、外部装置であるコンピューター91との間で、データの受け渡しを行う。CPU612は、液滴吐出装置92の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリー613は、RAM、EEPROM、ROM、磁気ディスク装置等によって構成され、CPU612が使用するコンピュータープログラムを格納する。そして、CPU612は、メモリー613に記憶されているコンピュータープログラムに従い、各回路を制御する。なお、駆動信号生成回路66については後述する。
コンピュータープログラムは、駆動信号生成プログラムと、搬送機構駆動プログラムと、描画タイミング生成プログラムと、第1ポンプ駆動プログラムと、第2ポンプ駆動プログラムなどである。
搬送機構駆動回路64は、モーター941、951などを介してキャリッジ移動機構94、被記録媒体搬送機構95の搬送量を制御する。例えば、キャリッジ移動機構94のモーター941を回転させ、キャリッジ96をX方向に搬送する。この時、モーター941に付属するリニアエンコーダー942は、モーター941の回転量からキャリッジ96の搬送量を算出し、描画タイミング生成回路65に出力する。描画タイミング生成回路65は搬送量に基づいて、クロック信号(CK)を生成し、駆動信号生成回路66へ出力する。
第1ポンプ駆動回路67は、第1ポンプ971を駆動させ、第1タンク97の圧力を制御する。同様に第2ポンプ駆動回路68は、第2ポンプ981を駆動させ、第2タンク98の圧力を制御する。第2ポンプ981は、液滴吐出ヘッド1のクリーニング時に第2タンク98内部を減圧し、増粘した液体(インク)を液滴吐出ヘッド1から吸引する。
(液滴吐出ヘッドの概略構成)
図3Aは、実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1の概略構成を説明する図である。液滴吐出ヘッド1は、流路形成基板51と第1振動板21と第2振動板22と島部23と第1アクチュエーター31と第2アクチュエーター41とを有する。流路形成基板51には、ノズル11と第1液室12と第1流入路13とが形成される。
第1液室12は、流路形成基板51に凹部を形成し、凹部の開口は第1振動板21によって封止することで構成される空間である。第1液室12は、液体を第1液室12に供給するための第1流入路13および液体を外部に吐出するためのノズル11に連通する。
第1振動板21は、流路形成基板51に固定され、第1液室12の壁面の一部を構成する。第1振動板21は、第1方向および第1方向と反対の第2方向に撓み変形可能な板状部材(ダイアフラム)である。ここで、第1方向とは、第1液室12の容積を縮小させるように第1振動板21が変位する方向を指し、第2方向とは、第1液室12の容積を拡大させるように第1振動板21が変位する方向を指す。
第1アクチュエーター31は、第1振動板21上に配置され、第1振動板と力学的に接続する。また、第1アクチュエーター31は、蓋部材52に固定される。蓋部材52の剛性は、第1振動板21の剛性に比べて高いため、第1アクチュエーター31の伸縮に伴い第1振動板21が第1方向または第2方向に変位し、第1液室12の圧力は変化する。
第2振動板22は、流路形成基板51に固定され、第1流入路13の壁面の一部を構成する。第2振動板22は、第1方向および第1方向と反対の第2方向に撓み変形可能な板状部材(ダイアフラム)である。第1方向とは、第1流入路13の容積を縮小させるように第2振動板22が変位する方向を指し、第2方向とは、第1流入路13の容積を拡大させるように第2振動板22が変位する方向を指す。換言すると、第1方向とは、第1液室12の圧力を加圧する方向であり、第2方向とは、第1液室12の圧力を減圧する方向である。
第2アクチュエーター41は、第2振動板22上に配置され、島部23を介して第2振動板22と力学的に接続する。また、第2アクチュエーター41は、蓋部材52に固定される。蓋部材52の剛性は、第2振動板22の剛性に比べて高いため、第2アクチュエーター41の伸縮に伴い第2振動板22が第1方向または第2方向に変位し、第1液室12の圧力は変化する。実施形態1では、液滴吐出ヘッド1は、第1アクチュエーター31の伸縮量に比べて伸縮量が大きい第2アクチュエーター41を備えている。なお、島部23は第2振動板22と一体形成されていても構わない。
実施形態1では、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41は、印加された電圧に応じて伸縮する圧電素子(ピエゾ素子)によって構成される。なお、第1振動板21、第1アクチュエーター31、蓋部材52および、第2振動板22、第2アクチュエーター41、蓋部材52、のそれぞれは島部や電極を介して固定されていても構わない。
(駆動信号生成回路66の説明)
図4は、駆動信号生成回路66の概略図を説明するブロック図である。駆動信号生成回路66は、駆動波形信号発生回路661と、変調回路662と、デジタル電力増幅回路663と、平滑フィルター664とを備える。
駆動波形信号発生回路661は、コントローラー665と、波形メモリー666と、D/Aコンバーター667とを備える。コントローラー665は、クロック信号(CK)と画素データ(SI)とが入力されると画素データ(SI)に基づいて波形メモリー666から駆動波形データを読み込む。波形メモリー666は、デジタル電位データなどで構成される駆動波形信号の駆動波形データを記憶する。コントローラー665は、波形メモリー666から読込んだ駆動波形データを電圧信号に変換して所定サンプリング周期分ホールドし、D/Aコンバーター667に出力する。コントローラー665は、さらに後述する三角波発振器668に向けて三角波信号の周波数や波形、または波形出力タイミングを指示する。D/Aコンバーター667は、電圧信号をアナログ変換して駆動波形信号として後述する比較器669に出力する。
