JP4342781B2 - インクジェット記録装置、画像形成装置、液滴を吐出する装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はインクジェット記録装置、画像形成装置、液滴を吐出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の画像記録装置(画像形成装置)として用いるインクジェット記録装置は、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通するインク流路(吐出室、圧力室、加圧室、液室、加圧室等とも称される。)と、このインク流路内のインクを加圧する圧力発生手段とを備えた液滴吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッドを搭載したものである。
【0003】
インクジェットヘッドとしては、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの、或いは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させることによる圧力でインク滴を吐出させるいわゆるサーマル型のもの、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のものなどが知られている。
【0004】
このようなインクジェットヘッドの中には、振動板を加圧室側に押し込み、加圧室内の容積を小さくすることでインク滴を吐出させる押し打ち法で駆動するものと、振動板をインク室の外側方向の力で変形させインク室内の内容積を広げた状態から元の容積になるように振動板の変位を元に戻すことでインク滴を吐出させる引き打ち法で駆動するものとがある。
【0005】
ここで、引き打ち法タイプの駆動方法としては、例えば特開2001−270092号後方に開示されているような駆動信号を用いるものが知られている。これを図22を参照して説明すると、この駆動信号は、中間電位Vmから膨張電位まで上昇して圧力室を膨張させる膨張要素201と、膨張状態を保持する第1ホールド要素202と、膨張電位から収縮電位まで下降して膨張状態の圧力室を収縮させてインク滴を吐出させる吐出要素203と、収縮状態を保持する第2ホールド要素204と、収縮状態の圧力室を状態の膨張状態に復帰させる制振要素205とからなり、吐出要素203と第2ホールド要素204の印加時間を圧力室の固有振動周期Tcに合わせた、すなわち、吐出要素203の発生タイミングから制振要素205の発生タイミングまでの時間間隔を固有振動周期Tcとしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の駆動信号にあっては、加圧室の残留振動をすぐに抑制することが難しく、特に小さなインク滴を吐出させるときに残留振動による噴射曲がりやミストの発生、縞状画像の画質異常などが起きることがあるという課題がある。
【0007】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、残留振動を抑制して滴吐出特性を適切な値に保ちながら液滴を安定して吐出することで画像品質の低下を防止するインクジェット記録装置、画像形成装置、液滴を安定して吐出することができる液滴を吐出する装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置、画像形成装置、液滴を吐出する装置は、ヘッドの圧力発生手段に対して印加する駆動信号は、加圧室を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素と、この第1の波形要素より後に発生されて加圧室の容積をさらに収縮させて滴吐出後の残留振動を抑制する第2の波形要素とを含み、第1、第2の波形要素の各発生タイミングの時間間隔T1と加圧室の固有振動周期Tcとが、Tc/4≦T1≦3・Tc/4の関係にある構成としたものである。
【0009】
ここで、第1の波形要素で収縮された加圧室の収縮状態を保持する第3の波形要素を含むことが好ましい。
【0010】
さらに、第1の波形要素に先立ち加圧室を膨張させる第4の波形要素を含み、第4、第1の各波形要素の発生タイミングの時間間隔T2と加圧室の固有振動周期Tcとが、Tc/4≦T2≦3・Tc/4の関係にあることが好ましい。
【0011】
この場合、第4、第2の各波形要素の発生タイミングの時間間隔T3と加圧室の固有振動周期Tcとが、3・Tc/4≦T3≦5・Tc/4の関係にあることが好ましい。また、第1の波形要素の期間が加圧室の固有振動周期Tcの1/2以下であることが好ましい。さらに、第2の波形要素の変化電位は第1の波形要素の変化電位の1/4〜3/4の範囲内であることが好ましい。
【0012】
また、第2の波形要素の後に発生されて加圧室を膨張させる第5の波形要素を含み、第2、第5の各波形要素の発生タイミングの時間間隔T5が加圧室の固有振動周期Tcの1/2であることが好ましい。また、第2の波形要素の後に発生されて加圧室を収縮させる第6の波形要素を含み、第2、第6の各波形要素の発生タイミングの時間間隔T6が加圧室の固有振動周期Tcであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1は本発明に係る液滴を吐出する装置を含む、画像形成装置(画像記録装置)としてのインクジェット記録装置の機構部の概略斜視説明図、図2は同機構部の側面説明図である。
