JP7356027B2 - 鍛造装置 - Google Patents

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本発明は、歯型鍛造品の製造に用いられる鍛造装置に関する。
一般的に、ベベルギヤの歯は、鍛造後のワークに歯切り加工を施すことにより、成形される。しかし、この場合、ワークの鍛造とは別に、歯切り加工を行う必要がある。このため、ベベルギヤの製造時間が長くなり、製造コストが高くなってしまう。そこで、鍛造により、ワークに歯を成形する技術が開発されている。例えば、特許文献1の鍛造装置の場合、上型で、ワークを下型の歯型に押し付けることにより、ワークに歯を成形している。
特開平4-210839号公報
鍛造後の歯切り加工を不要にするためには、欠肉が発生しないように、鍛造時にワークの肉を歯型に充填させる必要がある。ここで、ワークの肉を歯型に充填させるためには、ワークの肉を歯型に確実に押し込むために、上型(可動型)のストロークの下死点の位置(高度)を低くすればよい。
しかしながら、本発明者が従来の鍛造装置を用いて実験を行ったところ、以下の知見が得られた。すなわち、本発明者は、上型のストロークの下死点の位置を複数設定し、各位置ごとにワークを鍛造し、当該ワークにおける歯の欠肉量を測定した。その結果、ある一定の位置までは下死点の位置を下げるほど欠肉量が少なくなるものの、当該位置を超えて下死点の位置を下げても、後述するように、隙間にワークの肉が入り込み、バリ生成量が増加するだけで、歯の欠肉量はあまり変化しないことが判った。このように、実験から、上型のストロークの下死点の位置を下げるだけでは、欠肉などの成形不良の発生を抑制することは困難となる場合があるという知見が得られた。本発明は、この知見に基づいて完成されたものである。本発明は、成形不良の発生を抑制可能な鍛造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の鍛造装置は、固定型と、前記固定型に対して相対的に離接可能な可動型と、前記固定型および前記可動型のうち少なくとも一方に配置され、ワークに歯を成形する歯型と、を備え、前記ワークから歯型鍛造品を製造する鍛造装置であって、型閉め時において、前記固定型と前記可動型との間には、前記可動型の移動方向に延在する隙間が区画され、前記隙間の開口には面取部が配置されることを特徴とする。
本発明の鍛造装置によると、隙間の開口に面取部が配置されている。型閉め時において、当該面取部には応力が集中しにくい。このため、ワークの肉が隙間に入り込みにくい。したがって、ワークの肉を、隙間に入り込むことにより形成されるバリよりも、優先的に歯型に導入することができる。よって、鍛造装置の下死点の適切な調整により、欠肉などの成形不良の発生を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態である鍛造装置の型開き状態における部分断面図である。 図2は、同鍛造装置の型閉め状態における部分断面図である。 図3は、図2の円III内の拡大図である。 図4は、ハイポイドギヤの上面図である。 図5は、従来の鍛造装置の型閉め状態における部分拡大図である。 図6(A)~(D)は、その他の実施形態(その1~その4)の鍛造装置の型閉め状態における部分拡大図である。 図7(A)は、実施例1~8の円A上の測定位置aの欠肉量を示すグラフである。図7(B)は、実施例1~8の円B上の測定位置bの欠肉量を示すグラフである。図7(C)は、実施例1~8の円C上の測定位置cの欠肉量を示すグラフである。 図8(A)は、比較例1~7の円A上の測定位置aの欠肉量を示すグラフである。図8(B)は、比較例1~7の円B上の測定位置bの欠肉量を示すグラフである。図8(C)は、比較例1~7の円C上の測定位置cの欠肉量を示すグラフである。
以下、本発明の鍛造装置の実施形態について説明する。
(鍛造装置の構成)
まず、本実施形態の鍛造装置の構成について説明する。図1に、本実施形態の鍛造装置の型開き状態における部分断面図を示す。図2に、同鍛造装置の型閉め状態における部分断面図を示す。図3に、図2の円III内の拡大図を示す。図4に、ハイポイドギヤ(オフセット付きスパイラルベベルギヤ)の上面図を示す。なお、図4においては、歯先にハッチングを施す。
