JP7272956B2 - E-セレクチンアンタゴニストとしてのガラクトピラノシル-シクロヘキシル誘導体 - Google Patents

E-セレクチンアンタゴニストとしてのガラクトピラノシル-シクロヘキシル誘導体 Download PDF

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Description

本願は、2017年3月15日に出願された米国仮出願第62/471,860号の、米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張し、この出願は、その全体が参考として本明細書に援用される。
例えば、炎症性疾患およびがんを含めた、E-セレクチン活性に伴う少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するための化合物、組成物、および方法が本明細書で開示される。
組織が感染または損傷を受けた場合、炎症過程は白血球および他の免疫系構成成分を感染または損傷部位に向かわせる。このプロセス中において、白血球は微生物の貪食および消化において重要な役割を果たす。感染または損傷を受けた組織への白血球の動員は、有効な免疫防御を増大させるために重大である。
セレクチンは、内皮細胞への白血球の結合を媒介するために重要な、構造的に類似した細胞表面受容体の群である。これらのタンパク質は1型膜タンパク質であり、アミノ末端レクチンドメイン、上皮成長因子(EGF)様ドメイン、様々な数の補体受容体関連リピート、疎水性ドメイン貫通領域および細胞質ドメインで構成される。結合相互作用は、セレクチンおよび様々な炭水化物リガンドのレクチンドメインの接触により媒介されているようである。
3種の公知のセレクチン:E-セレクチン、P-セレクチン、およびL-セレクチンがある。E-セレクチンは、毛細血管の内壁を裏打ちする活性化内皮細胞の表面上に見出される。E-セレクチンは、ある特定の白血球(単球および好中球)の表面上の糖タンパク質または糖脂質として現れる炭水化物シアリル-Lewis(sLe)に結合し、周辺組織が感染または損傷を受けた領域内で、これらの細胞が毛細血管壁に接着するのを助け、E-セレクチンは、多くの腫瘍細胞上に発現するシアリル-Lewis(sLe)にも結合する。P-セレクチンは炎症性内皮および血小板上に発現し、やはりsLeおよびsLeを認識するばかりでなく、硫酸化チロシンと相互作用する第2の部位も含有する。E-セレクチンおよびP-セレクチンの発現は、毛細血管に隣接する組織が感染または損傷を受けた場合一般的に増加する。L-セレクチンは白血球上に発現する。セレクチン媒介性の細胞間接着はセレクチン媒介性機能の一例である。
感染症と闘い、外来性物質を破壊するためにはセレクチン媒介性細胞接着が必要とされるが、このような細胞接着が望ましくなく、または過剰であり、修復の代わりに組織損傷をもたらす状況が存在する。例えば、多くの病態(例えば、自己免疫性および炎症性疾患、ショックおよび再灌流傷害など)は、白血球の異常な接着を含む。このような異常な細胞接着はまた、移植および移植片拒絶においてある役割を果たし得る。加えて、一部の循環するがん細胞は、活性化した内皮と結合して、転移するために炎症性機序を活用しているようである。このような状況では、セレクチン媒介性細胞間接着のモジュレーションが望ましいこともある。
したがって、当技術分野において、セレクチン媒介性機能、すなわち、例えば、セレクチン依存性細胞接着などの機能の阻害剤に対する、およびこのような化合物を利用する方法の開発に対する需要が存在する。本開示は、これらの需要のうちの1つもしくは複数を満たすことができ、そして/または他の利点を提供することができる。
1つまたは複数のリガンドへのE-セレクチンの結合の阻害がある役割を果たし得る、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防する(すなわち、発生または再発の可能性を減少させる)ための化合物、組成物、および方法が開示される。
式(I)の糖模倣性E-セレクチンアンタゴニスト:
Figure 0007272956000001
式(I)のプロドラッグ、および前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩
(式中、R、R、R、R、R、R、L、およびMは本明細書で定義されている)が開示される。
本明細書で使用される場合、「式(I)の化合物」は、式(I)のE-セレクチンアンタゴニスト、式(I)のE-セレクチンアンタゴニストの薬学的に許容される塩、式(I)のE-セレクチンアンタゴニストのプロドラッグ、および式(I)のE-セレクチンアンタゴニストのプロドラッグの薬学的に許容される塩を含む。
一部の実施形態では、式(I)の少なくとも1つの化合物、および必要に応じて、少なくとも1種の追加の薬学的に許容される成分を含む医薬組成物が提示される。
一部の実施形態では、E-セレクチン媒介性機能の阻害が有用である少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防のための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
以下の説明では、ある特定の具体的な詳述が、様々な実施形態の十分な理解を提供するためになされている。しかし、当業者であれば、開示された実施形態は、これらの詳述なしに実施し得ることを理解している。他の事例では、実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、周知の構造は詳細に示されても、記載されてもいない。これらのおよび他の実施形態は、以下の詳細な説明および付随する図面を参照して明らかとなる。
特定の実施形態では、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式(I):
Figure 0007272956000002
の糖模倣性E-セレクチンアンタゴニスト、式(I)のプロドラッグ、および前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物であって、式中、
は、H、C 1~12 アルキル、C 2~12 アルケニル、C 2~12 アルキニル、C 1~8 ハロアルキル、C 2~8 ハロアルケニル、C 2~8 ハロアルキニル、
Figure 0007272956000003
基から選択され、nは0~2の範囲の整数から選択され、R は、H、C 1~8 アルキル、C 2~8 アルケニル、C 2~8 アルキニル、C 4~16 シクロアルキルアルキル、および-C(=O)R 基から選択され、各R は、独立して、H、C 1~8 アルキル、C 2~8 アルケニル、C 2~8 アルキニル、C 4~16 シクロアルキルアルキル、C 6~18 アリール、およびC 1~13 ヘテロアリール基から選択され、
は、-OH、-OSO Q、-OPO 、-CO Q、および-SO Q基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC 1~12 アルキル基、ならびに-OH、-OSO Q、-OPO 、-CO Q、および-SO Q基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC 2~12 アルケニル基から選択され、各Qは、独立して、Hおよび薬学的に許容されるカチオンから選択され、
は、-OH、-OY 、ハロ、-NH 、-NHY 、-NY 、-OC(=O)Y 、-NHC(=O)Y 、および-NHC(=O)NHY 基から選択され、Y およびY は、同じでも異なっていてもよく、独立して、C 1~12 アルキル、C 2~12 アルケニル、C 2~12 アルキニル、C 4~16 シクロアルキルアルキル、C 2~12 ヘテロシクリル、C 6~18 アリール、およびC 1~13 ヘテロアリール基から選択され、Y およびY は、それらが結合している窒素原子と一緒になって環を形成していてもよく、
は、-CN、-CH CN、および-C(=O)Y 基から選択され、Y は、C 1~8 アルキル、C 2~8 アルケニル、C 2~8 アルキニル、-OZ 、-NHOH、-NHOCH 、-NHCN、および-NZ 基から選択され、Z およびZ は、同じでも異なっていてもよく、独立して、H、C 1~12 アルキル、C 2~12 アルケニル、C 2~12 アルキニル、C 1~12 ハロアルキル、C 2~12 ハロアルケニル、C 2~12 ハロアルキニル、およびC 7~12 アリールアルキル基から選択され、Z およびZ は、それらが結合している窒素原子と一緒になって環を形成していてもよく、
は、H、C 1~12 アルキル、C 2~12 アルケニル、C 2~12 アルキニル、C 1~12 ハロアルキル、C 2~12 ハロアルケニル、C 2~12 ハロアルキニル、C 4~16 シクロアルキルアルキル、およびC 6~18 アリール基から選択され、
は、-CN、C 1~12 アルキル、およびC 1~12 ハロアルキル基から選択され、
Lは、結合、C 6~18 アリール、およびC 1~12 ヘテロアリール基から選択され、
Mはリンカー基から選択され、
ただし、Lが結合であり、かつR が-OHおよび-CO Q基から選択される場合、Mはステロイド部分ではないことを条件とする、
少なくとも1つの化合物。
(項目2)
が、C 1~4 アルキル、
Figure 0007272956000004
基から選択される、項目1に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目3)
が、メチル、エチル、
Figure 0007272956000005
から選択される、項目2に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目4)
が、-OH、-OY 、-OC(=O)Y 、および-NHC(=O)Y 基から選択され、Y が、C 1~12 アルキル、C 4~16 シクロアルキルアルキル、C 2~12 ヘテロシクリル、C 6~18 アリール、およびC 1~13 ヘテロアリール基から選択される、項目1から3のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目5)
が、
Figure 0007272956000006
から選択される、項目4に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目6)
が、
Figure 0007272956000007
から選択される、項目5に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目7)
が-C(=O)Y 基から選択され、Y が-OZ および-NZ 基から選択される、項目1から6のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目8)
およびZ が、同じでも異なっていてもよく、独立して、H、C 1~12 アルキル、C 1~12 ハロアルキル、およびC 7~12 アリールアルキル基から選択される、項目7に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目9)
が、
Figure 0007272956000008
から選択される、項目7に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目10)
が、
Figure 0007272956000009
から選択される、項目7に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目11)
が、C 1~12 アルキルおよびC 4~16 シクロアルキルアルキル基から選択される、項目1から10のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目12)
が、プロピルおよびシクロヘキシルメチルから選択される、項目11に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目13)
が、CN、CF 、およびメチルから選択される、項目1から12のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目14)
がメチルである、項目13に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目15)
Lが結合である、項目1から14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目16)
LがC 6~18 アリール基から選択される、項目1から14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目17)
Lが、
Figure 0007272956000010
である、項目16に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目18)
LがC 1~12 ヘテロアリール基から選択される、項目1から14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目19)
Lが、
Figure 0007272956000011
である、項目18に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目20)
前記リンカー基が、
Figure 0007272956000012
Figure 0007272956000013
から選択される、いずれかの先行する項目に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目21)
が、-OH、-OSO Q、-OPO 、-CO Q、および-SO Q基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC 1~5 アルキル基から選択される、いずれかの先行する項目に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目22)
が、1、2、または3つの-OH基で置換されているC 1~5 アルキル基から選択される、いずれかの先行する項目に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目23)
が、-OSO Q基から独立して選択される1、2、または3つの置換基で置換されているC 1~5 アルキル基から選択される、項目1から20のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目24)
が、-SO Q基から独立して選択される1、2、または3つの置換基で置換されているC 1~5 アルキル基から選択される、項目1から20のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目25)
が、-CO Q基から独立して選択される1、2、または3つの置換基で置換されているC 1~5 アルキル基から選択される、項目1から20のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目26)
が、-OH、-OSO Q、-OPO 、-CO Q、および-SO Q基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC 2~5 アルケニル基から選択される、項目1から20のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目27)
が、-OH、-OSO Q、-OPO 、-CO Q、および-SO Q基から選択される1つの置換基で置換されているC 2~5 アルケニル基から選択される、項目1から20のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目28)
が、-SO Q基から独立して選択される1、2、または3つの置換基で置換されているC 2~5 アルケニル基から選択される、項目1から20のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
(項目29)
各Qが、独立して、薬学的に許容されるカチオンから選択される、いずれかの先行する項目に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目30)
各Qがナトリウムカチオンである、いずれかの先行する項目に記載の少なくとも1つの化合物。
(項目31)
いずれかの先行する項目に記載の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの追加の薬学的に許容される成分を含む組成物。
(項目32)
E-セレクチン媒介性機能の阻害が有用である、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目33)
少なくとも1種の炎症性疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目34)
がんの処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目35)
前記がんが、固形腫瘍がんから選択される、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記がんが、骨がん、直腸結腸がん、および膵臓がんから選択される、項目34に記載の方法。
(項目37)
前記がんが液体腫瘍がんから選択される、項目34に記載の方法。
(項目38)
前記がんが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、および多発性骨髄腫から選択される、項目34に記載の方法。
(項目39)
がんの処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、それを必要とする対象に(a)項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を投与することと、(b)(i)化学療法および(ii)放射線療法から選択される療法のうちの少なくとも1種を投与することとを含む、方法。
(項目40)
がん細胞の転移の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目41)
肝臓、リンパ節、肺、骨、および/または骨髄へのがん細胞の浸潤を阻害するための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目42)
造血幹細胞の生存を増強させるための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目43)
前記対象が、がんを有しており、かつ、化学療法および/または放射線療法を受けたことがある、または受ける予定である、項目42に記載の方法。
(項目44)
骨髄から細胞を動員するための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目45)
前記細胞が、造血細胞および腫瘍細胞から選択される、項目44に記載の方法。
(項目46)
粘膜炎の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目47)
前記粘膜炎が、口粘膜炎、食道粘膜炎、および消化管粘膜炎から選択される、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記対象が、頭頸部がん、乳がん、肺がん、卵巣がん、前立腺がん、リンパ系がん、白血病性がん、および/または消化器がんに罹患している、項目46に記載の方法。
(項目49)
血栓症の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目50)
少なくとも1種の心血管疾患またはそれに伴う合併症の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目51)
前記少なくとも1種の心血管疾患が、アテローム性動脈硬化症および心筋梗塞から選択される、項目50に記載の方法。
(項目52)
対象において移植された組織の拒否を阻害する方法であって、前記対象が、前記移植された組織のレシピエントであり、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
(項目53)
移植片対宿主病またはそれに伴う合併症の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、項目1から30のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
図1は、構成ブロック3の合成を例示する図である。
図2は、構成ブロック7の合成を例示する図である。
図3は、中間体11の合成を例示する図である。
図4は、中間体12の合成を例示する図である。
図5は、化合物17の合成を例示する図である。
図6は、中間体16の合成を例示する図である。
図7は、化合物24の合成を例示する図である。
図8は、構成ブロック27の合成を例示する図である。
図9は、化合物30の合成を例示する図である。
図10は、化合物33の合成を例示する図である。
図11は、化合物35の合成を例示する図である。
図12は、中間体40の合成を例示する図である。
図13は、化合物43の合成を例示する図である。
図14は、化合物46の合成を例示する図である。
図15は、中間体69の仮想合成(prophetic synthesis)を例示する図である。
図16は、化合物73の仮想合成を例示する図である。
糖模倣性E-セレクチンアンタゴニスト、それを含む医薬組成物、およびそれを使用してE-セレクチン媒介性機能を阻害するための方法が本明細書で開示される。本開示の化合物および組成物は、1つまたは複数のリガンドへのE-セレクチンの結合を阻害することにより処置可能である少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するのに有用であり得る。
本開示の化合物は、少なくとも1種の改善された物理化学的、薬理学的、および/または薬物動態学的特性を有し得る。
一部の実施形態では、式(I):
Figure 0007272956000014
(式中、
は、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C1~8ハロアルキル、C2~8ハロアルケニル、C2~8ハロアルキニル、
Figure 0007272956000015
基から選択され、nは、0~2の範囲の整数から選択され、Rは、H、C1~8アルキル、C2~8アルケニル、C2~8アルキニル、C4~16シクロアルキルアルキル、および-C(=O)R基から選択され、各Rは、独立して、H、C1~8アルキル、C2~8アルケニル、C2~8アルキニル、C4~16シクロアルキルアルキル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択され、
は、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC1~12アルキル基、ならびに-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC2~12アルケニル基から選択され、各Qは、独立して、Hおよび薬学的に許容されるカチオンから選択され、
は、-OH、-OY、ハロ、-NH、-NHY -NY -OC(=O)Y、-NHC(=O)Y、および-NHC(=O)NHY基から選択され、YおよびYは、同じでも異なっていてもよく、独立して、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C4~16シクロアルキルアルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択され、YおよびYは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成していてもよく、
は、-CN、-CHCN、および-C(=O)Y基から選択され、Yは、C1~8アルキル、C2~8アルケニル、C2~8アルキニル、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ZおよびZは、同じでも異なっていてもよく、独立して、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C1~12ハロアルキル、C2~12ハロアルケニル、C2~12ハロアルキニル、およびC7~12アリールアルキル基から選択され、ZおよびZは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成していてもよく、
は、H、C1~12アルキル、C2~12アルケニル、C2~12アルキニル、C1~12ハロアルキル、C2~12ハロアルケニル、C2~12ハロアルキニル、C4~16シクロアルキルアルキル、およびC6~18アリール基から選択され、
は、-CN、C1~12アルキル、およびC1~12ハロアルキル基から選択され、
Lは、結合、C6~18アリール、およびC1~12ヘテロアリール基から選択され、
Mは、リンカー基から選択され、
ただし、Lが結合であり、かつRが-OHおよび-COQ基から選択される場合、Mはステロイド部分ではないことを条件とする)
の糖模倣性E-セレクチンアンタゴニスト、式(I)のプロドラッグ、および前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩が提示される。
一部の実施形態では、Rは、H、C1~12アルキル、およびC1~12ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはHおよびC1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはC1~6アルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC1~4アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはメチルおよびエチルから選択される。一部の実施形態では、Rはメチルである。一部の実施形態では、Rはエチルである。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000016
基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000017
基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、H、C1~8アルキル、および-C(=O)R基から選択される。一部の実施形態では、RはHおよびC1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC1~4アルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはHである。
一部の実施形態では、各Rは、独立して、H、C1~8アルキル、C6~18アリール基、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、少なくとも1つのRはC1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、少なくとも1つのRはC1~4アルキル基から選択される。一部の実施形態では、少なくとも1つのRはメチルおよびエチルから選択される。一部の実施形態では、少なくとも1つのRはHである。一部の実施形態では、少なくとも1つのRはメチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのRはエチルである。
一部の実施形態では、少なくとも1つのRは、
Figure 0007272956000018
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000019
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000020
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000021