変調回路662は、三角波発振器668と、比較器669とを備える。変調回路662には、周知のパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)回路を用いた。三角波発振器668は、コントローラー665から指示された周波数や波形、波形出力タイミングに応じて基準信号となる三角波信号を比較器669に出力する。比較器669は、D/Aコンバーター667から出力された駆動波形信号と三角波発振器668から出力された三角波信号とを比較し、駆動波形信号が三角波信号より大きいときにオンデューティとなるパルスデューティの変調信号をデジタル電力増幅回路に出力する。なお、三角波信号(基準信号)の周波数を変調周波数(一般にキャリア周波数などと呼ばれている)と定義する。また、変調回路662には、この他にパルス密度変調(PDM)回路などの周知のパルス変調回路を用いることができる。
デジタル電力増幅回路663は、入力された変調信号がハイレベルであるとき、供給電圧VDDを平滑フィルター664へ出力し、入力された変調信号がローレベルであるとき、供給電圧を平滑フィルター664へ出力しない。
平滑フィルター664は、変調回路662で生じた変調周波数、即ちパルス変調の周波数成分を減衰して除去し、駆動信号を第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41出力する。なお、図4は、理解を容易にするために回路化して示してあるが、駆動波形信号発生回路661及び変調回路662は、図2の制御部61内で行われるプログラミングによって構築されている。
(液滴吐出制御)
次に、吐出制御の方法について説明する。図5は、駆動信号生成回路66より入力された駆動信号に基づいて実行される第1アクチュエーター31のタイミングチャート(実線)と、駆動信号生成回路66より入力された駆動信号に基づいて実行される第2アクチュエーター41のタイミングチャート(破線)の1例である。図5の横軸は、経過時間を示し、縦軸は、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41に印加される電圧を示す。正の電圧がアクチュエーターに印加された時、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41は収縮し、第1振動板21および第2振動板22を第2方向に変位させる。なお、このタイミングチャートはノズル11から液体を液滴として吐出する一連の液滴吐出制御を表す。
図3Aから図3Eは、液滴吐出制御に伴う液滴吐出ヘッド1の動作を説明する図であり、図6Aから図6Eは、液滴吐出制御に伴うノズル11内のメニスカスの時間変化を説明する断面図である。断面は、ノズル11の中心軸Cを含む面である。なお、図3Aから図3Eおよび図6Aから図6Eのアルファベット(AからE)は図5内に記載されるアルファベット(AからE)と対応する。
図5に示すように液滴吐出ヘッド1は、一連の吐出制御の中で各期間t0~t5の6つの工程を実行する。期間t0は、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41に中間電位が印加される初期状態待機工程である。期間t1は、第1アクチュエーター31が第1振動板21を、第2アクチュエーター41が第2振動板22をそれぞれ第2方向に変位させ、ノズル11内のメニスカスを第1液室12側へ引き込む、引き込み工程である。期間t2は、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41の伸縮量が保持される待機工程である。期間t3は、第1アクチュエーター31が第1振動板21を第1方向に変位させ、ノズル11内のメニスカスを反転させ、液柱を形成する液柱形成工程である。期間t4は、第2アクチュエーター41が中間電位に達するまで第2振動板22を第1方向に変位させる押し込み工程である。なお、期間t3または期間t4において、液柱はノズル11内の液体から分離し、液滴として吐出される。期間t5は、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41の伸縮量が保持され、液体が第1流入路13から第1液室12を介してノズル11に供給されるリフィル工程である。
期間t0の初期状態待機工程では、吐出制御が開始される前のノズル11内の液体はメニスカス耐圧以下に維持されている。このとき、図6Aに示すように、ノズル壁面111とメニスカスとの境界MEは、ノズル11の開口112に位置し、ノズル11の中心軸CのメニスカスMCは、表面張力によりノズル11内の第1液室12側に位置する。この状態を安定状態とする。
期間t1の引き込み工程では、第1アクチュエーター31が収縮することによって、第1振動板21が第2方向に変位し、第2アクチュエーター41が収縮することによって、第2振動板22が第2方向に変位する(図3B)。これにより、第1液室12および第1流入路13の容積が拡大し、第1液室12内の圧力が低下する。この引き込み工程においてノズル11中央の液体は第1液室12側に引き込まれ、ノズル壁面111上の液体は所定の厚みを残してその場に留まる。これは、固体と液体との境界面付近の領域(ノズル壁面111と液体との境界)では大きな摩擦力が働き、粘性の影響を受けて流速が低下することに起因する。境界面の液体への影響は、液体の粘度が高くなるほど大きくなる。従って、第1液室12が減圧しノズル11内の液体に第1液室12に向かう流速が発生したとき、ノズル壁面111上には液体が留まり、境界面の影響が小さいノズル11中央の液体が引き込まれノズル11の径よりもひとまわり小さな疑似ノズルが形成される(図6B)。ここで、ノズル11の径とは、ノズル11中心軸Cを法線とする面上においてノズル11中心軸Cを介して相対するノズル壁面111間の距離を示す。