図1~図4に示すように、鍛造装置1は、環状のハイポイドギヤ(詳しくは、ハイポイドギヤの粗形材)91を製造するために用いられる。ハイポイドギヤ91は、本発明の「ベベルギヤ」の概念に含まれる。ハイポイドギヤ91は、車両のディファレンシャル装置のリングギヤである。鍛造装置1は、上型2と下型3とを備えている。
上型2は、上下方向(軸方向)に往復動可能な可動型である。上型2は、成形凹部20を備えている。成形凹部20は、下向きに開口している。成形凹部20は、内周面200と、外周面201と、底面202と、複数の歯型203と、を備えている。外周面201は、内周面200の径方向内側に配置されている。底面202は、環状であって、内周面200と外周面201とを繋いでいる。底面202は、上側に向かって尖るテーパ状を呈している。複数の歯型203は、底面202に配置されている。複数の歯型203は、環状に並んでいる。複数の歯型203は、環状のワーク90の上面に歯910を転写し、成形する。
下型3は、固定型である。下型3は、成形凸部30を備えている。成形凸部30は、上向きに突出する段付き円柱状を呈している。成形凸部30は、第一外周面300と、第二外周面301と、段差面302と、丸面取部303と、を備えている。第一外周面300は、本発明の「外周面」の概念に含まれる。第二外周面301は、第一外周面300の上側に配置されている。第二外周面301は、第一外周面300よりも小径である。段差面302は、第一外周面300と第二外周面301とを径方向(水平方向)に繋いでいる。図3に太線で示すように、丸面取部303は、第一外周面300の上端(先端)、言い換えると第一外周面300と段差面302との角部に、全周的に(無端環状に)配置されている。丸面取部303の曲率は一定である。図3に示すように、上下方向断面において、丸面取部303は、成形凸部30の上端に向かって、曲線状に縮径している。
図3に示すように、型閉め状態において、第一外周面300の上部は、内周面200の下部に、径方向に対向している。また、段差面302は、底面202に上下方向(上型2の移動方向)に対向している。また、外周面201と第二外周面301とは、バリ逃がし隙間40を介して、上下方向に並んでいる。
図3に示すように、上型2の内周面200、外周面201、底面202、下型3の第二外周面301、段差面302は、ワーク90にハイポイドギヤ91の形状を転写するための、成形面(型面)である。第一外周面300と内周面200との間には、成形凸部30を成形凹部20に挿入するための、隙間41が設定されている(図3においては、隙間41の幅を強調して示す)。前述の丸面取部303は、隙間41の上側の開口(ワーク90の肉の入口)に配置されている。
(鍛造方法)
次に、本実施形態の鍛造装置を用いた鍛造方法について説明する。鍛造方法は、ワーク成形工程と、歯成形工程と、を有している。ワーク成形工程においては、熱間(例えば1200℃~1300℃)で素材に複数回の鍛造加工を施すことにより、図1に示すワーク90を成形する。
歯成形工程においては、温間(例えば800℃~900℃)で、鍛造装置1を用いて、ワーク90からハイポイドギヤ91を成形する。具体的には、まず、図1に示すように、下型3の段差面302に、環状のワーク90を載置する。次に、図2に示すように、上型2を下降させ、ワーク90を押圧し、環状のハイポイドギヤ91を成形する。この際、図3に示すように、ワーク90は、成形面(内周面200、外周面201、底面202、第二外周面301、段差面302)により、成形される。また、ワーク90の余剰な肉は、バリ逃がし隙間40から、径方向内側にはみ出す。また、ワーク90の肉は、複数の歯型203に充填される。図4に示すように、複数の歯型203により、ハイポイドギヤ91に複数の歯910が成形される。それから、ハイポイドギヤ91を、鍛造装置1から取り外す。その後、ハイポイドギヤ91に、例えば浸炭、ラッピングなどの仕上げ加工を施す。
(作用効果)
次に、本実施形態の鍛造装置の作用効果について説明する。後述する実験結果から明確なように、本実施形態の鍛造装置1によると、図4に示すハイポイドギヤ91の歯910に欠肉が発生しにくい。また、ハイポイドギヤ91に、強度不足、外観不良などの成形不良が発生しにくい。以下、その理由について説明する。
