JP2009010222A - 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュール装置 - Google Patents

太陽電池モジュール及び太陽電池モジュール装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
より発電電力量を向上させることができる太陽電池モジュール及び太陽電池モジュール装置を提供する。
【解決手段】
透光部材1と耐候部材9との間に太陽電池素子2を封止してなる太陽電池モジュール20であって、
透光部材1と耐候部材9との対向領域のうち太陽電池素子2が存在しない領域に、複数の四角錐をその底面同士が連続面を形成するよう配置して成り且つ底面以外の面を光反射面とする光反射部材21を、その底面を規定する辺が隣接する太陽電池素子2の辺に対して平面視で所定の角度(0度を除く)を有するように配置して成るものとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光反射部材を有する太陽電池モジュール及び太陽電池モジュール装置に関する。
近年、地球環境問題、省エネルギ−への関心の高まりとともに、自然エネルギ−を利用した新エネルギ−技術が注目されている。そのひとつとして、太陽エネルギ−を利用したシステムへの関心が高く、特に、太陽光発電装置の住宅等への普及が世界的に加速されてきている。
太陽光発電装置は、その主要な構成要素である太陽電池モジュ−ルにより太陽光エネルギ−を電力に変換して利用することにより家庭の電気負荷を低減させるものである。住宅においては、家屋の屋根上に太陽電池モジュ−ルを配設して利用されることが多いため、屋根上への太陽電池モジュ−ルの取り付け構造も種々考案されている。このような太陽光発電装置に使用される太陽電池モジュ−ルは、複数の太陽電池素子を直並列に接続し、強化ガラス・封入樹脂・耐候部材で挟持する構造が一般的である。
図10は、従来の太陽電池モジュ−ルの断面図である。
図10に示す太陽電池モジュ−ル20によれば、2は太陽電池素子であり、たとえばシリコン等から成る半導体の光電変換効果を利用して電力が得られるように構成したものであって、このような太陽電池素子2を複数個直列および並列に電気的に接続し、そして、透光部材1・封入樹脂16・耐候部材9で挟持する構造が一般的である。そして、これら透光部材1、太陽電池素子2および耐候部材9の重ね構造の矩形状の本体に対し、その各辺周囲をアルミニウム金属やSUS等から成る枠体4を挟み込むように装着し、太陽電池モジュ−ル20全体の強度を高めている。また、太陽電池モジュ−ル20の裏面には、すなわち耐候部材9の上にはABS樹脂などの合成樹脂やアルミニウム金属などで構成したジャンクションボックス16を接着し、太陽電池モジュ−ル20の出力電力を取り出すタ−ミナルと成している。
近年、このような太陽電池モジュール20による発電量を増大させる方法のひとつとして、太陽電池への集光や光反射によって、受光エネルギー量を増加させる技術が提案されている。
例えば、太陽電池素子2や太陽電池モジュール20の周囲に鏡面の反射物を設け、太陽光の反射角度を調整して太陽電池受光面に集光するものであり、これによって大きな面積の太陽光線が小さな範囲に集中されてエネルギー密度の高い太陽光となるので、同一面積の太陽電池で発電量を増加させることが可能である。このような集光の方法としては、凸レンズやフレネルレンズを使用したレンズ式と、断面が放物線の放物面鏡式が代表的である。
しかしながら、このような外部に反射・集光機構を配するシステムでは、焦点距離にある程度の長さを必要とするため太陽電池モジュール20(システム)が大型化するという、問題がある。
このような問題を解消するため、外部に反射・集光機構を有さない方法として、太陽電池素子2の背面等に反射板や反射シートなどの光反射部材21を配し、太陽電池素子2の受光面以外の場所に落ちた太陽光を再反射や乱反射させて、太陽電池素子2の受光面の受光エネルギー量を増加させるために、三角波状やピラミッド状の光反射部材21を配置した光反射部材内蔵型の太陽電池モジュールが提案されている(例えば、特許文献1や特許文献2を参照)。
特開平10−284747号公報 特開2000−323740号公報
