JP2007071629A - 試料検査装置の支援装置、試料検査方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【目的】 適正な精度で試料検査を行う方法および装置を提供することを目的とする。
【構成】 本発明の試料検査装置の支援装置300は、被検査試料の所定の領域を示す領域データを入力して領域画像データに変換するデータ変換処理回路304と、パターンが形成された前記被検査試料の光学画像データと所定の参照画像データとを比較してパターン欠陥検査を行なう外部の試料検査装置100の検査速度に合わせて、前記領域画像データを分配して前記試料検査装置100に出力するデータ分配処理回路308と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【構成】 本発明の試料検査装置の支援装置300は、被検査試料の所定の領域を示す領域データを入力して領域画像データに変換するデータ変換処理回路304と、パターンが形成された前記被検査試料の光学画像データと所定の参照画像データとを比較してパターン欠陥検査を行なう外部の試料検査装置100の検査速度に合わせて、前記領域画像データを分配して前記試料検査装置100に出力するデータ分配処理回路308と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、試料検査装置、試料検査方法、或いは、かかる方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに係り、例えば、半導体製造に用いる試料となる物体のパターン欠陥を検査するパターン検査技術に関し、半導体素子や液晶ディスプレイ(LCD)を製作するときに使用されるフォトマスク、ウェハ、あるいは液晶基板などの極めて小さなパターンの欠陥を検査する装置に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。これらの半導体素子は、回路パターンが形成された原画パターン(マスク或いはレチクルともいう。以下、マスクと総称する)を用いて、いわゆるステッパと呼ばれる縮小投影露光装置でウェハ上にパターンを露光転写して回路形成することにより製造される。また、かかる微細な回路パターンをウェハに転写するためのマスクの製造には、微細な回路パターンを描画することができるパターン描画装置を用いる。
多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになっている。歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターンに生じる欠陥検出装置の精度があげられる。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。そのため、マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
一方、マルチメディア化の進展に伴い、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)は、液晶基板サイズの大型化と、液晶基板上に形成されるTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)等のパターンの微細化が進んでいる。従って、極めて小さいパターン欠陥を広範囲に検査することが要求されるようになってきている。このため、このような大面積LCDのパターン及び大面積LCDを製作する時に用いられるフォトマスクの欠陥を短時間で、効率的に検査する試料検査装置の開発も急務となってきている。
従来のパターン検査装置では、マスク等の試料上に形成されているパターンを所定の倍率で撮像した光学画像と、設計データ、あるいは試料上の同一パターンを撮像した光学画像と比較することにより検査を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、パターン検査方法として、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した光学画像データ同士を比較する「die to die検査」や、パターン設計されたCADデータは描画装置に入力するためのフォーマットに変換した描画データ(設計パターンデータ)として検査装置に入力し、これをベースに設計画像データ(参照画像データ)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる光学画像データとを比較する「die to database検査」がある。かかる検査装置における検査方法では、試料はステージ上に載置され、ステージが動くことによって光束が試料上を走査し、検査が行われる。試料には、光源及び照明光学系によって光束が照射される。試料を透過あるいは反射した光は光学系を介して、センサ上に結像される。センサで撮像された光学画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照画像データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
例えば、パターン検査方法として、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した光学画像データ同士を比較する「die to die検査」や、パターン設計されたCADデータは描画装置に入力するためのフォーマットに変換した描画データ(設計パターンデータ)として検査装置に入力し、これをベースに設計画像データ(参照画像データ)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる光学画像データとを比較する「die to database検査」がある。かかる検査装置における検査方法では、試料はステージ上に載置され、ステージが動くことによって光束が試料上を走査し、検査が行われる。試料には、光源及び照明光学系によって光束が照射される。試料を透過あるいは反射した光は光学系を介して、センサ上に結像される。センサで撮像された光学画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照画像データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
近年、設計パターンデータの線幅が細くなり、また光近接効果補正(OPC)用の微細パターンの存在により設計画像データと測定データとなる光学画像データとを一致させることが困難になり本来欠陥と判定してほしくないものを欠陥と判定してしまう(擬似欠陥)ケースが散見されるようになってきた。逆に比較回路で使用される判定閾値を緩くすると検出するべき寸法精度が緩くなり、要求されるパターンでの欠陥を検出することができなくなってしまう。そのため、描画パターンを複数の検査精度をランクに分けて比較検査することが求められてきている。
ここで、描画パターンを複数のランクに分類して比較検査するという技術が文献に開示されている(例えば、特許文献2,3参照)。しかし、かかる特許文献には、どのようにして描画パターンを複数のランクに分類して装置に具現化するのかその手法が具体的でなく、実用性の観点から不十分であり、その解決手法が望まれている。
特開平8−76359号公報
特開2004−191957号公報
特開平10−142771号公報
欠陥が試料内に出現した場合、ユーザによって欠陥のレビューが行なわれることが一般的である。しかし、上述したOPCによる微細パターンが多用化されると、元来欠陥として検出する必要がないパタンを欠陥と判定されてしまい、ユーザによる欠陥のレビュー作業量は時間的に限界を超えてしまう。そのため、上述のように擬似欠陥が試料内に多く出現した場合には検査そのものがやり直しとなってしまうといった問題があった。或いは、高価な試料そのものを再製作することになってしまうといった問題があった。逆に判定閾値を緩くすると寸法精度が要求されるパターンでの欠陥を検出することができなくなってしまうといった問題があった。さらに、上述した問題点を克服するために行なう場合の既存の検査装置の改良は、検査装置の肥大化、コストの高騰、及び開発期間の長期化等を防ぐ観点から最小限に留める必要もある。
本発明は、上述した問題点を克服し、適正な精度で試料検査を行う方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の試料検査装置の支援装置は、
被検査試料の所定の領域を示す領域データを入力して領域画像データに変換する領域画像データ変換部と、
パターンが形成された前記被検査試料の光学画像データと所定の参照画像データとを比較してパターン欠陥検査を行なう外部の試料検査装置の検査処理速度に合わせて、前記領域画像データを分配して前記試料検査装置へ出力するデータ分配処理部と、
を備えたことを特徴とする。
被検査試料の所定の領域を示す領域データを入力して領域画像データに変換する領域画像データ変換部と、
パターンが形成された前記被検査試料の光学画像データと所定の参照画像データとを比較してパターン欠陥検査を行なう外部の試料検査装置の検査処理速度に合わせて、前記領域画像データを分配して前記試料検査装置へ出力するデータ分配処理部と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の他の態様の試料検査装置の支援装置は、
被検査試料の所定の領域を示す領域データを入力して前記領域データよりも情報量を少なくした第2の領域データに変換する領域データ変換部と、
パターンが形成された前記被検査試料の光学画像データと所定の参照画像データとを比較してパターン欠陥検査する外部の試料検査装置の検査処理速度に合わせて、前記第2の領域データを分配して前記試料検査装置に出力するデータ分配処理部と、
を備えたことを特徴とする。
被検査試料の所定の領域を示す領域データを入力して前記領域データよりも情報量を少なくした第2の領域データに変換する領域データ変換部と、
パターンが形成された前記被検査試料の光学画像データと所定の参照画像データとを比較してパターン欠陥検査する外部の試料検査装置の検査処理速度に合わせて、前記第2の領域データを分配して前記試料検査装置に出力するデータ分配処理部と、
を備えたことを特徴とする。
そして、本発明の一態様の試料検査方法は、
