JP2024517936A - ガレクチン-3阻害性c-グリコシド - Google Patents

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Abstract

ガレクチン-3の、リガンドへの結合を阻害することにより、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するための式(I)の化合物、組成物、および方法が開示される。例えば、ガレクチン-3の阻害剤が記載され、そして少なくとも1つのこのような阻害剤を含む医薬組成物が記載される。ガレクチン-3の、1つまたはそれより多くのリガンドへの結合の阻害が役割を果たし得る、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防する(すなわち、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態の発生または再発の可能性を低下させる)ための化合物、組成物、および方法が開示される。TIFF2024517936000186.tif3542

Description

本願は、2021年5月14日に出願された米国仮出願第63/201,815号および2022年1月5日に出願された米国仮出願第63/296,555号の、米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張し、これらの出願は、それらの全体が参考として本明細書に援用される。
例えば、炎症性疾患、線維症およびがんを含めた、ガレクチン-3の活性に伴う少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するための化合物、組成物、および方法が本明細書で開示される。
組織が感染または損傷を受けた場合、炎症過程は白血球および他の免疫系構成成分を感染または損傷部位に向かわせる。このプロセス中において、白血球は微生物の貪食および消化において重要な役割を果たす。感染または損傷を受けた組織への白血球の動員は、有効な免疫防御を増大させるために重大である。
ガレクチンは、特徴的な炭水化物認識ドメイン(CRD)を有するタンパク質である(Barondes,S.H.、Cooper,D.N.W.、Gitt,M.A.、およびLeffler,H.(1994年).Galectins.Structure and function of a large family of animal lectins.J.Biol.Chem.269巻:20807~20810頁;Leffler,H.、Carlsson,S.、Hedlund,M.、Qian,Y.およびPoirier,F.(2004年)Introduction to galectins.Glycoconj.J.19巻:433~440頁)。ガレクチンサブユニットは、1つまたは2つのいずれかのCRDを、単一のペプチド鎖内に含み得る。モノ-CRDガレクチンは、脊椎動物において、単量体または二量体として存在し得る。ガレクチン-3は、溶液中では単量体であるが、リガンドと遭遇すると、凝集して多量体になり得る。ガレクチンは、細胞質タンパク質として合成される。証拠は、炎症、線維症、がん、および他の障害におけるガレクチンの役割を示唆する(例えば、米国特許第7,638,623号を参照されたい)。
ガレクチン-3の炎症誘発の役割は、炎症部位の細胞へのその誘導、免疫細胞への影響、および動物モデルにおいて示される炎症反応の低下によって、示されている。炎症とは、侵入する生物および組織傷害に対する身体の保護反応である。しかし、釣り合いが崩れる場合、これは頻繁に破壊的でもあり、そして多くの疾患の病理の一部として起こる。このことに起因して、ガレクチン-3によって媒介される炎症の病理学的調節に、大きな医学的興味が存在する。
免疫組織化学的研究は、がんにおける特定のガレクチンの変化した発現を示す。がんにおけるガレクチン-3の役割についての直接の証拠は、マウスモデルから得られる。腫瘍細胞株の対(ガレクチン-3の発現が減少または増加したもの)において、ガレクチン-3の誘導は、より多くの腫瘍および転移を与えるが、ガレクチン-3の抑制は、より少ない腫瘍および転移を与える。ガレクチン-3は、抗アポトーシス性であることにより腫瘍成長を増強するか、血管新生を促進するか、または細胞接着に影響を与えることにより転移を促進すると提唱されている。
ガレクチン-3の天然モジュレーターと合成モジュレーターとの両方が同定されている。しかし、ガレクチン-3リガンドとして同定されている天然化合物は、医薬組成物中の活性成分として使用するのに適切ではない。なぜなら、これらは、低い活性、ならびにガレクチンおよびガレクチン-3への特性を有すると報告されているからである。天然産物であるので、これらは、十分に特徴付けられた薬物として生成することが困難であり、そして胃内での酸化水分解および酵素分解を受けやすい。さらに、以前に同定された天然ガレクチン-3モジュレーターは、大きく、性質が親水性であり、そして経口投与後に胃腸管から容易に吸収されない。
従って、ガレクチン-3によって媒介される機能の阻害剤が、当該分野において必要とされている。本開示は、この需要を満たすことができ、そして/または他の利点を提供することができる。
米国特許第7,638,623号明細書
Barondes,S.H.、Cooper,D.N.W.、Gitt,M.A.、およびLeffler,H.(1994年).Galectins.Structure and function of a large family of animal lectins.J.Biol.Chem.269巻:20807~20810頁 Leffler,H.、Carlsson,S.、Hedlund,M.、Qian,Y.およびPoirier,F.(2004年)Introduction to galectins.Glycoconj.J.19巻:433~440頁
ガレクチン-3の、1つまたはそれより多くのリガンドへの結合の阻害が役割を果たし得る、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防する(すなわち、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態の発生または再発の可能性を低下させる)ための化合物、組成物、および方法が開示される。
式(I)の化合物:
Figure 2024517936000002
、式(I)の化合物のプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物が開示され、式中、R、R、R、X、およびYは、本明細書中で定義されている。
本明細書中で使用される場合、「式(I)の化合物」は、式(I)の化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(I)の化合物のプロドラッグ、および式(I)の化合物のプロドラッグの薬学的に許容される塩を包含する。
一部の実施形態では、式(I)の少なくとも1つの化合物、および必要に応じて、少なくとも1種の追加の薬学的に許容される成分を含む組成物が提示される。一部の実施形態では、組成物は医薬組成物である。
一部の実施形態では、ガレクチン-3により媒介される機能の阻害が有用である少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防のための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
以下の説明では、ある特定の具体的な詳述が、様々な実施形態の十分な理解を提供するためになされている。しかし、当業者であれば、開示された実施形態は、これらの詳述なしに実施し得ることを理解している。他の事例では、実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、周知の構造は詳細に示されても、記載されてもいない。これらのおよび他の実施形態は、以下の詳細な説明および付随する図面を参照して明らかとなる。
図1は、化合物19の合成を例示する図である。 同上。
図2は、化合物27の合成を例示する図である。
図3は、化合物35の合成を例示する図である。
図4Aは、化合物43の仮想合成を例示する図である。
図4Bは、化合物43の合成を例示する図である。
図5は、化合物58の仮想合成を例示する図である。
ガレクチン-3の阻害剤、それを含む医薬組成物、およびそれを使用してガレクチン-3によって媒介される機能を阻害するための方法が本明細書で開示される。本開示の化合物および組成物は、1つまたはそれより多くのリガンドへのガレクチン-3の結合を阻害することにより処置可能である少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するのに有用であり得る。
一部の実施形態では、式(I)の化合物:
Figure 2024517936000003
、式(I)の化合物のプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物が開示され、
式中、
は、-CN、-CHCN、および-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、C1~8ジュウテロアルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択され、ここでC2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基は、ハロ、C1~8アルキル、C1~8ヒドロキシアルキル、C1~8ハロアルキル、C6~18アリール、-OT、-C(=O)OT、-C(=O)NT、-CN、-ST、-S(O)T、および-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されており、ここでTおよびTは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、およびC1~8ハロアルキル基から選択されるか、またはTおよびTは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成するか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し;
は、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてフルオロ、クロロ、C1~8アルキル、C1~8ヒドロキシアルキル、C1~8ハロアルキル、C6~18アリール、-OZ、-C(=O)OZ、-C(=O)NZ、および-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、およびC1~8ハロアルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し;
は、C6~18アリールおよびC1~13ヘテロアリール基から選択され、ここでC6~18アリールおよびC1~13ヘテロアリール基は、R、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、-C(=O)OZ、および-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されており、ここでRは、ハロ、C1~8アルキル、-OZ、-C(=O)OZ、および-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されているC6~18アリール基から独立して選択され、ここでZ、Z、Z、およびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8アルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し、そして/またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し;
Xは、-O-、-S-、-CH-、および-N(R)-から選択され、ここでRは、H、C1~8アルキル、C2~8アルケニル、C2~8アルキニル、C1~8ハロアルキル、C2~8ハロアルケニル、およびC2~8ハロアルキニル基から選択され;
Yは、H、ハロ、および-OZ基から選択され、ここでZは、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、およびC1~8ジュウテロアルキル基から選択され;
ここでZ、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、T、およびTのそれぞれは、ハロおよび-OR基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されており、ここでRは独立して、HおよびC1~8アルキル基から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(IA)の化合物:
Figure 2024517936000004
、式(IA)のプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(IA)の化合物から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(IB)の化合物:
Figure 2024517936000005
式(IB)のプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(IB)の化合物から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-CN、-CHCN、および-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択され、ここでC2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基は、ハロ、C1~8アルキル、C1~8ヒドロキシアルキル、C1~8ハロアルキル、C6~18アリール、-OT、-C(=O)OT、-C(=O)NT、-CN、-ST、-S(O)T、および-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されており、ここでTおよびTは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、およびC1~8ハロアルキル基から選択されるか、またはTおよびTは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成するか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する。
一部の実施形態では、Rは、-CN、-CHCN、および-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8アルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する。
一部の実施形態では、Rは、-CN、-CHCN、および-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8ハロアルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する。
一部の実施形態では、Rは、-CN、-CHCN、および-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8ジュウテロアルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8アルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8ハロアルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8ジュウテロアルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZおよび-NZ基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ基から選択される。一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、C1~8ジュウテロアルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、およびC1~8ジュウテロアルキル基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8アルキル基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8ハロアルキル基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8ジュウテロアルキル基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC2~12ヘテロシクリル基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC6~18アリール基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~13ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つはHである。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれがHである。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、Hである。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、C1~8ジュウテロアルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~8アルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、C1~8ジュウテロアルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C1~8アルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C1~8ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C1~8ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C2~12ヘテロシクリル基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C6~18アリール基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C1~13ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~6アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~6アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~6アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~4アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~4アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~4アルキル基から選択される。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、メチル、エチル、プロピル、およびブチル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、およびtert-ブチルから選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、メチル、エチル、プロピル、およびブチル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、およびtert-ブチルから選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、メチル、エチル、プロピル、およびブチル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、およびtert-ブチルから選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、メチル、エチル、プロピル、およびブチル基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、およびtert-ブチル基から選択される。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~8ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~8ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~8ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~6ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~6ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~6アルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~4ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~4ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~4ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、C1~4ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~4ハロアルキル基は、フルオロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、フルオロアルキル基は、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、1-トリフルオロメチルシクロプロピル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2-モノフルオロエチル、および1,2-ジフルオロエチルから選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、1-トリフルオロメチルシクロプロピルである。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~8ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~8ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~8ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~8ジュウテロアルキル基は、モノジュウテロアルキル、ジジュウテロアルキル、トリジュウテロアルキル、テトラジュウテロアルキル、ペンタジュウテロアルキル、ヘキサジュウテロアルキル、ヘプタジュウテロアルキル、オクタジュウテロアルキル ノナジュウテロアルキル、およびデカジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~8ジュウテロアルキル基は、トリジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~8ジュウテロアルキル基は、ペルジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~6ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~6ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~6ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~6ジュウテロアルキル基は、モノジュウテロアルキル、ジジュウテロアルキル、トリジュウテロアルキル、テトラジュウテロアルキル、ペンタジュウテロアルキル、ヘキサジュウテロアルキル、ヘプタジュウテロアルキル、オクタジュウテロアルキル ノナジュウテロアルキル、およびデカジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~6ジュウテロアルキル基は、トリジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~6ジュウテロアルキル基は、ペルジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~4ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~4ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、C1~4ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~4ジュウテロアルキル基は、モノジュウテロアルキル、ジジュウテロアルキル、トリジュウテロアルキル、テトラジュウテロアルキル、ペンタジュウテロアルキル、ヘキサジュウテロアルキル、ヘプタジュウテロアルキル、オクタジュウテロアルキル、およびノナジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~4ジュウテロアルキル基は、トリジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、C1~4ジュウテロアルキル基は、ペルジュウテロアルキル基から選択される。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、-CHD、-CD、-CHDCHD、-CHCD、-CDCD、-CDCDCD、および-CD(CDから選択される。一部の実施形態では、ZおよびZのそれぞれが、同一であっても異なっていてもよく、独立して、-CHD、-CD、-CHDCHD、-CHCD、-CDCD、-CDCDCD、および-CD(CDから選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの1つのみが、-CHD、-CD、-CHDCHD、-CHCD、-CDCD、-CDCDCD、および-CD(CDから選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは、-CHD、-CD、-CHDCHD、-CHCD、-CDCD、-CDCDCD、および-CD(CDから選択される。一部の実施形態では、ZはHであり、Zは-CD(CDである。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C2~12ヘテロシクリル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C2~8ヘテロシクリル基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C4~6ヘテロシクリル基から選択される。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C6~18アリール基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C6~12アリール基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C6~10アリール基から選択される。
一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~9ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、ZおよびZの少なくとも1つは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、C1~5ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000006
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000007
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000008
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000009
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000010
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000011
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000012
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000013
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000014
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000015
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000016
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000017
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000018
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000019
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000020
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000021
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000022
Figure 2024517936000023