図6Bに示すように、ノズル壁面111に留まる液体の厚みtmは、以下の方法により求められる平均的な厚みとする。まず、ノズル11内における液体の状態を、ノズル11の側方からストロボスコープによって撮像し、得られた2次元の画像において、メニスカスによって表される曲線のうち、以下の(i)から(iii)までの条件のいずれかを満たす曲線の部分を求める。(i)メニスカスに対してノズル壁面111側にメニスカスの曲率中心が位置する。(ii)メニスカスの曲率半径が無限大である。尚、メニスカスの曲率半径が無限大とは、メニスカスの曲率半径がノズル11の開口112の直径に対して2桁以上大きいことを指す。(iii)メニスカスに対してノズル11の中心軸C側にメニスカスの曲率中心が位置し、かつ、メニスカスの曲率半径がノズル11の最大半径Dmaxよりも大きい。このようにして求めた曲線の部分における、ノズル11の開口112側の端部を点Aとし、第1液室12側の端部を点Bとする。ノズル11中心軸Cを法線とする面上における点A・B間の曲線のメニスカスとノズル壁面111との距離の平均を液体の厚みtmとする。尚、疑似ノズルの直径は、ノズル11の開口112側からメニスカスを見たとき、点A・B間の曲線においてノズル11中心軸Cを法線とする面上においてノズル11中心軸Cを介して相対するメニスカス間の距離が最小となる直径Dpで定義される。この直径Dpを疑似ノズルの直径とする。直径Dpは、ノズル11の開口の3分の2未満である。さらには、直径Dpは、直径Dpを含むノズル11の中心軸Cを法線とする面上におけるノズル11の径の2/3未満であることが好ましく、ノズル11の径の1/4以上2/3未満であることがより好ましい。
期間t2の待機工程では、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41の印加電圧が一定に保持されることで第1振動板21および第2振動板22の位置は保持される。この間、期間t1における第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41の駆動により発生した圧力波は第1液室12の固有振動数Tcで往復運動している。
期間t3の液柱形成工程では、第1アクチュエーター31が伸張することによって、第1振動板21が第1方向に変位する(図3C)。第1アクチュエーター31の急峻な伸張により、第1液室12内の液体には、瞬間的に大きなエネルギーが付与され圧力波が発生する。この圧力波は第1液室12からノズル11内の液体に伝播するため、ノズル11の中心軸CのメニスカスMCがノズル11の開口112側に反転し、液柱を形成する(図6C)。このとき、第2アクチュエーター41は第2振動板22を第1方向に変位させても構わない。ここで、液柱とは、反転したメニスカスの頂点MCからメニスカスが第1液室12側に凸となる極値MTまでを指す。このとき、期間t3で発生した圧力波と、期間t2で発生した圧力波とは同位相で干渉することが好ましい。これにより、ノズル11内の液体により大きな圧力を付与することができる。
期間t4の押し込み工程では、第2アクチュエーター41が所定の電位(中間電位)に達するまで伸張することで、第1振動板21が第1方向に変位する(図3D)。なお、実施形態1において第1アクチュエーター31は期間t3で中間電位に達している。
期間t3または期間t4の少なくとも一方の期間において、ノズル11内の液体は第1振動板21の第1方向の変位により加圧される。加圧されたノズル11内の液体は、液柱に集中し、液柱だけを選択的に加圧する。これは、ノズル11中央に疑似ノズルが形成されるため、ノズル11中央の流路抵抗がノズル壁面111の流路抵抗に比べて小さいことに起因する。これにより、液柱がノズル11の開口112に向かう方向に移動する速度は、メニスカスの極値MTがノズル11の開口112に向かう方向に移動する速度に比べて速くなる。そして、液柱に付与されたエネルギーの総和が、液柱がメニスカスから分離するエネルギーを超えたとき、液柱は、液滴としてノズル11の開口112より吐出される(図6D)。図5では、押し込み工程における液体の加圧により、液滴がノズル11内の液体から分離される。なお、液柱形成工程において液柱をメニスカスから分離するエネルギーがアクチュエーターから付与された場合、押し込み工程における液体の加圧は、メニスカスを安定状態に戻すためであっても構わない。
期間t5のリフィル工程では、第1振動板21および第2振動板22の位置は一定に保持される。このとき、ノズル11内のメニスカスは第1流入路13からの液体の供給により安定状態に戻る。
(非吐出制御)
なお、液滴をノズル11より吐出しない場合には、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41に駆動信号は印加されない。
以上述べたように、実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1によれば、第1アクチュエーター31に比べて排除体積の大きな第2アクチュエーター41がノズル11内の圧力を減圧することにより、引き込み工程においてノズル11内に疑似ノズルを形成させるために必要な排除体積を確保できる。また、疑似ノズルが形成された後、第1アクチュエーター31がノズル11内の液体を加圧する速度を維持することによりノズル11内のメニスカスを反転させ、液柱を形成するタイミングを適切に制御できる。
なお、実施形態1の液滴吐出制御において、第1アクチュエーター31の引き込み工程の開始タイミングと第2アクチュエーター41の引き込み工程の開始タイミングとが同じタイミングとしたが、第1アクチュエーター31の引き込み工程の開始タイミングを第2アクチュエーター41の引き込み工程の開始タイミングに比べて所定時間Δt遅らせて駆動することが好ましい。これは、第2アクチュエーター41が第1アクチュエーター31に比べて液体の流路の中で上流側に位置することに起因する。第1アクチュエーター31によって発生した圧力波が第1液室12を介してノズル11内の液体に伝播することに対して、第2アクチュエーター41により発生した圧力波は第1流入路13および第1液室12を介してノズル11内の液体に伝播するためである。これより、ノズル11内の液体の圧力変化を適切に制御できる。また、第1振動板21と第2振動板22とが一体成形されていても構わない。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