【0014】
このインクジェット記録装置装置は、記録装置本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キャリッジに搭載したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへのインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部2等を収納し、給紙カセット4或いは手差しトレイ5から給送される用紙3を取り込み、印字機構部2によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0015】
印字機構部2は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド11と従ガイドロッド12とでキャリッジ13を主走査方向(図2で紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ13にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するインクジェットヘッドからなるヘッド14をインク滴吐出方向を下方に向けて装着し、キャリッジ13の上側にはヘッド14に各色のインクを供給するための各インクタンク(インクカートリッジ)15を交換可能に装着している。
【0016】
インクカートリッジ15は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッド14へインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッド14へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。このインクカートリッジ15からインクをヘッド14内に供給する。
【0017】
ここで、キャリッジ13は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド11に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド12に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ17で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19との間にタイミングベルト20を張装し、このタイミングベルト20をキャリッジ13に固定しており、主走査モータ17の正逆回転によりキャリッジ13が往復駆動される。
【0018】
また、記録ヘッドとしてここでは各色のヘッド14を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。さらに、ヘッド14としては、後述するように、インク流路の壁面の少なくとも一部を形成する振動板と、この振動板を圧電素子で変形させるピエゾ型インクジェットヘッドを用いている。
【0019】
一方、給紙カセット4にセットした用紙3をヘッド14の下方側に搬送するために、給紙カセット4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21及びフリクションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材23と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ローラ24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられる搬送コロ25及び搬送ローラ24からの用紙3の送り出し角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送ローラ24は副走査モータ27によってギヤ列を介して回転駆動される。
【0020】
そして、キャリッジ13の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙3を記録ヘッド14の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材29を設けている。この印写受け部材29の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ31、拍車32を設け、さらに用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙ローラ33及び拍車34と、排紙経路を形成するガイド部材35,36とを配設している。
【0021】
記録時には、キャリッジ13を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド14を駆動することにより、停止している用紙3にインクを吐出して1行分を記録し、用紙3を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙3の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙3を排紙する。