である。
一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC1~12アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC2~12アルケニル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC2~8アルケニル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC1~5アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC2~5アルケニル基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも1つの置換基は-OHである。一部の実施形態では、Rの少なくとも1つの置換基は-OSOQ基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも1つの置換基は-OPO基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも1つの置換基は-COQ基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも1つの置換基は-SOQ基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から独立して選択される少なくとも2つの置換基で置換されているC1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から独立して選択される少なくとも2つの置換基で置換されているC2~8アルケニル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から独立して選択される少なくとも2つの置換基で置換されているC1~5アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から独立して選択される少なくとも2つの置換基で置換されているC2~5アルケニル基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも2つの置換基は-OHである。一部の実施形態では、Rの少なくとも2つの置換基は、独立して、-OSOQ基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも2つの置換基は、独立して、-OPO基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも2つの置換基は、独立して、-COQ基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも2つの置換基は、独立して、-SOQ基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から独立して選択される少なくとも3つの置換基で置換されているC1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から独立して選択される少なくとも3つの置換基で置換されているC2~8アルケニル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から独立して選択される少なくとも3つの置換基で置換されているC1~5アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-OH、-OSOQ、-OPO、-COQ、および-SOQ基から独立して選択される少なくとも3つの置換基で置換されているC2~5アルケニル基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも3つの置換基は-OHである。一部の実施形態では、Rの少なくとも3つの置換基は、独立して、-OSOQ基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも3つの置換基は、独立して、-OPO基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも3つの置換基は、独立して、-COQ基から選択される。一部の実施形態では、Rの少なくとも3つの置換基は、独立して、-SOQ基から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つのQはHである。一部の実施形態では、少なくとも1つのQは薬学的に許容されるカチオンから選択される。一部の実施形態では、少なくとも1つのQは、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、リチウムカチオン、アンモニウム(置換および非置換)カチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン、鉄カチオン、亜鉛カチオン、銅カチオン、マンガンカチオン、およびアルミニウムカチオンから選択される。一部の実施形態では、少なくとも1つのQはナトリウムカチオンである。一部の実施形態では、少なくとも1つのQはカリウムカチオンである。一部の実施形態では、少なくとも1つのQはアンモニウムカチオンから選択される。
一部の実施形態では、各QはHである。一部の実施形態では、各Qは薬学的に許容されるカチオンから選択される。一部の実施形態では、各Qは、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、リチウムカチオン、アンモニウム(置換および非置換)カチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン、鉄カチオン、亜鉛カチオン、銅カチオン、マンガンカチオン、およびアルミニウムカチオンから選択される。一部の実施形態では、各Qはナトリウムカチオンである。一部の実施形態では、各Qはカリウムカチオンである。一部の実施形態では、各Qはアンモニウムカチオンから選択される。
一部の実施形態では、Rは、-OH、-OY、-OC(=O)Y、-NH、および-NHC(=O)Y基から選択され、Yは、C1~8アルキル、C4~12シクロアルキルアルキル、C2~8ヘテロシクリル、C6~12アリール、およびC1~9ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは-OY基から選択される。一部の実施形態では、Rは-OC(=O)Y基から選択される。一部の実施形態では、Rは-NHC(=O)Y基から選択される。一部の実施形態では、Rは-OHである。一部の実施形態では、Rは-NHである。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000022
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000023
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000024
である。
一部の実施形態では、Rは-CNである。一部の実施形態では、Rは-CHCNである。一部の実施形態では、Rは-C(=O)Y基から選択され、Yは-OZ、-NHOH、-NHOCH、および-NZ基から選択される。一部の実施形態では、Rは-C(=O)OZ基から選択される。一部の実施形態では、Rは-C(=O)NZ基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZは、同じでも異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、およびC7~12アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つはHである。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれがHである。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つはメチルである。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれがメチルである。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つはエチルである。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれがエチルである。一部の実施形態では、ZはHであり、Zはメチルである。一部の実施形態では、ZおよびZは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000025
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000026
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000027
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000028
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000029
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 0007272956000030
である。
一部の実施形態では、RはC1~12アルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC1~12ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC1~8ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC4~16シクロアルキルアルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC4~8シクロアルキルアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、プロピル、シクロプロピルメチル、およびシクロヘキシルメチルから選択される。一部の実施形態では、Rはプロピルである。一部の実施形態では、Rはシクロプロピルメチルである。一部の実施形態では、Rはシクロヘキシルメチルである。
一部の実施形態では、RはC1~12アルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC1~4アルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC1~12ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはC1~4ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはハロメチル基から選択される。一部の実施形態では、RはCFである。一部の実施形態では、RはCHである。一部の実施形態では、RはCNである。
一部の実施形態では、Lは結合である。一部の実施形態では、LはC6~18アリール基から選択される。一部の実施形態では、LはC1~12ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、Lは、
Figure 0007272956000031
である。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000032
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000033
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000034
Figure 0007272956000035
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000036
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000037
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000038
Figure 0007272956000039
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000040
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000041
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000042
Figure 0007272956000043
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000044
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000045
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000046
Figure 0007272956000047
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000048
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000049
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000050
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000051
Figure 0007272956000052
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000053
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000054
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000055
Figure 0007272956000056
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000057
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000058
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000059
Figure 0007272956000060
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000061
Figure 0007272956000062
Figure 0007272956000063
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000064
Figure 0007272956000065
Figure 0007272956000066
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000067
Figure 0007272956000068
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000069
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000070
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000071
Figure 0007272956000072
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000073
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000074
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000075
Figure 0007272956000076
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000077
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000078
Figure 0007272956000079
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000080
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000081
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000082
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000083
Figure 0007272956000084
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000085
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000086
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000087
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000088
Figure 0007272956000089
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000090
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000091
Figure 0007272956000092
Figure 0007272956000093
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000094
Figure 0007272956000095
Figure 0007272956000096
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000097
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000098
Figure 0007272956000099
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000100
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000101
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000102
Figure 0007272956000103
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000104
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000105
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000106
Figure 0007272956000107
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000108
Figure 0007272956000109
から選択される。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、スペーサー基、例えば、-(CH-および-O(CH-などのスペーサー基(式中、tは1~20の範囲の整数から選択される)を含む基から選択されてもよい。スペーサー基の他の非限定的例として、カルボニル基およびカルボニルを含有する基、例えば、アミド基などが挙げられる。スペーサー基の非限定的例は、
Figure 0007272956000110
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000111
から選択される。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、ポリエチレングリコール(PEG)、-C(=O)NH(CHO-、-C(=O)NH(CHNHC(=O)-、-C(=O)NHC(=O)(CH)NH-および-C(=O)NH(CHC(=O)NH-基から選択され、vは2~20の範囲の整数から選択される。一部の実施形態では、vは2~4の範囲の整数から選択される。一部の実施形態では、vは2である。一部の実施形態では、vは3である。一部の実施形態では、vは4である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000112
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000113
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000114
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000115
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000116
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000117
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000118
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000119
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000120
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000121
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000122
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000123
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000124
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000125
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000126
である。
一部の実施形態では、リンカー基(M)は、
Figure 0007272956000127
である。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000128
Figure 0007272956000129
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000130
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000131
Figure 0007272956000132
Figure 0007272956000133
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000134
Figure 0007272956000135
Figure 0007272956000136
Figure 0007272956000137
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000138
Figure 0007272956000139
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000140
Figure 0007272956000141
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000142
Figure 0007272956000143
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000144
Figure 0007272956000145
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000146
Figure 0007272956000147
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000148
Figure 0007272956000149
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000150
Figure 0007272956000151
Figure 0007272956000152
Figure 0007272956000153
Figure 0007272956000154
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000155
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000156
Figure 0007272956000157
Figure 0007272956000158
Figure 0007272956000159
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000160
Figure 0007272956000161
Figure 0007272956000162
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000163
から選択される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、以下の式を有する化合物:
Figure 0007272956000164
から選択される。
少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物もまた提供される。このような医薬組成物は、本明細書でより詳細に記載される。これらの化合物および組成物は本明細書に記載されている方法において使用することができる。
一部の実施形態では、E-セレクチン媒介性機能の阻害が有用であり得る少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するための方法が開示され、方法は、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、細胞の接着および/または移動が疾患、障害、および/または状態において生じる、少なくとも1種の炎症性疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するための方法が開示され、方法は、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、E-セレクチンのリガンドを発現するがん細胞の、内皮細胞の細胞表面上にE-セレクチンを発現する内皮細胞への接着を阻害するための方法が開示され、方法は、少なくとも1つの式(I)の化合物が内皮細胞上のE-セレクチンと相互作用し、それによってがん細胞の内皮細胞への結合を阻害するように、内皮細胞と、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物とを接触させるステップを含む。一部の実施形態では、内皮細胞は骨髄内に存在する。