しかしながら、上述のような光反射部材内蔵型の太陽電池モジュールにおいても、光反射部材の反射面の形状と光の入射角の変化(光反射部材での光の反射角度の変化)によっては、太陽電池の発電電力が十分に得られないという課題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、より発電電力量を向上させることができる太陽電池モジュール及び太陽電池モジュール装置を提供するものである。
本発明の太陽電池モジュールは、透光部材と耐候部材との間に太陽電池素子を封止してなる太陽電池モジュールであって、前記透光部材と前記耐候部材との対向領域のうち前記太陽電池素子が存在しない領域に、複数の四角錐をその底面同士が連続面を形成するよう配置して成り且つ前記底面以外の面を光反射面とする光反射部材を、その底面を規定する辺が隣接する前記太陽電池素子の辺に対して平面視で所定の角度(0度を除く)を有するように配置して成ることを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュール装置は、入射光に対して、上記の太陽電池モジュールの受光面が72.5度〜107.5度の角度を満たすように制御する制御手段を備えることを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールは、透光部材と耐候部材との間に太陽電池素子を封止してなる太陽電池モジュールであって、前記透光部材と前記耐候部材との対向領域のうち前記太陽電池素子が存在しない領域に、複数の四角錐をその底面同士が連続面を形成するよう配置して成り且つ前記底面以外の面を光反射面とする光反射部材を、その底面を規定する辺が隣接する前記太陽電池素子の辺に対して平面視で所定の角度(0度を除く)を有するように配置して成ることから、発電電力を向上させることができる。
本発明の太陽電池モジュール装置は、入射光に対して、上記の太陽電池モジュールの受光面が72.5度〜107.5度の角度を満たすように制御する制御手段を備えることから、上記発電電力を顕著に向上させることができる。
≪太陽電池モジュール≫
図1は、(a)は本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図であり、(b)は(a)の領域Aを拡大して示す斜視図であり、(c)は(a)の領域Bを拡大して示す断面図である。
本発明の太陽電池モジュール20は、透光部材1と耐候部材9との間に太陽電池素子2を封止してなる太陽電池モジュール20であって、透光部材1と耐候部材9との対向領域のうち太陽電池素子2が存在しない領域に、複数の四角錐をその底面同士が連続面を形成するよう配置して成り且つ底面以外の面を光反射面とする光反射部材21を、その底面を規定する辺が隣接する太陽電池素子2の辺に対して平面視で所定の角度(0度を除く)を有するように配置して成る。
このような太陽電池モジュール20の電気出力は、直並列に接続される太陽電池素子2の数により自由に決定できるが、多結晶太陽電池を使用した電力用太陽電池アレイに使用される太陽電池モジュール20では、例えば出力約150〜200W程度に設定される。
以下において、本発明に係る太陽電池モジュール20の各構成要素について説明する。
<透光部材>
透光部材1としては、太陽電池素子2へ光の入射させることができる部材であれば特に限定されないが、例えば、白板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線反射ガラスなどのガラスやポリカーボネート樹脂などからなる光透過率の高い基板を用いればよい。厚みとしては、例えば厚さ3mm〜5mm程度の白板強化ガラス、厚さ5mm程度の合成樹脂基板(ポリカーボネート樹脂などからなる)を用いることが好ましい。
<充填材>
充填材7、8は、後述する太陽電池素子2を封止する役割を有するものであり、例えばエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)やポリビニルブチラール(PVB)を主成分とし、Tダイと押出し機により厚さ0.4〜1mm程度のシート状に成形されたものが用いられる。そして、シート状に成型したものを、上記の透光部材1の寸法と同じか又は12mm程度までで大きめに切断して用いる。
