JP7324483B2 - 高機能殺菌すすぎ水及びすすぎ方法 - Google Patents
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Description
例えば、溶存二酸化炭素は以下のようにイオン化するものと考えられる。
H2O・CO2 ⇔ H2CO3 ⇔ H++HCO3 -
K=[H+][HCO3 -]/[H2O・CO2]=4.45×10-7 (25℃)
仮に、他のカチオン等がないとすれば、[H+]=[HCO3 -]であり、pHは以下のように表される。
pH=(pK-log[H2O・CO2](溶存二酸化炭素濃度))/2
従って、溶存二酸化炭素濃度が高ければ、pHは低くなる。例えば、大気中の炭酸ガスの分圧は0.00035[atm]程度であるので、pHは、5.64と考えられ、更に溶存二酸化炭素濃度が増えれば(二酸化炭素分圧が増えれば)、pHはより低くなると考えられる。
(1)所定の水質基準に適合する水であって、次亜塩素酸ナトリウムを含み、有効塩素濃度が、10ppmから199ppmの範囲内にあり、二酸化炭素濃度が、1GVから3.5GVの範囲内にあり、かつ、pHが、5から7.5の範囲内にある、すすぎ水。ここで、所定の水質基準とは、法令により、又は、行政機関等の通達を含む規定に基づく水質基準を含んでよい。例えば、表1又は表2の規格基準を含んでよい。前記有効塩素濃度は、その効果を考慮して、10ppm以上であってよく、15ppm以上であってもよい。更に、20ppm以上であってもよく、30ppm以上であってもよい。また、残留濃度を考慮すれば、200ppm以下が好ましく、180ppm以下が好ましい。更に、150ppm以下が好ましい。上述するGVは、一般には、飲料中の炭酸ガスの含有量を表す単位であり、標準状態(0℃、1気圧)において、1L(リットル)の液体に1L(リットル)の炭酸ガスが溶けている場合を1GVという。上記二酸化炭素濃度は、pHを考慮すれば、0.5GV以上が好ましく、0.8GV以上が好ましい。低いpH調整を考えれば、1GV以上が好ましい。また、1.5GV以上でもよい。維持の容易を考慮して、8GV以下が好ましく、7GV以下が好ましい。また、6GV以下でもよく、5GV以下でもよい。また、4GV以下でもよく、3.5GV以下でもよく、3GV以下でもよい。条件によれば、2.5GV以下でもよく、2GV以下でもよいこともある。上記pHは、4以上であってよく、4.5以上であってもよい。5以上が好ましく、5.5以上が好ましい。また、条件によれば、5.8以上でもよく、6以上でもよいこともある。また、pHは、8以下であってよく、7.5以下であってよい。7.2以下が好ましい。条件によれば、7以下であってもよい。
(2)前記有効塩素濃度が、20ppmから180ppmの範囲内にあることを特徴とする上記(1)に記載のすすぎ水。
(3)蒸発残留物に含まれるナトリウム化合物の量が、0重量%から50重量%であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のすすぎ水。ここで、蒸発残留物とは、一般には、水中に浮遊したり溶解して含まれるものを蒸発乾固したときに残渣として得られた物をいい、総量をmg/リットルで表す。水道水等の蒸発残留物の主な成分は、カルシウム、マグネシウム、シリカ、ナトリウム、カリウムなどの塩類や有機物である。水道水質基準では、「500mg/リットル以下」と定められている(表2参照)。すすぎ水についての蒸発残留物に含まれるナトリウム化合物の量は、0重量%以上であってよい。すすぎ水は、次亜塩素酸ナトリウムを含んでいるので、1重量%以上であってもよく、10重量%以上であってもよい。20重量%以上であるかもしれず、30重量%であるかもしれない。また、100重量%以下であってよく、90重量%以下であるかもしれない。