一部の実施形態では、がんを処置および/または予防するための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、化学療法および/または放射線療法と併せて(すなわち、補助的療法とも呼ばれる補助療法)投与され得る。
化学療法および/または放射線療法は、特定のがんを処置するために対象に施される1次抗腫瘍または抗がん療法と呼ぶことができる。一部の実施形態では、化学療法薬(複数可)および/または放射線療法に対する造血幹細胞(HSC)の化学療法感受性および/または放射線感受性をそれぞれ減少させる(すなわち、阻害する、減退させる)ための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、造血幹細胞の生存を促進する(すなわち、推進する)ための方法が提供され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、それを必要とする対象において、がん細胞(本明細書で腫瘍細胞とも呼ばれる)の転移の発生の可能性を低減させるための方法が開示され、方法は、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、がん細胞が原発部位を離れ得る少なくとも1種のがんの処置および/または予防のための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。原発部位は、例えば、固体組織(例えば、乳房または前立腺)または血流であってよい。
一部の実施形態では、がん細胞をある部位から血流に動員し、かつ/またはがん細胞を血流中に滞留させることが望まれる少なくとも1種のがんの処置および/または予防のための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、がん細胞の骨髄への浸潤の発生の可能性を低減させるための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、細胞を循環血液に放出し、細胞の血液中の滞留を促進するための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、放出される細胞を収集するステップをさらに含む。一部の実施形態では、放出される細胞の収集はアフェレーシスを利用する。一部の実施形態では、放出される細胞は幹細胞(例えば、骨髄前駆細胞)である。一部の実施形態では、G-CSFは個体に投与される。
一部の実施形態では、血栓症を処置および/または予防するための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、粘膜炎を処置および/または予防するための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、1種の心血管疾患、障害および/または状態を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、アテローム性動脈硬化症の処置および/または予防のための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、本明細書に記載されている疾患、障害、および/または状態のうちの少なくとも1種を処置および/または予防することにおける使用のための医薬の調製および/または製造のために使用することができる。
本明細書において用語が範囲として(例えば、C1~4アルキル)または「~の範囲である」と特定される場合にはいつでも、その範囲は、範囲の各要素を独立して開示し、含む。非限定的例として、C1~4アルキル基は、独立して、Cアルキル基、Cアルキル基、Cアルキル基、およびCアルキル基を含む。別の非限定的例として、「nは0~2の範囲の整数である」とは、独立して、0、1、および2を含む。
「少なくとも1つの」という用語は、1つまたは複数、例えば、1つ、2つなどを指す。例えば、「少なくとも1つのC1~4アルキル基」という用語は、1つまたは複数のC1~4アルキル基、例えば、1つのC1~4アルキル基、2つのC1~4アルキル基などを指す。
「アルキル」という用語は、飽和した直鎖、分枝、および環状の(シクロアルキルとしても特定される)、第1級、第2級、および第3級炭化水素基を含む。アルキル基の非限定的例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、secブチル、イソブチル、tertブチル、シクロブチル、1-メチルブチル、1,1-ジメチルプロピル、ペンチル、シクロペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、およびシクロヘキシルが挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルキル基は、任意選択で置換されていてもよい。
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの二重結合を含む直鎖、分枝、および環状の炭化水素基を含む。アルケニル基の二重結合は、非共役であってもよいし、別の不飽和の基と共役していてもよい。アルケニル基の非限定的例として、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2-エチルヘキセニル、およびシクロペンタ-1-エン-1-イルが挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルケニル基は任意選択で置換されていてもよい。
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの三重結合を含む直鎖および分枝の炭化水素基を含む。アルキニル基の三重結合は、非共役であってもよいし、別の不飽和の基と共役していてもよい。アルキニル基の非限定的例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルが挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルキニル基は任意選択で置換されていてもよい。
「アリール」という用語は、少なくとも6個の炭素原子および少なくとも1つの芳香族環を含む炭化水素環系基を含む。アリール基は、縮合または架橋した環系を含んでもよい、単環式、二環式、三環式または四環式環系であり得る。アリール基の非限定的例として、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プレイアデン、ピレン、およびトリフェニレンから誘導されるアリール基が挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アリール基は任意選択で置換されていてもよい。
「E-セレクチンアンタゴニスト」および「E-セレクチン阻害剤」という用語は、本明細書で交換可能なように使用され、E-セレクチン阻害剤のみ、ならびにE-セレクチン阻害剤と、P-セレクチンまたはL-セレクチンのいずれかの阻害剤、ならびにE-セレクチン、P-セレクチン、およびL-セレクチンの阻害剤を含む。
「糖模倣性」という用語は、少なくとも1つの置換基が置き換えられて、または少なくとも1つの環が修飾されて(例えば、環酸素に対する炭素の置換)、完全には炭水化物でない化合物を生成する、任意の天然または非天然の炭水化物化合物を含む。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを含む。
「ハロアルキル」という用語は、本明細書で定義されたような少なくとも1つのハロゲンで置換されている、本明細書で定義されたようなアルキル基を含む。ハロアルキル基の非限定的例として、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、および1,2-ジブロモエチルが挙げられる。「フルオロアルキル」は、少なくとも1つのハロゲンがフルオロである、ハロアルキルである。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ハロアルキル基は任意選択で置換されていてもよい。
「ハロアルケニル」という用語は、本明細書で定義されたような少なくとも1つのハロゲンで置換されている、本明細書で定義されたようなアルケニル基を含む。ハロアルケニル基の非限定的例として、フルオロエテニル、1,2-ジフルオロエテニル、3-ブロモ-2-フルオロプロペニル、および1,2-ジブロモエテニルが挙げられる。「フルオロアルケニル」は、少なくとも1つのフルオロ基で置換されているハロアルケニルである。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ハロアルケニル基は任意選択で置換されていてもよい。
「ハロアルキニル」という用語は、本明細書で定義されたような少なくとも1つのハロゲンで置換されている、本明細書で定義されたようなアルキニル基を含む。非限定的例として、フルオロエチニル、1,2-ジフルオロエチニル、3-ブロモ-2-フルオロプロピニル、および1,2-ジブロモエチニルが挙げられる。「フルオロアルキニル」は、少なくとも1つのハロゲンがフルオロである、ハロアルキニルである。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ハロアルキニル基は、任意選択で置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」または「複素環」という用語は、2~23個の環炭素原子ならびにN、O、およびSからそれぞれ独立して選択される1~8個の環ヘテロ原子を含む、3~24員の飽和または部分的に不飽和の非芳香族環状基を含む。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ヘテロシクリル基は、単環式環系であっても、二環式環系であっても、三環式環系であっても、四環式環系であってもよく、これらは縮合した環系または架橋した環系を含み得、そして、部分的に飽和していても、完全に飽和していてもよく、ヘテロシクリル基内の窒素、炭素または硫黄原子(複数可)は任意選択的に酸化されていてもよく、ヘテロシクリル基内の任意の窒素原子は任意選択的に四級化されていてもよく、ヘテロシクリル基。複素環の非限定的な例として、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニル、および1,1-ジオキソ-チオモルホリニルが挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ヘテロシクリル基は任意選択で置換されていてもよい。
「ヘテロアリール」という用語は、1~13個の環炭素原子、ならびにN、O、およびSからそれぞれ独立して選択される1~6個の環ヘテロ原子、および少なくとも1つの芳香族環を含む5~14員の環状基を含む。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ヘテロアリール基は、単環式環系であっても、二環式環系であっても、三環式環系であっても、四環式環系であってもよく、これらは縮合した環系または架橋した環系を含み得、そして、ヘテロアリール基内の窒素、炭素または硫黄原子が任意選択的に酸化されていてもよく、窒素原子が任意選択的に四級化されていてもよい。非限定的な例として、アゼピニル、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾインドリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1-オキシドピリジニル、1-オキシドピリミジニル、1-オキシドピラジニル、1-オキシドピリダジニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、キヌクリジニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、およびチオフェニル(すなわちチエニル)が挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ヘテロアリール基は任意選択で置換されていてもよい。
「薬学的に許容される塩」という用語は、酸付加塩と塩基付加塩との両方を含む。薬学的に許容される酸付加塩の非限定的例として、塩化物、臭化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、スルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ギ酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、およびアスコルビン酸塩が挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩の非限定的例として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム(置換および非置換の)、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、およびアルミニウムの塩が挙げられる。薬学的に許容される塩は、例えば、薬学の分野で周知の標準的手順を使用して得ることができる。
「プロドラッグ」という用語は、例えば、生理的条件下でまたは加溶媒分解により、本明細書に記載の生物活性のある化合物へと変換することができる化合物を含む。したがって、「プロドラッグ」という用語は、薬学的に許容される、本明細書に記載されている化合物の代謝前駆体を含む。プロドラッグの考察は、例えば、Higuchi, T.ら、「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」、A.C.S. Symposium Series、14巻、およびBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B. Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987年において見出すことができる。「プロドラッグ」という用語はまた、このようなプロドラッグが対象に投与された場合、in vivoで本明細書中に記載されているような活性化合物(複数可)を放出する共有結合した担体を含む。プロドラッグの非限定的例として、本明細書に記載されている化合物中のヒドロキシ、カルボキシ、メルカプトおよびアミノ官能基のエステルおよびアミド誘導体が挙げられる。
「置換されている」という用語は、任意の上記の基において、少なくとも1個の水素原子が、非水素原子、例えば、ハロゲン原子、例えば、F、Cl、BrおよびIなど;例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基、およびエステル基などの基の中の酸素原子;例えば、チオール基、チオアルキル基、スルホン基、スルホニル基、およびスルホキシド基などの基の中の硫黄原子;例えば、アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N-酸化物、イミド、およびエナミンなどの基の中の窒素原子;例えば、トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、およびトリアリールシリル基などの基の中のケイ素原子;ならびに様々な他の基の中の他のヘテロ原子で置き換えられている状況を含む。「置換されている」はまた、任意の上記の基において、少なくとも1個の水素原子が、ヘテロ原子、例えば、オキソ、カルボニル、カルボキシル、およびエステル基の中の酸素、ならびに例えば、イミン、オキシム、ヒドラゾン、およびニトリルなどの基の中の窒素へのより高い次元の結合(例えば、二重結合または三重結合)で置き換えられている状況を含む。
本開示は、その範囲内に化合物のすべての可能な幾何異性体、例えば、ZおよびE異性体(cisおよびtrans異性体)、ならびに化合物のすべての可能な光学異性体、例えばジアステレオマーおよびエナンチオマーを含む。さらに、本開示は、その範囲内に、個々の異性体とその任意の混合物、例えばラセミ混合物との両方を含む。個々の異性体は、対応する異性体形態の出発材料を使用して得ることができ、またはこれらは従来の分離方法に従い最終化合物の調製後に分離することができる。光学異性体、例えば、エナンチオマーをその混合物から分離するために、従来の分離方法、例えば分別結晶化を使用することができる。
本開示は、その範囲内にすべての可能な互変異性体を含む。さらに、本開示は、その範囲内に個々の互変異性体とその任意の混合物との両方を含む。
式(I)の化合物は、例えば、図5、7、9~11、および13~14に示されている通り調製することができる。当業者は、これらの化合物を類似の方法で、または当業者に公知の他の方法を組み合わせることによって生成することができることを理解されたい。当業者であれば、適当な開始構成成分を使用し、必要な場合、合成パラメーターを修正することによって(例えば、図16を参照されたい)、本明細書で具体的に例示されていない他の式(I)の化合物を生成することができることもまた理解されたい。一般的に、開始構成成分は、例えば、Sigma Aldrich、Alfa Aesar、Maybridge、Matrix Scientific、TCI、およびFluorochem USAなどの供給元から入手してもよいし、ならびに/または当業者に公知のソースに従い合成してもよいし(例えば、Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure、第5版(Wiley、2000年12月)を参照されたい)、ならびに/または本明細書に記載されているように調製してもよい。
当業者であればまた、本明細書に記載されているプロセスにおいて、中間体化合物の官能基は、たとえ具体的に記載されていなくても、適切な保護基で保護されることが必要であり得ることを認識している。このような官能基として、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、およびカルボン酸が挙げられる。ヒドロキシに対する適切な保護基として、これらに限定されないが、トリアルキルシリルまたはジアリールアルキルシリル(例えば、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリルまたはトリメチルシリル)、テトラヒドロピラニル、ベンジルなどが挙げられる。アミノ、アミジノおよびグアニジノに対する適切な保護基として、これらに限定されないが、t-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。メルカプトに対する適切な保護基の非限定的例として、これらに限定されないが、-C(O)-R”(式中、R”は、アルキル、アリールまたはアリールアルキルである)、p-メトキシベンジル、トリチルなどが挙げられる。カルボン酸に対する適切な保護基の非限定的例として、これらに限定されないが、アルキル、アリールまたはアリールアルキルエステルが挙げられる。保護基は、当業者に公知であり、本明細書に記載されているような標準的な技法に従い付加させても、除去してもよい。保護基の使用は、Green、T.W.およびP.G.M. Wutz、Protective Groups in Organic Synthesis(1999年)、第3版、Wileyに詳細に記載されている。当業者であれば理解すように、保護基はまた、Wang樹脂、Rink樹脂または2-クロロトリチル-塩化物樹脂などのポリマー樹脂であってもよい。
本明細書に記載されているものと類似の反応物質は、American Chemical SocietyのChemical Abstract Serviceにより作成された公知の化学物質のインデックスを介して特定することができ、これは、ほとんどの公共図書館および大学図書館、ならびにオンラインデータベースを介して(より詳細については、American Chemical Society、Washington,D.C.に問い合わせることができる)入手可能である。公知であるが、カタログで市販されていない化学物質は、特注化学合成会社により調製することができ、この標準的な薬品供給会社(例えば、上記に列挙されたものなど)の多くが、特注合成サービスを提供している。本開示の薬学的塩の調製および選択についての参考文献は、P. H. StahlおよびC. G. Wermuth 「Handbook of Pharmaceutical Salts」Verlag Helvetica Chimica Acta、Zurich、2002年である。
当業者に公知の方法は、様々な参照用の本、論文、およびデータベースを介して特定することができる。本開示の化合物の調製に有用な反応物質の合成を詳述する、または調製について記載している論文への参照を提供する、適切な参照用の本および専門書として、例えば、「Synthetic Organic Chemistry」John Wiley & Sons, Inc.、New York;S. R. Sandlerら、「Organic Functional Group Preparations」第2版、Academic Press、New York、1983年;H. O. House、「Modern Synthetic Reactions」第2版、W. A. Benjamin, Inc.、Menlo Park、Calif.、1972年;T. L. Gilchrist、「Heterocyclic Chemistry」第2版、John Wiley & Sons、New York、1992年;J. March、「Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms and Structure」第4版、Wiley-Interscience、New York、1992年が挙げられる。本開示の化合物の調製に有用な反応物質の合成を詳述する、または調製について記載している論文への参照を提供する、追加の適切な参照用の本および専門書として、例えば、Fuhrhop, J.およびPenzlin G.「Organic Synthesis: Concepts, Methods, Starting Materials」、第2版、改訂版、および拡大版、(1994年)John Wiley & Sons、ISBN: 3- 527-29074-5;Hoffman, R.V.「Organic Chemistry, An Intermediate Text」、(1996年)Oxford University Press、ISBN 0-19-509618-5;Larock, R. C.「Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparations」第2版(1999年)Wiley-VCH、ISBN: 0-471-19031-4;March, J.「Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure」第4版(1992年)John Wiley & Sons、ISBN: 0-471-60180-2;Otera, J.(編)「Modern Carbonyl Chemistry」(2000年)Wiley-VCH、ISBN: 3-527-29871-1;Patai, S.「Patai's 1992 Guide to the Chemistry of Functional Groups」(1992年)Interscience ISBN: 0-471-93022-9;Quin, L.D.ら、「A Guide to Organophosphorus Chemistry」(2000年)Wiley-Interscience、ISBN: 0-471-31824-8;Solomons, T. W. G.「Organic Chemistry」第7版(2000年)John Wiley & Sons、ISBN: 0-471-19095-0;Stowell, J.C.、「Intermediate Organic Chemistry」第2版(1993年)Wiley-Interscience、ISBN: 0-471-57456-2;「Industrial Organic Chemicals: Starting Materials and Intermediates: An Ullmann's Encyclopedia」(1999年)John Wiley & Sons、ISBN: 3-527-29645-X、全8巻;「Organic Reactions」(1942~2000年)John Wiley & Sons、全55巻超;ならびに「Chemistry of Functional Groups」John Wiley & Sons、全73巻が挙げられる。
本明細書に記載の化合物の生物学的活性は、例えば、当技術分野で慣用的に実施されるおよび本明細書または当技術分野で記載される少なくとも1つのin vitroおよび/またはin vivoの試験を実施することにより決定することができる。in vitroアッセイとして、限定ではないものの、結合アッセイ、イムノアッセイ、競合的結合アッセイおよび細胞ベースの活性アッセイが挙げられる。
E-セレクチンのアンタゴニストについてスクリーニングするために阻害アッセイを使用することができる。例えば、アッセイは、本明細書に記載されている化合物の、E-セレクチンとsLeまたはsLeとの相互作用を阻害する(すなわち、統計的にまたは生物学的に有意な方式で減少、遮断、低減、または阻止する)能力を特徴づけるように実施することができる。阻害アッセイは、IC50値の測定を可能にする競合的結合アッセイであってよい。例として、E-セレクチン/Igキメラをマトリックス(例えば、ポリスチレンなどのポリマーで作製されたマルチウェルプレート;試験管などであり得る)上に固定化してもよく、非特異的結合を減少させる組成物(例えば、当業者により慣用的に使用されている無脂肪の乾燥ミルクまたはウシ血清アルブミンまたは他の遮断緩衝液を含む組成物)を添加してもよく、レポーター基を含むsLeの存在下で、固定化したE-セレクチンへの、sLeの結合を可能にするのに十分な条件下でかつ十分な時間にわたって、固定化したE-セレクチンを候補の化合物と接触させてもよく、固定化したE-セレクチンを洗浄してもよく、固定化したE-セレクチンに結合しているsLeの量を検出してもよい。このようなステップの変化形は、当業者により容易にかつ慣用的に達成できる。
ある特定のアッセイに対する条件は、温度、緩衝剤(塩、カチオン、媒体を含む)、およびアッセイに使用される任意の細胞および化合物の統合性を維持する他の成分を含み、当業者であれば、これらに精通しており、そして/または容易にそれらを決定することができる。当業者はまた、本明細書に記載されているインビトロの方法およびインビボの方法を実施する場合、適当な対照をデザインすることができ、これを含めることができることを容易に理解する。
本明細書に記載されており、そして当技術分野における少なくとも一つのアッセイおよび技法により特徴づけられる化合物の供給源は、その化合物で処置された対象から得た生物学的試料であってよい。アッセイにおいて使用することができる細胞はまた、生物学的試料において提供されてもよい。「生物学的試料」は対象からの試料を含んでもよく、血液試料(この血液試料から血清または血漿を調製できる)、生検検体、1種または複数種の体液(例えば、肺洗浄、腹水、粘膜洗浄液、滑液、尿)、骨髄、リンパ節、組織外植片、器官培養物、あるいは対象もしくは生物学的供給源に由来する任意の他の組織または細胞調製物であり得る。生物学的試料は、形態学的完全性または物理的な状態が、例えば、解剖、解離、可溶化、分画化、均質化、生化学的もしくは化学的抽出、微粉粉砕、凍結乾燥、超音波処理、または対象もしくは生物学的供給源に由来する試料を処理するための任意の他の手段により破砕されている、組織または細胞調製物をさらに含む。一部の実施形態では、対象または生物学的供給源は、ヒトもしくは非ヒト動物、初代細胞培養物(例えば、免疫細胞)、または、これらに限定されないが、染色体的に統合されたもしくはエピソーム組み換え型の核酸配列を含有し得る遺伝子操作細胞系、不死化もしくは不死化可能な細胞系、体細胞ハイブリッド細胞系、分化もしくは分化可能な細胞系、形質転換細胞系などを含めた培養馴化細胞系であってよい。
