JP7283424B2 - 車両用ドア構造、および車椅子と車両との連結構造 - Google Patents

車両用ドア構造、および車椅子と車両との連結構造 Download PDF

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Description

本発明は、車椅子を車両に固定する車両用ドア構造、および車椅子と車両との連結構造に関する。
車椅子は、高齢者や身体障害者(肢体不自由者)などが使用する。このような車椅子利用者も自動車等の車両に乗降する場合がある。このとき、介助者の介助を受けながら車両に乗降する場合や、車椅子利用者自身が自力で乗降する場合がある。
車椅子利用者の車両への乗降をアシストするための構成の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1では、車両のシートにおける背当て部を構成するシートバックに軸支されたアームと、アームの先端に取り付けられた乗降板と、を備える乗降アシスト機構が開示されている。
アームは、シートバックにおけるドア側のフレームに軸支されており、先端部の直線部分がシートバックの側面に沿う姿勢とシート座部の側面に沿う姿勢との間で回動できるようになっている。乗降板は、アームの先端部に対して回転自在となっており、開いた状態ではシート座部と略平行であって他端がドアの外に突出するようになっている。そして、乗降板の先端には、車椅子のフレームを係止するためのフックが設けられている。
特許文献1に開示の乗降アシスト機構は、車椅子利用者が車両に乗降する際に乗降板を開いてフックを車椅子のフレームに係止させた状態とし、当該乗降板を介して車椅子の座部と車両のシート座部との間を移動することができるようにアシストする構成となっている。
実開平07-31456号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された乗降アシスト機構は、車両のシートや車椅子とは別部材であるアームおよび乗降板を介して当該シートと車椅子と係止する構造のため、車椅子利用者の車両への乗降に際して車椅子が不安定になるおそれがある。
本発明は、上記のような課題の解決を図ろうとなされたものであって、車椅子利用者の車両への乗降に際して、車両に対して安定した状態で車椅子を固定することができる車両用ドア構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る車両用ドア構造は、車椅子利用者が車両の乗降口から乗降するための車両用ドア構造であって、前記乗降口を開閉可能なドアを備え、前記ドアの車室内側に設けられた内装部材には、前記車椅子の一部を前記内装部材に係合可能な係合部を備え、前記係合部は、前記車椅子と係合する係合状態と、前記係合部が前記ドアの内装部材に格納される非係合状態を切替え可能な構成を有することを特徴とする。
かかる構成によれば、車両が備える係合部によって、車椅子を車両の乗降口付近にある開いた状態のドアに係合することが可能である。したがって、車椅子と車両とが別部材を介在することなく直接連結されるので、車椅子利用者の車両への乗降に際して、車両に対して安定した状態で車椅子を固定することが可能である。
また、上記の車両用ドア構造では、前記係合部は、前記車椅子と係合する係合状態と、前記係合部が前記ドアの内装部材に格納される非係合状態を切替え可能な構成を有する。 この構成によれば、係合部が係合状態にあるときに車椅子と係合して車椅子をドアに係合することが可能である。一方、車椅子をドアに係合しないときには、係合部をドアの内装部材に格納される非係合状態に切り替えることにより、車椅子に乗らない人が車両に乗降するときに係合部と接触するおそれを低減することが可能である。
上記の車両用ドア構造において、前記車椅子が前記ドアに係合されたことを検知する係合検知部と、前記係合検知部が前記車椅子の係合を検知したときに、前記ドアを所定開度に開いた状態で保持するドア開度保持部を備えるのが好ましい。
かかる構成によれば、係合検知部が車椅子の係合を検知したときに、ドア開度保持部がドアを所定開度に開いた状態で保持するので、車椅子の停止位置が安定する。これにより、車椅子利用者は車椅子から車両へ安心して移動することが可能である。
上記の車両用ドア構造において、前記車椅子が前記ドアに接近したことを検知する接近検知部と、前記接近検知部が前記車椅子の接近を検知したときに、前記係合部を前記非係合状態から前記係合状態へ切り替える切替部とをさらに備えているのが好ましい。