(4)更に、108個/ml以上のナノバブル又はマイクロバブルを含むことを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載のすすぎ水。ここで、ナノバブルとは、一般には、微細な気泡のことをいう。厳密な定義は応用分野や生成方法によって異なっているが、一般的には1μm以下のナノメートル単位のものがナノバブルと呼ばれる。気泡が極小のため、発生させても肉眼では透明な水に見えるとされている。マイクロバブルとは、一般に、微細な気泡のことである。ISO規格においてはISO 20480-1:2017により、ファインバブル(直径100μm以下全て)のうち、マイクロバブルは直径1~100μmの気泡と定義されており、通常の気泡とは、異なった性質が現れるとされる。このようなナノバブル又はマイクロバブルは、市販のナノバブル発生装置(例えば、株式会社共和製のマイクロバブル・ナノバブル発生装置。株式会社ナノクス製の超高密度ウルトラファインバブル(ナノバブル)発生装置。)又はマイクロバブル発生装置(例えば、森鉄工社製のPao-60型。有限会社OKエンジニアリング社製のマイクロバブル発生ノズル「OKE-MB01」。)により製造することができる。
(5)所定の有効塩素濃度を有する次亜塩素酸ナトリウムと、所定の二酸化炭素濃度を有する炭酸水と、水道水を混合し、有効塩素濃度が、10ppmから199ppmの範囲内、及び、二酸化炭素濃度が、1GVから3.5GVの範囲内にある、すすぎ水製造方法。ここで、次亜塩素酸ナトリウムは、通常、特定の有効塩素濃度を有する水溶液の状態で市販されている(例えば、株式会社オーヤラックス製のピューラックス(次亜塩素酸ナトリウム6%を成分とする。))。また、炭酸水は、特定の二酸化炭素濃度を有する水として一般に市販されている。水道水は、各地域で供給されている。これらの原料を混合することにより、すすぎ水を製造することができるが、所定の有効塩素濃度や、所定の二酸化炭素濃度は、製造されたすすぎ水が上述するような有効塩素濃度及び二酸化炭素濃度を有するように選択される。このすすぎ水の有効塩素濃度及び二酸化炭素濃度は、上述するように、種々の範囲の値を有することもできる。
(6)次亜塩素酸ナトリウム、炭酸水、及び水道水の混合は、混合直後の混合物温度が、0℃から50℃の範囲になるようにする上記(5)に記載の方法。混合物温度は、液体状態であることを考慮すれば、0℃以上であってよく、1℃以上であってよく、3℃以上でもよい。4℃近辺では、水の密度が最大となるが、4℃以上でもよい。溶存二酸化炭素の濃度を考慮すれば、60℃以下が好ましい。50℃以下でもよく、40℃以下でもよい。35℃以下でもよく、30℃以下でもよい。
(7)前記炭酸水は、0℃から50℃の水道水に、二酸化炭素雰囲気において、0.3MPaから0.6MPaの二酸化炭素圧力の下、二酸化炭素をバブリングすることにより製造されることを特徴とする上記(5)又は(6)に記載のすすぎ水製造方法。
(8)前記バブリング後、ナノバブル又はマイクロバブル発生装置により、ナノバブル又はマイクロバブルを生成させることを特徴とする上記(5)から(7)のいずれかに記載のすすぎ水製造方法。ナノバブル又はマイクロバブル発生装置により、溶存する二酸化炭素の大きさが小さくなることが期待される。
(9)洗浄及び/又は滅菌若しくは殺菌処理後に、すすぎ工程を行う食品最終処理方法であって、前記すすぎ工程は、上記(1)から(4)のいずれかに記載のすすぎ水を用いて行うことを特徴とする食品最終処理方法。ここで、食品最終処理は、消費者に渡る迄の工程において、水を含む液体により、対象となる製品(野菜等の生鮮食品を含む食品を含むもの)を最終的に行う処理のことを意味してよい。この食品最終処理を行う工程を最終処理工程という。
