JP2001105634A - インクジェット式印字ヘッドの駆動方法 - Google Patents

インクジェット式印字ヘッドの駆動方法

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JP2001105634A
JP2001105634A JP28842099A JP28842099A JP2001105634A JP 2001105634 A JP2001105634 A JP 2001105634A JP 28842099 A JP28842099 A JP 28842099A JP 28842099 A JP28842099 A JP 28842099A JP 2001105634 A JP2001105634 A JP 2001105634A
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1記録周期内で複数のインク適を吐出させる
ための駆動信号の設計の自由度を高めること。 【解決手段】 加圧手段を有するインクジェット式記録
ヘッドにおいて、1記録周期内に二つのパルスを有する
素子駆動信号を生成する。各パルスは前記圧力発生室を
収縮させる行程、駆動電圧維持行程、前記圧力発生室を
膨張させる行程に対応する信号をもち、これら2つの信
号をつなぐ過程においてゆるやかな駆動電圧変化行程SC
2を設けることで、実質的な第1パルス終了電位V3と第
2パルス開始電位V4を独立させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一ノズルから異
なる大きさのインク滴を吐出するインクジェット記録ヘ
ッドの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】同一のノズルから異なる重量のインク滴
を吐出させて面積階調記録を可能とする技術は、例え
ば、特開平11−20165号公報に記載されているよ
うに、1つの記録周期内に2つの吐出パルスを持つ素子
駆動信号を用意し、第1または第2の駆動パルス、ある
いは両方のパルスの選択により、単一パルス選択による
小径のインク滴の吐出、両パルス選択による大径のイン
ク滴の吐出、パルス未選択による吐出なし、という3値
以上の多値化を行うものがある。かかる技術では、第1
パルスの吐出信号終了から第2パルスの吐出信号開始ま
でのタイミングに対し、ノズル先端のインク界面(メニ
スカス)の挙動を考慮した設計を行うことにより、第
1、第2パルス単独でインク吐出をおこなった場合の総
和より両パルス同時選択で吐出した場合のインク吐出量
を大きくすることができ、記録ドット径の可変範囲拡大
を実現している。
【0003】より詳細には、前記圧力発生素子の駆動信
号は前記複数のノズルから第1のインク滴を吐出させる
ための第1の駆動パルスと、第2のインク滴を吐出させ
るための第2の駆動パルスとから構成され、前記両パル
スはそれぞれ、前記圧力発生室を膨張させることにより
前記ノズル先端のインク界面(メニスカス)を前記ノズ
ル内側に引き込むためのパルスP1と、メニスカスが引き
込まれた状態で前記圧力発生室を急激に収縮させること
により前記ノズルからインク滴を形成し吐出させるため
のパルスP2と、インク滴吐出後前記P1、P2によって発振
されたメニスカスの固有振動(前記圧力発生室内のイン
クのヘルムホルツ共振による周期Tcの固有振動)と逆位
相でメニスカスを動かすことにより前記固有振動を制振
するためのパルスP3を少なくとも有しており、前記第
1、第2パルスはその始まりと終わりが等しい中間電位
に設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように第1および
第2パルスの、終了および開始の電位が同一値である関
係上第1ドット吐出後のメニスカス残留振動抑制のため
に必要十分な電位差や第2ドットを吐出するに際しての
メニスカスの予備振動を十分に行わせる電位差を個別的
に設定しようとしても中間電位で規制されてしまうとい
う問題がある。本発明は、このような問題を解決するこ
とを目的としてなされ、駆動信号形成の自由度を高める
ことができる駆動方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は複数のノズル開
口の各々に対応して設けられた圧力発生素子を作動させ
ることにより、前記ノズル開口からインク滴を吐出させ
る為のインクジェット記録ヘッドの駆動方法であって、
前記複数のノズルから第1のインク滴を吐出させるため
の第1の駆動パルスと、第2のインク滴を吐出させるた
めの第2の駆動パルスを含んでなる駆動信号において、
前記第1パルス、第2パルスの接続部にゆるやかな電位
変化過程(タイミング調整信号)を設けることにより、
前記第1パルスの実質的な終了電位と前記第2パルスの
実質的な開始電位とを独立させることを要旨としてい
る。
【0006】本発明は、上記P1、P2、P3といったメニス
カス制御のためのパルス以外に、メニスカスの運動を意
図しないゆるやかな充放電パルスを設けることにより、
従来前記中間電位によって拘束されていた印加パルスの
開始電位、終了電位の制御を一部ではあるが可能にする
ものである。
【0007】前記インクジェット記録ヘッドにおいて
