JP7199334B2 - エレベーターシステム及び分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベーターシステム及び分析方法に関する。
エレベーターシステムは、利用客が各階の乗場に設置されている上下ボタンを押すことにより、各階の乗場に対してのかご呼びを生成する。このかご呼びの生成に応じて、運行制御部では、複数のエレベーターかごの現在位置、各エレベーターかご内の人数等のデータを元に、どのエレベーターかごを、どの階床に配車するかを決定する。エレベーターかごが乗場に到着し、利用客がかごに乗り込み、所望の行先階床に対応するかご内の行先階ボタンを押すことにより、行先階が確定すると、運行制御部は、エレベーターかごをどの階に停車させるかを決定する。
以上のように、エレベーターシステムの運行制御部は、利用客の操作に応じて、複数のエレベーターの運行制御を行っている。但し、運行制御部は、何人の利用客が、それぞれの階で、エレベーターかごの到着を待っているかを把握することはできない。そのため、例えば、エレベーターかごを任意階に配車しても、その階で待っている利用客全員が到着したかごに乗り込むことができない可能性がある。そこで、現在のエレベーターの多くは、過去の運行状況から、利用客の乗降数を推測するアルゴリズム等を利用することで、運行制御の効率を改善している。
しかしながら、このような運行制御は、あくまでも推測なので、任意日時の任意階において推定する降車する人数および待ち人数は正確ではない。もし、人数を少なく推測してしまうと、エレベーターかごが到着しても搭乗できない利用客が生じてしまう。搭乗できなかった利用客は、更に別のエレベーターかごの到着を待たなければいけない状況を生じてしまうため、運行効率が低下する。そこで、エレベーターシステムでは、各階床でエレベーターかごの到着を待っている利用客の人数を把握できることが重要となる。
利用客が上下ボタンを押してから、エレベーターかごが到着するまでの時間は、待ち時間と称される。待ち時間は、エレベーターシステムの性能指標の一つであり、待ち時間が短いほど運行効率が向上するとともに、利用客の満足度向上に寄与する。
特許文献1には、エレベーターホールに画像入力手段を設置して、画像入力手段が取得した画像データから、エレベーターの待ち客を検出する技術が記載されている。特許文献1に記載された技術の場合、画像入力手段が取得した画像データを待ち客エリアと通路エリアに分割して、待ち客を判断するようにしている。
特開2002-293484号公報
特許文献1に記載されているように、エレベーターホールを含む範囲を撮影した上で、撮影した画像の内の一部の領域を待ち客エリアとして、そのエリアの人数を計測することは従来から知られている。
しかしながら、特許文献1に記載されるように、固定的に待ち客エリアや通路エリアを決めたとしても、エレベーターの待ち人数は、結局、両エリアの人数から得るため、エレベーターの制御を行う上で自由度がないという問題が起こり得る。この自由度がない問題について述べると、エレベーター近傍の利用客の待ち人数を計測することは、上述した通り、エレベーターシステムの運行制御の効率向上に有効である。しかしながら、エレベーターかごが特定の階から離れた位置にいる場合には、その特定の階に到着するまでの時間経過中に待ち人数が変化するのが常であり、運行制御が配車した後に利用客が増えてしまった場合には、エレベーターかごが到着した時には乗れない利用者が発生してしまうため運行効率が大きく低下する。
待ち人数が増減する度に、配車をやり直すのは、運行制御が困難となるともに、処理負荷が増大するという問題が発生する。ここで、特許文献1に記載されるように計測領域を複数のエリアに分割したとしても、画像入力手段で撮像した画像データのほぼ全域を逐次処理する必要があり、制御系での処理負荷が膨大になるという問題がある。処理負荷が重くなると、遅延が発生するために、現実から遅れた結果が生じるとともにエレベーターシステムの応答性が低下する。
また、広範囲を撮像するためには、例えば画像入力手段に画像センサを用いる場合には、魚眼レンズや広角レンズが必要となり、撮像した画像データには歪みが発生する。歪みのある画像データでは、像が歪んでいるので人数検知等の処理精度が低下する。処理精度を向上させるには、レンズによる画像の歪みを補正して正射影データに変換する必要がある。このような補正処理は画像データ全ての画素について実行しなければならず、かつ画素補間も必要なため、さらに処理負荷が増大する。
本発明は、センサでエレベーターの待ち人数を計測して、エレベーターの運行を制御する場合に、様々な状況に応じて適切な制御が、少ない処理負担で行えるエレベーターシステム及び分析方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、複数のエレベーターの運行を制御するエレベーターシステムにおいて、少なくともエレベーターの乗場を含む複数の計測領域で、エレベーターの利用者及び物の状況を計測するセンサと、エレベーターの運行状況に応じて、センサの複数の計測領域から少なくとも1つの計測領域を選択し、選択した領域で計測した利用者及び物の状況から、エレベーターの運行を制御する運行制御部と、を備える。
