JP7188086B2 - 二軸配向積層フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、キズが少なく、高温加熱処理後のフィルムの透明性、及び熱変形抑制に優れた二軸配向積層フィルムに関する。
ポリエステルフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、電気的特性などに優れ、さまざまな分野で使用されている。特に近年では、タッチパネルや電子ペーパー等に使用されている透明導電性積層体の基材やその表面保護フィルムとして使用されることが増えてきている。
上記用途でポリエステルフィルムを用いる場合、高い透明性(光線透過率)と、キズ・欠点などの表面欠点がないことが要求されている。例えば、タッチパネルの透明電極に用いられる基材フィルムは、それにハードコート加工を施して、透明導電層を設けることで透明電極とし、これをタッチパネルモジュールとして液晶表示装置等に組み込んで用いられる。タッチパネルは、透明電極を通して液晶表示を視認するため、鮮明な表示を有するタッチパネルを得るためには、タッチパネルの透明電極に用いられる基材フィルムには高透明で表面欠点がないことが要求される。一般的に表面欠点の少ないフィルムは、フィルム表面の滑り性を増加させることで、フィルム表面のキズ・欠点を減少させている。フィルムの滑り性を増加させるためには、フィルムに粒子を添加する必要があるが、粒子添加は透明性の低下に寄与するため、高い透明性と表面欠点の低減を両立させることは非常に困難である(特許文献1)。
また、タッチパネル用の透明電極の製造工程において、ITO(酸化インジウムスズ:Indium Tin Oxide)からなる透明導電膜が形成された透明導電性フィルムは、アニール処理、ITOの結晶化工程、レジストの印刷工程、エッジング処理工程など、多くの加熱工程や薬液処理の工程を経る(特許文献2)。これらの処理工程においては、ポリエステルフィルムに残存もしくは熱分解等で発生する低分子量物(オリゴマー)が表面に析出してポリエステルフィルム外観の白化、ITOへの転写による歩留まり低下や工程の汚染、洗浄などの余分な工程を増やし、製品の生産性を大きく低下させる課題がある。特に近年では、ITOの更なる電気抵抗の低減のために前記ITOの熱処理時温度の高温化、長時間化が進み、より高度な耐熱変形性が求められ、静電容量型タッチパネルを搭載したスマートフォンやタブレットの導電回路の緻密化および外観品位に対する要望がますます高度化しており、フィルム表面のオリゴマー析出の更なる抑制が求められている。
特開2014-46569号公報 特開2007-42473号公報
キズによる表面欠点を減少させるために、フィルムを3層構成にし、その表面のみに粒子を添加し、表面の滑り性を上げる方法が知られている。例えば、特許文献2では、表層に4~12μmの粒子を添加することにより、キズの低下を抑制しているが、ヘイズが大きい課題がある。フィルム表面の滑り性を増加させるには、平均粒子径の大きな粒子を添加する必要があるが、フィルムに粒子を添加した場合、フィルムを延伸した際に、粒子を起点として空隙が形成されるため、フィルム内部のヘイズが増加し、視認性が低下してしまう課題がある。通常、フィルムのヘイズ(以下、全ヘイズという)は、フィルム表面の散乱によるヘイズ(以下、表面ヘイズ)と、フィルム内部での散乱によるヘイズ(以下、内部ヘイズ)に分類されるが、そのうち内部ヘイズは、ハードコートなどの表面加工後にも寄与するため、タッチパネルを形成した際に視認性が低下する課題がある。
また、一般的にオリゴマーは加熱時に、フィルム内部の微小空間を移動して、表面へ移動し、結晶化して析出することが知られているため、粒子添加による空隙の増加は、加熱工程時でのヘイズ増加を促進してしまう一因となってしまう。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的を達成する本発明は以下により得られる。
上記目的を達成する本発明は以下である。
[1]熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)の少なくとも片面に、厚みが0.5μm以上2.0μm以下である熱可塑性樹脂Aを主成分とし、不活性粒子を含有する層(A層)を有する積層フィルムであり、該熱可塑性樹脂A及び該熱可塑性樹脂Bがともにポリエステル樹脂であり、該積層フィルムが以下の(1)~()の要件を満たす二軸配向積層フィルム。
(1)内部ヘイズが0.5%以下であること。
(2)A層の、B層と接する面とは反対面のA層表面の10点平均粗さSRzが250nm以上であること。
(3)150℃30分処理した前後での全ヘイズの変化量が2.0%以下であること。
(4)A層に含有する不活性粒子の粒度分布を測定し、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径0.8~2.0μmの範囲に1つ以上の極大値を持つこと。
(5)A層に含有する不活性粒子の粒度分布を測定し、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径0.1μm~0.5μmの範囲に1つ以上の極大値を持つこと。
[2]150℃180分処理した前後での全ヘイズの変化量が2.0%以下である[1]に記載の二軸配向積層フィルム。
[3]全ヘイズが3%以下である請求項[1]または[2]に記載の二軸配向積層フィルム。
[4]B層の冷結晶化温度(Tcc)が150℃以上165℃未満である[1]~[3]のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
[5]B層の環状三量体の含有量が0.01質量%以上1.00質量%以下である請求項[1]~[4]のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
]前記不活性粒子が炭酸カルシウム粒子を含む請求項[1]~[]のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
]前記不活性粒子がスチレン成分を含む有機粒子を含む請求項[1]~[]のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
]全ヘイズと内部ヘイズの差が0.8%以上である[1]~[]のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
]A層が少なくとも一方の表層にある請求項1~のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
10]A層に含有する不活性粒子が0.01~0.5質量%である請求項1~のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
本発明によれば、透明性を損なうことなく、製膜時のキズ、及び表面加工中のキズによる歩留まり低下を抑制する二軸配向積層フィルムを得ることができる。そのため、本発明の二軸配向積層フィルムは透明導電性積層体の基材フィルムや保護フィルムとして好適に利用ができ、本発明の工業的価値は高い。
次に、本発明の二軸配向積層フィルムを実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明における「フィルム」とは、2次元的な構造物、例えば、シート、プレート、および膜などを含む意味に用いられる。