は、インク滴吐出に際して、前記圧力発生室に急激に圧
力を発生させることにより、インク通路や圧力発生室の
剛性や形状に依存するとみられる流体のヘルムホルツ共
振による振動が発生する。この振動が十分に減衰してい
ない状態で次の吐出を行うと、飛行曲がりなどの吐出不
良を引き起こすことになる。この振動の減衰時間や、吐
出後にノズル内側まで後退したメニスカスが回復するた
めの時間を確保する必要がある。駆動信号について言え
ば、一記録周期内に2つのパルスを有する前記駆動信号
において、前記第1パルスと前記第2パルスの間には必
然的にある程度の時間が設けられている。
【0008】この時間を利用して、ゆるやかな充放電パ
ルスを設けるというのが本発明の要旨であるが、この
「ゆるやか」という点が重要である。急激な電位勾配の
信号では2つの問題が生じる。1つは、上述したとおり
ヘルムホルツ共振の振動が発生してしまうことである。
この発振を防ぐためには前記タイミング調整信号の時間
成分をヘルムホルツ共振の周期:Tc程度以上とするとよ
い。2つめは、信号による圧力発生室の容積変化に伴
い、メニスカスが同調して運動してしまうことである。
詳細なメカニズムは後述するが、信号の電位勾配はでき
るだけゆるやかにしたほうが、メニスカスの同調運動を
抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき説明する。 1.プリンタの概略構成 プリンタは、図4に示すように紙送りモータ23によって
用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によって
キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構
と、キャリッジ31に搭載された印字ヘッド28を駆動して
インクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの
紙送りモータ23、キャリッジモータ24、印字ヘッド28お
よび操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40
と、この制御回路40からの信号を受けてピエゾ素子を駆
動する駆動信号を生成するピエゾ素子駆動回路50から構
成されている。
【0010】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復
動させる機構は、プラテン26の軸と平行に架設されキャ
リッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジ
モータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ
38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出セン
サ39等から構成されている。
【0011】このキャリッジ31には、黒インク用のカー
トリッジ71とカラーインク用カートリッジ72が搭載可能
である。キャリッジ31の下部の印字ヘッド28には計6個
のインク吐出用ヘッド61ないし66が形成されており、キ
ャリッジ31の底部にはこの各色用ヘッドにインクタンク
からのインクを導く導入管67(図5参照)が立設されて
いる。キャリッジ31に黒インク、カラーインク用カート
リッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設け
られた接続孔に導入管67が挿入され、各インクカートリ
ッジから吐出用ヘッド61ないし66へのインクの供給が可
能となる。
【0012】インク吐出用ヘッド61〜66におけるインク
ジェットノズルNzからのインク吐出は、制御回路40およ
びピエゾ素子駆動回路50により制御されている。制御回
路40の内部構成を図6に示した。図示するように、制御
回路40の内部には、コンピュータからの多値階調情報を
含む印字データ等を受信するインタフェース(以下I/
Fという)43と、各種データの記憶を行うRAM44と、各
種データ処理のためのルーチンプログラム等を記憶した
ROM45と、CPU等からなる制御部46と、発振回路47と、後
述の印字ヘッド28の各ピエゾ素子への駆動信号を発生さ
せる駆動信号発生回路48と、ドットパターンデータに展
開された印字データおよび駆動信号を、紙送りモータ2
3、キャリッジモータ24およびピエゾ素子駆動回路50に
送信するためのI/F49とを備えている。
【0013】コンピュータからは、本実施例では、プリ
ンタドライバにより3値化処理がなされた印字データが
送られてくるので、制御回路40は、この印字データを受
信バッファ44Aに蓄えた後、印字ヘッドのノズルアレイ
の配置にしたがって一旦出力バッファ44Cにデータを展
開し、これをI/F49を会して出力すれば足りる。他方、
コンピュータから送信されるデータが、多値化未処理の
印字データである場合には、プリンタ22は、制御回路40
内で3値化の処理などを行うものとすればよい。この場
合、印字データは、I/F43を介して記録装置内部の受信
バッファ44Aに蓄えられる。受信バッファ44Aに蓄えられ
た記録データに対してコマンド解析が行われてから中間