図5に、従来の鍛造装置の型閉め状態における部分拡大図を示す。なお、図5は、図3に対応している。図5に示すように、従来の鍛造装置100の場合、第一外周面300と段差面302との間には、挟角θが90°の角部101が配置されている。このため、上型2を下降させる際(型閉め時。型開き状態から型閉め状態に切り替える際)、角部101に応力が集中してしまう。また、角部101の径方向隣りには、成形凸部30を成形凹部20に挿入するための、隙間41が設定されている。このため、角部101への応力集中に伴い、隙間41にワーク90の肉が入り込みやすい。また、隙間41に入り込んだ肉は、成形凹部20の内周面200に付着してしまう。付着した肉と内周面200との間には、静止摩擦力が作用する。静止摩擦力は動摩擦力よりも大きい。このため、肉は内周面200から離れにくい。したがって、肉が内周面200に付着したまま、成形凹部20内を成形凸部30が上昇することになる。よって、隙間41の肉が上下方向に延びてしまう。このように、従来の鍛造装置100の場合、隙間41にワーク90の肉が入り込みやすく、当該肉が上下方向に成長しやすい。したがって、その分、歯型203の歯底(底面202)にまでワーク90の肉が行き渡りにくい。言い換えると、歯910に欠肉が発生しやすい。
この点、図3に示すように、本実施形態の鍛造装置1の場合、第一外周面300と段差面302との間には、丸面取部303が配置されている。丸面取部303の挟角(詳しくは、段差面302と丸面取部303の接線との間の挟角)θは、90°を超過している。このため、挟角θが90°以下の場合と比較して、上型2を下降させる際、丸面取部303に応力が集中しにくい。したがって、隙間41にワーク90の肉が入り込みにくい。また、肉が成形凹部20の内周面200に付着しにくい。このため、肉と内周面200との間には動摩擦力が作用し、肉が内周面200を滑りながら、成形凹部20内を成形凸部30が上昇することになる。よって、その分、歯型203の歯底にまでワーク90の肉が行き渡りやすい。言い換えると、歯910に欠肉が発生しにくい。このように、本実施形態の鍛造装置1によると、ワーク90の肉を、優先的に歯型203に導入することができる。よって、歯910に欠肉が発生しにくい。また、ハイポイドギヤ91に、強度不足、外観不良などの成形不良が発生しにくい。
また、図1~図3に示すように、複数の歯型203は、下向きの底面202に配置されている。このため、酸化スケールなどの塵埃が、歯型203から落下しやすい。すなわち、歯型203から塵埃を除去しやすい。また、第一外周面300と段差面302との間には、丸面取部303が配置されている。このため、丸面取部303の代わりに角面取部が配置されている場合と比較して、上型2を下降させる際、丸面取部303に応力が集中しにくい。
また、本実施形態の鍛造装置1によると、鍛造後のハイポイドギヤ91の歯底に、歯切り加工を施す必要がない。このため、ハイポイドギヤ91の製造時間を短くすることができる。また、製造コストを削減することができる。
(その他)
以上、本発明の鍛造装置の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
図6(A)~(D)に、その他の実施形態(その1~その4)の鍛造装置の型閉め状態における部分拡大図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。図6(A)、図6(B)に示すように、丸面取部303の曲率は一定でなくてもよい。図6(A)に示すように、丸面取部303は、長軸が上下方向(軸方向)に配向された部分楕円状であってもよい。図6(B)に示すように、丸面取部303は、長軸が水平方向(径方向)に配向された部分楕円状であってもよい。図6(C)に示すように、丸面取部303の代わりに、角面取部304を配置してもよい。上下方向断面において、角面取部304は、上側に向かって、直線状に縮径している。図6(D)に示すように、丸面取部303と角面取部304とを組み合わせて配置してもよい。また、複数の丸面取部303を組み合わせて配置してもよい。また、複数の角面取部304を組み合わせて配置してもよい。
