JP7310787B2 - 積層型コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、積層型コイル部品に関する。
積層型コイル部品として、例えば特許文献1には、複数のコイル導体の各々の積層方向における一方側の表面及び/又は他方側の表面に応力緩和空間が形成された積層コイル部品が開示されている。
特開2017-59749号公報
しかしながら、特許文献1に記載の積層コイル部品において、コイル導体の積層方向における一方側の表面又は他方側の表面のみに応力緩和空間を設けた場合は、応力緩和効果が充分ではない。
他方、応力緩和空間はコイル導体の端部以外の部分に沿って該部分全体と重なるように形成されているため、コイル導体の積層方向における一方側の表面及び他方側の表面に応力緩和空間を設けた場合は、積層体の強度が不充分となるおそれがある。また、この場合、応力緩和空間を形成するための工程(スクリーン印刷によるZrOのペーストの印刷工程)が多くなるため、生産性が落ちてしまうという問題があった。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、積層体の強度を確保しつつ、内部応力の更なる緩和が可能である生産性に優れた積層型コイル部品を提供することを目的とする。
本発明の積層型コイル部品は、複数の絶縁層が積層されてなる絶縁体部の内部にコイルが設けられた積層体と、前記積層体の外表面に設けられて前記コイルに電気的に接続された外部電極と、を備えた積層型コイル部品であって、前記コイルは、前記複数の絶縁層とともに積層された複数のコイル導体がビア導体を介して電気的に接続されることにより形成され、前記複数のコイル導体は、各々、積層方向と反対側を向いた第1の主面と、前記積層方向を向いた第2の主面とを有し、前記複数のコイル導体は、前記積層方向に隣り合う第1コイル導体及び第2コイル導体を含み、前記第1コイル導体及び前記第2コイル導体は、第1ビア導体を介して互いに電気的に直列に接続され、前記第1コイル導体、前記第1ビア導体及び前記第2コイル導体は、前記積層方向にこの順に配置され、前記第1コイル導体は、前記絶縁体部との間に空隙が存在する第1の主面を有し、前記第2コイル導体は、前記絶縁体部との間に空隙が存在する第1の主面と、前記絶縁体部との間に空隙が存在する第2の主面と、を有し、前記第2コイル導体の前記第2の主面と前記絶縁体部との間の前記空隙は、前記第1ビア導体と対向する位置に局所的に存在することを特徴とする。
本発明によれば、積層体の強度を確保しつつ、内部応力の更なる緩和が可能である生産性に優れた積層型コイル部品を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る積層型コイル部品の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る積層型コイル部品を構成する積層体の一例を模式的に示す斜視図である。 図3は、第1実施形態に係る積層型コイル部品の内部構造の一例を模式的に示すLT断面図である。 図4は、第1実施形態に係る積層型コイル部品の第1コイル導体及び第2コイル導体の一例を模式的に示すLT断面図である。 図5は、第1実施形態に係る積層型コイル部品のビア導体部の一例を模式的に示す平面図である。 図6は、第1実施形態に係る積層型コイル部品の内部構造の一例を模式的に示す別のLT断面図である。 図7は、第1実施形態に係る印刷シート積層法による積層体の作製方法の一例を模式的に示す平面図である。 図8は、第1実施形態に係る印刷シート積層法による積層体の作製方法の一例を模式的に示す平面図である。 図9は、第1実施形態に係る印刷シート積層法による積層体の作製方法の一例を模式的に示す平面図である。 図10は、第1実施形態に係る印刷シート積層法による積層体の作製方法の一例を模式的に示す平面図である。 図11は、セラミックペーストの印刷後におけるコイルシートの層構成の一例を模式的に示す断面図である。 図12は、第2実施形態に係る積層型コイル部品の内部構造の一例を模式的に示すLT断面図である。 図13は、第2実施形態に係る積層型コイル部品の第1コイル導体及び第2コイル導体の一例を模式的に示すLT断面図である。 図14は、第2実施形態に係る積層型コイル部品のビア導体部の一例を模式的に示す平面図である。 図15は、第2実施形態に係る積層型コイル部品の第1コイル導体及び第2コイル導体の他の例を模式的に示すLT断面図である。 図16は、第2実施形態に係る積層型コイル部品のビア導体部の他の例を模式的に示す平面図である。 図17は、第2実施形態に係る積層型コイル部品の第1コイル導体及び第2コイル導体の更に他の例を模式的に示すLT断面図である。 図18は、第2実施形態に係る積層型コイル部品のビア導体部の更に他の例を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の積層型コイル部品について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る積層型コイル部品の一例を模式的に示す斜視図である。
図2は、第1実施形態に係る積層型コイル部品を構成する積層体の一例を模式的に示す斜視図である。図2には、積層型コイル部品のコイルの構造が分かるように内部を透過して模式的に示している。
図1及び図2に示す積層型コイル部品1は、積層体10と、積層体10の外表面に設けられた第1の外部電極21及び第2の外部電極22とを備えている。積層体10は、6面を有する略直方体形状である。積層体10の構成については後述するが、セラミックから構成された複数の絶縁層が積層されてなる絶縁体部40の内部に、コイル30が設けられている。第1の外部電極21及び第2の外部電極22は、それぞれ、コイル30に電気的に接続されている。
本明細書に記載の積層型コイル部品及び積層体では、第1の外部電極と第2の外部電極が対向する方向を長さ方向とする。長さ方向に直交する方向を高さ方向とし、長さ方向及び高さ方向に直交する方向を幅方向とする。
図1及び図2には積層型コイル部品及び積層体における長さ方向、幅方向、高さ方向を、それぞれ矢印L方向、W方向、T方向として示している。
長さ方向(L方向)と幅方向(W方向)と高さ方向(T方向)とは互いに直交する。
積層型コイル部品1の実装面は長さ方向と幅方向に平行な面(LW面)である。
図1及び図2に示す積層体10は、長さ方向に相対する第1の端面11及び第2の端面12と、長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1の主面13及び第2の主面14と、長さ方向及び高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面15及び第2の側面16とを有する。