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000024
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000025
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000026
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000027
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000028
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000029
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000030
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000031
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000032
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000033
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000034
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000035
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000036
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000037
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000038
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000039
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000040
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000041
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000042
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000043
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000044
である。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されているC7~15アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されているC7~11アリールアルキル基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、1つのブロモで置換されているC7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、2つのブロモで置換されているC7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、3つのブロモで置換されているC7~19アリールアルキル基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして1つまたは複数のフルオロで必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして1つまたは複数のフルオロで置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして1つまたは複数のクロロで必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして1つまたは複数のクロロで置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして1つまたは複数のフルオロで必要に応じて置換されている、ベンジルから選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして1つまたは複数のフルオロで置換されている、ベンジルから選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして1つまたは複数のクロロで必要に応じて置換されている、ベンジルから選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして1つまたは複数のクロロで置換されている、ベンジルから選択される。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8アルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8アルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8アルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8アルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000045
Figure 2024517936000046
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8ヒドロキシアルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8ヒドロキシアルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8ヒドロキシアルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8ヒドロキシアルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8ハロアルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8ハロアルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8ハロアルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC1~8ハロアルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC6~18アリール基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC6~18アリール基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC6~18アリール基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてC6~18アリール基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-OZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-OZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-OZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-OZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-C(=O)OZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-C(=O)OZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-C(=O)OZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-C(=O)OZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている。
一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rはベンジルであり、ここでベンジルは、1つまたは複数のブロモで置換されており、そして-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されている。
一部の実施形態では、Rは、R、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、-C(=O)OZ、および-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で必要に応じて置換されているC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは、R、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、-C(=O)OZ、および-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されているC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは、C2~6ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは、C2~4ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1つまたはそれより多くの基で必要に応じて置換されているC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1つまたはそれより多くの基で必要に応じて置換されているC2~4ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されているC1~13ヘテロアリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されているC2~4ヘテロアリール基から選択される。
一部の実施形態では、Rは、ハロ基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で必要に応じて置換されているC6~18アリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは、ハロ基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で必要に応じて置換されているフェニルから選択される。一部の実施形態では、Rは、ハロ基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されているC6~18アリール基から選択される。一部の実施形態では、Rは、ハロ基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されているフェニルから選択される。一部の実施形態では、少なくとも1つのハロ基は、フルオロである。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000047
から選択される。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000048
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000049
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2024517936000050
である。
一部の実施形態では、Xは、-C-、-O-、-S-、および-N(R)-から選択され、ここでRは、H、C1~8アルキル、およびC1~8ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Xは-C-である。一部の実施形態では、Xは-O-である。一部の実施形態では、Xは-S-である。一部の実施形態では、Xは-N(R)-である。一部の実施形態では、Rは、H、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、Rは、C1~4アルキル基から選択される。
一部の実施形態では、YはHである。一部の実施形態では、Yは、ハロ基から選択される。一部の実施形態では、Yはフルオロである。一部の実施形態では、Yは、-OZ基から選択される。一部の実施形態では、Zは、HおよびC1~4アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Zは、HおよびC1~4ハロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Zは、HおよびC1~4ジュウテロアルキル基から選択される。一部の実施形態では、Yは-OHである。一部の実施形態では、Yは-OMeである。一部の実施形態では、Yは-OEtである。一部の実施形態では、Yは-OnPrである。一部の実施形態では、Yは-OiPrである。一部の実施形態では、Yは-OCHDである。一部の実施形態では、Yは-OCDである。一部の実施形態では、Yは-OCHDCHDである。一部の実施形態では、Yは-CHCDである。一部の実施形態では、Yは-OCDCDである。一部の実施形態では、Yは-OCDCDCDである。一部の実施形態では、Yは-OCD(CDである。一部の実施形態では、Yは-OCFである。一部の実施形態では、Yは-OCHFである。一部の実施形態では、Yは-OCHFである。一部の実施形態では、Yは-OCFCFである。
一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、T、およびTのそれぞれが、非置換である。一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、T、およびTの少なくとも1つは、置換されている。一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、T、およびTの少なくとも1つは、ハロおよび-OR基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されている。一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、T、およびTの少なくとも1つは、ハロ基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されている。一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、T、およびTの少なくとも1つは、-OR基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されている。
一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、およびZのそれぞれが、非置換である。一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、置換されている。一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、ハロおよび-OR基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されている。一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、ハロ基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されている。一部の実施形態では、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、-OR基から独立して選択される1つまたはそれより多くの基で置換されている。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、Rは、独立して、C1~8アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、独立して、C1~4アルキル基から選択される。一部の実施形態では、Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、およびブチル基から選択される。一部の実施形態では、ハロ基はフルオロである。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000051
、そのプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000052
、そのプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000053
、そのプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000054
、そのプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000055
、そのプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000056
、そのプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000057
、そのプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択され、式中、
は、
Figure 2024517936000058
から選択され;
は、
Figure 2024517936000059
から選択され;
Yは、-OMeおよび-OCDから選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000060
、そのプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択され、式中、
は、
Figure 2024517936000061
から選択され;
は、
Figure 2024517936000062
から選択され;
Yは、-OMeおよび-OCDから選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2024517936000063
から選択され、
式中、
は、
Figure 2024517936000064
から選択され;
は、
Figure 2024517936000065
から選択され、
Yは、-OMeおよび-OCDから選択される。
少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物もまた提供される。このような医薬組成物は、本明細書でより詳細に記載される。これらの化合物および組成物は本明細書に記載されている方法において使用することができる。
一部の実施形態では、ガレクチン-3によって媒介される機能の阻害が有用であり得る少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、細胞の接着および/または移動が疾患、障害、および/または状態において生じる、少なくとも1種の炎症性疾患、障害、および/または状態を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、形質膜糖タンパク質および/または糖脂質の拡散、区画化、および/またはエンドサイトーシスを調節するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、T細胞の分泌(selection)、活性化、および/または停止、受容体キナーゼシグナル伝達、ならびに/あるいは膜受容体の機能性を調節するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの線維症を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。一部の実施形態では、この少なくとも1つの式(I)の化合物は、ガレクチン-3とグリコシル化リガンドとの間での格子形成を阻害する。
一部の実施形態では、がんを処置および/または予防するための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、化学療法および/または放射線療法と併せて(すなわち、補助的療法とも呼ばれる補助療法)投与され得る。
化学療法および/または放射線療法は、特定のがんを処置するために対象に施される1次抗腫瘍または抗がん療法と呼ぶことができる。一部の実施形態では、化学療法薬(複数可)および/または放射線療法に対する造血幹細胞(HSC)の化学療法感受性および/または放射線感受性をそれぞれ減少させる(すなわち、阻害する、減退させる)ための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態では、造血幹細胞の生存を促進する(すなわち、推進する)ための方法が提供され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態では、がん細胞(本明細書で腫瘍細胞とも呼ばれる)の転移の発生の可能性を低減させるための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、がん細胞が原発部位を離れ得る少なくとも1種のがんを処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。原発部位は、例えば、固体組織(例えば、乳房または前立腺)または血流であってよい。
一部の実施形態では、がん細胞をある部位から血流に動員し、および/またはがん細胞を血流中に滞留させることが望まれる少なくとも1種のがんを処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、がん細胞の骨髄への浸潤の発生の可能性を低減させるための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態では、細胞を循環血液に放出し、細胞の血液中の滞留を促進するための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、放出される細胞を収集するステップをさらに含む。一部の実施形態では、放出される細胞の収集はアフェレーシスを利用する。一部の実施形態では、放出される細胞は幹細胞(例えば、骨髄前駆細胞)である。一部の実施形態では、G-CSFは個体に投与される。
一部の実施形態では、T細胞のチェックポイント阻害を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、血栓症を処置および/または予防するための方法が開示され、方法は、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態では、1種の心血管疾患、障害および/または状態を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、アテローム性動脈硬化症を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、移植された組織の拒否を阻害する方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、病的血管新生を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、てんかん症候群を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、神経変性疾患を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、α-シヌクレイノパチーを処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、線維化疾患または状態を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、洞様血管閉塞症候群(SOS)またはそれに伴う合併症を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、本明細書に記載されている疾患、障害、および/または状態のうちの少なくとも1種を処置および/または予防することにおける使用のための医薬の調製および/または製造のために使用することができる。
本明細書において用語が範囲として(例えば、C1~4アルキル)または「~の範囲である」と特定される場合にはいつでも、その範囲は、範囲の各要素を独立して開示し、含む。非限定的例として、C1~4アルキル基は、独立して、Cアルキル基、Cアルキル基、Cアルキル基、およびCアルキル基を含む。別の非限定的例として、「nは0~2の範囲の整数である」とは、独立して、0、1、および2を含む。
「少なくとも1つ」および「1つまたはそれより多く」という用語は、同義であることが意図され、そして1より少なくなく、おそらくそれより多い、例えば、1、2、3などをいう。例えば、「少なくとも1つのC1~4アルキル基」という用語は、1つまたはそれより多くのC1~4アルキル基、例えば、1つのC1~4アルキル基、2つのC1~4アルキル基などを指す。
「アルキル」という用語は、飽和した直鎖、分枝、および環状の(シクロアルキルとしても特定される)、第1級、第2級、および第3級炭化水素基を含む。アルキル基の非限定的例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、secブチル、イソブチル、tertブチル、シクロブチル、1-メチルブチル、1,1-ジメチルプロピル、ペンチル、シクロペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、およびシクロヘキシルが挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルキル基は、任意選択で置換されていてもよい。
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの二重結合を含む直鎖、分枝、および環状の炭化水素基を含む。アルケニル基の二重結合は、非共役であってもよいし、別の不飽和の基と共役していてもよい。アルケニル基の非限定的例として、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2-エチルヘキセニル、およびシクロペンタ-1-エン-1-イルが挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルケニル基は任意選択で置換されていてもよい。
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの三重結合を含む直鎖および分枝の炭化水素基を含む。アルキニル基の三重結合は、非共役であってもよいし、別の不飽和の基と共役していてもよい。アルキニル基の非限定的例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルが挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アルキニル基は任意選択で置換されていてもよい。
「アリール」という用語は、少なくとも6個の炭素原子および少なくとも1つの芳香族環を含む炭化水素環系基を含む。アリール基は、縮合または架橋した環系を含んでもよい、単環式、二環式、三環式または四環式環系であり得る。アリール基の非限定的例として、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プレイアデン、ピレン、およびトリフェニレンから誘導されるアリール基が挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、アリール基は任意選択で置換されていてもよい。
「ガレクチン-3アンタゴニスト」、「ガレクチン-3阻害剤」および「ガレクチン-3の阻害剤」という用語は、本明細書で交換可能なように使用され、ガレクチン-3のみの阻害剤、ならびにガレクチン-3と、1つまたはそれより多くの他のガレクチン(例えば、ガレクチン-1、ガレクチン-2、ガレクチン-4、ガレクチン-5、ガレクチン-6、ガレクチン-7、ガレクチン-8、ガレクチン-9、ガレクチン-10、ガレクチン-11、およびガレクチン-12)との阻害剤を含む。
「糖模倣性」という用語は、少なくとも1つの置換基が置き換えられて、または少なくとも1つの環が修飾されて(例えば、環酸素に対する炭素の置換)、完全には炭水化物でない化合物を生成する、任意の天然または非天然の炭水化物化合物を含む。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを含む。
「ハロアルキル」という用語は、本明細書で定義されたような少なくとも1つのハロゲンで置換されている、本明細書で定義されたようなアルキル基を含む。ハロアルキル基の非限定的例として、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、および1,2-ジブロモエチルが挙げられる。「フルオロアルキル」は、少なくとも1つのハロゲンがフルオロである、ハロアルキルである。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ハロアルキル基は任意選択で置換されていてもよい。
「ハロアルケニル」という用語は、本明細書で定義されたような少なくとも1つのハロゲンで置換されている、本明細書で定義されたようなアルケニル基を含む。ハロアルケニル基の非限定的例として、フルオロエテニル、1,2-ジフルオロエテニル、3-ブロモ-2-フルオロプロペニル、および1,2-ジブロモエテニルが挙げられる。「フルオロアルケニル」は、少なくとも1つのフルオロ基で置換されているハロアルケニルである。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ハロアルケニル基は任意選択で置換されていてもよい。
「ハロアルキニル」という用語は、本明細書で定義されたような少なくとも1つのハロゲンで置換されている、本明細書で定義されたようなアルキニル基を含む。非限定的例として、フルオロエチニル、1,2-ジフルオロエチニル、3-ブロモ-2-フルオロプロピニル、および1,2-ジブロモエチニルが挙げられる。「フルオロアルキニル」は、少なくとも1つのハロゲンがフルオロである、ハロアルキニルである。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ハロアルキニル基は、任意選択で置換されていてもよい。
