JP2020082399A - 制御装置、および液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動波形の波形長短縮を図る。【解決手段】制御装置の駆動波形生成回路は、液体を吐出するノズルに連通した液室の圧力を変化させる圧電素子に印加する、1吐出周期のパルスユニットQ内に複数の吐出パルスPを含む駆動波形Wを生成する。パルスユニットQは、インクの振動を制振する制振要素Dを含む第1の吐出パルスP1と、第1の吐出パルスP1より後に配置された第2の吐出パルスP2と、から構成される。第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2との第1の間隔T1は、液室のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲である。記録ヘッドドライバは、パルスユニットQに含まれる吐出パルスPを選択することによって、液量の異なるインクをノズルから吐出させる。【選択図】図8

Description

本発明は、制御装置、および液体吐出装置に関する。
液滴を吐出することで画像や造形物を生成する液体吐出装置が知られている。このような液体吐出装置では、大滴、中滴、小滴、非吐出など、吐出する液量を調整することで、複数種類の液滴を打ち分ける技術が用いられている。
従来では、小滴として1つの吐出パルス、中滴として2つの吐出パルス、大滴として3つの吐出パルスを選択し、これらの吐出パルスで構成された駆動波形を供給ことで、液量の異なる複数種類の液滴を打ち分ける技術が開示されている。また、例えば、特許文献1には、吐出パルスの供給に先だって微振動パルスの供給あるいは非供給を選択することで、吐出パルスによる液滴の量を異ならせる技術が開示されている。
しかし、従来技術では、1吐出周期あたり3つ吐出パルスを用意する必要があった。また、従来技術では、微振動パルスを用いることで、吐出パルスに加えて更に1パルス加えた駆動波形を供給する必要があった。このため、従来技術では、駆動波形の波形長が長くなることが課題となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、駆動波形の波形長短縮を図る事を目的とする。
上述した課題を解決するために、制御装置は、液体を吐出するノズルに連通した液室の圧力を変化させる電気機械変換素子に印加する、1吐出周期のパルスユニット内に複数の吐出パルスを含む駆動波形を生成する駆動波形生成部と、吐出対象の液量に応じて前記パルスユニットに含まれる前記吐出パルスを選択する選択部と、を備え、前記パルスユニットは、前記液体の振動を制振する制振要素を含む第1の吐出パルスと、前記第1の吐出パルスより後に配置された第2の吐出パルスと、から構成され、前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの第1の間隔は、前記液室のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲であり、前記選択部は、前記パルスユニットに含まれる前記吐出パルスとして、前記第1の吐出パルス、前記第2の吐出パルス、または、前記第1の吐出パルスおよび前記第2の吐出パルス、を選択することによって、液量の異なる前記液体を前記ノズルから吐出させる。
本発明によれば、駆動波形の波形長短縮を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、本実施の形態に係る液体吐出装置の全体構造の一例を示す図である。 図2は、本実施の形態に係る液体吐出装置の断面構成の一例を示す図である。 図3は、本実施の形態に係る記録ヘッドの液室長手方向断面図の一例である。 図4は、本実施の形態に係る記録ヘッドの液室短手方向断面図の一例である。 図5は、本実施の形態に係る液体吐出装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図6は、本実施の形態に係る画像処理回路の構成例を示す機能ブロック図である。 図7は、本実施の形態に係る液体吐出装置の要部のハードウェア構成の説明図である。 図8は、本実施の形態に係る駆動波形のパルスユニットの波形を示す図である。 図9は、本実施の形態に係る他の制振要素を含む駆動波形の一例を示す図である。 図10は、従来の駆動波形の説明図である。 図11は、本実施の形態に係る、印刷処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る制御装置、および液体吐出装置の実施の形態を詳細に説明する。
なお、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換および変更を行うことができる。
<液体吐出装置の全体構造>
図1は、本実施の形態に係る液体吐出装置1の全体構造の一例を示す図である。図2は、本実施の形態に係る液体吐出装置1の断面構成の一例を示す図である。図1および図2を参照しながら、本実施の形態に係る液体吐出装置1の全体構成について説明する。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係る液体吐出装置1は、主走査方向に移動可能なキャリッジ11と、当該キャリッジ11に搭載したインクを吐出する記録ヘッド12と、当該記録ヘッド12へインクを供給するインクカートリッジ13と、を含む印字機構部10を備えている。また、液体吐出装置1は、下方部において前方側から多数枚の用紙22を積載可能、かつ抜き差し自在に装着可能な給紙カセット23と、用紙22を手差しで給紙するために開閉可能な手差しトレイ24と、給紙カセット23または手差しトレイ24から給紙された用紙22が所定の画像が印字された後に後面側に排紙するための排紙トレイ21と、を備えている。
キャリッジ11は、主走査方向に横架したガイド部材である主ガイドロッド31および従ガイドロッド32によって主走査方向に摺動自在に保持されている。記録ヘッド12は、キャリッジ11に搭載され、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(BK)の各色のインク滴を吐出し、主走査方向と交差する方向に配列され、かつ、吐出方向が下方向となるように形成された複数のインク吐出口(ノズル)を有する液体吐出ヘッドである。
インクおよびインク滴は、液体の一例である。ノズルから吐出される液体は、インクに限定されない。
インクカートリッジ13は、記録ヘッド12に各色のインクを供給するために、キャリッジ11に交換可能に装着されている。また、インクカートリッジ13は、上方に形成された大気と連通する大気口と、下方に形成された記録ヘッド12へインクを供給する供給口と、内部に保有されたインクが充填された多孔質体と、を有する。この多孔質体は、毛管力により記録ヘッド12へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。なお、記録ヘッド12は、複数の色ごとにインク滴を吐出する複数のヘッドで形成されているものとしてもよく、または、各色のインク滴を吐出する複数のノズルを有する1つのヘッドで形成されているものとしてもよい。
また、液体吐出装置1は、主走査モータ33と、当該主走査モータ33の回転により回転駆動される駆動プーリ34と、当該駆動プーリ34と対となる従動プーリ35と、駆動プーリ34と従動プーリ35との間に張架されたタイミングベルト36と、を有する。キャリッジ11は、タイミングベルト36に固定されており、主走査モータ33の正逆転回転により主走査方向に往復移動する。
また、液体吐出装置1は、給紙ローラ41と、フリクションパッド42と、ガイド部材43と、搬送ローラ44と、搬送コロ45と、先端コロ46と、副走査モータ47と、を有する。
