JP7341942B2 - 包装体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、包装体及びその製造方法に関する。
現在、ソーセージ等の内容物を包装するための樹脂製フィルムからなる筒状の包装体が種々提案されている。例えば、円筒状に丸めたフィルムの両縁部の内面同士を合掌状態で接合することにより、円筒状のケーシング部と、ケーシング部から径方向外側に突出して長手方向に延在するシール部と、を形成し、シール部を倒しケーシング部と一緒に溶着して接合することにより、円筒状の包装体を構成する技術が提案されている(特許文献1参照)。また、近年においては、フィルムの両縁部同士を接合して形成したシール部を特定の材料で構成することにより、易開封性とレトルト耐性との双方を実現させる技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開平1-139356号公報 特開2015-164860号公報
ところで、特許文献1や特許文献2に記載された技術においては、シールする部分を電極で挟み込んで電界を印加することにより当該部分を加熱して溶着する、いわゆる高周波溶着を採用する場合がある。このような高周波溶着を採用すると、シール部を切断して包装体を開封する際に、フィルムの表層部分(径方向において最も外側に位置する部分)のみが剥がれて開封失敗となる可能性があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、樹脂製フィルムからなる筒状の包装体のシール部を切断して開封する際に、フィルムの表層部分が剥離して開封失敗となる可能性を低下させることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る包装体は、樹脂製フィルムを二枚重ねて構成した積層フィルムの第一領域と第二領域とがそれぞれ径方向外側と径方向内側に配置されて重ねられた状態でシールされてなるシール部を有する、封筒貼り形式の筒状の包装体であって、シール部は、径方向外側に配置された第一領域を構成する二枚のフィルムと、径方向内側に配置された第二領域を構成する二枚のフィルムのうち径方向外側に位置する一枚のフィルムと、が溶着されてなるものである。
また、本発明に係る包装体の製造方法は、樹脂製フィルムを二枚重ねて構成した積層フィルムの第一領域と第二領域とをそれぞれ径方向外側と径方向内側に配置して重ねることにより、封筒貼り形式の筒状体を形成する第一の工程と、第一の工程で重ねた第一領域及び第二領域を、径方向外側に配置した外部電極と径方向内側に配置した内部電極とで挟んで高周波誘電加熱を実施してシールすることにより、シール部を有する包装体を形成する第二の工程と、を含み、第二の工程では、径方向外側に配置した第一領域を構成する二枚のフィルムと、径方向内側に配置した第二領域を構成する二枚のフィルムのうち径方向外側に位置する一枚のフィルムと、を溶着させることによりシール部を形成するものである。
かかる構成及び方法を採用すると、封筒貼り形式の筒状体の径方向外側に配置した第一領域を構成する二枚のフィルムと、この筒状体の径方向内側に配置した第二領域を構成する二枚のフィルムのうち径方向外側に位置する一枚のフィルムと、を溶着させることによりシール部を形成することができる。従って、シール部を切断して包装体を開封する際に、径方向外側に配置した第一領域を構成する二枚のフィルムのうち径方向外側に位置するフィルムが径方向内側に位置するフィルムから剥離することを防ぐことができる。この結果、開封失敗の可能性を低下させることができる。
本発明に係る包装体及びその製造方法において、樹脂製フィルムとして、15~25μmの厚さを有する単層のフィルム(例えば塩化ビニリデン系フィルム)を採用することができる。
本発明に係る製造方法において、第二の工程では、径方向外側に配置した第一領域と外部電極との間に、高周波誘電加熱によってシールされない介在物を介在させた状態で、高周波誘電加熱を実施することができる。この際、10~300μmの厚さを有する介在物を採用することができる。
本発明に係る包装体において、積層フィルムのうち径方向外側に配置された第一領域に近い縁部の最端部から所定幅の領域を非シール部とし、この非シール部に、長手方向に所定間隔で配置された少なくとも一列の貫通孔を形成することができる。この際、縁部の最端部から4~8mmの幅の領域を非シール部とすることができ、長手方向に3~30mmの間隔で貫通孔を配置することができる。