【0022】
また、キャリッジ13の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、ヘッド14の吐出不良を回復するための回復装置37を配置している。回復装置37は、キャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ13は印字待機中にはこの回復装置37側に移動されてキャッピング手段でヘッド14をキャッピングされ、吐出口部(ノズル孔)を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する(パージする)ことにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
【0023】
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッド14の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
【0024】
次に、このインクジェット記録装置の記録ヘッド14を構成するインクジェットヘッドについて図3乃至図5を参照して説明する。なお、図3は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図4は同ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図、図5は同ヘッドの要部平面説明図である。
【0025】
このインクジェットヘッドは、単結晶シリコン基板で形成した流路板41と、この流路板41の下面に接合した振動板42と、流路板41の上面に接合したノズル板43とを有し、これらによって液滴であるインク滴を吐出するノズル45がノズル連通路45aを介して連通するインク流路である加圧室46、加圧室46にインクを供給するための共通液室48にインク供給口49を介して連通する流体抵抗部となるインク供給路47を形成している。
【0026】
そして、振動板42の外面側(液室と反対面側)に各加圧室46に対応して加圧室46内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての積層型圧電素子52を接合し、この圧電素子52をベース基板53に接合している。また、圧電素子52の間には加圧室46、46間の隔壁部41aに対応して支柱部54を設けている。ここでは、圧電素子部材にハーフカットのダイシングによるスリット加工を施すことで櫛歯状に分割して、1つ毎に圧電素子52と支柱部54して形成している。支柱部54も構成は圧電素子51と同じであるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。
【0027】
さらに、振動板42の外周部はフレーム部材44にギャップ材を含む接着剤50にて接合している。このフレーム部材44には、共通液室48となる凹部、この共通液室48に外部からインクを供給するための図示しないインク供給穴を形成している。このフレーム部材44は、例えばエポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成している。
【0028】
ここで、流路板41は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路45a、加圧室46、インク供給路47となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
【0029】
振動板42は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他の金属板や樹脂板或いは金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板42は加圧室46に対応する部分に変形を容易にするための薄肉部(ダイアフラム部)55及び圧電素子52と接合するための厚肉部(島状凸部)56を形成するとともに、支柱部54に対応する部分及びフレーム部材44との接合部にも厚肉部57を形成し、平坦面側を流路板41に接着剤接合し、島状凸部56を圧電素子52に接着剤接合し、更に厚肉部57を支柱部54及びフレーム部材44に接着剤50で接合している。なお、ここでは、振動板42を2層構造のニッケル電鋳で形成している。この場合、ダイアフラム部55の厚みは3μm、幅は35μm(片側)としている。
【0030】
ノズル板43は各加圧室46に対応して直径10〜35μmのノズル45を形成し、流路板41に接着剤接合している。このノズル板43としては、ステンレス、ニッケルなどの金属、金属とポリイミド樹脂フィルムなどの樹脂との組み合せ、、シリコン、及びそれらの組み合わせからなるものを用いることができる。ここでは、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成している。また、ノズル43の内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成し、このノズル45の穴径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmとしている。さらに、各列のノズルピッチは150dpiとした。