給紙ローラ41およびフリクションパッド42は、給紙カセット23にセットされた用紙22を記録ヘッド12の下方側に搬送するために、給紙カセット23から用紙22を分離給装する。ガイド部材43は、給紙ローラ41およびフリクションパッド42により分離給装された用紙22を、搬送ローラ44へ案内する。搬送ローラ44は、給紙された用紙22を反転させて記録ヘッド12の下方側へ搬送する。搬送コロ45は、用紙22を搬送ローラ44の周面に押し付ける。先端コロ46は、搬送ローラ44から搬送された用紙22の、記録ヘッド12の下方側への送り出し角度を規定する。副走査モータ47は、ギヤ列を介して給紙ローラ41を回転駆動させる。
また、液体吐出装置1は、印写受け部48と、搬送コロ49と、拍車50と、排紙ローラ51と、拍車52と、ガイド部材53と、ガイド部材54と、を有する。
印写受け部48は、キャリッジ11の主走査方向の移動範囲に対応して給紙ローラ41から送り出された用紙22を、記録ヘッド12の下方側で案内するガイド部材である。搬送コロ49および拍車50は、印写受け部48の用紙搬送方向の下流側に設けられ、用紙22を排紙方向へ送り出すために回転駆動する部材である。排紙ローラ51および拍車52は、搬送コロ49および拍車50により送り出された用紙22を排紙トレイ21へ送り出すために回転駆動する部材である。ガイド部材53、54は、排紙経路を形成する部材である。
また、液体吐出装置1は、キャリッジ11の移動方向の端側の記録領域から外れた位置に配置され、記録ヘッド12の吐出不良を回復するための回復装置39を備えている。回復装置39は、キャッピング手段と、吸引手段と、クリーニング手段と、を有している。キャリッジ11は、印字待機中にはこの回復装置39側に移動し、キャッピング手段により記録ヘッド12がキャッピングされ、ノズル部の湿潤状態が保たれる。これによって、インクの乾燥による吐出不良が抑制される。また、記録ヘッド12は、記録と関係しないインクを吐出することにより、すべてのノズルのインクの粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
また、記録ヘッド12は、吐出不良が発生した場合等に、キャッピング手段によりノズルが密閉され、吸引手段によりチューブを通してノズルからインクと共に気泡等が吸い出され、クリーニング手段によりノズル付近に付着したインクおよびゴミ等が除去され、吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、液体吐出装置1の本体下部に設置された図示しない廃インク溜に排出され、廃インク溜の内部のインク吸収体に吸収保持される。
上述のような液体吐出装置1は、記録(印刷)時には、キャリッジ11を移動させながら、画像データに応じて記録ヘッド12を駆動することにより、停止している用紙22にインクを吐出して1行分を記録し、用紙22を所定量だけ副走査方向に搬送後、次の行の記録を行う。また、液体吐出装置1は、記録終了信号、または、用紙22の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ、用紙22を排紙する。
<記録ヘッドの構成例>
次に、記録ヘッド12の構成例を説明する。
図3は、記録ヘッド12の液室長手方向断面図の一例である。図4は、記録ヘッド12の液室短手方向断面図の一例である。
本実施の形態の記録ヘッド12は、例えば、単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板101、流路板101の下面に接合したニッケル電鋳で形成した振動板102、および、流路板101の上面に接合したノズル板103を接合して積層することにより構成される。これらによって、ノズル連通路105、液室106、インク供給口109などが形成される。ノズル連通路105は、液滴(インク滴)を吐出するノズル104が連通する流路である。液室106は、圧力を発生するための部分である。インク供給口109は、液室106に流体抵抗部(供給路)107を通じてインクを供給するための共通液室108に連通する部分である。
記録ヘッド12には、圧電素子121が設けられている。圧電素子121は、電気機械変換素子の一例である。電気機械変換素子は、電圧が印加されることで、ノズル104に連通した液室106内の圧力を変化させる。圧電素子121は、振動板102を変形させて液室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である。例えば、圧電素子121は、2列の積層型の素子である。なお、図3には、一例として、1列の圧電素子121のみを図示した。
また、記録ヘッド12は、圧電素子121を接合固定するベース基板122を備えている。なお、圧電素子121の間には支柱部123が設けられる。この支柱部123は圧電素子部材を分割加工することで圧電素子121と同時に形成した部分であるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。また、圧電素子121には図示しない駆動回路(駆動IC)を搭載したFPCケーブル126が接続される。
振動板102の周縁部は、フレーム部材130に接合される。フレーム部材130には、貫通部131、共通液室108となる凹部、および、インク供給穴132が形成される。貫通部131は、圧電素子121およびベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する部分である。インク供給穴132は、共通液室108に外部からインクを供給するための部分である。フレーム部材130は、例えば、エポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂あるいはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成される。
流路板101は、例えば結晶面方位の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路105、液室106となる凹部や穴部が形成される。なお、流路板101は、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成される。振動板102は、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製される。振動板102の材料としては、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板102に圧電素子121および支柱部123が接着剤により接合され、更にフレーム部材130が接着剤により接合される。
ノズル板103は各液室106に対応して直径10〜30μmのノズル104が形成され、流路板101に接着剤により接合される。このノズル板103は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層が形成されたものである。
圧電素子121は、圧電材料151と内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には、個別電極153および共通電極154が接続されている。なお、本実施の形態では、圧電素子121の圧電方向の変位を用いて液室106内のインクを加圧する構成としている。また、1つのベース基板122に1列の圧電素子121が設けられる構造とすることもできる。