本発明によれば、エレベーターシステムの運行状況に合わせてセンサの計測領域を適切に選択することで、エレベーターの運行制御を行う際に、時間変化に応じた利用客の人数や物の数を利用でき、エレベーターの運行制御の効率が向上する。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施の形態例によるエレベーターシステム全体の例を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態例による計測領域の種類の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態例によるシステム構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態例によるセンサコントローラのハードウェア構成の例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態例による計測処理全体の流れを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態例によるカメラ画像(魚眼レンズによる画像)内の計測領域の例を示す図である。 図6に示す魚眼レンズによる領域を実際の位置関係に補正した例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態例による遠方の人物検出時の処理例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態例による行先階のIDの例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態例による近傍の人数による処理例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態例による近傍領域の検出に基づいた処理例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態例による周辺領域の検出に基づいた処理例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態例による遠方領域の検出に基づいた処理例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態例によるシステム構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態例による処理例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態例によるシステム構成を示すブロック図である。 ベクトルの検出例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態例によるベクトル蓄積処理例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態例による領域抽出処理例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態例によるセンサ配置例を示す図である。
<1.第1の実施の形態例>
以下、本発明の第1の実施の形態例を、図1~図13を参照して説明する。
[エレベーター全体の構成例]
図1は、本実施の形態例のエレベーターシステムの全体構成を示す。
ここでは、複数の階床6a,6b,6c,6dを有する建物に、複数台のエレベーター1が敷設されている。それぞれのエレベーター1は、エレベーターかご2を備える。また、図1では図示を省略するが、エレベーターかご2の上下動を担う主機と、この主機の運転制御を担うコントローラ等を有する。
それぞれのエレベーター1のコントローラは、通信路3を経由して、運行を制御する群管理コントローラ80に接続されている。
そして、各階床6a,6b,6c,6dには、利用者を検出するセンサ70が1台ずつ設置されている。このセンサ70が利用者を検出する領域の具体的な例は後述するが、少なくとも各階床6a,6b,6c,6dのエレベーターの乗場の近傍の領域を含む。
それぞれのセンサ70は、通信路4を介して、センサコントローラ60に接続されている。センサコントローラ60は、センサ70の計測結果を処理する。
センサコントローラ60で得られた計測結果の情報は、通信路5を介して群管理コントローラ80に伝送される。群管理コントローラ80は、センサコントローラ60で得られた計測結果を反映して、複数台のエレベーター1の運行を制御する。
なお、センサ70は、画像データを取得する画像センサ、深度データを取得するToF(Time of Flight)センサ、物体までの距離、速度、加速度等を取得するミリ波センサ等がある。これらのセンサ70の計測結果を、さまざまなアルゴリズムもしくは機械学習や深層学習による学習・推測を活用することにより、人の有無、人の識別、人の数もしくは占有面積、人の位置、人の速度、人の加速度を計測できる。また、画像センサやToFの場合には、顔認識のアルゴリズムを利用することにより、利用者それぞれの個人識別も可能になる。
センサ70が計測する領域には、エレベーター1の近傍領域、周辺領域、遠方領域の少なくとも3つの領域が存在する。ここでの近傍領域は、エレベーター1の乗場のドアの直前となる近傍である。また、周辺領域は、近傍領域に続いた領域であり、乗場から若干離れた箇所である。遠方領域は、周辺領域よりも乗場からさらに離れた領域である。なお、これら3つの領域は、必ずしも連続した領域である必要はなく、それぞれの領域が離れていてもよい。また、近傍領域、周辺領域、遠方領域のそれぞれが、複数の領域から構成してもよい。