本発明の積層フィルムは熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)の少なくとも片面に、厚みが0.5μm以上2.0μm以下である熱可塑性樹脂Aを主成分とし、不活性粒子を含有する層(A層)を有する積層フィルムである必要がある。A層の厚みが2.0μm以上の場合、フィルム表面に突起を形成させるためには、2μm以上の粒子を添加する必要があり、そのような粒子を添加した場合、内部ヘイズの増加に繋がるため好ましくない。一方で、フィルム表面の滑り性を向上させるためには、多くの粒子を添加したほうが好ましい。しかしながら、二軸配向フィルムを得る場合には、フィルムを配向させる工程(通常、延伸工程)を経ることになるが、フィルム表面に突起を形成させるために添加される粒子は、延伸工程において、フィルムを構成する樹脂の延伸に追従できない結果、粒子の周囲にボイドが発生する。ここで発生するボイドは、粒子以上にフィルムの内部ヘイズを上昇させる。したがって、多くの粒子が添加されたフィルムを二軸配向せしめる場合は、粒子による内部ヘイズの上昇だけでなく、粒子の周りに発生するボイドによっても内部ヘイズの上昇が起こる。
かかる現象に対して、本発明者らが検討した結果、多くの粒子を添加したとしても、粒子を添加する層が、フィルムの表層にあって、その厚みが薄い場合は、ボイドが出来にくく、内部ヘイズが上昇し難いことが分かった。この現象が得られる理由は、現時点明らかになっている訳ではないが、本発明者らは、以下のように推定している。フィルムを配向させる工程(通常、延伸工程)においては、フィルム内部より表面のほうがより高温に晒される。そのため、フィルムを配向させる工程(通常、延伸工程)において、熱可塑性樹脂の流動性はフィルム表面の方が高くなるので、延伸時に追従しやすくなるためと推定している。そのため、A層は、積層フィルムの少なくとも一方の表層にあることが好ましい。A層は両表層にあることがより好ましい。A層の層厚みは、2μm以下が好ましく、さらに好ましくは1.5μm以下が好ましい。一方で、A層の厚みが0.5μmより小さい場合、10点平均粗さ(SRz)を250nm以上とするためには、0.5μm以上の粒子を添加する必要があるが、その場合製膜中に粒子が脱落しやすくなる。その結果、粒子脱落部分がそのまま欠点となる可能性があるため好ましくない。ここで、A層に添加する粒子の粒子径(r)(μm)とA層の厚み(d)(μm)の関係性として、r/dが0.1以上2以下であると、内部ヘイズの上昇を抑えつつ、フィルム表面の滑り性を良好にできるため好ましい。
本発明の積層フィルムの内部ヘイズは0.5%以下である必要がある。内部ヘイズは、後述する測定方法において、フィルムを溶媒に浸して、JIS-K-7105(1985年)に記載の方法で測定することにより、表面ヘイズをキャンセルして測定することにより求められる。全ヘイズは光の散乱も寄与するため表面粗さによって増減するが、フィルム表面は表面加工されて用いられることが多いため、本質的には内部ヘイズがより重要になる。内部ヘイズが大きい場合、表面処理後にもヘイズが残るため、視認性が悪い。そのため、内部ヘイズは好ましくは0.4%以下であり、より好ましくは0.3%以下である。
また、本発明の積層フィルムは、A層の、B層と接する面とは反対面のA層表面の10点平均粗さSRzが250nm以上である必要がある。A層のSRzが250nm以上あれば、フィルム製膜中でのキズの発生が抑えられ、歩留まりが向上する。さらに、ITOスパッタなどの工程では、低圧状態(もしくは真空状態)で行われるため、搬送時のキズを抑制するためには、より高い滑り性が必要となる。低圧状態での搬送性を向上させるためには、さらにSRzを増加させる必要があり、SRzは400nm以上が好ましく、さらに好ましくは500nm以上である。SRzを向上させるためには、粒子添加層の厚みと粒子径の関係が重要になる。一方で、SRzを増加させすぎると、本フィルムをITO基材として用いる場合、透明導電層が断線してしまい、導電層の機能が低下する場合がある。また保護フィルムとして用いる場合は、粒子の突起により、導電層面を傷付けて断線させてしまう場合があるため、SRzは1000nm以下が好ましい。
本発明の積層フィルムは150℃30分加熱処理し、急冷した前後の全ヘイズの変化量(150℃30分で加熱した後と、加熱前のフィルムの全ヘイズの変化量)(ΔHz150℃30分)が2.0%以下であることが必要である。一般的に、フィルムを加熱すると、樹脂に含まれている環状3量体がフィルム表面に析出することにより、ヘイズアップする。ΔHz150℃30分が2.0%を超える場合、多くの環状3量体がフィルム表面に析出している状態となるため、他の部材と張り合わせて透明導電性積層体の保護フィルムとした場合には、析出した環状三量体が相手部材の表面に転写され、製品としての品質を悪化させる場合がある。また、加熱後の全ヘイズが高くなると、透明電極基板とした場合の視認性、透明導電積層体の保護フィルムとした場合の検査視認性が低下するため、好ましくない。より好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。
さらに本発明の積層フィルムは150℃180分処理した前後の全ヘイズの変化量(150℃180分で加熱した後と、加熱前のフィルムの全ヘイズの変化量)ΔHz150℃180分が2.0%以下であることが好ましい。上記でも述べたとおり、近年では透明電極の作成にさらに長時間の加熱工程を経るようになってきており、より長時間での耐熱性が要求されてきている。そのため、より長時間での加熱安定性が求められており、より好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。
本発明の積層フィルムは、全ヘイズは1.0%以上3.0%以下であることが好ましい。フィルムの全ヘイズは、フィルム製膜後の全ヘイズ値であり、3.0%以下とすることで、透明性に優れたフィルムとすることができる。全ヘイズ値は、好ましくは、2.5%以下である。
本発明の積層フィルムは、全ヘイズと内部ヘイズの差が0.8%以上あることが好ましい。本発明の積層フィルムは、その表面に粘着層やハードコート層を塗布して用いることが多い。その場合、積層フィルムの表面は粘着層やハードコート層により覆われるため、積層フィルムの表面粗さに依存するフィルムの表面ヘイズはキャンセルされるため、内部ヘイズがより重要になる。従来の方法では、製膜時のキズ、及び表面加工中のキズを抑制するため、粒子添加によってフィルム表面に突起を形成させると、表面ヘイズだけでなく内部ヘイズも上昇するため、全ヘイズは必然的に大きくなりやすい。一方で、本発明では、フィルムを特定の構成として粒子を含有せしめることにより、フィルム表面に突起を形成させて表面ヘイズは上昇するものの、内部ヘイズが上昇し難い。そのため、全ヘイズと内部ヘイズの差は大きくなりやすい。この差が大きければ大きいほど、表面でのキズ発生を抑制しやすく、かつ、加工後にも透明性を担保できる。特に、その差が0.8%以上あると透明性とキズの抑制の両立ができるため、好ましい。より好ましくは1.0%以上であり、さらに好ましくは1.2%以上2.5%以下である。