このように構成した記録ヘッド12においては、例えば圧電素子121に印加する電圧を第1の電位から下げることによって圧電素子121が収縮し、振動板102が下降して液室106の容積が膨張することで、液室106内にインクが流入することになる。第1の電位は、予め定めた基準電位である。その後、圧電素子121に印加する電圧を上げて圧電素子121を積層方向に伸長させる。そして、振動板102をノズル104方向に変形させて液室106の容積/体積を収縮させることにより、液室106内のインクが加圧され、ノズル104からインク滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子121に印加する電圧を第1の電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生する。このとき、共通液室108から液室106内にインクが充填される。次に、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、この記録ヘッド12の駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
<液体吐出装置のハードウェア構成例>
次に、本実施の形態の液体吐出装置1のハードウェア構成例を説明する。
図5は、本実施の形態に係る液体吐出装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
本実施の形態に係る液体吐出装置1は、画像処理基板60と、メイン制御基板70と、ヘッド中継基板200と、を備えている。メイン制御基板70およびヘッド中継基盤80が、液体吐出装置1の制御装置90に相当する。
画像処理基板60は、入力した画像データに対して画像処理を行う回路基板である。画像処理基板60は、画像データに対して画像処理を実行する画像処理回路61を備えている。
メイン制御基板70は、画像処理された画像データに基づいて、用紙22に印字するためのインク滴を吐出する圧電素子121を駆動するための駆動波形の生成、およびバイアス電圧を決定して、ヘッド中継基板200に対して圧電素子121を駆動するための電圧の印加を指令する基板である。
メイン制御基板70は、CPU(Central Processing Unit)71と、FPGA(Field−Programmable Gate Array)72と、RAM(Random Access Memory)73と、ROM(Read Only Memory)74と、NVRAM(Non−Volatile RAM)75と、モータドライバ76と、駆動波形生成回路77と、を備えている。
CPU71は、液体吐出装置1の全体動作の制御を司る演算装置である。CPU71は、RAM73を作業領域として利用し、ROM74に格納された各種の制御プログラムを実行することによって、液体吐出装置1における各種動作を制御する制御指令を出力する。CPU71は、FPGA72と通信しながら、FPGA72と協働して液体吐出装置1における各種の動作制御を行う。
FPGA72は、CPU71と協働して液体吐出装置1における各種動作を制御する集積回路である。FPGA72は、CPU制御部72Aと、メモリ制御部72Bと、I2C制御部72Cと、センサ処理部72Dと、モータ制御部72Eと、記録ヘッド制御部72Fと、を備えている。
CPU制御部72Aは、CPU71と通信する機能を有する。メモリ制御部72Bは、RAM73およびROM74にアクセスする機能を有する。I2C制御部72Cは、NVRAM75にアクセスする機能を有する。
センサ処理部72Dは、各種センサ15からのセンサ信号の処理を行う。各種センサ15は、液体吐出装置1における各種の状態を検知するセンサの総称である。各種センサ15には、エンコーダセンサ、用紙(記録紙)の通過を検知する用紙センサ、カバー部材の開放を検知するカバーセンサ、環境温度および湿度を検知する温湿度センサ、用紙を固定するレバーの動作状態を検知する用紙固定レバー用センサ、および、カートリッジのインク残量を検知する残量検知センサ等が含まれる。また、各種センサ15から出力されるアナログのセンサ信号は、例えば、メイン制御基板70等に実装されるADコンバータによりデジタル信号に変換されてFPGA72に入力される。
モータ制御部72Eは、各種モータ14の制御を行う。各種モータ14は、液体吐出装置1が備えるモータの総称である。各種モータ14には、キャリッジ11を動作させるための主走査モータ33、用紙22を副走査方向に搬送するための副走査モータ47、および、用紙22を給紙するための給紙モータ等が含まれる。
ここで、主走査モータ33の動作制御を例に挙げ、CPU71と、FPGA72のモータ制御部72Eとの連携による制御の具体例を説明する。
まず、CPU71が、モータ制御部72Eに対して、主走査モータ33の動作開始指示と共に、キャリッジ11の移動速度および移動距離を通知する。この指示を受けたモータ制御部72Eは、CPU71から通知された移動速度および移動距離の情報を基に駆動プロファイルを生成し、センサ処理部72Dから取得するエンコーダセンサのエンコーダ値との比較を行いながら、PWM指令値を算出してモータドライバ76に出力する。
モータ制御部72Eは、所定の動作を終了するとCPU71に対して動作終了を通知する。なお、ここではモータ制御部72Eが駆動プロファイルを生成する例を説明したが、CPU71が駆動プロファイルを生成してモータ制御部72Eに指示する構成であってもよい。CPU71は、印字枚数のカウント、および主走査モータ33のスキャン数のカウント等も行っている。
記録ヘッド制御部72Fは、ROM74に格納されたヘッド駆動データ、吐出同期信号LINE、および吐出タイミング信号CHANGEを、駆動波形生成回路77に送り、駆動波形生成回路77に駆動波形を生成させる。駆動波形生成回路77が生成した駆動波形は、ヘッド中継基板200に実装された記録ヘッドドライバ81へ出力される。
図6は、画像処理基板60の画像処理回路61の構成例を示す機能ブロック図である。
画像処理回路61は、受付けた画像データについて、階調処理、画像変換処理などを行い、記録ヘッド制御部116で処理可能な形式の画像データに変換する。そして、画像処理回路61は、変換後の画像データを、メイン制御基板70の記録ヘッド制御部72Fへ出力する。
詳細には、画像処理回路61は、インターフェイス61Aと、階調処理部61Bと、画像変換部61Cと、画像処理部RAM61Dと、を有する。
インターフェイス61Aは、画像データの入力部であり、CPU71、およびFPGA72との通信インターフェイスである。階調処理部61Bは、受付けた多値の画像データに階調処理を行い、小値の画像データへ変換する。小値の画像データは、記録ヘッド12が吐出する液滴の種類(大滴、中滴、小滴)に等しい階調数の画像データである。そして、階調処理部61Bは、変換した画像データを、画像処理部RAM61D上に1バンド分以上保持する。
1バンド分の画像データとは、記録ヘッド12が1度の主走査方向Xの走査で記録可能な最大の副走査方向の幅に相当する画像データを指す。
画像変換部61Cは、画像処理部RAM61D上の1バンド分の画像データについて、主走査方向Xへの1度の走査(1スキャン)で出力する画像単位で、画像データを変換する。この変換は、インターフェイス61Aを介してCPU71から受付けた、印字順序、および印字幅(=1スキャンあたりの画像記録の副走査幅)の情報に従い、記録ヘッド12の構成に合わせて変換する。
印字順序、印字幅は記録媒体に対して1回の主走査で画像を形成する1パス印字でも良く、用紙22の同一領域に対して同一のノズル群あるいは異なるノズル群によって複数回の主走査で画像を形成するマルチパス印字を用いても良い。また、主走査方向にヘッドを並べて、同一領域を異なるノズルで打ち分けても良い。これらの記録方法は適宜組み合わせて用いることができる。印字幅とは、記録ヘッド12の1度の主走査方向Xへの走査(1スキャン)で記録する画像の、副走査方向Yの幅を示す。本実施の形態では、印字幅は、CPU71が設定する。