本発明に係る製造方法において、第二の工程では、積層フィルムのうち径方向外側に配置した第一領域に近い縁部の最端部から所定幅の領域を非シール部とすることができる。そして、積層フィルムのうち非シール部に対応する部分に、長手方向に沿って所定間隔で配置された少なくとも一列の貫通孔を形成する第三の工程を含むことができる。この際、縁部の最端部から4~8mmの幅の領域を非シール部とすることができ、長手方向に沿って3~30mmの間隔で貫通孔を配置することができる。
本発明によれば、樹脂製フィルムからなる筒状の包装体のシール部を切断して開封する際に、フィルムの表層部分が剥離して開封失敗となる可能性を低下させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る包装体の断面図である。 本発明の実施形態に係る包装体の平面図である。 本発明の実施形態に係る包装体のシール部(図1のIII部分)の拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る包装体の製造方法を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態はあくまでも好適な適用例であって、本発明の適用範囲がこれらに限定されるものではない。
まず、図1~図3を用いて、本発明の実施形態に係る包装体1の構成について説明する。本実施形態に係る包装体1は、図1に示すように、単層の樹脂製フィルムFを二枚重ねて構成したダブルプライの積層フィルムPの第一領域P1と第二領域P2とがそれぞれ径方向外側と径方向内側に配置されて重ねられた状態でシールされてなるシール部10を有する、封筒貼り形式の筒状の包装体である。なお、積層フィルムPを構成する二枚の樹脂製フィルムFの間には接着層は存在せず、単層の樹脂製フィルムF同士が単に積層された状態となっている。
本実施形態においては、図3等に示すように、積層フィルムPの第一領域P1として、積層フィルムPの一方の縁部PE1の最端部から若干(幅W1だけ)離隔した所定幅の領域を採用し、積層フィルムPの第二領域P2として、積層フィルムPの他方の縁部PE2の最端部から若干(幅W2だけ)離隔した所定幅の領域を採用している。すなわち、第一領域P1は、積層フィルムPの一方の縁部PE1を含まない縁部近傍の領域であり、第二領域P2は、積層フィルムPの他方の縁部PE2を含まない縁部近傍の領域である。
樹脂製フィルムFを構成する樹脂材料としては、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド系樹脂(ナイロン-6等)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)等が挙げられる。これらの樹脂材料の中でも、酸素バリア性や水蒸気バリア性の観点から、ポリ塩化ビニリデン系樹脂で樹脂製フィルムFを構成することが好ましい。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂(以下、「PVDC」ということがある。)とは、塩化ビニリデンのホモ重合体でもよいが、通常、塩化ビニリデン60~98質量%と、塩化ビニリデンと共重合可能な他の単量体2~40質量%と、の共重合体である。塩化ビニリデンと共重合可能な他の単量体としては、例えば、塩化ビニル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル等のアクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数1~18);メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数1~18);アクリロニトリル等のシアン化ビニル;スチレン等の芳香族ビニル;酢酸ビニル等の炭素数1~18の脂肪族カルボン酸のビニルエステル;炭素数1~18のアルキルビニルエーテル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のビニル重合性不飽和カルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のビニル重合性不飽和カルボン酸のアルキルエステル(部分エステルを含み、アルキル基の炭素数1~18)等が挙げられる。より好ましくは塩化ビニル、アクリル酸メチル又はアクリル酸ラウリルから選ばれる少なくとも1種である。塩化ビニリデンと共重合可能な他の単量体は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。他の単量体の共重合割合は、より好ましくは3~35質量%、更に好ましくは3~25質量%、特に好ましくは4~22質量%の範囲である。他の単量体の共重合割合が少なすぎると溶融加工性が低下する傾向にあり、他方、他の単量体の共重合割合が大きすぎるとガスバリア性が低下する傾向にある。また、溶融加工性を向上させるために2種以上のPVDCを混合してもよい。
