JP6119223B2 - 液滴吐出装置およびその駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液滴を吐出して画像の記録を行う液滴吐出装置およびその駆動方法に関する。
近年、インクジェットプリンタにおいて高精細な画像をより高速に印写するために、微小な液滴をより高周波で安定的に噴射できることが求められている。
しかしながら、画像品位を低下させる要因の一つに吐出液滴の分離現象がある。液体吐出ヘッドのノズルから液滴を吐出させたとき、液滴の後にノズルのメニスカスにつながる尾引き(以下「サテライト」という。)が生じ、このサテライトが切れることで液滴が分離されて飛翔することがある。サテライトの部分がメニスカスから分離するとサテライト滴(これに対し、最初に飛翔する液滴を「主滴」という。)となって飛翔する。
この滴吐出におけるサテライトは、吐出する液体の粘度が高くなるに従って長くなり、また、特に体積の小さい液滴(通常3pl程度以下を指す)を吐出する場合には、このサテライト滴と主滴とのドット径差が小さくなるので相対的にサテライトが目立ってしまう。こうしたサテライト滴は、サテライト滴自体の発生による画質低下を招くだけでなく、特に、複数のヘッドを配置した場合においては、ヘッド間でサテライト滴の発生状態が異なると、明度差として色合いが変化するなど画像品質に与える影響が大きくなる。
また、バーコードを印刷したときの読取り精度の低下や文字画像の品位の低下(ぼやける)などの問題も生じる。さらに、滴量が非常に小さい、あるいは速度の遅いサテライトは次第にミストとなって拡散し、ヘッドを搭載する印刷装置内部のインク汚染などの問題が起こりやすくなる。
こうした背景から、従来より微小滴吐出時のサテライト発生を抑制するための1パルス駆動波形構成P3に関して、主滴を吐出する第1の収縮波形要素r1の後に、一定時間保持波形要素d2を設け、その後の第2の収縮波形要素r2が常にr1によるメニスカス振動を増幅するタイミングで与えられることにより、主滴の速度に影響を与えずにサテライトを増速させることで、サテライトを短縮する技術が既に知られている。
特許文献1には、ヘッド環境温度を検出し、圧電素子に印加する駆動波形を、検出された環境温度に応じて電圧軸方向及び時間軸方向に伸縮させて印加し、環境温度が低いほどメニスカスの残響振動を増幅させるように吐出部の後の残響調整部である第2のパルスの幅やタイミングを変え、環境温度が高いほど前記残響振動を抑制するように前記パルスを最適化する技術が開示されている。
しかし、前記の波形構成P3では、さらにサテライト短縮を図るために第2の収縮波形要素r2の電圧Vr2を高くした場合において、あるいはその手前に吐出パルスP2を複数配置して(通常Tp=1Tc共振間隔とする)、これらおよび、サテライト短縮吐出パルスP3によって吐出された滴を、飛翔中にマージすることで形成される滴量の大きい滴(以下、大滴という。)も吐出できる波形構成P2+P3とすると、単パルスP3印加時に比べ、メニスカスの振動が増幅され、結果として第2の収縮波形要素r2による振動がさらに重畳されて周波数特性の悪化を招き、また、第2の収縮波形要素r2による予期しない余分な液滴が吐出される。あるいは、吐出しないまでもメニスカスの余分な盛り上がりを発生させ、次周期吐出滴の曲がりを誘発するなどして、高周波で駆動したときに画像品位の著しい低下を招いてしまう問題があった。
また、前記第2の収縮波形要素r2は、残留振動が減衰しにくい高温下において必要以上に振動を増幅することにより、前記同様高周波で駆動したときに画像品位の著しい低下を招く。一方で残留振動が減衰しやすい低温下においてサテライト部分を押し出すための十分な残留振動を生み出せずに、サテライト短縮効果が得られないという問題があった。
上記を解決するために、高温下において前記第2の収縮波形要素r2の波高値を小さくすると、液室を収縮させたこと自体に起因するメニスカス押し出しを低減することとなり、後述するインク柱のネック形成によるサテライト短縮効果2を得ることができないと同時に、中間電位まで戻す第2の膨張波形要素f2も小さくすることとなり、残留振動抑制効果を高めることが困難となる。一方で低温下においてはr2の波高値を大きくすると、余滴の吐出等の不具合が急激に増加して、前記同様、画像品位の著しい低下を招いてしまうという問題があった。
さらに、前記高温下や大滴吐出時において増幅したメニスカス振動を制振させるための新たな波形要素をP3の後端部に追加して周波数特性の悪化を防ごうとすると、波形が複雑となるだけでなく波形長が長くなり、印字速度が向上できない問題があった。
また、特許文献1に開示されている技術は、メニスカス速度の残留振動を抑制すると、メニスカスの盛り上がりまで抑制され、前述したインク柱のネック形成によるサテライト短縮効果をも抑制することとなり、サテライト短縮と安定吐出の両立が難しくなるという問題があった。