画像変換部61Cは、変換した画像データを、インターフェイス61Aを介して画像記録部へ出力する。
画像処理回路61の機能は、FPGAやASIC等のハードウェア機能として実行されても良いし、画像処理回路61内部の記憶装置に記憶された画像処理プログラムによって実施されるものであってもよい。また、画像処理回路61の機能は液体吐出装置1の内部ではなく、コンピュータにインストールされたソフトウェアで行ってもよい。
次に、図7を参照しながら、液体吐出装置1の要部のハードウェア構成についてさらに説明する。図7は、液体吐出装置1の要部のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、図7には、制御装置90に含まれる構成要素として、駆動波形生成回路77および記録ヘッド制御部72Fを示した。
記録ヘッド制御部72Fは、吐出のタイミングのトリガとなるトリガ信号Trigを受信すると、駆動波形の生成のトリガとなる吐出同期信号LINEを、駆動波形生成回路77へ出力する。記録ヘッド制御部72Fは、さらに、吐出同期信号LINEからの遅延量を示す吐出タイミング信号CHANGEを、駆動波形生成回路77へ出力する。
駆動波形生成回路77は、駆動波形生成部の一例である。なお、駆動波形生成回路77は、回路で構成する形態に限定されず、ソフトウェアで構成してもよい。本実施の形態では、駆動波形生成回路77が回路である場合を一例として説明する。
駆動波形生成回路77は、ROM74から読み出した波形データを用い、吐出同期信号LINEおよび吐出タイミング信号CHANGEに基づいたタイミングで、駆動波形Vcomを生成する。本実施の形態では、駆動波形Vcomは、1吐出周期であるパルスユニット内に複数の吐出パルスを含む、波形によって表される信号である。本実施の形態で用いる駆動波形の詳細は後述する。
また、記録ヘッド制御部72Fは、画像処理回路61(図5参照)から画像処理後の画像データSD’を受信し、この画像データSD’に基づいて、記録ヘッド12の各ノズルから吐出させるインク滴の大きさに応じて、駆動波形Vcomにおける吐出パルスをパルスユニットごとに選択するための、マスク制御信号MNを生成する。このマスク制御信号MNは、吐出タイミング信号CHANGEに同期したタイミングの信号である。そして、記録ヘッド制御部72Fは、画像データSD’と、同期クロック信号SCKと、画像データSD’のラッチを指令するラッチ信号LTと、生成したマスク制御信号MNとを、記録ヘッドドライバ81に送信する。
記録ヘッドドライバ81は、選択部の一例である。記録ヘッドドライバ81は、シリアルに入力される記録ヘッド12の1行分に相当する画像データに基づいて、駆動波形生成回路77から与えられる駆動波形に含まれる吐出パルスを、パルスユニットごとに選択する。
記録ヘッドドライバ81は、選択した吐出パルスを含むパルスユニットを含む、駆動波形を、電気機械変換素子の一例である圧電素子121に対して印加することで、記録ヘッド12の圧電素子121を駆動する。本実施の形態では、記録ヘッドドライバ81が、吐出対象の液量(例えば、大滴、中滴、小滴、吐出無)に応じてパルスユニットに含まれる吐出パルスを選択することで、パルスユニットの印加によりノズル104から吐出される液体の量を異ならせることができる。例えば、記録ヘッドドライバ81は、大滴、中滴、小滴、吐出無、など、一種類以上の体積の異なる液滴を打ち分けることができる。
詳細には、記録ヘッドドライバ81は、シフトレジスタ81Eと、ラッチ回路81Dと、階調デコーダ81Cと、レベルシフタ81Bと、アナログスイッチ81Aと、を備えている。
シフトレジスタ81Eは、記録ヘッド制御部72Fから送信された画像データSD’および同期クロック信号SCKを入力する。ラッチ回路81Dは、シフトレジスタ81Eの各レジスト値を、記録ヘッド制御部72Fから送信されたラッチ信号LTによってラッチする。
階調デコーダ81Cは、ラッチ回路81Dでラッチした値(画像データSD’)と、マスク制御信号MNとをデコードしたロジックレベル電圧信号を出力する。レベルシフタ81Bは、階調デコーダ81Cのロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ81Aが動作可能なレベルへとレベル変換する。
アナログスイッチ81Aは、レベルシフタ81Bを介して与えられる階調デコーダ81Cのロジックレベル電圧信号でオン/オフするスイッチである。このアナログスイッチ81Aは、記録ヘッド12が備えるノズルごとに設けられ、各ノズルに対応する圧電素子121の個別電極501に接続されている。また、アナログスイッチ81Aは、駆動波形生成回路77からの駆動波形Vcomを入力する。また、上述したように、マスク制御信号MNのタイミングが駆動波形Vcomのタイミングと同期している。
このため、アナログスイッチ81Aは、レベルシフタ81Bを介して与えられる階調デコーダ81Cのロジックレベル電圧信号に応じて適切なタイミングでオン/オフを切り替えることにより、各ノズルに対応する圧電素子121の各々について、駆動波形Vcomに含まれるパルスユニットごとに、各パルスユニットに含まれる吐出パルスを選択する。その結果、圧電素子121に対応する個別電極501に、選択された吐出パルスからなるパルスユニットによって示される駆動波形の電圧が印加され、ノズルから吐出されるインク滴の大きさが制御される。
なお、図5〜図7に示す液体吐出装置1の構成は、一例を示すものであり、図5〜図7に示した構成要素をすべて含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。
<駆動波形>
次に、駆動波形生成回路77が記録ヘッドドライバ81へ出力する駆動波形について詳細を説明する。なお、駆動波形生成回路77が記録ヘッドドライバ81へ出力する駆動波形は、上記駆動波形Vcomに相当する。
駆動波形生成回路77は、1吐出周期のパルスユニット内に、複数の吐出パルスを含む、駆動波形を生成する。
1吐出周期とは、ノズル104から吐出される1つの液滴を吐出するために圧電素子121に印加する駆動波形の周期である。駆動波形は、1または複数のパルスユニットから構成されている。すなわち、駆動波形を、1吐出周期ごとに分割した、分割後の各期間の波形が、パルスユニットに相当する。
図8は、本実施の形態の駆動波形Wにおける、1吐出周期に相当するパルスユニットQの波形を示す図である。図8中、横軸は時間を示し、縦軸は電位を示す。なお、図8には、縦軸として、第1の電位V1を100%として表した時の、電位を示した。
パルスユニットQは、2つの吐出パルスPから構成される。吐出パルスPは、ノズル104から液滴を吐出させる事の可能な電位のパルスを意味する。
詳細には、パルスユニットQは、第1の吐出パルスP1と、第1の吐出パルスP1より後に配置された第2の吐出パルスP2と、から構成される。
第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2は、第1の電位V1から立ち下がる膨張波形要素E1と、立ち下り後の第2の電位V2を維持する維持波形要素E2と、該維持波形要素E2から第1の電位V1に向かって立ち上がる収縮波形要素E3と、から構成される。
具体的には、第1の吐出パルスP1は、膨張波形要素E1Aと、維持波形要素E2Aと、収縮波形要素E3Aと、から構成される。また、第2の吐出パルスP2は、膨張波形要素E1Bと、維持波形要素E2Bと、収縮波形要素E3Bと、から構成される。
第1の電位V1は、上述したように、基準となる基準電位である。第1の電位V1は、該電位の電圧を圧電素子121へ印加しても、圧電素子121が収縮(駆動)しない(すなわち、ノズル104からインク滴が吐出しない)電位であればよい。