(10)前記すすぎ工程は、0℃から50℃の範囲内で行うことを特徴とする上記(9)に記載の食品最終処理方法。ここで、前記すすぎ工程は、0℃以上で行ってよく、1℃以上でもよく、2℃以上でもよい。対象となる食品によれば、3℃以上でもよく、4℃以上でもよい。一方、生鮮食品などを取り扱うことを考慮すると、60℃以下が好ましく、50℃以下が好ましく、45℃以下が好ましく、40℃以下が好ましい。また、35℃以下が好ましいこともあり、30℃以下であってもよい。
(11)前記すすぎ工程において、ナノバブル又はマイクロバブル発生装置によるナノバブル又はマイクロバブルの生成を同時に行うことを特徴とする上記(9)又は(10)に記載の食品最終処理方法。
(12)前記すすぎ工程の前には、洗浄処理のみを行うことを特徴とする上記(9)から(11)のいずれかに記載の食品最終処理方法。洗浄は、一般に、水や洗剤などの洗浄液を用いて汚れを取り除く行為のことを意味するが、洗浄処理は、そのような洗浄を対象である食品に対して行う処理のことをいう。この洗浄により、表面などに付着する菌等を減少させることはあるが、必ずしも殺菌する必要はない。そして、洗浄液や洗浄液中に懸濁等する汚れを十分に除去するためにすすぎ工程は有力である。このすすぎ工程に用いられるすすぎ水は、このようないわゆるすすぎ効果を有し、かつ、殺菌効果を有し、更に、すすぎ水を切った後に、食品に不都合な残留物がない、若しくは、十分に少なく支障がない、状況を作り出すことができる。従って、このすすぎ工程の前に滅菌若しくは殺菌処理工程が必ずしも必要とされない。
(13)前記滅菌若しくは殺菌処理において、次亜塩素酸ナトリウムを含み、有効塩素濃度が、200ppmから1000ppmの範囲内にある滅菌水若しくは殺菌水を用いることを特徴とする上記(9)から(11)のいずれかに記載の食品最終処理方法。ここで、滅菌水若しくは殺菌水の有効塩素濃度は、200ppm以上でよく、220ppm以上でよく、250ppm以上でよく、300ppm以上でよい。条件によっては、400ppm以上がよく、500ppm以上でもよい。一方、不必要に残留しないことを考慮して、滅菌水若しくは殺菌水の有効塩素濃度は、2000ppm以下でよく、1200ppm以下でよく、900ppm以下でよく、800ppm以下でよい。条件によっては、700ppm以上がよく、650ppm以上でもよい。
(14)食品を洗浄及び/又は滅菌若しくは殺菌処理してから食品を包装する方法であって、実質的に無菌状態の包装材内に包装する直前に上記(9)から(13)のいずれかに記載の食品最終処理方法を行うことを特徴とする食品包装方法。ここで、実質的に無菌状態の包装材とは、真正細菌、ウイルス、菌類、寄生生物のような病原性の汚染生物とその生成物(コンタミナント)を除去した状態、又は、これら微生物と接触しない状態のことをいう無菌状態にほぼ等しい又はそれに準ずる状態にあるものであって、包装に供されるフィルム(例えば、プラスチック製フィルム等)、薄膜、厚膜、薄板等を含んでよい。
(15)前記食品最終処理方法後に水切り又は乾燥処理を行うことを特徴とする上記(14)に記載の食品包装方法。水切りとは、水を切ることであり、また、水分がなくなるようにすることであってよい。水分をなくなるようにするとは、その食品等を平面上に静置したときに、その平面に液体としての水が溜まらない程度に水を除くことを意味することができる。また、乾燥とは、一般には、目的のものから水分を除去し、乾いた状態にすることを意味することができる。しかしながら、本明細書では、そこまで水分を除去する必要はなく、液体としての水が、静置することにより、重力下でその目的物の下端に溜まることがない程度であってよい。