また、積層体10は、図1及び図2に示すように、角部及び稜線部に丸みが付けられていることが好ましい。角部は、積層体の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体の2面が交わる部分である。
第1の外部電極21は、図1に示すように、積層体10の第1の端面11を覆い、第1の端面11から延伸して第1の主面13の一部、第2の主面14の一部、第1の側面15の一部、第2の側面16の一部を覆って配置されている。また、第2の外部電極22は、図1に示すように、積層体10の第2の端面12を覆い、第2の端面12から延伸して第1の主面13の一部、第2の主面14の一部、第1の側面15の一部、第2の側面16の一部を覆って配置されている。
第1の主面13が実装面となる。
コイル30は、複数の絶縁層とともに積層された複数のコイル導体31が電気的に接続されることにより形成されている。複数の絶縁層は、製造工程における積層体10の焼成時に一体化され、絶縁体部40となる。
複数の絶縁層及び複数のコイル導体31が積層される方向である積層体10の積層方向は、高さ方向(T方向)に沿っている。また、コイル30のコイル軸が高さ方向(T方向)に沿っている。
本明細書において、「上方」とは積層方向に向かう方向を意味し、「下方」とは積層方向と反対の方法に向かう方向を意味する。
コイル30を構成する各コイル導体31は、1箇所が欠けて部分的に隙間37が空いた環状(C字状)に形成された導体であり、複数のコイル導体31は、それらの隙間37の位置をコイル30の巻回方向にずらしながら、互いに重なるように積層されている。各コイル導体31は、通常、厚みよりも線幅が大きい。
そして、複数のコイル導体31がビア導体33を介して電気的に直列に接続されることによりコイル30が形成されている。
より詳細には、積層方向に隣り合う2つのコイル導体31の間にはビア導体33が設けられており、各ビア導体33は、その下方のコイル導体31の一方端と、その上方のコイル導体31の他方端とを電気的に接続している。
なお、コイル導体31の一方端及び他方端とは、それぞれ、コイル30の巻回方向における一方及び他方の端部を意味する。
各ビア導体33は、積層方向に延びる柱状の導体であり、各ビア導体33の側面は、後述する図3に示すように逆テーパ状であってもよいし、順テーパ状又は垂直であってもよい。
コイル導体31と第1の外部電極21は第1の端面11で電気的に接続され、コイル導体31と第2の外部電極22は第2の端面12で電気的に接続されている。
コイル30を第1の端面11に引き出す導体が引出導体35であり、コイル30を第2の端面12に引き出す導体が引出導体36である。
この積層型コイル部品1では、積層体10の長さ方向の寸法である長さ寸法Lと幅方向の寸法である幅寸法Wの関係が、L/W>1である。
すなわち、積層体10の長さ寸法が幅寸法よりも大きくなっている。
積層型コイル部品1のサイズは特に限定されないが、0402サイズ、0603サイズ、1005サイズ又は1608サイズであることが好ましい。
図3は、第1実施形態に係る積層型コイル部品の内部構造の一例を模式的に示すLT断面図である。図3は、ビア導体の形成部におけるLT断面図であり、図1のA-A線における断面図である。
図3には、コイル30を構成するコイル導体31(31a、31b、31c、31d)と、隣り合うコイル導体31の間を接続するビア導体33(33a、33b、33c)とを示している。コイル導体31a、31b、31c、31dはそれぞれコイル導体30の1ターンを示している。
各コイル導体31の積層方向における最大厚は、5μm以上、25μm以下であることが好ましく、10μm以上、20μm以下であることがより好ましい。
各ビア導体33の積層方向における寸法(積層方向に隣り合う2つのコイル導体31の間における絶縁体部40の厚み)は、5μm以上、30μm以下であることが好ましく、10μm以上、25μm以下であることがより好ましい。
各コイル導体31は、積層方向と反対側、すなわち下方を向いた第1の主面32aと、積層方向、すなわち上方を向いた第2の主面32bとを有している。第1の主面32aが実装面側の主面である。
各コイル導体31の第1の主面32a及び第2の主面32bは、積層体10の第1の主面13及び第2の主面14と平行である。
また、図3には、各コイル導体31の第1の主面32aと絶縁体部40との間に空隙50を有する構成を示している。空隙50が設けられていると、絶縁体部40と各コイル導体31との接触が減るため、積層体10の内部応力を緩和することが可能である。
空隙50はコイル導体31の端部から少し内側に入った位置にコイル導体31と同様のパターンで形成されている。
空隙50の積層方向における最大厚は、2μm以上、15μm以下であることが好ましく、4μm以上、6μm以下であることがより好ましい。
更に、図3には、各コイル導体31の第2の主面32bと絶縁体部40との間に(ただし、ビア導体33に対向する位置のみに)、空隙60を有する構成を示している。
図4は、第1実施形態に係る積層型コイル部品の第1コイル導体及び第2コイル導体の一例を模式的に示すLT断面図である。図4は、ビア導体の形成部におけるLT断面図である。図4には、第1ビア導体近傍を拡大して模式的に示した断面図も示している。
図4には、本発明の第1コイル導体及び第2コイル導体の一例として、それぞれ、コイル導体31b及び31cを示し、本発明の第1ビア導体の一例としてビア導体33bを示しているが、積層方向に隣り合う他の2つのコイル導体31と、その間に介在する他のビア導体33とについても同様である。
図4に示すように、第1コイル導体31b及び第2コイル導体31cは、積層方向に隣り合い、第1ビア導体33bを介して互いに電気的に直列に接続されており、第1コイル導体31b、第1ビア導体33b及び第2コイル導体31cは、積層方向にこの順に配置されている。
したがって、第1コイル導体31bの第2の主面32bと、第2コイル導体31cの第1の主面32aとが第1ビア導体33bを介して電気的に接続されている。
上述したように、第1コイル導体31bの第1の主面32aは、絶縁体部40との間に空隙50が存在し、同様に、第2コイル導体31cの第1の主面32aは、絶縁体部40との間に空隙50が存在する。
また、第2コイル導体31cは、絶縁体部40との間に空隙60が存在する第2の主面32bを有している。
空隙60が設けられていると、絶縁体部40と各コイル導体31との接触が更に減るため、積層体10の内部応力を更に緩和することが可能である。
ただし、空隙60が空隙50のように広域に設けられると、積層体10の強度が不充分になるおそれがあるが、空隙60は、第1ビア導体33bと対向する位置に局所的に存在している。
そのため、積層体10の必要な強度を確保しつつ、内部応力の更なる緩和が可能である。