上記実施形態1では、図3Aのように、第2アクチュエーター41が第1流入路13上に第2振動板22を介して配置されると説明したが、図7に示す液滴吐出ヘッド2のように第2振動板22が第1液室12の壁面の一部を形成しても構わない。これにより、第2アクチュエーター41により発生する圧力波の伝播経路を短くすることができ、第2振動板22の変位に対するメニスカスの応答性が向上する。なお、第1振動板21と第2振動板22とは、第1液室12を挟んで配置されることが好ましい。これにより、第1液室12の容積を小さくすることができ、ノズル11内の液体の応答性を向上できる。また、第1アクチュエーター31は、図7のように薄膜の圧電素子であっても構わない。これにより、第1アクチュエーター31を配置に自由度が生まれる。例えば、図7のように、第1液室12に対してノズル11の開口112側に設ける場合には、第1アクチュエーター31の厚さが薄いため、ノズル11が長くなり、ノズル11内の液体の応答性が低下することを抑制できる。
(変形例2)
上記実施形態1の液滴吐出ヘッド1では、図3Aのように、第2アクチュエーター41が第1流入路13の壁面の一部を形成する第2振動板22上に配置されると説明したが、図8に示す液滴吐出ヘッド3のように第1流入路13の幅を一区間大きくした第2液室14を有していても構わない。(図8の液滴吐出ヘッドをX-X’方向から見た断面図は図3Aと同じになる。)ここで、第1流入路の幅とは、図3A紙面垂直方向の第1流入路の長さであり、液体の流線と垂直な面において第2振動板と平行な方向とも言える。第2振動板22が第2液室14の壁面を形成する面積は、第1振動板21が第1液室12の壁面を形成する面積に比べて大きい。これにより、第2アクチュエーター41によって生じる第2液室14の排除体積を大きくすることができる。
(変形例3)
上記実施形態1の液滴吐出ヘッド1では、図3Aのように、第2アクチュエーター41が第1流入路13の壁面の一部を形成する第2振動板22上に配置されると説明したが、図9に示す液滴吐出ヘッド4のように第2アクチュエーター41と第2振動板22との間には拡大変位機構を有していても構わない。拡大変位機構は、第2振動板22と、第3振動板24と、収容室25とを備える。第2振動板22は、第1流入路13の壁面の一部を形成する面の反対側の面が収容室25の壁面の一部を形成するため、撓み変形可能である。収容室25と第1流入路13とは第2振動板22で隔てられる。第3振動板24は、収容室25の壁面の一部を形成し、撓み変形可能な板状部材(ダイアフラム)である。第2アクチュエーター41は、第3振動板24の収容室25の壁面を形成する面と反対側の面上に配置される。収容室25内には、液体・ゾル・ゲル・弾性体などが封止されている。第3振動板24が形成する収容室25の壁面積は第2振動板22が形成する収容室25の壁面積に比べて大きい。第2アクチュエーター41の伸縮による収容室25の容積変化量と、第2振動板22が変位する容積変化量は変わらないため、上記面積比に伴い第2アクチュエーター41の伸縮量に対する第2振動板22の変位量を大きくすることができる。
上記変形例3の液滴吐出ヘッド4において、第3振動板24が収容室25の壁面を形成する面積は、第1振動板21が第1液室12の壁面を形成する面積に比べて大きい。これにより、第2アクチュエーター41によって生じる第1流入路13の排除体積を大きくすることができる。
(変形例4)
上記変形例3の液滴吐出ヘッド4において、第1アクチュエーター31の共振周波数と、第2アクチュエーター41の共振周波数とは、等しいことが好ましい。これにより、第2アクチュエーター41によって生じる第1流入路13の排除体積を大きくしつつ、連続吐出を実行する場合に液滴吐出間隔を短くすることができる。
(変形例5)
上記実施形態1の液滴吐出ヘッド1では、図3Aのように、第2振動板22は撓み変形可能な板状部材(ダイアフラム)であると説明したが、図10に示す液滴吐出ヘッド19のように往復運動可能なピストンでも構わない。第2振動板26は、第2アクチュエーター41と力学的に接続され、第2振動板26と流路形成基板51との隙間にはシール部材27が備えられる。これにより、第1流入路13の幅を大きくすることなく、第2振動板26の変位量を自由に設定できる。
(変形例6)
上記変形例1の液滴吐出ヘッド2では、図7のように、第2アクチュエーター41が第1液室12の壁面の一部を形成する第2振動板22上に配置されると説明したが、図11に示す液滴吐出ヘッド6のように第2アクチュエーター41と第2振動板22との間には拡大変位機構を有していても構わない。拡大変位機構については、変形例3と同様の構成であるため省略する。これにより、上記面積比に伴い第2アクチュエーター41の伸縮量に対する第2振動板22の変位量を大きくすることができる。
上記変形例6の液滴吐出ヘッド6において、第3振動板24が収容室25の壁面を形成する面積は、第1振動板21が第1液室12の壁面を形成する面積に比べて大きい。これにより、第2アクチュエーター41によって生じる第1液室12の排除体積を大きくすることができる。
(変形例7)
上記変形例6の液滴吐出ヘッド6において、第1アクチュエーター31の共振周波数と、第2アクチュエーター41の共振周波数とは、等しいことが好ましい。これにより、第2アクチュエーター41によって生じる第1液室12の排除体積を大きくしつつ、連続吐出を実行する場合に液滴吐出間隔を短くすることができる。