(16)上記(9)から(13)のいずれかに記載の食品最終処理方法を行うことを特徴とする食品保存方法。ここで、保存とは、そのままの状態を保つようにして、とっておくことを意味してよい。食品保存は、食品が数時間から数日の経過で劣化していない状態として保つこと意味することができる。劣化には、味、臭い、又は見た目等の人間の五感で把握できる変化を意味することができる。
表1の基準を満たす水道水を準備した。次に、有効塩素濃度が12%の市販の次亜塩素酸ナトリウム、市販の酢酸(試薬特級)、及び、水道水を混合して、有効塩素濃度が、約200ppm、pHが、約6.5の殺菌水を準備した。また、有効塩素濃度が6%の市販の次亜塩素酸ナトリウムと、水道水と、市販の炭酸水(二酸化炭素濃度3GV)とから、塩素濃度が100ppm、二酸化炭素濃度が、2GV、pHが、6.0のすすぎ水を準備した。尚、二酸化炭素濃度は、0.2mol/L水酸化ナトリウム水溶液による中和滴定法(JIS K 0101:1998)によった。
市販のレタスを購入し、数センチの大きさに切断し、検体とした。
図2に今回使用した野菜の洗浄・殺菌・すすぎを行う装置(以下、「洗浄装置」という。)の概念図を示す。また、図3には、野菜等の食物洗浄・殺菌工程を示すフローを表す。ここでは、殺菌工程が必要か否かの選択工程(S107)を含むが、以下に述べる実施においては、常に殺菌工程が必要なものとしている。この洗浄装置10は、洗浄槽12、殺菌槽14、及びすすぎ槽16を備え、それぞれに、洗浄液槽18、殺菌水槽20、及びすすぎ水槽22から、洗浄液、殺菌水、すすぎ水が、配管24・バルブ26及び配管28を通ってドレインバルブ30を閉じた洗浄槽12に供給され、配管32・バルブ34及び配管36を通ってドレインバルブ38を閉じた殺菌槽14に供給され、そして、配管40・バルブ42及び配管44を通ってドレインバルブ46を閉じたすすぎ槽16に供給される。レール50が水平方向に延び、レール50に沿って移動可能なクレーン64がレタスなどの野菜が投入される(S102)、水等の液体が自由に出入り可能なメッシュにより構成される食物籠62を吊り下げる。そして、洗浄槽12に洗浄液が満たされた後にレール50に沿って洗浄槽12に相当するところにクレーン64を移動させ、吊り下げチェーンを延ばして、食物籠62を洗浄槽12内に投入する。この洗浄槽12内には、必要に応じて攪拌装置を配置してもよいが、洗浄液により野菜を洗浄する(S104)。洗浄後は、吊り下げチェーンをクレーン64に巻き取り、食物籠62を槽外に引き上げ、水切りを同時に行う(S106)。次に、クレーン64をレール50上で移動させ、殺菌槽14に相当するところまで移動させ、殺菌槽14に殺菌水が満たされた後に吊り下げチェーンを延ばして、食物籠62を殺菌槽14内に投入する(殺菌工程(S108))。これにより、野菜を殺菌水に所定時間浸漬する。この殺菌槽14内には、必要に応じて攪拌装置を配置してもよい。殺菌処理後は、吊り下げチェーンをクレーン64に巻き取り、食物籠62を槽外に引き上げ、水切りを同時に行う(S110)。ここでは、殺菌処理を行っているが(S107でYes)、行う必要が無ければ(S107でNo)、食物のすすぎ工程(S112)に移行してもよい。
次に、クレーン64をレール50上で移動させ、すすぎ槽16に相当するところまで移動させ、すすぎ槽16にすすぎ水が満たされた後に吊り下げチェーンを延ばして、食物籠62をすすぎ槽16内に投入する(すすぎ工程(S112))。このようにして、野菜から殺菌水をすすいで除去する。このすすぎ槽16内には、必要に応じて攪拌装置を配置してもよい。すすぎ処理後は、吊り下げチェーンをクレーン64に巻き取り、食物籠62を槽外に引き上げ、水切りを同時に行う(S114)。その後、所定時間自然乾燥させ、必要に応じて梱包工程に移行する。
