JP7215882B2 - パターン検査装置及びパターン検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パターン検査装置及びパターン検査方法に関する。例えば、半導体製造に用いる試料となる物体のパターン欠陥を検査するパターン検査技術に関し、半導体素子や液晶ディスプレイ(LCD)を製作するときに使用されるフォトマスク、ウェハ、あるいは液晶基板などの極めて小さなパターンの欠陥を検査する方法に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。これらの半導体素子は、回路パターンが形成された原画パターン(マスク或いはレチクルともいう。以下、マスクと総称する)を用いて、いわゆるステッパと呼ばれる縮小投影露光装置でウェハ上にパターンを露光転写して回路形成することにより製造される。よって、かかる微細な回路パターンをウェハに転写するためのマスクの製造には、微細な回路パターンを描画することができる電子ビームを用いたパターン描画装置を用いる。かかるパターン描画装置を用いてウェハに直接パターン回路を描画することもある。或いは、電子ビーム以外にもレーザビームを用いて描画するレーザビーム描画装置の開発が試みられている。
そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになろうとしている。歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
検査手法としては、拡大光学系を用いてリソグラフィマスク等の試料上に形成されているパターンを所定の倍率で撮像した光学画像と、設計データ、あるいは試料上の同一パターンを撮像した光学画像と比較することにより検査を行う方法が知られている。例えば、パターン検査方法として、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した光学画像データ同士を比較する「die to die(ダイ-ダイ)検査」や、パターン設計されたCADデータをマスクにパターンを描画する時に描画装置が入力するための装置入力フォーマットに変換した描画データ(設計データ)を検査装置に入力して、これをベースに設計画像(参照画像)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる光学画像とを比較する「die to database(ダイ-データベース)検査」がある。かかる検査装置における検査方法では、試料はステージ上に載置され、ステージが動くことによって光束が試料上を走査し、検査が行われる。試料には、光源及び照明光学系によって光束が照射される。試料を透過あるいは反射した光は光学系を介して、センサ上に結像される。センサで撮像された画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、許容内に入らない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
ここで、上述したダイ-ダイ(DD)検査とダイ-データベース(DB)検査は、独立して動作する。そのため、1枚の基板を検査するにあたって、上述したダイ-ダイ検査を行いたい領域とダイ-データベース検査を行いたい領域とが混在する場合、わざわざ2回検査を実施する必要があった。そのため、両検査を行う場合、2度のスキャン動作と2度のセットアップ動作とが必要となり、検査時間が長期化してしまうといった問題があった。
ここで、ダイ-ダイ検査とダイ-データベース検査との両方ができる複数の検査比較部を配置して、1回の撮像で得られた画像データに対して、同じ検査比較部内で、まずはダイ-データベース検査を行う。そして、欠陥が無いと判断された場合にかかる画像データはokであると判断される。そして、同じ検査比較部内で、okとなった画像データと他の画像データとの間でダイ-ダイ検査を行う。欠陥があると判定された場合にかかる他の画像データに欠陥があると判断されるといった技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、かかる技術は、ダイ-ダイ検査に使用可能なマスターとなるダイの画像データをダイ-データベース検査で探しているにすぎない。
特開2005-134347号公報
そこで、本発明の一態様は、ダイ-ダイ検査を行いたい領域とダイ-データベース検査を行いたい領域とが混在する場合があっても、検査処理を効率的に進めることが可能な検査装置および方法を提供する。
本発明の一態様のパターン検査装置は、
複数の図形パターンが形成された基板からストライプ領域単位で光学画像データを取得する光学画像取得機構と、
光学画像データ同士を比較するダイ-ダイ検査処理と、光学画像データと設計パターンデータから作成される参照画像データとを比較するダイ-データベース検査処理と、の一方の処理を行う、並列処理が可能な複数の比較部と、
ストライプ領域毎に、複数の比較部のうちストライプ領域毎に可変に設定される数の比較部にそれぞれ当該ストライプ領域の光学画像データを出力し、光学画像データの出力先の各比較部に対してダイ-ダイ検査処理若しくはダイ-データベース検査処理を行うように制御する検査制御部と、
を備え
各比較部は、前記処理が終了すると完了通知を出力し、
前記検査制御部は、
ストライプ領域毎に、各比較部から出力される完了通知に基づいて、当該ストライプ領域内で対象ストライプ領域に対して可変に設定される数以上の空き比較部が存在するかどうかを判定し、
ストライプ領域毎に、前記数以上の空き比較部が存在する場合に、前記数の空き比較部に対して、実施する検査の検査モードの識別情報が付加された検査を指示する指示コマンドを出力し、
前記指示コマンドが出力された空き比較部は、前記指示コマンドを入力するも対象ストライプ領域のデータの入力が無い場合に、比較処理を行わずに前記完了通知を前記検査制御部に出力する、
ことを特徴とする。
また、領域毎に、当該領域内でダイ-ダイ検査処理を行う部分とダイ-データベース検査処理を行う部分との面積比率を演算する面積比率演算部をさらに備え、
検査制御部は、面積比率に応じて光学画像データの出力先となるダイ-ダイ検査処理を行う比較部の数とダイ-データベース検査処理を行う比較部の数とを可変に制御すると好適である。
また、領域毎に、当該領域の設計パターンデータのデータサイズを演算するデータサイズ演算部と、
データサイズとデータ量閾値とのデータ量比率を演算するデータ量比率演算部と、
をさらに備え、
検査制御部は、領域毎に、データ量比率に応じて、ダイ-データベース検査処理を行う比較部の数を可変に制御すると好適である。
或いは、領域毎に、当該領域の設計パターンデータを用いて、当該領域の参照画像作成の困難度を演算する困難度演算部と、
困難度と困難度閾値との困難度比率を演算する困難度比率演算部と、
をさらに備え、
検査制御部は、領域毎に、困難度比率に応じて、ダイ-データベース検査処理を行う比較部の数を可変に制御するように構成しても好適である。
本発明の一態様のパターン検査方法は、
複数の図形パターンが形成された基板からストライプ領域単位で光学画像データを取得する工程と、
ストライプ領域毎に、光学画像データ同士を比較するダイ-ダイ検査処理と、光学画像データと設計パターンデータから作成される参照画像データとを比較するダイ-データベース検査処理と、の一方の処理を行う、並列処理が可能な複数の比較部のうちストライプ領域毎に可変に設定される数の比較部にそれぞれ当該ストライプ領域の光学画像データを出力する工程と、
光学画像データの出力先の各比較部により、当該ストライプ領域の光学画像データに対してダイ-ダイ検査処理若しくはダイ-データベース検査処理を行い、結果を出力する工程と、
各比較部において前記処理が終了した場合に完了通知を出力する工程と、
ストライプ領域毎に、各比較部から出力される完了通知に基づいて、当該ストライプ領域内で対象ストライプ領域に対して可変に設定される数以上の空き比較部が存在するかどうかを判定する工程と、
ストライプ領域毎に、前記数以上の空き比較部が存在する場合に、前記数の空き比較部に対して、実施する検査の検査モードの識別情報が付加された検査を指示する指示コマンドを出力する工程と、