本明細書に記載されているように、E-セレクチンを特徴づけるための方法は動物モデル研究を含む。当技術分野で使用されている液性がんに対する動物モデルの非限定的例として、多発性骨髄腫(例えば、DeWeerdt、Nature、480巻:S38~S39頁(2011年12月15日)doi:10.1038/480S38a;2011年12月14日オンラインで公開;Mitsiadesら、Clin. Cancer Res.、2009年、15巻:1210021(2009年)を参照されたい);急性骨髄性白血病(AML)(Zuberら、Genes Dev.、2009年4月1日;23巻(7号):877~889頁)が挙げられる。急性リンパ芽球性白血病(ALL)に対する動物モデルは、当業者により、20年より長く使用されている。固形腫瘍がんに対する多くの例示的動物モデルは、慣用的に使用されており、当業者には周知である。
本開示の化合物およびこのような化合物のうちの少なくとも1つを含む医薬組成物は、E-セレクチンの少なくとも1種の活性を阻害すること(および/またはリガンド(複数可)へのE-セレクチンの結合を阻害し、ひいては生物学的活性を阻害すること)により処置可能である疾患または障害を処置および/または予防するための方法において有用であり得る。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の炎症性疾患を処置および/または予防するための方法において有用であり得る。炎症は、損傷に対すて血管新生した生体組織の反応を含む。例として、E-セレクチン媒介性細胞接着は身体の抗感染免疫応答に重要であり得るにもかかわらず、他の状況では、E-セレクチン媒介性細胞接着は望ましくなくまたは過剰ともなり、修復の代わりに組織損傷および/または瘢痕化をもたらし得る。例えば、多くの病態(例えば、自己免疫疾患および炎症性疾患、ショックおよび再灌流傷害など)は白血球の異常な接着を含む。したがって、炎症は、物理的、化学的、または生物学的作用物質による損傷または異常な刺激に応答して、血管および隣接する組織に影響を与える。炎症性疾患、障害、または状態の例として、制限なしで、皮膚炎、慢性湿疹、乾癬、多発性硬化症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、移植片対宿主病、敗血症、糖尿病、アテローム性動脈硬化症、シェーグレン症候群、進行性全身性硬化症、強皮症、急性冠不全症候群、虚血再灌流、クローン病、炎症性腸疾患、子宮内膜症、糸球体腎炎、重症筋無力症、特発性肺線維症、喘息、アレルギー反応、急性呼吸促迫症候群(ARDS)または他の急性白血球媒介性肺損傷、血管炎、または炎症性自己免疫性筋炎が挙げられる。本明細書に記載されている化合物が処置および/または予防に対して有用であり得る他の疾患および障害として、機能亢進性冠循環、微生物感染、がん転移、血栓症、外傷、火傷、脊髄損傷、消化管粘膜障害(例えば、胃炎、潰瘍)、骨粗鬆症、骨関節炎、敗血症性ショック、外傷性ショック、脳卒中、腎炎、アトピー性皮膚炎、凍傷による損傷、成人型呼吸困難症候群、潰瘍性大腸炎、虚血性発作後の糖尿病および再灌流傷害、血管系ステントに伴う再狭窄の予防、および望ましくない血管新生、例えば、腫瘍成長に伴う血管新生に対するものなどが挙げられる。
本明細書で詳細に論じられているように、処置または予防すべき疾患または障害はがんおよび関連する転移であり、固形腫瘍(複数可)を含むがんおよび液体腫瘍(複数可)を含むがんを含む。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、がんを予防および/または処置するための方法において有用であり得る。一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、転移を処置および/もしくは予防するため、ならびに/またはがん細胞の転移を阻害する(減速させる、遅らせる、または予防する)ために使用することができる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は寛解状態にあるがん患者に投与される。一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、がん患者またはがん生存者において、髄浸潤性リンパ球(「MIL」)を刺激するためにがんワクチンとして投与されることによって、再発を予防する。
一部の実施形態では、がんを処置するおよび/またはがん再発を予防する方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含み、投与される式(I)の化合物の量が、患者のMILを末梢血へと動員するのに十分である方法が開示される。
一部の実施形態では、がんを処置するおよび/またはがん再発を予防する方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、患者のMILを髄から(例えば、末梢血へと)動員するのに十分な量でドナー患者に投与すること、MILを回収すること(例えば、末梢血からこれらを回収する)、およびMIL細胞集団の少なくとも一部分をドナー患者または別の患者に移植することを含む方法が提供される。一部の実施形態では、MIL細胞集団は、移植前にex vivoで拡大させる。
一部の実施形態では、がんを予防する方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、患者のMILを骨髄から(例えば、末梢血へと)動員するのに十分な量でドナー患者に投与すること、MILを回収すること(例えば、末梢血からこれらを回収する)、およびMIL細胞集団の少なくとも一部分を対象(例えば、非がん患者、ドナー患者とは異なる形態または種類のがんに罹患している患者など)に移植することを含む方法が提供される。一部の実施形態では、MIL細胞集団は移植前にex vivoで拡大させる。
一部の実施形態では、本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、それを必要とする個体(すなわち、対象、患者)において、がん細胞の転移の発生の可能性を低減させる(すなわち、減少させる)ために使用することができる。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む組成物は、それを必要とする個体において、がん細胞の骨髄への浸潤の発生の可能性を低減させる(すなわち、減少させる)ために使用することができる。このような処置を必要とする個体(または対象)は、固形腫瘍(複数可)を含むがんおよび液体腫瘍(複数可)を含むがんを含めたがんと診断された対象を含む。
がんの非限定的例として、直腸結腸がん、肝臓がん、胃がん、肺がん、脳がん、腎臓がん、膀胱がん、甲状腺がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮がん、子宮内膜がん、黒色腫、乳がん、および膵臓がんが挙げられる。液体腫瘍は、血液、骨髄、大部分の骨の中心の軟質の、スポンジ様組織、およびリンパ節の中に生じる得、白血病(例えば、AML、ALL、CLL、およびCML)、リンパ腫、および骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)を含む。リンパ腫は、リードステルンベルグ細胞と呼ばれる種類の細胞の存在を特徴とするホジキンリンパ腫、および免疫系細胞の大きな、多様な群のがんを含む非ホジキンリンパ腫を含む。非ホジキンリンパ腫は、緩慢性(ゆっくり増殖する)過程を有するがんと、侵攻性(速く増殖する)過程を有するがんと、そのサブタイプが処置に対して異なって応答するがんとにさらに分割することができる。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、がんを処置するための1次療法として対象に送達される化学療法および/または放射線療法に対する補助療法として投与することができる。施すことができる化学療法および/または放射線療法は、がんの種類、腫瘍(複数可)の場所、がんのステージ、対象の年齢および性別および全般的な健康状態を含めたいくつかの要因に依存する。医学的技術分野の当業者であれば、必要とする対象に対して適当な化学療法レジメンおよび/または放射線療法レジメンを容易に決定することができる。医学的技術分野の当業者であればまた、本開示の化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物がいつ対象に投与されるべきか、すなわち、化合物または組成物が、1次化学療法または放射線処置のサイクルの前、これと同時、またはこの後に投与されるかどうかを、前臨床および臨床研究の助けを借りて決定することができる。
E-セレクチンのリガンドを発現する腫瘍細胞の、その細胞表面上にE-セレクチンを発現する内皮細胞への接着を阻害するための方法であって、内皮細胞を、本開示の少なくとも1つの化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物と接触させ、これによって、内皮細胞表面上で化合物をE-セレクチンと相互作用させ、腫瘍細胞の内皮細胞への結合を阻害するステップを含む方法もまた本明細書に提供されている。理論に制約されることを望むものではないが、腫瘍細胞の内皮細胞への接着の阻害は、他の器官、血管、リンパ、または骨髄に浸出する腫瘍細胞の能力を有意な方式で減少させて、これによって、転移を減少させる、低減させる、阻害する、または減速させることを含めて、がんの進行を減少させる、低減させる、または阻害する、または減速させることができる。
一部の実施形態では、転移した腫瘍細胞の接着を阻害するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む方法が開示される。
本明細書に記載されているように、少なくとも1つの本開示の化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1つの追加の抗がん剤と組み合わせて投与してもよい。化学療法は1種または複数種の化学療法剤を含み得る。例えば、化学療法剤、放射線療法剤、ホスホイノシチド-3キナーゼ(PI3K)阻害剤、およびVEGFの阻害剤は、本明細書に記載されている式(I)の化合物と組み合わせて使用することができる。PI3K阻害剤の非限定的例として、Exelixisにより「XL499」と命名された化合物が挙げられる。VEGF阻害剤の非限定的例として、「cabo」と呼ばれる化合物(これまではXL184として公知)が挙げられる。他の多くの化学療法剤は有機小分子である。当業者により理解されているように、化学療法はまた、協調的に投与される2種またはそれよりも多くの化学療法用分子の併用を指すこともでき、これを併用化学療法と呼ぶことができる。多くの化学療法薬がオンコロジー技術で使用されており、これらは、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、アントラサイクリン、植物アルカロイドおよびトポイソメラーゼ阻害剤を含む。
本開示の化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、抗がん剤から独立して機能し得、または、例えば、抗がん剤の有効性を増強することにより抗がん剤と協同して機能し得、または逆もまた同様である。したがって、化学療法薬(複数可)および/もしくは放射線療法で処置するおよび/もしくは処置する予定の対象において、造血幹細胞(HSC)の生存を増強する(すなわち、生存の可能性を増強、促進、改善し、統計的にまたは生物学的に有意な方式で増強する)ならびに/または維持するための方法であって、それぞれが本明細書に記載されているような少なくとも1つの式(I)の化合物を投与することを含む方法が本明細書に提供される。一部の実施形態では、対象は、化学療法と放射線療法の両方を受けている、および/または受ける予定である。また、対象において、化学療法薬(複数可)および/または放射線療法に対する、造血幹細胞(HSC)の化学感受性および/または放射線感受性をそれぞれ減少させる(すなわち、統計的または生物学的に有意な方式で、減少させる、阻害する、減退させる)ための方法も本明細書に提供される。化学療法および放射線療法の繰り返されるサイクルは、多くの場合、骨髄を回復させ、補充するHSCの能力を減退させるため、本明細書に記載されている糖模倣性化合物は、1回より多くのサイクル、例えば、少なくとも2、3、4回またはそれよりも多くのサイクルの化学療法および/または放射線療法を受ける予定の対象に対して有用であり得る。HSCは骨髄中に存在し、免疫系および血液を補充するのに必要とされる細胞を産生する。解剖学的に、骨髄は、骨の内皮洞に隣接している血管性ニッチを含む(例えば、Kielら、Cell、121巻:1109~21頁(2005年);Sugiyamaら、Immunity、25巻:977~88頁(2006年); Mendez-Ferrerら、Nature、466巻:829~34頁(2010年);Butlerら、Cell Stem Cell、6巻:251~64頁(2010年)を参照されたい)。最近の研究は、E-セレクチンがHSC増殖を促進し、血管性ニッチの重要な構成成分であると記載している(例えば、Winklerら、Nature Medicine、2012年10月21日オンラインで公開;doi:10.1038/nm.2969を参照されたい)。E-セレクチンの欠失または阻害は、化学療法剤または放射線療法で処置したマウスにおいてHSC生存を増強し、血液好中球の回復を加速した(例えば、Winklerら、上記を参照)。
加えて、本開示の少なくとも1つの化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物の投与は、例えば、療法の毒性を減少させるために、1種または複数種の他の療法と併せて行ってもよい。例えば、療法(例えば、抗がん療法)の副作用と反作用する(少なくとも部分的に)少なくとも1種の緩和剤を投与することができる。回復を促進する、または抗生剤もしくはコルチコステロイドの投与の副作用と反作用する薬剤(化学的または生物学的)はこのような緩和剤の例である。本明細書に記載の少なくとも1つの化合物は、少なくとも1種の追加の抗がん剤または少なくとも1種の緩和剤の投与の前、後、またはこれと同時に投与され、療法の副作用を減少させることができる。投与が同時に行われる場合、組合せは単一の容器または2つの(またはそれよりも多くの)別個の容器から投与することができる。
転移すること、内皮細胞に接着すること、または骨髄に浸潤することを防ぐ(すなわち、阻害する、減速させる)ことができるがん細胞(本明細書では腫瘍細胞とも呼ばれる)として、固形腫瘍および液体腫瘍(血液の悪性腫瘍を含む)の細胞が挙げられる。固形腫瘍の例は本明細書に記載されており、直腸結腸がん、肝臓がん、胃がん、肺がん、脳がん、腎臓がん、膀胱がん、甲状腺がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮がん、子宮内膜がん、黒色腫、乳がん、および膵臓がんが挙げられる。液体腫瘍は、血液、骨髄、およびリンパ節で生じ、白血病(例えば、AML、ALL、CLL、およびCML)、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫)、および骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)が挙げられる。本明細書で使用される場合、がん細胞という用語は、成熟したもの、前駆体、およびがん幹細胞を含む。
骨は、がんが原発性腫瘍の場所を一度離れると浸潤する一般的な場所である。一度がんが骨の中に存在するようになると、がんは頻繁に、個体に対する疼痛の原因となる。加えて、影響を受けた特定の骨が骨髄における血液細胞の産生のための供給源である場合、個体は様々な血液細胞に関連した障害を発症し得る。乳房および前立腺がんは、骨に移動する固形腫瘍の例である。急性骨髄性白血病(AML)および多発性骨髄腫(MM)は、骨に移動する液体腫瘍の例である。骨に移動するがん細胞は通常、骨髄の骨内膜領域に移動する。一度がん細胞が髄内へ浸潤すると、細胞は静止状態となり、化学療法から保護される。本開示の化合物は、骨髄への播種性がん細胞(disseminated cancer cell)の浸潤を遮断することができる。様々な対象が化合物を用いた処置から恩恵を受けることができる。このような対象の例として、骨に移動する傾向のあるがん種を有する個体であって、腫瘍が依然として局所的であるか、または腫瘍が散在しているが、骨に未だ浸潤していない、またはこのようながん種を有する個体が寛解状態にあるような個体が挙げられる。
本明細書に記載されているE-セレクチンのアンタゴニスト(例えば、式(I)の化合物)を使用した処置に応答する可能性が最も高いがん患者集団は、E-セレクチンの作用機序に基づき特定することができる。例えば、S128RのE-セレクチンについて遺伝的多型により決定されるように、高活性E-セレクチンを発現する患者を選択することができる(Alessandroら、Int. J. cancer、121巻:528~535頁、2007年)。加えて、本明細書に記載されている化合物による処置に対する患者はまた、がん関連抗原CA-19-9(Zhengら、World J. Gastroenterol.、7巻:431~434頁、2001年)およびCD65を対象とする抗体により決定されるように、E-セレクチン結合リガンド(シアリルLeおよびシアリルLe)の発現の上昇に基づき選択することもできる。加えて、E-セレクチンの類似の炭水化物リガンドを認識する抗体HECA-452およびFH-6もまた、この処置に応答する可能性が最も高いがん患者集団を選択するための診断用アッセイで使用することができる。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、細胞を骨髄から末梢血管系および組織に動員するための方法において有用であり得る。本明細書中で論じたように、一部の実施形態では、化合物および組成物は、造血幹細胞および造血前駆細胞を含む造血細胞を動員するのに有用である。一部の実施形態では、化合物は、正常な血液細胞型の動員剤として作用する。一部の実施形態では、薬剤は、成熟白血球(本明細書では白血球とも呼ぶことができる)、例えば、顆粒球(例えば、好中球、好酸球、好塩基球)、リンパ球、および単球を、骨髄または他の免疫細胞区画、例えば、脾臓および肝臓などから動員するための方法において使用される。腫瘍細胞を骨髄から動員するための方法において、本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物を使用するための方法もまた提供される。腫瘍細胞は、がんにおける悪性細胞(例えば、転移性がん細胞である腫瘍細胞、または極めて侵襲性の腫瘍細胞)であってよい。これらの腫瘍細胞は、造血系起源のものであってもよいし、または骨の中に存在する別の起源の悪性細胞であってもよい。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている化合物を使用する方法は、造血細胞、例えば、造血幹細胞および前駆細胞など、ならびに白血球(顆粒球を含む、例えば、好中球など)を動員するのに有用であり、これらは、式(I)の化合物の投与を受けた対象から収集され(すなわち、採取、入手する)、後になって、同じ対象(自己ドナー)に戻されるか、または異なる対象(同種異系ドナー)に投与される。造血幹細胞補充および造血幹細胞移植は、本明細書に記載されているようにおよび当技術分野で、いくつかの疾患(がんを含む)を処置するために成功裏に使用されている。例として、幹細胞補充療法または移植は、対象の骨髄除去に続いて行われ、例えば、高用量の化学療法および/または放射線療法の投与と共に生じる。望ましくは、同種異系ドナーは、十分なHLA抗原をレシピエント/対象と共有して、レシピエント(すなわち、造血幹細胞移植を受ける対象)における宿主対移植片疾患の危険性を最小化する。ドナー対象(自己または同種異系の)から造血細胞を得ることは、アフェレーシスまたは白血球除去療法で実施される。潜在的ドナーとそのレシピエントのHLA分類およびアフェレーシスまたは白血球除去療法は臨床的技術において慣用的に実施されている方法である。
非限定的例として、自己または同種異系の造血幹細胞および前駆細胞は、ある特定のがん、例えば、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、または多発性骨髄腫などを有するレシピエント対象を処置するために使用することができる。同種異系の造血幹細胞および前駆細胞は、例えば、急性白血病(例えば、AML、ALL);慢性リンパ球性白血病(CLL);無巨核球症/先天性血小板減少症;再生不良性貧血/不応性貧血;家族性血球貪食性リンパ組織球症;骨髄異形成症候群/他の骨髄異形成障害;大理石骨病;発作性夜行性ヘモグロビン尿症;およびウィスコットオルドリッチ症候群を有するレシピエント対象を例えば処置するために使用することができる。自己造血幹細胞および前駆細胞に対する例示的な使用は、アミロイドーシス;胚細胞腫瘍(例えば、精巣がん);または固形腫瘍を有するレシピエント対象を処置することを含む。同種異系造血幹細胞の移植もまた、固形腫瘍の処置における使用について調査されてきた(例えば、Uenoら、Blood、102巻:3829~36頁(2003年)を参照されたい)。
本明細書に記載されている方法の一部の実施形態では、対象は末梢性造血細胞のドナーではなく、対象における造血細胞の動員が臨床的利点をもたらす疾患、障害、または状態を有する。別の言い方をすれば、この臨床的状況は自己の造血細胞置換に類似しているが、例えば骨髄破壊療法を受ける対象において行われるように、動員される造血細胞を取り出し、後の時点で同じ対象に戻されるのではない。したがって、少なくとも1つの式(I)化合物を投与することによって、造血細胞、例えば、造血幹細胞および前駆細胞ならびに白血球(好中球などの顆粒球を含む)などを動員するための方法が提供される。造血幹細胞および前駆細胞の動員は、炎症状態を処置するのにまたは組織修復もしくは創傷治癒に有用であり得る。例えば、Mimeaultら、Clin. Pharmacol. Therapeutics、82巻:252~64頁(2007年)を参照されたい。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、対象において造血白血球(白血球)を動員するのに有用であり、この方法は、白血球、例えば、好中球、好酸球、リンパ球、単球、好塩基球などの増加が臨床的利点をもたらす疾患、障害、および状態の処置において使用することができる。例えば、がん患者に対して、式(I)の化合物は、化学療法または放射線療法から生じる造血の欠乏を埋め合わせるための好中球の産生を刺激するのに有益である。処置すべき他の疾患、障害、および状態は、感染性疾患および関連する状態、例えば、敗血症などを含む。少なくとも1つの式(I)の化合物が投与される対象がドナーである場合、造血機能の減少、免疫機能の減少、好中球カウント数の減少、好中球動員の減少、激しい慢性好中球減少症、白血球減少症、血小板減少症、貧血、および後天性免疫不全症候群を有するレシピエント対象に投与するために好中球を収集することができる。成熟白血球の動員は、例えば、肝移植、心筋梗塞または四肢虚血の後に、組織修復を改善または促進するのに、ならびに血管傷害および組織損傷を最小化または予防するのに、対象において有用であり得る。例えば、Pelus、Curr. Opin. Hematol.、15巻:285~92頁(2008年);Lemoliら、Haematologica、93巻:321~24頁(2008年)を参照されたい。
式(I)の化合物は、造血細胞を動員する1種または複数種の他の薬剤と組み合わせて使用することができる。このような薬剤として、例えば、G-CSF;AMD3100または他のCXCR4アンタゴニスト;GRO-β(CXCL2)およびN末端4-アミノ短縮型(SB-251353);IL-8SDF-1αペプチド類似体、CTCE-0021およびCTCE-0214;ならびにSDF1類似体、Met-SDF-1β(例えば、Pelus、上記およびその中に引用された参考文献を参照されたい)が挙げられる。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、例えば、式(I)の化合物の非存在下で必要とされる用量よりも低い用量のGCSFまたはAMD3100の投与を可能にし得る、当技術分野で使用されている他の動員剤と共に投与することができる。別の動員剤(複数可)と組み合わせて式(I)の化合物を投与するための適当な治療的レジメンは、臨床的技術分野の当業者により容易に決定することができる。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、粘膜炎を予防および/または処置するための方法において有用であり得る。一部の実施形態では、化合物または組成物を対象に投与することによって、それを必要とする対象において粘膜炎の発症の可能性を低減させるための、本明細書に記載されている方法において、少なくとも1種の式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を使用することができる。一部の実施形態では、粘膜炎は、口粘膜炎、食道粘膜炎、および消化管粘膜炎(gastrointestinal mucositis)から選択される。一部の実施形態では、粘膜炎は消化管粘膜炎(alimentary mucositis)である。
療法を受けているすべてのがん患者のおよそ半分はある程度の粘膜炎に罹患していると考えられている。粘膜炎は、例えば、頭頸部腫瘍に対して放射線療法で処置した実質的にすべての患者、消化管に沿って放射線を受けたすべての患者、ならびに他の場所の腫瘍(例えば、白血病またはリンパ腫)に対して放射線療法および/または化学療法に供されたもののおよそ40%に生じると考えられている。例えば、幹細胞または骨髄移植に備えるためなど、骨髄除去の目的で、高用量の化学療法および/または照射で処置した患者において大いに広まっているとも考えられている。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、がんに罹患している対象において、粘膜炎を処置および/または予防するための方法に有用であり得る。一部の実施形態では、対象は、頭頸部がん、乳がん、肺がん、卵巣がん、前立腺がん、リンパ系がん、白血病性がん、および/または消化器がんから選択されるがんに罹患している。一部の実施形態では、粘膜炎は放射線療法および/または化学療法に伴う。一部の実施形態では、化学療法は、白金、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、アザチオプリン、メルカプトプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エトポシド、テニポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、5-フルオロウラシル(5-FU)、ロイコボリン、メトトレキサート、ゲムシタビン、タキサン、ロイコボリン、マイトマイシンC、テガフール-ウラシル、イダルビシン、フルダラビン、ミトキサントロン、イホスファミドおよびドキソルビシンから選択される少なくとも1種の化合物の治療有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1種のMMP阻害剤、炎症性サイトカイン阻害剤、肥満細胞阻害剤、NSAID、NO阻害剤、または抗菌化合物の治療有効量を投与することをさらに含む。
一部の実施形態では、本方法は、ベラフェルミンおよび/またはパリフェルミンの治療有効量を投与することをさらに含む。
一部の実施形態では、本方法は、Davanat(登録商標)、マンノース、および/またはガラクトースの治療有効量を投与することをさらに含む。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、血栓症を処置および/または予防するための方法において有用であり得る。本明細書に記載されているように、血栓の形成を阻害するまたは血栓が形成される率を阻害するための方法が提供される。したがって、これらの方法は、血栓症を予防するために(すなわち、統計的にまたは臨床的に有意な方式で、血栓の発症の可能性を減少または低減させる)使用することができる。
