JP7349979B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
環境への意識が高まる昨今、ZEH(net zero energy house:ネットゼロエネルギーハウス)及びZEB(net zero energy building:ネットゼロエネルギービルディング)への取り組みが活発となっている。これらZEH及びZEBを実現するには、建築物自体で、必要電力を生産しなくてはならず、発電手段として太陽電池モジュールの検討が進められている。
太陽電池モジュールは、建築物に設置されるが、建築物の屋上だけへの設置では、必要電力を賄えないことから、屋上以外の場所への設置が考えられており、そのような技術開発も進んでいる。例えば、特許文献1には、太陽電池一体型の壁材が記載され、また、特許文献2には、壁面に太陽電池モジュールを設置するための架台が記載される。
特開2016-186156号公報 特開2016-000949号公報
本発明は、電気的に接続された複数の太陽電池セルと、前記複数の太陽電池セルを封止する封止材と、前記複数の太陽電池セルと共に前記複数の太陽電池セルの対向する2つの主面側から前記封止材を挟持する2枚の保護部材とを備え、前記複数の太陽電池セルのそれぞれにおける受光側の主面と前記受光側の主面と対向する前記封止材との間に、気層が設けられており、前記複数の太陽電池セルのそれぞれにおける前記受光側の主面上には、反射防止膜とその上の透明樹脂製のシート材とが順次設けられていると共に、前記シート材は、前記封止材とは別部材であり且つ前記反射防止膜と対向する面が粗面化されており、前記気層は、前記反射防止膜と前記シート材との間の空隙層である。
図1は実施形態に係る太陽電池モジュールを示す模式的な部分断面図である。 図2は従来の太陽電池モジュールにおける太陽電池セルの表面での反射光の制御の原理を示す模式的な断面図である。 図3は従来の太陽電池モジュールにおける、封止材で封止された太陽電池セルの表面での反射光の様子を示す模式的な断面図である。 図4は実施形態に係る太陽電池モジュールにおける太陽電池セルの表面での反射光の様子を示す模式的な断面図である。 図5は実施形態に係る太陽電池モジュールにおける太陽電池セルを覆うシート材の内側の表面を粗面化した例を示す模式的な断面図である。 図6は一実施例に係る太陽電池モジュールの製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。 図7は実施形態の変形例に係る太陽電池モジュールを示す模式的な部分断面図である。
以下、実施形態及び実施例を図面に基づいて説明する。以下の実施形態及び実施例の説明は、例示であり、適用物又は用途を制限することを意図しない。また、図面中の各構成部材の寸法比は、図示する際の便宜上のものであり、必ずしも実寸比を表してはいない。
図1は実施形態に係る太陽電池モジュール100(以下、「モジュール」と略称する。)の模式的な部分断面を表している。
実施形態に係るモジュール100は、複数の太陽電池10(以下、「セル」と略称する。)が、それぞれ配線材(タブ線)102を介して電気的に接続された太陽電池ストリング10Aを備えている。太陽電池ストリング10A(以下、「セルストリング」と略称する。)とは、例えば、15枚程度の複数のセル10が直列に接続された電気的な接続単位(出力単位)をいう。
各セル10は、第1封止材103aと第2封止材103bとから形成される封止材103によって、上面(例えば、セル10の両主面のうち受光側の面である受光面)、下面(例えば、受光面の反対側の主面である裏面)及びその周囲の全面を封止される。
さらに、封止材103は、2枚の保護部材、すなわち受光面保護材105A及び裏面保護材105Bによって挟持される。各保護材105A、105Bには、例えば、ガラス又は樹脂材が用いられる。
複数のセル10に対する封止材103(第1封止材103a及び第2封止材103b)による封止処理は、例えば、受光面保護材105Aの上に、第1封止材103a、セルストリング10A、第2封止材103b及び裏面保護材105Bを順次載置した積層体を作製し、その後、この積層体を所定の条件で加熱して封止材103として一体に硬化することにより行える。
本実施形態においては、各セル10における受光側の主面と第1封止材103aとの間に、後述するように、それぞれ気層13を設ける。これにより、各セル10の受光面の色味が発現し、その結果、実施形態に係るモジュール100は、その色味を制御し得る。
以下、図面を参照しながら、実施形態に係るモジュール100における各セル10の色味の制御方法を説明する。
