下記の実施形態のそれぞれにおいて、その実施形態で明瞭に定義されていない可変要素はいずれも、式(I)で定義の通りである。本明細書で記載の実施形態のそれぞれにおいて、各可変要素は、別断の断りがない限り、互いに独立に選択される。
1実施形態において、本発明の化合物は、下記構造式(I)を有するか、それの薬学的に許容される塩である。
式中、
R
1は、F、Cl、(C
1-C
6)アルキル、及びO(C
1-C
6)アルキルから選択され;
R
2は、H、F、Cl、(C
1-C
6)アルキル、及びO(C
1-C
6)アルキルから選択され;
環Aは、
から選択される部分であり;
R3は、ピラゾリル、トリアゾリル、及びピリジニルから選択され、前記ピラゾリル及び前記トリアゾリルは1個若しくは2個のR3A基で置換されており、前記ピリジニルは1、2若しくは3個のR3A基で置換されており;
各R3Aは、独立に(C1-C6)アルキル、O(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルキル-OH、(C1-C6)ハロアルキル、O(C1-C6)ハロアルキル、オキソ、(С1-С4)アルキルC(O)(C1-C3)アルキル、(C1-C4)アルキルCH(OH)(C1-C3)アルキル、(С1-С4)アルキルS(O)2(C1-C3)アルキル、-(CH2)n(C3-C7)シクロアルキル、及び酸素及び窒素から選択される1個若しくは2個の環ヘテロ原子を含む-(CH2)n4~7員単環式複素環アルキルから選択され、前記(C3-C7)シクロアルキル及び前記4~7員単環式複素環アルキルはそれぞれ、置換されていないか、独立にF、Cl、OH、(C1-C6)アルキル、及び(C1-C6)ハロアルキルから選択される1、2若しくは3個の基で置換されており;
nは0、1又は2であり;
RA1は、H及び(C1-C4)アルキルから選択され;
RA2は、H、F及び(C1-C4)アルキルから選択され;
RA3は、H、F及び(C1-C4)アルキルから選択され;
RA4は、H及びOHから選択され;
RA5は、H、F及び(C1-C4)アルキルから選択される。
別の実施形態において、本発明の化合物は、下記構造式(I.1)を有するか、それの薬学的に許容される塩である。
式中、環A、R1及びR2は式(I)で定義の通りである。
別の実施形態において、本発明の化合物は、下記構造式(I.2)を有するか、それの薬学的に許容される塩である。
式中、環A、R1、及びR2は式(I)で定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)、及び(I.2)のそれぞれで、
R1は、F、Cl及びOCH3から選択され;
R2は、H、F、Cl、CH3及びOCH3から選択される。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
R1はFであり;
R2は、H、F、Cl、CH3及びOCH3から選択される。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
R1はClであり;
R2は、H、F、Cl、CH3及びOCH3から選択される。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
R1はFであり;
R2はOCH3である。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
R1はFであり;
R2はFである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
R1はFであり;
R2はHである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、
から選択される部分であり;
R3、RA1、RA2、RA3、及びRA5は、式(I)で定義の通りであり;R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、
から選択され;
各R3Aは、式(I)で定義の通りであり;
各RAaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA1、RA2、RA3及びRA5は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、
から選択される部分であり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA1、RA2、RA3、及びRA5は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
直前の実施形態の別形態において、
RA1は、H、CH3及びCH2CH3から選択され;
RA2は、H、F、CH3及びCH2CH3から選択され;
RA3は、H及びFから選択され;
RA5はHである。
直前の実施形態のさらに別の別形態において、
RA1は、H及びCH3から選択され;
RA2はHであり;
RA3はHであり;
RA5はHである。
直前の実施形態のさらに別の別形態において、
RA1はHであり;
RA2はHであり;
RA3はHであり;
RA5はHである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
であり;
R3及びRA3は、式(I)で定義の通りであり;R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
から選択され;
各R3Aは、式(I)で定義の通りであり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA3は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
から選択される部分であり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA3は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
直前の実施形態の別の形態において、
RA3は、H及びFから選択される。
直前の実施形態のさらに別の別形態において、
RA3はHである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
であり;
R3は、式(I)で定義の通りであり;R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
から選択され;
各R3Aは、式(I)で定義の通りであり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
から選択される部分であり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
であり;
R3は、式(I)で定義の通りであり;R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
から選択され;
各R3Aは、式(I)で定義の通りであり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
から選択される部分であり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
であり;R3、RA1、RA2及びRA3は、式(I)で定義の通りであり;R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
から選択され;
各R3Aは、式(I)で定義の通りであり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA1、RA2及びRA3は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記の部分:
から選択される部分であり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA1、RA2及びRA3は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
直前の実施形態の別形態において、
RA1は、H、CH3、及びCH2CH3から選択され;
RA2は、H、F、CH3、及びCH2CH3から選択され;
RA3は、H及びFから選択される。
直前の実施形態のさらに別の別形態において、
RA1は、H及びCH3から選択され;
RA2はHであり;
RA3はHである。
直前の実施形態のさらに別の別形態において、
RA1はHであり;
RA2はHであり;
RA3はHである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記部分:
であり;
R3、RA1、RA2、及びRA3は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記部分:
から選択され;
各R3Aは、式(I)で定義の通りであり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA1、RA2、及びRA3は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記部分:
から選択される部分であり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA1、RA2、及びRA3は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
直前の実施形態の別形態において、
RA1は、H、CH3、及びCH2CH3から選択され;
RA2は、H、F、CH3、及びCH2CH3から選択され;
RA3は、H及びFから選択される。
直前の実施形態のさらに別の別形態において、
RA1は、H及びCH3から選択され;
RA2はHであり;
RA3はHである。
直前の実施形態のさらに別の別形態において、
RA1はHであり;
RA2はHであり;
RA3はHである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記部分:
であり;R3、RA1、RA2、RA3及びRA4は、式(I)で定義の通りであり;R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記部分:
から選択され;
各R3Aは、式(I)で定義の通りであり;
各R3Aaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA1、RA2、RA3及びRA4は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
別の実施形態において、式(I)、(I.1)及び(I.2)のそれぞれで、
環Aは、下記部分:
から選択される部分であり;
各RAaは、独立に(C1-C4)アルキル、O(С1-С4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、及びO(С1-С4)ハロアルキルから選択され;
RA1、RA2、RA3及びRA4は、式(I)で定義の通りであり;
R1及びR2は、式(I)で定義の通りであるか、上記のR1及びR2の別の実施形態のいずれかで定義の通りである。
直前の実施形態の別形態において、
RA1は、H、CH3、及びCH2CH3から選択され;
RA2は、H、F、CH3、及びCH3CH3から選択され;
RA3は、H及びFから選択され;
RA4は、H及びOHから選択される。
直前の実施形態の別形態において、
RA1はHであり;
RA2はHであり;
RA3はHであり;
RA4は、H及びOHから選択される。
別の実施形態において、本発明の化合物は、下記の表中で実施例として本明細書で識別される化合物及びそれらの薬学的に許容される塩を含む。
別の態様において、本発明は、薬学的に許容される担体及び本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。本発明によるそのような組成物はさらに、1以上の本明細書に記載の別の治療剤を含んでいても良い。
別の態様において、本発明は、少なくとも部分的にアデノシンA2a受容体及び/又はアデノシンA2b受容体が介在する疾患、状態若しくは障害の治療において有用であり得る医薬品又は組成物の製造方法であって、本発明の化合物を1以上の薬学的に許容される担体と組み合わせることを含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は、処置を必要とする対象者(例えば動物又はヒト)における、少なくとも部分的にアデノシンA2a受容体及び/又はアデノシンA2b受容体が介在する疾患、状態若しくは障害の治療若しくは予防方法であって、前記処置を必要とする対象者に対して、治療上有効量の少なくとも一つの本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を単独で又は1以上のさらなる治療剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。そのような疾患、状態及び障害の具体的な非限定的な例が本明細書に記載されている。
腫瘍学
一部の実施形態において、前記疾患、状態又は障害は、がんである。当業者によって、PD-1拮抗薬及び/又はA2a及び/又はA2b阻害剤が有用であると考えられるがんは、単独療法として、又は下記で議論される他の治療剤と組み合わせて、この実施形態によって治療可能ながんであると想定される。高レベルのA2a受容体又はA2b受容体を発現するがんは、本発明の化合物によって治療可能であると想定されるがんなどである。高レベルのA2a及び/又はA2b受容体を発現するがんの例は、The Cancer Genome Atlas(TCGA)データベースを参照することで当業者によって認識され得る。高レベルのA2a受容体を発現するがんの例には、腎臓がん、乳がん、肺がん及び肝臓がんなどがあるが、これらに限定されるものではない。高レベルのA2b受容体を発現するがんの例には、肺がん、結腸直腸がん、頭頸部がん、及び子宮頸がんなどがあるが、これらに限定されるものではない。
従って、1実施形態は、処置を必要とする対象者に対して、有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、がんの治療方法であって、当該がんが、高レベルのA2a受容体を発現するがんである方法を提供する。ある関連する実施形態は、処置を必要とする対象者に対して、有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、がんの治療方法であって、当該がんが、腎臓(又は腎)がん、乳がん、肺がん、及び肝臓がんから選択される方法を提供する。
別の実施形態は、処置を必要とする対象者に対して、有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、がんの治療方法であって、当該がんが高レベルのA2b受容体を発現するがんである方法を提供する。ある関連する実施形態は、処置を必要とする対象者に対して、有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、がんの治療方法であって、当該がんが肺がん、結腸直腸がん、頭頸部がん、及び子宮頸がんから選択される方法を提供する。
本発明の化合物の投与(単独で又は下記で記載の1以上の別の薬剤と組み合わせて)によって治療可能であるがんの別の例には、前立腺(転移性去勢抵抗性前立腺がんなどがあるが、それに限定されるものではない)、結腸、直腸、膵臓、子宮頸、胃、子宮内膜、脳、肝臓、膀胱、卵巣、睾丸、頭部、頸部、皮膚(メラノーマ及び基底がんなど)、中皮内層(mesothelial lining)、白血球(リンパ球及び白血球など)食道、乳房、筋肉、結合組織、肺(小細胞肺がん、非小細胞肺がん、及び肺腺癌などがあるが、これらに限定されるものではない)、副腎、甲状腺、腎臓、又は骨のがんなどがあるが、これらに限定されるものではない。本発明の化合物によって治療可能な別のがんには、膠芽腫、中皮腫、腎細胞癌、胃癌、肉腫、絨毛腫、皮膚基底細胞癌、及び精巣セミノーマ、及びカポジ肉腫などがある。
CNS及び神経障害
他の実施形態において、前記疾患、状態又は障害は、中枢神経系障害又は神経障害である。そのような疾患、状態又は障害の例には、運動障害、例えば振戦、動作緩慢、歩行障害、ジストニア、ジスキネジー、遅発性ジスキネジー、他の錐体外路症候群、パーキンソン病、及びパーキンソン病関連障害などがあるが、これらに限定されるものではない。本発明の化合物は、そのような運動障害を引き起こす又は悪化させる薬剤の効果の防止又は軽減に使用される可能性も有するか、その可能性を有すると考えられる。
感染
他の実施形態において、前記疾患、状態又は障害は感染性障害である。そのような疾患、状態又は障害の例には、急性若しくは慢性ウィルス感染、細菌感染、真菌感染、又は寄生虫感染などがあるが、これらに限定されるものではない。1実施形態において、ウィルス感染は、ヒト免疫不全ウィルスである。別の実施形態において、ウィルス感染はサイトメガロウイルスである。
免疫疾患
他の実施形態において、前記疾患、状態又は障害は、免疫関連の疾患、状態又は障害である。免疫関連の疾患、状態又は障害の例には、多発性硬化症及び細菌感染などがあるが、これらに限定されるものではない。(例えば、Safarzadeh, E. et al., Inflamm Res 2016 65(7):511-20;及びAntonioli, L., et al., Immunol Lett S0165-2478(18)30172-X 2018参照)。
別の適応症
完全に又は部分的に、A2a及び/又はA2bアデノシン受容体の阻害によって治療又は予防される可能性を有する他の疾患、状態及び障害も、本発明の化合物及びそれの塩の適応症候補である。本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩が有用であり得る他の疾患、状態及び障害の例には、腫瘍抗原に対する過敏性反応の治療、及び骨髄移植若しくは末梢血幹細胞移植に関連する1以上の合併症の改善などがあるが、これらに限定されるものではない。従って、別の実施形態において、本発明は、対象者に対して、腫瘍抗原に対する遅発型過敏性反応を高め、移植後悪性腫瘍の再発までの時間を遅延させ、移植後の再発のない生存時間を延長し、及び/又は長期移植後生存を延長するのに十分な治療上有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することによる、骨髄移植若しくは末梢血幹細胞移植を受けた対象者の治療方法を提供する。
併用療法
別の態様において、本発明は、1以上の別の薬剤と組み合わせた本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、(又は本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を含む薬学的に許容される組成物)の使用方法を提供する。そのような別薬剤は、何らかのアデノシンA2a及び/又はA2b受容体活性を有することができ、或いは、それらは、はっきり異なる作用機序で機能し得る。本発明の化合物は、本発明の化合物又は本明細書に記載の他の薬剤が有用であり得る疾患若しくは状態の治療、予防、抑制若しくは改善において1以上の他薬剤と併用することができ、その場合、それら薬剤の組み合わせは、いずれかの薬剤単独の場合より安全若しくは有効である。その併用療法は、相加効果又は相乗効果を有し得る。そのような他薬剤は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩と同時又は順次に、それに一般的に使用される量で投与することができる。本発明の化合物を1以上の他薬剤と同時に使用する場合、医薬組成物は、特定の実施形態において、別個の用量又は単位剤形で、そのような他薬剤及び本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を含むことができる。しかしながら、その併用療法は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩及び1以上の他薬剤を、異なるスケジュール若しくは重複スケジュールで順次に投与する療法も含み得る。1以上の他の有効成分と併用する場合、本発明の化合物及び他の有効成分を、それぞれを単独で使用する場合より低い用量で使用することが可能性であることも想定される。従って、本発明の化合物を含む医薬組成物は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩に加えて、1以上の他の有効成分を含むものを包含する。
本発明の化合物の第2の有効成分に対する重量比は変動し得るものであり、各成分の有効用量によって決まる。概して、それぞれの有効用量を用いることになる。従って、例えば、本発明の化合物を別の薬剤と併用する場合、本発明の化合物の他薬剤に対する重量比は、約1000:1~約1:1000、特定の実施形態では約200:1~約1:200の範囲であることができる。本発明の化合物及び他の有効成分の組み合わせも、通常は上記範囲内であるが、各場合で、各有効成分の有効用量を用いるべきである。
アデノシンの免疫抑制的役割を考慮すると、本発明によるA2a受容体拮抗薬、A2b受容体拮抗薬、及び/又はA2a/A2b受容体二重拮抗薬の投与は、PD-1拮抗薬などの免疫療法の効力を高め得る。従って、1実施形態において、前記別の治療剤は、抗PD-1抗体を含む。別の実施形態において、前記別の治療剤は、抗PD-L1抗体を含む。
上記のように、PD-1は、末梢寛容の維持において重要な役割を有するものと認識されている。PD-1は、未感作T細胞、B細胞及びNKT細胞で中等度に発現され、リンパ球、単球及び骨髄性細胞上のT細胞及びB細胞受容体シグナル伝達によって増加する(Sharpe et al., Nature Immunology (2007);8:239-245)。
PD-1に対する二つの公知のリガンド、PD-L1(B7-H1)及びPD-L2(B7-DC)が、各種組織で生じるヒトがんで発現される。例えば、卵巣がん、腎臓がん、結腸直腸がん、膵臓がん及び肝臓がんの大規模サンプルセットにおいて、そしてメラノーマにおいて、PD-L1発現は、その後の処置にかかわらず、予後不良及び全生存期間の低減と相関することが示された(Dong et al.,Nat Med. 8(8):793-800(2002);Yang et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 49:2518-2525(2008);Ghebeh et al. Neoplasia 8:190-198(2006);Hamanishi et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 104:3360-3365(2007);Thompson et al.,Cancer 5:206-211(2006);Nomi et al.,Clin.Cancer Research 13:2151-2157(2007);Ohigashi et al.,Clin.Cancer Research 11:2947-2953;Inman et al.,Cancer 109:1499-1505(2007);Shimauchi et al. Int.J.Cancer 121:2585-2590(2007);Gao et al. Clin.Cancer Research 15:971-979(2009);Nakanishi J.Cancer Immunol Immunother. 56:1173-1182(2007);及びHino et al.,Cancer 00:1-9(2010))。
同様に、腫瘍浸潤性リンパ球上でのPD-1発現は、乳がん及びメラノーマ中の機能障害T細胞を特徴付けること(Ghebeh et al,BMC Cancer. 2008 8:5714-15(2008);及びAhmadzadeh et al.,Blood 114:1537-1544(2009))、並びに、腎臓がんにおける予後不良と相関することが見出された(Thompson et al.,Clinical Cancer Research 15:1757-1761(2007))。それゆえに、PD-L1を発現する腫瘍細胞は、T細胞活性化を減弱し、免疫サーベイランスを回避するためにPD-1を発現するT細胞と相互作用し、それによって腫瘍に対する免疫応答障害に寄与することが提唱されている。
PD-1系を標的とする免疫チェックポイント治療は、複数のヒトのがんにおいて臨床応答に画期的な改良をもたらした(Brahmer et al.,N Engl J Med 2012, 366:2455-65;Garon et al. N Engl J Med 2015,372:2018-28;Hamid et al.,N Engl J Med 2013,369:134-44;Robert et al.,Lancet 2014,384:1109-17;Robert et al.,N Engl J Med 2015,372:2521-32;Robert et al.,N Engl J Med 2015,372:320-30;Topalian et al.,N Engl J Med 2012,366:2443-54;Topalian et al.,J Clin Oncol 2014,32:1020-30;及びWolchok et al.,N Engl J Med 2013,369:122-33)。
「PD-1拮抗薬」は、がん細胞上に発現したPD-L1が免疫細胞(T細胞、B細胞又はNKT細胞)上に発現したPD-1に結合することを遮断する、好ましくはがん細胞上に発現したPD-L2が免疫細胞に発現したPD-1に結合することをも遮断する任意の化学物質又は生物学的分子を意味する。PD-1及びそのリガンドの別名又は同義語としては:PD-1についてPDCD1、PD1、CD279及びSLEB2;PD-L1についてPDCD1L1、PDL1、B7H1、B7-4、CD274及びB7-H;並びにPD-L2についてPDCD1L2、PDL2、B7-DC、Btdc及びCD273を含む。ヒトの個体が処置される本発明の処置方法、薬剤及び使用のいずれにおいても、PD-1拮抗薬はヒトPD-L1のヒトPD-1への結合を遮断し、好ましくはヒトPD-L1及びPD-L2の両方のヒトPD-1への結合を遮断する。ヒトPD-1のアミノ酸配列は、NCBI Locus No.:NP_005009中に見出すことができる。ヒトPD-L1及びPD-L2のアミノ酸配列は、それぞれNCBI Locus No.:NP_054862及びNP_079515中に見出すことができる。
本発明の治療方法、医薬及び使用のいずれかにおいて有用なPD-1拮抗薬には、モノクローナル抗体(mAb)、又はそれの抗原結合性断片などがあり、それらはPD-1又はPD-L1に特異的に結合し、好ましくはヒトPD-1又はヒトPD-L1に特異的に結合する。mAbは、ヒト抗体、ヒト化抗体又はキメラ抗体であり得て、ヒト定常領域を包含し得る。いくつかの実施形態において、ヒト定常領域は、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4の定常領域よりなる群から選択され、好ましい実施形態において、ヒト定常領域は、IgG1又はIgG4の定常領域である。いくつかの実施形態において、抗原結合性断片は、Fab、Fab′-SH、F(ab′)2、scFv及びFv断片よりなる群から選択される。PD-1拮抗薬の例には、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、Merck &Co., Inc.,Kenilworth, NJ, USA)などがあるが、これに限定されるものではない。「ペンブロリズマブ」(以前はMK-3475、SCH900475及びランブロリズマブとして知られており、「ペンブロ(pembro)」と称される場合がある)は、WHO Drug Information, Vol. 27, No.2, pp.161-162(2013)に記載されている構造を有するヒト化IgG4 mAbである。PD-1拮抗薬の別の例には、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、Bristol-Myers Squibb Company, Princeton, NJ, USA)、アテゾリズマブ(MPDL3280A;TECENTRIQ(登録商標)、Genentech, San Francisco, CA, USA)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標)、Astra Zeneca Pharmaceuticals, LP, Wilmington, DE)、及びアベルマブ(BAVENCIO(登録商標)、Merck KGaA, Darmstadt, Germany及びPfizer, Inc., New York, NY)などがある。
ヒトPD-1に結合し、本発明の治療方法、医薬品及び使用で有用なモノクローナル抗体(mAb)の例が、US7488802、US7521051、US8008449、US8354509、US8168757、WO2004/004771、WO2004/072286、WO2004/056875、及びUS2011/0271358に記載されている。
ヒトPD-L1に結合し、本発明の治療方法、医薬品及び使用で有用なmAbの例が、WO2013/019906、W02010/077634A1及びUS8383796に記載されている。本発明の治療方法、医薬品及び使用で有用な具体的な抗ヒトPD-L1 mAbには、MPDL3280A、BMS-936559、MEDI4736、MSB0010718C及びWO2013/019906の配列番号24及び配列番号21それぞれの重鎖及び軽鎖可変領域を含む抗体などがある。
本発明の治療方法、医薬品及び使用のいずれかにおいて有用な他のPD-1拮抗薬には、PD-1又はPD-L1に特異的に結合するイムノアドヘシン、好ましくはヒトPD-1又はヒトPD-L1に特異的に結合する、例えば免疫グロブリン分子のFc領域のような定常領域と融合したPD-L1又はPD-L2の細胞外又はPD-1結合部分を含有する融合タンパク質などがある。PD-1に特異的に結合するイムノアドヘシン分子の例は、WO2010/027827及びWO2011/066342中に記載されている。本発明の治療方法、医薬品及び使用においてPD-1拮抗薬として有用な特異的融合タンパク質には、ヒトPD-1に結合するPD-L2-FC融合タンパク質であるAMP-224(B7-DCIgとしても知られる)などがある。
従って、1実施形態は、処置を必要とする対象者に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、がんの治療方法を提供する。そのような実施形態において、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、及びPD-1拮抗薬は、同時に又は順次に投与される。
この実施形態によるそのようながんの具体的な非限定的例には、メラノーマ(例えば、切除不能又は転移性メラノーマ)、頭頸部がん(例えば、再発性若しくは転移性頭頸部扁平上皮がん(HNSCC))、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、尿路上皮癌、胃がん、子宮頸がん、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)がん、非小細胞肺がん、肝細胞癌、明細胞腎臓がん、結腸直腸がん、乳がん、肺扁平上皮がん、基底癌、肉腫、膀胱がん、子宮内膜がん、膵臓がん、肝臓がん、消化管がん、多発性骨髄腫、腎臓がん、中皮腫、卵巣がん、肛門がん、胆道がん、食道がん、及び唾液腺がんなどがある。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含むがんの治療方法が提供され、当該がんは、切除不能又は転移性メラノーマ、再発性若しくは転移性頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、尿路上皮癌、胃がん、子宮頸がん、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)がん、非小細胞肺がん、肝細胞癌から選択される。一つのそのような実施形態において、薬剤はPD-1拮抗薬である。一つのそのような実施形態において、薬剤はペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤はニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤はアテゾリズマブである。
ペンブロリズマブは、the Prescribing Information for KEYTRUDA(商標名)(Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, NJ USA;最初の米国承認2014、更新2018年11月)に記載のように、切除不能又は転移性メラノーマ患者の治療のため、及び再発性若しくは転移性頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、尿路上皮癌、胃がん、子宮頸がん、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)がん、非小細胞肺がん、及び肝細胞癌のある種の患者の治療のために米国FDAによって承認されている。別の実施形態において、処置を必要とする人に対して、ペンブロリズマブと組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含むがんの治療方法が提供され、前記がんは、切除不能又は転移性メラノーマ、再発性若しくは転移性頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、尿路上皮癌、胃がん、子宮頸がん、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)がん、非小細胞肺がん、及び肝細胞癌から選択される。
別の実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含むがんの治療方法が提供され、前記がんは、メラノーマ、非小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)、ホジキンリンパ腫、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫、尿路上皮癌、高頻度マイクロサテライト不安定性がん、胃がん、メルケル細胞癌、肝細胞癌、食道がん及び子宮頸がんから選択される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、PD-1拮抗薬である。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、デュルバルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アベルマブである。
別の実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含むがんの治療方法が提供され、前記がんは、メラノーマ、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、頭頸部がん、膀胱がん、乳がん、消化管がん、多発性骨髄腫、肝細胞がん、リンパ腫、腎臓がん、中皮腫、卵巣がん、食道がん、肛門がん、胆道がん、結腸直腸がん、子宮頸がん、甲状腺がん、及び唾液腺がんから選択される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、PD-1拮抗薬である。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、デュルバルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アベルマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、切除不能又は転移性メラノーマの治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、再発性若しくは転移性頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)の治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)の治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、尿路上皮癌の治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、胃がんの治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、子宮頸がんの治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫の治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)がんの治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、非小細胞肺がんの治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
1実施形態において、処置を必要とする人に対して、PD-1拮抗薬と組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む、肝細胞癌の治療方法が提供される。一つのそのような実施形態において、薬剤は、ペンブロリズマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、ニボルマブである。別のそのような実施形態において、薬剤は、アテゾリズマブである。
別の実施形態において、前記別の治療剤は、A2a又はA2b受容体阻害剤以外の少なくとも一つの免疫修飾物質である。免疫修飾物質の非限定的な例には、CD40L、B7、B7RP1、抗CD40、抗CD38、抗ICOS、4-IBBリガンド、樹状細胞がんワクチン、IL2、IL12、ELC/CCL19、SLC/CCL21、MCP-1、IL-4、IL-18、TNF、IL-15、MDC、IFN-a/-13、M-CSF、IL-3、GM-CSF、IL-13、抗IL-10及びインドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)阻害剤などがある。
別の実施形態において、前記別の治療剤は、放射線療法を含む。そのような放射線療法には、限局照射療法及び全身照射療法などがある。
別の実施形態において、前記別の治療剤は、少なくとも一つの化学療法剤である。本発明の化合物との併用に想到される化学療法剤の非限定的な例には、ペメトレキセド、アルキル化剤(例えば、ナイトロジェン・マスタード類、例えばクロラムブシル、シクロホスファミド、イソファミド、メクロレタミン、メルファラン及びウラシルマスタード;アジリジン類、例えばチオテパ;メタンスルホン酸エステル類、例えばブスルファン;ヌクレオシド類縁体(例えば、ゲムシタビン);ニトロソ尿素類、例えばカルムスチン、ロムスチン及びストレプトゾシン;トポイソメラーゼ1阻害剤(例えば、イリノテカン);白金錯体、例えばシスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチン;生体還元性アルキル化剤、例えばマイトマイシン、プロカルバジン、ダカルバジン及びアルトレタミン);アントラサイクリンに基づく療法(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン及びイダルビシン);DNA鎖切断剤(例えば、ブレオマイシン);トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、アムサクリン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ドキソルビシン、エトポシド及びテニポシド);DNA副溝結合剤(例えば、プリカミジン(plicamydin));代謝拮抗薬(例えば、葉酸拮抗薬、例えばメトトレキサート及びトリメトレキサート;ピリミジン拮抗薬、例えばフルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、CB3717、アザシチジン、シタラビン及びフロクスウリジン;プリン拮抗薬、例えばメルカプトプリン、6-チオグアニン、フルダラビン、ペントスタチン;アスパラギナーゼ;並びにリボヌクレオチドレダクターゼ阻害薬、例えばヒドロキシ尿素);チューブリン相互作用剤(例えば、ビンクリスチン、エストラムスチン、ビンブラスチン、ドセタキソール(docetaxol)、エポチロン誘導体、及びパクリタキセル);ホルモン剤(例えば、エストロゲン;結合型エストロゲン;エチニルエストラディオール;ジエチルスチルベステロール;クロロトリアニセン;イデネストロール(idenestrol);プロゲスチン類、例えばヒドロキシプロゲステロンカプロエート、メドロキシプロゲステロン及びメゲストロール;並びにアンドロゲン類、例えばテストステロン、プロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン及びメチルテストステロン);副腎コルチコステロイド類(例えば、プレドニゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン及びプレドニゾロン);黄体形成ホルモン放出剤又はゴナドトロピン放出ホルモン拮抗薬(例えば、酢酸ロイプロリド及び酢酸ゴセレリン);並びに抗ホルモン抗原(例えば、タモキシフェン、抗アンドロゲン剤、例えばフルタミド;並びに抗副腎性薬剤、例えばミトタン及びアミノグルテチミド)などがある。
別の実施形態において、前記別の治療剤は、少なくとも一つのシグナル伝達阻害剤(STI)である。シグナル伝達阻害剤の非限定的な例には、BCR/ABLキナーゼ阻害剤、上皮細胞増殖因子(EGF)受容体阻害剤、HER-2/neu受容体阻害剤、及びファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(FTI)などがある。
別の実施形態において、前記別の治療剤は、少なくとも一つの抗感染剤である。抗感染剤の非限定的例には、サイトカイン類などがあり、それの非限定的な例には、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)及びflt3-リガンドなどがある。
別の実施形態において、本発明は、C型肝炎ウィルス(HCV)、ヒト・パピローマウィルス(HPV)、サイトメガロウィルス(CMV)、エプスタイン・バー・ウィルス(EBV)、水痘帯状疱疹ウィルス、コクサッキーウィルス、及びヒト免疫不全ウィルス(HIV)など(これらに限定されるものではない)のウィルス感染(例えば、慢性ウィルス感染)の治療若しくは予防方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、感染障害の治療方法であって、処置を必要とする対象者に対して、ワクチンと組み合わせて有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態において、前記ワクチンは、抗ウィルスワクチン、例えば抗HTVワクチンである。使用が想定される他の抗ウィルス剤には、抗HIV、抗HPV、抗HCV、抗HSV剤などがある。他の実施形態において、前記ワクチンは、結核又はマラリアに対して有効である。さらに他の実施形態において、前記ワクチンは、腫瘍ワクチン(例えば、メラノーマに対して有効なワクチン)であり;前記腫瘍ワクチンは、顆粒球-マクロファージ刺激因子(GM-CSF)を発現するようにトランスフェクションされた遺伝子組換え腫瘍細胞又は遺伝子組換え細胞系などの遺伝子組換え腫瘍細胞又は遺伝子組換え細胞系を含むことができる。別の実施形態において、前記ワクチンには、1以上の抗原性ペプチド及び/又は樹状細胞などがある。