バッファ44Bへ送られる。中間バッファ44B内では、制御
部46によって中間コードに変換された中間形式としての
記録データが保持され、各文字の印字位置、修飾の種
類、大きさ、フォントのアドレス等が付加する処理が、
制御部46によって実行される。次に、制御部46は、中間
バッファ44B内の記録データを解析し、階調情報応じた3
値化を行い、ドットパターンデータを出力バッファ44C
に展開し、記憶させる。
【0014】いずれの場合でも、出力バッファ44Cに
は、3値化されたドットパターンが展開され、蓄えられ
ることになる。印字ヘッドは、後述するように、各色4
8個のノズルが備えられているため、ヘッドの1スキャ
ン分に相当するドットパターンデータを出力バッファ44
Cに用意した後、このドットパターンデータをI/F49を
介して出力する。ドットパターンデータとして展開され
た印字データは、後述するように、各ノズル毎の階調デ
ータとして例えば2ビットで構成されており、「00」は
ドットなしに、「10」は小ドット形成に、「11」は大ド
ット形成に、それぞれ対応している。データの構成とド
ット形成の様子については、後述する。
【0015】2.インク吐出のメカニズム インクの吐出およびドット形成を行う機構について説明
する。図7はインク吐出用ヘッド28の概略構成を示す説
明図、図8は、ピエゾ素子PEの伸縮によりインクの吐出
を行う様子を示す模式図である。インクカートリッジ7
1、72がキャリッジ31に装着されると、図5に示すよう
に毛細管現象を利用してインクカートリッジ内のインク
が導入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設
けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に導かれ
る。
【0016】各色のヘッド61ないし66には、後で説明す
る通り、各色毎に48個のノズルNzが設けられており、
各ノズル毎に圧力発生素子として、電歪素子の一つであ
って応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。図
8(A)に図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルNz
までインクを導くインク通路68に接する位置に設置され
ている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加に
より結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギ
ーの変換を行う素子である。本実施例では、ピエゾ素子
PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加
することにより、図8(B)に示すように、ピエゾ素子P
Eが電圧の印加時間だけ収縮し、インク通路68の一側壁
を変形させる。この結果、インク通路68の容積はピエゾ
素子PEの収縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するイ
ンクが、粒子Ipとなって、ノズルNzの先端から高速に吐
出される。このインク粒子Ipがプラテン26に装着された
用紙Pに着弾することにより、印刷が行われる。
【0017】ピエゾ素子を用いたインク滴吐出の原理に
ついて、模式図を用いて説明したが、実際のピエゾ素子
PEを用いたインク吐出機構の詳細を図7に示した。図7
は、記録用ヘッド61ないし66の機械的断面構造の一例を
示す断面図である。図示するように、このヘッドは、大
きくは、アクチュエータユニット121と流路ユニット122
とから構成されている。アクチュエータユニット121
は、ピエゾ素子PE、第1の蓋部材130、第2の蓋部材13
6、スペーサ135等から構成されている。第1の蓋部材13
0は、厚さ6μm程度のジルコニアの薄板から構成さ
れ、その表面に後述する圧力発生室132に対向するよう
にピエゾ素子PEが固定され、更にその表面にAu等の比較
的柔軟な金属の層からなる駆動電極134が形成されてい
る。
【0018】ここで、ピエゾ素子PEは、第1の蓋部材13
0とにより、たわみ振動型のアクチュエータを形成して
いる。ピエゾ素子PEは、電荷が付加される収縮して圧力
発生室132の容積を縮める方向に変形し、付加された電
荷が放電されると伸長して圧力発生室132の容積を元に
拡げる方向に変形する。
【0019】第1の蓋部材130の下部に設けられたスペ
ーサ135は、圧力発生室132を形成するのに適した厚さ、
例えば100μmのジルコニアなどのセラミック板に通
孔を穿設して構成されており、後述する第2の蓋部材13
6と第1の蓋部材130により両面を封止されて前述の圧力
発生室132を形成している。
【0020】スペーサ135の他端に固定された第2の蓋
部材136は、スペーサ135と同様、ジルコニア等のセラミ
ックを材質として構成されている。この第2の蓋部材13
6には、圧力発生室132との間でインク流路を構成する二
つの連通孔138、139が穿設されている。連通孔138は、
後述するインク供給口137と圧力発生室132とを接続する
ものであり、連通孔139は、ノズル開口Nzと圧力発生室1
32の他端とを接続するものである。
