JP7205801B2 - 車両用冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用冷却装置に関し、特に、車両の車体前部に搭載される車両用冷却装置に関する。
特開平9-257380号公報(特許文献1)には、ラジエータのフィン装置が記載されている。このラジエータは、鉛直面に対して後方に傾斜するように車体に配置されている。また、ラジエータに設けられたフィンは、ラジエータに流入する気流の向きに合わせて傾斜されており、ラジエータの放熱効率を高めている。
特開平9-257380号公報
近年、車両には、エンジンの他、モータや、それを駆動するためのバッテリ、駆動回路等、冷却を必要とする機器が数多く搭載されるようになり、大型のラジエータが車両に積載されることが多くなっている。このように、ラジエータが大型化すると、ラジエータを鉛直方向に立てて車両に搭載することが困難になる。特に、ボンネットが低いデザインの車両に大型のラジエータを搭載するためには、特許文献1記載の発明のように、鉛直面に対してラジエータを傾斜させて収容する必要がある。
ところが、車両前部に配置されたラジエータの後方には、高電圧部品が配置されており、万一車両が正面から衝突した場合に、脱落したラジエータが後方の高電圧部品を損傷してしまう虞がある。このため、車両の正面衝突時において、高電圧部品を保護する必要がある。この問題は、ラジエータを傾斜させた状態で車両に搭載した場合に、ラジエータ後方の高電圧部品とラジエータが干渉しやすく、高電圧部品の保護の必要性が高くなる。
従って、本発明は、車両が正面から衝突した場合にも、ラジエータの後方に配置された高電圧部品が損傷されにくい車両用冷却装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、車両の車体前部に搭載される車両用冷却装置であって、車体の前部に取り付けられ、車両用の冷却水を冷却するためのラジエータと、車体の前部に、ラジエータよりも車両前後方向で後方側に配置された、高電圧が作用している高電圧部品と、車体前部に車幅方向に延びるように設けられたクロスメンバに対して、ラジエータを固定するために、ラジエータの両側部に夫々取り付けられたサポート部材と、各サポート部材を互いに連結するように、車幅方向に延びている連結ビームと、を有し、ラジエータは車両前後方向でクロスメンバよりも前方側に位置し、クロスメンバと各サポート部材とを連結する第1連結点の車幅方向間隔は、ラジエータと各サポート部材とを連結する第2連結点の車幅方向間隔よりも狭く、各サポート部材は、車両の側面視において略L字形に屈曲するように構成されると共に、連結ビームは、各サポート部材の短辺の屈曲部近傍を互いに連結することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、ラジエータはクロスメンバよりも前側に位置し、クロスメンバと各サポート部材とを連結する第1連結点の車幅方向間隔は、ラジエータと各サポート部材とを連結する第2連結点の車幅方向間隔よりも狭くされている。このため、車両の正面衝突時において、ラジエータがサポート部材から脱落した場合に、サポート部材の前方の部分が車幅方向に広がってラジエータの後退が許容される。このラジエータの後退により衝突エネルギーが吸収され、ラジエータの後方に配置された高電圧部品に作用する衝撃力を緩和することができる。これにより、車両が正面から衝突した場合にも、ラジエータの後方に配置された高電圧部品が損傷されにくくなる。
また、このように構成された本発明によれば、各サポート部材を互いに連結するように、連結ビームが車幅方向に延びている。このため、車両の正面衝突時において、両側のサポート部材の間隔が広くなる方向の変形が連結ビームによって抑制され、ラジエータの後退に伴って吸収されるエネルギーが大きくなり、高電圧部品の損傷を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、各サポート部材は、車両前後方向で前方に向かって間隔が広くなるように配置されている。