前記指示コマンドが出力された空き比較部において、前記指示コマンドを入力するも対象ストライプ領域のデータの入力が無い場合に、比較処理を行わずに前記完了通知を出力する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ダイ-ダイ検査を行いたい領域とダイ-データベース検査を行いたい領域とが混在する場合があっても、検査処理を効率的に進めることができる。
実施の形態1におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。 実施の形態1における検査領域を説明するための概念図である。 実施の形態1における検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1における系統データ演算回路の内部構成の一例を示す図である。 実施の形態1におけるダイ-ダイ(DD)領域/ダイ-データベース(DB)領域との一例を示す図である。 実施の形態1におけるデータ量の違いによる領域分割数を説明するための図である。 実施の形態1における図形数の違いによる領域分割数を説明するための図である。 実施の形態1におけるパターン密度の違いによる領域分割数を説明するための図である。 実施の形態1におけるパターン線幅の違いによる領域分割数を説明するための図である。 実施の形態1における割当回路の内部構成の一例を示す図である。 実施の形態1における割当て処理工程の内部工程の一例を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるフィルタ処理を説明するための図である。 実施の形態1における各比較回路の内部構成を示す図である。 実施の形態1における割当て領域と検査時間との関係の一例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。図1において、検査対象基板、例えばマスクに形成されたパターンの欠陥を検査する検査装置100は、光学画像取得機構150、及び制御系回路160を備えている。
光学画像取得機構150は、光源103、照明光学系170、移動可能に配置されたXYθテーブル102、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105(センサの一例)、センサ回路106、ストライプパターンメモリ123、レーザ測長システム122、及びオートローダ130を有している。XYθテーブル102上には、オートローダ130から搬送された基板101が配置されている。基板101として、例えば、ウェハ等の半導体基板にパターンを転写する露光用のフォトマスクが含まれる。また、このフォトマスクには、検査対象となる複数の図形パターンが形成されている。基板101は、例えば、パターン形成面を下側に向けてXYθテーブル102に配置される。
制御系回路160では、検査装置100全体を制御する制御計算機110が、バス120を介して、位置回路107、複数の比較回路108(108a~108n)、複数の参照画像作成回路112(112a~112m)、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、結合回路140、系統データ演算回路142、割当回路144、磁気ディスク装置109、グラフィックユーザインターフェース(GUI)回路111、磁気テープ装置115、フレシキブルディスク装置(FD)116、CRT117、パターンモニタ118、及びプリンタ119に接続されている。また、センサ回路106は、ストライプパターンメモリ123に接続され、ストライプパターンメモリ123は、複数の比較回路108a~108nに接続されている。また、XYθテーブル102は、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータにより駆動される。XYθテーブル102は、ステージの一例となる。
なお、位置回路107、複数の比較回路108(108a~108n)、複数の参照画像作成回路112(112a~112m)、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、結合回路140、系統データ演算回路142、及び割当回路144といった一連の「~回路」は、処理回路を有する。かかる処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。例えば、位置回路107、複数の比較回路108(108a~108n)、複数の参照画像作成回路112(112a~112m)、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、結合回路140、系統データ演算回路142、及び割当回路144といった一連の「~回路」は、制御計算機110によって構成され、実行されても良い。プロセッサ等を実行させるプログラムは、磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、FD116、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録されればよい。
複数の比較回路108a~108nは、DD検査用と、DB検査用とのいずれか一方を行うように予め区別しておいても良い。或いは、特に、区別せず、どちらの処理でも対応可能に構成しても良い。なお、n,mは、2以上の整数、例えば、10程度が好適である。
検査装置100では、光源103、XYθテーブル102、照明光学系170、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105、及びセンサ回路106により高倍率の検査光学系が構成されている。また、XYθテーブル102は、制御計算機110の制御の下にテーブル制御回路114により駆動される。X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X-Y-θ)モータの様な駆動系によって移動可能となっている。これらの、Xモータ、Yモータ、θモータは、例えばステップモータを用いることができる。XYθテーブル102は、XYθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能である。そして、XYθテーブル102上に配置された基板101の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に供給される。また、オートローダ130からXYθテーブル102への基板101の搬送、及びXYθテーブル102からオートローダ130への基板101の搬送処理は、オートローダ制御回路113によって制御される。
被検査基板101のパターン形成の基となる描画データ(設計データ)が検査装置100の外部から入力され、磁気ディスク装置109に格納される。描画データには、複数の図形パターンが定義され、各図形パターンは、通常、複数の要素図形の組合せにより構成される。なお、1つの図形で構成される図形パターンがあっても構わない。被検査基板101上には、かかる描画データに定義された各図形パターンに基づいて、それぞれ対応するパターンが形成されている。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成部分について記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
図2は、実施の形態1における検査領域を説明するための概念図である。基板101の検査領域10(検査領域全体)は、図2に示すように、例えばY方向に向かって、スキャン幅Wの短冊状の複数の検査ストライプ20に仮想的に分割される。そして、検査装置100では、検査ストライプ20毎に画像(ストライプ領域画像)を取得していく。検査ストライプ20の各々に対して、レーザ光を用いて、当該ストライプ領域の長手方向(X方向)に向かって当該ストライプ領域内に配置される図形パターンの画像を撮像する。なお、画像の取りこぼしを防ぐために、複数の検査ストライプ20は、隣接する検査ストライプ20同士間が所定のマージン幅でオーバーラップするように設定されると好適である。