「ジュウテロアルキル」という用語は、少なくとも1つの重水素(水素-2もしくはHとしても公知または化学記号Dによって表される)で置換されている、本明細書で定義されたようなアルキル基を含む。ジュウテロアルキル基の非限定的例として、-CHD、-CD、-CHDCHD、-CHCD、-CDCD、-CDCDCD、および-CD(CDが挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ジュウテロアルキル基は、必要に応じて置換されていてもよい。
「ヘテロアリール」という用語は、1~13個の環炭素原子、ならびにN、O、およびSからそれぞれ独立して選択される1~6個の環ヘテロ原子、および少なくとも1つの芳香族環を含む5~14員の環状基を含む。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ヘテロアリール基は、単環式環系であっても、二環式環系であっても、三環式環系であっても、四環式環系であってもよく、これらは縮合した環系または架橋した環系を含み得、そして、ヘテロアリール基内の窒素、炭素または硫黄原子が任意選択的に酸化されていてもよく、窒素原子が任意選択的に四級化されていてもよい。非限定的な例として、アゼピニル、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾインドリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1-オキシドピリジニル、1-オキシドピリミジニル、1-オキシドピラジニル、1-オキシドピリダジニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、キヌクリジニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、およびチオフェニル(すなわちチエニル)が挙げられる。明細書中で別途具体的に述べられていない限り、ヘテロアリール基は任意選択で置換されていてもよい。
明細書中で別途具体的に述べられていない限り、置換基は、必要に応じて置換されていてもよい。
「薬学的に許容される塩」という用語は、酸付加塩と塩基付加塩との両方を含む。薬学的に許容される酸付加塩の非限定的例として、塩化物、臭化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、スルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ギ酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、およびアスコルビン酸塩が挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩の非限定的例として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム(置換および非置換の)、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、およびアルミニウムの塩が挙げられる。薬学的に許容される塩は、例えば、薬学の分野で周知の標準的手順を使用して得ることができる。
「プロドラッグ」という用語は、例えば、生理的条件下でまたは加溶媒分解により、本明細書に記載の生物活性のある化合物へと変換することができる化合物を含む。したがって、「プロドラッグ」という用語は、薬学的に許容される、本明細書に記載されている化合物の代謝前駆体を含む。プロドラッグの考察は、例えば、Higuchi,T.ら、「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」、A.C.S.Symposium Series、14巻、およびBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987年において見出すことができる。「プロドラッグ」という用語はまた、このようなプロドラッグが対象に投与された場合、in vivoで本明細書中に記載されているような活性化合物(複数可)を放出する共有結合した担体を含む。プロドラッグの非限定的例として、本明細書に記載されている化合物中のヒドロキシ、カルボキシ、メルカプトおよびアミノ官能基のエステルおよびアミド誘導体が挙げられる。
「置換されている」という用語は、任意の上記の基において、少なくとも1個の水素原子が、非水素原子、例えば、ハロゲン原子、例えば、F、Cl、BrおよびIなど;例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基、およびエステル基などの基の中の酸素原子;例えば、チオール基、チオアルキル基、スルホン基、スルホニル基、およびスルホキシド基などの基の中の硫黄原子;例えば、アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N-酸化物、イミド、およびエナミンなどの基の中の窒素原子;例えば、トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、およびトリアリールシリル基などの基の中のケイ素原子;ならびに様々な他の基の中の他のヘテロ原子で置き換えられている状況を含む。「置換されている」はまた、任意の上記の基において、少なくとも1個の水素原子が、ヘテロ原子、例えば、オキソ、カルボニル、カルボキシル、およびエステル基の中の酸素、ならびに例えば、イミン、オキシム、ヒドラゾン、およびニトリルなどの基の中の窒素へのより高い次元の結合(例えば、二重結合または三重結合)で置き換えられている状況を含む。
本開示は、その範囲内に化合物のすべての可能な幾何異性体、例えば、ZおよびE異性体(cisおよびtrans異性体)、ならびに化合物のすべての可能な光学異性体、例えばジアステレオマーおよびエナンチオマーを含む。さらに、本開示は、その範囲内に、個々の異性体とその任意の混合物、例えばラセミ混合物との両方を含む。個々の異性体は、対応する異性体形態の出発材料を使用して得ることができ、またはこれらは従来の分離方法に従い最終化合物の調製後に分離することができる。光学異性体、例えば、エナンチオマーをその混合物から分離するために、従来の分離方法、例えば分別結晶化を使用することができる。
本開示は、その範囲内にすべての可能な互変異性体を含む。さらに、本開示は、その範囲内に個々の互変異性体とその任意の混合物との両方を含む。
式(I)の化合物は、図1~4に示され、国際公開第2020/139960号に記載されている通り調製することができる。当業者は、これらの化合物を類似の方法で、または当業者に公知の他の方法を組み合わせることによって生成することができることを理解されたい。当業者であれば、適当な開始構成成分を使用し、必要な場合、合成パラメーターを修正することによって、本明細書で具体的に例示されていない他の式(I)の化合物を生成することができることもまた理解されたい。一般的に、開始構成成分は、例えば、Sigma Aldrich、Alfa Aesar、Maybridge、Matrix Scientific、TCI、およびFluorochem USAなどの供給元から入手してもよいし、ならびに/または当業者に公知のソースに従い合成してもよいし(例えば、Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure、第5版(Wiley、2000年12月)を参照されたい)、ならびに/または本明細書に記載されているように調製してもよい。
当業者であればまた、本明細書に記載されているプロセスにおいて、中間体化合物の官能基は、たとえ具体的に記載されていなくても、適切な保護基で保護されることが必要であり得ることを認識している。このような官能基として、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、およびカルボン酸が挙げられる。ヒドロキシに対する適切な保護基として、これらに限定されないが、トリアルキルシリルまたはジアリールアルキルシリル(例えば、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリルまたはトリメチルシリル)、テトラヒドロピラニル、ベンジルなどが挙げられる。アミノ、アミジノおよびグアニジノに対する適切な保護基として、これらに限定されないが、t-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。メルカプトに対する適切な保護基の非限定的例として、これらに限定されないが、-C(O)-R”(式中、R”は、アルキル、アリールまたはアリールアルキルである)、p-メトキシベンジル、トリチルなどが挙げられる。カルボン酸に対する適切な保護基の非限定的例として、これらに限定されないが、アルキル、アリールまたはアリールアルキルエステルが挙げられる。保護基は、当業者に公知であり、本明細書に記載されているような標準的な技法に従い付加させても、除去してもよい。保護基の使用は、Green、T.W.およびP.G.M.Wutz、Protective Groups in Organic Synthesis(1999年)、第3版、Wileyに詳細に記載されている。当業者であれば理解するように、保護基はまた、Wang樹脂、Rink樹脂または2-クロロトリチル-塩化物樹脂などのポリマー樹脂であってもよい。
本明細書に記載されているものと類似の反応物質は、American Chemical SocietyのChemical Abstract Serviceにより作成された公知の化学物質のインデックスを介して特定することができ、これは、ほとんどの公共図書館および大学図書館、ならびにオンラインデータベースを介して(より詳細については、American Chemical Society、Washington,D.C.に問い合わせることができる)入手可能である。公知であるが、カタログで市販されていない化学物質は、特注化学合成会社により調製することができ、この標準的な薬品供給会社(例えば、上記に列挙されたものなど)の多くが、特注合成サービスを提供している。本開示の薬学的塩の調製および選択についての参考文献は、P.H.StahlおよびC.G.Wermuth「Handbook of Pharmaceutical Salts」Verlag Helvetica Chimica Acta、Zurich、2002年である。
当業者に公知の方法は、様々な参照用の本、論文、およびデータベースを介して特定することができる。本開示の化合物の調製に有用な反応物質の合成を詳述する、または調製について記載している論文への参照を提供する、適切な参照用の本および専門書として、例えば、「Synthetic Organic Chemistry」John Wiley & Sons,Inc.、New York;S.R.Sandlerら、「Organic Functional Group Preparations」第2版、Academic Press、New York、1983年;H.O.House、「Modern Synthetic Reactions」第2版、W.A.Benjamin,Inc.、Menlo Park、Calif.、1972年;T.L.Gilchrist、「Heterocyclic Chemistry」第2版、John Wiley & Sons、New York、1992年;J.March、「Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure」第4版、Wiley-Interscience、New York、1992年が挙げられる。本開示の化合物の調製に有用な反応物質の合成を詳述する、または調製について記載している論文への参照を提供する、追加の適切な参照用の本および専門書として、例えば、Fuhrhop,J.およびPenzlin G.「Organic Synthesis:Concepts,Methods,Starting Materials」、第2版、改訂版、および拡大版、(1994年)John Wiley & Sons、ISBN:3-527-29074-5;Hoffman,R.V.「Organic Chemistry,An Intermediate Text」、(1996年)Oxford University Press、ISBN 0-19-509618-5;Larock,R.C.「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations」第2版(1999年)Wiley-VCH、ISBN:0-471-19031-4;March,J.「Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure」第4版(1992年)John Wiley & Sons、ISBN:0-471-60180-2;Otera,J.(編)「Modern Carbonyl Chemistry」(2000年)Wiley-VCH、ISBN:3-527-29871-1;Patai,S.「Patai’s 1992 Guide to the Chemistry of Functional Groups」(1992年)Interscience ISBN:0-471-93022-9;Quin,L.D.ら、「A Guide to Organophosphorus Chemistry」(2000年)Wiley-Interscience、ISBN:0-471-31824-8;Solomons,T.W.G.「Organic Chemistry」第7版(2000年)John Wiley & Sons、ISBN:0-471-19095-0;Stowell,J.C.、「Intermediate Organic Chemistry」第2版(1993年)Wiley-Interscience、ISBN:0-471-57456-2;「Industrial Organic Chemicals:Starting Materials and Intermediates:An Ullmann’s Encyclopedia」(1999年)John Wiley & Sons、ISBN:3-527-29645-X、全8巻;「Organic Reactions」(1942~2000年)John Wiley & Sons、全55巻超;ならびに「Chemistry of Functional Groups」John Wiley & Sons、全73巻が挙げられる。
本明細書に記載の化合物の生物学的活性は、例えば、当技術分野で慣用的に実施されるおよび本明細書または当技術分野で記載される少なくとも1つのin vitroおよび/またはin vivoの試験を実施することにより決定することができる。in vitroアッセイとして、限定ではないものの、結合アッセイ、イムノアッセイ、競合的結合アッセイおよび細胞ベースの活性アッセイが挙げられる。
ガレクチン-3のアンタゴニストについてスクリーニングするために阻害アッセイを使用することができる。例えば、アッセイは、本明細書に記載されている化合物の、ガレクチン-3とGalβ1-3GlcNAc炭水化物構造との相互作用を阻害する能力を特徴づけるように実施することができる。阻害アッセイは、IC50値の測定を可能にする競合的結合アッセイであってよい。例として、Galβ1-3GlcNAcポリマーをマトリックス上に固定化してもよく、非特異的結合を減少させる組成物を添加してもよく、ガレクチン-3基の存在下で、固定化したGalβ1-3GlcNAcポリマーへの、ガレクチン-3の結合を可能にするのに十分な条件下でおよび十分な時間にわたって、固定化したGalβ1-3GlcNAcポリマーを候補の化合物と接触させてもよく、固定化したGalβ1-3GlcNAcポリマーを洗浄してもよく、固定化したGalβ1-3GlcNAcポリマーに結合しているガレクチン-3の量を検出してもよい。このようなステップの変化形は、当業者により容易におよび慣用的に達成できる。
ある特定のアッセイに対する条件は、温度、緩衝剤(塩、カチオン、媒体を含む)、およびアッセイに使用される任意の細胞および化合物の統合性を維持する他の成分を含み、当業者であれば、これらに精通しており、そして/または容易にそれらを決定することができる。当業者はまた、本明細書に記載されているインビトロの方法およびインビボの方法を実施する場合、適当な対照をデザインすることができ、これを含めることができることを容易に理解する。
本明細書に記載されており、そして当技術分野における少なくとも一つのアッセイおよび技法により特徴づけられる化合物の供給源は、その化合物で処置された対象から得た生物学的試料であってよい。アッセイにおいて使用することができる細胞はまた、生物学的試料において提供されてもよい。「生物学的試料」は対象からの試料を含んでもよく、血液試料(この血液試料から血清または血漿を調製できる)、生検検体、1種またはそれより多くの体液(例えば、肺洗浄、腹水、粘膜洗浄液、滑液、尿)、骨髄、リンパ節、組織外植片、器官培養物、あるいは対象もしくは生物学的供給源に由来する任意の他の組織または細胞調製物であり得る。生物学的試料は、形態学的完全性または物理的な状態が、例えば、解剖、解離、可溶化、分画化、均質化、生化学的もしくは化学的抽出、微粉粉砕、凍結乾燥、超音波処理、または対象もしくは生物学的供給源に由来する試料を処理するための任意の他の手段により破砕されている、組織または細胞調製物をさらに含む。一部の実施形態では、対象または生物学的供給源は、ヒトもしくは非ヒト動物、初代細胞培養物(例えば、免疫細胞)、または、これらに限定されないが、染色体的に統合されたもしくはエピソーム組み換え型の核酸配列を含有し得る遺伝子操作細胞系、不死化もしくは不死化可能な細胞系、体細胞ハイブリッド細胞系、分化もしくは分化可能な細胞系、形質転換細胞系などを含めた培養馴化細胞系であってよい。
本明細書に記載されているように、ガレクチン-3アンタゴニストを特徴づけるための方法は動物モデル研究を含む。当技術分野で使用されている液性がんに対する動物モデルの非限定的例として、多発性骨髄腫(例えば、DeWeerdt、Nature、480巻:S38~S39頁(2011年12月15日)doi:10.1038/480S38a;2011年12月14日オンラインで公開;Mitsiadesら、Clin.Cancer Res.、2009年、15巻:1210021(2009年)を参照されたい);急性骨髄性白血病(AML)(Zuberら、Genes Dev.、2009年4月1日;23巻(7号):877~889頁)が挙げられる。急性リンパ芽球性白血病(ALL)に対する動物モデルは、当業者により、20年より長く使用されている。固形腫瘍がんに対する多くの例示的動物モデルは、慣用的に使用されており、当業者には周知である。
本開示の化合物およびこのような化合物のうちの少なくとも1つを含む医薬組成物は、ガレクチン-3の少なくとも1種の活性を阻害すること(および/またはリガンド(複数可)へのガレクチン-3の結合を阻害し、ひいては生物学的活性を阻害すること)により処置可能である疾患または障害を処置および/または予防するための方法において有用であり得る。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の炎症性疾患を処置および/または予防するための方法において有用であり得る。炎症は、損傷に対して血管新生した生体組織の反応を含む。例として、ガレクチン-3によって媒介される細胞接着は身体の抗感染免疫応答に重要であり得るにもかかわらず、他の状況では、ガレクチン-3によって媒介される細胞接着は望ましくなくまたは過剰ともなり、修復の代わりに組織損傷および/または瘢痕化をもたらし得る。例えば、多くの病態(例えば、自己免疫疾患および炎症性疾患、ショックおよび再灌流傷害など)は白血球の異常な接着を含む。したがって、炎症は、物理的、化学的、または生物学的作用物質による損傷または異常な刺激に応答して、血管および隣接する組織に影響を与える。炎症性疾患、障害、または状態の例として、制限なしで、皮膚炎、慢性湿疹、乾癬、多発性硬化症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、移植片対宿主病、敗血症、糖尿病、アテローム性動脈硬化症、シェーグレン症候群、進行性全身性硬化症、強皮症、急性冠不全症候群、虚血再灌流、クローン病、炎症性腸疾患、子宮内膜症、糸球体腎炎、重症筋無力症、特発性肺線維症、喘息、アレルギー反応、急性呼吸促迫症候群(ARDS)または他の急性白血球媒介性肺損傷、血管炎、または炎症性自己免疫性筋炎が挙げられる。本明細書に記載されている化合物が処置および/または予防に対して有用であり得る他の疾患および障害として、機能亢進性冠循環、微生物感染、がん転移、血栓症、外傷、火傷、脊髄損傷、消化管粘膜障害(例えば、胃炎、潰瘍)、骨粗鬆症、骨関節炎、敗血症性ショック、外傷性ショック、脳卒中、腎炎、アトピー性皮膚炎、凍傷による損傷、成人型呼吸困難症候群、潰瘍性大腸炎、虚血性発作後の糖尿病および再灌流傷害、血管系ステントに伴う再狭窄の予防、および望ましくない血管新生、例えば、腫瘍成長に伴う血管新生に対するものなどが挙げられる。
本明細書で詳細に論じられているように、処置または予防すべき疾患または障害はがんおよび関連する転移であり、固形腫瘍(複数可)を含むがんおよび液体腫瘍(複数可)を含むがんを含む。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、がんを予防および/または処置するための方法において有用であり得る。一部の実施形態では、少なくとも1つの化合物は、転移を処置および/もしくは予防するため、ならびに/またはがん細胞の転移を阻害する(減速させる、遅らせる、または予防する)ために使用することができる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は寛解状態にあるがん患者に投与される。一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、がん患者またはがん生存者において、髄浸潤性リンパ球(「MIL」)を刺激するためにがんワクチンとして投与されることによって、再発を予防する。
一部の実施形態では、がんを処置するおよび/またはがん再発を予防する方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含み、投与される少なくとも1つの式(I)の化合物の量が、患者のMILを末梢血へと動員するのに十分である方法が開示される。
一部の実施形態では、がんを処置するおよび/またはがん再発を予防する方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、患者のMILを髄から(例えば、末梢血へと)動員するのに十分な量でドナー患者に投与すること、MILを回収すること(例えば、末梢血からこれらを回収する)、およびMIL細胞集団の少なくとも一部分をドナー患者または別の患者に移植することを含む方法が提供される。一部の実施形態では、MIL細胞集団は、移植前にex vivoで拡大させる。
一部の実施形態では、がんを予防する方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、患者のMILを骨髄から(例えば、末梢血へと)動員するのに十分な量でドナー患者に投与すること、MILを回収すること(例えば、末梢血からこれらを回収する)、およびMIL細胞集団の少なくとも一部分を対象(例えば、非がん患者、ドナー患者とは異なる形態または種類のがんに罹患している患者など)に移植することを含む方法が提供される。一部の実施形態では、MIL細胞集団は移植前にex vivoで拡大させる。
一部の実施形態では、本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、それを必要とする個体(すなわち、対象、患者)において、がん細胞の転移の発生の可能性を低減させる(すなわち、減少させる)ために使用することができる。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む組成物は、それを必要とする個体において、がん細胞の骨髄への浸潤の発生の可能性を低減させる(すなわち、減少させる)ために使用することができる。このような処置を必要とする個体(または対象)は、固形腫瘍(複数可)を含むがんおよび液体腫瘍(複数可)を含むがんを含めたがんと診断された対象を含む。
がんの非限定的例として、直腸結腸がん、肝臓がん、胃がん、肺がん、脳がん、腎臓がん、膀胱がん、甲状腺がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮がん、子宮内膜がん、黒色腫、乳がん、および膵臓がんが挙げられる。液体腫瘍は、血液、骨髄、大部分の骨の中心の軟質の、スポンジ様組織、およびリンパ節の中に生じる得、白血病(例えば、AML、ALL、CLL、およびCML)、リンパ腫、および骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)を含む。リンパ腫は、リードステルンベルグ細胞と呼ばれる種類の細胞の存在を特徴とするホジキンリンパ腫、および免疫系細胞の大きな、多様な群のがんを含む非ホジキンリンパ腫を含む。非ホジキンリンパ腫は、緩慢性(ゆっくり増殖する)過程を有するがんと、侵攻性(速く増殖する)過程を有するがんと、そのサブタイプが処置に対して異なって応答するがんとにさらに分割することができる。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、がんを処置するための1次療法として対象に送達される化学療法および/または放射線療法に対する補助療法として投与することができる。施すことができる化学療法および/または放射線療法は、がんの種類、腫瘍(複数可)の場所、がんのステージ、対象の年齢および性別および全般的な健康状態を含めたいくつかの要因に依存する。医学的技術分野の当業者であれば、必要とする対象に対して適当な化学療法レジメンおよび/または放射線療法レジメンを容易に決定することができる。医学的技術分野の当業者であればまた、本開示の化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物がいつ対象に投与されるべきか、すなわち、化合物または組成物が、1次化学療法または放射線処置のサイクルの前、これと同時、またはこの後に投与されるかどうかを、前臨床および臨床研究の助けを借りて決定することができる。
一部の実施形態では、肝臓および/または膵臓の星状細胞の活性化を阻害するための方法が開示され、方法は、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態では、転移した腫瘍細胞の接着を阻害するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、細胞-細胞相互作用および/または細胞と細胞外マトリックスとの間の相互作用を阻害するための方法であって、この細胞-細胞相互作用および細胞-マトリックスは、細胞の表面に見出される炭水化物に結合したガレクチン-3分子により誘導される、方法が開示され、方法は、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。一部の実施形態では、この細胞は腫瘍細胞であり、そして細胞-細胞相互作用および細胞-マトリックスは、少なくとも1つの腫瘍疾患の発症を担う。
一部の実施形態では、ガレクチン-3を発現する腫瘍細胞の成長の速度を低下させるための方法が開示され、方法は、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。一部の実施形態では、この腫瘍細胞における少なくとも1つのG1/Sサイクリンのレベルが低下する。
本明細書に記載されているように、少なくとも1つの本開示の化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1つの追加の抗がん剤と組み合わせて投与してもよい。化学療法は1種またはそれより多くの化学療法剤を含み得る。例えば、化学療法剤、放射線療法剤、ホスホイノシチド-3キナーゼ(PI3K)阻害剤、およびVEGFの阻害剤は、本明細書に記載されている式(I)の化合物と組み合わせて使用することができる。PI3K阻害剤の非限定的例として、Exelixisにより「XL499」と命名された化合物が挙げられる。VEGF阻害剤の非限定的例として、「cabo」と呼ばれる化合物(これまではXL184として公知)が挙げられる。他の多くの化学療法剤は有機小分子である。当業者により理解されているように、化学療法はまた、協調的に投与される2種またはそれよりも多くの化学療法用分子の併用を指すこともでき、これを併用化学療法と呼ぶことができる。多くの化学療法薬がオンコロジー技術で使用されており、これらは、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、アントラサイクリン、植物アルカロイドおよびトポイソメラーゼ阻害剤を含む。
本開示の化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、抗がん剤から独立して機能し得、または、例えば、抗がん剤の有効性を増強することにより抗がん剤と協同して機能し得、または逆もまた同様である。したがって、化学療法薬(複数可)および/もしくは放射線療法で処置するおよび/もしくは処置する予定の対象において、造血幹細胞(HSC)の生存を増強する(すなわち、生存の可能性を増強、促進、改善し、統計的にまたは生物学的に有意な方式で増強する)ならびに/または維持するための方法であって、それぞれが本明細書に記載されているような少なくとも1つの式(I)の化合物を投与することを含む方法が本明細書に提供される。一部の実施形態では、対象は、化学療法と放射線療法の両方を受けている、および/または受ける予定である。また、それを必要とする対象において、化学療法薬(複数可)および/または放射線療法に対する、造血幹細胞(HSC)の化学感受性および/または放射線感受性をそれぞれ減少させる(すなわち、統計的または生物学的に有意な方式で、減少させる、阻害する、減退させる)ための方法も本明細書に提供される。化学療法および放射線療法の繰り返されるサイクルは、多くの場合、骨髄を回復させ、補充するHSCの能力を減退させるため、本明細書に記載されている糖模倣性化合物は、1回より多くのサイクル、例えば、少なくとも2、3、4回またはそれよりも多くのサイクルの化学療法および/または放射線療法を受ける予定の対象に対して有用であり得る。HSCは骨髄中に存在し、免疫系および血液を補充するのに必要とされる細胞を産生する。解剖学的に、骨髄は、骨の内皮洞に隣接している血管性ニッチを含む(例えば、Kielら、Cell、121巻:1109~21頁(2005年);Sugiyamaら、Immunity、25巻:977~88頁(2006年);Mendez-Ferrerら、Nature、466巻:829~34頁(2010年);Butlerら、Cell Stem Cell、6巻:251~64頁(2010年)を参照されたい)。さらに、ガレクチン-3は、造血を妨害し、そして骨髄前駆細胞の最終分化を促進することが、最近報告されている(例えば、Brandら、Cell Tissue Res 346巻:427~37頁(2011年)を参照されたい)。