このように構成された本発明によれば、各サポート部材は、車両の前方に向かって間隔が広くなるように配置されているので、車両の正面衝突時において、サポート部材が効果的に変形され、衝突エネルギーを吸収することができる。これにより、車両の正面衝突時における高電圧部品の損傷を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、車両の前輪には、インホイールモータが夫々設けられており、高電圧部品は、インホイールモータに電力を供給するためのワイヤハーネスである。
車両の前輪にインホイールモータが設けられている場合、このインホイールモータに電力を供給するために、比較的高電圧が作用しているワイヤハーネスをラジエータの近傍に配索する必要がある。上記のように構成された本発明によれば、クロスメンバと各サポート部材とを連結する第1連結点の車幅方向間隔は、ラジエータと各サポート部材とを連結する第2連結点の車幅方向間隔よりも狭くされている。このため、車両の正面衝突時において、ラジエータがサポート部材から脱落した場合に、ラジエータが後退して衝突エネルギーが吸収され、ラジエータの後方に配置された、インホイールモータに電力を供給するためのワイヤハーネスに作用する衝撃力を緩和することができる。
本発明において、好ましくは、車体の前部には内燃機関が配置されており、高電圧部品は、車両の前後方向において、ラジエータと内燃機関の間に配置されている。
高電圧部品が剛性の高い内燃機関の前側に配置されている場合には、車両の正面衝突時において、高電圧部品はラジエータと内燃機関の間に挟まれて損傷を受けやすい。上記のように構成された本発明によれば、クロスメンバと各サポート部材とを連結する第1連結点の車幅方向間隔は、ラジエータと各サポート部材とを連結する第2連結点の車幅方向間隔よりも狭くされている。このため、車両の正面衝突時において、ラジエータがサポート部材から脱落した場合に、ラジエータが後退して衝突エネルギーが吸収され、ラジエータの後方に配置された高電圧部品に作用する衝撃力を緩和することができる。
また、本発明において、好ましくは、さらに、車両用の冷却油を冷却するためのオイルクーラーを有し、各サポート部材は、オイルクーラーの両側部を夫々支持すると共に、クロスメンバに取り付けられ、ラジエータは略L字形に屈曲した各サポート部材の長辺に固定される一方、オイルクーラーは各サポート部材の短辺に固定される。
本発明の車両用冷却装置によれば、車両が正面から衝突した場合にも、ラジエータの後方に配置された高電圧部品を損傷されにくくすることができる。
本発明の実施形態による車両用冷却装置を搭載した車両の前部を示す側面図である。 本発明の実施形態による車両用冷却装置を搭載した車両の前部を斜め下方から見た斜視図である。 本発明の実施形態による車両用冷却装置を搭載した車両の前部を示す下面図である。 本発明の実施形態による車両用冷却装置を車両の斜め後方側から見た斜視図である。 本発明の実施形態による車両用冷却装置を車両の前方側から見た斜視図である。 本発明の実施形態の車両用冷却装置の組み付けにおいて、冷却アセンブリの投影長さを、車体の取り付け部の長さと比較して示す図である。 本発明の実施形態による冷却装置を組み付ける方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による冷却装置を組み付ける方法において、冷却装置を車体に取り付ける手順を示す図である。 本発明の実施形態による冷却装置を組み付ける方法において、冷却装置を車体に取り付ける手順を示す図である。 本発明の実施形態による冷却装置を組み付ける方法において、冷却装置を車体に取り付ける手順を示す図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態による車両用冷却装置を説明する。
図1は、本発明の実施形態による車両用冷却装置を搭載した車両の前部を示す側面図である。図2は、本発明の実施形態による車両用冷却装置を搭載した車両の前部を斜め下方から見た斜視図である。図3は、本発明の実施形態による車両用冷却装置を搭載した車両の前部を示す下面図である。