XYθテーブル102の移動によってフォトダイオードアレイ105が相対的にX方向に連続移動しながら光学画像が取得される。フォトダイオードアレイ105では、図2に示されるようなスキャン幅Wの光学画像を連続的に撮像する。言い換えれば、センサの一例となるフォトダイオードアレイ105は、XYθテーブル102(ステージ)と相対移動しながら、検査光を用いて基板101に形成された図形パターンの光学画像を撮像する。実施の形態1では、1つの検査ストライプ20における光学画像を撮像した後、Y方向に次の検査ストライプ20の位置まで移動して今度は逆方向に移動しながら同様にスキャン幅Wの光学画像を連続的に撮像する。すなわち、往路と復路で逆方向に向かうフォワード(FWD)-バックフォワード(BWD)の方向で撮像を繰り返す。
また、実際の検査にあたって、各検査ストライプ20のストライプ領域画像は、図2に示すように、例えば、スキャン幅の1/2のサイズの矩形の複数のフレーム画像30に分割される。そして、フレーム画像30毎に検査を行っていく。各検査ストライプ20のストライプ領域がかかるフレーム画像30のサイズに分割された領域がフレーム領域となる。言い換えれば、各検査ストライプ20のストライプ領域が、図2に示すように、例えば、スキャン幅の1/2のサイズの矩形の複数のフレーム領域に分割される。例えば、512×512画素のサイズに分割される。よって、フレーム画像30と比較される参照画像も同様にフレーム領域毎に作成されることになる。なお、複数のフレーム画像30は、画像の取りこぼしを防ぐために、隣接するフレーム画像30同士間が所定のマージン幅でオーバーラップするように設定されると好適である。
ここで、撮像の方向は、フォワード(FWD)-バックフォワード(BWD)の繰り返しに限るものではない。一方の方向から撮像してもよい。例えば、FWD-FWDの繰り返しでもよい。或いは、BWD-BWDの繰り返しでもよい。
図3は、実施の形態1における検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。図3において、実施の形態1における検査方法は、ダイ-ダイ(DD)領域/ダイ-データベース(DB)領域判定工程(S102)と、面積比率演算工程(S104)と、データ量比率演算工程(S106)と、領域分割工程(S107)と、系統数決定工程(S108)と、割当て処理工程(S110)と、ストライプ画像取得工程(S120)と、参照画像作成工程(S130)と、並列する複数の検査工程(S140a~S140d)と、結合工程(S160)と、いう一連の工程を実施する。各検査工程(S140a~S140d)は、内部工程として、モード判定工程(S202)と、領域判定工程(S204)と、フレーム画像作成工程(S206)と、位置合わせ工程(S208)と、比較処理工程(S210)と、いう一連の工程を実施する。図3の例では、2つの検査工程(S140a,140b)においてDD検査を実施する場合を示し、2つの検査工程(S140c,140d)においてDB検査を実施する場合を示している。
図4は、実施の形態1における系統データ演算回路の内部構成の一例を示す図である。図4において、系統データ演算回路142内には、ダイ-ダイ(DD)領域/ダイ-データベース(DB)領域判定部41と、面積比率演算部42と、データサイズ演算部43と、データ量比率演算部44と、領域分割部45、系統数決定部46、困難度演算部47、及び困難度比率演算部48が配置される。データサイズ演算部43及びデータ量比率演算部44の組と、困難度演算部47及び困難度比率演算部48の組とは、一方が省略されても構わない。DD領域/DB領域判定部41と、面積比率演算部42と、データサイズ演算部43と、データ量比率演算部44と、領域分割部45、系統数決定部46、困難度演算部47、及び困難度比率演算部48といった一連の「~部」は、処理回路を有する。かかる処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「~回路」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。DD領域/DB領域判定部41と、面積比率演算部42と、データサイズ演算部43と、データ量比率演算部44と、領域分割部45、系統数決定部46、困難度演算部47、及び困難度比率演算部48に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。
図5は、実施の形態1におけるダイ-ダイ(DD)領域/ダイ-データベース(DB)領域との一例を示す図である。上述したように、1枚の基板101を検査するにあたって、ダイ-ダイ(DD)検査を行いたい領域とダイ-データベース(DB)検査を行いたい領域とが混在する場合がある。図5の例では、基板101の検査領域10中、右半面の中央部から上方の部分を、DD検査を行いたい領域として示し、その他の部分を、DB検査を行いたい領域として示している。例えば、ラインアンドスペースパターン等の繰り返しパターンが形成される領域については、DD検査が望ましい。その他にも、同じパターンレイアウトが配置される2つの領域間ではDD検査が望ましい。また、繰り返さない個別パターンが配置される領域ではDB検査が望ましい。図5の例では、DD検査を行いたい領域の左半分をダイ1、右半分をダイ2として示している。一方、検査ストライプ20は、DD検査を行いたい領域とDB検査を行いたい領域とに関わらず、基板101の検査領域10が短冊状に分割されて設定される。そのため、各検査ストライプ20内には、DD検査を行いたい領域とDB検査を行いたい領域との一方だけが存在する場合、或いは両方が混在する場合がある。さらに、検査ストライプ20間において、DD検査を行いたい領域とDB検査を行いたい領域との位置やサイズがまちまちになり得る。そこで、実施の形態1では、DD検査を行いたい領域についてはDD検査を行い、DB検査を行いたい領域についてはDB検査を行う。そのために、まず、ユーザにGUI回路111からDD検査を行いたい領域(DD領域)とDB検査を行いたい領域(DB領域)とを入力させ、かかるDD領域/DB領域情報を磁気ディスク装置109等に登録しておく。
DD領域/DB領域判定工程(S102)として、DD領域/DB領域判定部41は、検査ストライプ20(領域)毎に、当該検査ストライプ20内でダイ-ダイ(DD)検査処理を行う領域部分とダイ-データベース(DB)検査処理を行う領域部分とを判定する。具体的には、以下のように動作する。DD領域/DB領域判定部41は、磁気ディスク装置109に格納されたDD領域/DB領域情報を読み出し、検査ストライプ20毎に、検査ストライプ20内についてDD領域とDB領域とを判定する。図5の例では、例えば、検査ストライプ20aについては、すべての領域がDB領域に判定される。一方、例えば、検査ストライプ20bについては、左半分の領域がDB領域21a、右半分の領域がDD領域21bに判定される。DD領域21b内に形成されるパターンが単純な繰り返しパターンではない場合には、同じパターンレイアウトが配置される2つの領域が予め指定(登録)されていれば、DD領域/DB領域判定部41は、DD領域21b内をさらに2つの領域に分けて判定すればよい。
面積比率演算工程(S104)として、面積比率演算部42は、検査ストライプ20(領域)毎に、当該検査ストライプ20内でダイ-ダイ(DD)検査処理を行う部分とダイ-データベース(DB)検査処理を行う部分との面積比率を演算する。図5の例では、検査ストライプ20aについては、DD領域が0%(或いは0)、DB領域が100%(或いは1)と演算されることになる。或いは、DD領域/DB領域=0と演算されることになる。検査ストライプ20bについては、DD領域が50%(或いは0.5)、DB領域が50%(或いは0.5)と演算されることになる。或いは、DD領域/DB領域=0.5と演算されることになる。