(変形例8)
上記実施形態1の液滴吐出ヘッド1は、第1流入路13およびノズル11を有すると説明したが、さらに流出路に連通しても構わない。流出路15の一方の開口は、第1液室12またはノズル11に連通される。また、流出路15の他方の開口は、第1タンク97または第2タンク98へ連通する。これにより、第1液室12内またはノズル11内の液体の増粘による吐出不良や、ノズル11の開口112から混入した気泡による吐出不良を抑制できる。
なお、上記変形例8において、図12に示す液滴吐出ヘッド7のように第2振動板22が第1流入路13ではなく、流出路15の壁面の一部を形成し、第2アクチュエーター41が第2振動板22上に配置されても構わない。これにより、引き込み工程において、第1液室12内の増粘した液体、沈降物、気泡などを排出路へ排出しやすくすることができる。
(変形例9)
図13に示す液滴吐出ヘッド17のように、第1液室12に流出路15が連通し、第2アクチュエーター41は、第1流入路13および流出路15の容積を変更するように構成されても構わない。第2アクチュエーター41は、第2振動板22上に島部231を介して接続され、流出路15の壁面の一部を形成する第4振動板28上に島部232を介して接続される。これにより、第2アクチュエーター41の伸縮量に対して流出路15および第1流入路13の容積変化量を増加させることができる。なお、第1振動板21、第2振動板22および、第4振動板28は一体成形されていても構わない。
(変形例10)
上記実施形態1の液滴吐出ヘッド1では、図3Aのように、第2アクチュエーター41が第1流入路13の壁面の一部を形成する第2振動板22上に配置されると説明したが、図14に示す液滴吐出ヘッド8のように、第2アクチュエーター41はノズル11と連通する第2流入路16の壁面の一部を形成する第2振動板22上に配置されても構わない。このようにしても、上記と同様の効果を得ることができる。
(変形例11)
上記実施形態において、液滴吐出制御のタイミングチャート(図5)では、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41の収縮を期間t1に実行したが、期間t1の引き込み工程よりも先に第1アクチュエーター31を収縮させ、第1振動板21を第2方向に変位させても構わない(図15Aの期間t11)。このようにしても、上記と同様の効果を得ることができる。
(変形例12)
上記変形例において、液滴吐出制御のタイミングチャート(図15A)では、第1アクチュエーター31の引き込み工程を第2アクチュエーター41の引き込み工程(期間t1)より先に実行したが、第1アクチュエーター31の引き込み工程(期間t11)において第2アクチュエーター41を伸張させ、第1振動板21を第1方向に変位させても構わない(図15B)。これにより、第2アクチュエーター41の引き込み工程(期間t1)における第1振動板21の変位量を増加させることができ、ノズル11内の液体を大きく引き込むことが容易となる。また、期間t11において第1アクチュエーター31が収縮することで、第1振動板21の第1方向への変位量を小さくすることができ、ノズル11からの液漏れを抑制できる。
(変形例13)
上記実施形態において、液滴吐出制御のタイミングチャート(図5)では、液柱形成工程において第1アクチュエーター31は中間電位に達するまで伸張したが、中間電位を超えて伸張しても構わない(図15C)。これにより、ノズル11内に形成された液柱を効率的に加圧できる。
(変形例14)
上記実施形態において、非吐出制御では、第1アクチュエーター31および第2アクチュエーター41は駆動しないと説明したが、第1アクチュエーター31に微振動信号を印加しても構わない(図15D)。これにより、ノズル11内の液体が攪拌され、液体の増粘に伴う吐出不良を防ぐことができる。
(変形例15)
上記変形例14において、非吐出制御では、第1アクチュエーター31に微振動信号を印加すると説明したが、第2アクチュエーター41に微振動信号を印加しても構わない(図15E)。これにより、第1アクチュエーター31と比べてノズル11内の液体を大きく攪拌でき、液体の増粘に伴う吐出不良を防ぐことができる。
(変形例16)
上記実施形態の第2アクチュエーター41は、例えば、エアシリンダーやソレノイド、磁歪素子など、変位を発生する種々の素子によって構成されても構わない。このようにすれば、上記と同様の効果を得ることができる。
(変形例17)
上記実施形態の液滴吐出ヘッド1において、液滴吐出ヘッド1が液滴を連続吐出する(すなわち、図5のタイミングチャートを繰り返す)場合、2回目以降の吐出動作における期間t0および期間t5を省略しても構わない。これにより、液滴の吐出間隔が短くなり、描画速度を速くできる。
(変形例18)
上記実施形態に係る搬送機構は、被記録媒体搬送機構95および、キャリッジ移動機構94として説明したが、三次元駆動ステージであっても構わず、液滴吐出ヘッド1がラインヘッドである場合はキャリッジ移動機構94が省略されても構わない。
(変形例19)
上記実施形態に係るノズル11は、テーパー形状として説明したが、ノズル11は円柱形状であっても構わない。円柱形状のノズルでは、前記引き込み工程においてノズル内に引き込まれるメニスカスの形状を安定させることができる。これにより、繰返し精度を高めることができる。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