本発明は、前記課題を解決するためのものであり、その目的とするところは、環境温度の変化が比較的大きい場合においても、駆動波形長および波形構成への影響を最小限にしつつ、安定性にすぐれ、良好な周波数特性を有し、かつサテライトの少ない液滴を吐出できる液滴吐出装置を提供することである。
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有する。
本発明に係る液滴吐出装置は、駆動信号によりアクチュエータを駆動し、複数のノズルに連通し、インクが格納された複数の圧力室に圧力を印加することで前記複数のノズルよりインク滴を吐出させる記録ヘッドを搭載し、前記駆動信号を用いて液滴を吐出可能な液滴吐出装置であって、前記駆動信号は、少なくとも液滴を吐出させる第1収縮波形要素と、該第1収縮波形要素印加後さらに液室を収縮させ、液滴を吐出しない第2収縮波形要素を具備し、環境温度が高温時に、前記第2収縮波形要素の印加タイミングを前記第1収縮波形要素によって発生した圧力波の制振タイミングで、環境温度が低温時に、前記第2収縮波形要素の印加タイミングを前記第1収縮波形要素によって発生した圧力波の共振タイミングになるよう設定したことを特徴とする。
本発明によれば、環境温度の変化が比較的大きい場合においても、駆動波形長および波形構成への影響を最小限にしつつ、安定性にすぐれ、良好な周波数特性を有し、かつサテライトの少ない微小液滴を吐出できる。
本実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す側面図である。 本実施形態に係る画像形成装置の要部平面図である。 液体吐出ヘッドの液室構造の液室長手方向断面図である。 液体吐出ヘッドの液室構造の液室短手方向断面図である。 本実施形態に係る画像形成装置の制御システムを示すブロック図である。 本実施形態に係るヘッド駆動制御システムを示すブロック図である。 液体吐出ヘッド駆動のための代表的な駆動信号構成図である。 第1の実施形態における駆動波形の構成図である。 第1の実施形態におけるサテライト抑制メカニズム1を示す図である。 第1の実施形態におけるサテライト抑制メカニズム2を示す図である。 第1の実施形態における駆動波形(低温用)と波形印加時のメニスカス位置、速度のシミュレーションを示す図である。 第1の実施形態における駆動波形(高温用)と波形印加時のメニスカス位置、速度のシミュレーションを示す図である。 第1の実施形態における各温度環境でのサテライト長とインク溜まり発生確率の特性図である。 第2の実施形態における駆動波形の構成図である。 従来技術におけるサテライト発生メカニズムを示す図である。 従来技術における駆動波形と波形印加時のメニスカス位置、速度のシミュレーション結果である。
以下、本実施形態について図面により詳細に説明する。
まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す側面図であり、図2は本実施形態に係る画像形成装置の要部平面図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図2で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34は、4つのノズル列を有し、4つのノズル列はブラック(K)の液滴、シアン(C)の液滴、マゼンタ(M)の液滴、イエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、記録ヘッド34としては、1つのノズル面に複数のノズルを並べた各色のノズル列を備えるものなどを用いることもできる。
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するための第2インク供給部としてのサブタンクであるサブタンク35を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のインクカートリッジ(メインタンク)10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット24によって各色の供給チューブ36を介して、各色の記録液が補充供給される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。
この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材82(以下「キャップ」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。
また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。また、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、さらに先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。
このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出動作などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
次に、記録ヘッド34を構成している液体吐出ヘッドの一例について図3及び図4を参照して説明する。図3は液体吐出ヘッドの液室構造の液室長手方向断面図であり、図4は液体吐出ヘッドの液室構造の液室短手方向(ノズルの並び方向)断面図である。
この液体吐出ヘッドは、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板101と、この流路板101の下面に接合した例えばニッケル電鋳で形成した振動板102と、流路板101の上面に接合したノズル板103とを接合して積層し、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル104が連通する流路であるノズル連通路105及び圧力発生室である液室106、液室106に流体抵抗部(供給路)107を通じてインクを供給するための共通液室108に連通するインク供給口109などが形成されている。
また、振動板102を変形させて液室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2列(図3では1列のみ図示)の積層型圧電素子121と、この圧電素子121を接合固定するベース基板122とを備えている。なお、圧電素子121の間には、支柱部123が設けられている。
この支柱部123は圧電素子部材を分割加工することで圧電素子121と同時に形成した部分であるが、従来技術においては駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。
また、圧電素子121には図示しない駆動回路(駆動IC)を搭載したFPCケーブル126を接続している。
そして、振動板102の周縁部をフレーム部材130に接合し、このフレーム部材130には、圧電素子121及びベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部131及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するためのインク供給穴132を形成している。
このフレーム部材130は、例えば、エポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成されている。ここで、流路板101は、例えば、結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路105、液室106となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えば、エレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。
この振動板102に圧電素子121及び支柱部123を接着剤接合し、さらにフレーム部材130を接着剤接合している。ノズル板103は各液室106に対応して直径10〜30μmのノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。
圧電素子121は、圧電材料151と内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には個別電極153及び共通電極154が接続されている。
なお、本実施形態では、圧電素子121の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室106内インクを加圧する構成としているが、圧電素子121の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室106内インクを加圧する構成とすることもできる。また、1つの基板122に1列の圧電素子121が設けられる構造とすることもできる。
このように構成した液体吐出ヘッドヘッドにおいては、例えば、圧電素子121に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子121が収縮し、振動板102が下降して液室106の容積が膨張することで、液室106内にインクが流入し、その後圧電素子121に印加する電圧を上げて圧電素子121を積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて液室106の容積/体積を収縮させることにより、液室106内のインクが加圧され、ノズル104からインクの滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子121に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から液室106内にインクが充填される。
そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る画像形成装置の制御システムを示すブロック図である。
制御部500は、画像形成装置全体の制御を司る本実施形態に係る空吐出動作の制御を行う手段を兼ねるCPU501と、CPU501が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、記録ヘッド34を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ33側に設けた記録ヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509と、キャリッジ33を移動走査する主走査モータ554、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ555、維持回復機構81の維持回復モータ556を駆動するためのモータ駆動部510と、帯電ローラ56にACバイアスを供給するACバイアス供給部511などを備えている。
また、制御部500には、画像形成装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を備えていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、ホスト600側のプリンタドライバ601で行っている。
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含み、1つの駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ509に対して出力する。
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動信号を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド34の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば、圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド34を駆動する。このとき、駆動信号を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ駆動部510、ACバイアス供給部511の制御に使用する。
センサ群515は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度を監視するためのサーミスタ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがあり、I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。
次に、印刷制御部508及びヘッドドライバ509の一例について図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係るヘッド駆動制御システムを示すブロック図である。
印刷制御部508は、上述したように、画像形成時に1印刷周期内に複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力し、空吐出動作時に1空吐出周期内に複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力する駆動波形生成部701と、印刷画像に応じた2ビットの画像データ(階調信号0、1)と、クロック信号、ラッチ信号(LAT)、滴制御信号M0〜M3を出力するデータ転送部702とを備えている。
なお、滴制御信号は、ヘッドドライバ509の後述するスイッチ手段であるアナログスイッチ715の開閉を滴毎に指示する2ビットの信号であり、共通駆動波形の印刷周期に合わせて選択すべき波形でHレベル(ON)に状態遷移し、非選択時にはLレベル(OFF)に状態遷移する。
ヘッドドライバ509は、データ転送部702からの転送クロック(シフトクロック)及びシリアル画像データ(階調データ)、2ビット/1チャンネル(1ノズル)を入力するシフトレジスタ711と、シフトレジスタ711の各レジスト値をラッチ信号によってラッチするためのラッチ回路712と、階調データと滴制御信号M0〜M3をデコードして結果を出力するデコーダ713と、デコーダ713のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ715が動作可能なレベルへとレベル変換するレベルシフタ714と、レベルシフタ714を介して与えられるデコーダ713の出力でオン/オフ(開閉)されるアナログスイッチ715とを備えている。