図1乃至図3に示すように、車両1の前部には、ボンネット1aの下側に内燃機関2、及び内燃機関2の後ろ側に配置された駆動用モータ4が搭載されている。これら内燃機関2及び駆動用モータ4の動力は、車両1の車幅方向中央を前後方向に延びるプロペラシャフト4aによって後輪(図示せず)に伝達される。また、車両1の各前輪6にはインホイールモータ8が夫々搭載されており、各前輪6を駆動するようになっている。また、各インホイールモータ8には、これを駆動するための電力を供給する高電圧部品であるワイヤハーネス8aが接続されている。なお、本明細書において、車両1の前部とは、車両1の運転席よりも前側の部分を意味している。
また、本明細書において、高電圧部品とは、高電圧が作用している電機部品を意味し、高電圧とは、一般に高い絶縁性が要求される48V以上の電圧を意味するものとする。車両に搭載される高電圧部品としては、ワイヤハーネスの他、バッテリ、インバータ、DC/DCコンバータ、キャパシタ等が挙げられる。
さらに、車両1のボンネット1aの下側には、車両用冷却装置である冷却アセンブリ10が搭載されている。この冷却アセンブリ10は、車両1前部の内燃機関2よりも前方、さらに、内燃機関2よりも前方に位置するインホイールモータ8よりも前方に配置されている。本実施形態においては、図1に示すように、冷却アセンブリ10のラジエータ14(図4)を後方に傾斜させて取り付けることにより、冷却アセンブリ10をボンネット1aの下側に収容することが可能になっている。
また、車両1の車体前部は、車両1下部で車幅方向に延びるクロスメンバである第1クロスメンバ12a、及びこの第1クロスメンバ12aよりも前方、且つ車両1下部で車幅方向に延びる第2クロスメンバ12b、車両下部の両側で車両の前後方向に延びるサイドメンバ12c等により構成されている。冷却アセンブリ10は、これら第1、第2クロスメンバの上方に取り付けられる。さらに、後述するように、冷却アセンブリ10は、車両1の組み立て時において、第1クロスメンバ12a、第2クロスメンバ12b、及びサイドメンバ12cによって囲まれた領域を通って、車両1の下方から車体の中に収容される。
次に、図4及び図5を参照して、冷却アセンブリ10の構成を説明する。
図4は、冷却アセンブリ10を車両の斜め後方側から見た斜視図である。図5は、冷却アセンブリ10を車両の前方側から見た斜視図である。
図4に示すように、冷却アセンブリ10は、ラジエータ14と、ラジエータ14の背面側に取り付けられたファン16と、ファン16の背面側に配置されたオイルクーラー18と、を有する。これら、ラジエータ14、ファン16、及びオイルクーラー18は、一体化されて組立体を構成している。さらに、ラジエータ14の両側の側面には、一体化されたラジエータ14等を車両1の車体上に支持するためのサポート部材20が夫々取り付けられている。
図1に示すように、冷却アセンブリ10は、インホイールモータ8よりも車両の前方に位置している。このため、オイルクーラー18は、ラジエータ14と、高電圧部品であるワイヤハーネス8aとの間に配置されることとなる。これにより、車両1が正面から衝突して、ラジエータ14がサポート部材20から外れた場合でも、高電圧が作用しているワイヤハーネス8aとラジエータ14の間にはオイルクーラー18が配置されており、ワイヤハーネス8aが衝撃から保護される。また、ワイヤハーネス8aの後方には内燃機関2が配置されているので、ワイヤハーネス8aは、オイルクーラー18と内燃機関2の間に配置されることとなる。
図4及び図5に示すように、ラジエータ14は、全体として長方形の平板状に形成されており、その板面が後方に向けて傾斜するように、車両1の車体に取り付けられる。また、本実施形態においては、ラジエータ14は、その両側の縁に沿ってラジエータタンク14aが設けられ、両側のラジエータタンク14aの間にラジエータコア14bが設けられている。本実施形態において、ラジエータ14は、内燃機関2の冷却水を、外気により冷却するように構成されている。