更に、第1ビア導体33bと対向する位置に局所的に存在する空隙60は、後述するように、空隙60を設けるための工程を追加することなく形成することが可能であるため、生産性良く積層型コイル部品1を作製することができる。
図4の拡大図に示すように、第1ビア導体33bの積層方向と直交する方向(例えば長さ方向(L方向))の幅W1に対する、空隙60の当該方向(幅W1を測定する方向と同じ方向、例えば長さ方向(L方向))の幅W2の比は、0.5以上、1.0以下であることが好ましく、0.7以上、1.0以下であることが好ましい。
なお、積層方向において第1ビア導体33bの幅W1が一定でない場合は、この幅W1は、最大幅とする。
第2コイル導体31cの第2の主面32b上の空隙60の積層方向における最大厚は、1μm以上、15μm以下であることが好ましく、5μm以上、10μm以下であることがより好ましい。
図5は、第1実施形態に係る積層型コイル部品のビア導体部の一例を模式的に示す平面図である。
図5に示すように、空隙60は、積層方向から平面視したときに、第1ビア導体33bの配置領域内に収まっていてもよい。
積層方向から平面視したときに、第1ビア導体33bの面積に対する空隙60の面積の比率は、25%以上、100%以下であることが好ましく、49%以上、100%以下であることがより好ましい。
第1ビア導体33bの好ましい平面形状(積層方向から平面視したときの形状)としては、例えば、n角形(nは3以上の整数、例えば3~8、好ましくは4~6)、円、楕円、オーバルのような曲線を有する形状等が挙げられる。
空隙60は、積層方向から平面視したときに、第1ビア導体33bと実質的に同じ形状を有していてもよい。
コイル30のポア面積率は、5%以上、15%以下であることが好ましく、6%以上、12%以下であることがより好ましい。このようにポア面積率を通常より高くすることにより、空隙50及び60をより確実に形成することができる。ポア面積率が大きなコイル30を高収縮の導体ペーストを用いて形成できるためである。
上述の第1ビア導体33bの幅W1に対する空隙60の幅W2の比と、コイル30のポア面積率は、以下の方法により測定することができる。
まず、試料を垂直になるように立て、試料の周りを樹脂で固める。このときLT面(側面)が露出するようにする。
続いて、研磨機で試料のW方向に、ビア導体(ビア結合部)が露出する深さまで研磨を行う。
続いて、ポア面積率については下記(1)に従い、幅の比については下記(2)に従い、それぞれ算出する。
(1)コイル導体が露出した断面を集束イオンビーム加工(FIB加工)し、SEM観察用の断面を得る。ビア導体の略中央部でSEM写真を撮り(領域は50μm×50μm)、得られたSEM写真を画像解析ソフトにて解析することで、コイルのポア面積率を求める。なお、FIB加工はエスアイアイ・ナノテクノロジー社製のFIB加工装置SMI3050Rを用いた。
(2)ビア導体のSEM写真を撮り、その写真から第1ビア導体の幅と空隙の幅の寸法を求め、その比率を求めた。
図6は、第1実施形態に係る積層型コイル部品の内部構造の一例を模式的に示す別のLT断面図である。図6は、引出導体の形成部におけるLT断面図であり、図1のB-B線における断面図である。
図6には、コイル30を第1の端面11に引き出す引出導体35の厚みと、コイル30を第2の端面12に引き出す引出導体36の厚みとが、コイル導体31の厚みよりも大きい構成を示している。
これにより、積層型コイル部品1の封止性を高めている。
続いて、本実施形態の積層型コイル部品、特に積層体を製造する方法の一例について説明する。
以下には、印刷とシートの積層とを組み合わせた方法である印刷シート積層法による積層体の作製方法について説明する。
印刷シート積層法では、絶縁体シートに導体ペーストとセラミックペーストを印刷したコイルシートを複数枚積層することによって、積層体の積層方向に伸びるコイルを形成する。
導体ペーストとセラミックペーストを印刷して積層することのみによって、積層体の積層方向に伸びるコイル導体を形成する印刷積層方法とは異なる方法である。
また、シートへのレーザー穴あけと穴への導体ペーストの充填によりシート内にビア導体を設けたシートを作製し、当該シートを複数枚積層する方法とも異なる方法である。
印刷シート積層法及び印刷積層方法で作製すると内部導体の厚みを大きくすることが可能であるが、内部導体の厚みが大きいと、内部導体の体積も大きくなるため焼成時の収縮が大きくなり、上述のようにビア導体33に対向する位置に空隙60をより確実に形成することができる。
他方、印刷積層方法では積層体の各層を印刷して作製することから乾燥に時間がかかり、印刷シート積層法に比べて生産性が落ちてしまう。
以上より、本発明は、印刷シート積層方法で積層型コイル部品を作製する場合に特に好適である。
図7~図10は、第1実施形態に係る印刷シート積層法による積層体の作製方法の一例を模式的に示す平面図である。
図7~図10には印刷シート積層法により作製される、積層体を構成する各コイルシートの層構成を示している。
印刷シート積層法では、各図の一番上に示す絶縁体シートをベースにして、図面下方向に示す状態となるように導体ペーストとセラミックペーストの印刷を順番に行う。
絶縁体シート及びセラミックペーストは焼成により絶縁体部となる材料である。
図7~図10に示す各層は印刷後の上面状態を示すものであり、図7~図10に示す各層を別々に作製して積層するものではない。
図11は、セラミックペーストの印刷後におけるコイルシートの層構成の一例を模式的に示す断面図である。
まず、材料としてのセラミックペースト、絶縁体シート(グリーンシート)、導体ペースト及び樹脂ペーストを準備する。
セラミックペーストとしてはフェライトペーストを使用することが好ましい。
フェライトペーストとしては、FeをFeに換算して40mol%以上、49.5mol%以下、ZnをZnOに換算して5mol%以上、35mol%以下、CuをCuOに換算して4mol%以上、12mol%以下、NiをNiOに換算して8mol%以上、42mol%以下からなるフェライト材料を用いることが好ましい。上記の材料に、Bi、Sn、Mn、Coなどの微量添加物(不可避不純物を含む)を含有させてもよい。
フェライトペーストの作製方法としては例えば以下の方法が挙げられる。
Fe、ZnO、CuO、NiO、及び必要に応じて添加物を所定の組成になるように秤量し、ボールミルに、純水、分散剤、PSZメディアとともに入れ、湿式で混合・粉砕したあと、排出し、蒸発乾燥させた後、700℃以上、800℃以下の温度で2時間以上、3時間以下、仮焼し、仮焼粉末を得る。
この仮焼粉末に、所定量の溶剤(ケトン系溶剤など)、樹脂(ポリビニルアセタールなど)、及び可塑剤(アルキド系可塑剤など)を入れ、プラネタリーミキサーで混錬した後、さらに3本ロールミルで分散することでフェライトペーストを作製する。