このアナログスイッチ715は、各圧電素子121の選択電極(個別電極)154に接続され、駆動波形生成部701からの共通駆動波形が入力されている。したがって、シリアル転送された画像データ(階調データ)と滴制御信号M0〜M3をデコーダ713でデコードした結果に応じてアナログスイッチ715がオンにすることにより、共通駆動波形を構成する所要の駆動信号が通過して(選択されて)圧電素子121に印加される。
次に、吐出駆動パルス(共通駆動波形)について図7を参照して説明する。図7は、液体吐出ヘッド駆動のための代表的な駆動信号構成図である。
駆動波形生成部701からは、1空吐出周期(1駆動周期)内に、図7に示すように、基準電位Veから立ち下がる波形要素と、立下り後の状態からホールド状態(電位が変化しない部分)を経て立ち上がる波形要素などで構成される連続する複数(ここでは4個)の駆動パルスP1ないしP4からなる吐出駆動信号(駆動波形)を生成して出力する。
ここで、駆動パルスの電位Vが基準電位Veから立ち下がる波形要素は、これによって圧電素子121が収縮して加圧液室106の容積が膨張する引き込み波形要素である。また、立下り後の状態から立ち上がる波形要素は、これによって圧電素子121が伸長して加圧液室106の容積が収縮する加圧波形要素である。
次に、本実施形態を説明するために、図7に示した吐出駆動パルスにおいて、1パルス構成とした実施形態1の波形P1について図8に示す。図8は、第1の実施形態における駆動波形の構成図である。(以下、液室106の音響的固有周期をTcとし、以下に説明する実施形態および図については注記がない限りTc=5.0us、各波形の立ち上がり/立下り要素の時間TfTr=1usとしている。)
また、P1が印加されたときのメニスカス804の変位および速度を図11と図12に示す。図11は、第1の実施形態における駆動波形(低温用)と波形印加時のメニスカス位置、速度のシミュレーションを示す図である。図12は、第1の実施形態における駆動波形(高温用)と波形印加時のメニスカス位置、速度のシミュレーションを示す図である。
波形P1は、図8に示すように、液滴を吐出するための圧力波を事前に発生させる第1膨張波形要素1f1と、第1保持波形要素1d1と、1f1による圧力波と同期させて液滴を吐出せしめる第1収縮波形要素1r1と、第2保持波形要素1d2と、液滴を吐出しない程度の強さである第2収縮波形要素1r2とからなる。
ここで、1r2の印加タイミングは、低温環境ほど1r1によって発生した液室内の圧力波が極大(=メニスカス速度が極大)になるタイミング、つまりTd1=n*Tcである。Nは自然数に近い値になるタイミングで(図9と図10のt2付近)、高温環境ほど1r1によって発生した液室内の圧力波が極小(=メニスカス速度が極大)になるタイミング、つまりTd1=(n-1/2)*Tcである。Nは自然数に近い値とし、波形長および、減衰による効果の低下を考慮して、N=1としている。
また、本実施形態において、上記高温環境は具体的には34℃、その時のインク粘度5.5mPasであり、上記低温環境は具体的には14℃、その時のインク粘度13mPasである。
次に、図9〜図12を用いて、第1の実施形態によるサテライト短縮および安定吐出の両立について説明する。図9は、第1の実施形態におけるサテライト抑制メカニズム1を示す図である。図10は、第1の実施形態におけるサテライト抑制メカニズム2を示す図である。サテライト短縮効果には以下の2つがある。
効果1は、インク柱後端部増速によるサテライト短縮である。図9に示すように、インク柱802が切断するタイミングにおいてメニスカス804の盛り上がりがないと仮定すると、残留振動による2回目のメニスカス速度が正の極大から減少するとき(t3〜t4)に、急激にインク柱802が細くなることで後端部803がメニスカス804から分断することとなる。
したがって、吐出した後端部803は分断時のメニスカス速度に等しいため、2回目のメニスカス速度の正の極大値を大きく、すなわち残留振動を増幅することで後端部を増速し、サテライトが短縮される。このため、効果1は残留振動時のメニスカスの速度が大きく寄与する。
効果2は、インク柱ネック形成をトリガーとした後端部分離促進によるサテライト短縮である。図10に示すように、2回目のメニスカス速度が正の極大付近において、メニスカスを盛り上がった状態にすることにより、盛り上がったメニスカス804が表面張力によりインク柱802との間にくびれを形成し、効果1のみの場合に比べ、より早いタイミングでインク柱後端部803が分断するため、サテライトが短縮される。このため効果2はメニスカスの速度ではなく変位が大きく寄与する。