血栓形成は乳児、小児、十代の若者および成人に生じ得る。ある個体は、血栓症に対する遺伝的素因を有し得る。血栓症は、例えば、医学的状態(例えば、がんまたは妊娠など)、医療処置(例えば、手術など)または環境条件(例えば、長期の不動など)により開始し得る。血栓形成に対するリスクがある他の個体として、これまでに血栓が生じたことがある個体が挙げられる。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、血栓症になった、または血栓性の事象を生じるリスクがある個体を処置するための方法において有用であり得る。このような個体は、出血の危険性を有することも、または有さないこともある。一部の実施形態では、個体は出血の危険性を有する。一部の実施形態では、血栓症は静脈血栓塞栓症(VTE)である。VTEは深部静脈血栓症および肺塞栓症を引き起こす。低分子量(LMW)ヘパリンはVTEの予防および処置のための現在主力の療法である。しかし、多くの状況において、LMWヘパリンの使用は禁忌である。LMWヘパリンは公知の抗凝固剤であり、対照出血時間よりも4倍長い時間にわたり凝結を遅らせる。手術を受ける患者、血小板減少症を有する患者、脳卒中の病歴がある患者、および多くのがん患者は、出血の危険性によりヘパリンの投与を回避すべきである。対照的に、式(I)の化合物の投与は、凝結の時間を、LMWヘパリンが投与された場合に生じる時間と比べて顕著に減少させ、よって、LMWヘパリンと比較して出血時間の減少において著しい改善をもたらす。したがって、本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、出血の危険性が高くない患者を処置するのに有用であり得るばかりでなく、出血の危険性が著しく、抗凝固剤特性を有する抗血栓剤(例えば、LMWヘパリンなど)の使用が禁忌である場合にも有用であり得る。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の追加の抗血栓剤と組み合わせて投与することができる。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、抗血栓剤から独立して機能し得、または少なくとも1種の抗血栓剤と協同して機能し得る。加えて、化合物または組成物のうちの1種または複数種の投与は、例えば、療法の毒性を減少させるための1種または複数種の他の療法と併せて行ってもよい。例えば、療法の副作用に反作用する(少なくとも部分的に)少なくとも1種の緩和剤を投与することができる。回復を促進するおよび/または抗生剤もしくはコルチコステロイドの投与の副作用と反作用する薬剤(化学的または生物学的)はこのような緩和剤の例である。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の追加の抗血栓剤または療法の副作用を減少させる少なくとも1種の緩和剤の投与の前、後、またはこれと同時に投与することができる。投与が同時に行われる場合、組合せは単一の容器または2つの(またはそれよりも多くの)別個の容器から投与することができる。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の心血管疾患、障害および/または状態を処置および/または予防するのに有用であり得る。心血管疾患の非限定的例として、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、心筋虚血、冠動脈狭窄(冠状動脈の閉塞)、慢性心血管および/または動脈炎症、急性心血管および/または動脈炎症、高コレステロール血症、再狭窄(血管内腔の狭小化)、不整脈、血栓症、高脂血症、高血圧、異リポタンパク質血症、狭心症(心臓の胸痛)、ならびに心血管疾患(例えば、心筋梗塞または心筋虚血)による血管系合併症が挙げられる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、対象における急性心血管事象の前または後で投与することができる。一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、対象における心血管疾患、障害および/または状態の発症または診断の前または後で投与することができる。一部の実施形態では、急性心血管事象は心筋梗塞である。
一部の実施形態では、アテローム性動脈硬化症の処置および/または予防のための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。アテローム性動脈硬化症とは一般的に動脈血管の疾患を言う。本明細書で使用される場合、「アテローム性動脈硬化症」は、これらに限定されないが、対象における少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの形成前または形成後の慢性および/または急性アテローム硬化型炎症を含む。アテローム性動脈硬化症はまた、これらに限定されないが、慢性進行性アテローム性動脈硬化症および/またはアテローム硬化型炎症も含む。アテローム性動脈硬化症はまた、これらに限定されないが、対象における急性血管系事象(例えば、心筋梗塞など)の後の急性アテローム性動脈硬化症および/またはアテローム硬化型炎症も含む。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、対象において、少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラーク、病変またはアテロームの形成前または形成後に投与することができる。
一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの形成、進行、不安定化および/または断裂が減少する。
アテローム性動脈硬化性プラークは、安定しているまたは不安定である(すなわち、不安定化しやすい)と特徴づけることができる。不安定なアテローム性動脈硬化性プラークは、破壊または断裂されやすいことがあり、これによって、血栓形成性物質(すなわち、血栓)(例えば、コラーゲン)が血液循環へと曝露される。これによって、局所動脈または末端動脈内の血液流入の遮断(虚血)が生じる可能性があり、これは、心血管合併症、例えば、心筋梗塞(MI)などをもたらし得る。
アテローム性動脈硬化性プラークの不安定化は多くの機序を介して生じ得る。このような機序の非限定的例として、内膜を覆う単層を形成する内皮細胞の表面浸食、アテローム性動脈硬化性プラークを形成するミクロ血管の破壊、アテローム性動脈硬化性プラークの線維性被膜の断裂(すなわち、破断)、線維性被膜の薄化または減退(よって、断裂されやすくなる)、および不安定化を媒介する炎症性因子の存在または増加が挙げられる(Libby P.、Nature、420巻:868~874頁(2002年))。
不安定化を媒介する炎症性因子の非限定的例は炎症細胞の存在である。アテローム性動脈硬化症の進行は、アテローム性動脈硬化性プラークに集められた炎症性骨髄性細胞の全身的増加を伴い得る。(Murphy, A.J.ら、J. Clin. Invest.、121巻:4138~4149頁(2011年);Averill, L.E.ら、Am. J. Pathol.、135巻:369~377頁(1989年);Feldman, D.L.ら、Arterioscler. Thromb.、11巻:985~994頁(1991年);Swirski, F.K.ら、J. Clin. Invest.、117巻:195~205頁(2007年))。炎症性骨髄性細胞の存在は安定したプラークに有害であり得る(Llodra, J.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.、101巻:11779~11784頁(2004年))。
一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの安定性は増加する。アテローム性動脈硬化性プラーク(すなわち、安定した表現型)の安定的特徴の非限定的例として、アテローム性動脈硬化性プラークのより小さなプラークサイズ、壊死性コアサイズ(例えば、壊死性コア領域により測定)の減少(すなわち、低減、減弱、より小さくなる)、およびより厚い線維性被膜が挙げられる(例えば、Moore K.J.ら、Cell、145巻:341~355頁(2011年)を参照されたい)。
一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークのサイズは低減する。一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの壊死性コアサイズは低減する。一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの線維性被膜の厚さは増加する。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量の投与は、対象内の造血幹細胞および/または前駆細胞の髄外増殖のレベルを減少させる。一部の実施形態では、造血幹細胞および/または前駆細胞の髄外増殖は、脾臓および/または肝臓において減少する。造血幹細胞および/または前駆細胞の髄外増殖の非限定的例として、髄外造血および髄外骨髄造血が挙げられる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量の投与は、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークへの骨髄性細胞の動員および/または浸潤を減少させる。骨髄性細胞の非限定的例として、単球、マクロファージ、好中球、好塩基球、好酸球、赤血球、樹状細胞、および巨核球および血小板が挙げられる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、血管形成術、ステント手術、アテローム切除術、バイパス手術、または他の血管補正技術の後に投与される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、血管形成術、ステント手術、アテローム切除術、バイパス手術、または他の血管補正技術の前に投与される。
一部の実施形態では、心筋梗塞の処置および予防のための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。一部の実施形態では、対象はこれまでに心筋梗塞に罹患したことがある。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、対象における心筋梗塞の発症前に投与することができる。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、対象における最初のまたはその後の心筋梗塞の発症後に投与することができる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、対象が心筋梗塞に罹患して1日以内、対象が心筋梗塞に罹患して1週間以内、対象が心筋梗塞に罹患して2週間以内、対象が心筋梗塞に罹患して3週間以内、対象が心筋梗塞に罹患して4週間以内、対象が心筋梗塞に罹患して8週間以内、または対象が心筋梗塞に罹患して12週間以内に対象に投与される。
「処置する」および「処置」という用語は、当業者であれば理解しているように、対象の疾患、障害、および/または状態の医学的対応を含む(例えば、Stedman's Medical Dictionaryを参照されたい)。一般的に、適当な用量および処置レジメンは、本開示の化合物の少なくとも1つを、療法的および/または防止的利益を得るのに十分な量で提供する。療法的処置と防止または予防手段との両方に対して、療法的および/または防止的利益として、例えば、臨床成績の改善が挙げられ、その目的は所望しない生理学的変化もしくは障害を予防もしくは減速もしくは軽くすること、またはこのような障害の拡大もしくは重症度を予防もしくは減速もしくは軽くすることである。本明細書中で論じたように、対象を処置することから得られる有益なまたは所望の臨床結果として、これらに限定されないが、処置すべき疾患、状態、および/もしくは障害から生じるもしくはこれらに伴う症状の寛解、軽くすること、もしくは軽減;症状の発症の低減;生活の質の改善;疾患を患っていない状態の延長(すなわち、それに基づいて疾患の診断がなされる、対象が提示する症状の可能性または傾向を低減させる);疾患範囲の減退;疾患状態の安定化(すなわち、悪化させない);疾患進行の遅延もしくは減速;病態の回復もしくは緩和;および寛解(部分的または全部)、(検出可能または検出不能であろうと);ならびに/または全生存期間が挙げられる。「処置」は対象が処置を受けていなかった場合、予想された生存と比較した延命を含むことができる。
本明細書に記載されている方法の一部の実施形態では、対象はヒトである。本明細書に記載されている方法の一部の実施形態では、対象は非ヒト動物である。処置され得る非ヒト動物として、哺乳動物、例えば、非ヒト霊長類(例えば、サル、チンパンジー、ゴリラなど)、げっ歯類(例えば、ラット、マウス、アレチネズミ、ハムスター、ケナガイタチ、ウサギ)、ウサギ目の動物、ブタ(swine)(例えば、ブタ(pig)、小型ブタ(pig))、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ属、および他の飼い慣らした動物、農場動物、および動物園の動物が挙げられる。
E-セレクチンの活性を阻害することにより処置可能な疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防における本開示の化合物の有効性は、当業者により容易に決定することができる。適当な投与計画の決定および調整(例えば、1用量当たりの化合物の量ならびに/または投与回数および投与頻度を調整すること)はまた、関連技術分野の当業者により容易に実施され得る。健康診断、評価および臨床症状のモニタリング、ならびに本明細書に記載されている分析試験および方法の性能を含めた診断法の一つまたは任意の組合せを対象の健康状態のモニタリングに使用することができる。
少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物もまた本明細書に提供されている。一部の実施形態では、医薬組成物は、少なくとも1つの追加の薬学的に許容される成分をさらに含む。
医薬組成物では、本開示の化合物いずれか1つもしくは複数は、塩などの薬学的に許容される誘導体の形態で投与することができ、ならびに/またはそれもしくはそれらはまた、単独でおよび/もしくは適当に結合させて、および他の薬学的活性のある化合物と組み合わせて使用することができる。
有効量または治療有効量とは、単一用量としてまたは一連の用量の一部として対象に投与した場合に少なくとも1つの治療上の効果をもたらすのに有効である、少なくとも1種の本開示の化合物、あるいは、少なくとも1種のそのような化合物を含む医薬組成物の量を指す。最適な用量は一般的に、実験モデルおよび/または治験を使用して決定することができる。本明細書に記載されている治療剤のそれぞれ(予防的利点のために投与した場合を含む)に対する前臨床および臨床研究のデザインおよび実施は、十分に関連技術分野の当業者の範囲内である。治療剤に最適な用量は、対象の体質量、体重、および/または血液量に依存し得る。一般的には、ある用量で存在する、本明細書に記載されているような式(I)の少なくとも1種の化合物の量は、対象の体重1kg当たり約0.1mg~約100mgの範囲であり得る。有効な治療を提供するのに十分な最小用量が一部の実施形態において使用され得る。対象は一般的に、処置されているかまたは予防されている疾患、障害、および/または状態に対して適切なアッセイを使用して治療上の有効性についてモニターすることができ、このアッセイは当業者にはよく知られており、本明細書に記載されている。対象に投与する化合物のレベルは、対象由来の生物学的流体中、例えば、血液、血液画分(例えば、血清)中、および/または尿中、および/または他の生物学的試料中の化合物(または化合物の代謝物)のレベルを測定することによってモニターすることができる。化合物、またはその代謝物を検出するために当技術分野で実施されているいずれの方法も、治療的レジメンの経過中に化合物のレベルを測定するために使用することができる。
本明細書に記載されている化合物の用量は、対象の状態、すなわち、疾患の段階、疾患により引き起こされた症状の重症度、全般的な健康状態、ならびに年齢、性別、および体重、ならびに医学的技術分野の当業者には明らかな他の要素に依存し得る。同様に、疾患、障害および/または状態を処置するための治療剤の用量は、医学的技術分野の当業者により理解されているパラメーターに従い決定することができる。
医薬組成物は、処置すべき疾患、障害および/または状態に対して任意の適当な方式で、医学的技術分野の当業者により決定された通りに投与され得る。適当な用量ならびに投与の適切な継続時間および頻度は、患者の状態,患者の疾患の種類および重症度、活性成分の特定の形態、および投与方法を含めた、本明細書中で論じられたような要素により決定される。一般的に、適当な用量(または有効用量)および処置レジメンは、本明細書に記載されている組成物(複数可)を、治療上および/または予防上の利点(例えば、改善された臨床での転帰、例えば、より頻繁な、完全もしくは部分的な寛解、または疾患を患っていないおよび/もしくは全生存期間の延長、または症状の重症度を低下させること、または上に詳細に記載されている他の利点)を提供するのに十分な量で提供される。
本明細書に記載されている医薬組成物は、化合物の有効量を効果的に送達するいくつかの経路のうちのいずれか一つにより、それを必要とする対象に投与され得る。適切な投与経路の非限定的な例として、局所的、経口、鼻、髄腔内、経腸、口腔、舌下、経皮的、直腸、経膣、眼内、結膜下、舌下、および非経口投与(これらは、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内、空洞内、道内(intrameatal)、および尿道内への注射および/または点滴を含む)などが挙げられる。
本明細書に記載されている医薬組成物は、例えば、無菌の水性溶液であっても、水性懸濁物であっても、水性乳濁液であっても、無菌の非水性溶液であっても、非水性懸濁物であっても、非水性乳濁液であってもよく、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤(すなわち、活性成分の活性を妨げない無毒性材料)をさらに含んでもよい。このような組成物は、例えば、固体、液体、またはガス(エアゾール)の形態であってよい。あるいは、本明細書に記載されている組成物は、凍結乾燥物として製剤化してもよいか、または本明細書に記載されている化合物は、当技術分野で公知の技術を使用してリポソーム内に封入されてもよい。医薬組成物は、少なくとも1種の追加の薬学的に許容される成分をさらに含んでもよく、これは生物学的に活性であっても不活性であってもよい。このような成分の非限定的な例として、緩衝液(例えば、中性緩衝化食塩水またはリン酸緩衝食塩水)、炭水化物(例えば、グルコース、マンノース、スクロースまたはデキストラン)、マンニトール、タンパク質、ポリペプチド、アミノ酸(例えば、グリシン)、抗酸化剤、キレート剤(例えば、EDTAおよびグルタチオン)、安定剤、色素、香味剤、懸濁化剤および保存剤が挙げられる。
組成物における使用のための、当業者に公知の任意の適切な賦形剤または担体を、本明細書に記載されている組成物において利用することができる。治療的使用のための賦形剤は周知であり、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro、21版、Mack Pub. Co.、Easton、PA(2005年))に記載されている。一般的に、賦形剤の種類は、投与形式、ならびに活性成分(複数可)の化学組成に基づいて選択され得る。組成物は、特定の投与形式用に製剤化することができる。非経口投与に対して、医薬組成物は、水、生理食塩水、アルコール、脂肪、ワックス、および緩衝剤をさらに含んでもよい。経口投与に対して、医薬組成物は、例えば、前記の成分、賦形剤および担体の任意のものから選択される少なくとも1種の成分、例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、カオリン、グリセリン、デンプンデキストリン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、グルコース、スクロースおよび炭酸マグネシウムなどをさらに含んでもよい。
医薬組成物(例えば、経口投与または注射による送達に対して)は液体の形態であってよい。液体組成物は、例えば、少なくとも1種の以下のものを含み得る:無菌の希釈剤、例えば、注射用水、食塩水溶液(例えば、生理食塩水を含む)、リンゲル溶液、等張性塩化ナトリウム、溶媒または懸濁媒(suspending medium)としての役目を果たすことができる不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の溶媒;抗菌剤;抗酸化剤;キレート剤;緩衝液および張度調整のための剤、例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロースなど。非経口の調製物は、ガラスまたはプラスチックで作製されたアンプル、使い捨てシリンジまたは複数回投与用バイアルの中に封入することができる。一部の実施形態では、医薬組成物は、生理食塩水を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は注射用組成物、一部の実施形態では、注射用組成物は無菌である。
経口製剤に対して、本開示の化合物のうちの少なくとも1種を、単独で、あるいは、錠剤、散剤、顆粒剤および/またはカプセル剤を作製するのに適当な少なくとも1種の添加物、例えば、任意の1種もしくは複数種の従来の添加物、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤、着色剤、および香味剤と組み合わせて使用することができる。医薬組成物は、胃の環境の低いpHからの活性成分の保護および/または腸溶コーティングを提供し得る少なくとも1種の緩衝剤を含むように製剤化され得る。医薬組成物は、経口送達用に、少なくとも1種の香味剤を用いて、例えば、液体、固体もしくは半固体製剤で、かつ/または腸溶コーティングを用いて、製剤化することができる。
経口用製剤は、ゼラチンカプセル剤として提供され得、このゼラチンカプセル剤は、粉末状担体と共に活性化合物または生物学的化合物を含有することができる。同様の担体および希釈剤を使用して、圧縮錠を作製することができる。錠剤およびカプセル剤は、ある期間にわたる活性成分の連続放出を得るための持続放出製品として製造され得る。圧縮錠は、いずれの不快な味覚も遮蔽し、錠剤を大気から保護するために糖コーティングもしくはフィルムコーティングされ得るか、または、消化管内で選択的に崩壊するように腸溶コーティングされ得る。
医薬組成物は、持続放出または緩徐放出するように製剤化され得る。このような組成物は一般的に周知の技術を使用して調製され得、例えば、口腔、直腸または皮下への埋込み、または所望のターゲット部位での埋込みにより投与され得る。持続放出製剤は、担体マトリックス中に分散した活性のある治療剤を含有することができ、そして/または速度制御膜に取り囲まれたリザーバー内に含有され得る。このような製剤内で使用するための賦形剤は生体適合性であり、それは、生分解性であってよい。製剤は、比較的一定のレベルの活性成分の放出を提供し得る。持続放出製剤内に含有される活性のある治療剤の量は、埋込みの部位、放出の速度および予想される継続時間、ならびに処置または予防する状態の性質に依存する。
本明細書に記載されている医薬組成物は、様々な基剤、例えば、乳化基剤または水溶性基剤などと混合することによって坐剤として製剤化され得る。医薬組成物は、吸入によって投与されるエアゾール製剤として調製されてもよい。医薬組成物は、加圧した、許容される噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素などへと製剤化されてもよい。
本開示の化合物およびこれらの化合物を含む医薬組成物を、局所的に(例えば、経皮的投与により)投与してもよい。局所的製剤は、経皮的パッチ剤、軟膏剤、ペースト剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤などの形態であってよい。局所的製剤は、浸透剤もしくは強化剤(透過促進剤とも呼ばれる)、増粘剤、希釈剤、乳化剤、分散助剤、または結合剤のうちの1種または複数種を含み得る。物理的浸透促進剤は、例えば、イオントホレーシスなどの電気泳動技法、超音波(または「音波泳動法」)の使用などを含む。化学的浸透促進剤は、治療剤の投与前、投与と同時、または投与直後のいずれかに投与される剤であり、皮膚、特に角質層の透過性を増加させて、皮膚を通しての薬物の浸透の向上を提供する。追加的な化学的および物理的浸透促進剤は、例えば、Transdermal Delivery of Drugs、A.F. Kydonieus(編)1987年、CRL Press;Percutaneous Penetration Enhancers、Smithら編(CRC Press、1995年);Lennerasら、J. Pharm. Pharmacol、54巻:499~508頁(2002年);Karandeら、Pharm. Res.、19巻:655~60頁(2002年);Vaddiら、Int. J. Pharm.、91巻:1639~51頁(2002年);Venturaら、J. Drug Target、9巻:379~93頁(2001年);Shokriら、Int. J. Pharm.、228巻(1-2号):99~107頁(2001年);Suzukiら、Biol. Pharm. Bull、24巻:698~700頁(2001年);Albertiら、J. Control Release、71巻:319~27頁(2001年);Goldsteinら、Urology、57巻:301~5頁(2001年);Kiijavainenら、Eur. J. Pharm. Sci.、10巻:97~102頁(2000年);およびTenjarlaら、Int. J. Pharm.、192巻:147~58頁(1999年)において記載されている。
本開示の化合物のうちの少なくとも1種の単位用量(例えば、経口または注射用の用量)を含むキットが提供される。このようなキットは、単位用量を含む容器、対象となる病的状態の処置における治療剤の使用および付随して生じる利点を説明する情報提供のためのパッケージ挿入物、ならびに/または任意選択で少なくとも1種の式(I)の化合物および/またはそれを含む組成物の送達のための器具または装置を含み得る。
別途明示されていない限り、すべての化学物質は業者からの試薬等級の物質であり、これらをさらに精製せずに使用した。NMRデータはBruker300MHz分光器またはBruker400MHz分光器により記録した。化学シフトはppmで報告されている。結合定数(J)はヘルツで報告されている。質量スペクトルはAgilent 1100 Series LC/MSD分光器により記録した。
実施例1
化合物17の合成
化合物3:Bioconjugate. Chem.、2014年、25巻、1444~52頁に従い化合物3の溶液を調製した。
Figure 0007272956000165
化合物4:三酸化硫黄ピリジン複合体を、フリット漏斗(fritted funnel)内に該物質を配置し、濾液のpHが5~6の間になるまで氷水で洗浄することで精製した。次いで、氷冷したエタノール、続いてジクロロメタン、その後エーテルで洗浄することによって、該物質を乾燥させた。該物質を直ちに反応に使用した。
3-アジドプロパノール(0.56g、5.6mmol)をアルゴン雰囲気下で乾燥ピリジン(20mL)に溶解させた。新たに精製した三酸化硫黄ピリジン複合体(2.92g、18.3mmol)を加え、反応混合物を60℃で終夜撹拌した。溶媒を除去し、生成した固体を10mLの脱イオン水に溶解させた。溶液を氷浴で冷却し、3N NaOHのゆっくりとした添加によりpHを約9に調節した。溶媒を除去し、生成した固体をイソプロパノール中に懸濁させ、濾過して、黄褐色の固体として410mgの化合物4を生成した。MSネガティブモード:m/z=180.0[M-Na]NaOS(203)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.04 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.37 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.86 (p, J = 6.3 Hz, 2H).