本発明の積層フィルムのA層、B層は、熱可塑性樹脂を主成分とすることが必要である。熱可塑性樹脂の中でもポリエステル樹脂は、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、電気的特性などに優れ、ポリエステル樹脂からなるポリエステルフィルムは、例えば、導電性フィルム用表面保護フィルム、および透明導電基材フィルム用途として好ましく用いることができる。なお、本発明において主成分とは、その層全体に対して50質量%以上しめる成分を表す。
ポリエステル樹脂は、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称であり、エチレンテレフタレート、エチレン-2,6-ナフタレート、ブチレンテレフタレート、エチレン-α,β-ビス(2-クロロフェノキシ)エタン-4,4’-ジカルボキシレートなどから選ばれた少なくとも1種の構成成分を主成分とし、これら構成成分は1種のみ用いても、2種以上併用してもよいが、中でも、品質、経済性などを総合的に考慮すると、ポリエチレンテレフタレートを主成分とすることが好ましい。また、これらポリエステル樹脂には、さらに他のジカルボン酸成分やジオール成分が一部、好ましくは20モル%以下共重合されていてもよい。
本発明を構成する熱可塑性樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合は、該ポリエステル組成物に含まれるアルカリ金属元素の含有量をM1(mol/t)、2価金属元素の含有量をM2(mol/t)、3価金属元素の含有量をM3(mol/t)とするとき、M=0.5×(M1)+M2+1.5×(M3)として求められるM(mol/ton)と、リン元素の含有量P(mol/ton)とのモル比(M/P)は、2.0~5.4の範囲であることが好ましい。(但し、式中において、Mは、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、Pはリン元素のポリエステル10g当たりの総モル数を示す。)一般的に、リン酸などのリン元素に由来する陰イオンは3価の負電荷をもつため、1価の金属元素の陽イオンとは1:3、2価の金属元素の陽イオンとは2:3、3価の金属元素の陽イオンとは1:1で相互作用すると考えられる。しかしながら、本発明者らが鋭意検討を進めた結果、リン酸などのリン化合物に由来するリン元素が2価の陰イオンとして金属元素の陽イオンと相互作用するとして求められる(M/P)(すなわち、リン元素による陰イオンが、1価の金属元素の陽イオンとは1:2、2価の金属元素の陽イオンとは1:1、3価の金属元素の陽イオンとは3:2で相互作用するとした式)のもと、M/Pが2.0以上であると、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の溶融時の体積比抵抗が低くなり、フィルム成形時に静電印加キャスト法を好適に用いることができフィルムの厚みむらの発生を抑制することができる。また、M/Pが、5.4以下であると、溶融時の環状三量体の再生や、触媒残渣がフィルム中に異物として残存することを抑制しやすくなるため、フィルム製膜後の初期全ヘイズ値や加熱後の全ヘイズ値を低く抑えることができる。M/Pについては、さらには2.5~4.5の範囲にすることが好ましい。
本発明の積層フィルムに用いられる熱可塑性樹脂の固有粘度(IV)は、0.55以上0.75以下であることが好ましい。固有粘度(IV)が該範囲であるとフィルムの厚みむらが抑制され、安定的に製膜することができる。固有粘度(IV)が0.55を下回ると、溶融粘度が低下し、押出し口から樹脂を溶融冷却するドラム上への樹脂の着地までに局所的な厚みむらを発生しやすくなり、固有粘度(IV)が0.75を超えるとフィルムの製膜時における押出し工程で押出し部位に圧力がかかり、厚みむらを発生しやすくなる。さらに好ましくは、固有粘度(IV)が0.60以上0.70以下である。また、フィルムの厚みむらが少なければ少ないほどフィルムの長手方向屈折率nMD、幅方向屈折率nTD、面垂直方向屈折率nZDにおいて、屈折率のバラツキを押させることができ、干渉ムラの発生を抑制しやすくなる。フィルムの厚みむらは、フィルムの長手方向(フィルムの製膜方向)、幅方向(フィルムの製膜方向とは垂直な方向)ともに5.0%以下であることが好ましく、さらに好ましくは、3.0%以下である。
本発明の積層フィルムのB層は、冷結晶化温度(Tcc)が150℃以上165℃未満であることが好ましい。冷結晶化温度とは、後述する示差走査熱量測定により求められる2ndrunの結晶化ピークをいう。冷結晶化温度(Tcc)が150℃未満である場合、フィルムの加熱前の全ヘイズ値(以下、初期ヘイズ値という場合がある)とフィルムを150℃180分加熱した後のフィルムの全ヘイズ値の差が大きくなりやすくなり、透明導電基材フィルム、導電性フィルム用表面保護フィルムとして用いた場合、透明性が阻害される。具体的には、フィルムを150℃180分加熱した前後の全ヘイズ値の差であるΔHzが2.0%以下とすることが難しくなる場合がある。これは、フィルムの加熱時に熱結晶化が進行して、フィルムに含まれる環状オリゴマーが複数の多量体で存在し、その環状オリゴマーがフィルムの表面に析出することでフィルムの全ヘイズ値が悪化するためである。なお、環状オリゴマーは、環状三量体が大部分であるため、本発明では環状三量体を主に述べている。一方で、冷結晶化温度(Tcc)が165℃以上となると、フィルムの加熱後の平面性に影響が出る場合がある。より好ましくは、150℃以上160℃以下である。
本発明において冷結晶化温度(Tcc)は、フィルムサンプルを電子天秤で10mg計量し、アルミパッキンで挟み込みセイコーインスツルメント社(株)ロボットDSC-RDC220熱示差走査計を用いて測定を行い、データ解析は同社製ディスクセッションSSC/5200を用いて、JIS-K-7121(1987年)に従って行って得られる値のことを表す。具体的な測定条件としては、25℃から300℃まで20℃/分で昇温し、その後25℃まで急冷し、再び300℃まで20℃/分で昇温した(2ndRun)際の、結晶化ピーク温度(Tcc)として、結晶化ピークの頂点温度として求める。2ndrunの結晶化ピークが複数観測される場合には、JIS-K-7122により求められる最大となるピーク面積を示す結晶化ピーク頂点温度を測定し、これを3回繰り返し、その平均値を結晶化ピーク温度(Tcc)とする。なお、今回は内層であるB層の測定のため、表層を削った後に、測定している。
冷結晶化温度(Tcc)を150℃以上165℃未満とするための手段としては特に限定されないが、本発明において、B層を構成する熱可塑性樹脂としてポリエステル樹脂を主成分とする場合は、ポリエステル樹脂の平均分子量、粒子含有量、環状オリゴマー含有量を調整する方法が好ましい方法として挙げられる。平均分子量としては、数平均分子量、質量平均分子量があるが、本発明者らが検討したところ、質量平均分子量が小さければ(分子鎖が長いポリマーが少なければ)、フィルムの結晶性も高くなり易く冷結晶化温度(Tcc)が低下する傾向があり、逆に質量平均分子量が大きければ(分子鎖が長いポリマーが多ければ)、フィルムの結晶性も低くなり易く、冷結晶化温度(Tcc)が上昇する傾向があることが分かった。ただし、固層重合を行う場合は、質量平均分子量は高くなるものの、環状三量体の量が減少するため、下記にも示すが、Tccは減少しやすい傾向にある。
