JP2012023301A - 裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法および裏面電極型太陽電池モジュール - Google Patents

裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法および裏面電極型太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】リワークによる裏面電極型太陽電池セルの耐久性の低下を抑制する。
【解決手段】裏面電極型太陽電池セル200に接合されている部分の配線シート100を除去する工程と、除去された部分の配線シート100に接続されていた裏面電極型太陽電池セル200を除去する工程と、除去された裏面電極型太陽電池セル200に接着されていた封止材420を除去する工程とを備える。また、交換用ユニット600aを用意する工程と、封止材420が除去された部分に、他の封止材を配置する工程と、配線シート100の配線と配線シート100Xの配線との接続用の導電性材料630を供給する工程と、配線シート100の除去された部分に配線シート100Xを配置する工程とを備える。さらに、導電性材料630を加熱することにより、配線シート100の配線と配線シート100Xの配線とを接続する工程とを備える。
【選択図】図26

Description

本発明は、裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法および裏面電極型太陽電池モジュールに関する。
近年、エネルギ資源の枯渇の問題および大気中のCO2の増加のような地球環境問題などの問題への対策として、クリーンなエネルギの開発が望まれている。そのなかで、太陽電池モジュールを用いた太陽光発電が、新しいエネルギ源として開発され、実用化されてきている。
太陽電池モジュールには太陽電池セルが含まれ、従来から、太陽電池セルとしては、両面電極型太陽電池セルが主流となっている。両面電極型太陽電池セルにおいては、たとえば単結晶または多結晶のシリコン基板を用いて受光面が形成されている。シリコン基板には、シリコン基板とは反対の導電型の不純物が拡散されることによってpn接合が形成されている。受光面の反対側の裏面および受光面の両方に電極が形成されている。
太陽電池セルとしては他にも、いわゆる裏面電極型太陽電池セルがある。裏面電極型太陽電池セルにおいては、シリコン基板の裏面に、p型用電極およびn型用電極の両方が形成されている。
太陽電池モジュールの原材料費の低減を目的として、シリコン基板が薄型化されてきている。インターコネクタを用いた太陽電池モジュールにおいてシリコン基板が薄型化されると、インターコネクタの配線作業時に太陽電池セルが割れることがある。この問題を解決するために、配線シートが用いられる。配線シートを用いた裏面電極型太陽電池モジュールを開示した先行文献として特許文献1がある。
特許文献1に記載された裏面電極型太陽電池モジュールにおいては、裏面電極型太陽電池セルが配線シートの配線に接続されることによって、複数の裏面電極型太陽電池セル同士が電気的に接続されている。
太陽電池モジュールにおいては、製造過程またはモジュール完成後に出力検査が行なわれる。出力検査において太陽電池モジュールに含まれる太陽電池セルの一部に不良品があること、または、太陽電池セルの一部に接続不良があることが判明した場合には、その不良部分を取除いて良品と交換するリワークが行なわれる。
以下、従来の両面電極型太陽電池セルがインターコネクタにより接続されている太陽電池モジュールのリワーク方法について図29から図36を用いて説明する。
図29は、従来の太陽電池モジュールの断面図である。図29に示すように、複数の両面電極型太陽電池セル20がインターコネクタ10により接続されている。インターコネクタ10により接続された複数の両面電極型太陽電池セル20は、透明基板41と裏面保護シート64との間で透明樹脂42により封止されている。
図30は、裏面保護シートと裏面保護シート側の透明樹脂とを剥離した状態を示す断面図である。図30に示すように、まず、太陽電池モジュールの裏面に配置された裏面保護シート64が剥離される。次に、透明樹脂42のなかで、裏面保護シート64とインターコネクタ10との間に配置されていた透明樹脂42が剥離される。
図31は、不良品の両面電極型太陽電池セルに接続されていたインターコネクタと、両面電極型太陽電池セルとの、接続が切られた状態を示す断面図である。図31に示すように、不良品の両面電極型太陽電池セル20の裏面に接続されていたインターコネクタ10bと、不良品の両面電極型太陽電池セル20との接続が切られる。不良品の両面電極型太陽電池セル20の受光面に接続されていたインターコネクタ10aと、不良品の両面電極型太陽電池セル20に隣接して配置されていた両面電極型太陽電池セル20との、接続が切られる。
図32は、不良品の両面電極型太陽電池セルが取外された状態を示す断面図である。図32に示すように、不良品の両面電極型太陽電池セル20とインターコネクタ10aとが取外される。さらに、透明樹脂42のなかで、透明基板41と不良品の両面電極型太陽電池セル20との間に配置されていた透明樹脂42が透明基板41から剥離される。両面電極型太陽電池セル20と透明樹脂42が除去された除去部分43においては、透明基板41の裏面側が露出されている。
図33は、交換用の両面電極型太陽電池セルと透明樹脂とを取付ける状態を示す断面図である。図33に示すように、除去部分43の透明基板41上に透明樹脂42aが配置される。また、受光面にインターコネクタ10Xが接続された交換用の両面電極型太陽電池セル20Xが配置される。両面電極型太陽電池セル20Xの裏面には、インターコネクタ10bが接続されている。
図34は、交換用の両面電極型太陽電池セルがインターコネクタで接続された状態を示す断面図である。図34に示すように、両面電極型太陽電池セル20Xの受光面に接続されたインターコネクタ10Xが、両面電極型太陽電池セル20Xに隣接している両面電極方太陽電池セル20の裏面に接続される。
図35は、インターコネクタに接続された両面電極型太陽電池セルを封止する状態の断面図である。図35に示すように、インターコネクタ10に接続された両面電極型太陽電池セル20の裏面側に、透明樹脂42yが配置され、さらに透明樹脂42y上に裏面保護シート64Xが配置される。
図36は、リワーク完了後の太陽電池モジュールの断面図である。図35に示す状態において真空圧着されることにより、図36に示すように、透明基板41と裏面保護シート64Xとの間において、透明樹脂42によって、インターコネクタ10で接続された両面電極型太陽電池セル20が封止される。
インターコネクタ10としては、通常、厚さが2mm〜3mm程度の銅製のものが用いられる。このようなインターコネクタ10Xは、半田を接続材料として、短時間の加熱で容易に両面電極型太陽電池セル20に接続される。また、インターコネクタ10Xと両面電極型太陽電池セル20との接続箇所は、両面電極型太陽電池セル20の裏面に位置している。そのため、インターコネクタ10Xと両面電極型太陽電池セル20とが半田付けで接続される際に、両面電極型太陽電池セル20と透明基板41との間に配置された透明樹脂42aに半田付けの熱影響が及ばないようにすることができる。
特開2009−43842号公報
裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを含む裏面電極型太陽電池モジュールにおいては、インターコネクタを用いないため、従来の両面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法を適用することができない。