本願の液滴吐出ヘッドでは、液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、流路形成基板に形成された第1液室と、第1液室に連通するノズルと、第1液室に液体を供給する第1流入路と、第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、第1流入路の壁面の一部を形成する第2振動板と、第1振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、第2振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、を備え、第2アクチュエーターの排除体積は、第1アクチュエーターに比べて大きく、制御部からの駆動信号に基づいて、第2アクチュエーターが駆動し、第1液室内を減圧することで、ノズル内のメニスカスを引き込み、第1アクチュエーターが駆動し、第1液室内を加圧することで前記ノズルから液滴を吐出することを特徴とする。
この構成によれば、第1アクチュエーターに比べて排除体積の大きな第2アクチュエーターがノズル内の圧力を減圧することにより、引き込み工程においてノズル内に疑似ノズルを形成させるために必要な排除体積を確保できる。また、疑似ノズルが形成された後、第1アクチュエーターがノズル内の液体を加圧する速度を維持することによりノズル内のメニスカスを反転させ、液柱を形成するタイミングを適切に制御できる。
本願の液滴吐出ヘッドでは、液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、流路形成基板に形成された第1液室と、第1液室に連通するノズルと、第1液室に液体を供給する第1流入路と、第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、第1液室の壁面の一部を形成する第2振動板と、第1振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、第2振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、を備え、第2アクチュエーターの排除体積は、第1アクチュエーターに比べて大きく、制御部からの駆動信号に基づいて、第2アクチュエーターが駆動し、第1液室内を減圧することで、ノズル内のメニスカスを引き込み、第1アクチュエーターが駆動し、第1液室内を加圧することでノズルから液滴を吐出することを特徴とする。
この構成によれば、第1アクチュエーターに比べて排除体積の大きな第2アクチュエーターがノズル内の圧力を減圧することにより、引き込み工程においてノズル内に疑似ノズルを形成させるために必要な排除体積を確保できる。また、疑似ノズルが形成された後、第1アクチュエーターがノズル内の液体を加圧する速度を維持することによりノズル内のメニスカスを反転させ、液柱を形成するタイミングを適切に制御できる。
本願の液滴吐出ヘッドでは、液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、流路形成基板に形成された第1液室と、第1液室に連通するノズルと、第1液室に液体を供給する第1流入路と、第1液室またはノズルに連通され、液体を排出する流出路と、第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、流出路の壁面の一部を形成する第2振動板と、第1振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、第2振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、を備え、第2アクチュエーターの排除体積は、第1アクチュエーターに比べて大きく、制御部からの駆動信号に基づいて、第2アクチュエーターが駆動し、第1液室内を減圧することで、ノズル内のメニスカスを引き込み、第1アクチュエーターが駆動し、第1液室内を加圧することでノズルから液滴を吐出することを特徴とする。
この構成によれば、第1アクチュエーターに比べて排除体積の大きな第2アクチュエーターがノズル内の圧力を減圧することにより、引き込み工程においてノズル内に疑似ノズルを形成させるために必要な排除体積を確保できる。また、疑似ノズルが形成された後、第1アクチュエーターがノズル内の液体を加圧する速度を維持することによりノズル内のメニスカスを反転させ、液柱を形成するタイミングを適切に制御できる。
本願の液滴吐出ヘッドでは、液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、流路形成基板に形成された第1液室と、第1液室に連通するノズルと、第1液室に液体を供給する第1流入路と、ノズルに液体を供給する第2流入路と、第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、第2流入路の壁面の一部を形成する第2振動板と、第1振動板を変位させ、第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、第2振動板を変位させ、ノズル内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、を備え、第2アクチュエーターの排除体積は、第1アクチュエーターに比べて大きく、制御部からの駆動信号に基づいて、第2アクチュエーターが駆動し、ノズル内を減圧することで、ノズル内のメニスカスを引き込み、第1アクチュエーターが駆動し、第1液室内を加圧することでノズルから液滴を吐出することを特徴とする。
この構成によれば、第1アクチュエーターに比べて排除体積の大きな第2アクチュエーターがノズル内の圧力を減圧することにより、引き込み工程においてノズル内に疑似ノズルを形成させるために必要な排除体積を確保できる。また、疑似ノズルが形成された後、第1アクチュエーターがノズル内の液体を加圧する速度を維持することによりノズル内のメニスカスを反転させ、液柱を形成するタイミングを適切に制御できる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2アクチュエーターの伸縮量は第1アクチュエーターに比べて大きいことが好ましい。