また、本発明のポリエステル層に存在する粒子や環状三量体の含有量によっても、冷結晶化温度(Tcc)は変化すると考えている。例えば、粒子含有量が多くなれば、粒子が核となりフィルムの結晶化も進むため、ポリエステル樹脂の冷結晶化温度(Tcc)は、低くなる。一方、粒子含有量が少なくなれば、フィルムの結晶化も抑制されるため、冷結晶化温度(Tcc)は高くなる傾向があると考えている。環状三量体については、含有量が少ない場合には、ポリマーの分子鎖の配向結晶を阻害させるものが少なくなるため、結晶化しやすく、冷結晶化温度(Tcc)が低くなる傾向にある。一方、環状三量体含有量が多いと、ポリマーの分子鎖の配向結晶を阻害させる成分が多くなるため結晶化しにくく、冷結晶化温度(Tcc)が高くなる傾向にあると考えている。
フィルムには、フィルムの製膜工程や後加工のための易滑性を目的にフィルム中に粒子を含有することが好ましく用いられるが、粒子含有量によって、冷結晶化温度(Tcc)が変動する。粒子含有量が多くなると、粒子が核となって結晶化が促進されるため、冷結晶化温度(Tcc)は低くなる傾向にあり、粒子含有量が少なくなると、核が少なくなるため、冷結晶化温度(Tcc)は高くなる傾向となる。加熱後のヘイズ値上昇や、フィルムの平面性を維持するため、ポリエステル樹脂の質量平均分子量、粒子含有量を考慮して、冷結晶化温度(Tcc)を調整することが重要となる。所定の平均分子量を有するポリエステル樹脂を得るためには、後述するポリマーを採用することができ、特には固相重合を施して、分子鎖を調整することが好ましい。本発明を構成するポリエステル層の質量平均分子量は、30,000以上50,000以下であり、好ましくは、40,000以下である。
本発明の積層フィルムのB層は、環状三量体の含有量が0.01質量%以上1.00質量%以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.5質量%以下である。環状三量体の含有量が1.00質量%以下であると、フィルムの透明性の指標である初期へイズ値を3.0%以下、さらには、フィルムの加熱後(150℃180分間加熱した後)のヘイズ値が3.0%以下とすることが容易となる。環状三量体の含有量が少ないほうが、フィルム成形時やフィルム加工工程で環状三量体がフィルムの表面に析出しにくくなり、加熱後のフィルムの透明性も維持しやすくなる。環状三量体の含有量の下限については特に限定されるものではないが、本発明においては0.01質量%以上である。0.01質量%未満の場合は、環状三量体を減少させる固相重合にかかる時間が長時間となることで、樹脂の固有粘度の上昇が大きくなり、本発明の積層フィルムとした場合の固有粘度も高くなり、溶融押し出し時の負荷が大きくなり、フィルムの厚みムラを引き起こす場合がある。環状三量体が1.0質量%を超えると、フィルムの初期ヘイズ値、加熱後のヘイズ値が3.0%を越える場合があり、粒子の添加量同様に、透明電極の基材として本発明のフィルムが用いられた場合、最終的な透明電極として視認性が低下し、タッチパネル等の高度な視認性が必要とされる用途に不適当となる場合がある。本発明の積層フィルムは、加熱後(150℃180分間加熱後)のヘイズ値が3.0%以下であることが好ましい。更に好ましくは2.5%以下である。
本発明の積層フィルムは、厚みが16μm以上300μm以下であることが好ましい。フィルムの厚みが16μm未満あるいは300μmを超える場合は、フィルムとして安定した製造が困難となる場合があり、特に、300μmを超える場合は透明性との両立が困難となる場合がある。本発明の積層フィルムの厚みは、18μm以上260μm以下であることがより好ましく、20μm以上250μm以下であることがさらに好ましく、20μm以上200μm以下あることが特に好ましい。本発明の積層フィルムにおいて、B層に対するA層1層あたりの厚み比(A/B)は、0.001~0.10であると、透明性、キズ抑制性が良好となるため好ましい。
本発明の積層フィルムは、屈折率が1.63以上1.69以下であることが好ましい。屈折率が1.63未満である場合は、フィルムの結晶化が進み難いこと等から耐熱変形性が十分でない場合があり、また、導電性フィルム用表面保護フィルムや透明導電基材フィルムと使用した際に十分な機械的特性を得られない場合がある。また、屈折率が1.69を超える場合は、フィルム製造工程中の延伸工程中においてフィルム破れが発生しやすくなり、製造安定性が悪化する場合がある。本発明の積層フィルムの屈折率は、1.65以上1.67以下であることが特に好ましい。
なお、ここで言う屈折率とは、フィルム長手方向の屈折率とフィルム幅方向の屈折率の平均値をいう。屈折率は、ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、中間液としてジヨードメタンを用い、アッベ屈折計により測定する事ができる。屈折率を上記の範囲とする方法は特には限定されないが、一般的には延伸時の延伸倍率や温度を調整することによって制御できる。
本発明の積層フィルムは、本発明の重要な要件を満たす限り、そのフィルム構成に制限はなく、例えば、A層/B層の積層フィルムすなわち2種2層積層フィルム、A層/B層/A層の積層フィルムすなわち2種3層積層フィルム、A層/B層/C層の積層フィルムすなわち3種3層積層フィルム等の構成を挙げることができる。A層が少なくとも一方の表層にあることが好ましい。
本発明の積層フィルムの積層方法は制限されるものではなく、例えば、共押出法による積層方法、貼り合わせによる積層方法、これの組み合わせによる方法等を挙げることができるが、透明性と製造安定性の観点から、共押出法を採用することが好ましい。積層体とする場合、それぞれの層に異なる機能を付与すること目的として、異なる樹脂構成としても良い。例えば、A層/B層/A層の積層フィルムすなわち2種3層積層フィルムとする場合には、透明性の観点からB層をホモポリエチレンテレフタレートで構成し、A層には、易滑性付与のために、粒子を添加する等の方法を挙げることができる。
二軸配向フィルムは一般に、二軸延伸法、すなわち、未延伸状態のシートをシート長手方向および幅方向に各々2.5~5.0倍程度延伸し、その後、熱処理を施し、結晶配向を完了させることにより得ることができる。また、二軸延伸法としては、逐次二軸延伸法を用いても良いし、同時二軸延伸法を用いても良い。さらには、二軸延伸を施した後に再度、フィルム長手方向あるいはフィルム幅方向に延伸を施す、再延伸法を施しても良い。
また、本発明を構成する積層フィルムは、本発明の効果を阻害しない限り、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤、架橋剤等が添加されていてもよい。
本発明の積層フィルムは、A層に含有する不活性粒子の粒度分布を測定し、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径0.8~2.0μmの範囲に1つ以上の極大値を持つことが好ましい。上記を達成する方法としては、A層に添加する粒子として、0.8μm~2.0μmの範囲に数平均粒子径を有する粒子を用いることが挙げられる。A層に含有する不活性粒子の極大値を持つ径が大きすぎると、内部ヘイズの増加、製膜中の粒子脱落による表面欠点の増加に繋がる場合がある。内部ヘイズを増加させないためには、粒子径0.9~1.8μmの範囲に極大値を有することが好ましく、粒子径0.9~1.5μmの範囲に極大値を有することがさらに好ましい。