パターン形成された被検査試料の光学画像データを取得する光学画像取得工程と、
前記被検査試料のパターン形成の基となる設計パターンデータに基づいて設計画像データを生成する設計画像データ生成工程と、
前記被検査試料の所定の領域を示す領域データに基づいて生成された領域画像データを外部装置から入力する領域画像データ入力工程と、
前記領域画像データを用いて前記設計画像データと前記光学画像データとの比較を行なう比較工程と、
を備えたことを特徴とする。
パターン形成された被検査試料の光学画像データを取得する光学画像取得工程と、
前記被検査試料のパターン形成の基となる設計パターンデータに基づいて設計画像データを生成する設計画像データ生成工程と、
前記被検査試料の所定の領域を示す領域データに基づいて生成された領域画像データを外部装置から入力する領域画像データ入力工程と、
前記領域画像データを用いて前記設計画像データと前記光学画像データとの比較を行なう比較工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、かかる方法を、コンピュータを実行させるためのプログラムにより構成する場合には、
パターン形成された被検査試料における前記パターン形成の基となる設計パターンデータを第1の記憶装置に記憶する第1の記憶処理と、
前記被検査試料の所定の領域を示す領域データに基づいて生成された領域画像データを外部装置から入力する入力処理と、
入力された前記領域画像データを第2の記憶装置に記憶する第2の記憶処理と、
前記第1の記憶装置に記憶された設計パターンデータに基づいて設計画像データを生成する設計画像データ生成処理と、
前記被検査試料の光学画像データを入力する光学画像データ入力処理と、
入力された光学画像データを第3の記憶装置に記憶する第3の記憶処理と、
前記領域画像データを用いて前記設計画像データと前記光学画像データとの比較を行なう比較処理と、
を備えたことを特徴とする。
パターン形成された被検査試料における前記パターン形成の基となる設計パターンデータを第1の記憶装置に記憶する第1の記憶処理と、
前記被検査試料の所定の領域を示す領域データに基づいて生成された領域画像データを外部装置から入力する入力処理と、
入力された前記領域画像データを第2の記憶装置に記憶する第2の記憶処理と、
前記第1の記憶装置に記憶された設計パターンデータに基づいて設計画像データを生成する設計画像データ生成処理と、
前記被検査試料の光学画像データを入力する光学画像データ入力処理と、
入力された光学画像データを第3の記憶装置に記憶する第3の記憶処理と、
前記領域画像データを用いて前記設計画像データと前記光学画像データとの比較を行なう比較処理と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、外部から領域画像データを入力することができるので、既存の検査装置の改良に伴う検査装置の肥大化、コストの高騰、及び開発期間の長期化等を防ぐことができる。そして、領域画像データを用いて、これまで擬似欠陥となっていたものを低減させることが可能となり、検査のやり直しを防ぐなど装置の有効利用を可能にすることができる。また、精度が要求されるパターンでの欠陥検出精度を向上させることができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における試料検査装置と試料検査装置の支援装置との主要な構成を示すブロック図である。
図1において、マスクやウェハ等の基板を試料として、かかる試料の欠陥を検査する試料検査装置100の支援装置300は、磁気ディスク装置302、領域画像データ変換部の一例となるデータ変換処理回路304、データメモリ306、データ分配処理部の一例となるデータ分配処理回路308、分配制御回路310、外部インターフェース(I/F)312を備えている。また、データ分配処理回路308は、複数段設けられている。一方、試料検査装置100は、磁気ディスク装置109、展開回路111、参照回路112、光学画像取得部150、データ分配処理回路140、外部インターフェース(I/F)142、比較回路108を備えている。比較回路108は、領域画像メモリ172、参照データメモリ174、測定データメモリ176、比較処理回路178を有している。
図1は、実施の形態1における試料検査装置と試料検査装置の支援装置との主要な構成を示すブロック図である。
図1において、マスクやウェハ等の基板を試料として、かかる試料の欠陥を検査する試料検査装置100の支援装置300は、磁気ディスク装置302、領域画像データ変換部の一例となるデータ変換処理回路304、データメモリ306、データ分配処理部の一例となるデータ分配処理回路308、分配制御回路310、外部インターフェース(I/F)312を備えている。また、データ分配処理回路308は、複数段設けられている。一方、試料検査装置100は、磁気ディスク装置109、展開回路111、参照回路112、光学画像取得部150、データ分配処理回路140、外部インターフェース(I/F)142、比較回路108を備えている。比較回路108は、領域画像メモリ172、参照データメモリ174、測定データメモリ176、比較処理回路178を有している。
図2は、図1における試料検査装置の全体の構成を示す概念図である。
図2において、試料検査装置100は、上述した光学画像取得部150と制御系回路160を備えている。光学画像取得部150は、XYθテーブル102、光源103、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105、センサ回路106、レーザ測長システム122、オートローダ130、照明光学系170を備えている。制御系回路160では、コンピュータとなる制御計算機110が、データ伝送路となるバス120を介して、位置回路107、比較部の一例となる比較回路108、設計画像データ生成部の一例となる展開回路111及び参照回路112、データ分配処理回路140、外部I/F142、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置109、CRT117、パターンモニタ118、プリンタ119に接続されている。また、XYθテーブル102は、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータにより駆動される。
ここで、図1及び図2では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。試料検査装置100、及び支援装置300にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
図2において、試料検査装置100は、上述した光学画像取得部150と制御系回路160を備えている。光学画像取得部150は、XYθテーブル102、光源103、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105、センサ回路106、レーザ測長システム122、オートローダ130、照明光学系170を備えている。制御系回路160では、コンピュータとなる制御計算機110が、データ伝送路となるバス120を介して、位置回路107、比較部の一例となる比較回路108、設計画像データ生成部の一例となる展開回路111及び参照回路112、データ分配処理回路140、外部I/F142、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置109、CRT117、パターンモニタ118、プリンタ119に接続されている。また、XYθテーブル102は、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータにより駆動される。
ここで、図1及び図2では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。試料検査装置100、及び支援装置300にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
図3は、実施の形態1における試料検査装置内と支援装置内における試料検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図3において、試料検査方法は、支援装置300内において、領域データ入力工程(S102)、記憶工程(S104)、データ変換工程(S106)、データ分配処理工程(S108)という一連の工程を実施する。そして、試料検査方法は、試料検査装置内において、領域画像データ入力工程(S110)、光学画像取得工程(S122)、データ分配処理工程(S124)、記憶工程(S126)、設計パターンデータ入力工程(S142)、記憶工程(S144)と、パターン展開工程(S146)、フィルタ処理工程(S148)、データ分配処理工程(S150)、記憶工程(S152)、比較工程(S160)という一連の工程を実施する。
図3において、試料検査方法は、支援装置300内において、領域データ入力工程(S102)、記憶工程(S104)、データ変換工程(S106)、データ分配処理工程(S108)という一連の工程を実施する。そして、試料検査方法は、試料検査装置内において、領域画像データ入力工程(S110)、光学画像取得工程(S122)、データ分配処理工程(S124)、記憶工程(S126)、設計パターンデータ入力工程(S142)、記憶工程(S144)と、パターン展開工程(S146)、フィルタ処理工程(S148)、データ分配処理工程(S150)、記憶工程(S152)、比較工程(S160)という一連の工程を実施する。
S(ステップ)122において、光学画像取得工程として、光学画像取得部150は、設計パターンデータに基づいて設計パターンデータに含まれる図形データが示す図形が描画された試料となるフォトマスク101における光学画像データ(測定データ)を取得する。具体的には、光学画像は、以下のように取得される。
被検査試料となるフォトマスク101は、XYθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能に設けられたXYθテーブル102上に載置され、フォトマスク101に形成されたパターンには、XYθテーブル102の上方に配置されている適切な光源103によって光が照射される。光源103から照射される光束は、照明光学系170を介して試料となるフォトマスク101を照射する。フォトマスク101の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105及びセンサ回路106が配置されており、露光用マスクなどの試料となるフォトマスク101を透過した光は拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。