別の実施形態において、本発明は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、及び少なくとも一つの別の治療剤を投与することによる、感染の治療を提供し、本発明の化合物(若しくはそれの薬学的に許容される塩)及び別の治療剤の両方の投与後に観察される感染の症状が、いずれか単独で投与した後に観察される感染の同じ症状より改善される。一部の実施形態において、観察される感染の症状は、ウィルス負荷の低下、CD4+T細胞カウントの増加、日和見感染の低減、生存時間の延長、慢性感染の根絶、又はこれらの組み合わせであることができる。
定義
本明細書で使用される場合、別断の断りがない限り、下記の用語は、下記の意味を有する。
本明細書における文、図式、実施例、構造式及びいずれかの表中で満たされていない価数は、価数を満たすだけの数の水素原子又は複数の水素原子を有するものと仮定される。
可変要素が、いずれかの部分において、又は本発明のいずれかの化合物において複数回出現する場合(例えば、アリール、複素環、N(R)2)、各存在についてのその可変要素を規定する部分の選択は、各可変要素の定義において別段の断りがない限り、他の全ての存在でのその定義から独立している。
本明細書で使用される場合、別段の断りがない限り、「A2a受容体拮抗薬」(等価には、A2a拮抗薬)及び/又は「A2b受容体拮抗薬」(等価には、A2b拮抗薬)という用語は、本明細書に記載の手順に従ってアッセイした場合に、A2a及び/又はA2b受容体それぞれに関して約1μM未満の効力(IC50)を示す化合物を意味する。好ましい化合物は、他のアデノシン受容体(例えば、A1、又はA3)と比較してA2a受容体及び/又はA2b受容体に対する拮抗に少なくとも10倍の選択性を示す。
本明細書に記載のように、別段の断りがない限り、治療における化合物の使用は、他の賦形剤を含む製剤の成分として通常提供される化合物のある量を、薬剤投与間の時間間隔にわたって少なくとも一つの医薬活性型の化合物の少なくとも治療的血清レベルを提供及び維持する量の一定分量及び時間間隔で投与することを意味する。
組成物を含む成分の数に関して使用される「少なくとも一つ」という表現、例えば「少なくとも一つの医薬賦形剤」は、指定の群の一つの構成員ーが組成物中に存在し、複数がさらに存在し得ることを意味する。組成物の成分は、代表的には、組成物に添加される単離された純粋な物質の小分け量であり、ここで組成物に添加される単離物質の純度レベルは、その種類の試薬に通常許容される純度レベルである。
化合物上の置換基又は医薬組成物の成分に関して使用されるか否かに拘わらず、「1以上の」という表現は、「少なくとも一つ」と同じことを意味する。
「同時に」及び「同時期に」はいずれも、それらの意味において、(1)時間的に同時に(例えば同時点で);及び(2)異なる時間であるが、共通の治療スケジュールの経過内に、という意味を含む。
「連続して」は、あるものが他のものに続くことを意味する。
「順次」は、各別薬剤の投与間で、効力期間が生じるのを待つ、治療剤の連続投与を指す。すなわち、一つの成分の投与後に、第一の成分後の有効期間後に、次の成分を投与するということであり;有効期間は、第一の成分の投与から効果が実現する時間量である。
「有効量」又は「治療的有効量」は、本明細書に記載の疾患又は状態を処置又は阻害する上で有効であることから、所望の治療、改善、阻害若しくは予防効果を生じさせる少なくとも一つの本発明の化合物、又は少なくとも一つの本発明の化合物を含む組成物の量の提供を述べるものである。例えば、任意に1以上の別の薬剤と組み合わせて1以上の本発明の化合物で本明細書に記載のがんを処置するにおいて、「有効量」(又は「治療上有効量」)は、例えば、その状態に罹患している患者の薬力学的マーカー若しくは臨床評価の分析によって決定可能である、状態を管理、緩和、改善若しくは処置する、又はその状態が原因の1以上の症状を緩和、改善、軽減若しくは根絶するのに適した応答、及び/又はその状態の長期安定化などの、前記疾患、状態若しくは障害に罹患している患者において治療応答を生じさせる、少なくとも一つの本発明の化合物の量を提供することを意味する。
「患者」及び「対象者」は、動物、例えば哺乳動物(例えばヒト)を意味し、好ましくはヒトである。
「プロドラッグ」は、例えばイン・ビボで血液中での加水分解によって、急速に親化合物に変換される化合物を意味し、例えば、本発明の化合物のプロドラッグの本発明の化合物への、又はそれの塩への変換である。詳細な議論が、T. Higuchi and V. Stella, Pro-drugs as Novel Delivery Systems, Vol.14 of the A. C. S. Symposium Series及びEdward B. Roche, ed. ,Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987にあり、これらの文献はいずれも参照によって本明細書に組み込まれるものである。本発明の範囲は、本発明の新規化合物のプロドラッグを含むものである。
「置換された」という用語は、置換基(又は、置換基のリストが具体的に列挙されない場合は、本願の他の箇所で特定されている置換基)として列挙される部分の1以上が、その置換基が結合している特定の種類の基質についてのものであることを意味し、ただし、このような置換は、基質で示される結合配置における原子についての通常の価数規則を超えず、そして置換の最終結果によって、安定な化合物が提供され、即ち、そのような置換は、互いにジェミナル若しくは隣接して位置する相互に反応性の置換基を有する化合物を提供するものではなく、その置換は、反応混合物からの有用な純度までの単離に耐えるだけの堅牢性を有する化合物を提供する。
ある部分による適宜の置換が記述されている(例えば「置換されていてもよい」)場合、この用語は、置換が存在する場合、指定の基質についての任意の置換基としてリストアップされている列挙された(又は初期設定の)部分が、本明細書中で提示される「置換された」の定義に従って、通常は初期設定の置換基より占有される結合位置で基質上に存在し得ることを意味し、例えばアルキル鎖上の水素原子が、任意の置換基のうちの一つによって置換されていることができる。
「アルキル」は、1~10個の炭素原子を含む直鎖若しくは分岐であることができる脂肪族炭化水素基を意味する。「(C1-C6)アルキル」は、直鎖若しくは分枝であってよく、1~6個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。分岐とは、メチル、エチル若しくはプロピルなどの1以上の低級アルキル直鎖アルキル鎖に結合していることを意味する。アルキル基の非限定的な例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、及びt-ブチルなどがある。
「ハロアルキル」は、アルキル上の1以上の水素原子(各使用可能な水素原子最大数及びそれを含む)がハロゲン原子によって置き換わっている上記で定義のアルキルを意味する。当業者には理解されるように、本明細書で使用される場合の「ハロ」又は「ハロゲン」は、クロロ(Cl)、フルオロ(F)、ブロモ(Br)及びヨード(I)を含むことを意図したものである。クロロ(Cl)及びフルオロ(F)ハロゲンが一般に好ましい。
「アリール」は、6~14個の炭素原子、好ましくは6~10個の炭素原子を含む芳香族単環式若しくは多環式環系を意味する。アリール基は、同一であるか異なる本明細書で定義の通りである1以上の「環系置換基」によって置換されていても良い。好適なアリール基の非限定的な例には、フェニル及びナフチルなどがある。「単環式アリール」はフェニルを意味する。
「ヘテロアリール」は、5~14個の環原子、好ましくは5~10個の環原子を含み、これら環原子のうちの1以上が、炭素以外の元素、例えば窒素、酸素又は硫黄(単独又は組み合わせて)である、芳香族単環式又は多環式の環系を意味する。好ましいヘテロアリールは、5~6個の環原子を含有する。「ヘテロアリール」は、1以上の「置換基」で必要に応じて置換されていることができ、それらの置換基は、同じでも異なっていてもよく、本明細書中に定義された通りである。ヘテロアリール根名の前にある接頭辞、アザ、オキサ又はチアは、少なくとも窒素、酸素又は硫黄原子が、それぞれ環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、対応するN-オキシドへと必要に応じて酸化することができる。「ヘテロアリール」はまた、上記に定義されたアリールに縮合、上記に定義されたヘテロアリールを含み得る。適切なヘテロアリールの非限定的な例として、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル(別称として、チオフェニルとも称することができる)、ピリミジニル、ピリドン(N-置換ピリドンを含む)、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、オキシインドリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4-トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。「ヘテロアリール」という用語はまた、部分的に飽和したヘテロアリール部分、例えば、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリルなどを指す。「単環式ヘテロアリール」という用語は、上記のヘテロアリールの単環式版を指し、1~4個の環ヘテロ原子を含む4~7員単環式ヘテロアリール基などがあり、前記環ヘテロ原子は独立にN、O及びSそしてそれらのオキサイドからなる群から選択される。親部分への結合箇所は、いずれか使用可能な環炭素原子又は環ヘテロ原子に対してである。単環式ヘテロアリール部分の例には、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリドネイル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル(例えば、1,2,4-チアジアゾリル)、イミダゾリル及びトリアジニル(例えば、1,2,4-トリアジニル)並びにこれらのオキサイドなどがあるが、これらに限定されるものではない。
「シクロアルキル」は、3~10個の炭素原子、好ましくは3~6個の炭素原子を含む、非芳香族完全飽和単環式又は多環式の環系を意味する。シクロアルキルは、1以上の「置換基」で必要に応じて置換されていることができ、この置換基は、同じでも異なっていてもよく、本明細書に記載の通りである。単環式シクロアルキルは、本明細書に記載のシクロアルキル部分の単環式版を指す。好適な単環式のシクロアルキルの非限定的な例として、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。多環式シクロアルキルの非限定的な例として、[1,1,1]-ビシクロペンタン、1-デカリニル、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。
「複素環アルキル」(又は「複素環(ヘテロシクリル)」)は、3~10個の環原子、好ましくは5~10個の環原子を含む非芳香族飽和単環式又は多環式環系であって、その環系中の原子の1以上が炭素以外の元素、例えば窒素、酸素若しくは硫黄単独又は組み合わせであるものを意味する。隣接する酸素及び/又は硫黄原子は、環系中には存在しない。好ましい複素環アルキル基は4、5又は6個の環原子を含む。複素環根名前の接頭語アザ、オキサ又はチアは、それぞれ少なくとも窒素、酸素又は硫黄原子が環原子として存在することを意味する。複素環中のいずれの-NHも、例えば-N(Boc)、-N(CBz)、-N(Tos)基などとして保護されて存在していることができ、そのような保護も本発明の一部と考えられる。複素環は、本明細書に記載の同一又は異なっていても良い1以上の置換基によって置換されていても良い。複素環の窒素又は硫黄原子は、酸化されて相当するN-オキサイド、S-オキサイド又はS,S-ジオキサイドとなっていても良い。従って、本明細書に記載の一般構造中の可変要素の定義で見られる場合の「オキサイド」という用語は、相当するN-オキサイド、S-オキサイド又はS,S-ジオキサイドを指す。「複素環」は、同一炭素原子上の二つの使用可能な水素が=Oに置き換わっている環も含む(即ち、複素環は、環中にカルボニル基を有する環を含む。)。そのような=O基は、本明細書において「オキソ」と称することができる。そのような部分の1例は、ピロリジノン(又はピロリドン):
である。本明細書で使用される場合、「単環式複素環アルキル」という用語は、本明細書に記載の複素環アルキル部分の単環式版を指し、1~4個の環ヘテロ原子を含む4~7員単環式複素環アルキル基を含み、その環ヘテロ原子は独立にN、N-オキサイド、O、S、S-オキサイド、S(O)及びS(O)
2からなる群から選択される。親部分への結合箇所は、いずれか利用可能な環炭素又は環ヘテロ原子である。単環式複素環アルキル基の非限定的な例には、ピペリジル、オキセタニル、ピロリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4-ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、β-ラクタム、γ-ラクタム、δ-ラクタム、β-ラクトン、γ-ラクトン、δ-ラクトン、及びピロリジノン、及びこれらのオキサイドなどがある。低級アルキル置換されたオキセタニルの非限定的例には、下記の部分:
などがある。
留意すべき点として、本発明のヘテロ原子含有環系において、N、O又はSに隣接する炭素原子上のヒドロキシル基はなく、そして別のヘテロ原子に隣接する炭素上にN基やS基はない。
、2及び5とマークされた炭素に直接結合した-OHはない。
は通常は、例えば(R)-及び(S)-立体化学を含む可能な異性体の混合物又はそれのどちらかを示す。例えば:
の両方を含むことを意味する。
は、化合物の残りの部分への結合箇所を示す。例えば、
などの環系中に引かれた線は、示された線(結合)が、置換可能な環原子のいずれにも結合可能であることを示している。
「オキソ」は、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環、ヘテロシクレニル、又は本明細書に記載の他の環、例えば下記のものにおける環炭素に二重結合した酸素原子と定義される。
当業界で公知のように、結合の末端に何らの部分も描かれていない特定の原子から引き出された結合は、別段の断りがない限り、その結合を介してその原子に結合したメチル基を示す。例えば、
を表す。
1以上の本発明の化合物は、溶媒和物として存在していても良く、又は溶媒和物に変換されても良い。溶媒和物の製造は公知である。従って、例えば、M. Caira et al, J. Pharmaceutical Sci., 93(3), 601-611 (2004)には、酢酸エチル中並びに水からの抗真菌剤フルコナゾールの溶媒和物の製造が記載されている。溶媒和物及び半溶媒和物、例えば水和物(溶媒が水であるか、水系である。)などの同様の製造が、E. C. van Tonder et al, AAPS PharmSciTech., 5(1), article 12(2004);及びA. L. Bingham et al, Chem. Commun., 603-604(2001)に記載されている。代表的な非限定的プロセスでは、環境温度より高い温度で本発明の化合物を所望量の所望の溶媒(例えば、有機溶媒、水系溶媒、水又はそれらの2以上の混合物)に溶かし、逆溶媒の存在下又は非存在下に、結晶を生成するだけの速度で溶液を冷却し、次に標準的な方法によって単離する。例えばI.R.スペクトル測定などの分析技術によって、溶媒和物(又は、結晶形に水が組み込まれている場合には水和物)としての結晶中での溶媒(水など)の存在が示される。
化合物についての「精製された」、「精製された形で」又は「単離及び精製された形で」という用語は、合成プロセスから、又は天然供給源から、又はこれらの組合せから単離された後の、前記化合物の物理的状態を指す。従って、化合物についての「精製された」、「精製された形で」又は「単離及び精製された形で」という用語は、本明細書中に記載されているか又は当業者に周知の1以上の精製方法から、そして本明細書中に記載若しくは当業者に周知の標準的分析技術により特徴づけられるのに十分な純度で得られた後の、前記化合物の物理的状態を指す。
本発明はまた、通常の技術によって得られる単離及び精製形態の本発明の化合物も含む。本発明の化合物、並びにそれの塩、溶媒和物及びプロドラッグの多形形態は、本発明に含まれるものとする。ある種の本発明の化合物は、異なる異性体型(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体)で存在し得る。本発明の化合物は、純粋な形態及びラセミ混合物などの2以上の混合物の両方で、全てのそれの異性体型を含むものである。
同様に、別段の断りがない限り、互変異性を示す化合物のいずれかの互変異型の構造表示の提供は、その化合物のそのような全ての互変異型を含むものである。従って、本発明の化合物、それの塩、及びそれらの溶媒和物及びプロドラッグが、異なる互変異型で又はそのような形態の間での平衡の形態で存在し得る場合、当該化合物の全てのそのような形態は、本発明によって包含され、本発明の範囲に含まれる。そのような互変異体の例には、ケトン/エノール互変異型、イミン-エナミン互変異型、及び例えば下記部分などのヘテロ芳香族型などがあるが、これらに限定されるものではない。
実施例中にある反応図式が1以上の立体中心を有する化合物を用いている場合、それらの立体中心は、下記で示したように星印で示される。
従って、上記の描画は、次の異性体対:(i)トランス異性体((2R,7aS)-2-メチルヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-7a-イル)メタンアミン(化合物ABC-1)及び((2S,7aR)-2-メチルヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-7a-イル)メタンアミン(化合物ABC-2);及び(ii)シス異性体((2R,7aR)-2-メチルヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-7a-イル)メタンアミン(化合物ABC-3)及び((2S,7aS)-2-メチルヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-7a-イル)メタンアミン(化合物ABC-4)からなる。
本発明の化合物の全ての立体異性体(本発明の化合物の塩及び溶媒和物並びにそれらのプロドラッグを含む)、例えば、本発明の化合物に存在する不斉炭素ゆえに存在し得るものなど、及び(不斉炭素の非存在下でも存在し得る)エナンチオマー型、回転異性体型、アトロプ異性体及びジアステレオマー型などは、本発明の範囲に包含されるものと想定される。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば実質的に他の異性体を含まない純粋な形態で単離することができるか、2以上の立体異性体の混合物として、又はラセミ体として単離することができる。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsによって定義のS又はR立体配置を有することができる。「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」などの用語の使用は、本発明の化合物の単離されたエナンチオマー、立体異性体の対若しくは群、回転異性体、互変異体又はラセミ体の塩、溶媒和物及びプロドラッグに等しく適用されるものとする。
ジアステレオマー混合物は、公知の方法によって、例えばキラルクロマトグラフィー及び/又は分別結晶によって、それらの物理化学的相違に基づいて、それらの個々のジアステレオマーに分離することができ、化合物の簡単な構造表示は、その化合物の全てのジアステレオマーを想到するものである。公知のように、適切な光学活性化合物(例えばキラルアルコール又はモッシャー酸クロリドなどのキラル補助剤)との反応によりエナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々の単離ジアステレオマーを相当する精製エナンチオマーに変換する(例えば、加水分解する)ことによって、エナンチオマーを分離することもできる。
本明細書で用いられているように、本発明の化合物の塩は、無機及び/又は有機酸によって形成される酸性塩、無機及び/又は有機塩基によって形成される塩基性塩、例えば化合物が塩基性部分、例えば窒素原子、例えばアミン、ピリジン若しくはイミダゾールなど(これらに限定されるものではない)、及び酸性部分、例えばカルボン酸(それに限定されるものではない)の両方を含む両性イオン特性を含む形成された塩であるか否かを問わず、本明細書に記載の本発明の化合物の範囲に含まれる。塩基性(又は酸性)医薬化合物からの医薬として有用な塩の形成については、例えば、S. Berge et al., Journal of Pharmaceutical Sciences (1977) 66(1)1-19;P. Gould, International J. of Pharmaceutics(1986) 33 201-217;Anderson et al., The Practice of Medicinal Chemistry(1996), Academic Press, New York;The Orange Book (Food & Drug Administration,Washington, D.C. それらのウェブサイト上);及びP. Heinrich Stahl, Camille G. Wermuth(Eds.), Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use, (2002) Int′l. Union of Pure and Applied Chemistry, pp.330-331により論じられている。これらの開示内容は、参照により本明細書中に組み込まれる。
本発明は、全ての利用可能な塩、例えば、医薬製剤の製造で使用するのに安全であると一般に認識されている塩及び当業界の通常の技術の範囲内で現在形成可能であり、後に医薬製剤の製造で使用するのに「一般に安全と認識されている」と分類されるもの、本明細書で「医薬として許容される塩」と称されるものを想定するものである。医薬として許容される酸付加塩の例には、トリフルオロ酢酸塩を含む酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、二硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩(本明細書で挙げられたものなど)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩とも称される)、ウンデカン酸塩などがあるが、これらに限定されるものではない。
医薬として許容される塩基性塩の例には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウム、リチウム及びカリウム塩など、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム及びマグネシウム塩、アルミニウム塩、亜鉛塩など、有機塩基(例えば有機アミン)、例えばベンザチン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ヒドラバミン(N,N-ビス(デヒドロアビエチル(abietyl))エチレンジアミンを用いて形成)、N-メチル-D-グルカミン、N-メチル-D-グルカミド、t-ブチルアミン、ピペラジン、フェニルシクロヘキシル-アミン、コリン、トロメタミンなどとの塩、及びアルギニン、リジンなどのアミノ酸との塩などがあるが、これらに限定されるものではない。塩基性窒素含有基は、アンモニウムイオンに変換され得るか、又は、低級アルキルハロゲン化物(例えばメチル、エチル、プロピル及びブチルクロリド、ブロミド及びヨージド)、ジアルキルサルフェート(例えばジメチル、ジエチル、ジブチル及びジアミルサルフェート)、長鎖ハロゲン化物(例えばデシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリルクロリド、ブロミド及びヨージド)、アリールアルキルハロゲン化物(例えばベンジル及びフェネチルブロミド)などの薬剤で四級化され得る。
全てのこのような酸及び塩基性塩は、本発明の範囲内の医薬として許容される塩であるものとし、全ての酸及び塩基塩が、本発明の範囲に関して、相当する化合物の遊離型と均等であると考えられる。
「保護された」と称される化合物における官能基は、その基が、保護された化合物が分子の別の領域を修飾するための特定の反応条件に供される際に保護された部位において望ましくない副反応を防止するように修飾された形態であることを意味する。好適な保護基は公知であり、標準的な著述、例えば、T. W. Greene et al., Protective Groups in organic Synthesis(1991), Wiley, New Yorkを参照することによってわかる通りである。
本発明の化合物において、原子は、その自然な同位体存在度を示すものであってもよく、1種類以上の原子において、同じ原子番号を有するが原子量又は質量数が、自然界に主として見られる原子量又は質量数と異なる特定の同位体を人為的に富化してもよい。本発明は、本発明の化合物の適当なあらゆる同位体異型を含むことを意図する。例えば、水素(H)の異なる同位体形態としては、プロチウム(1H)と重水素(2H)が挙げられる。プロチウムは、自然界に主として見られる水素同位体である。重水素の富化により、特定の治療上の利点(イン・ビボ半減期の増大若しくは必要投薬量の低減など)がもたらされ得るか、又は生物学的試料の特性評価のための標準として有用な化合物が提供され得る。同位体富化された本発明の化合物は、必要以上に実験を行なうことなく、当業者によく知られた慣用的な手法によって、又は本明細書の図式及び実施例に記載のものと同様のプロセスによって、適切な同位体富化試薬及び/又は中間体を用いて製造することができる。
本発明はまた、本化合物の形態における1以上の原子の統計的に有意なパーセントが、自然界で通常見られる最も豊富な同位体の原子質量若しくは質量数と異なる原子質量若しくは質量数を有する原子によって置き換わっていることで、本発明の化合物中に存在するその同位体の天然の存在量が変化しているという事実を除けば、本明細書に列挙されたものと構造的に同一である、同位体標識された本発明の化合物も包含する。本発明の化合物に優先的に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、ヨウ素、フッ素及び塩素の同位体などがあり、例えば、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、及び36Cl、123I及び125Iがあるが、これらに限定されるものではない。公知の手段によって他の同位体も組み込むことが可能であることは明らかであろう。
ある種の同位体標識された本発明の化合物(例えば3H、11C及び14Cで標識されたもの)は、各種公知の技術を用いる化合物及び/又は基質組織分布アッセイにおいて特に有用であると認識されている。トリチウム化(すなわち3H)及び炭素-14(すなわち14C)同位体が、それらの製造及び検出の容易さにより特に好ましい。さらに、天然に豊富な同位体をより重い同位体で置換すること、例えばプロチウムの重水素(すなわち2H)による置換は、代謝安定性の向上(例えばイン・ビボ半減期延長又は必要用量の低減)による一定の治療的利点を提供することができることから、一部の状況においては好ましいものであり得る。同位体標識された本発明の化合物は、一般に、下記の本明細書における反応図式及び/又は実施例に開示されるものと類似の手順に従うことで、非同位体標識試薬に代えて適切な同位体標識試薬を使用することで、又はそのような「標識」反応用に特に製造された本発明の化合物に対する適切に製造された前駆体の公知の反応によって製造することができる。そのような化合物も本発明に含まれる。
「組成物」という用語は、指定量で指定成分を含む製造物及び指定量での指定成分の組み合わせから直接又は間接的に得られる製造物を包含するものとする。
「医薬組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、医薬的に不活性な賦形剤とともに、1以上(例えば2)の医薬活性剤、例えば本発明の化合物(任意に、本明細書に記載のさらなる薬剤とともに)などから構成されるバルク組成物及び個々の用量単位の両方を包含する。当業者には明らかなように、賦形剤は、組成物を特定の投与経路に適合させるか、自体が活性医薬効果を発揮することなく組成物の製剤への加工に役立つ構成成分である。バルク組成物及び各個々の用量単位は、固定量の「上述の1以上の医薬活性剤」を含有し得る。バルク組成物は、まだ個々の用量単位にされていない物質である。
本発明の医薬組成物が、複数の本発明の化合物(若しくはそれの薬学的に許容される塩)、例えば薬学的に許容される純粋な形での化合物の所望量を製剤に加えることでそのような組成物中にそれぞれ存在する2種類若しくは3種類の本発明の化合物の組み合わせを含むことができることは明らかであろう。本発明の組成物を製剤するにあたり、組成物が、1以上の本発明の化合物に加えて、本明細書に記載のようなやはり薬理活性を有する1以上の他薬剤を含むことができることも明らかであろう。
本発明の製剤はバルク形態で使用可能であるが、ほとんどの使用については、本発明の製剤は、患者への投与に好適な剤形に組み込まれ、各剤形は、有効量の1以上の本発明の化合物を含む、ある量の選択された製剤を含むことは明らかであろう。好適な剤形の例としては、(i)経口投与に適した剤形、例えば、カプセル充填されているか、圧縮して錠剤となっており、それの放出特性を変える1以上のコーティング剤、例えば遅延放出をさせるコーティング剤をさらに含み得る、液体、ゲル、粉末、固体若しくは半固体の医薬組成物、又は持続性特性を有する製剤に適した剤形;(ii)筋肉注射(IM)用に作られた剤形、例えば、注射溶液若しくは懸濁液であって、持続放出特性を有するデポーを形成するように調整され得るもの;(iii)静脈投与(IV)に適した剤形、例えば溶液又は懸濁液、例えばIV溶液又は塩水IVバッグに注入されることになっている濃縮液として;(iv)口腔組織を介した投与に適した剤形、例えば速溶性錠剤、ロゼンジ剤、液剤、ゲル、サシェ剤又は経粘膜投与を提供するのに好適な針アレイ;(v)鼻腔又は上気道腔の粘膜を介した投与に適した剤形、例えば鼻若しくは気道での分散のための液剤、懸濁液若しくは乳濁液製剤;(vi)経皮投与に適した剤形、例えば貼付剤、クリーム又はゲル;(vii)皮内投与に適した剤形、例えば、マイクロニードルアレイ;及び(viii)直腸又は膣粘膜を介した送達に適した剤形、例えば坐剤などがあるが、これらに限定されるものではない。
本発明の化合物を含む医薬組成物を調製するには、一般に、本発明の化合物を、1以上の医薬として許容される賦形剤と合わせる。これらの賦形剤は、組成物に取り扱いや加工を容易にする特性を与えたり(例えば、錠剤化を目的とする粉末薬剤における滑沢剤や圧縮助剤)、又は、所望の投与経路に製剤を適応させたりする(例えば、例えば消化管からの吸収を介した経口投与、例えば粘着性皮膚「貼付剤」を介した経皮若しくは経粘膜投与、又は口腔投与若しくは注射、例えば筋肉若しくは静脈投与経路のための製剤を提供する賦形剤)。これらの賦形剤はまとめて、本明細書において「担体」と呼ぶ。代表的には、製剤は最大で約95パーセントの有効成分を含むことができるが、それより多量を含む製剤も調製可能である。
医薬組成物は、固体、半固体又は液体であることができる。固形製剤は、各種投与様式に適合させることができ、例としては、例えば打錠、カプセル化又は直接投与するのに用いることができる粉剤、分散性粒剤、ミニ錠剤、ビーズなど(これらに限定されるものではない)がある。液体製剤には、例えば非経口注射、鼻腔内投与、又は何らかの他の粘膜への投与(それに限らないが)のための製剤の製造で用いることができる液剤、懸濁液及び乳濁液などがあるが、それらに限定されるものではない。各種粘膜への投与用に調製された製剤は、それをそのような投与用に適合させる別の成分、例えば粘度調整剤を含むこともできる。
例えば吸入による又は鼻腔粘膜を介した投与に好適なエアロゾル製剤は、溶液及び粉末形態の固体を含むことができ、それは、医薬として許容される推進剤、例えば不活性圧縮ガス、例えば窒素と組み合わせたものであることができる。使用直前に、例えば経口投与若しくは非経口投与用に懸濁液又は液剤に変換する固体製剤も含まれる。そのような固体の例には、凍結乾燥製剤及び固体吸収媒体に吸着させた液体製剤などがあるが、これらに限定されるものではない。
本発明の化合物はまた、例えば液体、坐剤、クリーム、泡剤、ゲル又は速溶性固体から、経皮的に又は経粘膜的に送達可能でもあり得る。当然のことながら、経皮組成物は、クリーム、ローション、エアロゾル及び/又は乳濁液の形態を取ることもでき、当技術分野で公知の経皮貼付剤、例えば医薬活性化合物を含む基材又は固体若しくは液体の医薬活性化合物を含む貯留部のいずれかを組み込んだ貼付剤を含む単位製剤で提供することができる。
上述の各種組成物のための医薬として許容される担体及び製造方法の例は、A. Gennaro(ed.), Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition,(2000), Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore, MDにある。
好ましくは、医薬製剤は単位製剤である。このような形態においては、適切な量の活性成分、例えば所望の目的を達成するための有効量を含有する、適切な大きさの単位用量に分割された調製物がある。
使用される実際の投与量は、患者及び処置される状態の重度の要件に応じて変動し得る。特定の状況に対する適正な投与計画の決定は、当技術分野の技術内である。便宜上、総1日投与量は、分割され、必要に応じて当日中に分割して投与することができる。
本発明によれば、アデノシンA2a及び/又はA2b受容体の拮抗作用は、そのような療法を必要とする患者に、有効量の1以上の本発明の化合物又はそれの医薬として許容される塩を投与することによって発揮される。
一部の実施形態において、当該化合物は、本発明の化合物、又はそれの塩、及び少なくとも一つの医薬として許容される担体(本明細書に記載)を含む医薬組成物の形態で投与することが好ましい。本発明の医薬製剤は、複数の本発明の化合物又はそれの塩、例えば、それぞれが医薬的に許容可能な程度に純粋な形態で単離されている化合物若しくはそれの塩(若しくは、適用可能な場合には薬剤)の所望の量を製剤に添加することによって存在する、2又は3種類の本発明の化合物、又は、更に若しくは代替として、本明細書に記載のものなどの別の活性剤の組み合わせを含み得ることは明らかである。
上述のように、A2a及び/又はA2b受容体の拮抗作用を発揮させるための本発明の化合物の投与は、好ましくは例えば、有効量の少なくとも一つの本発明の化合物(例えば、1、2若しくは3又は1若しくは2、又は1、通常は一つの本発明の化合物)又は医薬として許容されるそれの塩を含む上述の剤形の一つである剤形に組み込まれる医薬製剤に当該化合物を組み込むことによって行われる。医薬活性である化合物、例えば本発明の化合物の安全及び有効な投与を決定するための方法は、例えば標準的な文献中に記載のように、例えば「Physician′s Desk Reference」(PDR)、例えば1996年版(Medical Economics Company, Montvale, NJ 07645-1742, USA),the Physician′s Desk Reference, 56th Edition, 2002(Medical Economics company, Inc. Montvale, NJ 07645-1742により刊行)又はthe Physician′s Desk Reference, 57th Edition, 2003(Thompson PDR, Montvale, NJ 07645-1742により刊行)に記載のように、当業者に公知であり;これらの開示はそれらに対する参照によって本明細書中に組み込まれる。
本発明の化合物及び/又は医薬として許容されるそれの塩の投与の量及び回数は、患者の年齢、状態及び体格並びに処置されている症状の重度などの要素を考慮して、担当臨床関係者の判断により調節される。本発明の化合物は、最大1,000mgの総1日投与量で投与することができ、これは1回の1日用量で投与することができるか、24時間の期間当たり複数用量、例えば1日あたり2から4用量に分割することができる。本発明の化合物及び/又は医薬として許容されるそれの塩の投与の量及び回数は、患者の年齢、状態及び体格並びに処置されている症状の重度などの要素を考慮して、担当臨床関係者の判断により調節される。本発明の化合物は、最大1,000mgの総1日投与量で投与することができ、これは1回の1日用量で投与することができるか、1日あたり2から4用量に分割することができる。
当業者は理解するように、本発明の化合物(若しくは複数化合物)の適切な投与量レベルは通常は約0.01~500mg/kg患者体重/日であり、それは単回投与又は複数回投与で投与することができる。好適な投与量レベルは、約0.01~250mg/kg/日、約0.05~100mg/kg/日、又は約0.1~50mg/kg/日であることができる。この範囲内で、投与量は、0.05~0.5、0.5~5又は5~50mg/kg/日であることができる。経口投与の場合、組成物は、有効成分1.0~1000mg、特には治療を受ける患者への投与量の対症的調節のため有効成分1.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、75.0、100.0、150.0、200.0、250.0、300.0、400.0、500.0、600.0、750.0、800.0、900.0及び1000.0mgを含む錠剤の形態で提供することができる。当該化合物は、1日1~4回の投与法で投与することができるか、1日1回若しくは2回投与することができる。
当業者であれば、少なくとも一つの本発明の化合物を利用する治療プロトコールが、患者のニーズに従って変わり得ることは理解するであろう。従って、本発明の方法で使用される本発明の化合物は、上記プロトコールの改変型で投与することができる。例えば、本発明の化合物は、治療サイクル中、連続的ではなく不連続的に投与することができる。
一般に、どんな形態で投与されても、投与される剤形は、少なくとも2時間、より好ましくは少なくとも4時間以上などの好適な時間にわたり、何らかの形態の本化合物の治療上有効な血清レベルを提供する量の少なくとも一つの本発明の化合物又はそれの塩を含有する。一般に、当技術分野で公知であるように、本発明の化合物の治療上有効な血清レベルを提供する医薬組成物の投与は、処置が行われる期間を通じて継続的に最小治療上有効血清レベルを満足するか、それを超える血清レベルを提供するために時間間隔を設けることができる。明らかなように、投与される剤形は、医薬活性化合物の放出期間を延長する形態であることもでき、それにより、より長い期間にわたって治療血清レベルが提供されて、必要な投与回数が減ることになる。上記のように、本発明の組成物は、別の医薬活性成分を組み込むことができるか、処置を提供する過程においてさらに必要若しくは望ましくなり得る他の医薬活性剤と同時、同時点又は順次投与することができる。明らかなように、投与される剤形は、医薬活性化合物の放出期間を延長する形態であることもでき、それにより、より長い期間にわたって治療血清レベルが提供されて、必要な投与回数が減ることになる。
製造例
本発明の化合物は、容易に入手可能な原料、試薬及び従来の合成手順を用い、下記の図式及び具体的実施例、又はそれらの改変形態に従って容易に製造することができる。これらの反応において、自体が当業者に既知であるが詳細には言及されていない変形形態を利用することも可能である。本発明で特許請求される化合物の一般的製造手順は、下記の図式及び説明を見て当業者が容易に理解及び認識し得る。
G1.6型の化合物の合成のための一つの一般的戦略は、一般図式1で示した4段階手順を介するものであり、R4は式(I)における環Aに相当し、R1、R2及び環Aは、式(I)で定義の通りである。第1段階で、アミノベンゾニトリルG1.1を、ジクロロメタン及びピリジンの組み合わせなどの溶媒中、1-(イソシアナトメチル)-2,4-ジメトキシベンゼンで処理することで、中間体尿素G1.2を形成することができる。第2段階で、これらの尿素を、ジクロロメタンなどの溶媒中、トリフェニルホスフィン、四臭化炭素、及びトリエチルアミンの存在下に脱水して、相当するカルボジイミドG1.3とすることができる。第3段階で、ジクロロメタン又はジオキサンなどの溶媒中、酢酸の存在下にカルボジイミドG1.3をG1.4型のヒドラジドで処理することで、G1.5型の生成物が得られる。第4段階で、G1.4の2,4-ジメトキシベンジル基を酸性条件下で除去することで、G1.6型の生成物を得て、それをシリカゲルクロマトグラフィー、分取逆相HPLC、及び/又はキラルSFCによって精製することができる。
G2.5型の化合物の合成のための一つの一般的戦略は、一般図式2に示した3段階手順を介したものであり、RA(n)は、式(I)におけるRA1、RA2、RA3、及びRA5に相当し、R1、R2、R3及びRA(n)(RA1、RA2、RA3、及びRA5として)は、式(I)で定義の通りである。第1段階で、保護された環状アミンG2.1を、注意深く制御しながら酸によって処理することで、保護されていないアミンG2.2に変換することができる。溶媒非存在下でのギ酸又はMeOH若しくはDCMの存在下に塩酸などの酸を用いることができる。第2段階で、G2.2型の中間体を、アリールブロミドG2.3との遷移金属触媒C-Nカップリング反応により、G2.4型の中間体に変換することができる。その反応は、脱酸素条件下で、適切な温度で、tert-ブチルX-Phos第3世代プレ触媒などのパラジウム触媒、ナトリウムtert-ブトキシドなどの塩基、及びTHFなどの溶媒を用いて行う。第3段階で、G2.4の2,4-ジメトキシベンジル基を酸性条件下で除去して、G2.5型の生成物を得て、それはシリカゲルクロマトグラフィー、分取逆相HPLC、及び/又はキラルSFCによって精製することができる。
G3.6型の化合物の合成のための一つの一般的戦略は、一般図式3に示した4段階手順を介したものであり、R4は式(I)における環Aに相当し、R1、R2、及び環Aは、式(I)で定義の通りである。第1段階で、アミノ安息香酸G3.1を、EtOHなどの溶媒中、HCl水溶液の存在下にシアナミドで処理することで、アミノキナゾリンG3.2に変換することができる。第2段階で、G3.2型の中間体を、アセトニトリルなどの溶媒中でのオキシ塩化リン(V)によるG3.2の処理後に1,2,4-トリアゾールとカップリングさせることでG3.3型の中間体に変換することができる。第3段階で、G3.3型の中間体をTHFなどの溶媒中にてヒドラジドG3.4で処理することで、G3.5型の生成物を得ることができる。第4段階で、無希釈N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(BSA)中での加熱でG3.5型の中間体を転位させることで、G3.6型の生成物を形成することができる。G3.6型の生成物は、シリカゲルクロマトグラフィー、分取逆相HPLC、及び/又はキラルSFCによって精製することができる。
G4.5型の化合物の合成のための一つの一般的戦略は、一般図式4に示した3段階手順を介したものであり、R1、R2、R3、RA1、RA2、及びRA3は式(I)で定義されている。ヘテロアリールシクロヘキサノールG4.1を、デス・マーチンペルヨージナンによる酸化を介して相当するシクロヘキサノンG4.2に変換することができる。第2段階で、G4.2型の中間体を、低温でR3-Li G4.3によって処理することで、G4.4型の生成物を得ることができる。第3段階で、G2.4の2,4-ジメトキシベンジル基をDDQによって除去することで、G4.5型の生成物を得ることができ、それはシリカゲルクロマトグラフィー、分取逆相HPLC、及び/又はキラルSFCによって精製することができる。
実験
実験において使用される略称には、下記のものなどがあり得るが、これらに限定されるものではない。
一般的実験データ:
別断の断りがない限り、全ての反応を磁気攪拌し、窒素又はアルゴンなどの不活性雰囲気下で行った。
別断の断りがない限り、下記の実験で使用したジエチルエーテルは、Fisher ACS認定の材料であり、BHTで安定化した。