また、得られたセラミックペーストから絶縁体シートを作製する。
具体的には、得られた仮焼粉末(フェライト材料)と、ポリビニルブチラール系樹脂等の有機バインダと、エタノール、トルエン等の有機溶剤とを、ボールミルにPSZメディアとともに入れ、湿式で混合・粉砕することにより、スラリーを作製する。そして、得られたスラリーをドクターブレード法等で、所定の厚みのシート状に成形した後、所定の形状に打ち抜くことにより絶縁体シートを作製する。
絶縁体シートは、本発明の積層型コイル部品の絶縁層の一例である。
絶縁体シートの厚さは10μm以上、30μm以下であることが好ましい。
絶縁体シートの焼成時の収縮率は、5%以上、25%以下であることが好ましく、10%以上、20%以下であることがより好ましい。
後述するように、セラミックペーストは、導体ペースト層が形成されていない領域に絶縁層を形成するのにも使用する。
したがって、この絶縁層の焼成時の収縮率は、絶縁体シートの焼成時の収縮率と実質的に同じとなる。
導体ペーストとしては導電材料として銀を含むペーストを使用することが好ましい。
導体ペーストの作製方法としては例えば以下の方法が挙げられる。
銀粉末を準備し、所定量の溶剤(オイゲノールなど)、樹脂(エチルセルロースなど)、及び分散剤を入れ、プラネタリーミキサーで混錬した後、3本ロールミルで分散させることで導体ペーストを作製する。
上記導体ペーストの調製において、導体ペースト中の導電性材料(典型的には銀粉末)と樹脂成分合計の体積に対する、導電性材料の体積の濃度であるPVC(pigment volume concentration;顔料体積濃度)を調整することにより、焼成時における導体ペースト層の収縮率を焼成時における絶縁体シートの収縮率より大きくする。
これにより、焼成時にビア結合部をセラミックに比べてより収縮させることができ、ビア結合部上に空隙60を選択的に形成することができる。
なお、ここで、ビア結合部とは、ビア導体と、そのビア導体に結合(接合)したコイル導体部分とからなる導体部分を意味する。
導体ペースト層の焼成時の収縮率は、20%以上、40%以下であることが好ましく、25%以上、35%以下であることがより好ましい。
焼成時における導体ペースト層の収縮率と、焼成時における絶縁体シートの収縮率との差は、5%以上、30%以下であることが好ましく、15%以上、20%以下であることがより好ましい。
同様に、焼成時における導体ペースト層の収縮率は、導体ペースト層が形成されていない領域に形成された絶縁層の焼成時における収縮率より大きい。
これにより、ビア結合部上に空隙60をより効果的に形成することができる。
ここで、上記収縮率は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに導電性ペースト又はセラミックペーストを塗布し、乾燥後、5mm×5mm程度の大きさに切りだし、その後、焼成と同じ加熱条件にした熱機械分析(TMA:thermomechanical analyzer)により試料寸法の変化を測定して求めることができる。
樹脂ペーストは絶縁体シートと導体ペースト層の間に樹脂ペースト層を形成するためのペーストであり、焼成後に樹脂ペースト層を焼失させることによって空隙50を形成させる。
樹脂ペーストの作製方法としては例えば以下の方法が挙げられる。
溶剤(イソホロンなど)に、焼成時に焼失する樹脂(アクリル樹脂など)を含有させることで、樹脂ペーストを作製する。
図面上から下に向かって印刷積層を進めるので、その手順に沿って説明する。
まず、図7の一番上に示すように絶縁体シート41aを準備する。
次に、図7の上から2番目に示すパターンとなるように、絶縁体シート41a上に樹脂ペーストを印刷し、樹脂ペースト層70aを形成する。
樹脂ペースト層70aのパターンは後に形成するコイル導体31用の導体ペースト層38aのパターンとほぼ同様とし、樹脂ペースト層70aの線幅をコイル導体31用の導体ペースト層38aの線幅よりも少し小さい幅とすることが好ましい。
次に、図7の上から3番目に示すパターンとなるように、導体ペーストを印刷し、引出導体36の下層部となる導体ペースト層36aを形成する。
次に、図7の上から4番目に示すパターンとなるように、樹脂ペースト層70a及び導体ペースト層36aと重なるように導体ペーストを印刷し、コイル導体31(31a)及び引出導体36の上層部となる導体ペースト層38aを形成する。
この工程により、引出導体36の厚みを厚くすることができる(図6参照)。引出導体36の厚みを厚くすることで、封止性が高まり、絶縁体部40と引出導体36の界面からめっき液が侵入する等の不具合が発生するのを抑制することができる。
導体ペーストは樹脂ペースト層70aを覆うように形成する。
続いて、導体ペースト層38aが形成されていない領域にセラミックペーストを印刷して絶縁層42aを形成することによって、絶縁体シート41a、樹脂ペースト層70a、導体ペースト層38a及び絶縁層42aがこの順に積層されたコイルシート71aを形成する。
絶縁層42aの厚みは導体ペースト層38aの厚みとほぼ同じ厚みとなるようにする。また、導体ペースト層38aの端部に一部重なるように絶縁層42aを印刷する。この印刷層はコイル導体31(31a)の周囲の絶縁体部40となる。
図7の上から5番目に示すパターンは、絶縁層42aを形成した後の上面を示している。
次に、図8の一番上に示すようにビアホール39aを形成した絶縁体シート41bを準備する。ビアホール39aは、絶縁体シートの、コイルシート71aに形成した導体ペースト層38aと接続される箇所にレーザー照射を行うことにより形成する。
次に、図8の上から2番目に示すパターンとなるように、絶縁体シート41b上に樹脂ペーストを印刷し、樹脂ペースト層70bを形成する。
樹脂ペースト層70bのパターンは後に形成するコイル導体31用の導体ペースト層38bのパターンとほぼ同様とし、樹脂ペースト層70bの線幅をコイル導体31用の導体ペースト層38bの線幅よりも少し小さい幅とすることが好ましい。
また、樹脂ペースト層70bはビアホール39aを覆わないように形成する。
次に、図8の上から3番目に示すパターンとなるように、樹脂ペースト層70b及びビアホール39aと重なるように導体ペーストを印刷し、コイル導体31(31b)となる導体ペースト層38bを形成する。
導体ペーストでビアホール39aを充填するようにして、コイル導体31(31b)が下層のコイル導体31(31a)とビア導体を介して電気的に接続されるようにする。
導体ペーストは樹脂ペースト層70bを覆うように形成する。
続いて、導体ペースト層38bが形成されていない領域にセラミックペーストを印刷して絶縁層42bを形成することによって、絶縁体シート41b、樹脂ペースト層70b、導体ペースト層38b及び絶縁層42bがこの順に積層されたコイルシート71bを形成する。