検体として、カットされたレタスを用いて、実施例に関するすすぎ水及び水道水(比較例)を用いたすすぎの効果を実験した。まず、検体を図1の食物籠62に投入し、水道水を洗浄液として洗浄し、水切り後、次亜塩素酸ナトリウム、酢酸、及び水道水を混合して作った上述する殺菌水が満たされた殺菌槽14中に約3分間浸漬した。その後、水切りし、上述するすすぎ水が満たされたすすぎ槽16中に投入し、約1分間、槽内ですすぎ水を攪拌した。一方、比較例として用いたすすぎ水は、水道水であった。各工程後にいわゆる水切りを行った後の検体表面に残った水から細菌(いわゆる一般細菌)の数をカウントした。すすぎ後は、直後、及び約60時間冷蔵(5~10℃)後に、細菌の数をカウントした。結果を表3に示す。
比較例1及び実施例1のすすぎ後のレタスについて、食感を10人のモニターにより評価した。評価は、目隠しをした状態で、ランダムに選択されたいずれかのレタスを噛んで食感を評価した。10人のうち、8人が実施例1のレタスの方がパリパリ感が高いと評価した。また、残りの2人は、何れも同等のパリパリ感を有するとした。このように、次亜塩素酸ナトリウム+二酸化炭素+水道水からなるすすぎ水を使用した実施例のレタスは、よりパリパリ感が高いことが分かった。
上述する実施例においては、殺菌水による殺菌工程を含んでいるが、元々のレタスに付着する菌の数が少ない場合は、殺菌工程を省くことも可能である(S107、No(図3))。その場合は、洗浄後の菌数は、何れも同等であるが、すすぎ後は、水道水の場合は、10倍以上増殖していたが、上記すすぎ水による場合は、10分の1程度に減少しており、更に、冷蔵保存後もあまり菌は増殖しなかった。
図6は、更に、別の実施例である、野菜のすすぎを行う装置(以下、「すすぎ装置」という。)の概念図を示す。このすすぎ装置は、すすぎ槽212及びナノバブル又はマイクロバブル発生装置を備えるナノバブル又はマイクロバブル生成槽214を備え、すすぎ水槽218から、すすぎ水が、配管224・バルブ226及び配管228を通ってドレインバルブ230を閉じたすすぎ槽212に供給される。レール250が水平方向に延び、レール250に沿って移動可能なクレーン264が、レタスなどの野菜が投入される水等の液体が自由に出入り可能なメッシュにより構成される食物籠262を吊り下げる。そして、すすぎ槽212にすすぎ水が満たされた後にレール250に沿ってすすぎ槽212に相当するところにクレーン264を移動させ、吊り下げチェーンを延ばして、食物籠262をすすぎ槽212内に投入する。このすすぎ槽212内には、必要に応じて攪拌装置を配置してもよいが、すすぎ水により野菜を洗浄する。このすすぎ槽212は、太い管により接続されたナノバブル又はマイクロバブル発生装置216を備えるナノバブル又はマイクロバブル生成槽214に接続され、この管を通って、発生されたナノバブル又はマイクロバブルがすすぎ槽212内に流れ込み、より容易にカット野菜等の食物をすすぐことができる。このとき、ナノバブル又はマイクロバブルの発生が直ぐ隣の槽内で行われるので、ナノバブル又はマイクロバブルの発生期の動的なエネルギーが野菜等の表面の気泡を剥離させることに寄与すると考えられ、よりすすぎ効果が向上する。尚、ナノバブル又はマイクロバブル発生装置216’をすすぎ水槽218内に設けることもできる。この場合は、十分に発生したナノバブル又はマイクロバブルを備えるすすぎ水を準備でき、通常のすすぎ槽212だけで、ナノバブル又はマイクロバブルの効果を得ることが可能である。すすぎ後は、吊り下げチェーンをクレーン264に巻き取り、食物籠262を槽外に引き上げ、水切りを同時に行う。
1.炭酸の効果で浸透性が高まり、使用量が少なくできる。
2.殺菌効果が約20倍(次亜塩素酸ナトリウム比)である為次亜塩素酸ナトリウムの注入量を減らせる為塩素の残留量が少ない(食品・添加物の規定基準をクリア)。