かかる構成によれば、接近検知部が車椅子の接近を検知したときに、切替部が係合部をドアの内装部材に格納される非係合状態から車椅子と係合する係合状態へ自動的に切り替えることが可能である。これにより、車椅子利用者は、係合部を係合状態へ切り替える作業をすることなく、車椅子をドアに容易に係合することが可能である。一方、車椅子を利用しない人が車両を乗降する際には、係合部は非係合状態にあるので、乗降の際に係合部が人に干渉するおそれが低減する。
本発明の車椅子と車両との連結構造は、前記車両は、乗降口を開閉するドアと、前記ドアに設けられ、開いた状態のドアに車椅子を係合することが可能な係合部とを備えており、前記係合部は、前記車椅子の一部に係合することにより、前記車椅子を前記車両における前記乗降口付近の位置に係合することが可能な構成を有し、さらに、前記係合部は、前記車椅子と係合する係合状態と、前記係合部が前記ドアの内装部材に格納される非係合状態を切替え可能な構成を有することを特徴とする。
かかる構成によれば、係合部が車椅子の一部に係合可能な係合部を有しているので、係合部が車椅子の一部に係合して車椅子をドアに係合することにより、車椅子を車両における乗降口付近の位置に係合することが可能である。したがって、車椅子と車両とが別部材を介在することなく直接連結されるので、車椅子利用者の車両への乗降に際して、車両に対して安定した状態で車椅子を固定することが可能である。
また、上記の連結構造では、前記係合部は、前記車椅子と係合する係合状態と、前記係合部が前記ドアの内装部材に格納される非係合状態を切替え可能な構成を有する。この構成によれば、係合部が係合状態にあるときに車椅子と係合して車椅子をドアに係合することが可能である。一方、車椅子をドアに係合しないときには、係合部をドアの内装部材に格納される非係合状態に切り替えることにより、車椅子に乗らない人が車両に乗降するときに係合部と接触するおそれを低減することが可能である。
上記の各態様に係る車両用ドア構造、および車椅子と車両との連結構造では、車椅子利用者の車両への乗降に際して、車両に対して安定した状態で車椅子を固定することができる。
本発明の実施形態に係る車両用ドア構造において、車両側面の乗降口近傍に車椅子が配置されている状態を示す斜視説明図である。 図1のフロントドアおよびそれに取り付けられた係合部ならびにこれらフロントドアおよび係合部を制御する制御系を示す斜視説明図である。 図1の車椅子の側面図である。 図1の車椅子の斜視図である。 図4の着座部をボディフレームから分離した状態を示す車椅子の分解斜視図である。 図2の係合部のフックが車椅子の被係合部であるメインフレームに係合することによって、フロントドアに車椅子が固定された状態を示すフロントドア周辺の斜視説明図である。 本発明の変形例における係合部が横向きのフックを有する構造を示すフロントドアを車両内側から見た図である。 図7の係合部のフックが車椅子の被係合部である上下方向に延びる連結バーに係合することによって、車椅子がフロントドアに固定された状態を示す概略説明図である。 本発明の他の変形例における係合部がドア内装部材の凹部によって構成され、当該凹部に車椅子の被係合部であるメインフレームが嵌合することによって、車椅子がフロントドアに固定された状態を示す概略説明図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一例であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
本実施形態の車両1は、図1~2に示されるように、車椅子利用者が車両1の乗降口3から乗降するための車両用ドア構造を有し、換言すれば、車両1の側面に形成された乗降口3を開閉するフロントドア4に車椅子11を係合可能な構造を有する。
図1の車両1は、具体的には、乗降口3を有する車体2と、当該乗降口3を開閉可能なフロントドア4およびリアドア5と、車体2の内部に取り付けられたシート6とを備える。
フロントドア4の車室内側に設けられた内装部材4bには、車椅子11の一部を内装部材4bに係合可能な係合部12を備える。
なお、図1では、フロントドア4およびリアドア5は、観音開きの構成(すなわち、フロントドア4およびリアドア5の合わせ面で開く構成)であるが、通常のドアの構成(フロントドア4およびリアドア5の両方が車両前方側に開閉する構成)であってもよい。
乗降口3は、乗降口3の下縁を構成するサイドシル、サイドシルの前後両端から上方に延びるピラー、およびアッパーレールによって形成されている。
フロントドア4は、図2に示されるように、ドア本体4aと、ドア本体4aの車両内側を向く面に取り付けられたドアポケットなどを構成する内装部材4bとを有する。ドアポケットは、小物などを収容できるように車両内側に膨らんでおり、車両内側に開口しているが、内装部材4bとしては、ポケットを有しない内装トリムであってもよい。