第2の電位V2は、該電位の電圧を圧電素子121へ印加することで、圧電素子121の収縮により液室106内のインクが加圧されてノズル104からインク滴が吐出する電位であればよい。
すなわち、膨張波形要素E1によって示される波形の電圧が圧電素子121へ印加されることで、圧電素子121の駆動によって液室106へ圧力が加えられる。そして、維持波形要素E2によって示される波形の電圧が圧電素子121へ印加されることで液室106への該圧力が維持される。そして、収縮波形要素E3によって示される波形の電圧が圧電素子121へ印加されることで、圧電素子121の駆動によって液室106へ加えられていた圧力が解除される。このため、膨張波形要素E1、維持波形要素E2、および収縮波形要素E3によって示される吐出パルスPの波形によって示される電圧が圧電素子121へ加えられることで、液室106からインク滴が吐出する。
本実施の形態では、選択部に相当する記録ヘッドドライバ81(詳細には、アナログスイッチ81A)は、パルスユニットQに含まれる吐出パルスPとして、第1の吐出パルスP1、第2の吐出パルスP2、または、第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2、を選択することによって、液量の異なるインク滴(液体)をノズル104から吐出させる。言い換えると、記録ヘッドドライバ81は、パルスユニットQに含まれる吐出パルスPを選択することで、ノズル104から吐出する、体積の異なる複数種類のインク滴の打ち分けを行う。
詳細には、図8に示すように、記録ヘッドドライバ81は、小滴をノズル104から吐出させる場合には、パルスユニットQに含まれる吐出パルスPとして、第1の吐出パルスP1を選択する。このため、この場合、圧電素子121に印加されるパルスユニットQの示す波形は、第1の吐出パルスP1によって表される波形の後に、第1の電位V1を維持する維持波形要素を配置した波形となる。
また、記録ヘッドドライバ81は、中滴をノズル104から吐出させる場合には、パルスユニットQに含まれる吐出パルスPとして、第2の吐出パルスP2を選択する。このため、この場合、圧電素子121に印加されるパルスユニットQの示す波形は、第1の電位V1を維持する維持波形要素の後に、第2の吐出パルスP2によって表される波形を配置したものとなる。
また、記録ヘッドドライバ81は、大滴をノズル104から吐出させる場合には、パルスユニットQに含まれる吐出パルスPとして、第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2を選択する。このため、この場合、圧電素子121に印加されるパルスユニットQの示す波形は、第1の吐出パルスP1の後に第2の吐出パルスP2を連続して(隣接して)配置した波形となる。
小滴は、第1の液量の液体である。中滴は、第1の液量より体積の大きい第2の液量の液体である。大滴は、第2の液量より体積の大きい第3の液量の液体である。
なお、記録ヘッドドライバ81は、インク滴を吐出しない場合には、パルスユニットQに含まれる何れの吐出パルスPも非選択とすればよい。この場合、圧電素子121に印加されるパルスユニットQの示す波形は、第1の電位V1を維持した維持波形要素のみから構成される波形となる。
ここで、大滴、中滴、小滴などの吐出する液体の量の異なる複数種類のパルスユニットQによって表される駆動波形Wの電圧を圧電素子121へ印加することで、複数のノズル104の各々から、大滴、中滴、小滴などの複数種類のインク滴を吐出する場合を想定する。この場合、複数のノズル104の各々から吐出されたインク滴が用紙22に着弾するまでの時間が同一となるように、駆動波形WのパルスユニットQを調整する必要がある。
しかし、大滴を吐出するための、第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2とから構成されるパルスユニットQでは、第1の吐出パルスP1によるインク滴の吐出に伴う液室106の残留振動などが、第2の吐出パルスP2の波形に影響を与える場合がある。この場合、インク滴の吐出不良や、インク滴がノズル104から吐出されて用紙22に着弾するまでの着弾時間にずれが発生する場合がある。
例えば、第2の吐出パルスP2のタイミングが、第1の吐出パルスP1による液室106の残留振動の期間に重複すると、該残留振動との共振が生じる。この場合、残留振動と第2の吐出パルスP2との共振により、第2の吐出パルスP2によって吐出されるインク滴の吐出速度が、残留振動の影響がない場合に比べて大きくなる場合がある。
一方、上記残留振動の影響が反共振に近い場合、第2の吐出パルスP2によって吐出されるインク滴の吐出速度が、残留振動の影響が無い場合に比べて小さくなり、吐出不良やマージ不良が生じる場合がある。
そこで、図8に示すように、本実施の形態では、パルスユニットQにおける第1の吐出パルスP1は、制振要素Dを含む。また、第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2との第1の間隔T1は、液室106のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲である。
制振要素Dは、液室106内のインクの振動を抑制する波形によって表される。言い換えると、制振要素Dは、インクのメニスカスの振動を抑制する波形によって表される。
制振要素Dは、例えば、図8に示すように、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aの第1の電位V1への立ち上がりの始点TAから、第1の電位V1に向かって、段階的に電位が上昇する波形によって表される(制振要素D1参照)。制振要素D1は、制振要素Dの一例である。
始点TAは、第1の吐出パルスP1における、収縮波形要素E3Aが第1の電位V1に向かって立ち上りを開始するポイントである。具体的には、始点TAは、第1の吐出パルスP1における、維持波形要素E2Aと収縮波形要素E3Aとの交点である。
なお、図8には、制振要素Dが、第2の電位V2を示す始点TAから中間電位V5に向かって電位が上昇し、中間電位V5で所定期間維持された後に、第1の電位V1へ上昇する、2段階の電位上昇を示す波形によって表される形態を一例として示した。中間電位V5は、第1の電位V1と第2の電位V2との間の電位であればよい。なお、制振要素Dの示す波形は、2段階に限定されず、3段階以上であってもよい。
なお、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aが、制振要素D1を含むことが好ましい。
これは、第1の吐出パルスP1は小滴を吐出するための吐出パルスPであり、第2の吐出パルスP2は中滴を吐出するための吐出パルスPであることから、第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2の各々の維持波形要素E2の電位である第2の電位V2を調整すると、インク滴の吐出不良が発生する可能性があるためである。
すなわち、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aが制振要素D1を含むことで、第1の吐出パルスP1の後に配置された第2の吐出パルスP2の印加によるインク滴の吐出時に、吐出不良が発生することを抑制することできる。
また、上述したように、第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2との第1の間隔T1は、液室106のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲である。なお、ヘルムホルツ周期は、音響的固有周期と称される場合もある。