図2に示すように、センサ70が計測する近傍領域、周辺領域、遠方領域は、それぞれの座標群により指定されている。図2に示す各領域の座標は、例えばセンサ70を設置する際に設定される。
なお、図1に示す構成では、センサコントローラ60と群管理コントローラ80とを、それぞれ別のコントローラとしたが、これに限定されない。例えば、センサコントローラ60と群管理コントローラ80を1つのコントローラとしてもよい。また、通信路3,4,5も別々の通信路としたが、共通のネットワークに接続してもよい。
さらに、図1の例では、センサ70を全ての階床6a,6b,6c,6dに1台のみ設置しているが、複数のセンサ70を各階床6a,6b,6c,6dに設置してもよい。また、利用頻度が低い階床(例えば地下階や屋上階など)は、センサ70を省略してもよい。
群管理コントローラ80の運行制御部20は、センサコントローラ60で得られた計測結果を活用して、複数台のエレベーター1の運行を制御する。すなわち、複数台のエレベーター1の内のいずれのエレベーターかご2を、どの階床に移動させるか、エレベーターかご2にどれだけの空きがあるかを確認し、どれだけの乗客を乗せるか、等を考慮して割り当てる。つまり、エレベーターかご2の再配車をするための運行制御処理を実行する。このように、エレベーターの運行状況に応じて、計測部30が計測する領域を決めることで、システムが処理すべき領域が狭くなり、分析処理の負荷を軽減できる。また、運行状況に合わせた人の分析をすることになり、運行効率を上げることが可能となる。
[センサコントローラの構成]
図3は、本実施の形態例によるセンサコントローラ60とその周辺の構成例を示す。
センサ70は、計測部30を備える。計測部30は、計測範囲内の利用客を計測する計測処理を行う。計測部30の出力が、センサコントローラ60に供給される。
センサコントローラ60は、領域分割部50を備える。領域分割部50は、計測部30が出力する計測データを、領域分割部50で複数の領域に分割する。ここでの複数の領域は、図2で説明した近傍領域、周辺領域、遠方領域である。
領域分割部50で分割された各領域の計測データは、領域選択部10に供給される。領域選択部10は、エレベーターの運行情報に基づいて、適切な領域を選択する選択処理を実行する。領域選択部10で選択された領域の計測データは、領域分析部40に送られ、該当する領域の人数などの分析が行われる。また、領域分析部40として、画像データに含まれる利用者の顔などを認識して、領域内の人物の個人認証をしてもよい。
領域分析部40での分析で得られた利用者の人数などの情報は、通信路5を経由して、群管理コントローラ80内の運行制御部20に送られる。
運行制御部20は、通信路3を経由してエレベーター1の制御装置に運行の指令を送り、各エレベーター1が備えるエレベーターかご2の走行(昇降)を制御する。なお、図3ではエレベーター1は1台のみを示すが、実際には、図1に示すように複数台のエレベーター1が設置されている。
[ハードウェア構成]
図4は、センサコントローラ60のハードウェア構成例を示す。センサコントローラ60は、例えばコンピュータ装置にて構成される。
すなわち、センサコントローラ60を構成するコンピュータ装置は、バスにそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)61と、ROM(Read Only Memory)62と、RAM(Random Access Memory)63とを備える。さらに、コンピュータ装置は、不揮発性ストレージ64と、ネットワークインタフェース65と、入力部66と、表示部67とを備える。
CPU61は、センサコントローラ60での処理を実行するソフトウェアのプログラムコードをROM62から読み出して実行する演算処理部である。
RAM63には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。
不揮発性ストレージ64には、例えば、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量情報記憶媒体が用いられる。不揮発性ストレージ64には、センサコントローラ60が実行する各種機能についてのプログラムが記録される。例えば、不揮発性ストレージ64には、図3に示す領域選択部10、領域分析部40、領域分割部50としての処理を実行するプログラムが記録される。また、不揮発性ストレージ64には、分析結果などの情報が記録される。
ネットワークインタフェース65には、例えば、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。ネットワークインタフェース65は、外部(例えば図3に示す群管理コントローラ80)と各種情報の送受信を行う。
入力部66は、センサコントローラ60を構成するコンピュータ装置の保守作業時などに使用される。
表示部67は、センサコントローラ60の動作状況などを表示する。
なお、センサコントローラ60は、入力部66や表示部67を備えない構成としてもよい。