図4に示すように、ファン16は、ラジエータ14の背面側に、ラジエータ14と平行に固定されており、フレーム16aと、プロペラ16bから構成されている。プロペラ16bは、ラジエータコア14bの幅と略同一の直径に構成されており、ラジエータ14の板面に直交する方向に向けられた回転軸(図示せず)により駆動される。フレーム16aは、ラジエータコア14bの裏側に固定され、プロペラ16bの回転軸を支持している。プロペラ16bを回転させることにより、ラジエータコア14bを通って空気が流れ、ラジエータコア14b内の冷却水が冷却される。
図4に示すように、オイルクーラー18は、ラジエータ14よりも小さい長方形の平板状に形成されており、その板面が後方に向けて傾斜するように、ファン16の背面側に取り付けられている。このオイルクーラー18の両側上端には、オイルクーラー18に冷却油を流入させる流入管18aと、オイルクーラー18で冷却された冷却油を流出させる流出管18bが夫々接続されている。また、図5に示すように、オイルクーラー18は、車両1の前面視において、ラジエータ14と重なる位置に配置されている。
本実施形態において、オイルクーラー18は、駆動用モータ4や、駆動用モータ4を駆動するためのバッテリ(図示せず)等を冷却する冷却油を冷却するように構成されている。また、オイルクーラー18は、その上辺に取り付けられた上側オイルクーラーブラケット18c、及び下辺に取り付けられた下側オイルクーラーブラケット18dを介して、サポート部材20に取り付けられている。
図4に示すように、サポート部材20は、略L字形に屈曲された部材であり、冷却アセンブリ10を車体の第1クロスメンバ12aに対して固定するために、ラジエータ14の両側に夫々取り付けられている。具体的には、サポート部材20は、90度よりも小さい鋭角に屈曲された円管状の部材から構成されており、その長い方の辺がラジエータ14の両側の辺に沿うように固定される。また、サポート部材20の短い方の辺は、冷却アセンブリ10が車体固定された状態では、概ね水平方向に向けられる。これにより、ラジエータ14及びオイルクーラー18は、それらの板面が後方に向かって傾斜するように、車体に取り付けられる。換言すれば、ラジエータ14及びオイルクーラー18は、それらの上端が下端よりも車両1の後方側に位置するように、後傾して配置されている。
さらに、図2に示すように、各サポート部材20は、屈曲部付近が連結ビーム22によって互いに連結されている。具体的には、この連結ビーム22は車幅方向に延び、各サポート部材20に取り付けられた下側オイルクーラーブラケット18dを介してサポート部材20に取り付けられ、両側のサポート部材20を連結している。この連結ビーム22は、各サポート部材20の短辺の、屈曲部の近傍に取り付けられている。
また、図4に示すように、各サポート部材20の長辺は、上側ブラケット20a、下側ブラケット20bを介して、ラジエータ14両側のラジエータタンク14aに固定されている。ラジエータタンク14aは、冷却アセンブリ10の車幅方向両端に位置するので、冷却アセンブリ10は、その両端部でサポート部材20によって支持されることとなる。さらに、各サポート部材20の短辺の先端には、支持部20cが夫々設けられており、これら支持部20cは、車体の一部を構成する第1クロスメンバ12aに対して回動可能に取り付けることができるように構成されている。
また、図3に示すように、各サポート部材20の短辺は、車両1の前方に向けて間隔が広くなるように向けられている。換言すれば、各サポート部材20の支持部20cと第1クロスメンバ12aとを連結している第1連結点P1の車幅方向間隔X1は、各サポート部材20とラジエータ14を連結している第2連結点P2の車幅方向間隔X2よりも狭く構成されている。