係合部12は、フロントドア4の内装部材4bに形成された凹部4cに出没自在に取り付けられている。
本実施形態の係合部12は、具体的には、上下方向に揺動自在である係合部としてのフック12aと、フック駆動部12b(切替部)とを有する。フック駆動部12bは、電動モータなどで構成され、フック12aを上下方向に揺動させ、車椅子11と係合する係合状態、すなわち、フロントドア4から水平方向に突出した係合状態(すなわち、図2のフック12aの状態)と、フック12aがフロントドア4の内装部材4bに格納される非係合状態、(すなわち、フロントドア4の図2の凹部4cに格納された状態)を切り替える切替部としての構成を有する。これにより、係合部としてのフック12aは、車椅子11側にあらかじめ定められた被係合部であるメインフレーム17の先端部17aに係合可能な係合状態(図6参照)とフロントドア4の内装部材4bの凹部4cに格納される非係合状態を切替可能にフロントドア4に取り付けられている。なお、被係合部は、車椅子11の一対のメインフレーム17のうちのいずれか一方のメインフレーム17の先端部17aであればよい。
フック12aは、図2に示される係合状態から上方に揺動してフロントドア4の凹部4cに格納された非係合状態に切り替えた状態では、図1に示されるように、フロントドア4の車両内側の面に沿って配置されているので、車椅子を利用しない人の乗降時にフック12aが人に干渉するおそれが低減する。
フック12aは、その先端部に一対の突起部12a1を有する。一対の突起部12a1は、フック12aが係合状態(図2参照)にある状態においてフック12aの先端部から下方を向くように当該先端部から突出している。これにより、一対の突起部12a1を有するフック12aは、車椅子11のあらかじめ定められた被係合部であるメインフレーム17の先端部17aに係合することが可能である。
本実施形態の車両1は、図2に示されるように、さらに車椅子11がフロントドア4に係合されたことを検知する係合検知部31と、係合検知部31が車椅子11の係合を検知したときに、フロントドア4を所定開度に開いた状態で保持するドア開度保持部32と、制御部33とをさらに備えている。係合検知部31およびドア開度保持部32は、制御部33に電気的に接続されている。
この車両1では、制御部33は、係合検知部31からの車椅子11の係合を検知したことに基づく検知信号を受信したときに、フロントドア4を所定開度に開いた状態で保持するようにドア開度保持部32を制御する。
係合検知部31は、車椅子11がフロントドア4に係合されたことを検知することが可能な構成を有していればよく、例えば、図2に示されるように車室内に取り付けられた車室内カメラ、またはフロントドア4またはフック12aに配置された光学センサや接触センサなどの各種センサである。
ドア開度保持部32は、フロントドア4を所定開度に開いた状態(例えば、ドアストッパーによって設定された角度で30度~90度程度開いた状態、いわゆる半開きの位置)で保持することが可能な構成を有していればよく、例えば、電動アクチュエータを用いた自動ドア開閉機構などが用いられる。または、凹凸を有するチェックリンクと当該チェックリンクを挟む一対のローラ部材とを備えたドアチェッカー機構などの従来公知の機構に電気的なロック機構を組み合わせてもよい。
さらに、本実施形態の車両1は、図2に示されるように、車椅子11がフロントドア4に接近したことを検知する接近検知部34と、接近検知部34が車椅子11の接近を検知したときに、係合部としてのフック12aを上記の非係合状態から係合状態へ切り替える切替部として上記のフック駆動部12bとを備えている。本実施形態では、接近検知部34およびフック駆動部12bは、制御部33に電気的に接続されている。この車両1では、制御部33は、接近検知部34からの車椅子11の接近を検知したことに基づく検知信号を受信したときに、フック12aを上記の非係合状態から係合状態へ切り替える(すなわち、下方へ揺動させる)ようにフック駆動部12bを制御する。
接近検知部34は、車椅子11がフロントドア4に接近したことを検知することが可能な構成を有していればよく、例えば、図2に示されるようにフロントドア4などに取り付けられた赤外線センサや超音波センサなどの各種センサなどである。なお、上記の係合検知部31として用いられる車室内カメラを接近検知部と兼用させてもよい。
上記の本実施形態の係合部12によってフロントドア4に係合される車椅子11は、従来公知の構成であってもよい。例えば、図3~5に示される車椅子11は、着座部13と、ボディフレーム14と、複数の車輪、すなわち、一対の後輪15および一対の前輪16とを備えている。
