図1は、プラスチック成形物品を生産する例示的プラスチック成形システム100を概略的に示す。以下でさらに詳細に説明するようにプラスチック成形システム100は、分注動作、調整動作、および成型動作を含む成形プロセスを実行できる。
プラスチック成形システム100は、複数のプロセスセルを含み、各々のセルは1つ以上のプロセスステーションを含み、そのプロセスステーションでは成形プロセスの動作が実施され得る。具体的には、示された実施形態が、分注セル102、成型セル104、106、および調整セル108を含む。他の実施形態は、より多いまたはより少ないセルを含み得、多いまたは少ないプロセスステップにより成形プロセスを実行し得る。代替としてまたは追加として、プラスチック成形システム100は、他の動作のためのセルを含み得る。たとえばプラスチック成形システム100は、コンテナー充填、ラベリング、またはキャッピングなどのポスト成形動作用のセルを含み得る。
プラスチック成形システム100のプロセスセルは、搬送サブシステム110によって連結されている。
プロセスセル102、104、106、108のうち任意のものは、所定のタイプの2つ以上のステーションを備え得る。搬送サブシステム110は、プロセスセルのステーションを選択的に相互に連結する。搬送サブシステム110は、成形システム100のプロセスセルを経由する複数の可能なプロセス経路を画定するように構成可能である。たとえば搬送サブシステム110は、1つのプロセスセル102、104、106、108中の所定のステーションから別のプロセスセル102、104、106、108中の複数の可能なステーションのうち選択された1つのステーションに物品を搬送可能であり得る。
図2は模式的に、4つの分注ステーション102-1、102-2、102-3、102-4を備える分注セル102と;8つの成型ステーション104-1、104-2、104-3、104-4、104-5、104-6、104-7、104-8を備える成型セル104と;2つの成型ステーション106-1、106-2を備える成型セル106と;2つの調整ステーション108-1、108-2を備える調整セル108と;を持つ例示的実施形態を示す。
図2の実施形態において、搬送サブシステム110は、分注ステーション102-1、102-2、102-3、102-4のうち任意のものを、成型ステーション104-1、104-2、...104-8のうち任意のものと連結することと;成型ステーション104-1、104-2、...104-8のうち任意のものを調整ステーション108-1、108-2のうち任意のものと連結することと;調整ステーション108-1、108-2のうち任意のものを成型ステーション106-1、106-2のうち任意のものと連結することと;が可能である。これにより、成形システム100を通して多数の可能な経路が画定される。示されるように、1つの分注ステーション102と1つの成型ステーション104と1つの調整ステーション108と1つの成型ステーション106との128種の固有の組み合わせが存在し、各々の固有の組み合わせは1つの可能な経路に対応する。いくつかの実施形態において、プロセスセルのうち1つ以上は、いくつかの経路から除外され得、その結果、追加の経路が可能になる。たとえば調整セル108での調整、または成型セル106での成型は、すべての場合に必要とされない場合がある。
他の実施形態において、各プロセスセルには、より多いまたはより少ないステーションが存在し得、成形システムの中を通るより多いまたはより少ない経路が可能であり得る。
いくつかの実施形態において、プロセスセルまたはプロセスセルのステーションは、相互に物理的に分離され得る。搬送サブシステム110は、プロセスセルまたはそのステーションの間のスペースを経由して成形材料を移動させる装置を含み得る。装置は、成形材料を保持する容器124(図6Aおよび図6B)と、たとえばガイドまたはトラックに沿ってプロセスセルまたはステーションの間のスペースを経て容器を移動させるキャリア125(図7)と、の一方または両方を含み得る。ここに詳細に記載された実施形態において、容器はキャリアに選択的に結合され、その結果、容器は1つ以上のプロセスステーションで、キャリアと結合され、脱結合され得る。図示していない別の実施形態において、そのほか容器は、キャリアと、キャリアに連結されたままの容器を収容するように構成されるプロセスステーションと、に固定され得る。いずれの場合でも、容器は、キャリアから断熱され得る。
示された実施形態において、成型セル104は射出成形ステーションを含み、成型セル106はブロー成形ステーションを含む。調整セル108は、物品を熱調整してブロー成形の準備をするステーションを含む。たとえば成型セル104で形成された射出成形物品は、成形後に冷却し得、その後、ブロー成形に好適な温度に加温し得る。代替としてまたは追加として、調整セル108のステーションは、物品において特定の所望の熱プロファイルを生成するように構成され得る。たとえば、いくつかの成型動作は、不均一な温度分布を備える投入物品を要求し得る。調整セル108のステーションは、物品の内外への熱の純伝達の有無を問わず、特定の領域を選択的に加熱することで、そのような温度分布を生成し得る。いくつかの実施形態において、物品は、特定の領域の加温にもかかわらず、調整セル108において熱の純損失を経験し得る。このため調整セル108のステーションは、分注セル102での入熱によっては容易に達成されない熱プロファイルを達成し得る。
以下でさらに詳細に説明されるように、各ステーションは、同一または固有の特性を備え得る。たとえば分注セル102の分注ステーションは、各々同一または異なる原料(たとえば異なる材料および/または色)を分注するように構成され得る。成型セル104、106の成型ステーションは、同一または異なる形状、特性、または同種のものを備える物品を成形するように構成され得る。調整セル108の調整ステーションは、各々、共通状態または異なる状態にある部品を調整するように構成され得る。したがって成形システム100は、最大128種の同一部品または固有部品をいつでも同時に生産可能であるように構成され得る。代替としてまたは追加として、成形システム100は、同一部品を複数の経路で生産可能であるように構成され得る。たとえば単一の分注ステーションは、複数の原料ショット(shots of feedstock)を生産して成型セル104、106の複数ステーションに供給し得る。いくつかの実施形態において、セルは、迅速に再構成され得る。したがって、所定タイプの部品の生産に使用されるシステムリソースの数は変化し得る。
成形システム100を通る各々の固有の経路は、分注セル102、成型セル104、106の選択されたステーションの固有の組み合わせを含み、場合によると、たとえば調整セル108などの他のプロセスセルを含む。同様に、ステーションの各々の固有の組み合わせは、同一または固有の特性を持つ完成物品を生産し得る。たとえば分注セル102の様々なステーションは、異なる色材タイプまたは重さを備える物品を生産し得る。成型セル104、106の様々なステーションは、異なる形状を備える物品を生産し得る。調整セル108の様々なステーションは、異なる形状または他の特性を備える物品を生産し得る。
図3は、成形システム100の透視図である。示された実施形態において、成形システム100は、ボトルまたは他のコンテナーなど中空プラスチック物品の形成用である。成形システム100は、2つの成型セルを備える。具体的には成型セル104は、一用量の原材料を成形プリフォーム形状に成形する射出成形セルである。成型セル106は、特定形状のプリフォームを別の形状(たとえばさらに膨張した形状)を持つ完成済みの中空コンテナーに変形するブロー成形セル(具体的にはストレッチブロー成形セル)である。調整セル108は、成型セルで実施される動作のために仕掛品を準備する。搬送サブシステム110は、それぞれのセル102、104、106、108のステーションをリンクする。セル間のリンクは柔軟である。たとえば、いくつかの実施形態において、搬送サブシステム110は、各セルのすべてのステーションを隣接セルのすべてのステーションにリンクする。他の例において、所定のセルのいくつかまたはすべてのステーションは、各々隣接セルの複数のステーションにリンクされる。いくつかの例において、いくつかのステーションは、隣接セルのステーションに1:1でリンクされ得る。たとえば図3の実施形態において、分注セル102の各ステーションは、成型セル104の複数ステーションにリンクされ、成型セル104の各ステーションは、調整セル108の複数ステーションにリンクされる。ただし、調整セル108の各ステーションは、成型セル106の1つの対応するステーションにリンクされる。
原料の分注
主に図4A~図4Sを参照すると、例示的分注セル102の詳細が説明される。
分注セル102の各ステーション102-1、102-2、102-3、102-4は、プラスチック原料などの原料を溶解し、原料を移送する1つ以上のデバイスを含む。示された実施形態において、分注デバイスは、成形材料を特定サイズの複数用量で出力する。ただし他の実施形態において、分注デバイスは、用量サイズを正確に計量することなく単純に成形材料の一括移送を実施し得る。
示された実施形態において、分注セル102の各ステーションは押出機112を含む。ただし、他のタイプの分注デバイスが可能である。たとえば複数用量の原料を溶解および分注することは、伝導メルターの使用によって達成され得る。示された例において押出機112は、ポリエチレンテレフタレート(PET)ペレットの形状で原材料を受容する。ただし、他の原材料および他の形状も可能である。たとえば原料は、フィラメント(たとえばスプールに載って)、またはバーもしくはブロックとして提供され得る。
押出機112は、異なる原材料を分注し得る。いくつかの例において、押出機112は、様々な体積、色、異なる材料タイプもしくはグレード、または異なる温度の原材料を分注し得る。いくつかの実施形態において、押出機は染料または酸素除去剤などの添加剤を、原材料中に注入またはブレンドすることが可能であり得る。いくつかの実施形態において、押出機112は、様々なサイズであり得るか、または原料を様々な速度または様々な用量サイズで分注するように構成され得る。たとえばシステム100は、各々特定のサイズに対応する用量で原料を分注するように構成される押出機112により、様々なサイズのコンテナーを形成するように設定され得る。
図4Aおよび図4Bは、押出機112の等角図および分解図であり、それぞれ、そのコンポーネントを詳細に示す。示されるように、押出機112はバレル114を備え、そのバレルの中にはスクリュー116(図5)が収納され、スクリュー116の回転を駆動する駆動ユニット115を備える。スクリュー116の回転は、駆動ユニット115内の駆動系130によって駆動され、駆動ユニットは電動モータを含み得る。バレル114は、原料を供給する入口開口と、溶融原料を容器124に分注する出口オリフィス122(図5)と、を備える。
図4Bを参照すると、示された実施形態において、押出機112は、分注セル102内のサポート162に取り付けられている。1セットのサポート162は、各分注ステーション102-1、102-2、102-3、102-4に設けられ得る。示されるように、バレル114およびバレル114内のスクリュー116(まとめてバレルユニット117と呼ばれる)は、駆動ユニット115に解放可能に結合される。具体的には結合部161は、スクリュー116を駆動系130に回転可能に結合し、1つ以上の位置決め機構163は、サポート162の対応する凹部に受容し、バレル114をサポート162に相対して配置および固定する。あるいは、アライメント機構163は、サポート162の一部であり得、バレル114の対応する凹部に受容され得る。サポート162は、位置決め機構163に選択的に係合するための、またはそれを選択的に開放するためのアクチュエータを含み得る。これによりバレル114およびスクリュー116は、ユニットとして解放され、かつ取り外され得、別のバレル114およびスクリュー116により交換され得る。結合部161および位置決め機構163は、バレルユニット117の結合ブロック4010、および駆動ユニット115のフレーム4012の一方または両方に位置する。ここで、取り外しについて参照すると、押出機112の交換または装着は、アセンブリとしてバレル114およびスクリュー116の取り外し、交換、または装着を含むよう意図されている。このように押出機の特性または原料の特性は、迅速かつ簡単に変更され得る。
いくつかの実施形態において、押出機112の取り外し、交換、または装着は、自動的に行い得る。たとえば押出機112は把持され、サポート162から取り外され得、コンピュータ制御下にある1つ以上のロボットによって移動し得る。コンピュータ制御は、システム100の制御システム全体の一部であり得、バレル114上の位置決め機構163などの位置決め機構の解放または係合は、ロボットの動作と連携し得、その結果、押出機112はロボットによる装着時に、およびその後のロボットによる取り外しまで、安全に保持される。
図4Cおよび図4Dは、押出機112のバレルユニット117および駆動ユニット115をより詳細に示す。図4Cの構成において、バレルユニット117は、駆動ユニット115に結合される。図4Dの構成において、バレルユニット117は、駆動ユニット115から解放される。
示されるようにバレルユニット117は、バレル4002と、バレル4002の内にスクリュー116と、を含む。ノズルアセンブリ4006は、バレル4002の遠位端に配置され、その遠位端では出口オリフィス122が画定される。バレル4002内のスクリュー116の回転により、成形材料の加熱および溶解バレルが生じ、成形材料をノズルアセンブリ4006の出口オリフィス122の方向に運搬する。シュラウド4008は、バレル4002の周囲に配置される。バレル4002は動作中、非常に高温になり得る。シュラウド4008は、周囲のコンポーネントの損傷を防ぎ、オペレータを傷害から保護するバリアの機能を果たす。
バレル4002は、結合ブロック4010に取り付けられている。たとえばバレル4002はフランジ(図示せず)を備え得、このフランジはブロック4010とインターフェイスし、ファスナーによってそれに固定される。詳細に説明されるように、スクリュー116は、バレル4002に受容され、それによって支持される。
ノズルアセンブリ4006は、出口122に近接した熱調整要素4007を含む。熱調整要素4007は、ノズルアセンブリ4006を所望の温度で維持し、次いでノズルアセンブリ4006中の成形材料の温度を制御し、出口122を経てノズルアセンブリ4006から出る成形材料の温度を制御する。熱電対などの1つ以上の温度測定デバイスは、ノズルアセンブリ4006に配置され得、熱調整要素4007は、そのようなデバイスの測定に基づいて制御され得る。
駆動ユニット115およびバレルユニット117は、1つ以上のアクチュエータによって操作された結合システムを介して連結される。1つ以上のアクチュエータは、結合システムを使用して駆動ユニット115およびバレルユニット117を結合し、脱結合し得る。つまり、結合システムは、バレルユニット117を駆動ユニット115に相対する位置に物理的に固定するように動作可能である。結合システムは、スクリュー116の回転を駆動するため、スクリュー116を駆動ユニット115と連結するようにさらに動作可能である。示された実施形態において、結合システムは、保持メカニズム4014および駆動メカニズム4016を含む。保持メカニズム4014は、バレルユニット117を駆動ユニット115に対する位置に物理的に保持するように動作可能である。駆動メカニズム4016は、スクリューを回転させるため駆動ユニット115をスクリュー116と回転可能に連結する。
示された実施形態において、保持メカニズム4014および駆動メカニズム4016は、別のアクチュエータによって操作される。他の実施形態において、単一のアクチュエータは、保持メカニズム4014および駆動メカニズム4016の両方を操作し得る。他の実施形態において、単一のメカニズムは、保持機能および駆動機能の両方を提供し得る。
示された実施形態において、保持メカニズム用および駆動メカニズム4016用のアクチュエータは、空圧式である。ただし、ソレノイドなどの電気機械的アクチュエータ、磁気アクチュエータ、または油圧アクチュエータをはじめとする他のタイプのアクチュエータも使用され得る。
バレルユニット117は、各々駆動ユニット115または近接する駆動ユニット115の対応するポートに連結される1つ以上のサービスポート4018をさらに含む。サービスポートはたとえば、バレルユニット117との間で水などのクーラントを循環させるための導管、空圧作動システムにエアー、たとえば与圧エアーを供給するための導管、および電気的連結を含み得る。電気的連結は、たとえば電源供給、制御、およびシグナル結線のうち任意のものを含み得る。駆動ユニット115は、樹脂フィードポート4076も含む(図4I)。樹脂フィードポート4076は成形材料、たとえばペレット化された成形材料のフィードを受容し、バレルユニット117と通信して成形材料をバレルに供給する。サービスポート4018は、駆動ユニット115の対応するポートとのクイック連結および連結解除のために構成され得る。一例においてサービスポート4018は、押込み式の空圧コネクターまたは油圧式コネクター、磁気コネクター、バーブ取付金具、または同種のものを使用して結合し得る。このためサービスポート4018は、たとえばバレルユニット117の移動によってまたは制御信号に応えて、力の印加により、対応するポートと自動的に連結または連結解除され得る。
図4Eは、内部の特性を示すため、結合ブロック4010およびシュラウド4008を取り外したバレルユニット117を示す。バレルユニット117は樹脂投入ポート4074を備え、このポートは、バレル4002の内部と通信して成形材料をバレル4002の内部に送り出す。成形材料は通常、粒状固形状態でバレル4002に投入され、たとえばホッパー(図示せず)から送り出され得る。ホッパーは、駆動ユニット115または近接する駆動ユニット115に取り付けられ得、駆動ユニット115の対応する樹脂フィードポート4076経由で成形材料を樹脂投入ポート4074に送り出し得る。いくつかの実施形態において、樹脂投入ポート4074および樹脂フィードポート4076は、相互に当接している。他の実施形態において、投入ポート4074およびフィードポート4076のうち1つは、他方のポートに受容され得る。いくつかの実施形態において、投入ポート4074およびフィードポート4076は、たとえば押込み式の空圧コネクター、または油圧式コネクター、磁気コネクター、バーブ取付金具または同種のものなどのクイック連結金具を使用して相互に確実に結合され得る。そのような取付金具の連結および連結解除は、たとえばバレルユニット117の移動によってまたは制御信号に応えて、力の印加によって自動的に行い得る。
図4Fおよび図4Gで優れて図示されているように、1つ以上の位置決めデバイスは、駆動ユニット115およびバレルユニット117を配置するために設けられ得る。位置決めデバイスは、バレルユニットが結合位置の方向に移動すると、駆動ユニット115に相対してバレルユニットを配置する。具体的には、位置決めデバイスはバレルユニット117をガイドし、その結果、バレルユニットは駆動ユニット115に対して結合位置に着座し、その位置で保持メカニズム4014および駆動メカニズム4016は係合し得る。つまり結合位置において、バレルユニット117上の保持メカニズム4014および駆動メカニズム4016のコンポーネントは、駆動ユニット115上の対応するコンポーネントとアラインされる。位置決めデバイスは、バレルユニット117が駆動ユニット115の方向に移動すると共に、徐々にバレルユニット117を付勢して正確にアラインし得る。示された実施形態において、位置決めデバイスは、リーダピン4020および嵌合凹部4022を含む(図4D)。示されるように、リーダピン4020は、バレルユニット117の結合ブロック4010から突出し、駆動ユニット115のフレーム部材4012内の凹部4022に受容される。
リーダピン4020および凹部4022は、バレルユニット117が駆動ユニット115の方向に移動すると相互に係合する。そのような係合は、駆動ユニット115に相対してバレルユニット117をアラインし、その結果、バレルユニット117および駆動ユニット115は、保持メカニズム4014の作動によって結合され得る。示された例においてアライメントデバイスは、結合システムの係合に先立って相互に係合する。
図4Hは、保持メカニズム4014をより詳細に示す。示された実施形態において、保持メカニズム4014は、スタッド4024およびソケット4026を含み、このソケットはスタッド4024と選択的に連動し得る。示されるように、スタッド4024は、バレルユニット117の一部であり、ソケット4026は、駆動ユニット115の一部である。たとえばスタッド4024は、結合ブロック4010にネジ止めされ得る。ソケット4026は、フレーム4012に切り込みを入れた凹部、またはフレーム4012に付着された(たとえばネジ止めされた)インサートであり得る。ただしソケット4026はむしろ、バレルユニット117の一部であり得、スタッド4024はむしろ、駆動ユニット115の一部であり得る。
スタッド4024は、内側フランジおよび外側フランジ4028(その間でチャネル4032を画定する)を備える。ソケット4026は、スタッド4024を受容するサイズの開口4034、およびグリップデバイス4036を備える。グリップデバイス4036は、チャネル4032に受容され、フランジ4028と連動係合するよう構成される。
グリップデバイス4036は、係合状態と脱係合状態との間を移動可能である。脱係合状態において、グリップデバイス4036はスタッド4024のフランジ4028から離れ、その結果、スタッド4024は自由にソケット4026中に挿入されたり、ソケットから引き抜かれ得る。係合状態において、グリップデバイスはスタッド4024と連動し、スタッド4024がソケット4026から引き抜かれることを防止する。
示された実施形態において、グリップデバイス4036は、一連のボール4038および可動係止カラー4040を含む。係合状態において係止カラー4040は、チャネル4032に対してボール4038を保持する。ボール4038は、スタッド4024の遠位フランジ4028に突き当たり、スタッド4024(およびバレルユニット117)を駆動ユニット115に付勢する。脱係合状態において係止カラー4040は引き抜かれ、ボール4038がスタッド4024から離れることを可能にする。
示されるように係止カラー4040は、スプリングで付勢されて係合状態になる。スプリング付勢を選択的に克服し、それによって係止カラー4040およびボール4038を解放するアクチュエータが設けられている。示された実施形態において、スプリング付勢は、保持制御ライン4044から提供される空気圧によって克服され、この保持制御ラインはバルブ(図示せず)によって制御される。
駆動メカニズム4016は、図4Iおよび図4Jで詳細に示される。駆動メカニズム4016は、電動モータ(図示せず)によって駆動されるドライブシャフト4050を含む。ドライブシャフト4050は、たとえばスプライン4052などの歯付きコネクター付きの端を備える。コネクターは、スクリュー116つまりスプライン4054の嵌合コネクターとインターフェイスする。示されるように駆動ユニット115のスプライン4052、およびスクリュー116のスプライン4054は、スプラインインサート4056を介してインターフェイスする。
スプラインインサート4056は、両方のスプライン4052、4054と嵌合する。スプラインインサート4056は、ドライブシャフト4050の回転軸に沿って係合位置と後退位置との間を移動可能である。
係合位置において、スプラインインサート4056はスプライン4052、4054とかみ合い、ドライブシャフト4050およびスクリュー116を回転可能に結合する。後退位置において、スプラインインサート4056はドライブシャフト4050の軸に沿って後退し、スクリュー116のスプライン4054から脱係合する。これによりスプラインインサート4056の後退位置において、ドライブシャフト4050およびスクリュー116は、相互に脱結合される。スプラインインサート4056の後退は、ドライブシャフト4050の任意の移動なく発生し得る。つまり、スプラインインサートは、縦軸に沿ってドライブシャフト4050、およびスクリュー116のスプライン4054の両方に相対して移動して脱係合し得る。
スプラインインサート4056の位置は、アクチュエータすなわち駆動作動アセンブリ4060によって制御される。示されるように駆動作動アセンブリ4060は、空圧シリンダー4062を含む。空圧シリンダー4062のピストンは、リンク4064を介してスプラインインサート4056に連結される。ピストンの第1方向のストロークの移動は、スプラインインサート4056を係合位置に移動させる。ピストンの逆方向のストロークの移動は、スプラインインサート4056を脱係合位置に移動させる。
また、シュラウドはリンク4064にも結合され、リンク4064およびスプラインインサート4056と共に移動する。係合位置において、シュラウドは、スプラインインサート4056とスクリュー116のスプライン4054との間の嵌合インターフェイス付近に配置される。シュラウドはオブジェクト、つまりホコリまたは他の微粒子などの汚染物質の侵入を防止するが、このようなオブジェクトは早期の磨耗を引き起こしたり、スプライン4052、4054の性能を低下させ得る。
スプライン4052、4054およびスプラインインサート4056は、嵌合インターフェイス、すなわちトルクが伝達され得る嵌合歯間のインターフェイスを画定する。嵌合面は比較的大きな軸方向の長さを備え、その結果、嵌合インターフェイスは、ドライブシャフト4050およびスクリュー116の縦軸に沿った一部の移動を調節し得る。言い換えると、スクリュー116およびドライブシャフト4050は、スプライン4052、4054およびスプラインインサート4056のかみ合いに干渉することなく、軸方向に相互に関連してシフトし得る。
スクリュー116は、ベアリング4070によって回転可能に支持され、このベアリングは、次いで結合ブロック4010でフランジ4071によって支持される。サポートリング4072は、圧入または他の好適な技法によりベアリング4070の上でスクリュー116に固定される。
動作時、スクリュー116は、スプラインインサート4056およびスプライン4054間の摩擦によって、およびバレル114内の成形材料の圧力によって、少なくとも部分的に垂直方向に支持され得る。この状態では、サポートリング4072とベアリング4070間にクリアランスがあり得る。動作が終了した場合、スクリュー116は、サポートリング4072がベアリング4070に当接するまで、下降し得る。サポートリング4072は、スクリュー116がこのように下降した場合にスクリュー116およびドライブシャフト4050の端間にクリアランスギャップがあるように配置される。この状態では駆動ユニット117は、ドライブシャフト4050およびスクリュー116が相互に摩擦し合うことなく、結果として摩耗し合うことなく移動し得る。
好都合なことに示された実施形態において、駆動メカニズム4016および保持メカニズム4014の係合および脱係合は、相互に独立して発生し得る。つまり、駆動メカニズム4016は、保持メカニズム4014の状態を変化させることなく係合または脱係合し得る。駆動メカニズム4016の係合は、スクリュー116が縦軸に沿って移動することによって発生し、バレルユニット117は物理的に、垂直方向の移動によって駆動ユニット115と相対する位置にある。同様に、駆動ユニット115に対するバレルユニット117の物理的固定は、スクリュー116の軸に垂直な方向に、つまり駆動メカニズム4016の係合が発生する方向に対して垂直な方向に固定することによって発生する。また、駆動ユニット115に対するバレルユニット117のアライメントは、スクリュー116の軸に対して垂直な軸に沿って移動することによっても発生する。つまり、リーダピン4020は、スクリュー116の軸に対して垂直な方向に延伸する。また、駆動メカニズム4016および保持メカニズム4014の独立した動作は、他の構成においても達成され得る。たとえばメカニズムは、平行軸に沿った移動によって係合するように構成され得、しかし移動は相互に独立してあり得る。
結合ブロック4010は、少なくとも1つの嵌合面4076を含む。バレルユニット117が駆動ユニット115に結合される場合、嵌合面4076は、駆動ユニット115の対応する面(つまりフレーム4012の対応する面)と当接する。嵌合面4076はフレーム4012に対して突き当って、スクエアにバレルユニット117を駆動ユニット115に保持し得る。
いくつかの実施形態において、嵌合面4076は、駆動メカニズム4016への応力を制限するように位置し得る。たとえば図4Fで示すように、嵌合面4076は、結合ブロック4010の中心面Cに位置する。スクリュー116の縦軸Lは、中心面C内にある。
動作時、力は、バレル114の先端に加えられ得る。そのような力として、軸方向の力つまり縦軸Lに平行な力と、縦軸Lに垂直な横方向の力と、が含まれ得る。たとえば横方向の力は、ズレに起因し得る。バレルの長さ114は、モーメントアームとして働き得、その結果、横方向の力はバレル114に対してトルクとして働く。
嵌合面4076とフレーム4012の接触は、バレル114にかかるトルクに抵抗し得る。つまりフレーム4012は、嵌合面4076に反力を働かせ得、この反力は、バレルユニット117の移動またはねじりに抵抗する。
平面Cおよび縦軸Lのアライメントは、バレル114およびスプライン4054にかかる応力を制限し得る。逆に場所Cおよび縦軸Lが離間した場合、縦軸Lに垂直な2次モーメントアーム付近に、横方向の力も働く。嵌合面4076と縦軸Lのアライメントは、そのような2次モーメントアームを防止し、それゆえスプライン4054およびバレル114が受け得るトルクを制限する。
結合ブロック4010は、嵌合面4076に対向した裏面4078を備える。バレルユニット117が駆動ユニット115に結合された場合、裏面4078は駆動ユニット115から離れて外側に面する。少なくとも1つのプルスタッド4080は、結合ブロック4010に固定的に付着される(たとえばネジ止めされる)。各プルスタッド4080は、取外しツールによる係合のため結合ブロック4010から飛び出て、駆動ユニット115からバレルユニット117を取り外す。
図4Kは、例示的取外しツール4082を示す。取外しツール4082は、自動化された(たとえばロボットによる)搬送デバイスである。取外しツール4082は、ベース4084およびベースに支持されたラック4086を備える。ラック4086は複数のネスト4088を備え、各々バレルユニット117に係合し、それを保持することが可能である。2つのネスト4088-1および4088-2は、図4Kに示される。ただし任意の数のネストが存在し得る。
各ネスト4088は、選択的にプルスタッド4080に係合するように動作可能な1つ以上の結合部4090を備える。いくつかの実施形態において、結合部4090は、駆動ユニット115のグリップデバイス4036と同一であり得、プルスタッド4080は、バレルユニット117のスタッド4024と同一であり得る。結合部4090は、アクチュエータ(図示せず)によって制御される。アクチュエータはたとえば、電子アクチュエータ、空圧アクチュエータ、または油圧アクチュエータであり得る。
ラック4086は、可動アーム4092によってベース4084に取り付けられ得る。アーム4092は、駆動ユニット115から取り外すため延伸してバレルユニット117に係合し、バレルユニットがネスト4088中に固定されると、搬送するため後退するように動作可能である。アーム4092はたとえば、電動サーボモータによって、または油圧シリンダーまたは空圧シリンダーによって、駆動され得る。
上述のようにプラスチック成形システム100は、複数のバレルユニット117を含み得、このバレルユニットは、1つ以上の駆動ユニット115に交換可能で取り付け可能であり得る。たとえば各バレルユニット117は、異なる樹脂タイプ、材料の異なる色、または同種のものなどの異なるタイプの成形材料を含み得る。
バレルユニット117の交換可能性は、成形システム100の迅速なセットアップを可能にして、特定の多様な成形部品を生産し得る。取外しツール4082は、駆動ユニット115でのバレルユニット117の変更の自動化を可能にし得る。つまり取外しツール4082は、自動的に駆動ユニット115に近づき、その駆動ユニット115に装着されたバレルユニット117と係合し、バレルユニット117を取り外し、それを保持し、新しいバレルユニット117を装着することが可能であり得る。これで取外しツール4082は、取り外されたバレルユニットをストレージまたは洗浄エリアに自動的に搬送可能であり得る。
図4L~図4Oは、バレルユニット117を駆動ユニット115に装着するプロセスを示す。
図4Lで示すように、バレルユニット117は、取外しツール4082によって駆動ユニット115に対向する位置に運ばれる。いくつかの実施形態において、取外しツール4082は、駆動ユニット115に相対する位置にガイドされ得る。たとえば、赤外線もしくは他の光ベースのビーコン、または無線周波数(RF)ビーコンなどのビーコンは、駆動ユニット115またはバレルユニット117に装着され得、対応するセンサーは、取外しツール4082に装着され得る。取外しツール4082は、ビーコンからの信号を検出し、検出された信号に近づくようにプログラムされ得る。他の実施形態において、取外しツール4082は、その位置を監視および記録するようにプログラムされ得る。たとえば取外しツール4082は、当初手作業で特定の駆動ユニット115の位置に移動し得、その位置に対応する座標を記録し得る。その後、特定の指令を受信すると、取外しツール4082は、記録された位置に自動的に戻り得る。いくつかの実施形態において、取外しツール4082はこのように、各々、それぞれの駆動ユニット115に係合するため、多数の移送位置を保持するようにプログラムされ得る。
駆動ユニット115にアラインされた取外しツール4082を用いることで、アーム4092は延伸して、バレルユニット117を駆動ユニット115の方向に移動させる。
バレルユニット117が駆動ユニット115に近づくと、バレルユニット117のグリップデバイス4036が開く。示された実施形態において、グリップデバイス4036の開きに伴ってグリップデバイスは励起され、閉状態に向かうスプリング付勢を克服する。励起は、与圧エアーストリームまたは与圧水ストリームを提供することによって、または電気信号によって、なされ得る。
バレルユニット117および駆動ユニット115上のアライメントデバイスは相互に係合して、駆動ユニット115に相対してバレルユニット117を配置する。具体的には、リーダピン4020は凹部4022に受容され、バレルユニット117を駆動ユニット115の上にガイドする。
図4Mで示すように、スタッド4024は、ソケット4026に受容される。スタッド4024のテーパ先端は、ソケット4026の壁またはグリップデバイス4036に突き当たり、スタッド4024を微細にアラインする。
どんなバレルユニット117が装着されても、スクリュー116は、ベアリング4070の頂上に位置するサポートリング4072によって支持される。スタッド4024が駆動ユニット115のソケット4026とアラインされるようにバレルユニット117が配置されるこの状態において、スクリュー116およびドライブシャフト4050の端間にクリアランスギャップが存在する。このため、バレルユニット117が所定の位置に移動すると、スクリュー116は、ドライブシャフトまたはスプラインインサートに接触することなくドライブシャフト4050およびスプラインインサート4056の下を通過する。
図4Nで示すように、スタッド4024が、ソケット4026内に完全に受容されるまで、バレルユニット117は駆動ユニット115に近づく。保持アクチュエータが作動してグリップデバイス4036を閉じ、それによってスタッド4024およびバレルユニット117を駆動ユニット115に相対する場所に係止する。グリップデバイス4036によるスタッド4024の係合は、スタッド4024およびバレルユニット117を駆動ユニット115の方向に引っ張る。このようなスタッド4024の係合により、結合ブロック4010の嵌合面4076は駆動ユニット115に緊密に固定される。いくつかの実施形態において、グリップデバイス4036は閉じたままであり、たとえば油圧または空気圧の形式などのエネルギーが印加されて離すのでない限り、スタッド4024に係合する。
図4Oで示すように、バレルユニット117が物理的に駆動ユニット115に固定されることにより、駆動メカニズム4016が作動して、ドライブシャフト4050を介してスクリュー116をモータに回転可能に結合し得る。信号が駆動作動アセンブリ4060に提供されて、空圧シリンダー4062を延伸させ、スプラインインサート4056を係合位置に移動させる。スプラインインサート4056の延伸により、スプラインインサート4056はスプライン4054とかみ合い、それによってスクリュー116をドライブシャフト4050に回転可能に結合し、モータはドライブシャフト4050を駆動する。
図4P~図4R、および図4Sは、バレルユニット117を駆動ユニット115から取り外すプロセスを示す。
図4Pで示すように、駆動作動アセンブリ4060は、バレルユニット117の移動に先立って駆動メカニズム4016を脱係合させる。駆動作動アセンブリ4060は、信号を受信してシリンダー4062を後退させ、これによりスプラインインサート4056を後退させる。スプラインインサート4056の後退は、スプラインインサート4056およびスプライン4054間のかみ合いを解放し、その結果、スクリュー116およびドライブシャフト4050は、相互に独立して回転し得る。
スクリュー116は下降し得、その結果、サポートリング4072は、ベアリング4070で駆動スクリュー116を支持する。スクリュー116は、スプラインインサート4056の後退直後に下降し得るか、またはバレル114内の成形材料の圧力が低下した後に下降し得る。スクリューがベアリング4070でサポートリング4072によって支持され、スプラインインサート4056が後退した場合、スクリュー116は、ドライブシャフト4050またはスプラインインサート4056と接触せず、バレルユニット117は、取り外しのためドライブシャフト4050およびスプラインインサート4056と離れる。