仮に、従来の両面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法を応用して、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを半田付けした場合、配線シートの厚さがインターコネクタの厚さに比較して極めて薄いため、半田付けの熱影響が透明樹脂に及び、透明樹脂の一部が溶融して透明樹脂中に気泡が発生する。透明樹脂中に気泡が発生した場合には、裏面電極型太陽電池セルの封止が不十分となる。裏面電極型太陽電池モジュールの外部から水分などが気泡部分に浸入した場合、裏面電極型太陽電池セルの耐久性が低下する。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、リワークによる裏面電極型太陽電池セルの耐久性の低下が抑制された、裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法および裏面電極型太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明に基づく裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法は、基材および基材上に形成された配線を含む第1配線シートと、配線に電気的に接続された複数の裏面電極型太陽電池セルとが、封止材によって封止された太陽電池モジュールのリワーク方法である。裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法は、複数の裏面電極型太陽電池セルのうちの少なくとも1つの裏面電極型太陽電池セルに接合されている部分の第1配線シートを除去する工程と、第1配線シートを除去する工程において除去された部分の第1配線シートに接続されていた裏面電極型太陽電池セルを除去する工程と、裏面電極型太陽電池セルを除去する工程において除去された裏面電極型太陽電池セルに接着されていた封止材を除去する工程とを備える。また、裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法は、基材および基材上に形成された配線を含む第2配線シートの配線に裏面電極型太陽電池セルが電気的に接続されている交換用ユニットを用意する工程と、封止材を除去する工程において封止材が除去された部分に、他の封止材を配置する工程と、第1配線シートの配線と第2配線シートの配線との接続用の導電性材料を供給する工程と、第1配線シートの除去された部分に第2配線シートを配置する工程とを備える。さらに、裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法は、他の封止材と交換用ユニットとを、減圧雰囲気下において加熱しつつ加圧することにより接着する工程と、上記接着する工程より後、または同時に、導電性材料を加熱することにより、第1配線シートの配線と第2配線シートの配線とを接続する工程とを備える。
好ましくは、上記第2配線シートを配置する工程は、第2配線シートを第1配線シートに対して位置決めする工程と、位置決めされた第2配線シートを第1配線シートに対して仮固定する工程とを含む。
本発明の一形態の、上記第2配線シートを仮固定する工程においては、第2配線シートをテープ状部材により第1配線シートに対して仮固定する。
本発明の一形態の、上記第2配線シートを仮固定する工程においては、第2配線シートの配線を第1配線シートの配線に導電性材料を挟んで接続されるように仮固定する。
本発明の一形態の、上記第2配線シートを仮固定する工程においては、仮固定された第2配線シートと第1配線シートとの間において所定の力以上の力が作用した際に、第2配線シートが第1配線シートに対して位置決めされた状態を維持しつつ、第2配線シートの配線が第1配線シートの配線から分離できるように仮固定する。
本発明に基づく裏面電極型太陽電池モジュールは、基材およびこの基材上に形成された配線を含む第1配線シートと、第1配線シートの配線に電気的に接続された複数の裏面電極型太陽電池セルとを備えている。また、裏面電極型太陽電池モジュールは、基材およびこの基材上に形成された配線を含む第2配線シートと、第2配線シートの配線に裏面電極型太陽電池セルが電気的に接続された交換用ユニットと、複数の裏面電極型太陽電池セルが接続された第1配線シートおよび交換用ユニットを封止する封止材とを備えている。第1配線シートは開口部を有し、交換用ユニットの第2配線シートは上記開口部に配置され、第1配線シートの配線と第2配線シートの配線とが導電性材料により電気的に接続されている。
本発明の一形態においては、第1配線シートと第2配線シートとに跨るようにテープ状部材が配置されている。
好ましくは、テープ状部材の基材が上記封止材と同一の材料から形成されている。
本発明によれば、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを含む裏面電極型太陽電池モジュールにおいて、リワークによる裏面電極型太陽電池セルの耐久性の低下が抑制できる。
本発明の実施形態1に係る裏面電極型太陽電池モジュールに含まれる配線シートの構成を示す平面図である。 図1の配線シートをII−II線矢印方向に見た図である。 同実施形態に係る太陽電池モジュールに含まれる裏面電極型太陽電池セルの構成を示す断面図である。 図3の裏面電極型太陽電池セルを矢印IVから見た図である。 裏面電極型太陽電池セルの電極の配置の第1の変形例を示す平面図である。 裏面電極型太陽電池セルの電極の配置の第2の変形例を示す平面図である。 同実施形態に係る裏面電極型太陽電池ストリングを受光面側から見た状態を示す平面図である。 図7をVIII−VIII線矢印方向から見た断面図である。 裏面電極型太陽電池モジュールの構成部材が積層された状態を示す断面図である。 封止材により一体化された裏面電極型太陽電池モジュールの構造を示す断面図である。 交換用ユニットの構成部材が積層された状態を示す断面図である。 交換用ユニットの構成部材が互いに接合された状態を示す断面図である。 裏面電極型太陽電池モジュール800において不良が発生した部分を主に示す断面図である。 裏面保護シートおよび裏面保護シート側の封止材が除去された状態を示す断面図である。 不良箇所が存在した除去部分近傍を示す平面図である。 図15をXVI−XVI線矢印方向から見た図である。 除去部分にリワーク用の他の封止材を配置した状態を示す断面図である。 交換用ユニットが除去部分に配置された状態を裏面側から見た状態を示す平面図である。 交換用ユニットが除去部分に配置された状態を示す断面図である。 位置決めされた交換用ユニットがテープ状部材により仮固定された状態を示す平面図である。 位置決めされた交換用ユニットが変形例のテープ状部材により仮固定された状態を示す平面図である。 交換用ユニットが透明基板に接着された状態を示す断面図である。 交換用ユニットの配線シートにおいて導電性材料と接している部分の絶縁性基材が除去された状態を示す断面図である。 交換用ユニットが電気的に接続された裏面電極型太陽電池ストリングの裏面側に封止材および裏面保護シートが配置された状態を示す断面図である。 リワークされた裏面電極型太陽電池モジュールの構成を示す平面図である。 図25のXXVI−XXVI線矢印方向から見た断面図である。 交換用ユニットが位置決めされて配置された裏面電極型太陽電池モジュールがラミネータ装置内に載置された状態を示す断面図である。 ラミネータ装置によって裏面電極型太陽電池モジュールを真空圧着し始める状態を示す断面図である。 従来の太陽電池モジュールの断面図である。 裏面保護シートと裏面保護シート側の透明樹脂とを剥離した状態を示す断面図である。 不良品の両面電極型太陽電池セルに接続されていたインターコネクタと、両面電極型太陽電池セルとの、接続が切られた状態を示す断面図である。 不良品の両面電極型太陽電池セルが取外された状態を示す断面図である。 交換用の両面電極型太陽電池セルと透明樹脂とを取付ける状態を示す断面図である。 交換用の両面電極型太陽電池セルがインターコネクタで接続された状態を示す断面図である。 インターコネクタに接続された両面電極型太陽電池セルを封止する状態の断面図である。 リワーク完了後の太陽電池モジュールの断面図である。
以下、本発明に係る裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法および裏面電極型太陽電池モジュールの実施形態1について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰返さない。
実施形態1
図1は、本発明の実施形態1に係る裏面電極型太陽電池モジュールに含まれる配線シートの構成を示す平面図である。図2は、図1の配線シートをII−II線矢印方向に見た図である。
図1に示すように、第1配線シートである配線シート100は、シート状の絶縁性基材110と、絶縁性基材110の一方の表面上に形成された、n型用配線120およびp型用配線130を含む配線140と、接続用配線150と、出力取出し配線120e,130eとから構成されている。
n型用配線120、p型用配線130、接続用配線150および出力取出し配線120e,130eは、それぞれ導電性を有している。n型用配線120およびp型用配線130のそれぞれは、所定の間隔を開けて形成された長手方向を有する複数の矩形部を有している。n型用配線120の矩形部とp型用配線130の矩形部とは、矩形部の長手方向に直交する方向において、所定の間隔を置いて、1本ずつ交互に並列に配置されている。