また、本発明の積層フィルムは、A層に含有する不活性粒子の粒度分布を測定し、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径0.1~0.5μmの範囲に1つ以上の極大値を持つことが好ましい。上記を達成する方法としては、A層に添加する粒子として、0.1μm~0.5μmの範囲に数平均粒子径を有する粒子を用いることが挙げられる。数平均粒子径が0.5μm以下の粒子が前述の層厚みを有する表層に含有せしめる場合、延伸しても空隙となり難いことが分かったため、多くの粒子を入れることができる。0.1μm~0.5μmの範囲に数平均粒子径を有する小径粒子を多く含有することにより、フィルム表面全体に粒子が分散できることにより、よりキズがつきにくくなる。
本発明の積層フィルムは、A層に含有する不活性粒子の粒度分布を測定し、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径0.1~0.5μmの範囲に1つ以上の極大値を、粒子径0.8~2.0μmの範囲に1つ以上の極大値を持つことが好ましい。上記を達成する方法としては、A層に添加する粒子として、0.1μm~0.5μmの範囲に数平均粒子径を有する粒子と、0.8μm~2.0μmの範囲に数平均粒子径を有する粒子を併用することが挙げられる。
本発明の積層フィルムは、A層に含有する不活性粒子の粒度分布を測定し、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径0.1~0.5μmの範囲の最も存在比率の大きい極大値をα、粒子径0.8~2.0μmの範囲の最も存在比率の大きい極大値をβとしたとき、α/βは1~1000であることが好ましい。より好ましくは10~200である。α/βを前述の範囲とすることで、透明性を維持しつつ、フィルム表面へのキズの発生を抑制することができる。
本発明の積層フィルムは、A層の不活性粒子の含有量は0.01~0.5質量%であることが好ましい。不活性粒子の含有量を0.01質量%以上とすることで、製膜時のキズ、及び表面加工中のキズを抑制することが容易となる。不活性粒子の含有量を0.05質量%以下とすることで、本発明の不活性粒子を含有するによる内部ヘイズ上昇の影響を抑制する効果を十分に得ることができる。より好ましくは0.1~0.3質量%である。
また、本発明の積層フィルムは、B層の不活性粒子の含有量は0.1質量%以下であることが好ましい。不活性粒子の含有量を0.1質量%以下とすることで、透明性を良好とすることができる。より好ましくは0.05質量%以下である。
前記不活性粒子として、無機粒子または有機粒子がある。無機粒子としては、シリカ、アルミナ、ジルコニアなどの酸化物粒子、炭酸カルシウムなどの金属化合物粒子などがある。有機粒子としては、架橋スチレン粒子、エポキシ粒子、ポリフェニレンスルニド粒子、ポリアミドイミド粒子などがある。その中でも、屈折率、粒子径制御の観点から、スチレン成分を含む粒子(特に架橋スチレン粒子(屈折率;約1.58))、炭酸カルシウム粒子(屈折率約1.66)などが特に好ましい。基材の屈折率に近い粒子を添加することにより、散乱が起こりにくく、内部ヘイズを小さくしやすい。
本発明の積層フィルムは、JIS K7125に記載の方法に準じて、2枚のフィルムを上下重ね合わせて、200g荷重を用いて動摩擦係数を測定した際に、その値が0.1以上0.5以下となることが好ましい。動摩擦係数が大きすぎる場合、滑りにくいため、フィルムを搬送する際にフィルムを傷付けやすい傾向がある。さらに好ましくは0.4以下である。一方、動摩擦係数が小さすぎる場合、ロールに巻いた際に巻ずれを起こしやすい傾向がある。また1000g荷重を用いて動摩擦係数を測定した際は、その値が0.2以上0.5以下であることが好ましい。1000g荷重の摩擦の時の動摩擦係数が大きすぎると、スパッタ等工程などの真空下での搬送性が悪くなる傾向がある。さらに好ましい範囲は、0.2以上0,4以下である。
次に、本発明の積層フィルムの好ましい製造方法について、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとして二種のポリエステル樹脂を用いた、A/B/A積層フィルムを例に挙げて以下に説明する。もちろん本発明は係る例に限定して解釈されるわけではない。
ポリエステル樹脂をペレットなどの形態で用意する。ペレットは、必要に応じて、熱風中あるいは真空下で乾燥された後、別々の押出機に供給される。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、ギヤポンプ等で樹脂の押出量が均一化され、フィルター等を介して異物や変性した樹脂などが取り除かれる。これらの樹脂はダイにて目的の形状に成形された後、吐出される。そして、ダイから吐出された多層に積層されたシートは、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出され、冷却固化され、キャスティングフィルムが得られる。この際、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、静電気力によりキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させることが好ましい。また、スリット状、スポット状、面状の装置からエアーを吹き出してキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させたり、ニップロールにて冷却体に密着させ急冷固化させたりする方法も好ましい。
また、複数のポリエステル樹脂からなる積層フィルムを作製する場合には、複数の樹脂を2台以上の押出機を用いて異なる流路から送り出し、ピノールで合流させる。ピノール設計は、A/B/Aの構成となっており、表層の厚みが所望の厚みとなるように、吐出量を調整する。このようにして所望の層構成に形成した溶融多層積層体をT字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度10~60℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて、冷却固化せしめて未延伸PETフィルムを作製する。この未延伸フィルムを70~100℃に加熱されたロール間で縦方向(フィルムの進行方向を指し「長手方向」ともいう)に2.5~5.0倍延伸する。続いて、このフィルムをクリップで把持して予熱ゾーンに導き、75~95℃の温度まで加熱を行い、引き続き連続的に90~115℃の加熱ゾーンで横方向(フィルムの進行方向とは直交する方向を指し「幅方向」ともいう)に3.0~5.0倍延伸し、続いて200~240℃の加熱ゾーンで5~60秒間熱処理を施し、100~200℃の冷却ゾーンを経て結晶配向の完了したポリエステルフィルムを得る。なお、上記熱処理中に必要に応じて3~12%の弛緩処理を施してもよい。二軸延伸は逐次延伸あるいは同時二軸延伸のいずれでもよく、また縦、横延伸後、縦、横いずれかの方向に再延伸してもよい。得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムの端部をカットした後に巻き取り中間製品とし、その後スリッターを用いて所望の幅にカット後、円筒状のコアに巻き付け所望の長さのポリエステルフィルムロールを得ることができる。なお、巻き取り時に巻姿改善のためにフィルム両端部にエンボス処理を施しても良い。