加えて、本開示の少なくとも1つの化合物または少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物の投与は、例えば、療法の毒性を減少させるために、1種またはそれより多くの他の療法と併せて行ってもよい。例えば、療法(例えば、抗がん療法)の副作用と反作用する(少なくとも部分的に)少なくとも1種の緩和剤を投与することができる。回復を促進する、または抗生剤もしくはコルチコステロイドの投与の副作用と反作用する薬剤(化学的または生物学的)はこのような緩和剤の例である。本明細書に記載の少なくとも1つの化合物は、少なくとも1種の追加の抗がん剤または少なくとも1種の緩和剤の投与の前、後、またはこれと同時に投与され、療法の副作用を減少させることができる。投与が同時に行われる場合、組合せは単一の容器または2つの(またはそれよりも多くの)別個の容器から投与することができる。
転移すること、内皮細胞に接着すること、または骨髄に浸潤することを防ぐ(すなわち、阻害する、減速させる)ことができるがん細胞(本明細書では腫瘍細胞とも呼ばれる)として、固形腫瘍および液体腫瘍(血液の悪性腫瘍を含む)の細胞が挙げられる。固形腫瘍の例は本明細書に記載されており、直腸結腸がん、肝臓がん、胃がん、肺がん、脳がん、腎臓がん、膀胱がん、甲状腺がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮がん、子宮内膜がん、黒色腫、乳がん、および膵臓がんが挙げられる。液体腫瘍は、血液、骨髄、およびリンパ節で生じ、白血病(例えば、AML、ALL、CLL、およびCML)、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫)、および骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)が挙げられるがこれらに限定されない。本明細書で使用される場合、がん細胞という用語は、成熟したもの、前駆体、およびがん幹細胞を含む。
骨は、がんが原発性腫瘍の場所を一度離れると浸潤する一般的な場所である。一度がんが骨の中に存在するようになると、がんは頻繁に、個体に対する疼痛の原因となる。加えて、影響を受けた特定の骨が骨髄における血液細胞の産生のための供給源である場合、個体は様々な血液細胞に関連した障害を発症し得る。乳房および前立腺がんは、骨に移動する固形腫瘍の例である。急性骨髄性白血病(AML)および多発性骨髄腫(MM)は、骨に移動する液体腫瘍の例である。骨に移動するがん細胞は通常、骨髄の骨内膜領域に移動する。一度がん細胞が髄内へ浸潤すると、細胞は静止状態となり、化学療法から保護される。本開示の化合物は、骨髄への播種性がん細胞(disseminated cancer cell)の浸潤を遮断することができる。様々な対象が化合物を用いた処置から恩恵を受けることができる。このような対象の例として、骨に移動する傾向のあるがん種を有する個体であって、腫瘍が依然として局所的であるか、または腫瘍が散在しているが、骨に未だ浸潤していない、またはこのようながん種を有する個体が寛解状態にあるような個体が挙げられる。
本明細書に記載されているガレクチン-3のアンタゴニスト(例えば、式(I)の化合物)を使用した処置に応答する可能性が最も高いがん患者集団は、ガレクチン-3の作用機序に基づき特定することができる。例えば、患者は、Abbott Laboratories ARCHITECTガレクチン-3アッセイ(これは、血清または血漿中のガレクチン-3を決定して、心不全患者を適切な処置について階層化するために使用され得る)などの診断アッセイによって、血清または血漿中で検出されるガレクチン-3のレベルに基づいて、処置について決定され得る。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、細胞を骨髄から末梢血管系および組織に動員するための方法において有用であり得る。本明細書中で論じたように、一部の実施形態では、化合物および組成物は、造血幹細胞および造血前駆細胞を含む造血細胞を動員するのに有用である。一部の実施形態では、化合物は、正常な血液細胞型の動員剤として作用する。一部の実施形態では、薬剤は、成熟白血球(本明細書では白血球とも呼ぶことができる)、例えば、顆粒球(例えば、好中球、好酸球、好塩基球)、リンパ球、および単球を、骨髄または他の免疫細胞区画、例えば、脾臓および肝臓などから動員するための方法において使用される。腫瘍細胞を骨髄から動員するための方法において、本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物を使用するための方法もまた提供される。腫瘍細胞は、がんにおける悪性細胞(例えば、転移性がん細胞である腫瘍細胞、または極めて侵襲性の腫瘍細胞)であってよい。これらの腫瘍細胞は、造血系起源のものであってもよいし、または骨の中に存在する別の起源の悪性細胞であってもよい。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている化合物を使用する方法は、造血細胞、例えば、造血幹細胞および前駆細胞など、ならびに白血球(顆粒球を含む、例えば、好中球など)を動員するのに有用であり、これらは、式(I)の化合物の投与を受けた対象から収集され(すなわち、採取、入手する)、後になって、同じ対象(自己ドナー)に戻されるか、または異なる対象(同種異系ドナー)に投与される。造血幹細胞補充および造血幹細胞移植は、本明細書に記載されているようにおよび当技術分野で、いくつかの疾患(がんを含む)を処置するために成功裏に使用されている。例として、幹細胞補充療法または移植は、対象の骨髄除去に続いて行われ、例えば、高用量の化学療法および/または放射線療法の投与と共に生じる。望ましくは、同種異系ドナーは、十分なHLA抗原をレシピエント/対象と共有して、レシピエント(すなわち、造血幹細胞移植を受ける対象)における宿主対移植片疾患の危険性を最小化する。ドナー対象(自己または同種異系の)から造血細胞を得ることは、アフェレーシスまたは白血球除去療法で実施される。潜在的ドナーとそのレシピエントのHLA分類およびアフェレーシスまたは白血球除去療法は臨床的技術において慣用的に実施されている方法である。
非限定的例として、自己または同種異系の造血幹細胞および前駆細胞は、ある特定のがん、例えば、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、または多発性骨髄腫などを有するレシピエント対象を処置するために使用することができる。同種異系の造血幹細胞および前駆細胞は、例えば、急性白血病(例えば、AML、ALL);慢性リンパ球性白血病(CLL);無巨核球症/先天性血小板減少症;再生不良性貧血/不応性貧血;家族性血球貪食性リンパ組織球症;骨髄異形成症候群/他の骨髄異形成障害;大理石骨病;発作性夜行性ヘモグロビン尿症;およびウィスコットオルドリッチ症候群を有するレシピエント対象を例えば処置するために使用することができる。自己造血幹細胞および前駆細胞に対する例示的な使用は、アミロイドーシス;胚細胞腫瘍(例えば、精巣がん);または固形腫瘍を有するレシピエント対象を処置することを含む。同種異系造血幹細胞の移植もまた、固形腫瘍の処置における使用について調査されてきた(例えば、Uenoら、Blood、102巻:3829~36頁(2003年)を参照されたい)。
本明細書に記載されている方法の一部の実施形態では、対象は末梢性造血細胞のドナーではなく、対象における造血細胞の動員が臨床的利点をもたらす疾患、障害、または状態を有する。別の言い方をすれば、この臨床的状況は自己の造血細胞置換に類似しているが、例えば骨髄破壊療法を受ける対象において行われるように、動員される造血細胞を取り出し、後の時点で同じ対象に戻されるのではない。したがって、少なくとも1つの式(I)化合物を投与することによって、造血細胞、例えば、造血幹細胞および前駆細胞ならびに白血球(好中球などの顆粒球を含む)などを動員するための方法が提供される。造血幹細胞および前駆細胞の動員は、炎症状態を処置するのにまたは組織修復もしくは創傷治癒に有用であり得る。例えば、Mimeaultら、Clin.Pharmacol.Therapeutics、82巻:252~64頁(2007年)を参照されたい。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、対象において造血白血球(白血球)を動員するのに有用であり、この方法は、白血球、例えば、好中球、好酸球、リンパ球、単球、好塩基球などの増加が臨床的利点をもたらす疾患、障害、および状態の処置において使用することができる。例えば、がん患者に対して、式(I)の化合物は、化学療法または放射線療法から生じる造血の欠乏を埋め合わせるための好中球の産生を刺激するのに有益である。処置すべき他の疾患、障害、および状態は、感染性疾患および関連する状態、例えば、敗血症などを含む。少なくとも1つの式(I)の化合物が投与される対象がドナーである場合、造血機能の減少、免疫機能の減少、好中球カウント数の減少、好中球動員の減少、激しい慢性好中球減少症、白血球減少症、血小板減少症、貧血、および後天性免疫不全症候群を有するレシピエント対象に投与するために好中球を収集することができる。成熟白血球の動員は、例えば、肝移植、心筋梗塞または四肢虚血の後に、組織修復を改善または促進するのに、ならびに血管傷害および組織損傷を最小化または予防するのに、対象において有用であり得る。例えば、Pelus、Curr.Opin.Hematol.、15巻:285~92頁(2008年);Lemoliら、Haematologica、93巻:321~24頁(2008年)を参照されたい。
式(I)の化合物は、造血細胞を動員する1種またはそれより多くの他の薬剤と組み合わせて使用することができる。このような薬剤として、例えば、G-CSF;AMD3100または他のCXCR4アンタゴニスト;GRO-β(CXCL2)およびN末端4-アミノ短縮型(SB-251353);IL-8SDF-1αペプチド類似体、CTCE-0021およびCTCE-0214;ならびにSDF1類似体、Met-SDF-1β(例えば、Pelus、上記およびその中に引用された参考文献を参照されたい)が挙げられる。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、例えば、式(I)の化合物の非存在下で必要とされる用量よりも低い用量のGCSFまたはAMD3100の投与を可能にし得る、当技術分野で使用されている他の動員剤と共に投与することができる。別の動員剤(複数可)と組み合わせて式(I)の化合物を投与するための適当な治療的レジメンは、臨床的技術分野の当業者により容易に決定することができる。
一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1種のMMP阻害剤、炎症性サイトカイン阻害剤、肥満細胞阻害剤、NSAID、NO阻害剤、または抗菌化合物の治療有効量を投与することをさらに含む。
一部の実施形態では、本方法は、ベラフェルミンおよび/またはパリフェルミンの治療有効量を投与することをさらに含む。
一部の実施形態では、本方法は、Davanat(登録商標)、マンノース、および/またはガラクトースの治療有効量を投与することをさらに含む。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、血栓症を処置および/または予防するための方法において有用であり得る。本明細書に記載されているように、血栓の形成を阻害するまたは血栓が形成される率を阻害するための方法が提供される。したがって、これらの方法は、血栓症を予防するために(すなわち、統計的にまたは臨床的に有意な方式で、血栓の発症の可能性を減少または低減させる)使用することができる。
血栓形成は乳児、小児、十代の若者および成人に生じ得る。ある個体は、血栓症に対する遺伝的素因を有し得る。血栓症は、例えば、医学的状態(例えば、がんまたは妊娠など)、医療処置(例えば、手術など)または環境条件(例えば、長期の不動など)により開始し得る。血栓形成に対するリスクがある他の個体として、これまでに血栓が生じたことがある個体が挙げられる。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、血栓症になった、または血栓性の事象を生じるリスクがある個体を処置するための方法において有用であり得る。このような個体は、出血の危険性を有することも、または有さないこともある。一部の実施形態では、個体は出血の危険性を有する。一部の実施形態では、血栓症は静脈血栓塞栓症(VTE)である。VTEは深部静脈血栓症および肺塞栓症を引き起こす。低分子量(LMW)ヘパリンはVTEの予防および処置のための現在主力の療法である。しかし、多くの状況において、LMWヘパリンの使用は禁忌である。LMWヘパリンは公知の抗凝固剤であり、対照出血時間よりも4倍長い時間にわたり凝結を遅らせる。手術を受ける患者、血小板減少症を有する患者、脳卒中の病歴がある患者、および多くのがん患者は、出血の危険性によりヘパリンの投与を回避すべきである。対照的に、式(I)の化合物の投与は、凝結の時間を、LMWヘパリンが投与された場合に生じる時間と比べて顕著に減少させ、よって、LMWヘパリンと比較して出血時間の減少において著しい改善をもたらす。したがって、本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、出血の危険性が高くない患者を処置するのに有用であり得るばかりでなく、出血の危険性が著しく、抗凝固剤特性を有する抗血栓剤(例えば、LMWヘパリンなど)の使用が禁忌である場合にも有用であり得る。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の追加の抗血栓剤と組み合わせて投与することができる。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、抗血栓剤から独立して機能し得、または少なくとも1種の抗血栓剤と協同して機能し得る。加えて、化合物または組成物のうちの1種またはそれより多くの投与は、例えば、療法の毒性を減少させるための1種またはそれより多くの他の療法と併せて行ってもよい。例えば、療法の副作用に反作用する(少なくとも部分的に)少なくとも1種の緩和剤を投与することができる。回復を促進するおよび/または抗生剤もしくはコルチコステロイドの投与の副作用と反作用する薬剤(化学的または生物学的)はこのような緩和剤の例である。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の追加の抗血栓剤または療法の副作用を減少させる少なくとも1種の緩和剤の投与の前、後、またはこれと同時に投与することができる。投与が同時に行われる場合、組合せは単一の容器または2つの(またはそれよりも多くの)別個の容器から投与することができる。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の心血管疾患、障害および/または状態を処置および/または予防するのに有用であり得る。心血管疾患の非限定的例として、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、心筋虚血、冠動脈狭窄(冠状動脈の閉塞)、慢性心血管および/または動脈炎症、急性心血管および/または動脈炎症、高コレステロール血症、再狭窄(血管内腔の狭小化)、不整脈、血栓症、高脂血症、高血圧、異リポタンパク質血症、狭心症(心臓の胸痛)、ならびに心血管疾患(例えば、心筋梗塞または心筋虚血)による血管系合併症が挙げられる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、対象における急性心血管事象の前または後で投与することができる。一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、対象における心血管疾患、障害および/または状態の発症または診断の前または後で投与することができる。一部の実施形態では、急性心血管事象は心筋梗塞である。
一部の実施形態では、アテローム性動脈硬化症の処置および/または予防のための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。アテローム性動脈硬化症とは一般的に動脈血管の疾患を言う。本明細書で使用される場合、「アテローム性動脈硬化症」は、これらに限定されないが、対象における少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの形成前または形成後の慢性および/または急性アテローム硬化型炎症を含む。アテローム性動脈硬化症はまた、これらに限定されないが、慢性進行性アテローム性動脈硬化症および/またはアテローム硬化型炎症も含む。アテローム性動脈硬化症はまた、これらに限定されないが、対象における急性血管系事象(例えば、心筋梗塞など)の後の急性アテローム性動脈硬化症および/またはアテローム硬化型炎症も含む。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、対象において、少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラーク、病変またはアテロームの形成前または形成後に投与することができる。
一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの形成、進行、不安定化および/または断裂が減少する。
アテローム性動脈硬化性プラークは、安定しているまたは不安定である(すなわち、不安定化しやすい)と特徴づけることができる。不安定なアテローム性動脈硬化性プラークは、破壊または断裂されやすいことがあり、これによって、血栓形成性物質(すなわち、血栓)(例えば、コラーゲン)が血液循環へと曝露される。これによって、局所動脈または末端動脈内の血液流入の遮断(虚血)が生じる可能性があり、これは、心血管合併症、例えば、心筋梗塞(MI)などをもたらし得る。
アテローム性動脈硬化性プラークの不安定化は多くの機序を介して生じ得る。このような機序の非限定的例として、内膜を覆う単層を形成する内皮細胞の表面浸食、アテローム性動脈硬化性プラークを形成するミクロ血管の破壊、アテローム性動脈硬化性プラークの線維性被膜の断裂(すなわち、破断)、線維性被膜の薄化または減退(よって、断裂されやすくなる)、および不安定化を媒介する炎症性因子の存在または増加が挙げられる(Libby P.、Nature、420巻:868~874頁(2002年))。
不安定化を媒介する炎症性因子の非限定的例は炎症細胞の存在である。アテローム性動脈硬化症の進行は、アテローム性動脈硬化性プラークに集められた炎症性骨髄性細胞の全身的増加を伴い得る。(Murphy,A.J.ら、J.Clin.Invest.、121巻:4138~4149頁(2011年);Averill,L.E.ら、Am.J.Pathol.、135巻:369~377頁(1989年);Feldman,D.L.ら、Arterioscler.Thromb.、11巻:985~994頁(1991年);Swirski,F.K.ら、J.Clin.Invest.、117巻:195~205頁(2007年))。炎症性骨髄性細胞の存在は安定したプラークに有害であり得る(Llodra,J.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、101巻:11779~11784頁(2004年))。
一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの安定性は増加する。アテローム性動脈硬化性プラーク(すなわち、安定した表現型)の安定的特徴の非限定的例として、アテローム性動脈硬化性プラークのより小さなプラークサイズ、壊死性コアサイズ(例えば、壊死性コア領域により測定)の減少(すなわち、低減、減弱、より小さくなる)、およびより厚い線維性被膜が挙げられる(例えば、Moore K.J.ら、Cell、145巻:341~355頁(2011年)を参照されたい)。
一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークのサイズは低減する。一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの壊死性コアサイズは低減する。一部の実施形態では、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークの線維性被膜の厚さは増加する。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量の投与は、対象内の造血幹細胞および/または前駆細胞の髄外増殖のレベルを減少させる。一部の実施形態では、造血幹細胞および/または前駆細胞の髄外増殖は、脾臓および/または肝臓において減少する。造血幹細胞および/または前駆細胞の髄外増殖の非限定的例として、髄外造血および髄外骨髄造血が挙げられる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量の投与は、対象内の少なくとも1つのアテローム性動脈硬化性プラークへの骨髄性細胞の動員および/または浸潤を減少させる。骨髄性細胞の非限定的例として、単球、マクロファージ、好中球、好塩基球、好酸球、赤血球、樹状細胞、および巨核球および血小板が挙げられる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、血管形成術、ステント手術、アテローム切除術、バイパス手術、または他の血管補正技術の後に投与される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、血管形成術、ステント手術、アテローム切除術、バイパス手術、または他の血管補正技術の前に投与される。
一部の実施形態では、心筋梗塞を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。一部の実施形態では、対象はこれまでに心筋梗塞に罹患したことがある。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、対象における心筋梗塞の発症前に投与することができる。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、対象における最初のまたはその後の心筋梗塞の発症後に投与することができる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、対象が心筋梗塞に罹患して1日以内、対象が心筋梗塞に罹患して1週間以内、対象が心筋梗塞に罹患して2週間以内、対象が心筋梗塞に罹患して3週間以内、対象が心筋梗塞に罹患して4週間以内、対象が心筋梗塞に罹患して8週間以内、または対象が心筋梗塞に罹患して12週間以内に対象に投与される。
一部の実施形態では、心臓リモデリングに関連する疾患、障害、または状態を処置するための方法であって、それを必要とする対象に、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量、および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
一部の実施形態では、鎌状赤血球症またはそれに伴う合併症を処置するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、血流閉塞発作またはそれに伴う合併症を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、病的血管新生を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。
一部の実施形態では、眼における病的血管新生である。病的血管新生に関連する眼の疾患、障害、または状態の非限定的例としては、加齢性黄斑変性、眼ヒストプラズマ症候群、血管新生緑内障、水晶体後線維増殖症、病的近視、網膜色素線条症、突発性障害、脈絡膜炎、脈絡膜破裂、重層脈絡膜母斑(overlying choroid nevi)、移植片拒絶、単純ヘルペス角膜炎、リーシュマニア症、オンコセルカ症、眼乾燥症候群などの特定の炎症性疾患、および眼(例えば、角膜)への外傷が挙げられる。
一部の実施形態では、本開示は、がんを有する患者における、病的血管新生の処置および/または予防のための方法に関する。
一部の実施形態では、てんかん症候群を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。てんかん症候群の非限定的例としては、てんかん、ラスムッセン症候群およびウェスト症候群が挙げられる。多系統障害であるが、一次障害がてんかんを含めた神経学的影響から生じる、他の症候群は、本開示の目的で、てんかん症候群とみなされる。このような症候群の非限定的例は、結節硬化症候群である。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1つの追加の鎮痙剤(例えば、アセタゾラミド、カルバマゼピン、クロバザム、クロナゼパム、エスリカルバゼピン酢酸エステル(eslicarbazepine acetate)、エトスクシミド、ガバペンチン、ラコサミド、ラモトリジン、レベチラセタム、ニトラゼパム、オクスカルバゼピン、ペランパネル、ピラセタム、フェノバルビタール、フェニトイン、プレガバリン、プリミドン、ルフィナミド、バルプロ酸ナトリウム、スチリペントール、チアガビン(tiagabine)、トピラマート、ビガバトリン(vigabatrin)、ゾニサミド)と組み合わせて投与してもよい。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、鎮痙剤とは独立して機能し得るか、または少なくとも1つの鎮痙剤と共同して機能し得る。さらに、化合物または組成物のうちの1つまたはそれより多くの投与は、例えば、治療の毒性を低下させるために、1つまたはそれより多くの他の治療と組み合わせられ得る。例えば、治療の副作用と(少なくとも部分的に)反作用するための少なくとも1つの緩和剤が投与され得る。例えば、欲求の回復もしくは増強を促進するか、または悪心もしくは疲労と反作用する、少なくとも1つの薬剤(化学的または生物学的)は、このような薬剤の例である。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1種の追加の抗血栓剤または療法の副作用を減少させる少なくとも1種の緩和剤の投与の前、後、またはこれと同時に投与することができる。投与が同時に行われる場合、組合せは単一の容器または2つの(またはそれよりも多くの)別個の容器から投与することができる。
一部の実施形態では、神経変性疾患を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。神経変性疾患の例としては、パーキンソン病、レヴィー小体型痴呆、純粋自律神経不全症(PAF)、アルツハイマー病、脳の鉄蓄積を伴う神経変性,I型(成人神経軸索ジストロフィまたはハレルフォルデン-シュパッツ症候群とも称される)、外傷性脳損傷、筋萎縮性側索硬化症、ピック病、多系統萎縮症(シャイ-ドレーガー症候群、線条体黒質変性症、およびオリーブ橋小脳萎縮が挙げられる)、ならびに脳卒中、多発性硬化症、てんかんおよび乳児型神経軸索ジストロフィなどが挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、α-シヌクレイノパチーを処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。α-シヌクレイノパチーの非限定的例としては、パーキンソン病、レヴィー小体型痴呆、純粋自律神経不全症(PAF)、アルツハイマー病、脳の鉄蓄積を伴う神経変性,I型(成人神経軸索ジストロフィまたはハレルフォルデン-シュパッツ症候群とも称される)、外傷性脳損傷、筋萎縮性側索硬化症、ピック病、多系統萎縮症(シャイ-ドレーガー症候群、線条体黒質変性症、およびオリーブ橋小脳萎縮が挙げられる)、ならびに脳卒中、多発性硬化症、てんかんおよび乳児型神経軸索ジストロフィが挙げられるが、これらに限定されない。
本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、神経変性またはその症状の処置のための、少なくとも1つの追加の薬剤(例えば、ドネペジル、ガランタミン、メマンチン、リバスチグミン、レボドパ、カルビドパ、ドパミンアゴニスト、COMT阻害剤、MAO阻害剤、抗コリン作用剤、コルチコステロイド、βインターフェロン、オクレリズマブ、グラチラマー酢酸塩、フマル酸ジメチル、フィンゴリモド、テリフルノミド(teriflunomide)、ナタリズマブ、アレムツズマブ、ミトキサントロン、リルゾール、エダラボン)と組み合わせて投与してもよい。本開示の化合物および少なくとも1つのこのような化合物を含む医薬組成物は、神経変性またはその症状の処置のための、少なくとも1つの追加の薬剤の投与の前、後、またはこれと同時に投与することができる。投与が同時に行われる場合、組合せは単一の容器または2つの(またはそれよりも多くの)別個の容器から投与することができる。
一部の実施形態では、線維化疾患または状態を処置および/または予防するための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物の有効量および/または少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法が開示される。線維化疾患および状態の非限定的例としては、関節リウマチ、狼瘡、病原性線維症、線維化疾患、心臓病、MI後の心臓リモデリング、非アルコール性脂肪肝疾患(NASH)、突発性肺線維症(IPF)、血栓症に関連する線維症、黄斑変性に関連する線維症、線維症の病巣(日本住血吸虫感染後に形成されるものなど)、放射線損傷、自己免疫疾患、ライム病、化学療法により誘導される線維症、HIVまたは感染により誘導される巣状硬化症、脊椎の外科手術の瘢痕化に起因する腰椎疼痛症候群(failed back syndrome)、腹部癒着術後瘢痕化、線維性嚢胞形成、脊髄損傷後の線維症、外科手術により誘導される線維症、粘膜線維症、透析により引き起こされる腹膜線維症、アダリムマブ関連肺線維症、および腎原発性線維性皮膚障害などが挙げられる。
一部の実施形態では、線維症は、アルコール、薬物、または化学的に誘導される肝硬変症、虚血-肝臓移植後の再灌流障害、壊死性肝炎、B型肝炎、C型肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、および非アルコール性脂肪性肝炎が挙げられるが、これらに限定されない、状態から生じる、肝臓の線維症である。
一部の実施形態では、線維症は、増殖性および硬化性の糸球体腎炎、腎原発性線維性皮膚障害、糖尿病性腎症、腎臓尿細管線維症(renal tubulointerstitial fibrosis)、ならびに巣状分節状糸球体硬化症が挙げられるが、これらに限定されない状態から生じる、腎臓の線維症である。