接続用配線150は、n型用配線120およびp型用配線130の矩形部の長手方向に直交する方向に延在し、n型用配線120およびp型用配線130の矩形部は、接続用配線150に接続されている。n型用配線120およびp型用配線130は、それぞれ櫛歯状に形成されている。n型用配線120およびp型用配線130の矩形部の長手方向に隣り合うn型用配線120とp型用配線130とは、接続用配線150によって電気的に接続されている。
配線シート100の一方の終端に位置しているn型用出力取出し配線120eは、n型用配線120の矩形部の長手方向に直交する方向に延在して、n型用配線120に接続されている。配線シート100の他方の終端に位置しているp型用出力取出し配線130eは、p型用配線130の矩形部の長手方向に直交する方向に延在して、p型用配線130に接続されている。
また、配線シート100においては、n型用配線120およびp型用配線130の矩形部を、それぞれ1本ずつ交互に配置したが、n型用配線120およびp型用配線130の矩形部のうちの少なくとも一方を、1本ではなく複数本ずつ交互に配置してもよい。n型用配線120またはp型用配線130のいずれか一方の配線が、他方の配線同士の間に少なくとも部分的に位置する箇所が存在するように形成されていればよい。
図2に示すように、配線シート100においては、絶縁性基材110の一方の表面上にのみn型用配線120およびp型用配線130が形成されている。
絶縁性基材110の材質としては、ポリエチレンナフタレート(PEN:Polyethylene naphthalate)を用いたが、電気絶縁性を有する材質であれば特に限定されない。絶縁性基材110の材質として、たとえば、PET、ポリエチレンテレフタレート(PET:Polyethylene terephthalate)、ポリフェニレンサルファイド(PPS:Polyphenylene sulfide)、ポリビニルフルオライド(PVF:Polyvinyl fluoride)およびポリイミド(Polyimide)からなる群から選択された少なくとも1種の樹脂を含む材質を用いることが好ましい。
また、絶縁性基材110の厚さは特に限定されず、たとえば、25μm以上150μm以下とすることができる。なお、絶縁性基材110は、1層のみからなる単層構造であってもよく、2層以上からなる複数層構造であってもよい。または、絶縁性基材110は、メッシュ構造であってもよい。
配線140、接続用配線150および出力取出し配線120e,130eの材質としては、無酸素銅(OFC:oxygen free copper)を用いたが導電性の材質のものであれば特に限定されない。配線の材質として、たとえば、銅、アルミニウムおよび銀からなる群から選択された少なくとも1種を含む金属などを用いることが好ましい。また、配線16の厚さは、18μmとしたが、これに限定されず、たとえば、10μm以上50μm以下とすることができる。配線16の形状は、上述した形状に限定されず、適宜設定することができる。
配線140の少なくとも一部の表面には、たとえば、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、錫(Sn)、はんだ(SnPb)、およびITO(Indium Tin Oxide)からなる群から選択された少なくとも1種を含む導電性物質を被膜することが好ましい。この場合には、配線シート100の配線140と、後述する裏面電極型太陽電池セルの電極との電気的接続を良好なものとし、配線140の耐候性を向上させることができる。
また、配線140の少なくとも一部の表面に、たとえば、防錆処理または黒化処理などの表面処理を施してもよい。なお、配線140は、1層のみからなる単層構造であってもよく、2層以上からなる複数層構造であってもよい。
図1,2に示すように、本実施形態の配線シートには、位置決め用マーク160が、絶縁性基材110の一方の表面上に形成されている。位置決め用マーク160の形成位置および作用については後述する。
図3は、本実施形態に係る太陽電池モジュールに含まれる裏面電極型太陽電池セルの構成を示す断面図である。図3に示すように、裏面電極型太陽電池セル200には、n型またはp型の半導体基板であるシリコン基板210を用いた。
裏面電極型太陽電池セル200の受光面となる、凹凸形状を有するシリコン基板210の表面上に、反射防止膜270が形成されている。裏面電極型太陽電池セル200の裏面となる、シリコン基板210の裏面上にパッシベーション膜260が形成されている。
また、シリコン基板210の内部の裏面側に、リンなどのn型不純物が拡散されたn型不純物拡散領域220と、ボロンなどのp型不純物が拡散されたp型不純物拡散領域230とが形成されている。n型不純物拡散領域220とp型不純物拡散領域230とは、互いに所定の間隔を置いて交互に形成されている。
パッシベーション膜260に設けられたコンタクトホールを通してn型不純物拡散領域220に接続されたn型用電極240が、パッシベーション膜260の裏面側に突出するよう形成されている。パッシベーション膜260に設けられたコンタクトホールを通してp型不純物拡散領域230に接続されたp型用電極250が、パッシベーション膜260の裏面側に突出するよう形成されている。
n型またはp型の導電型を有するシリコン基板210の内部では、n型不純物拡散領域220またはp型不純物拡散領域230とシリコン基板210との界面において、複数のpn接合が形成されている。よって、n型不純物拡散領域220に接続されたn型用電極240、および、p型不純物拡散領域230に接続されたp型用電極250の各々は、シリコン基板210の内部の裏面側に形成された複数のpn接合にそれぞれ対応した電極となる。
図4は、図3の裏面電極型太陽電池セルを矢印IVから見た図である。図4に示すように、n型用電極240およびp型用電極250は、所定の間隔を置いて形成された長手方向を有する複数の矩形部を有している。n型用電極240の矩形部とp型用電極250の矩形部とは、矩形部の長手方向に直交する方向において、所定の間隔を開けて、1本ずつ交互に配置されている。
裏面電極型太陽電池セル200の裏面における一方の端部近傍に、n型用電極240の矩形部の長手方向に直交する方向に延在し、n型用電極240のすべての矩形部と連続する幹部が形成されている。このように、n型用電極240は、櫛歯状に形成されている。
裏面電極型太陽電池セル200の裏面における他方の端部近傍に、p型用電極250の矩形部の長手方向に直交する方向に延在し、p型用電極250のすべての矩形部と連続する幹部が形成されている。このように、p型用電極250は、櫛歯状に形成されている。
なお、n型用電極240およびp型用電極250のそれぞれの形状および配置は、上記の構成に限られず、配線シート100のn型用配線120およびp型用配線130にそれぞれ電気的に接続可能な形状および配置であればよい。
図5は、裏面電極型太陽電池セルの電極の配置の第1の変形例を示す平面図である。図6は、裏面電極型太陽電池セルの電極の配置の第2の変形例を示す平面図である。図5に示すように、第1の変形例の裏面電極型太陽電池セル200aの電極においては、矩形状のn型用電極240aおよびp型用電極250aが、それぞれ同じ方向に延在するように設けられている。n型用電極240aおよびp型用電極250aは、シリコン基板210の裏面において、n型用電極240aおよびp型用電極250aが延在する方向に直交する方向に、それぞれ1本ずつ交互に配置されている。
図6に示すように、第2の変形例の裏面電極型太陽電池セル200bの電極においては、点状のn型用電極240bおよびp型用電極250bが、それぞれ行列状に配置されている。n型用電極240bが配置された列と、p型用電極250bが配置された列とは、それぞれ1列ずつ交互に配置されている。n型用電極240bが配置された行と、p型用電極250bが配置された行とは、それぞれ1行ずつ交互に配置されている。
なお、電極の配置においては、n型用電極240,240a,240bおよびp型用電極250,250a,250bを、それぞれ1本または1行もしくは1列ずつ交互に配置したが、n型用電極240,240a,240bおよびp型用電極250,250a,250bのうちの少なくとも一方を、複数本または複数行もしくは複数列ずつ交互に配置してもよい。n型用電極240,240a,240bおよびp型用電極250,250a,250bのいずれか一方の電極が、他方の電極同士の間に少なくとも部分的に位置する箇所が存在するように形成されていればよい。
シリコン基板210としては、たとえば、n型またはp型の多結晶シリコンまたは単結晶シリコンなどを用いることができる。n型用電極240およびp型用電極250としては、たとえば、銀などの金属からなる電極を用いることができる。パッシベーション膜260としては、たとえば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層体などを用いることができる。反射防止膜270としては、たとえば、窒化シリコン膜などを用いることができる。