また、センサコントローラ60を図4に示すコンピュータ装置として構成するのは一例であり、コンピュータ装置以外のその他の演算処理装置で構成してもよい。例えば、センサコントローラ60が行う機能の一部又は全部を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアによって実現してもよい。
また、ここではセンサコントローラ60をコンピュータ装置で構成した例を説明したが、センサ70や群管理コントローラ80などのその他の構成要素をコンピュータ装置で構成する場合には、同様の構成が適用可能である。
[制御処理全体の流れ]
図5は、本実施の形態例のシステムでの全体の制御処理の流れを示すフローチャートである。
まず、センサコントローラ60の領域選択部10は、群管理コントローラ80から、運行情報を取得する(ステップS100)。このとき取得する運行情報には、少なくともエレベーターかご2の位置が含まれる。
そして、領域選択部10は、予め設定された運行情報と計測領域の対応情報から、計測領域を選択する(ステップS110)。そして、領域選択部10は、センサ70から計測データを取得する(ステップS120)。
計測データを取得した領域選択部10は、計測データからステップS110で選択した領域のデータを切り出す(ステップS130)。領域分析部40は、切出された計測データを取得し、その領域の計測データを分析する(ステップS140)。その後、領域分析部40は、運行制御部20に分析結果を送信する(ステップS150)。このような手順で処理を実行することで、運行制御部20は、運行状態に適した分析結果データを取得することが可能となる。
[計測データの例]
図6は、センサ70が計測する範囲の具体的な例を示す。
ここでは、センサ70として、画像データを得るカメラとし、エレベーターの乗場(エレベーターホール)を含む広い範囲を撮影する。具体的には、センサ70が計測する範囲として、従来の監視カメラのように乗場ドアの正面やエレベーターホールのような比較的狭い範囲に限定せずに、ビルのエントランスホールのような大きな空間の計測データ(画像データ)を得るように設置する。
ここでは、センサ70であるカメラは、広い範囲の計測を行うために、撮影レンズとして魚眼レンズを装着する。
図6は、センサ70で得られる画像データの例を示す。センサ70が備える画像センサの撮像領域は矩形であり、図6に示すセンサ全視野である撮像領域90は矩形である。
魚眼レンズを装着した場合のイメージ形状は射影方式によって異なるが、ここでは図6に示すような円形の魚眼円周視野91が得られる。この魚眼円周視野91は、通常、センサ70の撮像領域90内に、収まるような位置関係である。
魚眼円周視野91には、近傍領域92と周辺領域94と遠方領域96とが含まれている。
近傍領域92は、エレベーター1の乗場、つまり乗場ドアから数メートル程度の範囲の領域である。この近傍領域92は、通常、エレベーターの乗客99が乗場で待っている領域である。
周辺領域94は、近傍領域92に隣接する多角形の領域であり、エレベーター1の乗場から若干離れた領域である。この周辺領域94は、乗客99がビル内でエレベーター1の乗場に向かう際に通過する領域である。例えば、ビルのエントランスホールで、エレベーター1の乗場の直前以外の領域が、周辺領域94になる。
遠方領域96は、周辺領域94よりもさらにエレベーター1の乗場から離れた領域である。例えば、ビルのエントランスホールに接続されたビルのメインの入り口や通路が、遠方領域96になる。
なお、図6の例では、各領域92,94,96は、矩形又は多角形の領域としたが、ぞれぞれの領域の形状はこられの例に限定されない。
図7は、図6に示す画像が撮影される様子を俯瞰図形98として示す。
この図7に示す俯瞰図形98の左側の破線矩形がエレベーター1の設置位置を示す。図7の例では、2台のエレベーター1が設置されている。図6の魚眼円周視野91内には、2台のエレベーター1に対応する2つのかごドアが撮影されている。
図7の俯瞰図形98に示すセンサ70の箇所が、センサ70の設置箇所である。この例では、センサ70は、天井に設置されており、図6に示す近傍領域92と周辺領域94と遠方領域96とを計測する。
次に、運行状況と、それぞれの領域で人物などを検出した場合の処理例の詳細について説明する。
[遠方領域での人物検出時の処理例]
図8は、運行状況として、エレベーターかご2が、任意の階床(センサ70が設置された階床)より遠い位置にある場合に、遠方領域96の領域分析結果を使用した運行制御の例を示すフローチャートである。
まず、運行制御部20は、領域分析部40が分析した遠方領域96の分析結果を受信する(ステップS200)。そして、運行制御部20は、この分析結果を元に、エレベーター1の再配車を実行する(ステップS210)。
ここでは、例えば分析結果が遠方領域96に人有の場合、運行制御部20は、該当する階床で呼びが発生する可能性があることを加味して再配車する。つまり、運行制御部20は、遠方領域96の人が、エレベーター1の乗場まで移動して、呼びボタンを押す可能性があると判断して、運行制御部20は再配車して、該当する階床にエレベーターかご2が停止できるように待機する。
また、分析結果で遠方領域96に多数の人数を検出した場合には、該当する階床からの乗り込み人数の増加の可能性があるので、運行制御部20は、増加する人数分を加味して再配車する。