図4Sで示すように、取外しツール4082はバレルユニット117に近づき、アーム4092は延伸してバレルユニット117に接触またはほぼ接触する。
駆動ユニット115のグリップデバイス4036は励起され、その結果、グリップデバイスはスタッド4024を解放する。取外しツール4082の結合部4090は、バレルユニット117のプルスタッド4080に配置され、プルスタッドに係合する閉位置で係止される。結合部4090の係止は、取外しツール4082のネスト4088およびラック4086にバレルユニット117を保持する。
バレルユニット117がアーム4092に係止されることにより、取外しツール4082はアームを後退させて、バレルユニット117を駆動ユニット115から引っ張る。スタッド4024は、ソケット4026から引き抜かれ、サービスポート4018および樹脂投入ポート4076は、駆動ユニット115の対応するポートから脱結合される。また、リーダピン4020が凹部4022から引き抜かれると、アライメントメカニズムも脱結合される(図示せず)。
バレルユニット117が駆動ユニット115から取り外された後、新しいバレルユニットが装着され得る。いくつかの例において、取外しツール4082は新しいバレルユニットを移動させて駆動ユニット115とアラインする。具体的には、取外しツール4082は、新しいバレルユニットを運ぶネスト4088をシフトさせて、駆動ユニット115とアラインし得る。
新しいバレルユニットのアラインにより、図4L~図4Oに関して前述のように、取外しツール4082は、アーム4092を延伸させて新しいバレルユニットを駆動ユニット115に結合する。
いくつかの例において、取り外されたバレルユニット117は、別のネスト4088にある新しい駆動ユニットが駆動ユニット115に装着される間に、アーム4092のネスト4088の中に残り得る。取外しツールは、第1バレルユニットを運ぶ駆動ユニット115に到着し得、駆動ユニット115から第2バレルユニットを自動的に取り外し、第2バレルユニットを第1バレルユニットに交換し得る。
バレルユニットは、駆動ユニット115から取り外されると保管され得る。バレルユニットはたとえば、取外しツール4082からラックまたは他のストレージエリアに移送され得る。あるいは、バレルユニットは単純に、保管のため取外しツール4082にそのまま残り得る。いくつかの例において、複数の取外しツール4082が存在し得、各々の保管されたバレルユニットは、少なくとも1つの空ネスト4088を備える取外しツールに保管され得る。したがって、保管された任意のバレルユニットは、それぞれの取外しツールを駆動ユニットに送り届けることで装着され得、取外しツールもまた、駆動ユニットから前のバレルユニットを取り外し得る。
バレルユニット117の交換可能性、およびとりわけ自動化された交換可能性は、成形システム100の迅速な構成および再構成を可能にし得る。具体的には、異なる(たとえば異なる材料タイプまたは色の)成形材料に用いる様々なバレルユニットが使用され得る。それゆえ成形システム100は、バレルユニット117を簡単に取り換えることで、異なる材料の成形部品用に再構成され得る。
搬送容器
搬送容器(搬送容器では、溶融原料がプロセスステーション間を移動し得る)の詳細は、プロセスステーションの関連する特性として主に図5~図12を参照して説明される。
図5は、コンポーネントを詳細に示した押出機112および容器124の拡大横断面図である。
PETペレットなどの原料は、バレル114のキャビティに導入され、スクリュー116の回転によって出口オリフィス122の方向に付勢される。スクリュー116の回転は原料を圧縮し、それによって原料は加熱され、容器124中に分注するため最終的に溶解される。
押出機112は、バレル114の分注端に配置されたノズルアセンブリ113を含む。さらに詳細に説明されるように、容器124は、ノズルアセンブリ113に対向して配置されて、溶融原料を受容し得る。ゲートアセンブリ1130は、押出機とノズルアセンブリとの間に挟まれ得る。
いくつかの実施形態において、いつでも、使用可能な押出機のサブセットのみ装着され得る。たとえば成形システム100は、利用可能な4つ以上の押出機112を備え得、いつでもその1つのサブセットのみ装着され得るか、またはアクティブであり得る。
そのような実施形態において、各押出機112は、特定の原料に使用され得る(たとえば色および材料の特定の組み合わせ)。好都合なことに、これは任意の所定の押出機112において、原料を変更する必要を減少するか、または除去し得る。つまり、第1原料から第2原料への切り替えは、第1原料を含む押出機を取り外し、第2原料を含む別の押出機に交換することで達成され得る。任意選択的に、第1原料は、その原料が必要となる次回のために押出機112中に残され得る。あるいは、押出機には清浄化プロセスを受け得、このプロセスは第1原料を取り外し、押出機の次の使用の準備を完了するように自動化され得る。
一方、特定の押出機112内での原料の変更は比較的困難であり、時間がかかり、負担がかかり(成形材料の廃棄)、労働集約的である。通常、既存の原料は、新しい原料を導入することができるようになる前に、押出機から徹底的にパージする必要がある。
容器124は、搬送サブシステム110によって運ばれ、押出機112に隣接して配置されて溶融原料を受容する。示された実施形態において、容器124は、内部キャビティ134を画定する外側壁132を持つカートリッジである。外側壁132は絶縁され得るか、または比較的耐熱性の高い材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、加熱および/または冷却デバイスなどの温度制御要素は、内部キャビティ134内で原料の熱制御を維持するため、壁132に取り付けられ得るか、統合され得る。
容器124は熱調整され得、その結果、溶融原料の受容に先立って、容器は、所望の原料温度に一致する熱プロファイルを備える。たとえば容器124は、原料から容器124へのヘッドロスを制限するため、原料の受容に先立って加熱され得る。
バッファリングエリアは、たとえば分注セル102の内部にまたは分注セルに近接して画定され得、このエリアでは、1つ以上の容器124が、原料の受容のために収集され、たとえば加熱などの熱調整によって準備され得る。容器は、搬送サブシステム110によってバッファリングエリアに、およびバッファリングエリアから運ばれ得る。
図6Aおよび図6Bは、それぞれ容器124の等角図および等角断面図を示す。容器は、押出機112の出口オリフィス122に嵌合的に係合し、そこからのフローを受容するように設計されたゲートオリフィス136を備える。さらに以下に示すように、示された実施形態において、ゲートオリフィス136はまた、成型ステーション104-1、104-2、...104-8のうち1つの金型に嵌合して、溶融原料を金型中に送り出す。他の実施形態において、原料を容器124から出られ得るように、別のオリフィスが設けられ得る。そのような実施形態において、容器124は、先入れ先出し法で原料が取り扱われるように構成され得る。つまり、ゲートオリフィス136を経由して容器124に入る第1原料はまた、出口オリフィスを通って容器124から押し出される第1原料であり得る。これは、容器124内での材料の劣化を制限し得る。
容器124は、バレル1320および先端1322を含む。先端1322は、バレル1320の末端部に嵌合し、その末端部で封止し、バレルと先端は、協力して内側キャビティ134を画定する。バレル1320および先端1322は、異なる材料で形成され得る。たとえばバレル1320は、耐久性のため表面硬度の高い合金で形成され得る。先端1322は、熱伝導性の高い合金で形成され得る。
封止部材140(図6B)は、キャビティ134内に配置される。封止部材140は、ゲートオリフィス136を通るフローを制御するように動作可能である。封止部材140は、押出機の出口オリフィス122および容器のゲートオリフィス136の一方または両方を遮蔽し、実質的に封止するサイズである。示されるように、封止部材140はショルダー1402を備え、このショルダーは、先端1322の内壁の対応するショルダー1404に接触し、そのショルダーと封止を形成する。これにより、封止部材140および先端1322は、容器のゲートオリフィス136および封止部材140の末端部の相補的円周表面間の封止処理ではなく、またはその封止処理に加えて、軸方向の対向面で相互に封止し得る。そのような軸方向の封止処理によって、漏洩と磨耗を引き起こすおそれが少なくなり得る。
封止部材140は、バルブステムとも呼ばれる細長ステムを含み、このステムは、ゲートオリフィス136に相対して軸方向に移動し得る。封止部材140は、ステムの操作によって移動し得る。具体的には封止部材140は、ゲートオリフィス136から後退してそこを通るフローを可能にし得るか、または延伸してゲートオリフィス136を遮蔽および封止し得る。いくつかの実施形態において、封止部材140が十分に延伸した場合は容器124から飛び出て、押出機112の出口オリフィス122の中に入り得る。そのような実施形態において、封止部材140は、オリフィス136および122の両方と封止を形成し得る。
容器124は、材料をキャビティ134から押し出す吐出メカニズムも含む。されるように吐出メカニズムは、キャビティ134内に受容されるピストン182(キャビティ内でピストン182がオリフィス136に近接する延伸位置と、ピストン182がオリフィス136から変位し、キャビティ134が成形材料によって占有される後退位置(図6Bに示す)との間を移動可能である)を含む。ピストン182は、ピストンが延伸位置と後退位置との間を移動すると、容器124の内側壁を封止するように構成される。これにより、ピストン182は、オリフィス136の方向に移動すると、内側壁から成形材料を削り取り得る。
熱調節アセンブリ1324は、バレル1320および先端1322の少なくとも一部分の上に配置され得る。示されるように、熱調節アセンブリ1324は、金属スリーブ1326および加熱デバイス、つまり加熱コイル1328を含む。
示された実施形態において、スリーブ1326は熱絶縁体であり、バレル1320および先端1322の下層表面を通しての熱損失を抑制する。スリーブ1326はたとえば、熱伝導性の比較的低い合金で形成され得る。他の実施形態において、スリーブ1326はヒートシンクの役割を果たし得、その結果、スリーブは、キャビティ134内の成形材料からの熱伝達を促進しがちである。
加熱コイル1328は、熱をバレル1320および先端1322に選択的に導入し、それによってキャビティ134内の成形材料に導入するように構成される。加熱コイル1328は、接点1330を備え得、この接点はスリーブ1326の外部にあり得る。接点1330は、外部電源とインターフェイスして加熱コイル1328を作動させるように構成される。外部電源は、別々の場所に設けられ得る。たとえば接点1330は、分注セル102、成型セル104、106、または調整セル108、のステーションの対応する接点と、またはセル102、104、106、108のステーション間の加熱ステーションの対応する接点と、連結され得る。あるいは接点1330は、トラック144の全長に沿って対応する電力線とインターフェイスし得、その結果、容器124は連続的に加熱されるか、または容器がステーション間を移動する部分の全体を通して加熱される。
スリーブ1326および加熱コイル1328は、キャビティ134内の成形材料において所望の熱プロファイルを生産するように構成され得る。スリーブ1326は、先端1322およびバレル1320の入口端に近接して配置され、容器124のベースの方向、つまりピストン182の後退位置の方向に延伸する。いくつかの実施形態において、スリーブ1326は、ピストン182の後退位置に達しない。つまり、いくつかの実施形態において、スリーブ1326はピストン182の後退位置において、ピストン182またはピストン182を囲むバレル1320の一部の上に横たわらない。
代替実施形態(図示せず)において、容器124の加熱は間接的であり得る。たとえば容器124は誘導加熱され得、容器は、加熱ステーションに位置するコイル、またはそうでなければ移動経路に沿って編成されたコイルから放射される、印加された電磁場と結合するため、好適な材料(たとえば真鍮、アルミニウム、銅、または鋼鉄)で形成された加熱ジャケットを含む。
示された実施形態において、容器124は、先端1322の端に配置された絶縁体1332を備える。キャップ1334は、絶縁体1332に緊密に嵌合する。オリフィス136は、先端1322、絶縁体1332、およびキャップ1334中のホールの協力によって画定され、これらの相互にアラインされるホールは、封止部材140を受容するサイズを有する。
絶縁体1332は、機械的強度が十分であり、熱伝導性が低いように選定された材料で形成され、たとえばプラスチック、セラミック、または金属であり得る。キャップ1334は、比較的熱伝導性が高いように選定された材料で形成される。さらに詳細に説明されるように、キャップ1334は、成型セル104のステーションの金型プレートとインターフェイスし、その結果、キャップ1334は、金型と容器124の先端1322との間に挟まれる。キャップ1334の高い熱伝導性は、キャップから金型への熱伝達を促進する。このようにキャップ1334は、先端1322より冷たい傾向がある。キャップ1334は、封止部材140の遠位先端を冷却し、この遠位先端は、次いで成形材料の凝固を促進する。このため、注入動作の最後で比較的に冷たいキャップ1334および封止部材140は、オリフィス136中の残りの材料の凝固を促進する傾向がある。そのような凝固は、成形物品をきれいに分離させ得る。絶縁体1332は、容器124の先端1322と金型との間の熱伝達を抑制する傾向がある。このため、先端1322の一部、およびオリフィス136を囲む絶縁体1332は、溶融成形材料に近い温度のままであり得、その結果、成形材料は、キャップ1334を通過するときに大きな温度勾配を経験する。いくつかの実施形態において、キャップ1334は、キャップ1334と先端1322との間の接触表面積を制限するように構成される内部プロファイルを備え得る。たとえばキャップ1334は、コンポーネント間で継続的に接触することなく先端1322に相対してキャップ1334を位置決めするように、リッジまたはキャスタレーション(図示せず)を備え得る。
先端1322、絶縁体1332、キャップ1334、オリフィス136、および封止部材140は、協力して容器124を分注セルおよび成型セルのステーションに嵌合させるため、結合アセンブリを画定する。キャップ1334の外径および先端1322のショルダーなどの外的機構は、成型ステーションまたは注入ステーションの対応する位置決め機構と係合して、オリフィス136を金型または押出機とアラインするよう配置する。結合アセンブリはまた、たとえば封止部材140を封止するオリフィス136によって容器124を封止するのに役立ち得る。
示された実施形態において、搬送サブシステム110は、トラック144を含む。容器124は、キャリッジ125に受容され、このキャリッジは、トラック144上で摺動自在に受容される。容器124およびキャリッジ125は、たとえば空圧的操作または電磁的操作によって、またはベルトまたはチェーンなどの機械的デバイスによって、トラックに沿って移動し得る。搬送サブシステム110は、トラック144に取り付けられた各キャリッジ125の位置を正確に割り出すことが可能である。このため搬送サブシステム110は、特定のキャリッジ125および容器124を特定の押出機112とアラインされ得、その結果、容器124のゲートオリフィス136は、押出機112の出口オリフィス122とアラインされる。
容器124は、キャリッジ125と共に、押出機112に向かう方向、またはその押出機から離れる方向に、移動可能である。示された実施形態において、キャリッジ125内の容器124の移動は、トラック144に垂直な方向である。キャリッジ125は、容器用の着座部を画定するチャネル、およびそのほかに容器124の動きの経路を画定するためのチャネルを備え得る。
キャリッジ125内での容器124の移動、および封止部材140の動作は、アクチュエータアセンブリ172によって行われる。
アクチュエータアセンブリ172は、容器配置アクチュエータ、ピストンアクチュエータ176、および封止部材アクチュエータ178を含む。
容器124が押出機112とアラインされる分注(すなわち充填)位置にあることにより、容器配置アクチュエータは同様に容器124とアラインされ、延伸して容器124と接触し、容器124を付勢して押出機112のノズルアセンブリ113と係合するように動作可能である。そのように係合すると、押出機112の出口オリフィス122、および容器124のゲートオリフィス136は、相互に流体連絡するようにアラインする。
ピストン182は、ピストンアクチュエータ176によって、ピストン182がオリフィス136に近接して位置する空位置と、キャビティ134内の原料によってピストン182が変位した満杯位置と、の間を移動可能である。ピストン182は、たとえばスプリングによってまたはアクチュエータアセンブリ172からの機械的力によって、空位置の方向に付勢される。
封止部材アクチュエータ178は、封止部材140に係合し、その封止部材をゲートオリフィス136から後退させるように動作可能であり、それによってゲートオリフィス136を経由して容器124のキャビティ134の中に入る溶融原料のフローを可能にする。示された実施形態において、封止部材140は、封止部材アクチュエータ178による把持のための回り止め180を含み、その結果、封止部材アクチュエータ178は、封止部材140を押し込んでゲートオリフィス136と封止係合させ得るか、または封止部材140を引き抜いてフローを可能にし得る。
図7Aおよび図7Bは、容器124およびキャリッジ125の等角図を示す。キャリッジ125は、トラック144に取り付けるために構成されるベース1250と、容器124に解放可能に係合して容器124をベース1250に保持する保持メカニズム1252と、を備える。
保持メカニズム1252は、容器124を確実に保持するように構成されるグリップ(たとえばトング1254)を備える。示された実施形態において、保持メカニズム1252は2セットのトング1254を含む。ただし、2セットより多いまたはより少ないセットも存在し得る。トング1254は、キャリアプレート1262に取り付けられ、このキャリアプレートは、次いでベース1250に取り付けられている。
トング1254は、開位置(図7A)と閉位置(図7B)との間を移動可能である。閉位置においてトング1254は、容器124を保持する。そのような保持は、たとえば摩擦によって、または連動によって、またはそれらの組み合わせによって達成され得る。示された実施形態において、1セットのトング1254は、容器124の表面において対応する回り止め1255と連動する。第2セットのトング1254は、摩擦によって容器124のバレル1320の外表面を把持する。第2セットのトング1254は、容器124内の第2回り止め1256の上に配置される。以下に詳細に説明されるように、回り止め1256は、処理ステーションで位置決め機構に係合するためのものである。それゆえ、トング1254は、位置決め機構との干渉を防止するように配置される。開位置において、トング1254と容器124との間にクリアランスが設けられ、その結果、容器124は自由にトング1254間を通過し得るか、またはトング1254から取り外し得る。
トング1254は、閉位置の方向に付勢され得る。たとえばトング1254は、スプリングアセンブリ1260によって付勢され得る。いくつかの実施形態において、スプリングアセンブリ1260は複動し得、その結果、トング1254が、たとえばしきい値の量だけ部分的に開いた場合、スプリングアセンブリ1260は、代わりにトング1254を開位置に付勢する。トング1254は、トング1254間に容器124を挿入すると、トング1254を閉位置に切り替えるように構成され得る。たとえばトング1254は、プロファイルを備え得、その結果、容器124の挿入がトングを開位置と閉位置との間の中間位置に移動させ、その位置においてスプリングアセンブリ1260がトング1254を付勢して、閉位置にスナップする。トング1254のプロファイルは、トング間に容器が挿入されると、容器124を中心に置く傾向があるものであり得る。このため、容器124の多少の横方向のズレは容認され得、容器がトング1254内側に着座されてトングが閉じられた間に訂正され得る。
トング1254およびキャリアプレート1262は、ベース1250の上に懸架され、その結果、トングおよびキャリアプレートは、ベース1250に相対して垂直方向に移動する多少の自由がある。たとえばトング1254は、自由に垂直方向に移動して回り止め1255とアラインされ得る。そのような移動の自由は、容器124の垂直方向のズレを相殺し得る。
キャリア125は、閉鎖アセンブリ1270をさらに含む。図7Aおよび図7Bの実施形態において、閉鎖アセンブリ1270は、ベース1250の底に近接して取り付けられている。
閉鎖アセンブリ1270は、可動アーム1272を備え、このアームは、図7Aおよび図7Bに示す封止位置と開位置との間を移動可能である。図7Aおよび図7Bの実施形態において、アーム1272は封止位置において封止部材140の端に接触し、上向きに容器124の先端1322の方向にその端を付勢してオリフィス136を封止する。
図8A~図8Dを参照すると、押出機112から容器124に原料を分注する動作シーケンスが詳細に示される。図8Aは、押出機112および容器124の係合に先立って、それらの部分の側面正面図を示す。図8Bは、係合した後で原料を分注する直前の、押出機112および容器124の側面正面図を示す。図8Cおよび図8Dは、分注する前および分注する間の、押出機112および容器124の縦方向の横断面図を示す。
図8Aに示すように、容器124はキャリッジ125に保持され、トラック144に移動可能に取り付けられている。キャリッジ125および容器124は、押出機112の分注ノズルとアクチュエータアセンブリ172との間の分注する位置までトラック144上を移動する。容器配置アクチュエータ(図示せず)は延伸して、図8Bに示すように、容器124を移動させて押出機112のノズルアセンブリ113と当接させる。
図8Cに示すように、封止部材アクチュエータ178は、封止部材140を後退させて押出機112から容器124への原料のフローを可能にする。ピストン182は、押出機112から変位し、溶融原料が容器124中に流れ込むと、キャビティ134の体積を増加させる。示された実施形態において、容器124はストップを備え(図示せず)、このストップはピストン182の変位を制限し、それによって容器124の中に流入可能な原料の量を制御する。ストップは、調整可能であり得る。あるいは押出機112は、計量メカニズムを含み得る。たとえば押出機112は、予め設定された特定の体積の原料を分注するためポンプデバイスを含み得る。スクリュー116は、それ自体がそのようなポンプデバイスとして機能し得る。たとえばスクリュー116の回転は、特定の体積を分注するように制御され得る。あるいはスクリュー116は、特定の体積を分注するように軸方向に並進移動し得る。
一用量の原料が、容器124に堆積される。分注された用量は、ワークピース101と呼ばれ得る。本開示においてワークピース101とは、システム100の処理全体を通して一用量の原料を指す。ワークピースのプライム記号、つまり101’、101’’は、処理されると共に起きる原料用量の形態の変化を意味する。
容器124の充填が完了した場合、図8Cに示すように、封止部材アクチュエータ178は、封止部材140を延伸させてゲートオリフィス136を封止する。その後、容器配置アクチュエータは後退し、容器124は押出機112から離れ、キャリッジ125の中に入る。
原材料を充填された容器124は、成形動作のため成型セル104の成型ステーションに搬送され得る。
いくつかの実施形態において、ゲートアセンブリ1130は、ノズルアセンブリ113と容器124との間に挟まれ得る。図9は、ノズルアセンブリ113および容器124とゲートアセンブリ1130の分解図を示す。ゲートアセンブリは、封止部材140なしで容器と組み合わせて使用される場合、特別な効用を有する(図8B)。ゲートアセンブリ1130は、ノズルアセンブリ113を用いて容器124のオリフィス136を位置決めするのに役立ち得る。ゲートアセンブリ1130は、容器124の充填が完了した場合に、ノズルアセンブリ113と容器124との間で原料ストリームをカットするのにさらに役立ち得る。
ゲートアセンブリ1130は、ガイドブロック1132およびブレード1134を含む。ガイドブロック1132は、ノズルアセンブリ113と容器124の先端の各々を受容し、アラインするため、それぞれの凹部1136を備える。ブレード1134は、ガイドブロック中のポケットを通って延伸されて、原料ストリームをカットし得る。示されるようにブレード1134は、アーチ状の断面形状を備え、ガイドブロック1132のポケット内で圧縮され、その結果、ブレード1134はノズル113に対して付勢される。スクレーパ1133は、ブレード1134に対向して配置され、その結果、スクレーパ1133は、ブレード1134に接触してブレードから成形材料を取り除く。
ブレード1134は延伸されて、容器124の充填が完了した場合に、原料ストリームをカットし得る。図10Aおよび図10Bは、原料ストリームをカットする間の、ノズルアセンブリ113、容器124、およびゲートアセンブリ1130の拡大横断面図である。
図10Aに示すように、原料ストリームは、ノズルアセンブリ113からオリフィス136を経由して容器124中に分注される。容器124の充填が完了した場合、ブレード1134はストリームの方向に進む。
図10Bに示すように、ブレード1134は、ノズルアセンブリ113に対して付勢される。ブレード1134が原料ストリームの中に進むと、ブレード1134はストリームを分割する。ブレード1134は、ノズルアセンブリ113に緊密に嵌合し、その結果、原料は、ブレード1134とノズルアセンブリ113との間で漏れをほぼ防止される。ブレード1134はタブ1138を備え、このタブは下向きに延伸して容器124と接触する。ブレード1134が容器124を横断して進むと、タブ1138は、原料を削り取って容器の外側の残留物を制限または除去する。
1次成型
主に図11~図24を参照すると、成型セル104の例示的ステーションの特性および動作が詳細に記載される。示された実施形態において、例示的ステーションは、プラスチック物品の射出成形用である。ただし、記載された実施形態の多くの特性は、明らかに射出成形に限定されない。
図11~図12は、それぞれ成型セル104の成型ステーション104-1の拡大等角図および側面横断面図を示す。成型ステーション104-1は、成形ワークピースを放出する開状態と、一用量の原料を受容して成形ワークピース101’を形成する閉状態と、の間を循環する。図11~図12に示されるように、成型ステーション104-1は開状態にある。
成型ステーション104-1は、コアアセンブリ190およびキャビティアセンブリ192によって画定された金型を備える。キャビティアセンブリ192は、プラテン196-1、196-2(個別におよびまとめて、プラテン196)に取り付けられた2つのキャビティプレート194-1、194-2(個別におよびまとめてキャビティプレート194)を備える。プラテン196-1は、油圧ピストンまたは電気機械的ピストンなどのクランプメカニズムに取り付けられている。プラテン196-1は、プラテン196-2に相対して移動可能であり、そのうち後者は、ベース構造に固定的に取り付けられている。
図12Aに示すように、プラテン196-1は、成型ステーション104-1の開状態においてプラテン196-2から引き抜かれる。キャビティプレート194-2は、金型軸M-Mにアラインされ、コアアセンブリ190は、吐出軸E-Eにアラインされる。
図12B~図12Dは、成型ステーション104-1のコンポーネントを詳細に示す。示された例において、成型ステーション104-1は、金型サブアセンブリ3040、クランプサブアセンブリ3042、およびコア作動サブアセンブリ3044を含み、そのうち後者は、コア配置アクチュエータ3046およびロードアクチュエータ3050を含む。簡単にするため、コア作動アセンブリは、図12Dから省略されている。
金型サブアセンブリ3040、クランプサブアセンブリ3042、およびコア作動サブアセンブリ3044の各々は、シェイパーフレーム3052に取り付けられている。金型サブアセンブリ3040、クランプサブアセンブリ3042、コア作動サブアセンブリ3044、およびシェイパーフレーム3052は、まとめてシェイパーモジュール3054を画定する。シェイパーフレーム3052は、成型ステーション104-1のサポートベース3056に取り外し可能に取り付けられ得、その結果、シェイパーモジュール3054は、単一アセンブリとして装着されるか、または取り外され得る。
図12Cに優れて示されているように、金型サブアセンブリ3040は、複数軸に沿って開閉され得る。つまりプラテン196は、キャビティプレート194と共に、クランプ軸C1-C1に沿って開閉され得る。コアアセンブリ190は、コア軸C2-C2に沿ってキャビティプレート194に近づいたり離れたりし得る。クランプ軸C1-C1に沿っての開閉は、クランプサブアセンブリ3042によって行い得る。コア軸C2-C2に沿ってのコアアセンブリ190の移動は、コア作動サブアセンブリ3042によって行い得る。
図12Dは、クランプサブアセンブリ3042とシェイパーフレーム3052との間の結合の詳細を示す。簡単にするため、コア作動サブアセンブリ3044は、図12Dから省略されている。
プラテン196は、シェイパーフレーム3052によって支持され得る。プラテン196およびシェイパーフレーム3052は、嵌合ガイド機構を備え得、この機構は、開閉中にプラテン196の位置およびアライメントを維持する。示された実施形態において、ガイド機構は、シェイパーフレーム3052上にガイドレール3062を含み、このガイドレールは、プラテン196上のピン(図示せず)を受容して嵌合する。他の実施形態において、ガイド機構は、連動トラックであり得る。他のガイド構造が、明らかに可能である。
示されるようにプラテン196-1は、ガイド機構を使用してサポートフレーム3052に摺動自在に取り付けられている。プラテン196-2は、固定位置でサポートフレーム3052に強固に取り付けられる。本実施形態において、クランプサブアセンブリ3042は、クランプ軸C1-C1に沿ったプラテン196-2に相対するプラテン196-1の移動によって開閉される。他の実施形態において、開閉は、両方のプラテンを相互に近づいたり離れたりする移動によって達成される。
クランプサブアセンブリ3042は、マルチバーリンケージ3070を含む。リンケージ3070は、サポートフレーム3052に強固に取り付けられたアンカーブロック3072と、プラテン196をアンカーブロック3072に結合する複数の枢動可能に連結されたリンクとを含む。示された実施形態において、リンクは駆動リンク3074と、第1および第2ロッカー3076、3078とを含む。駆動リンク3074は、クロスヘッド3080に結合される。
クロスヘッド3080は、ボールスクリューなど好適なリニアアクチュエータによって往復運動し得る。駆動リンク3074は、クロスヘッドがそのストロークを通過すると、クロスヘッド3080に相対して、かつロッカー3076、3078に相対して枢動し得、同様にロッカー3076、3078を相互に関連して枢動させて、プラテン196をクランプ軸C1-C2に沿っていずれかの方向に駆動する。
クランプサブアセンブリ3042は、複数の枢動可能な連結部3082を備え、連結部の各々は、ピンとブッシュ(図示せず)をホールを通ってリンクまたはサポートフレーム3052に圧入することによって形成され得る。十分な強度を備え、適切な可動域を与える場合、他の連結タイプも使用され得る。
アンカーブロック3072は、サポートフレーム3052に取り付られ、その結果、アンカーブロック3072の中心軸は、サポートフレーム3052の中心軸とアラインされる。ガイドレール3062は、プラテン196の位置を維持し、その結果、プラテン196の中心軸は、サポートフレーム3052の中心軸とアラインされる。これによりアンカーブロック3072およびプラテン196は、アンカーブロック3072、プラテン196、およびサポートフレーム3052の中心軸でリンケージ3070に結合される。言い換えると、アンカーブロック3072とロッカー3076との間の枢動可能な連結部3082は、アンカーブロック3072の中心軸に沿って、かつサポートフレーム3052の中心軸に沿って位置している。同様に、プラテン196とロッカー3078との間の枢動可能な連結部3082は、アンカーブロック3072の中心軸に沿って、かつサポートフレーム3052の中心軸に沿って位置している。
クロスヘッド3080の移動は、プラテン196を開位置と閉位置との間で移動させる。閉(成形)位置において、クロスヘッド3080およびリンケージ3070を介してクランプ力が印加されて、共にプラテンを付勢し得る。クランプ力は、かなりの力であり得る(いくつかの実施形態において、クランプ力は、300kNの次数であり得る)。明らかなように、サポートフレーム3052に反力が印加される。示された実施形態において、プラテン196およびアンカーブロック3072は、実質的に純粋な圧縮を負荷され、サポートフレーム3052には実質的に純粋な張力が負荷される。なぜならリンケージ3979は、プラテン196、アンカーブロック3072、およびフレーム3052の中心軸で、プラテン196およびアンカーブロック3072に結合されているからである。一方、所定のコンポーネントの中心から離れた枢動可能な連結部のうち任意のものの場所は、有意の剪断力または曲げモーメントを生み出し得る。たとえば、従来の射出成形機のプラテンは、プラテンのコーナーに近接して配置されたラム(たとえば油圧式ラムまたはボールスクリュー)によって閉じられる傾向がある。そのような構成においてクランプ力を加えることは、プラテンで曲げモーメントを生み出し得、いくつかの場合プラテンをゆがめさせ得る。
いくつかの実施形態において、プラテン196の開閉位置間のストローク長は、比較的短い。ストロークの長さは、完成部品を取り除く(離型する)ために必要なクリアランス量の影響を受ける。離型は、部品の縦軸に垂直な軸に沿った比較的小さな開口を用いることで可能であり得る。このため、いくつかの例示的実施形態は、60~120mmの次数の金型開ストロークを備える。逆に、部品の縦軸に沿って開くことで部品が離型される場合、大きなクリアランス量を作るために、より長い開ストロークが要求され得る。
他のリンケージ構成も可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、リンケージは、1つ以上のロッカーを含み得、このロッカーは、サポートフレーム3052に枢動可能に連結される。図13A~図13Cは、そのような構成の例示的リンケージ3070’を示す。
リンケージ3070’は、1つ以上の中間リンク3086を持つリニアアクチュエータ3088(示すように、電動モータによって駆動されるボールスクリュー)に固定された駆動リンク3074’を備える。駆動リンク3074は、リニアガイド3090に取り付けられている。示されるようにリニアガイドは、駆動リンク3074’を制約して、単一の方向すなわち垂直方向に移動させる。具体的には、リニアアクチュエータ3088は、水平方向に往復運動し、中間リンク3086は枢動して、リニアガイド3090によって画定された往復垂直経路I-Iを通るように駆動リンクを移動させる(図13B)。
駆動リンク3074’は、さらなる中間リンク3086を介して2つのロッカー3076’、3078’に枢動可能に連結されている。各ロッカー3076’、3078’は、プラテンを駆動して往復の開閉運動をさせるために、それぞれのプラテン196に取り付けられている。各ロッカー3076’、3078’は、サポートフレーム3052に枢動可能に取り付けられている。駆動リンクのI-Iの方向の往復運動(図13B)により、ロッカー1-76’、3078’は、サポートフレーム3052との連結部の周りを、すなわちII-IIの方向に枢動する。次いでそのような枢動運動は、III-IIIの方向に沿ってプラテン196の往復運動を駆動する。そのような往復運動中のプラテン196の位置および向きは、サポートフレーム3052上のガイドレール3062によって維持される。図13Cは、プラテン196が金型閉位置にある場合の、リンケージ3070’およびサポートフレーム3052の例示的ロード状態を示す。示されているように駆動リンク3074’は、ロッカー3076’、3078’に力を印加する。ロッカー3076’、3078’は、その連結部の周りを枢動してプラテン196も共に駆動し、プラテンにクランプ力を印加する。ロッカー3076’、3078’は、その中点の周りを枢動するため、クランプ力および駆動リンク3074によって印加された力は、実質的に大きさが等しい。等しい反力がロッカー3076’、3078’に印加され、そのロッカーはサポートフレーム3052の抵抗を受ける。ロッカー3076’、3078’とサポートフレーム3052との間の力の伝達は、枢動可能な連結部3082で発生し、その連結部は、サポートフレーム3052の中心軸に位置する。したがってクランプ力の印加は、サポートプレート3052に実質的に純粋な張力を負荷する。
プラテンの開閉ストロークの長さは、リンケージ3070’のジオメトリ仕様によって決定され得る。具体的にはストロークは、駆動リンク3074’、ロッカー3076’、3078’、中間リンク3086の長さと、リニアアクチュエータ3088のストロークの長さと、の組み合わせによって決定され得る。
いくつかの実施形態において、リンケージは、ガイドレール3082などのガイド構造を使用することなく、プラテン196の位置およびアライメントを維持するように構成され得る。図14Aおよび図14Bは、そのようなリンケージ3070’’の一例を示す。