冷却アセンブリ10は、上記のように形成されているため、万一車両1が正面衝突した場合には、まず、車両1の前部に配置されたラジエータ14に衝撃力が加わり、ラジエータ14が変形されることで衝撃エネルギーが吸収される。さらに衝撃力が大きい場合には、ラジエータ14とサポート部材20を連結する上側ブラケット20a及び下側ブラケット20bが破断し、又はそれらの連結が外れることにより、衝撃エネルギーが吸収される。この際、後傾して配置されているラジエータ14の下端に衝撃力が作用して下側ブラケット20bが外れ、ラジエータ14の下部が後退する。さらに衝撃力が大きい場合には、上側ブラケット20aも外れ、ラジエータ14全体が後退する。
ラジエータ14がサポート部材20から脱落し、ラジエータ14全体が後退した場合でも、ラジエータ14の後方にはオイルクーラー18が取り付けられているため、ラジエータ14の後退がオイルクーラー18によって阻止される。これにより、オイルクーラー18の後方に配置されている高電圧部品であるワイヤハーネス8aの損傷が抑制される。また、オイルクーラー18支持している上側オイルクーラーブラケット18c、下側オイルクーラーブラケット18dが破断し、又はそれらの連結が外れた場合にも、この破断等により衝撃力が吸収され、ワイヤハーネス8aが保護される。
さらに、上記のように、各サポート部材20の短辺は、車両1の前方に向けて間隔が広くなるように向けられている。このため、車両1の正面衝突により下側ブラケット20bが外れ、ラジエータ14の下部が後退し始めた場合に、サポート部材20の前方の部分が車幅方向に広がってラジエータ14の後退が許容される。このラジエータ14の後退により衝突エネルギーが吸収される。
次に、図6乃至図10を参照して、本発明の実施形態による冷却装置を組み付ける方法を説明する。
図6は、冷却アセンブリの投影長さを、車体の取り付け部の長さと比較して示す図である。図7は、本発明の実施形態による冷却装置を組み付ける方法の手順を示すフローチャートである。図8乃至図10は、冷却アセンブリを車体に取り付ける手順を示す図である。
上述したように、本実施形態においては、冷却アセンブリ10は後方に傾斜した状態で車体に取り付けられる。図6に示すように、冷却アセンブリ10を車体に取り付けた際の姿勢と同一の姿勢に配置した状態で、鉛直方向に投影したときの、車両前後方向の長さL1は、第1クロスメンバ12aと第2クロスメンバ12bの間の距離L2よりも長い。このため、冷却アセンブリ10を車体への取り付け後の姿勢と同一の姿勢にしてパレット24に載置すると、冷却アセンブリ10を、第1クロスメンバ12aと第2クロスメンバ12bの間に通すことができず、冷却アセンブリ10を車体に収容することができない。このため、図7に示す組み付け手順に従って、冷却アセンブリ10を車体へ組み付ける必要がある。
まず、図7のステップS1においては、準備ステップとして、ラジエータ14を組み付けるべき車体と、冷却アセンブリ10を準備する。図8に示すように、この際、車体13は半完成状態で良く、冷却アセンブリ10をマウントすることができるよう、第1クロスメンバ12a、第2クロスメンバ12b、固定メンバ12d等が組み上げられた状態であれば良い。一方、冷却アセンブリ10は、ラジエータ14、ファン16、オイルクーラー18等がサポート部材20によって一体化された状態で準備される。また、冷却アセンブリ10は、ラジエータ14の板面が概ね鉛直方向に向けられた状態でパレット24上に載置された状態で準備される。この状態においては、冷却アセンブリ10を鉛直方向に投影したときの、車両前後方向の長さL3は、第1クロスメンバ12aと第2クロスメンバ12bの間の距離L2よりも短くなる。
次に、図7のステップS2においては、収容ステップとして、パレット24を上昇させることにより、冷却アセンブリ10を、車体13の下方から、第1クロスメンバ12aと第2クロスメンバ12bの間を通って車体の中に収容する。即ち、図8に示す状態では、冷却アセンブリ10の鉛直方向の投影長さは、第1、第2クロスメンバ間の距離L2よりも短いため、パレット24を上昇させると、冷却アセンブリ10は第1クロスメンバ12aと第2クロスメンバ12bの間を通って車体13の中に収容される。