まず、セル10に含まれるシリコンウェハの表面は灰色等の彩度が低い色調を持つ。図2に示すように、例えば反射防止膜等により、セル10の最表面に最表面層11を形成した場合、入射光に対する、最表面層11の表面による反射光Raとセル10(ウェハ自体)の受光面による反射光Rbとは、最表面層11における位相差を反映した干渉を起こす。その結果、反射光Ra及び反射光Rbは、この位相差を反映した波長によって強め合ったり弱め合ったりする。すなわち、空気と最表面層11との間の屈折率差による反射光Raと、最表面層11とセル10の受光面との間の屈折率差による反射光Rbとが干渉して、人の目には色味として見える。
反射光Ra及び反射光Rbの位相差は、最表面層11における膜厚及び屈折率によって制御される。つまり、最表面層11の設計により、セル10の色調を制御し得る。また、この干渉効果は、反射光Raと反射光Rbとの強度が近いほど強くなり、色調も明瞭となる。例えば、図3に示すように、封止材103によって、最表面層11を有するセル10を封止すると、最表面層11の表面による反射光RAの強度がセル10の表面による反射光RBの強度よりも小さくなって、干渉効果が弱くなる。
従って、図3に示すように、従来のモジュール構造では、封止されたセル10の最表面層11は、封止材103と密着するため、該封止材103と最表面層11との間の屈折率差は小さく、且つ、反射光RAが小さくなる。このため、反射光RAと反射光RBとの干渉が弱くなるので、セル10の反射光RBが主体的となり、黒色に近い色に見える。
これに対し、図4に示すように、実施形態に係るモジュール100では、封止材103と最表面層11との間に、この封止材103と最表面層11とが互いに密着しない未接着領域を面状(薄層状)の気層13として設ける。これにより、セル10の最表面層11の表面からの反射光RAAが、セル10の受光面からの反射光RBBとの屈折率差によって大きくなる。従って、最表面層11による反射光RAAとセル10の受光面による反射光RBBとの干渉効果が強くなることにより、セル10における所望の受光面色の色合いを損なうことなく、モジュール化される。すなわち、モジュール10が、図4に示すように、最表面層11を気層13で覆うことにより、最表面層11による反射光RAAと、セル10の受光面による反射光RBBとの強度が近くなるので、色調も明瞭となる。
ここで、封止材103と最表面層11との間に面状の気層13を設ける方法として、図4に示すように、セル10の最表面層11と封止材103との間に、透明樹脂製のシート材15を介在させてもよい。シート材15は、封止材103とは密着する一方、セル10、すなわち最表面層11とは密着しない材料であれば、特に限定されない。例えば、シート材15には、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニル、及びフッ素樹脂シート等が挙げられる。シート材15は、セル10と第1封止材103aとの間の、各セル10に配置されていてもよく、保護材105A、105Bと対応して全面的に配置されていてもよい。また、気層13は特に限定されないが、空気層であっても、窒素層等であってもよい。
セル10の受光面色を変更及び調整する方法は、特に限定されないが、セル10の最表面層11の膜厚を変更する方法が挙げられる。例えば、セル10として裏面接合太陽電池(裏面接合セル)を用いてもよい。裏面接合セルは、結晶シリコン等からなる半導体基板の裏面側に、p型半導体層及びn型半導体層が交互に設けられており、受光面側には基板側からバッシベーション層、及び反射防止膜が順次設けられる。この最表面層11と対応する反射防止膜の膜厚を調整することにより、色の調整を容易に行える。
なお、半導体基板は、一導電型単結晶シリコン基板によって形成される。一般に、単結晶シリコン基板には、シリコン原子に電子を導入する原子、例えばリン(P)をドープしたn型と、シリコン原子に正孔を導入する原子、例えばホウ素(B)をドープしたp型とがある。ここでいう「一導電型」とは、n型又はp型のいずれか一方であることをいう。つまり、半導体基板は、n型又はp型の導電型を有する単結晶シリコン基板である。
また、本実施形態のように、封止材103のうち受光面側の第1封止材103aとセル10との間に気層13を設ける構造を採ると、後述するように、鳥等の飛来物が当該モジュール10に衝突した際の衝撃波の伝播が抑制される。従って、衝撃波によるセル割れを防ぐことができるので、モジュール100の性能低下が抑制されると共に、高信頼性を有するモジュール100となる。