リンケージ3070’’は、リンケージ3070’と概して同一であるが、ただしリンケージ3070’’は、2次ロッカー3096、3098をさらに含み、余分なロッカーに適合するよう、サポートプレート3052’はいくぶんサポートプレート3052より大きい。
2次ロッカー3096は、ロッカー3076’と協力して第1プラテン196を制御し、2次ロッカー3098は、ロッカー3078’と協力して第2プラテン196を制御する。各ロッカー対は、開閉中のプラテン196の位置およびアライメントを制約する。2次ロッカー3096および3098は、一端で駆動リンク3074’に連結され、他端で中間リンク3086に連結され、この中間リンクは、対応するロッカー3076’/3078’およびプラテン196にも連結される。プラテン196とサポートフレーム3052との間の複数の連結は、サポートフレーム3052に対して、かつ相互に対して、プラテン192をスクウェアに保持する。同様に、ロッカー3076’/3078’および2次ロッカー3096/3098は、協力して閉ストロークの端でプラテン196の位置をアラインする。
いくつかの実施形態において、クランプアセンブリ3042は、リニアアクチュエータではなく回転型アクチュエータによって駆動され得る。たとえばクランプアセンブリ3042は、電動モータのクランクによって駆動され得る。図15Aおよび図15Bは、そのような実施形態の例示的リンケージ3070’’’を示す。リンケージ3070’’’は、概してリンケージ3070’に似ているが、駆動リンク3074’は、ローター3100に交換されている。ローター3100は、クランクシャフト、たとえば電動モータのクランクシャフト、によって駆動される。ローター3100は、遊星ギアセットなどのギアセットを介してクランクシャフトに結合されて、好適なスピード低下を提供し得る。
ローター3100は駆動されてその中点の周囲を回転し、ローター3100の端は中間リンク3086を介してロッカー3076’、3078’に結合され、その結果、ローター3100の回転により、ロッカー3076’、3078’はサポートフレーム3052との連結部3082の周りを枢動する。金型が閉じられ、クランプ圧力がプラテン196に印加される場合、ロッカー3076’、3078’およびサポートフレーム3052は、図13Cに似た負荷条件にさらされる。つまり、クランプ力は、ローター3100および中間リンク3086によってロッカー3076’、3078’に加えられた力に相当し、サポートフレーム3052には実質的に純粋な張力が負荷される。
リンケージ3070’’’は、比較的容易に調整でき得る。たとえば、ローター3100およびそれに関連付けられた中間リンク3086の長さは、プラテン196の開閉ストロークの長さを調整するように変更され得る。ローター3100の長さを増加させると、ストロークを増加させ得る。クランプ力は、ロッカー3076’、3078’の長さを変更することで、またはローター3100に印加されるトルクを変更することで、(たとえば結合されているセットの比率を変更することで)調整され得る。したがってリンケージ3070’’’は、比較的容易に様々な金型の使用に適合し得る。
実施形態として、上に記載のクランクアセンブリとリンケージの機構の組み合わせを含み得る。たとえば図16は、クランク駆動クランプアセンブリを含み、位置の安定性を与えるため各プラテンに連結された複数のロッカーを備えるリンケージを示す。
図12~図15に示された実施形態において、ロッカー3076’、3078’は、その中点でサポートフレーム3052に取り付けられ、その結果、ロッカーは対称に回転する。いくつかの実施形態において、ピボットポイントは離心し得る。たとえば、クランプ力を増加させるために、または開閉ストロークの長さを増加させるために、ピボットポイントは、ロッカー3076’、3078’の駆動端の近くに移動し得る。逆に、ピボットポイントは、クランプ力またはストローク長を減少させるために、反対端の近くに移動し得る。
図13~図16に示されているように、クランプサブアセンブリ3042のリンケージ3070’、3070’’、および3070’’’は、両方のプラテン196に作用してプラテンを相互に離したり、近づけたりする。他の実施形態において、クランプサブアセンブリは、単一の可動プラテン196に、他方のプラテン196が固定されている間に、作用するように構成され得る。たとえば駆動リンク3074’またはローター3100は、単一のロッカーとプラテン196のみに結合され得る。
図17、図18A、図18B、図19、図20、図21Aおよび図21Bを参照すると、コア作動サブアセンブリ3044のコンポーネントが詳細に示される。コア作動サブアセンブリ3044は、コア軸に沿ってコアアセンブリ190を移動させるように構成される。示された実施形態において、コア作動サブアセンブリ3044は、コアアセンブリ190が成型(閉)位置と分離(開)位置との間の第1ストロークを通過するように動作可能なコア配置アクチュエータ3046を含む。コア配置アクチュエータ3046は、2次型開きアクチュエータ3180に取り付けられ得る。コア作動サブアセンブリ3044は、コアアセンブリ190に力を加え、コアアセンブリ190に短ストロークを通過させて成形後に分離することを開始し、成形力に抵抗するように動作可能なロードアクチュエータ3050をさらに含む。図18Aおよび図18Bはそれぞれ、コア配置アクチュエータ3046の等角図および横断面図を示す。
コア配置アクチュエータ3046は、サポートフレーム3052に固定するための1次フレーム3102を備える。コア配置アクチュエータは、1次フレーム3102の頂上に配置されたローディングフレーム3104をさらに含む。示された実施形態において、ローディングフレーム3104は、位置決めピンを使用して1次フレーム3102に取り付けられ、その結果、ローディングフレーム3104は、アライメントを維持している間、1次フレーム3102に相対して垂直に移動し得る。
コア配置アクチュエータ3046は、1次フレーム3102に相対してローディングフレーム3104を移動させるため、1つ以上の空圧ピストン3108を含み得る。図18Bに優れて示されているように、空圧ピストン3108はローディングフレーム3104に取り付けられ、1次フレーム3102に抗して動作して、ローディングフレーム3104を1次フレーム3102に近づけたり離したりする。示されているようにピストン3108は、中間構造に、すなわちピン3110に結合されている。他の実施形態において、ピストン3108は、1次フレーム3102に直接結合され得る。図18Bに2つの油圧ピストン3108が示されているが、ただし任意の数の空圧ピストンも存在し得る。いくつかの実施形態において、他の好適なリニアアクチュエータが、空圧ピストンの代わりにまたは空圧ピストンに加えて使用され得る。1次フレーム3102は、コアアセンブリ190を受容するサイズの中心開口を備える。コアアセンブリ190は、ローディングフレーム3104に取り付られ、中心開口を通って延伸する。コアアセンブリ190は、内側コア3112および外側コア3114を含む。成形中に、内側コア3112は、成形される部品の内側表面を画定する。外側コア3114は、コアアセンブリ190およびキャビティアセンブリ192によって画定された金型の頂部を封止する。
内側コア3112はローディングフレーム3104に取り付けられ、外側コア3114内に受容され、その結果、内側コア3112は外側コア3114に相対して移動可能である。具体的には内側コア3112は、ローディングフレーム3104の動きによりコア軸に沿って外側コア3114に相対して移動可能である。外側コア3114は、保持アセンブリ3116によって1次フレーム3102に固定的に取り付けられ、このアセンブリは外側コアのフランジ3118と係合する。このため、フレーム3102、3104の相対的な移動は同様に、内側コア3102、外側コア3104の相対的な移動を引き起こす。部品の成形後、ローディングフレーム3104は、1次フレーム3102から引き離され得、これにより内側コア3112は、後退して成形部品を解放する。
ピン位置決めアセンブリ3120は、1次フレーム3102に配置されてローディングフレーム3104および1次フレーム3102をアラインする(そして、これにより、内側コア3112を外側コア3114とアラインし、コアアセンブリ190を中心開口3106とアラインする)。
ピン位置決めアセンブリ3120は、ピン3122および空圧ピストン3124を含む。ローディングフレーム3104が1次フレーム3102から離間している場合、ピストン3124はピン3122を延伸させ得る。ローディングフレーム3104は、ピン3122と位置合わせするサイズおよび配置の凹部(図示せず)を備え得る。これにより、成形のためローディングフレーム3104が1次フレーム3102に対して降下する場合、ピン3122は凹部で位置を合わせされ、フレーム3104を正確なアライメントにガイドする。
再び図18Aを参照すると、ローディングフレーム3104は連動アパーチャ3130を画定する。係止アパーチャ3130は、ロードアクチュエータ3050の対応する連動機構に係合するサイズであり、係合するように配置される。
図19は、ロードアクチュエータ3050を詳細に示す。ロードアクチュエータ3050は、ベースプレート3140および可動型プレート3142を含む。可動型プレート3142は、ベースプレート3140に相対して移動可能であり、1つ以上のガイドロッド3144は、ベースプレート3140に取り付けられ、可動型プレート3142中の対応する開口に受容されて可動型プレートの動きをガイドする。
ロードアクチュエータ3050は、モータ3148と、ギアセット3150と、ロッカー3152と、を備える駆動アセンブリ3146を備える。モータ3148は、ギアセット3150およびカムシャフト3154を介してロッカー3152に結合されて、ロッカー3152の回転を引き起し、ロッカー3152にトルクを付与する。可動型プレート3142は、ロッカー3152の一端に取り付けられ、ベースプレート3140は、ロッカー3152の他端に取り付けられる。
ロッカー3152は、モータ3148によってギアセット3150およびカムシャフト3154を介して回転して、ベースプレート3140に相対して可動型プレート3142を移動させ得る。ガイドロッド3144は、垂直軸つまりコア軸に対して移動を制約する。
図20は、ロッカー3152およびプレート3140、3142を移動させるため、モータ3148と、ギアセット3150と、カムシャフト3154との結合を示す、ロードアクチュエータ3150の詳細な断面図である。示されているようにカムシャフト3154は、可動型プレート3142に支持される。カムシャフト3154は、ロッカー3152の一端を介して受容される。カムシャフト3154の両端は、可動プレート3142中の取付金具3155に受容される。ロッカー3152は、カムシャフト3154および取付金具3155を介して可動型プレート3142を支持する。
ロッカー3152の反対端は、リテーナシャフト3160によりベースプレート3140に取り付けられる。リテーナシャフト3160は、ブロック対3162により受容され、このブロックは、ベースプレート3140に強固に固定される。
カムシャフト3154は、ロッカー3152内および取付金具3155内のベアリング3164によって支持される。同様に、リテーナシャフト3160は、ブロック3162内のベアリング3166によって支持される。カムシャフト3154およびリテーナシャフト3160はそれゆえ、比較的抵抗も少なくプレート3140、3142に相対して回転し得る。
カムシャフト3154は、結合部3156を介してギアセット3150(図示せず)に回転可能に結合される。ギアセット3150は、カムシャフトを駆動して、比較的低速で、および比較的高トルクで回転させるように構成され得る。カムシャフト3154は、オフセットローブを備え、その結果、シャフト3154の回転の中心からそのオフセットローブの外側までの半径は、回転の中心からクランクシャフトの円周面上の他の任意の部分までの半径より大きい。クランクシャフト3154がギアセット3150と共に旋回すると、そのオフセットローブは、ロッカー3152内のベアリング3166と係合する。オフセットローブが下降すると、カムシャフト3154はロッカー3152に突き当たり、可動型プレート3142を上向きに付勢する。オフセットローブが下降すると、ロッカー3152および可動型プレート3142の下降が可能になる。
図19に示すように、測定デバイス、すなわちプロキシブラケット3170が装着されて、カムシャフト3154の位置の表示を提供し得る。プロキシブラケット3170は、ベースプレート3140に固定され、カムシャフト3154を越えて上向きに延伸する。センサー3172は、プロキシブラケット3170に取り付けられ、カムシャフト3154の回転位置を表す信号を提供する。代替としてまたは追加として、センサーは、可動型プレート3142の垂直位置を表す信号を提供し得る。代替としてまたは追加として、1つ以上の位置トランスデューサは、ベースプレート3140と可動型プレート3142との間に取り付けられて、プレートの相対位置を表す信号を提供し得る。
図19、図21Aおよび図21Bに優れて示されているように、可動型プレート3142は、コア配置アクチュエータ3046のローディングフレーム3104と係合するため突起3174を備える。突起3142は、ローディングフレーム3104によって画定される連動凹部3130と係合するようにサイズ決めされ、成型され、配置される。金型が閉位置にあることにより、突起3174は、凹部3130に受容される。突起3174は上向き対向面3176を備え、この表面は、金型閉位置におけるローディングフレーム3104の対応する表面と当接する。示された実施形態において、上向き対向面3176は傾いており、その結果、その表面は閉じている間に、ローディングフレーム3104の対応する表面に突き当たり得、突起3174をガイドして凹部3130と嵌合してアラインし得る。突起3174は、下向き対向面3178をさらに含み、この表面は、ローディングフレーム3104の対応する面と当接する。
突起3174がアパーチャ3130に受容される間に、可動型プレート3142の移動により、突起3174はフレーム3104に突き当たる。具体的には、可動型プレート3142の上向きの移動により、表面3176はフレーム3104に突き当たり、フレームを上向きに付勢する。可動型プレート3142の下向きの移動により、表面3178はフレーム3104に突き当たり、フレームを下向きに付勢する。
それゆえカムシャフト3154の回転は、選択的にフレーム3104に加えられる上向きまたは下向きの力を生み出し得、次いで短いストロークでフレーム3104を移動させる。ロッカー3152(図20)を介してプレート3142を上向きに付勢するカムシャフト3154の回転は、フレーム3104の短い上向きの移動を生み出し、それゆえ内側金型コア3112(図18B)の短い上向きの移動を生み出す。そのような上向きの移動は、成形部品と金型コア190間との封止を取り除くか、または解除するのに役立ち得る。
示された構成は、成形物品を取り外すためにの別のストリッパプレートの必要を取り除き得、これによりストリッパプレートを含む典型的構成に関連した成形装置の機械的複雑さを減少させ得る。
ロッカー3152(図20)を介してプレート3142を下向きに付勢するカムシャフト3154の回転は、フレーム3104に加えられる下向きの力を発生させ、フレーム3104の短い下向きの移動を発生させる。力および短い移動は、内側金型コア3112に伝達され、予圧として機能して、成形中に成形材料によって金型コア190に加えられた圧力に抵抗し得る。
コア配置アクチュエータ3046は、プラテン196のうち一方に取り付けられ得る。ロードアクチュエータ3050は、プラテン196のうち他方に取り付けられ得る。ロードアクチュエータ3050は強固に取り付けられ得、その結果、ベースプレート3140は、取り付けられているプラテン196に相対して移動しない。
コア配置アクチュエータ3046は、図17および図22に示されているように、2次型開きアクチュエータ3180を介して取り付けられ得る。2次型開きアクチュエータ3180は、プラテン196に強固に取り付けられた1つ以上のブロック3182を含む。2次型開きアクチュエータ3180は、ブロック3182に取り付けられたプレート3184で運ばれる空圧シリンダー3186をさらに含む。空圧シリンダー3186は、コア配置アクチュエータ3046の1次フレーム3102への固定のため、結合部3190を備える。空圧シリンダー3186は、金型コア190が金型キャビティ部分に相対して成形位置に位置するところの後退位置と、成形部品を取り外すため金型コアが金型キャビティ部分から離間している延伸位置との間で、コア配置アクチュエータを移動させるように動作可能である。
上述のようにシェイパーモジュール3054は、成型ステーション104-1のサポートベース3056に単一アセンブリとして装着することができるか、またはそこから取り外すことができ得る。シェイパーモジュール3054の装着および取外し機構は、図23A~図23Cにおいて詳細に示される。
示された実施形態において、シェイパーモジュール3054は、駆動ユニット、すなわち電動モータ3190を含む。動作位置に装着された場合、シェイパーモジュール3054のコンポーネントとサポートベース3056との間のクリアランスは、シェイパーモジュール3054を取り外すには不十分であり得る。同様に、クリアランスは、金型コンポーネントを取り外すには不十分であり得る。したがってシェイパーモジュール3054は、サポートベース3056に相対してシェイパーモジュール3054を、図23AでA-Aとして示される調整軸に沿って移動させるように動作可能な位置調整メカニズム3192を含む。シェイパーモジュール3054は、図12A~図12Dで示されているように動作位置と取外し位置との間を移動し得、その取外し位置においてシェイパーモジュール3054は、干渉もなくサポートベース3056によって画定された取外し開口3194を通過し得る。示されているように調整軸A-Aは、シェイパーフレーム3052の縦軸に平行である。ただし、いくつかの実施形態において、シェイパーモジュール3054は、異なる軸または複数の軸に沿って調整可能であり得る。同様に金型は取外し位置において、取り外されるか、交換され得る。つまり金型は、サポートベース3056に接触することなくシェイパーモジュールから取り外され得る。したがって、そのような取外しおよび交換は、たとえばロボットを使用して自動的に行われ得る。
取外し位置になると、シェイパーモジュール3054は、ベース3056から取り外され得る。たとえば、クレーンまたはリフトトラック(lift truck)などの吊上げツールは、シェイパーモジュール3054上の結合部に係合し得る。一例において結合部は、クレーンによる安全な係合のためシェイパーフレーム3052に強固に取り付けられたフックであり得る。吊上げツールは、垂直もしくは水平の並進移動、またはそれらの組み合わせによって、シェイパーモジュールを取り外し得る。
図23Cに示すように、サポートベース3056は、シェイパーモジュール3054の動作位置においてモジュールを位置決めするため、1つ以上のガイドブロック3196を含み得る。シェイパーモジュール3054は、シェイパーフレーム3052に強固に取り付けられた、対応する係止ピン3195を含み得る。係止ピン3195は、ガイドブロック3196に選択的に係合して、サポートベース3056に相対するシェイパーモジュール3054の移動を防止し得る。係止ピンは、たとえば、電動モータによって、または手動ツールを使用して動作し得る。空圧式などの他のモードの作動も、可能である。
図23Cは、調整メカニズム3192を詳細に示す。示されているように調整メカニズムは、2つのアンカープレート3198間に配置されるボールスクリュー3197などのリニアアクチュエータを備える。一方のアンカープレート3198は、サポートベース3056と当接し、他方のアンカープレートは、シェイパーフレーム3052に強固に結合される。ボールスクリュー3197の第1方向の作動により、アンカープレート3198は相互に押しのけ合い、その結果、シェイパーモジュール3054は、サポートベース3056に相対して調整軸に沿って第1方向に移動する。ボールスクリュー3197の逆方向の作動により、シェイパーモジュール3054は、サポートベース3056に相対して調整軸に沿って逆方向に移動する。
いくつかの実施形態において、調整メカニズム3192は、ボールスクリュー3197の最大延伸時または最小延伸時に、シェイパーモジュールが動作位置にあり、ボールスクリュー3197の最大延伸時および最小延伸時以外で、シェイパーモジュール3054が取外し位置にあるように、構成され得る。代替としてまたは追加として、調整メカニズムは、シェイパーモジュール3054が動作位置および取外し位置にある場合に、確認のため該モジュールの位置を通知するセンサーを備え得る。たとえばボールスクリュー3197は、位置エンコーダを用いて電動モータによって駆動され得るか、またはその位置は、光学センサー、機械的センサー、または磁気センサーなどのセンサーによって測定され得る。
単一アセンブリとしてのシェイパーモジュール3054の装着および取外しは、成型ステーション104-1において比較的容易な治具の変更を可能にし得る。たとえば金型の変更が望まれる場合、関連するクランプアセンブリ、駆動ユニット、およびコア作動アセンブリは、一ユニットとして金型と共に取り外し得、新しいユニットがベース3056に装着され得る。金型独自のセットアップは、最小化され得るか、または完全に除去され得る。たとえば、クランプアセンブリは、ベース3056から取外した後もそのまま金型に組付けられたままであり得るため、クランプアセンブリを、金型シャットハイトまたは同種のものを調整する必要もなく再装着することができる。
成型ステーション104-1の閉状態(図12B、図29B~図29F)において、コアアセンブリ190は軸M-Mにアラインされ、キャビティプレート194-1、194-2は、共にプラテン196-1、196-2によって固定される。コアアセンブリ190、およびキャビティプレート194-1、194-2はまとめて、溶融原材料から成形ワークピースを生産するための金型200を形成する。コアアセンブリ190は、成形ワークピースの内表面を画定する。キャビティプレート194-1、194-2はまとめて、成形ワークピースの外表面を画定する。金型200は、軸M-Mにアラインされた入口ゲート202を備える。
搬送サブシステム110のトラック144は、金型軸M-Mにアラインされた注入位置を通過する。
図24A~図24Tは、代替のシェイパーモジュール3054’を示す。図12~図23に示されるように、シェイパーモジュール3054は、金型の開閉が水平軸の周囲を枢動するリンケージ3070、3070’、3070’’、3070’’’によって行われるように構成される。図24A~図24Lで示されているようにシェイパーモジュール3054’は、シェイパーモジュールのリンケージが概して水平面内にあり、垂直軸の周囲を枢動するように構成される。
図24C~図24Fにおいて詳細に示されるように、シェイパーモジュール3054’は、タワー構造7000によって支持される。シェイパーモジュール3054’はサポートプレート3052’を備え、このサポートプレートは、シェイパーモジュール3054のサポートプレート構造的に同一であるが、ただしタワー構造7000に機械的に懸架され、垂直面に向いている。
シェイパーモジュール3054’は、金型サブアセンブリ3040’と、リンケージ3070’’’’を含むクランプサブアセンブリ3042’と、コア作動サブアセンブリ3044’と、を備える。
金型サブアセンブリ3040と同様、金型サブアセンブリ3040’は、複数の軸、すなわち垂直軸および水平軸に沿って開閉され得る。具体的には、プラテン196および金型キャビティプレート194は、クランプ軸C1-C1に沿って開閉し、コアアセンブリ190は、コア軸C2-C2に沿って移動可能である。示された実施形態において、コア軸C2-C2は垂直である。したがって本実施形態に関して「上」は、コア軸C2-C2に沿って金型キャビティプレート194から離れる方向を指し、「下」は、コア軸C2-C2に沿ってキャビティプレート194に向かう方向を指す。ただし、シェイパーモジュール3054’の他の向きも可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、シェイパーモジュール3054’は90度回転し得、その結果、クランプ軸C1-C1およびコア軸C2-C2は、共通の水平面上にある。
金型キャビティプレート194および金型コア190は、プラテン196間の境界エンベロープE内にある。境界エンベロープの両端は、プラテン196によって画定される。境界エンベロープの頂部および底部は、プラテン196の頂部および底部のエッジによって画定され、境界エンベロープの側面は、プラテン196の側面によって画定される。
成形の間、およびプラテン196の開閉ストロークの移動の間、金型キャビティプレート194は、完全に境界エンベロープ内にある。
タワー構造7000、シェイパーフレーム3052’、およびリンケージ3070’’’’は、境界エンベロープEの一側面に位置する。つまりタワー構造7000、シェイパーフレーム3052’、およびリンケージ3070’’’’のすべては、境界エンベロープEの同一側面に隣接している。好都合なことに、境界エンベロープEの反対側面は、実質的に遮られなく、境界エンベロープEの底も遮られない。
図24Bは、シェイパーモジュール3054’の上面正面図であり、リンケージ3070’’’’を詳細に示す。リンケージ3070’’’’は、駆動リンク対3074およびロッカー対3076、3078を含む。
各駆動リンク3074は、タワー構造7000のタイバー7002によって一端で枢動可能に支持され、他端でロッカー3076または3078に枢動可能に連結されている。駆動リンク3074は、駆動系7006によってストロークに結合され、ストロークを介して往復運動する。駆動系7006は、タワー構造7000に支持され、電動モータと1つ以上のギヤ減速とを含み得る。
ロッカー3076、3078の各々は、駆動リンク3074のうち1つに一端で枢動可能に付着され、他端でそれぞれのプラテン196に枢動可能に付着される。示された実施形態において、ロッカー3076、3078は、中間リンク3086を介してプラテン196に連結される。ロッカー3076、3078は、枢動可能な連結部3082でタワー構造7000のタイバー7002に支持され、その結果、駆動リンク3074は、ロッカー3076、3078をして枢動可能な連結部3082の周囲を回転させる。示されているように枢動可能な連結部3082は、略ロッカー3076、3078の中点にあるが、ロッカーの長さに沿った様々な位置に位置し得る。枢動可能な連結部3082を駆動リンク3074との連結の方向に移動させると、ロッカーが回転する間に、プラテン196のストロークは長くなるであろう。逆に、駆動リンク3074から離れる枢動可能な連結部3082の移動では、プラテン196のストロークは短くなるであろう。
図24C~図24Fは、タワー構造7000を詳細に示す。図24Cは、金型に反対の背面の視点からみたシェイパーモジュール3054’の等角図である。図24Dは、正面の視点からみたシェイパーモジュール3054’の等角図(タワー構造7000およびシェイパーフレーム3052’以外のコンポーネントは、省略されている)である。図24Eおよび図24Fは、図24Bに示された平面E-EおよびF-Fに沿って切断したタワー構造7000の横断面図である。
タワー構造7000は、垂直カラム対7010を含む。カラム7010は、ベース(図示せず)に支持され、タワー構造7000、金型アセンブリ3040’、クランプアセンブリ3042’、およびコア作動アセンブリ3044’のコンポーネントの重量を支える。
シェイパーフレーム3052’は、取付けブロック7012を介してカラム7010に結合される。シェイパーフレーム3052’は、垂直面に向き合う。トラック7024は、シェイパーフレーム3052’に取り付けられる。トラック7024は、摺動自在にプラテン196を支持するように構成される。トラック7024は垂直面に向き合い、その結果、プラテン196とシェイパーフレーム3052’との間の連結は、垂直面で同様である。
明らかなように、プラテン196は、トラック7024に吊り下がっている。それゆえトラック7024は、プラテンの位置を保持するためプラテン196と連動するように構成される。たとえばプラテン196は、トラック7024の断面形状と連動する断面形状を有するランナーを備え得る。
タワーアセンブリ7000は、タイバー7002をさらに含む。クランプアセンブリ3042’のリンケージ3070’’’’のコンポーネントは、タイバー7002に結合される。たとえば駆動系7006は、タイバー7002によって部分的に支持される。駆動系7006のローター7007(駆動リンク3074に直接結合されている)は、タイバー7002間に回転可能に取り付けられる。またロッカー3076.3078も、タイバー7002間に回転可能に取り付けられる。ロッカー3076、3078がタイバー7002に連結されている枢動可能な連結部3082は、ロッカーの回転を可能にするが、実質的にはロッカーの任意の方向の並進移動を阻止する。このため引張り応力や圧縮応力などの応力は、ロッカーとタイバーとの間で伝達され得る。
示された実施形態において、タイバー7002は、カラム7010に直接結合されていない。むしろタイバー7002は、サポートブロック7020に取り付けられる。図24Eおよび図24Fに示すように、サポートブロック7020はタイバー7002間に配置され、タイバー7002およびシェイパーフレーム3052の両方と当接する。サポートブロック7020は、タイバー7002を相互に補強し合い、シェイパーフレーム3052’に相対してタイバー7002を補強する。ファスナー7022はタイバー7002に挿入され、サポートブロック7020に受容されて、サポートブロックに対してタイバーを固定する。ファスナー7024の第2セットは、シェイパーフレーム3052’に挿入されて、シェイパーフレーム3052’に対してタイバーを固定する。上述のようにシェイパーフレーム3052’は、次いで、取付けブロック7012を介してタワー7010に結合される。このためタイバー7002は、サポートブロック7020を介してシェイパーフレーム3052’に結合され、サポートブロック7020およびシェイパーフレーム3052を介してカラム7010に結合される。
図24G、図24Hは、それぞれ金型アセンブリ3040’、クランプアセンブリ3042’、およびコア作動アセンブリ3044’を詳細に示す断面図、および横断面図である。
金型アセンブリ3040’は、リンケージ3070’’’’によってそれぞれ閉ストロークおよび開ストロークにおいて相互に近づいたり離れたりの移動が可能なプラテン対196を備える。プラテン196は、シェイパーフレーム3052上のトラック7024によって支持される。プラテン196およびトラック7024は、連動するように構成され得、その結果、プラテン196は、確実にトラック7024に吊り下がり、トラックに沿って自由に移動することができる。たとえばプラテン196は、トラックと連動するランナーを備え得る。
金型キャビティプレート194は、各プラテンに取り付けられる。プラテン196が金型閉位置(図24A)にあることにより、金型キャビティプレート194は相互に当接し、協力して金型キャビティを画定する。
成形中に、ロッカー3076、3078は、中間リンク3086を介してプラテン196および金型アセンブリ3040’にクランプ圧力を加える。クランプ圧力は概して、クランプ軸C1-C1に沿って作用する。反力は、ロッカー3076、3078を介して、枢動可能な連結部3082でタイバー7002に印加される。これは次いで、枢動可能な連結部3082で負荷をシェイパーフレーム3052’に伝達する。
リンケージ3070’’’’は対称であるため、等しい力がロッカー3076、3078によってシェイパーフレーム3052’に印加される。シェイパーフレーム3052’は、ロッカーによって印加された引張力に伴い、ひずみを経験する。つまりシェイパーフレーム3052’は、張力に伴ってクランプ軸C1-C1の方向に伸ばされがちである。
一方、カラム7010は概して、成形中にゆがまない。それゆえシェイパーフレーム3052’は、付着位置でのカラム7010に相対するシェイパーフレーム3052’のゆがみを制限するために、カラム7010に結合される。
たとえば、クランプ中の引張り応力に伴うシェイパーフレーム3052’の伸びは、シェイパーフレーム3052’の両端で最も顕著である。言い換えると、シェイパーフレーム3052’の一端にある時の機構は、機構がシェイパーフレーム3052’の中心に位置している時より、シェイパーフレーム3052’の応力状態と無応力状態との間をより多く移動し得る。
このためファスナー7024は、連結による応力を制限するため、シェイパーフレーム3052をシェイパーフレーム3052の中心近くにあるサポートブロック7020に結合する。
金型コアアセンブリ190は、金型キャビティプレート194間に配置され、キャビティプレート194が閉位置にある場合に金型コアを画定する。金型コアアセンブリ190は、クランプ軸C1-C1の方向にはほぼ移動しないが、垂直コア軸C2-C2に沿って移動することができる。
金型コアアセンブリ190は、外側コア7030および内側コア7032を含む。外側コア7030は、概して断面が環状であり、内側コア7030は、外側コアを通して受容され、コア軸C2-C2に沿って外側コア7030に相対して移動可能である。
コアキャップ7034は、内側コア7032の頂上に配置され、取付けブロック7035を介して内側コア7032に結合される。内側コア7032とコアキャップ7034との結合は、クイック連結型結合部(quick-connect coupling)7037を使用して達成される(図24Rおよび図24S)。たとえば、クイック連結型結合部7037は、係止デバイスによって制御され得る(図示せず)。係止デバイスが係合すると、結合部7037はコアを保持し、その結果、コアキャップ7034に相対して動き得ない。ただし係止デバイスは脱係合して、コアとコアキャップ7034との連結を解放し得る。コアキャップ7034の移動は、外側コア7030および内側コア7032に対する予圧力を選択的に印加または解放する。
図24Gにおいて優れて示されているように、示された実施形態において、係止デバイス7031はアクチュエータ、すなわちピストン7038を含み、このピストンは、選択的に延伸したり、後退したりし得る(たとえば電子的または空圧的制御による)。ピストン7038の延伸または後退は、係止ブロック7039の延伸または後退を引き起こす。延伸(係止)位置において、係止ブロック7039は、取付けブロック7035に固定された保持デバイス7041のフランジと連動する。ブロック7039と保持デバイス7041との連動は、係止デバイス7031に相対するコアキャップ7034、取付けブロック7035、および保持デバイス7041の移動を防止する。
内側コア7032および外側コア7030は、コアサポートブロック7042と嵌合し、このサポートブロックは、次いでシェイパーフレーム3052に固定的に取り付けられる。
コアキャップ7034は、アクチュエータ7046によって移動可能である。示された例においては、2つのアクチュエータ7046が存在する。ただし他の実施形態において、より多いまたはより少ないアクチュエータが使用され得る。
示された例において、アクチュエータ7046は、電動モータによって駆動されるローラースクリューである。ただし、空圧シリンダーまたは油圧シリンダーなど、他のタイプのリニアアクチュエータが使用され得る。
各アクチュエータ7046は、ハウジング7048およびアウトプットシャフト7050を含む。ハウジング7048は、フローティングサポートプレート7052に強固に結合されている。アウトプットシャフト7050は、ハウジング7048に、および固定サポートプレート7054に結合されている。
各固定サポートプレート7054は、それぞれのプラテン196に強固に結合(たとえばボルト止め)されている。各フローティングサポートプレート7052は、コア軸C2-C2に沿った両方向において対応する固定サポートプレート7054に相対して自由に移動する。
固定プレート7054に相対するフローティングプレート7052の移動は、アクチュエータ7046の動作によって引き起こされる。具体的には、アウトプットシャフト7050の延伸は、ハウジング7048およびフローティングプレート7052を押して、固定プレート7054、および固定プレートが取り付けられているプラテン196から引き離す。逆に、アウトプットシャフト7050の後退は、フローティングプレート7052を、対応する固定プレート7054、およびその固定プレートが取り付けられているプラテン196の方向に引っ張る。1つ以上のガイドロッド7056は、各固定プレート7054に取り付けられ得、固定プレート7054に相対するフローティングプレート7052の移動を制約するため、フローティングプレート7052中の対応するスロットを貫通して延伸し得る。具体的には、ガイドロッド7056はコア軸C2-C2に平行であり、その軸に平行であるようにフローティングプレート7052の移動を制約する。
アクチュエータ7046および固定プレート7054はプラテン196に取り付けられているため、これらは、クランプアセンブリ3042’が開閉されると、プラテンと共に移動する。このためアクチュエータ7046は、クランプ軸C1-C1に沿ってコアアセンブリ190およびコアキャップ7034に相対して移動する。
リフター7058は、フローティングプレート7052とコアキャップ7034との間に延伸し得る。リフター7058は、フローティングプレート7052およびコアキャップ7034をコア軸の方向で結合する。言い換えると、リフター7058およびフローティングプレート7052は相互に係合し、その結果、コア軸C2-C2に沿ったリフターのどちらかの方向の移動は、同じ方向のコアキャップ7034の移動を引き起こす。リフター7058とフローティングプレート7052との間の連結は摺動自在であり、その結果、リフターおよびフローティングプレートが相互に係合したままの間、フローティングプレート7052は、クランプ軸C2-C2に沿って移動し得る。