ここで、充填材7、8には架橋剤が含有されている。この架橋剤はEVAなどの分子間を結合させる役割を有するものであり、例えば155〜180℃以上の温度で分解してラジカルを発生する有機過酸化物を用いることができる。有機過酸化物として、例えば2、5−ジメチル−2、5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンやtert−ヘキシルパーオキシピバレートなどが挙げられ、EVA100質量部に対し1質量部程度の割合で含有させることが好ましい。
なお、充填材7、8は、太陽電池素子2への透光性能を高める観点から透明性が高いものが好ましいが、充填材8については太陽電池モジュール20の設置される周囲の設置環境に合わせて意匠性を高める観点から酸化チタンや顔料等を含有させ白色等の所望の色にしても構わない。
このような充填材7、8は、ラミネーターと呼ばれる二重真空室方式の装置にセットして、50〜400Pa程度の減圧雰囲気下で、充填材7、8の主成分の軟化点以上で且つ架橋剤の分解温度未満の温度で10〜15分程度加熱しながら、押圧手段を用いてモジュール本体5全体をできるだけ均一に10〜100KPa程度の押圧することで、充填材7、8を軟化・接着させて各部材と一体化する。
ここで、充填材7、8は、その主成分がエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)である場合には、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸化物又は複合金属水酸化物などからなる受酸剤を含有させることが好ましい。
受酸剤は、EVAが加水分解して発生する酢酸を吸収ないしは中和するものであり、例えば酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、硼酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、塩基性亜燐酸塩などが好適に用いられる。特に、太陽電池モジュール20内部の接続導体3や太陽電池素子2の電極の発錆を特に高く防止できる観点から、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を用いることが好ましい。
受酸剤は、構成粒子の平均粒子径が0.1μm以上4.0μm以下の大きさであることが好ましく、また、EVA100質量部に対し0.01質量部以上0.15質量部以下の量で含有させることが好ましい。まず、平均粒子径が0.1μm以上とすることで粒子の凝集を抑制することができ、且つ、4.0μm以下とすることで高い受酸性能並びに高分散が可能となり、高い透明度を確保することができるため太陽電池素子2に達する光の量を減少させること無く、太陽電池モジュール20の光電変換効率を低下させることが無い。また、0.01質量部未満であると受酸剤の効果が得られず太陽電池モジュール20の出力が低下することがあり、0.15質量部を超えると透明度が減少し太陽電池モジュール20の出力が低下することがあるからである。
このように、充填材7、8に受酸剤を含有させることにより、モジュール本体5内部に進入した水分によってEVAが加水分解して酢酸などを発生させた場合に、受酸剤が酢酸を吸収ないしは中和することができ、上記酢酸が電極などを劣化させて太陽電池モジュール20の出力が低下する事を効果的に抑制することができる。
<太陽電池素子>
太陽電池素子2は、例えば厚み0.2〜0.3mm程度、大きさ150〜160mm角程度の単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作られている。このシリコン基板の内部は、ボロンなどのP型不純物を多く含んだP層及びリンなどのN型不純物を多く含んだN層とが接合して成るPN接合が形成され、また、シリコン基板の表面及び/又は裏面には、電極が銀ペースト等をスクリーンプリント法などにより形成されている。なお、この電極の表面には、その保護と接続導体3を取り付けやすくするために、そのほぼ全面にわたりハンダをコーティングされていても良い。