【0031】
また、ノズル板43のノズル面(吐出方向の表面:吐出面)には、図示しない撥水性の表面処理を施した撥水処理層を設けている。撥水処理層としては、例えば、PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、インク物性に応じて選定した撥水処理膜を設けて、インクの滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質を得られるようにしている。
【0032】
圧電素子52は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層61と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層62とを交互に積層したものであり、内部電極62を交互に端面の端面電極(外部電極)である個別電極63、共通電極64に電気的に接続したものである。この圧電常数がd33である圧電素子52の伸縮により加圧室46を収縮、膨張させるようになっている。圧電素子52に駆動信号が印加され充電が行われると伸長し、また圧電素子52に充電された電荷が放電すると反対方向に収縮するようになっている。
【0033】
なお、圧電素子部材の一端面の端面電極はハーフカットによるダイシング加工で分割されて個別電極63となり、他端面の端面電極は切り欠き等の加工による制限で分割されずにすべての圧電素子52で導通した共通電極64となる。
【0034】
そして、圧電素子52の個別電極63には駆動信号を与えるために半田接合又はACF(異方導電性膜)接合若しくはワイヤボンディングでFPCケーブル65を接続し、このFPCケーブル65には各圧電素子52に選択的に駆動波形を印加するための駆動回路(ドライバIC)を接続している。また、共通電極64は、圧電素子の端部に電極層を設けて回し込んでFPCケーブル65のグラウンド(GND)電極に接続している。
【0035】
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、例えば、記録信号に応じて圧電素子52に駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、圧電素子52に積層方向の変位が生起し、振動板42を介して加圧室46内のインクが加圧されて圧力が上昇し、ノズル45からインク滴が吐出される。
【0036】
その後、インク滴吐出の終了に伴い、加圧室46内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって加圧室46内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、図示しないインクタンクから供給されたインクは共通液室48に流入し、共通液室47からインク供給口49を経て流体抵抗部47を通り、加圧室46内に充填される。
【0037】
なお、流体抵抗部47は、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部47の流体抵抗値を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
【0038】
次に、このインクジェット記録装置の制御部の概要について図6及び図7を参照して説明する。なお、図6は同制御部の全体ブロック図、図7は本発明の第1実施形態に係る同制御部のヘッド駆動制御に係わる部分のブロック説明図である。
【0039】
この制御部は、プリンタコントローラ70と、主走査モータ17及び副走査モータ18を駆動するためのモータドライバ81と、記録ヘッド14(インクジェットヘッド)を駆動するためのヘッドドライバ(ヘッド駆動回路、ドライバICで構成)82等を備えている。
【0040】
プリンタコントローラ70は、ホストコンピュータ等からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介して受信するインターフェース(以下「I/F」という)72と、CPU等からなる主制御部73と、各種データの記憶等を行うRAM74と、各種データ処理のためのルーチン等を記憶したROM75と、発振回路76と、インクジェットヘッド14への駆動波形を発生させる駆動波形発生手段としての駆動信号発生回路77と、ドットパターンデータ(ビットマップデータ)に展開された印字データ及び駆動波形等をヘッドドライバ82に送信するためのI/F78、モータ駆動データをモータドライバ81に送信するためのI/F79等とを備えている。
【0041】
RAM74は各種バッファ及びワークメモリ等として用いる。ROM75は主制御部73によって実行する各種制御ルーチンとフォントデータ及びグラフィック関数、各種手続き等を記憶している。
【0042】
主制御部73は、I/F72に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して中間コードに変換し、この中間コードデータをRAM74の所定のエリアで構成した中間バッファに記憶し、読み出した中間コードデータをROM75に格納したフォントデータを用いてドットパターンデータに展開し、RAM74の異なる所定のエリアに再び記憶する。なお、ホスト側のプリンタドライバで印刷データをビットマップデータに展開してこの記録装置に転送する場合には、単にRAM74に受信したビットマップの印刷データを格納する。