図11に示すように、絶縁層42bの厚みは導体ペースト層38bの厚みとほぼ同じ厚みとなるようにする。また、導体ペースト層38bの端部に一部重なるように絶縁層42bを印刷する。この印刷層はコイル導体31(31b)の周囲の絶縁体部40となる。
図8の上から4番目に示すパターンは、絶縁層42bを形成した後の上面を示している。
同様にして、図9に示すように、ビアホール39bが形成された絶縁体シート41cと、樹脂ペースト層70cと、導体ペースト層38cと、絶縁層42cとがこの順に積層されたコイルシート71cを形成するとともに、図10に示すように、ビアホール39cが形成された絶縁体シート41dと、樹脂ペースト層70dと、引出導体35の下層部となる導体ペースト層35aと、導体ペースト層38dと、絶縁層42dとがこの順に積層されたコイルシート71dを形成する。
そして、得られたコイルシートを複数積層することで未焼成の積層体を作製する。
詳細には、まず、作製したコイルシート71a、71b、71c及び71dを所定の順番、ここではこの順で積層し、上下に所定枚数の絶縁体シート(印刷されていないシート)を積み重ね、積み重ねたシートを温度が70℃以上、90℃以下、圧力が60MPa以上、100MPa以下の条件でWIP(温間等方圧プレス)処理する。これにより、上記に示したパターンを有する素子が一つの面に多数設けられた集合体(積層体ブロック)が得られる。
なお、ここでは、導体ペースト層が形成されていない領域にセラミックペーストを印刷して絶縁層を形成する場合について説明したが、この絶縁層の形成工程は省略してもよい。
ただし、コイル導体の厚みを大きくする観点からは、導体ペースト層の周囲に絶縁層を形成することが好ましい。導体ペースト層の周囲に絶縁層がないと、WIP処理時に導体ペースト層が大きく圧縮変形してしまい、コイル導体の厚みが小さくなるおそれがある。
続いて、積層体ブロックをダイサー等で切断し、素子に個片化する。
この素子がひとつの積層型コイル部品に対応するものとなる。
次に、未焼成の積層体を焼成し、焼成済みの積層体を作製する。
詳細には、900℃以上、920℃以下の温度で、1時間以上、4時間以下、素子を焼成することにより焼成済みの積層体を得る。
この焼成により、絶縁体シート及び絶縁層が一体化し、絶縁体部が形成される。
また、樹脂ペースト層が焼失し、絶縁体部とコイル導体の第1の主面との間に空隙が形成される。
更に、焼成時に導体ペースト層が絶縁体シート及び絶縁層に比べてより収縮することから、コイル導体の第2の主面と絶縁体部との間であって、ビア導体に対向する位置に空隙が局所的に形成される。すなわち、当該空隙は、それ専用の工程によらずに形成される。
次に、焼成済みの積層体をメディアとともに回転バレル機に投入し、回転することでバレル処理を行う。これにより素子の角や稜線を削り、丸みを形成する。バレル処理は、未焼成の素子に対して行ってもよく、焼成後の積層体に対して行ってもよい。また、バレル処理は、乾式または湿式のどちらであってもよい。バレル処理は、素子同士を共擦する方法であってもよく、メディアと一緒にバレル処理する方法であってもよい。
そして、焼成済みの積層体の外表面に外部電極を形成する。
詳細には、まず、焼成済みの積層体のコイルが引き出された端面に金属(例えば銀)及びガラスを含む導電ペーストを塗布し、800℃以上、820℃以下の温度で焼き付けすることで下地電極を形成する。
続けて、電解めっきを行い下地電極の上に、Ni被膜、Sn被膜を順次形成することにより第1の外部電極及び第2の外部電極を形成して、積層型コイル部品を得ることができる。
Ni被膜、Sn被膜の厚みは、例えば、それぞれ略3μmである。
以上のようにして、図1に示す積層型コイル部品を作製する。
積層体のサイズは、例えばL=1.6mm、W=0.8mm、T=0.8mmである。
[第2実施形態]
第2実施形態では、第1実施形態(シングルパターン)とは異なり、各コイル導体が並列に電気的に接続された複数のコイル導体を含んで構成される態様(ダブルパターン)について説明する。
図12は、第2実施形態に係る積層型コイル部品の内部構造の一例を模式的に示すLT断面図である。図12は、ビア導体の形成部におけるLT断面図である。
本実施形態では、ビア導体33を介して電気的に直列に接続された複数のコイル導体31が、各々、ビア導体83を介して電気的に並列に接続された2つのコイル導体(以下、並列接続コイルと称する)81を含んでいる。
これにより、コイル30の直流抵抗を低減できるため、積層型コイル部品を車載用等のより大電流が必要とされる用途に好適なものとすることができる。
コイル導体31を構成する各並列接続コイル81は、1箇所が欠けて部分的に隙間37が空いた環状(C字状)に形成された導体であり、同じコイル導体31を構成する2つの並列接続コイル81は、実質的に同じ平面形状を有しており、それらの隙間37の位置がコイル30の巻回方向において実質的に一致するように、互いに重なるように積層されている。各並列接続コイル81は、通常、厚みよりも線幅が大きい。
そして、2つの並列接続コイル81が複数のビア導体83を介して電気的に並列に接続されることにより各コイル導体31が形成されている。
より詳細には、積層方向に隣り合う2つの並列接続コイル81の間には2つのビア導体83が設けられており、一方のビア導体83は、その下方の並列接続コイル81の一方端と、その上方の並列接続コイル81の一方端とを電気的に接続しており、他方のビア導体83は、その下方の並列接続コイル81の他方端と、その上方の並列接続コイル81の他方端とを電気的に接続している。
各ビア導体83は、積層方向に延びる柱状の導体であり、各ビア導体83の側面は、図12に示すように逆テーパ状であってもよいし、順テーパ状又は垂直であってもよい。
なお、2つの並列接続コイル81を接続するビア導体83は、3つ以上であってもよい。
図12には、コイル30を構成するコイル導体31(31a、31b、31c、31d)と、隣り合うコイル導体31の間を接続するビア導体33(33a、33b、33c)と、各コイル導体31を構成する並列接続コイル81と、同じコイル導体31を構成する2つの並列接続コイル81の間を接続するビア導体83とを示している。コイル導体31a、31b、31c、31dはそれぞれコイル導体30の1ターンを示している。
各並列接続コイル81の積層方向における最大厚は、8μm以上、28μm以下であることが好ましく、13μm以上、23μm以下であることがより好ましい。
各ビア導体83の積層方向における寸法(積層方向に隣り合う2つの並列接続コイル81の間における絶縁体部40の厚み)は、5μm以上、30μm以下であることが好ましく、10μm以上、25μm以下であることがより好ましい。