PVDCは、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等の任意の重合法により合成することができるが、粉体レジンとしてコンパウンドを形成する場合には、懸濁重合法により合成することが好ましい。このように懸濁重合法により合成した場合には、PVDCからなる粉体レジンの粒度を調整するための粉砕工程を必要としない傾向にある。このようなPVDCからなる粉体レジンの粒度は、40μm~2mmの範囲であることが好ましく、50μm~1mmの範囲であることがより好ましく、60~700μmの範囲であることが更に好ましい。なお、粉体レジンの粒度は、例えば、標準篩いを用いる乾式篩い分け法により測定するものである。
樹脂製フィルムFを形成する樹脂材料、好ましくはPVDCには、必要に応じて、種々の特性や成形加工性の改良を目的として添加される熱安定剤、可塑剤、加工助剤、着色剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散助剤等の各種添加剤を含有させることができる。例えば、熱安定剤としては、エポキシ化植物油、エポキシ化動物油、エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ樹脂プレポリマー等のエポキシ化合物;エポキシ基含有樹脂等が挙げられ、好ましくはエポキシ化植物油である。熱安定剤を使用する場合の含有量は、樹脂材料、好ましくはPVDC100質量部に対して、0.05~6質量部の範囲であることが好ましく、0.08~5質量部の範囲であることがより好ましく、0.1~4質量部の範囲であることが特に好ましい。熱安定剤の含有量が小さすぎると、熱安定性を十分に改善することができず、成形加工が困難になるとともに、黒化の原因となることがある。他方、熱安定剤の含有量が大きすぎると、筒状の樹脂製フィルムのガスバリア性や耐寒性が低下したり、ブリードやフィッシュアイの原因となったりすることがある。他の添加剤の種類や添加量についても、従来、充填包装体に備えられる筒状の樹脂製フィルムにおいて、使用される各種添加剤におけると同様に選択することができる。これらの添加剤は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの添加剤は、その使用量の一部または全部をPVDC等の樹脂材料の重合工程で単量体組成物中に含有させてもよいし、重合後にPVDC等の樹脂材料にブレンドしてもよい。
PVDCには、種々の特性や成形加工性の改良を目的として、必要に応じて、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリエチレン(低密度ポリエチレン又は高密度ポリエチレン)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステルの単独重合体または共重合体、メタクリル酸エステルの単独重合体又は共重合体、メタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレン共重合体等の他の樹脂を含有させることができる。他の樹脂の性状、形状や大きさは、樹脂製フィルムFを形成する樹脂材料との均一分散性等を考慮して、所望により適宜選択することができる。例えば、粒状、粉末状又はペレット状等の固体状でもよいし、液状又は融解状態のものでもよい。また、所望により、他の樹脂の表面を表面処理したものでもよい。
樹脂製フィルムFの大きさや厚みは、充填される内容物の大きさに応じて定められる。樹脂製フィルムFの周長は、通常15~400mm、多くの場合30~300mm、広く採用されるのは40~200mmの範囲であり、樹脂製フィルムFの長手方向の長さは、通常50~400mm、多くの場合70~300mm、広く採用されるのは80~250mmの範囲である。また、樹脂製フィルムFの厚みは、充填される内容物に応じたフィルムの強度やバリア性等を勘案して定められるが、通常15~300μm、多くの場合18~200μm、広く採用されるのは20~150μmの範囲である。この範囲の中でも15~25μmの厚さに設定すると、樹脂製フィルムFが適度な強度を有しつつ切断し易くなるためが好ましい。
シール部10は、図1及び図3に示すように、積層フィルムPのうち径方向外側に配置された第一領域P1を構成する二枚のフィルムF1A,F1Bと、積層フィルムPのうち径方向内側に配置された第二領域P2を構成する二枚のフィルムF2A,F2Bのうち径方向外側に位置する一枚のフィルムF2Aと、が溶着されてなるものである。本実施形態においては、後述する高周波誘電加熱を実施することにより、これら3枚のフィルムF1A,F1B,F2Aを溶着させている。