【0043】
そして、主制御部73は、記録ヘッド14の1行分に相当するドットパターンデータが得られると、図7に示すように、この1行分のドットパターンデータを、発振回路76からのクロック信号CLKに同期して、I/F78を介してヘッドドライバ82にシリアルデータSDで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号LTAをヘッドドライバ82に送出する。
【0044】
駆動信号発生回路77は、図7に示すように、駆動波形(駆動信号)Pvのパターンデータを格納したROM(ROM75で構成することもできる。)と、このROMから読み出される駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器を含む波形生成回路91と、アンプ92とで構成している。
【0045】
ヘッド駆動回路82は、主制御部73からのクロック信号CLK及び印字信号であるシリアルデータSDを入力するシフトレジスタ95と、シフトレジスタ95のレジスト値を主制御部73からのラッチ信号LATでラッチするラッチ回路96と、ラッチ回路96の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)97と、このレベルシフタ97でオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)98とからなる。
【0046】
このスイッチ回路98には、駆動信号発生回路77からの駆動波形Pvを入力するスイッチAS1〜ASnのアレイからなり、各スイッチAS1〜ASnは記録ヘッド(インクジェットヘッド)14の各ノズルに対応する圧電素子52にそれぞれ接続されている。
【0047】
そして、シフトレジスタ95にシリアル転送された印字データSDは、一旦、ラッチ回路96によってラッチされる。ラッチされた印字データはレベルシフタ97によってスイッチ回路98のスイッチを駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の所定の電圧値まで昇圧されてスイッチ手段としてのスイッチ回路98に与えられる。
【0048】
このスイッチ回路98の入力側には駆動信号発生回路77からの駆動波形(駆動信号)Pvが印加されており、スイッチ回路98の出力側には圧力発生手段としての圧電素子52が接続されている。したがって、例えば、スイッチ回路98に加わる印字データが「1」である期間中は、駆動波形Pvから得られる駆動パルスが圧電素子52に印加され、この駆動パルスに応じて圧電素子52は伸縮を行う。一方、スイッチ回路98に加わる印字データが「0」の期間中は、圧電素子52への駆動パルスの供給が遮断される。
【0049】
なお、シフトレジスタ95及びラッチ回路96はロジック回路で組んであり、レベル変換回路97及びスイッチ回路98はアナログ回路で組んである。
【0050】
次に、このように構成したインクジェット記録装置において駆動信号発生回路77から発生する圧電素子52に印加する駆動波形(駆動信号)の異なる例について図7以降をも参照して説明する。
先ず、駆動信号の第1例を図8を参照説明する。この駆動信号は、基準電位Vrefから電位Vaまで立ち上がり加圧室6を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素(吐出要素)101と、電位Vaを維持することで第1の波形要素101の印加で収縮した加圧室6の収縮状態を保持する第3の波形要素103と、第3の波形要素103による保持状態の後電位Vbまで立ち上がり加圧室6を収縮させてインク滴吐出後のメニスカスの残留振動を抑制するための第2の波形要素102と、電位Vbを維持することで第2の波形要素102の印加で収縮した加圧室6の収縮状態を保持する第5の波形要素105と、この第5の波形要素105の保持状態の後基準電位Vrefまで立ち下げて加圧室6を膨張させる第6の波形要素106とを含んでいる。
【0051】
ここで、第1の波形要素101の発生タイミングt1と第2の波形要素t2の発生タイミングとの間の時間間隔T1と加圧室6の固有振動周期Tcとは、T1<Tcの関係に設定している。これにより、加圧室6の固有振動によるインクメニスカスの残留振動をいち早く抑制することができ、滴吐出後のミストの発生や噴射曲がりを低減することができて、画像品質が向上する。
【0052】
この場合、より好ましくは、第1の波形要素101の発生タイミングt1と第2の波形要素t2の発生タイミングとの間の時間間隔T1と加圧室6の固有振動周期Tcとを、Tc/4≦T1≦3・Tc/4の関係に設定する。
【0053】
第1の波形要素101の発生タイミングt1と第2の波形要素t2の発生タイミングとの間の時間間隔T1と加圧室6の固有振動周期Tcとを、T1=Tc/2の関係に設定した場合のインク滴吐出後の状態を撮影した結果を模式的に表した図9(a)に示している。また、前記従来例の駆動信号を用いた場合のインク滴吐出後の状態を撮影した結果を模式的に表した同図(b)に示している。
【0054】