Figure 0007272956000166
化合物6:D-トレオノラクトンから出発して、Bioorg. Med. Chem. Lett.、1995年、5巻、2321~2324頁に従い調製した。
Figure 0007272956000167
化合物7:化合物6(500mg、1mmol)を9mLのアセトニトリルに溶解させた。水酸化カリウム(1mLの2M溶液)を加え、反応混合物を50℃で12時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンと水との間で分配した。相を分離し、水相をジクロロメタンで3回抽出した。pHが約1になるまで、水相を1N HClで酸性化し、ジクロロメタンで3回抽出した。水相の酸性化後以降のジクロロメタン抽出物を合わせ、真空中で濃縮して、黄色の油状物として化合物7(406mg)を得た。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):UV(4.973分においてピーク)、ポジティブモード:m/z=407[M+H];ネガティブモード:m/z=405[M-H]2526(406)。
Figure 0007272956000168
化合物11:化合物47(WO2013/096926に従い調製)(0.18g)をエチレンジアミン(2mL)に溶解させ、80℃で8時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、粗材料をC-18逆相クロマトグラフィーで分離して、0.15gの化合物11を生成した。MSポジティブモード:m/z=756.3[M+H]。MSネガティブモード:m/z=732.3[M-Na]3458NaO14(755.38)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 5.02 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 4.89 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 3.89 - 3.85 (m, 3H), 3.83 - 3.74 (m, 2H), 3.72 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 3.50 - 3.44 (m, 3H), 3.33 (t, J = 9.7 Hz, 1H), 3.11 (t, J = 6.1Hz, 2H), 2.36 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 2.17 (br d, J = 12.0 Hz, 1H), 2.04 (s, 3H), 1.90 (d, J = 13.7 Hz, 1H), 1.87 - 1.83 (m, 1H), 1.76 - 1.66 (m, 2H), 1.64 - 1.41 (m, 3H), 1.41 - 1.28 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.20 - 1.14 (m, 3H), 0.92 - 0.87 (m, 2H), 0.84 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000169
化合物12:DCM(5mL)中のプロピオル酸(82μl、1.19mmol)の撹拌および冷却(15℃)溶液に、アルゴン下で、塩化オキサリル(100μl、1.19mmol)およびDMF(5μl、cat)を加えた。生成した混合物を20分間撹拌してから、重炭酸ナトリウム飽和溶液(4mL)を含有するMeOH(20mL)中の化合物11(200mg、0.27mmol)の溶液を加える。生成した混合物を室温で30分間撹拌した。その時点でLCMSは反応が完了したことを示した。反応物を濾過し、減圧下で水画分へと部分的に濃縮し、これを今度はフリーズドライ処理した(freeze-dried)。残渣のゲルパーミエーション(溶離液として水)により、白色の固体として化合物12(214mg)を生成した(100%)。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(3.342分でのピーク)、UV(3.247分でのピーク)、ネガティブモード:m/z=785.2[M-H]375915(786)。
1H NMR (300 MHz, D2O) δ 4.96 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 4.83 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.93 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 3.84 - 3.78 (m, 3H), 3.78 - 3.72 (m, 2H), 3.72 - 3.62 (m, 3H), 3.49 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 3.42 - 3.32 (m, 2H), 3.32 - 3.21 (m, 4H), 2.25 (br t, J = 12.1 Hz, 1H), 2.09 (br d, J = 7.3 Hz, 1H), 2.00 (s, 3H), 1.80 (br d, J = 10.3 Hz, 2H), 1.74 - 1.37 (m, 7H), 1.37 - 1.20 (m, 3H), 1.17 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.14 - 1.01 (m, 3H), 0.93 - 0.83 (m, 2H), 0.79 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000170
化合物17:アルゴン下の、HPLC等級水(6ml)中の化合物12(75mg、95μmol)およびアジド3(288mg、114μmol)の撹拌溶液を、硫酸銅およびTHPTA(19μmol、0.5mLの40mmol水溶液)の予備混合溶液とアスコルビン酸ナトリウム(124μmol、0.125mLの1M溶液)とで処理した。2時間後、反応物を凍結乾燥した。残渣のゲルパーミエーション(溶離液として水)により、オフホワイト色の固体として化合物17(46mg、39%)を生成した。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(3.046分でのピーク)、UV(2.846/2.952分でのピーク)、ネガティブモード:m/z=592[(M-4Na)/2]4266Na27(1274.27)。
1H NMR (300 MHz, D2O) δ 8.47 (s, 1H), 4.95 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.85 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.15 (br s, 1H), 4.01 (s, 6H), 3.93 (br s, 1H), 3.81 (dd, J = 10.5, 3.2 Hz, 1H), 3.74 - 3.69 (m, 2H), 3.69 - 3.57 (m, 3H), 3.54 - 3.41 (m, 1H), 3.41 - 3.30 (m, 1H), 3.24 (t, J = 9.6 Hz, 1H), δ 2.22 (br t, J = 12.4 Hz, 1H), 2.06 (br s, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.84 - 1.61 (m, 2H), 1.60 - 1.39 (m, 7H), 1.26 (q, J = 12.7, 12.2 Hz, 1H), 1.16 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.96 (dd, J = 68.9, 12.0 Hz, 1H), 0.74 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
Figure 0007272956000171
実施例2
化合物18の合成
化合物13:化合物11(501mg、0.66mmol、WO2013/096926に従い調製)およびトリエチルアミン(0.18mL、1.32mmol)を5mLのMeOHに溶解させ、氷浴で冷却した。トリフルオロ酢酸エチル(0.1mL、0.79mmol)を滴下添加し、反応混合物を氷浴で1時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をトルエンと3回共沸して、化合物13を生成した。粗材料をさらに精製せずに使用した。MSm/z=852.3[M+H]:C3657NaO15
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.41 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 7.94 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 7.63 (br s, 1H), 4.76 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 4.44 (br s, 2H), 4.16 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 4.11 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.68 (br s, 1H), 3.64 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.58 - 3.47 (m, 3H), 3.45 - 3.37 (m, 2H), 3.28 - 3.19 (m, 3H), 2.89 (br s, 4H), 2.11 (br t, I = 12.05 Hz, 1H), 2.04 (br d, J = 12.3 Hz, 1H), 1.99 - 1.90 (m, 1H), 1.77 (s, 3H), 1.72 - 1.56 (m, 2H), 1.52 (br d, J = 13.1 Hz, 1H), 1.46 - 1.36 (m, 3H), 1.20 (q, J = 12.1 Hz, 2H), 1.06 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 1.04 - 0.84 (m, 2H), 0.79 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
Figure 0007272956000172
化合物14:粗製化合物13(0.66mmol)を乾燥DMFに溶解させ、アルゴン雰囲気下、氷浴で冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(0.23mL、1.32mmol)を加え、続いてHATU(300mg、0.79mmol)を加えた。反応混合物を15分間撹拌した。アゼチジン(90μL、1.32mmol)を加え、反応混合物を室温まで温めながら終夜撹拌し、この間生成物が溶液から沈殿した。反応混合物をアセトニトリル中に懸濁させ、1分間撹拌し、混合物を沈降させた。ピペットを使用して、黄色のアセトニトリル溶液を慎重に除去した。アセトニトリル溶液がもはや黄色でなくなるまでこの手順を繰り返し、次にもう2回繰り返した。残留する固体を真空中で乾燥させて、502mgの化合物14を生成した(2ステップで収率87%)。MSm/z=891.3[M+Na]:C3963NaO14
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.40 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 7.93 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 7.70 (br s, 1H), 4.75 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 4.55 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 4.26 (q, J = 7.9 Hz, 1H), 4.19 - 4.14 (m, 2H), 4.13 - 4.09 (m, 2H), 3.94 (br d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.87 (q, J = 7.5 Hz, 1H), 3.63 (s, 1H), 3.56 - 3.49 (m, 2H), 3.46 - 3.36 (m, 3H), 3.29 - 3.18 (m, 3H), 3.14 - 3.03 (m, 2H), 2.22 (p, J = 7.7 Hz, 2H), 2.11 (br t, J = 12.1 Hz, 0H), 2.02 (br d, J = 13.1 Hz, 1H), 1.98 - 1.90 (m, 1H), 1.79 (s, 3H), 1.74 - 1.50 (m, 4H), 1.49 - 1.34 (m, 1H), 1.29 - 1.08 (m, 2H), 1.05 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.02 - 0.84 (m, 2H), 0.79 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
Figure 0007272956000173
化合物15:化合物14(498mg、0.57mmol)を5mLのMeOH中に懸濁させて、氷浴で冷却した。ナトリウムメトキシド(MeOH溶液中25重量%を0.15mL、0.68mmol)を加え、反応混合物を室温まで温めながら撹拌した。反応混合物がゆっくりと均質になった。終夜室温で撹拌後、MSは、化合物13が依然として存在することを示唆している。ナトリウムメトキシド溶液(50μL)を加え、反応混合物を室温でもう5時間撹拌した。0.5mLのHOAcの添加により、反応混合物をクエンチした。揮発物を真空中で除去し、残渣を、10g C-18カートリッジを使用し、水、次いで3/1の水/MeOH、次いで1/1の水/MeOHで溶出する逆相クロマトグラフィーで分離した。生成物を含有する画分を濃縮し、残渣を凍結乾燥して、オフホワイト色の固体として420mgの化合物15を生成した(94%収率)。MSm/z=773.4[M+H]:C376413。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 (t, I = 5.4 Hz, 1H), 4.67 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 4.25 (s, 1H), 4.20 (q, J = 7.9 Hz, 1H), 4.04 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 3.86 (dd, J = 10.2, 2.6 Hz, 1H), 3.81 (q, J = 8.4 Hz, 1H), 3.56 (s, 1H), 3.51-3.41 (m, 3H), 3.40 - 3.28 (m, 5H), 3.19 - 3.11 (m, 2H), 3.10 (s, 3H), 2.99 (dd, J = 11.2, 7.8 Hz, 1H), 2.68 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.43 (p, J = 1.8 Hz, 3H), 2.15 (q, J = 7.7 Hz, 1H), 2.11 - 2.01 (m, 0H), 2.01 - 1.83 (m, 1H), 1.71 (s, 3H), 1.68 - 1.50 (m, 2H), 1.50 - 1.26 (m, 2H), 1.20 - 1.02 (m, 3H), 1.00 - 0.95 (m, 1H), 0.94 - 0.76 (m, 0H), 0.72 (t, J = 7.2 Hz, 1H).
Figure 0007272956000174
化合物16:プロピオル酸(200μl、3.23mmol)をアルゴン下でDCM(5mL)に溶解させ、氷浴で冷却した。塩化オキサリル(DCM中2M溶液を1.6ml、3.2mmol)およびDMF(1滴、cat)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。化合物15(210mg、0.27mmol)を5mLの重炭酸ナトリウム飽和水溶液に溶解させ、氷浴で冷却した。塩化プロピオニルの溶液を加え、反応混合物を氷浴で3時間撹拌した。揮発物を真空中で除去し、生成した水性反応混合物を、10g C-18カートリッジを使用し、水、続いて1/1の水/MeOH、続いて1/3の水/MeOHで溶出する逆相クロマトグラフィーで分離して、回収した化合物15(1/1の水/MeOH溶離液中)および部分的に精製した生成物(1/3の水/MeOH溶離液中)を得た。部分的に精製された生成物を、5g C-18カートリッジを使用し、水、続いて1/1の水/MeOH、続いて1/3の水/MeOHで溶出してさらに精製することによって、白色の固体として29mgの化合物16を生成した(13%)。MS、ポジティブモード:m/z=847.4[M+Na]C406414(824)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.93 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.79 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.24 (q, J = 8.7 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 8.7 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 9.9, 2.4 Hz, 1H), 3.94 (q, J = 8.2 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 11.3 Hz, 0H), 3.77 (dd, J = 10.7, 3.3 Hz, 1H), 3.74 - 3.65 (m, 3H), 3.65-3.56 (m, 2H), 3.49 - 3.37 (m, 1H), 3.36 - 3.28 (m, 1H), 3.28 - 3.16 (m, 3H), 2.29 - 2.16 (m, 3H), 2.03 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 1.95 (s, 3H), 1.76 (d, J = 13.3 Hz, 2H), 1.61 (q, J = 12.9 Hz, 1H), 1.54 - 1.38 (m, 2H), 1.33 - 1.16 (m, 2H), 1.12 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.10 - 1.01 (m, 1H), 0.85 (q, J = 10.4, 9.8 Hz, 1H), 0.76 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000175
化合物18:図5の手順と類似の手順を使用して、化合物18を化合物16およびアジド3から調製した。MSネガティブモード:m/z=407.6[(M-3Na)/3]4572Na26(1291)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.36 (s, 1H), 4.86 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.77 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 4.59 (s, 1H), 4.35 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.28 (q, J = 8.7 Hz, 1H), 4.09 (q, J = 8.7 Hz, 1H), 4.02 - 3.98 (m, 1H), 3.98 - 3.81 (m, 6H), 3.72 (dd, J = 10.5, 3.3 Hz, 1H), 3.68 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 3.66-3.58 (m, 2H), 3.58-3.49 (m, 3H), 3.46 - 3.35 (m, 2H), 3.26 - 3.13 (m, 2H), 3.08 (br t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.28-2.10 (m, 1H), 2.05-1.94 (m, 1H), 1.93 (s, 3H), 1.75-1.55 (m, 2H), 1.54-1.29 (m, 3H), 1.26-1.10 (m, 2H), 1.07 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.05-0.70 (m, 2H), 0.67 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000176
実施例3
化合物19の合成
化合物4:三酸化硫黄ピリジン複合体を、フリット漏斗内に該物質を配置し、濾液のpHが5~6の間になるまで氷水で洗浄することで精製した。次いで、氷冷したエタノール、続いてジクロロメタン、その後エーテルで洗浄することによって該物質を乾燥させた。該物質を直ちに反応に使用した。
3-アジドプロパノール(0.56g、5.6mmol)をアルゴン雰囲気下で乾燥ピリジン(20mL)に溶解させた。新たに精製した三酸化硫黄ピリジン複合体(2.92g、18.3mmol)を加え、反応混合物を60℃で終夜撹拌した。溶媒を除去し、生成した固体を10mLの脱イオン水に溶解させた。溶液を氷浴で冷却し、3N NaOHのゆっくりとした添加によりpHを約9に調節した。溶媒を除去し、生成した固体をイソプロパノール中に懸濁させ、濾過して、黄褐色の固体として410mgの化合物4を生成した。MSネガティブモード:m/z=180.0[M-Na]NaOS(203)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.04 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.37 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.86 (p, J = 6.3 Hz, 2H).
化合物19:図5の手順と類似の手順により、化合物16および化合物4を出発材料として使用して、化合物19を調製した。MSネガティブモード:m/z=1004.4[(M-Na)]4370NaO18S(1027)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.36 (s, 1H), 4.95 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.83 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.57 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 4.44 (広幅なd, J = 8.0 Hz, 1H), 4.31 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.19 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.11 - 4.04 (m, 1H), 4.03 - 3.86 (m, 5H), 3.80 (dd, J = 12.0, 4.0 Hz, 1H), 3.76 (広幅なd, 1H), 3.72 (広幅なd, 2H), 3.69-3.54 (m, 4H), 3.53 - 3.45 (m, 2H), 3.43 - 3.32 (m, 3H), 3.24 (br t, J = 8.0 Hz, 1H), 2.36-2.17 (m, 5H), 2.12-2.03 (m, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.83-1.40 (m, 9H), 1.37-0.97 (m, J = 8.0 Hz, 11H), 0.96-0.75 (m, 3H), 0.71 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
Figure 0007272956000177
実施例4
化合物20の合成
化合物20:図5の手順と類似の手順を使用して、化合物20を化合物16およびアジド2から調製した。MSポジティブモード:m/z=1008.3[(M+Na)]457517(985)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.30 (s, 1H), 4.89 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.77 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.46-4.32 (m, 3H), 4.24 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.05-3.98 (m, 1H), 3.94 (q, J = 8.0 Hz, 2H), 3.89 - 3.73 (m, 1H), 3.75 (dd, J = 12.0, 4.0 Hz, 1H), 3.72-3.70 (m, 1H), 3.69-3.64 (m, 2H), 3.63-3.55 (m, 3H), 3.54-3.47 (m, 1H), 3.46-3.31 (m, 9H), 3.30-3.21 (m, 1H), 3.17 (br t, J = 12.0 Hz, 1H), 2.30-2.11 (m, 3H), 2.07-1.97 (m, 1H), 1.91 (s, 3H), 1.78-1.31 (m, 9H), 1.30-1.19 (m, 3H), 1.18-1.00 (m, J = 8.0 Hz, 7H), 0.99-0.70 (m, 4H), 0.66 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
Figure 0007272956000178
実施例5
化合物21の合成
化合物21:図5の手順と類似の手順を使用して、化合物20を化合物16およびアジド3-アジドプロパノールから調製した。MSポジティブモード:m/z=948.3[(M+Na)]437115(925)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.31 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 4.89 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.78 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.47 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 4.39 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 4.24 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.05-3.99 (m, 1H), 3.94 (q, J = 8.0 Hz, 2H), 3.89 - 3.79 (m, 1H), 3.79-3.64 (m, 6H), 3.63-3.54 (m, 3H), 3.53-3.33 (m, 8H), 3.31-3.22 (m, 1H), 3.17 (br t, J = 12.0 Hz, 1H).