積層フィルムPのうち径方向外側に配置された第一領域P1に近い縁部PEの最端部から所定幅W1の領域PAは、非シール部20とされている。非シール部20には、長手方向に所定間隔dで配置された二列の貫通孔30が形成されている。このように貫通孔30が形成された非シール部20(領域PA)は、シール部10を切断する際の起点となる領域であり、ユーザの手によって引き裂かれ易くなっている。非シール部20の幅W1は、4~8mmの範囲内で適宜設定することができ、貫通孔30の間隔dは、3~30mmの範囲内で適宜設定することができる。なお、本実施形態においては、貫通孔30を二列形成した例を示したが、一列の貫通孔を形成してもよく、三列以上の貫通孔を形成してもよい。
次に、図4等を用いて、本実施形態に係る包装体1の製造方法について説明する。
まず、単層の樹脂製フィルムFを二枚重ねて構成したダブルプライの積層フィルムPの第一領域P1と第二領域P2とをそれぞれ径方向外側と径方向内側に配置して重ねることにより、封筒貼り形式の筒状体を形成する(第一の工程)。次いで、図4に示すように、第一の工程で重ねた第一領域P1及び第二領域P2を、径方向外側に配置した外部電極E1と径方向内側に配置した内部電極E2とで挟んで高周波誘電加熱を実施してシールすることにより、シール部10を有する包装体1を形成する(第二の工程)。第二の工程では、積層フィルムPのうち径方向外側に配置した第一領域P1に近い縁部PE1の最端部から所定幅W1の領域PAを非シール部20とする。
第二の工程では、図4に示すように、積層フィルムPのうち径方向外側に配置した第一領域P1と外部電極E1との間に、高周波誘電加熱によってシールされない介在物100を介在させた状態で、高周波誘電加熱を実施する。このように第一領域P1と外部電極E1との間に介在物100を介在させることにより、高周波誘電加熱によって最も加熱される部分(図4において最も色の濃い部分)の位置を、径方向外側にシフトさせることができる。これにより、図3に示すように、積層フィルムPのうち径方向外側に配置した第一領域P1を構成する二枚のフィルムF1A,F1Bと、径方向内側に配置した第二領域P2を構成する二枚のフィルムF2A,F2Bのうち径方向外側に位置する一枚のフィルムF2Aと、を溶着させてシール部10を形成することができる。
介在物100としては、例えば10~300μmの厚さを有するテフロン(登録商標)テープを採用することができる。また、高周波誘電加熱による発熱が乏しい他の材料(例えば、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリアミド系、ポリイミド系、セルロース系、ポリエステル系、ポリアセタール系のテープ又はフィルムや、セラミック、ガラス繊維等)を介在物100として採用することもできる。
積層フィルムPのうち非シール部20に対応する部分には、図2に示すように、長手方向に沿って所定間隔で配置された二列の貫通孔30を形成しておく(第三の工程)。既に述べたように、非シール部20の幅W1は、4~8mmの範囲内で適宜設定することができ、貫通孔30の間隔dは、3~30mmの範囲内で適宜設定することができる。第三の工程は、第一の工程よりも前に実施するようにする。
次に、本実施形態に係る包装体1の開封方法について説明する。
ソーセージ等の内容物を包装した包装体1を開封する際には、ユーザは、まず、包装体1の非シール部20を指で摘まみ、包装体1の長手方向に対して略直交する方向(幅方向)に沿って引き裂くことにより、シール部10を切断するような力を加える。このような力が加えられると、シール部10は幅方向に沿って切断されることとなるが、この際、第一領域P1を構成する二枚のフィルムF1A,F1Bのうち径方向外側に位置するフィルムF1Aが径方向内側に位置するフィルムF1Bから剥離することがなく、第一領域P1を第二領域P2から離隔させてシール状態を確実に解除することができる。この後、ユーザは、包装体1の幅方向に沿って積層フィルムPを切断したり、包装体1の長手方向に沿ってシール部10を切断したりすることにより、包装体1を開封する。
以上説明した実施形態に係る包装体1においては、封筒貼り形式の筒状体の径方向外側に配置した第一領域P1を構成する二枚のフィルムF1A,F1Bと、この筒状体の径方向内側に配置した第二領域P2を構成する二枚のフィルムF2A、F2Bのうち径方向外側に位置する一枚のフィルムF2Aと、を溶着させることによりシール部10を形成することができる。従って、シール部10を切断して包装体1を開封する際に、径方向外側に配置した第一領域P1を構成する二枚のフィルムF1A,F1Bのうち径方向外側に位置するフィルムF1Aが径方向内側に位置するフィルムF1Bから剥離することを防ぐことができる。この結果、開封失敗の可能性を低下させることができる。