このような太陽電池素子2は、隣接する他の太陽電池素子2と、接続導体3を用いて電気的に接続されている。接続導体3は、銅箔などの配線材の表面全面が20〜70μm程度メッキやディピングによりハンダコートされたものを用いればよく、例えば150mm角の多結晶シリコン太陽電池素子2を使用する場合には、接続導体3は幅1〜3mm程度で長さ260〜290mm程度にすれば良い。
なお、太陽電池素子2は、上述のような単結晶や多結晶シリコンなどの結晶系太陽電池素子に限定されるものではなく、薄膜系太陽電池素子などの他の種々の太陽電池素子を用いても良い。
<光反射部材>
光反射部材21は、図1及び図2に示すように、上述した複数の太陽電池素子2間の絶縁・電気配線を行うための隙間(例えば5mm〜10mm程度)に配置される。
具体的には、本実施形態に係る光反射部材21は、複数の四角錐をその底面同士が連続面を形成するよう配置して成り、且つ、底面以外の面を光反射面とするものである。そして、このような光反射部材21を、透光部材1と耐候部材9との対向領域のうち太陽電池素子2が存在しない領域に、四角錐の底面を規定する辺が隣接する太陽電池素子2の辺に対して、平面視で所定の角度(0度を除く)を有するように配置される。
すなわち、図2(a)に示すように、光反射部材21は、第1の斜面21a、第2の斜面21b、第3の斜面21cおよび第4の斜面21dの4つの反射面から成り、それぞれの斜面は下に行くほど幅が狭くなる逆ピラミッド形状の反射部を有し、この逆ピラミッドが多数連続的に並設された構成となっており、この逆ピラミッドの底面(斜面21a〜dのそれぞれ1辺により構成される四角形の面)が太陽電池素子2の端辺に対して45度の角度で配置されている。
このような光反射部材21は、(i)光硬化樹脂(紫外線硬化樹脂)を用いた方法、(ii)押し出し成型した基板に表面コートを行う方法、或いは、(iii)ヒートプレスで成型した基板に表面コートを行う方法などを用いて形成される。具体的には次の通りである。
(i)光硬化樹脂で成型する方法としては、例えば50〜250μmの厚みのPETの基板上にアクリル系紫外線硬化樹脂を塗布し、任意の形状(本発明においてはピラミッド型もしくは逆ピラミッド型)に成型した後、光(紫外線)を当てて硬化させ、表面に反射コート(鏡面処理や光反射性の良いアルミニウムや銀などを含む塗料を蒸着や塗布する)を行う。(ii)押し出し成型としては、PETの基板の表面(または裏面)に金型を押圧して任意の形状の反射面を成型し、表面コートを行う。(iii)ヒートプレス成型であれば、PETの基板の表面(または裏面)に金型を押圧・加熱して任意の形状の光反射部材21を成型し表面コートする。
<耐候部材>
耐候部材9は、モジュール本体5内部へ水分が浸入することを抑制する役割を有するものであり、例えば、アルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シート、アルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレ−ト(PET)シートをPETで挟持した多層のシートなどを用いることが可能である。
上述のように、充填材7、8に受酸剤を含有させる場合、耐候部材9として、比較的耐候性の低い、例えば厚さ30〜250μm程度のポリエチレンテレフタレ−ト(PET)シートを単層で用いることが可能である。なお、この単層のポリエチレンテレフタレ−ト(PET)シートに、耐加水分解の処理を施すことが望ましい。
<枠体>
図4は、図1の太陽電池モジュールに構成する部材を示す図であり、(a)は枠体の斜視図、(b)は一の枠体と他の枠体との固定方法を説明するための分解斜視図である。
枠体4は、太陽電池モジュール20として必要な機械的強度や耐候性能を確保し、また、太陽電池モジュール20を設置するための架台とモジュール本体5とを固定する役割を有するものであり、アルミニウムやステンレスなどの金属材料が用いられる。
本発明に係る枠体4は、その上部に溝部11が形成され、溝部11の下には断面が略矩形状の空間部12が形成されており、空間部12の内部にはネジ穴14が2個程度設けられており、空間部12の下からは底部13が延出している。なお、枠体4の底部13には、太陽電池モジュール20の設置用架台にボルトとナットを用いて固定するための貫通穴を予め設けても良い。
枠体4をアルミニウムで作製する場合は、その押し出し成型で作ることができる。また、枠体4の表面には、耐候性能向上のためアルマイト処理やクリヤ塗装などを施すのが望ましい。