これによれば、従来例の駆動信号ではノズルからのメニスカスの突出量が大きくなりメニスカスの残留振動をうまく抑制できない場合が生じることが分かる。なお、Tc/4≦T1≦3・Tc/4の関係に設定した場合にも、T1=Tc/2に設定した場合と同様の効果が確認された。
【0055】
次に、駆動信号の第2例を図10を参照説明する。この駆動信号は、第1の波形要素101に先立ち基準電位Vrefから電位Vcまで立下り加圧室6を膨張させてメニスカスを引き込む第4の波形要素104と、電位Vcを維持することで第4の波形要素104の印加で膨張した加圧室6の膨張状態を維持する第8の波形要素108と、電位Vcから電位Vdまで立ち上がり加圧室6を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素(吐出要素)101と、電位Vdを維持することで第1の波形要素101の印加で収縮した加圧室6の収縮状態を保持する第3の波形要素103と、第3の波形要素103による保持状態の後基準電位Vrefまで立ち上がり加圧室6を収縮させてインク滴吐出後のメニスカスの残留振動を抑制するための第2の波形要素102とを含んでいる。
【0056】
ここで、第4の波形要素101の発生タイミングt0と第1の波形要素101の発生タイミングt1との間の時間間隔T2と加圧室6の固有振動周期Tcとは、Tc/4≦T2≦3・Tc/4の関係に設定している。これにより、加圧室6の固有振動によるインクメニスカスの残留振動をいち早く抑制することができ、滴吐出後のミストの発生や噴射曲がりを低減することができるとともに、インク滴のバラツキを低減することができ、より画像品質が向上する。
【0059】
次に、駆動信号の第3例を図12を参照説明する。この駆動信号は、前記第2例の駆動信号において、第4の波形要素101の発生タイミングt0と第2の波形要素102の発生タイミングt2との間の時間間隔T3と加圧室6の固有振動周期Tcとは、3・Tc/4≦T3≦5・Tc/4の関係に設定している。これにより、前記第2例の駆動信号の作用効果に加えて、吐出させたくないインク滴を吐出させないようにすることができ、より画像品質が向上する。
【0060】
ここで、Tc/2で加圧室6を膨張させ、その膨張を保持する時間を変化させたときのインク滴速度Vjの変化を示すものである。第4の波形要素101の発生タイミングt0と第2の波形要素102の発生タイミングt2との間の時間間隔T3と加圧室6の固有振動周期TcとをT3=Tc/2の関係にすると、同図のAの部分で第2の波形要素102が印加されることになり、吐出させたくないインク滴を吐出させないようにすることができる。
【0061】
次に、駆動信号の第4例を図14を参照説明する。この駆動信号は、前記第2例又は第3例の駆動信号において、第1の波形要素101の期間(印加時間)T4と加圧室6の固有振動周期Tcとは、T4≦Tc/2の関係に設定している。これにより前記第2例又は第3例の駆動信号の作用効果に加えて、インク滴のバラツキが低減して、より画像品質が向上する。
【0062】
第1の波形要素101の印加時間T4と加圧室6の固有振動周期Tcとを、T4=Tc/2の関係に設定した場合のインク滴速度Vjのバラツキを図15(a)に示している。また、第1の波形要素101の印加時間T4と加圧室6の固有振動周期Tcとを、T4=2・Tc/3の関係に設定した駆動信号を用いた場合のインク滴速度Vjバラツキを同図(b)に示している。これによれば、T4=2・Tc/3の関係の駆動信号ではインク滴速度Vjのバラツキが大きくなることが分かる。
【0063】
次に、駆動信号の第5例を図16を参照説明する。この駆動信号は、前記第2例ないし第4例の駆動信号において、第2の波形要素102の変化電圧Vpbを第4波形要素104の変化電圧Vpaに対して1/4〜3/4の範囲内に設定したものである。これにより前記第2例ないし第4例の駆動信号の作用効果に加えて、ドットが大きくなることが低減して、より画像品質が向上する。
【0064】
第2の波形要素102の変化電圧Vpbを第4波形要素104の変化電圧Vpaに対して2/4に設定した場合の印字結果を図17(a)に、従来例の駆動信号を用いた場合の印字結果を同図(b)に示している。これにより、従来例の駆動信号ではメニスカスの残留振動によりドットが大きくなる場合があることが分かる。
【0065】
次に、駆動信号の第6例を図18を参照説明する。この駆動信号は、前記第2例の駆動信号と波形要素は略同様であるが、第1の波形要素101に先立ち基準電位Vrefから電位Vfまで立下り加圧室6を膨張させてメニスカスを引き込む第4の波形要素104と、電位Vfを維持することで第4の波形要素104の印加で膨張した加圧室6の膨張状態を維持する第8の波形要素108と、電位Vfから電位Vgまで立ち上がり加圧室6を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素(吐出要素)101と、電位Vgを維持することで第1の波形要素101の印加で収縮した加圧室6の収縮状態を保持する第3の波形要素103と、第3の波形要素103による保持状態の後電位Vhまで立ち上がり加圧室6を収縮させてインク滴吐出後のメニスカスの残留振動を抑制するための第2の波形要素102と、電位Vhを維持することで第2の波形要素102の印加で収縮した加圧室6の収縮状態を保持する第5の波形要素105と、電位Vhから基準電位Vrefまで立ち下がり加圧室6を膨張させる第6の波形要素106とを含んでいる。