DD領域21bとDB領域21aとが混在する検査ストライプ20において、DD領域21bでは、ダイ1とダイ2との間で比較するため、検査に必要な領域はさらに1/2程度になる。よって、同じサイズのDB領域21aをDB検査するよりも処理が速く終了する。言い換えれば、DB領域21aのDB検査は、DD領域21bのDD検査に比べて処理時間が長くなってしまう。例えば、DD領域21bとDB領域21aとの面積比が1:1の場合、DB検査は、DD検査に比べて例えば2倍の時間がかかってしまう。後述するように、実施の形態1では、DD検査を行う比較回路108と、DB検査を行う比較回路108とを並列に実行させる。そのため、一方の比較回路だけ早く処理が終了しても、他方の比較回路の処理が終了するまで、対象となる検査ストライプ20の検査は終了しない。そのため、せっかく早く処理が終了した一方の比較回路は、他方の比較回路での処理が終了するまで待機状態となってしまい非効率である。そのため、上述したように、DD領域21bとDB領域21aとの面積比率を演算することで、DD検査とDB検査の一方が他方になるべく処理が遅れないように1つの比較回路で処理する検査ストライプ20内の領域を調整できる。図5の例では、DB領域21aをDB領域21-1aとDB領域21-2aとに分割する。
DB検査に時間がかかる他の要因として、設計パターンデータから参照画像を作成するための時間が長くかかることが挙げられる。DB検査では、スキャン動作による対象となる検査ストライプ20の光学画像を取得するまでの間に、対象となる検査ストライプ20の参照画像を作成する必要がある。参照画像の作成が光学画像の取得に対して遅れれば、その間、検査処理を待機することになってしまう。そこで、参照画像作成の遅れを生じさせないように、以下の演算を行う。
データ量比率演算工程(S106)として、データサイズ演算部43は、検査ストライプ20毎に、当該検査ストライプ20の設計パターンデータのデータサイズを演算する。具体的には、データサイズ演算部43は、磁気ディスク装置109から描画データを読み出し、対象となる検査ストライプ20のDB領域21a内に配置される図形パターンのパターンデータのデータサイズを演算する。そして、次に、データ量比率演算部44は、検査ストライプ20毎に、データサイズとデータ量閾値Th’とのデータ量比率を演算する。データ量閾値Th’は所望の値を予め設定しておけばよい。例えば、検査ストライプ20のスキャン時間内に画像展開できるデータ量に設定すると好適である。
図6は、実施の形態1におけるデータ量の違いによる領域分割数を説明するための図である。図6において、DB領域21aに配置される図形パターンのデータ量がデータ量閾値Th’に対して小さい場合には、DB領域21a全体の参照画像を1つの参照画像作成回路112で作成すれば足りる。これに対して、DB領域21aに配置される図形パターンのデータ量がデータ量閾値Th’よりも大きい場合には、DB領域21aをDB領域21-1aとDB領域21-2aの2つの領域に分割して、2つの参照画像作成回路112で並列処理しないと間に合わなくなる場合も起こり得る。そのため、上述したように、データサイズの比率を演算することで、参照画像作成の遅れを生じさせないように調整できる。
ここで、データ量比率演算工程(S106)の代わりに、困難度比率演算工程(図示せず)を実施しても好適である。言い換えれば、DB領域21a内の設計パターンデータのデータサイズの比率を演算する代わりに、困難度の比率を演算しても好適である。かかる場合、困難度演算部46は、検査ストライプ20毎に、当該検査ストライプ20の設計パターンデータを用いて、当該検査ストライプ20の参照画像作成の困難度を演算する。困難度の指標として、DB領域21a内の図形数、パターン密度、或いはパターン線幅を用いると好適である。図形数が多いと参照画像を作成するための画像展開に時間がかかる。同様に、パターン密度が大きいと参照画像を作成するための画像展開に時間がかかる。また、パターン線幅が細いと参照画像を作成するための画像展開に時間がかかる。そして、次に、困難度比率演算部48は、検査ストライプ20毎に、困難度と困難度閾値との困難度比率を演算する。
図7は、実施の形態1における図形数の違いによる領域分割数を説明するための図である。図7において、DB領域21aに配置される図形パターンの図形数(困難度の一例)が図形数閾値Th”1(困難度閾値の一例)に対して小さい場合には、DB領域21a全体の参照画像を1つの参照画像作成回路112で作成すれば足りる。これに対して、DB領域21aに配置される図形パターンの図形数が図形数閾値Th”1よりも大きい場合には、DB領域21aをDB領域21-1aとDB領域21-2aの2つの領域に分割して、2つの参照画像作成回路112で並列処理しないと間に合わなくなる場合も起こり得る。そのため、上述したように、困難度比率を演算することで、参照画像作成の遅れを生じさせないように調整できる。図形数閾値Th”1は所望の値を予め設定しておけばよい。例えば、検査ストライプ20のスキャン時間内に画像展開できる図形数に設定すると好適である。
図8は、実施の形態1におけるパターン密度の違いによる領域分割数を説明するための図である。図8において、DB領域21aに配置される図形パターンのパターン密度(困難度の一例)がパターン密度閾値Th”2(困難度閾値の他の一例)に対して小さい場合には、DB領域21a全体の参照画像を1つの参照画像作成回路112で作成すれば足りる。これに対して、DB領域21aに配置される図形パターンのパターン密度がパターン密度閾値Th”2よりも大きい場合には、DB領域21aをDB領域21-1aとDB領域21-2aの2つの領域に分割して、2つの参照画像作成回路112で並列処理しないと間に合わなくなる場合も起こり得る。そのため、上述したように、困難度比率を演算することで、参照画像作成の遅れを生じさせないように調整できる。パターン密度閾値Th”2は所望の値を予め設定しておけばよい。例えば、検査ストライプ20のスキャン時間内に画像展開できるパターン密度に設定すると好適である。
図9は、実施の形態1におけるパターン線幅の違いによる領域分割数を説明するための図である。図9において、DB領域21aに配置される図形パターンのパターン線幅(困難度の一例)がパターン線幅閾値Th”3(困難度閾値の他の一例)に対して広い(大きい)場合には、DB領域21a全体の参照画像を1つの参照画像作成回路112で作成すれば足りる。これに対して、DB領域21aに配置される図形パターンのパターン線幅がパターン線幅閾値Th”3よりも狭い(小さい)場合には、DB領域21aをDB領域21-1aとDB領域21-2aの2つの領域に分割して、2つの参照画像作成回路112で並列処理しないと間に合わなくなる場合も起こり得る。そのため、上述したように、困難度比率を演算することで、参照画像作成の遅れを生じさせないように調整できる。パターン線幅閾値Th”3は所望の値を予め設定しておけばよい。例えば、検査ストライプ20のスキャン時間内に画像展開できるパターン線幅に設定すると好適である。
領域分割工程(S107)として、領域分割部45は、DD領域とDB領域の面積比率に応じて、検査処理時間が長くかかる方の領域(例えば、DB領域21a)を複数の小領域(例えば、DB領域21-1a,DB領域21-2a)に分割する。また、領域分割部45は、DB領域21aについて、上述したデータ量比率或いは困難度比率に応じて、複数の小領域21-1a,21-2aに分割する。
例えば、DD領域/DB領域(面積比率)=1(すべてDD領域21b)であれば、1領域のまま分割しない。すべてDD領域21bなのでデータ量比率(若しくは困難度比率)は存在しない。或いはゼロとなる。
例えば、DD領域/DB領域(面積比率)=0.7であれば、DD領域21bとDB領域21aはそのまま1つの領域ずつに維持するように仮決定する。さらに、データ量比率(若しくは困難度比率)が1以下であれば、1領域ずつのまま分割しない。かかる場合、対象検査ストライプ20は、合計2領域となる。データ量比率(若しくは困難度比率)が1より大きく2以下であれば、DB領域21aを2領域に分割する。かかる場合、対象検査ストライプ20は、合計3領域となる。データ量比率(若しくは困難度比率)が2よりも大きい場合であれば、DB領域21aを3領域に分割する。かかる場合、対象検査ストライプ20は、合計4領域となる。