各並列接続コイル81は、積層方向と反対側、すなわち下方を向いた第1の主面32aと、積層方向、すなわち上方を向いた第2の主面32bとを有している。第1の主面32aが実装面側の主面である。
各並列接続コイル81の第1の主面32a及び第2の主面32bは、積層体10の第1の主面13及び第2の主面14と平行である。
また、図12には、第1実施形態と同様に、各並列接続コイル81の第1の主面32aと絶縁体部40との間に空隙50を有する構成を示している。
これにより、本実施形態においても、積層体10の内部応力を効果的に緩和することが可能である。
積層体10の内部応力を特に効果的に緩和する観点からは、図12に示すように、全ての並列接続コイル81の第1の主面32a側に空隙50を設けることが好ましいが、各コイル導体31の少なくとも一方の並列接続コイル81の第1の主面32aと絶縁体部40との間に空隙50があればよい。
更に、図12には、各コイル導体31の第2の主面32bと絶縁体部40との間に(ただし、ビア導体33に対向する位置のみに)、空隙60を有する構成を示している。
図13は、第2実施形態に係る積層型コイル部品の第1コイル導体及び第2コイル導体の一例を模式的に示すLT断面図である。図13は、ビア導体の形成部におけるLT断面図である。
図13には、本発明の第1コイル導体及び第2コイル導体の一例として、コイル導体31b及び31cを示し、本発明の第1ビア導体の一例としてビア導体33bを示しているが、積層方向に隣り合う他の2つのコイル導体31と、その間に介在する他のビア導体33についても同様である。
図13に示すように、第1実施形態と同様に、第1コイル導体31b及び第2コイル導体31cは、積層方向に隣り合い、第1ビア導体33bを介して互いに電気的に直列に接続されており、第1コイル導体31b、第1ビア導体33b及び第2コイル導体31cは、積層方向にこの順に配置されている。
他方、第2コイル導体31cは、複数の第2ビア導体83cを介して電気的に並列に接続された2つの並列接続コイル(コイル導体)81を含んでいる。
詳細には、上方の並列接続コイル81の第1の主面32aと、下方の並列接続コイル81の第2の主面32bとが2つの第2ビア導体83cを介して電気的に接続されている。
また、第1コイル導体31bは、複数の第3ビア導体83bを介して電気的に並列に接続された2つの並列接続コイル(コイル導体)81を含んでいる。
詳細には、上方の並列接続コイル81の第1の主面32aと、下方の並列接続コイル81の第2の主面32bとが2つの第3ビア導体83bを介して電気的に接続されている。
上述したように、各並列接続コイル81の第1の主面32aと絶縁体部40との間には空隙50が存在する。
また、第1実施形態と同様に、第2コイル導体31cは、絶縁体部40との間に空隙60が存在する第2の主面32bを有しており、空隙60は、第1ビア導体33bと対向する位置に局所的に存在している。
そのため、第1実施形態と同様に、積層体10の必要な強度を確保しつつ、内部応力の更なる緩和が可能である。
また、本実施形態においても、空隙60は、空隙60を設けるための工程を追加することなく形成することが可能であるため、生産性良く積層型コイル部品1を作製することができる。
本実施形態では、第1実施形態に比べて、ビア結合部の体積をより大きくし、焼成時のビア結合部の収縮をより大きくすることが可能であるため、空隙60をより効果的に形成することができる。
なお、絶縁体部40との間に空隙60が存在する第2コイル導体31cの第2の主面32bとは、ここでは、第2コイル導体31cを構成する2つの並列接続コイル81のうち、上方側の並列接続コイル81の第2の主面32bである。
図14は、第2実施形態に係る積層型コイル部品のビア導体部の一例を模式的に示す平面図である。
図14に示すように、第2ビア導体83cは、積層方向から平面視したときに第1ビア導体33bと重なり、第3ビア導体83bは、積層方向から平面視したときに第1ビア導体33bと重なっている。
このため、焼成時のビア結合部の収縮をより大きくすることが可能であり、第2コイル導体31cの第2の主面32b上の空隙60をより確実に形成することが可能である。
なお、第1ビア導体33bと重なる第2ビア導体83cは、複数の第2ビア導体83cのうちのいずれか1つであり、なかでも第2コイル導体31cに含まれる2つの並列接続コイル81の一方の端部同士(第1ビア導体33bが接続された方の端部同士)を接続するものである。
また、第1ビア導体33bと重なる第3ビア導体83bは、複数の第3ビア導体83bのうちのいずれか1つであり、なかでも第1コイル導体31bに含まれる2つの並列接続コイル81の一方の端部同士(第1ビア導体33bが接続された方の端部同士)を接続するものである。
図14に示すように、第1、第2及び第3ビア導体33b、83c及び83bは、積層方向から平面視したときに、実質的に同じ場所に配置されていてもよい。
これにより、焼成時のビア結合部の収縮を更に大きくすることが可能であり、第2コイル導体31cの第2の主面32b上の空隙60を更に確実に形成することが可能である。
また、第1、第2及び第3ビア導体33b、83c及び83bは、積層方向から平面視したときに、互いに実質的に同じ形状を有しており、実質的に同じ場所に配置されていてもよい。すなわち、第1、第2及び第3ビア導体33b、83c及び83bが占有する領域は、積層方向から平面視したときに、互いに実質的に一致していてもよい。
第2ビア導体83c及び第3ビア導体83bの好ましい平面形状としては、例えば、第1ビア導体33bと同じものが挙げられる。すなわち、n角形(nは3以上の整数、例えば3~8、好ましくは4~6)、円、楕円、オーバルのような曲線を有する形状等が挙げられる。
ビア導体に対向する位置に局所的に存在する空隙は、最も近いビア導体の収縮の影響を最も受け易いことから、図13及び図14に示した例では、空隙60は、通常、積層方向から平面視したときに、第2ビア導体83cの配置領域内に収まっており、第2ビア導体83cと実質的に同じ形状を有していてもよい。ただし、空隙60は、積層方向から平面視したときに、第1ビア導体33bの配置領域内に収まっていてもよいし、第1ビア導体33bと実質的に同じ形状を有していてもよい。また、空隙60は、積層方向から平面視したときに、第3ビア導体83bの配置領域内に収まっていてもよいし、第3ビア導体83bと実質的に同じ形状を有していてもよい。
図13及び図14に示した例では、第2コイル導体31cを構成する下方側の並列接続コイル81の第2の主面32bの第1ビア導体33bと対向する位置には、第2ビア導体83cが存在するため、空隙は存在していない。
また、同様に、第1コイル導体31bを構成する上方側の並列接続コイル81の第2の主面32bの第3ビア導体83bと対向する位置には、第1ビア導体33bが存在するため、空隙は存在していない。