【0066】
ここで、第2の波形要素102の発生タイミングt2と第6の波形要素106の発生タイミングt6との時間間隔T5は、T5=Tc/2に設定している。これにより、残留振動を確実に抑制して基準電位に戻すことができる。なお、その他の時間間隔や印加時間については前記第2例ないし第4例と同様に設定している。
【0067】
第2の波形要素102、第5の波形要素105、第6の波形要素106を用いて第2の波形要素102の発生タイミングt2と第6の波形要素106の発生タイミングt6との時間間隔T5をT5=Tc/2に設定した場合のインク滴吐出後の状態を図19(a)に、図18に仮想線で示すように第3の波形要素103から基準電位Vrefに戻した場合のインク滴吐出後の状態を図19(b)に示している。これより、第3の波形要素103から基準電位Vrefに戻した場合にはメニスカスの残留振動によってドットが大きくなる場合があることが分かる。
【0068】
次に、駆動信号の第7例を図20を参照説明する。この駆動信号は、前記第5例の駆動信号と波形要素は略同様であるが、第1の波形要素101に先立ち基準電位Vrefから電位Vcまで立下り加圧室6を膨張させてメニスカスを引き込む第4の波形要素104と、電位Vcを維持することで第4の波形要素104の印加で膨張した加圧室6の膨張状態を維持する第8の波形要素108と、電位Vcから電位Vdまで立ち上がり加圧室6を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素(吐出要素)101と、電位Vdを維持することで第1の波形要素101の印加で収縮した加圧室6の収縮状態を保持する第3の波形要素103と、第3の波形要素103による保持状態の後電位Veまで立ち上がり加圧室6を収縮させてインク滴吐出後のメニスカスの残留振動を抑制するための第2の波形要素102と、電位Veを維持することで第2の波形要素102の印加で収縮した加圧室6の収縮状態を保持する第5の波形要素105と、電位Veから基準電位Vrefまで立ち上がり加圧室6を収縮させる第7の波形要素107とを含んでいる。
【0069】
ここで、第2の波形要素102の発生タイミングt2と第7の波形要素107の発生タイミングt4との時間間隔T6は、T6=Tc/2に設定している。これにより、低い電圧で基準電位に戻すことができるため、インク滴が吐出することを防止できる。なお、その他の時間間隔や印加時間については前記第2例ないし第4例と同様に設定している。
【0070】
第2の波形要素102、第5の波形要素105、第7の波形要素107を用いて第2の波形要素102の発生タイミングt2と第7の波形要素107の発生タイミングt7との時間間隔T6をT6=Tc/2に設定した場合の印字結果を図21(a)に、図20に仮想線で示すように第3の波形要素103から電位VCに立ち下げた後基準電位Vrefに戻した場合の印字結果を図21(b)に示している。これより、第3の波形要素103の後電位Vdからたち下げ、ホールドした後基準電位Vrefに戻した場合にはインク滴が吐出される場合があることが分かる。
【0071】
なお、上記実施形態においては、圧電素子はd33方向変位のPZTを前提にしたが、たわみ振動型のPZTでもよい。しかし、d33方向変位のPZTを用いた方が、素子の信頼性が高い。また、本発明に係るインクジェット記録装置はインク滴を吐出する液滴吐出ヘッドを搭載したものであるが、本発明は、インク以外の液体の滴、例えば、パターニング用の液体レジストを吐出する液滴吐出ヘッド、遺伝子分析試料を吐出する液滴吐出ヘッドなどを搭載する画像記録装置にも適用することできる。また、前述したようにプリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の画像形成装置及び液滴を吐出する装置にも本発明を適用することができる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置、画像形成装置、液滴を吐出する装置によれば、ヘッドの圧力発生手段に対して印加する駆動信号は、加圧室を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素と、この第1の波形要素より後に発生されて加圧室の容積をさらに収縮させて滴吐出後の残留振動を抑制する第2の波形要素とを含み、第1、第2の波形要素の各発生タイミングの時間間隔T1と加圧室の固有振動周期Tcとが、Tc/4≦T1≦3・Tc/4の関係にある構成としたので、加圧室の固有振動によるインクメニスカスの残留振動をいち早く抑制することができ、滴吐出後のミストの発生や噴射曲がりを低減することができて、画像品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の機構部の一例を示す斜視説明図
【図2】同記録装置の機構部の側断面説明図
【図3】同記録装置の記録ヘッドを構成するインクジェットヘッドの一例を説明するヘッドの液室長辺方向に沿う断面説明図
【図4】同ヘッドの液室短辺方向に沿う断面説明図
【図5】同ヘッドの要部平面説明図
【図6】同記録装置の制御部の概要を説明するブロック図
【図7】同制御部のヘッド駆動制御に係わる部分のブロック図
【図8】駆動信号の第1例を説明する説明図