本発明の積層フィルムは、フィルムの片面、あるいはフィルムの両面に塗布層を設けても良い。また、塗布層は、一方の面に2層以上の複数層の塗布層であっても良いし、両面に塗布層を設ける場合は、一方の面と、その反対の面で異なる組成物を塗布しても良い。
以下、実施例により本発明の構成、効果をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。各実施例の記述に先立ち、各種物性の測定方法を記載する。なお、以下の実施例において、実施例6は参考例3と読み替えるものとする。
(1)厚み
フィルムをA4サイズにカットし、ダイヤルゲージ(ミツトヨ社製“No2110S-10”)を用いて、任意の20点を測定し、平均値を厚み(μm)とした。
(2)全ヘイズ・内部ヘイズ
5cm角のフィルムを試料とし、加熱前と加熱後の全ヘイズをそれぞれJIS-K-7105(1985年)に基づいて、ヘーズメーターで測定した。(スガ試験機製“HZ-V3”)測定試料はそれぞれ3試料用意し、平均をもってヘイズ値とし、差分からΔHzを求めた。また内部ヘイズは、サンプルを石英セル内に入れ、1 , 2 , 3 , 4テトラヒドロナフタレンテトラリン溶液に浸した状態で測定した。この場合のキャリブレーションは、溶液と石英セルのみで実施した
(3)冷結晶化温度(Tcc)
フィルムを電子天秤で10mg計量し、アルミパッキンで挟み込みセイコーインスツルメント社(株)ロボットDSC-RDC220熱示差走査計を用いて測定を行い、データ解析は同社製ディスクセッションSSC/5200を用いて、JIS-K-7121(1987年)に従って行った。25℃から300℃まで20℃/分で昇温した。その後25℃まで急冷し、再び300℃まで20℃/分で昇温した(2ndRun)。ガラス転移温度(Tg)として、中間点ガラス転移温度を求め、結晶化ピーク温度(Tcc)として、結晶化ピークの頂点温度を求めた。
2ndrunの結晶化ピークが複数観測される場合には、JIS-K-7122により求められる最大となるピーク面積を示す結晶化ピーク頂点温度とする。
(4)環状三量体の含有量
加熱前のフィルム片20mgを試料として、OCP(o-クロロフェノール)に150℃で30分間溶解し、室温で冷却した。その後、内部標準として1,4-ジフェニルベンゼンを添加後、メタノール2mlを加えて高速遠心分離機でポリマーを分離し、液層部を高速液体クロマトグラフ(島津製作所製“LC-10ADvp”)を用いて測定した。
(5)表面粗さ
三次元微細表面形状測定器(小坂製作所製ET-4000A)を用いて測定し、得られたフィルム表面のプロファイル曲線により、JIS B0601-1994に準じ、中心面平均粗さ(SRa)、10点平均粗さ(SRz)を求めた。測定条件は下記の通り。
針径 2(μmR)
針圧 10(mg)
測定長 500(μm)
縦倍率 20000(倍)
CUT OFF 低域:0.25mm、高域:R+W
測定速度 100(μm/s)
測定間隔 5(μm)
記録本数 81本
ヒステリシス幅 ±0(nm)
基準面積 0.2(mm)。
(6)粒子径測定
ポリエステルフィルムの表面を電界放射走査型電子顕微鏡JSM-6700F(日本電子(株)製)を用いて10000倍に拡大観察して撮影した。それらの観察写真よりフィルム表面に存在する粒子の粒度分布を画像解析ソフトImage-Pro Plus(日本ローパー(株))を用いて求めた。表面写真は異なる任意の測定視野から選び出し、写真中から任意に選び出した1000個以上の粒子の直径(円相当径)を測定し、横軸を粒子径、縦軸を粒子の存在比率としてプロットした体積基準粒度分布を得た。前記、体積基準粒度分布において、横軸を担う粒子径は、0nmを初点とした10nm間隔毎の階級により、縦軸を担う粒子の存在比率は、計算式「存在比率=該当する粒子径を持つ検出粒子の合計体積/全検出粒子の合計体積」により表す。上記により得られた粒子の存在比率のチャートから、極大を示すピークトップの粒子径を読み取った。
(7)キズ・欠点の測定
暗室内で三波長蛍光灯を検査者の側に配置し、1m検査した際に、目視で確認できたキズをサンプリングした。サンプリングしたキズをレーザー顕微鏡で観察し、高低差を測定した。高低差はキズの最も高いところと最も低いところの差として求めた。表中のキズは以下のように表記する。ランクはA~Dランクがあり、A<B<C<Dの順に厳しいキズとなる。
A;高低差0.5μm未満のキズで、且つ長さが0mmを超えて2mm未満
B;高低差0.5μm未満のキズで、且つ長さが2mm以上
C;高低差0.5μm以上のキズで、且つ長さが0mmを超えて0.3mm未満
D;高低差0.5μm以上のキズで、且つ長さが0.3mm以上。
(8)フィルム表面の動摩擦測定
80mm×200mmにカットしたシート2枚をA面同士が接するように重ね、その上に錘を置き、万能試験機(島津製作所 EZ-S)を用いて100mm/分で上部のシートを錘ごと水平方向に引っ張り、その際に掛かる摩擦力を測定した。JIS K7125に記載の方法に準じて、200g錘、及び1000g錘を用いた際の動摩擦係数を測定した。なお、荷重1000gでの測定は、スパッタ工程(真空下での搬送)でのすべりを想定している。
(9)フィルム表層の厚み
フィルム表層厚みは、フィルムの表面に対して垂直方向に切削した小片を作成した後、その断面を電界放射走査型電子顕微鏡JSM-6700F(日本電子(株)製)を用いて10000倍に拡大観察して撮影し、表面から最も遠い場所をフィルム厚みとした。
(10)厚みむらの測定
ポリエステルフィルムを長手方向または幅方向に10点測定しその平均値を中心値Aとした。また、最大値から最小値を差し引いた値を厚みムラBとし、中心値に対する厚みムラの割合を算出した。すなわち、フィルムの厚み斑(%)=100×B/Aとし、長手方向と幅方向の平均を以下にて評価を行なった。
〔厚みむらの評価〕
A:厚みむらが3.0%以下
B:厚みむらが3.0%を超え、5.0%以下
C:厚みむらが5.0%を超える。
(11)平面性評価(耐熱変形性)
20cm四方に切り出したフィルムをパンチングメタルの上に置いた状態で、温度を150℃に設定したオーブン中に無緊張状態で10分間保持した後、フィルムサンプルを室温で10分間冷却し、蛍光灯の反射光により、フィルムの表面に映し出された蛍光灯の反射像の状態を観察した。パンチングメタルは下記の2種を用いて評価を行ない、下記の判定基準により耐熱変形性を評価した。
・パンチングメタルA:奥谷金網製作所製パンチングメタル SUS304
エンボス加工 1.5t×D4.5×P7.5 60°チドリ
・パンチングメタルB:奥谷金網製作所製パンチングメタル SUS304
エンボス加工 2t×D7/H1.3×P10 60°チドリ
〔耐熱変形性の評価基準〕
A:パンチングメタルAおよびパンチングメタルBのいずれの場合においても、蛍光灯の反射像に歪みは見られなかった。
B:パンチングメタルAおよびパンチングメタルBのいずれの場合においても、フィルム表面の一部に、パンチングメタルのエンボス加工ピッチで、蛍光灯の反射像に歪みがあった。