なお、本発明における裏面電極型太陽電池セルの概念には、上述したシリコン基板210の一方の表面側(裏面側)のみにn型用電極240およびp型用電極250が形成された構成に限られず、半導体基板に設けられた貫通孔に電極の一部を配置した構成の太陽電池セルであるMWT(Metal Wrap Through)セルなどのいわゆるバックコンタクト型太陽電池セルのすべてが含まれる。
図7は、本実施形態に係る裏面電極型太陽電池ストリングを受光面側から見た状態を示す平面図である。図8は、図7をVIII−VIII線矢印方向から見た断面図である。本実施形態においては、裏面電極型太陽電池ストリングの一例として、図1,2に示す配線シート100の配線140に、図3,4に示す裏面電極型太陽電池セル200の電極を接続したが、裏面電極型太陽電池ストリングの構成はこれに限定されない。ここで、配線シート100と裏面電極型太陽電池セル200との接続とは、配線シート100の配線140と裏面電極型太陽電池セル200の電極とが導通状態となるように接続されていることをいう。
図7,8に示すように、本実施形態の裏面電極型太陽電池ストリング300においては、裏面電極型太陽電池セル200の裏面側と、配線シート100の配線が形成されている側とが対向するように、配線シート100上に裏面電極型太陽電池セル200が配置されている。
図8に示すように、裏面電極型太陽電池セル200の裏面に形成されたn型用電極240は、配線シート100の絶縁性基材110の表面上に形成されたn型用配線120と接続されている。裏面電極型太陽電池セル200の裏面に形成されたp型用電極250は、配線シート100の絶縁性基材110の表面上に形成されたp型用配線130と接続されている。
図1に示すように、矩形部の長手方向において隣り合うn型用配線120とp型用配線130とは、接続用配線150によって電気的に接続されているため、配線シート100上において矩形部の長手方向に隣り合うようにして配置される裏面電極型太陽電池セル200同士は、配線を通じて互いに電気的に接続される。図7,8に示すように裏面電極型太陽電池ストリング300においては、配線シート100上に配置されたすべての裏面電極型太陽電池セル200同士が、電気的に直列に接続されている。
裏面電極型太陽電池セル200の受光面に光が入射することによって発生した電流は、n型用電極240からn型用配線120に、p型用電極250からp型用配線130に取り出される。n型用配線120およびp型用配線130に取り出された電流は、配線シート100の終端にそれぞれ位置しているn型用出力取出し配線120eおよびp型用出力取出し配線130eから裏面電極型太陽電池ストリング300の外部に取り出される。
また、図7,8に示すように、位置決め用マーク160が、配線シート100の一方の表面上において、接合される裏面電極型太陽電池セル200との対向領域の縁部に配置されている。位置決め用マーク160は、配線シート100の配線の延びる方向において、接合される裏面電極型太陽電池セル200の中央の位置に対応して配置されている。
以下、図7および図8に示される構成の裏面電極型太陽電池ストリング300の製造方法の一例について説明する。
まず、図1に示す配線シート100および図3に示す裏面電極型太陽電池セル200の少なくとも一方の表面上に、Sn−Bi系半田からなる接合部材が供給される。接合部材としては、半田、導電性接着材、異方導電性フィルムおよび異方導電性ペーストからなる群から選択された少なくとも1種の接合部材が用いられてもよい。その後に、n型用電極240とn型用配線120とが電気的に接続されるとともに、p型用電極250とp型用配線130とが電気的に接続されるように、配線シート100上に裏面電極型太陽電池セル200が配置される。
配線シート100と裏面電極型太陽電池セル200とが圧着されつつ加熱処理されることによって、上記の接着材の接着力を利用して、配線シート100と裏面電極型太陽電池セル200とが接合される。これにより、裏面電極型太陽電池セル200のn型用電極240と配線シート100のn型用配線120とが電気的に接続された状態で固定されて接合されるとともに、裏面電極型太陽電池セル200のp型用電極250と配線シート100のp型用配線130とが電気的に接続された状態で固定されて接合されることになる。
上記の半田、導電性接着材、異方導電性フィルムおよび異方導電性ペーストなどの電気導電性を有する接着材は、太陽電池ストリングに短絡が生じない位置に供給されている。
なお、太陽電池ストリングの概念には、配線シート100の表面上において複数の裏面電極型太陽電池セル200が直線状に電気的に接続されているものに限られず、図7に示すように複数の裏面電極型太陽電池セル200が直線状以外のたとえばマトリクス状などの形状に電気的に接続されているものも含まれる。
以下、本実施形態に係る、リワーク前の裏面電極型太陽電池モジュールの製造方法の一例について説明する。なお、以下においては、裏面電極型太陽電池モジュールの一例として、図7および図8に示す構成の裏面電極型太陽電池ストリングを封止材中に封止した構成の裏面電極型太陽電池モジュールについて説明するが、本発明の裏面電極型太陽電池モジュールの構成はこの構成に限られない。
図9は、裏面電極型太陽電池モジュールの構成部材が積層された状態を示す断面図である。図10は、封止材により一体化された裏面電極型太陽電池モジュールの構造を示す断面図である。
図9に示すように、透明基板410上にEVA樹脂からなる第1の封止材である封止材420aが配置される。裏面電極型太陽電池セル200と封止材420aとが接するように、封止材420a上に裏面電極型太陽電池ストリング300が配置される。裏面電極型太陽電池ストリング300上にEVA樹脂からなる第2の封止材である封止材420bが配置される。封止材420b上に裏面保護シート640が配置される。
次に、封止材420aが裏面電極型太陽電池ストリング300の裏面電極型太陽電池セル200に圧着されるとともに、封止材420bが裏面電極型太陽電池ストリング300の配線シート100に圧着された状態で加熱処理されることによって、封止材420aと封止材420bとが一体化された状態で硬化される。
具体的には、圧着および加熱処理は、たとえば、真空圧着および加熱処理が可能なラミネータ装置を用いて行なわれる。ラミネータ装置により加熱されつつ加圧されることによって、封止材420aおよび封止材420bは、熱変形され、かつ、熱硬化される。封止材420aと封止材420bとが一体化されて封止材420となることにより、封止材420中に裏面電極型太陽電池ストリング300が包み込まれるように封止される。
その結果、図10に示すように、封止材420aと封止材420bとが一体化されてなる封止材420中に、裏面電極型太陽電池ストリング300が封止されてなる裏面電極型太陽電池モジュール800が作製される。
なお、真空圧着とは、大気圧よりも減圧した雰囲気下で圧着させる処理のことである。また、上記の加熱処理においては、封止材420aおよび封止材420bの各々が、たとえば、エチレンビニルアセテート樹脂(EVA樹脂)からなる場合には、封止材420aおよび封止材420bは、100℃以上200℃以下の温度まで加熱される。
裏面保護シート640としては、封止材420の裏面を保護することができるものであれば特に限定されず、たとえば、PETなどの耐候性フィルムを用いることができる。また、封止材420中への水蒸気または酸素の透過を十分に抑制して長期的な信頼性を確保する観点から、裏面保護シート640は、たとえば、アルミニウムなどの金属フィルムを含むように形成されていてもよい。
裏面電極型太陽電池モジュールの端面などの裏面保護シート640を密着させることが難しい部分には、たとえば、ブチルゴムテープなどの水分透過防止テープを用いることにより、裏面電極型太陽電池モジュールと裏面保護シート640とを完全に密着させることができる。
以下、本実施形態に係る、リワーク用の交換用ユニットの製造方法の一例について説明する。なお、以下においては、交換用ユニットの一例として、1つの裏面電極型太陽電池セルとそれが接合された配線シートとからなる交換用ユニットについて説明するが、交換用ユニットはこの構成に限られない。
図11は、交換用ユニットの構成部材が積層された状態を示す断面図である。図12は、交換用ユニットの構成部材が互いに接合された状態を示す断面図である。