さらに、パレット24を適所まで上昇させると、図9に示すように、各サポート部材20の短辺側の先端に設けられた支持部20cのボルト穴と、第1クロスメンバ12aに取り付けられた支持ブラケット26のボルト穴が整合する。この状態で、支持部20c及び支持ブラケット26に夫々設けられたボルト穴にボルト26aを通し、これらを締結する。これにより、冷却アセンブリ10の各支持部20cは、車体13に対して回動可能に取り付けられる。
さらに、図7のステップS3においては、回動ステップとして、冷却アセンブリ10の上端が車体13の後方へ移動されるように、車体13の中に収容された冷却アセンブリ10を、サポート部材20の支持部20cを中心に後方へ向けて回動させる。具体的には、冷却アセンブリ10は、支持部20cと支持ブラケット26の各ボルト穴に通されたボルト26aを中心軸として後方に回動される。ここで、図9に示す状態において、冷却アセンブリ10の重心は中心軸(ボルト26a)よりも前側にあるため、重力により、冷却アセンブリ10を前方側に回動させる力が作用している。このため、重力により冷却アセンブリ10が後方に向けて偶発的に回動され、冷却アセンブリ10が損傷されるのを防止することができる。
冷却アセンブリ10を所定位置まで後方に回動させると、冷却アセンブリ10のラジエータ14が所定角度後傾し、冷却アセンブリ10は車体への搭載後の姿勢となる。この状態では、図10に示すように、オイルクーラー18をサポート部材20に連結している上側オイルクーラーブラケット18cの係合部18e(図4)が、車体13の固定メンバ12dと当接する。
次いで、図7のステップS4においては、固定ステップとして、冷却アセンブリ10を、車体13の固定メンバ12dに固定する。具体的には、当接している上側オイルクーラーブラケット18cの係合部18eと、車体13の固定メンバ12dをボルト28で締結して、冷却アセンブリ10を車体13に固定する。さらに、サポート部材20の支持部20cと支持ブラケット26を締結しているボルト26aを増し締めし、冷却アセンブリ10の車体への組み付けを終了する。
本発明の実施形態の車両用冷却装置によれば、ラジエータ14は第1クロスメンバ12aよりも前側に位置し、第1クロスメンバ12aと各サポート部材20とを連結する第1連結点P1の車幅方向間隔X1は、ラジエータ14と各サポート部材20とを連結する第2連結点P2の車幅方向間隔X2よりも狭くされている(図3)。このため、車両1の正面衝突時において、ラジエータ14がサポート部材20から脱落した場合に、サポート部材20の前方の部分が車幅方向に広がってラジエータ14の後退が許容される。このラジエータ14の後退により衝突エネルギーが吸収され、ラジエータ14の後方に配置された高電圧部品であるワイヤハーネス8aに作用する衝撃力を緩和することができる。これにより、車両1が正面から衝突した場合にも、ラジエータ14の後方に配置されたワイヤハーネス8aが損傷されにくくなる。
また、本実施形態の車両用冷却装置によれば、各サポート部材20は、車両1の前方に向かって間隔が広くなるように配置されている(図3)ので、車両1の正面衝突時において、サポート部材20が効果的に変形され、衝突エネルギーを吸収することができる。これにより、車両1の正面衝突時におけるワイヤハーネス8aの損傷を抑制することができる。
さらに、本実施形態の車両用冷却装置によれば、各サポート部材20を互いに連結するように、連結ビーム22が車幅方向に延びている(図3)。このため、車両1の正面衝突時において、両側のサポート部材20の間隔が広くなる方向の変形が連結ビーム22によって抑制され、ラジエータ14の後退に伴って吸収されるエネルギーが大きくなり、ワイヤハーネス8aの損傷を抑制することができる。