別断の断りがない限り、「脱気(した)」は、窒素又はアルゴンなどの不活性ガスを、圧を常圧にするための排気針を用いて10~15分間にわたり溶液に吹き込むことで酸素を除去した溶媒を指す。
別断の断りがない限り、「濃縮(した)」は、ロータリーエバポレータ又は真空ポンプを用いて溶液若しくは混合物から溶媒を留去することを意味する。
別断の断りがない限り、「留去(した)」は、ロータリーエバポレータ又は真空ポンプを用いて留去することを意味する。
別断の断りがない限り、シリカゲルクロマトグラフィーは、市販のカートリッジをカラムとして用いるISCO(登録商標)、Analogix(登録商標)、又はBiotage(登録商標)自動クロマトグラフィーシステムで行った。カラムは通常は、固定相としてシリカゲルを充填した。逆相分取HPLC条件は、実験セクションの最後にある。水溶液は、Genevac(登録商標)エバポレータで濃縮するか、凍結乾燥した。
別断の断りがない限り、プロトン核磁気共鳴(1H NMR)スペクトラム及びプロトンデカップル炭素核磁気共鳴(13C{1H}NMR)スペクトラムは、環境温度で400、500、又は600MHz Bruker又はVarian NMRスペクトル装置で記録した。化学シフト(δ)はすべて、百万分率(ppm)で報告した。プロトン共鳴は、NMR溶媒中の残留プロチウムを基準としたものであり、その溶媒には、CDCl3、DMSO-d6、及びMeOD-d4などがあるが、これらに限定されるものではない。炭素共鳴は、NMR溶媒の炭素共鳴を基準としたものである。データは次のように提供される:化学シフト、多重度(br=広い、brs=広い一重線、s=一重線、d=二重線、dd=二重線の二重線、ddd=二重線の二重線の二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線)、ヘルツ(Hz)単位のカップリング定数(J)、積分値。
中間体1:rac-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール
4-ブロモ-1H-ピラゾール(1.00g、6.80mmol)のDMF(3.40mL)中溶液を攪拌しながら、それに炭酸セシウム(2.22g、6.80mmol)及び2,2,3-トリメチルオキシラン(820mg、9.52mmol)を加えた。混合物を攪拌し、90℃で4時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として5%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オールを得た。LCMS(C8H13BrN2O)(ES、m/z)[M+H]+:233、235。
下記の表1中の中間体を、適切なピラゾール及びエポキシドから、中間体1の方法と同様の方法で製造した。
中間体11:1-((4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
段階1:(1-ヒドロキシシクロブチル)メチルメタンスルホネート
1-(ヒドロキシメチル)シクロブタン-1-オール(9.00g、88.0mmol)のDCM(260mL)中溶液を攪拌しながら、それに0℃でトリエチルアミン(17.2mL、123mmol)、次にメタンスルホニルクロライド(7.0mL、90mmol)を加えた。混合物を0℃で10分間攪拌した。混合物を昇温させて室温とし、15分間攪拌した。混合物を水で分配した。層を分離し、有機層をブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、溶媒留去して、(1-ヒドロキシシクロブチル)メチルメタンスルホネートを得た。
段階2:1-((4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
4-ブロモ-1H-ピラゾール(7.70g、52.4mmol)のDMF(60mL)中溶液に0℃で、NaH(鉱油中60%品、2.30g、57.6mmol)を少量ずつ加えた。混合物を0℃で窒素下に30分間攪拌した。混合物に、(1-ヒドロキシシクロブチル)メチルメタンスルホネート(13.1g、72.8mmol)のDMF(20mL)中溶液を加えた。混合物を攪拌し、90℃で16時間加熱した。混合物を水(70mL)で反応停止し、EtOAcで3回抽出した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から30%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1-((4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オールを得た。LCMS(C8H11BrN2O)(ES、m/z):231、233[M+H]+。
中間体12:4-ブロモ-1-((3-メチルオキセタン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール
段階1:(3-メチルオキセタン-3-イル)メチルメタンスルホネート
中間体12の合成の段階1を、適切な原料から、中間体11の合成の段階1と同様にして行って、(3-メチルオキセタン-3-イル)メチルメタンスルホネートを得た。
段階2:4-ブロモ-1-((3-メチルオキセタン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール
4-ブロモ-1H-ピラゾール(5.04g、34.3mmol)のDMF(114mL)中溶液に、(3-メチルオキセタン-3-イル)メチルメタンスルホネート(6.18g、34.3mmol)及び炭酸セシウム(15.6g、48.0mmol)を加えた。混合物を攪拌し、60℃で6時間加熱した。溶媒を留去した。残留物に、DCM(100mL)を加え、混合物を濾過した。濾液の溶媒を留去した。残留物を、0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4-ブロモ-1-((3-メチルオキセタン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C8H11BrN2O)(ES、m/z):231、233[M+H]+。
下記の表2に示した中間体13を、適切な原料から、中間体12の方法と同様の方法で製造した。
中間体14:(1s,3s)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタノール
段階1:4-ブロモ-1-(5,8-ジオキサスピロ[3.4]オクタン-2-イル)-1H-ピラゾール
8mLバイアル中、2-ブロモ-5,8-ジオキサスピロ[3.4]オクタン(0.500g、2.59mmol)及び4-ブロモ-1H-ピラゾール(0.761g、5.18mmol)のDMF(2.6mL)中溶液に、炭酸カリウム(1.07g、7.77mmol)及び18-クラウン-6(0.137g、0.518mmol)を加えた。混合物を攪拌し、90℃で加熱した。5分後、混合物を冷却して室温とし、その混合物に、追加の4-ブロモ-1H-ピラゾール(400mg、2.72mmol)を加えた。混合物を攪拌し、90℃で48時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、EtOAc(25mL)と水(25mL)との間で分配した。層を分離し、有機層をブラインで洗浄した。二つの水層を合わせ、EtOAc(15mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで2回洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、0%から50%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4-ブロモ-1-(5,8-ジオキサスピロ[3.4]オクタン-2-イル)-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C9H12BrN2O2)(ES、m/z):259、261[M+H]+。
段階2:3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタノン
4-ブロモ-1-(5,8-ジオキサスピロ[3.4]オクタン-2-イル)-1H-ピラゾール(270mg、1.042mmol)及びPPTS(131mg、0.521mmol)のジオキサン(2.6mL)中溶液に、水(2.6mL)を加えた。混合物を攪拌し、85℃で95時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。混合物を、EtOAcと飽和重炭酸ナトリウム水溶液との間で分配した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、溶媒を留去した。残留物を、0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタノンを得た。LCMS(C7H8BrN2O)(ES、m/z):215、217[M+H]+。
段階3:(1s,3s)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタノール
3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタノン(129mg、0.600mmol)のジエチルエーテル(3.5mL)中溶液を冷却して0℃とした。その混合物を攪拌しながら、それにメチルマグネシウムブロミド(3Mジエチルエーテル中溶液、0.240mL、0.720mmol)を滴下した。混合物を16時間攪拌し、その間に氷浴は失効した。混合物を、EtOAcと20%クエン酸水溶液との間で分配し、2時間攪拌した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から60%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1s,3s)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタノールを得た。LCMS(C8H12BrN2O)(ES、m/z):231、233[M+H]+。
中間体15:4-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール
反応バイアルに、4-ブロモ-1H-ピラゾール(1.50g、10.2mmol)、4-ヨードテトラヒドロ-2H-ピラン(2.16g、10.2mmol)、炭酸カリウム(1.41g、10.2mmol)及びDMF(15mL)を加えた。混合物を攪拌し、100℃で16時間加熱した。混合物を、溶離液として0%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C8H11BrN2O)(ES、m/z):231、233[M+H]+。
中間体16:4-ブロモ-5-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール及び4-ブロモ-3-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾールの混合物
200mL丸底フラスコに、4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール(1.00g、6.21mmol)及びTHF(62.1mL)を加えた。混合物を窒素雰囲気下に攪拌した。混合物を0℃で冷却した。その混合物に、NaH(0.311g、7.76mmol)を少量ずつ加えた。混合物を、30分かけてゆっくり昇温させて室温とした。次に、混合物を0℃で冷却し、その混合物に、トリチルクロライド(1.90g、6.83mmol)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。混合物を水(60mL)で反応停止し、EtOAc(60mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から25%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4-ブロモ-3-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール及び4-ブロモ-5-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾールを位置異性体の混合物として得た。LCMS(C23H19BrN2)(ES、m/z):425、427[M+Na]+。
中間体17:4-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-1-トリチル-1H-ピラゾール
4-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール(250mg、1.27mmol)、トリチルクロライド(460mg、1.65mmol)及びピリジン(201mg、2.54mmol)のDCM(4mL)中混合物を攪拌しながら、それにDMAP(15.5mg、0.127mmol)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。混合物を水(5mL)、飽和NH4Cl水溶液(5mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-トリチル-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C23H17BrF2N2)(ES、m/z):461、463[M+Na]+。
中間体18:4-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール及び4-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾールの混合物
4-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール(240mg,1.218mmol)のDMF(60mL)中溶液に、炭酸セシウム(595mg、1.828mmol)及びテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメタンスルホネート(329mg、1.828mmol)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で窒素下に3時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、水(100mL)で希釈した。混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水次にブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過した。濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から90%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール及び4-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾールの混合物を得た。
中間体19:2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オール
段階1:メチル2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパノエート
4-ブロモ-1H-ピラゾール(2.00g、13.6mmol)のDMF(20mL)中溶液に、メチル2-ブロモ-2-メチルプロパノエート(1.76mL、13.6mmol)と次に炭酸セシウム(8.87g、27.2mmol)を加えた。混合物を80℃で18時間加熱した。混合物を濾過し、フィルターケーキをDCMで洗浄した。合わせた濾液を溶媒留去した。得られた残留物を、溶離液として10%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、メチル2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパノエートを得た。LCMS(C8H11BrN2O2)(ES、m/z):247、249[M+H]+。
段階2:2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オール
メチル2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパノエート(1.74g、7.04mmol)のEtOH(35mL)中溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.799g、21.1mmol)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。混合物をDCM(50mL)で希釈し、水及びブライン溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液を溶媒留去して、2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オールを得た。LCMS(C7H11BrN2O2)(ES、m/z):219、221[M+H]+。
下記の表3中の中間体20を、適切な原料から、中間体19の合成について記載の方法と同様の方法で製造した。
中間体21:1-(4-ブロモ-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:1-(3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
中間体21の合成の段階1を、適切な原料から、中間体1の合成で用いた方法と同様の方法で行って、1-(3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。
段階2:1-(4-ブロモ-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
1-(3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(1.55g、8.60mmol)のDCM(86mL)中溶液に、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(1.23g、4.30mmol)を加えた。混合物を室温で30分間攪拌した。溶媒を留去し、得られた残留物を、10%から90%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1-(4-ブロモ-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C10H15BrN2O2)(ES、m/z):259、261[M+H]+。
中間体22:4-ブロモ-1-エチル-3-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-ピラゾール
段階1:(4-ブロモ-1-エチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノール
中間体22の合成の段階1を、適切な原料から、中間体21の合成の段階2と同様の方法で行って、(4-ブロモ-1-エチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノールを得た。LCMS(C8H9BrN2O)2(ES、m/z):205、207[M+H]+。
段階2:rac-4-ブロモ-1-エチル-3-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-ピラゾール
(4-ブロモ-1-エチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノール(570mg、2.78mmol)のDCM(27mL)中溶液を攪拌しながら、それに3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(468mg、5.56mmol)を加え、次に4-メチルベンゼンスルホン酸(ポリマー担持)(239mg、1.39mmol)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液をシリカゲルカラムに直接乗せ、溶離液として0%から60%EtOAc/ヘキサンで精製して、rac-4-ブロモ-1-エチル-3-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C11H17BrN2O2)(ES、m/z):289、291[M+H]+。
中間体23:rac-4-ブロモ-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール
段階1:rac-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチルメタンスルホネート
rac-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル(メタノール(8.00g、43.0mmol)のDCM(150mL)中溶液を攪拌しながら、それに0℃で、トリエチルアミン(8.38mL、60.1mmol)を加え、次にメタンスルホニルクロライド(4.02mL、51.5mmol)を加えた。混合物を0℃で10分間攪拌し、昇温させて室温とし、40分間攪拌した。混合物を水で分配した。層を分離し、有機層をブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、溶媒留去して、rac-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル(メチルメタンスルホネートを得た。LCMS(C11H20O5S)(ES、m/z):287[M+Na]+。
段階2:rac-4-ブロモ-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール
4-ブロモ-1H-ピラゾール(5.40g、36.7mmol)のDMF(60mL)中溶液に0℃で、NaH(鉱油中60%品、1.62g、40.4mmol)を少量ずつ加えた。混合物を0℃で窒素下に1時間攪拌した。その混合物に、rac-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチルメタンスルホネート(10.7g、40.4mmol)を加えた。混合物を攪拌し、90℃で窒素下に16時間加熱した。混合物を水(200mL)で反応停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を水と次にブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、溶媒留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から30%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-4-ブロモ-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)--1H-ピラゾール(中間体23)を得た。LCMS(C13H19BrN2O2)(ES、m/z):315、317[M+H]+。
中間体24及び中間体25:1-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
1-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体7)の混合物を、SFC(共溶媒として15%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を用いるChiral Technologies IG 21×250mmカラム)によって分離して、1-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体24、最初に溶出するピーク)及び1-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体25、第2に溶出するピーク)を得た。
中間体24に関して:LCMS(C13H19BrN2O2)(ES、m/z):233、235[M+H]+。
中間体25に関して:LCMS(C8H13BrN2O)(ES、m/z):233、235[M+H]+。
下記の表4中の中間体26及び中間体27を、ラセミ混合物中間体1のSFC分離により、中間体24及び中間体25の製造と同様の方法で製造した。
中間体28:rac-2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタン-1-オン
2-ブロモシクロブタノン(16.2g、109mmol)のMeCN(30mL)中溶液に、4-ブロモ-1H-ピラゾール(8.00g、54.4mmol)及び炭酸カリウム(30.1g、218mmol)を加えた。混合物を20℃で10時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/水(0.1%TFA調整剤含有))によって精製して、rac-2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタノンを得た。LCMS(C7H7BrN2O)(ES、m/z)[M+H]+:215、217。
中間体29:2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタン-1-オール
メチルマグネシウムブロミド(0.248mL、0.744mmol、3Mジエチルエーテル中溶液)を、rac-2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタノン(中間体28)(80.0mg、0.372mmol)のTHF(2mL)中混合物を攪拌しながら、それに-78℃で加え、混合物をその温度で3時間攪拌した。飽和NH4Cl水溶液(2mL)で反応停止し、所望の層を、EtOAcによって混合物から抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、溶媒留去した。得られた残留物を、溶離液として30%EtOAc/石油エーテルを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタノールを得た。LCMS(C8H11BrN2O)(ES、m/z)[M+H]+:231、233。
中間体30:rac-4-ブロモ-1-(2,2-ジメトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール
トリメトキシメタン(592mg、5.58mmol)及びrac-2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタノン(中間体28)(600mg、2.79mmol)のMeOH(5mL)中混合物を攪拌しながら、それに4-メチルベンゼンスルホン酸水和物(53.1mg、0.279mmol)を加えた。混合物を28℃で12時間攪拌した。混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から10%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-4-ブロモ-1-(2,2-ジメトキシシクロブチル)-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C9H13BrN2O2)(ES、m/z)[M+H]+:261、263。
中間体31:rac-4-ブロモ-5-メチル-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール及びrac-4-ブロモ-3-メチル-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾールの混合物
rac-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタノール(1.00g、5.37mmol)、4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール(0.864g、5.37mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.41g、5.37mmol)のTHF(10.2mL)中溶液を攪拌しながら、それにジイソプロピルジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(1.09g、5.37mmol)を加えた。混合物を攪拌し、60℃で16時間加熱した。溶媒を留去した。得られた残留物を、0%から80%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-4-ブロモ-5-メチル-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール及びrac-4-ブロモ-3-メチル-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾールの混合物を得た。LCMS(C14H21BrN2O2)(ES、m/z):329、331[M+H]+。
中間体32:rac-4-ブロモ-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾール
2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロペンタノール(中間体5)(3.00g、13.0mmol)のDCM(45mL)中溶液を攪拌しながら、それに3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(2.4mL、26mmol)を加え、次に4-メチルベンゼンスルホン酸(ポリマー結合、2.0g)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から100%MeCN/水を用いる逆相C18クロマトグラフィーによって精製して、rac-4-ブロモ-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C13H19BrN202)(ES、m/z):315、317[M+H]+。
中間体33:1-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:2-メチル-1-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-2-オール
500mL丸底フラスコに、4-ニトロ-1H-ピラゾール(15.0g、133mmol)、炭酸セシウム(64.8g、199mmol)、及びDMF(195mL)を加えた。その混合物に、2,2-ジメチルオキシラン(23.6mL、265mmol)を加えた。混合物を80℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。混合物を濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、0%から80%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2-メチル-1-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-2-オールを得た。
LCMS(C7H11N3O3)(ES、m/z):186[M+H]+。
段階2:1-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
500mLフラスコに、2-メチル-1-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-2-オール(18.8g、102mmol)、10%パラジウム/炭素(1.08g、1.01mmol)、及びEtOAc(300mL)を加えた。混合物の減圧下での脱気及び窒素再充填を3回行った。混合物を脱気し、風船からの水素を再充填した。混合物を、水素雰囲気下に21時間攪拌した。混合物をCelite(登録商標)(珪藻土)で濾過した。濾液の溶媒を留去して、1-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C7H13N3O)(ES,m/z):156[M+H]+。
中間体34:2-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オール
段階1:エチル2-メチル-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパノエート
4-ニトロ-1H-ピラゾール(3.00g、26.5mmol)及びエチル2-ブロモ-2-メチルプロパノエート(5.69g、29.2mmol)のDMF(50mL)中混合物を攪拌しながら、それにK2CO3(11.00g、80.00mmol)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で10時間加熱した。混合物を冷却し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として5%から20%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル2-メチル-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパノエートを得た。LCMS(C9H13N3O4)(ES、m/z):228[M+H]+。
段階2:2-メチル-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-1-オール
エチル2-メチル-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパノエート(3.00g、13.2mmol)のEtOH(50mL)中混合物を攪拌しながら、それにNaBH4(0.999g、26.4mmol)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を水(40mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、2-メチル-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-1-オールを得た。
段階3:2-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オール
原料として2-メチル-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-1-オールを用い、中間体33の合成の段階2の方法と同様の方法で中間体34の合成の段階3を行って、2-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オールを得た。LCMS(C7H13N3O)(ES、m/z):156[M+H]+。
中間体35:2-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル
段階1:2-ブロモ-4-フルオロ-5-メトキシアニリン
4-フルオロ-3-メトキシアニリン(350.0g、2.48mol)のEtOAc(3.5L)中溶液を0~5℃で冷却した。その混合物に、テトラ-n-ブチルアンモニウムトリブロミド(14.0kg、2.90mol)を少量ずつ加えた。混合物を昇温させて15℃とし、その温度で1時間攪拌した。飽和Na2CO3水溶液で混合物をpH8に調節した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し(1.5リットルで2回)、無水Na2SO4で脱水した。固体を濾過によって除去し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2-ブロモ-4-フルオロ-5-メトキシアニリンを得た。LCMS(C7H7BrFNO)(ES、m/z):220、222[M+H]+。
段階2:2-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル
2-ブロモ-4-フルオロ-5-メトキシアニリン(300g、1.36mol)のDMF(2.1リットル)中溶液にZn(CN)2(327g、2.78mol)及びPd(PPh3)4(90.0g、0.0778mol)を加えた。混合物を減圧下に脱気し、窒素でパージした。混合物を攪拌し、窒素下に130℃で1時間加熱した。混合物を氷水(4リットル)に投入した。混合物をEtOAcで抽出し(3リットル、2リットル、1リットル)、合わせた有機層をブラインで洗浄した(2リットル、1.5リットル)。有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリルを得た。LCMS(C8H7FN2O)(ES、m/z):167[M+H]+。
中間体36:2-アミノ-4-クロロ-5-フルオロベンゾニトリル
20mLマイクロ波バイアルに、2-ブロモ-5-クロロ-4-フルオロアニリン(1.00g、4.46mmol)、シアン化銅(I)(0.472g、4.90mmol)及びNMP(8mL)を加えた。混合物を攪拌し、マイクロ波装置で180℃で1時間加熱した。混合物をジエチルエーテル(100mL)で希釈し、Celite(登録商標)(珪藻土)で濾過した。濾液を水で洗浄した(100mLで3回)。有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、2-アミノ-4-クロロ-5-フルオロベンゾニトリルを得た。LCMS(C7H4ClFN2)(ES、m/z):171[M+H]+。
中間体37:2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル
段階1:1-(2-シアノ-4-フルオロ-5-メトキシフェニル)-3-(2,4-ジメトキシベンジル)尿素
20mLバイアルに、2-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル(中間体35)(817mg、4.92mmol)、DCM(6mL)、及びピリジン(1mL)を加えた。混合物を攪拌した。その混合物に、1-(イソシアナトメチル)-2,4-ジメトキシベンゼン(1425mg、7.380mmol)を加えた。混合物を攪拌し、40℃で16時間加熱した。固体を濾取し、MeOHで洗浄して(3mLで3回)、1-(2-シアノ-4-フルオロ-5-メトキシフェニル)-3-(2,4-ジメトキシベンジル)尿素を得た。
段階2:2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル
100mL丸底フラスコに、1-(2-シアノ-4-フルオロ-5-メトキシフェニル)-3-(2,4-ジメトキシベンジル)尿素(1.16g、3.22mmol)、トリフェニルホスフィン(1.69g、6.44mmol)、トリエチルアミン(1.80mL、12.9mmol)、及びDCM(25mL)を加えた。混合物を攪拌し、0℃で冷却した。その混合物に、四臭化炭素(2.14g、6.44mmol)のDCM(5mL)中溶液を滴下した。30分後、混合物を濃縮した。得られた残留物を、溶離液として0%から70%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリルを得た。LCMS(C18H16FN3O3)(ES、m/z)[M+Na]+:364。
下記の表5中の中間体を、適切な中間体及び原料から、中間体37の方法と同様の方法で製造した。
中間体43:1-(tert-ブチル)3-エチル(R)-ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
(R)-エチルピペリジン-3-カルボキシレート(200.0g、1270mmol)、トリエチルアミン(257.5g、2540mmol)及びDMAP(15.5g、130mmol)のDCM(2L)中溶液を0℃で冷却した。その混合物に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(305.4g、1400mmol)を少量ずつ加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。次に、有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した(1リットルで3回)。合わせた有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、1-(tert-ブチル)3-エチル(R)-ピペリジン-1,3-ジカルボキシレートを得た。
下記の表6中の中間体44を、適切な原料から、中間体43の方法と同様の方法で製造した。
中間体45:1-(tert-ブチル)3-メチル5-メチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
段階1:5-メチルピペリジン-3-カルボン酸
5-メチルニコチン酸(10g、72.9mmol)及び濃HCl水溶液(0.599mL、7.29mmol)のMeOH(100mL)中混合物を攪拌しながら、それに20℃で酸化白金(IV)(1.67g、7.29mmol)を加えた。混合物を脱気し、窒素でパージし、次に水素で加圧して約0.345MPa(50psi)とした。混合物を10時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液の溶媒を留去して、5-メチルピペリジン-3-カルボン酸を得た。
段階2:1-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチルピペリジン-3-カルボン酸
ジ-tert-ブチルジカーボネート(5.84mL、25.1mmol)及び5-メチルピペリジン-3-カルボン酸(3.00g、21.0mmol)のMeCN(20mL)及び水(20mL)中混合物を攪拌しながら、それに20℃で、重炭酸ナトリウム(7.04g、84.0mmol)を加えた。混合物を20℃で5時間攪拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、濃HCl水溶液でpH5に調節し、EtOAcで抽出した(30mLで3回)。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、1-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチルピペリジン-3-カルボン酸を得た。LCMS(C12H21NO4)(ES、m/z)[M+H]+:244。
段階3:1-(tert-ブチル)3-メチル5-メチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
1-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチルピペリジン-3-カルボン酸(5.00g、20.5mmol)のDCM(10mL)及びMeOH(10mL)中混合物を攪拌しながら、それに0℃で、トリメチルシリル-ジアゾメタン(15.4mL、30.8mmol)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒留去して、1-tert-ブチル3-メチル5-メチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレートを得た。LCMS(C13H23NO4)(ES、m/z)[M+H]+:258。
中間体46:1-(tert-ブチル)3-メチル4-メチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
段階1:メチル4-メチルピペリジン-3-カルボキシレート
46の合成の段階1を、適切な原料から、45の合成の段階1の方法と同様の方法で行って、メチル4-メチルピペリジン-3-カルボキシレートを得た。LCMS(C
8H
18NO
2)(ES、m/z)[M+H]
+:158.