被検査試料となるフォトマスク101は、XYθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能に設けられたXYθテーブル102上に載置され、フォトマスク101に形成されたパターンには、XYθテーブル102の上方に配置されている適切な光源103によって光が照射される。光源103から照射される光束は、照明光学系170を介して試料となるフォトマスク101を照射する。フォトマスク101の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105及びセンサ回路106が配置されており、露光用マスクなどの試料となるフォトマスク101を透過した光は拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。
図4は、光学画像の取得手順を説明するための図である。
被検査領域は、図4に示すように、Y方向に向かって、スキャン幅Wの短冊状の複数の検査ストライプに仮想的に分割され、更にその分割された各検査ストライプが連続的に走査されるようにXYθテーブル102の動作が制御され、X方向に移動しながら光学画像が取得される。フォトダイオードアレイ105では、図4に示されるようなスキャン幅Wの画像を連続的に入力する。そして、第1の検査ストライプにおける画像を取得した後、第2の検査ストライプにおける画像を今度は逆方向に移動しながら同様にスキャン幅Wの画像を連続的に入力する。そして、第3の検査ストライプにおける画像を取得する場合には、第2の検査ストライプにおける画像を取得する方向とは逆方向、すなわち、第1の検査ストライプにおける画像を取得した方向に移動しながら画像を取得する。このように、連続的に画像を取得していくことで、無駄な処理時間を短縮することができる。
被検査領域は、図4に示すように、Y方向に向かって、スキャン幅Wの短冊状の複数の検査ストライプに仮想的に分割され、更にその分割された各検査ストライプが連続的に走査されるようにXYθテーブル102の動作が制御され、X方向に移動しながら光学画像が取得される。フォトダイオードアレイ105では、図4に示されるようなスキャン幅Wの画像を連続的に入力する。そして、第1の検査ストライプにおける画像を取得した後、第2の検査ストライプにおける画像を今度は逆方向に移動しながら同様にスキャン幅Wの画像を連続的に入力する。そして、第3の検査ストライプにおける画像を取得する場合には、第2の検査ストライプにおける画像を取得する方向とは逆方向、すなわち、第1の検査ストライプにおける画像を取得した方向に移動しながら画像を取得する。このように、連続的に画像を取得していくことで、無駄な処理時間を短縮することができる。
フォトダイオードアレイ105上に結像されたパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、更にセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。フォトダイオードアレイ105には、TDI(タイムディレイインテグレータ)センサのようなセンサが設置されている。ステージとなるXYθテーブル102をX軸方向に連続的に移動させることにより、TDIセンサは試料となるフォトマスク101のパターンを撮像する。これらの光源103、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105、センサ回路106により高倍率の検査光学系が構成されている。
XYθテーブル102は、制御計算機110の制御の下にテーブル制御回路114により駆動される。X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータの様な駆動系によって移動可能となっている。これらの、Xモータ、Yモータ、θモータは、例えばステップモータを用いることができる。そして、XYθテーブル102の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に供給される。また、XYθテーブル102上のフォトマスク101はオートローダ制御回路113により駆動されるオートローダ130から自動的に搬送され、検査終了後に自動的に排出されるものとなっている。
センサ回路106から出力された測定データ(光学画像データ)は、位置回路107から出力されたXYθテーブル102上におけるフォトマスク101の位置を示すデータとともにデータ分配処理回路140に送られる。測定データは例えば8ビットの符号なしデータであり、各画素の明るさの階調を表現している。
S124において、データ分配処理工程として、データ分配処理回路140は、後述する参照データと比較する検査領域を同期させながら、入力した測定データを比較回路108に送る。
S126において、記憶工程として、測定データは、順次、比較回路108内における測定データメモリ176に一時的に記憶される。
S142において、設計パターンデータ入力工程として、フォトマスク101のパターン形成時に用いた設計パターンデータは、記憶装置(記憶部)の一例である磁気ディスク装置109に記憶される。
図5は、設計パターンデータと領域データとを説明するための概念図である。
die to database検査では、パターン設計されたCADデータをマスクにパターンを描画する時に描画装置が入力した装置入力フォーマットに変換された設計パターンデータ(描画データ)に変換して入力し、記憶装置(記憶部)の一例である磁気ディスク装置109に記憶される。設計パターンデータでは、基本パターンや補助パタンなどとが同一層のデータとして表現されている。言い換えれば、基本パターンも補助パターンも共に図形データとして、配置される座標と共に表現されている。一方、CADデータからは、重要度に応じ領域を抽出して領域データを作成する。領域データは、装置入力フォーマットに変換されていないので、設計パターンデータとはフォーマットが一致していないがそれでも構わない。そして、設計パターンデータは、試料検査装置100に入力され、磁気ディスク装置109に格納される。領域データは、後述するように支援装置300に入力され、磁気ディスク装置302に格納される。
die to database検査では、パターン設計されたCADデータをマスクにパターンを描画する時に描画装置が入力した装置入力フォーマットに変換された設計パターンデータ(描画データ)に変換して入力し、記憶装置(記憶部)の一例である磁気ディスク装置109に記憶される。設計パターンデータでは、基本パターンや補助パタンなどとが同一層のデータとして表現されている。言い換えれば、基本パターンも補助パターンも共に図形データとして、配置される座標と共に表現されている。一方、CADデータからは、重要度に応じ領域を抽出して領域データを作成する。領域データは、装置入力フォーマットに変換されていないので、設計パターンデータとはフォーマットが一致していないがそれでも構わない。そして、設計パターンデータは、試料検査装置100に入力され、磁気ディスク装置109に格納される。領域データは、後述するように支援装置300に入力され、磁気ディスク装置302に格納される。
S146において、パターン展開工程として、展開回路111は、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、読み出された被検査試料となるフォトマスク101の設計図形データとなる設計パターンデータを2値ないしは多値の画素ビットデータ(設計画像データ)に変換して、この画素ビットデータが参照回路112に送られる。
図6は、展開回路の構成の一例を示す図である。
図6において、展開回路111は、階層構造展開回路202、調停回路204、パターン発生回路206、パターンメモリ208、パターン読み出し回路210を有している。そして、パターン発生回路206とパターンメモリ208とで1つの組となって、複数段配置されている。
図6において、展開回路111は、階層構造展開回路202、調停回路204、パターン発生回路206、パターンメモリ208、パターン読み出し回路210を有している。そして、パターン発生回路206とパターンメモリ208とで1つの組となって、複数段配置されている。
ここで、設計パターンデータに含まれる図形は長方形や三角形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報で各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
かかる図形データとなる設計パターンデータが展開回路111に入力されると、階層構造展開回路202は、図形ごとのデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、パターン発生回路206において、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値の設計画像データを展開する。そして、展開された設計画像データは、パターンメモリ208に一時的に蓄積される。言い換えれば、占有率演算部の一例となるパターン発生回路206では、設計パターンデータを読み込み、検査領域を所定の寸法を単位とするマス目として仮想分割してできた各マス目ごとに設計パターンデータにおける図形が占める占有率を演算し、nビットの占有率データをパターンメモリ208に出力する。例えば、1つのマス目を1画素として設定すると好適である。そして、1画素に1/28(=1/256)の分解能を持たせるとすると、画素内に配置されている図形の領域分だけ1/256の小領域を割り付けて画素内の占有率を演算する。そして、例えば、8ビットの占有率データとしてパターンメモリ208に出力する。