また、図5に示すように、シート材15は、少なくとも気層13と対向する面を粗面化したシート材15Aであってもよい。このように、シート材15Aを凹凸状等の粗面化することにより、モジュール100内に入射した光が粗面化された面によって反射されて、セル10に入射する光の再入射効果が生じる。さらに、シート材15Aの内側の粗面化により、気層13が容易に設けられる。
シート材15Aの粗面化の粗さの程度は、例えば、算術平均粗さRaが1μm以上10μm以下となるように設定してもよい。凹凸形状の場合は、幅が0.5mm以上1.5mm以下、長さが0.5mm以上1.5mm以下、深さが0.01mm以上0.1mm以下を満たすエンボス形状、又は傾斜面の傾斜角度を所定の範囲に設定した三角形状が好ましい。
[モジュール化]
実施形態に係るモジュール100は、図1に示すように、複数のセル10を配線材102により接続したセルストリング10Aが、封止材103を介して受光面保護材105A及び裏面保護材105Bに挟持される。少なくとも各セル10の受光面上には、シート材15を介在させて面状の気層13を設ける。例えば、受光面保護材105Aの上に、第1封止材103a、シート材15、セルストリング10A、第2封止材103b及び裏面保護材105Bを順次載置して積層体を形成し、形成した積層体に対して所定の条件で加熱して封止材103a、103bを硬化することにより、セルストリング10Aの封止が行える。
封止材103には、オレフィン系エラストマーを主成分とするポリエチレン系樹脂組成物、ポリプロピレン、エチレン/α‐オレフィン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/酢酸ビニル/トリアリルイソシアヌレート(EVAT)、ポリビニルブチラート(PVB)、シリコン、ウレタン、アクリル、又はエポキシ等の透明樹脂が用いられる。受光面側の第1封止材103aと、裏面側の第2封止材103bには、同一の材料でもよく、異なる材料でもよい。
受光面保護材105Aは光透過性であり、例えば、ガラス又は透明プラスチックが用いられる。
一方、裏面保護材105Bは、光透過性、光吸収性、又は光反射性のいずれでもよい。光反射性の裏面保護材105Bとしては、金属色又は白色等を呈するものが好ましい。例えば、白色樹脂フィルム、又は樹脂フィルム同士の間にアルミニウム等の金属箔を挟持した積層体が裏面保護材105Bとして好適である。
また、光吸収性の裏面保護材105Bとしては、例えば、黒色樹脂層等を含み、外観を黒色系にした部材が好適である。このような光吸収性の裏面保護部材105B(例えば黒色シート)を用いて、例えば黒色系の受光面(セル面)を有する裏面接合セル10をモジュール化した場合、裏面保護材105Bとセル10との外観色が近いため、セルストリング10A同士の間の隙間が目立たず、意匠性の高いモジュール100が得られる。
また、セルストリング10Aにおいては、図示はしていないが、互いに隣接するセル10において、一方のセル10Aの一部が他方のセル10Bの一部に重なることで、瓦葺構造(シングリング構造)になっていても構わない。このようなシングリング構造であると、セルストリング10Aにおけるセル10同士の間に隙間が無い。そのため、例えば黒色系の受光面を有するセル10でシングリング構造のモジュール100を形成すると、そのモジュール100は、受光側のセル面を黒色等に統一することになり、意匠性を高められる。さらに、このようなモジュール100において、例えば黒色系の裏面保護部材105Bを使用すれば、モジュール100の受光側の全面を確実に黒色系に統一させられるので、より意匠性を高められる。
なお、以上では、黒色系の受光面を有するセル10を例に挙げたが、黒色系に限定されず、例えば、濃紺系又は濃緑系の受光面(セル面)を有するセル10を使用したモジュール100の場合、裏面保護部材105Bの外観色をセル面の色と同系色にすればよい。すなわち、セル10のセル面の色と、裏面保護部材105Bの外観色とを同系にすれば、モジュール100の意匠性を高められる。
以下に、実施例及び比較例を示す。
[裏面接合セルの作製]
対向する2つの主面にテクスチャが形成された、厚さが160μmの6インチn型単結晶シリコン基板(一辺の長さが156mmのセミスクエア型)を用いて裏面接合セルを作製した。裏面の金属電極として、n型半導体層及びp型半導体層のそれぞれの上に銀ペーストをスクリーン印刷し、その後、150℃の温度で30分間程度の焼成を行った。