なお、以上の実施形態においては、相互に重ねられる第一領域P1及び第二領域P2として、積層フィルムPの「縁部近傍の領域」や「縁部を含む領域」を採用した例を示したが、積層フィルムPの縁部から比較的遠く離れた領域を第一領域P1(第二領域P2)として採用することもできる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、かかる実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…包装体
10…シール部
20…非シール部
30…貫通孔
100…介在物
F…樹脂製フィルム
1A・F1B…第一領域を構成する二枚のフィルム
2A・F2B…第二領域を構成する二枚のフィルム
P…積層フィルム
1…第一領域
2…第二領域
E1…第一領域に近い縁部
A…第一領域に近い縁部の最端部から所定幅の領域

Claims (14)

  1. 樹脂製フィルムを二枚重ねて構成した積層フィルムの第一領域と第二領域とがそれぞれ径方向外側と径方向内側に配置されて重ねられた状態でシールされてなるシール部を有する、封筒貼り形式の筒状の包装体であって、
    前記シール部は、径方向外側に配置された前記第一領域を構成する二枚のフィルムと、径方向内側に配置された前記第二領域を構成する二枚のフィルムのうち径方向外側に位置する一枚のフィルムと、の計三枚のフィルムが溶着されてなるものである、包装体。
  2. 前記樹脂製フィルムは、15~25μmの厚さを有する単層のフィルムである、請求項1に記載の包装体。
  3. 前記樹脂製フィルムは、塩化ビニリデン系フィルムである、請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 前記積層フィルムのうち径方向外側に配置された前記第一領域に近い縁部の最端部から所定幅の領域は、非シール部とされ、
    前記非シール部には、長手方向に所定間隔で配置された少なくとも一列の貫通孔が形成されている、請求項1から3の何れか一項に記載の包装体。
  5. 前記非シール部は、前記縁部の最端部から4~8mmの幅の領域である、請求項4に記載の包装体。
  6. 前記貫通孔は、長手方向に3~30mmの間隔で配置されている、請求項4又は5に記載の包装体。
  7. 樹脂製フィルムを二枚重ねて構成した積層フィルムの第一領域と第二領域とをそれぞれ径方向外側と径方向内側に配置して重ねることにより、封筒貼り形式の筒状体を形成する第一の工程と、
    前記第一の工程で重ねた前記第一領域及び前記第二領域を、径方向外側に配置した外部電極と径方向内側に配置した内部電極とで挟んで高周波誘電加熱を実施してシールすることにより、シール部を有する包装体を形成する第二の工程と、
    を含む包装体の製造方法であって、
    前記第二の工程では、径方向外側に配置した前記第一領域を構成する二枚のフィルムと、径方向内側に配置した前記第二領域を構成する二枚のフィルムのうち径方向外側に位置する一枚のフィルムと、の計三枚のフィルムを溶着させることにより前記シール部を形成する、包装体の製造方法。
  8. 前記樹脂製フィルムは、15~25μmの厚さを有する単層のフィルムである、請求項7に記載の包装体の製造方法。
  9. 前記樹脂製フィルムは、塩化ビニリデン系フィルムである、請求項7又は8に記載の包装体の製造方法。
  10. 前記第二の工程では、径方向外側に配置した前記第一領域と前記外部電極との間に、高周波誘電加熱によってシールされない介在物を介在させた状態で、高周波誘電加熱を実施する、請求項7から9の何れか一項に記載の包装体の製造方法。
  11. 前記介在物は、10~300μmの厚さを有する、請求項10に記載の包装体の製造方法。
  12. 前記第二の工程では、前記積層フィルムのうち径方向外側に配置した前記第一領域に近い縁部の最端部から所定幅の領域を非シール部とし、
    前記積層フィルムのうち前記非シール部に対応する部分に、長手方向に沿って所定間隔で配置された少なくとも一列の貫通孔を形成する第三の工程を含む、請求項7から11の何れか一項に記載の包装体の製造方法。
  13. 前記非シール部は、前記縁部の最端部から4~8mmの幅の領域である、請求項12に記載の包装体の製造方法。
  14. 前記貫通孔は、長手方向に沿って3~30mmの間隔で配置されている、請求項12又は13に記載の包装体の製造方法。
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