第1の間隔T1は、詳細には、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aの立ち上がりの始点TAから、第2の吐出パルスP2の収縮波形要素E3Bの立ち上がりの始点TBまでの間隔を示す。言い換えると、第1の間隔T1は、始点TAから始点TBまでの、時間的な距離を示す。なお、収縮波形要素E3Bの立ち上がりの始点TBとは、第2の吐出パルスP2における、維持波形要素E2Bと収縮波形要素E3Bとの交点である。
第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2との第1の間隔T1を、液室106のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲とすることで、第2の吐出パルスP2によって吐出されるインク滴を、第1の吐出パルスP1による液室106の残留振動との共振を生じさせるタイミングに近いタイミングで吐出させることができる。
なお、第1の間隔T1は、N±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲であればよいが、N±1/8であることが特に好ましい。また、Nは、1以上の整数であればよいが、1以上3以下の範囲の整数であることが好ましく、N=2であることが特に好ましい。
第1の間隔T1を上記に調整することで、非共振を使う場合に比べて、ヘッドばらつきに伴う個別液室周期のばらつきによる、狙いとは異なる半共振を利用してしまうおそれを、抑制することができる。
また、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aが、制振要素D1を含むため、第1の吐出パルスP1による液室106の残留振動の抑制を図ることができる。
このため、残留振動と第2の吐出パルスP2との共振により、第2の吐出パルスP2によって吐出されるインク滴の吐出速度が、残留振動の影響がない場合に比べて大きくなることを抑制することができる。よって、インク滴の吐出不良や吐出速度のばらつきを抑制することができる。
なお、制振要素Dは、液室106内のインクの振動を抑制する波形によって表されればよい。このため、制振要素Dは、図8に示すような、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aの立ち上がりの始点TAから第1の電位V1に向かって、段階的に電位が上昇する波形によって表される制振要素D1に限定されない。
図9は、他の制振要素Dを含む駆動波形Wの一例を示す模式図である。図9中、横軸は時間を示し、縦軸は電位を示す。なお、図9には、縦軸として、第1の電位V1を100%として表した時の、電位を示した。
上記と同様に、駆動波形WのパルスユニットQは、第1の吐出パルスP1と、第2の吐出パルスP2と、から構成されていればよい。但し、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aに含まれる制振要素Dは、図9に示すように、インパルス波によって表される波形で表される制振要素D2である。制振要素D2は、制振要素Dの一例である。
詳細には、制振要素D2は、第3の電位V3に向かって立ち下がる第2膨張波形要素E21と、第2膨張波形要素E21から第1の電位V1に向かって立上る第2収縮波形要素E23と、から構成される。なお、第2膨張波形要素E21と第2収縮波形要素E23との間に、第3の電位V3を維持する第2維持波形要素E22を配置してもよい。第3の電位V3は、第1の電位V1と第2の電位V2との間の電位であればよい。
また、制振要素D2における第2膨張波形要素E21の傾きα1は、制振要素D2における第2収縮波形要素E23の傾きα2より大きい。
また、制振要素D2における、第2膨張波形要素E21の立ち下りの始点TDの電位は、第1の電位V1と第3の電位V3との間の電位V4である。
なお、制振要素Dとして、図9に示す制振要素D2を用いる場合、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aの立ち上がりの始点TAと、制振要素D1における第2収縮波形要素E23の立ち上がりの始点TCと、の第2の間隔T2は、液室106のヘルムホルツ周期の3/4以下であることが好ましい。
第2の間隔T2は、言い換えると、収縮波形要素E3Aの立ち上がりの始点TAから、第2収縮波形要素E23の立ち上がりの始点TCまでの、時間的な距離を示す。
なお、第2の間隔T2は、液室106のヘルムホルツ周期の3/4以下であることが好ましいが、3/4以下1/4以上であることが好ましく、1/2以下1/4以上であることがより好ましい。
このように、制振要素Dを、第2膨張波形要素E21と、第2収縮波形要素E23と、から構成されるインパルス波形によって示される制振要素D2としてもよい。すなわち、インパルス波形のパラメータを調整することで、制振要素Dを実現してもよい。
上記に説明したように、本実施の形態では、駆動波形生成回路77は、1吐出周期のパルスユニットQが、制振要素Dを含む第1の吐出パルスP1と、第1の吐出パルスP1より後に配置された第2の吐出パルスP2と、から構成された駆動波形Wを生成する。そして、第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2との第1の間隔T1は、液室106のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲である。
このため、本実施の形態の液体吐出装置1は、従来技術のような微振動パルスを用いることなく、第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2を含むパルスユニットQにより、大滴、中滴、小滴、などの液量の異なる複数種類のインク滴を吐出可能な駆動波形Wとすることができる。
ここで、従来技術では、3つの吐出パルスの組合せにより、大滴、中滴、小滴、の各々のインク滴を吐出するための駆動波形としていた。
図10は、従来の駆動波形W2の説明図である。図10に示すように、3つの吐出パルスPの組合せにより、大滴、中滴、小滴、の各々の液量のインク滴を吐出するための、1吐出周期分のパルスユニットを構成していた。
一方、本実施の形態では、図8および図9に示すように、第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2の2つの吐出パルスPにより、大滴、中滴、小滴、吐出無、の各々の液量のインク滴を吐出するための、1吐出周期のパルスユニットQを構成する。
このため、例えば、図10の示す従来構成では、駆動波形Wにおける1吐出周期の駆動波形の波形長が約30μmであるのに対し、本実施の形態における駆動波形Wにおける1吐出周期のパルスユニットQの波形長を約25μmとすることができる。
従って、本実施の形態の液体吐出装置1は、駆動波形Wの波形長短縮を図ることができる。
また、パルスユニットQにおける第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3は、制振要素Dを含む。第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3が制振要素Dを含むため、大滴を構成するための1パルス目である第1の吐出パルスP1に制振効果を持たせつつ、第1の吐出パルスP1による小滴の適量を少なくすることができる。このため、第1の吐出パルスP1による小滴と、第2の吐出パルスP2による中滴と、の液量の差を広げることができる。
<液体吐出装置の印刷処理>
次に、液体吐出装置1の制御装置90が実行する、印刷処理の手順の一例を説明する。