図5に示されるように、着座部13は、車椅子利用者が着座可能な構成を有し、具体的には、利用者の臀部が接触するシートクッション13aと、利用者の背部が接触するシートバック13bと、介助者が車椅子11を後方から握るための持ち手13cと、シートクッション13aを下方から支持する一対の支持部材13dとを有する。着座部13は、ボディフレーム14の上部に着脱自在に取り付けられている。
さらに、図4~5に示されるように、ボディフレーム14は、着座部13を支持することが可能な構成を有し、具体的には、車椅子11の左右両側に離間して配置された一対のメインフレーム17と、前記一対のメインフレームにそれぞれ取り付けられた一対のサブフレーム18と、一対のメインフレーム17の間を連結するクロスバー19と、一対のフットレスト21と、一対のフットレストアーム22とを有する。
一対のメインフレーム17のそれぞれには、一対の後輪15のそれぞれがそれぞれ回転自在に取り付けられている。
本実施形態の一対のメインフレーム17のそれぞれは、図5に示されるように、L字状の部材であり、上記の着座部13の一対の支持部材13dを下方および車椅子11の幅方向両側から支持することが可能である。一対のメインフレーム17と一対の支持部材13dとは、いずれか一方に設けられた凸部と他方に設けられた凹部とが嵌合するなどの既知の連結方法によって着脱自在に連結される。
一対のサブフレーム18のそれぞれは、各メインフレーム17において後輪15よりも前方でかつメインフレーム17よりも下方に延びるように設けられている。一対のサブフレーム18のそれぞれの前端部には、一対の前輪16のそれぞれが回転自在に取り付けられている。
図3に示される後輪15は、金属または硬質樹脂(FRPなど)製のスポークホイール15aと、ゴムまたは軟質樹脂製のタイヤ15bとを備えている。スポークホイール15aは、側面視で円環状のリム15cと、メインフレーム17に回転自在に軸支されたハブ15dと、ハブ15dから放射状に延びてリム15cの内周面に連結された複数本(図3では3本)のスポーク15eとから構成されている。一方、前輪16は、キャスタなどからなり、サブフレーム18の先端部に対して上下方向の軸を中心として首振り可能であり、転動方向を変えることが可能である。
一対のフットレスト21は、車椅子利用者の足が載置される部分である。一対のフットレスト21は、一対のフットレストアーム22を介して一対のサブフレーム18における前輪16よりも上方の位置に取り付けられている。
図6に示されるように、本実施形態の車両1では、フロントドア4が開いた状態で、車椅子11がフロントドア4に接近したときには、図2の赤外センサなどの接近検知部34が車椅子11の接近を検知し、接近検知部34からの検知信号を受信した制御部33は、フック12aを上記の非係合状態から係合状態へ切り替える(すなわち、下方へ揺動させる)ようにフック駆動部12bを制御する。これにより、係合部としてのフック12aは、被係合部であるメインフレーム17の先端部17aに係合して車椅子11をフロントドア4に固定する。
車椅子11がフロントドア4に係合されたとき、図2の車室内カメラなどの係合検知部31が車椅子11の係合を検知し、係合検知部31からの検知信号を受信した制御部33は、フロントドア4を所定開度に開いた状態で保持するようにドア開度保持部32を制御する。これにより、ドア開度保持部32がフロントドア4を所定開度に保持するので、車椅子11の停止位置が安定し、車椅子11から車両1のシート6へ安心して移動することが可能である。
(本実施形態の特徴)
(1)
本実施形態の車両用ドア構造は、車椅子11の利用者が車両1の乗降口3から乗降するための車両用ドア構造であって、乗降口3を開閉可能なフロントドア4を備えている。フロントドア4の車室内側に設けられた内装部材4bには、車椅子11の一部を内装部材4bに係合可能な係合部12を備えている。
かかる構成によれば、車両1が備える係合部12によって、車椅子11を車両1の乗降口3付近にある開いた状態のフロントドア4に係合することが可能である。したがって、車椅子11と車両1とが別部材を介在することなく直接連結されるので、車椅子利用者の車両1への乗降に際して、車両1に対して安定した状態で車椅子11を固定することが可能である。
なお、係合部12は乗降口3を開閉可能なドアに車椅子11を係合できればよく、フロントドア4以外にも、リアドア5に車椅子11を係合するようにしてもよい。
また、上記実施形態の車椅子11は、車椅子11が係合部12を備えているので、特許文献1記載の従来技術のように車両1内部に乗降板を含む乗降アシスト機構を設置しなくてもよいので、車室内のスペースを狭くすることがないという利点もある。
(2)