図24Aに優れて示されているように、リフター7058はアーム対7059を備え、フローティングプレート7052の延伸は、アーム間に受容され、垂直方向に連動する。他の実施形態において、リフター7058は、フローティングプレート7052に永久的に固定され得、コアキャップ7034の方向に向かって突出し得る。示された実施形態において、リフター7058は、コアキャップ7034に結合されている離散構造である。ただし、リフター7058は、コアキャップ7034またはフローティングプレート7052のうち1つと一体的に形成され得る。
フローティングプレート7052の移動により、フローティングプレートはリフター7058と接触し、その結果、コアキャップ7034は上向きまたは下向きに押され得る。示された例において、リフター7058は、フローティングプレート7052と連動しながら接触する。
アウトプットシャフト7050の後退により、フローティングプレート7052は、固定プレート7054に向って下向きに移動する。リフター7058は、コアキャップ7034に接触し、突き当たり、内側コア7032および外側コア7030に対してコアキャップ7034およびコアキャップ7034を下向きに押す。
アウトプットシャフト7050の延伸により、フローティングプレート7052は、上向きに固定プレート7050から離れるように移動する。リフター7058は、コアキャップ7034に接触し、突き当たり、コアキャップ7034およびコアキャップ7034を上向きに、ならびに内側コア7032および外側コア7030から離れるように押す。
ガイド構造は、フローティングプレート7052および固定プレート7054間のアライメントを維持するために設けられる。具体的には、ガイドピン7060は各固定プレート7054から上向きに突出し、対応するフローティングプレート7052を貫通して延伸する。ガイドピン7060は、フローティングプレート7052の移動を制約し、その結果、フローティングプレートはガイドピンの軸に沿ってのみ移動し得る。
図24Hは、内側コア7032および外側コア7030のコアサポートブロック7042への取り付けを詳細に示す。コアサポートブロック7042は強固に取り付けられており、その結果、このブロックは、シェイパーモジュール3054’の動作中に移動しない。たとえばコアサポートブロック7042は、シェイパーフレーム3052または固定プラテンに取り付けられ得る。
内側コア7032および外側コア7030は、コアサポートブロック7042を通って受容され、コアリセットアセンブリ7070でそのブロックに支持される。成形中にコアリセットアセンブリ7070は予圧力で圧縮され、その予圧力によって、内側コア7032および外側コア7030は付勢されて金型キャビティの中に入り、成形圧力に抵抗する。型開き時、コアリセットアセンブリ7070は、内側コア7032および外側コア7030を付勢し、成形部品を解放するため中立位置に配置する。
コアリセットアセンブリ7070は、リテーナリング7072およびコアロードスプリング7074を含む。リテーナリング7072は、外側コア7030およびコアサポートブロック7042と協力してポケットを画定し、そのポケットにはコアロードスプリング7074が受容される。内側コア7032および外側コア7030がコアキャップ7034によって下向きに付勢される場合、リテーナリング7072はロードスプリング7074に突き当たり、このロードスプリングを圧縮する。内側コア7032および外側コア7030に加えられた下向き(閉)力は予圧と呼ばれ得、成形中の金型キャビティ内の圧力による開く力を上回り、その結果、内側コア7032および外側コア7030にかかる閉じる力は、注入圧力に抵抗するのに十分である。
内側コア7032および外側コア7030の予圧が解放された場合、ロードスプリング7074は反発し、リテーナリング7072に突き当り、そのリテーナリングは、次いで外側コア7030のフランジ7080に突き当たり、外側コア7030をわずかに上向きに移動させる。そのような移動により、外側コア7030は、金型キャビティプレート194と接触しなくなり、その結果、プレート194は、外側コア7030およびプレート194が相互に擦れ合うことなく開かれ得る。
図24I~図24Lは、シェイパーモジュール3054’の動作シーケンスを示す。
図24Iおよび図24Jは、それぞれ型開き状態にあるシェイパーモジュール3054’の等角図および横断面図である。駆動リンク3074およびロッカー3076、3078は、プラテン196(而してキャビティプレート194)が相互に離間するように配置される。
明らかなようにシェイパーモジュール3054’は、金型が開いた場合、金型エリアへの比較的遮られないアクセスを提供する。具体的には金型が開いていることにより、オペレータまたは機械は金型コアアセンブリ190、キャビティプレート194、またはプラテン196間の他のコンポーネントに、クランプ軸C1-C1に対して横方向から、およびコア軸C2-C2に対して横方向からアクセスし得る。そのようなアクセスは、成形部品の取外し、メンテナンス、または金型の変更などの動作を単純化し得る。
図24Iおよび図24Jに示すように、コア作動アセンブリ3042’も開状態にあり、金型コアアセンブリ190は、その成形位置から引き抜かれている。アクチュエータ7046は延伸しており、その結果、フローティングプレート7052を付勢して固定プレート7054から引き離す。フローティングプレート7052は、次いでリンケージ7058を上向きに移動させ、それによってコアキャップ7034を上向きに付勢して内側コア7032および外側コア7030から引き離す。
コアリセットアセンブリ7070は、アンロード状態にあり、ロードスプリング7074は延伸している。ロードスプリング7074の延伸により、リテーナリング7072は、外側コア7030に突き当たり、それによってコアをコア軸C2-C2に沿って押して成形位置から引き離す。
完成部品を取り外した後、シェイパーモジュール3054’は、新しい成形サイクルのために成形構成に戻る。図24Kおよび図24Lは、それぞれ等角図および横断面図であり、中間構成にあるシェイパーモジュール3054’、開いたキャビティプレート194およびプラテン196、および略成形位置にある金型コア190を示す。
シェイパーモジュール3054’の開状態から閉(成形)状態への遷移は、コアアセンブリ190の成形位置に向かう移動によって開始される。具体的には、コア作動アセンブリ3042’のアクチュエータ7046は、アウトプットシャフト7050を後退させる。アウトプットシャフト7050の後退は、フローティングプレート7052を固定プレート7054に向って下向きに移動させる。次いでフローティングプレート7052は、リフター7058に突き当たり、リフターおよびコアキャップ7034を下向きに付勢する。
リフター7058およびコアキャップ7034が下向きに引っ張られると、コアキャップ7034は、内側コア7032および外側コア7030に突き当たる。それゆえ、コアキャップ7034の下向きの移動は、内側コア7032および外側コア7030の下向きの移動も引き起こす。
コアキャップ7034の位置は、光学センサー、物理プローブ、または別の好適なセンサーによって測定され得る。加えてあるいは代替として、コアキャップ7034の位置は、アクチュエータ7046の状態に基づいて決定され得る。たとえばアクチュエータ7046は、アウトプットシャフト7050の位置を通知するためエンコーダを備え得る。
コアアセンブリ190が成形位置に達する場合、図24Kおよび図24Lで示されているように、クランプアセンブリ3042’が作動してプラテン196およびキャビティプレート194を成形位置に移動させる。駆動リンク3074は、駆動系7006によって延伸され、ロッカー3076、3078にプラテン196を付勢させて相互に近づける。
キャビティプレート194は、その成形位置において、つまりクランプアセンブリ3042’の閉位置で相互に接触する。閉位置において、コアアセンブリ190は、キャビティプレートにより画定されたキャビティ内に密閉される。
キャビティプレート194が閉位置に達する場合、図24Mおよび図24Nで示されているように、コアキャップ7034は、アクチュエータ7046によって再び下向きに付勢されて予圧をコアアセンブリ190に印加する。コアキャップ7034は、内側コア7032および外側コア7030に対して付勢される。外側コア7030は次いで、コアリセットアセンブリ7070のリテーナリング7072およびロードスプリング7074に突き当たる。ロードスプリング7074は、リテーナリング7072によって圧縮される。圧縮力が、ロードスプリング7074に加えられる。ロードスプリング7074が圧縮されると、外側コア7030のショルダー7033は圧入されてキャビティプレート194の対応する表面と封止接触する。予圧力は、射出成形材料の圧力によるコアアセンブリ190の移動に抵抗するには十分であり、封止面での成形材料の漏洩を防止するには十分である。印加された予圧力は通常、金型の操作を行った注入圧力と金型キャビティの型打ち面積との積を使用して決定される。印加された予圧力は、たとえばロードセルを使用して測定され得るか、またはたとえばアクチュエータ7046で流された電流に基づいて推測され得る。
駆動系7006は、駆動リンク3074およびロッカー3076、3078を介してプラテン196およびキャビティプレート194に閉止圧力を加える。駆動圧は、成形材料の金型キャビティへの注入で想定される圧力を上回り、成形中にキャビティプレート194の緊密な当接を維持する。前述のように、プラテン196への閉止圧力の印加の結果、リンケージ3070’’’’通して反力が伝達される。そのような力の伝達の結果、枢動可能な連結部3082を介してタイバー7002に張力が生まれる。
溶融成形材料は、キャビティプレート194およびコアアセンブリ190によって画定された金型キャビティに注入される。注入後、成形材料は、冷却および硬化され得る。
図24O~図24Vは、成形物品の形成後のシェイパーモジュール3054’の動作を示す。
図24Oおよび図24Pに示すように金型アセンブリ190は、クランプサブアセンブリ3042’が閉位置に維持されている間に、金型作動サブアセンブリ3044’によって移動する。アクチュエータ7046は、アウトプットシャフト7050を延伸させ、それによってフローティングプレート7052を付勢して固定プレート7054から引き離す。
フローティングプレート7052は上向きに押されるので、このフローティングプレートは、リフター7058およびコアキャップ7034を上向きに押し上げる。コアキャップ7034がわずかに上向きに移動すると、コアリセットアセンブリ7070は、もはや拘束されない。したがってロードスプリング7074は、延伸して非圧縮状態に戻り、リテーナプレート7072を上向きに付勢する。リテーナプレート7072は、外側コア7030に突き当たり、外側コアを上向きに押し上げ得る。そのような上向きの移動により、外側コア7030は、金型キャビティプレート194と接触しなくなる。このため、プラテン196およびコアプレート194は、外側コア130とキャビティプレート194との間の摩擦に伴う損傷もなく、引き抜かれ得る。
外側コア7030がキャビティプレート194との接触から引き上げられると、図24Qおよび図24Rに示されているように、リンケージ3070’’’’、プラテン196、および金型キャビティプレート194は、それらの開位置に移動する。
プラテン196およびキャビティプレート194が金型開位置にあると、図24Iおよび図24Jに示されているように、金型コアアセンブリ190は金型開位置に移動し、成形部品は取り外される。示されているように、キャビティプレート194は開かれ、成形部品は、内側コア7032に軽く保持される。解放された部品は、取扱いデバイスを使用して金型から取り外され得る。他の実施形態において、部品は、キャビティプレート194を開くのに先立ってコアアセンブリ190から完全に取り除かれ得、その結果、開放時部品は落下する。
コアキャップ7034は、内側コア7032を上向きに引っ張る。これにより内側コア7032は、コア軸C2-C2に沿って外側コア7030に相対して後退する。内側コア7032および外側コア7030のそのような相対的な移動は、成形部品をコアアセンブリ190から取り除く。
成形部品は、コアアセンブリからの取外しに、いくらか抵抗しがちである。つまり、部品は、金型内側コア7030に留りがちである。ただし、内側コア7032が上向きに引っ張られる場合、成形部品のトップエッジは、外側コア7030の環状エッジと当接する。外側コアの環状エッジは、内側コアと共に成形部品が引き抜かれるのを妨害し、部品を内側コア7032から取り除く。
内側コア7032の後退は、2つのステージ、すなわち初期の短い移動と、その後に続く長い移動で発生し得る。初期の移動は、成形部品を内側コア7032から解き放つために、速くてもよい。たとえば初期の移動は、成形部品と内側コア7032との間に発生し得る吸引を克服し得る。内側コア7032の第2の長い移動は、成形部品が自由に落下し得るか容易にコアから取り外され得るまで、成形部品から内側コアをさらに引き抜く。
好都合なことに、シェイパーステーション3054’の構成は、部品の取外しに柔軟性を提供する。リンケージ3070’’’’、駆動系7006、シェイパーフレーム3052’、およびタワー構造7000は、金型の同一側面に、つまり境界エンベロープE(図24A)の一側面に配置されるため、境界エンベロープEの反対側面は、実質的に遮られなく、底も遮られない。したがって材料取扱いデバイスは、底から、または遮られない側面から、プラテン196間のスペースに自由にアクセスして、部品を取り外し得る。
また、シェイパーモジュール3054’の構成によって与えられるアクセスは、金型コンポーネントを変更するプロセス、またはそのコンポーネントのメンテナンスを実施するプロセスを容易にする。
図24Sおよび図24Tは、金型キャビティプレート194を取り外す構成にあるシェイパーモジュール3054’を示す。クランプアセンブリ3042’は、ウェッジブロック(図示せず)を含み、このウェッジブロックは、キャビティプレート194を、その閉位置に選択的に係止するように動作可能である。ウェッジブロックはたとえば、シェイパーフレーム3052’に取り付けられ得、延伸されてキャビティプレート194と接触し、キャビティプレートを付勢してその閉位置に置き得る。いくつかの実施形態は、複数のウェッジブロック(たとえば、キャビティプレートごとに1つのウェッジブロック)を含み得る。
図24Sに示すように,ウェッジブロックの係合により、プラテン196が開いた場合に、キャビティプレート194は閉位置のままである。キャビティプレート194とプラテン196との間の結合部(図示せず)は、プラテンから引き離す力の印加があると解放されるように構成され、その結果、係合しているウェッジブロックによるプラテンの開きは、金型キャビティプレート194をプラテンから断接する。
示されるように、コアアセンブリ190がキャビティプレート間に配置される間に、キャビティプレート194は、プラテン196から取り外される。このため金型は、手つかずのままシェイパーモジュール3054’から取り外され得、つまりキャビティプレート194は、キャビティプレート間に係留された金型コアアセンブリ190により取り外され得る。
コアアセンブリ190の取外しを可能にするため、これは、コアキャップ7034から切り離される。具体的には結合部7037は解放され、その結果、取付けブロック7035およびコアキャップ7034は相互に分離され得る。結合部が解放された後、アクチュエータ7046は、ドライブシャフト7050を延伸させてフローティングプレート7052、リフター7058、およびコアキャップ7034を上向きに押し上げる。ドライブシャフト7050を最大に延伸させると、コアキャップ7034を上げて取付けブロック7035から切り離すのに十分である。
コアキャップが取付けブロック7035から切り離されると、キャビティプレート194およびコアアセンブリ190は、単一のアセンブリとしてのシェイパーモジュール3054’から取り外され得る。好都合なことにシェイパーモジュール3054’は、機械が金型アセンブリにアクセスしたり、金型アセンブリをシェイパーフレーム3052’およびリンケージ3070’’’’の反対の側面から取り外したりするために十分なクリアランスを設ける。
1次成型金型
図25~図28を主に参照すると、成型セル104のステーションで使用する例示的金型の詳細が記載される。示された実施形態は、射出成形(コンテナーが成形され得るプリフォームの射出成形など)用の金型である。ただし、記載された実施形態の多くの特性は、明らかに射出成形に限定されない。
それぞれ図12B~図12D、図24A~図24Tに示すように、金型サブアセンブリ3040および3040’において、各プラテン196は、それに1つ以上のサービスブロック5196を確保してい得る(図25Aおよび図28Aを参照)。キャビティプレート194は、各サービスブロック5196に付着され得る。キャビティプレート194は、広範囲の構成を取り得る。異なる構成のキャビティプレート194は、金型サブアセンブリ3040、3040’内のサービスブロック5196において相互に交換可能であり得る。特に図25A~図28Bを参照すると、キャビティプレート194の例が図示され、以下に詳細に記載される。
図25Aおよび図28Aを参照すると、サービスブロック5196は、サービスブロック5196中の開口5198を通ってプラテン196中のネジ付き開口5195の中に受容されるネジ付きボルト5197によってプラテン196に連結され得る。
サービスブロック5196は、与圧エアー、冷却流体、電気/電子サービスなどのサービスをキャビティプレート194に送り出すように動作可能なチャネルを備え得る。サービスブロック5196は、プラスチック成形システム100の動作中に、プラテン196に連結されたままであり得る。
いくつかの実施形態において、キャビティプレート194は、単一の一体型ボディであり得る。他の実施形態において、キャビティプレート194は、2つに分離されかつ特定可能な部分を備え得る。2つの部分は、一体的に形成されて単一の連続した一体型ボディを生成し得るか、または2つの部分は、2つの別のユニットまたは部分として構成され得、プラスチック成形システム100の動作中に相互に連結され得る。
図25A~図25Kの実施形態において、各キャビティプレート194は、2つに分離されかつ特定可能な部分(ベース部分および金型キャビティ部分)を含む。ベース部分(ベースブロック5000として特定可能である)は、別のボディとして最初に形成され得、次に金型キャビティ部分(金型キャビティブロック5010または5010’として特定可能である)は、製造プロセスによって形成され得、その製造プロセスによって2つの部分/ブロックは、単一の一体型ボディを含むキャビティプレート194に互いに融合またはマージされる。
図26A~図26Jの実施形態において、各キャビティプレート194は、2つの別々の部分(ベース部分(ベースブロック5000とも呼ばれる)および金型キャビティ部(金型キャビティブロック5010’’または5010’’’とも呼ばれる))を含む。図26A~図26Jのこのような実施形態において、ベースブロック5000および金型キャビティブロック(5010’’または5010’’’)は、別々の部分として形成され、その後、連結メカニズムによって共に連結される。
キャビティプレート194の各金型キャビティブロック5010、5010’、5010’’、5010’’’は、特定構成において形成され得、その構成は、特に所望のプロファイル/形状を備えて成形されるアイテムの片方の外側金型キャビティ表面を提供するのに適合する。プラスチック成形システム100において、構成の異なる金型キャビティブロック5010、5010’、5010’’、5010’’’を備え、構成の異なる金型キャビティ表面を有する、複数の異なる構成のキャビティプレート194は、金型サブアセンブリ3040、3040’において選択および使用するために利用可能であり得る。
図26A~図26Jの実施形態において、各ベースブロック5000は、複数の構成の異なる金型キャビティブロック5010’’、5010’’’に連結されたり、それから連結解除されるように構成され得、そのように動作可能であり得、その金型キャビティブロックは、嵌合金型キャビティブロック対5010’’または5010’’’で使用された場合に、形状の異なる成形キャビティ表面を提供して、形状/構成の異なる成形アイテムを生産し得る。
キャビティプレート194の各ベースブロック5000は、各キャビティプレート194をサービスブロック5196に、およびさらにプラテン196に結合するため、1つ以上の「クイック連結」メカニズム(ここで詳しく説明)を備え得る。
図25Cおよび図25Dに示されるキャビティプレート194の実施形態を再び参照すると、キャビティプレート194のベースブロック5000および金型キャビティブロック5010、5010’のさらなる詳細が、以下に記載のように、図25E~図25K、図27Aおよび図27Bに図示される。
特に図27Bを参照すると、ベースブロック5000は、金型キャビティブロック金型キャビティブロック5010、5010’、5010’’、5010’’’のうち任意のものとキャビティプレート194を形成するために使用され得る。ベースブロック5000は、長さY1および幅X1を有し得る。
図25Gを参照すると、金型キャビティブロック5010’は、長さY2および幅X2を有し得る。X1は、X2と同じ大きさであり得、Y1は、Y2と同じ大きさであり得る。金型キャビティブロック5000(ならびに金型キャビティブロック5000’’および5000’’’)は、同じ長さおよび幅(Y2およびX2)を有し得る。
図27Aおよび図27Bを参照すると、各ベースブロック5000は、金型キャビティブロック対向面5000a(図27A)を備え得、その表面は概して平らで、垂直方向(方向Y)および横方向(方向X)に延伸し得る。図25A~図25Kの金型キャビティブロック5010、5010’は積層造形プロセスによって形成され得、それによって材料を金型キャビティブロック対向面5000aの頂部に堆積することで、材料は、ベースブロック5000の金型キャビティブロック対向面500bでベースブロック5000の材料と結合する。
他の実施形態において、金型キャビティブロック5010’’(図26B)はベースブロック対向面5010’aを備え得、その表面は概して平らで、垂直方向(方向Y)および横方向(方向X)に延伸し得る。金型キャビティブロック5010のベースブロック対向面5010a’’、およびベースブロック5000の金型キャビティブロック対向面5000aは、互いに連結され得、互いに対面式に面一で嵌合および接触して保持され得るように構成され得る。ベースブロック5000は、金型キャビティブロック対向面5000aの反対側において、サービスブロック対向面5000b(図27B)も備え得、この対向面も、概して平らで、横方向に延伸し得る。キャビティプレート194のベースブロック5000のサービスブロック対向面5000bは、プラテン196に紐付くサービスブロック5196の概して平らで横方向に延伸する表面5196aと連結され得、対面式に面一で嵌合および接触して保持され得るように動作可能であり得る(図25A、図25C、図25D、図26A、図26B、および図28A)。
表面5000aおよび5010a’’を係合状態で対面式に面一で嵌合および接触するように保持するため、キャビティプレート194のベースブロック5000と金型キャビティブロック5010’’との間で採用された連結メカニズムは、相互の比較的容易なクイック連結および連結解除を提供するメカニズムであり得る場合と、そうでない場合がある。各ベースブロック5000は、キャビティプレート194が金型サブアセンブリ3040および3040’から取り外された場合に、金型キャビティブロック5010’’から連結解除され、それと連結され得る。図26A~図26Jの実施形態において、各ベースブロック5000は、ベースプレート5000を貫通して縦方向(方向Z)に延びる開ホール5026を通って、キャビティブロック5010’’(図26Dおよび図26G参照)に適宜配置されたネジ付きホール(図示せず)の中に受容されるネジ付きボルト5025を使用して、金型キャビティブロック5010’’、5010’’’と連結され得、それから連結解除され得る、と考えられる。
再び図27Aおよび図27Bを参照すると、座ぐり開口5003が設けられ得、この開口は、各ベースブロック5000のボディを通って縦方向に延びる。開口5003は、アライメントダボ(5004(図25B)のネジ付きベース部の中に受容され、そのネジ付きベース部を固定するのに適合し、そのダボは、金型キャビティブロック5010’(ベースブロック5000が付着されている)中の開口を貫通し、外側に縦方向に延びる部分(図26A~図26Jの実施形態)を備え得る。アライメントダボ/ピンの突き出た端は、金型キャビティブロック中の対応する開口に受容され得る(たとえばさらに以下で記載される)。
加えて各ベースブロック5000は、上の水平面5000cに上部クランプ連結開口5002a、5002bを備え得、下のクランプ連結部は、下の水平面5000dに下部クランプ連結開口5002c、5002dを備える(図27A、図27B)。このようなクランプ連結開口は、ベースブロック5000そのものの製造中に(たとえばベースブロック5000の固定が必要な場合)、またはベースブロックを金型キャビティブロック5010、5010’、5010’’、または5010’’’と組み合わせる場合、固定具に連結するために利用し得る。そのようなクランプ連結開口はまた、治具メンテナンス活動を実施する必要がある場合、取扱いロボットに紐付けられた固定具に連結するために使用され得る。加えて、下部クランプ連結開口5002c、5002dはまた、上述のようにゲートカッターアセンブリ2200を保持するために使用され得る。
別の連結メカニズムは、ベースブロック5000とサービスブロック5196との間に採用されて、解放可能であっても確実に表面5000bおよび5196aを対面式に面一で接触および係合して保持する。この連結/保持メカニズムは、クイック連結/連結解除メカニズム(ここで、「クイック連結」または「クイック連結」メカニズムと呼ばれる)であり得、そのメカニズムは、キャビティプレート194の各ベースブロック5000の比較的容易かつ迅速な連結および連結解除を容易にする。「クイック連結」または「クイック連結」メカニズムは、ここでは2つのコンポーネント間の連結および連結解除が比較的容易に行い得るメカニズムであると見なし得、メカニズムは、以下の機能的特性のうち1つ以上を有する。
クイック連結を示す1つの特性は、連結および連結解除メカニズムが、サービスブロック5196に対してベースブロック5000を保持するために選択的に係合可能であることである。
クイック連結を示す別の特性は、メカニズムが、ベースブロック5000とサービスブロック5196とを選択的に連動させる機能を備えることである。
クイック連結を示す別の特性は、ベースブロック5000とサービスブロック5196を連結する場合、メカニズムが、クランプ動作を提供するように動作可能であることである。
クイック連結を示す別の特性は、メカニズムが、ベースブロック5000とサービスブロック5196とを連結および連結解除するため連結状態と断接状態とを切替可能であることである。
クイック連結を示す別の特性は、連結および/または連結解除が、ベースブロック5000およびサービスブロック5196の部分間で動作するスプリング作動力を介してなされることである。
クイック連結を示す別の特性は、連結および/または連結解除が、ファスナーの装着を必要としない(たとえば、スクリュー、ボルト、ナット、または同種のものに印加されるねじる力または回転力を含まない)ことである。
一例として、図4Hで図示された保持メカニズム4014などのクイック連結メカニズムは上記のように、ベースブロック5000をサービスブロック5196に解放可能に連結するために採用され得る。モデル306019ゼロポイントプルスタッドおよびモデル305979ゼロポイントクランプモジュールソケットなどの連結/保持メカニズムは、AMF(Andreas Maier GmbH&Co KG、ここでは「AMF」と呼ぶ、www.amf.de/enを参照)から入手可能である。このため連結/保持メカニズムは、複数の垂直に離れて配置されたスタッド4024と、対応する複数の嵌合ソケット4026とを含み得、その嵌合ソケットは、スタッドと選択的に連動し得る。スタッド4024(図25B、図27B)は、キャビティプレート194のベースブロック5000のサービスブロック対向面5000bに取り付けられ、その対向面から縦方向(方向Z)に外側に延伸し得、サービスブロック5196(図25A)のベースブロック対向面5196a中に形成されるソケット4026と係合し得、そのスタッドは、縦方向(方向Z)に延伸してサービスブロック5196のボディに入る(図28Aも参照)。
図4Hに示されるこの保持メカニズムの他の特性は、前述されている。クイック連結メカニズム(これにより、異なる成形キャビティプレート194は、サービスブロック5196上で迅速に交換され得る)を提供することで、金型サブアセンブリ3040、3040’は、有意の段替えダウンタイムもなく、1つの特定のセットアップから別のセットアップに容易かつ素早く変更され得る。
各々のベースブロック5000およびサービスブロック5196は、たとえば1.2085グレードの鋼鉄またはAISI422ステンレス鋼鉄など、任意の好適に強靱で剛性のある材料、またはその材料の組み合わせから、それぞれ作られ得る。
好適なサイズで、概して立方形状のブロックは、既知の技法および方法を使用した鋳造などによって最初に形成され得、次いでここで記載のようにベースブロック5000およびサービスブロック5916の特定の機能は、従来の加工装置および方法などの既知の製造技法および方法を使用して鋳造ブロックに形成され得る。
また、各金型キャビティブロック5010、5010’、5010’’、5010’’’も、たとえば1.2085またはAISI422鋼鉄など、好適に強靱で剛性のある材料(複数可)から作られ得る。
図26A~図26Jの実施形態において、好適なサイズで、概して立方形状のブロックは、既知の技法および方法を使用した鋳造などによって最初に形成され得、次いでここで記載のように金型キャビティブロック5010’’、5010’’’の特定の機能は、従来の加工装置および方法などの既知の製造技法および方法を使用して鋳造ブロックに形成され得る。
金型キャビティ壁面5011、5011’および内部コアアライメント表面5009、5009’(図25D~図25K)の形状を形成する技法を含む、金型キャビティブロック5010、5010’を形成するために採用され得る1つの技法は、3D印刷プロセスであり、特に直接金属レーザ焼結法(DMLS)である。そのようなプロセスが採用され得、そのプロセスにおいて、材料は、ベースブロック5000の表面5000aの頂部に直接供給および堆積され、その結果、金型キャビティブロック5010、5010’の3Dプロファイルがベースブロックの頂部に築かれる。そのようなプロセスは、形成され得る金型キャビティ壁面5011、5011’の形状という意味で、およびその中に中空サービスチャネル(たとえば流体冷却チャネル)を設けるなど、内部中空機能を可能にするという意味で、柔軟性を備える。そのような積層造形プロセスは、最適化された冷却流体チャネルを提供できる高レベルの柔軟性を提供し、このチャネルは成形キャビティ表面全体を囲む/カバーすることができる。従来の製造技法は、冷却チャネルの同じ構成/配置を達成でき得ず、できたとしても、達成は非常に困難であり得、極端に高コストであり得る。
特に図27A、図27B、および図28Bを参照すると、ベースブロック5000には、それを通って延伸する1つ以上のサービスチャネルが設けられ得る。そのようなサービスは、与圧エアー(ベースブロック5000とサービスブロック5196との間で動作するクイック連結メカニズムを作動させるために使用され得る)、電気/電子結線(たとえば温度センサーなどのセンサーに電子的/電子的に連結するため)、および流体冷却(たとえば冷却ガス、冷却水)チャネルを含み得る。
一例として図26A~図26Jの実施形態において、その実施形態では各ベースブロック5000が、複数の様々な構成を持つ金型キャビティブロック5010’’、5010’’’に連結され、それから連結解除されるように構成され、そのように動作可能であるが、ベースブロック5000は流体冷却チャネル5020(図28B)を備え得、この流体冷却チャネルは冷却流体回路5200の一部であり、この回路は、嵌合して固定された金型キャビティブロック対5010(または金型キャビティブロック5010’、5010’’、5010’’’)によって形成された金型キャビティ中に注入した後に、溶解材料の急速冷却および凝固を促進するため、冷却流体リザーバ5199からサービスブロック5196に冷却流体を送り出し、次いでベースブロック5000中に、次いで金型キャビティブロック5010’’(または金型キャビティブロック5010’’’)中に冷却流体を送り出す。冷却流体回路5200は、冷却流体を、サービスブロック5196中の流体チャネル5181に戻して、冷却流体リザーバ5199に戻す。冷却流体の例は、冷水、液体CO2、およびその他様々な熱交換特性を持つ流体である。
サービスブロック5196は、出力ポート5050aを持つ冷却チャネル5080を備え得る。ベースブロック5000中の冷却チャネル5020は、ベースブロック5000の表面5000bに投入ポート5020dを備え得、その投入ポートは、図26Aおよび図26Bで示すように、ベースブロック5000がサービスブロック5196と係合する場合に、サービスブロック5196の表面5196a中のアラインされた出力ポート5050aと流体連絡する。流体チャネル5020は、ベースブロック5000を通過してベースブロック5000の表面5000a中の出力ポート5020aに達し、この出力ポートは、金型キャビティブロック5010の表面5010a(または金型キャビティブロック5010’、5010’’、5010’’’の対応する表面)中のアラインされた投入ポート5030aと流体連絡する(図25B)。投入ポート5030aには、冷却チャネル5030(図28B)用の取入口が設けられ、この冷却チャネルは、金型キャビティブロック5010(または金型キャビティブロック5010’、5010’’、5010’’’)のボディを通過する。冷却チャネル5030は、冷却流体が金型キャビティブロック5010(または金型キャビティブロック5010’、5010’’、5010’’’)のボディを通過して出力ポート5030bに達する曲がりくねった経路に沿って流れることを可能にするように形成され得る。曲がりくねった経路は、金型キャビティ壁面に少なくとも部分的に一致して、金型キャビティブロック5010内の冷却流体の冷却効果を高めるように構成される部分を備える。いくつかの例示的実施形態において、冷却チャネル5030は、少なくとも部分的に凹グルーブとして形成され得、このグルーブは、金型キャビティブロック5010’’のベースブロック対向面5010a’’中にフライス加工され得る。グルーブは、金型キャビティブロック5010’’がベースブロック5000と係合し、表面5000aが表面5010a’’と嵌合して接触する場合、ベースブロック5000の対向する嵌合面5000aによりその頂部で完全に密閉され得る。
金型キャビティブロック5010の表面5010a(または金型キャビティブロック5010’、5010’’、5010’’’の対応する表面)中の出力ポート5030bは、ベースブロック5000(図27A)の表面5000b中のアラインされた投入ポート5020bと流体連絡する。第2流体チャネル5021は、投入ポート5020bから出力ポート5020cまでベースブロック5000を通過する。出力ポート5020cは、サービスブロック5196のサービスブロック表面5196a中の投入ポート5050bと流体連絡する。
サービスブロック5196は、投入ポート5050bとの連絡を提供するサービスチャネル5081を備え、冷却流体リザーバ5199と流体連絡し、その結果、冷却流体はリザーバに戻ることができる。
図28Bで示される冷却流体回路5200を参照すると、冷却流体は、冷却流体リザーバ5199から金型サブアセンブリ3040、3040’の他のコンポーネントを通過してサービスブロック5196中の冷却チャネル5080に入り、次にベースブロック5000中の冷却チャネル5020の中に入り、次いで金型キャビティブロック5010’’(または金型キャビティブロック5010’’’)中の冷却チャネル5030の中に入る様々な冷却流体チャネルを経て連絡される。次に冷却流体は、冷却チャネル5030を貫流し、出力ポート5030bを出てベースブロック5000中の冷却チャネル5021中に入る投入ポート5020bに達し、ここで冷却流体は、チャネル5021を貫流してサービスブロック5196のサービスブロック表面5196a中の投入ポート5050bに入る。その際、冷却流体は、冷却流体チャネル5181を貫流し、金型サブアセンブリ3040、3040’の他のコンポーネントを通過する様々なチャネルを経て冷却流体リザーバ5199に戻り得る。冷却流体回路5200の一部として、冷却流体リザーバ5199およびフローチャネルに加えて、流体を冷却する装置が必要であり、ポンプおよびできればバルブが、金型キャビティブロック5010を出入りする流体フローを冷却することを設けるために必要である。
冷却流体投入ポート/出力ポート結合部5020a/5030a;5030b/5020b;および5020c/5050bの各々は、任意の好適な冷却流体連絡取付金具であり得る。たとえば結合部5020c/5050b用の好適な水用取付金具は、AMFによって製造されたモデルAMF6989N[164988、組込み結合ニップル]および6989M[164996、組込みカプラー]の水用取付金具であり得る。結合部5030a/5020a;および5030b/5020bは、ベースブロック5000とキャビティプレート194の金型キャビティブロック5010’’(または金型キャビティブロック5010’’’)の嵌合表面間の好適な封止用Oリングであり得、具体的には、チャネル5020および5021がチャネル5030に連結された場所の近隣であり得る。