【図9】同駆動信号の作用効果の説明に供する説明図
【図10】駆動信号の第2例を説明する説明図
【図11】同駆動信号の作用効果の説明に供する説明図
【図12】駆動信号の第3例を説明する説明図
【図13】同駆動信号の作用効果の説明に供する説明図
【図14】駆動信号の第4例を説明する説明図
【図15】同駆動信号の作用効果の説明に供する説明図
【図16】駆動信号の第5例を説明する説明図
【図17】同駆動信号の作用効果の説明に供する説明図
【図18】駆動信号の第6例を説明する説明図
【図19】同駆動信号の作用効果の説明に供する説明図
【図20】駆動信号の第7例を説明する説明図
【図21】同駆動信号の作用効果の説明に供する説明図
【図22】従来の駆動信号を説明する説明図
【符号の説明】
13…キャリッジ、14…記録ヘッド、41…流路板、42…振動板、43…ノズル板、45…ノズル、46…加圧室、47…流体抵抗部、48…共通液室、52…圧電素子、77…駆動信号発生回路。
Claims (9)
- インク滴を吐出するノズルが連通する加圧室の容積を収縮、膨張させる圧力発生手段を有するヘッドを搭載するインクジェット記録装置において、
前記ヘッドの圧力発生手段に対して印加する駆動信号を発生する手段を備え、
前記駆動信号は、前記加圧室を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素と、この第1の波形要素より後に発生されて前記加圧室の容積をさらに収縮させて滴吐出後の残留振動を抑制する第2の波形要素とを含み、前記第1、第2の波形要素の各発生タイミングの時間間隔T1と前記加圧室の固有振動周期Tcとが、Tc/4≦T1≦3・Tc/4の関係にある
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記駆動信号は、前記第1の波形要素で収縮された前記加圧室の収縮状態を保持する第3の波形要素を含むことを特徴するインクジェット記録装置。
- 請求項1又は2のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記駆動信号は、前記第1の波形要素に先立ち前記加圧室を膨張させる第4の波形要素を含み、前記第4、第1の各波形要素の発生タイミングの時間間隔T2と前記加圧室の固有振動周期Tcとが、Tc/4≦T2≦3・Tc/4の関係にあることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 請求項3に記載のインクジェット記録装置において、前記第1の波形要素の期間T4が加圧室の固有振動周期Tcの1/2以下であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置において、前記第2の波形要素の変化電位は第4の波形要素の変化電位の1/4〜3/4の範囲内であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項3ないし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記第2の波形要素の後に発生されて前記加圧室を膨張させる第5の波形要素を含み、前記第2、第5の各波形要素の発生タイミングの時間間隔T5が加圧室の固有振動周期Tcの1/2であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項3ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記第2の波形要素の後に発生されて前記加圧室を収縮させる第6の波形要素を含み、前記第2、第6の各波形要素の発生タイミングの時間間隔T6が加圧室の固有振動周期Tcであることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 液滴を吐出するノズルが連通する加圧室の容積を収縮、膨張させる圧力発生手段を有するヘッドを搭載する画像形成装置において、
前記ヘッドの圧力発生手段に対して印加する駆動信号を発生する手段を備え、
前記駆動信号は、前記加圧室を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素と、この第1の波形要素より後に発生されて前記加圧室の容積をさらに収縮させて滴吐出後の残留振動を抑制する第2の波形要素とを含み、前記第1、第2の波形要素の各発生タイミングの時間間隔T1と前記加圧室の固有振動周期Tcとが、Tc/4≦T1≦3・Tc/4の関係にある
ことを特徴とする画像形成装置。 - 液滴を吐出するノズルが連通する加圧室の容積を収縮、膨張させる圧力発生手段を有するヘッドを搭載して液滴を吐出する装置において、
前記ヘッドの圧力発生手段に対して印加する駆動信号を発生する手段を備え、
前記駆動信号は、前記加圧室を収縮させてインク滴を吐出させる第1の波形要素と、この第1の波形要素より後に発生されて前記加圧室の容積をさらに収縮させて滴吐出後の残留振動を抑制する第2の波形要素とを含み、前記第1、第2の波形要素の各発生タイミングの時間間隔T1と前記加圧室の固有振動周期Tcとが、Tc/4≦T1≦3・Tc/4の関係にある
ことを特徴とする液滴を吐出する装置。
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