Figure 0007272956000179
実施例6
化合物55の仮想合成
化合物51:化合物51は、エチレンジアミンの代わりに2-(プロパルギルオキシ(proparglyoxy))エタンアミンを使用することによって、図3と類似の形式で調製することができる。
Figure 0007272956000180
化合物55:化合物55は、化合物12の代わりに化合物51を使用して、図5に見られる同じ手順で調製することができる。
Figure 0007272956000181
実施例7
化合物56の仮想合成
化合物56:化合物56は、化合物12の代わりに化合物51を、化合物3の代わりにペンチン-5-オールを使用して、図5に見られる同じ手順で調製することができる。
Figure 0007272956000182
実施例8
化合物57の仮想合成
化合物53:化合物53は、プロピオル酸の代わりに6-(2-プロピン-1-イルオキシ)-3-ピリジンカルボン酸を使用することによって、図4と類似の形式で調製することができる。
Figure 0007272956000183
化合物57:化合物57は、化合物12の代わりに化合物53を使用し、化合物3の代わりに化合物4を使用して、図5に見られる同じ手順で調製することができる。
Figure 0007272956000184
実施例9
化合物58の仮想合成
化合物54:化合物54は、プロピオル酸の代わりに5-エチニル-3-ピリジンカルボン酸を使用することによって、図4と類似の形式で調製することができる。
Figure 0007272956000185
化合物58:化合物58は、化合物12の代わりに化合物54を使用し、化合物3の代わりに3-アジドプロパノールを使用することによって、図5に見られる手順と同じ手順により調製することができる。
Figure 0007272956000186
実施例10
化合物24の合成
化合物6:D-トレオノラクトンから出発して、Bioorg. Med. Chem. Lett.、1995年、5巻、2321~2324頁に従い調製した。
化合物7:化合物6(500mg、1mmol)を9mLのアセトニトリルに溶解させた。水酸化カリウム(1mLの2M溶液)を加え、反応混合物を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を、ジクロロメタンと水との間で分配した。相を分離し、水相をジクロロメタンで3回抽出した。pHが約1になるまで水相を1N HClで酸性化し、ジクロロメタンで3回抽出した。水相の酸性化後以降のジクロロメタン抽出物を合わせ、真空中で濃縮して、黄色の油状物として化合物7(406mg)を得た。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):UV(4.973分でのピーク)、ポジティブモード:m/z=407[M+H];ネガティブモード:m/z=405[M-H]2526(406)。
化合物22:HATU(52mg、0.14mmol)およびDIPEA(28μL、0.16mmol)を、0℃に冷却したDMF(5mL)中の化合物7(54mg、0.13mmol)の溶液に加えた。混合物を0℃で5分間撹拌した。次いで、化合物11(78mg、0.106mmol)の水(2mL)溶液を加え、黄色溶液を0℃→室温で12時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、トルエン(2×)と共蒸発させた。生成した黄色残渣を高真空下で3時間乾燥させた。ピリジン(4mL)中の後者の残渣の溶液に、無水酢酸(2mL)を加え、溶液を室温で12時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、トルエン(2×)と共蒸発させた。生成した黄色材料をカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH0→5%)で精製することによって、黄色の固体として化合物22(141mg)を得た。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(5.526分でのピーク);UV(5.432分でのピーク)。
Figure 0007272956000187
化合物23:MeOH(10mL)中の化合物22(101mg、0.08mmol)およびPd/C10%(5mg)の懸濁物を脱気(3×)してから、バルーンを使用して水素を加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。LCMS分析は、反応が完了していないことを示している。反応物をさらに12時間撹拌した。LCMS分析は反応が完了したことを示している。触媒を、セライトの短いパッドを通して濾別し、濾液を真空下で濃縮して、白色のガラス状物質として、化合物23(83mg)を得た。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(4.164分でのピーク)。
Figure 0007272956000188
化合物24:三酸化硫黄ピリジン複合体を、化合物4についての手順において記載されているように精製した。精製した硫化試薬(132mg、0.83mmol)および化合物23(83mg、0.08mmol)のピリジン(3mL)溶液を67℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。生成した黄色の固体を水に溶解させ、0℃に冷却した。次いで、pH約10になるまで、NaOHの1N溶液をゆっくりと加え、後者をフリーズドライ処理した。次いで、生成した白色の固体をMeOHに溶解させ、-15℃に冷却し、MeOH(0.5mL)中のNaOMe25%溶液で処理した。混合物を-15℃~-10℃の間で30分間撹拌した。pH約7になるまでHCl 1Nを添加することによって、反応混合物を中和した。揮発物を蒸発させ、生成した黄色の残渣をゲルパーミエーション(溶離液として水)で精製した。収集した画分を凍結乾燥して、オフホワイト色の固体として、化合物24(50mg、2ステップで61%)を得た。MSネガティブモード:m/z=544.4[(M-4Na)/2]3861Na27(1180)。
1H NMR (300 MHz, D2O) δ 4.98 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.91 - 4.81 (m, 2H), 4.47 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.28 (dd, J = 10.7, 5.0 Hz, 1H), 4.18 (dd, J = 10.7, 7.3 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 3.88 (s, 1H), 3.84 (dd, J = 10.7, 3.1 Hz, 1H), 3.77 - 3.73 (m, 1H), 3.72 - 3.69 (m, 1H), 3.67 (d, J = 5.6 Hz, 2H, 3.54 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.46 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.42 - 3.32 (m, 2H), 3.27 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 2.31 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 2.18 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.87 - 1.73 (m, 3H), 1.72 - 1.62 (m, 2H), 1.62 - 1.40 (m, 5H), 1.41 - 1.22 (m, 2H), 1.18 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.96 - 0.85 (m, 1H), 0.81 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
Figure 0007272956000189
実施例11
化合物25の合成
化合物8:L-エリスロノラクトンを出発材料として使用して、化合物7と類似の形式で調製した。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(5.08分)、UV(4.958分でのピーク)、ポジティブモード:m/z=407[M+H];ネガティブモード:m/z=405[M-H]2526(406)。
Figure 0007272956000190
化合物25:化合物7の代わりに化合物8を使用し、化合物24と類似の順序を使用して、化合物25を調製した。MSネガティブモード:m/z=544.8[(M-4Na)/2]3861Na27(1180)。
1H NMR (300 MHz, D2O) δ 4.97 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.95 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.88 - 4.78 (m, 2H), 4.47 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 10.7, 5.9 Hz, 1H), 4.18 (dd, J = 10.6, 5.2 Hz, 1H), 3.97 (dd, J = 10.4, 8.5 Hz, 1H), 3.87 - 3.77 (m, 3H), 3.77 - 3.71 (m, 2H), 3.71 - 3.61 (m, 3H), 3.53 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 3.47 - 3.36 (m, 1H), 3.36 - 3.20 (m, 4H), 2.29 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 2.15 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.88 - 1.47 (m, 6H), 1.43 (dt, J = 8.6, 4.2 Hz, 1H), 1.38 - 1.21 (m, 3H), 1.18 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.15 - 1.05 (m, 2H), 0.97 - 0.84 (m, 1H), 0.80 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000191
実施例12
化合物59の仮想合成
化合物48:化合物48は、エチレンジアミンの代わりに2,2’-オキシビス(エチルアミン)を使用して、化合物11と類似の形式で調製することができる。
Figure 0007272956000192
化合物59:化合物59は、化合物11の代わりに化合物48を使用し、化合物24と類似の順序を使用して調製することができる。
Figure 0007272956000193
実施例13
化合物60の仮想合成
化合物49:化合物49は、エチレンジアミンの代わりにブチレンジアミンを使用して、化合物11と類似の形式で調製することができる。
Figure 0007272956000194
化合物60:化合物60は、化合物11の代わりに化合物49を使用して、化合物24と類似の順序を使用して調製することができる。
Figure 0007272956000195
実施例14
化合物30の合成
化合物27:クロトン酸(1.15g、13.3mmol)を30mLの水に溶解させた。亜硫酸ナトリウム(2.03g、16mmol)を加え、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を氷浴で冷却し、濃HClでpH=1に調節した。溶媒を真空中で除去して、粗製の化合物27を生成し、これをさらなる精製なしで使用した。MSネガティブモード:m/z=166.9[M-H]S(168.17)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 3.35 (s, 1H), 2.90 (dd, J = 15.9, 5.3 Hz, 1H), 2.47 (dd, J = 15.9, 8.7 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
Figure 0007272956000196
化合物30:化合物27(62mg、0.37mmol)の水溶液に、DIPEA(68μL、0.39mmol)、EDCI(75mg、0.39mmol)、およびNHS(64mg、0.56mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。化合物11(184mg、0.25mmol)を加え、反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を10g C-18カートリッジに直接移し、水、続いて3/1 水(mater)/メタノールで溶出した。生成物を含有する画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥して、白色の固体として、20mgの化合物30を生成した。MSネガティブモード:m/z=903.7[M-Na]、881.7[M-2Na]、440.5[(M-2Na)/2]3863Na18S(927.36)。
1H NMR (400 MHz, 重水) δ 5.04 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.91 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 9.4, 3.6 Hz, 1H), 3.89 (dd, J = 14.6, 3.3 Hz, 2H), 3.80 (dd, J = 10.8, 3.7 Hz, 2H), 3.76 - 3.70 (m, 2H), 3.55 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.50 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.40 - 3.28 (m, 3H), 3.13 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.44 - 2.31 (m, 1H), 2.23 - 2.11 (m, 1H), 2.06 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 1.99 - 1.81 (m, 2H), 1.73 (q, J = 13.9 Hz, 1H), 1.66 - 1.46 (m, 2H), 1.45 - 1.31 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 1.24 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.23 - 1.12 (m, 3H), 1.01 - 0.90 (m, 2H), 0.86 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000197
実施例15
化合物31の合成
化合物28:化合物28は、4-ブロモクロトン酸から出発して、2.4当量の亜硫酸ナトリウムを使用して、化合物27と類似の形式で調製した。MSネガティブモード:m/z=247.1[M-H](247.97)。
1H NMR (400 MHz, 重水) δ 3.85 - 3.74 (m, 1H), 3.45 (dd, J = 14.2, 1.9 Hz, 1H), 3.03 (dd, J = 14.3, 10.9 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 16.6, 2.9 Hz, 1H), 2.63 (dd, J = 16.6, 9.4 Hz, 1H).
Figure 0007272956000198
化合物31:化合物31は、化合物30と類似の形式で、化合物11および化合物28から調製した。MSネガティブモード:m/z=1007.5[M-Na]、986.5[M-2Na]、962.5[M-3Na]3862Na21(1029.30)。
1H NMR (400 MHz, 重水) δ 5.03 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.92 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.56 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 3.90 (dd, J = 10.6, 3.3 Hz, 1H), 3.86 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 3.80 (dd, J = 8.9, 3.5 Hz, 1H), 3.77 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 3.48 (ddd, J = 14.2, 5.3, 2.0 Hz, 2H), 3.43 - 3.36 (m, 1H), 3.33 (t, J = 9.8 Hz, 2H), 3.30 - 3.21 (m, 1H), 3.11 - 3.05 (m, 1H), 3.05 - 2.99 (m, 1H), 2.36 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 2.23 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.89 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 1.79 (m, 1H), 1.67 (d, J = 20.5 Hz, 1H), 1.58 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 1.53 - 1.42 (m, 1H), 1.34 (q, J = 11.1, 10.2 Hz, 1H), 1.24 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.17 (q, J = 12.4, 10.1 Hz, 2H), 1.02 - 0.91 (m, 1H), 0.87 (t, J = 7.5 Hz, 3H).
Figure 0007272956000199
実施例16
化合物32の合成
化合物29:化合物29は、4-ブロモクロトン酸から出発して、1.05当量の亜硫酸ナトリウムを使用して、化合物27と類似の形式で調製した。MSネガティブモード:m/z=901.7[M-Na]、879.7[M-2Na]、439.5[(M-2Na)/2]-23861Na18S(925.35)。
1H NMR (400 MHz, 重水) δ 6.73 (dt, J = 15.4, 7.6 Hz, 1H), 6.11 (dd, J = 15.6, 1.4 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 7.4 Hz, 2H).
化合物32:化合物32は、化合物30と類似の形式で、化合物11および化合物29から調製した。MSネガティブモード:m/z=896.3[M-2Na]39651Na18S(941.38)。
1H NMR (400 MHz, 重水) δ 6.69 (dt, J = 15.3, 7.6 Hz, 1H), 6.19 (d, J = 15.4 Hz, 1H), 5.02 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.90 (q, J = 8.5, 7.5 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.99 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 3.91 - 3.81 (m, 4H), 3.81 - 3.75 (m, 3H), 3.72 (d, J = 5.9 Hz, 3H), 3.56 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 3.48 - 3.32 (m, 6H), 3.29 (q, J = 7.1, 5.8 Hz, 4H), 3.13 (dq, J = 22.3, 7.5 Hz, 7H), 2.94 (s, 5H), 2.48 (s, 2H), 2.31 (t, J = 12.7 Hz, 1H), 2.13 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 2.05 (s, 3H), 1.94 (p, J = 6.0 Hz, 3H), 1.84 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 1.78 - 1.66 (m, 1H), 1.66 - 1.42 (m, 3H), 1.41 - 1.28 (m, 1H), 1.23 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.15 (t, J = 7.3 Hz, 7H), 1.06 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 0.93 (q, J = 11.3 Hz, 1H), 0.84 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000200
実施例17
化合物34の合成
化合物34:化合物34は、化合物30と類似の形式で、化合物11および市販の5-スルホペンタン酸から調製した。MSネガティブモード:m/z=896.3[M-2Na]39651Na18S(941.38)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.93 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.81 (dd, J = 8.0 Hz, J = 12.0 Hz, 1H), 4.43 (広幅なd, 1H), 3.95 - 3.84 (m, 1H), 3.81 - 3.74 (m, 2H), 3.73 - 3.68 (m, 2H), 3.67 - 3.58 (m, 4H), 3.50 - 3.44 (広幅なt, 1H), 3.40 - 3.30 (m, 1H), 2.28 - 2.11 (m, 5H), 2.85 - 2.75 (m, 2H), 2.31 - 2.11 (m, J = 8.0 Hz, 3H), 2.10 - 2.00 (m, 1H), 1.96 (s, 3H), 1.84 - 1.70 (m, 2H), 1.69 - 1.34 (m, 11H), 1.33 - 1.18 (m, 3H), 1.17 - 0.94 (m, J = 8.0 Hz, 8H), 0.93 - 0.69 (m, J = 8.0 Hz, 5H).
Figure 0007272956000201
実施例18
化合物33の合成
化合物33:化合物32(14mg、0.016mmol)を1mLの水に溶解させた。3滴のNaHCO飽和溶液を加え、続いてPd/C(4mg)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下、90分間激しく撹拌した。反応混合物を、0.2ミクロンPTFEフィルターを通して濾過した。濾液を5g C-18カートリッジに適用し、水、続いて3/1の水/メタノールで溶出した。生成物を含有する画分を濃縮し、次いで凍結乾燥して、白色の固体として9mgの化合物33を生成した(64%)。MSネガティブモード:m/z=903.6[M-Na]、881.5[M-2Na]、440.4[(M-2Na)/2]-23863Na18S(927.36)。
1H NMR (400 MHz, 重水) δ 5.04 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.92 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.01 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 3.93 - 3.85 (m, 3H), 3.85 - 3.77 (m, 2H), 3.73 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 3.62 - 3.55 (m, 1H), 3.50 - 3.38 (m, 2H), 3.38 - 3.27 (m, 5H), 2.94 - 2.86 (m, 2H), 2.46 - 2.28 (m, 4H), 2.16 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.07 (s, 3H), 2.04 - 1.96 (m, 2H), 1.86 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 1.72 (dd, J = 38.2, 17.7 Hz, 1H), 1.63 - 1.44 (m, 3H), 1.44 - 1.27 (m, 2H), 1.24 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.19 - 1.12 (m, 11H), 1.01 - 0.90 (m, 1H), 0.86 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000202
実施例19
化合物35の合成
化合物35:化合物11(29mg、39μmol)の無水DMSO(0.1mL)溶液に、1滴のDIPEAを加え、均一溶液が得られるまで溶液を室温で撹拌した。コハク酸無水物(4.1mg、41.2μmol、1.05当量)の無水DMSO(0.1mL)溶液を一度に加え、生成した溶液を終夜撹拌した。溶液を凍結乾燥して乾燥し、粗生成物をHPLCにより精製して、化合物35(28mg、34μmol、84%)を得た。MS:計算値(C386317、833.4)、ES-ポジティブ(856.3、M+Na)、ES-ネガティブ(832.3、M-1)。
1H NMR (600 MHz, D2O) δ 4.92 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.80 (dd, J = 8.0 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.95 - 3.83 (m, 2H), 3.82 - 3.73 (m, 2H), 3.72 - 3.56 (m, 5H), 3.49 - 3.41 (m, 1H), 3.40 - 3.31 (m, 1H), 3.30 - 3.11 (m, 5H), 2.55 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.41 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.26 - 2.12 (m, 1H), 2.10-1.98 (m, 1H), 1.95 (s, 3H), 1.84 - 1.68 (m, 2H), 1.67 - 1.34 (m, 8H), 1.33 - 1.17 (m, 3H), 1.16 - 0.92 (m, J = 8.0 Hz, 7H), 0.91 - 0.66 (m, J = 8.0 Hz, 5H).
Figure 0007272956000203
実施例20
化合物36の合成
化合物36:化合物36は、化合物35と類似の形式で、化合物11およびグルタル酸無水物から調製した。MS:計算値(C396517、847.4)、ES-ポジティブ(870.4、M+Na)、ES-ネガティブ(846.3、M-1)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.98 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.86 (dd, J = 8.0 Hz, J = 12.0 Hz, 1H), 4.46 (広幅なd, 1H), 4.02 (dd, J = 4.0 Hz, J = 12.0 Hz, 1H), 3.99 - 3.91 (m, 1H), 3.89 (m, 1H), 3.83 (dd, J = 4.0 Hz, J = 8.0 Hz, 1H), 3.77 - 3.61 (m, 5H), 3.53 - 3.42 (m, 2H), 3.35 - 3.18 (m, 5H), 2.34 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.31 - 2.18 (m, J = 8.0 Hz, 3H), 2.13 - 2.04 (m, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.87 - 1.74 (m, J = 4.0 Hz, 4H), 1.73 - 1.41 (m, 8H), 1.40 - 1.01 (m, J = 8.0 Hz, 10H), 0.96 - 0.75 (m, J = 8.0 Hz, 5H).