このように、エレベーター1から離れた遠方領域96での状況を加味して再配車することで、運行効率が向上する。
なお、領域分析部40が、顔認証手段を備えた場合、特定の人物を認識した際に、それぞれの人物に対応する特定のIDを出力する。この場合、例えば図9に示すように、運行制御部20は、各ID(各個人)と、そのIDで示される個人の行先階との対応を示すIDテーブル100を記憶し、認識した人物の行先階を運行制御部20が判断する。
このようにして顔認証などで特定の人物を認識できることで、運行制御部20は、IDテーブル100によって予め行先階を登録することができる。これにより、利用者の移動効率が向上するとともに、各階床の行先階ボタンを押す必要もなくなるので、利便性が向上する。
[近傍領域での人数検出時の処理例]
図10は、運行状況として、エレベーターかご2が、任意の階床(センサ70が設置された階床)に接近した場合に、運行制御部20が近傍領域92の領域分析結果の人数に基づいて運行制御を行う場合の例を示すフローチャートである。
まず、運行制御部20は、領域分析部40が分析した近傍領域92の分析結果である人数を受信する(ステップS300)。次に、運行制御部20は、現在のエレベーターかご2の配車状況を確認する(ステップS310)。ここで、運行制御部20は、該当する階床に配車が割り当てられているエレベーターかご2の空きを確認し、空きがステップS300で受信した人数の増加に不足しないか否かを確認する(ステップS320)。
ステップS320でエレベーターかご2の空きが十分である場合(ステップS320の十分)、運行制御部20は、現在の配車状態のまま運転を継続する。
また、ステップS320でエレベーターかご2の空きが十分でない場合(ステップS320の不足)、運行制御部20は、現在当該する階床に配車が割り当てられているエレベーターかご2以外の、別のエレベーターかご2を当該する階床に配車する再配車処理を行う(ステップS330)。
このように近傍領域92での検出に基づいて再配車処理を行うことで、特定の階に到着する前に、事前にその階床で乗れない利用者がいるかを確認でき、運行制御部20はその確認に基づいて即座に再配車するので、利用者の待ち時間を短縮することが可能となる。
[エレベーターかごの戸閉時の処理例]
図11は、特定の階床に停止したエレベーターかご2が戸閉動作とその後の特定の階床からの出発時における、近傍領域92での分析結果に基づいた運行制御の例を示すフローチャートである。
まず、運行制御部20は、エレベーターかご2が出発時の戸閉動作時に、領域分析部40が分析した近傍領域92の分析結果である、近傍領域92内の人数の情報を取得する(ステップS400)。そして、運行制御部20は、近傍領域92に一人以上の人数の待ち人数を検出したか否かを確認する(ステップS410)。このステップS410で、近傍領域92内の人数が0人である場合(ステップS410の無)には、出発したエレベーターかご2に乗り残しがないため、そのまま運行制御を続ける。
そして、ステップS410で、ドア閉の動作時に、近傍領域92内の人数が1人以上である場合(ステップS410の有)には、エレベーターかご2に乗れなかった利用者がいることになる。したがって、運行制御部20は、近傍領域92で検出した人数に応じて、該当する階床にエレベーター1が停止するように配車する(ステップS420)。
このようにすることで、各階床でエレベーターかご2に乗れなかった利用客がいても、即座に再配車するので、利用者の待ち時間を短縮することが可能となる。
[エレベーターかご出発時の周辺領域の検出に基づいた処理例]
図12は、エレベーターかご2が任意の階に戸開状態で停止して、その停止階から出発する際に、エレベータードアを閉じるタイミングで、周辺領域94の領域分析結果を使用して、運行制御部20が制御する例を示すフローチャートである。
まず、運行制御部20は、エレベーターかご2のエレベータードアを閉じるタイミングで、領域分析部40が分析した周辺領域94の分析結果である人数を取得する(ステップS500)。そして、運行制御部20は、取得した人数を確認する(ステップS510)。
このステップS510で確認した人数から、周辺領域94に人がいない場合(ステップS510の無)、運行制御部20は、現在の運行制御を継続する。
そして、ステップS510で確認した人数から、周辺領域94に人がいた場合(ステップS510の有)、運行制御部20は、検出した人物が、エレベーターかご2に乗る可能性があるために、エレベータードアの開状態を延長する(ステップS520)。
従来、エレベーターは、予め設定された一定時間エレベータードアが開いた状態が継続すれば、その一定時間が経過した後は、即座にエレベータードアを閉じている。したがって、近傍領域92から離れた周辺領域94にいる利用客は、ドアを閉じ始めたエレベーターかご2に乗ることはできないので、必ず次のエレベーターかご2の到着を待つ必要があった。
一方、本実施の形態例の場合には、周辺領域94にいる利用客がエレベーターかご2に乗る可能性を考慮して、該当するエレベータードアの開時間を延長することで、周辺領域94の利用客がエレベーターかご2に乗ることが可能になり、無駄な待ちをなくせる可能性がある。
[エレベーターかご出発時の遠方領域での検出に基づいた処理例]
図13は、エレベーターかご2が任意の階より出発する際に、エレベータードアを閉じるタイミングで、遠方領域96の領域分析結果を使用して、運行制御部20が制御する例を示すフローチャートである。