【0021】これら各部材130、135、136は、粘土状の
セラミックス材料を所定の形状に成形し、これを積層し
て焼成することにより接着剤を使用することなくアクチ
ュエータユニット121として纏められている。
【0022】次に流路ユニット122について説明する。
流路ユニット122は、インク供給口形成基板140、インク
室形成基板143、ノズルプレート145などから構成されて
いる。インク供給口形成基板140は、アクチュエータユ
ニット121の固定基板を兼ねるとともに圧力発生室132側
の一端側にインク供給口137が、圧力発生室132の他端側
にはノズル開口Nzが、それぞれ設けられている。インク
供給口137は、各ノズル共通のインク室141と圧力発生室
132などと比べて十分に小さくされ、オリフィスとして
機能するよう設計されている。
【0023】インク室形成基板143は、他方の面をノズ
ルプレート145により封止されて、インク供給口形成基
板140と共に、インク室141を形成する部材であり、ノズ
ル開口123と接続するノズル連通孔144が設けられてい
る。インク室141は、図示しないインクタンクからイン
クが流入するよう、インクカートリッジ71、72に連な
る図示しないインク流路に接続されている。
【0024】これらインク供給口形成基板140、インク
室形成基板143、及びノズルプレート145は、各々の間に
熱溶着フィルムや接着剤等の接着層146、147により固定
されており、全体として流路ユニット122を構成してい
る。
【0025】この流路ユニット122と前述のアクチュエ
ータユニット121とは、熱溶着フィルムや接着剤等の接
着層148により固定されており、記録用の各ヘッド61な
いし66を構成している。
【0026】上記の構成により、ピエゾ素子PEの駆動電
極131、134間に電圧を印加して電荷を付加すると、ピエ
ゾ素子PEは、収縮して圧力発生室132の容積は縮小し、
逆に電荷を放電すると、ピエゾ素子PEは、伸長して圧力
発生室132の容積は増大する。圧力発生室132が膨張する
と、圧力発生室132内の圧力は低下して共通のインク室1
41から圧力発生室132内にインクが流入する。ピエゾ素
子PEに電荷を付加すると、圧力発生室132の容積は縮小
し、圧力発生室132ないの圧力が短時間に上昇して圧力
発生室132内のインクがノズル開口Nzを介して外部に吐
出される。このとき、インク滴Ipが外部に吐出される。
【0027】ところで、このように構成されたインクジ
ェット記録用の印字ヘッド28のノズルNzに至る流路に存
在するインクは、圧力発生室132の圧力の変化に伴っ
て、流体として振動現象を起こす。この振動には、少な
くとも2種類の固有振動が存在する。ひとつは、インク
滴を吐出した後、インク界面であるメニスカスが往復動
する比較的長い周期の振動である。これを固有振動(周
期Tm)と呼ぶ。もう一つは、圧力発生室132の存在によ
り流体に生じるヘルムホルツ共振と呼ばれる振動であ
り、固有振動と比べると比較的周期の短い振動(周期T
c)である。
【0028】3.大小ドットの形成の概略 本実施例のプリンタに備えられた各色48個のノズルNz
は、その内径を等しく形成されている。かかるノズルNz
を用いて径の異なる2種類のドットを形成することがで
きる。この原理について説明する。
【0029】図9は、インクが吐出される際のノズルNz
の駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を模式的に示
した説明図である。図9(A)において破線で示した駆
動波形が通常のドットを吐出する際の波形である。区間
d1において、適当な電圧をピエゾ素子PEに印加する
と、圧力発生室132の容積を増大する方向にピエゾ素子P
Eが変形するため、図9(B)の状態Aに示した通り、メ
ニスカスMeは、ノズルNzの内側にへこんだ状態となる。
一方、図9(A)の実線で示す駆動波形を用い、区間d
2に示すように適当な電圧を急激に印加すると、図9
(B)の状態aで示す通りメニスカスMeは図9(B)の
状態Aに比べて大きく内側にへこんだ状態となる。
【0030】ピエゾ素子PEに印加する適当な電圧のパル
ス波形によりメニスカスの形状が異なるのは、次の理由
による。ピエゾ素子は、印加された電圧のパルス形状に
応じて変形し、圧力発生室132の容積が増大する場合、
その変化が極めてゆっくりとしたものであれば、圧力発
生室132の容積の増大に伴い、インクは共通のインク室1
41から供給され、メニスカスはほとんど変化しない。一
方、ピエゾ素子PEの伸縮が短時間に行われ、圧力発生室
132の容積の変化が急激に生じると、インク室141からの
インクの供給は、インク供給口137により制限されてい
ることから間に合わず、メニスカスは圧力発生室132の
容積の変化により影響を受けることになる。ピエゾ素子
PEに印加する電圧の変化が緩やかな場合にはメニスカス
の後退は小さく、印加電圧の変化が急激な場合には、メ
ニスカスの後退が大きくなるのは、かかるインク供給の
バランスに依存している。
【0031】メニスカスが後退した状態から、次に、ピ
エゾ素子に適当な電圧を印加すると(図9(A)区間d
3)、先に図8を用いて説明した原理に基づいてインク
が吐出される。このとき、メニスカスがあまり内側にへ