図16に従来技術である1r2を具備しない波形P0およびP0印加時のメニスカス速度・変位のシミュレーション結果を示す。メニスカス変位について、P0印加後に、周期Tc=5usに等しいヘルムホルツ波に加え、周期数10us程度のリフィル波が、20us付近を極大にして励起されていることがわかる。
一方、P0印加時のサテライト発生メカニズムを図15に、第1の実施形態の波形であるP1印加時のサテライト短縮メカニズム1を図9に、P1印加時のメニスカス速度・変位のシミュレーション結果を図11に示す。一般的に、インク柱後端部803がメニスカス804から分離し、その後、主滴801とインク柱が分離することで、インク柱後端部が主滴と分かれた滴となり、図15に示すように、サテライト滴803が発生する。
吐出したインク柱後端部803は分断時のメニスカス速度に等しく、また、分断のタイミングは通常t3付近となることから、P1波形のように1r2を共振タイミングで印加することにより、図11に示すように、2回目のメニスカス速度の極大値が大きくなる。すなわち、残留振動を増幅することで、図9に示すように、インク柱後端部を増速し、サテライトが短縮される。
しかしながら、ヘルムホルツ波のような短周期波は粘度による減衰の影響を受けやすいため、高温ほどその振幅が大きく、低温ほど小さくなる。したがって低温下ではインク粘度が高いことによりインク柱自体が切断しにくいことに加え、ヘルムホルツ波の減衰自体も大きいので、サテライト短縮効果を得ることが難しい。
したがって、1r2の波高値を比較的大きくして、サテライト短縮効果を強めることとなるが、逆に高温下では、1r2による加振作用により残留振動が大きくなりすぎて、その後の吐出に悪影響を及ぼし、最悪の場合は2回目のメニスカス変位極大のタイミングで予期しない速度のきわめて遅い余剰滴を吐出し、ノズル汚染、ノズルダウンといった様々な不具合を起こす。上記を防ぐため、高温波形において単に1r2を小さくしてしまうと、前記サテライト短縮効果2をも同時に弱めてしまうこととなり、サテライト短縮効果がほとんど無くなってしまう。
そこで、第1の実施形態では、低温用波形として図11、高温用波形として図12に示すP1波形とした。すなわち、低温用波形においては、吐出要素である1r1に対し、その後の1r2は共振タイミングで印加し、1f2は制振タイミングで印加することで、効果1+効果2で強力にサテライトを短縮し、その後、適度に制振する。
制振タイミングとは、メニスカス残留振動を減衰させるとともに、メニスカス804を盛り上がらせインク柱802のネック形成によるインク柱後端部803の分離を促進することで、適度なサテライト短縮効果を得ることができるタイミングである。
高温用波形においては、吐出要素である1r1に対し、その後の1r2、1f2ともに制振タイミングで印加することで、効果2による適度なサテライト短縮および強力な制振効果をもたらすことで、高低温環境に渡ってバランスよくサテライト短縮と吐出安定性の両立を図ることができる。
なお、中間温度に対応した上記波形については、温度特性の連続性があると想定し、Td1を連続的に変化させればよい。
上記構成により、駆動波形長への影響を抑え、波形構成を複雑化することなく、高周波駆動でも安定的に吐出し、良好な周波数特性を有し、かつサテライトの少ない液滴を、比較的広い温度領域に渡って吐出できる駆動波形が提供される。
次に、実際のヘッド(Tc=3us)において、第1の実施形態のP1波形を印加した時の各温度下での吐出特性について、1r2の波高値Vr2および、Td1のタイミングを共振寄り(Td=2.3us)から制振寄り(Td=1.0)まで振った場合のサテライト長とインク溜まり発生確率の関係を図13に示す。
インク溜まりとは、図9と図10の804であり、インク柱が分離したあとにヘッド側に戻るがノズル内部まで戻らずノズル表面に残ったインクを指す。インク溜まりが生じると、吐出の際にミスト等の発生要因となり、画像に悪影響を及ぼす可能性があるため、できる限り減らしたい。
低温ほど、サテライトが長いが、インク溜まりは発生しにくく、高温ほどサテライトが短いが、インク溜まりは発生しやすい。また、温度によらず、Td1のタイミングが共振寄りであるほど、サテライト短縮効果が強く、Vr2が大きいほどサテライト短縮効果が強いが、インク溜まりは発生しやすくなる。また、低温ほどインク溜まり発生しやすさのTd1依存性は小さくなり、あるVr2(第1の実施形態では8V程度)以上で急激にインク溜まりが発生し、使用不可領域となる。
図13に示すように、サテライト短縮と安定性(=インク溜まり発生確率を低くする)を両立する最適ポイントは、温度により異なり、3つのポイントのうち、丸で囲んであるポイントが最適ポイントである。要は、Tdを異ならせて測定した特性曲線を用いて、Tdごとの最適値は、サテライト長の曲線とインク溜まり発生確率曲線の交点を求め、その中で最も値が小さいものが最適値になる。それが、低温ではTd1=Tc、高温ではTd1=1/2Tcに近い値となっている。