まず、運行制御部20は、運行状況に応じて、エレベーターかご2が任意階より出発したタイミングで、領域分析部40が分析した遠方領域96の分析結果である人数を取得する(ステップS600)。そして、運行制御部20は、取得した人数を確認する(ステップS610)。
このステップS610で確認した人数から、遠方領域96に人がいないと判断した場合(ステップS610の無)、運行制御部20は、現在の運行制御を継続する。
そして、ステップS610で確認した人数から、遠方領域96に人がいると判断した場合(ステップS610の有)、運行制御部20は、遠方領域96に人がエレベーター1を利用する可能性があるため、再配車を予約する(ステップS620)。すなわち、遠方領域96に人は、エレベーター1を利用する可能性があるために、該当する階床の待ち人数の増加分と解釈でき、運行制御部20は、待ち人数の増加分を含めたエレベーターの再配車を実行する。
このようにすることで、エレベーターかご2の出発直後に、自動的に再配車を予約することができるので、運行効率が向上する。
<2.第2の実施の形態例>
次に、本発明の第2の実施の形態例を、図14~図15を参照して説明する。この図14~図15において、第1の実施の形態例で説明した図1~図13に対応する箇所には同一符号を付し、重複説明は省略する。
本実施の形態例においては、エレベーターシステムの全体構成は第1の実施の形態例で説明した図1の構成と同じであり、センサ70とセンサコントローラ60の構成が、図3に示す構成と相違する。
[センサコントローラの構成]
図14は、本実施の形態例によるセンサコントローラ60の構成例を示す。
センサ70は、計測部30と、領域分割部50とを備える。領域分割部50は、計測部30が出力する計測データを複数の領域(近傍領域、周辺領域、遠方領域)に分割するものである。
そして、領域分割部50で分割された各領域の計測データが、センサコントローラ60に伝送される。
センサコントローラ60では、センサ70から伝送される各領域の計測データが、領域選択部10に供給され、エレベーターの運行情報に基づいて、適切な領域が選択される。領域選択部10で選択された領域の計測データは、領域分析部40に送られ、該当する領域の人数などの分析が行われる。また、領域分析部40として、画像データに含まれる利用者の顔を認識して、領域内の人物の個人認証をしてもよい。
領域分析部40での分析で得られた利用者の人数などの情報は、通信路5を経由して、群管理コントローラ80内の運行制御部20に送られる点は、図3で説明した第1の実施の形態例と同じである。さらに、運行制御部20がエレベーター1の運行を制御する点についても、図3で説明した第1の実施の形態例と同じである。
この図14に示すように構成することで、計測部30で計測したデータは、領域分割部50によって一部のデータに限定された上で、センサ70から出力されるようになる。したがって、センサ70からセンサコントローラ60に送信する計測データのデータ量を軽減することができる。
なお、センサ70として、計測部30と領域分割部50と領域選択部10と領域分析部40とを全て備えたものとしてもよい。このようなセンサは、一般的にインテリジェントセンサと呼ばれる。
[制御処理全体の流れ]
図15は、本実施の形態例のシステムでの全体の制御処理の流れを示すフローチャートである。
まず、センサコントローラ60の領域選択部10は、群管理コントローラ80から、運行情報を取得する(ステップS100)。このとき取得する運行情報には、少なくともエレベーターかご2の位置が含まれる。
そして、領域選択部10は、予め設定された運行情報と計測領域の対応情報から、計測領域を選択する(ステップS110)。そして、領域選択部10は、センサ70から選択した計測領域の部分に相当する計測データを取得する(ステップS121)。
計測データを取得した領域選択部10は、取得した計測データを領域分析部40に送り、領域分析部40は、その領域の計測データを分析する(ステップS140)。その後、領域分析部40は、運行制御部20に分析結果を送信する(ステップS150)。このような手順で処理を実行することで、運行制御部20は、運行状態に適した分析結果データを取得することが可能となる。
運行制御部20が分析結果データに基づいて行う運行制御としては、第1の実施の形態例で、図8~図13で説明した処理が適用可能である。
以上説明したように、本実施の形態例によると、センサ70からセンサコントローラ60に送信する計測データのデータ量を削減することができる。したがって、ビル内で画像データなどを伝送するネットワークの負荷を軽減することができる。例えば、エレベーター1の各階床にセンサ70を設置した場合、ビル全体としてのデータ量を大幅に削減することができ、ネットワークに負荷をかけることなく、エレベーター1の適切な運行制御が実現できる。
<3.第3の実施の形態例>
次に、本発明の第3の実施の形態例を、図16~図20を参照して説明する。この図14~図15において、第1及び第2の実施の形態例で説明した図1~図15に対応する箇所には同一符号を付し、重複説明は省略する。