一部の実施形態では、線維症は、肺間質線維症、サルコイドーシス、肺線維症、突発性肺線維症、喘息、慢性閉塞性肺疾患、びまん性肺胞損傷疾患、肺高血圧症、新生児気管支肺形成異常、慢性喘息、および気腫が挙げられるが、これらに限定されない状態から生じる、肺の線維症である。肺線維症を表す数個のサブネームまたは同義語が存在し、特発性線維化肺胞炎(cryptogenic fibrosing alveolitis)、びまん性間質性線維症(diffuse interstitial fibrosis)、突発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonitis)、ハマン-リッチ症候群、珪肺症、石綿沈着症、ベリリウム症、炭坑労働者の塵肺症、炭鉱夫塵肺、坑夫喘息、炭粉症、炭粉珪肺症が挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、線維症は、心筋線維症、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈再狭窄、うっ血性心筋症、心不全、および他の虚血後状態が挙げられるが、これらに限定されない状態から生じる、心臓または心膜の線維症である。
一部の実施形態では、線維症は、黄斑変性、グレーヴズ病の眼球突出症、増殖性硝子体網膜症、前嚢白内障、角膜線維症、外科手術に起因する角膜瘢痕、トラベクレクトミーにより誘導される線維症、進行性網膜下線維症、多発性肉芽腫性脈絡網膜炎、広角緑内障線維柱帯切開術(wide angle glaucoma trabeculotomy)に起因する線維症、および他の眼の線維症が挙げられるが、これらに限定されない状態から生じる、眼の線維症である。
一部の実施形態では、線維症は、グリア性瘢痕が挙げられるがこれに限定されない状態から生じる、脳の線維症である。
一部の実施形態では、線維症は、デュピュイトラン拘縮、強皮症、ケロイド瘢痕化、乾癬、火傷に起因する過形成性瘢痕化、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、および脊髄損傷により引き起こされる偽強皮症(pseudoscleroderma)が挙げられるが、これらに限定されない状態から生じる、皮膚の線維症である。
一部の実施形態では、線維症は、口または食道、膵臓、胃腸管、乳房、骨、骨髄、泌尿生殖器系が挙げられるがこれらに限定されない、組織の線維症である。
「処置する」および「処置」という用語は、当業者であれば理解しているように、対象の疾患、障害、および/または状態の医学的対応を含む(例えば、Stedman’s Medical Dictionaryを参照されたい)。一般的に、適当な用量および処置レジメンは、本開示の化合物の少なくとも1つを、療法的および/または防止的利益を得るのに十分な量で提供する。療法的処置と防止または予防手段との両方に対して、療法的および/または防止的利益として、例えば、臨床成績の改善が挙げられ、その目的は所望しない生理学的変化もしくは障害を予防もしくは減速もしくは軽くすること、またはこのような障害の拡大もしくは重症度を予防もしくは減速もしくは軽くすることである。本明細書中で論じたように、対象を処置することから得られる有益なまたは所望の臨床結果として、これらに限定されないが、処置すべき疾患、状態、および/もしくは障害から生じるもしくはこれらに伴う症状の寛解、軽くすること、もしくは軽減;症状の発症の低減;生活の質の改善;疾患を患っていない状態の延長(すなわち、それに基づいて疾患の診断がなされる、対象が提示する症状の可能性または傾向を低減させる);疾患範囲の減退;疾患状態の安定化(すなわち、悪化させない);疾患進行の遅延もしくは減速;病態の回復もしくは緩和;および寛解(部分的または全部)、(検出可能または検出不能であろうと);ならびに/または全生存期間が挙げられる。「処置」は対象が処置を受けていなかった場合、予想された生存と比較した延命を含むことができる。
本明細書に記載されている方法の一部の実施形態では、対象はヒトである。本明細書に記載されている方法の一部の実施形態では、対象は非ヒト動物である。処置され得る非ヒト動物として、哺乳動物、例えば、非ヒト霊長類(例えば、サル、チンパンジー、ゴリラなど)、げっ歯類(例えば、ラット、マウス、アレチネズミ、ハムスター、ケナガイタチ、ウサギ)、ウサギ目の動物、ブタ(swine)(例えば、ブタ(pig)、小型ブタ(pig))、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ属、および他の飼い慣らした動物、農場動物、および動物園の動物が挙げられる。
ガレクチン-3の活性を阻害することにより処置可能な疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防における本開示の化合物の有効性は、当業者により容易に決定することができる。適当な投与計画の決定および調整(例えば、1用量当たりの化合物の量ならびに/または投与回数および投与頻度を調整すること)はまた、関連技術分野の当業者により容易に実施され得る。健康診断、評価および臨床症状のモニタリング、ならびに本明細書に記載されている分析試験および方法の性能を含めた診断法の一つまたは任意の組合せを対象の健康状態のモニタリングに使用することができる。
少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物もまた本明細書に提供されている。一部の実施形態では、医薬組成物は、少なくとも1つの追加の薬学的に許容される成分をさらに含む。
医薬組成物では、本開示の化合物いずれか1つもしくはそれより多くは、塩などの薬学的に許容される誘導体の形態で投与することができ、ならびに/またはそれもしくはそれらはまた、単独でおよび/もしくは適当に結合させて、および他の薬学的活性のある化合物と組み合わせて使用することができる。
有効量または治療有効量とは、単一用量としてまたは一連の用量の一部として対象に投与した場合に少なくとも1つの治療上の効果をもたらすのに有効である、少なくとも1種の本開示の化合物、あるいは、少なくとも1種のそのような化合物を含む医薬組成物の量を指す。最適な用量は一般的に、実験モデルおよび/または治験を使用して決定することができる。本明細書に記載されている治療剤のそれぞれ(予防的利点のために投与した場合を含む)に対する前臨床および臨床研究のデザインおよび実施は、十分に関連技術分野の当業者の範囲内である。治療剤に最適な用量は、対象の体質量、体重、および/または血液量に依存し得る。一般的には、ある用量で存在する、本明細書に記載されているような式(I)の少なくとも1種の化合物の量は、対象の体重1kg当たり約0.1mg~約100mgの範囲であり得る。有効な治療を提供するのに十分な最小用量が一部の実施形態において使用され得る。対象は一般的に、処置されているかまたは予防されている疾患、障害、および/または状態に対して適切なアッセイを使用して治療上の有効性についてモニターすることができ、このアッセイは当業者にはよく知られており、本明細書に記載されている。対象に投与する化合物のレベルは、対象由来の生物学的流体中、例えば、血液、血液画分(例えば、血清)中、および/または尿中、および/または他の生物学的試料中の化合物(または化合物の代謝物)のレベルを測定することによってモニターすることができる。化合物、またはその代謝物を検出するために当技術分野で実施されているいずれの方法も、治療的レジメンの経過中に化合物のレベルを測定するために使用することができる。
本明細書に記載されている化合物の用量は、対象の状態、すなわち、疾患の段階、疾患により引き起こされた症状の重症度、全般的な健康状態、ならびに年齢、性別、および体重、ならびに医学的技術分野の当業者には明らかな他の要素に依存し得る。同様に、疾患、障害および/または状態を処置するための治療剤の用量は、医学的技術分野の当業者により理解されているパラメーターに従い決定することができる。
医薬組成物は、処置すべき疾患、障害および/または状態に対して任意の適当な方式で、医学的技術分野の当業者により決定された通りに投与され得る。適当な用量ならびに投与の適切な継続時間および頻度は、患者の状態,患者の疾患の種類および重症度、活性成分の特定の形態、および投与方法を含めた、本明細書中で論じられたような要素により決定される。一般的に、適当な用量(または有効用量)および処置レジメンは、本明細書に記載されている組成物(複数可)を、治療上および/または予防上の利点(例えば、改善された臨床での転帰、例えば、より頻繁な、完全もしくは部分的な寛解、または疾患を患っていないおよび/もしくは全生存期間の延長、または症状の重症度を低下させること、または上に詳細に記載されている他の利点)を提供するのに十分な量で提供される。
本明細書に記載されている医薬組成物は、化合物の有効量を効果的に送達するいくつかの経路のうちのいずれか一つにより、それを必要とする対象に投与され得る。適切な投与経路の非限定的な例として、局所的、経口、鼻、髄腔内、経腸、口腔、舌下、経皮的、直腸、経膣、眼内、結膜下、舌下、および非経口投与(これらは、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内、空洞内、道内(intrameatal)、および尿道内への注射および/または点滴を含む)などが挙げられる。
本明細書に記載されている医薬組成物は、例えば、無菌の水性溶液であっても、水性懸濁物であっても、水性乳濁液であっても、無菌の非水性溶液であっても、非水性懸濁物であっても、非水性乳濁液であってもよく、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤(すなわち、活性成分の活性を妨げない無毒性材料)をさらに含んでもよい。このような組成物は、例えば、固体、液体、またはガス(エアゾール)の形態であってよい。あるいは、本明細書に記載されている組成物は、凍結乾燥物として製剤化してもよいか、または本明細書に記載されている化合物は、当技術分野で公知の技術を使用してリポソーム内に封入されてもよい。医薬組成物は、少なくとも1種の追加の薬学的に許容される成分をさらに含んでもよく、これは生物学的に活性であっても不活性であってもよい。このような成分の非限定的な例として、緩衝液(例えば、中性緩衝化食塩水またはリン酸緩衝食塩水)、炭水化物(例えば、グルコース、マンノース、スクロースまたはデキストラン)、マンニトール、タンパク質、ポリペプチド、アミノ酸(例えば、グリシン)、抗酸化剤、キレート剤(例えば、EDTAおよびグルタチオン)、安定剤、色素、香味剤、懸濁化剤および保存剤が挙げられる。
組成物における使用のための、当業者に公知の任意の適切な賦形剤または担体を、本明細書に記載されている組成物において利用することができる。治療的使用のための賦形剤は周知であり、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro、21版、Mack Pub.Co.、Easton、PA(2005年))に記載されている。一般的に、賦形剤の種類は、投与形式、ならびに活性成分(複数可)の化学組成に基づいて選択され得る。組成物は、特定の投与形式用に製剤化することができる。非経口投与に対して、医薬組成物は、水、生理食塩水、アルコール、脂肪、ワックス、および緩衝剤をさらに含んでもよい。経口投与に対して、医薬組成物は、例えば、前記の成分、賦形剤および担体の任意のものから選択される少なくとも1種の成分、例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、カオリン、グリセリン、デンプンデキストリン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、グルコース、スクロースおよび炭酸マグネシウムなどをさらに含んでもよい。
医薬組成物(例えば、経口投与または注射による送達に対して)は液体の形態であってよい。液体組成物は、例えば、少なくとも1種の以下のものを含み得る:無菌の希釈剤、例えば、注射用水、食塩水溶液(例えば、生理食塩水を含む)、リンゲル溶液、等張性塩化ナトリウム、溶媒または懸濁媒(suspending medium)としての役目を果たすことができる不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の溶媒;抗菌剤;抗酸化剤;キレート剤;緩衝液および張度調整のための剤、例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロースなど。非経口の調製物は、ガラスまたはプラスチックで作製されたアンプル、使い捨てシリンジまたは複数回投与用バイアルの中に封入することができる。一部の実施形態では、医薬組成物は、生理食塩水を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は注射用組成物、一部の実施形態では、注射用組成物は無菌である。
経口製剤に対して、本開示の化合物のうちの少なくとも1種を、単独で、あるいは、錠剤、散剤、顆粒剤および/またはカプセル剤を作製するのに適当な少なくとも1種の添加物、例えば、任意の1種もしくはそれより多くの従来の添加物、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤、着色剤、および香味剤と組み合わせて使用することができる。医薬組成物は、胃の環境の低いpHからの活性成分の保護および/または腸溶コーティングを提供し得る少なくとも1種の緩衝剤を含むように製剤化され得る。医薬組成物は、経口送達用に、少なくとも1種の香味剤を用いて、例えば、液体、固体もしくは半固体製剤で、および/または腸溶コーティングを用いて、製剤化することができる。
経口用製剤は、ゼラチンカプセル剤として提供され得、このゼラチンカプセル剤は、粉末状担体と共に活性化合物または生物学的化合物を含有することができる。同様の担体および希釈剤を使用して、圧縮錠を作製することができる。錠剤およびカプセル剤は、ある期間にわたる活性成分の連続放出を得るための持続放出製品として製造され得る。圧縮錠は、いずれの不快な味覚も遮蔽し、錠剤を大気から保護するために糖コーティングもしくはフィルムコーティングされ得るか、または、消化管内で選択的に崩壊するように腸溶コーティングされ得る。
医薬組成物は、持続放出または緩徐放出するように製剤化され得る。このような組成物は一般的に周知の技術を使用して調製され得、例えば、口腔、直腸または皮下への埋込み、または所望のターゲット部位での埋込みにより投与され得る。持続放出製剤は、担体マトリックス中に分散した活性のある治療剤を含有することができ、そして/または速度制御膜に取り囲まれたリザーバー内に含有され得る。このような製剤内で使用するための賦形剤は生体適合性であり、それは、生分解性であってよい。製剤は、比較的一定のレベルの活性成分の放出を提供し得る。持続放出製剤内に含有される活性のある治療剤の量は、埋込みの部位、放出の速度および予想される継続時間、ならびに処置または予防する状態の性質に依存する。
本明細書に記載されている医薬組成物は、様々な基剤、例えば、乳化基剤または水溶性基剤などと混合することによって坐剤として製剤化され得る。医薬組成物は、吸入によって投与されるエアゾール製剤として調製されてもよい。医薬組成物は、加圧した、許容される噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素などへと製剤化されてもよい。
本開示の化合物およびこれらの化合物を含む医薬組成物を、局所的に(例えば、経皮的投与により)投与してもよい。局所的製剤は、経皮的パッチ剤、軟膏剤、ペースト剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤などの形態であってよい。局所的製剤は、浸透剤もしくは強化剤(透過促進剤とも呼ばれる)、増粘剤、希釈剤、乳化剤、分散助剤、または結合剤のうちの1種またはそれより多くを含み得る。物理的浸透促進剤は、例えば、イオントホレーシスなどの電気泳動技法、超音波(または「音波泳動法」)の使用などを含む。化学的浸透促進剤は、治療剤の投与前、投与と同時、または投与直後のいずれかに投与される剤であり、皮膚、特に角質層の透過性を増加させて、皮膚を通しての薬物の浸透の向上を提供する。追加的な化学的および物理的浸透促進剤は、例えば、Transdermal Delivery of Drugs、A.F.Kydonieus(編)1987年、CRL Press;Percutaneous Penetration Enhancers、Smithら編(CRC Press、1995年);Lennerasら、J.Pharm.Pharmacol、54巻:499~508頁(2002年);Karandeら、Pharm.Res.、19巻:655~60頁(2002年);Vaddiら、Int.J.Pharm.、91巻:1639~51頁(2002年);Venturaら、J.Drug Target、9巻:379~93頁(2001年);Shokriら、Int.J.Pharm.、228巻(1-2号):99~107頁(2001年);Suzukiら、Biol.Pharm.Bull、24巻:698~700頁(2001年);Albertiら、J.Control Release、71巻:319~27頁(2001年);Goldsteinら、Urology、57巻:301~5頁(2001年);Kiijavainenら、Eur.J.Pharm.Sci.、10巻:97~102頁(2000年);およびTenjarlaら、Int.J.Pharm.、192巻:147~58頁(1999年)において記載されている。
本開示の化合物のうちの少なくとも1種の単位用量(例えば、経口または注射用の用量)を含むキットが提供される。このようなキットは、単位用量を含む容器、対象となる病的状態の処置における治療剤の使用および付随して生じる利点を説明する情報提供のためのパッケージ挿入物、ならびに/または任意選択で少なくとも1種の式(I)の化合物および/またはそれを含む組成物の送達のための器具または装置を含み得る。
(実施例1)
化合物19の合成
Figure 2024517936000066
化合物2:化合物1(1.5g、4.02mmol)をDCM(30mL)に溶解させた。チオフェノール(0.9g、0.82mL、8.04mmol)を添加し、その後、三フッ化ホウ素ジエチルエーテレート(1.79g、1.49mL、12.06mmol)を滴下により添加した。この反応混合物を室温で2日間撹拌した。この反応物を飽和NaHCO水溶液の添加によりクエンチし、分液漏斗に移し、そしてDCMで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2をオフホワイトの固体(1.1g、65%収率)として得た。LCMS(ESI):C1821Sのm/z計算値:423.4、実測値424.1(M+1);446.1(M+Na)。
Figure 2024517936000067
化合物3:化合物2(1.1g、2.60mmol)をメタノール(25mL)に室温で溶解させた。ナトリウムメトキシド(0.1mL、MeOH中25%溶液)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物をアンバーリスト酸性樹脂の添加により中和し、濾過し、そして濃縮して、粗製3を得、これをさらに精製せずに次のステップに使用した。LCMS(ESI):C1215Sのm/z計算値:297.3、実測値298.1(M+1);320.1(M+Na)。
Figure 2024517936000068
化合物4:粗製化合物3(2.60mmol)、3,4,5-トリフルオロフェニル-1-アセチレン(2.5当量)、THPTA(0.11当量)、および硫酸銅(II)(0.1)をメタノール(15mL)に室温で溶解させた。水に溶解させたアスコルビン酸ナトリウム(2.4当量)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で一晩撹拌した。結果として生じた沈殿物を濾過により集め、ヘキサンおよび水で洗浄し、乾燥させて、化合物4を淡黄色固体(1.2g、2工程で100%収率)として得た。LCMS(ESI):C2018Sのm/z計算値:453.1、実測値454.2(M+1);476.2(M+Na)。
Figure 2024517936000069
化合物5:化合物4(1.2g、2.65mmol)をDMF(15mL)に溶解させ、そして氷浴上で冷却した。水素化ナトリウム(60%油分散体、477mg、11.93mmol)を添加し、そしてこの混合物を30分間撹拌した。臭化ベンジル(1.42mL、11.93mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温まで温め、そして一晩撹拌した。この反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によりクエンチし、分液漏斗に移し、そしてエーテルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物5(1.8g、94%収率)を得た。LCMS(ESI):C4136Sのm/z計算値:723.2、実測値724.3(M+1);746.3(M+Na)。
Figure 2024517936000070
化合物6:化合物5(1.8g、2.49mmol)をアセトン(20mL)および水(2mL)に溶解させ、そして氷浴上で冷却した。トリクロロイソシアヌル酸(637mg、2.74mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を氷浴上で3時間撹拌した。そのアセトンを減圧中で除去し、そしてその残渣をDCMで希釈し、分液漏斗に移し、そして飽和NaHCO水溶液で洗浄した。その有機相を濃縮し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物6(1.5g、95%)を得た。LCMS(ESI):C3532のm/z計算値:631.2、実測値632.2(M+1);654.2(M+Na)。
Figure 2024517936000071
化合物7:化合物6(1.0g、1.58mmol)をDCM(20mL)に溶解させ、そして氷浴上で冷却した。デス・マーチンペルヨージナン(1.0g、2.37mmol)を添加し、そして混合物を室温まで昇温させ、そして一晩撹拌した。この反応混合物を飽和NaHCO水溶液の添加によりクエンチし、分液漏斗に移し、そしてDCMで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物7(520mg、52%収率)を得た。LCMS(ESI):C3530のm/z計算値:629.2、実測値652.2(M+Na);662.2(M+MeOH+1);684.2(M+MeOH+Na)。
Figure 2024517936000072
化合物8:ブロモ酢酸イソプロピル(6.44g、35.5mmol)を、-78℃まで冷却したリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(THF中1.0M、35.5mL、35.5mmol)に、滴下により添加した。この反応混合物を-78Cで25分間撹拌した。次いでTHF(80mL)に溶解させた化合物7(5.6g、8.9mmol)を滴下により添加した。この反応混合物を-78℃で2.5時間撹拌し、次いで氷浴温度まで温めた。この反応混合物を氷浴上で30分間撹拌した。次いでこの反応混合物を室温で20分間撹拌した。この反応物を飽和NHCl水溶液の添加によりクエンチした。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより分離して、化合物8(6.3g、95%収率)を得た。MS(ESI):C4038のm/z計算値:729.3、実測値730.33(M+H)。
Figure 2024517936000073
化合物10:化合物8(6.3g、8.63mmol)を無水CHCl(80mL)に溶解させ、そしてアルゴン雰囲気下で撹拌しながら氷浴上で冷却した。水素化トリブチルスズ(18.6mL、69.3mmol)を滴下により添加し、そしてこの溶液を氷浴上で10分間撹拌させた。次いでトリエチルシリルトリフレート(3.3mL、14.7mmol)を滴下により添加した。この反応物を周囲温度までゆっくりと温め、そして24時間撹拌した。次いでこの反応混合物をCHCl(50mL)で希釈し、分液漏斗に移し、そして飽和NaHCO水溶液(50mL)で洗浄した。その水相を分離し、そしてCHCl(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン~ヘキサン中40%EtOAcの勾配)により精製して、化合物9(1.6g)および化合物10(3.4g)を得た。化合物9:MS(ESI):C4654Siのm/z計算値:845.4、実測値846.4(M+H)。化合物10:MS(ESI):C4040のm/z計算値:731.3、実測値732.3(M+H)。
化合物9(1.6g、1.86mmol)をTHF(30mL)に、アート(Art)雰囲気下室温で溶解させた。TBAFの溶液(1.9mL、THF中1M、1.9mmol)を滴下により添加した。この反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、0.72gの化合物9を得た。これを上記の材料と合わせて、4.12gの化合物10(65%収率)を得た。化合物10 MS(ESI):C4040のm/z計算値:731.3、実測値732.3(M+H)。
Figure 2024517936000074
化合物11:化合物10(4.1g、5.63mmol)を無水CHCl(60mL)にアルゴン雰囲気下で溶解させた。ピリジン(4.55mL、56mmol)を添加し、その後、塩化ベンゾイル(2.61mL、22mmol)を添加した。この反応混合物を室温で20時間撹拌した。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして1M HCl(100mL)で洗浄した。その水相を分離し、そしてCHCl(60mL×3)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物11(4.19g)を得た。(89%収率)MS(ESI):C4744のm/z計算値:835.3、実測値836.1(M+H)。
Figure 2024517936000075
化合物12:化合物11(4.2g、5.0mmol)の無水MeOH(60mL)中の溶液に、Pd/C(0.6g、20重量%)を添加した。この混合物を脱気し、次いで水素雰囲気下で一晩撹拌した。この反応混合物を25mmの0.45μm PTFE膜で濾過し、そして濃縮して、化合物12(2.7g、95%)を得た。MS(ESI):C2626のm/z計算値:565.2、実測値566.2(M+H)。
Figure 2024517936000076
化合物13:化合物12(2.7g、5mmol)をアセトニトリル(45mL)に溶解させた。ベンズアルデヒドジメチルアセタール(1.11mL、7.45mmol)を添加し、その後、カンファースルホン酸(115mg、0.49mmol)を添加した。この反応混合物を43℃で3時間撹拌した。この反応混合物を氷浴上で冷却し、そしてEtN(1mL)で中和した。この反応混合物を氷浴上で10分間撹拌し、次いで濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって分離して、化合物13(2.87g、88%)を得た。MS(ESI):C3330のm/z計算値:653.2、実測値654.1(M+H)。
Figure 2024517936000077
化合物14:化合物13(2.84g、4.34mmol)を無水DMF(40mL)に溶解させ、そして氷浴上で冷却した。ヨードメタン(2.7mL、43.4mmol)を添加し、その後、水素化ナトリウム(191mg、4.77mmol、鉱物油中60%分散体)を添加した。この反応混合物を氷浴上で4時間撹拌し、次いで飽和硫酸アンモニウム溶液(5mL)の添加によりクエンチした。この反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、分液漏斗に移し、そしてHO(50mL)で洗浄した。その水相を分離し、そしてDCM(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物14(2.59g、89%)を得た。MS(ESI):C3432のm/z計算値:667.2、実測値668.1(M+H)。
Figure 2024517936000078
化合物15:化合物14(2.59g、3.87mmol)をナトリウムメトキシドのMeOH中の溶液(130mL、75mM)に室温で溶解させた。この反応混合物を84時間撹拌した。この溶液のpHをアンバーライトIRC 120H(水素型)樹脂の添加により7に調整した。この反応混合物を濾過し、そして濾液を濃縮して、化合物15(1.36g、66%)を得た。MS(ESI):C2524のm/z計算値:535.2、実測値536.2(M+H)。
Figure 2024517936000079
化合物16:化合物15(1.36g、2.53mmol)および4-ブロモベンジルブロミド(1.9g、7.61mmol)を無水DMF(40mL)に溶解させ、そして氷浴上で冷却した。水素化ナトリウム(111mg、2.79mmol、鉱物油中60%分散体)を添加し、そしてこの反応混合物を氷浴上で2時間撹拌した。この反応混合物を飽和硫酸アンモニウム溶液(2mL)の添加によりクエンチした。この反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、分液漏斗に移し、そしてHO(100mL)で洗浄した。その水相を分離し、そしてDCM(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物16(1.54g、86%)を得た。MS(ESI):C3229BrFのm/z計算値:703.1、実測値704.1、706.1(M+H)。
Figure 2024517936000080
化合物17:化合物16(1.54g、2.18mmol)をTHF(40mL)に溶解させ、そして氷浴上で冷却した。LiOHの水溶液(370mgのLiOH、15.4mmol、20mLの水中)を添加し、そしてこの反応混合物を氷浴上で8.5時間撹拌した。この反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に移し、そして1M HCl(100mL)で洗浄した。その水相を分離し、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、化合物17(1.5g、100%)を得た。MS(ESI):C3127BrFのm/z計算値:689.1、実測値690.1、692.1(M+H)。
Figure 2024517936000081