まず、1つの裏面電極型太陽電池セル200Xと、裏面電極型太陽電池セル200Xに対応した第2配線シートである配線シート100Xとが用意される。裏面電極型太陽電池セル200Xは、上述の裏面電極型太陽電池セル200と同一の構成を有している。配線シート100Xは、1つの裏面電極型太陽電池セル200Xのみが接合可能であること以外は、上述の配線シート100と同一の構成を有している。具体的には、配線シート100Xは、絶縁性基材と、絶縁性基材の表面上にパターンニングされた櫛歯状のn型用配線および櫛歯状のp型用配線を含む配線とを備えている。
配線シート100Xおよび裏面電極型太陽電池セル200Xの少なくとも一方の表面上に、半田、導電性接着材、異方導電性フィルムおよび異方導電性ペーストからなる群から選択された少なくとも1種の接合材料が供給される。この半田、導電性接着材、異方導電性フィルムおよび異方導電性ペーストなどの電気導電性を有する接合材料は、交換用ユニット600aに短絡が生じない位置に供給されている。
図11に示すように、配線シート100Xのn型用配線と裏面電極型太陽電池セル200Xのn型用電極とが電気的に接続されるとともに、配線シート100Xのp型用配線と裏面電極型太陽電池セル200Xのp型用電極とが電気的に接続されるように、配線シート100X上に裏面電極型太陽電池セル200Xが配置される。
その後、配線シート100Xと裏面電極型太陽電池セル200Xとを圧着させつつ加熱処理することによって、上記の接合材料の接着力を利用して、配線シート100Xと裏面電極型太陽電池セル200Xとが接合される。これにより、配線シート100Xのn型用配線と裏面電極型太陽電池セル200Xのn型用電極とが電気的に接続された状態で接合されるとともに、配線シート100Xのp型用配線と裏面電極型太陽電池セル200Xのp型用電極とが電気的に接続された状態で接合される。
配線シート100Xの配線は、裏面電極型太陽電池セル200Xに比較して熱膨張係数が大きい。そのため、加熱により配線シート100Xの配線が裏面電極型太陽電池セル200Xに比べて配線の長手方向に伸びた状態で、接合材料が硬化して配線シート100Xと裏面電極型太陽電池セル200Xとが接合される。加熱終了後は、長手方向に伸びていた配線が縮もうとするため、図12に示すように、交換用ユニット600aには、配線の長手方向の中央部が端部に比べて裏面電極型太陽電池セル200X側に凸状となるように配線の長手方向において反りが発生している。
以下、本実施形態における裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法について説明する。
図13は、裏面電極型太陽電池モジュール800において不良が発生した部分を主に示す断面図である。図10,13に示す状態の裏面電極型太陽電池モジュール800において、直列に接続された裏面電極型太陽電池セル200の出力が導通検査またはEL(Electro-Luminescence)発光測定などにより評価される。この評価によって、裏面電極型太陽電池セル200そのものの不良または接合不良などの不良箇所が判明した場合、裏面電極型太陽電池モジュールのリワークが行なわれる。
図14は、裏面保護シートおよび裏面保護シート側の封止材が除去された状態を示す断面図である。図14に示すように、不良箇所の裏面電極型太陽電池セル200を除去するために、裏面電極型太陽電池モジュール800から裏面保護シート640が剥離される。その後、裏面保護シート640側の封止材420の一部が除去される。
次に、不良箇所に該当する裏面電極型太陽電池セル200およびその裏面電極型太陽電池セル200に接続されている部分の配線シート100が除去される。本実施形態においては、不良箇所が存在した除去部分430が1箇所の場合について説明するが、複数の不良箇所が存在する場合には、不良箇所が存在する全ての部分においてリワークが行なわれる。
図15は、不良箇所が存在した除去部分近傍を示す平面図である。図16は、図15をXVI−XVI線矢印方向から見た図である。
図15,16に示すように、不良箇所が存在した除去部分430の除去方法としては、まず、除去される裏面電極型太陽電池セル200と接合されている部分の配線シート100が除去される。具体的には、カッターなどの刃物で配線シート100の除去部分430の外周に切り込みが入れられ、その切り込みを起点にして除去部分430の配線シート100が裏面電極型太陽電池セル200から剥離される。このとき、カッターの刃が、封止材420に届いてもよい。配線シート100には、除去部分430の位置に開口部が形成される。
その後、封止材420により透明基板410に固着されている裏面電極型太陽電池セル200が除去される。予め、裏面電極型太陽電池セル200に金槌またはハンマーなどで亀裂が入れられ、エンドミルによって裏面電極型太陽電池セル200が透明基板410から除去される。他の方法として、電動彫刻刀、サンドブラスト、アイスブラスト、ウォータージェット、電動かんな、超音波カッター、レーザー、および、シリコーンゴムまたはウレタンゴムなどのゴム材料を用いたラビングなどのいずれかの方法によって、裏面電極型太陽電池セル200が透明基板410から除去されてもよい。また、封止材420は除去されずに、裏面電極型太陽電池セル200が封止材420から剥離されて除去されてもよい。
次に、除去部分430の透明基板410上に付着している封止材420が、エンドミルを用いて除去される。封止材420の除去は、上記の裏面電極型太陽電池セル200を除去可能な方法と同様の方法により行なうことができる。また、亀裂が入れられた裏面電極型太陽電池セル200が封止材420と付着した状態で、裏面電極型太陽電池セル200と封止材420とが一緒に透明基板410から引き剥がされて除去されてもよい。
エンドミルを透明基板410に接触しないように移動させるために、エンドミルの先端と透明基板410との間隔は200μmとした。エンドミルを用いることにより、エンドミルが透明基板410に直接接触していなくても、透明基板410上の封止材420を除去することができる。封止材420は、透明基板410の表面から完全に除去されてもよく、一部のみ除去されてもよい。または、封止材420は全く除去されなくてもよい。
その後、図16に示すように、交換用ユニット600aの配線シート100Xと接続される部分において、配線シート100の絶縁性基材110が除去されて、配線シート100の配線140が露出される。絶縁性基材110の除去には、CO2レーザを用いたが、エンドミルまたはエキシマレーザなどを用いてもよい。
図17は、除去部分にリワーク用の他の封止材を配置した状態を示す断面図である。図17に示すように、除去部分430の透明基板410上に封止材420a,420bと同一の材料であるEVA樹脂からなる、他の封止材である封止材420xが配置される。
その後、図15,16に示す配線シート100において除去部分430と繋がっていた部分の接続用配線150e上に、導電性材料が供給される。上述の通り、配線シート100は、交換用ユニット600aの配線シート100Xと接続される部分において、絶縁性基材110が除去されて接続用配線150eのみになっている。導電性材料は、絶縁性基材110が除去された部分に供給される。言い換えると、導電性材料は、接続用配線150eの絶縁性基材110側の面上に供給される。
導電性材料としては、Sn−Bi系共晶半田ペーストを用いたが、Sn−In系の半田を用いてもよい。また、導電性材料としては、半田と接着剤とが混合された半田樹脂混合材料または銀ペーストなどが使用可能である。導電性材料の供給には、ディスペンサーを用いたが、印刷機などを用いてもよい。導電性材料は、交換用ユニット600aの配線シート100Xの配線に供給されてもよい。
次に、除去部分430に新たに組み込まれる、交換用ユニット600aが用意される。なお、交換用ユニット600aは、上述のとおり、裏面電極型太陽電池セル200Xと配線シート100Xとの熱膨張係数の違いにより、配線140の長手方向の中央部が端部に比べて裏面電極型太陽電池セル200X側に凸状となるように配線140の長手方向において反っている。交換用ユニット600aは、除去部分430に配置される。交換用ユニット600aの配線シート100Xは、配線シート100の開口部に配置される。
図18は、交換用ユニットが除去部分に配置された状態を裏面側から見た状態を示す平面図である。図18においては、簡単のため、配線140の長手方向において、交換用ユニット600aと接続される部分の配線シートを図示していない。図19は、交換用ユニットが除去部分に配置された状態を示す断面図である。
図18に示すように、配線シート100の一部である、1つの裏面電極型太陽電池セル200が対向配置される部分の配線シート100Yには、n型用配線120Yとp型用配線130Yと位置決め用マーク160Yとが形成されている。配線の長手方向に直交する方向において除去部分430を挟んで配線シート100Yに隣接する、配線シート100の一部である配線シート100Zには、n型用配線120Zとp型用配線130Zと位置決め用マーク160Zとが形成されている。