かかる図形データとなる設計パターンデータが展開回路111に入力されると、階層構造展開回路202は、図形ごとのデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、パターン発生回路206において、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値の設計画像データを展開する。そして、展開された設計画像データは、パターンメモリ208に一時的に蓄積される。言い換えれば、占有率演算部の一例となるパターン発生回路206では、設計パターンデータを読み込み、検査領域を所定の寸法を単位とするマス目として仮想分割してできた各マス目ごとに設計パターンデータにおける図形が占める占有率を演算し、nビットの占有率データをパターンメモリ208に出力する。例えば、1つのマス目を1画素として設定すると好適である。そして、1画素に1/28(=1/256)の分解能を持たせるとすると、画素内に配置されている図形の領域分だけ1/256の小領域を割り付けて画素内の占有率を演算する。そして、例えば、8ビットの占有率データとしてパターンメモリ208に出力する。
ここで、効率よく複数のパターン発生回路206で並列処理動作を行なわせるため、調停回路204が、各パターン発生回路206への入力データを配分する。そして、パターン読み出し回路210がパターンメモリ208に記憶された占有率データを読み出す。パターン読み出し回路210では、同一画素内の占有率データが存在すれば、かかる占有率データを加算して読み出す。これにより各画素内の図形占有率(階調値)がわかる。
S148において、フィルタ処理工程として、参照回路112は、送られてきた図形の画素ビットデータである設計画像データに適切なフィルタ処理を施す。
図7は、フィルタ処理を説明するための図である。
センサ回路106から得られた光学画像としての測定データは、拡大光学系104の解像特性やフォトダイオードアレイ105のアパーチャ効果等によってフィルタが作用した状態、言い換えれば連続変化するアナログ状態にあるため、画像強度(濃淡値)がデジタル値の設計側の画素ビットデータである設計画像データにもフィルタ処理を施すことにより、測定データに合わせることができる。このようにして光学画像と比較する参照画像となる参照データを作成し、参照画像データはデータ分配処理回路140に送られる。
図7は、フィルタ処理を説明するための図である。
センサ回路106から得られた光学画像としての測定データは、拡大光学系104の解像特性やフォトダイオードアレイ105のアパーチャ効果等によってフィルタが作用した状態、言い換えれば連続変化するアナログ状態にあるため、画像強度(濃淡値)がデジタル値の設計側の画素ビットデータである設計画像データにもフィルタ処理を施すことにより、測定データに合わせることができる。このようにして光学画像と比較する参照画像となる参照データを作成し、参照画像データはデータ分配処理回路140に送られる。
S150において、データ分配処理工程として、データ分配処理回路140は、測定データと比較する検査領域を同期させながら、参照データを比較回路108に送る。
S152において、記憶工程として、参照データは、順次、比較回路108内における参照データメモリ174に一時的に記憶される。
ここで、このまま測定データと参照データとを比較回路108で比較したのでは、上述したように擬似欠陥が生じてしまう。本実施の形態1では、図1に示す支援装置300において領域画像データを生成して、比較回路108に入力させる。上述したように、近年パターンの微細化に伴い、参照データと測定データを擬似欠陥がでない程度に一致させることが難しくなってきている。これは試料全面でパターンを均一に描画することの困難さや、局部的に複雑なパターンが形成されていることに起因することが大きい。そこで、本実施の形態1では、試料検査装置100とは別に、別途、支援装置300で生成される領域画像データを用いて比較検査における判定閾値を可変にすることで擬似欠陥を抑制することを可能にする比較処理システムを構築した。
S102において、領域データ入力工程として、支援装置300は、図示していない入力装置から領域データを入力する。入力装置として、例えば、外部I/F312、磁気テープ装置、或いはFD等を用いればよい。その他の入力手段でも構わない。
S104において、記憶工程として、領域データは、記憶装置(記憶部)の一例である磁気ディスク装置302に記憶される。
S106において、データ変換工程として、データ変換処理回路304は、磁気ディスク装置302から領域データを読み出し、読み出された領域データを2値ないしは多値の画素ビットデータ(領域画像データ)に変換して、領域画像データがデータメモリ306に送られる。
図8は、領域データの一例を示す図である。
領域データに含まれる領域は長方形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さといった情報で各領域を示す図形の大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
領域データに含まれる領域は長方形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さといった情報で各領域を示す図形の大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
図9は、領域データの他の一例を示す図である。
領域データに含まれる領域は、長方形の4つの頂点座標(x、y)によって各領域を示す図形の大きさ、位置等を定義しても好適である。
領域データに含まれる領域は、長方形の4つの頂点座標(x、y)によって各領域を示す図形の大きさ、位置等を定義しても好適である。
図10は、領域データから領域画像データへの変換を説明するための図である。
領域データは、複数の領域がそれぞれ定義(多層データ化)されていても構わない。図10では、例えば、領域データ1、領域データ2、・・・、領域データnが含まれているとする。かかる領域データは、データ変換処理回路304によりデータ変換され、画素ビットデータとなる。図10では、斜線で示す画素が領域を示している。そして、例えば、画素ごとに8ビットのデータとする場合に、領域データ1における領域に該当する画素では、1桁目に「1」を立て、領域データnにおける領域に該当する画素では、2桁目に「1」を立てるといった具合に「1」を立てる桁数を変えると領域を識別できて好適である。
領域データは、複数の領域がそれぞれ定義(多層データ化)されていても構わない。図10では、例えば、領域データ1、領域データ2、・・・、領域データnが含まれているとする。かかる領域データは、データ変換処理回路304によりデータ変換され、画素ビットデータとなる。図10では、斜線で示す画素が領域を示している。そして、例えば、画素ごとに8ビットのデータとする場合に、領域データ1における領域に該当する画素では、1桁目に「1」を立て、領域データnにおける領域に該当する画素では、2桁目に「1」を立てるといった具合に「1」を立てる桁数を変えると領域を識別できて好適である。
S108において、データ分配処理工程として、データ分配処理回路308は、測定データや参照データと検査領域を同期させ、試料検査装置100の検査速度と合わせながら、領域画像データを外部I/F312から比較回路108に送る。複数のデータ分配処理回路308で並列処理をさせることで、測定データや参照データと検査領域を同期させるためのデータ通信速度を維持させることができる。もちろん、測定データや参照データと検査領域を同期できれば、1段のデータ分配処理回路308で処理をさせても構わない。また、複数のデータ分配処理回路308は、分配制御回路310により制御される。
また、転送単位は、マスク全面領域を帯状に分割した領域単位で転送しても良いし、更に細かく分割しても良い。
また、転送単位は、マスク全面領域を帯状に分割した領域単位で転送しても良いし、更に細かく分割しても良い。
S110において、領域画像データ入力工程として、領域画像データは、外部I/F142を介して比較回路108に入力される。試料検査装置100と支援装置300との間は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)を用いて接続される。特に、通信速度を速めるために、光ケーブル等を使用したギガビットLANを用いると好適である。
S114において、記憶工程として、入力された領域画像データは、バス120を介して、順次、比較回路108内における領域画像メモリ172に一時的に記憶される。
S160において、比較工程として、比較回路108内における比較処理回路178は、試料となるフォトマスク101から得られる光学画像に基づいてセンサ回路106で生成された被検査パターンの測定データとなる光学画像データと、展開回路111と参照回路112で生成した設計画像データとなる参照画像データと、支援装置300から入力した領域画像データとを取り込み、領域画像データを判定閾値を変更するための判定閾値変更データとして用いて、光学画像データと参照画像データとを領域画像データに基づいて判定閾値(検査感度)を変更して所定のアルゴリズムに従って比較し、欠陥の有無を判定する。また、比較処理回路178を複数段設けて並列処理すること検査時間の短縮をはかる上で好適である。或いは、比較処理回路178内に複数のデータ処理手段を有しても好適である。
ここで、定常的に領域画像データに基づいて判定閾値(検査感度)を変更しながら測定データを設計画像データと比較してもよいし、設計画像データとの比較で欠陥部分(NG)を検出した場合に領域画像データに基づいて判定条件となる検査閾値(検査感度)を変更して再度測定データと設計画像データとの比較をするというのも比較処理にかかる時間を考慮するとより好適である。言い換えれば、比較回路108において、光学画像データとなる測定データと設計画像データとの比較を行なった結果、差異が所定の閾値を超えた場合に、領域画像データに基づいて判定閾値(検査感度)を変更して再度測定データと設計画像データとの比較を行なっても構わない。
以上のように構成することで、領域画像データは、リアルタイムに試料検査装置100内の比較回路108に転送され、比較回路108は領域画像データにより比較対象領域の比較判定閾値を変更させながら高感度な欠陥判定をリアルタイムに行うことができる。よって、欠陥判定を厳しく行わなければならない領域は厳しい判定閾値で検査され、それほど重要ではない領域に対しては不必要に厳しい判定閾値で検査しないようにすることができる。その結果、擬似欠陥を多発させないようにすることができる。