Figure 0007272956000204
実施例21
化合物61の仮想合成
化合物50:化合物50は、エチレンジアミンの代わりに1,4-キシリレンジアミンを使用して、化合物11と類似の形式で調製することができる。
Figure 0007272956000205
化合物61:化合物61は、化合物35と類似の形式で、化合物50およびコハク酸無水物から調製することができる。
Figure 0007272956000206
実施例22
化合物43の合成
化合物39:DMF(29mL)に溶解させた化合物38(445mg、1.43mmol)の溶液に、0℃でHATU(563mg、1.14mmol)およびDIPEA(298μL、1.71mmol)を加えた。混合物を0℃で5分間撹拌した。次いで、化合物11(840mg、1.14mmol)の水(12mL)溶液を加え、混合物を、室温まで温めながら12時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、粗製の反応混合物をトルエン(2×)と共蒸発させた。生成した黄色残渣を高真空下で3時間乾燥させた。残渣を室温でピリジン(30mL)に溶解させた。無水酢酸(15mL)を加え、溶液を室温で12時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、粗製の反応混合物をトルエン(2×)と共蒸発させた。生成した混合物をカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 0→10%)で精製することによって、化合物39(1.197g、89%)を得た。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(4.804分でのピーク);UV(4.693分でのピーク)。
Figure 0007272956000207
化合物40:MeOH(45mL)中の39(1.29g、1.096mmol)およびPd/C10%(50mg)の懸濁物を脱気(3×)してから、バルーンを使用して水素を加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。触媒を、短いパッドのセライトを通して濾別し、濾液を真空下で濃縮して、白色の固体として、化合物40(1.13g、99%)を得た。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(3.998分でのピーク)。
Figure 0007272956000208
化合物41:DMF(14mL)に溶解させ、0℃に冷却した化合物7(140mg、0.345mmol)の溶液に、HATU(143mg、0.38mmol)およびDIPEA(76μL、0.435mmol)を加えた。混合物を0℃で5分間撹拌した。次いで、化合物40(300mg、0.29mmol)のDMF(4mL)溶液を加え、混合物を、室温まで温めながら終夜撹拌した。揮発物を蒸発させ、残渣をトルエン(2×)と共蒸発させた。生成した油状物をカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH0→10%)で精製することによって、化合物41(317mg、76%)を得た。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(5.352分でのピーク);UV(5.215分でのピーク)。
Figure 0007272956000209
化合物42:MeOH(10mL)中の化合物41(230mg、0.16mmol)およびPd/C10%(10mg)の懸濁物を脱気(3×)してから、バルーンを使用して水素を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。さらなるPd/C 10%(10mg)を加え、追加の16時間撹拌した。反応は完了しなかった。さらなるPd/C(10mg)を加え、もう4日間撹拌した。短いパッドのセライトを通して触媒を濾別し、濾液を真空下で濃縮した。生成した残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 0~30%)で精製することによって、化合物42(123mg、67%)を得た。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(4.055分でのピーク)。
Figure 0007272956000210
化合物43:三酸化硫黄ピリジン(170mg、1.067mmol)および化合物43(124mg、0.106mmol)のピリジン(4mL)溶液を67℃で30分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。生成した黄色粗製物を水に溶解させ、0℃に冷却した。次いで、pH約10になるまで、NaOHの1N溶液をゆっくりと加え、混合物を、室温まで温めながら終夜撹拌した。水溶液を凍結乾燥した。生成した白色固体をMeOH(5mL)に溶解させ、0℃に冷却し、MeOH(0.5mL)中のNaOMe25%溶液で処理した。混合物を0℃~10℃の間で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を、pH約7になるまで1N HClを添加することにより中和した。MeOHを真空中で除去した。水を残渣に加え、溶液を凍結乾燥した。生成した白色の固体をC18ウルトラスナップ30g(3~5%MeOH/HO)で精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥して、オフホワイト色の固体として、化合物43(44.5mg、3ステップで18%)を生成した。LCMS:(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(3.039分でのピーク)、ネガティブモード:m/z=584[(M-2)/2](イオン化の間に1つのスルフェートを損失)、624[(M-2)/2]。化合物43についてC457830(1250)およびジスルフェートについてC457827(1170)。
1H NMR (300 MHz, 重水) δ 5.01 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.91 (app d, J = 6.2 Hz, 2H), 4.51 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.36 - 4.15 (m, 2H), 3.99 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 3.92-3.68 (m, 7H), 3.68 - 3.54 (m, 5H), 3.49 - 3.37 (m, 3H), 3.31-3.28 (m, 5H), 2.53 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.32 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 2.16 (app d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.04 (s, 3H), 1.88 - 1.67 (m, 2H), 1.65 - 1.45 (m, 3H), 1.39-1.25 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.18-1.12 (m, 1H), 0.97-0.87 (m, 1H), 0.84 (t, J = 7.4 Hz, 4H).
Figure 0007272956000211
実施例23
化合物44の合成
化合物44:図12の反応の順序を使用して、化合物7の代わりに化合物8を使用して、化合物44を調製した。LCMS:(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(3.053分でのピーク)、ネガティブモード:m/z=584[(M-2)/2](イオン化の間に1つの硫酸塩を損失)、624[(M-2)/2]。化合物44についてC457830(1250)およびジスルフェートについてC457827(1170)。
1H NMR (300 MHz, 重水) δ 5.07 (d, J = 4.2 Hz, 2H), 4.96 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.93 - 4.83 (m, 1H), 4.57 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.31 (qd, J = 10.8, 5.4 Hz, 2H), 4.05 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 3.95-3.88 (m, 2H), 3.87 - 3.73 (m, 3H), 3.73 - 3.58 (m, 6H), 3.55 - 3.43 (m, 3H), 3.36 (s, 4H), 2.58 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.38 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 2.22 (app d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.09 (s, 3H), 1.90 (app d, J = 12.0 Hz, 1H), 1.85 - 1.58 (m, 2H), 1.58 - 1.32 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.24-1.16 (m, 1H), 1.05-0.94 (m, 1H), 0.90 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000212
実施例24
化合物46の合成
化合物45:アルゴン下の、DCM(5mL)中のプロピオル酸(82μl、1.19mmol)の撹拌および冷却(15℃)溶液に、塩化オキサリル(100μl、1.19mmol)およびDMF(5μl、cat)を加えた。生成した混合物を20分間撹拌した。化合物40(180mg、0.17mmol)のMeOH(20mL)溶液を重炭酸ナトリウム飽和溶液(4mL)で1分間処理してから、3.5mlの塩化プロピオニル溶液を加えた。生成した混合物を室温で40分間撹拌した。反応物を濾過し、部分的に減圧下で水画分へと濃縮し、これを今度はフリーズドライ処理した。残渣のフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)により、白色の固体として、化合物45を生成した(110mg、60%)。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD(3.38分でのピーク)、UV(3.29分でのピーク)、ネガティブモード:m/z=1149[M+Na]C538222(1126)。
Figure 0007272956000213
化合物46:アルゴン下の、MeOH(20ml)中の化合物45(110mg、0.1mmol)の撹拌溶液を、pH=9~10になるまでナトリウムメトキシドで処理し、次いで2時間撹拌した。HPLC等級水(10mL)を加え、混合物を回転蒸発で濃縮した。生成した水溶液を凍結乾燥した。残渣をHPLC等級水(20ml)に溶解させ、pHを1N NaOHで9~10に調節し、室温で2時間撹拌した。pHを8(1M HCl)に調節し、混合物を凍結乾燥した。残渣のG10ゲルパーミエーション(溶離液として水)で塩を除去した。
残渣をアルゴン下、室温で水(15mL)中のアジド3と合わせた。硫酸銅およびTHPTA(0.43mLの40mmol水溶液)の予備混合溶液とアスコルビン酸ナトリウム(107μmol、0.107mLの1M溶液)とを加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を凍結乾燥した。粗製反応混合物をP2ゲルパーミエーション(溶離液として水)で部分的に精製することによって、黄色の固体を得た。この材料をバイオタージ逆相C18ウルトラ(30g)(3~5%のHO/MeOH)クロマトグラフィーでさらに精製することによって、化合物46(54mg、46%)を生成した。LCMS(C-18;5-95HO/MeCN):ELSD3.08分でのピーク)、UV(2.98分でのピーク)、ネガティブモード:m/z=671.2[(M-2)/2]498230(1344)。
1H NMR (300 MHz, 重水) δ 8.47 (s, 1H), 5.01 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.90 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 4.71 (s, 2H), 4.51 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.05 (s, 6H), 3.98 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 3.92 - 3.77 (m, 5H), 3.76 - 3.63 (m, 8H), 3.57 (dt, J = 11.3, 5.5 Hz, 3H), 3.43 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.36 - 3.19 (m, 6H), 2.45 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.29 (app t, J = 12.2 Hz, 1H), 2.15 (app d, J = 11.8 Hz, 1H), 2.04 (s, 3H), 1.82 (app d, J = 12.3 Hz, 2H), 1.78 - 1.42 (m, 2H), 1.47-1.25 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.17-1.07 (m, 1H), 0.97-0.88 (m, 1H), 0.82 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 0007272956000214
実施例25
化合物73の仮想合成
化合物63:化合物62(WO2007/028050に記載されている調製)およびフェニルアセチレン(2.4当量)のMeOH溶液を室温で脱気する。CuSO/THPTAの蒸留水溶液(0.04M)(0.2当量)およびアスコルビン酸ナトリウム(1.2当量)を逐次的に加え、生成した溶液を室温で12時間撹拌する。溶液を減圧下で濃縮する。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、化合物63を得る。
Figure 0007272956000215
化合物65:化合物63および化合物64(WO2013/096926に記載されている調製)(1.7当量)の混合物をトルエンと共沸(3×)する。混合物をアルゴン下でDCMに溶解させ、氷浴で冷却する。この溶液に、三フッ化ホウ素エーテレート(1.5当量)を加える。反応混合物を室温で12時間撹拌する。反応物を、トリエチルアミン(2当量)の添加によりクエンチする。反応混合物を分液ロートに移し、半飽和の重炭酸ナトリウム溶液(1×)および水(1×)で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、化合物65を生成する。
Figure 0007272956000216
化合物66:化合物65を室温でメタノールに溶解させる。ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(0.1当量)を加え、反応混合物を室温で終夜撹拌する。酢酸の添加により、反応混合物をクエンチする。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、分液ロートに移し、水で(2×)洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで分離して、化合物66を生成する。
Figure 0007272956000217
化合物67:氷浴で冷却した化合物66の溶液に、DABCO(1.5当量)、続いてモノメトキシトリチルクロリド(1.2当量)を加える。反応混合物を、室温まで温めながら終夜撹拌する。反応混合物を濃縮して、残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、化合物67を生成する。
Figure 0007272956000218
化合物68:化合物67のメタノール溶液に、酸化ジブチルスズ(1.1当量)を加える。反応混合物を3時間還流させ、次いで濃縮する。残渣をDME中に懸濁させる。この懸濁物に、2-(R)-[[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ]-シクロヘキサンプロパン酸ベンジルエステル(Thomaら、J. Med. Chem.、1999年、42巻、4909頁に記載されている調製)(1.5当量)を加え、続いてフッ化セシウム(1.2当量)を加える。反応混合物を室温で終夜撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、分液ロートに移し、水で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、化合物68を生成する。
Figure 0007272956000219
化合物69:0℃の無水DCM中の化合物68の脱気溶液に、Pd(PPh(0.1当量)、BuSnH(1.1当量)および無水酢酸(2.0当量)を加える。生成した溶液を、温度を徐々に室温まで上昇させながら12時間撹拌する。反応混合物をDCMで希釈し、分液ロートに移し、水で洗浄する。有機相をNaSOで乾燥させ、次いで濾過し、濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製することによって、化合物69を生成する。
Figure 0007272956000220
化合物70:化合物69をメタノールに溶解させ、脱気する。この溶液に、Pd(OH)/Cを加える。反応混合物を水素雰囲気下で12時間激しく撹拌する。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、ケーキをMeOHで洗浄する。合わせた濾液を減圧下で濃縮する。粗生成物をヘキサンで洗浄し、高真空下で乾燥させて、化合物70を得る。
Figure 0007272956000221
化合物71:化合物70をエチレンジアミンに溶解させ、70℃で8時間撹拌する。溶媒を真空中で除去し、粗材料をC-18逆相クロマトグラフィーで分離して、化合物71を生成する。
Figure 0007272956000222
化合物72:アルゴン下の、DCM中のプロピオル酸の撹拌および冷却(15℃)溶液に、塩化オキサリルおよびDMF(cat)を加える。生成した混合物を20分間撹拌する。重炭酸ナトリウム飽和溶液を含有する化合物72のMeOH溶液を加える。生成した混合物を室温で30分間撹拌する。反応物を濾過し、減圧下で濃縮する。残渣のゲルパーミエーション(溶離液として水)により化合物72を生成する。
Figure 0007272956000223
化合物73:アルゴン下の、水中の化合物72および化合物3の撹拌溶液を、硫酸銅およびTHPTA(40mM水溶液)の予備混合溶液とアスコルビン酸ナトリウムとで処理する。完了したら反応物を凍結乾燥する。残渣のゲルパーミエーション(溶離液として水)により化合物73を生成する。
Figure 0007272956000224
実施例26
E-セレクチン活性-結合アッセイ
E-セレクチンの糖模倣性アンタゴニストをスクリーニングし、特徴づけるための阻害アッセイは競合的結合アッセイであり、これによって、IC50値を決定することができる。37℃で2時間インキュベーションすることにより、E-セレクチン/Igキメラを96ウェルマイクロタイタープレート内で固定化した。非特異的結合を減少させるために、ウシ血清アルブミンを各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートした。プレートを洗浄し、ビオチン化した、sLeポリアクリルアミドのコンジュゲートの存在下で、ストレプトアビジン/西洋わさびペルオキシダーゼと共に、試験化合物の段階希釈物をウェルに加え、室温で2時間インキュベートした。
洗浄後、固定化したE-セレクチンに結合しているsLeの量を決定するために、ペルオキシダーゼ基質、3,3’,5,5’テトラメチルベンジジン(TMB)を加えた。3分後、HPOの添加により酵素反応を停止し、波長450nmでの光の吸光度を決定した。結合を50%阻害するのに必要とされる試験化合物の濃度を決定し、以下の表に示されているように、各糖模倣性E-セレクチンアンタゴニストのIC50値として報告した。本明細書で開示されている例示的化合物のIC50値が以下の表で提供されている。
Figure 0007272956000225

Claims (50)

  1. 式(I):
    Figure 0007272956000226
    および前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物であって、式中、
    1~12アルキルであり
    は、-OSOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC1~12アルキル基から選択され、各Qは、独立して、Hおよび薬学的に許容されるカチオンから選択され、
    -NHC(=O)Y であり、Y は、1~12アルキルであり
    -C(=O)Yであり、Y-OZ よび-NZ基から選択され、ZおよびZは、同じでも異なっていてもよく、独立して、Hおよび1~12アルキルら選択され、ZおよびZは、それらが結合している窒素原子と一緒になって環を形成していてもよく、
    4~16シクロアルキルアルキルであり
    1~12アルキルであり
    Lは、結合、C6~18アリール、およびC1~12ヘテロアリール基から選択され、
    Mは、以下:
    Figure 0007272956000227

    Figure 0007272956000228
    から選択されるリンカー基から選択される、
    少なくとも1つの化合物。
  2. が、C1~4アルキルら選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  3. が、メチルおよびエチルら選択される、請求項2に記載の少なくとも1つの化合物。
  4. が、
    Figure 0007272956000229
    である、請求項1から3のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  5. およびZが、同じでも異なっていてもよく、独立して1~12アルキルら選択される、請求項1から4のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  6. が、
    Figure 0007272956000230
    から選択される、請求項1から4のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  7. シクロヘキシルメチルである、請求項1から6のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  8. メチルである、請求項1からのいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  9. Lが結合である、請求項1からのいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  10. LがC6~18アリール基から選択される、請求項1からのいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  11. Lが、
    Figure 0007272956000231
    である、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  12. LがC1~12ヘテロアリール基から選択される、請求項1からのいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  13. Lが、
    Figure 0007272956000232
    である、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  14. 前記リンカー基が、
    Figure 0007272956000233
    から選択される、請求項1から1のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  15. が、-OSOQ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているC1~12アルキル基から選択される、請求項1から14のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  16. が、-OSOQ基から独立して選択される1、2、または3つの置換基で置換されているC1~12アルキル基から選択される、請求項1から14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  17. が、-OSOQ基から独立して選択される2つの置換基で置換されているC1~12アルキル基から選択される、請求項1から14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  18. が、-OSOQ基から独立して選択される3つの置換基で置換されているC1~12アルキル基から選択される、請求項1から14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  19. が、-OSOQ基から独立して選択される1、2、または3つの置換基で置換されているC1~8アルキル基から選択される、請求項1から14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  20. が、-OSOQ基から独立して選択される1、2、または3つの置換基で置換されているC1~5アルキル基から選択される、請求項1から14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  21. 各Qが、独立して、薬学的に許容されるカチオンから選択される、請求項1から2のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  22. 各Qがナトリウムカチオンである、請求項1から2のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  23. Figure 0007272956000234
    および前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  24. Figure 0007272956000235
    および前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  25. Figure 0007272956000236
    および前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  26. Figure 0007272956000237
    である、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  27. Figure 0007272956000238
    である、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  28. 請求項1から27のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの追加の薬学的に許容される成分を含む組成物。
  29. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、E-セレクチン媒介性機能の阻害が有用である、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  30. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、少なくとも1種の炎症性疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  31. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、がんの処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  32. 前記がんが、固形腫瘍がんから選択される、請求項3に記載の組成物。
  33. 前記がんが、骨がん、直腸結腸がん、および膵臓がんから選択される、請求項3に記載の組成物。
  34. 前記がんが液体腫瘍がんから選択される、請求項3に記載の組成物。
  35. 前記がんが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、および多発性骨髄腫から選択される、請求項3に記載の組成物。
  36. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、がんの処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に(i)化学療法および(ii)放射線療法から選択される療法のうちの少なくとも1種と併せて投与されることを特徴とする、組成物。
  37. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、がん細胞の転移の処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  38. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、肝臓、リンパ節、肺、骨、および/または骨髄へのがん細胞の浸潤を阻害するための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  39. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、造血幹細胞の生存を増強させるための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  40. 前記対象が、がんを有しており、かつ、化学療法および/または放射線療法を受けたことがある、または受ける予定である、請求項39に記載の組成物。
  41. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、骨髄から細胞を動員するための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  42. 前記細胞が、造血細胞および腫瘍細胞から選択される、請求項4に記載の組成物。
  43. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、粘膜炎の処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  44. 前記粘膜炎が、口粘膜炎、食道粘膜炎、および消化管粘膜炎から選択される、請求項4に記載の組成物。
  45. 前記対象が、頭頸部がん、乳がん、肺がん、卵巣がん、前立腺がん、リンパ系がん、白血病性がん、および/または消化器がんに罹患している、請求項4に記載の組成物。
  46. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、血栓症の処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  47. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、少なくとも1種の心血管疾患またはそれに伴う合併症の処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
  48. 前記少なくとも1種の心血管疾患が、アテローム性動脈硬化症および心筋梗塞から選択される、請求項47に記載の組成物。
  49. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、対象において移植された組織の拒否を阻害する組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とし、前記対象が、前記移植された組織のレシピエントである、組成物。
  50. 請求項1から27のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の有効量を含む、移植片対宿主病またはそれに伴う合併症の処置および/または予防のための組成物であって、それを必要とする対象に投与されることを特徴とする、組成物。
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