こんでいない状態(図9(B)状態A)からは図9
(B)状態B及びCに示すごとく大きなインク滴が吐出さ
れ、メニスカスが大きくへこんだ状態(図9(B)状態
a)からは図9(B)状態b及びcに示すごとく小さな
インク滴が吐出される。
【0032】印加電圧の変化率は吐出スピードにも影響
する。電圧変化、即ち圧力発生室の容積変化が急激な場
合、それに伴うメニスカスの運動が速くなり、吐出スピ
ードは上昇する。これは、放電信号によるメニスカスの
ノズル内への引き込みの場合にも言えることで、この場
合、引き込みの反動の影響で吐出スピードは上昇する。
【0033】図9(A)区間d1、d2の電圧変化率が
大きい場合は、インク滴は小さく、速くなる。例えば、
図9(A)区間d3の電圧変化率が大きい場合、インク
滴は大きく、速くなる。駆動信号の設計においては、こ
の2つの信号の大きさ(電位勾配)のバランスによっ
て、要求される大きさとスピードのインク滴を得る。
【0034】4.ピエゾ素子駆動回路 本実施例では、駆動波形とドット径との間のこのような
関係に基づいて、ドット径の小さい小ドットを形成する
ための駆動波形と、ドット径の大きな大ドットを形成す
るための駆動波形の2種類を用意している(図10参
照)駆動信号の違いによる大小のインク滴の形成の様子
については、駆動信号の生成の詳細と共に後述する。
【0035】まず、図10に示した波形の駆動信号を生
成する構成について説明する。図10に示した駆動信号
は、ピエゾ素子駆動回路50により生成される。図11
は、このピエゾ素子駆動回路の内部構成を示すブロック
図である。図示するように、このピエゾ素子駆動回路50
の内部には、制御回路40からの信号を受け取って記憶す
るメモリ51、このメモリ51の内容を読み出して一時的に
保持するラッチ52、このラッチ52の出力と後述するもう
一つのラッチ54の出力とを加算する加算器53、ラッチ54
の出力をアナログデータに変換するD/A変換機56、変換
されたアナログ信号をピエゾ素子PE駆動用の電圧振幅ま
で増幅する電圧増幅部57、増幅された電圧信号に対応し
た電流供給を行うための電流増幅部58とから構成されて
いる。ここで、メモリ51は、駆動信号の波形を決める所
定のパラメータにより決定される。ピエゾ素子駆動回路
50は、図11に示したように、制御回路40から、クロッ
ク信号1、2、3、データ信号0ないし3およびリセッ
ト信号を受け取る。
【0036】図12は、上述したピエゾ素子駆動回路50
の構成により、駆動信号の波形が決定される様子を示す
説明図である。まず、駆動信号の生成に先立って、制御
回路40から、駆動信号のスルーレートを示すいくつかの
データ信号とそのデータ信号のアドレス信号とが、クロ
ック信号1に同期して、ピエゾ素子駆動回路50のメモリ
51に出力される。データ信号は1ビットしか存在しない
が、図13に示すように、クロック信号1を同期信号と
するシリアル転送により、データをやり取りする構成と
なっている。即ち、制御回路40から所定のスルーレート
を転送する場合には、まずクロック信号1に同期して複
数ビットのデータ信号を出力し、その後、このデータを
格納するアドレスをクロック信号2に同期してアドレス
信号0ないし3として出力する。メモリ51は、このクロ
ック信号2が出力されたタイミングでアドレス信号を読
み取り、受け取ったデータをそのアドレスに書き込む。
アドレス信号は0ないし3の合計4ビットの信号なの
で、最大16種類のスルーレートをメモリ51に記憶する
ことができる。なお、データの最上位のビットは、符号
として用いられている。
【0037】各アドレスA、B、…へのスルーレートの
設定が完了した後、アドレスBがアドレス信号0ないし
3に出力されると、最初のクロック信号2により、この
アドレスBに対応したスルーレートが第1のラッチ52に
より保持される。この状態で、次にクロック信号3が出
力されると、第2のラッチ54の出力に第1のラッチ52の
出力が加算された値が、第2のラッチ54に保持される。
即ち、図12に示したように、一旦アドレス信号に対応
したスルーレートが選択されると、その後、クロック信
号3を受ける度に、第2のラッチ54の出力は、そのスル
ーレートに従って増減する。アドレスBに格納されたス
ルーレートは、単位時間ΔTあたり電圧ΔV1だけ電圧
を上昇することに対応した値となっている。なお、増加
か減少かは、各アドレスに格納されたデータの符号によ
り決定される。
【0038】図12に示した例では、アドレスAには、
スルーレートとして値0、即ち電圧を維持する場合の値
が格納されている。したがって、クロック信号2により
アドレスAが有効となると、駆動信号の波形は、増減の
ない状態、即ちフラットな状態に保たれる。また、アド
レスCには、単位時間ΔT当たり電圧をΔV2だけ低下
することに対応したスルーレートが格納されている。し
たがって、クロック信号2によりアドレスCが有効とな
った後は、この電圧ΔV2ずつ電圧は低下し行くことに
なる。
【0039】以上のような手法により制御回路40からア
ドレス信号とクロック信号2とを出力するだけで、駆動
信号の波形を自由に制御することができる。
【0040】5.概要の説明 実施例における駆動信号について、構成する各パルスと
その役割を図10を用いて説明する。駆動信号は一つの
