JP2014179406A - 太陽電池セル接続体、太陽電池モジュール、配線シートおよび配線シート製造方法 - Google Patents

太陽電池セル接続体、太陽電池モジュール、配線シートおよび配線シート製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性の高い太陽電池セル接続体、太陽電池モジュール、配線シートおよび配線シート製造方法を提供する。
【解決手段】受光面とは反対側に第1の電極14と第2の電極15を有する太陽電池セル2と、太陽電池セル2の第1の電極14および第2の電極15に電気的に接続する配線シート3からなる太陽電池セル接続体1であって、配線シート3は、第1の導電層8と、絶縁膜7と、第2の導電層9がこの順に積層されるとともに、第1の導電層8と、絶縁膜7の第2の電極15が対応する位置にバイアホール10を有し、第1の導電層8上に配された第1の導電体11で第1の電極14と第1の導電層8を電気的に接続するとともに、バイアホール10に配された第2の導電体12で第2の電極15と第2の導電層9を電気的に接続されてなるとともに、太陽電池セル2を戴置するための戴置部と、他の太陽電池セル接続体に接続するための接続部を有してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池セル接続体、太陽電池モジュール、配線シートおよび配線シート製造方法に関する。
近年、エネルギ資源の枯渇の問題、または、大気中のCO2の増加などの地球環境問題に起因して、クリーンなエネルギの開発が望まれている。特に、太陽電池モジュールを用いた太陽光発電が、新しいエネルギ源として開発され、実用化されてきている。
太陽電池モジュールを構成する太陽電池セルにおいては、単結晶または多結晶のシリコン基板の受光面に、シリコン基板とは反対の導電型の不純物を拡散することによって、pn接合を形成している。シリコン基板の受光面およびその反対側の裏面に、それぞれ電極を形成した両面電極型太陽電池セルが、従来から主流となっている。
近年では、シリコン基板の裏面にp型用電極とn型用電極の双方を形成した、いわゆる裏面電極型太陽電池セルの開発が進められている。裏面電極型太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールを開示した先行文献として、特許文献1がある。
図10は、従来の太陽電池モジュールに使用される配線シートを示す説明図である。図10(a)は、太陽電池モジュールに用いた配線シートの一例を、配線が形成された側から見た状態を模式的に示す平面図である。また、図10(b)は、図10(a)のIB−IB線矢印方向から見た状態を模式的に示す断面図である。配線シート50は、絶縁性基材51と、絶縁性基材51の一方の表面上に形成されたn型用配線52、p型用配線53および接続用配線54a、54bを含む配線56とから構成されている。
n型用配線52、p型用配線53および接続用配線54a、54bは、それぞれ導電性を有している。n型用配線52およびp型用配線53のそれぞれは、所定の間隔を開けて形成された、長手方向を有する複数の矩形部を有している。n型用配線52の矩形部とp型用配線53の矩形部とは、矩形部の長手方向に直交する方向において、所定の間隔を開けて、1本ずつ交互に配置されている。
接続用配線54aおよび54bは、n型用配線52およびp型用配線53の矩形部の長手方向に直交する方向に延在し、n型用配線52およびp型用配線53の矩形部は、接続用配線54aまたは54bに接続されている。n型用配線52およびp型用配線53は、それぞれ櫛歯状に形成されている。
また、配線シート50の終端にそれぞれ位置しているn型用配線52aおよびp型用配線53a以外の隣り合うn型用配線52とp型用配線53とは、接続用配線54aまたは54bによって電気的に接続されている。また、54bは、太陽電池が対置される部分の外側に設けられてなり、太陽電池セルが接続していく向きを変える機能があり、バスバーと呼ばれる。バスバーを経由することで、角部に特殊な配線パターンを設けなくても太陽電池セルが接続していく方向を変えることができる。
ここで、図10b)に示すように、配線シート50においては、絶縁性基材51の一方の表面上にのみn型用配線52およびp型用配線53が形成されている。
図11は、従来の太陽電池モジュールを示す説明図である。太陽電池モジュール60は、裏面電極型太陽電池セル61を配線基板50に戴置して形成される。裏面電極型太陽電池セルは、受光面と反対側の面の、配線基板50上の櫛歯状のn型用配線52およびp型用配線53に対応する位置にそれぞれn電極、p電極を有しており、n型用配線52はn電極と、p型用配線53は、p電極とそれぞれ電気的に接続されている。