C:パンチングメタルAおよびパンチングメタルBのいずれの場合においても、フィルム表面の全面に、パンチングメタルのエンボス加工ピッチで、蛍光灯の反射像に歪みがあった。
[使用したポリエステル樹脂]
(PET-A)
テレフタル酸とエチレングリコールの反応物であるエステル化反応物を予め255℃の溶融状態で貯留させ、さらにテレフタル酸とエチレングリコールとをテレフタル酸に対するエチレングリコールのモル比が1.15になるようにスラリー状にしてエステル化反応槽の温度を保ちながら定量供給し、水を留出させながらエステル化反応を行い、エステル化反応物を得た。得られたエステル化反応物を、重合反応槽に移送し、リン酸を含むエチレングリコール溶液と酢酸マグネシウム4水和物を含むエチレングリコール溶液、三酸化アンチモンを含むエチレングリコール溶液、水酸化カリウムを含むエチレングリコール溶液を別々に、得られるポリエステル樹脂に対して、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、リン元素をM/Pが2.8に、アンチモン元素として60ppmとなるように添加し、引き続いて重合反応槽内を除々に減圧にし、30分で0.13kPa以下とし、それと同時に除々に昇温して280℃とし、重合反応を実施した。その後、窒素ガスによって重縮合反応槽を常圧に戻し、口金より冷水中にストランド状に吐出し、押し出しカッターによって円柱状にペレット化し、表面結晶化装置によって予備結晶化し、液相ポリエステルを得た。ここで得られた液相ポリエステルを用いて、回転式真空乾燥装置により、0.13KPaの減圧下、215℃の温度で20時間固相重合を行い、ポリエステル樹脂(PET-A)を得た。得られたポリエステル樹脂(PET-A)の固有粘度は0.63、環状三量体含有量は0.44質量%、Tgは80℃であった。
(PET-B)
上記のポリエステル樹脂(PET-A)の製造工程において、液相ポリエステルを得た後の固相重合を連続式真空乾燥装置を用いて行うとこと以外はPET-Aと同様にしてポリエステル樹脂(PET-B)を得た。得られたポリエステル樹脂(PET-B)の固有粘度は0.73、環状三量体含有量は、0.40質量%、Tgは80℃であった。
(PET-C)
固相重合を実施せずに、固有粘度を変更したこと以外は、ポリエステル樹脂(PET-A)と同様の方法により、ポリエステル樹脂(PET-C)を得た。得られたポリエステル樹脂(PET-C)の固有粘度は0.70、環状三量体含有量は1.07質量%、Tgは80℃であった。
(PET-D)
PET-Cと平均粒子径1.0μmの炭酸カルシウム粒子を混合し、これらの混合物を溶融混練し、マスターペレットとした。ここで、粒子量は1質量%となるようにした。
(PET-E)
PET-Cと平均粒子径0.3μmの架橋ポリスチレン粒子を混合し、これらの混合物を溶融混練し、マスターペレットとした。ここで、粒子量は2質量%となるようにした。
(PET-F)
PET-Cと平均粒子径2.0μmのシリカ粒子を混合し、これらの混合物を溶融混練し、マスターペレットとした。ここで、粒子量は1質量%となるようにした。
(PET-G)
PET-Cと平均粒子径0.8μmの架橋ポリスチレン粒子を混合し、これらの混合物を溶融混練し、マスターペレットとした。ここで、粒子量は1質量%となるようにした。
(PET-H):
水酸化カリウム、酢酸マグネシウム、リン酸の添加量をM/Pが1.5となるように変更する以外は、PET-Aと同様の方法で実施し、ポリエステル樹脂(PET-G)を得た。ポリエステル樹脂(PET-H)の固有粘度は、0.62dl/g、環状三量体含有量は、0.43重量%、ガラス転移温度Tgは80℃であった。
(PET-I):
酢酸マグネシウム4水和物、リン酸の添加物をM/Pが2.0となるように変更する以外は、PET-Aと同様の方法で実施し、ポリエステル樹脂(PET-I)を得た。ポリエステル樹脂(PET-I)の固有粘度は、0.63dl/g、環状三量体含有量は、0.43重量%、ガラス転移温度Tgは80℃であった。
(PET-J):
酢酸マグネシウム4水和物、リン酸の添加物をM/Pが5.4となるように変更する以外は、PET-Aと同様の方法で実施し、ポリエステル樹脂(PET-I)を得た。ポリエステル樹脂(PET-J)の固有粘度は、0.65dl/g、環状三量体含有量は、0.43重量%、ガラス転移温度Tgは80℃であった。
(PET-K):
酢酸マグネシウム4水和物、リン酸の添加物をM/Pが6.0となるように変更する以外は、PET-Aと同様の方法で実施し、ポリエステル樹脂(PET-I)を得た。ポリエステル樹脂(PET-K)の固有粘度は、0.67dl/g、環状三量体含有量は、0.43重量%、ガラス転移温度Tgは80℃であった。
(PET-L):
PET-Aと平均粒子径0.5μmのシリカ粒子を混合し、これらの混合物を溶融混練し、マスターペレットとした。ここで、粒子量は0.5質量%となるようにした。
[使用した塗液]
(塗剤A)
窒素ガス雰囲気下で、ジカルボン酸成分として2,6-ナフタレンジカルボン酸40モル部、テレフタル酸50モル部、5-スルホイソフタル酸ナトリウム10モル部、グリコール成分としてエチレングリコール95モル部、ジエチレングリコール5モル部をエステル交換反応器に仕込み、これにテトラブチルチタネート(触媒)を全ジカルボン酸成分100万質量部に対して100質量部添加して、160~240℃で5時間エステル化反応を行った後、溜出液を取り除いた。その後、トリメリット酸5モル部と、テトラブチルチタネートを更に全ジカルボン酸100万質量部に対して100質量部添加して、240℃で、反応物が透明になるまで溜出液を除いたのち、220~280℃の減圧下において、重縮合反応を行い、ポリエステル(A)を得た。その後、ポリエステル(A)を100質量部、メラミン系架橋剤(三和ケミカル社(株)製“ニカラック”(登録商標)MW12LF:有効成分70質量%、イソプロピルアルコール17質量%含有)を50質量部(有効成分換算)、コロイダルシリカ(粒径140nm)を1.5質量部混合してなる有効成分を5.0質量部、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルを3.0質量部、水を92.0質量部混合して、塗液-1を得た。
(塗剤B)
ステンレス反応容器に、メタクリル酸メチルを75質量部、メタクリル酸ヒドロキシエチルを20質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)製、アートレジン(登録商標)UN-3320HA、アクリロイル基の数が6)を5質量部で仕込み、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを2質量部を加えて撹拌し、混合液1を調製した。次に、攪拌機、環流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた反応装置を準備した。上記混合液1を60質量部と、イソプロピルアルコール200質量部、重合開始剤として過硫酸カリウム5質量部を反応装置に仕込み、60℃に加熱し、混合液2を調製した。混合液2は60℃の加熱状態のまま20分間保持させた。次に、混合液1の40質量部とイソプロピルアルコール50質量部、過硫酸カリウム5質量部からなる混合液3を調製した。続いて、滴下ロートを用いて混合液3を2時間かけて混合液2へ滴下し、混合液4を調製した。その後、混合液4は60℃に加熱した状態のまま2時間保持した。得られた混合液4を50℃以下に冷却した後、攪拌機、減圧設備を備えた容器に移した。そこに、25%アンモニア水60質量部、及び純水900質量部を加え、60℃に加熱しながら減圧下にてイソプロピルアルコール及び未反応モノマーを回収し、純水に分散された樹脂(B)を得た。その後、樹脂Bを100質量部、メラミン系架橋剤(三和ケミカル社(株)製“ニカラック”(登録商標)MW12LF:有効成分70質量%、イソプロピルアルコール17質量%含有)を50質量部(有効成分換算)、数平均粒子径300nmのシリカ粒子((株)日本触媒社製 シーホスター(登録商標)KE-W30)を2質量部、さらに、樹脂組成物のポリエステルフィルム上への塗布性を向上させるために、フッ素系界面活性剤(互応化学(株)製 プラスコート(登録商標)RY-2)を、樹脂組成物を含む塗液に対する含有量が0.06質量部になるよう添加して、塗液-2を得た。