そのような水用取付金具において、流体フローのチャネルを開閉するバルブメカニズムが設けられ得る。そのような冷却流体取付金具のオス部がメス部の中に受容される場合、バルブメカニズムは開いている。オス部がメス部から取り外される場合、バルブメカニズムは閉じている。バルブメカニズムは、たとえばサービスブロック5196上の出力ポート5050aなど、流体回路供給装置の冷却流体ソース側に提供され得る。したがって、ベースブロック5000がサービスブロック5196への連結を取り外された場合、冷却流体は、サービスブロック5196の出力ポート5050aから流出しない。
また、ベースブロック5000とサービスブロック5196との間のオス/メスタイプの結合部(冷却流体取付金具および上述の連結/保持メカニズムに紐付けられた取付金具の両方)については、オス部およびメス部があることを留意されたい。いくつかの実施形態において、結合部のメス部は、サービスブロック5196中に形成され得、結合部のオス部は、ベースブロック5000上に形成され得る。これは、そのような結合部のオス部が通常、任意の成形システム100における安価なコンポーネントであり、サービスブロック5196の数に比較して利用されるベースブロック5000が、より多数であり得るためであり、そのような冷却流体取付金具および保持/連結メカニズムのオス部をベースブロック5000に設けることは、費用効率的であり得る。他の実施形態において、結合部のオス部は、サービスブロック5196中に形成され得、結合部のメス部は、ベースブロック5000上に形成され得る。
同様に、図25A~図25Kの実施形態において、各ベースブロック5000は、金型キャビティブロック5010(または金型キャビティブロック5010’)と一体的に連結される。さらに、各ベースブロック5000は流体冷却チャネル5020’(図28C)を備え得、この冷却チャネルは冷却流体回路5200’の一部であり、この回路は、嵌合して固定された金型キャビティブロック対5010(または金型キャビティブロック5010’)によって形成された金型キャビティ中に注入した後に、溶解材料の急速冷却および凝固を促進するため、冷却流体リザーバ5199からサービスブロック5196に冷却流体を送り出し、ベースブロック5000中に、次いで金型キャビティブロック5010(または金型キャビティブロック5010’)中に冷却流体を送り出す。冷却流体5200’は、冷却流体を、サービスブロック5196中の流体チャネル5181’中を通ってプラテン196中の流体チャネルの中に戻して、冷却流体リザーバ5199に戻す。
サービスブロック5196は、投入ポート5051aと出力ポート5050aとを持つ冷却チャネル5080’を備え得る。ベースブロック5000中の冷却チャネル5020’は、ベースブロック5000の表面5000bに投入ポート5020dを備え得、その投入ポートは、図26Aおよび図26Bで示すように、ベースブロック5000がサービスブロック5196と係合する場合に、サービスブロック5196の表面5196a中のアラインされた出力ポート5040aと流体連絡する。流体チャネル5020’は通過して、流体連絡のため冷却チャネル5030’と一体的に連結され(図28C)、その冷却チャネルは、金型キャビティブロック5010(または金型キャビティブロック5010’)のボディを通過する。冷却チャネル5030と同様、冷却チャネル5030’は、冷却流体が金型キャビティブロック5010(または金型キャビティブロック5010’)のボディを通る曲がりくねった経路に沿って流れることを可能にし、次いでベースブロック5000を通過して出力ポート5020cに達する第2流体チャネル5021’と流体連結されることを可能にするように形成され得る。出力ポート5020cは、サービスブロック5196のサービスブロック表面5196a中の投入ポート5050bと流体連絡する。
サービスブロック5196は、サービスチャネル5081’を備え、このチャネルは、投入ポート5050bと出力ポート5051bとの間の連絡を提供する。出力ポート5051bは、プラテン196中の投入ポート5040bと連絡する。
図28Cで示される冷却流体回路5200’を参照すると、冷却流体は、冷却流体リザーバ5199から、金型サブアセンブリ3040、3040’の他のコンポーネントを通過してプラテン196の中に入り、次いでプラテン196のプラテン表面196aにある出力ポート5040aから出、サービスブロック5196中の冷却チャネル5080の中に入って通過し、次にベースブロック5000中の冷却チャネル5020’の中に入り、次いで金型キャビティブロック5010(または金型キャビティブロック5010’)中の冷却チャネル5030’の中に入る様々な冷却流体チャネルを経て連絡される。次に冷却流体は、冷却チャネル5030’を貫流し、次いでチャネル5021’を貫流してサービスブロック5196のサービスブロック表面5196a中の投入ポート5050bの中に出る。これで冷却流体は、冷却流体チャネル5181’を貫流してプラテン196のプラテン表面196a中の投入ポート5040bに達し得、プラテンにはサービスブロック5196が取り付けられている。その際、冷却流体は、プラテン196を貫流し、金型サブアセンブリ3040、3040’の他のコンポーネントを通過する様々なチャネルを経て冷却流体リザーバ5199に戻り得る。冷却流体回路5200’の一部として、冷却流体リザーバ5199およびフローチャネルに加えて、流体を冷却する装置が必要であり、ポンプおよびできればバルブが、金型キャビティブロック5010を出入りする流体フローを冷却することを設けるために必要である。
冷却流体投入ポート/出力ポート結合部5051a/5040a;5050a/5020d;5020c/5050b;および5051b/5040bの各々は、任意の好適な冷却流体連絡取付金具であり得る。たとえば結合部5051a/5040a;5050a/5020d;5020c/5050b;および5051b/5040b用の好適な水用取付金具も、AMFによって製造されたモデルAMF6989N[164988、組込み結合ニップル]および6989M[164996、組込みカプラー]の水用取付金具であり得る。
ベースブロック対向面5010aに加えて、図25Gおよび図25Hの実施形態において、金型キャビティブロック5010は、上の水平面5010cおよび下の水平面5010dを備え、これら表面は概して相互に平行であり、表面5010aに直交する。ベースブロック対向面5010aとは反対のベースブロック5000の側面側には、概して指定された表面トポグラフィ5012を持つキャビティ側面5010bがあり得、この表面トポグラフィは、嵌合金型キャビティブロック対5010間で成形されることが望ましいアイテム構成と、キャビティに注入される予定の成形材料のタイプとを含むいくつかの要因のうち1つ以上に基づいて構成を変化させ得る。キャビティ側面トポグラフィ5012は通常、少なくとも金型キャビティの半分を形成する表面エリアと、対応する嵌合金型キャビティブロック上の対向する接触面と係合するように構成される接触面エリアと、を含む。金型キャビティブロック5010において、接触面エリア5010gが設けられ得、このエリアは、概してベースブロック対向面5010aに平行である。キャビティ壁面5011は、接触面エリア5010gの内側に延伸し、この壁面は、半キャビティ5015の外表面を画定する。キャビティ壁面5011の向きは、金型キャビティの頂部開放端に至るキャビティ壁面(Y方向)の長手方向軸が垂直であるようにあり、その結果、スプリットラインは、成形されるアイテムの両側の縦方向のラインである。言い換えると、キャビティ壁面5011は、成形されるアイテムの縦断面プロファイルを提供し、成形されるアイテムは、プロファイルの垂直端に開口を備える。
金型キャビティブロック5010’は、図25I~図25Kに示すように構成が類似し、その構成において、接触面エリア5010g’は、概してベースブロック対向面5010a’に平行であるように設けられる。キャビティ壁面5011’は、接触面エリア5010g’の内側に延伸し、この壁面は、半キャビティの外表面を画定する。
各金型キャビティブロック5010、5010’において、コアアライメント表面エリア5009、5009’はキャビティ壁面5011、5011’の上に位置し、その表面エリアは概して、キャビティ壁面5011、5011’’に向って内側方向にテーパが付いており、その表面エリアは金型コアアセンブリ190(図25D、図25Eを参照)の外側コア7030および内側コア7032の上部を受容してアラインするために適した半キャビティを画定し、このコアアセンブリは、キャビティ壁面5011、5011’によって形成されるキャビティに受容される。
システム100の動作中、内側コア7032は垂直方向に延伸して、対向する嵌合金型キャビティブロック5010、5010’の対向するキャビティ壁面5011、5011’と、内側コア7032の壁面とによって形成される金型キャビティの中に入る。
ゲートエリア5016、5016’は、各金型ブロックキャビティ5010、5010’のボディの下部を通って垂直方向に形成されて、金型キャビティブロックの外部から半キャビティ5015の中に入り、金型キャビティの中に入るチャネルを設け得、そのチャネルは、金型コアアセンブリ190の内側コア7032および外側コア7030が、内部コア受入れ面5009、5009’と嵌合金型キャビティブロック5010(または嵌合金型キャビティブロック5011’)のキャビティ壁面5011、5011’とによって形成されるキャビティに受容される場合に形成される。対向する金型キャビティブロック対5010,5010’の、2つの対向する対面式ゲートエリア5016、5016’は、金型サブアセンブリ3040、3040’の動作時に金型キャビティブロック対5010(または金型キャビティブロック対5010’)が相互に嵌合する場合に、協力してゲート構造5017、5017’(図25D)を画定することに留意されたい。概してここで記載のように、形成されたゲート構造5017’(図25D)を介して、成形材料は、形成された金型キャビティの中に注入され得る。
またベントエリア5037、5037’は、各金型ブロックキャビティ5010、5010’のボディの側面を介して形成され、金型キャビティブロックの外部と半キャビティ5015、5015’の内部との間に、対向するベントチャネルを設け得る。システム100の動作中に2つの金型キャビティブロック5010(または金型キャビティブロック5010’)が、相互に接触し、互いに向き合う、対向する接触面エリア5010g、5010g’によって、相互に対面式嵌合関係に向かう場合、対向したベント構造対5038’全体(図25C)が、対向する金型キャビティブロック5010’の2つの対向する対面式ベントエリア5037’によって形成される、ことが理解される。形成されたベント構造5038’(図25C)を介して、成形材料が、形成された金型キャビティの中に注入されると、エアーは、金型キャビティの内部から逃げ得る。
システム100の動作中に2つの金型キャビティブロック5010が、相互に接触し、互いに向き合う、対向する接触面エリア5010gによって、相互に対面式嵌合関係に向かう場合、金型キャビティ全体の外表面が、対向するキャビティ壁面5111によって形成される、ことが理解される。その結果、キャビティ壁面5011と接触面エリア5010gとの間の境界によって画定される内方エッジで、2つの嵌合金型キャビティブロック5010間に、縦方向のスプリットラインが存在する。2つのキャビティ壁面の嵌合エッジが緊密に破損なく相互に接触することと、エッジが相互に面一で、隣接するキャビティ金型面の接合部で不連続を防止していることと、が重要である。可視の縦方向のスプリットラインに関連する問題を最小化するため、嵌合および係合した金型キャビティブロック対5010間のインターフェイスが、システム100の動作中に非常に高度の公差をもって制御され得る、ことが重要である。
再び図25Gと図25Iを主に参照すると、いくつかの実施形態において、概してクサビ状当接部5033は、金型キャビティブロック5010の対向する傾斜した側面5010eおよび5010fから延伸する。据置型金型キャビティブロック5010上の当接部5033は、ガイドピンを受容するため(図25Gには図示せず、類似のガイドピン5007’’については図26Dを参照)、縦方向に延伸するガイドピン開口5035を備え得、そのガイドピンは、可動型金型キャビティ金型ブロック5010上の対向するクサビ状当接部5033に取り付けられ得る。さらに明確にするため、嵌合金型キャビティブロック対5010について、1つの金型キャビティブロック5010は、据置型プラテン196に取り付けられたベースブロック5000に固定され得るため、金型サブアセンブリの動作中に静止形であり得、他方、対向する金型キャビティブロック5010は、可動型プラテン196に取り付けられたベースブロック5000に固定されているため、動作時に移動し得ることが理解され得る。他の実施形態において、各金型キャビティブロック5010が、可動型プラテン196に取り付けられたベースブロック5000に固定されるため、両方の金型キャビティブロック5010は、金型サブアセンブリの動作中に移動し得る。
2つの金型キャビティブロック5010が、相互に接触して互いに向き合う、対向する接触面エリア5010gによって共に相互に対面式嵌合関係に入る場合に、金型キャビティの所望の外表面のすべての特性は適正に形成される(たとえば2つの金型キャビティの半分は相互に精度良くアラインされて、成形アイテム上の縦方向の目立つスプリットラインを防止/最小化することに役立つ)ことを確保するため、ガイドピン開口5035およびガイドピンは、非常に高い公差で形成され得る。
当接部5033の上面5033aは、接触面エリア5010gのレベル以下に陥凹される。したがって、システム100の動作中に2つの金型キャビティブロック5010が、特定の既知のクランプ力で、相互に接触し、互いに向き合う、対向する接触面エリア5010gによって相互に対面式嵌合関係に向かう場合、相互に接触する唯一の表面は、接触面エリア5010gになるであろう。このため表面5010gでの接触圧力は、接触面エリア5010の面積によって除算されたクランプ力として計算され得る。加えて、2つの金型キャビティブロックによる金型キャビティの適切な封止形成を確保するために望ましい接触圧力は、既知の範囲であり得る。金型サブアセンブリ3040’、3040’のクランプメカニズムによって印加される特定の標準クランプトン数について、接触面エリアの許容可能な範囲は、特定のキャビティ金型ブロック5010用に計算および提供され得ることが可能である。このため、成形されるサイズ/形状の異なるアイテム用にクランプ圧力を変更する代わりに、金型キャビティブロック用の表面接触エリア5010gが選択され得、表面接触エリア5010gでの接触圧力は、所望の範囲内に適切に維持され得る。
代替構成の金型キャビティブロック5010’を、図25I~図25Kに示す。金型キャビティブロック5010’は、概して対応する全幅X2が同じであるなど、金型キャビティブロック5010と同じに構成され得るが、長さY3、冷却チャネル5030’、および陥凹した頂面5033a’のあるクサビ状当接部5033’は異なる。また、据置型金型キャビティブロック5010’上の当接部5033’は、対向する嵌合金型キャビティブロック5010’に取り付けられ得るガイドピン(図示せず)を受容するため、ガイドピン開口5035’を備え得る。ただし、側面5010e’および5010f’ならびにキャビティ壁面5011’の構成は、金型キャビティブロック5010の接触面エリア5010gのサイズと比較して金型キャビティブロック5010’に大きな接触面エリア5010g’が存在するものであり得る。
金型キャビティブロック5010’(金型キャビティブロック5010の金型キャビティブロックY2の長さY2と同じ長さY2、またはそれより短い長さY3を備える)は、標準クランプ圧力について、接触圧力が受け入れ可能な範囲内にあることを確保するため、接触面エリア5010g’の構成が接触面エリア5010gと比較して異なることを必要とし得る。
以下の表1は、成形される多様な異なるアイテムについてどのように接触面エリアの構成およびサイズが選択/変更され得るかの一例を提供し、ここで、標準クランプロードが2つの対向するキャビティ金型ブロックを1つに固定するため印加されており、クランプ力30トン(294 300N)の場合、結果としての多様でいくぶん異なるサイズと形状の接触面エリア5010gの接触圧力を示す。
それゆえ、金型キャビティ表面のサイズおよび形状が金型キャビティブロック間で異なる場合、接触面エリアの形状は、設定クランプ圧力が与られた場合に接触圧力が所望の圧力範囲内に保持されることを保証するため、2つの金型キャビティブロック間で、ある程度変化し得る。
表面接触エリア5010g、5010g’、5010g’’の形状を変化させる能力は、金型キャビティブロック上の接触面にわたって印加された圧力分布を、クランプメカニズムを介して印加された力の場所を考慮して調整することも可能にする。いくつかの状態において、クランプメカニズムによって印加された力は、均等に分布されない。特定のエリアにおける接触面のサイズは、クランプメカニズムによる力の不均一な印加を調節するように調整され得、その結果、接触面エリアの全体にわたる圧力は、かなり均等になる。
金型キャビティプレート194’’の追加代替の実施形態を図26D~図26Fに示し、そのキャビティプレートは、以下の2つの別々の部分((a)ベースブロック5000’’;および(b)使用中は互いに連結され得る金型キャビティブロック5010’’)として形成され得る。ベースブロック5000’’は、概して、側面5000e’’および5000f’’を備えるベースブロック5000’’を含むベースブロック5000のように形成され得、その側面は、概して縦方向に延伸し、平らである。金型キャビティブロック5010’’は、概して、金型キャビティブロック5010のように形成され得、ただしその側面5010e’’および5010f’’も、概して垂直方向および縦方向に延伸し、平らである。図26B、および図26D~図26Fに明らかなように、金型キャビティブロック5010’’がベースブロック5000に取り付けられる場合、表面5010e’’は概して表面5000eと面一であり、表面5000eと同じ平面で延伸する。同様に表面5010f’’は概して、表面5000fと面一であり、表面5000fと同じ平面で延伸する。加えて表面5010c’’は概して、表面5000cと面一であり、表面5000cと同じ平面で延伸し、表面5010d’’は概して、表面5000dと面一であり、表面5000dと同じ平面で延伸する。また、金型キャビティブロック5010’’のキャビティ側面トポグラフィ5012’’は概して、以下のエリアに分割され得る:(i)接触面エリア5010g’’;(ii)わずかに低く陥凹した非接触面エリア5010h’’;および(iii)キャビティ壁面エリア5011’’。金型キャビティ表面のサイズおよび形状が2つの金型キャビティブロック5010’’間で異なる場合、接触面エリア5010g’’および非接触面エリア5010h’’の形状は、2つの金型キャビティブロック5010’’が、サイズ/形状の異なるアイテムを生産するために使用されるのであっても、設定クランプ圧力が与られた場合に接触圧力が所望の圧力範囲内に保持されることを保証するために、2つの金型キャビティブロック間である程度変更され得る、ことが認識され得る。
特に図26A~図26Cを参照すると、成形されるアイテム用の金型キャビティは、内側コア7032の外表面と、嵌合して係合するキャビティ金型ブロック5010’’のキャビティ壁面5011’’との間で形成される。金型キャビティの上部分は、外側コア7030の底の水平円形リング状エッジ7030aによって封止される。外側コア7030と、キャビティ壁面5011’を持つ内側コア7032の上部とのアライメントによって、内側コア7032の下部は、キャビティ壁面5011’内に適切に配置されて、所望の正確な金型キャビティ構成を形成する。各金型キャビティブロック5010’は、対向する外側表面5010e’’および5010f’’も備え得る。
再び主に図26Eおよび図26Fを参照すると、縦方向に延伸するガイドピン開口5035’’は、可動型プラテン196に相互連結される可動型金型キャビティ金型ブロック5010’’(図26F)上の開口5008’’に取り付けられ得るガイドピン5007’’を受容するため、据置型プラテン196に相互連結される据置型金型キャビティブロック5010’’(図26E)の非接触面エリア5010h’’に設けられ得る。2つの金型キャビティブロック5010’’が、相互に接触して互いに向き合う、対向する接触面エリア5010g’’によって共に相互に対面式嵌合関係に入る場合に、金型キャビティの所望の外表面のすべての特性は適正に形成される(たとえば2つの金型キャビティの半分は相互に精度良くアラインされて、成形アイテム上の縦方向の目立つスプリットラインを防止/最小化することに役立つ)ことを確保するため、ガイドピン開口5035’’、5008’’およびガイドピン5007’’は、非常に高い公差で形成され得る。
加えて図26D~図26Fに示すように、取付けブロック5060は、開口5064に受容され、取付けブロック5060を通って表面5000b’’中のアラインされたネジ付き開口の中に入るボルト5063によって固定され得る。また、取付けブロック5060は、開口5061を通って5196、5196’中のアラインされたネジ付き開口の中に受容されるボルト5062を用いて、サービスプレート5196、5196’に固定され得る。取付けブロック5060は、クランプメカニズムによってロードされる前およびロードされる場合、ベースブロック5000(およびそれに取り付けられた金型キャビティブロック)を安定させるのに貢献する。
ベースブロック5000および金型キャビティブロック5010’’のキャビティプレートの組み合わせの利点は、外表面エリアが概して一貫したこと、つまり標準形状であることだが、キャビティ側面トポグラフィ5012’’を変更することで、成形されるアイテムの任意の形状およびサイズ(特定の制限内)に適合し得る。これにより、接触面エリア5010g’’の相対的サイズ;下に陥凹した非接触面エリア5010h’’が調整され得、キャビティ壁面エリア5011’’の構成およびサイズを考慮し得る。
図26A~図26Fを参照すると、ゲートエリア5016’’は、各金型ブロックキャビティ5010’’のボディの下部を通って垂直方向に形成されて、金型キャビティブロックの外部から半キャビティ5015’’の中に入り、金型キャビティの中に入るチャネルを設け得、そのチャネルは、金型コアアセンブリ190の内側コア7032および外側コア7030が、内部コア受入れ面5009’’と嵌合金型キャビティブロック5010’’(図26A)のキャビティ壁面5011’’とによって形成されるキャビティに受容される場合に形成される。対向する金型キャビティブロック5010’’対の、2つの対向する対面式ゲートエリア5016’’は、金型サブアセンブリ3040、3040’の動作時に金型キャビティブロック対5010’’が相互に嵌合する場合に、協力してゲート構造5017’’(図26D)を画定する。概してここで記載のように、形成されたゲート構造5017’’を介して、成形材料は、形成された金型キャビティの中に注入され得る。
また、対向するベントエリア対5037’’は、金型キャビティブロックの外部と半キャビティ5015’’の内部との間に、対向するベントチャネル対を設けるため、各金型ブロックキャビティ5010’’(図26E)のボディの各対向した側面を介して形成され得る。システム100の動作中に2つの金型キャビティブロック5010’’が、相互に接触し、互いに向き合う、対向する接触面エリア5010g’’によって相互に対面式嵌合関係に向かう場合、対向したベント構造対全体は、対向する金型キャビティブロック5010’の2つの対向した対面式ベントエリア5037’によって形成される、ことが理解される。形成されたベント構造を介して、成形材料が、形成された金型キャビティの中に注入されると、エアーは、金型キャビティの内部から逃げ得る。
システム100の動作中に2つの金型キャビティブロック5010’’が、相互に接触し、互いに向き合う、対向する接触面エリア5010g’’によって、相互に対面式嵌合関係に向かう場合、金型キャビティ全体の外表面が、対向するキャビティ壁面5111’’によって形成される、ことが理解される。その結果、キャビティ壁面5011’’と接触面エリア5010gとの間の境界によって画定される内方エッジで、2つの嵌合金型キャビティブロック5010’’間に、縦方向のスプリットラインが存在する。再び、2つのキャビティ壁面の嵌合エッジが緊密に破損なく相互に接触することと、エッジが相互に面一で、隣接するキャビティ金型面の接合部で不連続を防止していることと、が重要である。可視の縦方向のスプリットラインに関連する問題を最小化するため、嵌合および係合した金型キャビティブロック対5010’’間のインターフェイスが、システム100の動作中に非常に高度の公差をもって制御され得る、ことが重要である。
ここで図26Jを参照すると、追加の金型キャビティブロック5010’’’が図示され、そのブロックでは、キャビティ側面トポグラフィ5012’’’が上述のように、概して金型キャビティブロック5010’’のキャビティ側面トポグラフィと同じ方法で形成され得る。金型キャビティブロック5010’’’のベースブロック対向面5010a’’’、ならびにその表面トポグラフィおよび特性は概して、以下を除いて金型キャビティブロック5010’’のそれと同じ様であり得る。概して立方形状の開底トラフエリア5013’’’は、表面5010a’’’に形成され得る。トラフエリア5010a’’’は、従来のフライス加工装置および方法を使用して、材料を表面5010a’’’からフライス加工することで形成され得る。トラフエリア5010’’’は、その中に冷却チャネルモジュール5019’’’を受容するように構成され得る。
冷却チャネルモジュール5019’’’は、ベースブロック5000中のチャネル5020/5021に対応するポートに連結するための投入ポートおよび出力ポートをそれぞれ持つ1つ以上の冷却チャネル5030’’’(図26J)を備え得、その結果、上記のように、冷却流体は冷却チャネル5030’’’を貫流し得る。冷却チャネルモジュール5019’’’中の冷却チャネルモの構成は変更し得、キャビティ壁面5011の特定構成において所望の冷却を提供するように設計され得る。冷却チャネルモジュール5019’’’は、その中で冷却チャネルを支持する側面フレーム部材およびベースを持つ、概して外側の長方形フレームワークを備え得る。外側フレームワークは、トラフエリア5010’’’の垂直壁を持つ冷却チャネルモジュール5019’’の摩擦嵌合を設け得る。
金型キャビティブロックがベースブロックとは別のピース(金型キャビティブロック5010’’とベースブロック5000’’、またはキャビティブロック5010’’’とベースブロック5000’’’など)として製造される各実施形態において、シーリングリングが、水シールを提供する水用取付金具付近のキャビティブロックとベースブロックの対向する嵌合面の上に設けられ得る。たとえば図26Jに示すように、好適なゴムなどの好適な材料から作られた封止用Oリング5022は、金型キャビティブロック5010’’’とベースブロック5000’’’との間に流体シールを提供するために、金型キャビティブロック5010’’’とベースブロック5000’’’との間に設けられ得る。金型キャビティブロック5010’’’および冷却チャネルモジュール5019’’’内の内部封止処理は、通常必要でない。
その結果、トラフエリア5013’’’を画定する表面トポグラフィ5012’’’の標準構成は、キャビティ金型ブロック5010’’’のキャビティ側面上にフライス加工され得、次いで、特別に構成される冷却チャネルモジュール5019’’は、その中に挿入されて、成形される特定のアイテム用の特定のキャビティ壁面構成のために、所望の特定の冷却チャネル構成を設け得る。これは、製造プロセスの効率を向上させる。
冷却チャネルモジュール5019’’’のコンポーネントは、銅、ステンレス鋼鉄、またはPP(ポリプロピレン)またはPE(ポリエチレン)などの好適なプラスチックなど、任意の1つ以上の好適な材料(複数可)から形成され得る。
図28Aを参照すると、ステップ(a)~(f)のシーケンスが示され、そのシーケンスによって、サービスブロック5196およびキャビティプレート194は、プラテン196に連結され得る。第1ステップ(a)~(c)において、サービスブロック5196は、プラテン196に取り付けられる。サービスブロック5196は、サービスブロック5196中の開口5198を通ってプラテン196中のネジ付き開口5195の中に受容されるネジ付きボルト5197によってプラテン196に連結され得る。
ステップ(d)において事前に用意されたキャビティプレート194は、サービスブロック5196に連結可能にされ、そのキャビティプレートは、ベースブロック5000および金型キャビティブロック5010、5010’、5010’’、または5010’’’を含み得る。前述のタイプのクイック連結は、図28Aの(f)に示されているようにプラテンおよびキャビティプレートアセンブリを設けるため、ベースブロック5000を、而してキャビティプレート194を、サービスブロック5196に連結するために利用し得る。
本開示の他の部分に記載のように金型サブアセンブリ3040、3040’の動作中に、プラテン対196は、そこに付着された、少なくとも1つのサービスブロック5196を備えるであろう。1つ以上の金型キャビティプレート194は、サービスブロック5196に付着されるであろう。キャビティプレート194は、ベースブロック5000および金型キャビティブロック5010、5010’、5010’’、または5010’’’を含み得、対向する金型キャビティブロック対5010、5010’、5010’’、または5010’’’の間に形成された金型キャビティ内に成形アイテムを製造し得る。冷却流体および/または他のサービスは、プラテン196からサービスブロック5196に、そしてベースブロック5000およびそれに対応する金型キャビティブロック5010の上に提供され得る。
金型サブアセンブリ3040、3040’の特定の金型キャビティプレート194によって製造される成形アイテムのタイプの変更を所望する場合、適切なキャビティプレート対194に紐付いたクイック連結メカニズムは、現在使用されている金型キャビティブロック5010(ベースブロック5000に付着されている)と共に、クイック連結メカニズムを用いてベースブロック5000をサービスブロック5196から断接するよう動作し得る。交換のキャビティプレート194は、クイック連結メカニズムを用いてベースブロック5000をあのサービスブロック5196に連結することで装着され得、それによって交換のベースブロック5000に付着されている交換の金型キャビティブロック5010を連結する。ベースブロック5000とそれぞれの金型キャビティブロック5010、5010’、5010’’、または5010’’’の交換対は、取り外されたベースブロックと金型キャビティブロック対5010、5010’、5010’’、または5010’’’とは異なるタイプ/形状の成形アイテムを製造するように構成され得る。
材料のシェイパーへの移送
主に図29~図37を参照すると、成形材料をシェイパーの中に移送する例示的特性の詳細が記載される。
図29は、容器124と、金型200のキャビティプレート194の一部と、の部分横断面図を示す。示されているように、容器124のオリフィス136は、ゲート通路2002とアラインされ、原料はその通路を通って金型200の中に注入される。そのような注入を起こすため、封止部材140は、開封オリフィス136に引き抜かれる。次にピストン182をオリフィス136の方向に駆動してキャビティ134の体積を縮小させ、オリフィス136を通して成形材料を押し出すことで、注入が行われる。
原料の金型200中への注入中に、容器124の先端は、ゲート通路2002に近接するキャビティプレート194で画定された、対応する凹部に嵌合する。容器124は、溶融原料に対応する温度に加熱される。金型200への注入後、原料の急速冷却および凝固を促進するため、金型200は、比較的低温、たとえば周辺温度で維持される。
通常、注入の直前まで溶融原料を高い目標温度で維持し、次いで金型内の材料を急速に冷却して凝固させるため、原料を有意の熱勾配にさらすことが望ましい。そのような熱制御は、金型の均一な充填を実現するため、注入中の原料の流動性を維持し得る。さらに、そのような処理は、所望の製品特性を保証し得る。例えば急速冷却は、完成部品中の所望の強度および外観的特性を提供する、原料の結晶化を制限または防止する傾向がある。そのような急速冷却は、溶融原料に相対して金型200を低温で維持することによって達成され得る。
絶縁体1332およびキャップ1334は、容器124と金型200のインターフェイスで所望の熱勾配を維持するのに役立つ。具体的には上述のように、絶縁体1332の熱伝導性は低く、このため、容器124の先端1322と金型200との間の熱伝達を防ぐバリアを提供する。
一方、キャップ1334の熱伝導性は比較的高く、金型200との熱伝達によって封止部材140の冷却を促進する傾向がある。
再び図12A~図12Dを参照すると、成型ステーション104-1はまた、注入アセンブリにアラインされ、軸M-Mにアラインしたアクチュエータアセンブリ204を含む。アクチュエータアセンブリ204は、容器配置アクチュエータ(図示せず)およびインジェクター210を含む。容器配置アクチュエータは、延伸して容器124を付勢し、金型200と当接させ得る。この位置において、容器124のゲートオリフィス136は、金型200の金型入口ゲート202とアラインされる。
成型ステーション104-1は、バルブ係止アセンブリも含み得る。バルブ係止アセンブリは、封止部材140をその封止位置から解放するトリガーとして役立ち得る。図30は、例示的バルブ係止アセンブリ2080の動作を示す、一連の対応する等角図および俯瞰図である。
バルブ係止アセンブリ2080は、キャリア125の可動アーム1272に強固に取り付けられているベアリング1276を受容するスロット2084の付属するカムガイド2082を含む。キャリア125が容器124を成型ステーションの成形軸M-Mの方向に移動すると、ベアリング1276はスロット2084に受容される。キャリア125および容器124の動きの方向は、図36中の矢印Dで示される。
スロット2084は、ベアリング1276およびアーム1272のカムとして動作するプロファイルを備える。つまり、キャリア125および容器124が成形軸M-Mの方向に進むと、スロット2084は、ベアリング1276およびアーム1272をして初期位置から最終位置の方向に枢動させ、その初期位置ではアーム1272は封止部材140と係合し、封止部材をその封止位置に保持しており、その最終位置ではアーム1272は封止部材140から離れ、その結果、封止部材は封止位置から変位し得る。
アーム1272が封止部材140から離れることで、封止部材140は、下向きに押されて容器124の中に入り得、オリフィス136の遮蔽を取り除き、溶融成形材料を容器124中に移送し得る。封止部材140はたとえば、容器124の上または下に配置されたアクチュエータを介して、またはオリフィス136を介して封止部材140に作用する溶融成形材料の圧力によって、後退し得る。
図7および図30に示されているように、可動アーム1272およびベアリング1276を含む閉鎖アセンブリ1270は、キャリア125の底に位置する。ただし他の実施形態において、閉鎖アセンブリは容器の頂部に位置し得る。
たとえば図31は、頂部に取り付けられた閉鎖アセンブリ1270’、可動アーム1272’、およびベアリング1276’を持つキャリア125’を示す。示された実施形態において、スロット2084付きのカムガイド2082も同様に、キャリア125の頂上で、容器124の上に配置される。可動アーム1272’は、オリフィス136を外部から遮蔽する。このためアーム1272’は、オリフィス136を封止するスライドゲートとして機能する。つまりアーム1272’が閉位置の方向に移動すると、アームは容器124の頂部をスライドする。本実施形態において、封止部材140は容器124から省略され得るか、または代替として可動アーム1272’と共に冗長的な封止処理を提供し得る。
図12A~図12Dを参照すると、アクチュエータアセンブリ204のインジェクター210は、延伸して容器124のピストン182に作用し得、ピストン182をゲートオリフィス136の方向に付勢し、ゲートオリフィス136を介して溶融原料をキャビティ134から押し出す。原料を金型200の中に注入し、その後、原料を冷却すると、成形ワークピース101’が形成される。
搬送サブシステム110の第2トラック144は、成型ステーション104-1の下の吐出位置を通過し、吐出軸E-Eにアラインされている。
キャリッジ129はトラック144に受容され、たとえば電磁的、空圧的、または機械的操作によってトラックに沿ってスライド可能である。搬送サブシステム110は、個々のキャリッジをトラック144の特定の場所にインデックス付けすることが可能である。たとえば搬送サブシステムは、キャリッジ129の正確な位置を繰り返すためにセンサーまたはエンコーダ(図示せず)を含み得る。
キャリッジ129は、キャリッジにワークピースを物理的に保持するため、ワークピースグリップ131を含む。示されているように、グリップ131はネストを含み、このネストは、成形ワークピース101’を受容する形状であり得る。いくつかの実施形態において、ネストは、ワークピース101’を相補する形状を備え得る。他の実施形態において、ネストは、任意の特定のワークピース101に正確には相補し得ないが;代わりに、ある範囲の形状およびサイズのワークピースを確実に受容するよう設計された形状(たとえば凹形カーブなど)を備え得る。キャリッジ129からワークピース101’を引き出すため、ネストには吸引が加えられ得る。アクチュエータアセンブリ201は吐出位置に位置し、延伸して、キャリッジ129を金型方向200に押すよう動作可能であり、その結果、ネスト133は金型200の直近に配置される。
搬送サブシステム110のトラック144は、相互にオフセットされて、キャリッジ125、129およびワークピース101’、および容器124にクリアランスを提供する。トラック間のオフセットは、水平方向および垂直方向の一方または両方であり得る。