図11は、制御装置90が実行する印刷処理の手順の一例を示す、フローチャートである。
まず、制御装置90の記録ヘッド制御部72Fが、画像処理回路61から画像データを入力される(ステップS200)。
次に、駆動波形生成回路77が、ステップS200で入力された画像データなどに基づいて、駆動波形Wを生成し、記録ヘッドドライバ81へ送信する(ステップS202)。
次に、記録ヘッドドライバ81のアナログスイッチ81Aが、ステップS200で入力された画像データに基づいて、駆動波形生成回路77から与えられた駆動波形Wに含まれる吐出パルスP(第1の吐出パルスP1、第2の吐出パルスP2)を、パルスユニットQごとに選択する(ステップS204)。ステップS204の処理によって、選択された吐出パルスPから構成されるパルスユニットQによって示される駆動波形Wの電圧が、圧電素子121へ印加される(ステップS206)。この処理により、圧電素子121に対応するノズル104から、パルスユニットQによって示される駆動波形Wに応じた滴量のインク滴が吐出され、印刷が実行される(ステップS208)。
そして、制御装置90は、画像処理回路61から入力された画像データについてすべて印刷が終了したか否かを判断する(ステップS210)。印刷が終了した場合(ステップS210:Yes)、印刷動作を終了し、印刷が終了していない場合(ステップS210:No)、ステップS200へ戻る。
以上説明したように、本実施の形態の制御装置90は、駆動波形生成回路77(駆動波形生成部)と、記録ヘッドドライバ81(選択部)と、を備える。駆動波形生成回路77は、液体(インク滴)を吐出するノズル104に連通した液室106の圧力を変化させる圧電素子121(電気機械変換素子)に印加する、1吐出周期のパルスユニットQ内に複数の吐出パルスPを含む駆動波形Wを生成する。記録ヘッドドライバ81(選択部)は、吐出対象の液量に応じてパルスユニットQに含まれる吐出パルスPを選択する。パルスユニットQは、インク(液体)の振動を制振する制振要素Dを含む第1の吐出パルスP1と、第1の吐出パルスP1より後に配置された第2の吐出パルスP2と、から構成される。第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2との第1の間隔T1は、液室106のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲である。記録ヘッドドライバ81(選択部)は、パルスユニットQに含まれる吐出パルスPとして、第1の吐出パルスP1、第2の吐出パルスP2、または、第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2、を選択することによって、液量の異なるインク(液体)をノズル104から吐出させる。
このように、本実施の形態の制御装置90では、制振要素Dを含む第1の吐出パルスP1と第2の吐出パルスP2とから構成されたパルスユニットQにおける、第1の吐出パルスP1、第2の吐出パルスP2、または、第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2、を選択することで、液量の異なる液体をノズル104から吐出させる。
このため、微振動パルスを別途付加する従来技術や、3つの吐出パルスの組合せにより液量の異なる液体を吐出する従来技術に比べて、駆動波形Wの波形長短縮を図ることができる。
従って、本実施の形態の制御装置90は、駆動波形Wの波形長短縮を図ることができる。
また、本実施の形態の制御装置90は、駆動波形Wの波形長短縮を図ることができるため、短波長の駆動波形Wによる記録ヘッド12の高周波駆動を実現することができる。
また、本実施の形態の制御装置90は、吐出する液量の異なる液滴間の、吐出されてから用紙22に着弾するまでの間の吐出速度に伴う着弾位置ずれや、大滴のマージ不良に起因する用紙22に着弾したインク滴の真円度の低下を、抑制することができる。
また、第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2は、第1の電位V1から立ち下がる膨張波形要素E1と、立ち下り後の第2の電位V2を維持する維持波形要素E2と、該維持波形要素E2から第1の電位V1に向かって立ち上る収縮波形要素E3と、から構成される。そして、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3が、制振要素Dを含む。
また、第1の間隔T1は、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aの立ち上りの始点TAから、第2の吐出パルスP2の収縮波形要素E3Bの立ち上りの始点TBまでの、間隔を示す。
まだ、制振要素D1は、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aの立ち上がりの始点TAから第1の電位V1に向かって段階的に電位が上昇する波形によって表される。
また、制振要素D2は、第1の電位V1と第2の電位V2との間の第3の電位V3に向かって立ち下がる第2膨張波形要素E21と、第2膨張波形要素D21から第1の電位V1に向かって立ち上る第2収縮波形要素E23と、から構成され、第2膨張波形要素E21の傾きα1が、第2収縮波形要素E23の傾きα2より大きい。
また、第1の吐出パルスP1の収縮波形要素E3Aの立ち上がりの始点TAと、制振要素D2における第2収縮波形要素E23の立ち上りの始点TCと、の第2の間隔T2は、液室106のヘルムホルツ周期の3/4以下である。
記録ヘッドドライバ81(選択部)は、第1の液量の液体をノズル104から吐出させる場合には、第1の吐出パルスP1を選択し、第1の液量より体積の大きい第2の液量の液体をノズル104から吐出させる場合には、第2の吐出パルスP2を選択し、第2の液量より体積の大きい第3の液量の液体をノズル104から吐出させる場合には、第1の吐出パルスP1および第2の吐出パルスP2を選択する。
また、本実施の形態の液体吐出装置1は、液体(インク滴)を吐出するノズル104と、ノズル104に連通した液室106の圧力を変化させる圧電素子121(電気機械変換素子)と、圧電素子121に印加する1吐出周期のパルスユニットQ内に複数の吐出パルスPを含む駆動波形Wを生成する駆動波形生成回路77(駆動波形生成部)と、吐出対象の液量に応じてパルスユニットQに含まれる吐出パルスPを選択する記録ヘッドドライバ81(選択部)と、を備える。
なお、本実施の形態における記録ヘッド12とは、ノズル104から液体を吐出・噴射する機能部品であればよい。
吐出される液体は、ノズル104から吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、三次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、圧電素子121は、上述したように、電気機械変換素子の一例である。圧電素子121は、液体を吐出するエネルギー発生源であり、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
また、液体吐出装置1は、記録ヘッド12を備え、記録ヘッド12を駆動させて液体を吐出させる装置であればよい。液体吐出装置1には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
また、液体吐出装置1は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