特開2011−91327号公報
しかしながら、太陽電池モジュールの角部や辺に位置する太陽電池セルの接続方向を変えるために、配線シートに複雑な配線パターンを配置したり、太陽電池セルの搭載部とは異なる位置にバスバーと呼ばれる接続用配線を配置する必要があり、配線パターンが複雑であった。また、裏面型太陽電池セルを配線基板に戴置して太陽電池モジュールを形成する場合、異なる形状の太陽電池モジュールには異なる形状の配線シートを用いなければならなかった。これらは、生産性が低下する要因となっていた。また、大きな配線パターン上に多数のセルを戴置して太陽電池モジュール構成しており、大きな配線シートに細かい配線を精度よく形成する必要があり、生産性を向上させることが困難であった。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、生産性の高い太陽電池セル接続体、太陽電池モジュール、配線シートおよび配線シート製造方法を提供するものである。
本発明の太陽電池セル接続体は、受光面とは反対側に第1の電極と第2の電極を有する太陽電池セルと、太陽電池セルの第1の電極および第2の電極に電気的に接続する配線シートからなる太陽電池セル接続体であって、配線シートは、第1の導電層、絶縁層と、第2の導電層がこの順に積層されるとともに、太陽電池セルを戴置するための戴置部と、他の太陽電池セル接続体に接続するための接続部を有し、第1の導電層と絶縁膜は、第2の電極が対応する位置にバイアホールを有し、第1の電極は、前記第1の導電層上に配された第1の導電体を介して第1の導電層と電気的に接続され、第2の電極は、前記バイアホールに配された第2の導電体を介して前記第2の導電層と電気的に接続されてなるものある。
また、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池セル接続体を複数接続した太陽電池モジュールであって、太陽電池セル接続体は、太陽電池セル接続体の接続部の第2の導電層を、他の太陽電池セル接続体の第1の導電層に接続して形成されてなるものである。
また、本発明の配線シートは、受光面とは反対側に第1の電極と第2の電極を有する太陽電池セルを戴置して、太陽電池セル接続体を形成するための配線シートであって、第1の導電層と、絶縁膜と、第2の導電層がこの順に積層され、第1の導電層と絶縁膜は太陽電池セルの前記第2の電極が対応する位置にバイアホールを有し、太陽電池セルの第1の電極と電気的に接続するために第1の導電層上に形成された第1の導電体と、太陽電池セルの第2の電極と電気的に接続するためにバイアホール内に形成された第2の導電体と、太陽電池セルを戴置するための戴置部と、他の太陽電池セル接続体に接続するための接続部を有してなるものである。
また、本発明の配線シートの製造方法は、受光面とは反対側に第1の電極と第2の電極を有する太陽電池セルを戴置して、太陽電池セル接続体を形成するための配線シートの製造方法であって、バイアホールを有する第1の導電層および絶縁層と、第2の導電層とを接着する工程と、第1導電層から前記バイアホール1の内縁にわたって絶縁性樹脂を塗布し、絶縁部を形成する工程と、第1の導電層上の、第1の電極に対応する箇所および、バイアホールに導電性樹脂を形成して、第1の電極に電気的に接続するための第1の導電体および第2の電極に電気的に接続するための第2の導電体を形成する工程とを含むものである。
本発明に基づいた太陽電池セル接続体、太陽電池モジュール、配線シートおよび配線シートの製造法によれば、裏面電極型の太陽電池モジュールの配線形状を単純化できるので、信頼性が向上するとともに、太陽電池モジュールの製造効率を高めることができる。
本発明の実施の形態に係る太陽電池セル接続体の断面の概略構成を示した説明図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池セルの説明図である。 本発明の実施の形態に係る配線シートの平面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池セル接続体の平面図である。 本発明の実施の形態に係る配線シートおよび太陽電池セル接続体の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池セル接続体と他の太陽電池セル接続体との接続を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池セル接続体と他の太陽電池セル接続体との接続を示す説明図である。 