記録画素に対応した記録周期において、大きく分けて第
1パルスと第2パルスとから構成されている。ここでは
説明を簡単にするため、上記タイミング調整信号は電位
保持の信号であるとする。
【0041】第1パルスは中間電位Vmからスタートし
(T11)、信号T12が印加される。このとき、ピエゾ素子
PEは圧力発生室132の容積を縮小させる方向にたわみ、
圧力発生室には正圧が発生する。その結果、メニスカス
はノズル開口123から盛り上がる。この期間の電位勾配
はインクが吐出しないように、また、ヘルムホルツ共振
(周期Tc)を励起しないように、緩く(Tc以上)設定さ
れている。充電パルスT12で盛り上がったメニスカスは
ホールドパルスT13が印加されている間、インクの表面
張力により周期Tmの振動でノズル開口123内へと戻る動
きに転ずる。放電パルスT14を印加するとピエゾ素子PE
は圧力発生室132を膨張させる方向にたわみ、圧力発生
室内に負圧が発生する。この負圧によるノズル開口123
内部へのメニスカスの動きは、上記の周期Tmの振動に重
畳されて、メニスカスはノズル開口123の内部に大きく
引き込まれる。
【0042】このように、メニスカスがノズル開口123
の内部に向かうタイミングで放電パルスT14を印加する
ことで、比較的小さな放電パルスT14の電位差でもメニ
スカスをノズル開口123の内部に大きく引き込むことが
できる。メニスカスが引き込まれた状態から充電パルス
T16が印加されると圧力発生室132に正圧が発生してメニ
スカスがノズル開口132から盛り上がり、インク滴とな
って吐出される。前述したように、メニスカスがノズル
開口から大きく引き込まれた状態から吐出されているの
で、インク滴は小さくなる。
【0043】放電パルスT18は、放電パルスT14および充
電パルスT16で励起されたメニスカスのヘルムホルツ共
振による振動振幅の増大を抑える為の放電パルスであ
り、周期Tcの固有振動がノズル開口123の出口に向かう
タイミングで、メニスカスを逆方向であるノズル内部へ
と向かわせる為の放電パルスを印加する。このタイミン
グはT17の時間により設定する。この結果、周期Tcの固
有振動は速く減衰することになる。T18は中間電位Vmで
終了し、中間電位をもって第1パルスは終了する。
【0044】次に第2パルスについて説明する。第2パ
ルスもまた中間電位Vmからスタートする(T19)。次い
で放電パルスT21により圧力発生室132に負圧が発生し、
メニスカスはノズル開口123の内部に引き込まれる。こ
の放電パルスT21は第1パルスの放電パルスT14より電位
差が小さく設定され、メニスカスの引き込み量も第1パ
ルスのそれと比べて小さくなる。この状態で充電パルス
T23を印加すると、圧力発生室132に正圧が発生してメニ
スカスがノズル開口123がら盛り上がり、インク滴とな
って吐出される。吐出前のメニスカスの引き込み量が第
1パルスの場合に比べて小さいので、吐出されたインク
滴の大きさは第1パルスによるそれに比べて小さい。最
後のT25の放電パルスはT21及びT23によって励起された
メニスカスのヘルムホルツ共振による振動を抑える為の
放電パルスであり、第1パルスにおけるT18と同じ役割
を果たす。T25は中間電位Vmで終了し、中間電位をもっ
て第2パルスは終了する。
【0045】以上は第1、第2の各パルスの一方だけが
一記録周期で単独選択された場合の説明である。次に、
両パルスが選択され、一記録周期で連続して吐出が行わ
れる場合について図14を用いて説明する。第1パルス
による吐出後、メニスカスはノズル開口123から大きく
後退し(700)、その後、メニスカスの表面張力により
ノズル開口123へ向かって戻り始める。やがて、開口面
に達したメニスカスは(701)、固有振動周期Tmによっ
て振動を始め、開口面外側へ盛り上がる(この間電位変
化のないホールドパルスT19が印加されている)。第2
パルスの放電パルスT21は時間702あたりで印加され、圧
力発生室132の負圧によりメニスカスをノズル内に引き
込む作用をするが、固有振動によるメニスカスの盛り上
がり運動によってお互いが相殺される。また、もともと
のメニスカス変位もノズル外向きに飛び出ている為、結
果、メニスカスの引き込みは小さくとどまることにな
る。ここで充電パルスT23によりインク滴が吐出される
が、形成されるインク滴は、第2パルス単独で吐出した
場合に比べ大きくなる。このように、第1パルスによる
吐出で誘起された固有振動と第2パルスによる吐出との
タイミングにより、インク滴を大きくする。具体的に
は、第1パルスが終了してから、第2パルス第1信号T2
1までの時間を、メニスカスの戻り時間TR+固有振動周
期Tmの3/8程度である。
【0046】6.本発明の実施例1 図1は、本発明の駆動方法の一実施例を、駆動信号の波
形で示すものであって、その特徴とするところは第1パ
ルスの終了時、より詳細にはインク滴吐出後の残留振動
を抑制する信号S17の、終了電位を中間電位VmよりもΔV
だけ低く、かつヘルムホルツ共振振動の周期Tcの2倍以
上の間継続し、その後第2パルスの印加開始電位まで、
メニスカスに運動を生じさせない程度の電位勾配で中間
電位Vmまで上昇する信号SC2を印加する点にある。