図19に示すように、交換用ユニット600aは、封止材420x上に配置される。交換用ユニット600aは、配線140の長手方向の中央部が端部に比べて裏面電極型太陽電池セル200X側に凸状となるように配線140の長手方向において反っているため、配線140の長手方向における配線シート100Xの端部は、配線シート100の導電性材料630が供給された位置から大きく離隔している。
この状態で交換用ユニット600aの配線シート100Xは、配線シート100に対して位置決めされる。図18に示すように、配線140の長手方向と直交する方向において、交換用ユニット600aに隣接する配線シート100の一部分である配線シート100Yおよび配線シート100Zの少なくとも一方と、交換用ユニット600aとが位置合わせされる。
具体的には、図18に示すように、交換用ユニット600aの配線シート100Xの位置決め用マーク160Xと、配線シート100Yの位置決め用マーク160Yとが対向配置されるように、配線シート100Xと配線シーと100Yとが位置決めされる。
または、図18に示すように、交換用ユニット600aの配線シート100Xの位置決め用マーク160Xと、配線シート100Zの位置決め用マーク160Zとが対向配置されるように、配線シート100Xと配線シート100Zとが位置決めされる。
このように、交換用ユニット600aが封止材420xと接している位置である、交換用ユニット600aの反りの凸部付近で、交換用ユニット600aの配線シート100Xと配線シート100とを位置合わせすることにより、反っている交換用ユニット600aを安定して位置決めすることができる。
交換用ユニット600aが除去部分430に固定されるためには、封止材420xが溶融された後、硬化されることにより、交換用ユニット600aと透明基板410とが接着される必要がある。封止材420xの溶融および硬化は、ラミネータ装置を用いた真空圧着および加熱処理により行なわれる。
封止材420xは、溶融前の状態において接着性を有していない。そのため、上記のように封止材420x上に位置決めされて配置された交換用ユニット600aは、その位置が固定されていない。よって、ラミネータ装置にて処理されるために、交換用ユニット600aが仮固定されない状態でラミネータ装置内に移動された場合、交換用ユニット600aの位置ずれが発生する。特に、交換用ユニット600aは反っているため、位置ずれが発生しやすい。
そこで、本実施形態においては、テープ状部材を用いて交換用ユニット600aの仮固定が行なわれる。ただし、交換用ユニット600aの仮固定は、テープ状部材を用いて行なわれる場合に限られず、たとえば、交換用ユニット600aの反りを矯正しつつ、交換用ユニット600aを仮固定可能な治具などにより行なわれてもよい。
図20は、位置決めされた交換用ユニットがテープ状部材により仮固定された状態を示す平面図である。図20に示すように、位置決めされた交換用ユニット600aの配線シート100Xと配線シート100とに跨るように、テープ状部材900が配置される。テープ状部材900の一方の面は、接着性を有する接着面である。この接着面の接着力を利用して、上記の仮固定が行なわれる。
本実施形態においては、図20に示すように、配線シート100Xと配線シート100Zとは、3枚のテープ状部材900で仮固定されている。3枚のテープ状部材900のうちの1枚は、配線シート100Xの位置決め用マーク160Xと配線シート100Zの位置決め用マーク160Zとを覆うように配置されている。この位置に配置されたテープ状部材900は、交換用ユニット600aの反りの影響をほとんど受けずに、配線シート100Xと配線シート100Zとを安定して位置決めしつつ、仮固定することができる。
他の2枚のテープ状部材900は、配線140の長手方向において配線シート100Xの両端部近傍にそれぞれ配置されている。この2枚のテープ状部材900は、交換用ユニット600aの反りを矯正しつつ、配線シート100Xと配線シート100Zとを仮固定している。
同様に、配線シート100Xと配線シート100Yとは、3枚のテープ状部材900で仮固定されている。3枚のテープ状部材900のうちの1枚は、配線シート100Xの位置決め用マーク160Xと配線シート100Yの位置決め用マーク160Yとを覆うように配置されている。この位置に配置されたテープ状部材900は、交換用ユニット600aの反りの影響をほとんど受けずに、配線シート100Xと配線シート100Yとを安定して位置決めしつつ、仮固定することができる。
他の2枚のテープ状部材900は、配線140の長手方向において配線シート100Xの両端部近傍にそれぞれ配置されている。この2枚のテープ状部材900は、交換用ユニット600aの反りを矯正しつつ、配線シート100Xと配線シート100Yとを仮固定している。
このように仮固定された状態では、配線シート100Xの配線は、導電性材料630を挟んで配線シート100の接続用配線150eに接続されている。
テープ状部材900を用いた交換用ユニット600aの仮固定においては、テープ状部材900の接着面が大きな接着強度を有していなくても、テープ状部材900の基材の剛性によって、交換用ユニット600aの配線シート100Xを仮固定することができる。
また、ラミネータ装置で真空圧着および加熱処理を行なう際に、交換用ユニット600aの配線シート100Xに応力が負荷された場合、テープ状部材900の接着面と配線シート100Xとの接着面が容易に剥離する。そのため、裏面電極型太陽電池セル200Xに過度の応力が負荷されることがなく、裏面電極型太陽電池セル200Xの応力負荷による割れの発生が防止される。なお、ラミネータ装置での処理開始後にテープ状部材900が剥離した場合には、その剥離後に、配線シート100Xと配線シート100Yとの位置ずれは発生しない。
これに対して、反りを有する交換用ユニット600aの配線シート100Xが接着剤などの樹脂材料により仮固定された場合には、反りを矯正しつつ仮固定される必要があるため、配線シート100Xはエポキシ樹脂などにより配線シート100に強固に接着される必要がある。
しかしながら、配線シート100Xが配線シート100に強固に接着された場合、ラミネータ装置で真空圧着および加熱処理が行なわれる際に、配線シート100Xに接合された裏面電極型太陽電池セル200Xの一部に過度に応力が発生し、裏面電極型太陽電池セル200Xに割れが発生する。
よって、テープ状部材900による仮固定のように、仮固定された配線シート100Xと配線シート100との間において所定の力以上の力が作用した際に、配線シート100Xが配線シート100に対して位置決めされた状態を維持しつつ、配線シート100Xの配線が配線シート100の配線から分離できるように仮固定されていることが好ましい。
テープ状部材900の基材としては、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレートおよびポリイミドなどが使用可能である。本実施形態においては、テープ状部材900の基材として、封止材420を構成する封止材と同一の材料であるEVAからなる透明樹脂を用いた。
テープ状部材900の基材としてEVA樹脂を用いた場合には、後述する、裏面側の封止材420yと裏面保護シート640bとが配置された後の真空圧着および加熱処理によって、テープ状部材900と封止材420yとを一体化させることができる。
テープ状部材900と封止材420yとが一体化されることで、リワーク後の裏面電極型太陽電池モジュールを受光面側から見たときに、交換用ユニット600aの裏面電極型太陽電池セル200Xと裏面電極型太陽電池セル200Y,200Zとの間に見られるテープ状部材900と封止材420yとの界面が無くなり、外観上好ましい。
図21は、位置決めされた交換用ユニットが変形例のテープ状部材により仮固定された状態を示す平面図である。図21に示すように、本実施形態の変形例においては、位置決めされた交換用ユニット600aの配線シート100Xと配線シート100とに跨るように、テープ状部材910が配置される。テープ状部材910は、封止材420yと同一の材料から形成されており、接着性を有していない。
配線シート100Xと配線シート100Y,100Zとをテープ状部材910を介して仮固定するために、テープ状部材910の両端部をそれぞれテープ状部材920で配線シート100Xまたは配線シート100Y,100Zに固定する。テープ状部材920の一方の面は、接着性を有する接着面である。この接着面の接着力を利用して、上記の仮固定が行なわれる。テープ状部材920の基材としては、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレートおよびポリイミドなどが使用可能である。
テープ状部材910の配置は、テープ状部材900と同様である。このようにした場合にも、配線シート100Xと配線シート100Y,100Zとを安定して位置決めしつつ、仮固定することができる。
図20または図21に示す状態の裏面電極型太陽電池モジュールがラミネータ装置内に載置されて、真空圧着および加熱処理される。具体的には、ラミネータ装置においてヒータの設定温度を120℃として、20分間だけ加熱および加圧した。なお、加熱および加圧時間としては、2分以上120分以下の範囲内で任意に設定することができる。その結果、封止材420xは、溶融して周囲の封止材420と一体化した後、熱硬化して透明基板410と交換用ユニット600aとを接着する。
図22は、交換用ユニットが透明基板に接着された状態を示す断面図である。図22に示すように、交換用ユニット600aは、反りが矯正された状態で透明基板410に接着されている。
図23は、交換用ユニットの配線シートにおいて導電性材料と接している部分の絶縁性基材が除去された状態を示す断面図である。図23に示すように、配線シート100Xにおいて導電性材料630と接している接続部650は、絶縁性基材が除去されて配線のみになっている。
その後、接続部650の配線に250℃まで加熱された半田ごてが押し当てられることにより、導電性材料630が溶融される。その結果、配線シート100Xの配線と配線シート100の配線とが導電性材料630により接続される。
本実施形態においては、配線シート100Xの接続部650において絶縁性基材が除去されているため、半田ごての熱が導電性材料630に効率よく伝導され、絶縁性基材が除去されていない場合と比較して、短時間で導電性材料630が溶融される。その結果、配線シート100Xの配線と配線シート100の配線とを効率よく接続することができる。ただし、出力および熱容量の大きな半田ごてが用いられる場合には、配線シート100Xの接続部650において絶縁性基材が除去されていなくてもよい。
図24は、交換用ユニットが電気的に接続された裏面電極型太陽電池ストリングの裏面側に封止材および裏面保護シートが配置された状態を示す断面図である。図24に示すように、裏面電極型太陽電池ストリングの裏面側に封止材420a,420b,420xと同一の材料であるEVA樹脂から形成された封止材420yが配置される。封止材420yの上面に裏面保護シート640bが配置される。
裏面電極型太陽電池モジュールは、上記のように積層された状態でラミネータ装置内に載置され、真空圧着および加熱処理される。具体的には、ラミネータ装置においてヒータの設定温度を120℃として、5分間だけ加熱および加圧した。加熱されて封止材420yが、溶融した後、硬化することにより封止材420となり、交換用ユニット600aと電気的に接続された裏面電極型太陽電池ストリングが、封止材420により封止される。
図25は、リワークされた裏面電極型太陽電池モジュールの構成を示す平面図である。図26は、図25のXXVI−XXVI線矢印方向から見た断面図である。なお、図25においては、簡単のため、裏面保護シート640および封止材420を図示していない。
図25,26に示すように、リワーク後の裏面電極型太陽電池モジュール700においては、接合不良が存在した除去部分430に交換用ユニット600aが組み込まれて、複数の裏面電極型太陽電池セル200と裏面電極型太陽電池セル200Xとが電気的に直列に接続されている。また、作製時には、配線140の長手方向に反っていた交換用ユニット600aは、略平面状に裏面電極型太陽電池ストリング300に組み込まれている。よって、裏面電極型太陽電池モジュール700は、リワークされることによって、その厚さが厚くなることがない。
本実施形態の裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法においては、交換用ユニット600aと裏面電極型太陽電池ストリング300とを電気的に接続する際に、交換用ユニット600aの下方に配置された封止材420yは、すでに硬化されて封止材420となっている。そのため、導電性材料630を加熱するために半田ごてから加えられた熱により、封止材420yが溶融することがない。よって、配線シート100Xの配線と配線シート100の接続用配線150eとを接続する際に、封止材420中に気泡が発生することが防止できる。その結果、リワーク後の裏面電極型太陽電池モジュール700の封止材420中に気泡が含まれることが低減できるため、裏面電極型太陽電池セル200,200Xの耐久性が低下することを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、透明基板410と裏面保護シート640との間において、裏面電極型太陽電池ストリング300が封止材420によって封止された構成の裏面電極型太陽電池モジュールついて説明したが、製造途中における、裏面電極型太陽電池ストリング300が封止材420によって透明基板410に接着された構成のものについても同様にリワークが実施可能である。
以下、本発明に係る裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法および裏面電極型太陽電池モジュールの実施形態2について図面を参照して説明する。
実施形態2
本発明の実施形態2に係る裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法においては、交換用ユニット600aの配線シート100Xの配線と、配線シート100の接続用配線150eとの接続が、半田ごてではなくラミネータ装置にて行なわれる。その際、交換用ユニット600aの反りは矯正されておらず、また、接続部650において、交換用ユニット600aの配線シート100Xの基材が除去されていない。それ以外の構成については、実施形態1と同様であるため説明を繰返さない。
図27は、交換用ユニットが位置決めされて配置された裏面電極型太陽電池モジュールがラミネータ装置内に載置された状態を示す断面図である。
図27に示すように、真空圧着および加熱処理が可能なラミネータ装置500には、チャンバ510の内部の下部にヒータ530が設けられている。チャンバ510の内部の天井部に、ゴム膜520が形成されている。チャンバ510の内壁とゴム膜520とで囲まれて形成される空間部540は、内部の圧力が調節可能なように設けられている。チャンバ510の内部において、ヒータ530とゴム膜520とで囲まれて形成される処理部550に、被加熱処理物が配置される。
ヒータ530の上部には、被加熱処理物が載置される図示しないステージが設けられている。ヒータ530とステージとは、熱的に分離された構造となっている。そのため、被加熱処理物をステージ上に載置しただけでは、ヒータ530の熱はほとんど被加熱処理物に伝達されない。被加熱処理物が加圧されることにより、ステージがヒータ530に押し付けられることによって、ヒータ530から熱がステージに伝わり、ステージの熱により被加熱処理物が加熱されるようになっている。
図27に示すように、位置決めされて配置された交換用ユニット600aは、EVA樹脂からなる封止材420x上に載置されている。交換用ユニット600aの配線シート100Xは、テープ状部材により配線シート100に対して位置決めされて仮固定されている。
テープ状部材は、交換用ユニット600aが封止材420xと接している位置である、交換用ユニット600aの反りの凸状部の位置に配置されている。言い換えると、実施形態1において、配線シート100Xと配線シート100Zとに跨るように配置されていた3枚のテープ状部材900のうちの1枚が配置されていた、配線シート100Xの位置決め用マーク160Xと配線シート100Zの位置決め用マーク160Zとを覆う位置に、テープ状部材が配置されている。
同様に、配線シート100Xと配線シート100Yとに跨るように配置されていた3枚のテープ状部材900のうちの1枚は、配線シート100Xの位置決め用マーク160Xと配線シート100Yの位置決め用マーク160Yとを覆うように配置されている。
上記のようにテープ状部材900が配置されているため、交換用ユニット600aは反りが矯正されることなく、位置決めされて仮固定されている。そのため、配線の長手方向において、交換用ユニット600aの配線シート100Xの端部の配線と、導電性材料630が供給された配線シート100の接続用配線150eとは離隔している。
交換用ユニット600aの上方に、EVA樹脂からなる封止材420bが配置されている。封止材420bの上方に、裏面保護シート640bが配置されている。