例えば、DD領域/DB領域(面積比率)=0.5であれば、DD領域21bはそのまま1つの領域に維持し、DB領域21aを2つの小領域に仮決定する。さらに、データ量比率(若しくは困難度比率)が2以下であれば、そのままDD領域21bに1領域、DB領域21aを2領域に分割する。かかる場合、対象検査ストライプ20は、合計3領域となる。データ量比率(若しくは困難度比率)が2よりも大きい場合であれば、DD領域21bに1領域、DB領域21aを3領域に分割する。かかる場合、対象検査ストライプ20は、合計4領域となる。
例えば、DD領域/DB領域(面積比率)=0(すべてDB領域21a)であれば、DB領域21aを1領域と仮決定する。さらに、データ量比率(若しくは困難度比率)が1以下であれば、1領域のまま分割しない。データ量比率(若しくは困難度比率)が1以下であれば、1領域のまま分割しない。データ量比率(若しくは困難度比率)が1より大きく2以下であれば、DB領域21aを2領域に分割する。かかる場合、対象検査ストライプ20は、合計3領域となる。データ量比率(若しくは困難度比率)が2よりも大きい場合であれば、DB領域21aを3領域に分割する。かかる場合、対象検査ストライプ20は、合計4領域となる。
系統数決定工程(S108)として、系統数決定部46は、検査ストライプ20毎に、面積比率に応じて光学画像データの出力先となるDD検査処理を行う比較回路108の数とDB検査処理を行う比較回路108の数とを可変に決定する。同様に、系統数決定部46は、検査ストライプ20毎に、データ量比率若しくは困難度比率に応じて光学画像データの出力先となるDB検査処理を行う比較回路108の数とを可変に決定する。具体的には、系統数決定部46は、領域分割工程(S107)の結果、得られた領域数に系統数を決定することになる。
例えば、DD領域/DB領域(面積比率)=0.5、さらに、データ量比率(若しくは困難度比率)が2以下であれば、DD検査に1系統、DB検査に2系統と決定する。データ量比率(若しくは困難度比率)が2よりも大きい場合であれば、DD検査に1系統、DB検査に3系統と決定する。
例えば、DD領域/DB領域(面積比率)=0(すべてDB領域21a)で、データ量比率(若しくは困難度比率)が1以下であれば、DD検査に0系統、DB検査に1系統と仮決定する。データ量比率(若しくは困難度比率)が1より大きく2以下であれば、DD検査に0系統、DB検査に2系統と決定する。データ量比率(若しくは困難度比率)が2よりも大きい場合であれば、DD検査に0系統、DB検査に3系統と決定する。
割当て処理工程(S110)として、割当回路144(検査制御部)は、複数の検査ストライプ20の検査ストライプ20毎に、複数の比較回路108のうち検査ストライプ20毎に可変に設定される数の比較回路108にそれぞれ当該検査ストライプ20の光学画像データを出力し、光学画像データの出力先の各比較回路108に対してDD検査処理若しくはDB検査処理を行うように指示する。割当回路144は、検査ストライプ20毎に、上述した面積比率に応じて光学画像データの出力先となるDD検査処理を行う比較回路108の数とDB検査処理を行う比較回路108の数とを可変に制御する。また、割当回路144は、検査ストライプ20毎に、上述したデータ量比率に応じて、DB検査処理を行う比較回路108の数を可変に制御する。或いは、割当回路144は、検査ストライプ20毎に、上述した困難度比率に応じて、DB検査処理を行う比較回路108の数を可変に制御する。以下、具体的な動作を説明する。また、以下に説明する割当回路144の処理内容は、制御計算機110が実施しても好適である。
図10は、実施の形態1における割当回路の内部構成の一例を示す図である。図10において、割当回路144内には、判定部50、指示部52、判定部54、割当処理部56、及び判定部58が配置される。判定部50、指示部52、判定部54、割当処理部56、及び判定部58といった一連の「~部」は、処理回路を有する。かかる処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「~回路」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。判定部50、指示部52、判定部54、割当処理部56、及び判定部58に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。
図11は、実施の形態1における割当て処理工程の内部工程の一例を示すフローチャート図である。図11において、割当て処理工程(S110)は、内部工程として、空き比較回路数判定工程(S10)と、スキャン及び参照画像作成指示工程(S12)と、DD/DB判定工程(S14)と、割当処理工程(S16)と、割当処理工程(S18)と、スライプ処理判定工程(S20)と、いう一連の工程を実施する。
空き比較回路数判定工程(S10)として、判定部50は、検査ストライプ20毎に、面積比率、データ量比率、或いは困難度比率に応じて対象検査ストライプ20に対して可変に決定された系統数a以上の空き比較回路108が存在するかどうかを判定する。各比較回路108からは、処理が終了すると完了通知が割当回路144に出力される。かかる完了通知により、どの比較回路が空いている(処理待ち)であるかを判定できる。決定された系統数a以上の空き比較回路108が存在しない場合には、決定された系統数a以上の比較回路108の処理が空くまで待機する。
スキャン及び参照画像作成指示工程(S12)として、指示部52は、対象となる検査ストライプ20に対して決定された系統数a以上の空き比較回路108が存在する場合に、制御計算機110を介して次の検査ストライプ20のスキャンを光学画像取得機構150に指示する。後述するように、光学画像取得機構150は、指示に沿って次の検査ストライプ20のスキャンを開始する。必要な系統数の比較回路108が空くまで次の検査ストライプ20のスキャン動作を待機させることにより、データ容量の大きなバッファの配置を不要にできる。また、指示部52は、次の検査ストライプ20のDB領域21aの数の参照画像作成回路112に、担当する領域情報と共に次の検査ストライプ20の参照画像作成を指示する。後述するように、参照画像作成回路112は、指示に沿って次の検査ストライプ20の参照画像作成を開始する。対象となる検査ストライプ20に対して、例えば、スキャン動作と参照画像作成処理とを並行して行い、かつスキャン動作中に参照画像作成が終了するように動作すれば、次のスキャン動作ができる状態であれば、同時に、複数の参照画像作成回路112による参照画像作成が可能な状態でもあることになる。よって、スキャン指示と参照画像作成指示を同時期に出力できる。
スキャン動作が指示された検査ストライプ20ではスキャンを実施する。
ストライプ画像取得工程(S120)として、光学画像取得機構150は、複数の図形パターンが形成された基板101から複数の検査ストライプ20(領域)の光学画像データを取得する。具体的には、スキャン動作が指示された検査ストライプ20について、検査ストライプ20毎に、光学画像データを取得する。具体的には、以下のように動作する。対象となる検査ストライプ20が撮像可能な位置にXYθテーブル102を移動させる。基板101に形成されたパターンには、適切な光源103から、検査光となる紫外域以下の波長のレーザ光(例えば、DUV光)が照明光学系170を介して照射される。基板101を透過した光は拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105(センサの一例)に光学像として結像し、入射する。
フォトダイオードアレイ105上に結像されたパターンの像は、フォトダイオードアレイ105の各受光素子によって光電変換され、更にセンサ回路106によってA/D(アナログ・デジタル)変換される。そして、ストライプパターンメモリ123に、測定対象の検査ストライプ20の画素データが格納される。かかる画素データ(ストライプ領域画像)を撮像する際、フォトダイオードアレイ105のダイナミックレンジは、例えば、照明光の光量が60%入射する場合を最大階調とするダイナミックレンジを用いる。測定データ(画素データ)は例えば8ビットの符号なしデータであり、各画素の明るさの階調(光量)を表現している。