3.菌との接触後は通常の水道水に戻りやすく残留性が極めて少ない。
4.炭酸は大気中より作り出すリサイクル品であるため環境に優しい。
5.すすぎ水自体に殺菌効果があるので食品の残菌は水道水に比べ非常に少ない又は基準ギリギリ迄塩素濃度を上げることによりすすぎ水でありながら殺菌効果を期待できる。
6.上記効果により[洗浄→殺菌→すすぎ]から殺菌の工程を減らすことができる。
7.ファインバブルを併用することができる。
8.磁力を使い、水道水自体の界面活性力を向上させることができ、また、浸透効果を向上させることができる。
16、114、116、212 すすぎ槽 18 洗浄液槽
20 殺菌水槽 22、118、218 すすぎ水槽
24、28、32、36、40、44、224、228 配管
26、34、42、226 バルブ 30、38、46、230 ドレインバルブ
50、250 レール 62、262 食物籠 64、264 クレーン
100 野菜の製造装置 102 カット野菜片
108、112、116 ベルトコンベヤ 118 ホッパー
120 搬送コンベヤ 122 袋 124 シール装置
130 洗浄液供給口 132、136 洗浄液
134、144、154 撹拌機 142、146 殺菌水
140 殺菌水供給口 150 すすぎ水供給 152、162 すすぎ水
160 送風機 214 ナノバブル又はマイクロバブル生成槽
216、216‘ ナノバブル又はマイクロバブル発生装置
Claims (10)
- 滅菌若しくは殺菌処理後に、すすぎを行う際に用いるすすぎ水であって、
前記滅菌若しくは殺菌処理においては、次亜塩素酸ナトリウムを含み、有効塩素濃度が、200ppmから1000ppmの範囲内にある滅菌水若しくは殺菌水を用い、
所定の水質基準に適合する水であって、次亜塩素酸ナトリウムを含み、有効塩素濃度が、10ppmから199ppmの範囲内にあり、二酸化炭素濃度が、1GVから3.5GVの範囲内にあり、かつ、pHが、5から7.5の範囲内にある、すすぎ水。 - 前記有効塩素濃度が、20ppmから180ppmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載のすすぎ水。
- 蒸発残留物に含まれるナトリウム化合物の量が、50重量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のすすぎ水。
- 更に、108個/ml以上のナノバブル又はマイクロバブルを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のすすぎ水。
- 滅菌若しくは殺菌処理後に、すすぎ工程を行う食品最終処理方法であって、前記すすぎ工程は、請求項1から4のいずれかに記載のすすぎ水を用いて行うことを特徴とする食品最終処理方法。
- 前記すすぎ工程は、0℃から50℃の範囲内で行うことを特徴とする請求項5に記載の食品最終処理方法。
- 前記すすぎ工程において、ナノバブル又はマイクロバブル発生装置によるナノバブル又はマイクロバブルの生成を同時に行うことを特徴とする請求項5又は6に記載の食品最終処理方法。
- 食品を滅菌若しくは殺菌処理してから食品を包装する方法であって、実質的に無菌状態の包装材内に包装する直前に請求項5から7のいずれかに記載の食品最終処理方法を行うことを特徴とする食品包装方法。
- 前記食品最終処理方法後に水切り又は乾燥処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の食品包装方法。
- 請求項5から7のいずれかに記載の食品最終処理方法を行うことを特徴とする食品保存方法。
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