ここで、枠体4とモジュール本体5との間には、互いを接着する役割を有するシール剤16が介在している。シール剤16の材料は特に限定されないが、充填材7、8と同一のものを用いる事が好ましい。
以上のような構成を有する太陽電池モジュールによれば、図6及び図7に示すように、従来技術と比較して、発電電力を向上させることができる。
図6は、太陽電池素子の辺と光反射部材を構成する四角錐の底面を規定する辺との配置角度を示す平面図であり、(a)は従来の配置状態、(b)は本発明に係る配置状態、を示すものである。すなわち、(a)は太陽電池素子2に対して光反射部材21の底面の1辺が並行に配置され、(b)は底面の外周辺はいずれも太陽電池素子2の隣接する辺に対して45度の角度を有して配置されている。
図7は、図6の各配置状態を有する太陽電池モジュールの発電出力を示す出力特性グラフであり、破線は従来の配置状態、実線は本発明に係る配置状態に関するものである。すなわち、150mm×50mmの多結晶シリコンの太陽電池素子の外周に、1辺が1mmの逆ピラミッド型の反射面を有する光反射部材21を10mm配して成る、各太陽電池モジュールに対して、その受光面の直上から太陽光を照射したときの特性を示す図である。
≪太陽電池モジュールの製造方法≫
次に、上述のような構成を有する太陽電池モジュールを製造する方法について、図5を用いて説明する。
<モジュール本体の形成工程>
モジュール本体の形成工程について、図5(a)を用いて説明する。
まず、透光部材1上に、充填材7、接続導体3が接続された太陽電池素子2と光反射部材21、充填材8及び耐候部材9を順次配置して、モジュール本体5を形成する。
ここで、光反射部材21は、複数配置された太陽電池素子2の間、及び/又は、太陽電池素子2と後述する枠体4との間に位置するモジュール本体5の外周部に当たる部位に、太陽電池素子2と厚み方向で略同一位置に配置されるのが好ましい。他方、光反射部材21が通電性を有するなどの場合には、工程上絶縁を確保しやすいように、太陽電池素子2よりも透光部材1寄りか、もしくは耐候部材9寄りに厚み方向の位置をずらして配置することが好ましい。
このモジュール本体5に対して外方から加圧して各部材を密着させることが好ましく、特に、ラミネーターと呼ばれる二重真空室方式の装置にセットして、50〜400Pa程度の減圧雰囲気下で、充填材7、8の主成分の軟化点以上で且つ架橋剤の分解温度未満の温度で10〜15分程度加熱しながら、押圧手段を用いてモジュール本体5全体をできるだけ均一に10〜100KPa程度の押圧することで、充填材7、8を軟化・接着させて各部材と一体化することが好ましい。これによって、後述の工程における生産性およびハンドリング性を向上させることが可能となる。
<モジュール本体と枠体との接合工程>
次に、モジュール本体と枠体との接合工程を、図5(b)を用いて説明する。
一の枠体4の溝部11に、溝部11の長さとほぼ同じで、且つ、溝部11の幅より1〜10mm程度大きめに切断されたシール剤16を配置した状態で、モジュール本体5外周の一辺を枠体4の溝部11に挿嵌する。
このようにモジュール本体5に一の枠体4aが挿嵌された後、同様に、モジュール本体5の他の一辺に、他の枠体4bを挿嵌する。枠体4a及び枠体4bを、その端部において互いに当接させて、この角部分をビス27により固定させる。このビス止めは、枠体4bに設けた貫通孔26と枠体4aに設けたビス穴14を合わせ、これらをビス27で止めることにより行なう。
このようにして、図5(b)に示すように、モジュール本体5の外周に枠体4を接合させた構造が形成され、その結果、シール剤16によって、モジュール本体5と枠体4の電気的絶縁と接着、並びに、モジュール本体5端面の保護と端部側面の防水が可能となる。
<充填材などの架橋工程>
次に、充填材などの架橋工程について、図5(c)を用いて説明する。
充填材7、8及びシール剤16を加熱して、それぞれについて架橋反応を進行させる。
具体的には、架橋炉内に、枠体4が挿嵌されたモジュール本体5を配置し、モジュール本体5を、充填材7、8、シール剤16に含有される架橋剤の分解温度以上に昇温することによって行われる。架橋条件として、例えば、大気圧下で、155〜180℃で30〜60分程度昇温すれば良い。