本実施形態の車両用ドア構造は、車椅子11がフロントドア4に係合されたことを検知する係合検知部31と、係合検知部31が車椅子11の係合を検知したときに、フロントドア4を所定開度に開いた状態で保持するドア開度保持部32を備えている。
かかる構成によれば、係合検知部31が車椅子11の係合を検知したときに、ドア開度保持部32がフロントドア4を所定開度に開いた状態で保持するので、車椅子11の停止位置が安定する。これにより、車椅子利用者は車椅子11から車両1へ安心して移動することが可能である。
なお、上記実施形態では、係合検知部31として車室内カメラなどが示され、ドア開度保持部32として電動アクチュエータが示され、これらによって電気的な制御機構が構成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、係合検知部としてフック12aに連結されたリンクアームが用いられ、ドア開度保持部として機械的なロック装置を用いた機械的な制御機構であってもよい。
(3)
本実施形態の車両用ドア構造では、係合部12は、車椅子11と係合する係合状態と、係合部12がフロントドア4の内装部材4bに格納される非係合状態を切替え可能な構成を有する。本実施形態では、係合部12は、車椅子11のあらかじめ定められた被係合部としてのメインフレーム17の先端部17aに係合可能な係合部としてのフック12aを有している。フック12aは、フロントドア4の表面から突出した位置であってメインフレーム17の先端部17aに係合可能な係合状態とフロントドア4の内装部材4bの凹部4cに格納される非係合状態との間で切替可能にフロントドア4に取り付けられている。
かかる構成によれば、係合部12のフック12aが係合状態にあるときに車椅子11の被係合部としてのメインフレーム17の先端部17aと係合して車椅子11をフロントドア4に係合することが可能である。一方、車椅子11をフロントドア4に係合しないときには、フック12aをフロントドア4の内装部材4bの凹部4cに格納される非係合状態に切り替えることにより、車椅子11に乗らない人が車両1に乗降するときにフック12aと接触するおそれを低減することが可能である。
(4)
本実施形態の車両用ドア構造は、車椅子11がフロントドア4に接近したことを検知する接近検知部34と、接近検知部34が車椅子11の接近を検知したときに、係合部としてのフック12aを非係合状態から係合状態へ切り替える切替部としてフック駆動部12bをさらに備えている。
かかる構成によれば、接近検知部34が車椅子11の接近を検知したときに、フック駆動部12bがフック12aをフロントドア4の内装部材4bの凹部4cに格納される非係合状態から車椅子11と係合する係合状態へ自動的に切り替えることが可能である。これにより、車椅子利用者は、フック12aを係合状態へ切り替える作業をすることなく、車椅子11をフロントドア4に容易に係合することが可能である。一方、車椅子11を利用しない人が車両1を乗降する際には、係合部としてのフック12aは非係合状態にあるので、乗降の際に係合部としてのフック12aが人に干渉するおそれが低減する。
なお、上記実施形態では、フック駆動部12bによってフック12aが非係合状態と係合状態との間を自動的に切り替えるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、手動によって、フック12aの非係合状態と係合状態との間の切替えを行ってもよい。
(5)
本実施形態の車椅子11と車両1との連結構造では、車両1は、乗降口3を開閉するフロントドア4と、フロントドア4に設けられ、開いた状態のフロントドア4に車椅子11を係合することが可能な係合部12とを備えている。係合部12は、車椅子11のあらかじめ定められた被係合部としてのメインフレーム17の先端部17aに係合可能な係合部としてのフック12aを有している。フック12aは、車椅子11の被係合部であるメインフレーム17の先端部17aに係合することにより、車椅子11を車両1における乗降口3付近の位置に固定することが可能である。
かかる構成によれば、係合部12が車椅子11一部に係合可能な係合部としてのフック12aを有しているので、係合部としてのフック12aが車椅子11の被係合部としてのメインフレーム17の先端部17aに係合して車椅子11をフロントドア4に固定することにより、車椅子11を車両1における乗降口3付近の位置に固定することが可能である。したがって、車椅子11と車両1とが別部材を介在することなく直接連結されるので、車椅子利用者の車両1への乗降に際して、車両1に対して安定した状態で車椅子11を固定することが可能である。
(変形例)
(A)