図32は、成型ステーション104-1の作動アセンブリ204を詳細に示す。いくつかの実施形態において、分注セル102の注入ステーションは、作動アセンブリ204に実質的に似た作動アセンブリを備え得る。作動アセンブリ204は、金型200に近接する容器124を支持するためキャリッジ2040を含む。キャリッジ2040は、リニアドライブ(たとえばサーボまたは油圧ピストン)2042によって金型200に相対して移動可能である。
キャリッジ2040は、容器124を受容するため、そこに取り付けられたネスト2044を備える。ネスト2044は、トラック144に隣接して配置され、その結果、容器124は、図38の矢印Tが示すように、トラック144に沿って移動するキャリッジ125によってネスト2044の上に移送され得る。
図33A、図33B、および図33Cは、等角図、等角断面図、および横断面図であり、それぞれは、ネスト2044および容器124の詳細を示す。
示されるように、ネスト2044は、容器124のベースを受容する開口2045を備える。ネスト2044は側壁を備え、その側壁は、上向きに突出しているが、トング1254にクリアランスを設けるサイズであり(図7A、図7B)、その結果、容器124は、トング1254によって把持されている間にネスト2044に挿入され得る。
ネスト2044は、容器124の回り止め1256と連動するようにサイズ決めおよび配置された係止突起2046を備える。突起2046は、半円環状の形状であり得る。容器124がネスト2044中に挿入されると、突起2046は、回り止め1256に受容され、ネスト2044中で容器を保持する。
閉鎖アセンブリ1270およびバルブ係止アセンブリ2080は、図32、図33A、および図33Bに図示されていないが、バルブ係止アセンブリ2080は、ネスト2044に近接して配置され、その結果、アーム1272は、容器124をネスト2044中に挿入するのに先立ってまたはその挿入と同時に、枢動してネスト2044から離れることを、理解すべきである(図30を参照)。
ネスト2044は、回り止め180を含む封止部材140のベースを受容するチャネル2048を含む。
ネスト2044の底は開いていて、作動アセンブリ204が、容器124のボディと、封止部材140、およびピストン182と相互作用するのを可能にする。具体的には示された実施形態において、作動アセンブリ204は、たとえば空圧ピストンまたはサーボ駆動ピストン、シリンダー、または同種のものなどのアクチュエータを含み、そのアクチュエータはネスト2044の底を通り抜けて延伸して、容器124のボディ、封止部材140、またはピストン182に作用し得る。
図33Cを参照すると、容器124、封止部材140、およびピストン182に作用するアクチュエータは、ネストされた(たとえば同心円状)編成になり得る。具体的には、中空容器係止アクチュエータ2062は、容器124のベースに当接して配置される。フローアクチュエータ、すなわち注入アクチュエータ2102は、容器配置アクチュエータ2062内にネストされる。ゲート操作アクチュエータ2104は、次いで注入アクチュエータ2102内にネストされる。
容器係止アクチュエータ2062および注入アクチュエータ2102は、チューブ状、つまり頂部から底部までが環状の表面であり得る。アクチュエータ2062および2102(つまり縦軸に沿ったオリフィス136に、最も近接する表面)の頂面は、それぞれ容器124およびピストン180と当接する。ゲート操作アクチュエータ2104は、封止部材140の回り止め180を受容し、その回り止め180と連動する形状のノッチを持つ把持機構2106を含み得る。
示された実施形態において、容器係止アクチュエータ2062およびゲート操作アクチュエータ2104は、空圧駆動であり、注入アクチュエータ2102は、サーボ駆動である。ただし、各アクチュエータは、任意の好適な駆動タイプによって駆動され得る。
さらに詳細に説明されるように、容器係止アクチュエータ2062は、金型200の方向に容器124を付勢するように動作可能であり、その結果、容器124の先端は金型と緊密に当接する。そのような状態では容器124は、ネスト2044の突起2046に抗してロードされる。
示された実施形態において、ゲート操作アクチュエータ2104は、第1セクション2105と第2セクション2107を含み、それらセクションは、結合ピン2109によって結合され、その結合ピンは、注入アクチュエータ2102によって画定されたスロットを通って延伸する。具体的には、ピン2109は、延伸されて第1および第2セクション2105、2107中のホールを通ってセクションを結合し得、その結果、そのセクションは共に延伸する。示された実施形態において、第1セクション2105は、概して中空のチューブ状要素であり、他方第2セクションは、概して筒状の部材である。第1セクション2105は、その中にネストされた注入アクチュエータ2102の独立した摺動運動に適合するだけの内径を備える。同様に注入アクチュエータ2102は、その中にネストされたゲート操作アクチュエータ2104の第2セクション2107に適合する内径をもつチューブ状部材である。
ゲート操作アクチュエータ2104は、封止部材140を延伸させて封止状態にするように動作可能であり、封止部材140を後退させてオリフィス136を開くように動作可能であり、その封止状態では封止部材140は実質的に、オリフィス136を通る材料のフローを防止する。
上述のように、示された実施形態において、注入アクチュエータ2102は、サーボによって駆動される。注入アクチュエータ2102のサーボ駆動は、大きな力の印加を可能にして、注入アクチュエータ2102の、およびこれによりピストン182の、比較的高い位置精度で、成形材料に好適な注入圧力を加え得る。他の実施形態において、他の好適な駆動が使用され得る。たとえば、いくつかの実施形態において、注入アクチュエータ2102は油圧駆動であり得る。
注入アクチュエータ2102は、ピストン182に対して作用して成形材料を容器124の外に押し出すように動作可能である。
図34A~図34Kは、成型動作の様々なステージにある成型ステーション104-1を示す。簡単にするため、コア配置アクチュエータ1046およびロードアクチュエータ1050は、図34A、図34B、図34C、図34E、図34I、図34Jでは省略される。
図34Aに示すように、容器124を運ぶキャリッジ125はトラック144上で搬送されて、注入ステーション104-1に対向して金型軸M-Mとアラインされる注入位置に達する。容器124のオリフィス136は、たとえば図30を参照して前述のように、キャリッジ125および容器124が移動して成形軸M-Mの位置に入ると、開く。その位置に達すると、容器係止アクチュエータ2062は延伸して注入ステーション104-1中に容器124を係止する。
図34Bおよび図34Cに示すように、コアアセンブリ190は移動して、金型軸M-Mおよびキャビティプレート194-2とアラインされる。プラテン196-1は、プラテン196-2の方向に移動し、金型200を閉位置に固定する。
図34Dに示すように、ロードアクチュエータ3050のカムシャフト3154は回転して、可動型プレート3142、ローディングフレーム3104、およびコア190を下向きに付勢する。可動型プレート3142、ローディングフレーム3104、およびコア190は、短いストロークで移動する。示された例において、ストロークの長さは約2mmである。下向きの力は、ローディングフレーム3104およびコア190に加えられて、成形材料が金型200の中に注入される圧力に抵抗する。下向きの力は、予圧と呼ばれ得る。示された例において、予圧は約60kNである。
リニアドライブ2042は後退してキャリッジ2040を金型200の方向に移動させ、その結果、容器の結合アセンブリは、金型200の金型プレートと封止的に当接し、容器124のオリフィス136は、金型200のゲート202とアラインされる。リニアドライブは、金型と容器との間の接触力(事実上封止力)も制御する。次にゲート操作アクチュエータ2104は、封止部材140を金型200から離して後退させ、それによって容器124を成形キャビティと流体的に連結する。
インジェクター210は延伸し、ピストン182をオリフィス136の方向に押し、キャビティ134の体積を減少させ、溶融原料を付勢してゲート202を通し、金型200の中に入れる。原料は冷却され、凝固して、固体の成形物品を形成する(図34E)。次にゲート操作アクチュエータ2104は、封止部材140を延伸させて金型200閉じにし、それによって容器124を成形キャビティから分離させる。
図34Fに示すように成形が完了すると、ロードアクチュエータ3050は、可動型プレート3142、ローディングフレーム3104、およびコア190を短いストロークで上向きに移動させる。示された実施形態において、ストロークは通常、3mm以下の長さであり得る。カムシャフト3154は回転して、ロッカー3152に突き当たり、可動型プレート3142を上向きに押す。可動型プレート3142の突起3174は、ロードフレーム3104に突き当たり、ロードフレームを上向きに移動させる。内側コア3112は、ロードフレーム3104と共に上向きに移動する。上向きのストローク中に内側コア3112に印加される力は、比較的大きくあり得る。いくつかの実施形態において、力の大きさは、ロードアクチュエータ3050によって成形前に生成された予圧に類似し得る。上向きの移動は、内側コア3112から成形物品を取り除く。つまり、その移動は、成形物品と内側コア3112の間に小さな初期亀裂を形成する。
図34Gに示すように、金型200は、プラテン196-1およびキャビティプレート194-1をプラテン196-2およびキャビティプレート194-2から後退させるクランプサブアセンブリ3042によって開状態になる。
図34Hに示すように、2次型開きアクチュエータ3180は延伸してコアアセンブリ190をプラテン194から離れさせ、その結果、コアアセンブリ190は吐出軸E-Eとアラインされる(図39G)。
キャリッジ129は上向きに延伸され、その結果、そのネストは成形ワークピース101’の直下に配置され、ネストを介して吸引が加えられて成形ワークピース101’をコアアセンブリ190から引き出すのを助ける。次に、成形ワークピース101’を運んでいるキャリッジ129は、さらなる処理のためにトラック144に沿って移動する。
ワークピース101’は、内側コア3112を吐出軸E-Eに沿ってキャリッジ129から後退させることで、コアアセンブリ190から取り外される。具体的には、コア配置アクチュエータ3046のシリンダー3108は延伸して、ロードフレーム3104および内側コア3112を外側コア3114およびキャリッジ129から移動させる。内側コア3112が後退すると、外側コア3114はワークピースに突き当たり、コアが後退するとともにワークピースを押してコアアセンブリ190から離す。
図35A~図35Fは、作動アセンブリ204の動作を詳細に示す。図35A~図35Fは等角断面図であり、図33Bおよび図33Cの図に対して90度の角度からみた断面図である。図35Aに示すように、容器124がネスト2044上の位置内に移動すると、容器係止アクチュエータ2062が延伸し、そのアクチュエータは、容器を金型200の方向に付勢し、ネスト2044の突起2046に押し当てる。前述のように、リニアドライブは次に後退して、キャリッジを金型の方向に移動させ、その結果、容器は、金型の金型プレートと封止的に当接し、容器のオリフィスは、金型のゲートとアラインされる。
図35Bに示すように、注入アクチュエータ2102は延伸して、ピストン182と接触する。図35Cに示すように、ゲート操作アクチュエータ2104は後退し、封止部材140は封止位置から開位置に後退し、その位置で成形材料は自由にオリフィス136を貫流する。
封止部材140が後退してオリフィス136を開封すると、注入アクチュエータ2102は、図35Cに示すように1ストローク延伸して、成形材料を容器124から押し出し、金型200の中に押し込む。ストロークは、注入アクチュエータ2102の駆動メカニズムによって画定された特定の長さであり得るか、またはストロークは、ピストン182が容器の先端1322と当接するまで継続し得る。これにより、容器124の外に押し出される材料の量は、注入アクチュエータ2102またはその駆動メカニズムによって決定され得るか、または容器124の内部体積によって決定され得る。
オリフィス136は、図35Eに示すように、封止部材140の延伸によって再封止される。つまり、ゲート操作アクチュエータ2104が延伸し、封止部材140を封止位置に移動させる。
注入完了の後、注入アクチュエータ2102は、図35Fに示すように引き抜かれ得る。示されているようにピストン182は、注入アクチュエータ2102の後退に続いてその延伸位置に残り得る。たとえばピストン182は、摩擦によってその位置を維持し得る。他の実施形態において、ピストン182は、注入アクチュエータ2102と共に後退し得る。
代替実施形態において、図36に示されているように、成型ステーション106-1は、成形材料の注入が完了した後に、容器124と金型200との間の注入された原料の痕を選択的に切断するため、容器124と金型200との間に設けられたゲートアセンブリ2200をさらに含み得る。ゲートアセンブリ2200は、前述のように封止部材140のない容器と組み合わせて使用される場合、特に便利である。封止部材140のある容器124と組み合わせて使用される場合、ゲートアセンブリ2200は、それにもかかわらず離型の前にプリフォームのベースに形成された痕のトリミングを支援し得る。ゲートアセンブリ2200は、プレート2202およびブレード2204を含み得、そのプレートは、金型200の下に取り付けられ得る。ブレード2204は、プレート2202中に画定されたポケット2206に受容され得る。示されているように、ブレード2204は、アーチ状の断面形状を備える。ブレード2204のアーチ状の部分は、プレート2202と金型200との間のポケット2206内に圧縮される。ブレード2204の圧縮は、ブレードを付勢して金型200の下面に押し付け、その結果、ブレードは金型200に緊密に嵌合する。ただし他の実施形態において、ブレード2204は異なる断面形状を備え得る。たとえばブレード2204は、実質的に平面であり得る。また、ゲートアセンブリ2200は、延伸するとブレード2204の下側を擦り、それによってブレードの下側から残留成形材料を取り除くよう配置されたスクレーパ2208を含み得る。示された実施形態において、スクレーパ2208は鋸歯状である。他の実施形態において、スクレーパ2208はストレートエッジを備え得る。
図37Aおよび図37Bは、容器124と金型200との間で成形材料のストリームを切断するプロセスを示す横断面図である。本プロセスは、成形材料の金型200への注入を完了した直後に起こり得る。図37Aに示すように、ブレード2104は、成形材料のストリームの方向に進むが、その成形材料は、部分的にまたは完全に凝固し得る。
図37Bに示すように、ブレード2104は、成形材料のストリームを切断し、それによって金型200内の物品を、金型200の外側または容器124内成形材料の任意の残留成形材料から分離する。そのような分離の後、容器124は、金型200から引き抜かれ得る。次にブレード2104は、スクレーパ2108を越えて延伸して、成形材料が残っていればブレードの下側から取り除く。
図38は、調整セル108および成型セル106を詳細に示す。示されるように、調整セル108のステーション、および成型セル106のステーションは、相互に近接して位置する。つまり、調整ステーション108-1および成型ステーション106-1は、互いに近くに位置する。
熱調整
主に図39~図40を参照すると、例示的調整セル108の詳細が説明される。
示された実施形態において、調整セル108は、成型セル106で後続の成型動作のためのワークピースを準備するために、成形ワークピースを加熱することで所望の熱プロファイルを生成するためのものである。たとえば調整セル108のステーションは、ワークピースを加熱または冷却し、その全体の温度を変更するように構成され得るか、またはワークピースの一部の領域を優先的に加熱または冷却することで、ワークピース中の温度分布を変更するように構成され得;またはそれらを組み合わせるように構成され得る。
図39は、調整ステーション108-1の横断面図を示す。調整ステーション108-1は、フレーム400および発熱アセンブリ402、加熱チェンバー404、熱監視システム406、およびマンドレル408を含み、それらすべては、フレーム400に支持される。
発熱アセンブリ402は、受容されたワークピースに熱を加えるデバイスを含む。いくつかの実施形態において、加熱は、ワークピースをマイクロ波放射にさらすことで達成され得る。他の実施形態において、加熱は、ワークピースの上に赤外線ライトを向けることで達成され得る。他の実施形態において、他の好適な技法が使用され得る。たとえばワークピースは、エアーなどの加熱された流体中に浸し得る。
発熱アセンブリ402は、1つ以上の熱計量デバイス410を含み得る。熱計量デバイス410は、熱がワークピースに加えられる速度を制御するように動作可能である。たとえば熱計量デバイス410は、たとえばチェンバー内のワークピースに相対して高放射領域の位置を制御するため、チェンバー404内の放射の定在波パターンを変更することで、マイクロ波放射の特性に影響を及ぼす波長チューナを含み得る。代替としてまたは追加として、熱計量デバイス410は、入射放射を部分的にまたは完全にブロックするシールド、または加熱された流体のフローを調節するバルブ、を含み得る。
加熱チェンバー404は、ワークピースを受容するように構成され、発熱アセンブリ402からの熱は加熱チェンバー404に向けられ、その結果、ワークピースの温度は、加熱チェンバー404内にある間に上昇する。いくつかの実施形態において、特定の所望の温度プロファイルを生成するために、ワークピースの特定のエリアに焦点を当てて熱が加えられ得る。ワークピース全体の(例えば平均)温度は、上昇、そのまま静止、または下降し得る。たとえば、いくつかの実施形態において、ワークピースの部分は、加熱されているか、または熱が他の部分に加えられている間に、冷却を許され得る。熱計量デバイス410は、熱分布および結果としての温度プロファイルの制御を提供し得る。
マンドレル408がフレーム400に取り付けられ、その軸の周りを回転可能であり、3次元に移動可能である。
マンドレル408は、ワークピースに解放可能に係合するように構成されるグリップアセンブリ412を備える。示されているようにグリップアセンブリ412は、固定ブロック414および可動ブロック416を備える。固定ブロック414は、マンドレル408で強固に支持されている。可動ブロック416は、リニアアクチュエータ418に取り付けられ、このアクチュエータは、次いでマンドレル408に取り付けられる。
圧縮性部材415は、固定ブロック414と可動ブロック416との間に配置される。それによって軸方向に圧縮性部材415を圧縮するリニアアクチュエータ418は、可動ブロック416を後退させ得る。圧縮性部材415の軸方向の圧縮により、部材は半径方向に膨張し、ワークピース101の内部壁に接触する。圧縮性部材415は、ワークピースに摩擦によって係合し、それによってワークピースをマンドレル408に保持する。
可動ブロック416は、テーパ状のリーディング面を備え、その面は、一番広い範囲でワークピース101’のキャビティとわずかに干渉するサイズである。可動ブロック416は延伸して、ワークピース101’の中に入り得る。そのような延伸は、圧縮性部材415のひずみを緩和し、元の形状を回復し、ワークピース101’を解放し得る。次に延伸可能ブロック416は、ワークピース101’を押してマンドレル408から離し得る。
加熱チェンバー404は頂部開口422を備え、この開口を通ってマンドレル408は、ワークピースを下げてチェンバーの中に入れ得る。熱監視システム406は、加熱チェンバー404に入るワークピースの温度プロファイルを測定および記録するため、頂部開口422に近接する位置に温度プローブ407を含む。示された実施形態において、4つの温度プローブ407が存在し、頂部開口422の周囲に均等に離れて配置される。示された温度プローブ407は、赤外線カメラである。他の実施形態において、他のタイプの温度測定デバイスも使用され得る。たとえば温度プローブは、熱電対を含み得る。当業者に明白であろうが、他の好適な温度測定デバイスを使用し得る。
図40A~図40Cは、調整動作の様々なステージにある調整ステーション108-1を示す。図40Cは、内部コンポーネントを示す、調整ステーション108-1の断面を示す。
図40Aに示すように、ワークピース101’は、トラック144に沿って移動するキャリッジ129によって調整ステーション108-1に送り出される。キャリッジ129は、キャリッジロード位置に移動する。
図40Bに示すようにマンドレル408は、ワークピースの内側に受容されたグリップアセンブリ412によってワークピース101’の上に配置される。グリップアセンブリ412の可動ブロック416は、固定ブロック414の方向に後退して、圧縮性部材415をワークピースに押し付ける。圧縮性部材415およびワークピース101’間の摩擦により、ワークピースをマンドレル408に保持する。
マンドレル408は、ワークピース101’を加熱チェンバー404の頂部開口422に近接する位置に移動させ、次いで図40Cに示すように、ワークピース101’を加熱チェンバー404の中に移動させる。ワークピース101’に処理が加えられる。具体的には、発熱アセンブリ402によって熱が生成され、加熱チェンバー404内のワークピースに熱が加えられる。
ワークピース101’の処理が完了すると、マンドレル408は、ワークピース101’を加熱チェンバー404から引き抜く。
2次成型
主に図41~図51を参照すると、ここで例示的成型セル106および成型セル用金型について、例示的ステーションの特性および動作が詳細に記載される。示された実施形態において、例示的ステーションは、プラスチック物品のブロー成形用である。ただし、記載された実施形態の多くの特性は、明らかにブロー成形に限定されない。
図41Aおよび図41Bは、成型セル106の成型ステーション106-1を詳細に示す。
示されるように、成型ステーション106-1は、成形ワークピースから中空コンテナーを形成するためのストレッチブロー成形ステーションである。代替実施形態において、(図示せず)、成型ステーションは液体成形ステーションであり、コンテナーの形成および充填の動作は組み合わされている。ステーション106-1は、複数の金型部分502-1、502-2、...、502-n(個別におよびまとめて金型部分502)によって画定される金型500を含む。示された実施形態において、金型500は、2つの部分502-1、502-2、および底部プラグ503を含む。ただし、より多いまたはより少ない部分も存在し得る。
金型部分502は、プレス506のそれぞれのプラテン504に取り付けられる。金型部分502の一部または全部は、可動プラテンに取り付けられ、その結果、金型500は開かれて、ワークピースの挿入または完成部品の取外しを可能にし得、その結果、金型500は成形中に固定されて閉められ得る。
プレス506は、サポートフレーム510に取り付けられ、このサポートフレームは、次いでベース512に取り外し可能に取り付けられる。クランプアセンブリ514は、サポートフレーム510に取り付けられ、プラテン504は、プラテンを開閉するためにクランプアセンブリ514に固定される。
クランプアセンブリ514は、図47に詳細に示される。示された実施形態において、クランプアセンブリ514は、2つのリンケージ516を備え、各々は、それぞれのプラテン504に結合される。
各リンケージ516は、図12Dで示されるリンケージ3070と実質的に同一であり、駆動リンク518およびロッカー520、522を備える。駆動リンク518は、クロスヘッド524に結合され、このクロスヘッドは、電動モータ526によって駆動されるボールスクリューなど、リニアアクチュエータによって往復運動に駆動される。
他の実施形態において、両方のプラテンは、単一のリンケージによって駆動され得る。たとえばリンケージは、リンケージ3070’、3070’’、3070’’’、3070’’’’のうち任意のものと実質的に同一であり得る。
プレス506、金型部分502、および底部プラグ503は、実質的に成型ステーション104-1のシェイパーモジュール3054に関して前述のように、単一アセンブリとしてサポートベースに装着され、サポートベースから取り外され得る。
成型セル106は、調整セル108に近く位置し、マンドレル408が到達可能なエリア内にあり、その結果、マンドレル408は、調整セル108のステーションおよび成型セル106のステーションに到着可能である。言い換えればマンドレル408は、調整ステーション108-1の加熱チェンバー404からワークピースを取り外したり、コンテナーに成形するためワークピースを成型ステーション106-1の金型500に置いたりすることができる。
成形ヘッド504は、第2マンドレル506に取り付けられ、与圧流体を金型500内のワークピースの中に注入してワークピースを膨張させて金型に一致するように動作可能である。成形ヘッド504は、マンドレル408のグリップアセンブリ412に似たグリップアセンブリを備える。グリップアセンブリは、固定ブロック510および可動型ブロック512を含み、ワークピース101’がブロック510、512間に押し付けられた場合に、そのワークピースを摩擦によって把持するための圧縮性部材514を含む。成形ヘッド504は、マンドレル506の軸に沿って延伸する流体注入通路をさらに含み、与圧流体(例えばエアーまたは液体)はその通路を通ってワークピース101’の中に注入され得る。
図42および図43は、シェイパーステーション106-1のコンポーネントを詳細に示す。上述のように金型500は、金型部分502-1、502-2、および底部パック(puck)503を含む。金型部分502-1、502-2はプラテン196に取り付けられ、そのプラテンは、シェイパーフレーム8052に支持される。
プラテン196は、クランプ8070によって開位置と閉位置との間を移動可能である。閉位置において金型部分502-1、502-2、および底部パック503は嵌合し、協力して金型キャビティ8000を画定する。開位置において、プラテン196は離間している。第1モードにおいて金型部分502-1、502-2はプラテンに結合され、その結果、成形部品が取り外し得る。第2モードにおいて金型部分502-1、502-2はプラテン196から脱結合されて、アセンブリとして取り外され得る。
シェイパーフレーム8052とクランプ8070は、シェイパーフレーム3052とクランプ8070と実質的に同一である。
複数の交換可能な金型500が存在し得、この金型のそれぞれは、金型部分502-1、502-1、および底部パック503のセットを含む。各金型は、特定構成の部品を形成するため、動作中の特定の金型キャビティ8000を画定する。たとえばいつでも、単一の金型500は、シェイパーステーション106-1のプラテン196に装着され得る。金型500は、たとえば様々な構成の部品を製造するため、またはメンテナンスもしくは修理のため、他の金型と交換され得る。
各金型部分502は、サービスブロック8004に取り外し可能に取り付けられる。各サービスブロック8004は次いで、プラテン196に直接取り付けられる。金型部分502は、アルミニウム合金などの比較的軽量の材料から形成され得る。サービスブロック8004は、好適な工具鋼または高力アルミニウム合金から形成され得る。
成形中(図42および図43に示す)に、クランプ8070は、金型500に閉じる力を加える。閉じる力は、金型部分502を相互に付勢し、高品質の成形物品にふさわしい金型条件を与える。ただし金型部分502は、比較的強度の弱い材料で形成される傾向がある。したがってサービスブロック8004は、負荷制限機構を、すなわちサービスブロック8004の対向する面において形成される負荷制限ブロック8005を備える。
公称の成形条件において、負荷制限ブロック8005は、少しのマージンで離間されている。ただし、クランプ8070によって印加される負荷が過大の場合、金型部分502は変形されたり、または漸増的に圧縮され得、その結果、負荷制限ブロック8005は相互に当接する。この状態において負荷制限ブロック8005は、クランプロードの少なくとも一部を支え、このため金型部分502をさらなる変形から保護する。
図44は、金型500およびサービスブロック8004の等角図を示し、サービスブロック8004は、金型部分502から分解されている。図45は、金型500の等角図を示し、金型部分502およびパック503は、互いに分解されている。示されているように各金型部分502は、金型キャビティ8000(而して、製造された部品)の所望の構成に従って成型された半円筒形の外表面および内表面8012を備える。
各金型部分502は、その頂面にサポートレッジ8014を備える。各サポートレッジ8014は、概して環状である。閉位置において、相互に当接する金型部分502により、サポートレッジ8014は協力して型開きを画定する。シェイパーセル104のプリフォームは、サポートレッジ8014に支持され得、その結果、プリフォームのネックリングはサポートレッジ8014と当接し、プリフォームは金型キャビティ8000の中に延伸する。
金型部分502は、取扱いスタッド8020を備え、そのスタッドは外表面から外側に延伸する。取扱いスタッド8020は、ロボットなどの材料取扱いデバイスによる係合のためのコネクター8022を備える。加えて金型部分502は、外表面8010にコネクター8024を備え、このコネクターは、動作時にサービスブロック8004に向き合う。さらに詳細に説明されるように、コネクター8024は、サービスブロック8004上の対応するコネクターと選択的に係合して、金型部分502をサービスブロック8004に結合し得る。
図45に示すように金型部分502は、その下端に凹部8019を備える。凹部8019は半円筒形であり、金型500が閉じた場合(図46)に協力して底部パック503を受容するサイズである。半円環状の保持フランジ8021は、凹部8019の壁から内側方向に突出する。金型500が閉じると、フランジ8021は、パック503によって受容され、パック503と連動する。このためパック503は、金型が閉じた場合に、金型500の一部として係留される。
各サービスブロック8004は、金型対向面8030および裏面8032を備える。裏面8032は、プラテン196と嵌合する形状であり、金型対向面8030は、金型部分502の外表面8010と嵌合する形状である。示された実施形態において、裏面8030は概して平らで、キャビティブロック対向面8030は概して半円筒形である。
裏面8032は複数のコネクター8034を備え、そのコネクターは動作時に、プラテン196の対応するコネクターとアラインする。示された実施形態において、サービスブロック8004とプラテン196との間のコネクターは、ボルトなどのファスナーである。ダボ(図示せず)は、プラテン196に相対してサービスブロック8004を位置付けるために装着され得る。
キャビティブロック対向面8032はコネクター8036を備え、このコネクターは動作時に、対応する金型部分502に向き合い、コネクター8024とアラインされる。上述のようにコネクター8036およびコネクター8024は選択的に互いに係合して、金型部分502およびサービスブロック8004を共に係止し得る。
また、示された実施形態において、サービスブロック8004は、サービス連結を備え得る。たとえば電気回路は、熱電対などのセンサー、および電気発熱体を連結する。空圧回路は、アクチュエータを駆動するために使用されて、たとえばクイック連結メカニズムの制御する。水回路は、冷却を提供する。示されているように冷却サービスおよび空圧サービスは、かならずしも金型部分502を経由する必要はない。それどころか、コネクター8024/8036の空圧動作は、サービスブロック8004の内に設けられている。冷却流体は、サービスブロック8004を経由する回路を流れ、その冷却金型部分502は、伝導によって冷却される。いくつかの実施形態において、サービス連結は、サービスブロック8004の側面を経由する。代替としてまたは追加として、サービス連結はプラテン196を経由し得るか、または各プラテン196とサービスブロック8004との間に取り付けられた離散分布プレートを経由し得る。
他の実施形態において、コネクター8024、8036を介した物理的結合に加えて、金型部分502およびベースプレート8004は、電気回路、空圧回路、および水回路などの1つ以上のサービスによって連結され得る。たとえば、金型部分502には、液体冷却回路が画定され得、コネクターの動作のため金型部分502には、空圧ラインが画定され得る。
サービスブロック8004は、補助空圧ポート8037、8039を備える。補助空圧ポート8037、8039は、与圧エアーを提供してコネクター8036を操作するためのものである。ポート8037は、与圧ストリームを受容して、コネクター8036、8024を相互に関連して芯出しするためのものである。つまり、コネクター8024およびコネクター8036が互いに結合されていることで、与圧エアーのストリームは、ポート8037に提供されて、コネクターを素早くアンロードし得る。与圧エアーを解放すると、コネクターは、公称の係止位置に戻る。ポート8039は、エアーの与圧ストリームを受容してコネクター8036を脱係合させる、つまりコネクターを付勢して解放状態にするためのものであり、その状態においてコネクター8024は自由に取り外され得る。
図46を参照すると、底部パック503はパックキャビティブロック8050、パックベースブロック8053、および連結ブロック8054を含む。次いで連結ブロック8054は、アクチュエータブロック8056に連結される。パック503は1つのアセンブリとして、クランプ8070の閉軸に対して垂直な軸に沿って移動可能である。そのような移動は、たとえば、アクチュエータブロック8056の下に取り付けられ、シェイパーフレーム8052に支持された1つ以上のリニアアクチュエータによって行われ得る。リニアアクチュエータはたとえば、サーボまたは油圧ピストンまたは空圧ピストンであり得る。
パックキャビティブロック8050は、金型500が閉じた場合に金型キャビティ8000の底面を画定する。成形は比較的高い温度で起きることが、理解されるであろう。部品が最終形状をとった場合、部品を素早く冷却して変形または他の欠陥を防止し、部品の取り外しを可能にすることが望ましい。熱調節回路8058は、パックキャビティブロック8050とパックベースブロック8053との間に画定される。水などの流体は回路を経由して循環し、成形部品から除去または熱を促進したり、または熱を成形部品に加えたりし得る。
パックベースブロック8053は、パックキャビティブロック8050の下側に取り付けられる(例えばボルト止めされる)。ベースブロック8053は、外周付近にはめ込んだ環状ロックリング8060を備える。ロックリング8060はポケットを画定し、金型500が閉じる場合、キャビティブロックの係止フランジ8021はそのポケットに受容され、それによってベースブロック8053、連結ブロック8054、およびパックキャビティブロック8050を金型部分502に係止する。
連結ブロック8054は、ベースブロック8053に取り付けられる(例えばボルト止めされる)。連結ブロック8054は、その下側にコネクター8062を備え、このコネクターは、動作時にアクチュエータブロック8056に面する。連結ブロック8054は、空圧回路、冷却回路、および電気回路などのサービスのため1つ以上のポートをさらに備える。冷却流体のフロー経路は、ポートからベースブロック8053および連結ブロック8054を通って冷却回路8058に延伸している。連結ブロック8054およびアクチュエータブロック8056は、クイック連結ポートを経由して流体連絡に連結され得、その連結ポートは、一つにまとまると相互に結合する。この結合は自動的であり得、たとえば電子的にトリガーされて操作されたり、またはスプリングで付勢され、挿入によってトリガーされる。
コネクター8062は、アクチュエータブロック8056の対応するソケット8064に受容される(図43)。アクチュエータブロック8056は、パック503の移動のためリニアアクチュエータと嵌合するように構成される。
コネクター8024、8036、8062、8064のうち任意のものは、クイックコネクターであり得る。つまり、コネクター8022、8024、8034、8036のうち任意のものは、相手のコネクターとクイック連結メカニズムを形成し得る。そのようなクイック連結メカニズムは、前述のような特性を備え得る。
示された実施形態において、クイック連結メカニズムは、金型部分502からサービスブロック8004中に画定された嵌合ソケットの方向に突出するスタッドと、コネクター8062と、を含み、このコネクターは、連結ブロック8054から嵌合コネクター8064の方向に突出するスタッドであり、この嵌合コネクターは、アクチュエータブロック8056中に画定されたソケットである。
上記のようにソケットは、係合状態および脱係合状態に動作可能である。脱係合状態において、スタッドは、自由にソケットに入ったりソケットから出たりし得る。係合状態において、ソケット中のグリッパーは付勢されてスタッドと連動係合する。スタッドは、ソケットによる連動がスタッドを付勢してソケットに対して正確な位置を保つような形状であり得る。言い換えれば、クイック連結メカニズムは、金型部分502およびサービスブロック8004を相互に関連して位置決めし得、互いに位置を保持し合う。
クイック連結メカニズムのソケットはたとえば、スプリングで付勢されて1つの動作形態(たとえば係合状態)に入り得、空気圧の印加によって他の状態(たとえば脱係合状態)にシフトし得る。したがって空圧供給は、クイック連結メカニズムの動作のためサービスブロック8004を経由し得る。
示された実施形態において、クイック連結メカニズムは、前の図4Hで示されたものと実質的に同様である。たとえばクイック連結メカニズムは、ドイツのAndreas Maier GMBH&CO.KG(AMF)が製造および販売するモデル305979および306050コネクターであり得る。流体ポートなどのサービスポート用のクイック連結メカニズムは、AMFが製造および販売するモデル6989Nおよび6989Mコネクターであり得る。