本発明の太陽電池モジュールを示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る太陽電池セル接続体と他の太陽電池セル接続体との接続を示す説明図である。 従来の太陽電池モジュールに使用される配線シートを示す説明図である。 従来の太陽電池モジュールを示す説明図である。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについて詳細な説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態に係る太陽電池セル接続体の断面の概略構成を示した説明図である。太陽電池セル接続体1は、太陽電池セル2と太陽電池セル2の受光面と反対側に接着された配線シート3からなる。
太陽電池セル2は、第1の導電型であるn型のシリコン単結晶基板からなり、n型半導体層4の受光面と反対側に、第1の導電型であるn型のドーパントを拡散したn型拡散領域5と、第2の導電型であるp型のドーパントを拡散したp型拡散領域6とが形成されている。n型拡散領域5上には第1の電極であるn電極14が形成されており、p型拡散領域6上には第2の電極であるp電極15が形成されている。n電極14およびp電極15は、銀などの金属からなる金属電極である。
太陽電池セル2に接着されている配線シート3は、絶縁性樹脂からなる絶縁層7と、絶縁層7の第1の面に形成された第1の導電層8と、絶縁層7の第1の面とは反対側の第2の面に形成された第2の導電層9からなっている。第1の導電層8および第2の導電層9は銅箔などの金属箔で形成される。配線シートの太陽電池セル本体のp型拡散領域6に対応する位置に、第1の導電層8と、絶縁層7を貫通するバイアホール10が設けられている。
太陽電池セル2のn電極14は、第1の導電体11を介して第1の導電層8と電気的に接続されている。また、太陽電池セル2のp電極15は、第2の導電体12によってバイアホール10を経由して第2の導電層9に電気的に接続されている。第1の導電体11および第2の導電体12は、導電性樹脂で形成されている。
絶縁性樹脂からなる絶縁部13は、n型拡散領域5が形成されている領域の内側から、バイアホール10の内縁にわたって形成されている。絶縁部13によって、第1の導電体11と第2の導電体12が直接電気的に接続されることを防止し、n型拡散領域5とp型拡散領域6が短絡することを防止することができる。
ここでいう、太陽電池セルには上述のシリコン単結晶基板の他、半導体基板に設けられた貫通孔によって、基板の裏面に電極を導き出したMWT(Metal Warp Through)セルなどのいわゆるバックコンタクト型太陽電池セルが含まれる。
本実施例においては、n型半導体基板を用い、第1の導電型がn型であって、第2の導電型がp型として説明したが、p型半導体基板を用いて、第1の導電型をp型とし、第2の導電型をn型としても本発明が適用できることは明らかである。
図2は、本発明の実施の形態に係る太陽電池セルの説明図である。図2(a)は、太陽電池セルの受光面の平面図であり、図2(b)は、太陽電池セルの裏面の平面図であり、図2(c)は、太陽電池セルの裏面の部分拡大図である。
図2(a)において、シリコン単結晶基板の太陽電池セル2は一辺156mmの略正方形状であり、各頂点は円弧状に面取りされている。受光面はn型半導体層4で形成されている。尚、n型半導体層4上に反射防止膜などを形成してもよい。
図2(b)において、太陽電池セル2の裏面にn型ドーパントをドーピングしたn型拡散領域5と、p型ドーパントをドーピングしたp型拡散領域6とが形成されている。円形のn型拡散領域5が縦横に等間隔で全面にわたって配置されてなり、隣り合うn電極の間隔は0.8mmである。また、n型拡散領域5の直径は、0.35mmである。裏面のn+型拡散領域5以外の部分はp型拡散領域6である。なお、図2(b)おいてn電極は誇張されて大きく描かれている。
図2(c)は、図2(b)の点線で囲まれた矩形部を拡大した拡大図である。n型拡散領域5の中の点線で囲まれた円形の領域5aの略中央にn電極14が形成されており、配線シート3の第1の導電体11と電気的に接続する。また、p型拡散領域6の点線で囲まれた円形の領域6aの略中央にp電極15が形成されており、配線シート3の第2の導電体12と電気的に接続する。領域5aは、配線シート3の第1の導電体11と接触する領域である。また、領域6aは、配線シート3の第2の導電体12と接触する領域である。n電極14およびp電極15は、太陽電池セル2の裏面に、銀ペーストをスクリーン印刷やインクジェット印刷で印刷し、500℃から600℃の温度で焼成して形成される。