段階2:1-(tert-ブチル)3-メチル4-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート
溶離液として0%から30%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって粗取得物を精製した以外は、適切な原料から、中間体45の合成の段階2と同様の方法で中間体46の合成の段階2を行って、1-(tert-ブチル)3-メチル4-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレートを得た。
中間体47:rac,シス-1-(tert-ブチル)3-エチル-5-フルオロピペリジン-1,3-ジカルボキシレート及びrac,トランス-1-(tert-ブチル)3-エチル-5-フルオロピペリジン-1,3-ジカルボキシレートの混合物
rac,シス-1-(tert-ブチル)3-エチル-5-フルオロピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(2.00g、7.26mmol)の入った250mL丸底フラスコに、EtOH(73mL)を加えた。その混合物に、攪拌しながらナトリウムtert-ブトキシド(7.26mL、14.5mmol)(2M THF中溶液)を滴下した。混合物を室温で3時間攪拌した。混合物を濃縮して体積約10mLとした。その混合物に、EtOAc(10mL)を加えた。溶媒を留去した。残留物をEtOAc(60mL)に溶かし、水で洗浄した(20mLで3回)。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒を留去してを得て、rac,シス-1-(tert-ブチル)3-エチル-5-フルオロピペリジン-1,3-ジカルボキシレート及びrac、トランス-1-(tert-ブチル)3-エチル-5-フルオロピペリジン-1,3-ジカルボキシレートの混合物を得た。
中間体48及び49:メチル(3S,6R)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレート及びメチル(3R,6S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレート
100mLフラスコに、1-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(4.66g、30.0mmol)、メチル2-メチレン-5-オキソヘキサノエート1(3.12g、20.0mmol)、及びLiBF4(1.88g、20.0mmol)を入れた。そのフラスコに、TFE(31.2mL)を加えた。そのフラスコに、窒素導入管を取り付けた還流冷却管を取り付けた。混合物を48時間加熱還流した。混合物を冷却して室温とし、その混合物に、10%パラジウム/炭素(0.639g、6.00mmol)を加えた。混合物を水素雰囲気下に置き、室温で6時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から4%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、シス相対立体化学を有するラセミ体を得た。そのラセミ混合物をキラルSFC(Chiral Technologies AD-H 21×250mmカラム、共溶媒として15%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)によって分割して、メチル(3S,6R)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレート(中間体48、最初に溶出するピーク)及びメチル(3R,6S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレート(中間体49、第2に溶出するピーク)を得た。
中間体48に関して:LCMS(C15H25N3O3)(ES、m/z):296[M+H]+。中間体49に関して:LCMS(C15H25N3O3)(ES、m/z):296[M+H]+。1Bizet, V.;Lefebvre, V.;Baudoux, J.;Lasne, M.;Boulange, A.;Leleu, S.;Franck, X.;Rouden, J. Eur. J. Org. Chem. 2011, 4170.
化合物をSFC分離によって分割されなかったジアステレオマーのラセミ混合物として単離した以外、適切な中間体及び原料から、中間体48及び中間体49の方法と同様にして、下記の表7中の中間体を製造した。
中間体52:エチル6-エチル-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソピペリジン-3-カルボキシレート
段階1:ジエチル2-(3-オキソペンチル)マロネート
封管中、ジエチルマロネート(10.0g、62.4mmol)、ペンタ-1-エン-3-オン(5.78g、68.7mmol)及び炭酸カリウム(0.863g、6.24mmol)の混合物を、室温で3日間攪拌した。得られた混合物を濾過して濾液を得たが、それは無希釈のジエチル2-(3-オキソペンチル)マロネートである。LCMS(C12H20O5)(ES、m/z):245[M+H]+。粗取得物を,それ以上精製せずに用いた。
段階2:rac-ジエチル2-(3-((1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ペンチル)マロネート
1-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体33)(2.00g、12.9mmol)のDCM(129mL)中溶液を攪拌しながら、それにジエチル2-(3-オキソペンチル)マロネート(6.93g、28.4mmol)及びAcOH(0.077mL、1.3mmol)を加えた。混合物を室温で30分間攪拌した。その混合物に、水素化ホウ素シアノナトリウム(1.62g、25.8mmol)を少量ずつ加えた。混合物を室温でさらに30分間攪拌した。混合物を1M HCl水溶液(150mL)で反応停止した。有機層を分離し、水層をDCMでさらに2回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、rac-ジエチル2-(3-((1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ペンチル)マロネートを得た。LCMS(C19H33N3O5)(ES、m/z):384[M+H]+。
段階3:エチル6-エチル-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソピペリジン-3-カルボキシレート
rac-ジエチル2-(3-((1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ペンチル)マロネート(1.70g、4.43mmol)のトルエン(22mL)中溶液に、AcOH(0.530mL、8.87mmol)を加えた。混合物を90℃で2日間攪拌した。混合物を冷却して室温とし、溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル6-エチル-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソピペリジン-3-カルボキシレートを得た。LCMS(C17H27N3O4)(ES、m/z):338[M+H]+。
中間体53:エチル3-ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシレート
エチル3-オキソシクロヘキサンカルボキシレート(2.00g、11.7mmol)のTHF(20mL)中溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.889g、23.5mmol)のTHF(10mL)中溶液を加えた。混合物を0℃で2時間攪拌した。その混合物に、水(10mL)を加え、混合物をEtOAcで抽出した(15mLで3回)。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として10%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル3-ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシレートを得た。
中間体54:tert-ブチル(R)-3-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(R)-1-tert-ブチル3-エチルピペリジン-1、3-ジカルボキシレート(320.0g、1243mmol)及びヒドラジン水和物(311.3g、6217mmol)のEtOH(1.6リットル)中溶液を攪拌し、80℃で16時間加熱した。溶媒を留去した。得られた残留物を、DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル(R)-3-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C11H21N3O3)(ES、m/z):244[M+H]+。
適切な中間体及び原料から、中間体54の方法と同様の方法で、下記の表8中の中間体を製造した。
中間体67:(R)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジド
段階1:エチル1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボキシレート
40mL反応バイアルに、エチル1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボキシレート(1.00g、6.36mmol)及びTHF(15mL)を入れた。その混合物に、4-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール(4.96mL、48.0mmol)、次にtBuXPhos-Pd G3(2.02g、2.54mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(4.61g、48.0mmol)を加えた。窒素を混合物に10分間吹き込んだ。バイアルを密閉し、65℃で24時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、EtOAc(40mL)で希釈した。混合物をCelite(登録商標)(珪藻土)で濾過した。濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、0%から10%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボキシレートを得た。LCMS(C12H19N3O2)(ES、m/z):238[M+H]+。
段階2:(R)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジド
丸底フラスコに、エチル1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボキシレート(7.72g、32.5mmol)及びEtOH(77mL)を入れた。その混合物に、ヒドラジン水和物(31.7mL、651mmol)を加えた。丸底フラスコに還流冷却器を取り付け、混合物を80℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、溶媒を留去して、(R及びS)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジド(中間体67)を得た。ラセミ混合物を、キラルSFC分離(Chiral Technologies AD-H 21×250mmカラム、共溶媒として40%(0.25%DEA調整剤含有MeOH)を使用)によって分割して、それぞれ中間体67a及び中間体67bに相当する最初に溶出するピークとしての(R又はS)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジド及び第2に溶出するピークとしての(S又はR)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジドを得た。LCMS(C10H17N5O)(ES、m/z):224[M+H]+。
SFC分離を行わなかった以外、中間体67の方法と同様の方法で、下記の表9中の中間体68を製造した。そうして、当該化合物を、異性体混合物として単離した。
中間体69:tert-ブチル(R)-3-(ヒドラジンカルボニル(ピロリジン-1-カルボキシレート
100mL丸底フラスコに、(R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸(2.00g、9.29mmol)及びTHF(18.6mL)を加えた。その混合物に、1,1′-カルボニルジイミダゾール(1.96g、12.1mmol)を加えた。混合物を60℃で30分間加熱した。混合物を冷却して室温とし、ヒドラジン水和物(0.447g、13.9mmol)のTHF(10mL)中混合物を攪拌しながら、それに25分間滴下して移し入れた。混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を水(50mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(60mLで2回)。合わせた有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、(R)-tert-ブチル3-(ヒドラジンカルボニル)ピロリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C10H19N3O3)(ES、m/z):230[M+H]+。
中間体60の製造の方法と同様の方法で、下記の表9A中の中間体を製造した。
中間体74:ベンジル3-フルオロ-3-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート
ヒドラジン水和物(0.155mL、7.11mmol)、1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-フルオロピペリジン-3-カルボン酸(2.00g、7.11mmol)及びDIPEA(5.02mL、28.4mmol)のDCM(70mL)中溶液を攪拌しながら、それに無水トリプロピルホスホン酸(50体積%EtOAc中溶液、6.38mL、14.2mmol)を滴下した。混合物を室温で12時間攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えることで反応混合物を反応停止した。混合物を5分間攪拌し、有機層を分離し、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、ベンジル3-フルオロ-3-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C14H18FN3O3)(ES、m/z):296[M+H]+。
中間体75及び中間体76:tert-ブチル(2R,5S又は2S,5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル(2S,5R又は2R,5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート
rac,シス-tert-ブチル5-(ヒドラジンカルボニル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(中間体66)(5.00g、19.4mmol)のDCM(7mL)中溶液に、AcOH(0.556mL、9.72mmol)を加えた。混合物を室温で攪拌した。その混合物に、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル(中間体37)(6.63g、19.4mmol)を加えた。混合物を60時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液をシリカゲルカラムに直接乗せ、溶離液としての0%から100%EtOAc/ヘキサンで精製して、ラセミtert-ブチル(2R,5S及び2S,5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレートを得た。
そのラセミ混合物を、キラルSFC(Chiral Technologies AD-H 50×250mmカラム、共溶媒として35%EtOHを使用)によって分割して、tert-ブチル(2R,5S又は2S,5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(中間体75、最初に溶出するピーク)及びtert-ブチル(2S,5R又は2R,5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(中間体76、第2に溶出するピーク)を得た。
適切な中間体及び原料から、中間体75及び中間体76と同様の方法で、下記の表10中の中間体を製造した。
中間体79~81:tert-ブチル(3S,5R又は3R,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル(3R,5S又は3S,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル(3R,5R及び3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
中間体75及び中間体76の製造において用いた方法と同様の方法で、中間体37及び中間体58から、中間体79~81を製造した。粗残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル(3S,5R及び3R,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(最初に溶出するピーク、中間体79及び中間体80の混合物)及びtert-ブチル(3R,5R及び3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(第2に溶出するピーク、中間体81)を得た。中間体81に関して:LCMS(C29H34F2N6O5)(ES、m/z):585[M+H]+。中間体79及び中間体80の混合物を、キラルSFC(Chiral Technologies AD-H 50×250mmカラム、共溶媒として35%MeOHを使用)によって分割して、tert-ブチル(3S,5R又は3R,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(中間体79、最初に溶出するピーク)及びtert-ブチル(3R,5S又は3S,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(中間体80、第2に溶出するピーク)を得た。中間体79に関して:LCMS(C29H34F2N6O5)(ES、m/z):585[M+H]+。中間体80に関して:LCMS(C29H34F2N6O5)(ES、m/z):585[M+H]+。
中間体82:(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
段階1:(R)-tert-ブチル3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
40mLバイアルに、(R)-tert-ブチル3-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体54)(596mg、2.45mmol)、DCM(7mL)及びAcOH(0.070mL、1.2mmol)を加えた。その混合物に、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル(中間体37)(836mg、2.45mmol)を加えた。混合物を16時間攪拌した。その溶液をシリカゲルカラムに乗せ、溶離液としての0%から80%EtOAc/ヘキサンで精製して、(R)-tert-ブチル3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C29H35FN6O5)(ES、m/z)[M+H]+:567。
段階2:(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
20mLバイアルに、(R)-tert-ブチル3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.40g、2.47mmol)及びギ酸(4mL)を加えた。溶液を16時間攪拌した。混合物をDCM(50mL)で希釈し、2M炭酸カリウム水溶液(75mL)で洗浄した。混合物を追加のDCM(50mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体82)を得た。LCMS(C24H27FN6O3)(ES、m/z)[M+H]+:467。
適切な中間体及び原料から、中間体82の製造で使用した方法と同様の方法で、下記の表11中の中間体を合成した。中間体89の合成の場合、ギ酸中での脱保護段階(段階2)は必要なかった。
中間体90及び中間体91:(S又はR)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(3-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R又はS)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(3-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
段階1:rac-ベンジル3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
rac-ベンジル3-フルオロ-3-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体74)(1.73g、5.86mmol)のDCM(25mL)中溶液を攪拌しながら、それにAcOH(0.201mL、3.52mmol)を加えた。混合物を室温で10分間攪拌した。その混合物に、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-3-メトキシベンゾニトリル(中間体38)(2.00g、5.86mmol)を加えた。混合物を攪拌し、40℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。混合物をDCM(100mL)で希釈し、次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液としてEtOAc/イソヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-ベンジル3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C32H32F2N6O5)(ES、m/z):619[M+H]+。
段階2:(S又はR)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(3-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R又はS)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(3-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
200mL丸底フラスコに、rac-ベンジル3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(2.00g、3.23mmol)、10%Pd/C(800mg、3.23mmol)、及びMeOH(50mL)を入れた。混合物を水素雰囲気下に16時間攪拌した。混合物をCelite(登録商標)(珪藻土)で濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から8%MeOH/DCM(0.2%NH4OH含有)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、ラセミ混合物を得て、それをキラルSFC分離(Chiral Technologies、IC 20×250mmカラム、共溶媒として50%(0.2%DEA調整剤含有EtOH)を使用)によって分割して、(S又はR)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(3-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(最初に溶出するピーク、中間体90)及び(R又はS)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(3-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(第2に溶出するピーク、中間体91)を得た。中間体90に関して:LCMS(C24H26F2N6O3)(ES、m/z):485[M+H]+。中間体91に関して:LCMS(C24H26F2N6O3)(ES、m/z):485[M+H]+。
中間体92:(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-7-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
段階1:tert-ブチル(R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(R)-3-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体54)(1.52g、6.25mmol)のDCM(25mL)中溶液に、AcOH(0.201mL、3.52mmol)を加えた。混合物を室温で10分間攪拌した。この混合物に、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-3-メトキシベンゾニトリル(中間体38)(2.00g、5.86mmol)を加えた。混合物を16時間攪拌した。混合物をDCM(100mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、固体を濾過によって除去し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液としてEtOAc/イソヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル(R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C29H35FN6O5)(ES、m/z):567[M+H]+。
段階2:(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-7-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
tert-ブチル(R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.12g、3.74mmol)のDCM(30mL)中溶液に、4M HCl/ジオキサン(10mL、40.0mmol)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から8%MeOH/DCM(0.2%NH4OH含有)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-7-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体92)を得た。LCMS(C24H27FN6O3)(ES、m/z):467[M+H]+。
適切な中間体及び原料から、中間体92の製造で使用した方法と同様の方法で、下記の表12中の中間体を製造した。
適切な中間体及び原料から、中間体92の製造の段階2で使用した方法と同様の方法で、下記の表12A中の中間体を製造した。
中間体104:rac-N′-(2-アミノ-6-フルオロ-8-メトキシキナゾリン-4-イル)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジド
段階1:2-アミノ-6-フルオロ-8-メトキシキナゾリン-4-オール
2-アミノ-5-フルオロ-3-メトキシ安息香酸(278mg、1.50mmol)のEtOH(1.5mL)中混合物を攪拌しながら、それにシアナミド(158mg、3.75mmol)及び塩酸(325μL、1.95mmol)(6M、水溶液)を加えた。混合物を16時間加熱還流した。混合物を冷却した。沈殿を濾取し、高真空乾燥して、2-アミノ-6-フルオロ-8-メトキシキナゾリン-4-オールを得た。LCMS(C9H8FN3O2)(ES、m/z):210[M+H]+。
段階2:6-フルオロ-8-メトキシ-4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)キナゾリン-2-アミン
1,2,4-トリアゾール(524mg、7.59mmol)、2-アミノ-6-フルオロ-8-メトキシキナゾリン-4-オール(264.7mg、1.265mmol)及びDIPEA(553μL、3.16mmol)のアセトニトリル(5mL)中混合物を室温で攪拌しながら、それにPOCl3(295μL、3.16mmol)を15分間かけて滴下した。混合物を攪拌し、40℃で3時間、次に室温で16時間加熱した。混合物をCelite(登録商標)(珪藻土)で濾過し、アセトニトリル及びジエチルエーテルで洗浄して、6-フルオロ-8-メトキシ-4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)キナゾリン-2-アミンを得た。LCMS(C11H9FN6O)(ES、m/z):261[M+H]+。
段階3:rac-N′-(2-アミノ-6-フルオロ-8-メトキシキナゾリン-4-イル)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジド
20mL反応バイアルに、6-フルオロ-8-メトキシ-4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)キナゾリン-2-アミン(41.1mg、0.158mmol)、(R及びS)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジド中間体67)(38.8mg、0.174mmol)、THF(1mL)及びDIPEA(138μL、0.790mmol)を入れた。混合物を攪拌し、50℃で4時間加熱した。混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、rac-N′-(2-アミノ-6-フルオロ-8-メトキシキナゾリン-4-イル)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジドを得た。LCMS(C19H23FN8O2)(ES、m/z):415[M+H]+。
エナンチオマー的に純粋なヒドラジドである中間体67bを用いた以外、適切な原料から、中間体104と同様の方法で、下記の表13中の中間体を製造した。
中間体113~116:1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2S又は2R,5R又は5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2R又は2S,5R又は5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-6-エチル-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オン
6-エチル-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソピペリジン-3-カルボヒドラジド(中間体64)(270mg、0.835mmol)のジオキサン(7mL)中溶液に、AcOH(0.024mL、0.42mmol)を加えた。混合物を室温で30分間攪拌した。この混合物に、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル(中間体37)(285mg、0.835mmol)を加えた。混合物を室温で3日間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を、溶離液として0%から100%3:1EtOAc:EtOH/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-6-エチル-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オンを得た。LCMS(C33H39FN8O5)(ES、m/z):647[M+H]+。
段階2:1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2S又は2R,5R又は5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2R又は2S,5R又は5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-6-エチル-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オン(320mg、0.495mmol)のTHF(4.9mL)中溶液に、ボラン/THF(1.0M、2.47mL、2.47mmol)を加えた。混合物を室温で24時間攪拌した。反応混合物をMeOHで反応停止し、溶媒を留去した。得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/水(0.1%TFA含有)を使用)によって精製して、相当するジアステレオマーの二つのラセミ混合物を得た。各ラセミ体をキラルSFCによって分割した。
第1の溶出ラセミ体を、キラルSFC分離(Chiral Technologies、AS-H、21×250mmカラム、共溶媒として50%(IPA+0.2%DIPA)を使用)によって分割して、それぞれ中間体113及び中間体114に相当する1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(最初に溶出するピーク)及び1-(4-((2S又は2R,5R又は5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(第2に溶出)を得た。中間体113に関して:LCMS(C33H41FN8O4)(ES、m/z):634[M+H]+。中間体114に関して:LCMS(C33H41FN8O4)(ES、m/z):634[M+H]+。
第2の溶出ラセミ体を、キラルSFC分離(AS-H、21×250mmカラム、共溶媒として50%(IPA+0.2%DIPA)を使用)によって分割して、それぞれ中間体115及び中間体116に相当する1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(最初に溶出するピーク)及び1-(4-((2R又は2S,5R又は5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(第2の溶出ピーク)を得た。中間体115に関して:LCMS(C33H41FN8O4)(ES、m/z):634[M+H]+。中間体116に関して:LCMS(C33H41FN8O4)(ES、m/z):634[M+H]+。
中間体117:(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンの混合物
段階1:(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンの混合物
20mLマイクロ波バイアルに、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体82)(500mg、1.07mmol)及びTHF(6.7mL)を入れた。その混合物に、4-ブロモ-5-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール及び4-ブロモ-3-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール(中間体16)(865mg、2.14mmol)の混合物を加え、次にtBuXPhos-Pd G3(412mg、4.29mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(412mg、4.29mmol)を加えた。窒素を混合物に10分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。その混合物に、Celite(登録商標)(珪藻土)及び飽和NH4Cl水溶液を加えた。混合物を5分間高攪拌した。混合物を、無水MgSO4を頂部に乗せたCelite(登録商標)(珪藻土)で濾過し、DCMで洗浄した。濾液の溶媒を留去した。残留物を、0%から20%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンの混合物を得た。LCMS(C47H45FN8O3)(ES、m/z):789[M+H]+。
段階2:(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンの混合物
(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(565mg、0.716mmol)の混合物のMeOH(7.2mL)中溶液を攪拌しながら、それに4M HCl/ジオキサン溶液(1.79mL、7.16mmol)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を留去し、残留物をDCM(50mL)に溶かした。その混合物に、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)を加えた。二相混合物を分離し、水層を追加のDCM(50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンの混合物を得た。LCMS(C28H31FN8O3)(ES、m/z):547[M+H]+。
適切な原料から、中間体117の製造で使用した方法と同様の方法で、下記の表14中の中間体を製造した。
中間体120及び中間体121:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチル-1-(1-((1R,2R又は1S,2S)-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチル-1-(1-((1S,2S又は1R,2R)-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体95)(150mg、0.312mmol)のTHF(4mL)中溶液の入った反応バイアルに、4-ブロモ-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾール(中間体32)(177mg、0.562mmol)を加え、次にtBuXPhos-Pd G3(124mg、0.156mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(105mg、1.09mmol)を加えた。混合物に窒素を10分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で16時間加熱した。その混合物に、追加の4-ブロモ-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾール(中間体32)(88.5mg、0.281mmol)、tBuXPhos-Pd G3(62mg、0.078mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(52.5mg、0.547mmol)を加えた。混合物を攪拌し、90℃で16時間加熱した。混合物を、溶離液として4%MeOH/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、異性体混合物を得た。混合物を、キラルSFC分離(ID 21×250mmカラム、共溶媒として50%(ACN1:1+0.2%DIPA含有MeOH)を使用)によって分割して、それぞれ中間体120及び中間体121に相当するN-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチル-1-(1-((1R,2R又は1S,2S)-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(最初に溶出するピーク、中間体120)及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S、6R)-6-メチル-1-(1-((1S,2S又は1R,2R)-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(第4の溶出ピーク、中間体121)を得た。(注:ピーク2及び3はほとんど分離されなかった。)。中間体120に関して:LCMS(C38H47FN8O5)(ES、m/z):715[M+H]+。中間体121に関して:LCMS(C38H47FN8O5)(ES、m/z):715[M+H]+。
中間体122及び中間体123:1-(4-((3R,5S及び3R,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3R,5R及び3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
グローブボックス中、ナトリウムtert-ブトキシド(300mg、3.12mmol)、1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体4)(274mg、1.25mmol)及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体85)(300mg、0.624mmol)のTHF(2mL)中混合物を攪拌しながら、それに窒素雰囲気下にtBuXPhos-Pd G3(149mg、0.187mmol)を加えた。混合物を攪拌し、100℃で14時間加熱した。混合物を、溶離液として10%MeOH/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、それぞれ中間体122及び中間体123に相当する二つのジアステレオマー:1-(4-((3R,5S及び3R,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3R,5R及び3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。中間体122に関して、LCMS(C32H39FN8O4)(ES、m/z):619[M+H]+。中間体123に関して、LCMS(C32H39FN8O4)(ES、m/z):619[M+H]+。
中間体124:(R)-5-(4-(3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オン
ナトリウムtert-ブトキシド(66.5mg、0.692mmol)、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体82)(89.0mg、0.190mmol)、2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタノール(中間体29)(40.0mg、0.173mmol)のTHF(2mL)中混合物を攪拌しながら、それにtBuXPhos-Pd G3(41.3mg、0.0520mmol)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で12時間加熱した。混合物を冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液としてEtOAcを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、開環生成物(R)-5-(4-(3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オンを得た。LCMS(C32H37FN8O4)(ES、m/z):617[M+H]+。
中間体125:2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタン-1-オン
段階1:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-((3H)-1-(1-(2,2-ジメトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
ナトリウムtert-ブトキシド(177mg、1.84mmol)、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体82)(236mg、0.506mmol)、4-ブロモ-1-(2,2-ジメトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール(中間体30)(120mg、0.460mmol)のTHF(4mL)中混合物を攪拌しながら、それにtBuXPhos-Pd G3(110mg、0.138mmol)を加えた。混合物を攪拌し、窒素下に80℃で12時間加熱した。混合物を冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-((3R)-1-(1-(2,2-ジメトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンを得た。LCMS(C33H39FN8O5)(ES、m/z):647[M+H]+。
段階2:2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタン-1-オン
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-((3R)-1-(1-(2,2-ジメトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(130mg、0.201mmol)及びギ酸(2mL)の混合物を攪拌し、40℃で15時間加熱した。混合物を冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH=8に調節した。混合物をDCMで抽出した(10mLで3回)。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液としてEtOAcを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタン-1-オンを得た。LCMS(C22H23FN8O2)(ES、m/z):451[M+H]+。
中間体126及び中間体127:rac-(1R又は1S,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール及びrac-(1S又は1R,3S又は3R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール
段階1:3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)シクロヘキサン-1-オール
3-ヒドロキシシクロヘキサンカルボヒドラジド(中間体65)(0.556g、3.52mmol)のDCM(30mL)中混合物を攪拌しながら、それにAcOH(0.084mL、1.5mmol)を加えた。その溶液に、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル(中間体37)(1.00g、2.93mmol)を加えた。混合物を攪拌し、35℃で10時間加熱した。混合物を濃縮した。得られた残留物を、溶離液として10%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)シクロヘキサノールを得た。LCMS(C25H28FN5O4)(ES、m/z)[M+H]+:482。
段階2:3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)シクロヘキサン-1-オン
3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)シクロヘキサノール(780mg、1.62mmol)のDCM(10mL)中溶液を攪拌しながら、それにDMP(1.37g、3.24mmol)を0℃で加えた。混合物を昇温させて室温とし、3時間攪拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(5mL)で反応停止し、混合物を濾過した。濾液をEtOAcで抽出した(10mLで3回)。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、10%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)シクロヘキサノンを得た。LCMS(C25H26FN5O4)(ES、m/z)[M+H]+:480。
段階3:3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール
4-ブロモ-1-エチル-1H-ピラゾール(621mg、3.55mmol)のTHF(3mL)中溶液を攪拌しながら、それにn-ブチルリチウム(1.42mL、3.55mmol、2.5Mヘキサン中溶液)を-78℃で加えた。混合物を-78℃で20分間攪拌した。その混合物に、3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)シクロヘキサノン(340mg、0.709mmol)のTHF(3mL)中溶液を-78℃で加え、混合物をこの温度で1時間攪拌した。混合物を飽和NH4Cl水溶液(5mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(10mLで3回)。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として10%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)を得た。LCMS(C30H34FN7O4)(ES、m/z)[M+H]+:576。
段階4:rac-(1R又は1S,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール及びrac-(1S又は1R,3S又は3R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール
3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサノール(180mg、0.313mmol)のDCM(4mL)及び水(2mL)中溶液に、0℃でDDQ(106mg、0.469mmol)を少量ずつ加えた。混合物を0℃で30分間攪拌した。混合物をDCM(10mL)で希釈し、Na2SO3(2M水溶液、5mL)及びブライン(10mLで2回)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、逆相HPLC(Waters XBridge C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/水(10mM NH4HCO3調整剤含有)を使用)によって精製して、それぞれ中間体126及び中間体127に相当する二つのジアステレオマーrac-(1R又は1S,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール及びrac-(1S又は1R,3S又は3R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オールを得た。中間体126に関して:LCMS(C21H24FN7O2)(ES、m/z)[M+H]+:426。中間体127に関して:LCMS(C21H24FN7O2)(ES、m/z)[M+H]+:426。