【0047】第1パルスでは、信号S11〜S13により大き
くメニスカスを引き込み、最低電位VLからV2までの吐出
信号S15を印加することにより小径のインク滴が吐出さ
れ、その後電位保持信号S16を経て電位V2から中間電位V
mからΔVだけ低い電位V3まで信号S17を印加することで
吐出後の残留振動を抑制し、第1のインク滴形成が完了
する。
【0048】第1パルスによる吐出が完了した後、メニ
スカスの残留振動の減衰及びメニスカスのノズル開口部
への回復を待つ間、タイミング調整信号SC2により電位V
3から中間電位Vmへの回復を行う。信号SC2の電位勾配は
十分ゆるやかに設定しているため、圧力発生室の容積変
化によるインク流入はほとんど共通のインク室141から
行われ、かつ、ヘルムホルツ共振の励起も起らない。結
果、メニスカス運動を生じさせることなく電位回復を行
うことができるが、逆に、この信号によりメニスカス運
動を意図的に起こさせた設計を行ってもよい。本実施例
ではSC2の印加時間はTcの2倍以上としている。
【0049】第2パルスは中間電位Vmから始まり、引き
込み信号S21を電位V5まで印加し、S22を経て吐出信号S2
3により大径のインク滴が吐出され、S24を経て残留振動
抑制信号S25により第2のインク滴形成が完了する。
【0050】この実施例によれば、S17の終了電位とし
て中間電位VmからΔVのオフセットを行う為V2を低く設
定でき、その結果第1パルスの吐出信号S15を小さく印
加することで吐出されるインク滴を小さくすることがで
きる。また、このオフセットにより、第2パルスの引き
込み信号の開始電位となる中間電位Vmを高く設定でき、
その結果第2パルスの引き込み信号S21を大きく印加す
ることで吐出速度を上昇させ吐出の安定性と着弾精度の
向上を図ることができる。
【0051】7.本発明の実施例2 図2は、本発明の駆動方法の一実施例を、駆動信号の波
形で示すものであって、この実施例においては、第1パ
ルスが中間電位Vmで終了した後、メニスカスの残留振動
の減衰及びメニスカスのノズル開口部への回復を待つ
間、タイミング調整信号SC2により中間電位VmからVmよ
りΔV'だけ低い電位V4までの降下を行う。実施例1と同
様、信号SC2の電位勾配は十分ゆるやかに設定している
ため、圧力発生室の容積変化によるインク流入はほとん
ど共通のインク室141から行われ、かつ、ヘルムホルツ
共振の励起も起らない。結果、メニスカス運動を生じさ
せることなく電位回復を行うことができる。本実施例で
はSC2の印加時間はTcの2倍以上としている。
【0052】第2パルスの引き込み信号S21'は電位V4か
らV5まで印加し、S22'を経て電位V5から最高電位となる
V6'まで吐出信号S23'を印加することにより大きな径の
インク滴を吐出させ、S24'を経て残留振動抑制信号S25'
を電位V6から中間電位Vmまで印加することで第2インク
滴の形成は完了する。
【0053】この実施例2では、実施例1にくらべ第2
パルスによる形成インク滴径をより大きくすることをね
らっている。引き込み信号S21'の開始電位は中間電位か
らΔVだけ低くオフセットされているため、吐出信号S2
3'の最終電位でかつ最高電位である電位V6'を無用に上
昇させることなく、信号S23'を大きく印加し、インク滴
を大きくすることができる。これに対して破線に示した
ような従来の駆動方法、つまり第2パルスの開始電位が
中間電位Vmである場合には、インク滴吐出のための信号
の最高電位V7'が高くなり、駆動回路を構成する電子部
品に耐圧性の高いものが必要となり、コストが上昇す
る。さらには、電位V7'と中間電位との電位差が大きく
なり、インク滴吐出後のメニスカス残留振動を抑制する
信号S25'が過剰抑制、つまり逆発振を引き起こし、不安
定吐出を招く可能性がある。
【0054】8.本発明の実施例3 図3は、本発明の駆動方法の一実施例を、駆動信号の波
形で示すものであって、第1実施例の駆動信号とは、第
1パルスの予備充電パルスS11とその後の電位保持パ
ルスS12に相当するパルスを持たない点が異なる。S1
3''は高く設定された中間電位からV1''まで変化してメ
ニスカスの引き込みを行い、S14''を経てS15''で小径の
インク滴を吐出し、S16''を経てS17''で中間電位をΔV
だけ超えてV3''まで残留振動の制振を行い、SC2''によ
り中間電位までの回復を行って第1パルスが完了する。
続く第2パルスでは吐出前の引き込み信号S21''をS13''
に比べ小さく、吐出信号S23''をS15''に比べ大きく設定
することで、第1インク滴に比べ大径のインク滴を形成
している。この実施例では、中間電位を高く設定するこ
とでS13''の前の予備パルスを省略し、駆動周波数の上
昇を図っている。
【0055】以上本発明の実施例を説明したが、、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、本
発明の要旨を変更しない範囲内において、種々の態様で
実施可能である。例えば、上記の実施例において、ピエ
ゾ素子はたわみ振動子型のPZTを採用したが、縦振動効
果型のPZTであっても積層型のPZTであってもよい。ただ
しこの場合、たわみ振動子型のPZTに対して、充電と放
電が入れ替わることになる。また、圧力発生素子として