この状態において、ラミネータ装置500の加熱処理が開始される。具体的には、まず、ヒータ530の加熱温度が約160℃に維持される。ヒータ530により交換用ユニット600aを含む裏面電極型太陽電池モジュールの温度が、約60℃以上約100℃以下に保たれた状態で、空間部540が真空に維持されたまま、処理部550内が真空にされる。この状態にすることによって、交換用ユニット600aと封止材420xとの間の領域、および、交換用ユニット600aと封止材420yとの間の領域に、存在するボイド(気泡)が除去される。
交換用ユニット600aは加熱されることにより、配線シート100Xが配線140の長手方向に伸び始めるため、交換用ユニット600aの反りが小さくなってくる。
図28は、ラミネータ装置によって裏面電極型太陽電池モジュールを真空圧着し始める状態を示す断面図である。
図28に示すように、ラミネータ装置500のゴム膜520より上側の空間部540が大気圧に開放される。処理部550内は真空に維持されているため、空間部540内と処理部550内の気圧差により、ゴム膜520は処理部550側に膨らむ。膨らんだゴム膜520は、裏面保護シート640yと接する。この状態において、交換用ユニット600aは、僅かに反った状態になっている。
さらに、ゴム膜520が処理部550側に膨らむことにより、裏面保護シート640yから透明基板410までの部材をヒータ530に押し付けるように圧迫する。その結果、交換用ユニット600aは、下方の封止材420xと上方の封止材420yとに挟まれて略平面状となる。このとき、配線シート100Xの配線は、導電性材料630を介して、配線シート100の接続用配線と接続される。
ヒータ530の熱がステージに伝導し、ステージに伝導した熱が交換用ユニット600aを含む裏面電極型太陽電池モジュールに伝導することにより、封止材420xおよび封止材420yは、加熱されて溶融された後、硬化されて封止材420となる。同時に、導電性材料630も加熱されて溶融されることにより、交換用ユニット600aの配線シート100Xの配線と、配線シート100の接続用配線150eとが、導電性材料630により接続される。その結果、図26に示すように、交換用ユニット600aが裏面電極型太陽電池ストリング300に組み込まれた状態で封止材420により封止される。ただし、本実施形態に係る裏面電極型太陽電池モジュールにおいては、接続部650における配線シート100Xの絶縁性基材が除去されていないため配線が露出されていない。
本実施形態の裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法においては、交換用ユニット600aと裏面電極型太陽電池ストリング300とが電気的に接続される際に、処理部内が真空に維持されているため、封止材420中に気泡が発生することが抑制される。
その結果、リワーク後の裏面電極型太陽電池モジュールの封止材420中に気泡が含まれることが低減できるため、裏面電極型太陽電池セル200,200Xの耐久性が低下することを抑制することができる。
また、導電性材料630の加熱と、封止材420xおよび封止材420yの加熱とを一工程で行なうことができるため、作業工数を削減して、裏面電極型太陽電池モジュールのリワークに要する製造コストを削減することができる。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
16,140 配線、100,100X,100Y,100Z 配線シート、110 絶縁性基材、120,120Y,120Z n型用配線、120e n型用出力取出し配線、130,130Y,130Z p型用配線、130e p型用出力取出し配線、150,150e 接続用配線、160,160X,160Y,160Z 位置決め用マーク、200,200X,200Y,200a,200b 裏面電極型太陽電池セル、210 シリコン基板、220 n型不純物拡散領域、230 p型不純物拡散領域、240,240a,240b n型用電極、250,250a,250b p型用電極、260 パッシベーション膜、270 反射防止膜、300 裏面電極型太陽電池ストリング、410 透明基板、420,420a,420b,420x,420y 封止材、430 除去部分、500 ラミネータ装置、510 チャンバ、520 ゴム膜、530 ヒータ、540 空間部、550 処理部、600a 交換用ユニット、630 導電性材料、640,640b,640y 裏面保護シート、650 接続部、700,800 裏面電極型太陽電池モジュール、900,910,920 テープ状部材。

Claims (8)

  1. 基材および該基材上に形成された配線を含む第1配線シートと、該配線に電気的に接続された複数の裏面電極型太陽電池セルとが、封止材によって封止された太陽電池モジュールのリワーク方法であって、
    前記複数の裏面電極型太陽電池セルのうちの少なくとも1つの裏面電極型太陽電池セルに接合されている部分の第1配線シートを除去する工程と、
    前記第1配線シートを除去する工程において除去された部分の第1配線シートに接続されていた前記裏面電極型太陽電池セルを除去する工程と、
    前記裏面電極型太陽電池セルを除去する工程において除去された前記裏面電極型太陽電池セルに接着されていた封止材を除去する工程と、
    基材および該基材上に形成された配線を含む第2配線シートの配線に裏面電極型太陽電池セルが電気的に接続されている交換用ユニットを用意する工程と、
    前記封止材を除去する工程において前記封止材が除去された部分に、他の封止材を配置する工程と、
    前記第1配線シートの配線と前記第2配線シートの配線との接続用の導電性材料を供給する工程と、
    前記第1配線シートの除去された部分に前記第2配線シートを配置する工程と、
    前記他の封止材と前記交換用ユニットとを、減圧雰囲気下において加熱しつつ加圧することにより接着する工程と、
    前記接着する工程より後、または同時に、前記導電性材料を加熱することにより、前記第1配線シートの配線と前記第2配線シートの配線とを接続する工程と
    を備える、裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法。
  2. 前記第2配線シートを配置する工程は、前記第2配線シートを前記第1配線シートに対して位置決めする工程と、位置決めされた前記第2配線シートを前記第1配線シートに対して仮固定する工程とを含む、請求項1に記載の裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法。
  3. 前記第2配線シートを仮固定する工程においては、前記第2配線シートをテープ状部材により前記第1配線シートに対して仮固定する、請求項2に記載の裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法。
  4. 前記第2配線シートを仮固定する工程においては、前記第2配線シートの配線を前記第1配線シートの配線に前記導電性材料を挟んで接続されるように仮固定する、請求項2または3に記載の裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法。
  5. 前記第2配線シートを仮固定する工程においては、仮固定された前記第2配線シートと前記第1配線シートとの間において所定の力以上の力が作用した際に、前記第2配線シートが前記第1配線シートに対して位置決めされた状態を維持しつつ、前記第2配線シートの配線が前記第1配線シートの配線から分離できるように仮固定する、請求項4に記載の裏面電極型太陽電池モジュールのリワーク方法。
  6. 基材および該基材上に形成された配線を含む第1配線シートと、
    前記第1配線シートの配線に電気的に接続された複数の裏面電極型太陽電池セルと、
    基材および該基材上に形成された配線を含む第2配線シートと、
    前記第2配線シートの配線に裏面電極型太陽電池セルが電気的に接続された交換用ユニットと、
    前記複数の裏面電極型太陽電池セルが接続された前記第1配線シートおよび前記交換用ユニットを封止する封止材と
    を備え、
    前記第1配線シートは開口部を有し、
    前記交換用ユニットの第2配線シートは前記開口部に配置され、
    前記第1配線シートの配線と前記第2配線シートの配線とが導電性材料により電気的に接続されている、裏面電極型太陽電池モジュール。
  7. 前記第1配線シートと前記第2配線シートとに跨るようにテープ状部材が配置されている、請求項6に記載の裏面電極型太陽電池モジュール。
  8. 前記テープ状部材の基材が前記封止材と同一の材料から形成されている、請求項7に記載の裏面電極型太陽電池モジュール。
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