本実施形態によれば、インクの粘度が高く減衰の大きい低温環境下においては、第2収縮波形要素1r2が第1収縮波形要素1r1に対し加振に近いタイミングで印加されることで、インク柱後端部803を増速し、かつメニスカス804を盛り上がらせインク柱802のネック形成によるインク柱後端部803の分離を促進することで、強いサテライト短縮効果を得る。その後の第2膨張波形要素1f2が制振タイミングで印加されることで、メニスカス残留振動を減衰させ、これにより低温下での安定吐出とサテライト短縮を両立する。
インクの粘度が低く減衰の小さい高温環境下においては、第2収縮波形要素1r2が第1収縮波形要素1r1に対し制振に近いタイミングで印加されることで、メニスカス残留振動を減衰させるとともに、メニスカス804を盛り上がらせインク柱802のネック形成によるインク柱後端部803の分離を促進することで、適度なサテライト短縮効果を得る。
その後の第2膨張波形要素1f2が1r1に対し制振タイミングで印加されることで、さらにメニスカス残留振動を減衰させ、これにより高温下での安定吐出とサテライト短縮を両立する。さらに、低温〜高温の中間領域においては、前記1r2の印加タイミングを共振寄り〜制振寄りとなるように連続的に変化させることで、すべての温度領域で安定吐出とサテライト短縮を両立する。
これにより、環境温度の変化(インクの粘度変化)が比較的大きい場合においても、駆動波形長への影響を最小限にし、波形構成を変えることなく、安定的に吐出し、良好な周波数特性を有し、かつサテライトの少ない液滴を吐出できる。
次に、第2の実施形態における波形構成を図14に示す。図14のように1f1がなく、1r1から始まる波形構成であっても良い。
なお、本発明に係る画像形成装置は、プリンタ単機能構成のものに限らず、プリンタ/ファクシミリ/複写などの複合機能を有する画像形成装置であっても良い。
1 装置本体
33 キャリッジ
34 記録ヘッド
103 ノズル板
801 主敵
802 インク柱
803 インク柱後端部
804 メニスカス
特許第4770226号公報

Claims (6)

  1. 駆動信号によりアクチュエータを駆動し、複数のノズルに連通し、インクが格納された複数の圧力室に圧力を印加することで前記複数のノズルよりインク滴を吐出させる記録ヘッドを搭載し、前記駆動信号を用いて液滴を吐出可能な液滴吐出装置であって、
    前記駆動信号は、少なくとも液滴を吐出させる第1収縮波形要素と、該第1収縮波形要素印加後さらに液室を収縮させ、液滴を吐出しない第2収縮波形要素を具備し、環境温度が高温時に、前記第2収縮波形要素の印加タイミングを前記第1収縮波形要素によって発生した圧力波の制振タイミングで、環境温度が低温時に、前記第2収縮波形要素の印加タイミングを前記第1収縮波形要素によって発生した圧力波の共振タイミングになるよう設定したことを特徴とする液滴吐出装置。
  2. さらに、前記駆動信号は前記第2収縮波形要素の後で、前記第1収縮波形要素によって発生した圧力波の制振タイミングで印加される膨張波形要素を具備したことを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
  3. 前記第2収縮波形要素の印加タイミングは、温度又は粘度変化に対し連続的に変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記第2収縮波形要素の波高値が、環境温度によらず一定であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記インクの粘度が、5〜20mPasの範囲で使用されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  6. 駆動信号によりアクチュエータを駆動し、複数のノズルに連通し、インクが格納された複数の圧力室に圧力を印加することで前記複数のノズルよりインク滴を吐出させる記録ヘッドを搭載し、前記駆動信号を用いて液滴を吐出可能な液滴吐出装置の駆動方法であって、
    前記駆動信号は、少なくとも液滴を吐出させる第1収縮波形要素を印加するステップと、該第1収縮波形要素印加後さらに液室を収縮させ、液滴を吐出しない第2収縮波形要素を印加するステップとを有し、
    環境温度が高温時に、前記第2収縮波形要素の印加タイミングを前記第1収縮波形要素によって発生した圧力波の制振タイミングで、環境温度が低温時に、前記第2収縮波形要素の印加タイミングを前記第1収縮波形要素によって発生した圧力波の共振タイミングになるようにしたステップを有することを特徴とする液滴吐出装置の駆動方法。
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