化合物18:DCM(60mL)に溶解させた化合物17(1.5g、2.17mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下、室温でHATU(1.87g、4.34mmol)を添加し、その後、DIPEA(3mL、17.2mmol)を添加し、その後、メチルアミン(2.46mL、THF中2M MeNH、4.92mmol)を添加した。この反応混合物を4.5時間撹拌した。この反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、分液漏斗に移し、そして0.25M HCl(100mL)で洗浄した。その水相を分離し、そしてDCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物18(1.5g、98%)を得た。MS(ESI):C3230BrFのm/z計算値:702.1、実測値703.1、705.1(M+H)。
Figure 2024517936000082
化合物19:1,4-ジオキサン(40mL)に溶解させた化合物18(1.2g、1.7mmol)の溶液に、HCl(1.2M、40mL)を添加した。この反応混合物を50℃で9時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、そしてDCM(100mL)で希釈した。この反応混合物を分液漏斗に移し、そしてDCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物19(738mg、70%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CH3OH-d4) δ ppm 8.67 (s, 1H), 7.72-7.63 (m, 2H), 7.54 (d, J = 8 Hz, 2H), 7.41(d, J = 8 Hz, 2H), 4.93 (dd, J = 12, 4 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 12 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 12 Hz, 1H), 4.27-4.18 (m, 2H), 4.06 (d, J = 4 Hz, 1H), 3.74-3.61 (m, 4H), 2.93 (s, 3H), 2.81 (s, 3H).LCMS(ESI):C2526BrFのm/z計算値:614.1、実測値615.0、617.0(M+H)。
以下の化合物は、図1に概説されている通りに調製した。
(実施例2)
化合物20の合成
Figure 2024517936000083
化合物20:化合物20は、ステップpにおいて3-メトキシプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.59 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.49 - 7.41 (m, 2H), 7.33 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 4.85 (dd, J = 10.9, 2.5 Hz, 1H), 4.61 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.40 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.15 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 4.10 (s, 1H), 3.98 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 3.64 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.57 (q, J J = 5.8 Hz, 3H), 3.36 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.29 - 3.23 (m, 4H), 2.86 (d, J = 1.4 Hz, 3H), 1.69 (q, J = 6.5 Hz, 2H).LCMS(ESI):C2832BrFのm/z計算値:672.1、実測値674.1(M+H)。
(実施例3)
化合物21の合成
Figure 2024517936000084
化合物21:化合物21は、ステップcにおいて3,5-ジフルオロフェニル(difluorohenyl)-1-アセチレンおよびステップpにおいて3-メトキシプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.61 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.49 - 7.38 (m, 4H), 7.33 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.88 - 6.79 (m, 1H), 4.88 - 4.81 (m, 1H), 4.61 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.41 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.17 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 4.10 (s, 1H), 3.99 (s, 1H), 3.64 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.57 (q, J = 5.7 Hz, 3H), 3.36 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.26 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 3.21 (d, J = 1.6 Hz, 4H), 2.87 (d, J = 1.6 Hz, 3H), 1.69 (p, J = 6.6 Hz, 2H).LCMS(ESI):C2833BrFのm/z計算値:654.1、実測値655.1、657.1(M+H)。
(実施例4)
化合物22の合成
Figure 2024517936000085
化合物22:化合物22は、ステップcにおいて3,5-ジフルオロフェニル-1-アセチレンおよびステップpにおいてN-メチル-3-メトキシプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.65 (s, 1H), 7.48 - 7.38 (m, 4H), 7.31 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 6.84 (dt, J = 10.3, 5.1 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.71 (s, 0H), 4.56 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 4.32 (t, J = 12.3 Hz, 1H), 4.22 - 4.13 (m, 1H), 3.95 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.67 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.59 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.48 (q, J = 6.8 Hz, 0H), 3.32 (dt, J = 12.4, 6.3 Hz, 3H), 3.23 (d, J = 9.3 Hz, 4H), 3.07 (s, 2H), 2.91 (d, J = 11.7 Hz, 4H), 1.77 (q, J = 8.3, 7.2 Hz, 2H).LCMS(ESI):C2935BrFのm/z計算値:668.2、実測値669.1、671.1(M+H)。
(実施例5)
化合物23の合成
Figure 2024517936000086
化合物23:化合物23は、ステップpにおいてイソプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.59 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 8.8, 6.6 Hz, 2H), 7.54 - 7.40 (m, 2H), 7.35 - 7.20 (m, 2H), 4.83 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.41 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.16 (dd, J = 10.6, 9.4 Hz, 1H), 4.07 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.03 - 3.89 (m, 2H), 3.74 - 3.44 (m, 4H), 2.87 (s, 3H), 1.07 (dd, J = 6.6, 1.4 Hz, 6H).LCMS(ESI):C2730BrFのm/z計算値:642.1、644.1、実測値642.9、644.9(M+H)。
(実施例6)
化合物27の合成
Figure 2024517936000087
化合物24:化合物10(1.1g、1.5mmol)の無水iPrOH(25mL)およびEtOAc(25mL)中の溶液に、Pd/C(0.2g、10重量%)を添加した。この混合物を脱気した。トリエチルシラン(0.9mL、5.4mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で撹拌した。トリエチルシランのアリコート(0.9mL、5.4mmol)を反応が完了するまで添加した。この反応混合物をセライトで濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物24(160mg、23%)を得た。MS(ESI):C1922のm/z計算値:461.1、実測値484.1(M+Na)。
Figure 2024517936000088
化合物25:化合物24(233mg、0.50mmol)の無水アセトニトリル(5mL)中の懸濁液に、カンファースルホン酸(23mg、0.1mmol)およびベンズアルデヒドジメチルアセタール(83μL、0.55mmol)を添加した。この反応混合物を、アルゴン下、60℃で2時間撹拌した(この反応混合物は約30分後に均質になった)。この反応混合物をトリエチルアミン(0.2mL)の添加によりクエンチし、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物25をオフホワイトの固体(167mg、60%)として得た。MS(ESI):C2626のm/z計算値:549.2、実測値572.1(M+Na)。
Figure 2024517936000089
化合物26:化合物25(167mg、0.30mmol)を無水DMF(1mL)にアルゴン雰囲気下で溶解させ、そして-10℃まで冷却した。ヨウ化ナトリウム(50mg、0.3mmol)および4-ブロモベンジルブロミド(76mg、0.33mmol)を添加した。水素化ナトリウム(13mgの60%油分散体、0.33mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を-10℃で2時間撹拌した。この反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(5mL)の添加によりクエンチした。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物26(149mg、60%)を得た。MS(ESI):C3331BrFのm/z計算値:717.1、実測値718.2、720.1(M+H)。
Figure 2024517936000090
化合物27:1,4-ジオキサン(3mL)に溶解させた化合物26(149mg、0.21mmol)の溶液に、50%HCl溶液(1.5mL)を添加した。この反応混合物を50℃で2時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物27(24mg、18%)を得た。
1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.77 (s, 1H), 7.88 (dd, J = 9.2, 6.7 Hz, 2H), 7.61 - 7.53 (m, 2H), 7.44 - 7.36 (m, 2H), 5.43 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.01 (p, J = 6.2 Hz, 1H), 4.83 (dd, J = 10.7, 2.9 Hz, 1H), 4.62 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.56 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 4.49 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.36 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.35 - 4.26 (m, 1H), 3.95 - 3.88 (m, 1H), 3.77 (dd, J = 9.4, 2.6 Hz, 1H), 3.55 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.51 - 3.41 (m, 1H), 3.37 (dt, J = 10.8, 5.5 Hz, 1H), 1.23 (dd, J = 6.3, 4.8 Hz, 6H).MS(ESI):C2627BrFのm/z計算値:629.1、実測値629.9、631.8(M+H)。
(実施例7)
化合物35の合成
Figure 2024517936000091
化合物29:10mLのTHFに溶解させたブロモ酢酸メチル(2.2g、23mmol)を、-78℃まで冷却したリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(THF中1.0M、23mL、23mmol)に、滴下により添加した。この反応混合物を-78℃で30分間撹拌した。次いでTHF(2.0mL)に溶解させた化合物28(2.7g、5.7mmol、ステップcにおいて3,5-ジフルオロフェニルアセチレンを使用し、図1に従って調製したもの)を添加した。この反応混合物を-78℃で30分間撹拌した。この反応物を飽和NHCl水溶液の添加によりクエンチし、そして室温まで温めた。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより分離して、化合物29(2.4g、58%収率)を得た。LCMS(ESI):C3835のm/z計算値:715.2、実測値738.1(M+Na)。
Figure 2024517936000092
化合物30:化合物29(1.9g、2.7mmol)を2回トルエンと共沸した。次いでそれを無水CHCl(30mL)に溶解させ、そしてアルゴン雰囲気下で-20℃まで冷却した。トリエチルシラン(1.8mL、11mmol)を滴下により添加した。次いでトリエチルシリルトリフレート(21.6mL、8.2mmol)を滴下により添加した。この反応物を-20℃で2時間撹拌した。この反応混合物を飽和NaHCO溶液の添加によりクエンチした。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして相を分離した。その水相を分離し、そしてCHCl(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物30(760mg、41%)を得た。LCMS(ESI):C3837のm/z計算値:685.3、実測値708.3(M+Na)。
Figure 2024517936000093
化合物31:MeOH(5mL)およびTHF(5mL)の混合物に溶解させた化合物30(760mg、1.1mmol)の混合物に、Pd/C(0.2g、20重量%)を添加した。この混合物を50psiのPaar装置上で一晩水素化させた。この反応混合物をセライト床で濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物31(169mg、37%)を得た。LCMS(ESI):C1719のm/z計算値:415.1、実測値438.1(M+Na)。
Figure 2024517936000094
化合物32:化合物31(146mg、0.35mmol)およびCSA(8mg、0.035mmol)を無水アセトニトリル(2mL)にアルゴン雰囲気下で懸濁させた。ベンズアルデヒドジメチルアセタール(58μL、0.39mmol)を添加した。この反応混合物を60℃で3時間撹拌した。約2分後にそれは均質になった。次いでこの反応混合物を数滴のEtNで中和し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーによって分離して、化合物32(133mg、75%)を得た。LCMS(ESI):C2423のm/z計算値:503.2、実測値526.1(M+Na)。
Figure 2024517936000095
化合物33:化合物32(172mg、0.14mmol)を乾燥THF(1mL)にアルゴン雰囲気下で溶解させた。3-メトキシプロピルアミン(73μL、0.72mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を50℃で一晩撹拌した。この反応混合物をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィーによって分離して、化合物33(57mg、73%)を得た。LCMS(ESI):C2730のm/z計算値:560.2、実測値583.2(M+Na)。
Figure 2024517936000096
化合物34:化合物33(22mg、0.039mmol)を無水DMF(1mL)にアルゴン雰囲気下で溶解させた。4-ブロモベンジルブロミド(11mg、0.043mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を氷浴上で冷却した。水素化ナトリウム(2mgの60%油分散体、0.058mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を氷浴上で1時間撹拌した。この反応混合物をEtOAcで希釈し、分液漏斗に移し、そして飽和NHCl溶液、その後、水で洗浄した。有機相を濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーによって分離して、化合物34(10mg、36%)を得た。LCMS(ESI):C3435BrFのm/z計算値:728.2、実測値753.1(M+Na)。
Figure 2024517936000097
化合物35:化合物34(10mg、0.014mmol)をMeOH(1mL)および水(0.2mL)に溶解させた。カンファースルホン酸(2mg、0.008mmol)を添加し、この反応混合物を60℃で一晩撹拌した。この反応混合物をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物35(7mg、74%)を得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.56 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.60 - 7.49 (m, 4H), 7.44 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.96 (dt, J = 10.8, 5.4 Hz, 1H), 4.86 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 4.67 (s, 2H), 4.55 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 4.34 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.16 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 3.83 - 3.75 (m, 1H), 3.70 (d, J = 1.6 Hz, 3H), 3.49 - 3.42 (m, 2H), 3.39 - 3.29 (m, 6H), 1.79 (p, J = 6.3 Hz, 2H).LCMS(ESI):C2731BrFのm/z計算値:640.1、実測値641.1、643.1(M+H)。
(実施例8)
化合物36の合成
Figure 2024517936000098
化合物36:化合物36は、ステップaにおいて出発材料として化合物7を使用し、図3に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.42 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.63 - 7.53 (m, 2H), 7.49 - 7.42 (m, 2H), 7.32 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 4.76 - 4.72 (m, 1H), 4.54 (s, 2H), 4.42 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 9.4, 1.9 Hz, 1H), 3.58 (s, 3H), 3.33 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.24 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.19 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.67 (p, J = 6.4 Hz, 2H).LCMS(ESI):C2730BrFのm/z計算値:658.1、実測値666.1(M+H)。
(実施例9A)
化合物43の仮想合成
Figure 2024517936000099
化合物38:THFに溶解させたブロモ酢酸イソプロピルを、-78℃まで冷却したリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(THF中1.0M、1当量)に滴下により添加する。この反応混合物を-78℃で30分間撹拌する。次いでTHFに溶解させた化合物37(0.25当量、国際公開第2020/139960号に従って調製したもの)を添加する。この反応混合物を、完了まで-78℃で撹拌する。この反応物を飽和NHCl水溶液の添加によりクエンチし、そして室温まで温める。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして酢酸エチルで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮する。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより分離して、化合物38を得る。
Figure 2024517936000100
化合物39:化合物38を2回トルエンと共沸する。次いでそれを無水CHClに溶解させ、そして-20℃までアルゴン雰囲気下で冷却する。トリエチルシラン(4当量)を滴下により添加する。次いでトリエチルシリルトリフレート(3当量)を滴下により添加する。この反応物を、完了まで-20℃で撹拌する。この反応混合物を飽和NaHCO溶液の添加によりクエンチする。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして相を分離する。その水相を分離し、そしてCHClで抽出する。合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物39を得る。
Figure 2024517936000101
化合物40:MeOHおよびTHFの混合物に溶解させた化合物39の混合物に、Pd/Cを添加する。この混合物を50psiのPaar装置上で完了まで水素化させる。この反応混合物をセライト床で濾過し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物40を得る。
Figure 2024517936000102
化合物41:化合物40およびCSA(0.1当量)を無水アセトニトリルにアルゴン雰囲気下で懸濁させる。ベンズアルデヒドジメチルアセタール(1.1当量)を添加する。この反応混合物を、完了まで60℃で撹拌する。この反応混合物をEtNで中和し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーによって分離して、化合物41を得る。
Figure 2024517936000103
化合物42:化合物41(167mg、0.30mmol)を無水DMFにアルゴン雰囲気下で溶解させ、そして-10℃まで冷却する。ヨウ化ナトリウム(1当量)および4-ブロモベンジルブロミド(1.1当量)を添加する。水素化ナトリウム(1.1当量の60%油分散体)を添加し、そしてこの反応混合物を完了まで-10℃で撹拌する。この反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液の添加によりクエンチする。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして酢酸エチルで抽出する。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物42を得る。
Figure 2024517936000104
化合物43:1,4-ジオキサンに溶解させた化合物42の溶液に、50%HCl溶液を添加した。この反応混合物を、完了まで50℃で撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物43を得る。
(実施例9B)
化合物43の合成
Figure 2024517936000105
化合物42:化合物17(51mg、74μmol)、イソプロパノール(5.7μL、740μmol)およびDMAP(1.8mg、1.5μmol)をDCM(2mL)に溶解させ、そしてこの溶液を周囲温度で5分間撹拌した。DCC(20mg、96μmol)を一度に添加し、そして得られた溶液を7時間撹拌した。この溶液をセライトパッドで濾過し、そして濾液を濃縮した。この反応混合物をクロマトグラフィーにより分離して、化合物42(18mg、34%)を得た。MS(ESI):C3433BrFのm/z計算値:731.1、733.1;実測値754.1、756.1(M+Na)。
Figure 2024517936000106
化合物43:化合物42(25mg、34μmol)の1,4-ジオキサン(1mL)中の溶液に、HCl水溶液(25%、0.2mL)を添加した。この溶液を55℃で2時間撹拌した。反応の完了後、この溶液を0℃まで冷却し、次いで飽和NaHCO水溶液の添加によりpH7まで中和した。この溶液を濃縮し、そしてその残渣をクロマトグラフィーにより分離して、化合物43(20mg、91%)を得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.71 (s, 1H), 7.68 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.42 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 5.17 (p, J = 6.2 Hz, 1H), 4.93 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.48 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 4.06 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 3.89 (dd, J = 9.4, 2.5 Hz, 1H), 3.71 - 3.62, m, 3H), 3.04 (s, 3H), 1.40 - 1.23 (m, 6H);MS(ESI):C2729BrFのm/z計算値:643.1、645.1;実測値644.0、646.0(M+H)。
(実施例10A)
化合物44の仮想合成
Figure 2024517936000107
化合物44:化合物44は、化合物28の代わりに化合物7を使用し、そしてステップeにおいてイソプロピルアミンを使用することにより、図3に従って調製することができる。
(実施例10B)
化合物44の合成
Figure 2024517936000108
化合物44:化合物44は、化合物28の代わりに化合物7を使用し、そしてステップeにおいてイソプロピルアミンを使用することにより、図3に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.44 (s, 1H), 7.57 (dd, J = 8.8, 6.5 Hz, 2H), 7.47 - 7.41 (m, 2H), 7.30 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 4.76 - 4.68 (m, 1H), 4.59 - 4.47 (m, 2H), 4.47 - 4.36 (m, 1H), 4.17 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 3.93 (p, J = 6.5 Hz, 1H), 3.63 (dd, J = 9.4, 2.0 Hz, 1H), 3.57 (d, J = 1.6 Hz, 3H), 1.04 (t, J = 7.2 Hz, 6H).LCMS(ESI):C2628BrFのm/z計算値:629.4、実測値630.1、632.2(M+H)。
(実施例11)
化合物45の合成
Figure 2024517936000109
化合物45:化合物45は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいてイソプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.72 (s, 1H), 7.76 - 7.64 (m, 2H), 7.60 - 7.50 (m, 2H), 4.95 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.56 - 4.47 (m, 1H), 4.28 (dd, J = 10.6, 9.3 Hz, 1H), 4.19 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.16 - 4.02 (m, 2H), 3.70 - 3.63 (m, 5H), 1.19 (d, J = 6.8 Hz, 6H).