受光面には、パッシベーション層及び反射防止膜を順次形成した。最表面層11に相当する反射防止膜は、化学気層堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)法により、屈折率が1.9の窒化シリコン(SiN)を、45nm、70nm、及び165nmの3種類の膜厚でそれぞれ作製した。なお、反射防止膜の膜厚は、テクスチャ傾斜面上の値であるが、ガラス基板上に製膜されたSiNを分光エリプソメトリで測定し、傾斜面として換算した。
[実施例]
以下、図6を参照しながら、実施例に係るモジュール100の製造方法について説明する。
まず、受光面保護材105Aとしての白板ガラスの上に、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)製の第1封止材103aと、透明樹脂製のシート材15としてのPETシートを順次配置した。さらに、複数のセル10及びEVA製の第2封止材103bを載置し、その上に裏面保護材105Bとして、基材であるPETフィルム105bの上に黒色樹脂層105aを設けたバックシートを配置した。
続いて、大気圧下で加熱圧着を5分間行った後、150℃の温度で60分間保持し、EVAを架橋させてモジュール100を得た。このとき、3種類の膜厚の反射防止膜を持つセルについて、それぞれモジュール化を実施した。
なお、シート材15であるPETシートを第1封止材103aの上に一様に且つ全面に載置したが、これに限られない。すなわち、PETシートは、少なくとも各セル10の受光面(図6では下面)を覆うように配置してもよい。さらには、PETシートによって各セル10の受光面上に形成される気層13は、各セル10における受光面の少なくとも2分の1の面積を覆っていればよい。以下の比較例でも同様である。
[比較例]
受光面保護材としての白板ガラスの上に、EVA製の第1封止材、複数のセル、及びEVA製の第2封止材を配置した。その上に裏面保護材として、基材であるPETフィルムの上に黒色樹脂層を設けたバックシートを配置した。
続いて、大気圧下で加熱圧着を5分間行った後、150℃の温度で60分間保持して、EVAを架橋させてモジュールを得た。ここでも、3種類の膜厚の反射防止膜を持つセルについて、それぞれモジュール化を実施した。
このように、実施例の比較例との相違点は、実施例が気層13の形成用のシート材15を第1封止材103aとセル10の受光面との間に配置している点である。
[太陽電池セル、モジュール内セルの色味確認]
作製した3種類の各セル10の受光面を観察し、それぞれ色味を確認した。また、実施例及び比較例に係るモジュールを、太陽光下で観察した。その結果を、セル10の反射防止膜を通した色味に近い場合はA評価とし、バックシート自体の色味に近い場合はB評価として、以下の[表1]に示している。
Figure 0007349979000001
実施例と比較例とを比較すると、モジュール内の3通りのセル10の色味に関して、比較例では、いずれもがバックシートの色味、つまり、黒色系の色に近いのに対し、実施例では、いずれもセル10の色味に近いモジュール100を作製できることが分かった。比較例に係るモジュール構造では、セルの表面が封止材と密着するため、該封止材とセルの最表面層との間の屈折率差が小さくなる。これにより、最表面層による反射光が小さくなるので、干渉光が弱くなり、セルの受光面による反射光が主体的となって黒色に近い色に見える。
これに対し、本実施例では、封止材103とセル10の最表面層11との間に面状の気層13を設ける。この面状の気層13により、最表面層11による反射光RAAとセル10の受光面による反射光RBBとの互いの屈折率差による反射光が大きくなって、当該反射光RAAと当該反射光RBBとの屈折率差による反射光が干渉する。その結果、セル10の受光面の色合いを損なわないモジュール100が実現する。
[太陽電池モジュールの耐衝撃性]
次に、実施例に係るモジュール100が比較例に対して耐衝撃性が向上することについて説明する。
窒化シリコン(SiN)からなる反射防止膜の膜厚が70nmのセル10を作製した後、上記の実施例及び比較例に係るモジュール化を実施し、それぞれ耐衝撃試験を実施した。重さが1.5kg、2.6kg、及び4.8kgの錘を80cmの高さから落下して、各モジュール内のセル10にクラックが見られるか否かをPL(Photoluminescence)により確認した。その確認結果として、クラックがない場合はA評価とし、クラックが見られる場合はB評価として、以下の[表2]に示している。
Figure 0007349979000002