参照画像作成工程(S130)として、参照画像作成回路112a~112m(参照画像作成部)は、複数の検査ストライプ20(領域)のストライプ画像(光学画像)に対応する複数の参照画像を作成する。実施の形態1では、検査ストライプ20毎の参照画像として、フレーム画像30に対応するように、フレーム領域毎に参照画像を作成する。但し、これに限るものではない。検査ストライプ20毎に参照画像を作成する場合であっても構わない。具体的には、以下のように動作する。参照画像作成回路112a~112mは、作成指示を入力し、対象となる検査ストライプ20の指定されたDB領域21aについて記憶装置109から制御計算機110を通して描画データ(設計パターンデータ)を読み出し、読み出された設計パターンデータに定義された各図形パターンを2値ないしは多値のイメージデータに変換する。
設計パターンデータに定義される図形は、例えば長方形や三角形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報で各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
かかる図形データとなる設計パターンデータが参照画像作成回路112a~112mに入力されると図形ごとのデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値の設計パターン画像データに展開し、出力する。言い換えれば、設計データを読み込み、フレーム領域を所定の寸法を単位とするマス目として仮想分割してできたマス目毎に設計パターンにおける図形が占める占有率を演算し、nビットの占有率データ(設計画像データ)を出力する。例えば、1つのマス目を1画素として設定すると好適である。そして、1画素に1/2(=1/256)の分解能を持たせるとすると、画素内に配置されている図形の領域分だけ1/256の小領域を割り付けて画素内の占有率を演算する。そして、8ビットの占有率データとして作成する。かかるマス目(検査画素)は、測定データの画素に合わせればよい。
次に、参照画像作成回路112a~112mは、図形のイメージデータである設計パターンの設計画像データに、フィルタ関数を使ってフィルタ処理を施す。
図12は、実施の形態1におけるフィルタ処理を説明するための図である。基板101から撮像される光学画像の画素データは、撮像に使用される光学系の解像特性等によってフィルタが作用した状態、言い換えれば連続変化するアナログ状態にあるため、例えば、図12に示すように、画像強度(濃淡値)がデジタル値の展開画像(設計画像)とは異なっている。そのため、参照画像作成回路112は、展開画像に画像加工(フィルタ処理)を施して光学画像に近づけた参照画像を作成する。これにより、画像強度(濃淡値)がデジタル値の設計側のイメージデータである設計画像データを測定データ(光学画像)の像生成特性に合わせることができる。
以上のようにして、対象となる検査ストライプ20の光学画像(ストライプデータ)が取得され、参照画像がされる。次に、これらの画像データを複数の比較回路108a~108nに割り当てる。
複数の比較回路108a~108nをDD検査用と、DB検査用とに予め区別しておく場合、以下の工程を実施する。
DD/DB判定工程(S14)として、判定部54は、検査ストライプ20毎に、対象検査ストライプ20について、DD検査とDB検査の一方だけを行うのか、両方を行うのか判定する。
割当処理工程(S16)として、割当処理部56は、検査ストライプ20毎に、DD検査とDB検査の両方と実施する場合に、決定された系統数の比較回路108に対して、比較処理を割当て、それぞれ実施する検査の検査モードの識別情報が付加された検査を指示する指示コマンドと、検査する領域の情報とを出力すると共に、ストライプパターンメモリ123からストライプデータ(ストライプ領域画像)を出力するように制御する。ストライプデータを出力する場合には、位置回路107から出力されたXYθテーブル102上における基板101の位置を示すデータを合わせて出力する。また、DB検査を実施する場合には、DB検査を実施する比較回路に、対応するDB領域の参照画像を出力させるように参照画像作成回路112を制御する。
割当処理工程(S18)として、割当処理部56は、検査ストライプ20毎に、DD検査とDB検査の一方だけ実施する場合に、決定された系統数の比較回路108に対して、比較処理を割当て、実施する検査の検査モードの識別情報が付加された検査を指示する指示コマンドと、検査する領域の情報とを出力すると共に、ストライプパターンメモリ123からストライプデータ(ストライプ領域画像)を出力するように制御する。ストライプデータを出力する場合には、位置回路107から出力されたXYθテーブル102上における基板101の位置を示すデータを合わせて出力する。また、DB検査を実施する比較回路に、対応するDB領域の参照画像を出力させるように参照画像作成回路112を制御する。検査を実施しない他方については、指示コマンドを、実施しない他方の検査を行う予定であった比較回路108に出力する。指示コマンドが入力されるもストライプデータの入力が無い比較回路108では、比較処理を行わずに完了通知を割当回路144に出力する。或いは、検査を実施しない他方については、指示コマンドを出力しないようにしても構わない。その場合には、実施しない他方の検査を行う予定であった比較回路108は単に待機状態が維持されることになる。
複数の比較回路108a~108nをDD検査用と、DB検査用とに予め区別せずに、どちらでも対応可能な構成にしておく場合、DD/DB判定工程(S14)と割当処理工程(S18)とを省略し、割当処理工程(S16)を実施すればよい。
スライプ処理判定工程(S20)として、判定部58は、すべての検査ストライプ20の検査が終了したかどうかを判定する。まだ、検査が終了していない検査ストライプ20があれば、空き比較回路数判定工程(S10)に戻り、すべての検査ストライプ20の検査が終了するまで空き比較回路数判定工程(S10)からスライプ処理判定工程(S20)までの各工程を繰り返す。すべての検査ストライプ20の検査が終了した場合には、割当処理工程(S110)は終了する。
以上のようにして、決定された系統数aの各比較回路108には、対象となるストライプデータと、指示コマンドと、検査する領域の情報とが出力される。また、決定された系統数の比較回路108のうち、DB検査を実施させる比較回路108には、さらに、対応するDB領域21aの参照画像が出力される。例えば、第1番目の検査ストライプ20のストライプ画像データは、比較回路108a~108cに出力される。第2番目の検査ストライプ20のストライプ画像データは、比較回路108d~108gに出力される。第3番目の検査ストライプ20のストライプ画像データは、比較回路108h~108jに出力される。第4番目の検査ストライプ20のストライプ画像データは、系統数aの空き比較回路があれば、再度、比較回路108a~108c等に出力される。以下、順に、ストライプ画像データが出力される。
図13は、実施の形態1における各比較回路の内部構成を示す図である。図13において、複数の比較回路108a~108nの各比較回路内には、磁気ディスク装置等の記憶装置70,71,72,76、モード判定部73、フレーム画像作成部74、領域判定部75、完了通知出力部77、位置合わせ部78、及び比較処理部79が配置されている。モード判定部73、フレーム画像作成部74、領域判定部75、完了通知出力部77、位置合わせ部78、及び比較処理部79といった一連の「~部」は、処理回路を有する。かかる処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「~回路」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。モード判定部73、フレーム画像作成部74、領域判定部75、完了通知出力部77、位置合わせ部78、及び比較処理部79に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。