鍛造装置1により製造される歯型鍛造品の種類は特に限定しない。例えば、平歯車、ラック、内歯車、はすば歯車、ねじ歯車などであってもよい。つまり、鍛造装置1における歯型203の位置は限定しない。歯型203の位置によらず、隙間41にワーク90の肉が入り込みにくくなる分だけ、歯型203にワーク90の肉を充填しやすくなる。歯型鍛造品がベベルギヤの場合、例えば、ストレートベベルギヤ、スパイラルベベルギヤなどであってもよい。また、ベベルギヤの用途は特に限定しない。車両のディファレンシャル装置のサイドギヤ、デフピニオンギヤ、ドライブピニオンギヤなどに用いてもよい。ベベルギヤの形状は、円板状であっても、環状であってもよい。歯型鍛造品には、製品、粗形材(歯成形後に加工が必要なもの)が含まれる。なお、鍛造装置1により、歯型鍛造品以外の鍛造品を製造してもよい。この場合であっても、欠肉などの成形不良の発生を抑制することができる。
鍛造装置1を使用する際の環境温度(鍛造温度)は特に限定しない。すなわち、鍛造装置1は、温間鍛造、冷間鍛造、熱間鍛造に用いることができる。鍛造装置1に、図1~図3に示すバリ逃がし隙間40を配置しなくてもよい。すなわち、鍛造装置1は、半密閉鍛造(バリ逃がし隙間40から余分な肉をはみ出させる鍛造。バリ出し鍛造)、密閉鍛造に用いることができる。
可動型(上型2)の移動方向は特に限定しない。水平方向、斜め方向(上下方向や水平方向に対して交差する方向)であってもよい。固定型(下型3)に成形凹部20が、可動型(上型2)に成形凸部30が、各々配置されていてもよい。本発明の鍛造装置により製造された歯型鍛造品には、歯切り加工を施す必要がない(勿論、必要であれば、寸法精度向上を目的に、仕上げの歯切り加工等を追加で施してもよい)。このため、歯底に鍛造肌が残りやすい。
以下、図1~図3を援用しながら、上記実施形態の鍛造装置1について行った実験について説明する。図3に示すように、鍛造装置1の上型2のストロークの下死点の位置は、所定の調整範囲D内で、上下方向に調整可能である。そこで、この下死点調整機能を利用して、上型2のストロークの下死点の位置と、鍛造装置1により製造されたハイポイドギヤ91の歯910の欠肉量と、の関係について実験した。
実施例1~8は、上記実施形態の鍛造装置1により製造されたハイポイドギヤ91である。比較例1~7は、従来の鍛造装置100により製造されたハイポイドギヤ91である。鍛造装置1と鍛造装置100との相違点は、図3に示すように鍛造装置1が丸面取部303を備えているのに対して、図5に示すように鍛造装置100が角部101を備えている点だけである。それ以外の装置構成、下死点調整機能、動作等は共通している。
以下、図3に示すように、上型2のストロークの下死点の位置の調整範囲Dにおける、最下位置d1を0%位置、最上位置d2を100%位置と定義する。表1に、実施例1~8の上型2のストロークの下死点の位置を示す。表2に、比較例1~7の上型2のストロークの下死点の位置を示す。
Figure 0007356027000001
Figure 0007356027000002
表1に示すように、実施例1、2、3・・・と番号が増加するのに従って、下死点の位置は下降する。同様に、表2に示すように、比較例1、2、3・・・と番号が増加するのに従って、下死点の位置は下降する。
図4に示すように、欠肉量の測定位置a~cは、ハイポイドギヤ91(実施例1~8、比較例1~7)の中心Oを基準とする3重の円(径方向外側から内側に向かって円A~C)上に設定されている。測定位置aは、周方向に互いに略均等に離間して、円A上に合計6カ所設定されている。測定位置bは、周方向に互いに略均等に離間して、円B上に合計6カ所設定されている。測定位置cは、周方向に互いに略均等に離間して、円C上に合計6カ所設定されている。図5に示すように、欠肉量Uは、ハイポイドギヤ91の歯910の歯先の設計位置を0mmとした場合の実際の歯先の位置(ワーク90の肉の到達位置)である。