また、本実施形態の車両用冷却装置によれば、車両1の正面衝突時において、ラジエータ14がサポート部材20から脱落した場合に、ラジエータ14が後退して衝突エネルギーが吸収され、ラジエータ14の後方に配置された、インホイールモータ8に電力を供給するためのワイヤハーネス8aに作用する衝撃力を緩和することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態においては、車両用冷却装置は、内燃機関、駆動用モータ、及びインホイールモータが搭載された車両に搭載されていたが、任意の駆動方式を有する車両に本発明を適用することができる。また、上述した実施形態においては、ラジエータよりも後ろ側に配置された高電圧部品として、ワイヤハーネスが備えられていたが、ワイヤハーネス以外の高電圧部品を保護するために本発明を適用することもできる。さらに、上述した実施形態の車両用冷却装置においては、ラジエータの後ろ側に、ファン及びオイルクーラーが配置されていたが、ファン及びオイルクーラーは備えられていなくても良く、また、ファン及びオイルクーラーは、一体化されていなくても良い。
1 車両
1a ボンネット
2 内燃機関
4 駆動用モータ
4a プロペラシャフト
6 前輪
8 インホイールモータ
8a ワイヤハーネス(高電圧部品)
10 冷却アセンブリ(車両用冷却装置)
12a 第1クロスメンバ(クロスメンバ)
12b 第2クロスメンバ
12c サイドメンバ
12d 固定メンバ
13 車体
14 ラジエータ
14a ラジエータタンク
14b ラジエータコア
16 ファン
16a フレーム
16b プロペラ
18 オイルクーラー
18a 流入管
18b 流出管
18c 上側オイルクーラーブラケット
18d 下側オイルクーラーブラケット
18e 係合部
20 サポート部材
20a 上側ブラケット
20b 下側ブラケット
20c 支持部
22 連結ビーム
24 パレット
26 支持ブラケット
26a ボルト
28 ボルト

Claims (5)

  1. 車両の車体前部に搭載される車両用冷却装置であって、
    上記車体の前部に取り付けられ、上記車両用の冷却水を冷却するためのラジエータと、
    上記車体の前部に、上記ラジエータよりも車両前後方向で後方側に配置された、高電圧が作用している高電圧部品と、
    上記車体前部に車幅方向に延びるように設けられたクロスメンバに対して、上記ラジエータを固定するために、上記ラジエータの両側部に夫々取り付けられたサポート部材と、
    上記各サポート部材を互いに連結するように、車幅方向に延びている連結ビームと、
    を有し、
    上記ラジエータは車両前後方向で上記クロスメンバよりも前方側に位置し、上記クロスメンバと上記各サポート部材とを連結する第1連結点の車幅方向間隔は、上記ラジエータと上記各サポート部材とを連結する第2連結点の車幅方向間隔よりも狭く、
    上記各サポート部材は、上記車両の側面視において略L字形に屈曲するように構成されると共に、上記連結ビームは、上記各サポート部材の短辺の屈曲部近傍を互いに連結することを特徴とする車両用冷却装置。
  2. 上記各サポート部材は、上記車両前後方向で前方に向かって間隔が広くなるように配置されている請求項1記載の車両用冷却装置。
  3. 上記車両の前輪には、インホイールモータが夫々設けられており、上記高電圧部品は、上記インホイールモータに電力を供給するためのワイヤハーネスである請求項1又は2に記載の車両用冷却装置。
  4. 上記車体の前部には内燃機関が配置されており、上記高電圧部品は、上記車両の前後方向において、上記ラジエータと上記内燃機関の間に配置されている請求項1乃至の何れか1項に記載の車両用冷却装置。
  5. さらに、車両用の冷却油を冷却するためのオイルクーラーを有し、
    上記各サポート部材は、上記オイルクーラーの両側部を夫々支持すると共に、上記クロスメンバに取り付けられ、上記ラジエータは略L字形に屈曲した上記各サポート部材の長辺に固定される一方、上記オイルクーラーは上記各サポート部材の短辺に固定される請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両用冷却装置。
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