上記の実施形態では、図2に示されるように、係合部12のフック12aは、車椅子11の被係合部であるメインフレーム17の先端部17aに上方から係合可能な一対の突起部12a1を有しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明の変形例として、図7に示される係合部35は、係合部としての横向きのフック35aと、フック35aを上記の非係合状態と係合状態との間で移動させるフック駆動部35bとを有する構成であってもよい。横向きのフック35aは、水平方向を向くかぎ35a1を有している。係合部の横向きのフック35aに係合する被係合部として、図8に示されるように、車椅子11のメインフレーム17とサブフレーム18との間を連結するように上下方向に延びる連結バー36が設けられている。
したがって、図7~8に示される変形例では、係合部35の横向きのフック35aを図7~8に示されるように係合状態に配置した状態では、車椅子11がフロントドア4に接近したときに横向きのフック35aが車椅子11の被係合部である連結バー36に係合することにより、車椅子11をフロントドア4に固定することが可能である。
(B)
また、本発明の他の変形例として、車椅子11をフロントドア4に係合する簡単な構造の係合部として、図9に示されるように、フロントドア4の内装部材4bに凹部4dを形成してもよい。係合部としての凹部4dは、車椅子11の被係合部としてのメインフレーム17の先端部17aに嵌合することにより、車椅子11をフロントドア4に固定することが可能である。この図9に示される変形例では、フロントドア4の内装部材4bに、車椅子11をフロントドア4に係合する係合部として凹部4dを形成するだけでよいので、係合部のために必要な部品が不要になる。そのため、車両の部品点数の増加を抑え、かつ、製造コストの抑制が可能になる。
(C)
本発明では、車両1の乗降口は、車両1の側面の乗降口3でなくてもよく、車両1の後部に開口するリアゲートであってもよい。その場合も、車両1の後部に開口するリアゲートを開閉する扉部材に本発明の係合部12を設けることにより、車椅子11を扉部材に係合することが可能である。これにより、車椅子11から車両1後部のリアゲートを通して車両1に乗降することが可能である。
(D)
本実施形態では、係合部12の一例として、車椅子11の被係合部に係合可能なフック12aを有する例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。係合部12の他の例として、車両のドアのロック機構などに用いられるラッチ機構および当該ラッチ機構に係合するストライカなどの被係合部のうちのいずれか一方が車椅子11に取り付けられてもよい。その場合、ラッチ機構および被係合部のうちの他方がドアに取り付けられるようにすればよい。
1 車両
2 車体
3 乗降口
4 フロントドア
5 リアドア
6 シート
11 車椅子
12、35 係合部
12a、35a フック
12b、35b フック駆動部(切替部)
31 係合検知部
32 ドア開度保持部
34 接近検知部

Claims (4)

  1. 車椅子利用者が車両の乗降口から乗降するための車両用ドア構造であって、
    前記乗降口を開閉可能なドアを備え、
    前記ドアの車室内側に設けられた内装部材には、前記車椅子の一部を前記内装部材に係合可能な係合部を備え
    前記係合部は、前記車椅子と係合する係合状態と、前記係合部が前記ドアの内装部材に格納される非係合状態を切替え可能な構成を有する、
    車両用ドア構造。
  2. 請求項1に記載の車両用ドア構造において、
    前記車椅子が前記ドアに係合されたことを検知する係合検知部と、
    前記係合検知部が前記車椅子の係合を検知したときに、前記ドアを所定開度に開いた状態で保持するドア開度保持部
    を備える、
    車両用ドア構造。
  3. 請求項に記載の車両用ドア構造において、
    前記車椅子が前記ドアに接近したことを検知する接近検知部と、
    前記接近検知部が前記車椅子の接近を検知したときに、前記係合部を前記非係合状態から前記係合状態へ切り替える切替部と
    をさらに備えている、
    車両用ドア構造。
  4. 車椅子と車両との連結構造であって、
    前記車両は、乗降口を開閉するドアと、前記ドアに設けられ、開いた状態のドアに車椅子を係合することが可能な係合部とを備えており、
    前記係合部は、前記車椅子の一部に係合することにより、前記車椅子を前記車両における前記乗降口付近の位置に係合することが可能な構成を有し、
    さらに、前記係合部は、前記車椅子と係合する係合状態と、前記係合部が前記ドアの内装部材に格納される非係合状態を切替え可能な構成を有する、
    車椅子と車両との連結構造。
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