耐衝撃試験に関して、実施例と比較例とを比較すると、比較例では、重さが2.6kg及び4.8kgの錘に対し、セル10にクラックが見られた。一方、実施例では、いずれの重さの錘に対しても、セル10にクラックは見られなかった。これは、封止材103とセル10との間に設けた面状の気層13により、モジュール100に衝突した衝撃波の伝播が抑制されて、その衝撃波によるセル割れが防がれたと考えられる。
(実施形態の変形例)
図1に示した太陽電池モジュール100は、セル10として裏面接合セル(バックコンタクトセル)を用いているが、これに限られず、図7に示すように、両面電極型セル10aの場合にも適用が可能である。
この図に示すように、本変形例に係るモジュール100Aは、一のセル10aの表面電極(例えばp型電極)とこれと隣接する他のセル10aの裏面電極(例えばn型電極)とが交互に接続される。このように構成されたセルストリング10Aにおいて、各セル10aの受光面である最表面層と第1封止材103aとの間に、透明樹脂製のシート材15が介在する。
ところで、建築物の壁面上にモジュールを設置する場合は、外観のバリエーションに乏しいため、壁面の外見(例えば壁面の色味)と馴染まずに、建築物の意匠性を低下させる原因となり得る。また、飛来物がモジュールに衝突した際には、モジュール内のセルが割れることもあり、当該セルの性能の低下が引き起こされるというおそれもある。
しかしながら、以上に説明したように、上記実施形態及び実施例に係るモジュール100,モジュール100Aによれば、封止材103と各セル10、10aの受光面との間に気層13を設けることにより、セル10、10aの色味を損なうことなく、優れた意匠性が実現する。
さらに、飛来物の衝撃により、モジュール100、100Aのセル10、10aに生じるクラックを抑制することができるので、信頼性に優れたモジュール100、100Aが実現する。
また、各セル10、10aの受光面が気層13で覆われるため、電圧誘起出力低下(PID:Potential Induced Degradation)現象に対する耐性をも高められる。PID現象とは、保護材105A、105Bにガラスが用いられる場合に、例えば、高電圧下で該保護材105A、105Bからナトリウム(Na)イオン等が封止材103中に拡散し、各セル10、10aの表面又は内部に侵入することによって生じる出力の低下をいう。従って、モジュール100、100Aは、PID現象を抑制し、高い信頼性を発揮する。
100、100A 太陽電池モジュール(モジュール)
102 配線材
103 封止材
103a 第1封止材
103b 第2封止材
105A 受光面保護材(保護部材)
105B 裏面保護材(保護部材)
105a 黒色樹脂層
105b PETフィルム
10、10a 太陽電池(セル)
10A 太陽電池(セル)ストリング
11 最表面層(反射防止膜)
13 気層
15 シート材(透明樹脂/PETシート)

Claims (5)

  1. 電気的に接続された複数の太陽電池セルと、
    前記複数の太陽電池セルを封止する封止材と、
    前記複数の太陽電池セルと共に前記複数の太陽電池セルの対向する2つの主面側から前記封止材を挟持する2枚の保護部材とを備え、
    前記複数の太陽電池セルのそれぞれにおける受光側の主面と前記受光側の主面と対向する前記封止材との間に、気層が設けられており、
    前記複数の太陽電池セルのそれぞれにおける前記受光側の主面上には、反射防止膜とその上の透明樹脂製のシート材とが順次設けられていると共に、前記シート材は、前記封止材とは別部材であり且つ前記反射防止膜と対向する面が粗面化されており、
    前記気層は、前記反射防止膜と前記シート材との間の空隙層である太陽電池モジュール。
  2. 前記気層は、前記複数の太陽電池セルのそれぞれにおける前記受光側の主面と前記封止材との間に面状に介在する請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記気層は、前記複数の太陽電池セルのそれぞれにおける前記受光側の主面の少なくとも2分の1の面積を覆う請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記気層は、空気層である請求項1~3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記複数の太陽電池セルのそれぞれは、裏面接合太陽電池セルである請求項1~4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
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