この構成によれば、上記構成と同様の効果を得ることができる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2アクチュエーターは、第2アクチュエーターの伸縮量に対する第2振動板の変位量を大きくする拡大変位機構を介して第2振動板を変位することが好ましい。
この構成によれば、第2アクチュエーターの伸縮による収容室の容積変化量と、第2振動板が変位する容積変化量は変わらないため、上記面積比に伴い第2アクチュエーターの伸縮量に対する第2振動板の変位量を大きくすることができる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板は、ダイアフラムであることが好ましい。
この構成によれば、上記構成と同様の効果を得ることができる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板は、第2アクチュエーターの伸縮に応じて往復運動するピストンであることが好ましい。
この構成によれば、第1流入路の幅を大きくすることなく、第2振動板の変位量を自由に設定できる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板が第1流入路の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きいことが好ましい。
この構成によれば、第2アクチュエーターによって生じる流路または液室の排除体積を大きくすることができる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板が第1液室の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きいことが好ましい。
この構成によれば、第1液室の容積を小さくすることができ、ノズル内の液体の応答性を向上できる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板が流出路の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きいことが好ましい。
この構成によれば、第2アクチュエーターによって生じる流路または液室の排除体積を大きくすることができる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第2振動板が第2流入路の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1流入路の壁面を形成する面積に比べて大きいことが好ましい。
この構成によれば、第2アクチュエーターによる圧力変動が第1液室を介することなくノズルに伝達されるため、コンプライアンスを低減できる。
上記液滴吐出ヘッドでは、拡大変位機構は壁面の一部が前記第2振動板により形成される収容室と、収容室の壁面の一部を形成する第3振動板と、を備え、第3振動板が収容室の壁面を形成する面積は、第1振動板が第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きく、第1アクチュエーターの共振周波数は、第2アクチュエーターの共振周波数と等しいことが好ましい。
この構成によれば、第2アクチュエーターによって生じる排除体積を大きくしつつ、連続吐出を実行する場合に液滴吐出間隔を短くすることができる。
上記液滴吐出ヘッドでは、第1アクチュエーターの共振周波数は、第2アクチュエーターの共振周波数と等しいことが好ましい。
この構成によれば、第2アクチュエーターによって生じる排除体積を大きくしつつ、連続吐出を実行する場合に液滴吐出間隔を短くすることができる。
上記液滴吐出ヘッドでは、ノズルより吐出される液滴の直径は、ノズルの開口の3分の2未満であることが好ましい。
この構成によれば、ノズル内に形成される疑似ノズル径液膜の内側は、ノズル内径の3分の2の径となるため、ノズル内径の3分の2未満の径の液体を吐出させることができる。
上記液滴吐出ヘッドでは、ノズル内で形成された液柱がノズルの開口に向かう方向に移動する速度は、ノズル内のメニスカスがノズルの開口に向かう方向に移動する速度に比べて速いことが好ましい。
この構成によれば、ノズル内の液体から液柱が分離することを促進することができる。
1,2,3,4,6,7,8,17,19…液滴吐出ヘッド、11…ノズル、12…第1液室、13…第1流入路、14…第2液室、15…流出路、16…第2流入路、21…第1振動板、22…第2振動板、23…島部、24…第3振動板、25…収容室、26…第2振動板、27…シール部材、28…第4振動板、31…第1アクチュエーター、41…第2アクチュエーター、51…流路形成基板、52…蓋部材、61…制御部、64…搬送機構駆動回路、65…描画タイミング生成回路、66…駆動信号生成回路、67…第1ポンプ駆動回路、68…第2ポンプ駆動回路、91…コンピューター、92…液滴吐出装置、93…被記録媒体、93…セラミック板等の被記録媒体、94…キャリッジ移動機構、95…被記録媒体搬送機構、96…キャリッジ、97…第1タンク、98…第2タンク、111…ノズル壁面、112…開口、231…島部、232…島部、611…入力インターフェイス、612…CPU、613…メモリー、661…駆動波形信号発生回路、662…変調回路、663…デジタル電力増幅回路、664…平滑フィルター、665…コントローラー、666…波形メモリー、667…D/Aコンバーター、668…三角波発振器、669…比較器、911…出力インターフェイス、912…CPU、913…メモリー、941…モーター、942…リニアエンコーダー、951…モーター、971…第1ポンプ、981…第2ポンプ、982…キャップ。

Claims (11)

  1. 液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、