図7(A)に、実施例1~8の円A上の測定位置aの欠肉量を示す。図7(B)に、実施例1~8の円B上の測定位置bの欠肉量を示す。図7(C)に、実施例1~8の円C上の測定位置cの欠肉量を示す。なお、図7(A)~図7(C)中、Hは、実施例1~8各々の6カ所の測定位置aの欠肉量の最大値を示す。Lは、実施例1~8各々の6カ所の測定位置aの欠肉量の最小値を示す。Mは、実施例1~8各々の6カ所の測定位置aの欠肉量の平均値を示す。縦軸の欠肉量の表記について、下に行くほど(絶対値が大きいほど)欠肉量は多くなる。
図8(A)に、比較例1~7の円A上の測定位置aの欠肉量を示す。図8(B)に、比較例1~7の円B上の測定位置bの欠肉量を示す。図8(C)に、比較例1~7の円C上の測定位置cの欠肉量を示す。なお、図8(A)~図8(C)における最大値H、最小値L、平均値M、欠肉量の意味は、図7(A)~図7(C)と同様である。
図8(A)に示すように、比較例1~4によると、上型2のストロークの下死点の位置が低くなるほど、欠肉量が少なくなっている。しかしながら、続く比較例5~7によると、上型2のストロークの下死点の位置が、表2に示すように鍛造装置の下死点の調整範囲をほぼ限界まで使って低く設定しているにもかかわらず、ハイポイドギヤ91の背面(歯910が成形されない面)のバリ(図5に示す隙間41に入り込む肉に対応)が成長するだけであり、欠肉量はあまり変化しない。図8(B)、図8(C)についても同様である。
また、図8(A)に示すように、単一の比較例(例えば比較例5)に着目すると、6カ所の測定位置a間の欠肉量のばらつき(最大値Hから最小値Lまでの幅)は大きい。図8(B)、図8(C)についても同様である。また、図8(A)~図8(C)を見比べると、測定位置c、b、aの順に、欠肉量が多くなる。すなわち、径方向内側から外側に向かって、欠肉量が多くなる。
これに対して、図7(A)~図7(C)に示すように、実施例1~8によると、表1に示すように、下死点位置の調整を鍛造装置で調整可能な範囲の15%分の調整しかしていないが、その範囲のほぼ全範囲において、上型2のストロークの下死点の位置によらず、欠肉量がほとんどない状態となっていることが判る。また、単一の実施例(例えば実施例5)において、欠肉量の周方向のばらつきが小さい。また、図7(A)~図7(C)を見比べると、測定位置c、b、aによらず、欠肉量は一定である。すなわち、欠肉量の径方向のばらつきが小さい。
1:鍛造装置、2:上型、3:下型、20:成形凹部、30:成形凸部、40:バリ逃がし隙間、41:隙間、90:ワーク、91:ハイポイドギヤ(ベベルギヤ)、100:鍛造装置、101:角部、200:内周面、201:外周面、202:底面、203:歯型、300:第一外周面(外周面)、301:第二外周面、302:段差面、303:丸面取部、304:角面取部、910:歯、U:欠肉量

Claims (5)

  1. 固定型と、
    前記固定型に対して相対的に離接可能な可動型と、
    前記固定型および前記可動型のうち少なくとも一方の成形面に配置され、ワークに歯を成形する歯型と、
    を備え、前記ワークから歯型鍛造品を製造する鍛造装置であって、
    型閉め時において、前記固定型と前記可動型との間には、前記可動型の移動方向に延在する隙間が区画され、
    前記隙間の開口には面取部が配置され、
    前記歯型の延在方向両端は前記成形面により閉塞され、前記歯型は前記隙間から独立して配置されることを特徴とする鍛造装置。
  2. 前記面取部は丸面取部である請求項1に記載の鍛造装置。
  3. 前記固定型および前記可動型のうち、
    一方は、底面に前記歯型が配置された成形凹部を有し、
    他方は、前記成形凹部に相対的に進入可能であって、前記成形凹部の内周面との間に前記隙間を区画する外周面の先端に、前記面取部が配置された成形凸部を有し、
    前記ワークを前記成形凸部で前記歯型に押し付けることにより、前記ワークに前記歯を成形し、前記歯型鍛造品を製造する請求項1または請求項2に記載の鍛造装置。
  4. 前記可動型は、上下方向に移動可能であって、前記成形凹部を有する上型であり、
    前記固定型は、前記上型の下に配置される下型である請求項3に記載の鍛造装置。
  5. 前記歯型鍛造品は、ベベルギヤである請求項3または請求項4に記載の鍛造装置。
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