各比較回路108(例えば、3系統であれば、例えば、108a,108b,108c)に入力されたストライプデータ(光学画像データ)、指示コマンド、及び検査する領域情報は、それぞれ記憶装置70に格納される。また、DB検査を実施させる各比較回路108(例えば、3系統中、2系統でDB検査を行う場合であれば、例えば、108a,108b)に入力された参照画像データは、記憶装置72に格納される。
並列する複数の検査工程(S140a~S140d)として、各比較回路108(比較部)は、光学画像データ同士を比較するダイ-ダイ(DD)検査処理と、光学画像データと設計パターンデータから作成される参照画像データとを比較するダイ-データベース(DB)検査処理と、の一方の処理を行う。各比較回路108は並列処理を行う。例えば、第1番目の検査ストライプ20に3系統の比較回路108a,108b,108cが割り当てられ、DD検査が1系統、DB検査が2系統であれば、3系統の検査工程(S140a,S140c,S140D)が並列に実施されることになる。以下、複数の比較回路108a~108nのDD検査を実施する1つとDB検査を実施する1つについてその処理内容を説明する。同種の検査を実施する各比較回路108a~108nの処理内容は同様で構わない。
モード判定工程(S202)として、モード判定部73は、検査ストライプ20毎に、記憶装置70から指示コマンドを読み出し、指示コマンドが指示する検査モードがDD検査なのか、DB検査なのかを付加されている識別情報から判定する。
領域判定工程(S204)として、領域判定部75は、検査ストライプ20毎に、記憶装置70から領域情報を読み出し、対象検査ストライプ20のうち、担当する領域を判定する。モード判定の結果、DD検査を実施する場合には、DD領域21bの位置を判定する。DB検査を実施する場合には、DB領域21aの位置を判定する。例えば、DB領域21aがさらに細分化されている場合には、担当する例えばDB領域21-1aの位置を判定する。
フレーム画像作成工程(S206)として、フレーム画像作成部74は、検査ストライプ20毎に、記憶装置70からストライプデータを読み出し、担当する領域について、図2に示したフレーム領域毎のフレーム画像30を作成する。例えば、512×512画素のフレーム画像を作成する。複数のフレーム画像30は、隣接するフレーム画像30同士間が所定のマージン幅でオーバーラップするように作成される。かかる処理により、複数のフレーム領域に応じた複数のフレーム画像30(光学画像)が取得される。複数のフレーム画像30は、記憶装置76に格納される。以上により、検査のために比較される一方の画像(測定された画像)データが生成される。
位置合わせ工程(S208)として、位置合わせ部78は、DB検査が指示されている場合には、比較対象となるフレーム画像30(光学画像)を記憶装置76から読み出し、同様に比較対象となる参照画像を記憶装置72から読み出す。そして、所定のアルゴリズムで位置合わせを行う。例えば、最小2乗法を用いて位置合わせを行う。位置合わせ部78は、DD検査が指示されている場合には、検査対象のフレーム画像30(ダイ1)と同じパターンが配置される別のフレーム画像30(ダイ2)を記憶装置76から読み出す。そして、所定のアルゴリズムで位置合わせを行う。例えば、最小2乗法を用いて位置合わせを行う。
比較処理工程(S210)として、比較処理部79(比較部)は、DB検査が指示されている場合には、フレーム領域(検査単位領域)毎に、光学画像と参照画像を比較する。言い換えれば、比較処理部79は、複数のフレーム領域(小領域)のフレーム領域毎に、当該フレーム領域のフレーム画像30(光学画像)と当該フレーム画像30に対応する参照画像とを画素毎に比較して、パターンの欠陥を検査する。比較処理部79は、所定の判定条件に従って画素毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。判定条件としては、例えば、所定のアルゴリズムに従って画素毎に両者を比較し、欠陥の有無を判定する。例えば、画素毎に参照画像の画素値からフレーム画像30の画素値を差し引いた差分値を演算し、差分値が閾値Thより大きい場合を欠陥と判定する。そして、比較結果が記憶装置71に出力される。
比較処理部79(比較部)は、DD検査が指示されている場合には、同じパターンが配置されるダイ1のフレーム画像30と、ダイ2のフレーム画像30との組合せ毎に、光学画像同士を比較する。言い換えれば、比較処理部79は、ダイ1,2の対応するフレーム領域(小領域)同士の組合せ毎に、ダイ1のフレーム画像30(光学画像)とダイ2のフレーム画像30(光学画像)とを画素毎に比較して、パターンの欠陥を検査する。比較処理部79は、所定の判定条件に従って画素毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。判定条件としては、例えば、所定のアルゴリズムに従って画素毎に両者を比較し、欠陥の有無を判定する。例えば、画素毎に光学画像の一方の画素値から他方の画素値を差し引いた差分値を演算し、差分値が閾値Thより大きい場合を欠陥と判定する。そして、比較結果が記憶装置71に出力される。
ここでは、比較の結果、欠陥と判定された欠陥個所を含むフレーム画像30のデータが欠陥画像データとして、記憶装置71に一時的に格納される。また、欠陥位置の例えば座標データ(欠陥特定データ)が記憶装置71に一時的に格納される。複数の欠陥が存在すれば、欠陥毎に、欠陥個所を含むフレーム画像30のデータが欠陥画像データとして、記憶装置71に一時的に格納される。また、同様に、欠陥毎に、欠陥位置の例えば座標データ(欠陥特定データ)が記憶装置71に一時的に格納される。これらの欠陥画像データと欠陥特定データは、結合回路140に転送される。そして、転送した時点で、完了通知出力部77は、当該比較回路108での処理が完了したことを示す完了通知を割当回路144に出力する。また、記憶装置71に格納された各データは、転送後に次の検査ストライプ20のデータに上書きされることになる。
図14は、実施の形態1における割当て領域と検査時間との関係の一例を示す図である。図14の例では、例えば、DB検査が2系統、DD検査が1系統の計3系統の比較回路108で検査する場合を示している。以上のように、DB領域21a(ここでは、DB領域21-1aとDB領域21-2a)とDD領域21bとを並行して同時期に検査するため、検査時間を短縮できる。また、検査時間が長くなる傾向があるDB領域21aについては、さらに、領域の細分化を行うことで、DD領域21bの検査と同時期に終了させることができる。よって、効率的な検査ができる。さらに、決定された系統数aの空き比較回路ができるまで、スキャン動作を待機させることで、バッファの小型化ができると共に、メモリオーバーになる事態を防止でき、メモリのスワップ動作等が生じてしまうことを抑制できる。よって、スワップ動作等が生じた場合の演算処理遅延等による検査時間の増大を抑制できる。
結合工程(S160)として、結合回路140は、比較の結果、欠陥と判定された欠陥画像データを含む欠陥転送用データの転送を受け、転送されたデータを基に欠陥情報を生成する。図1の例では、1つの結合回路140が示されているが、これに限るものではない。少なくとも1つの結合回路140が配置されればよい。結合回路140は、転送された座標データを基に、重複する欠陥画像データを判定する。結合回路140は、欠陥毎に、重複する複数の欠陥画像データ(フレーム画像30)があれば、そのうち1つと欠陥座標とを結合させた欠陥情報を作成する。欠陥情報として、例えば、欠陥画像データ上の欠陥座標位置に欠陥座標を重ね合わせた画像を生成する。なお、同じ欠陥画像データ内に複数の欠陥が存在する場合には、1つの欠陥画像データ(フレーム画像30)上に複数の欠陥の欠陥座標を重ね合わせた画像を生成しても好適である。作成された欠陥情報は、磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、フレキシブルディスク装置(FD)116、CRT117、パターンモニタ118に出力される、或いはプリンタ119から出力されればよい。