図3は、本発明の実施の形態に係る配線シートの説明図である。図3(a)は配線シートの全体図であり、図3(b)は配線シートの部分拡大図である。図3(a)において、配線シート3は、戴置部16と、接続部17からなる。戴置部16には、太陽電池セル2に接続するための第1の導電体11と第2の導電体12が形成されている。第1の導電体11は、n型拡散領域5に対応する位置に設けられており、バイアホール10内に設けられた第2の導電体12は、p型拡散領域6に対応する位置に設けられている。第1の導電体11は縦横に0.8mm間隔で設けられており、また、第2の導電体は縦横に0.8mm間隔で設けられている。第1の導電体11と第2の導電体12以外の部分は、絶縁性樹脂で形成された絶縁部13が設置されている。接続部17は配線シートの一辺に形成ざれ、上面は絶縁性樹脂で覆われておらず、第1の導電層8が露出している。図3において第1の導電体と第2の導電体は誇張されて大きく描かれている。
図3(b)は、図3(a)の点線で囲まれた矩形部を拡大した拡大図である。図3において、バイアホール10は、その内縁が絶縁性樹脂で覆われてなり絶縁部13が形成されている。バイアホール10の中央部には導電性樹脂などで形成された第2の導電体12が充填されている。バイアホール10は、0.8mmの間隔で縦横に配置され、その直径は0.35mmである。また、バイアホール10の内縁から、第1の導電体11の縁にわたって絶縁部13が設けられており、第1の導電体11と第2の導電体12の短絡を防止する。
第1の導電体11および第2の導電体12は、半田または、絶縁性樹脂に半田粒子を分散させた導電性樹脂を用いることができる。この導電性樹脂は、絶縁性樹脂に半田粒子を分散させた初期状態から加熱することにより、まず、絶縁性樹脂が軟化して半田粒子が凝集し、その後、絶縁性樹脂が硬化するものである。後述する太陽電池セル2と配線シート3が加熱圧着する工程において、導電性樹脂は熱硬化して、太陽電池セル2に密着する。
図4は、本発明の実施の形態に係る太陽電池セル接続体の平面図である。図4において、 太陽電池セルを配線シートに戴置した太陽電池セル接続体1は、配線シート3の戴置部16に1枚の太陽電池セル2を戴置してなる。太陽電池セル2と配線シート3は熱圧着することにより、接着される。接続部17上には太陽電池セルは対置されず、配線シート3の一辺が太陽電池セル2からはみ出すようにして、接続部17が形成されている。
図5は、本発明の実施の形態に係る配線シートおよび太陽電池セル接続体の製造方法を示す説明図である。図5(a)において、バイアホール10となる開口部が形成された第1導電層8なる銅箔を準備する。銅箔の裏面に絶縁層7となる接着性樹脂を塗布し、第2の導電層9を形成するための銅箔を張り付ける。このようにして配線シートの第1の導電層8および絶縁層7と、第2の導電層9が形成される。バイアホール10は、第1の導電層8、絶縁層7を貫通した形状に形成される。絶縁層7を形成するための接着性樹脂としてはエポキシ系樹脂、またはアクリル系樹脂、またはそれらを混合した樹脂を用いることができる。なお、絶縁層7としてはPET(Polyethyleneterephthalate)樹脂のシートの表面を接着性樹脂でコーティングしたものを用いてもよい。
次に、図5(b)において、第1導電層8上からバイアホール10の内縁にわたって絶縁性樹脂を塗布し、絶縁部13を形成する。このとき、第1の導電層8上の領域において、太陽電池セル2の領域5aおよびn電極14に当接する箇所には絶縁性樹脂を塗布しないようにする。また、接続部17にも絶縁性樹脂は塗布しない。この絶縁性樹脂の塗布はスクリーン印刷などを用いて行われる。
絶縁部13に使用される絶縁性樹脂は、2段階硬化樹脂材料を用いる。2段階硬化樹脂材料は、半硬化状態から軟化状態を経て本硬化状態に至る性質を有している。絶縁性樹脂を塗布して、半硬化状態になった後、半硬化状態のまま配線シートを形成する。その後、太陽電池セルを戴置して、太陽電池セル接続体を形成する工程で加熱されることにより、本硬化状態になる。
2段階硬化樹脂材料には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、およびそれらの樹脂の混合樹脂のいずれかが含まれていることが好ましい。また、2段階硬化樹脂材料には樹脂成分以外の成分として、例えば、硬化剤などの添加剤が含まれるようにしてもよい。また、2段階硬化樹脂材料にはマイグレーションの防止のため、ハロゲン元素の含有率が低いものが好ましい。