本実施の形態例においては、エレベーターシステムの全体構成は第1の実施の形態例で説明した図1の構成と同じである。本実施の形態例においては、第1(又は第2)の実施の形態例で説明した処理に加えて、センサ70の計測部30が検出した人の位置が変化する軌跡を検出して、その軌跡を使って、近傍領域92、周辺領域94、遠方領域96のそれぞれを決める処理を行うようにした。
[軌跡を検出する構成]
図16は、本実施の形態例による軌跡を検出する構成の例を示す。
センサ70の計測部30が検出した計測データは、軌跡抽出部110に供給される。軌跡抽出部110は、計測データから利用客の移動の軌跡を抽出する。移動の軌跡を捉える方法としては、例えばオプティカル・フロー等の光学的アルゴリズムや、カルマン・フィルター等を用いた追跡アルゴリズムがある。
抽出された軌跡データはベクトルデータ等で表現される場合が多く、これらの軌跡データは、軌跡記憶部120に記憶される。領域抽出部130は、軌跡記憶部120に記憶された複数の軌跡データを処理することにより、近傍領域92、周辺領域94、遠方領域96のそれぞれの領域を抽出する。
なお、図16に示す軌跡抽出部110や軌跡記憶部120は、例えばセンサコントローラ60が備える。あるいは、センサ70が軌跡抽出部110や軌跡記憶部120を備えてもよい。
図17は、魚眼レンズを使った魚眼円周視野91を有する撮像領域90内に、軌跡抽出部110が抽出した利用客の軌跡ベクトル140の例を重ねて示す。
本実施の形態例の場合、この軌跡ベクトル140で示される利用客が向かう領域が、近傍領域92、周辺領域94、遠方領域96のいずれであるのかを判断して、運行制御を行うものである。
[軌跡ベクトルの処理例]
図18は、本実施の形態例における、複数の軌跡ベクトルより、近傍領域92、周辺領域94、遠方領域96を抽出する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、軌跡抽出部100は、計測データ内のそれぞれの利用者を追跡する(ステップS900)。そして、軌跡抽出部100は、計測領域への発現から停止・消失までのベクトル140を決定する(ステップS910)。軌跡記憶部120は、ステップS910で決定したベクトル140を蓄積する(ステップS920)。ある程度の期間、軌跡ベクトル140の蓄積が進むまで、この図18に示す処理を繰り返す。
図19は、軌跡ベクトルから領域を抽出する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、領域抽出部130は、軌跡記憶部120から蓄積された軌跡ベクトル140を取得する(ステップS930)。領域抽出部130は、該取得した軌跡ベクトル群を演算して、近傍領域92、周辺領域94、遠方領域96のいずれかとして抽出する(ステップS940)。
例えば、領域抽出部130は、魚眼円周視野91内の計測領域への侵入に相当する端領域を遠方領域96として抽出する。
また、領域抽出部130は、予め指定したエレベータードアの座標位置を元にした端領域を近傍領域92として抽出する。
さらに、領域抽出部130は、エレベータードアの座標を元にして、予め指定した条件に基づいた領域を周辺領域94として抽出する。
また、その他の軌跡ベクトル140の始点終点の密集領域も、端領域として抽出する。
例えば、図17の例では、魚眼円周視野91内のベクトル(矢印)群からは、2台のエレベーター1のドアの近傍に、ベクトルの終端が密集していることがわかる。この密集が、エレベーター1の到着を待つ複数の利用客の停止位置である。エレベーター1のドアから予め決められた範囲内にこの密集が存在する場合には、エレベーター1のドアからこの密集を含んだ領域を、近傍領域92とする。
また、近傍領域の外側の予め決められた範囲の領域を周辺領域94とする。予め決められた範囲とは、例えば、任意の歩行速度で、任意の時間内で、エレベータードアに到着できる範囲である。これらの領域外で、ベクトルの始点もしくは終点の密集領域が、遠方領域96の候補になる。
遠方領域96を決める際には、例えば図17の例では、魚眼円周視野91内の右上領域にベクトル端点が密集しているので、この密集領域を遠方領域96に設定する。また、図17の例では、魚眼円周視野91の上半分に、二つの通路に相当するベクトル端点の密集が二つ存在する。さらに、図17の例では、魚眼円周視野91の下半分に、一つの通路に相当するベクトル端点の密集が一つ存在する。このようなベクトル端点の密集も遠方領域96としてもよい。このように、利用者及び物の移動履歴に相当する軌跡ベクトル140を利用することにより、現実の利用及び物の動きに合わせた、近傍領域92、周辺領域94、遠方領域96を自動的に抽出できるため、それぞれの領域を手動で設定をする必要がなくなる。
なお、本実施の形態例のように軌跡ベクトルを抽出することで、センサ70以外に新たなセンサを追加して設置する場合の、設置場所の候補を取得することができる。
図20は、センサ70の他に、センサ71,72,73を設けた例を示す。
すなわち、図20は、図17の例で抽出された端領域およびベクトル端点の密集位置それぞれに、センサ71,72,73を設けた例を示す。密集位置の実際の座標を求めるには、魚眼円周視野91上の位置から、魚眼レンズの射影方式から正射影への座標変換によって求まる。近傍領域92に相当する位置にはセンサ71を設置する。周辺領域94に相当する位置には、センサ72を設置する。遠方領域96に相当する位置(4箇所)には、センサ73を設置する。