さらに、外部から試料検査装置100内の欠陥検出処理過程に同期して直接領域画像データを入力する支援装置300を試料検査装置100と独立して設けることによって、既存の試料検査装置の改良に伴う検査装置の肥大化、コストの高騰、及び開発期間の長期化等を防ぎながら、試料検査装置100との親和性や拡張性を確保することができる。
さらに、外部から試料検査装置100内の欠陥検出処理過程に同期して直接領域画像データを入力する支援装置300を試料検査装置100と独立して設けることによって、既存の試料検査装置の改良に伴う検査装置の肥大化、コストの高騰、及び開発期間の長期化等を防ぎながら、試料検査装置100との親和性や拡張性を確保することができる。
ここで、参照データと測定データとを比較検査する場合に、擬似欠陥を生じやすいパターンについて以下に説明する。
図11は、アシストパターンが配置された参照データと測定データとの一例を示す図である。
図11では、基本パターンとしてラインパターンが形成されている。基本パターンの端部でOPCを用いる場合があり、線幅が外側に膨らんだ形状に形成されている。そして、基本パターンの両側には、基本パターンより細い線幅のアシストパターンが配置されている。
OPCパターンが配置された設計パターンデータから生成された設計画像データ(参照データ)と図11(b)の測定データと比較するとアシストパタンが小さくなってしまう。よって、このまま参照データと測定データとを比較すると欠陥(NG)と判定されてしまうことがある。
図11では、基本パターンとしてラインパターンが形成されている。基本パターンの端部でOPCを用いる場合があり、線幅が外側に膨らんだ形状に形成されている。そして、基本パターンの両側には、基本パターンより細い線幅のアシストパターンが配置されている。
OPCパターンが配置された設計パターンデータから生成された設計画像データ(参照データ)と図11(b)の測定データと比較するとアシストパタンが小さくなってしまう。よって、このまま参照データと測定データとを比較すると欠陥(NG)と判定されてしまうことがある。
以上のように、かかるアシストパターンは図11に示すようにその試料で主として使われているパターンよりもパターン線幅がかなり狭かったり短かったりする。しかも実際にこの設計パターンから描画されている試料上のパターンは図11(b)に示すように、正確にできていないことも多い。これを他のパターンと同様の比較閾値で検査してしまうと、検査装置はこれを欠陥と認識してしまうことがある。
しかし、このパターンは寸法が正確にできているかどうかはそれほど大きな意味をもたないことが多く、これを欠陥と判定してしまうと試料全面で多くの擬似欠陥を生じさせてしまい、ユーザが行なう検査結果のレビュー数としては限界を超える。そこで、以下のような領域を設定する。
しかし、このパターンは寸法が正確にできているかどうかはそれほど大きな意味をもたないことが多く、これを欠陥と判定してしまうと試料全面で多くの擬似欠陥を生じさせてしまい、ユーザが行なう検査結果のレビュー数としては限界を超える。そこで、以下のような領域を設定する。
図12は、領域画像データにより示される領域を説明するための図である。
図12(b)に示すようなアシストパターン近傍で検査感度を厳しくしなくてもよい領域を示す領域画像データの基となる領域データを用意し、領域データを領域画像データに変換して比較回路108に入力する。その結果、比較回路108は、この領域近傍の比較閾値を自動的に緩めることができるので、従来は擬似欠陥となってしまっていたものをそうならないようにすることが可能となる。領域データは、位置ずれ誤差を考慮して指定したい部分(ここでは、アシストパターン部分)より若干大きな寸法の領域とすることが望ましい。例えば、全体に1画素分ずつ大きくした領域にすると良い。
図12(b)に示すようなアシストパターン近傍で検査感度を厳しくしなくてもよい領域を示す領域画像データの基となる領域データを用意し、領域データを領域画像データに変換して比較回路108に入力する。その結果、比較回路108は、この領域近傍の比較閾値を自動的に緩めることができるので、従来は擬似欠陥となってしまっていたものをそうならないようにすることが可能となる。領域データは、位置ずれ誤差を考慮して指定したい部分(ここでは、アシストパターン部分)より若干大きな寸法の領域とすることが望ましい。例えば、全体に1画素分ずつ大きくした領域にすると良い。
図13は、領域画像データにより示される領域を説明するための他の一例を示す図である。
図13に示す「A20」は、マスク等の試料内に記載された文字であり、この部分を通常高感度にて検査する必要がない。よって、かかる文字部分近傍で検査感度を厳しくしなくてもよい領域を示す領域画像データの基となる領域データを用意し、領域データを領域画像データに変換して比較回路108に入力することも好適である。また、ダミーパターンなども同様である。逆に、コンタクトパターンなどでは、位置がずれたり変形したりするとパターン回路の断線やショートを引き起こす可能性が高いので、かかる部分近傍では検査感度を厳しくする領域を示す領域画像データの基となる領域データを用意し、領域データを領域画像データに変換して比較回路108に入力することも好適である。
図13に示す「A20」は、マスク等の試料内に記載された文字であり、この部分を通常高感度にて検査する必要がない。よって、かかる文字部分近傍で検査感度を厳しくしなくてもよい領域を示す領域画像データの基となる領域データを用意し、領域データを領域画像データに変換して比較回路108に入力することも好適である。また、ダミーパターンなども同様である。逆に、コンタクトパターンなどでは、位置がずれたり変形したりするとパターン回路の断線やショートを引き起こす可能性が高いので、かかる部分近傍では検査感度を厳しくする領域を示す領域画像データの基となる領域データを用意し、領域データを領域画像データに変換して比較回路108に入力することも好適である。
以上のように、領域データを用意して、領域データから作成される領域画像データを用いて、設計パターンデータから作成される設計画像データと測定データとを比較することにより擬似欠陥を低減することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、設計パターンデータから作成される設計画像データに基づく参照データと測定データとを比較するdie to database検査の場合について説明したが、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した光学画像データ同士を比較する「die to die検査」についても領域画像データを用いると好適である。
実施の形態1では、設計パターンデータから作成される設計画像データに基づく参照データと測定データとを比較するdie to database検査の場合について説明したが、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した光学画像データ同士を比較する「die to die検査」についても領域画像データを用いると好適である。
図14は、実施の形態2における試料検査装置と試料検査装置の支援装置との主要な構成を示すブロック図である。
図14において、試料検査装置100の支援装置300は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。一方、試料検査装置100は、光学画像取得部150、データ分配処理回路140、外部インターフェース(I/F)142、比較回路108を備えている。比較回路108は、領域画像メモリ172、測定データメモリ175、測定データメモリ176、比較処理回路178を有している。図14では、本実施の形態2を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。試料検査装置100、及び支援装置300にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
図14において、試料検査装置100の支援装置300は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。一方、試料検査装置100は、光学画像取得部150、データ分配処理回路140、外部インターフェース(I/F)142、比較回路108を備えている。比較回路108は、領域画像メモリ172、測定データメモリ175、測定データメモリ176、比較処理回路178を有している。図14では、本実施の形態2を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。試料検査装置100、及び支援装置300にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
図14において、光学画像取得部150が、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した複数の測定データ(光学画像データ)を取得する。ここでは、測定データ(1)と測定データ(2)とを取得する。そして、データ分配処理回路140により検査領域を同期させながら比較回路108に送る。比較回路108内では、送られた測定データ(1)と測定データ(2)とをそれぞれ測定データメモリ175と測定データメモリ176とに順次一時的に記憶する。一方、支援装置300から実施の形態1と同様に領域画像データを入力し、領域画像メモリ172に順次一時的に記憶する。そして、比較工程として、比較回路108内における比較処理回路178は、試料となるフォトマスク101から得られる透過画像に基づいてセンサ回路106で生成された被検査パターンの測定データ(1)と測定データ(2)と、支援装置300から入力した領域画像データとを取り込み、光学画像データ同士(言い換えれば、一方を参照データとして、測定データと参照データと)を領域画像データに基づいて判定閾値(検査感度)を変更して所定のアルゴリズムに従って比較し、欠陥の有無を判定する。
die to die検査において、光のゆらぎ等により測定データのパターン形状にずれが生じる場合が少なくない。特に、アシストパターンのような基本パターンに比べて線幅の細いパターンではゆらぎによる影響を受けやすい。したがって、領域画像データに基づいて判定閾値(検査感度)を変更することで、かかるゆらぎの影響等により生じる擬似欠陥を低減することができる。
実施の形態3.