好都合なことに、クイック連結型結合部を介しての金型部分502およびサービスブロック8004の結合および脱結合は、金型500を素早くおよび容易に取り外し、別の金型500で代替することを可能にする。
図47~図49は、金型500を変更するステージを示す。
図47Aおよび図47Bで示すように、プラテン196は、相互に当接する金型部分502-1、502-1により閉位置に保持される。金型が閉位置にあることで、材料取扱いデバイス、すなわちロボットアーム(図示せず)に取り付けられたグリッププレート8080は、金型500の側面に近づく。グリッププレート8080は、金型部分502の取扱いコネクター8022に対応するコネクターを備える。具体的には、グリッププレート8080のコネクターは、金型部分502のコネクター8022に嵌合するように配置され、それに嵌合するサイズである。示された実施形態において、コネクターは、クイック連結メカニズムを画定するため、コネクター8022を嵌合的に受容するように構成されるソケットである。
いくつかの実施形態において、グリッププレート8080は垂直方向に近づき得る。他の実施形態において、グリッププレートは水平方向に近づき得る。
コネクター8022と係合すると、図48Aおよび図48Bで示すように、グリッププレート8080およびそれに関連付けられたロボットアームは、金型500を単一アセンブリとして支持し、持ち上げることが可能である。具体的には金型部分502-1、502-2、およびパック503は、1つのアセンブリとして取り外し得る。
グリッププレート8080がコネクター8022に係合した後、与圧エアーがサービスブロック8004の補助ポート8039に提供される。補助ポート8039を介した与圧エアーの供給は、コネクター8036にコネクター8024を解放させ、それによって金型部分502をサービスブロック8004から脱結合する。示された実施形態において、与圧エアーは、シェイパーステーション106-1に紐付づいたラインから提供される。代替として、供給ラインは、グリッププレート8080に紐付き得る。
プラテン196およびサービスブロック8004は、金型部分502から引っ張られる。一方、グリッパープレート8080は、金型部分502を一つにまとめる。
金型部分502をサービスブロック8004と一つに組み立てると、底部パック503もアセンブリに同様に保持する。具体的には、金型部分502の半円環状の環状保持フランジ8021は、底部パック503のロックリング8060と位置合わせされる。
パック連結ブロック8054のコネクター8062は、アクチュエータブロック8058から解放される。解放は、たとえば、空圧作動によって行われ得る。コネクター8062が解放されると、底部パック503は自由にアクチュエータブロック8058から引っ張られ得る。
グリッププレート8080および関連するロボットアームは次に、図49Aおよび図49Bに示されるように、金型500を単一のアセンブリとして取り外し得る。具体的には、示された実施形態において、ロボットアームは、グリッププレート8080および金型500を持ち上げてサービスブロック8004、アクチュエータブロック8056、およびプラテン196から引き離す。
新しい金型500の装着が続き得る。
グリッププレート8080および関連するロボットアームは、別の金型500のコネクター8022とインターフェイスし、そのコネクターに係止する。
新しい金型500がグリッププレート8080と係合すると、ロボットアームは、新しい金型500をプラテン196に取り付けるため、新しい金型をシェイパーセル106-1中に配置する。次にクランプ8070は、プラテン196およびサービスブロック8004を内側方向に移動させる。金型部分502のコネクター8024は、サービスブロック8004のコネクター8036と位置合わせされてアラインされる。コネクター8024、8036は、互いに係合し、係止する。空圧供給は、サービスブロック8004の補助ポート8037に提供されて、コネクター8024、8036を一緒に着座し得る。
アクチュエータブロック8056は、底部パック503の連結ブロック8054に向って上向きに延伸する。アクチュエータブロック8056のコネクター8064、および連結ブロック8054のコネクター8062は、相互にアラインし合う。コネクター8064は、連結ブロック8054のコネクター8062を受容し、そのコネクターと係止する。
コネクター8062がコネクター8064に受容されると、コネクター8064は、たとえば空気圧の印加によって作動して、閉じた形状となる。このため底部パック503は、アクチュエータプレート503に係止される。
ベースプレート8004がサービスプレート8006に結合され、底部パック503がアクチュエータプレート8056に結合されると、金型500はクランプユニット8070によって操作されて、キャビティ8000の構成に従って部品を生産し得る。
それゆえ、示された実施形態において、金型500の取り換えは、比較的素早くかつ容易に、手動のセットアップもほとんどまたはまったくなく、達成され得る。実際、ベースプレート8004と金型部分502との間の連結、およびアクチュエータプレート8056と、連結ブロック8054と、パックベースブロック8053と、パックキャビティブロック8050との間の連結は、完全に自動化され得る。たとえば、すべてのコネクターは、アクチュエータによって動作し得、その結果、係止状態と係止解除状態とを簡単に切り替えられ得る。
したがってシェイパーステーション106-1は、多様な部品を多様な異なる形状およびサイズで成形するために、容易に構成され得る。
示された実施形態において、成型ステーション106-1は、ストレッチブロー成形装置である。ロッド520はマンドレル506内で延伸し、金型500内のワークピース101’の内に延伸して機械的にワークピースを伸張させ得る。他の実施形態において、成型セル106のステーションは、他のタイプの成型動作用であり得る。たとえば成型セル106のステーションは、任意の好適なタイプのブロー成形装置であり得る。
図51A~図51Dは、成型動作の様々なステージにある成型セル106-1の金型コンポーネントを示す。
マンドレル408(図39~図40)は、調整セル108-1から成型セル106-1の金型500内にある金型位置にワークピース101’を運ぶ。グリップアセンブリ412は、ワークピースを解放し、マンドレル408が引き抜かれる。マンドレル506は、金型500に近接した位置に移動する。
図51Bに示すようにマンドレル506は、ワークピース101’の方向に移動し、グリップアセンブリ508は、ワークピース101’の中に延伸する。圧縮性部材514は、ワークピースの中に押し付け、ワークピースを把持する。ロッド520は、延伸してワークピース101’の中に入り、ワークピースは、ロッド520および与圧エアーの注入によって伸張して、金型500の形状に一致する(図37C)。伸張したワークピースは冷却および硬化して、最終形状のワークピース101’’、たとえばボトルなどの中空コンテナーを形成する。金型500が開かれ、マンドレル508によってワークピース101’’が取り外される。
搬送サブシステム
主に図52~図66を参照すると、例示的搬送システムの詳細が説明される。
前述のように、および図39~図40および図50~図51に示されるように、成型セル106および調整セル108は、関連マンドレル408、506を備え、このマンドレルは搬送サブシステム110の一部を形成する。各マンドレルは、調整ステーション108-1、108-2、...108-n、および成型セル106-1、106-2、...106-nまで届き得る。他の実施形態において、マンドレル408、506はより長くあり得、その結果、単一のマンドレルは、複数の調整ステーションおよび複数の成型ステーションに届き得る。
他の実施形態において、マンドレル408、506の一方または両方は、1つ以上のトラック144によって交換され得る。トラックは、個々の調整ステーションまたは成型ステーションを1つ以上のループに連結する1つ以上のループ、および1つ以上の分岐部を含み得る。
こうして示されるように、成形材料は、4つのステージで処理されてボトルなどのワークピース101’’を生産する。具体的には、成形材料は、分注ステーション102-1で分注され、1次成型動作、つまり成型ステーション104-1での射出成形において、プリフォームに成型される。プリフォームは、調整ステーション108-1で加熱されて、ブロー成形に好適な温度プロファイルを生産し、加熱されたプリフォームは、2次成型動作、つまり成型ステーション106-1でのストレッチブロー成形で最終形状に成型される。
そのように生産されたワークピース101’’は、処理ステージに従って特定の特性を備える。たとえば材料タイプ、色、および質量などの特性は、分注ステーション102-1の構成に依存する。ボトルの形状は、成型ステーション104-1、調整ステーション108-1、および成型ステーション106-1の構成に依存する。
分注ステーション102-2、102-3、102-4は、分注ステーション102-1とは異なるように構成され得る。たとえば分注ステーション102-2、102-3、102-4は、異なる原材料および/または異なる色を含み得る。
同様に成型ステーション104-1は、成型セル104の他のステーションと異なるように構成され得、成型ステーション106-1は、成型セル106の他のステーションとは異なるように構成され得る。たとえば成型セル104の各ステーションは、固有のプリフォームのサイズおよび形状を画定する金型を装着し得る。成型セル106の各ステーションは、固有のボトルのサイズおよび形状を画定する金型を装着し得る。所定のサイズ、形状、および重さを備えるプレ成型ワークピース101’は、プレ成型ワークピースが処理される成型ステーション106によって、複数の可能な完成したワークピース101’’(たとえば異なるサイズおよび形状のボトル)のタイプのうち任意のものに変形され得る。同様に、成型セル106のステーションは、使用されるプレ成型ワークピース101’によって、複数の可能な完成したワークピース101’’のタイプのうち任意のものを形成するように使用され得る。たとえば大きなプレ成型ワークピース101’。
調整セル108のステーションはまた、異なる特性を持つ物品を生産するため異なるように構成され得る。たとえば、成型セル106のステーションで生成された最終形状は、成型の初めのワークピース101’の温度プロファイルによって影響し得る。つまり、ワークピース101’の高温部分は、より容易に再成型され得る。したがって調整セル108のステーションは、たとえば楕円形の形状などに不均一な伸張を生み出すため、ワークピース101’中に不均一な温度分布を生み出すように構成され得る。
搬送サブシステム110は、プロセスセル102、104、106、108のステーションと柔軟に相互連結し、その結果、成形システム100は、変更された特性を備える部品を生産するよう速やかに構成され得る。いくつかの実施形態において、色、形状、サイズ、または同種のものが異なる複数のタイプの部品が、同時に生産され得る。
図52はシステム100の俯瞰平面図であり、搬送サブシステム110の例示的構成を示す。
上述のように、示された例において、搬送サブシステム110は、一連のトラック144を含む。トラック144は、個々のセグメント144-1、144-2、144-3、...144-nに編成される。セグメント144-1、144-2は、それぞれ分注セル102、成型セル104、および調整セル108の任意のステーションにアクセスする共有ループである。他のセグメントは、個々のステーションと共有ループを連結するか、または共有ループを互いに連結する分岐部である。示された実施形態において、2つの共有ループを含む16個のトラックセグメントが存在する。ただし、システム100の構成によって、より多いまたはより少ない共有ループを含む、より多いまたはより少ないトラックが存在し得る。たとえば、各々のプロセスセル102、104、106、108内のステーション数、およびステーションの物理的レイアウトは、トラック144の総数、およびトラック144の共有ループ数に影響する。いくつかの実施形態において、搬送サブシステム110は、トラック144の任意の共有ループを含み得ない。
各々のトラック144は、キャリッジ125、129を解放可能に係合し、保持するように構成される。キャリッジはたとえば、ローラーによってトラック144に結合され得、このローラーはトラック144と連動する。代替のキャリッジ125、129は、トラック144に磁気的に結合され得る。いくつかの実施形態において、キャリッジ125、129はシャトルに取り付けられ得、このシャトル自体は、トラック144と結合され、トラックに沿って移動可能である。いくつかの実施形態において、そのような結合は、電磁式であり得るか、または好適な機械的ファスナーを使用して達成され得る。
キャリッジ125、129は、任意の好適な駆動メカニズムによってトラック144に沿って移動し得る。いくつかの実施形態において、キャリッジ125、129は、トラック144に搭載されるベルトまたはチェーンドライブに結合され得る。他の実施形態において、キャリッジ125、129は、電磁駆動によって移動し得る。たとえば、磁気駆動は、駆動電磁誘導コイルの配列を含み得、このコイルは、順次作動して着磁容器125、129を持ち上げたり、トラック144に沿って移動させたりし得る。電磁検出コイルの配列は、駆動誘導コイルの配列に近接して配置され得、容器125、129の位置を検出および追跡するために使用され得る。
図52に明らかなように、システム100を経由する経路は、共有トラックループ144-1、144-2のうち1つ以上および1つ以上の個々のトラックセグメントを含み得る。たとえば分注ステーション102-1、成型ステーション104-1、調整ステーション108-1、および成型ステーション106-1、を経由する経路は、トラックループ144-1、144-2、ならびにトラックセグメント144-3、144-7、および144-15の各々に沿ってワークピースを担うキャリッジ125、129を必要とし得る。
搬送サブシステム110は、キャリッジ125、129の位置を指示し、その位置を追跡するため、制御システム1000を備え得る。いくつかの実施形態において、個々のキャリッジ125、129の位置は、位置エンコーダ付きの駆動メカニズムを使用して追跡され得る。他の実施形態において、キャリッジ125、129の位置は、マシンビジョンシステム、無線周波数追跡、または他の好適な技法を使用して追跡され得る。
いくつかの実施形態において、多数のキャリッジ125、129は、トラック144上で同時に運ばれ得る。したがって制御システム1000は、各キャリッジ125、129ごとに位置データを含むデータ構造を維持し得る。
搬送サブシステム110中のいくつかの場所では、キャリッジ125、129は、トラック144の1つのセグメントからトラック144の別のセグメントに移送され得る。そのような移送は、ダイバータユニット(図示せず)により行われ得る。たとえばダイバータユニットは、共有トラックループ144-1、144-2間の別のトラックセグメントとの各ジャンクションに設けられ得る。制御システム1000の制御下にあるダイバータユニットは、キャリッジ125、129を選択的に係合させ、キャリッジをトラック144の第1セグメントから取り外し、キャリッジ125、129をトラック144の第2セグメントに移動させ、キャリッジがトラック144の第2セグメントと結合すると、キャリッジから脱係合するよう動作可能である。ダイバータユニットは、トラック144上のキャリッジ125、129の測定された位置に基づいて作動し得る。
このため、制御システム1000の制御下にあるダイバータユニットの動作により、成形システム100によって生産された各部品は、システム100を経由する特定の選択可能な経路に従い得る。
それゆえ成形システム100は、共通タイプまたは複数タイプの1つ以上の部品を、実質的に任意の比率で同時に生産するように構成され得る。たとえば部品は、1ユニットという小さいロットサイズで、すなわち特定の特性セットを有する単一の部品として生産され得る。
たとえば特定構成において、成型セル104、106のステーションがそれぞれ固有の形状の金型を含むのに対して、分注セル102は、同じ材料を用いる複数のステーションを含み得る。ダイバータユニットの連携動作により、任意の所定の一用量の原材料は、プロセスステーションのシーケンスを経由することで特定タイプの物品を生産し得、他方ダイバータユニットの動作の異なる編成は、一用量の原材料をプロセスステーションの異なるシーケンスを経由させて異なるタイプの部品を生産する。
搬送サブシステム110、およびプロセスセル102、104、106、108のステーションは、まとめて成形システム100を経由する多数の経路を画定する。たとえば固有の経路は、分注ステーションと;セルの成型ステーション104と;セルの調整ステーション108と;セルの成型ステーション106と;の各固有の組み合わせに対応し、この組み合わせによって画定される。加えて、いくつかの実施形態において、セル104、106、108のうち1つ以上は迂回し得る。たとえば、いくつかの場合では、中間の調整ステップの介在なしにワークピースを成型セル104からシェイパーセル106に直接搬送するステップが可能であり得る。たとえば、これは、第1成型動作に続くワークピース温度が比較的高い場合、およびワークピースが成型セル106のステーションに比較的迅速に搬送され得、その結果、有意の熱を失わない場合、または成型プロセスおよび金型が、成型セル104のステーションを出て行くワークピースの温度プロファイルが成型セル106で実施されるプロセスにとって理想的であるように設計されている場合、可能であり得る。
代替としてまたは追加として、いくつかの実施形態において、追加のプロセスセルが存在し得、成形システム100を経由するいくつかの経路の中に含まれ得る。たとえば、ボトルまたはプリフォームのコーティングセル、ラベリングセル、充填セル、キャッピングセル、または検査セルのうち1つ以上が、存在し得る。
検査セル(図示せず)は、成形されたプリフォームまたは完成成形物品などのワークピースが検出デバイスを通って運搬されたときにワークピースを観察するため、搬送サブシステム110の近接部に配置された検出デバイスを含み得る。検出デバイスは概して、カメラおよび評価ユニットを含む。ワークピースの画像がカメラにより生成され、欠陥が存在するか判定するため、画像は、画像処理方法を使用して無欠陥のワークピースの設定値と比較される。検査セルは、欠陥があると見なされた成形物品を振り分ける手段をさらに含み得る。
図53および図54は、対象システムの別の実施形態に従って制作された射出成形システム6000の平面図および側面図である。システム100と同じ部品であるシステム6000の部品は、参照番号として与えられる。
概観すると、溶融成形材料は、個々の容器124に移送され、その容器は、次にトラック6110に沿って後続のプロセスセルに運搬される。容器は、独立して制御可能なキャリッジによって運ばれ、トラックの送出ラインに沿って逐次的に進む。容器は、溶融成形材料分注セル102で停止してもよく、そのセルでは一用量の溶融成形材料が溶融成形材料ディスペンサー(また溶融成形材料ステーションとも呼ばれる)102-1、102-2(図示の実施形態では押出機112)から容器に分注される。容器は次に、さらにトラックに沿って進んでプリフォーム成形セル6104に達し、このセルでは、溶融成形材料が容器からプリフォーム成形機(プリフォーム成形ステーション)6104-1、6104-2、6104-3、6104-4、6104-5、6104-6、に分注される。容器は、次に戻りラインに移し替えられる。プリフォーム成形セルで成形されたプリフォーム101’は、戻りライン上のキャリッジに移送される。戻りラインは、調整セル108およびブロー成形セル106を通過し、このブロー成形セルにおいて、戻りライン上のプリフォームは、コンディショナー108-1、108-2、およびブロー成形機106-1、106-2に移送され、物品にブロー成形される。戻りラインの終わりで、容器は、任意選択的にバッファリングおよび洗浄セル6530で最初に停止した後、送出ラインに移し替えられる。
コントローラは、各キャリッジ、容器、およびプリフォームの場所を監視し、移動を制御し、その結果、正しい容器が正しい溶融成形材料で充填され、この溶融成形材料は、正しいプリフォーム成形機に分注され、この成形機で形成されたプリフォームは、正しいブロー成形機に移送される。
このシステムにより、異なるプリフォーム成形機およびブロー成形機をトラックに沿ってセルに設けることと、プリフォーム成形機およびブロー成形機のうち複数の成形機に最適な、異なる用量および異なる溶融成形材料の組成で容器を充填することとによって、多様な異なるブロー成形物品が製造され得る。
射出成形システム6000のトラック6110は、繰り返しのセグメントでできている。図55Aおよび図55Cを参照すると、各トラックセグメント6540は、長さに沿って延びる電磁石6542の配列を備える。また、各トラックセグメントは、長さに沿って延伸するスケール6543およびエンコーダ出力センサー6544を備える。コントローラは、制御電圧をトラックセグメントの電磁石に提供し、エンコーダ出力センサーに連結される。
キャリッジは、トラックに載っている。図55Bおよび図55Cを参照すると、各キャリッジ6125、6129は、ローラー6546によってトラックに支持され、そのローラーは、上側および下側のトラック面に載り、そのトラック面は、キャリッジが持ち上がってトラックの外に出ることを防止する。各キャリッジは、一連の永久磁石6548および位置エンコーダフラグ6550を備え、このフラグは、トラックによって運ばれるスケールに応答して、トラックのエンコーダ出力センサーによって感知された位置パルスを出力する。この編成により、コントローラは、トラック上の各キャリッジの現在の場所、ID、速度を認識し続け、好適な制御電圧をトラックの電磁石に印加することで、各キャリッジを独立してトラック上のいずれかの方向に移動させ得る。
トラック6110およびキャリッジ6125、6129は、Beckhoff Automation GmbH&Co.KGによってXTSという登録商標で製造されたものであり得る。
図54に戻ると、射出成形システム6000のトラックは、送出ライン6110o、送出ラインの上に直接配置された平行の戻りライン6110r、戻りラインの左端から離れて設置されたスプールライン6110sp、低い位置からシフトし得る左側移し替えライン(shunt line)6110ls、および低い位置からシフトし得る右側移し替えライン6110rsを備え、左側移し替えラインの低い位置では送出ラインを隆起位置まで延伸させ、その隆起位置では戻りラインを延伸させ、戻りラインをスプールラインに合流させ、右側移し替えラインの低い位置では送出ラインを隆起位置まで延伸させ、その隆起位置では戻りラインを延伸させる。
図55Aおよび図55Bと共に図56を参照すると、上向きに延伸するアーム6564は、各キャリッジ6125に付着され、上向きに延伸するアーム6569は、各キャリッジ6129に付着される。キャリッジ6125のアーム6564は、水平方向に突出するフランジ対6566を備え、このフランジの各々は、凹形の弓状先端6568で終端する。キャリッジ6129の上向きに延伸するアーム6569は、水平方向に突出するフランジ6576を備え、このフランジは凹形の弓状先端で終端する(図示せず)。アーム6564、6569は、1つのキャリッジから次のキャリッジで向きを入れ替え、その結果、右方向に突出するフランジ6564aを持つ送出ライン6110o上のキャリッジ6125aは、左方向に突出するフランジ6564bを備えるアームを持つ、送出ライン6110o上のキャリッジ6125bの後に続く。(戻りライン6110r上では、これは逆になる:右方向に突出するフランジ6564aを持つ戻りライン6110r上のキャリッジ6125aは、左方向に突出するフランジ6564bを備えるアームを持つキャリッジ6125bを先導する。)この編成により、キャリッジは、隣接するキャリッジ対とグループ化され得、その隣接するキャリッジは、相補的機構、すなわち相互に対向するフランジを備える。長さの異なるアームを持つキャリッジ6125、6129は、送出ライン6110o上において、長い長さのアーム6569a、6569bを持つキャリッジ対6129a、6129bが、短い長さのアーム6564a、6564bを持つキャリッジ対6125a、6125bを先導するように、編成されている。(戻りライン6110r上では、これは逆になる:短い長さのアームを持つキャリッジ対6125a、6125bは、長い長さのアームを持つキャリッジ対6129a、6129bを先導する。)
短いアームのフランジ6566は、そのようなフランジの対向する対が、互いに接近する場合、容器124の環状ノッチ1255、1256(図7A)にぴったり収まり、フランジ対間に容器をトラップする(挟む)ように、構成される。さらに、短いアームの長さの故に、容器がフランジ対間にトラップされることにより、容器は容器の下にあるキャリッジ6125のベースから離れる。長いアームを持つフランジは、そのようなフランジの対向する対が互いに接近する場合、この対が、プリフォームの縁6570(図60)の下にあるプリフォームワークピース101’(図29Jおよび図68)の周りに延伸され、その結果、プリフォームの縁6570が、対向するフランジに支持されるように、構成される。
図53および図54に戻ると、射出成形システム6000は多数のセルに分割される。送出ライン6110oに沿って使用されるセルは、左から右に、左側移し替えセル6620、並べ替えセル6630、溶融成形材料分注セル102、プリフォーム成形セル6104、および右側移し替えセル6640である。戻りラインに沿って使用されるセルは、右から左に、右側移し替えセル6640、プリフォーム成形セル6104、調整セルおよびブロー成形セル106/108、左側移し替えセル6620、ならびにバッファリングおよび洗浄セル6530である。
各移し替えセル6620、6640は、移し替えラインおよびエレベータを含み、移し替えラインは、そのエレベータに取り付けられている。図56に戻ると、右側移し替えライン6110rsは、垂直ピラー6660を摺動自在に移動するように付着される。垂直ピラーは、基本的に、トラックセグメント6540のように一連の電磁石を持つトラックセグメントである。磁石(図示せず)は、移し替えライン6110rsに取り付けられ、その結果、移し替えラインは、ピラーに載ったキャリッジである。コントローラは、ピラーの制御入力に連結される。この編成により、ピラーは、移し替えライン6110rsにとって下部送出ライン6110oと上部戻りライン6110rとの間で移し替えラインを移動させるエレベータ6662として動作する。右側移し替えラインが送出ラインに垂直にアラインされる場合、移し替えラインは、送出ライン6110oの右側端と当接し、効果的に送出ラインを延長することが明らかであろう。同様に、移し替えラインが戻りライン6110rに垂直にアラインされる場合、移し替えラインは、戻りラインの右側端と当接し、戻りラインを延伸する。左側移し替えラインは同じ様に構成されるが、加えて、左側移し替えラインが戻りラインにアラインされる場合、左側移し替えラインはまた、戻りライン6110rをスプールラインに合流させるように、スプールライン6110sp(図54)の端と当接する。
並べ替えセル6630は、1つ以上の並べ替えデバイス6632を備える。図57(1つの並べ替えデバイス6632を図示する)を参照すると、デバイスは、送出ライン6110oに横方向に延伸するレール6670(これは、リニアアクチュエータの1次部分として構成される)と、レールに摺動自在に取り付けられたキャリッジ6672(これは、リニアアクチュエータの2次部分である)とを備える。回転サーボモータは、キャリッジに取り付けられ、ターンテーブル6676(これはギアボックス)は、サーボモータのローター(図示せず)に取り付けられる。4つの外側に向かうグリッパー6680-1、6680-2、6680-3、6680-4は、ターンテーブルに取り付けられ、ターンテーブルに等間隔で配置される。グリッパーはサーボ駆動されるか、またはスプリング付勢で閉じてエアー回路を開き得る。コントローラは、制御入力をリニアアクチュエータに、回転サーボモータに、およびグリッパーに提供する。
図53で示されるように、2つの溶融成形材料ディスペンサー102-1、102-2は、送出ラインの各側に1つずつ配置され、ラインに沿って互い違いに配置される。ハンドオフデバイス6730は、各溶融成形材料ディスペンサーに紐付いている。図58に目を向けると、ハンドオフデバイス6730は、送出ライン6110oに横方向に延伸するレール6770(これは、リニアアクチュエータの1次部分である)と、レールに摺動自在に取り付けられたキャリッジ6772(これは、リニアアクチュエータの2次部分である)とを備える。回転サーボモータのステータ(図示せず)は、キャリッジに取り付けられ、ターンテーブル6776は、サーボモータのローター(図示せず)に取り付けられる。外側に向かう2対のグリッパー6780-1、6780-2(スプリング付勢により閉じられ、エアー回路で開かれるか、またはサーボ制御される)は、相互に対向してターンテーブルに取り付けられる。コントローラは、制御入力をリニアアクチュエータに、サーボモータに、およびグリッパーに提供する。
プリフォーム成形セル6104は、送出ラインの両側に沿って互い違いに配置されたプリフォーム成形機6104-1、6104-2、6104-3、6104-4、6104-5、および6104-6を備える。プリフォーム成形機は、プリフォーム成形機104-1、104-2、104-3、104-4、104-5、104-6、104-7、104-8に似ているが、以下に記載される相違を除く。図59を参照すると、セル104のプリフォーム成形機と同様、アクチュエータアセンブリは、半円環状スロット(図32に示す)の付いた垂直方向に可動なネスト2044を備え、容器124のベースは、ネストによって容器が保持され得るように、そのスロットの中にスライドし得る。外側に向かう2対のグリッパー6840-1、6840-2を備えるハンドオフデバイス6830は、ハンドオフデバイス6730と同様、各溶融成形材料ディスペンサーに紐付けられ、容器をプリフォーム成形機のネスト2044に移送したり、そのネストから移送するため、各プリフォーム成形機と送出ライン6110oとの間に取り付けられる。
プリフォーム成形機104により、プリフォーム成形機104の下に延伸する第2トラック144に載るキャリッジ129(図34I)は、プリフォームと金型コア190との間の封止を解除するため短い範囲を上向きに移動する内側金型コア3112(図18B)の手前で、プリフォーム金型200の下に配置される。キャリッジ129は、プリフォームを受容する形状のネストを備え、プリフォームをネストに引き込むために吸引が加えられ得る。一方、図59に示すように射出成形システム6000において、移送デバイスは、ロボットアーム6850であり、このアームは、各プリフォーム成形機6104の金型200のそばに取り付けられる。射出成形システム6000により、プリフォームと金型コアとの間の封止を解除する前に、ロボットアームは、エンドエフェクタがプリフォームを把持するよう操作される。
図59と共に図60を参照すると、ロボットアーム6850は、第1サーボモータ6854のステータを支持する固定トランク6852を備える。上部ロボットアーム6856は、第1端で第1サーボモータのローター6858に取り付けられる。上部ロボットアームの第2端は、第2サーボモータ6860のステータを支持し、下部ロボットアーム6862の一端は、第2サーボモータ6860のローター6864に取り付けられる。下部ロボットアーム6862の第2端は、回転可能な遠位プーリ6870を備え、エンドエフェクタ6872は、シャフトから横方向に突出するように遠位プーリのシャフトに取り付けられる。エンドエフェクタは、サーボ制御グリッパー対6874a、6874bを備える。ベースプーリ6876は、回転しないようにトランク6852に固定される。2倍幅の中間プーリ6878は、第2サーボモータ6860のローター6864の回転軸に一致するロボットアームに回転可能に取り付けられる。3つのプーリ6870、6876、6878はすべて、同じ半径を備える。結合ベルト6880は、ベースプーリ6876および中間プーリ6878の周囲に延伸する。第2結合ベルト6882は、中間プーリおよび遠位プーリ6870の周囲に延伸する。コントローラは、ロボットアームのサーボモータを制御してエンドエフェクタを配置する。この点では、当初水平方向に突出するエンドエフェクタにより、結合ベルト6880および6882の動作によりサーボモータ6850、6860によって下部アームおよび上部アームが回転すると、エンドエフェクタは、その水平方向の向きを維持することを、当業者であれば認識するであろう。コントローラは、エンドエフェクタのグリッパーも制御する。
図60と共に図59を参照すると、この編成により、ロボットアームがプリフォーム101’を把持しているグリッパー6874a、6874bと共に所定の位置に移動し、プリフォームと金型コア3112との間の封止が解除された後(図18B)、ロボットアームは制御されて最初にプリフォーム101’を下ろし、その結果、このプリフォームは下降して金型コアから離れる。(使用済み容器は、最初に金型200の下側から取り外され、その結果、その容器は、本動作を妨害しないことが理解されよう。)プリフォームが金型コアから離れた後、プリフォームは戻りライン6110rに並進移動し、具体的には、対向する長い長さのアーム6569を用いて、プリフォームの縁6570をアーム6569の水平方向に突出するフランジ6576(図56)より上に出して、離れて配置されたキャリッジ対6129a、6129b間の位置に並進移動する。次に、このキャリッジは共に移動して、対向するアーム6569間のプリフォームをトラップする。ロボットアームのエンドエフェクタは次に、プリフォームを解放し、後退する。プリフォームは次に、対向するアーム6569によって保持され、その縁6570は、キャリッジ対6129a、6129bの対向するアーム6569のフランジ6576に載っている。
図53および図54に戻ると、紐付いたコンディショナー108-1、108-2が付属するブロー成形機106-1、106-2は、戻りライン6110rの両側に配置される。メイントラック6110に垂直なトラック6996は、各ブロー成形機/コンディショナーに紐付けられて、プリフォームを戻りラインから特定のブロー成形機/コンディショナーに移送する。代替として、移送デバイスは、前述のマンドレル408(図34)、または図59、図60に図示されたロボットアームに似たロボットアームであり得る。
トラック6996の詳細は、図61~図63に示される。図61および図62はそれぞれ、ブロー成形機106-1、および紐付いたコンディショナー108-1、および移送デバイスの上面図および側面図を示す。図64Aおよび図71Bはそれぞれ、トラック6996に取り付けられたキャリッジの等角図および側面図を示す。
図61に示すようにトラック6996は、メイントラック6110から延伸し、ブロック成形機106-1とコンディショナー108-1をまたがっている。トラック6996は、メイントラック6110と実質的に同一であるが、ただし、トラック6996は、垂直に対して、ある角度傾いている。同様にキャリッジ対6129’は、トラック6996に取り付けられる。キャリッジ6129’は、キャリッジ6129と実質的に同一であるが、ただし、キャリッジ6129’はアーム6569’を備え、このアームは、トラック6996に対して、ある角度傾いて水平方向に延伸する。
キャリッジ対6129’は、アーム6569’間でプリフォームを把持するよう相互に接近可能である。具体的には、トラック6996上のキャリッジ対6129’は、メイントラック6110上のキャリッジ対6129の上に配置される。キャリッジ6129’は、キャリッジ6129に保持されたプリフォームを把持し、キャリッジ6129は、次に、移動してプリフォームを解放する。したがってプリフォームは、キャリッジ6129からキャリッジ6129’に移送される。キャリッジ6129’のアーム6569’は、キャリッジ6129のフランジ6576の上で、プリフォームのトップエッジ近くで、プリフォームを把持し得る。
プリフォームを持ち上げた後、キャリッジ6129’は、トラック6996に沿って移動して、プリフォームをコンディショナー108-1より上に置く。次にマンドレルは、プリフォームと係合し、キャリッジ6129’は、離れてプリフォームを解放する。マンドレルは、処理のためプリフォームをコンディショナー108-1の中に挿入し、その後、処理が完了した後、プリフォームを引き抜いてキャリッジ6129’に近い位置に置く。キャリッジ6129’は、次に、共に移動して再びプリフォームを把持し、トラック6996に沿って運搬され、ブロー成形機106-1にアラインされる位置に達する。
具体的には、ブロー成形機106-1のプラテン196は相互に引き抜かれており、その結果、金型500は開かれ、キャリッジ6129’はプリフォームを金型間の位置に移動させる。アーム6569’の高さは、アームによって把持された場合に、プリフォームが成形位置のわずか上にあるように選択される。
キャリッジ6129’が、金型500とアラインされる位置にあるプリフォームを保持することで、プラテン196は、クランプ8070によって閉(成形)位置に移動する。こうして、金型500はプリフォームを囲んで閉じられる。キャリッジ6129’は次に離れ、その結果、プリフォームは金型500中の位置に落下する。示された実施形態において、プリフォームは、ほんの短い距離(たとえば数ミリメートル)だけ落下する。いくつかの実施形態において、金型500の閉鎖は、2つのステップで発生する。具体的には、金型は最初一部分閉じ得、プリフォームの周囲にクリアランスを小さく残し、その結果、プリフォームは、プリフォームの頂部近くの環状のサポートレッジによって金型500に支持され得るが、プリフォームは、金型に縛られることなく、正しい成形位置に自由に落下し得る。