このようにベクトル端点の密集位置を検出して、自動的にセンサ71,72,73を配置する位置を決めることで、効率良く利用客の状況を計測できるセンサ配置が実現できる。センサ71,72,73の計測データは、それぞれ近傍領域92、周辺領域94、遠方領域96の検出データとして利用できるようになる。
このように複数のセンサ71,72,73を配置することで、各センサの計測領域を限定できるので、広範囲を計測するためのセンサ70に比べて、センサ71,72,73として低解像度のものが使用できるようになる。
<4.変形例>
なお、本発明は、上述した各実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
例えば、センサコントローラ60は、群管理コントローラ80とは個別の装置として構成したが、群管理コントローラ80がセンサコントローラ60の機能を備えてもよい。あるいは、センサ70が、センサコントローラ60としての機能を内蔵してもよい。
また、各実施の形態例において、本発明の主旨を変えない範囲内で、装置又はシステム構成の変更や、一部の処理手順の省略や処理順序の入れ替えを行ってもよい。
また、センサコントローラ60等で実行される分析方法を実行するプログラム等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に置くことができる。
さらにまた、図3,図4,図14,図16などの各構成図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…エレベーター、2…エレベーターかご、3,4,5…通信路、6a,6b,6c,6d…階床、10…領域選択部、12…領域座標テーブル、20…運行制御部、30…計測、40…領域分析、60…センサコントローラ、61…中央処理装置(CPU)、62…ROM、63…RAM、64…不揮発性ストレージ、65…ネットワークインタフェース、66…入力部、67…表示部、70,71,72,73…センサ、80…群管理コントローラ、90…センサ全視野、91…魚眼円周視野、92…近傍領域、94…周辺領域、96…遠方領域、98…俯瞰図形、99…利用客、100…IDテーブル、110…軌跡抽出部、120…軌跡記憶部、130…領域抽出部、140…軌跡ベクトル

Claims (12)

  1. 複数のエレベーターの運行を制御するエレベーターシステムにおいて、
    少なくとも前記エレベーターの乗場を含む複数の計測領域で、前記エレベーターの利用者及び物の状況を計測するセンサと、
    前記エレベーターの運行状況に応じて、前記センサの複数の計測領域から少なくとも1つの計測領域を選択し、選択した領域で計測した利用者及び物の状況から、前記エレベーターの運行を制御する運行制御部と、を備える
    エレベーターシステム。
  2. 前記センサの複数の計測領域は、少なくとも近傍領域、周辺領域、及び遠方領域の3つの領域を含む
    請求項1に記載のエレベーターシステム。
  3. エレベーターかごが、前記センサが設置された階から遠い位置にある場合に、前記運行制御部は、前記センサの前記遠方領域の計測領域を選択する
    請求項2に記載のエレベーターシステム。
  4. エレベーターかごが、前記センサが設置された階に近づいた場合に、前記運行制御部は、前記センサの前記近傍領域の計測領域を選択する
    請求項2に記載のエレベーターシステム。
  5. 前記センサが設置された階の乗場で、エレベーターかごが戸開状態の場合に、前記運行制御部は、前記センサの周辺領域を選択する
    請求項2に記載のエレベーターシステム。
  6. 前記周辺領域は、利用者が予め決定されている時間内にエレベーターかごに到着できる領域である
    請求項2に記載のエレベーターシステム。
  7. 任意のエレベーターかごが戸閉を開始した状態の場合に、前記運行制御部は、戸閉を開始したエレベーターかごが停止している階の前記センサの前記周辺領域を選択する
    請求項2に記載のエレベーターシステム。
  8. 任意のエレベーターかごが戸閉状態になった場合に、前記運行制御部は、戸閉状態になったエレベーターかごが停止している階の前記センサの前記近傍領域を選択する
    請求項2に記載のエレベーターシステム。
  9. 任意のエレベーターかごが特定の階から出発状態になった場合に、前記運行制御部は、出発状態のエレベーターかごの行先階の前記センサの前記遠方領域を選択する
    請求項2に記載のエレベーターシステム。
  10. 前記運行制御部は、前記センサが検出した利用者及び物の動線を元に、計測領域を選択する
    請求項1に記載のエレベーターシステム。
  11. 前記センサが検出した利用者及び物の動線を使って選択された計測領域に基づいて、新たなセンサを設置する
    請求項10に記載のエレベーターシステム。
  12. センサにより、エレベーターの乗場を含む複数の計測領域で利用者及び物を計測する計測処理と、
    前記エレベーターの運行状況に応じて、前記計測処理で計測が行われる複数の計測領域から少なくとも1つの計測領域を選択する選択処理と、
    前記選択処理で選択した領域で、利用者及び物の状況を判断する判断処理と、を含む
    分析方法。
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