中間体128:(2S,3S及び2R,3R)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール
4-ブロモ-1H-ピラゾール(2.00g、13.6mmol)及び炭酸セシウム(13.3g、40.8mmol)のMeCN(20mL)中混合物にシス-2,3-ジメチルオキシラン(2.38mL、27.2mmol)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、固体を濾過によって除去した。濾液を濃縮し、残留物をDCMで希釈し、水及びブライン溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した。残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(2S,3S及び2R,3R)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オールを得た。LCMS(C7H11BrN2O)(ES、m/z)[M+H]+:219、221。
中間体128と同様の方法で、適切な原料から、下記の表15中の中間体を製造した。
中間体136:エチル3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパノエート
4-ブロモ-1H-ピラゾール(0.500g、3.40mmol)のDMF(10mL)中混合物を攪拌しながら、それにK2CO3(1.18g、8.50mmol)及びエチル3-ブロモプロパノエート(0.924g、5.10mmol)を加えた。混合物を攪拌し、60℃で8時間加熱した。混合物を水(30mL)で希釈し、濾過し、濾液をEtOAcで抽出した(30mLで2回)。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として3%から25%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、エチル3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパノエートを得た。LCMS(C8H11BrN2O2)(ES、m/z)[M+H]+:247、249。
中間体136の製造で使用された方法と同様の方法で、適切なピラゾール及びアルキルハライド又はメシレートから、下記の表16中の中間体を製造した。
中間体145:rac-1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール
1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-2-オン(中間体141)(2.00g、9.85mmol)のEt2O(22mL)中溶液に、窒素雰囲気下に0℃で3Mエチルマグネシウムブロミド溶液(9.85mL、29.6mmol)を滴下した。溶液を0℃で1時間攪拌し、昇温させて室温とし、15時間攪拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)で反応停止し、EtOAc(50mL)及び水(50mL)で希釈した。水層をEtOAcで抽出した(100mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(100mLで2回)、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、溶媒を留去した。得られた残留物を、逆相HPLC(MeCN/0.05%TFA含有水)によって精製して、rac-1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オールを得た。LCMS(C8H13BrN2O)(ES、m/z)[M+H]+:233、235。
中間体146:1-((5-メチル-2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル)-4-ニトロ-1H-ピラゾール
(5-メチル-2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イル)メタノール(4.00g、19.2mmol)のTHF(20mL)中溶液に、4-ニトロ-1H-ピラゾール(2.61g、23.1mmol)、トリフェニルホスフィン(10.1g、38.4mmol)を加えた。その混合物に、DCM(20mL)中のDIAD(5.83g、28.8mmol)をゆっくり加えた。混合物を室温で15時間攪拌した。溶媒を留去した。残留物を、0%から30%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1-((5-メチル-2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル)-4-ニトロ-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C15H17N3O4)(ES、m/z)[M+H]+:304。
中間体146の合成について記載の方法と同様の方法で、適切なピラゾール及びアルコールから、下記の表17中の中間体を製造した。
中間体148:rac-3-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オール
3-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オン(中間体138)(1.27g、5.18mmol)のEtOH(25.9mL)中懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.588g、15.5mmol)を加えた。混合物を16時間攪拌した。混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(50mL)及び水酸化カリウム水溶液(1M、20mL)で洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、3-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オールを得て、それをそれ以上精製せずに次で用いた。LCMS(C9H15BrN2O)(ES、m/z)[M+H]+:247、249。
中間体148の製造で記載の方法と同様の方法で、ピラゾールを含む適切なケトン又はエステルから、下記の表18中の中間体を製造した。
中間体153:4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール
エチル3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)プロパノエート(100mg、0.405mmol)(中間体136)のTHF(4mL)中溶液に、15℃で窒素雰囲気下に3M MeMgBr/ジエチルエーテル溶液(1.35mL、4.05mmol)を加えた。混合物を15℃で1時間攪拌した。混合物を0℃で冷却し、水(5mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(5mLで2回)。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として25%EtOAc/石油エーテルを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オールを得た。LCMS(C8H13BrN2O)(ES、m/z)[M+H]+:233、235。
中間体154:4-ブロモ-1-((ラセミ,アンチ)-3-((rac-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール
中間体129(9.40g、42.9mmol)のDCM(100mL)中溶液に、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(19.6mL、215mmol)及びPPTS(10.8g、42.9mmol)を加えた。混合物を室温で4時間攪拌した。混合物をDCM(15mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液及びブライン溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-4-ブロモ-1-((2S,3R)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C12H19BrN2O2)(ES、m/z)[M+H]+:303、305。
中間体154の合成について記載の方法と同様の方法で、適切な原料から、表19中の中間体下記のを製造した。
中間体156:rac-3-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オール
100mL丸底フラスコに、10%Pd/C(200mg、0.188mmol)、3-メチル-3-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール(中間体151)(750mg、3.76mmol)、及びEtOH(31.4mL)を入れた。混合物の排気による脱気及び窒素再充填を3回行った。次に、混合物を排気し、風船からの水素を再充填した。混合物を3時間攪拌した。混合物をCeliteで濾過し、濾液の溶媒を留去して、3-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オールを得た。LCMS(C8H15N3O)(ES、m/z)[M+H]+:170。
中間体156の製造について記載の方法と同様の方法で、適切なニトロ-ピラゾールから、下記の表20中の中間体を製造した。
中間体165:tert-ブチル(1-(4-((2S,5R及び2R,5S)-5-(ヒドラジンカルボニル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-イル)カーバメート
段階1:メチル(3R,6S及び3S,6R)-1-(1-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)6-メチルピペリジン-3-カルボキシレート
20mLバイアルに、tert-ブチル(1-(4-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-イル)カーバメート(中間体157)(85.0mg、0.334mmol)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(106mg、0.501mmol)、及びDCE(1.5mL)を加えた。混合物を攪拌した。その混合物に、メチル2-メチレン-5-オキソヘキサノエート(0.063mL、0.40mmol)を加えた。20分後、その混合物に、1M KOH水溶液(3mL)、水(3mL)、及びDCM(3mL)を加えた。有機層を、相分離器で回収した。溶媒を留去した。得られた残留物をMeOH(1mL)及び水(0.4mL)に溶かした。混合物を室温で72時間攪拌した。その混合物に、水(20mL)を加えた。混合物をDCMで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、メチル(3R,6S及び3S,6R)-1-(1-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレートを得た。LCMS(C20H34N4O4)(ES、m/z)[M+H]+:395。
段階2:tert-ブチル(1-(4-((2S,5R及び2R,5S)-5-(ヒドラジンカルボニル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-イル)カーバメート
20mLバイアルに、メチル(3R,6S及び3S,6R)-1-(1-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレート(99.1mg、0.251mmol)、EtOH(1mL)、及びヒドラジン水和物(0.175mL、3.77mmol)を加えた。混合物を90℃で16時間加熱した。溶媒を留去して、tert-ブチル(1-(4-((2S,5R及び2R,5S)-5-(ヒドラジンカルボニル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-イル)カーバメートを得た。LCMS(C19H34N6O3)(ES、m/z)[M+H]+:395。
中間体165の製造について記載の方法と同様の方法で、適切なアミノ-ピラゾールから、下記の表21中の中間体を製造した。
中間体171:1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド
段階1:メチル4-メチル-2-メチレン-5-オキソペンタノエート
メチル2-(ブロモメチル)アクリレート(6.04mL、50.3mmol)及びDMAP(6.76g、55.3mmol)のDCM(201mL)中溶液を室温で30分間攪拌した。その混合物に、プロピオンアルデヒド(5.41mL、75mmol)及びL-プロリン(5.79g、50.3mmol)を加えた。混合物を23℃で48時間攪拌した。混合物を水(200mL)、1M HCl水溶液(100mL)、及びブライン(100mL)で洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から2.5%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、メチル4-メチル-2-メチレン-5-オキソペンタノエートを得た。
段階2:メチル(3R,5R及び3S,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボキシレート
1-(4-アミノ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体163)(1.43g、8.45mmol)をMeOH(25.6mL)に溶かした。その混合物に、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(6.51g、30.7mmol)と、次にメチル4-メチル-2-メチレン-5-オキソペンタノエート(1.20mL、7.68mmol)を加えた。混合物を5分間攪拌した(水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムが溶液中に溶けるまで)。混合物を1M水酸化ナトリウム水溶液(30.7mL、30.7mmol)で反応停止し、48時間攪拌した。MeOHを留去し、混合物にDCM(30mL)を加えた。層を分離し、DCM層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、0%から10%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、メチル(3R,5R及び3S,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボキシレートを得た。LCMS(C16H27N3O3)(ES、m/z)[M+H]+:310。
段階3:メチル(3S,5R及び3R,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボキシレート及びメチル(3R,5R及び3S,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボキシレートの混合物
メチル(3R,5R及び3S,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボキシレート(1.39g、4.49mmol)を、カリウムtert-ブトキシド(1.01g、8.98mmol)を含有するMeOH(35.9mL)中、60℃で18時間攪拌した。混合物を冷却して室温とし、溶媒を留去した。得られた残留物をDCMに溶かし、飽和NH4Cl水溶液で反応停止した。Biotage Isolute(登録商標)相分離器を用いて層を分離し、DCM層を濃縮した。得られた残留物を、0%から10%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、メチル(3S,5R及び3R,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボキシレート及びメチル(3R,5R及び3S,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボキシレートの混合物を得た。LCMS(C16H27N3O3)(ES、m/z)[M+H]+:310。
段階4:(3R,5S及び3S,5R)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド及び(3R,5R及び3S,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド
段階3からの生成物(1.18g、3.81mmol)のエタノール(15.3mL)中溶液に、ヒドラジン水和物(1.87mL、38.1mmol)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、溶媒を留去して、(3R,5S及び3S,5R)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド及び(3R,5R及び3S,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-5-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジドを得た。LCMS(C15H27N5O2)(ES、m/z)[M+H]+:310。
中間体172及び中間体173:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,5S及び3S,5R)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,5S及び3R,5R)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体85)(2.52g、5.24mmol)について、キラルSFC分離(Phenomenex Lux-3 21×250mmカラム、共溶媒として20%MeOH(0.1%NH4OH含有)を使用)を行って、rac-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,5S)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(ピーク2及び3の組み合わせ)及びrac-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,5S)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(ピーク1及び4の組み合わせ)を得た。LCMS(C25H29FN6O3)(ES、m/z)[M+H]+:481。
中間体174及び中間体175:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7,9-ジフルオロ-2-(3R,5S及び3S,5R)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-7,9-ジフルオロ-2-((3S,5S及び3R,5R)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
段階1:tert-ブチル(3R,5S及び3S,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル(3S,5S及び3R,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-カルボキシレート
100mL丸底フラスコに、tert-ブチル3-(ヒドラジンカルボニル)-5-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(中間体56)(1.56g、6.07mmol)、1,4-ジオキサン(20mL)、及び酢酸(0.174mL、3.04mmol)を加えた。混合物を攪拌した。この混合物を攪拌しながら、それに2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-3,5-ジフルオロベンゾニトリル(中間体41)(2.00g、6.07mmol)を加えた。混合物を75℃で16時間攪拌した。混合物を、溶離液として0%から50%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル(3R,5S及び3S,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(最初に溶出)及びtert-ブチル(3S,5S及び3R,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(2番目に溶出)を得た。LCMS(C29H34F2N6O4)(ES、m/z)[M+H]+:569。
段階2:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7,9-ジフルオロ-2-((3R,5S及び3S,5R)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-7,9-ジフルオロ-2-((3S,5S及び3R,5R)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
中間体82の合成と同様の方法で、ギ酸により、段階1からのtert-ブチル(3R,5S及び3S,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル(3S,5S及び3R,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-カルボキシレートを、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7,9-ジフルオロ-2-((3R,5S及び3S,5R)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体174)及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-7,9-ジフルオロ-2-((3S,5S及び3R,5R)-5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体175)に変換した。LCMS(C24H26F2N6O2)(ES、m/z)[M+H]+:469)。
適切なヒドラジド及びカルボジイミドから、中間体174の合成について記載の方法と同様の方法で、下記の表22中の中間体を製造した。
中間体178:(R)-8-(ジフルオロメトキシ)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
段階1:2-アミノ-4-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロベンゾニトリル
2-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロアニリン(1.40g、5.47mmol)及びシアン化亜鉛(1.28g、10.9mmol)のNMP(4mL)中混合物に、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.699g、1.37mmol)を加えた。混合物を攪拌し、マイクロ波リアクターで160℃で窒素下に1時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。その混合物に、ブライン(60mL)を加え、混合物を石油エーテル:酢酸エチル(3:1)で抽出し(25mLで3回)、合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、25%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2-アミノ-4-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロベンゾニトリルを得た。
段階2:メチル(2-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)カーバメート
2-アミノ-4-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロベンゾニトリル(500mg、2.47mmol)のメチルカルボノクロリデート(3.04g、32.2mmol)中溶液を攪拌し、窒素雰囲気下に15時間にわたり75℃で加熱した。混合物を冷却し、水(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出し(20mLで3回)、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、メチル(2-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)カーバメートを得た。
段階3:(R)-tert-ブチル-3-(8-(ジフルオロメトキシ)-9-フルオロ-5-ヒドロキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
メチル(2-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)カーバメート(400mg、1.537mmol)のNMP(4mL)中溶液に、(R)-tert-ブチル3-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(411mg、1.691mmol)(中間体54)を加えた。混合物を攪拌し、170℃で30分間加熱した。混合物を冷却し、水(30mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(30mLで3回)。合わせた有機抽出液を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から30%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R)-tert-ブチル-3-(8-(ジフルオロメトキシ)-9-フルオロ-5-ヒドロキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C20H22F3N5O4)(ES、m/z)[M+H]+:454。
段階4:tert-ブチル-3-(8-(ジフルオロメトキシ)-5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル-3-(8-(ジフルオロメトキシ)-9-フルオロ-5-ヒドロキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.00g、2.21mmol)のMeCN(10mL)中溶液に、90℃で窒素雰囲気下にDBU(0.831mL、5.51mmol)、PyBroP(1.34g、2.87mmol)及び(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(0.553g、3.31mmol)を加えた。混合物を90℃で12時間攪拌した。溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から50%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル-3-(8-(ジフルオロメトキシ)-5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C29H33F3N6O5)(ES、m/z)[M+H]+:603。
段階5:(R)-8-(ジフルオロメトキシ)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
tert-ブチル-3-(8-(ジフルオロメトキシ)-5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(700mg、1.16mmol)のDCM(7mL)中溶液に、15℃で窒素雰囲気下にTFA(0.7mL)を加えた。混合物を15℃で2時間攪拌した。混合物を冷却し、NaHCO3(15mL)で希釈し、DCMで抽出し(20mLで3回)、無水Na2SO4で脱水し、溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R)-8-(ジフルオロメトキシ)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンを得た。LCMS(C24H25F3N6O3)(ES、m/z)[M+H]+:503。
実施例1:(R)-1-(3-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
5mLマイクロ波バイアルに、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体82)(100mg、0.214mmol)、tBuXPhos-Pd G3(68.1mg、0.086mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(82mg、0.86mmol)を入れた。その混合物に、THF(1.4mL)中の1-(3-ブロモ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体2)(94mg、0.429mmol)を加えた。混合物に窒素を10分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、固体を濾過によって除去し、DCMで洗浄した。濾液の溶媒を留去した。得られた残留物にTFA(0.5mL)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で3時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、溶媒を留去した。残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/0.1%TFA含有H2Oを使用)によって精製して、(R)-1-(3-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C21H26FN9O2)(ES、m/z):458[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 8.17 (s, 1H), 7.89 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.81 (s, 2H), 7.19 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.97 (s, 4H), 3.91 (s, 2H), 3.15 (ddt, J = 10.9, 6.7, 3.4 Hz, 1H), 3.11 - 3.04 (m, 1H), 2.86 (td, J = 12.5, 2.7 Hz, 1H), 2.23 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 1.92 - 1.77 (m, 2H), 1.75 - 1.63 (m, 1H), 1.10 (d, J = 2.4 Hz, 6H).
適切な原料アリールハライド及びアミン中間体から、実施例1に記載の方法と同様の方法で、下記の表15中の本発明の実施例化合物を製造した。
実施例40:1-((4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
段階1:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチル-1-(1-((1-(((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体95)(600mg、1.25mmol)のTHF(12mL)中溶液の入った反応バイアルに、rac-4-ブロモ-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール(中間体23)(590mg、1.87mmol)を加え、次にtBuXPhos-Pd G3(298mg、0.375mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(420mg、4.37mmol)を加えた。窒素を混合物に10分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で4時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。その混合物に、追加のtBuXPhos-Pd G3(149mg、0.188mmol)と、次にナトリウムtert-ブトキシド(210mg、2.19mmol)を加えた。窒素を、さらに10分間混合物に吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で18時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、溶媒を留去した。残留物を、DCMと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、固体を濾過によって除去した。濾液を濃縮した。得られた残留物を、溶離液として0%から40%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。得られた残留物を、溶離液として4%MeOH/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによってさらに精製して、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチル-1-(1-((1-(((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンを得た。LCMS(C38H47FN8O5)(ES、m/z):715[M+H]+。
段階2:1-((4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
反応バイアルに、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチル-1-(1-((1-(((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(1.40g、2.22mmol)及びTFA(1.65mL、22.2mmol)を加えた。混合物を攪拌し、60℃で1時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、次に溶媒を留去した。残留物を、溶離液として6%(7Mアンモニア溶液/MeOH)/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1-((4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール(実施例40)を得た。LCMS(C24H29FN8O2)(ES、m/z):481[M+H]+。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 7.87 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.14 (s, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.73 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 3.47 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.36 - 3.20 (m, 3H), 2.11 (d, J = 7.9 Hz, 3H), 2.02 (p, J = 10.7, 9.6 Hz, 2H), 1.89 - 1.69 (m, 2H), 1.55 (dq, J = 19.0, 9.6 Hz, 1H), 1.37 - 1.20 (m, 2H), 1.12 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.96 - 0.82 (m, 2H).
適切な原料アリールハライド及び中間体95から、実施例40の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表16中の本発明の実施例化合物を製造した。
実施例48及び実施例49:(R又はS)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール及び(S又はR)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール
段階1:(R又はS)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール及び(S又はR)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール
実施例40の合成の段階1で記載の方法と同様の方法で、中間体95及び中間体1を用いて、実施例48及び実施例49の合成の段階1を実施した。得られたジアステレオマー混合物を、SFC(共溶媒として55%(IPA+0.2%DIPA)を用いるChiral Technologies AD-H 21×250mmカラム)によって精製して、(R又はS)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール及び(S又はR)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オールに相当するピーク1及びピーク2を得た。ピーク1に関して、LCMS(C33H41FN8O4)(ES、m/z):633[M+H]+。ピーク2に関して、LCMS(C33H41FN8O4)(ES、m/z):633[M+H]+。
段階2:(R又はS)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール及び(S又はR)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール
実施例40の段階2に記載の方法と同様の方法で、実施例48及び実施例49の合成の段階2を実施し、ピーク1を(R又はS)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール(実施例48)に変換し、ピーク2を(S又はR)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルブタン-2-オール(実施例49)に変換した。
実施例48に関して:LCMS(C
24H
31FN
8O
2)(ES、m/z):483[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.99 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 5.74 (s, 2H), 4.14 (s, 1H), 4.02 (m, 1 H), 4.00 (s, 3H), 3.74 (m, 1H), 3.49 (s, 1H), 3.45 (dd, J = 11.6, 3.8 Hz, 1H), 3.32 (dd, J = 11.3, 4.0 Hz, 1H), 3.20 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.18 - 2.00 (m, 3H), 1.78 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 1.52 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.14 (s, 3H), 1.11 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 1.01 (s, 3H).
実施例49に関して:LCMS(C
24H
31FN
8O
2)(ES、m/z):483[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.99 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 5.78 (s, 2H), 4.18 (s, 1H), 4.03 (m, 1 H), 4.00 (s, 4H), 3.74 (m, 1H), 3.49 (s, 1H), 3.44 (dd, J = 11.6, 3.9 Hz, 1H), 3.33 (dd, J = 11.0, 4.2 Hz, 1H), 3.21 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.18 - 2.00 (m, 3H), 1.78 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 1.52 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.14 (s, 3 H), 1.11(m, J = 6.9 Hz, 3H), 1.02 (s, 3H).
実施例50及び実施例51:1-((4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール及び1-((4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
段階1:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,6R又は3R,6S)-6-メチル-1-(3-メチル-1-((1-(((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,6R又は3R,6S)-6-メチル-1-(5-メチル-1-((1-(((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
反応バイアルに、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,6R又は3R,6S)-6-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体96)(240mg、0.499mmol、tBuXPhos-Pd G3(119mg、0.150mmol)、rac-4-ブロモ-3-メチル-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール(中間体31)(329mg、0.999mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(288mg、3.00mmol)及びTHF(5mL)を加えた。混合物に窒素を5分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、100℃で19時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を、溶離液として4%(7Mアンモニア/MeOH)/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,6R又は3R,6S)-6-メチル-1-(3-メチル-1-((1-((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,6R又は3R,6S)-6-メチル-1-(5-メチル-1-((1-(((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンの混合物を得た。
段階2:1-((4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール及び1-((4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,6R又は3R,6S)-6-メチル-1-(3-メチル-1-((1-(((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3S,6R又は3R,6S)-6-メチル-1-(5-メチル-1-((1-(((RS)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(12.0mg、0.0186mmol)の混合物に、TFA(2mL)を加えた。混合物を攪拌し、60℃で1時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。混合物を濃縮し、残留物を、溶離液として4%(7Mアンモニア/MeOH)/DCMを用いる分取シリカゲルTLCと、次に逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/0.1%TFA含有水調整剤)によって精製して、1-((4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール(実施例50)及び1-((4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール(実施例51)を得た。
実施例50に関して:LCMS(C25H31FN8O2)(ES、m/z):495[M+H]+。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 8.02 (s, 1H), 7.95 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.22 (s, 2H), 4.18 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.91 (s, 2H), 3.74 (s, 1H), 3.57 - 3.43 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.36 - 2.26 (m, 1H), 2.22 - 2.12 (m, 3H), 2.04 (q, J = 9.7 Hz, 3H), 1.84 - 1.73 (m, 1H), 1.68 - 1.58 (m, 1H), 1.27 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
実施例51に関して:LCMS(C25H31FN8O2)(ES、m/z):495[M+H]+。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 7.98 - 7.91 (m, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.26 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.27 (s, 2 H), 4.03 (s, 3H), 3.96 (d, J = 11.8 Hz, 2H), 3.76 (d, J = 20.2 Hz, 1H), 2.61 (s, 2H), 2.45 (d, J = 15.4 Hz, 2H), 2.40 - 2.29 (m, 2H), 2.26 (s, 1H), 2.15 (d, J = 10.4 Hz, 3H), 2.11 - 1.97 (m, 3H), 1.89 - 1.74 (m, 1H), 1.75 - 1.58 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
適切な原料アリールハライド及び中間体96から、実施例50及び実施例51について記載の方法と同様の方法で、下記の表17中の本発明の実施例化合物を製造した。
実施例54:1-((4-((3R,5S又は3S,6R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
段階1:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3R,5S又は3S,5R)-5-フルオロ-1-(1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3R,5S又は3S,5R)-5-フルオロピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体99)(80.0mg、0.165mmol)のTHF(1.5mL)中溶液の入った反応バイアルに、4-ブロモ-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール(中間体23)(83.0mg、0.260mmol)を加え、次にtBuXPhos-Pd G3(39.3mg、0.0500mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(47.6mg、0.495mmol)を加えた。混合物に窒素を10分間流した。混合物を攪拌し、90℃で2時間加熱した。溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から40%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3R,5S又は3S,5R)-5-フルオロ-1-(1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンを得た。LCMS(C37H44F2N8O5)(ES、m/z):719[M+H]+。
段階2:1-((4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3R,5S又は3S,5R)-5-フルオロ-1-(1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(105mg、0.146mmol)のTFA(1.2mL)中混合物を攪拌し、60℃で1時間加熱した。混合物を濃縮した。残留物を、溶離液として5%(7Mアンモニア/MeOH)/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、1-((4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オールを得た。LCMS(C23H26F2N8O2)(ES、m/z):485[M+H]+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.96 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.15 (t, J = 3.8 Hz, 2H), 5.91 (s, 2H), 4.90 (dtt, J = 48.1, 9.9, 4.7 Hz, 1H), 4.13 (s, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.74 - 3.64 (m, 2H), 3.42 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 2.86 (t, J = 11.4 Hz, 1H), 2.71 (dq, J = 10.3, 7.2, 5.2 Hz, 2H), 2.17 - 1.92 (m, 3H), 1.88 - 1.73 (m, 2H), 1.57 (dq, J = 18.2, 9.1 Hz, 2H).