次に、図5(c)において、第1の導電層8上の内、太陽電池セル2の領域5aおよびn電極14に当接する箇所および、バイアホール10に導電性樹脂を形成して第1の導電体11および第2の導電体12を形成する。導電性樹脂はスクリーン印刷を用いて形成される。
次に、図5(d)において、太陽電池セル2を配線シート3の戴置部16に設置し、加熱するとともに加圧する。すると、絶縁性樹脂は加熱により、半硬化状態から軟化状態を経て本硬化状態に至り、太陽電池セル2を接着することができる。また、第1の導電体1はn型拡散領域5と、第2の導電体12はp型拡散領域6とそれぞれ電気的に接続される。n電極14によって、n型拡散領域5と第1の導電体11と電気的接続が確保できる。また、p電極15は、p型拡散領域6と第2の導電体15と電気的接続が確保できる。
上述の工程により、太陽電池セル接続体1を形成することができる。太陽電池セル接続体1の製造工程に於いて、太陽電池セル1の側は電極を形成するだけであり、配線構造は配線シート3に形成されている。配線シートと接着する工程以外には、太陽電池セルに加工を施さないので、太陽電池セルの割れなどを減少させることができる。
また、1枚の太陽電池セルに1枚の配線シートを対応させることにより、太陽電池セルが割れなどで不良が生じても、他の太陽電池セルを無駄にすることがないので、生産性を向上させることができる。
図6は、本発明の実施の形態に係る太陽電池セル接続体と他の太陽電池セル接続体との接続を示す平面図である。図6において、太陽電池セル接続体1aの接続部17aは、太陽電池セル接続体17bの配線シート3bの2太陽電池セル戴置面とは反対側の面の第2導電層に電気的に接続する。接続部17aは、配線シート3bの接続部17bに対向する辺で接続しているが、接続部17bのある一辺に隣り合う辺に接続してもよい。この場合、太陽電池セル接続体1bの接続方向が、太陽電池セル接続体1aの接続方向に比べて90度回転した方向になる。
片面にのみ配線パターンが存在する配線シートでは、配線パターンを変えたり、バスバーのような配線を付加しなければ、太陽電池セル接続体の接続方向を変化させることができないが、配線シートの第1の面を第1の導電層とし、第2の面を第2の導電層とすることで、接続部が存在する辺を除く3辺に接続可能となり、接続方向を容易に変えることができる。
図7は、本発明の実施の形態に係る太陽電池セル接続体と他の太陽電池セル接続体との接続を示す説明図である。太陽電池セル接続体1aは、太陽電池セル2aを戴置した配線シート3aの接続部17aの第1の導電層8aは太陽電池セル接続体1bの底面の第2の導電層9bに導電性樹脂18を介して電気的に接続される。配線シートは柔軟であるので、容易に隣の太陽電池セル接続体の底面の第2の導電層9bに接続することができる。第1の導電層8aと第2の導電層9bは、導電性樹脂18を介して熱圧着によって接続される。絶縁部13aは、戴置部16aのセルを戴置している箇所から、接続部17aの手前まで延設されており、太陽電池セル接続体1aの第1の導電層が太陽電池セル接続体1bの第1の導電層8bに接触することを防ぐことができる。
図8は、本発明の太陽電池モジュールを示す説明図である。各太陽電池セル上の矢印は、太陽電池セル接続体の接続方向を示し、矢印の方向一辺に太陽電池セル接続体の接続部が存在する。図8において、端子ボックスを起点/終点として、図の矢印の方向に太陽電池セル接続体の接続部が接続すべき隣接する太陽電池セル接続体の第2の導電層に接続される。太陽電池セル接続体1cに接続された太陽電池セル接続体1dは、接続方向を90度左向きに回転させて太陽電池接続体1eに接続することにより角部を形成している。また、太陽電池接続体1fに接続された太陽電池セル接続体1gは、接続方向を90度左向きに回転させて太陽電池接続体1hに接続し、さらに、太陽電池接続体1hが接続方向を90度左向きに回転させて太陽電池接続体1iに接続することにより折り返し部を形成している。このように、太陽電池セル接続体の接続部の方向を変えて接続することで、角部や折り返し部を形成することができる。したがって、太陽電池セル接続体の接続パターンを変えることにより、多種類の太陽電池モジュールを製造することができる。
特に、1つの配線シートに、1つの太陽電池セルを接続した太陽電池セル接続体を用いることにより、モジュールの構成の自由度が上がる。また、太陽電池セル接続体の製造効率も高くなる。1つの配線シートに複数の太陽電池セルを戴置した太陽電池セル接続体では、1つの太陽電池セルの不具合が太陽電池セル接続体全体に影響するからである。