LCMS(ESI):C2727BrFのm/z計算値:645.1、647.1、実測値646.1、648.1(M+H)。
(実施例12)
化合物46の合成
Figure 2024517936000110
化合物46:化合物46は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいてヘプタジュウテロイソプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.72 (s, 1H), 7.76 - 7.64 (m, 2H), 7.57 (dd, J = 8.6, 2.1 Hz, 2H), 7.42 (dd, J = 8.6, 2.1 Hz, 2H), 4.95 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.28 (dd, J = 10.6, 9.4 Hz, 1H), 4.19 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.77 - 3.62 (m, 5H).LCMS(ESI):C272010BrFのm/z計算値:652.2、654.2、実測値653.3、655.3(M+H)。
(実施例13)
化合物47の合成
Figure 2024517936000111
化合物47:化合物47は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいてシクロプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.70 (s, 1H), 7.69 (dd, J = 8.7, 6.5 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.41 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.94 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 10.6, 9.3 Hz, 1H), 4.19 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.08 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.75 - 3.62 (m, 4H), 2.71 (tt, J = 7.4, 3.9 Hz, 1H), 0.77 (td, J = 7.0, 4.8 Hz, 2H), 0.60 - 0.52 (m, 2H).LCMS(ESI):C2725BrFのm/z計算値:643.1、645.1、実測値644.2、646.2(M+H)。
(実施例14)
化合物48の合成
Figure 2024517936000112
化合物48:化合物48は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいてtert-ブチルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.73 (s, 1H), 7.76 - 7.64 (m, 2H), 7.58 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.42 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.04 (s, 1H), 4.96 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.67 - 4.56 (m, 2H), 4.28 (dd, J = 10.6, 9.3 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 4.7, 2.5 Hz, 2H), 3.78 - 3.63 (m, 4H), 1.36 (s, 9H).LCMS(ESI):C2829BrFのm/z計算値:659.1、661.1、実測値660.3、662.3(M+H)。
(実施例15)
化合物49の合成
Figure 2024517936000113
化合物49:化合物49は、ステップpにおいてシクロプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.70 (s, 1H), 7.76 - 7.63 (m, 2H), 7.56 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.41 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.95 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 4.19 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.08 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.76 - 3.62 (m, 4H), 2.97 (s, 3H), 2.71 (tt, J = 7.4, 3.9 Hz, 1H), 0.77 (td, J = 7.0, 4.8 Hz, 2H), 0.60 - 0.52 (m, 2H).LCMS(ESI):C2728BrFのm/z計算値:640.1、642.1、実測値641.1、643.1(M+H)。
(実施例16)
化合物50の合成
Figure 2024517936000114
化合物50:化合物50は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて1-メチルシクロプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.70 (s, 1H), 7.76 - 7.64 (m, 2H), 7.56 (m, J = 8.4 Hz, 2H), 7.40 (m, J = 8.4 Hz, 2H), 4.94 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.63 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 10.6, 9.3 Hz, 1H), 4.13 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 3.69 - 3.61 (m, 2H), 1.37 (s, 3H), 0.81 - 0.58 (m, 4H).LCMS(ESI):C2827BrFのm/z計算値:657.1、659.1、実測値658.1、660.1(M+H)。
(実施例17)
化合物51の合成
Figure 2024517936000115
化合物51:化合物51は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて1-トリフルオロメチルシクロプロピルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.58 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 8.7, 6.5 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.31 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.82 (dd, J = 10.7, 2.9 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.38 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.20 - 4.11 (m, 1H), 4.09 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.61 - 3.55 (m, 3H), 3.54 - 3.48 (m, 1H), 1.27 - 1.13 (m, 2H), 1.07-0.99 (m, 2H).LCMS(ESI):C2824BrFのm/z計算値:711.1、713.1、実測値712.0、713.0(M+H)。
(実施例18)
化合物58の仮想合成
Figure 2024517936000116
化合物52:DMSOに室温で溶解させた化合物13の溶液に、DBU(1.2当量)を添加し、その後、二硫化炭素(10当量)を添加する。この反応混合物を2時間撹拌し、この時間の後、ヨードメタン(2当量)を添加する。この反応混合物を、完了まで撹拌する。この反応混合物をDCMで希釈し、分液漏斗に移し、そしてHOで洗浄する。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物52を得る。
Figure 2024517936000117
化合物53:ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼンをポリプロピレン反応容器内のDCMにアルゴン下で溶解させ、そして-78℃まで冷却する。この溶液に70%HF/ピリジンをゆっくりと添加する。この混合物に化合物52を添加する。温度を-10℃まで上昇させ、そしてこの反応混合物を、完了までこの温度で撹拌する。この反応混合物をエーテルで希釈し、次いで氷冷NaHSO/NaHCO/NaOH(pH10)水溶液の添加によりクエンチする。この反応混合物を分液漏斗に移し、そして相を分離する。その水相をエーテルで抽出する。合わせた有機相をMgSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物53を得る。
Figure 2024517936000118
化合物54:化合物53をナトリウムメトキシドのMeOH中の溶液に室温で溶解させる。この反応混合物を、完了まで撹拌する。この溶液のpHをアンバーライトIRC 120H(水素型)樹脂の添加により7に調整する。この反応混合物を濾過し、そして濃縮して、化合物54を得る。
Figure 2024517936000119
化合物55:化合物54および4-ブロモベンジルブロミドを無水DMFに溶解させ、そして氷浴上で冷却する。水素化ナトリウムを添加し、そしてこの反応混合物を氷浴上で完了まで撹拌する。この反応混合物を飽和硫酸アンモニウム溶液の添加によりクエンチする。この反応混合物をDCMで希釈し、分液漏斗に移し、そしてHOで洗浄する。その水相を分離し、そしてDCMで抽出する。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物55を得る。
Figure 2024517936000120
化合物56:化合物55をTHFに溶解させ、そして氷浴上で冷却する。LiOHの水溶液を添加し、そしてこの反応混合物を氷浴上で完了まで撹拌する。この反応混合物をEtOAcで希釈し、分液漏斗に移し、そして1M HClで洗浄する。その水相を分離し、そしてEtOAcで抽出する。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、化合物56を得る。
Figure 2024517936000121
化合物57:アルゴン雰囲気下、室温でDCMに溶解させた化合物56の溶液に、HATUを添加し、その後、DIPEAを添加し、その後、メチルアミンを添加する。この反応混合物を、完了まで撹拌する。この反応混合物をDCMで希釈し、分液漏斗に移し、そして0.25M HClで洗浄する。その水相を分離し、そしてDCMで抽出する。合わせた有機相を飽和NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物57を得る。
Figure 2024517936000122
化合物58:1,4-ジオキサンに溶解させた化合物57の溶液に、HClを添加する。この反応混合物を50℃で完了まで撹拌する。この反応混合物を室温まで冷却し、そしてDCMで希釈する。この反応混合物を分液漏斗に移し、そしてDCMで抽出する。合わせた有機相を飽和NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮する。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物58を得る。
(実施例19)
化合物59の仮想合成
Figure 2024517936000123
化合物59:化合物59は、ステップfにおいてイソプロピルアミンを使用し、図5に従って調製することができる。
(実施例20)
化合物60の仮想合成
Figure 2024517936000124
化合物60:化合物60は、ステップfにおいてシクロプロピルアミンを使用し、図5に従って調製することができる。
(実施例21)
化合物61の合成
Figure 2024517936000125
化合物61:化合物61は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップnにおいて4-ブロモ-3-フルオロベンジルブロミドを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.71 (s, 1H), 7.79 - 7.60 (m, 3H), 7.46 (dd, J = 9.6, 1.9 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 4.97 (dd, J = 10.7, 2.9 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.30 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 4.20 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.16 - 4.03 (m, 2H), 3.84 - 3.60 (m, 5H), 1.19 (dd, J = 6.6, 4.0 Hz, 6H).LCMS(ESI):C2726BrFのm/z計算値:663.1、665.1、実測値664.0、666.0(M+H)。
(実施例22)
化合物62の合成
Figure 2024517936000126
化合物62:化合物62は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて2,2-ジフルオロシクロプロピルアミン塩酸塩を使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.58 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 8.7, 6.5 Hz, 2H), 7.48 - 7.42 (m, 2H), 7.30 (dd, J = 8.2, 5.6 Hz, 2H), 4.87 - 4.82 (m, 1H), 4.58 (dd, J = 11.5, 3.2 Hz, 1H), 4.37 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.22 - 4.11 (m, 2H), 4.02 - 3.94 (m, 1H), 3.58 (dddd, J = 12.6, 10.3, 7.1, 2.9 Hz, 5H), 1.75 (ddd, J = 9.8, 6.6, 2.9 Hz, 1H), 1.45 (ddt, J = 14.5, 10.7, 5.4 Hz, 1H), 0.85 - 0.74 (m, 1H).LCMS(ESI):C2723BrFのm/z計算値:679.1、681.1、実測値680.0、682.0(M+H)。
(実施例23)
化合物63の合成
Figure 2024517936000127
化合物63:化合物63は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて3-アミノ-1-N-Boc-アゼチジンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.70 (s, 1H), 7.76 - 7.65 (m, 2H), 7.59 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.96 (dd, J = 10.7, 2.9 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 4.71 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.36 - 4.25 (m, 6H), 4.06 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.78 - 3.65 (m, 4H), 1.40 - 1.21 (m, 1H).LCMS(ESI):C2726BrFのm/z計算値:658.1、660.1、実測値659.0、661.0(M+H)。
(実施例24)
化合物64の合成
Figure 2024517936000128
化合物64:化合物64は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて3-アミノ-オキセタンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.71 (s, 1H), 7.70 (dd, J = 8.7, 6.5 Hz, 2H), 7.58 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.32 - 7.25 (m, 2H), 4.96 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.09 (q, J = 5.3 Hz, 2H), 3.74 (dd, J = 9.3, 2.2 Hz, 1H), 3.68 (q, J = 4.5 Hz, 3H), 1.21 (dd, J = 6.6, 2.8 Hz, 6H).LCMS(ESI):C2725BrFのm/z計算値:659.1、661.1、実測値660.2、662.0(M+H)。
(実施例25)
化合物65の合成
Figure 2024517936000129
化合物65:化合物65は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて(R,S)-1-フルオロ-2-アミノシクロプロパンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.71 (s, 1H), 7.76 - 7.64 (m, 2H), 7.59 - 7.52 (m, 2H), 7.41 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.95 (dd, J = 10.6, 3.0 Hz, 1H), 4.81 (td, J = 5.6, 3.1 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.64 (dt, J = 5.7, 2.8 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.32 - 4.21 (m, 2H), 4.09 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.74 (dd, J = 9.4, 2.2 Hz, 1H), 3.72 - 3.63 (m, 3H), 2.71 (dt, J = 9.0, 5.4 Hz, 1H), 1.19 (dtd, J = 14.8, 8.5, 6.1 Hz, 1H), 1.04 (dddd, J = 24.9, 8.5, 5.7, 3.1 Hz, 1H).LCMS(ESI):C2724BrFのm/z計算値:661.1、663.1、実測値662.2、664.0(M+H)。
(実施例26)
化合物66の合成
Figure 2024517936000130
化合物66:化合物66は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて1,1-ジフルオロ-3-アミノシクロブタンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.92 (s, 1H), 8.36 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.91 (dd, J = 9.1, 6.6 Hz, 2H), 7.63 - 7.54 (m, 2H), 7.44 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.40 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 5.01 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.56 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 4.41 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.15 (dd, J = 14.8, 7.6 Hz, 1H), 4.12 - 4.06 (m, 1H), 4.04 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.89 (dd, J = 5.8, 2.9 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 9.4, 2.1 Hz, 1H), 3.58 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.49 (dt, J = 13.0, 6.6 Hz, 1H), 3.40 (dt, J = 11.0, 5.6 Hz, 1H), 2.86 (ddt, J = 18.8, 12.8, 6.4 Hz, 4H), 1.23 (s, 1H).LCMS(ESI):C2825BrFのm/z計算値:693.1、695.1、実測値694.1、696.1(M+H)。
(実施例27)
化合物67の合成
Figure 2024517936000131
化合物67:化合物67は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいてアミノシクロブタンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.71 (s, 1H), 7.76 - 7.65 (m, 2H), 7.61 - 7.53 (m, 2H), 7.49 - 7.39 (m, 2H), 4.94 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.36 (p, J = 8.3 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 4.18 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.76 - 3.60 (m, 4H), 2.30 (ddq, J = 11.3, 7.3, 4.0 Hz, 2H), 2.04 (p, J = 9.5, 8.9 Hz, 2H), 1.76 (tt, J = 10.6, 6.5 Hz, 2H).LCMS(ESI):C2827BrFのm/z計算値:657.2、659.2、実測値658.1、660.1(M+H)。
(実施例28)
化合物68の合成
Figure 2024517936000132
化合物68:化合物68は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいてジメチルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.73 (s, 1H), 7.75 - 7.63 (m, 2H), 7.56 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.41 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.94 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.70 - 4.63 (m, 2H), 4.45 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 10.6, 9.2 Hz, 1H), 4.06 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.86 - 3.64 (m, 4H), 3.33 (h, J = 1.4 Hz, 2H), 3.21 (s, 3H), 3.02 (s, 3H), 2.97 (s, 6H).LCMS(ESI):C2625BrFのm/z計算値:631.1、633.1、実測値632.2、634.2(M+H)。
(実施例29)
化合物69の合成
Figure 2024517936000133
化合物69:化合物69は、ステップpにおいてエチルアミンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.70 (s, 1H), 7.70 (dd, J = 8.7, 6.5 Hz, 2H), 7.57 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.44 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.95 (dd, J = 10.7, 3.0 Hz, 1H), 4.72 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.20 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.09 (broad d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.77 - 3.62 (m, 4H), 3.31 - 3.10 (m, 2H), 2.97 (s, 3H), 1.16 - 1.10 (two t, J = 8.0 Hz, 3H).LCMS(ESI):C2628BrFのm/z計算値:628.1、630.1、実測値639.1、631.1(M+H)。
(実施例30)
化合物70の合成
Figure 2024517936000134
化合物70:化合物70は、ステップpにおいて2-アミノエタノールを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.70 (s, 1H), 7.70 (dd, J = 8.7, 6.6 Hz, 2H), 7.61 - 7.53 (m, 2H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 4.96 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.28 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 4.24 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 4.06 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.80 - 3.70 (m, 2H), 3.69 - 3.60 (m, 4H), 3.56 - 3.45 (m, 1H), ), 3.41 - 3.34 (m, 1H), 2.99 (s, 3H).LCMS(ESI):C2628BrFのm/z計算値:644.1、646.1、実測値645.2、647.2(M+H)。
(実施例31)
化合物71の合成
Figure 2024517936000135
化合物71:化合物71は、ステップpにおいて(S)-1-フルオロ-2-アミノプロパンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.60 (s, 1H), 7.59 (dd, J = 8.6, 6.5 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.31 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.83 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.43 - 4.31 (m, 2H), 4.30 - 4.09 (m, 4H), 3.98 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.66 - 3.51 (m, 4H), 2.89 (s, 3H), 1.11 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz,, 2H).LCMS(ESI):C2729BrFのm/z計算値:660.1、662.1、実測値661.1、663.1(M+H)。
(実施例32)
化合物72の合成
Figure 2024517936000136
化合物72:化合物72は、ステップpにおいて1,3-ジフルオロ-2-アミノプロパンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.60 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 8.7, 6.5 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.31 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.84 (dd, J = 10.6, 3.0 Hz, 1H), 4.60 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.56 - 4.46 (m, 2H), 4.48 - 4.27 (m, 4H), 4.23 - 4.13 (m, 2H), 3.97 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.66 - 3.50 (m, 4H), 2.89 (s, 3H).LCMS(ESI):C2728BrFのm/z計算値:678.1、680.1、実測値679.2、681.2(M+H)。
(実施例33)
化合物73の合成
Figure 2024517936000137
化合物73:化合物73は、ステップpにおいて(S)-1,1,1-トリフルオロ-2-アミノプロパンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.60 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.58 (dd, J = 8.7, 6.5 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.30 (dd, J = 8.7, 2.7 Hz, 2H), 4.83 (dd, J = 10.6, 3.0 Hz, 1H), 4.72 - 4.60 (m, 1H), 4.57 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.36 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.23 - 4.13 (m, 2H), 3.98 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.64 - 3.51 (m, 4H), 2.88 (s, 3H), 1.28 (d, J = 7.1 Hz, 3H).LCMS(ESI):C2727BrFのm/z計算値:696.1、698.1、実測値697.3、699.3(M+H)。
(実施例34)
化合物74の合成
Figure 2024517936000138
化合物74:化合物74は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.94 (s, 1H), 7.91 (dd, J = 9.1, 6.7 Hz, 2H), 7.71 - 7.57 (m, 2H), 7.48 - 7.41 (m, 2H), 7.37 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 5.39 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 5.05 (dd, J = 10.7, 2.9 Hz, 1H), 4.67 - 4.61 (m, 2H), 4.57 (dd, J = 6.3, 4.9 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.15 - 4.06 (m, 2H), 3.92 (dd, J = 6.1, 3.0 Hz, 1H), 3.74 (dd, J = 9.4, 1.9 Hz, 1H), 3.59 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 3.54 - 3.36 (m, 3H), 3.19 (dd, J = 13.0, 6.5 Hz, 1H), 3.09 (dd, J = 13.1, 5.7 Hz, 1H), 1.10 (s, 3H), 1.08 (s, 3H).LCMS(ESI):C2829BrFのm/z計算値:675.2、677.2、実測値676.1、678.1(M+H)。
(実施例35)
化合物75の合成
Figure 2024517936000139
化合物75:化合物75は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて1-アミノ-1-ヒドロキシメチルシクロプロパンを使用し、図1に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.71 (s, 1H), 7.70 (dd, J = 8.7, 6.6 Hz, 2H), 7.58 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.46 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.96 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.77 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.35 - 4.23 (m, 2H), 4.08 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.82 - 3.61 (m, 4H), 3.54 - 3.37 (m, 2H), 0.81 - 0.55 (m, 4H).LCMS(ESI):C2827BrFのm/z計算値:673.1、675.1、実測値674.1、676.1(M+H)。
(実施例36)
化合物76の合成
Figure 2024517936000140
化合物76:化合物76は、ステップaを省くことにより、図4Bに従って調製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.66 (s, 1H), 7.67 (dd, J = 8.7, 6.6 Hz, 2H), 7.52 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.90 (m, 1H, 溶媒と重なった), 4.85 (d, 1H, 溶媒と重なった), 4.35 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.20 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 4.13 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.00 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.86 (dd, J = 9.4, 2.0 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 10.6, 5.3 Hz, 1H), 3.70 - 3.58 (m, 2H), 3.01 (s, 3H).LCMS(ESI):C2423BrFのm/z計算値:601.1、603.1、実測値602.1、604.1(M+H)。
(実施例37)
化合物77の仮想合成
Figure 2024517936000141
化合物77:化合物77は、ステップpを省くことにより、図1に従って調製することができる。
(実施例38)
化合物78の仮想合成
Figure 2024517936000142
化合物78:化合物78は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドを使用し、そしてステップpを省くことにより、図1に従って調製することができる。
(実施例39)
化合物79の仮想合成
Figure 2024517936000143
化合物79:化合物79は、ステップpにおいて(R)-1-フルオロ-2-アミノプロパンを使用し、図1に従って調製することができる。
(実施例40)
化合物80の仮想合成
Figure 2024517936000144
化合物80:化合物80は、ステップpにおいて(R)-1,1,1-トリフルオロ-2-アミノプロパンを使用し、図1に従って調製することができる。
(実施例41)
化合物81の仮想合成
Figure 2024517936000145
化合物81:化合物81は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて(R)-1,1,1-トリフルオロ-2-アミノプロパンを使用し、図1に従って調製することができる。
(実施例42)
化合物82の仮想合成