は、ピエゾ素子に限らず、例えば磁歪素子等の他の変位
素子を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動方法の第1実施例を示す駆動信号
の波形図である。
【図2】本発明の駆動方法の第2実施例を示す駆動信号
の波形図である。
【図3】本発明の駆動方法の第3実施例を示す駆動信号
の波形図である。
【図4】プリンタの内部構成を駆動系を中心に示す説明
図である。
【図5】印字ヘッドの導入管まわりの概略構成を示す構
成図である。
【図6】同上プリンタの制御装置の一実施例を示すブロ
ック図である。
【図7】記録ヘッドの一実施例を示す断面図である。
【図8】(A),(B)はそれぞれ、ピエゾ素子の伸縮
によりインク滴が吐出される原理を示す説明図である。
【図9】(A),(B)はそれぞれ、ピエゾ素子に加え
る駆動信号とメニスカスの運動との関係を示す模式図で
ある。
【図10】駆動信号の各波形について説明する説明図で
ある。
【図11】ピエゾ素子駆動回路の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【図12】駆動パルスの生成の過程を示す説明図であ
る。
【図13】データ信号を用いてメモリにスルーレートを
設定する場合の各信号のタイミングチャートである。
【図14】単独の駆動パルスによりインクの吐出を行な
った場合のメニスカスの変位の一例を示す線図である。
【符号の説明】
22…プリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…インク吐出用ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 43…I/F 44…RAM 44A…受信バッファ 44B…中間バッファ 44C…出力バッファ 45…ROM 46…制御部 47…発振回路 48…駆動信号発生回路 49…I/F 50…ピエゾ素子駆動回路 51…メモリ 52…第1のラッチ 53…加算器 54…第2のラッチ 55…レベルシフタ 56…D/A変換機 57…電圧増幅部 58…電流増幅部 61〜66…インク吐出用ヘッド 67…導入管 68…インク通路 71,72…インクカートリッジ 121…アクチュエータユニット 122…流路ユニット 123…ノズル開口 130…第1の蓋部材 132…圧力発生室 134…駆動電極 135…スペーサ 136…第2の蓋部材 137…インク供給口 138,139…連通孔 140…インク供給口形成基板 141…インク室 143…インク室形成基板 144…ノズル連通孔 145…ノズルプレート 146,147,148…接着層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メニスカスをノズル開口部から圧力発生
    室方向へ引き込むための第1信号と、前記第1信号の最
    終電位を保持する第2信号と、圧力発生室の急激な加圧
    によりインク滴を吐出させる第3信号と、前記第3信号
    の最終電位を保持する第4信号と、前記第4信号の電位
    から前記第3信号と逆向きでインク滴吐出後のメニスカ
    ス残留振動を抑制する第5信号とをそれぞれ備えた第1
    パルスおよび第2パルスと、 第1パルスの第5信号最終電位と第2パルス第1信号開
    始電位との間に印加され、かつ第1パルス開始電位およ
    び第2パルス終了電位に等しい中間電位とそれを超える
    電位の間で変化し、かつ前記メニスカスに実質的な移動
    を生じさせない電位勾配を有するタイミング調整信号と
    からなり、 パルス未選択の無印字状態、第1パルスによるドット形
    成、第2パルスによるドット形成、両パルスによる2種
    類のインク滴を合わせたドット形成のいずれかを1記録
    周期に選択するインクジェット式記録ヘッドの駆動方
    法。
  2. 【請求項2】 前記タイミング調整信号が前記中間電位
    よりも低い電位から中間電位まで変化する請求項1に記
    載のインクジェット式記録ヘッドの駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記タイミング調整信号が、圧力発生室
    内のヘルムホルツ共振による固有振動周期Tc程度以上で
    あるとことを特徴とする請求項2に記載のインクジェッ
    ト式記録ヘッドの駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記タイミング調整信号が前記中間電位
    から中間電位より低い電位まで変化する請求項1に記載
    のインクジェット式記録ヘッドの駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記タイミング調整信号が、圧力発生室
    内のヘルムホルツ共振による固有振動周期Tc程度以上で
    あるとことを特徴とする請求項4に記載のインクジェッ
    ト式記録ヘッドの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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