上述した各実施の形態では、支援装置300において領域データを画素ビットデータに変換して、かかる画素ビットデータを試料検査装置100に出力していたが、実施の形態3では、かかる画素ビットデータよりもデータサイズが小さいデータで試料検査装置100に出力する構成について説明する。
上述した各実施の形態では、支援装置300において領域データを画素ビットデータに変換して、かかる画素ビットデータを試料検査装置100に出力していたが、実施の形態3では、かかる画素ビットデータよりもデータサイズが小さいデータで試料検査装置100に出力する構成について説明する。
図15は、実施の形態3における試料検査装置と試料検査装置の支援装置との主要な構成を示すブロック図である。
図15において、支援装置300は、磁気ディスク装置302、領域画像データ変換部の一例となるデータ変換処理回路324、データメモリ306、データ分配処理部の一例となるデータ分配処理回路308、外部I/F312を備えている。図1の構成とは、データ変換処理回路324が異なる。また、データ分配処理回路308は、1段設けられている。1段のため、分配制御回路310を省略することができる。一方、試料検査装置100は、磁気ディスク装置109、展開回路111、参照回路112、光学画像取得部150、データ分配処理回路140、外部I/F142、画素ビット展開回路144、比較回路108を備えている。比較回路108は、領域画像メモリ172、参照データメモリ174、測定データメモリ176、比較処理回路178を有している。図1の構成に画素ビット展開回路144が追加された構成となっている。図15では、本実施の形態3を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。試料検査装置100、及び支援装置300にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
図15において、支援装置300は、磁気ディスク装置302、領域画像データ変換部の一例となるデータ変換処理回路324、データメモリ306、データ分配処理部の一例となるデータ分配処理回路308、外部I/F312を備えている。図1の構成とは、データ変換処理回路324が異なる。また、データ分配処理回路308は、1段設けられている。1段のため、分配制御回路310を省略することができる。一方、試料検査装置100は、磁気ディスク装置109、展開回路111、参照回路112、光学画像取得部150、データ分配処理回路140、外部I/F142、画素ビット展開回路144、比較回路108を備えている。比較回路108は、領域画像メモリ172、参照データメモリ174、測定データメモリ176、比較処理回路178を有している。図1の構成に画素ビット展開回路144が追加された構成となっている。図15では、本実施の形態3を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。試料検査装置100、及び支援装置300にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
図16は、実施の形態3における試料検査装置内と支援装置内における試料検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図16において、試料検査方法は、支援装置300内において、領域データ入力工程(S102)、記憶工程(S104)、データ変換工程(S105)、データ分配処理工程(S108)という一連の工程を実施する。そして、試料検査方法は、試料検査装置内において、座標データ入力工程(S109)、画素ビット変換工程(S111)、記憶工程(S114)、光学画像取得工程(S122)、データ分配処理工程(S124)、記憶工程(S126)、設計パターンデータ入力工程(S142)、パターン展開工程(S146)、フィルタ処理工程(S148)、データ分配処理工程(S150)、記憶工程(S152)、比較工程(S160)という一連の工程を実施する。
図16において、試料検査方法は、支援装置300内において、領域データ入力工程(S102)、記憶工程(S104)、データ変換工程(S105)、データ分配処理工程(S108)という一連の工程を実施する。そして、試料検査方法は、試料検査装置内において、座標データ入力工程(S109)、画素ビット変換工程(S111)、記憶工程(S114)、光学画像取得工程(S122)、データ分配処理工程(S124)、記憶工程(S126)、設計パターンデータ入力工程(S142)、パターン展開工程(S146)、フィルタ処理工程(S148)、データ分配処理工程(S150)、記憶工程(S152)、比較工程(S160)という一連の工程を実施する。
図16における領域データ入力工程(S102)及び記憶工程(S104)は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
S105において、データ変換工程として、データ変換処理回路324は、磁気ディスク装置302から領域データを読み出し、読み出された領域データを所定の規則に従った座標データ(第2の領域データの一例)に変換して、座標データがデータメモリ306に送られる。
S105において、データ変換工程として、データ変換処理回路324は、磁気ディスク装置302から領域データを読み出し、読み出された領域データを所定の規則に従った座標データ(第2の領域データの一例)に変換して、座標データがデータメモリ306に送られる。
上述したように、領域データに含まれる領域は、図8或いは図9に示すように、長方形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さといった情報で各領域を示す図形の大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
図17は、座標データの一例を示す図である。
図17では、領域データに含まれる領域を、例えば重心位置座標(xc,yc)のみで定義する。予め、試料検査装置との間で辺の長さ等を規定しておき、かかる重心位置座標(xc,yc)により領域が把握できるようにしておくことで、実施の形態1における画素ビットデータよりもデータサイズが小さいデータで試料検査装置100に出力することができるようになる。データサイズを小さくすることができるので、通信速度を速めることができる。或いは、データ分配処理回路308の規模を小さくすることができる。
図17では、領域データに含まれる領域を、例えば重心位置座標(xc,yc)のみで定義する。予め、試料検査装置との間で辺の長さ等を規定しておき、かかる重心位置座標(xc,yc)により領域が把握できるようにしておくことで、実施の形態1における画素ビットデータよりもデータサイズが小さいデータで試料検査装置100に出力することができるようになる。データサイズを小さくすることができるので、通信速度を速めることができる。或いは、データ分配処理回路308の規模を小さくすることができる。
S108において、データ分配処理工程として、データ分配処理回路308は、測定データや参照データと検査領域を同期させ、試料検査装置100の検査速度と合わせながら、座標データを外部I/F312から比較回路108に送る。
S109において、座標データ入力工程として、座標データは、外部I/F142を介して比較回路108に入力される。試料検査装置100と支援装置300との間は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)を用いて接続される。特に、通信速度を速めるために、光ケーブル等を使用したギガビットLANを用いると好適である点は上述した通りである。
S111において、画素ビット変換工程として、画素ビット展開回路144は、外部I/F142に入力された座標データを読み出し、読み出された座標データを画素ビットデータの領域画像データに変換して、領域画像データがデータメモリ306に送られる。
記憶工程(S114)、光学画像取得工程(S122)、データ分配処理工程(S124)、記憶工程(S126)、設計パターンデータ入力工程(S142)、パターン展開工程(S146)、フィルタ処理工程(S148)、データ分配処理工程(S150)、記憶工程(S152)、比較工程(S160)は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
以上のように、1つの領域を1つの2次元座標で表現することで、画素ビットデータの領域画像データに比べて、半分以下のデータサイズとすることができる。その結果、通信速度を速めることができ、試料検査装置100の処理速度に遅れないようにすることができる。
試料検査装置100ではパターンは画像情報として処理されるため、この情報を画素ビットに展開する必要がある。そして、画素ビットへの展開は、上述した各実施の形態のように事前に変換処理手段にて行なっても良いし、本実施の形態のように試料検査装置100の内部にてリアルタイムとして処理を行なっても良い。
また、実施の形態2に示すdie to die検査に本実施の形態を適用しても好適である。
実施の形態4.