架橋工程の初期段階は、シール剤16が昇温に伴い再度軟化して流動性が出るため、シール剤16がモジュール本体5と枠体4の間の空間部を充填するようになる。その後、架橋反応の進行により、図5(c)に示すように、EVAが架橋構造を有する三次元網目構造の安定な分子構造とすることができる。
その結果、シール剤16によって、モジュール本体5と枠体4とを電気的に絶縁しつつ接着することができ、また、モジュール本体5端面の保護及び端部側面の防水を図ることができる。
その後、太陽電池モジュール20の電気出力を導出するとともに、外部回路への接続のための端子ボックス(図示せず)を耐候部材9上に接着剤などで取り付けることによって、本発明に係る太陽電池モジュール20が完成する。
≪太陽電池モジュール装置≫
次に、上述したような本発明の太陽電池モジュール20を用いた太陽電池モジュール装置について説明する。
本発明の太陽電池モジュール装置は、入射光に対して、上記のような太陽電池モジュール20の受光面の角度を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
ここで、制御手段としては、特に限定されるものではないが、例えば、太陽電池モジュールの傾斜角度を変更できるような太陽電池モジュール設置用の可変型架台、或いは、太陽光の位置を認識して太陽光に追従可能な太陽光追尾手段が挙げられる。
このように、設置する太陽電池モジュールの傾斜角度を変えることによって、出力の増加時期を任意に選択することができ、季節による電力使用量の変化等の状況に合わせた効果的な発電量の増加を図ることができる。特に、上記可変型架台を用いると、年に数回、傾斜角度を変えるといった比較的簡素なシステムで発電電力を向上させることができる。
このような傾斜角度の変更に際しては、図9を参照することによって、制御手段を設定すれば良い。図8は、松本市の日射量のデータを基に、実際の太陽光の緯度方向及び経度方向への動きを考慮して算出された出力を示すものであり、従来の配置状態の場合の出力を1とした場合に、本発明の配置状態の場合が何パーセント増加しているかを、太陽電池モジュールの傾斜角度ごとに年間の変化を表したものである。
以上のように、それぞれの月ごとに出力増加が大きくなる傾斜角度に変更可能な構成とすることで、実際の日射量と太陽光の角度を加味した状態で、従来構成と比べて大きな出力を得ることができる。
特に、本発明の太陽電池モジュール装置は、入射光に対して、上記のような太陽電池モジュール20の受光面が72.5度〜107.5度の角度を満たすように制御することが好ましい。このような範囲に設定することで、図9に示すように、従来の配置状態と比較して、極めて顕著な発電電力の向上を達成することができる。
すなわち、図9は、図6の各配置状態を有する太陽電池モジュールに関して、光の照射角度を変えたときの発電出力の変化を示す出力特性グラフであり、破線は従来の配置状態、実線は本発明に係る配置状態に関するものである。太陽電池モジュールへ照射する光の角度を変えていくと、約17.5度までの入射角では従来の配置状態(三角の破線)との差はほとんど無いが、それを越えると本発明に係る配置状態が極めて優れた特性を示すことがわかる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることができる。
例えば、上述の実施形態に係る光反射部材21として、複数の四角錐をその底面同士が連続面を形成するよう配置して成り且つ底面以外の面を光反射面とするものを用いたが、この四角錐に代えて、六角錐などの他の多角錐のものを用いても良い。
また、上述の実施形態に係る光反射部材21として逆ピラミッド型のもの用いたが、これに変えてピラミッド型の光反射部材21を用いても良く、この場合においても同様の発電電力向上の効果を得ることができる。これは、ピラミッド型の光反射部材21で反射した太陽光が、太陽電池モジュール20の透光性基板内面で反射して太陽電池素子2上に照射される点が、太陽電池素子2の内側へ入り込んでいるため、ピラミッドの配置角度が多少ずれても太陽電池素子2上に反射光が照射されるからである。
またさらに、上述の実施形態に係る光反射部材21において、底面(反射面4面のそれぞれ1辺による構成される四角錐の底辺)が正四角形である場合について説明したが、これに代えて菱形状になっていても(ピラミッドが正四角錐でなくても)良い。