適切な原料アリールハライド及び中間体99から、実施例54の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表18中の本発明の実施例化合物を製造した。
実施例57:1-((4-((1R,5R又は1S,5S)-1-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール
段階1:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((1R,5R又は1S,5S)-3-(1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
2-((1R,5R又は1S,5S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体97)(60.0mg、0.129mmol)のTHF(1.5mL)中溶液の入った反応バイアルに、4-ブロモ-1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール(中間体23)(61.1mg、0.194mmol)次にtBuXPhos-Pd G3(30.8mg、0.039mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(43.4mg、0.452mmol)を加えた。窒素を混合物に10分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で18時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。溶媒を留去し、得られた残留物を、溶離液として5%MeOH/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((1R,5R又は1S,5S)-3-(1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンを得た。LCMS(C37H43FN8O5)(ES、m/z):699[M+H]+。
段階2:1-((4-((1R,5R又は1S,5S)-1-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール2,2,2-トリフルオロアセテート
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((1R,5R又は1S,5S)-3-(1-((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(59mg,0.084mmol)及びTFA(1.0mL)の混合物を攪拌し、60℃で1時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として8%(7Mアンモニア/MeOH)/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによって精製した。得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mmMeCN/H2O、溶離液として0.1%TFA調整剤を使用)によってさらに精製して、1-((4-((1R,5R又は1S,5S)-1-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)シクロブタン-1-オール2,2,2-トリフルオロアセテート)を得た。LCMS(C23H25FN8O2)(ES、m/z):465[M+H]+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.96 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.06 (s, 1H), 4.18 (s, 2H), 4.08 (s, 3H), 3.79 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.69 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.54 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 3.35 (s, 2H), 3.20 (dd, J = 8.8, 3.8 Hz, 2H), 2.32 (s, 1H), 2.13 - 2.04 (m, 3H), 1.75 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 1.58 (d, J = 4.9 Hz, 1H).
中間体97及び適切な原料アリールハライドから、実施例57の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表19中の実施例58を製造した。
実施例59:9-フルオロ-2-((3S,5R又は3R,5S)-5-フルオロ-1-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
段階1:N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3S,5R又は3R,5S)-5-フルオロ-1-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
反応バイアルに、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3S,5R又は3R,5S)-5-フルオロピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体100)(50.0mg、0.103mmol)、tBuXPhos-Pd G3(24.6mg、0.0310mmol)、4-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール(中間体15)(23.9mg、0.103mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(59.5mg、0.619mmol)及びTHF(1mL)を加えた。混合物に窒素を5分間流した。混合物を攪拌し、100℃で4時間加熱した。溶媒を留去し、得られた残留物を、0%から100%(30%MeOH/EtOAc)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3S,5R又は3R,5S)-5-フルオロ-1-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンを得た。
段階2:9-フルオロ-2-((3S,5R又は3R,5S)-5-フルオロ-1-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
反応バイアルに、N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3S,5R又は3R,5S)-5-フルオロ-1-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(85.0mg、0.130mmol)を加え、TFA(2mL)を加えた。混合物を攪拌し、60℃で1時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm MeCN/H
2O、溶離液として0.1%TFA調整剤を使用)によって精製して、9-フルオロ-2-((3S,5R又は3R,5S)-5-フルオロ-1-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンを得た。LCMS(C
23H
26F
2N
8O
2)(ES、m/z):485[M+H]
+。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4) δ 7.93 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.23 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.95 (dt, J = 10.3, 5.4 Hz, 1H), 4.32 (dq, J = 11.0, 6.1, 5.6 Hz, 1H), 4.13 - 3.95 (m, 4H), 3.78 (d, J = 11.1 Hz, 2H), 3.65 - 3.52 (m, 2H), 3.46 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 2.89 (t, J = 11.4 Hz, 1H), 2.82 - 2.59 (m, 2H), 2.12 - 1.92 (m, 4H).
実施例60及び実施例61:(R又はS)-1-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)アゼパン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び(S又はR)-1-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)アゼパン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
5mLマイクロ波バイアルに、rac-2-(アゼパン-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体83)(100mg、0.208mmol)及びTHF(1.3mL)を入れた。その混合物に、1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体4)(91.0mg、0.420mmol)、次にtBuXPhos-Pd G3(66.1mg、0.0830mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(80.0mg、0.832mmol)を加えた。窒素を混合物に10分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で12時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、固体を濾過によって除去し、DCMで洗浄した。濾液の溶媒を留去した。得られた残留物をTFA(802μL、10.4mmol)に溶かし、50℃で3時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、溶媒を留去した。得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm MeCN/H2O、溶離液として0.1%TFA調整剤を使用)によって精製して、ラセミ生成物を得た。そのラセミ混合物を、キラルSFC分離(Chiral Technologies OJ-H 21×250mmカラム、共溶媒として25%(0.1%NH4OH調整剤含有イソプロパノール)を使用)によって分割して、(R又はS)-1-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)アゼパン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例60、最初に溶出するピーク)及び(S又はR)-1-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)アゼパン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例61、第2に溶出するピーク)を得た。
実施例60に関して:LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.88 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 26.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 4.63 (s, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.87 (s, 2H), 3.75 (dd, J = 14.3, 3.9 Hz, 1H), 3.53 (dd, J = 14.3, 10.0 Hz, 1H), 3.45 (dq, J = 9.7, 5.0, 4.6 Hz, 1H), 3.37 (dd, J = 14.0, 6.1 Hz, 1H), 3.23 (ddd, J = 13.3, 7.6, 5.1 Hz, 1H), 2.07 - 1.82 (m, 3H), 1.71 (s, 1H), 1.58 - 1.45 (m, 2H), 1.03 (d, J = 3.5 Hz, 6H).
実施例61に関して:LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.88 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.70 (s, 2H), 7.18 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 4.62 (s, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.87 (s, 2H), 3.75 (dd, J = 14.4, 3.8 Hz, 1H), 3.53 (dd, J = 14.2, 10.2 Hz, 1H), 3.45 (dt, J = 9.5, 4.9 Hz, 1H), 3.38 (s, 1H), 3.24 (dd, J = 13.6, 5.5 Hz, 2H), 2.08 - 1.84 (m, 3H), 1.71 (s, 1H), 1.50 (d, J = 12.7 Hz, 2H), 1.03 (d, J = 3.4 Hz, 6H).
適切な原料アミン及びアリールハライドから、実施例60及び実施例61の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表20中の本発明の実施例化合物を製造し、得られた相当する最終化合物の異性体混合物をSFCによって分離した。
実施例68及び実施例69:1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3S,5R又は3R,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:rac-1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
40mLバイアルに、rac-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3R,5S又は3S,5R)-5-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体102)(736mg、1.52mmol)、1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体4)(998mg、4.56mmol)、tBuXPhos-Pd G3(965mg、1.22mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(876mg、9.11mmol)、及びTHF(15.0mL)を加えた。混合物を窒素で5分間パージした。混合物を攪拌し、80℃で6時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。溶媒を留去し、得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C31H36F2N8O4)(ES、m/z):623[M+H]+。
段階2:1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3R,5S又は3R,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
20mLバイアルに、rac-1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(550mg、0.883mmol)、及びTFA(8.83mL、115mmol)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で2時間加熱した。溶媒を留去した。得られた残留物にMeOHを加え、混合物を濾過した。濾液の溶媒を留去した。そのラセミ混合物を、キラルSFC分離(Chiral Technologies AS-H 21×250mmカラム、共溶媒として15%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)によって分割して、1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例68、最初に溶出するピーク)及び1-(4-((3S,5R又は3R,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例69、第2に溶出するピーク)を得た。
実施例68に関して:LCMS(C22H26F2N8O2)(ES、m/z):473[M+H]+。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.82 (s, 2H), 7.43 (dd, J = 8.3, 2.6 Hz, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 11.0, 2.6 Hz, 1H), 4.94 (dtt, J = 48.3, 10.3, 4.8 Hz, 1H), 4.65 (s, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.89 (s, 2H), 3.78 - 3.71 (m, 1H), 3.66 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.40 (t, J = 11.8 Hz, 1H), 2.75 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 2.66 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 2.58 (td, J = 10.4, 5.2 Hz, 1H), 1.92 (p, J = 11.3 Hz, 1H), 1.04 (s, 6H).
実施例69に関して:LCMS(C22H26F2N8O2)(ES、m/z):473[M+H]+。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.82 (s, 1H), 7.44 (dd, J = 8.3, 2.7 Hz, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 11.1, 2.7 Hz, 1H), 4.95 (ddt, J = 48.3, 10.4, 5.2 Hz, 1H), 4.64 (s, 1H), 3.94 (s, 2H), 3.89 (s, 1H), 3.74 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 3.66 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.40 (t, J = 11.8 Hz, 1H), 2.74 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 2.65 (s, 1H), 2.58 (dt, J = 10.3, 5.2 Hz, 1H), 1.97 - 1.89 (m, 1H), 1.04 (s, 6H).
中間体102及び適切な原料アリールハライドから、実施例68及び実施例69の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表21中の本発明の実施例化合物を製造して、得られた相当する最終化合物の異性体混合物をSFCによって分離した。
実施例74及び実施例75:1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3S,5S又は3R,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:rac-1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
20mLバイアルに、rac-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-((3R,5R又は3S,5S)-5-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体102)(434mg、0.896mmol)、1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体4)(589mg、2.69mmol)、tBuXPhos-Pd G3(569mg、0.717mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(517mg、5.37mmol)及びTHF(9.0mL)を加えた。混合物を窒素で5分間パージした。混合物を攪拌し、80℃で6時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として30%から50%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C31H36F2N8O4)(ES、m/z):623[M+H]+。
段階2:1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3S,5S又は3R,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
rac-1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(439mg、0.705mmol)の入った20mLバイアルに、TFA(7.05mL、92.0mmol)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で2時間加熱した。溶媒を留去した。残留物に、MeOHを加えた。混合物を濾過し、濾液の溶媒を留去した。そのラセミ混合物を、キラルSFC分離(Chiral Technologies AS-H 21×250mmカラム、共溶媒として15%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)によって分割して、1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例74、最初に溶出するピーク)及び1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例75、第2に溶出するピーク)を得た。
実施例74に関して:LCMS(C22H26F2N8O2)(ES、m/z):473[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.83 (s, 2H), 7.43 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.19 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 46.5 Hz, 1H), 4.64 (s, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.89 (s, 2H), 3.69 - 3.48 (m, 3H), 2.97 - 2.89 (m, 1H), 2.90 - 2.79 (m, 1H), 2.40 (s, 1H), 2.14 (dt, J = 40.9, 11.8 Hz, 1H), 1.04 (s, 6H).
実施例75に関して:LCMS(C22H26F2N8O2)(ES、m/z):473[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.83 (s, 2H), 7.43 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.19 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 47.5 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.89 (s, 2H), 3.67 - 3.50 (m, 3H), 2.97 - 2.90 (m, 1H), 2.90 - 2.79 (m, 1H), 2.41 (s, 1H), 2.14 (dt, J = 40.8, 12.8 Hz, 1H), 1.04 (s, 6H).
中間体103及び適切な原料アリールハライドから、実施例74及び実施例75の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表22中の本発明の実施例化合物を製造し、得られた相当する最終化合物の異性体混合物をSFCによって分離した。
実施例80及び実施例81:1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3S,5S又は3R,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:rac-1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
中間体101及び中間体4を用い、実施例74及び実施例75の段階1と同様の方法で、実施例80及び実施例81の段階1を行って、rac-1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C31H36F2N8O4)(ES、m/z):623[M+H]+。
段階2:1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3S,5S又は3R,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
実施例74及び実施例75の段階2と同様の方法で、実施例80及び実施例81の段階2を行い、rac-1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを相当する最終化合物のラセミ混合物に変換する。そのラセミ混合物を、キラルSFC分離(Chiral Technologies OJ-H 21×250mmカラム、共溶媒として25%(0.2%DIPA調整剤含有MeOH)を使用)によって分割して、1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例80、最初に溶出するピーク)及び1-(4-((3S,5S又は3R,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例81、第2に溶出するピーク)を得た。
実施例80に関して:LCMS(C
22H
26F
2N
8O
2)(ES、m/z):473[M+H]
+。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4) δ 7.94 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.24 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 46.8 Hz, 1H), 4.02 (d, J = 3.8 Hz, 3H), 3.84 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.82 - 3.74 (m, 1H), 3.74 - 3.62 (m, 1H), 3.11 (t, J = 11.0 Hz, 1H), 3.08 - 2.95 (m, 1H), 2.67 (s, 1H), 2.59 (s, 1H), 2.31 - 2.12 (m, 1H), 1.16 (s, 6H).
実施例81に関して:LCMS(C
22H
26F
2N
8O
2)(ES、m/z):473[M+H]
+。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4) δ 7.94 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.24 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.13 (d, J = 47.0 Hz, 1H), 4.02 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 3.85 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.82 - 3.73 (m, 1H), 3.73 - 3.60 (m, 1H), 3.11 (t, J = 11.0 Hz, 1H), 3.04 (dd, J = 36.0, 12.9 Hz, 1H), 2.59 (s, 1H), 2.30 - 2.12 (m, 1H), 1.16 (s, 6H).
実施例82及び実施例83:(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オール及び(1S又は1R,2S又は2R)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オール
段階1:(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オール及び(1S又は1R,2S又は2R)-2-(4-((R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オール
(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体82)(150mg、0.322mmol)のTHF(3.0mL)中溶液の入った反応バイアルに、2-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタノール2,2,2-トリフルオロアセテート(中間体6)(184mg、0.514mmol)と次にtBuXPhos-Pd G3(77.0mg、0.0960mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(93.0mg、0.965mmol)を加えた。窒素を混合物に10分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で4時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、得られた残留物を、溶離液として0%から40%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、生成物のジアステレオマー混合物を得た。その混合物を、SFC分離(Chiral Technologies OJ-H 21×250mmカラム、共溶媒として30%MeOHを使用)によって精製して、(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オール及び(1S又は1R,2S又は2R)-2-(4-((R)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オールに相当するピーク1及びピーク2を得た。ピーク1に関して、LCMS(C33H39FN8O4)(ES、m/z):631[M+H]+。ピーク2に関して、LCMS(C33H39FN8O4)(ES、m/z):631[M+H]+。
段階2:(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オール及び(1S又は1R,2S又は2R)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オール
実施例40の段階2と同様の方法で実施例82及び実施例83の段階2を行って、段階1から得られたピーク1及びピーク2を、それぞれ実施例82及び実施例83の最終化合物である(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オール及び(1S又は1R,2S又は2R)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロペンタン-1-オールに変換した。
実施例82に関して:LCMS(C24H29FN8O2)(ES、m/z):481[M+H]+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.97 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.13 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 5.89 (s, 2H), 4.36 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.68 (dd, J = 11.5, 3.6 Hz, 1H), 3.38 (tt, J = 7.5, 3.8 Hz, 2H), 2.95 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 2.67 (td, J = 11.3, 4.4 Hz, 1H), 2.40 - 2.07 (m, 3H), 1.99 - 1.73 (m, 7H), 0.88 (s, 3H).
実施例83に関して:LCMS(C24H29FN8O2)(ES、m/z):481[M+H]+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.97 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.13 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 5.88 (s, 2H), 4.35 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.74 - 3.64 (m, 1H), 3.43 - 3.31 (m, 2H), 2.95 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 2.67 (td, J = 11.2, 4.5 Hz, 1H), 2.39 - 2.10 (m, 3H), 2.00 - 1.74 (m, 7H), 0.88 (s, 3H).
適切な中間体及び原料から、実施例82及び実施例83の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表23中の本発明の実施例化合物を製造した。各場合で、第1段階で形成された中間体混合物についてSFC分離を行った。これらの中間体を単離するためのSFC条件を、第2段階から形成された相当する最終生成物とともに示している。
実施例88:(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロペンタン-1-オール
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S又は3S,6R)-6-メチル-1-(1-((1R又は1S,2R又は2S)-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロペンチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体120)(5.0mg、7.0μmol)のTFA(0.3mL)中混合物を60℃で25分間加熱した。混合物を濃縮した。残留物を、5%(7Mアンモニア/MeOH)/DCMで溶離を行う分取シリカゲルTLCによって精製して、(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロペンタン-1-オールを得た。LCMS(C
24H
29FN
8O
2)(ES、m/z):481[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.02 (s, 1H), 5.87 (s, 2H), 4.35 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.74 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 3.47-3.41 (m, 1H), 3.32 (d, J=11.0 Hz, 1H), 3.23 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 2.26 (m, 1H), 2.16 - 2.08 (m, 3H), 2.08 - 2.00 (m, 2H), 1.90 - 1.71 (m, 4H), 1.13 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例89:(1S又は1R,2S又は2R)-2-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロペンタン-1-オール
実施例88と同様の方法で、中間体121から実施例89を製造して、(IS又は1R,2S又は2R)-2-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロペンタン-1-オールを得た。LCMS(C
24H
29FN
8O
2)(ES、m/z):481[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 5.81 (s, 2H), 4.36 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 4.27 - 4.15 (m, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.79 - 3.67 (m, 1H), 3.44 (dd, J = 11.5, 4.2 Hz, 1H), 3.37 - 3.28 (m, 1H), 3.22 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 2.34 - 2.21 (m, 1H), 2.19 - 1.96 (m, 4H), 1.94 - 1.62 (m, 6H), 1.12 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例90及び91:1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3S,5R又は3R,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
rac-1-(4-((3S,5R又は3R,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体122)(150mg、0.242mmol)のDCM(2mL)中溶液に、TFA(2mL)を加えた。混合物を50℃で10時間攪拌した。混合物を濃縮した。ラセミ混合物を、キラルSFC(Phenomenex Lux-24.6×150mmカラム、共溶媒として0%から40%(0.05%DEA含有EtOH)使用)によって精製及び分割して、それぞれ実施例90及び実施例91に相当する1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(最初に溶出するピーク)及び1-(4-((3S,5R又は3R,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(第2に溶出するピーク)を得た。
実施例90に関して:LCMS(C
23H
29FN
8O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:469。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ = 7.66 (d, J=10.8 Hz, 1H), 7.32 (d, J=10.0 Hz, 2H), 6.94 (d, J=7.8 Hz, 1H), 3.98 (s, 2H), 3.91 (s, 3H), 3.81 - 3.71 (m, 1H), 3.38 (br d, J=9.0 Hz, 1H), 3.32 - 3.22 (m, 2H), 2.69 (t, J=11.6 Hz, 1H), 2.32 - 2.13 (m, 2H), 2.02 - 1.89 (m, 1H), 1.36 (q, J=12.5 Hz, 1H), 1.14 (s, 6H), 1.00 (d, J=6.6 Hz, 3H).
実施例91に関して:LCMS(C
23H
29FN
8O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:469。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ = 7.68 (d, J=10.8 Hz, 1H), 7.37 (d, J=19.1 Hz, 2H), 6.98 (d, J=7.8 Hz, 1H), 3.99 (s, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.84 - 3.76 (m, 1H), 3.42 (br d, J=10.3 Hz, 1H), 3.34 - 3.26 (m, 2H), 2.77 (t, J=11.6 Hz, 1H), 2.32 - 2.20 (m, 2H), 1.99 (br d, J=6.6 Hz, 1H), 1.40 (q, J=12.5 Hz, 1H), 1.19 - 1.09 (m, 7H), 1.02 (d, J=6.6 Hz, 3H).
実施例92:rac-1-(4-((3R,5R又は3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
1-(4-((3R,5R及び3S,5S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体123)(20mg、0.032mmol)のDCM(2mL)中溶液に、TFA(2mL)を加えた。混合物を攪拌し、45℃で5時間加熱した。混合物を濃縮した。残留物を、逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/水(調整剤として0.1%TFA含有)を使用)によって精製して、1-(4-((3R,5R及び3S,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C
23H
29FN
8O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:469。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ = 8.02 - 7.90 (m, 2H), 7.73 (s, 1H), 7.27 - 7.15 (m, 1H), 4.22 (br d, J=11.2 Hz, 1H), 4.13 - 4.07 (m, 2H), 4.00 (s, 4H), 3.78 - 3.65 (m, 2H), 3.57 - 3.47 (m, 1H), 3.11 (t, J=11.0 Hz, 1H), 2.54 (br d, J=13.7 Hz, 1H), 2.27 - 2.14 (m, 1H), 1.90 - 1.80 (m, 1H), 1.17 (s, 6H), 1.11 (d, J=6.8 Hz, 3H).
実施例93:(R)-5-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オン
TFA(0.5mL)のDCM(0.5mL)中混合物を攪拌しながら、それに(R)-5-(4-(3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オン(中間体124)(28.0mg、0.0450mmol)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で15時間加熱した。混合物を冷却し、溶媒を留去した。得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、MeCN/水(調整剤として0.1%TFA含有)使用)によって精製して、(R)-5-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オンを得た。LCMS(C
23H
27FN
8O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:467。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ: 7.90 (d, J=10.96 Hz, 1 H), 7.36 (s, 1 H), 7.31 (s, 1 H), 7.19 (d, J=7.45 Hz, 1 H), 4.62 (br s, 1 H), 4.05 (t, J=6.80 Hz, 2 H), 3.99 (s, 3 H), 3.67 - 3.78 (m, 1 H), 3.39 (br d, J=11.84 Hz, 1 H), 2.95 (t, J=11.18 Hz, 1 H), 2.60 - 2.74 (m, 1 H), 2.44 (t, J=7.02 Hz, 2 H), 2.28 (br d, J=9.21 Hz, 1 H), 2.10 (s, 3 H), 2.02 (quin, J=7.02 Hz, 2 H), 1.81 - 1.95 (m, 3 H).
実施例94及び95:(S又はR)-5-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オール及び(R又はS)-5-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オール
(R)-5-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オン(実施例93)(15.0mg、0.0320mmol)のTHF(2mL)中混合物を攪拌しながら、それにNaBH4(2.4mg、0.064mmol)を加えた。混合物を25℃で3時間攪拌した。反応混合物を1M HCl水溶液(2mL)で反応停止した。混合物をEtOAcで抽出し(30mLで2回)、有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、MeCN/水(調整剤として0.1%TFA含有)を使用)によって精製して、それぞれ実施例94及び実施例95に相当する(S又はR)-5-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オール及び(R又はS)-5-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタン-2-オールを得た。
実施例94に関して:LCMS(C
23H
29FN
8O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:469。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ: 7.94 (d, J=10.83 Hz, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.67 (s, 1 H), 7.25 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 4.19 (br t, J=7.10 Hz, 2 H), 4.08 - 4.00 (m, 4 H), 3.78 - 3.66 (m, 2 H), 3.57 (br s, 2 H), 3.36 (t, J=1.68 Hz, 1 H), 2.40 (br s, 1 H), 2.16 - 1.85 (m, 5 H), 1.48 - 1.36 (m, 2 H), 1.17 (d, J=6.26 Hz, 3 H).
実施例95に関して:LCMS(C
23H
29FN
8O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:469。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ:
7.95 (d, J=10.68 Hz, 1 H), 7.46 (s, 1 H), 7.37 (s, 1 H), 7.24 (d, J=7.78 Hz, 1 H), 4.11 (t, J=6.87 Hz, 3 H), 4.03 (s, 4 H), 3.84 - 3.62 (m, 3 H), 3.48 - 3.37 (m, 5 H), 3.31 (br s, 1 H), 3.19 (s, 1 H), 2.33 (s, 1 H), 2.02 - 1.77 (m, 5 H), 1.41 (br d, J=5.80 Hz, 2 H), 1.16 (d, J=6.10 Hz, 3 H).
実施例96及び実施例97:rac-(1r,4s又は1r,4r)-4-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロヘキサン-1-オール及びrac-(1r,4r又は1r,4s)-4-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロヘキサン-1-オール
段階1:4-ニトロ-1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール
1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オール(5.00g、31.6mmol)、PPh3(12.4g、47.4mmol)、及び4-ニトロ-1H-ピラゾール(4.29g、37.9mmol)のDCM(80mL)中混合物を攪拌しながら、それに窒素雰囲気下にジ-tert-ブチルジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(18.2g、79.0mmol)を加え、混合物を25℃で10時間攪拌した。混合物を濃縮し、溶離液として10%から25%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4-ニトロ-1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾールを得た。LCMS(C11H15N3O4)(ES、m/z)[M+H]+:254。
段階2:1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-アミン
4-ニトロ-1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール(5.50g、21.7mmol)のMeOH(50mL)及びEtOAc(50mL)中混合物を攪拌しながら、それに10%Pd/C(0.462g、4.34mmol)を加えた。混合物を窒素で2回パージし、水素雰囲気下に6時間攪拌した。混合物を濾過し、溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として20%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-アミンを得た。LCMS(C11H17N3O2)(ES、m/z)[M+H]+:224。
段階3:メチル1-(1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレート
1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-アミン(2.14g、9.60mmol)及びリチウムテトラフルオロボレート(0.600g、6.40mmol)のTFE(15mL)中混合物を攪拌しながら、それにエチル2-メチレン-5-オキソヘキサノエート(1.00g、5.88mmol)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で10時間加熱した。混合物を冷却し、水(15mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。有機層を脱水し(無水Na2SO4)、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物にMeOH(15mL)及び10%Pd/C(0.068g、0.64mmol)を加えた。混合物の脱気及び窒素によるパージを2回行い、水素雰囲気下に10時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残留物を、溶離液として10%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル1-(1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレートを得た。LCMS(C20H31N3O4)(ES、m/z)[M+H]+:378。
段階4:1-(1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド
1-(1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボキシレート(450mg、1.192mmol)のEtOH(10mL)中混合物を攪拌しながら、それにヒドラジン水和物(382mg、11.92mmol)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で10時間加熱した。混合物を濃縮して、1-(1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジドを得て、それをそれ以上精製せずに用いた。LCMS(C18H29N5O3)(ES、m/z)[M+H]+364。
段階5:rac-2-((3R,6S又は3S,6R)-1-(1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
40mLバイアルに、1-(1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド(351mg、0.967mmol)及びDCM(2mL)を入れた。この混合物にAcOH(0.025mL、0.44mmol)次に2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル(中間体37)(300mg、0.879mmol)を加えた。混合物を攪拌し、35℃で16時間加熱した。混合物を濃縮した。得られた残留物を、溶離液として10%から50%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、シスジアステレオマー、2-((3R,6S及び3S,5R)-1-(1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンを得た。LCMS(C36H43FN8O5)(ES、m/z)[M+H]+687。
段階6:4-(4-((2S,5R及び2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサノン
2-((3R,6S及び3S,6R)-1-(1-(1,4-ジオキサしピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(40.0mg、0.0580mmol)のDCM(2mL)中混合物を攪拌しながら、それにTFA(2mL)を加えた。混合物を10時間攪拌した。混合物を濃縮した。残留物に、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えた。混合物をEtOAcで抽出した(5mLで2回)。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液としてEtOAcを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、rac-4-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサノンを得た。LCMS(C25H29FN8O2)(ES、m/z)[M+H]+493。
段階7:(1r,4s又は1r,4r)-4-(4-((2S,5R及び2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロヘキサン-1-オール及び(1r,4r又は1r,4s)-4-(4-((2S,5R及び2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロヘキサン-1-オール
rac-4-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサノン(18mg、0.037mmol)のTHF(5mL)中混合物を攪拌しながら、それにメチルマグネシウムブロミド(0.122mL、0.365mmol)を加えた。混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物をNH4Cl水溶液(5mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(5mLで2回)。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/水(0.1%TFA調整剤含有)を使用)によって精製して、実施例96及び実施例97に相当する(1r,4s又は1r,4r)-4-(4-((2S,5R及び2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロヘキサン-1-オール及び(1r,4r又は1r,4s)-4-(4-((2S,5R及び2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロヘキサン-1-オールを得た。
実施例96に関して:1H NMR (400MHz, MeOD) δ 7.98 (s, 1H), 7.92 (d, J=11.2 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.22 (d, J=7.6 Hz, 1H), 4.18 - 4.29 (m, 1H), 4.01 (s, 4H), 3.85 - 3.97 (m, 2H), 3.63 - 3.65 (m, 1H), 2.46 -2.48(m, 1H), 2.15 - 2.30 (m, 2H), 1.90 - 2.13 (m, 5H), 1.73 - 1.84 (m, 2H), 1.60- 1.72 (m, 2H), 1.31 (s, 3H), 1.20 (d, J=6.8 Hz, 3H).LCMS(C26H33FN8O2)(ES、m/z)[M+H]+509。
実施例97に関して:1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.01 (s, 1H), 7.91 (d, J=11.2 Hz, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.21 (d, J=8.0 Hz, 1H), 4.06 - 4.25 (m, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.84 - 3.98 (m, 2H), 3.65 -3.68(m, 1H), 2.48 -2.50(m, 1H), 2.10 - 2.32 (m, 3H), 2.02 -2.08 (m, 2H), 1.87 - 1.96 (m, 2H), 1.80-1.82 (m, 2H), 1.56 - 1.67 (m, 2H), 1.25 (s, 3H), 1.21 (d, J=6.8 Hz, 3H).LCMS(C26H33FN8O2)(ES、m/z)[M+H]+509。
実施例98及び99:(1S又は1R,2S又は2R)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾール[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタン-1-オール及び(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタン-1-オール
メチルマグネシウムブロミド(0.318mL、0.955mmol、3Mジエチルエーテル中溶液)のTHF(1.00mL)中混合物を0℃で冷却した。その混合物に、THF(1.0mL)中の2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)シクロブタノン(中間体125)(86.0mg、0.191mmol)を加えた。混合物を0℃で5時間攪拌した。その混合物に、水(3mL)を加え、混合物をEtOAcで抽出した(20mLで3回)。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として10%MeOH/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによって精製した。得られた異性体混合物を、SFC(OJ-3 100×4.6mmカラム、共溶媒として5%から40%(0.05%DEA含有MeOH)を使用)によって精製して、それぞれ実施例98及び実施例99に相当する(1S又は1R、2S又は2R)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタン-1-オール(最初に溶出するピーク)及び(1R又は1S,2R又は2S)-2-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-メチルシクロブタン-1-オール(第2に溶出するピーク)を得た。
実施例98に関して:LCMS(C
23H
27FN
8O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:467。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ = 7.98 (d, J=10.68 Hz, 1 H), 7.37 (s, 1 H), 7.15 (d, J=7.48 Hz, 1 H), 7.09 (s, 1 H), 5.78 (br s, 2 H), 4.48 - 4.34 (m, 1 H), 4.05 - 3.96 (m, 3 H), 3.81 - 3.73 (m, 1 H), 3.72 - 3.62 (m, 1 H), 3.42 - 3.31 (m, 2 H), 2.98 (t, J=11.06 Hz, 1 H), 2.76 - 2.59 (m, 1 H), 2.52 - 2.38 (m, 1 H), 2.33 - 2.15 (m, 3 H), 2.06 - 1.77 (m, 5 H), 1.42 (s, 3H).