図13及び図14に示した例では、第2コイル導体31cの第2の主面32b上の空隙60の積層方向における最大厚は、2μm以上、15μm以下であることが好ましく、4μm以上、6μm以下であることがより好ましい。
図15は、第2実施形態に係る積層型コイル部品の第1コイル導体及び第2コイル導体の他の例を模式的に示すLT断面図である。図15は、ビア導体の形成部におけるLT断面図である。
図15には、本発明の第1コイル導体及び第2コイル導体の一例として、コイル導体31b及び31cを示し、本発明の第1ビア導体の一例としてビア導体33bを示しているが、積層方向に隣り合う他の2つのコイル導体31と、その間に介在する他のビア導体33についても同様である。
図15に示す例は、第2ビア導体83c及び第3ビア導体83bの配置場所が第1ビア導体33bの配置場所から少しずれており、第2ビア導体83c及び第3ビア導体83bがそれぞれ第1ビア導体33bと部分的に重なる点で、図13に示した例と異なっている。
図15に示す例においても、第2コイル導体31cは、絶縁体部40との間に空隙60が存在する第2の主面32bを有しており、空隙60は、第1ビア導体33bと対向する位置に局所的に存在している。
ただし、空隙60は、図13に示した例では、第2コイル導体31cを構成する2つの並列接続コイル81のうち、上方側の並列接続コイル81の第2の主面32bと、絶縁体部40との間に存在していたが、図15に示す例では、第2コイル導体31cを構成する2つの並列接続コイル81のうち、下方側の並列接続コイル81の第2の主面32bと、絶縁体部40との間に存在している。
また、図15に示す例では、第2コイル導体31cは、絶縁体部40との間に空隙61が存在する第2の主面32bを有しており、空隙61は、第2ビア導体83cと対向する位置に局所的に存在している。絶縁体部40との間に空隙61が存在するこの第2の主面32bとは、第2コイル導体31cを構成する2つの並列接続コイル81のうち、上方側の並列接続コイル81の第2の主面32bである。
更に、図15に示す例では、第1コイル導体31bは、絶縁体部40との間に空隙62が存在する第2の主面32bを有しており、空隙62は、第3ビア導体83bと対向する位置に局所的に存在している。絶縁体部40との間に空隙62が存在するこの第2の主面32bとは、第1コイル導体31bを構成する2つの並列接続コイル81のうち、上方側の並列接続コイル81の第2の主面32bである。
この例では、空隙60~62が存在することから、図13に示した例と同様に、積層体10の必要な強度を確保しつつ、内部応力の更なる緩和が可能である。
また、この例においても、空隙60~62は、空隙60~62を設けるための工程を追加することなく形成することが可能であるため、生産性良く積層型コイル部品1を作製することができる。
図16は、第2実施形態に係る積層型コイル部品のビア導体部の他の例を模式的に示す平面図である。図16は、図15に示した例を平面視した状態の一例を示している。
図16に示すように、第2ビア導体83cは、積層方向から平面視したときに第1ビア導体33bと部分的に重なり、第3ビア導体83bは、積層方向から平面視したときに第1ビア導体33bと部分的に重なっている。
なお、第1ビア導体33bと部分的に重なる第2ビア導体83cは、複数の第2ビア導体83cのうちのいずれか1つであり、なかでも第2コイル導体31cに含まれる2つの並列接続コイル81の一方の端部同士(第1ビア導体33bが接続された方の端部同士)を接続するものである。
また、第1ビア導体33bと部分的に重なる第3ビア導体83bは、複数の第3ビア導体83bのうちのいずれか1つであり、なかでも第1コイル導体31bに含まれる2つの並列接続コイル81の一方の端部同士(第1ビア導体33bが接続された方の端部同士)を接続するものである。
上述のように、ビア導体に対向する位置に局所的に存在する空隙は、最も近いビア導体の収縮の影響を最も受け易いことから、図15及び図16に示した例では、空隙60は、通常、積層方向から平面視したときに、第1ビア導体33bの配置領域内に収まっている。ただし、第1ビア導体33bと対向する位置には、第2ビア導体83cが部分的に存在するため、空隙60は、通常、積層方向から平面視したときに、第1ビア導体33bの配置された領域であって、第2ビア導体83cと重ならない領域内に収まっている。
空隙61は、通常、積層方向から平面視したときに、第2ビア導体83cの配置領域内に収まっており、第2ビア導体83cと実質的に同じ形状を有していてもよい。
空隙62は、通常、積層方向から平面視したときに、第3ビア導体83bの配置領域内に収まっている。ただし、第3ビア導体83bと対向する位置には、第1ビア導体33bが部分的に存在するため、空隙62は、通常、積層方向から平面視したときに、第3ビア導体83bの配置された領域であって、第1ビア導体33bと重ならない領域内に収まっている。
図15及び図16に示した例では、第2コイル導体31cの下方側の並列接続コイル81の第2の主面32b上の空隙60の積層方向における最大厚は、1μm以上、10μm以下であることが好ましい。
また、第2コイル導体31cの上方側の並列接続コイル81の第2の主面32b上の空隙61の積層方向における最大厚は、1μm以上、10μm以下であることが好ましい。
更に、第1コイル導体31bの上方側の並列接続コイル81の第2の主面32b上の空隙62の積層方向における最大厚は、1μm以上、10μm以下であることが好ましい。
図17は、第2実施形態に係る積層型コイル部品の第1コイル導体及び第2コイル導体の更に他の例を模式的に示すLT断面図である。図17は、ビア導体の形成部におけるLT断面図である。
図17には、本発明の第1コイル導体及び第2コイル導体の一例として、コイル導体31b及び31cを示し、本発明の第1ビア導体の一例としてビア導体33bを示しているが、積層方向に隣り合う他の2つのコイル導体31と、その間に介在する他のビア導体33についても同様である。
図17に示す例は、第2ビア導体83c及び第3ビア導体83bの配置場所が第1ビア導体33bの配置場所からずれており、第1、第2及び第3ビア導体33b、83c及び83bが互いに重ならない点で、図13及び図15に示した例と異なっている。
図17に示す例においても、図15に示した例と同様に、第2コイル導体31c(第2コイル導体31cを構成する下方側の並列接続コイル81)は、絶縁体部40との間に空隙60が存在する第2の主面32bを有しており、空隙60は、第1ビア導体33bと対向する位置に局所的に存在している。
また、第2コイル導体31c(第2コイル導体31cを構成する上方側の並列接続コイル81)は、絶縁体部40との間に空隙61が存在する第2の主面32bを有しており、空隙61は、第2ビア導体83cと対向する位置に局所的に存在している。