    流路形成基板に形成された第1液室と、
    前記第1液室に連通するノズルと、
    前記第1液室に液体を供給する第1流入路と、
    前記第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、
    前記第1流入路の壁面の一部を形成する第2振動板と、
    前記第1振動板を変位させ、前記第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、
    前記第2振動板を変位させ、前記第1液室内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、
    前記第2アクチュエーターの伸縮量に対する前記第2振動板の変位量を大きくする拡大変
    位機構と、を備え、
    前記拡大変位機構は、
    壁面の一部が前記第2振動板により形成される収容室と、
    前記収容室の壁面の一部を形成する第3振動板と、を備え、
    前記第2アクチュエーターは前記拡大変位機構を介して前記第2振動板を変位し、前記第2アクチュエーターの排除体積は、前記第1アクチュエーターに比べて大きく、前記制御部からの駆動信号に基づいて、前記第2アクチュエーターが駆動し、前記第1液室内を減圧することで、前記ノズル内のメニスカスを引き込み、前記第1アクチュエーターが駆動し、前記第1液室内を加圧することで前記ノズルから液滴を吐出し、
    前記第3振動板が前記収容室の壁面を形成する面積は、前記第1振動板が前記第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きく、
    前記第1アクチュエーターの共振周波数は、前記第2アクチュエーターの共振周波数と等 しいことを特徴とする、
    液滴吐出ヘッド。
  2. 液滴の吐出を制御する制御部を備えた液滴吐出装置に装着される液滴吐出ヘッドであって、
    流路形成基板に形成された第1液室と、
    前記第1液室に連通するノズルと、
    前記第1液室に液体を供給する第1流入路と、
    前記第1液室の壁面の一部を形成する第1振動板と、
    前記第1液室の壁面の一部を形成する第2振動板と、
    前記第1振動板を変位させ、前記第1液室内の圧力を変更する第1アクチュエーターと、
    前記第2振動板を変位させ、前記第1液室内の圧力を変更する第2アクチュエーターと、
    前記第2アクチュエーターの伸縮量に対する前記第2振動板の変位量を大きくする拡大変
    位機構と、を備え、
    前記拡大変位機構は、
    壁面の一部が前記第2振動板により形成される収容室と、
    前記収容室の壁面の一部を形成する第3振動板と、を備え、
    前記第2アクチュエーターは前記拡大変位機構を介して前記第2振動板を変位し、前記第2アクチュエーターの排除体積は、前記第1アクチュエーターに比べて大きく、前記制御部からの駆動信号に基づいて、前記第2アクチュエーターが駆動し、前記第1液室内を減圧することで、前記ノズル内のメニスカスを引き込み、前記第1アクチュエーターが駆動し、前記第1液室内を加圧することで前記ノズルから液滴を吐出し、
    前記第3振動板が前記収容室の壁面を形成する面積は、前記第1振動板が前記第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きく、
    前記第1アクチュエーターの共振周波数は、前記第2アクチュエーターの共振周波数と等 しいことを特徴とする、
    液滴吐出ヘッド。
  3. 前記第2アクチュエーターの伸縮量は前記第1アクチュエーターに比べて大きい、請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記第2アクチュエーターは、前記第2アクチュエーターの伸縮量に対する前記第2振動板の変位量を大きくする拡大変位機構を介して前記第2振動板を変位する、請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記第2振動板は、ダイアフラムである、請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記第2振動板は、前記第2アクチュエーターの伸縮に応じて往復運動するピストンである、請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記第2振動板が前記第1流入路の壁面を形成する面積は、前記第1振動板が前記第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きい、請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記第2振動板が前記第1液室の壁面を形成する面積は、前記第1振動板が前記第1液室の壁面を形成する面積に比べて大きい、請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 前記第1アクチュエーターの共振周波数は、前記第2アクチュエーターの共振周波数と等しい、請求項7又は8に記載の液滴吐出ヘッド。
  10. 前記ノズルより吐出される液滴の直径は、前記ノズルの開口の3分の2未満である、請求項1から9のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  11. 前記ノズル内で形成された液柱が前記ノズルの開口に向かう方向に移動する速度は、前記ノズル内のメニスカスが前記ノズルの開口に向かう方向に移動する速度に比べて速い、請求項1から10のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
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