実施の形態3では、支援装置300から試料検査装置100へ出力するデータのサイズを小さくするために試料検査装置100の内部にて画素ビット展開させたが、実施の形態4では、支援装置300の内部にて画素ビット展開しながら試料検査装置100へ出力するデータのサイズを小さくする構成について説明する。
実施の形態3では、支援装置300から試料検査装置100へ出力するデータのサイズを小さくするために試料検査装置100の内部にて画素ビット展開させたが、実施の形態4では、支援装置300の内部にて画素ビット展開しながら試料検査装置100へ出力するデータのサイズを小さくする構成について説明する。
図18は、実施の形態4における試料検査装置と試料検査装置の支援装置との主要な構成を示すブロック図である。
図18において、支援装置300は、磁気ディスク装置302、領域画像データ変換部の一例となるデータ変換処理回路304、圧縮データ変換部の一例となるデータ圧縮処理回路305、データメモリ306、データ分配処理部の一例となるデータ分配処理回路308、外部I/F312を備えている。図1の構成とは、データ圧縮処理回路305が追加された点で異なる。また、データ分配処理回路308は、1段設けられている。1段のため、分配制御回路310を省略することができる。一方、試料検査装置100は、磁気ディスク装置109、展開回路111、参照回路112、光学画像取得部150、データ分配処理回路140、外部I/F142、データ復元処理回路146、比較回路108を備えている。比較回路108は、領域画像メモリ172、参照データメモリ174、測定データメモリ176、比較処理回路178を有している。図1の構成にデータ復元処理回路146が追加された構成となっている。図18では、本実施の形態4を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。試料検査装置100、及び支援装置300にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
図18において、支援装置300は、磁気ディスク装置302、領域画像データ変換部の一例となるデータ変換処理回路304、圧縮データ変換部の一例となるデータ圧縮処理回路305、データメモリ306、データ分配処理部の一例となるデータ分配処理回路308、外部I/F312を備えている。図1の構成とは、データ圧縮処理回路305が追加された点で異なる。また、データ分配処理回路308は、1段設けられている。1段のため、分配制御回路310を省略することができる。一方、試料検査装置100は、磁気ディスク装置109、展開回路111、参照回路112、光学画像取得部150、データ分配処理回路140、外部I/F142、データ復元処理回路146、比較回路108を備えている。比較回路108は、領域画像メモリ172、参照データメモリ174、測定データメモリ176、比較処理回路178を有している。図1の構成にデータ復元処理回路146が追加された構成となっている。図18では、本実施の形態4を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。試料検査装置100、及び支援装置300にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
図19は、実施の形態4における試料検査装置内と支援装置内における試料検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図19において、試料検査方法は、支援装置300内において、領域データ入力工程(S102)、記憶工程(S104)、データ変換工程(S106)、データ圧縮工程(S107)、データ分配処理工程(S108)という一連の工程を実施する。そして、試料検査方法は、試料検査装置内において、領域画像データ入力工程(S110)、データ復元処理工程(S113)、記憶工程(S114)、光学画像取得工程(S122)、データ分配処理工程(S124)、記憶工程(S126)、設計パターンデータ入力工程(S142)、パターン展開工程(S146)、フィルタ処理工程(S148)、データ分配処理工程(S150)、記憶工程(S152)、比較工程(S160)という一連の工程を実施する。
図19において、試料検査方法は、支援装置300内において、領域データ入力工程(S102)、記憶工程(S104)、データ変換工程(S106)、データ圧縮工程(S107)、データ分配処理工程(S108)という一連の工程を実施する。そして、試料検査方法は、試料検査装置内において、領域画像データ入力工程(S110)、データ復元処理工程(S113)、記憶工程(S114)、光学画像取得工程(S122)、データ分配処理工程(S124)、記憶工程(S126)、設計パターンデータ入力工程(S142)、パターン展開工程(S146)、フィルタ処理工程(S148)、データ分配処理工程(S150)、記憶工程(S152)、比較工程(S160)という一連の工程を実施する。
図19における領域データ入力工程(S102)、記憶工程(S104)及びデータ変換工程(S106)は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
S107において、データ圧縮工程として、データ圧縮処理回路305は、画素ビットデータの領域画像データを圧縮して、圧縮された領域画像データがデータメモリ306に送られる。
S107において、データ圧縮工程として、データ圧縮処理回路305は、画素ビットデータの領域画像データを圧縮して、圧縮された領域画像データがデータメモリ306に送られる。
領域画像データを圧縮することで、データサイズを小さくすることができる。圧縮技術として、例えば、ハフマンの符号化による圧縮技術、JPEGによる圧縮技術、ランレングスによる圧縮技術等を用いればよい。
領域画像データを圧縮することで、実施の形態1における画素ビットデータよりもデータサイズが小さいデータで試料検査装置100に出力することができるようになる。データサイズを小さくすることができるので、通信速度を速めることができる。或いは、データ分配処理回路308の規模を小さくすることができる。
S108において、データ分配処理工程として、データ分配処理回路308は、測定データや参照データと検査領域を同期させ、試料検査装置100の検査速度と合わせながら、圧縮された領域画像データを外部I/F312から比較回路108に送る。
S110において、領域画像データ入力工程として、圧縮された領域画像データは、外部I/F142を介して比較回路108に入力される。試料検査装置100と支援装置300との間は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)を用いて接続される。特に、通信速度を速めるために、光ケーブル等を使用したギガビットLANを用いると好適である点は上述した通りである。
S113において、データ復元処理工程として、データ復元処理回路146は、外部I/F142に入力された圧縮された領域画像データを読み出し、読み出された圧縮された領域画像データをリアルタイムに復元して、復元された領域画像データがデータメモリ306に送られる。
記憶工程(S114)、光学画像取得工程(S122)、データ分配処理工程(S124)、記憶工程(S126)、設計パターンデータ入力工程(S142)、パターン展開工程(S146)、フィルタ処理工程(S148)、データ分配処理工程(S150)、記憶工程(S152)、比較工程(S160)は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
以上のように、領域画像データを圧縮することで、画素ビットデータの領域画像データに比べて、データサイズを小さくすることができる。その結果、通信速度を速めることができ、試料検査装置100の処理速度に遅れないようにすることができる。
また、実施の形態2に示すdie to die検査に本実施の形態を適用しても好適である。
図20は、別の光学画像取得手法を説明するための図である。
図2の構成では、スキャン幅Wの画素数(例えば2048画素)を同時に入射するフォトダイオードアレイ105を用いているが、これに限るものではなく、図21に示すように、XYθテーブル102をX方向に定速度で送りながら、レーザ干渉計で一定ピッチの移動を検出した毎にY方向に図示していないレーザスキャン光学装置でレーザビームをY方向に走査し、透過光を検出して所定の大きさのエリア毎に二次元画像を取得する手法を用いても構わない。