次に、マンドレルが移動して、図51A~図51Dに関して実質的に記載されたように、プリフォームに係合する。ロッドは、プリフォームの中に延伸し、与圧エアーがマンドレルを介して注入されるとプリフォームを伸張させ、プリフォームを金型500によって画定された形状に伸張させる。
成形後、プリフォームを冷却することができる。次にキャリッジ6219’は、共に移動して、再び完成成形物品(たとえばボトル)を把持する。金型500中の完成物品を把持する場合、アーム6596’は、コンディショナー108-1でプリフォームを把持するときよりもわずかに高い場所で把持する。高さの違いは、金型500の閉鎖の後にプリフォームが落下した距離に対応する。
キャリッジ6129’は次に、完成した物品をブロー成形機106-1から引き離すが、そこで、完成した物品は、さらにラベリングなどの処理を行うため取り外され得る。
完成した物品の取り外しの後、キャリッジ6129’は、トラック6996に沿って新しいプリフォームをメイントラック6110から把持する位置に戻される。
バッファリングおよび洗浄セル6530は、容器洗浄機(図示せず)のあるエンクロージャ6890が付属するスプールライン6110spを含む。
右側移し替えセル6640は、右側移し替えライン6110rsおよびエレベータ6662を含み、そのエレベータには、右側移し替えラインが取り付けられている。
読み取り機6894は、並べ替えセル6630の下流のトラックに沿って配置されて、通過する容器124の識別子を読み取る。
図64に戻ると、コントローラ6900は、各トラックセグメントの電磁石6542と、各移し替えラインのエレベータ6662と、各並べ替えデバイス6632と、各ハンドオフデバイス6730、6830、および各ロボットアーム6850と、各移送トラック6996と、への制御入力を備える。コントローラは、各キャリッジのエンコーダフラグ6550から、および容器識別読み取り機6894から、入力を受信する。図示されるように、コントローラはまた、成形材料分注セル102の各溶融成形材料ディスペンサー、プリフォーム成形セル6104の各プリフォーム成形機、セル108の各コンディショナー、およびセル106の各ブロー成形機、ならびにバッファリングおよび洗浄セル6890、への制御入力を備える。代替として、このようないくつかのデバイスは、独立した制御を備え得る。たとえば、プリフォーム成形機は、マイクロスイッチ(このマイクロスイッチは、コントローラの制御下で、ハンドオフデバイス6830が容器をネストの中にロードする場合にトリガーされてプリフォーム成形機に成形動作を繰り返させる)および第2マイクロスイッチ(この第2マイクロスイッチは、コントローラがロボットアーム6850を配置したときにトリガーされて、成形プリフォームを解放するために成形プリフォームを受容する)を備え得る。
射出成形システム6000の動作を準備するため、原料は、セル102の溶融成形材料ディスペンサーに提供される。各溶融成形材料ディスペンサーに提供される原料の組成は、材料または色またはその両方が変化し得る。このため、例示的実施形態として、1つの溶融成形材料ディスペンサーは青い(ペレット)原料を保持し、第2溶融成形材料ディスペンサーは緑の(ペレット)原料を保持する。各ディスペンサーに提供される原料のタイプは、コントローラにアップロードされる。
緑と青の原料を仮定すると、容器124は、第1容器(青の溶融成形材料の保持専用の容器(以下簡単にするため「青容器」と呼ぶ))と、第2容器(緑の溶融成形材料の保持専用の容器(以下簡単にするため「緑容器」と呼ぶ))と、に分割される。容器は、洗浄後でも、このやり方で整理され、容器はいくつかの溶融成形材料の残留物を保持するであろう。こうして、容器に1種の溶融成形材料のみ使用することは、相互汚染を防止する。各容器は識別子でマークされ、容器上の識別子は読み取り機6894によって読み取られ、その結果、コントローラ6900はどの容器が青容器か、どの緑容器かを知り、その後、各容器の場所を追跡してこの認識を維持し得る。使用可能で好適な識別子は、環状のストリップコード、つまり容器を取り囲むストリップパターンであり、このパターンは視覚的に読み取り得る。環状のストリップコードには、縦軸を中心とした容器の回転向きに関係なく、読み取り得るという利点がある。代替実施形態において、開始前にどのキャリッジ対およびどのグリッパーが青容器を保持し、どれが緑を保持しているかに関する情報は、コントローラに入力され、コントローラはその後、どの容器がどれかという認識を維持できるように各容器の場所を追跡する。ただし、シャットダウン中にコントローラに通知せずに任意の容器を手作業で取り換えたり、切り替えたりした場合に、識別子によるマークがなければ発生し得るような問題を防止するため、各容器を識別子でマークすることが、概して好ましい。
例の記載を続けると、トラック上のキャリッジは、それぞれキャリッジ4つの群れ6880(図56)として整理される。送出ライン6110o上では、各群れ6880のキャリッジ6129a、6129bの先頭対は、長いアーム6596a、6596bに対向し、キャリッジ6125a、6125bの後続対は、短いアーム6564a、6564bに対向している。(戻りライン6110r上では、短いアームのキャリッジ対が、群れのキャリッジの先頭対である。)開始時、送出ライン上のキャリッジの各後続対は、空の青容器または空の緑容器を保持し得る。
コントローラ6900は、たとえば青ボトル50個および緑ボトル25個の製品注文を受け取り得る。この場合、各並べ替えデバイスの4つのうち2つのグリッパーが青容器をロードされ得、1つのグリッパーが緑容器をロードされ得、各デバイスの4番目のグリッパーは空きのまま残される:コントローラがこれらの容器を識別し得るよう本システムが構成されていなければ、この情報はコントローラに送られる。
青容器を保持するキャリッジの群れ6880が、青い溶融成形材料原料を保持する溶融成形材料ディスペンサーに呈示されるまで、コントローラは、トラックに沿ったキャリッジの群れを(速やかに)進め得る。この点に関して、一連の緑容器がたまたま切れ目なく溶融成形材料分注セルの上流にあった場合、コントローラは、溶融成形材料分注セルの上流にある並べ替えセル6630を使用して緑容器を送出ライン6110oから掃き出し、その場所に青容器を挿入し得る。より具体的には、次の緑容器のキャリッジの群れは、コントローラによって並べ替えセル6630の並べ替えデバイス6632に進み、そこで停止し、並べ替えデバイス6632のターンテーブル6676が動作して並べ替えデバイスの空のグリッパー6680-1を送出ラインに向けて送り、次いでターンテーブルが進む。グリッパーがスプリング付勢されている場合、ターンテーブルは、付勢された空のグリッパーが最初に緑容器の方に向きを変えるまで進み、次いで緑容器をスナップする。緑容器をトラップする、群れの先頭キャリッジ対6125a、6125bに対向するアームは、並べ替えデバイスの空のグリッパーがその向きを容器に変えると、反力を吸収する。緑容器を保持するグリッパーにより、コントローラは、次にキャリッジの先頭対を分離し、その結果、緑容器は送出ラインから解放される。次いでターンテーブルは後退し、回って青容器を保持するグリッパーを送出ラインの方向に向け、再び進んでキャリッジの群れのキャリッジ先頭対の対向する開いたアーム間に青容器を配置する。コントローラは次に、青容器をトラップするため、先頭キャリッジ対をまとめてこの対の開いたアームの近くに連れ戻す。次にグリッパーが開いて(エアー回路により、またはサーボ制御下で)青容器を開放し、ターンテーブルは後退する。キャリッジの群れは、今は青容器を保持しながら、次に溶融成形材料分注セルに進み得る。
この取り換えの後、並べ替えセル6630は引き続き1セットの空のグリッパーがあるが、今度は2つの緑容器と1つの青容器を保持することが明らかであろう。
図58を参照し、ディスペンサー102-2が青い原料を保持していると想定すると、空の青容器124-1が溶融成形材料ディスペンサー102-2に進む場合、コントローラは、キャリッジ6125a、6125b、およびハンドオフデバイス6730を操作して容器124-1をグリッパー6780-1に移送し得る。より具体的には、青容器が溶融成形材料ディスペンサー102-2で停止することにより、ディスペンサーに紐付いたハンドオフデバイスの空のグリッパー6780-1は、空の青容器124-1の方向に進み、容器と係合する。容器をトラップしているキャリッジ対6125a、6125bは次に、分離されて容器を解放する。ハンドオフデバイスのグリッパー6780-2は、ディスペンサー102-2において以前に充填された青容器124-2を保持しているが、ハンドオフデバイスは回転して、この以前に充填された青容器124-2をキャリッジ対6125a、6125b間に運び、このキャリッジは、相互に向き合って進み、キャリッジ間でこの容器124-2をトラップする。次にグリッパー6780-2が開き、ハンドオフデバイスは後退してグリッパー6780-1に保持された容器124-1を溶融成形材料ディスペンサーの出口に置く。また、ハンドオフデバイスの後退により、容器124-2を持ったキャリッジ対6125a、6125bを解放し、キャリッジは、トラックに沿って進み得る。容器124-1が溶融成形材料ディスペンサー102-2の出口にあることにより、図8A~図8Dの実施形態に関連して前述のように、青の溶融成形材料は、この容器124-1に分注される。この点では、溶融成形材料ディスペンサーで容器が受容する材料の一用量は、単一のプリフォームを作成するのに十分な用量であり、その用量は、容器を充填し得る場合も、充填し得ない場合もある。充填された青容器124-1は次に、トラックに到着する次のキャリッジ対によって、いつでも取り上げられ得る。なお、容器124-1の到着時にグリッパー6780-2が容器を保持していなければ、青容器124-1が充填され、グリッパー対に戻るまで、分離したキャリッジ対6125a、6125bはディスペンサー102-2のその場所に一時停止し得る。
充填され、ディスペンサーのキャリッジ対6125a、6125bに戻った青容器は、トラックに沿って進み、プリフォーム成形セル6104に達する。この点では、青い溶融成形材料の残留物がプリフォーム成形機の金型200に残っているリスクがある場合、その特定のプリフォーム成形機は、青いプリフォームの成形専用であり得る。コントローラは、選択されたプリフォーム成形機と溶融成形材料分注セル102との間で、他のプリフォーム成形機を開けたままにするために、優先的に「青」のプリフォーム成形機を選んで送出ライン6110oの右端にさらに寄せ、その結果、キャリッジが、選択されたプリフォーム成形機で停止している間、キャリッジは、容器がこの他のプリフォーム成形機に進むのを妨害しない。
図59を参照すると、緑容器124-3用の選択されたプリフォーム成形機は、プリフォーム成形機6104-6であると想定すれば、容器は、容器を保持するキャリッジの群れによってこのプリフォーム成形機に向かって進み、ハンドオフデバイス6830のグリッパー6840-1と係合し、キャリッジの群れの中のキャリッジ6125-a、6125bによって解放される。グリッパー6840-2によって保持された緑容器(これまで空であった)はその際、キャリッジの群れに戻り得、その結果、群れは解放されてさらにトラック6110oに沿って進む。ハンドオフデバイスは次に、容器124-3をプリフォーム成形機のネスト2044に移送する。次に、容器配置アクチュエータは、垂直方向に延伸することにより容器を付勢して金型200に当接させ(図12A)、容器124のゲートオリフィス136を金型200の金型入口ゲート202にアラインする。緑容器中の溶融成形材料は次に、前述のように容器のピストン182(図6B)の動作によって金型200の中に注入され得、次のキャリッジの群れがプリフォーム成形機6104-6に到着した場合、使用済み緑容器は、いつでも送出ライン6110oに戻り得る。
プリフォーム成形セルを離れるキャリッジの群れは、右側移し替えセルに進み、そこでエレベータ6662は、移し替えライン6110rsを上に移動させて戻りライン6110rと係合する。上昇したキャリッジの群れは次に、プリフォーム成形セル6104の方向に戻る。このキャリッジの群れが移し替えライン6110rを離れると、移し替えラインは、再び送出ライン6110oに戻る。
使用済み青容器を持つ戻りライン6110rに到着するキャリッジの群れ6880は、プリフォーム成形機(たとえばプリフォーム成形機6104-6)に移動し得、この成形機は、次に、プリフォームが青か緑かに関係なく、完成したプリフォーム101’を持つ。このプリフォーム成形機では、長いアーム6569a、6569b(このアームは現在、群れのキャリッジの後続対である)を備えたキャリッジ対6129a、6129bは分離されており、他方ロボットアーム6850は、プリフォーム金型200から解放されたプリフォーム101’を、分離されているキャリッジのアーム間の位置に移動させる。キャリッジ対6129a、6129bは次に、一つになってキャリッジ間のプリフォームをトラップし、ロボットエンドエフェクタ6872が引き抜かれて、プリフォームをロボットアームから解放する。
キャリッジの群れは次に、プリフォーム101’を持って調整セルおよびブロー成形セル106/108に進み、そこでプリフォームは、移送デバイスによってキャリッジの群れから取り外される。より具体的には、移送デバイスはプリフォームに係合し、その後、プリフォームをトラップしているキャリッジ対は、互いに分離されてプリフォームを解放する。移送デバイスは次に、プリフォームをコンディショナー、たとえばコンディショナー108-1の加熱チェンバー404の中に挿入する。加熱後、移送デバイスは、熱モニター406を通り過ぎて加熱チェンバーからプリフォームを引き抜く。プリフォームが適切に調整された場合、移送デバイスは次に、調整済みプリフォームをブロー成形機106-1に移動させ、プリフォームをブロー成形機の金型500の中に挿入する。移送デバイスは、次に調整済みプリフォームを解放し、プリフォームがマンドレル506の成形ヘッド504と係合すると、前述のようにプリフォームは、すぐにボトルにブローされる。ここで各ブロー成形機は、同じ形状のボトルをブローし、プリフォームは、ブロー成形機のうち任意のものに移送され得る。ただし、異なるブロー成形機でブローされたボトルの形状が異なる場合、プリフォームはそのプリフォームからのボトルのブローに適するブロー成形機に移送されねばならない。
プリフォームがキャリッジの群れ6880から移送された後、キャリッジの群れは、バッファリングおよび洗浄セル6890にさらに進み、そこで群れに運ばれた空の容器は任意選択的に洗浄される。コントローラは次に、キャリッジの群れを左側移し替えライン6110lsに直接戻すか、または代替として将来の使用のため、キャリッジの群れをバッファリングおよび洗浄セル中で保持する。キャリッジの群れが移し替えライン6110lsに戻った場合、移し替えラインは、下降してキャリッジの群れを送出ライン6110oに戻し、キャリッジの群れが左側移し替えラインを越えて進む場合、左側移し替えライン6110lsは再び戻りライン6110rに戻る。
前述のことから、キャリッジの群れ6880はトラックを循環し、送出ライン6110oに沿って右方向に移動し、次に上昇して戻りライン6110rに達し、そこでその群れは左方向に移動し、群れが上トラックの左側端に到達した場合、群れはバッファリングおよび洗浄セル6530に降され得るか、または送出ラインに戻り得ることは明らかである。この動作により、容器124が移動の全体を通して直立に維持されることは明らかである。これは、本システムを移動する際に、溶融成形材料が容器から漏れないことを保証することに役立つ。また前述の事柄から、送出ラインに載っているキャリッジの群れは、容器を保持し得るが、プリフォーム101’を保持せず、戻りラインに載っているキャリッジの群れは容器を保持し得、加えてプリフォームも保持し得ることが、明らかである。
前述の事柄から、コントローラは、キャリッジ6125、6129を制御するロジック、容器124を制御するロジック、およびプリフォーム101’を制御するロジックを備えることが、明らかである。キャリッジ制御は、コントローラ6900によって監視された各キャリッジ上のエンコーダフラグ6550によって可能となる。これは、コントローラが各キャリッジの場所を追跡し、その移動を所望のように制御することを可能にする。容器の制御は、各容器の初期の場所と指定(例えば青容器)の提供されたコントローラによって、または識別子(この識別子は本システムの1つ以上の場所で読み取り機からコントローラに入力される)によるマークの付いた各容器と、各マークの付いた容器の指定を保管しているコントローラとによって、可能となる。プリフォームの制御は、どのプリフォーム成形機がどのブロー成形機に紐付けられているかを、保管しているコントローラによって、およびキャリッジの群れにより保持されている特定のプリフォームを適切なブロー成形機のところで降すため、特定のプリフォームを搭載しているキャリッジの群れを追跡するコントローラによって、可能となる。
上述の例示的動作は、本システムが2つの異なる色の原料で実行されていると想定した。本システムはまた、2色以上の原料で、たとえば異なる5色の原料で実行され得る。この例において、本システムは、各色の原料ごとに1つずつで計5つの溶融成形材料ディスペンサーと、並べ替えセルに少なくとも2つの別の並べ替えデバイスと、を設けるように変更され得、その結果、2つの並べ替えデバイスのうち少なくとも1つのデバイスが、グリッパーセットが空であることを確保しながら、並べ替えセルでは、5色の各色ごとに少なくとも1つの容器が保持され得る。また、本システムは、複数の異なるタイプの原料を用いて実行され得る。概して本システムは、流動性溶融材料を形成する任意の原料で実行され得る。たとえば原料は、熱可塑性プラスチック樹脂、熱硬化性プラスチック樹脂、またはガラスであり得る。特定の例を挙げると、溶融成形材料ディスペンサーの3つあるシステムにおいて、1つは、高密度ポリエチレン(HDPE)を保持し得、1つは、ポリプロピレン(PP)を保持し得、1つは、ポリエチレンテレフタレート(PET)を保持し得る。
本システムは、プリフォーム成形機およびブロー成形機(これらは、様々なサイズのブロー成形物品を形成する異なるサイズの金型を用い得る)を備えるように変更し得る。この例において、特定のプリフォーム成形機で成形されたプリフォームは、特定のプリフォームのブロー成形に適した特定のブロー成形機に供給される。このようにコントローラは、プリフォームが正しいブロー成形機に達することを保証するため、プリフォーム101’を受容するキャリッジの群れ6880を追跡しなければならない。さらに、小さな成形物品を形成するために、少ない溶融成形材料しか必要とされない場合がある。この状況では、少ない溶融成形材料しか必要としない物品用のプリフォーム成形機に供給する容器124は、溶融成形材料ディスペンサーで容量一杯に充填されず、その代わりに、より小さなブロー成形物品にとっての溶融成形材料の必要量を反映する定量を充填される。
例示的実施形態は、各々1セットの空のグリッパーを備える2つの並べ替えデバイスを持つ並べ替えセル6630を示すが、任意選択的に並べ替えデバイスは複数セットの空のグリッパーを備え得、複数の並べ替えデバイスを持ち得、その結果、複数対のグリッパーが空であり、複数対のグリッパーは容器を保持し得、その結果、選択された複数対のグリッパーが(容器の有無を問わず)トラックの方向に進み得る。
任意選択的に、システム6000にヒーターが追加されて、トラックに沿って容器が移送される間に容器の熱損失を補うために、一定周期で容器124を加温し得る。たとえばヒーターは、分注セル102の上流に位置し得、その結果、容器は、溶解されて分注される前に加温される。図65および図66は、そのような編成を図示し、そこで加熱システムは、分注セルの上流の並べ替えセル6330’と紐付く。この図に戻ると、各並べ替えデバイス6632’は、図57の並べ替えセルデバイス6632と同一であり、ただし各デバイス6632’は、4対のグリッパーではなく2対のグリッパー6680-1、6680-2を備える。2つのヒーター6690は、各デバイス6632’のそばに配置される。各ヒーターは、相互プロング対6692を備え、このプロングは、ハウジングの内側のエアーシリンダー(図示せず)によって延伸され得る。ハウジングの内側の電源(図示せず)は、AC電源をプロングに選択的に供給する。ヒーター6690と共に使用する容器に適合するため、容器124’には、導電性バンド対6694が設けられる。加熱システムは、各ヒーター6690に紐付いた温度センサー6696も備える。温度センサーは、赤外線ビームを発する赤外線センサーである。加熱システムは、トラックの送出ライン6110oから後退して離れた場合に並べ替えデバイス6632’がキャリッジ6672の周りを回転して停止位置に達し得るように配置され、そこでデバイス6632’の2対のグリッパー6680-1、6680-2の各々中にある容器124’は、ヒーター6690に隣接し、紐付いた温度センサー6696から発せられたビームの経路内にある。コントローラは、ヒーターおよび温度センサーに動作可能に連結される。温度センサーによって検出された容器124’の温度に基づいて、紐付いたヒーターは、コントローラによって選択的に励起されて、容器を温度センサーによって測定された所望の温度に加熱し得る。より具体的にはヒーターのプロングは、延伸して容器の導電性バンドと接触し、温度センサーが目標温度を測定するまで、AC電源がプロングに印加される。次にヒーターは通電切断され得、プロングは後退する。目標温度に加熱された容器は、次に、トラックの送出ラインに移送され得る。
並べ替えデバイス6632’の2対のグリッパー6680-1、6680-2の各々にヒーターおよび温度センサーが与えられた場合、2つの容器が並べ替えデバイスによって保持される(そして、別の上流の並べ替えデバイスが、容器をラインから取り除くための少なくとも1対の空きグリッパーを備えるか、または送出ラインのいくつかの上流のキャリッジの群れが、容器を運んでいない)ならば、両方の容器は、同時に加熱され得る。これは、送出ライン6110oで、両方の容器が現在必要とされる場合に便利である。他方、容器のうち1つのみ送出ラインで必要となる場合、その容器のみ加熱されるであろう。
変更形では、1つのヒーターおよび紐付いた温度センサーのみ、各並べ替えデバイスに紐付けされる。
例示的実施形態において、バッファリングおよび洗浄セル6530はトラックの左側の端に位置するが、任意選択的にこのセルは他の場所に位置し得る。本例において、バッファリングおよび洗浄セルは、スプールラインを含み得ないが、その代わりにトラックから容器洗浄機を含むエンクロージャ6890に容器を移送する別の編成を含み得る。たとえば、容器洗浄エンクロージャは、並べ替えセル6630のところに位置し得、並べ替えセルのグリッパーは、トラックから容器洗浄エンクロージャ6890に容器を選択的に移送し得る。代替として、バッファリングセルは、トラックに沿った他の場所に位置し得、ロボットアーム6850と同様のロボットアームは、スプールラインの代わりに容器をトラックから容器洗浄エンクロージャに移送するために提供され得る。
キャリッジの群れがトラックに沿って進むと、各キャリッジの群れは、容器を保持し得る。代替として、いくつかのキャリッジの群れは、容器を保持しないで、トラック全体またはその一部を移動し得る。
キャリッジは、4つの群れで移動していると記述されたが、代替としてキャリッジは、2つの群れで移動し得、1番目のタイプの群れは、容器を保持するように設計され、2番目のタイプの群れは、プリフォームを保持するように設計され得る。追加オプションとして、キャリッジは、3つの群れで移動し得、ここで中央のキャリッジは、2つのアームを備え、右向きアームは、先頭キャリッジの左向きアームと協力し、左向きアームは、後続キャリッジの右向きアームと協力する。キャリッジ6125は、水平方向に突出するフランジ対6566を備えると示されたが、別の実施形態において、単一の水平方向に突出するフランジまたは複数の水平方向に突出するフランジを備え得る。
別のオプションとして、各キャリッジは、図7Aのキャリッジ125の付勢トング1252など、容器を保持するためトラックの長さに沿って開いているグリッパーのセットを支持し得る。このオプションでは、容器は、単一のキャリッジによって保持されることが明らかである。このオプションでは、各キャリッジには、プリフォームの保持に適したスプリング付勢トングの追加セットを持つ第1セットのトングとは逆方向に突出するスプリング付勢トングの追加セットも設けられ得る。
他のトラック構成が可能である。たとえば上下ラインの機能は逆にされ得、その結果、溶融成形材料は、上トラック上の容器に分注され、プリフォームは、下トラックに沿って調整およびブロー成形セルに移動し得る。BeckhoffのXTSシステム以外のトラックおよびキャリッジシステムも、トラック上のキャリッジの制御された移動を提供するために使用され得る。
前述のことから射出成形システム6000は、好適な溶融成形材料ディスペンサー、プリフォーム成形機、およびコンディショナー、ならびにブロー成形機に切り替えることで、多様な、サイズまたは形状の異なるボトルを形成することに適し得ることが、明らかであろう。
射出成形システム6000は最初にプリフォームを成形し、続いてプリフォームからボトルをブロー成形すると記述されてきたが、本システムは、調整およびブロー成形セルなしで、異なる場所でブロー成形するためのプリフォームを製造するためにも使用され得る。また、本システムは、調整セルとブロー成形セルなしで、および適合したプリフォーム成形機の金型なしで、たとえばプラスチックのおもちゃなど、プリフォーム以外の物品を成形するために使用され得る。他の変更は、当業者には明らかである。
図67は、成形材料を搬送する例示的方法600を示すフローチャートである。
ブロック602では、容器124は、分注セル102のステーションに配置される。容器124の結合アセンブリは、押出機112のノズルアセンブリ113とアラインおよび結合される。オリフィス136が開き、成形材料がオリフィス136を通って容器124のキャビティ134中に分注される。
容器124の充填が完了した後、容器124はブロック604で、たとえば封止部材140の動作によって封止される。ブロック606において、封止容器は、たとえば搬送サブシステム110のトラック144に沿って、次の処理ステーションに移動する。次のステーションは、たとえば成型ステーションであり得る。
ブロック608では、容器124は、次の処理ステーションとアラインされる。容器は、そのようなアライメント中において開封される。いくつかの実施形態において、アライメントは、たとえば閉鎖アセンブリ1270とスロット2084との相互作用によって、容器を開封する。
ブロック610では、容器124は、処理ステーションと嵌合する。たとえば容器124の結合アセンブリは、移動して成型ステーションの金型200と封止係合し、オリフィス136は金型ゲートとアラインされる。
ブロック612で、ピストン182は作動して、容器124の内部キャビティ134の体積を減少させ、それによって成形材料を容器124の外に押し出して金型200の中に入れる。
図68は、プラスチック成形物品を生産する例示的方法700を示すフローチャートである。
ブロック702で、プロセスステーションのシーケンスによって画定されるプロセス経路は、生産される物品の所望の特性に従って選択される。つまり分注ステーション102-1、102-2、...102-nは、所望の材料、色、および同種のものに従って選択される。成型ステーションおよび調整ステーションも、該当する場合に選択され得る。いくつかの実施形態において、複数の可能なプロセス経路は、特定タイプの物品を形成するために存在し得る。そのような場合、プロセス経路は、生産時間、アイドルプロセスステーション、および同種のものなどの1つ以上の基準に基づいて選択され得る。
ブロック704では、選択された分注ステーションが作動し、前述のように溶融原料が、対応する押出機112から容器124中に分注される。分注された溶融状態の原料は、ワークピース101と呼ばれる。ワークピースは、プロセス経路内の他のステージで変形される。たとえばワークピースは、状態(たとえば溶融状態から固体状態)の変化;形状の変化;および温度または熱プロファイルの変化などの状態の変化を経験し得る。
ブロック706では、容器124は、トラック144に沿ってキャリッジ125に運搬されて、次の処理ステーションに達する。搬送サブシステム110のダイバータが操作されて、トラック144に沿ってキャリッジを選択された成型ステーション104-1、104-2、...104-nに導く。たとえばダイバータのうち選択されたダイバータは、特定の時間に作動して、プロセス経路に沿って容器124を各ステーションに移動させ得る。溶融原料、つまりワークピース101は、金型200に注入される。ワークピースは金型の形状に従って成型されて、前述のようにプレ成型ワークピース101’(たとえばボトル成形用のプリフォーム)になる。
プレ成型ワークピース101’は、キャリッジ129によって成型ステーションから取り外される。調整動作が選択された場合、ブロック708で、キャリッジ129は、調整ステーション108-1、108-2、...108-nに運搬される。搬送サブシステムのダイバータが操作されて、キャリッジ129を選択された調整ステーションに導く。調整動作が選択されていない場合、調整セル108は迂回される。
追加の成型動作が選択された場合、ブロック710で、プレ成型ワークピース101’は、選択された成型ステーション106-1、106-2...106-nに運搬される。成型、たとえばブロー成形が前述のように実施されて、プレ成型ワークピース101’を完成したワークピース101’’に変形する。
いくつかの実施形態において、追加の仕上げ動作が実施され得る。たとえば、ラベルをコンテナーに貼り付け得るか、またはコンテナーが充填され、閉じられ得る。
本プロセスは、生産される部品がある限り繰り返されるか、あるいは、たとえばコンポーネントの変更またはメンテナンスのために、成形システム100の動作が中断されるまで繰り返される。
いくつかの実施形態において、コンポーネントは洗浄プロセスを施され得る。たとえば容器124は、原料を成型ステーションに移送した後に洗浄され得る。たとえば洗浄は、容器を加熱して原料の残留物を溶解および排出することによって、容器124内で原料を削り取ったりまたは他の機械的撹拌を行うことによって、または流動床浴、熱分解、またはドライアイスブラスト洗浄によって、行い得る。洗浄は、バッファリングエリアまたは個別の洗浄エリアで実施し得る。
成形システム100の動作期間中、プロセスシーケンスは変化し得、その結果、成形システム100は、複数タイプの成形物品を含む不均一な生産物を生産する。複数タイプの成形物品を含む生産物は、1つ以上の製造注文に対応し得る。つまり、第1注文は、第1タイプのコンテナーを第1数量だけ生産することを求め得る一方、第2注文は、第2タイプのコンテナーを第2量だけ生産することを求め得る。2つの注文は、ここで記載のシステムおよび方法に従って同時に実現され得る。注文(「ロット」とも呼ばれる)は、単一の成形物品の注文のように小さくあり得る。
いくつかの構成において、成形システム100は、所定の部品タイプを生産するために単一のプロセス経路が使用可能であるように構成される。つまり、所定のサイズ、形状、および材料タイプを備えるコンテナーは、分注セル102、成型セル104、106、および調整セル108の各々において、ステーションの固有の組み合わせによって生産され得る。他の例において、成形システム100は、同一タイプの部品を生産するため、複数のプロセス経路が使用可能であるように構成され得る。たとえば、単一の分注ステーション102は、特定の材料タイプおよび色からなる原料を分注し得る。その原料は、成型セル104の2つのステーション、コンディショナーセル108の2つのステーション、および成型セル106の2つのステーションに提供され得る。つまり、単一の分注ステーションは、プレ成型ステーション、調整ステーション、および最終成型ステーション、の2つの平行するセットに対応し、それらセットに供給し得る。成型セル104、調整セル108、および成型セル106のステーションの比率は、1:1である必要はない。むしろ比率は、たとえば各動作に必要な時間の長さに基づいて、異なり得る。たとえばセル104での射出成形プロセスが、セル108での調整プロセスまたはセル106でのブロー成形プロセスの2倍の時間がかかる場合、セル106の2倍の数のステーションが、特定タイプの部品を生産するために設けられ得る。
前述のように搬送サブシステム110は、ガイド、すなわちトラック144を含み、そのトラックに沿って容器124およびワークピースが移動する。代替としてまたは追加として、他のタイプのガイドが使用され得る。たとえば搬送サブシステム110は、ベルトコンベヤーなどの1つ以上のコンベヤーを含み得る。代替としてまたは追加として、搬送サブシステム110は、1つ以上のロボットデバイスを含み得る。たとえば、そのようなロボットデバイスは、好適なエンドエフェクタを持つ多軸ロボットであり得、セル102、104、106、108のステーション間で容器124またはワークピースを移送するように動作可能であり得る。そのような実施形態において、プロセス経路はステーションによって画定され得、そのステーションを通してワークピースは処理され得る。
前述のように、分注セル102のステーションは、複数用量の原材料を容器124中に分注してワークピースを画定する。材料の各用量の量は、単一のプリフォームワークピース101’および単一の最終形状のワークピース101’’中の材料の量に相当する。他の実施形態において、分注セル102のステーションによって分注される原料の複数用量は変化し得る。たとえば複数用量は、単一のプリフォームワークピース101’または単一の最終形状のワークピース101’’中に、任意の複数の材料の量を含み得る。そのような実施形態において、単一の容器124中の原材料は、成型ステーション106で複数の注入サイクルを供給し得る。2つのプリフォームワークピース101’に十分な原料を含む容器124について、原料の半分は、2サイクルの各々について成型ステーション106-1、106-2、...106-nの金型の中に注入され得る。代替としてまたは追加として、1つ以上の成型ステーションは、複数のプリフォームを同時に生産するため、複数の成形キャビティが付属する金型200を備え得る。他の実施形態において、原料用量は、1つ以上の部品を成形するために必要な材料の量よりわずかに多くあり得る。言い換えると、材料の少しの余剰は、容器124に分注され得、その結果、残りの材料は、成型セル104のステーションへの移送の後、容器の中に残る。残りの材料は、次の容器の充填のため容器の中に残り得るか、または容器から洗浄され得る。
他の実施形態において、分注セル102のステーションは、単一のプリフォームワークピース101’または最終形状のワークピース101’’を形成するために必要とされる量より小量の複数用量の材料を分注し得る。たとえば容器124は、分注セル102の複数のステーションから複数用量の様々な材料を受容し得、その結果、容器124は、同時に複数タイプの材料を保持する。容器124は次に、成型セルのステーションに搬送されて、多層構造などの複合材構造の成形ワークピースを形成し得る。
いくつかの実施形態において、容器124は成型セル104、106のステーションに順次送り出され得、その結果、複数の容器124からの原料用量は、単一の成形物品に寄与する。たとえば複合材構造品は、成形に先立って第1容器124から第1材料を注入し、第2容器124から第2材料を注入することで形成され得る。
ここに開示された装置および方法は、比較的柔軟な再構成を可能にし得る。分注セル102、成型セル104および成型セル106の各ステーションは、押出機のバレル114およびスクリュー116などのコンポーネントの取り外しおよび交換によって再構成され得るか、あるいは金型200または金型500は、ステーションから容易に取り外し、異なるバレル、およびスクリュー、または金型と交換し得る。調整セル108のステーションは、コンポーネントの取り外しおよび交換によって、または所望の熱プロファイルに基づいて制御を調整することによって再構成され得る。
いくつかの実施形態において、ステーションの再構成は、システム100の動作の中断なしに行われ得る。たとえば押出機112は、分注セル102の他のステーションが原料を分注し続けている間に取り外し得る。同様に、金型200または金型500は、他のセルの動作中に取り外し、交換し得、調整ステートメントの再構成(たとえば再プログラミングの物理的調整)は、他の調整ステーションが動作し続けている間に行い得る。
このように、ここに開示された装置および方法は、生産の柔軟性を提供し得、その生産において、分注セル102と、成型セル104と、調整セル108と、成型セル106と、を通る複数のプロセス経路は、多くの異なるタイプの物品の同時生産を可能にする。さらに、いくつかのセルのまたはすべてのセルのステーションは、生産を中断することなく変更または再構成され得、それは、操業運転中に生産される物品の多様性をさらに増加させる。
本発明またはその実施形態の要素を紹介した場合、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は、1つ以上の要素があることを意味するよう意図される。「含む(comprising)」、「含む(including)」、および「備える(having)」という用語は包括的であることを意図し、リストされた要素以外の追加要素があり得ることを意味する。
任意のバリエーションを含む「含む(comprise)」という用語は、制限のないことを意図し、特に正反の指摘がない限り、「含むが、それに限らない」ということを意味する。
最後のアイテムの前に「または(or)」が付いた可能性のセットまたはアイテムのリストが指定された場合、リストされたアイテムのうちいずれか1つのアイテム、またはリストされたアイテムの任意の好適な2つ以上のアイテムの組み合わせが、選択および使用され得る。
前述の実施形態は、単に例証であるよう意図されている。変更、たとえば部品の形状、編成、動作の詳細および順序の変更が可能である。ここに詳述された例は、本発明を限定しようとする意図ではない。むしろ本発明は、以下の特許請求の範囲によって画定される。