なお、液体吐出装置1は、液滴を用紙22へ付着させることで画像を形成する形態に限定されない。例えば、液体吐出装置1は、インクジェット方式の立体造形装置であってもよい。この場合、例えば、液体吐出装置1は、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)として用いることができる。また、液体吐出装置1は、立体造形物を造形するための造形液を吐出し、造形液を積層するように吐出することで造形物を形成する、立体造形装置であってもよい。
また、液体吐出装置1は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
なお、「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
また、上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、液体吐出装置1は、記録ヘッド12と液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置に限定されない。具体例としては、液体吐出装置1は、記録ヘッド12を移動させるシリアル型装置、記録ヘッド12を移動させないライン型装置などであってもよい。
また、液体吐出装置1としては、他にも、用紙22の表面を改質するなどの目的で用紙22の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、上記には、実施の形態を説明したが、上記実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上述した上記実施の形態の液体吐出装置1を構成する各部の制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
なお、ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。リムーバブル記録媒体は、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種記録媒体があげられる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトからコンピュータに無線転送することになる。また、ネットワークを介してコンピュータに有線で転送することになる。
また、上記実施の形態の液体吐出装置1を構成する各装置は、上記実施の形態で説明した処理動作に従って時系列的に処理を実行するだけに限定するものでない。例えば、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に処理を実行するように構築することも可能である。
1 液体吐出装置
12 記録ヘッド
77 駆動波形生成回路
81 記録ヘッドドライバ
81A アナログスイッチ
104 ノズル
106 液室
121 圧電素子
特開2004−074500号公報

Claims (8)

  1. 液体を吐出するノズルに連通した液室の圧力を変化させる電気機械変換素子に印加する、1吐出周期のパルスユニット内に複数の吐出パルスを含む駆動波形を生成する駆動波形生成部と、
    吐出対象の液量に応じて前記パルスユニットに含まれる前記吐出パルスを選択する選択部と、
    を備え、
    前記パルスユニットは、前記液体の振動を制振する制振要素を含む第1の吐出パルスと、前記第1の吐出パルスより後に配置された第2の吐出パルスと、から構成され、
    前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの第1の間隔は、前記液室のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲であり、
    前記選択部は、
    前記パルスユニットに含まれる前記吐出パルスとして、前記第1の吐出パルス、前記第2の吐出パルス、または、前記第1の吐出パルスおよび前記第2の吐出パルス、を選択することによって、液量の異なる前記液体を前記ノズルから吐出させる、
    制御装置。
  2. 前記第1の吐出パルスおよび前記第2の吐出パルスは、第1の電位から立ち下がる膨張波形要素と、立ち下り後の第2の電位を維持する維持波形要素と、該維持波形要素から前記第1の電位に向かって立ち上る収縮波形要素と、から構成され、
    前記第1の吐出パルスの前記収縮波形要素が、前記制振要素を含む、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第1の間隔は、
    前記第1の吐出パルスの前記収縮波形要素の立ち上りの始点から、前記第2の吐出パルスの前記収縮波形要素の立ち上りの始点までの、間隔を示す、
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記制振要素は、
    前記第1の吐出パルスの前記収縮波形要素の立ち上がりの始点から前記1の電位に向かって段階的に電位が上昇する波形によって表される、
    請求項2または請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記制振要素は、
    前記第1の電位と前記第2の電位との間の第3の電位に向かって立ち下がる第2膨張波形要素と、前記第2膨張波形要素から前記第1の電位に向かって立ち上る第2収縮波形要素と、から構成され、
    前記第2膨張波形要素の傾きが、前記第2収縮波形要素の傾きより大きい、
    請求項2または請求項3に記載の制御装置。
  6. 前記第1の吐出パルスの前記収縮波形要素の立ち上がりの始点と、前記制振要素における前記第2収縮波形要素の立ち上りの始点と、の第2の間隔は、前記液室のヘルムホルツ周期の3/4以下である、
    請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記選択部は、
    第1の液量の液体を前記ノズルから吐出させる場合には、前記第1の吐出パルスを選択し、
    前記第1の液量より体積の大きい第2の液量の液体を前記ノズルから吐出させる場合には、前記第2の吐出パルスを選択し、
    前記第2の液量より体積の大きい第3の液量の液体を前記ノズルから吐出させる場合には、前記第1の吐出パルスおよび前記第2の吐出パルスを選択する、
    請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の制御装置。
  8. 液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルに連通した液室の圧力を変化させる電気機械変換素子と、
    前記電気機械変換素子に印加する、1吐出周期のパルスユニット内に複数の吐出パルスを含む駆動波形を生成する駆動波形生成部と、
    吐出対象の液量に応じて前記パルスユニットに含まれる前記吐出パルスを選択する選択部と、
    を備え、
    前記パルスユニットは、前記液体の振動を制振する制振要素を含む第1の吐出パルスと、前記第1の吐出パルスより後に配置された第2の吐出パルスと、から構成され、
    前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの第1の間隔は、前記液室のヘルムホルツ周期のN±1/8(Nは1以上の整数)以上N±1/4以下の範囲であり、
    前記選択部は、
    前記パルスユニットに含まれる前記吐出パルスとして、前記第1の吐出パルス、前記第2の吐出パルス、または、前記第1の吐出パルスおよび前記第2の吐出パルス、を選択することによって、液量の異なる前記液体を前記ノズルから吐出させる、
    液体吐出装置。
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