実施例99に関して:LCMS(C
23H
27FN
8O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:467。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ = 7.98 (d, J=10.68 Hz, 1 H), 7.37 (s, 1 H), 7.15 (d, J=7.48 Hz, 1 H), 7.09 (s, 1 H), 5.78 (br s, 2 H), 4.48 - 4.34 (m, 1 H), 4.05 - 3.96 (m, 3 H), 3.81 - 3.73 (m, 1 H), 3.72 - 3.62 (m, 1 H), 3.42 - 3.31 (m, 2 H), 2.98 (t, J=11.06 Hz, 1 H), 2.76 - 2.59 (m, 1 H), 2.52 - 2.38 (m, 1 H), 2.33 - 2.15 (m, 3 H), 2.06 - 1.77 (m, 5 H), 1.42 (s, 3 H).
実施例100:(R)-9-フルオロ-7-メトキシ-2-(1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
BSA(2mL、8.18mmol)をN-(2-アミノ-6-フルオロ-8-メトキシキナゾリン-4-イル)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-カルボヒドラジド(中間体104)(25.0mg、0.0600mmol)に加え、混合物を120℃で2時間攪拌した。溶媒を留去した。得られた残留物をクロロホルム/イソプロパノール-3:1(5mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液(飽和、5mL)で洗浄し、相分離器カラム(25mL)を用いて有機層を回収し、濃縮した。残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/水(0.1%TFA調整剤含有)を使用)によって精製した。ラセミ混合物を、キラルSFC分離(OJ-Hカラム21×250mmカラム、共溶媒として20%(0.25%DMEA調整剤含有MeOH)を使用)によって分割して、(R又はS)-9-フルオロ-7-メトキシ-2-(1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(実施例100、最初に溶出するピーク)を得た。LCMS(CI9H2IFN8O)(ES、m/z):397[M+H]+。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (s, 2H), 7.42 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.21 - 7.16 (m, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.72 (s, 3H), 3.60 (dd, J = 11.5, 3.7 Hz, 1H), 3.32 - 3.30 (m, 1H), 3.29 - 3.23 (m, 1H), 2.83 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 2.58 - 2.52 (m, 2H), 2.20 - 2.12 (m, 1H), 1.88 - 1.81 (m, 1H), 1.80 - 1.74 (m, 2H).
原料がエナンチオマー的に純粋であることから、実施例についてSFC分離を全く行わなかった以外、実施例100と同様の方法で、適切な中間体から、下記の表24中の本発明の実施例化合物を製造した。
実施例109:1-(4-((2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:1-(4-((2S,5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
100mL丸底フラスコに、(3R,5S)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド(中間体61)(1.00g、3.39mmol)、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)-メチレン)アミノ)-5-フルオロ-4-メトキシベンゾニトリル(中間体37)(1.21g、3.55mmol)及びDCM(10mL)を加えた。混合物を室温で18時間攪拌した。混合物を濃縮し、得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1-(4-((2S,5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C32H39FN8O4)(ES、m/z):619[M+H]+。段階1の生成物の絶対立体配置は、信頼性のある振動円二色性(VCD)スペクトル分析を用いて、(2S,5R)に割り当てた。実験データを(2S,5R)配置を有する生成物の計算VCD及びIRスペクトラムと比較して、解析を行った。生成物の実験VCDスペクトラムは、1000~1500cm-1の領域で計算(2S,5R)スペクトラムと良好に一致しており、(2S,5R)が割り当てられることとなった。
段階2:1-(4-((2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
20mLバイアルに、1-(4-((2S,5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(962mg、1.56mmol)及びTFA(7mL)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で1時間加熱した。次に、混合物を濃縮した。得られた残留物に、1M HCl水溶液(50mL)及びDCM(50mL)を加えた。水層をDCMで洗浄し(50mLで2回)、濾過した。次に、水層のpHを、10M NaOH水溶液で約pH10に調節した。水層を10%MeOH/DCMで抽出した(100mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、0%から10%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1-(4-((2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例109)を得た。LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.72 (s, 2H), 7.20 (s, 1H), 7.19 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.15 (s, 1H), 3.69 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 3.35 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 3.20 (dt, J = 11.1, 5.8 Hz, 1H), 3.10 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 2.00 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.70 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 1.03 (d, J = 4.4 Hz, 9H).
適切なヒドラジド及びカルボジイミド中間体から、実施例109の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表25中の本発明の実施例化合物を製造した。
実施例114~117:1-(4-((2R又は2S,5R又は5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2S又は2R,5R又は5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:1-(4-(5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
2ドラムバイアルに、1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド(中間体63)(133mg、0.431mmol)及び2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-3-メトキシベンゾニトリル(中間体38)(140mg、0.410mmol)を加えた。その混合物に、ジオキサン(1.6mL)及び酢酸(24μL、0.41mmol)を加え、混合物を攪拌し、60℃で2時間加熱した。混合物をゆっくり冷却して室温とした。混合物をDCM(10mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10mLで2回)及びブラインで洗浄した。合わせた有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、10%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1-(4-(5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールをラセミジアステレオマーの混合物として得た。LCMS(C33H42FN8O4)(ES、m/z):633[M+H]+。
段階2:1-(4-((2R又は2S,5R又は5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2S又は2R,5R又は5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
20mLバイアルに、1-(4-(5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(80mg、0.126mmol)と次にTFA(0.13mL)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で2時間加熱した。混合物を濃縮した。得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/0.1%TFA含有水を使用)によって精製して、生成物をジアステレオマーの混合物として得た。四つの異性体を、キラルSFC分離(IC、21×250mmカラム、共溶媒として35%(0.1%NH4OH調整剤含有2-プロパノール)を使用)によって分割して、1-(4-((2R又は2S,5R又は5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例114、最初に溶出するピーク)及び1-(4-((2S又は2R,5R又は5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例115、第2に溶出するピーク)及び1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例116、第3に溶出するピーク)及び1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例117、第4に溶出するピーク)を得た。
実施例114に関して:LCMS(C24H32FN8O2)(ES、m/z):483[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (br s, 2H), 7.42 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 11.1, 2.7 Hz, 1H), 4.75 (br s, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.80 (s, 2H), 3.37 - 3.31 (m, 1H), 3.23 - 3.16 (m, 1H), 2.18 - 2.15 (m, 1H), 2.01 (s, 3H), 2.09 - 1.94 (m, 2H), 1.70 - 1.59 (m, 1H), 1.25 - 1.10 (m, 2H), 1.04 (s, 3H), 1.03 (s, 3H), 0.95 (d, J = 12.0 Hz, 3H).
実施例115に関して:LCMS(C24H32FN8O2)(ES、m/z):483[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.61 (br s, 2H), 7.40 (dd, J = 8.2, 2.4 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 11.0, 2.1 Hz, 1H), 4.75 (br s, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.80 (s, 2H), 3.38 - 3.30 (m, 1H), 3.19 - 3.12 (m, 1H), 2.15 - 2.10 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 2.09 - 1.94 (m, 2H), 1.72 - 1.65 (m, 1H), 1.25 - 1.10 (m, 2H), 1.07 (s, 3H), 1.06 (s, 3H), 0.93 (d, J = 11.8 Hz, 3H).
実施例116に関して:LCMS(C24H32FN8O2)(ES、m/z):483[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.52 (br s, 2H), 7.41 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.15 - 7.11 (m, 1H), 4.41 (br s, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.85 (s, 2H), 3.30 - 3.20 (m, 1H), 3.13 - 3.09 (m, 1H), 2.18 - 2.11 (m, 1H), 2.00 (s, 3H), 2.00 - 1.84 (m, 2H), 1.75 - 1.66 (m, 1H), 1.24 - 1.10 (m, 2H), 1.04 (m, 6H), 0.91 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
実施例117に関して:LCMS(C24H32FN8O2)(ES、m/z):483[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.77 (br s, 2H), 7.43 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 11.1, 2.7 Hz, 1H), 4.60 (br s, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.83 (s, 2H), 3.26 - 3.22 (m, 1H), 3.10 - 3.06 (m, 1H), 2.18 - 2.16 (m, 1H), 2.04 (s, 3H), 2.01 - 1.87 (m, 2H), 1.75 - 1.69 (m, 1H), 1.24 - 1.10 (m, 2H), 1.03 (s, 3H), 1.02 (s, 3H), 0.93 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
適切なヒドラジド及びカルボジイミド中間体から、実施例114~117の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表26中の本発明の実施例化合物を製造した。得られた異性体混合物を、SFC分離によって分割した。
実施例129及び実施例130:(R)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-((メチルスルホニル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1-((メチルスルホニル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
段階1:(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-((メチルチオ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1-((メチルチオ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンの混合物
1ドラムバイアルに、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体117)(391mg、0.715mmol)及び(クロロメチル)(メチル)スルファン(359μL、4.29mmol)のジオキサン(7.0mL)中混合物を入れた。その混合物に、炭酸セシウム(466mg、1.43mmol)を加え、混合物を攪拌し、75℃で60時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。混合物を水及びDCMで希釈した。混合物を相分離器に投入した。DCM層を回収し、濃縮した。得られた残留物を、溶離液として0%から10%MeOH/DCMを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-((メチルチオ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1-((メチルチオ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミンの混合物を得た。LCMS(C30H35FN8O3S)(ES、m/z):607[M+H]+。
段階2:(R)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-((メチルスルホニル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1-((メチルスルホニル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン
(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-((メチルチオ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン及び(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1-((メチルチオ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(328mg,0.541mmol)の混合物をアセトン(4mL)及び水(1.35mL)に溶かした。その混合物に、Oxone(登録商標)(カリウムペルオキシモノサルフェート(665mg、1.08mmol)を加えた。混合物を室温で10分間攪拌した。混合物を濃縮してアセトンを除去し、水及びDCMで希釈し、有機層を相分離器によって回収した。有機層を濃縮した。得られた残留物にTFA(2.08mL、27.0mmol)を加え、混合物を攪拌し、50℃で16時間加熱した。次に、混合物を水及びDCMで希釈し、DCM層を相分離器によって回収し、濃縮した。得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/水(0.1%TFA調整剤含有))によって精製して、(R)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(3-メチル-1-((メチルスルホニル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン、TFA(実施例129、最初に溶出するピーク)及び(R)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(1-(5-メチル-1-((メチルスルホニル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン、TFA、(実施例130、第2に溶出するピーク)を得た。
実施例129に関して:LCMS(C21H25FN8O3S)(ES、m/z):489[M+H]+。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.87 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.19 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.67 (s, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.44 (m, 1H), 3.17 (s, 1H), 2.99 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.20 (m, 1H), 1.87 (m, 3H).
実施例130に関して:LCMS(C21H25FN8O3S)(ES、m/z):489[M+H]+。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.87 (dd, J = 10.9, 3.6 Hz, 1H), 7.78 (s, 2H), 7.58 (s, 1H), 7.19 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 5.52 (s, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.48 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.32 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 3.21 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.98 (s, 3H), 2.65 (m, 1H), 2.18 (s, 3H), 1.97 - 1.71 (m, 3H).
適切な中間体及び市販の原料から、実施例129及び実施例130の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表27中の本発明の実施例化合物を製造した。
実施例133:(S又はR)-1-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:(S又はR)-1-(4-(3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
反応バイアルに、(S又はR)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-2-(3-フルオロピペリジン-3-イル)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体90)(78mg、0.161mmol)、1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体4)(52.9mg、0.241mmol)、tBuXPhos-Pd G3(38.4mg、0.048mmol)、及びTHF(3mL)中のナトリウムtert-ブトキシド(93mg、0.97mmol)を加えた。混合物に窒素を10分間流した。混合物を攪拌し、90℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、濾過し、濾液の溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から8%MeOH/DCM(0.2%NH4OH含有)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(S又はR)-1-(4-(3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C31H36F2N8O4)(ES、m/z):623[M+H]+。
段階2:(S又はR)-1-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
8mLシンチレーションバイアルに、(S又はR)-1-(4-(3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(70.0mg、0.112mmol)及びTFA(750μL、9.73mmol)を入れた。混合物を攪拌し、40℃で2時間加熱した。混合物を冷却し、溶媒を留去した。得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/0.05%TFA含有H2Oを使用)によって精製して、(S又はR)-1-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-3-フルオロピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール2,2,2-トリフルオロアセテートを得た。LCMS(C22H26F2N8O2)(ES、m/z):473[M+H]+。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.89 (s, 2H), 7.48 (dd, J = 8.3, 2.7 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.24 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 7.21 (dd, J = 11.1, 2.8 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.88 (s, 2H), 3.68 - 3.47 (m, -1H), 3.45 - 3.42 (m, 1H), 3.22 - 3.08 (m, 1H), 2.84 - 2.65 (m, 1H), 2.45 - 2.18 (m, 2H), 1.99 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 1.80 (dd, J = 9.0, 4.0 Hz, 1H), 1.03 (d, J = 2.7 Hz, 6H).
実施例133の製造について記載の方法と同様の方法で、中間体91及び適切な原料から、下記の表28中の実施例134を製造した。
実施例135:1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体113)(28.0mg、0.0440mmol)のTFA(50.5mg、0.443mmol)中混合物を60℃で1時間加熱した。溶媒を留去し、得られた残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/0.1%TFA含有H
2O使用)によって精製して、1-(4-((2R又は2S,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールを得た。LCMS(C
24H
31FN
8O
2)(ES、m/z):483[M+H]
+。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4) δ 7.97 - 7.89 (m, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.24 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.12 (s, 2H), 4.08 - 3.92 (m, 5H), 3.72 - 3.57 (m, 2H), 2.52 - 2.38 (m, 1H), 2.31 - 2.14 (m, 2H), 2.09 - 1.98 (m, 1H), 1.75 - 1.56 (m, 2H), 1.18 (s, 6H), 0.94 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
実施例136:1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
実施例135の製造について記載の方法と同様の方法で、中間体114から、実施例136を製造した。LCMS(C
24H
31FN
8O
2)(ES、m/z):483[M+H]
+。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4) δ 7.93 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.24 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.12 (s, 2H), 4.07 - 3.93 (m, 5H), 3.69 - 3.58 (m, 2H), 2.51 - 2.37 (m, 1H), 2.32 - 2.15 (m, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 1H), 1.74 - 1.58 (m, 2H), 1.17 (s, 6H), 0.94 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
実施例137:1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
実施例135の製造について記載の方法と同様の方法で、中間体115をから、実施例137製造した。LCMS(C
24H
31FN
8O
2)(ES、m/z):483[M+H]
+。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4) δ 8.11 (s, 1H), 7.90 - 7.81 (m, 2H), 7.21 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.14 (d, J = 20.7 Hz, 3H), 3.98 (d, J = 12.7 Hz, 4H), 3.72 - 3.54 (m, 2H), 2.56 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 2.45 (d, J = 20.5 Hz, 1H), 2.21 - 2.07 (m, 1H), 1.98 - 1.82 (m, 1H), 1.81 - 1.69 (m, 1H), 1.56 - 1.43 (m, 1H), 1.19 (s, 6H), 0.97 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
実施例138:1-(4-((2S又は2R,5S又は5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-エチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
実施例135の製造について記載の方法と同様の方法で、中間体116から、実施例138を製造した。LCMS(C
24H
31FN
8O
2)(ES、m/z):483[M+H]
+。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4) δ 8.13 (s, 1H), 7.86 (d, J = 13.4 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.15 (d, J = 13.4 Hz, 3H), 3.99 (d, J = 8.8 Hz, 4H), 3.74 - 3.54 (m, 2H), 2.57 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.50 - 2.39 (m, 1H), 2.24 - 2.05 (m, 1H), 1.96 - 1.83 (m, 1H), 1.82 - 1.67 (m, 1H), 1.59 - 1.42 (m, 1H), 1.18 (s, 6H), 0.97 (t, J = 7.5 Hz, 3H).
実施例139:rac-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オン
段階1:rac-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オン
20mLバイアルに、rac-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-2-オン(中間体89)(0.102g、0.212mmol)、1-(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(0.172g、0.646mmol)、ヨウ化銅(I)(42.7mg、0.224mmol)、リン酸カリウム(267mg、1.26mmol)、及び脱水DMF(2.1mL)を加えた。混合物に窒素を5分間吹き込んだ。その混合物に、N1,N2-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(0.046mL、0.43mmol)を加えた。混合物を攪拌し、100℃で2時間加熱した。混合物を、逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCNTHO(0.1%TFA含有)を使用)によって精製して、rac-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オンを得た。LCMS(C31H35FN8O5)(ES、m/z):619[M+H]+。
段階2:rac-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オン
20mLバイアルに、rac-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オン(11.9mg、0.0192mmol)及びTFA(0.26mL)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で1時間加熱した。混合物を濃縮した。残留物を、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/H
2O(0.1%TFA含有)を使用)によって精製して、rac-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-2-オンを得た。LCMS(C
22H
25FN
8O
3)(ES、m/z):469[M+H]
+。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 8.05 (s, 1H), 7.88 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.79 (br s, 2H), 7.66 (s, 1H), 7.18 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 3.99 - 3.93 (m, 5H), 3.86 - 3.76 (m, 2H), 2.28 - 2.16 (m, 3H), 2.10 - 2.00 (m, 1H), 1.03 (s, 3H), 1.03 (s, 3H).
実施例140及び実施例141:(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
段階1:(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールの混合物
20mLバイアルに、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(モルホリン-2-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体87)(49.4mg、0.105mmol)、1-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体7)(31.0mg、0.133mmol)、tBuXPhos-Pd G3(33.5mg、0.0422mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(60.8mg、0.633mmol)、及び脱水THF(1.5mL)の混合物を加えた。混合物に窒素を吹き込んだ。混合物を攪拌し、100℃で数分間加熱し、冷却して23℃とし、追加のTHF(1mL)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で14時間加熱した。追加量の1-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体7)(42.5mg、0.182mmol)及びtBuXPhos-Pd G3(33.5mg、0.0422mmol)の混合物を加えた。混合物を攪拌し、80℃で8時間加熱した。混合物をDCM及びMeOHで希釈し、Celite(登録商標)(珪藻土)で濾過した。濾液を濃縮した。得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オールの混合物を得た。LCMS(C31H37FN8O5)(ES、m/z):621[M+H]+。
段階2:(R)-1-(4-(2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び(R)-1-(4-(2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
4mLバイアルに、(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(4.6mg、0.0074mmol)及びTFA(0.10mL)の混合物を加えた。混合物を23℃で2時間攪拌した。混合物を攪拌し、50℃で50分間加熱した。別のバイアルに、(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(35.6mg、0.0574mmol)及びTFA(0.78mL)の混合物を加え、この混合物を攪拌し、50℃で50分間加熱した。二つの反応バイアルの内容物を合わせ、濃縮して残留物を得た。その残留物をMeOHに懸濁させ、濾過した。濾液を濃縮して残留物を得た。得られた残留物について、キラルSFC分離(Chiral Technologies OJ-H 21×250mmカラム、共溶媒として15%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)を行って、ピーク1としての(R)-1-(4-(2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例140)、及び第2のピークを得た。
第2のピークは不純物を含んでいたことから、SFC(Chiral Technologies AS-H 21×250mmカラム、共溶媒として20%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)によって精製して、(R)-1-(4-(2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)モルホリノ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例141)を得た。
実施例140に関して:LCMS(C
22H
27FN
8O
3)(ES、m/z):471[M+H]
+。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 7.90 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.80 (br s, 2H), 7.37 (s, 1H), 7.18 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.95 (dd, J = 10.0, 2.5 Hz, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.07 - 4.00 (m, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.88 (td, J = 11.1, 2.3 Hz, 1H), 3.83 (s, 2H), 3.07 - 2.97 (m, 2H), 2.72 (td, J = 11.5, 3.1 Hz, 1H), 2.12 (s, 3H), 1.03 (s, 3H), 1.02 (s, 3H).
実施例141に関して:LCMS(C
22H
27FN
8O
3)(ES、m/z):471[M+H]
+。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 7.89 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.79 (br s, 2H), 7.34 (s, 1H), 7.18 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.95 (dd, J = 9.7, 2.6 Hz, 1H), 4.63 (s, 1H), 4.08 - 4.00 (m, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.92 - 3.82 (m, 3H), 3.25 - 3.20 (m, 1H), 3.11 (dd, J = 11.5, 10.0 Hz, 1H), 2.96 - 2.90 (m, 1H), 2.87 (td, J = 11.3, 3.1 Hz, 1H), 2.22 (s, 3H), 1.07 (s, 3H), 1.06 (s, 3H).
実施例142~145:(R又はS)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及び(S又はR)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及び(R又はS)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及び(S又はR)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド
段階1:2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及び2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシドの混合物
20mLバイアルに、rac-2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(中間体88)(100mg、0.194mmol)、tBuXPhos-Pd G3(154mg、0.194mmol)、1-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体7)(140mg、0.598mmol)、及び脱水THF(3mL)の混合物を加えた。混合物に窒素を4分間吹き込んだ。その混合物に、ナトリウムtert-ブトキシド(112mg、1.16mmol)を加えた。混合物を攪拌し、80℃で18時間加熱した。混合物を濃縮した。得られた残留物をDCMに懸濁させ、Celite(登録商標)(珪藻土)と混合し、濾過した。濾液を濃縮した。得られた残留物を、溶離液として0%から70%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、rac-2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及びrac-2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシドの混合物を得た。LCMS(C31H37FN8O6S)(ES、m/z):669[M+H]+。
段階2:(R又はS)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及び(S又はR)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及び(R又はS)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及び(S又はR)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド
20mLバイアルに、rac-2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド及びrac-2-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(48.1mg、0.0719mmol)及びTFA(0.96mL)の混合物を加えた。混合物を攪拌し、50℃で1時間加熱した。混合物を濃縮して残留物を得た。得られた残留物をMeOHに懸濁させ、濾過した。濾液を濃縮して残留物とし、それをSFC(Chiral Technologies AS-H 21×250mmカラム、共溶媒として20%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)使用)によって精製して、四つのピークを得て、それらを濃縮した。次に、各ピークを、分取逆相HPLC(Waters SunFire C18 OBD Prepカラム、19mm×100mm、溶離液としてMeCN/H2O(0.1%TFA含有)を使用)によって個別に精製して、最終化合物、それぞれ実施例142(SFCピーク1)、実施例143(SFCピーク2)、実施例144(SFCピーク3)、及び実施例145(SFCピーク4)に相当する(R又はS)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド、及び(S又はR)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド、及び(R又はS)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシド、及び(S又はR)-2-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-4-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオモルホリン1,1-ジオキシドを得た。
実施例142に関して:LCMS(C
22H
27FN
8O
4S)(ES、m/z):519[M+H]
+。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 7.91 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.88 (br s, 2H), 7.55 (s, 1H), 7.21 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.96 (dd, J = 10.3, 3.5 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.87 - 3.76 (m, 3H), 3.72 - 3.65 (m, 1H), 3.65 - 3.53 (m, 2H), 3.53 - 3.45 (m, 1H), 3.44 - 3.34 (m, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.05 (s, 3H), 1.04 (s, 3H).
実施例143に関して:LCMS(C
22H
27FN
8O
4S)(ES、m/z):519[M+H]
+。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 7.91 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.88 (br s, 2H), 7.55 (s, 1H), 7.21 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.96 (dd, J = 10.3, 3.5 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.87 - 3.76 (m, 3H), 3.72 - 3.65 (m, 1H), 3.65 - 3.53 (m, 2H), 3.53 - 3.45 (m, 1H), 3.44 - 3.34 (m, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.05 (s, 3H), 1.04 (s, 3H).
実施例144に関して:LCMS(C
22H
27FN
8O
4S)(ES、m/z):519[M+H]
+。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 7.89 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.86 (br s, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.20 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.96 (dd, J = 10.1, 3.4 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.87 - 3.78 (m, 3H), 3.64 - 3.54 (m, 3H), 3.51 - 3.35 (m, 2H), 2.15 (s, 3H), 1.05 (s, 3H), 1.04 (s, 3H).
実施例145に関して:LCMS(C
22H
27FN
8O
4S)(ES、m/z):519[M+H]
+。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 7.89 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 7.86 (br s, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.20 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.96 (dd, J = 10.1, 3.4 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.87 - 3.78 (m, 3H), 3.64 - 3.54 (m, 3H), 3.51 - 3.35 (m, 2H), 2.15 (s, 3H), 1.05 (s, 3H), 1.04 (s, 3H).
実施例146及び実施例147:(1R又は1S,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール及び(1S又は1R,3S又は3R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール
中間体124(70.0mg、0.170mmol)をキラルSFC(AD250×30mmカラム、共溶媒としてMeOH(0.1%NH4OH調整剤)を使用)によって分割して、(1R又は1S,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール(実施例146、最初に溶出するピーク)及び(IS又は1R,3S又は3R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール(実施例147、第2に溶出するピーク)を得た。
実施例146に関して:LCMS(C
21H
24FN
7O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:426。
1H NMR (400MHz, MeOD-d
4 ) δ (ppm) 7.81 (s, 1H), 7.59-7.70 (m, 2H), 6.91 (br d, J=7.9 Hz, 1H), 4.20 (q, J=7.3 Hz, 2H), 3.88-3.99 (m, 3H), 2.89-3.01 (m, 1H), 2.75 (br d, J=13.2 Hz, 1H), 2.39 (br d, J=12.3 Hz, 1H), 1.97-2.13 (m, 2H), 1.88 (br dd, J=9.9, 3.3 Hz, 1H), 1.58-1.77 (m, 2H), 1.50-1.55 (m, 1H), 1.42-1.49 (m, 3H).
実施例147に関して:LCMS(C
21H
24FN
7O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:426。
1H NMR (400MHz, MeOD-d
4 )
δ (ppm) 7.71-7.87 (m, 2H), 7.64 (d, J=2.6 Hz, 1H), 6.96-7.18 (m, 1H), 4.20 (q, J=7.3 Hz, 2H), 3.97 (br d, J=13.2 Hz, 3H), 2.89-3.05 (m, 1H), 2.73 (br d, J=12.7 Hz, 1H), 2.40 (br d, J=12.7 Hz, 1H), 1.99-2.13 (m, 2H), 1.91 (br d, J=13.2 Hz, 1H), 1.62-1.79 (m, 2H), 1.52-1.59 (m, 1H), 1.47 (t, J=7.5 Hz, 3H).
実施例148及び実施例149:(1S又は1R,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール及び(1S又は1R,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール
中間体125(50.0mg、0.120mmol)を、キラルSFC(AD250×30mmカラム、共溶媒としてIPA(0.1%NH4OH調整剤)を使用)によって分割して、(1S又は1R,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール(実施例148、最初に溶出するピーク)及び(1S又は1R,3R又は3S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール(実施例149、第2に溶出するピーク)を得た。
実施例148に関して:LCMS(C
21H
24FN
7O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:426。
1H NMR (400MHz, MeOD-d
4 ) δ (ppm) 7.78-7.94 (m, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.01-7.23 (m, 1H), 4.14 (q, J=7.2 Hz, 2H), 3.99 (br s, 3H), 3.46-3.56 (m, 1H), 2.38 (br d, J=14.0 Hz, 1H), 1.92-2.25 (m, 4H), 1.63-1.85 (m, 3H), 1.42 (t, J=7.2 Hz, 3H).
実施例149に関して:LCMS(C
21H
24FN
7O
2)(ES、m/z)[M+H]
+:426。
1H NMR (400MHz, MeOD-d
4 )
δ (ppm) 7.81 (br s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.11 (br s, 1H), 4.09-4.20 (m, 2H), 3.96 (br s, 3H), 3.51 (br s, 1H), 2.38 (br d, J=13.6 Hz, 1H), 1.96-2.24 (m, 4H), 1.59-1.85 (m, 3H), 1.42 (t, J=7.2 Hz, 3H).