更に、第1コイル導体31b(第1コイル導体31bを構成する上方側の並列接続コイル81)は、絶縁体部40との間に空隙62が存在する第2の主面32bを有しており、空隙62は、第3ビア導体83bと対向する位置に局所的に存在している。
この例でも、空隙60~62が存在することから、図15に示した例と同様に、積層体10の必要な強度を確保しつつ、内部応力の更なる緩和が可能である。
また、この例においても、空隙60~62は、空隙60~62を設けるための工程を追加することなく形成することが可能であるため、生産性良く積層型コイル部品1を作製することができる。
図18は、第2実施形態に係る積層型コイル部品のビア導体部の更に他の例を模式的に示す平面図である。図18は、図17に示した例を平面視した状態の一例を示している。
図18に示すように、複数の第2ビア導体83cはいずれも(図18では1つのみ図示)、積層方向から平面視したときに第1ビア導体33bと重なっておらず、複数の第3ビア導体83bはいずれも(図18では1つのみ図示)、積層方向から平面視したときに第1ビア導体33bと重なっていない。
図17及び図18に示した例では、空隙60は、通常、積層方向から平面視したときに、第1ビア導体33bの配置領域内に収まって、第1ビア導体33bと実質的に同じ形状を有していてもよい。
また、空隙61は、通常、積層方向から平面視したときに、第2ビア導体83cの配置領域内に収まっており、第2ビア導体83cと実質的に同じ形状を有していてもよい。
更に、空隙62は、通常、積層方向から平面視したときに、第3ビア導体83bの配置領域内に収まって、第3ビア導体83bと実質的に同じ形状を有していてもよい。
図17及び図18に示した例では、第2コイル導体31cの下方側の並列接続コイル81の第2の主面32b上の空隙60の積層方向における最大厚は、1μm以上、10μm以下であることが好ましい。
また、第2コイル導体31cの上方側の並列接続コイル81の第2の主面32b上の空隙61の積層方向における最大厚は、1μm以上、10μm以下であることが好ましい。
更に、第1コイル導体31bの上方側の並列接続コイル81の第2の主面32b上の空隙62の積層方向における最大厚は、1μm以上、10μm以下であることが好ましい。
図15~18に示した例における各空隙60、61、62の積層方向における最大厚は、図13及び図14に示した例における空隙60の積層方向における最大厚に比べて、異なっていてもよく、より小さくてもよい。前者では、後者に比べてビア結合部の収縮がより小さくなる傾向があるためである。
次に、本実施形態の積層型コイル部品を製造する方法について説明する。
本実施形態の積層型コイル部品は、基本的には、図7~図10で説明した各コイルシート71a、71b、71c、71dを2枚ずつ形成し、計8枚のコイルシートを積層することによって作製可能である。
ただし、並列接続される2つの並列接続コイル81の間の絶縁体シートには、それらの並列接続コイル81の一方端と他方端とに対応する位置に2箇所ビアホールを形成する。
1 積層型コイル部品
10 積層体
11 第1の端面
12 第2の端面
13 第1の主面
14 第2の主面
15 第1の側面
16 第2の側面
21 第1の外部電極
22 第2の外部電極
30 コイル
31、31a、31b、31c、31d コイル導体
31b 第1コイル導体
31c 第2コイル導体
32a コイル導体の第1の主面
32b コイル導体の第2の主面
33、33a、33b、33c、83、83b、83c ビア導体
33b 第1ビア導体
35 第1の外部電極と接続される引出導体
36 第2の外部電極と接続される引出導体
37 隙間
38a、38b、38c、38d 導体ペースト層
39a、39b、39c ビアホール
40 絶縁体部
41a、41b、41c、41d 絶縁体シート
42a、42b、42c、42d 絶縁層
50、60、61、62 空隙
70a、70b、70c、70d 樹脂ペースト層
71a、71b、71c、71d コイルシート
81 並列接続コイル(コイル導体)
83c 第2ビア導体
83b 第3ビア導体

Claims (7)

  1. 複数の絶縁層が積層されてなる絶縁体部の内部にコイルが設けられた積層体と、
    前記積層体の外表面に設けられて前記コイルに電気的に接続された外部電極と、
    を備えた積層型コイル部品であって、
    前記コイルは、前記複数の絶縁層とともに積層された複数のコイル導体がビア導体を介して電気的に接続されることにより形成され、
    前記複数のコイル導体は、各々、積層方向と反対側を向いた第1の主面と、前記積層方向を向いた第2の主面とを有し、
    前記複数のコイル導体は、前記積層方向に隣り合う第1コイル導体及び第2コイル導体を含み、
    前記第1コイル導体及び前記第2コイル導体は、第1ビア導体を介して互いに電気的に直列に接続され、
    前記第1コイル導体、前記第1ビア導体及び前記第2コイル導体は、前記積層方向にこの順に配置され、
    前記第1コイル導体は、前記絶縁体部との間に空隙が存在する第1の主面を有し、
    前記第2コイル導体は、前記絶縁体部との間に空隙が存在する第1の主面と、前記絶縁体部との間に空隙が存在する第2の主面と、を有し、
    前記第2コイル導体の前記第2の主面と前記絶縁体部との間の前記空隙は、前記第1ビア導体と対向する位置に局所的に存在することを特徴とする積層型コイル部品。
  2. 前記第1ビア導体の前記積層方向と直交する方向の幅に対する、前記第1ビア導体と対向する位置に局所的に存在する前記空隙の当該方向の幅の比は、0.5以上、1.0以下である請求項1に記載の積層型コイル部品。
  3. 前記第2コイル導体は、複数の第2ビア導体を介して電気的に並列に接続された2つのコイル導体を含む請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。
  4. 前記複数の第2ビア導体のうちのいずれか1つは、前記積層方向から平面視したときに前記第1ビア導体と重なる請求項3に記載の積層型コイル部品。
  5. 前記第1コイル導体は、複数の第3ビア導体を介して電気的に並列に接続された2つのコイル導体を含む請求項1~4のいずれかに記載の積層型コイル部品。
  6. 前記複数の第3ビア導体のうちのいずれか1つは、前記積層方向から平面視したときに前記第1ビア導体と重なる請求項5に記載の積層型コイル部品。
  7. 前記コイルのポア面積率は、5%以上、15%以下である請求項1~6のいずれかに記載の積層型コイル部品。
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