さらにまた、上述の実施形態のように、光反射部材21を耐候部材9と別個に設けるのではなく、耐候部材9の表面自体を、上述した光反射部材21と同一の構成にしても良い。この場合においても、上述したような効果を得ることができる。
またさらに、上述の実施形態では、太陽電池モジュール20の製造工程でラミネート処理を行うため、耐熱性の高いPETを用いた例を示したが、これに代えて、アルミ箔のような同等の耐熱性を有する材質を基板にしても良く、また、熱架橋を加えない自然硬化型のシリコン樹脂を充填材7、8として用いる場合は、アクリルやポリカーボネートのような耐熱性の低い樹脂材を用いてもよい。
(a)は本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図であり、(b)は(a)の領域Aを拡大して示す斜視図であり、(c)は(a)の領域Bを拡大して示す断面図である。 (a)は図1の太陽電池モジュールに関して、太陽電池素子と光反射部材との配置関係を示す平面図であり、(b)は図1の太陽電池モジュールに関して、光が反射する様子を模式的に示す断面図である。 (a)は図1の太陽電池モジュールに関して、太陽電池素子と光反射部材との配置関係を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A´線において光が反射する様子を模式的に示す断面図である。 図1の太陽電池モジュールに構成する部材を示す図であり、(a)は枠体の斜視図、(b)は一の枠体と他の枠体との固定方法を説明するための分解斜視図である。 本発明の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための断面図であり、(a)はモジュール本体を構成する部材の配置関係を説明するための分解断面図、(b)はモジュール本体と枠体との接合状態を示す断面図、(c)は架橋工程を終えた架橋性樹脂を示す断面図である。 太陽電池素子の辺と光反射部材を構成する四角錐の底面を規定する辺との配置角度を示す平面図であり、(a)は従来の配置状態、(b)は本発明に係る配置状態、を示すものである。 図6の各配置状態を有する太陽電池モジュールによる発電出力を示す出力特性グラフであり、破線は従来の配置状態、実線は本発明に係る配置状態に関するものである。 図6(a)の従来の配置状態を有する太陽電池モジュールの発電量に対する、図6(b)の本発明の配置状態を有する太陽電池モジュールの発電量の増加率を示す表である。 図6の各配置状態を有する太陽電池モジュールに関して、光の照射角度を変えたときの発電出力の変化を示す出力特性グラフであり、破線は従来の配置状態、実線は本発明に係る配置状態に関するものである。 従来の太陽電池モジュ−ルを示す断面図である。
符号の説明
1;透光部材
2;太陽電池素子
3;太陽電池素子用接続導体
4;枠体
5;モジュール本体
7;(受光面側)充填材
8;(裏面側)充填材
9;耐候部材
10:シール剤
11;溝部
12;空間部
13;底部
14;ネジ穴
15;貫通穴
16;ジャンクションボックス
17;ビス(又はネジ)
20;太陽電池モジュール
21;光反射部材
21a;第1の斜面
21b;第2の斜面
21c;第3の斜面
21d;第4の斜面

Claims (2)

  1. 透光部材と耐候部材との間に太陽電池素子を封止してなる太陽電池モジュールであって、
    前記透光部材と前記耐候部材との対向領域のうち前記太陽電池素子が存在しない領域に、複数の四角錐をその底面同士が連続面を形成するよう配置して成り且つ前記底面以外の面を光反射面とする光反射部材を、その底面を規定する辺が隣接する前記太陽電池素子の辺に対して平面視で所定の角度(0度を除く)を有するように配置して成ることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 入射光に対して、請求項1に記載の太陽電池モジュールの受光面が72.5度〜107.5度の角度を満たすように制御する制御手段を備えることを特徴とする太陽電池モジュール装置。
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