実施例150:(1R,3R又は1S,3S)-3-(5-アミノ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール
段階1:エチル3-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート
100mL丸底フラスコに、2、6-ジ-tert-ブチルピリジン(11.1mL、49.4mmol)、エチル3-オキソシクロヘキサン-1-カルボキシレート(6.32mL、35.3mmol)、及びDCE(70.5mL)を加えた。混合物を攪拌し、0℃で冷却した。その混合物に、Tf2Oの1M THF中溶液(45.8mL、45.8mmol)を5分間かけて滴下した。混合物を30分間攪拌した。混合物を昇温させて室温とした。2時間後、混合物を濃縮した。得られた残留物に1:1DCM:ヘキサン(20mL)を加え、固体を沈殿させた。固体を濾過によって除去した。フィルターケーキを1:1DCM:ヘキサンで洗浄した。濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル3-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレートを得た。
段階2:エチル3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート
100mL丸底フラスコに、酢酸カリウム(3.96g、40.4mmol)、Pd(dppf)Cl2(0.660g、0.808mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(8.21g、32.3mmol)、及びエチル3-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート(7.08mL、26.9mmol)を加えた。フラスコの排気及び窒素再充填を3回行った。そのフラスコに、DMA(40mL)を加えた。混合物を攪拌し、90℃で16時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。混合物を、ジエチルエーテル(150mL)の入ったフラスコに投入した。混合物を15分間攪拌した。固体を濾過によって除去した。濾液を水で洗浄した(100mLで3回)。有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から30%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C15H25BO4)(ES、m/z)[M+H]+:281。
段階3:エチル(R又はS)-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート
100mLフラスコに、Pd(dppf)Cl2(0.708g、0.968mmol)、K3PO4(15.4g、72.6mmol)、エチル3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート(7.12g、25.4mmol)、及び1-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体4)(5.30g、24.2mmol)を加えた。そのフラスコに、ジオキサン(60mL)及び水(12mL)を加えた。混合物に窒素を5分間吹き込んだ。混合物を攪拌し、90℃で2時間加熱した。混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、無水硫酸ナトリウムを頂部に乗せたCelite(登録商標)(珪藻土)で濾過した。濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から70%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、ラセミ体を得た。そのラセミ体を、キラルSFC(ES Industries CCA 21×250mmカラム、共溶媒として15%(NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)によって分割して、エチル(R又はS)-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート(最初に溶出するピーク)を得た。LCMS(C16H24N2O3)(ES、m/z)[M+H]+:293。
段階4:エチル(1R,3R又は1S,3S)-3-ヒドロキシ-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート
250mL丸底フラスコに、(R又はS)-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート(933mg、3.19mmol)、コバルト(II)アセチルアセトネート水和物(220mg、0.798mmol)、及びTHF(50mL)を加えた。その混合物に、フェニルシラン(1.18mL、9.57mmol)を加え、混合物を空気に開放して室温で5日間攪拌した。その混合物に、1M TBAF(6.38mL、6.38mmol)のTHF溶液を加えた。混合物を15分間攪拌した。溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から10%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、トランス-ジアステレオマーエチル(1R,3R又は1S,3S)-3-ヒドロキシ-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル(シクロヘキサン-1-カルボキシレートを得た。LCMS(C16H26N2O4)(ES、m/z)[M+H]+:311。
段階5:(1R,3R又は1S,3S)-3-ヒドロキシ-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-カルボヒドラジド
20mLバイアルに、エチル(1R,3R又は1S,3S)-3-ヒドロキシ-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(190mg、0.612mmol)、EtOH(1.5mL)、及びヒドラジン水和物(0.210mL、3.67mmol)を加えた。混合物を90℃で24時間加熱した。溶媒を留去して、(1R,3R又は1S,3S)-3-ヒドロキシ-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-カルボヒドラジドを得た。LCMS(C14H24N2O4)(ES、m/z)[M+H]+:297。
段階6:(1R,3R又は1S,3S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール
上記図式中の星印(*)はキラル中心を示す。20mLバイアルに、(1R,3R又は1S,3S)-3-ヒドロキシ-3-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-カルボヒドラジド(70.0mg、0.236mmol)、2-((((2,4-ジメトキシベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-5-フルオロ-3-メトキシベンゾニトリル(105mg、0.307mmol)、ジオキサン(0.5mL)、及びAcOH(7μL、0.12mmol)を加えた。混合物を攪拌し、65℃で2時間加熱した。溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1R,3R又は1S,3S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オールを得た。LCMS(C32H39N7O5)(ES、m/z)[M+H]+:602。
段階7:(1R,3R又は1S,3S)-3-(5-アミノ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール
20mLバイアルに、DDQ(30.3mg、0.133mmol)及びDCM(1.0mL)を加えた。混合物を0℃で冷却した。その混合物に、水(0.05mL)を加えた。混合物に、(1R,3R又は1S,3S)-3-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール(53.5mg、0.089mmol)をDCM(1mL)中溶液として加えた。混合物を4時間攪拌した。その混合物に、1M KOH水溶液(20mL)を加え、混合物をDCMで抽出した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から100%EtOAc:EtOH(3:1)/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物を、キラルSFC(Chiral Technologies OJ-H 21×250mmカラム、共溶媒として20%(NH
4OH調整剤含有MeOH)を使用)によってさらに精製して、(1R,3R又は1S,3S)-3-(5-アミノ-7-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-1-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキサン-1-オール(実施例150)を得た。LCMS(C
23H
29N
7O
3)(ES、m/z)[M+H]
+:452。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 7.73 (dd, J = 8.0, 1.2 Hz, 3H), 7.56 (s, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.29 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.24 - 7.10 (m, 1H), 4.81 (s, 1H), 4.65 (s, 1H), 3.95 (s, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.48 - 3.40 (m, 1H), 2.22 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.09 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 1.98 - 1.84 (m, 3H), 1.73 - 1.58 (m, 3H), 1.16 - 0.89 (m, 9H).
実施例151:(R)-2-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オール
20mLバイアルに、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体82)(400mg、0.857mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(330mg、3.43mmol)、4-ブロモ-1-(2-メチル-1-((テトラヒドロH-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール(中間体151)(520mg、1.72mmol)、tBuXPhos-Pd G3(272mg、0.343mmol)、及びTHF(5.7mL)を加えた。混合物を窒素で5分間パージし、密閉し、105℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とした。その混合物に、水(10mL)及びDCM(10mL)を加えた。混合物を10分間攪拌し、濾過した。有機層を相分離器で回収した。溶媒を留去した。得られた残留物にTFA(3.8mL、49mmol)を加え、混合物を50℃で3時間加熱した。溶媒を留去し、得られた残留物にDCM(10mL)及び7Mアンモニア/MeOH溶液(1.07mL、7.52mmol)を加えた。混合物を1時間攪拌した。混合物を水と次にブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として0%から40%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーカラムによって精製して、(R)-2-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オール(実施例151)を得た。LCMS(C22H27FN8O2)(ES、m/z):455[M+H]+。1H NMR (600 MHz, メタノール-d4) δ 8.18 (s, 1H), 7.92 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.25 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.14 (dd, J = 12.0, 3.5 Hz, 1H), 3.84 (dd, J = 26.2, 11.7 Hz, 2H), 3.76 (s, 2H), 3.66 (dt, J = 9.9, 5.9 Hz, 1H), 3.57 - 3.46 (m, 1H), 2.51 - 2.39 (m, 1H), 2.30 - 2.02 (m, 3H), 1.59 (s, 6H).
実施例151の製造について記載の方法と同様の方法で、適切な原料アリールハライド及びアミン中間体から、下記の表29中の本発明の実施例化合物を製造した。
実施例157及び実施例158:1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール及び1-(4-((3S,5R又は3R,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール
攪拌バーを入れた20mLマイクロ波バイアルに、rac,シス-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(5-メチルピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体83)(400mg、0.832mmol)及びTHF(5.20mL)を入れた。その混合物に、1-(4-ブロモ-3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(中間体24)(388mg、1.67mmol)、次にtBuXPhos-Pd G3(264mg、0.333mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(320mg、3.33mmol)を加えた。窒素を混合物に10分間吹き込んだ。バイアルに、新鮮なキャップを施して密閉し、90℃で16時間加熱した。反応液を冷却し、飽和塩化アンモニウム(1mL)で反応停止し、Celiteを加えた。二相混合物を、頂部に無水MgSO4を乗せたCeliteで濾過し、濾液の溶媒を濃縮した。得られた残留物をTFA(3.2mL、42mmol)に溶かし、50℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、DCMで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で反応停止した。二相混合物を分離し、水相をDCMでさらに抽出した。有機層を合わせ、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濾液の溶媒を濃縮した。得られた残留物を、溶離液として0%から20%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。次に、精製生成物について、キラルSFC分離(Chiral Technologies AD-H 21×250mmカラム、共溶媒として30%(0.1%NH4OH調整剤含有IPA)を使用)を行って、1-(4-((3R,5S又は3S,5R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例157、最初に溶出するピーク)及び1-(4-((3S,5R又は3R,5S)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-5-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(実施例158、第2に溶出するピーク)を得た。
実施例157に関して:LCMS(C24H31FN8O2)(ES、m/z):483[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.87 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.69 (s, 2H), 7.34 (s, 1H), 7.18 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.61 (s, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.83 (s, 2H), 3.46 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.28 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 3.13 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 2.64 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.22 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.16 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 2.11 (s, 3H), 1.94 (s, 1H), 1.38 (q, J = 12.3 Hz, 1H), 1.03 (d, J = 3.1 Hz, 6H), 0.97 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例158に関して:LCMS(C24H31FN8O2)(ES、m/z):483[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.87 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.69 (s, 2H), 7.34 (s, 1H), 7.18 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.61 (s, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.83 (s, 2H), 3.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.29 (s, 1H), 3.13 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 2.64 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.22 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 2.16 (t, J = 11.0 Hz, 1H), 2.11 (s, 3H), 1.96 (s, 1H), 1.38 (q, J = 12.4 Hz, 1H), 1.03 (d, J = 3.1 Hz, 6H), 0.97 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例157及び実施例158の製造について記載の方法と同様の方法で、適切な原料アミン及びアリールハライドから、下記の表30中の本発明の実施例化合物を製造し、得られた相当する最終化合物の異性体混合物をSFCによって分離した。
実施例228~231:(2S,3S又は2R,3R)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール及び(2S,3S又は2R,3R)-3-(4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール及び(2R,3R又は2S,3S)-3-(4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール及び(2R,3R又は2S,3S)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール
段階1:(2S,3S及び2R,3R)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オールのジアステレオマーの混合物
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-((3R,6S及び3S,6R)-6-メチル-1-(1H-ピラゾール-4-イル)ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体177)(530mg、0.970mmol)のDMF(10mL)中溶液に、シス-2,3-ジメチルオキシラン(846μL、9.70mmol)及び炭酸セシウム(1.26g、3.88mmol)を加えた。混合物を攪拌し、125℃で5時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、混合物を水(20mL)及び酢酸エチル(20mL)で希釈した。二相混合物を分離し、水相を酢酸エチル(20mL)でさらに抽出した。合わせた有機層を水(20mLで2回)及びブライン(20mLで1回)で洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液として0%から20%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(2S,3S及び2R,3R)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オールのジアステレオマーの中間混合物を得た。
段階2:(2S,3S又は2R,3R)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール及び(2S,3S又は2R,3R)-3-(4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール及び(2R,3R又は2S,3S)-3-(4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール及び(2R,3R又は2S,3S)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール
20mLバイアルに、3-(4-(5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール(475mg、0.768mmol)及びTFA(1.77mL23.0mmol)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で3時間加熱した。混合物を室温で冷却し、溶媒を留去した。残留物をMeOH(10mL)に溶かし、7Mアンモニア/MeOH溶液(1.10mL、7.68mmol)で反応停止した。混合物を20分間攪拌した。混合物を濾過し、固体をMeOHで洗い、濾液を濃縮した。残留物をDCMに懸濁させ、濾過して残留アンモニウム塩を除去した。濾液をシリカゲルカラムに直接乗せ、0%から15%MeOH/DCMで溶離して、異性体混合物を得た。その混合物について、キラルSFC分離(Phenomenex Lux-221×250mmカラム、共溶媒として45%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)を行って、実施例228及び実施例229(ピーク1)、(2R,3R又は2S,3S)-3-(4-((2R,5S又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール(実施例230、ピーク2)及び(2R,3R又は2S,3S)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール(実施例231、ピーク3)の混合物を得た。ピーク1で得られた混合物を、SFC分離(Chiral Technologies AS-H 21×250mmカラム、共溶媒として20%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)によってさらに精製して、(2S,3S又は2R,3R)-3-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール(実施例228、ピーク1)及び(2S,3S又は2R,3R)-3-(4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール(実施例229、ピーク2)を得た。
実施例228に関して:LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 7.73 (s, 2H), 7.22 (s, 1H), 7.19 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.12 (s, 1H), 4.73 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.13 - 4.05 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.88 - 3.78 (m, 1H), 3.70 (s, 1H), 3.19 (s, 1H), 3.10 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 2.01 (d, J = 21.4 Hz, 3H), 1.70 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 1.34 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.03 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 6.1 Hz, 3H).
実施例229に関して:LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.73 (s, 2H), 7.25 - 7.21 (m, 1H), 7.19 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 4.72 (s, 1H), 4.09 (s, 1H), 3.98 (d, J = 2.7 Hz, 3H), 3.83 (s, 1H), 3.70 (s, 1H), 3.19 (s, 1H), 3.10 (t, J = 10.5 Hz, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.72 (s, 1H), 1.43 - 1.30 (m, 3H), 1.03 (d, J = 3.4 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 3.0 Hz, 3H).
実施例230に関して:LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 7.72 (s, 2H), 7.22 (s, 1H), 7.18 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 4.77 - 4.64 (m, 1H), 4.14 - 4.04 (m, 1H), 4.02 - 3.94 (m, 3H), 3.88 - 3.78 (m, 1H), 3.71 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 3.18 (dd, J = 6.4, 4.4 Hz, 1H), 3.09 (t, J = 11.4 Hz, 1H), 2.01 (d, J = 22.2 Hz, 3H), 1.70 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 1.38 - 1.31 (m, 3H), 1.03 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.95 - 0.89 (m, 3H).
実施例231に関して:LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.73 (s, 2H), 7.22 (s, 1H), 7.19 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 7.12 (s, 1H), 4.73 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 4.15 - 4.03 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.83 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 3.70 (s, 1H), 3.19 (s, 1H), 3.10 (t, J = 11.0 Hz, 1H), 2.01 (d, J = 21.8 Hz, 3H), 1.70 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 5.7 Hz, 3H), 1.03 (d, J = 5.4 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 5.0 Hz, 3H).
適切な原料及び中間体から、実施例228~231の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表31中の本発明の実施例化合物を製造し、得られた相当する最終化合物の異性体混合物をSFCによって分離した。
実施例242及び実施例243:(R又はS)-3-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オール及び(S又はR)-3-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オール
段階1:(R)-3-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オン
攪拌バーを入れた5mLマイクロ波バイアルに、(R)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9-フルオロ-8-メトキシ-2-(ピペリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-アミン(中間体82)(100mg、0.214mmol)及びTHF(1.3mL)を入れた。その混合物に、3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オン(中間体137)(99.0mg、0.429mmol)を加え、次にtBuXPhos-Pd G3(85.0mg、0.107mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(82.0mg、0.857mmol)を加えた。窒素を混合物に10分間吹き込んだ。バイアルに、新鮮なキャップを施して密閉し、105℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、混合物に、水(10mL)及びDCM(10mL)を加えた。混合物を10分間攪拌し、濾過した。有機層を回収し、濃縮した。得られた残留物にTFA(826μL、10.7mmol)を加え、混合物を50℃で3時間加熱した。溶媒を留去した。得られた残留物をMeOH(5mL)に溶かし、混合物に、7Mアンモニア/MeOH溶液(1.53mL、10.7mmol)を加えた。混合物を30分間攪拌し、濾過した。固体をメタノールで洗浄した。濾液を濃縮した。残留物をDCMに溶かし、得られた溶液を水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として5%から30%MeOH/DCMを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(R)-3-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オンを得た。LCMS(C23H27FN8O2)(ES、m/z):467[M+H]+。
段階2:(R又はS)-3-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オール及び(S又はR)-3-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オール
(R)-3-(4-(3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オン(49.0mg、0.105mmol)のEtOH(1mL)中溶液にNaBH4(11.9mg、0.315mmol)を加え、混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を留去した。得られた残留物にDCMを加え、混合物を水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液の溶媒を留去して、異性体混合物を得た。混合物について、SFCキラル分離(Chiral Technologies IA 21×250mmカラム、共溶媒として45%(0.1%NH4OH調整剤含有MeOH)を使用)を行って、(R又はS)-3-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オール(実施例242、ピーク1)及び(S又はR)-3-(4-((R)-3-(5-アミノ-9-フルオロ-8-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-メチルブタン-2-オール(実施例243、ピーク2)を得た。
実施例242に関して:LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.88 (dd, J = 10.9, 2.3 Hz, 1H), 7.71 (s, 2H), 7.42 - 7.34 (m, 1H), 7.24 - 7.07 (m, 2H), 4.80 (s, 1H), 3.97 (d, J = 2.2 Hz, 3H), 3.82 (s, 1H), 3.62 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.36 (s, 1H), 3.24 (s, 1H), 2.82 (t, J = 10.2 Hz, 1H), 2.15 (s, 1H), 1.80 (d, J = 40.9 Hz, 3H), 1.48 - 1.42 (m, 3H), 1.42 - 1.34 (m, 3H), 0.73 (dd, J = 6.1, 2.3 Hz, 3H).
実施例243に関して:LCMS(C23H29FN8O2)(ES、m/z):469[M+H]+。1H NMR (499 MHz, DMSO-d6) δ 7.93 - 7.83 (m, 1H), 7.71 (s, 2H), 7.38 (s, 1H), 7.22 - 7.10 (m, 2H), 4.81 (s, 1H), 4.01 - 3.95 (m, 3H), 3.82 (s, 1H), 3.62 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.37 (s, 1H), 3.24 (s, 1H), 2.82 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.55 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 2.15 (s, 1H), 1.90 - 1.67 (m, 3H), 1.45 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 0.76 - 0.67 (m, 3H).
適切な原料アミン及びアリールハライドから、実施例242及び実施例243の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表32中の本発明の実施例化合物を製造し、得られた相当する最終化合物の異性体混合物をSFCによって分離した。
実施例248及び実施例249:2-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオール及び2-(4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオール
段階1:2-(4-(5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオール
1-(1-(1,3-ジヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチルピペリジン-3-カルボヒドラジド(105mg、0.336mmol)(中間体166)のDMF(1mL)中溶液に、50℃で窒素雰囲気下にAcOH(9.63μL、0.168mmol)、2-((((3,4-ジメチルベンジル)イミノ)メチレン)アミノ)-3,5-ジフルオロベンゾニトリル(中間体37)(100mg、0.336mmol)を加えた。混合物を攪拌し、50℃で16時間加熱した。混合物を冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、溶媒を留去した。得られた残留物を、溶離液として10%MeOH/DCMを用いる分取シリカゲルTLCによって精製して、2-(4-(5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオールを得た。LCMS(C31H36F2N8O4)(ES、m/z):623[M+H]+。
段階2:2-(4-(5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル2,2,2-トリフルオロアセテート
2-(4-(5-(5-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオール(60mg、0.096mmol)のDCM(2mL)中溶液に、10℃で窒素雰囲気下にTFA(2.0mL、26mmol)を加えた。混合物を10℃で16時間攪拌した。溶媒を留去して、2-(4-(5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル2,2,2-トリフルオロアセテートの粗生成物を得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。LCMS(C24H25F5N8O3)(ES、m/z):569[M+H]+。
段階3:2-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオール及び2-(4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾール[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオール
2-(4-(5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル2,2,2-トリフルオロアセテート(40mg、0.070mmol)のMeOH(2mL)中溶液に、10℃で窒素雰囲気下に、Na2CO3(7.5mg、0.070mmol)を加えた。混合物を10℃で1時間攪拌した。溶媒を留去して、異性体混合物を得た。混合物について、SFCキラル分離(Chiralpak AD-3 4.6×150mmカラム、共溶媒として5%から40%(0.05%DEA調整剤含有MeOH)を使用)を行って、2-(4-((2S,5R又は2R,5S)-5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオール(実施例248、ピーク1)及び2-(4-((2R,5S又は2S,5R)-5-(5-アミノ-7,9-ジフルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]キナゾリン-2-イル)-2-メチルピペリジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-メチルプロパン-1,3-ジオール(実施例249、ピーク2)を得た。
実施例248に関して:LCMS(C22H26F2N8O2)(ES、m/z):473[M+H]+。1H NMR (500MHz, メタノール-d4) δ = 7.71 (br dd, J=1.3, 6.8 Hz, 1H), 7.38 - 7.26 (m, 2H), 7.22 (s, 1H), 3.78 - 3.68 (m, 4H), 3.64 (br dd, J=3.8, 6.1 Hz, 1H), 3.41 (br d, J=8.2 Hz, 1H), 2.96 (s, 1H), 2.82 (s, 1H), 2.06 - 1.99 (m, 2H), 1.98 (s, 1H), 1.73 (br dd, J=3.1, 12.7 Hz, 1H), 1.42 (s, 3H), 1.03 (d, J=6.7 Hz, 3H).
実施例249に関して:LCMS(C22H26F2N8O2)(ES、m/z):473[M+H]+。1H NMR (500MHz, メタノール-d4) δ = 7.84 (br s, 1H), 7.53 - 7.41 (m, 2H), 7.36 (br s, 1H), 3.93 - 3.79 (m, 4H), 3.78 (br s, 1H), 3.55 (br s, 1H), 2.22 (br s, 1H), 2.18 - 2.09 (m, 2H), 1.87 (br d, J=10.1 Hz, 1H), 1.54 (s, 3H), 1.31 (s, 2H), 1.16 (d, J=6.6 Hz, 3H).
適切な原料ヒドラジドから、実施例248及び実施例249の製造について記載の方法と同様の方法で、下記の表33中の本発明の実施例化合物を製造し、得られた相当する最終化合物の異性体混合物をSFCによって分離した。
生物学的アッセイ
下記の表で示した本発明の化合物のそれぞれについて報告のIC50値は、下記に記載の方法に従って測定した。
A2a受容体アフィニティ結合アッセイによって、各種濃度の本発明の化合物の存在下での、ヒトA2aアデノシン受容体を組換え的に発現するHEK293又はCHO細胞からできている膜に対するA2aアデノシン受容体についての高アフィニティを有するトリチウム化リガンドの結合量を測定した。各アッセイにおいて、本発明の被験化合物を100%DMSOに溶かし、100%DMSOでさらに希釈して、代表的には、最終アッセイ濃度が10μMの化合物又は1%DMSOを超えないように半対数間隔で10ポイント力価測定液を得た。
放射性リガンド結合を用いるA2a結合アフィニティの測定
膜(Perkin Elmer、カタログ番号RBHA2aM400UA)148μL(5μg/mL)及び本発明の被験化合物(試験化合物)2μLを、96ウェルポリプロピレンアッセイプレートの個々のウェルに移し、室温で15~30分間インキュベートした。[3H]SCH58261((7-(2-フェニルエチル)-5-アミノ-2-(2-フリル)-ピラゾロ-[4,3-e]-1,2,4-トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン))をアッセイ緩衝液(50mM Tris pH7.4、10mM MgCl2、0.005%Tween20)で希釈して濃度4nMとし、50μLをアッセイプレートの各ウェルに移した。総及び非特異的結合を求めるため、1%DMSO及び1μM ZM241385(Tocris Bioscience、カタログ番号1036)それぞれを含むウェルも含めた。そのアッセイプレートを、攪拌しながら室温で60分間インキュベートした。FilterMate Harvester(登録商標)(Perkin Elmer)を用いて、アッセイプレートの内容物を、UniFilter-96(登録商標)PEIコートプレート(Perkin Elmerカタログ番号6005274又は6005277)で濾過した。濾過は、アッセイプレートの内容物の5秒間の吸引、洗浄、氷冷洗浄緩衝液(50mM Tris-HClpH7.4、150mM NaCl)を用いる内容物の吸引3回、及び真空マニホールドによる30秒間のプレート乾燥によって行った。そのフィルタープレートを55℃で少なくとも1時間インキュベートし、乾燥させた。フィルタープレートの底をバッキングテープで閉じた。Ultima Gold(商標名)(Perkin Elmer、カタログ番号6013329)40μLをフィルタープレートの各ウェルに加え、プレートの頂部をTopSeal-A PLUS(登録商標)透明プレートシール(Perkin Elmer、カタログ番号6050185)で閉じた。プレートを少なくとも20分間インキュベートし、次に各ウェルに残っている放射能の量を、TopCount(登録商標)(Perkin Elmer)シンチレーションカウンターを用いて測定した。総及び非特異的結合に正規化した後、各化合物濃度での効果パーセントを計算した。効果パーセント対化合物濃度の対数のプロットを、レーベンバーグ・マーカートアルゴリズムに基づく4パラメータロジスティックあてはめを用いて電子的に解析して、IC50値を得た。
A2b結合アフィニティの測定
ヒトA2bアデノシン受容体に対する本発明の化合物の報告されているアフィニティを、放射性リガンド濾過結合アッセイを用いて実験的に確認した。このアッセイは、ヒトA2bアデノシン受容体を組換え的に発現するHEK293細胞から作られた膜(Perkin Elmer、カタログ番号ES-013-C)への、本発明の化合物の存在下及び非存在下でのトリチウム化一般用A2b受容体拮抗薬の結合の量を測定するものである。
アッセイを行うため、本発明の被験化合物を最初に100%DMSOに溶かし、100%DMSOでさらに希釈して、代表的には、最終アッセイ濃度が10μMの化合物又は1%DMSOを超えないように半対数間隔で10ポイント力価測定液を得た。膜148μL(135μg/mL)及び試験化合物2μLを、96ウェルポリプロピレンアッセイプレートの個々のウェルに移し、攪拌しながら室温で15~30分間インキュベートした。トリチウム化リガンドを、アッセイ緩衝液(マグネシウム及びカルシウムを含まないリン酸緩衝生理食塩水、pH7.4;GE Healthcare Life Sciences、カタログ番号SH30256.01)で希釈して濃度14nMとし、50μLをアッセイプレートの各ウェルに移した。総及び非特異的結合を求めるため、1%DMSO及び20μM N-エチルカルボキサミドアデノシン(Tocris Bioscience、カタログ番号1691)それぞれを含むウェルも含めた。そのアッセイプレートのウェルを、攪拌しながら室温で60分間インキュベートし、UniFilter-96(登録商標)PEIコートプレート(Perkin Elmerカタログ番号6005274又は6005277)により、FilterMate Harvester(登録商標)(Perkin Elmer)又は類似の装置を用いて濾過した。濾過は、アッセイプレートの内容物の5秒間の吸引、洗浄、氷冷洗浄緩衝液(0.0025%Brij58を補充したアッセイ緩衝液)を用いる内容物の吸引3回、及び真空マニホールドによる30秒間のプレート乾燥によって行った。そのフィルタープレートを55℃で少なくとも1時間インキュベートし、乾燥させた。フィルタープレートの底をバッキングテープで閉じた。Ultima Gold(商標名)(Perkin Elmer、カタログ番号6013329)40μLをフィルタープレートの各ウェルに加え、プレートの頂部をTopSeal-A PLUS(登録商標)透明プレートシール(Perkin Elmer、カタログ番号6050185)で閉じた。プレートを少なくとも20分間インキュベートし、次に各ウェルに残っている放射能の量を、TopCount(登録商標)(Perkin Elmer)シンチレーションカウンターを用いて測定した。総及び非特異的結合に正規化した後、各化合物濃度での効果パーセントを計算した。効果パーセント対化合物濃度の対数のプロットを、レーベンバーグ・マーカートアルゴリズムに基づく4パラメータロジスティックあてはめを用いて電子的に解析して、IC
50値を得た。
cAMP細胞に基づくアッセイにおけるA
2A及びA
2B拮抗作用の測定
化合物がヒトA
2A及びA
2Bアデノシン受容体と拮抗する能力を、細胞内サイクリックAMPレベルにおける変化を測定するキット(LANCE cAMP 384キット、Perkin Elmer、カタログ番号AD0264)を用いて求めた。Recovery Medium(Life Technologies、カタログ番号12648-010)中で凍結させておいたヒトA
2A又はA
2B受容体を組換え的に発現するHEK293細胞を解凍し、刺激緩衝液(HBSS(Hyclone SH 30268.01)、5mM HEPES(Gibco 15630-106)、200nMロリプラム(Tocris、カタログ番号0905)、及び1.5%(体積比)BSA安定剤(キット構成要素)で希釈した。その細胞懸濁液を200×gで10分間遠心し、1:10000希釈のAlexa Fluor 647抗cAMP抗体を補充した刺激緩衝液中に再懸濁させて密度6.0×10
5細胞/mLとした。Labcyte Echo 550音響ディスペンサーを用いて、DMSOに溶かした試験化合物最大25nLを、乾燥Optiplate-384プレート(Perkin Elmer、カタログ番号6008289)のウェルに移し入れた。全てのその後の液体添加は、マルチチャンネルピペッターを用いて行った。次に、細胞懸濁液5μLを、Optiplate-384のウェルに加え、加湿環境下に37℃及び5%CO
2で30分間インキュベートした。この後、A
2A及びA
2Bそれぞれについて300nM又は600nMアデノシン(Sigmaカタログ番号A9251)5μLを加え、加湿環境下に37℃及び5%CO
2で30分間インキュベートした。この時点で、製造者プロトコールに従って検出緩衝液中でLANCE Eu-W8044標識ストレプトアビジン及びBiotin-cAMPを組み合わせることで、検出混合物を調製した。その検出混合物10μLを、プレートシールで覆われたOptiplate-384の各ウェルに加え、それを環境条件下でインキュベートし、2時間後に、Envision(Perkin Elmer、Waltham、MA)マルチモードプレート読取装置を用いてプレートを読み取った。最小効果を0.25%(体積比)DMSO存在下での刺激と定義し、最大効果を1μM ZM241385(Cayman、カタログ番号1036)存在下での刺激と定義することで、データを正規化した。効果パーセントデータ対化合物濃度対数の曲線フィッティングで、4パラメータ濃度応答曲線フィッティングアルゴリズムを用いて、IC
50値を計算した。調べた化合物濃度は、10,000、3,333、1,111、370.4、123.4、41.2、13.7、4.6、1.5及び0.5nMであり、0.25%残留DMSOであった。