Figure 2024517936000146
化合物82:化合物82は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージドおよびステップpにおいて(S)-1,1,1-トリフルオロ-2-アミノプロパンを使用し、図1に従って調製することができる。
(実施例43)
比較化合物83の合成
Figure 2024517936000147
化合物83:化合物83は、ステップnにおいて4-クロロベンジルブロミドおよびステップpにおいてジメチルアミンを使用し、図1に従って調製することができる。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.99 (s, 1H), 7.89 (dd, J = 9.1, 6.7 Hz, 2H), 7.52 - 7.39 (m, 4H), 5.43 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.03 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.63 - 4.58 (m, 1H), 4.55 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.39 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 4.10 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.92 - 3.85 (m, 1H), 3.75 (dd, J = 9.3, 2.7 Hz, 1H), 3.64 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.54 - 3.46 (m, 1H), 3.42 (dt, J = 10.7, 5.5 Hz, 1H), 3.14 (s, 3H), 2.98 (s, 3H), 2.87 (s, 3H).LCMS(ESI):C2628ClFのm/z計算値:584.9、実測値607.1(M+Na)。
(実施例44)
比較化合物84の合成
Figure 2024517936000148
化合物84:化合物84は、ステップnにおいて4-クロロベンジルブロミドを使用し、図1に従って調製することができる。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.57 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 8.6, 6.6 Hz, 2H), 7.38 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.30 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.83 (dd, J = 10.5, 2.9 Hz, 1H), 4.62 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.39 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.20 - 4.08 (m, 2H), 3.96 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.69 - 3.44 (m, 4H), 2.84 (s, 3H), 2.71 (s, 3H).LCMS(ESI):C2526ClFのm/z計算値:570.1、実測値593.1(M+Na)。
(実施例45)
比較化合物85の合成
Figure 2024517936000149
化合物85:化合物85は、ステップnにおいて4-クロロベンジルブロミドおよびステップpにおいて3-メトキシプロピルアミンを使用し、図1に従って調製することができる。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.58 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.58 (dd, J = 8.6, 6.5 Hz, 2H), 7.39 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.34 - 7.27 (m, 2H), 4.84 (dd, J = 10.5, 2.8 Hz, 1H), 4.62 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 3.63 (dd, J = 9.4, 2.0 Hz, 1H), 3.61 - 3.51 (m, 3H), 3.36 (dd, J = 6.7, 5.4 Hz, 2H), 3.26 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 3.21 (d, J = 1.5 Hz, 5H), 2.86 (d, J = 1.4 Hz, 3H), 1.69 (p, J = 6.4 Hz, 2H).LCMS(ESI):C2832ClFのm/z計算値:628.2、実測値629.3(M+H)。
(実施例46)
比較化合物86の合成
Figure 2024517936000150
化合物86:化合物86は、ステップcにおいて4-クロロベンジルブロミドを使用し、図2に従って調製することができる。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.79 (s, 1H), 7.90 (dd, J = 9.1, 6.7 Hz, 2H), 7.52 - 7.41 (m, 4H), 5.46 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.27 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.03 (p, J = 6.2 Hz, 1H), 4.84 (dd, J = 10.7, 3.0 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.59 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.39 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.38 - 4.30 (m, 1H), 3.93 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 3.79 (dd, J = 9.3, 2.5 Hz, 1H), 3.57 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 3.48 (dt, J = 12.7, 6.3 Hz, 1H), 3.38 (dt, J = 10.9, 5.6 Hz, 1H), 1.25 (dd, J = 6.3, 4.8 Hz, 7H). ).LCMS(ESI):C2627ClFのm/z計算値:585.2、実測値586.1(M+H)。
(実施例47)
比較化合物87の合成
Figure 2024517936000151
化合物87:化合物87は、出発材料として化合物17の4-クロロベンジル類似体を使用し、図4Bに従って調製することができる。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.72 (s, 1H), 7.69 (dd, J = 8.8, 6.5 Hz, 2H), 7.57 - 7.47 (m, 2H), 7.47 - 7.28 (m, 2H), 5.19 (p, J = 6.2 Hz, 1H), 4.95 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.84 (s, 1H), 4.51 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 10.6, 9.4 Hz, 1H), 4.08 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 9.4, 2.5 Hz, 1H), 3.74 - 3.62 (m, 3H), 3.06 (s, 3H), 1.41 - 1.30 (m, 6H).LCMS(ESI):C2729ClFのm/z計算値:599.1、実測値600.1(M+1)。
(実施例48)
比較化合物88の合成
Figure 2024517936000152
化合物88:化合物88は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージド、ステップnにおいて4-クロロベンジルブロミド、およびステップpにおいてイソプロピルアミンを使用し、図1に従って調製することができる。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.71 (s, 1H), 7.70 (dd, J = 8.8, 6.6 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.42 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.95 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.32 - 4.24 (m, 1H), 4.19 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.15 - 4.01 (m, 2H), 3.78 - 3.60 (m, 4H), 1.19 (d, J = 6.6 Hz, 6H).LCMS(ESI):C2727ClFのm/z計算値:602.02 実測値602.1(M+H)
(実施例49)
比較化合物89の合成
Figure 2024517936000153
化合物89:化合物89は、ステップnにおいて4-クロロベンジルブロミドおよびステップpにおいてイソプロピルアミンを使用し、図1に従って調製することができる。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.71 (s, 1H), 7.70 (dd, J = 8.8, 6.6 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.53 - 7.46 (m, 2H), 7.46 - 7.38 (m, 2H), 4.95 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.28 (dd, J = 10.6, 9.4 Hz, 1H), 4.19 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.15 - 4.03 (m, 2H), 3.79 - 3.62 (m, 4H), 3.00 (s, 3H), 1.19 (d, J = 6.6 Hz, 6H).LCMS(ESI):C2730ClFのm/z計算値:599.00 実測値599.3(M+H)
(実施例50)
比較化合物90の合成
Figure 2024517936000154
化合物90:化合物90は、ステップlにおいてジュウテロメチルヨージド、ステップnにおいて4-クロロ-3-フルオロベンジルブロミド、およびステップpにおいてイソプロピルアミンを使用し、図1に従って調製することができる。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.59 (s, 1H), 7.57 (dd, J = 8.7, 6.5 Hz, 2H), 7.47 - 7.32 (m, 2H), 7.17 (dd, J = 8.3, 1.9 Hz, 1H), 4.85 (dd, J = 10.6, 2.9 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.18 (dd, J = 10.5, 9.4 Hz, 1H), 4.08 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.02 - 3.90 (m, 2H), 3.71 - 3.52 (m, 4H), 1.07 (dd, J = 6.7, 3.6 Hz, 6H).LCMS(ESI):C2726ClFのm/z計算値:619.1、実測値620.0(M+H)。
(実施例51)
ガレクチン-3活性-ELISAアッセイ
ガレクチン-3アンタゴニストを、ガレクチン-3の、Galβ1-3GlcNAc炭水化物構造への結合を阻害する能力について評価した。詳細なプロトコルは以下の通りであった。Galβ1-3GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcβ-PAA-ビオチンポリマー(Glycotech、カタログ番号01-096)の1μg/mLの懸濁物を調製した。このポリマーの100μLのアリコートを、96ウェルストレプトアビジンコートプレート(R&D Systems、カタログ番号CP004)のウェルに添加した。1X Tris緩衝化食塩水(TBS、Sigma、カタログ番号T5912-10X)の100μLのアリコートを、コントロールウェルに添加した。このポリマーを、室温で1.5時間、ストレプトアビジンコートウェルに結合させた。これらのウェルの内容物を廃棄し、そして200μLの、1%のウシ血清アルブミン(BSA)を含有する1X TBSを、各ウェルにブロッキング試薬として添加し、そしてこのプレートを室温で30分間維持した。これらのウェルを、0.1%のBSAを含有する1X TBSで3回洗浄した。試験化合物の段階希釈物を、別のV底プレート(Corning、カタログ番号3897)内で調製した。試験されるべき化合物の最も高濃度のものの75μLのアリコートを、V底プレートのカラムの第一のウェルに添加し、次いで15μLを、60μLの1X TBS中に、カラム内の残りのウェルにわたって順次移して、1~5の段階希釈物を生成した。2μg/mLのガレクチン-3 IBL、カタログ番号IBATGP0414)の60μLのアリコートをこのV底プレートの各ウェルに添加した。ガレクチン-3/試験化合物混合物の100μLのアリコートを、このV底プレートから、Galβ1-3GlcNAcポリマーを含むアッセイプレート内に移した。このアッセイプレートのコントロールウェルの4つのセットを、二連で、1)Galβ1-3GlcNAcポリマーとガレクチン-3との両方、2)ポリマーもガレクチン-3もなし、3)ガレクチン-3単独でポリマーナシ、または4)ポリマー単独でガレクチン-3なしを含めて調製した。このプレートを室温で1.5時間、穏やかに揺らした。これらのウェルをTBS/0.1%BSAで4回洗浄した。ホースラディッシュペルオキシダーゼに結合した抗-ガレクチン-3抗体(R&D Systems、DGAL30キットから)の100μLのアリコートを各ウェルに添加し、そしてこのプレートを室温で1時間維持した。これらのウェルをTBS/0.1%BSAで4回洗浄した。TMB基質溶液の100μLのアリコートを各ウェルに添加した。このTMB基質溶液を、TMBペルオキシダーゼ基質(KPL、カタログ番号5120-0048)とペルオキシダーゼ基質溶液B(KPL、カタログ番号5120-0037)との1:1の混合物を作製することにより調製した。このプレートを室温で10~20分間維持した。100uLの10%リン酸(RICCA Chemical Co.、カタログ番号5850-16)を添加することによって、色の現像を停止させた。450nmでの吸光度(A450)を、FlexStation 3プレートリーダー(Molecular Devices)を使用して測定した。A450対試験化合物濃度のプロット、およびIC50の決定を、GraphPad Prism 6を使用して行った。各化合物についての実行されたアッセイの数(n)を以下の表に記録する。1回より多くアッセイされた化合物について、すべてのアッセイの平均、IC50値間の標準偏差を得た。
Figure 2024517936000155
(実施例52)
ガレクチン-3活性-マイクロスケール熱泳動アッセイ
ヒトガレクチン-3の炭水化物認識ドメイン(セルヴェスト(Servesto)ガレクチン-3-CRD)をPBS+0.1%F127で40nMまで希釈した。別個に、化合物45のDMSO中の40uMストックをPBS+0.1%F127中4uMまで希釈し、そして10%DMSO+PBS+0.1%F127中1~2の希釈倍率を使用して16工程で段階的に希釈した。化合物45の段階希釈物中の各試料に、10ulの40nMガレクチン-3-CRDを添加して、20nMガレクチン-3-CRDおよび5%DMSO+PBS+0.1%F127の最終濃度を生成した。NT.LabelFreeゼロバックグラウンド標準処理済みキャピラリーに調製された溶液を充填し、次いでMonolith NT Label-Free MST計器にロードした。この反応物をLEDの100%励起出力および中(40%)MST出力で測定した。MO親和性分析を使用して、結合曲線およびKd値を生成した。各アッセイを三連で実行した。一部の化合物を、三連で実行される1回より多くのアッセイに供した。各化合物について、得られたすべてのアッセイの平均およびK値間の標準偏差を以下の表で報告する。
Figure 2024517936000156

Claims (78)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2024517936000157
    、式(I)の化合物のプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物であって、
    式中、
    は、-CN、-CHCN、および-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、C1~8ジュウテロアルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択され、ここで前記C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基は、ハロ、C1~8アルキル、C1~8ヒドロキシアルキル、C1~8ハロアルキル、C6~18アリール、-OT、-C(=O)OT、-C(=O)NT、-CN、-ST、-S(O)T、および-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されており、ここでTおよびTは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、およびC1~8ハロアルキル基から選択されるか、またはTおよびTは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成するか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し;
    は、1つまたは複数のブロモで置換されており、そしてフルオロ、クロロ、C1~8アルキル、C1~8ヒドロキシアルキル、C1~8ハロアルキル、C6~18アリール、-OZ、-C(=O)OZ、-C(=O)NZ、および-SO基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されている、C7~19アリールアルキル基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、およびC1~8ハロアルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し;
    は、C6~18アリールおよびC1~13ヘテロアリール基から選択され、ここで前記C6~18アリールおよびC1~13ヘテロアリール基は、R、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、-C(=O)OZ、および-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されており、ここでRは、ハロ、C1~8アルキル、-OZ、-C(=O)OZ、および-C(=O)NZ基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されているC6~18アリール基から独立して選択され、ここでZ、Z、Z、およびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~8アルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し、そして/またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し;
    Xは、-O-、-S-、-CH-、および-N(R)-から選択され、ここでRは、H、C1~8アルキル、C2~8アルケニル、C2~8アルキニル、C1~8ハロアルキル、C2~8ハロアルケニル、およびC2~8ハロアルキニル基から選択され;
    Yは、H、ハロ、および-OZ基から選択され、ここでZは、HならびにC1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、およびC1~8ジュウテロアルキル基から選択され;
    ここでZ、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、およびZのそれぞれは、ハロおよび-OR基から独立して選択される1つまたは複数の基で必要に応じて置換されており、ここでRは独立して、HおよびC1~8アルキル基から選択される、
    少なくとも1つの化合物。
  2. 式(IA)の化合物:
    Figure 2024517936000158
    、式(IA)の化合物のプロドラッグ、および上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物。
  3. 式(IA)の化合物から選択される、請求項2に記載の少なくとも1つの化合物。
  4. が、-CN、-CHCN、および-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、およびC1~8ジュウテロアルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  5. が、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-OZ、-NHOH、-NHOCH、-NHCN、および-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、およびC1~8ジュウテロアルキル基から選択されるか、またはZおよびZは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、環を形成する、請求項1から4のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  6. Qが、-OZおよび-NZ基から選択される、請求項4または請求項5に記載の少なくとも1つの化合物。
  7. Qが、-OZ基から選択され、ここでZは、HおよびC1~6アルキル基から選択される、請求項4または請求項5に記載の少なくとも1つの化合物。
  8. が、
    Figure 2024517936000159
    から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  9. Qが、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~6アルキル基から選択される、請求項4または5に記載の少なくとも1つの化合物。
  10. が、
    Figure 2024517936000160
    から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  11. Qが、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~6ハロアルキル基から選択される、請求項4または5に記載の少なくとも1つの化合物。
  12. が、
    Figure 2024517936000161
    から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  13. Qが、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、HおよびC1~6ジュウテロアルキル基から選択される、請求項4または5に記載の少なくとも1つの化合物。
  14. が、
    Figure 2024517936000162
    から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  15. が、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、C1~8ジュウテロアルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  16. が、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、独立して、H、C1~8アルキル、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  17. が、-C(=O)Q基から選択され、ここでQは、-NZ基から選択され、ここでZはHであり、Zは、C2~12ヘテロシクリル、C6~18アリール、およびC1~13ヘテロアリール基から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  18. が、
    Figure 2024517936000163
    Figure 2024517936000164
    から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  19. が、1つのブロモで置換されているC7~11アリールアルキル基から選択される、請求項1から18のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  20. が、2つのブロモで置換されているC7~11アリールアルキル基から選択される、請求項1から18のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  21. が、1つのブロモならびにフルオロおよびクロロから独立して選択される1つまたは複数のハロゲンで置換されているC7~11アリールアルキル基から選択される、請求項1から18のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  22. が、1つのブロモおよびC1~8アルキル基から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されているC7~11アリールアルキル基から選択される、請求項1から18のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  23. が、1つのブロモおよび1つまたは複数のメチルで置換されているC7~11アリールアルキル基から選択される、請求項1から18のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  24. が、
    Figure 2024517936000165
    Figure 2024517936000166
    から選択される、請求項1から18のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  25. が、C1~13ヘテロアリール基から選択される、請求項1から24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  26. が、Rから独立して選択される1つまたは複数の基で置換されているC1~13ヘテロアリール基から選択される、請求項25に記載の少なくとも1つの化合物。
  27. が、
    Figure 2024517936000167
    から選択される、請求項25に記載の少なくとも1つの化合物。
  28. Xが、-O-である、請求項1から27のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  29. Xが、-S-である、請求項1から27のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  30. Xが、-C-である、請求項1から27のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  31. Yが、Hである、請求項1から30のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  32. Yが、ハロ基から選択される、請求項1から30のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  33. Yが、フルオロである、請求項32に記載の少なくとも1つの化合物。
  34. Yが、-OZ基から選択される、請求項1から30のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  35. が、C1~8アルキル、C1~8ハロアルキル、およびC1~8ジュウテロアルキル基から選択される、請求項34に記載の少なくとも1つの化合物。
  36. Yが、-OCDである、請求項34に記載の少なくとも1つの化合物。
  37. Yが、-OCFである、請求項34に記載の少なくとも1つの化合物。
  38. Yが、-OHである、請求項34に記載の少なくとも1つの化合物。
  39. Yが、-OMeである、請求項34に記載の少なくとも1つの化合物。
  40. Figure 2024517936000168
    および薬学的に許容されるその塩から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物であって、
    式中、
    は、
    Figure 2024517936000169
    から選択され;
    は、
    Figure 2024517936000170
    から選択され;
    Yは、-OMeおよび-OCDから選択される、
    少なくとも1つの化合物。
  41. Figure 2024517936000171
    および薬学的に許容されるその塩から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物であって、
    式中、
    は、
    Figure 2024517936000172
    から選択され;
    は、
    Figure 2024517936000173
    から選択され;
    Yは、-OMeおよび-OCDから選択される、
    少なくとも1つの化合物。
  42. Figure 2024517936000174
    から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物であって、
    式中、
    は、
    Figure 2024517936000175
    から選択され;
    は、
    Figure 2024517936000176
    から選択され;
    Yは、-OMeおよび-OCDから選択される、
    少なくとも1つの化合物。
  43. 前記化合物が、
    Figure 2024517936000177
    Figure 2024517936000178
    Figure 2024517936000179
    Figure 2024517936000180
    である、請求項1から3のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  44. 前記化合物が、
    Figure 2024517936000181
    Figure 2024517936000182
    である、請求項1から3のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  45. 前記化合物が、
    Figure 2024517936000183
    である、請求項1から3のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  46. 前記化合物が、
    Figure 2024517936000184
    である、請求項1から3のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  47. 前記化合物が、
    Figure 2024517936000185
    である、請求項1から3のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物。
  48. 請求項1から48のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの追加の薬学的に許容される成分を含む組成物。
  49. ガレクチン-3によって媒介される機能の阻害が有用である、少なくとも1種の疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  50. 少なくとも1種の炎症性疾患、障害、および/または状態の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  51. がんの処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  52. 前記がんが、固形腫瘍がんから選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 前記がんが、骨がん、結腸直腸がん、および膵臓がんから選択される、請求項51に記載の方法。
  54. 前記がんが、液体腫瘍がんから選択される、請求項51に記載の方法。
  55. 前記がんが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、および多発性骨髄腫から選択される、請求項51に記載の方法。
  56. がんの処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、それを必要とする対象に(a)請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を投与することと、(b)(i)化学療法および(ii)放射線療法から選択される少なくとも1種の療法を施すこととを含む、方法。
  57. がん細胞の転移の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  58. 肝臓、リンパ節、肺、骨、および/または骨髄へのがん細胞の浸潤を阻害するための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  59. 造血幹細胞の生存を増強させるための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  60. 前記対象が、がんを有しており、ならびに、化学療法および/または放射線療法を受けたことがある、または受ける予定である、請求項59に記載の方法。
  61. 骨髄から細胞を動員するための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  62. 前記細胞が、造血細胞および腫瘍細胞から選択される、請求項61に記載の方法。
  63. 血栓症の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  64. 少なくとも1種の心血管疾患またはそれに伴う合併症の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  65. 前記少なくとも1種の心血管疾患が、アテローム性動脈硬化症および心筋梗塞から選択される、請求項64に記載の方法。
  66. 対象において移植された組織の拒否を阻害する方法であって、前記対象が、前記移植された組織のレシピエントであり、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  67. 移植片対宿主病またはそれに伴う合併症の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  68. 病的血管新生の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  69. 前記病的血管新生が、眼において起こる、請求項68に記載の方法。
  70. 前記病的血管新生が、がんを有する対象において起こる、請求項68に記載の方法。
  71. てんかん症候群の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  72. 神経変性の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  73. 前記神経変性疾患がα-シヌクレイノパチーである、請求項71に記載の方法。
  74. 線維症の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  75. 前記線維症が肺線維症である、請求項70に記載の方法。
  76. 前記線維症が心臓線維症である、請求項70に記載の方法。
  77. 肝障害またはそれに伴う合併症の処置および/または予防のための方法であって、前記方法が、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  78. 前記肝障害が非アルコール性脂肪性肝炎である、請求項77に記載の方法。
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