図2の構成では、スキャン幅Wの画素数(例えば2048画素)を同時に入射するフォトダイオードアレイ105を用いているが、これに限るものではなく、図21に示すように、XYθテーブル102をX方向に定速度で送りながら、レーザ干渉計で一定ピッチの移動を検出した毎にY方向に図示していないレーザスキャン光学装置でレーザビームをY方向に走査し、透過光を検出して所定の大きさのエリア毎に二次元画像を取得する手法を用いても構わない。
以上の説明において、「〜回路」或いは「〜工程」と記載したものは、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。或いは、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、ファームウェアとの組合せでも構わない。また、プログラムにより構成される場合、プログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録される。例えば、試料検査装置100における演算制御部を構成するテーブル制御回路114、展開回路111、参照回路112、データ分配処理回路140、比較回路108、画素ビット展開回路144、データ復元処理回路146等は、電気的回路で構成されていても良いし、制御計算機110によって処理することのできるソフトウェアとして実現してもよい。また電気的回路とソフトウェアの組み合わせで実現しても良い。同様に、支援装置300におけるデータ変換処理回路304、データ変換処理回路324、データ圧縮処理回路305、データ分配処理回路308、分配制御回路310等は、電気的回路で構成されていても良いし、制御計算機110によって処理することのできるソフトウェアとして実現してもよい。また電気的回路とソフトウェアの組み合わせで実現しても良い。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、各実施の形態では、透過光を用いているが、反射光あるいは、透過光と反射光を同時に用いてもよい。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての試料検査装置の支援装置、試料検査方法及びプログラムは、本発明の範囲に包含される。
100 試料検査装置
101 フォトマスク
102 XYθテーブル
103 光源
104 拡大光学系
105 フォトダイオードアレイ
106 センサ回路
107 位置回路
108 比較回路
109,302 磁気ディスク装置
110 制御計算機
111 展開回路
112 参照回路
115 磁気テープ装置
140,308 データ分配処理回路
144 画素ビット展開回路
146 データ復元処理回路
150 光学画像取得部
172 領域画像メモリ
174 参照データメモリ
176 測定データメモリ
178 比較処理回路
300 支援装置
304 データ変換処理回路
305 データ圧縮処理回路
310 分配制御回路
101 フォトマスク
102 XYθテーブル
103 光源
104 拡大光学系
105 フォトダイオードアレイ
106 センサ回路
107 位置回路
108 比較回路
109,302 磁気ディスク装置
110 制御計算機
111 展開回路
112 参照回路
115 磁気テープ装置
140,308 データ分配処理回路
144 画素ビット展開回路
146 データ復元処理回路
150 光学画像取得部
172 領域画像メモリ
174 参照データメモリ
176 測定データメモリ
178 比較処理回路
300 支援装置
304 データ変換処理回路
305 データ圧縮処理回路
310 分配制御回路
Claims (11)
- 被検査試料の所定の領域を示す領域データを入力して領域画像データに変換する領域画像データ変換部と、
パターンが形成された前記被検査試料の光学画像データと所定の参照画像データとを比較してパターン欠陥検査を行なう外部の試料検査装置の検査処理速度に合わせて、前記領域画像データを分配して前記試料検査装置へ出力するデータ分配処理部と、
を備えたことを特徴とする試料検査装置の支援装置。 - 前記領域画像データは、前記試料検査装置において前記光学画像データと前記所定の参照画像データとを比較する場合に、判定閾値を変更するための判定閾値変更データとして用いられることを特徴とする請求項1記載の試料検査装置の支援装置。
- 前記領域画像データは、前記試料検査装置において前記領域画像データが示す領域を比較する場合に、判定閾値を厳しくするための判定閾値変更データとして用いられることを特徴とする請求項2記載の試料検査装置の支援装置。
- 前記領域画像データは、前記試料検査装置において前記領域画像データが示す領域を比較する場合に、判定閾値を緩くするための判定閾値変更データとして用いられることを特徴とする請求項2記載の試料検査装置の支援装置。
- 前記試料検査装置は、前記所定の参照画像データを作成するために前記被検査試料の設計パターンデータを入力し、
前記領域データは、前記試料検査装置が前記所定の参照画像データを作成するために入力する前記設計パターンデータとは異なるフォーマットで形成されることを特徴とする請求項1記載の試料検査装置の支援装置。 - 前記試料検査装置の支援装置は、さらに、前記領域画像データを圧縮した圧縮データに変換する圧縮データ変換部を備え、
前記データ分配処理部において、前記圧縮データを分配して前記試料検査装置に出力することを特徴とする請求項1記載の試料検査装置の支援装置。 - 被検査試料の所定の領域を示す領域データを入力して前記領域データよりも情報量を少なくした第2の領域データに変換する領域データ変換部と、
パターンが形成された前記被検査試料の光学画像データと所定の参照画像データとを比較してパターン欠陥検査する外部の試料検査装置の検査処理速度に合わせて、前記第2の領域データを分配して前記試料検査装置に出力するデータ分配処理部と、
を備えたことを特徴とする試料検査装置の支援装置。 - 前記第2の領域データにおいて、1つの領域を1つの2次元座標で表現することを特徴とする請求項7記載の試料検査装置の支援装置。
- 前記試料検査装置において、前記光学画像データと前記所定の参照画像データとを比較する場合に、前記第2の領域データに基づいて判定閾値を変更することを特徴とする請求項7記載の試料検査装置の支援装置。
- パターン形成された被検査試料の光学画像データを取得する光学画像取得工程と、
前記被検査試料のパターン形成の基となる設計パターンデータに基づいて設計画像データを生成する設計画像データ生成工程と、
前記被検査試料の所定の領域を示す領域データに基づいて生成された領域画像データを外部装置から入力する領域画像データ入力工程と、
前記領域画像データを用いて前記設計画像データと前記光学画像データとの比較を行なう比較工程と、
を備えたことを特徴とする試料検査方法。 - パターン形成された被検査試料における前記パターン形成の基となる設計パターンデータを第1の記憶装置に記憶する第1の記憶処理と、
前記被検査試料の所定の領域を示す領域データに基づいて生成された領域画像データを外部装置から入力する入力処理と、
入力された前記領域画像データを第2の記憶装置に記憶する第2の記憶処理と、
前記第1の記憶装置に記憶された設計パターンデータに基づいて設計画像データを生成する設計画像データ生成処理と、
前記被検査試料の光学画像データを入力する光学画像データ入力処理と、
入力された光学画像データを第3の記憶装置に記憶する第3の記憶処理と、
前記領域画像データを用いて前記設計画像データと前記光学画像データとの比較を行なう比較処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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- 2005-09-06 JP JP2005257605A patent/JP2007071629A/ja active Pending
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