以上のように実施の形態1によれば、1回のスキャンでダイ-ダイ検査とダイ-データベース検査との両方を実施できる。よって、ダイ-ダイ検査を行いたい領域とダイ-データベース検査を行いたい領域とが混在する場合があっても、検査処理を効率的に進めることができる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、実施の形態では、照明光学系170として、透過光を用いた透過照明光学系を示したが、これに限るものではない。例えば、反射光を用いた反射照明光学系であってもよい。或いは、透過照明光学系と反射照明光学系とを組み合わせて、透過光と反射光を同時に用いてもよい。また、光源103は、紫外線(光)の光源に限るものではなく、電子ビームの放出源であっても良い。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、検査装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのパターン検査装置及びパターン検査方法は、本発明の範囲に包含される。
10 検査領域
20 検査ストライプ
21a DB領域
21b DD領域
30 フレーム画像
41 DD領域/DB領域判定部
42 面積比率演算部
43 データサイズ演算部
44 データ量比率演算部
45 領域分割部
46 系統数決定部
47 困難度演算部
48 困難度比率演算部
50 判定部
52 指示部
54 判定部
56 割当処理部
58 判定部
70,71,72,76 記憶装置
73 モード判定部
74 フレーム画像生成部
75 領域判定部
77 完了通知出力部
78 位置合わせ部
79 比較処理部
100 検査装置
101 基板
102 XYθテーブル
103 光源
104 拡大光学系
105 フォトダイオードアレイ
106 センサ回路
107 位置回路
108 比較回路
109 磁気ディスク装置
110 制御計算機
111 GUI回路
112 参照画像作成回路
113 オートローダ制御回路
114 テーブル制御回路
115 磁気テープ装置
116 FD
117 CRT
118 パターンモニタ
119 プリンタ
120 バス
122 レーザ測長システム
123 ストライプパターンメモリ
130 オートローダ
140 結合回路
142 系統データ演算回路
144 割当回路
150 光学画像取得機構
160 制御系回路
170 照明光学系

Claims (6)

  1. 複数の図形パターンが形成された基板からストライプ領域単位で光学画像データを取得する光学画像取得機構と、
    光学画像データ同士を比較するダイ-ダイ検査処理と、光学画像データと設計パターンデータから作成される参照画像データとを比較するダイ-データベース検査処理と、の一方の処理を行う、並列処理が可能な複数の比較部と、
    ストライプ領域毎に、前記複数の比較部のうち前記ストライプ領域毎に可変に設定される数の比較部にそれぞれ当該ストライプ領域の光学画像データを出力し、前記光学画像データの出力先の各比較部に対して前記ダイ-ダイ検査処理若しくは前記ダイ-データベース検査処理を行うように制御する検査制御部と、
    を備え
    各比較部は、前記処理が終了すると完了通知を出力し、
    前記検査制御部は、
    ストライプ領域毎に、各比較部から出力される完了通知に基づいて、当該ストライプ領域内で対象ストライプ領域に対して可変に設定される数以上の空き比較部が存在するかどうかを判定し、
    ストライプ領域毎に、前記数以上の空き比較部が存在する場合に、前記数の空き比較部に対して、実施する検査の検査モードの識別情報が付加された検査を指示する指示コマンドを出力し、
    前記指示コマンドが出力された空き比較部は、前記指示コマンドを入力するも対象ストライプ領域のデータの入力が無い場合に、比較処理を行わずに前記完了通知を前記検査制御部に出力する、
    ことを特徴とするパターン検査装置。
  2. 前記ストライプ領域毎に、当該ストライプ領域内で前記ダイ-ダイ検査処理を行う部分と前記ダイ-データベース検査処理を行う部分との面積比率を演算する面積比率演算部をさらに備え、
    前記検査制御部は、前記面積比率に応じて前記光学画像データの出力先となる前記ダイ-ダイ検査処理を行う比較部の数と前記ダイ-データベース検査処理を行う比較部の数とを可変に制御することを特徴とする請求項1記載のパターン検査装置。
  3. 前記ストライプ領域毎に、当該ストライプ領域の設計パターンデータのデータサイズを演算するデータサイズ演算部と、
    前記データサイズとデータ量閾値とのデータ量比率を演算するデータ量比率演算部と、
    をさらに備え、
    前記検査制御部は、前記ストライプ領域毎に、前記データ量比率に応じて、前記ダイ-データベース検査処理を行う比較部の数を可変に制御することを特徴とする請求項1又は2記載のパターン検査装置。
  4. 前記ストライプ領域毎に、当該ストライプ領域の設計パターンデータを用いて、当該ストライプ領域の参照画像作成の困難度を演算する困難度演算部と、
    前記困難度と困難度閾値との困難度比率を演算する困難度比率演算部と、
    をさらに備え、
    前記検査制御部は、前記ストライプ領域毎に、前記困難度比率に応じて、前記ダイ-データベース検査処理を行う比較部の数を可変に制御し、
    前記困難度の指標として、前記ダイ-データベース検査処理を行う部分内の図形数、パターン密度、及びパターン線幅のうち1つを用いる、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のパターン検査装置。
  5. 複数の図形パターンが形成された基板からストライプ領域単位で光学画像データを取得する工程と、
    ストライプ領域毎に、光学画像データ同士を比較するダイ-ダイ検査処理と、光学画像データと設計パターンデータから作成される参照画像データとを比較するダイ-データベース検査処理と、の一方の処理を行う、並列処理が可能な複数の比較部のうち前記ストライプ領域毎に可変に設定される数の比較部にそれぞれ当該ストライプ領域の光学画像データを出力する工程と、
    前記光学画像データの出力先の各比較部により、当該ストライプ領域の光学画像データに対して前記ダイ-ダイ検査処理若しくは前記ダイ-データベース検査処理を行い、結果を出力する工程と、
    各比較部において前記処理が終了した場合に完了通知を出力する工程と、
    ストライプ領域毎に、各比較部から出力される完了通知に基づいて、当該ストライプ領域内で対象ストライプ領域に対して可変に設定される数以上の空き比較部が存在するかどうかを判定する工程と、
    ストライプ領域毎に、前記数以上の空き比較部が存在する場合に、前記数の空き比較部に対して、実施する検査の検査モードの識別情報が付加された検査を指示する指示コマンドを出力する工程と、
    前記指示コマンドが出力された空き比較部において、前記指示コマンドを入力するも対象ストライプ領域のデータの入力が無い場合に、比較処理を行わずに前記完了通知を出力する工程と、
    を備えたことを特徴とするパターン検査方法。
  6. 参照画像データを作成する複数の参照画像作成部をさらに備え、
    前記検査制御部は、対象となるストライプ領域に対して設定された数以上の空き比較部が存在する場合に、次のストライプ領域の光学画像データの取得を前記光学画像取得機構に指示し、
    前記光学画像取得機構は、指示に沿って次のストライプ領域の光学画像データの取得を開始し、
    前記検査制御部は、次のストライプ領域の前記ダイ-データベース検査処理を行う部分の数の参照画像作成部に次のストライプ領域の参照画像作成を指示する、
    ことを特徴とする請求項1記載のパターン検査装置。
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