従来、裏面接続型の太陽電池モジュールは、配線シートの周囲にバスバーを設置するか、当該部だけに複雑な配線パターンを形成することによって太陽電池セルの接続における角部や折り返し部の接続を形成していたが、本発明においては、接続部の向きを変えて接続することにより、太陽電池モジュールにおけるセルを接続する際、角部や屈曲部の接続をバスバーや特別な配線を設けなくても構成することができる。
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る太陽電池セル接続体と他の太陽電池セル接続体との接続を示す説明図である。図9において、太陽電池セル接続体1aは、太陽電池セル2aを戴置した配線シート3aの接続部17aの第1の導電層8aは太陽電池セル接続体1bの底面の第2の導電層9bに導電性樹脂18を介して電気的に接続される。配線シートは柔軟であるので、容易に隣の太陽電池セル接続体1bの底面の第2の導電層9bに接続することができる。第1の導電層8aと第2の導電層9bは、導電性樹脂18を介してを間に介して熱圧着によって接続される。さらに、接続部17aと接続している配線シート3bの端部が絶縁部20bで覆われている。絶縁部20bは、絶縁部13bを形成するときに一緒に形成してもよい。絶縁部20bを設けることにより、太陽電池セル接続体1aの第1の導電層8aが太陽電池セル接続体1bの第1の導電層8bに接触することを防ぐことができ、信頼性を向上させることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 太陽電池セル接続体、2 太陽電池セル、3 配線シート、4 n型半導体層、5 n型拡散領域、6 p型拡散領域、7 絶縁層、8 第1の導電層、9 第2の導電層、10 バイアホール、11 第1の導電体、12 第2の導電体、13 絶縁部、14 n電極、15 p電極、16 戴置部、17 接続部、18 導電性樹脂、19b延設部、20b 絶縁部

Claims (4)

  1. 受光面とは反対側に第1の電極と第2の電極を有する太陽電池セルと、前記太陽電池セルの前記第1の電極および前記第2の電極に電気的に接続する配線シートからなる太陽電池セル接続体であって、
    前記配線シートは、第1の導電層、絶縁層と、第2の導電層がこの順に積層されるとともに、前記太陽電池セルを戴置するための戴置部と、他の太陽電池セル接続体に接続するための接続部を有し、
    前記第1の導電層と前記絶縁膜は、第2の電極が対応する位置にバイアホールを有し、
    前記第1の電極は、前記第1の導電層上に配された第1の導電体を介して前記第1の導電層と電気的に接続され、
    前記第2の電極は、前記バイアホールに配された第2の導電体を介して前記第2の導電層と電気的に接続される太陽電池セル接続体。
  2. 太陽電池セル接続体を複数接続した太陽電池モジュールであって、
    前記太陽電池セル接続体は、請求項1に記載の太陽電池セル接続体であり、
    前記太陽電池セル接続体の前記接続部の前記第2の導電層を、他の前記太陽電池セル接続体の第1の導電層に接続して形成した太陽電池モジュール。
  3. 受光面とは反対側に第1の電極と第2の電極を有する太陽電池セルを戴置して、太陽電池セル接続体を形成するための配線シートであって、
    第1の導電層と、絶縁膜と、第2の導電層がこの順に積層され、
    前記第1の導電層と前記絶縁膜は前記太陽電池セルの前記第2の電極が対応する位置にバイアホールを有し、
    前記太陽電池セルの前記第1の電極と電気的に接続するために前記第1の導電層上に形成された第1の導電体と、
    前記太陽電池セルの前記第2の電極と電気的に接続するために前記バイアホール内に形成された第2の導電体と、
    前記太陽電池セルを戴置するための戴置部と、他の前記太陽電池セル接続体に接続するための接続部を有してなる配線シート。
  4. 受光面とは反対側に第1の電極と第2の電極を有する太陽電池セルを戴置して、太陽電池セル接続体を形成するための配線シートの製造方法であって、
    バイアホールを有する第1の導電層および絶縁層と、第2の導電層とを接着する工程と、
    前記第1導電層から前記バイアホール1の内縁にわたって絶縁性樹脂を塗布し、絶縁部を形成する工程と、
    前記第1の導電層上の、前記第1の電極に対応する箇所および、前記バイアホールに導電性樹脂を形成して、前記第1の電極に電気的に接続するための第1の導電体および前記第2の電極に電気的に接続するための第2の導電体を形成する工程と、
    を含む配線シートの製造方法。
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