[ポリエステルフィルムの作成]
(実施例1)
熱可塑性樹脂Aとして、PET-A:PET-D:PET-E=89:10:1の質量比となるように混合したもの、熱可塑性樹脂BとしてPET-Aを用いた。
準備した熱可塑性樹脂A,Bは、それぞれ、真空中160℃で4時間乾燥した後、押出機に供給し285℃で溶融押出を行った。ステンレス鋼繊維を焼結圧縮した平均目開き5μmのフィルターで、次いで平均目開き14μmのステンレス鋼粉体を焼結したフィルターで濾過した後、ギヤポンプでA/Bの質量比が2:48となるように計量しながら、ピノールにてA/B/Aとして合流させた後、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度20℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。なお、この時キャスティングドラムの反対面から温度10℃の冷風を長手方向に8段設置した間隙2mmのスリットノズルから風速20m/sでフィルムに吹き付け、両面から冷却を実施した。
この未延伸フィルムを予熱ロールにて70℃に予熱後、上下方向からラジエーションヒーターを用いて90℃まで加熱しつつロール間の周速差を利用して長手方向に3.1倍延伸し、引き続き冷却ロールにて25℃まで冷却し、一軸配向(一軸延伸)フィルムとした。
上記フィルムをクリップで把持してオーブンに導き、温度110℃、風速20m/分の熱風にて加熱した。引き続き連続的に延伸工程に導き、温度100℃、風速15m/分の熱風にて加熱しながら幅方向に3.7倍延伸した。得られた二軸配向フィルムを引き続き連続的に温度230℃、風速20m/分の熱風にて15秒間熱処理を実施後、230℃から120℃まで冷却しながら幅方向に5%の弛緩処理を施し、続けて50℃まで冷却した。引き続き幅方向両端部を除去した後に巻き取り、厚み50μmの積層フィルムを得た。
ここで得られた積層フィルムは、キズ・欠点が少なく、透明性に優れていた。また、加熱後のヘイズアップも少なく、導電性フィルム用表面保護フィルム用途および透明導電基材フィルム用途として好適に使用できるものであった。
(実施例2)
全体の吐出量を増加させ、125μmのフィルムとなるように、押出機の吐出量を変更し、質量比をA:B=2:123とした以外は実施例1と同様の方法で行った。フィルムが厚くなっても、表層の厚みは変わらないため、内部ヘイズ、SRzはほとんど変わらなかった。
(実施例3、4、比較例1)
ギヤポンプの回転数を変えることにより、A:Bの質量比をそれぞれ3:47、4:46、5:45として、A層の厚みを厚くした以外は、実施例1と同様にして行った。その結果、表層厚みを1μmよりも厚くしても、SRzはほとんど変わらなかったが、内部ヘイズが大きくなることが分かった。これは、粗大粒子が層の内部に含まれることにより、空隙が出来やすくなったためと考えられる。一方で、層に含まれる粒子数としては増えるため、表面のキズは減少傾向であった。
(実施例5)
熱可塑性樹脂Aの混合比率をPET-A:PET-D:PET-E=78:20:2に変更し、さらにギヤポンプの回転数を変更し、A:Bの質量比を1:49に変更した以外は、実施例1と同様にして行った。その結果、透明性と真空下での搬送性を両立させたフィルムとなることが分かった。
(比較例2)
熱可塑性樹脂Aとして、PET-A:PET-D:PET-E=70:10:20に変更した以外は実施例1と同様にして行った。表層の粒子濃度が増えることで、内部ヘイズが増加することが分かった。
(実施例6)
熱可塑性樹脂Aとして、PET-A:PET-D=95:5に変更した以外は実施例1と同様にして行った。粒子径の大きな粒子しか含有していないため、滑り性は良好であったが、粒子がまばらにいるため、キズに対する耐性はやや低かった。
(比較例3)
熱可塑性樹脂Aとして、PET-A:PET-E=95:5に変更した以外は実施例1と同様にして行った。粒子径の小さな粒子のみなので、滑り性が悪く、真空下での搬送性が悪かった。
(比較例4)
熱可塑性樹脂Aとして、PET-A:PET-F=95:5、A:Bの質量比を3:47に変更した以外は実施例1と同様にして行った。A層の厚みが1.5μmでも、粒子径の大きな粒子を入れた場合、内部ヘイズが上昇することが分かった。
(実施例7)
熱可塑性樹脂Aとして、PET-A:PET-G:PET-E=94.5:3:2.5に変更した以外は実施例1と同様にして行った。粗大粒子が小さくなることで、Rzは減少したものの、ヘイズが小さくなり、より視認性に優れたフィルムとなることが分かった。
(実施例8)
樹脂Bとして、PET-Bを使用した以外は、実施例1と同様にして行った。その結果、表面粗さやヘイズは変わらないものの、耐熱試験後のヘイズ実施例1より小さくなり、より耐熱性の高いフィルムとなった。
(実施例9)
樹脂Bとして、PET-Cを使用した以外は、実施例1と同様にして行った。その結果、表面粗さやヘイズは変わらないものの、耐熱試験後のヘイズが大きくなった。
(比較例5)
ギヤポンプの回転数を変えることにより、A:Bの質量比をそれぞれ2:123とし、さらに熱可塑性樹脂AとしてPET-C:PET-D:PET-E=89:10:1とした以外は、実施例1として同様にして行った。
表層にもオリゴマー量の多い樹脂を使用し、さらに全体の厚みが厚くなることで、加熱時のヘイズアップ量が大きくなることが分かった。
(比較例6)
ギヤポンプの回転数を変えることにより、A:Bの質量比をそれぞれ0.5:49.5とした以外は、実施例1として同様にして行った。その結果、欠点の多いフィルムとなった。キズ表面をレーザー顕微鏡で観察すると、粒子が脱落したような形跡が確認された。
(実施例10)
熱可塑性樹脂Aの混合比率をPET-A:PET-D:PET-E=78:20:2に変更し、さらにギヤポンプの回転数を変更し、A:Bの質量比を3:47に変更した以外は、実施例1と同様にして行った。その結果、ややヘイズが高いものの、真空下での搬送性が良好で、キズの少ないフィルムとなることが分かった。
(実施例11)
熱可塑性樹脂Aの混合比率をPET-A:PET-D:PET-E=85:10:5に変更し、さらにギヤポンプの回転数を変更した以外は、実施例1と同様にして行った。その結果、透明性と真空下での搬送性を両立させたフィルムとなることが分かった。
(実施例12)
実施例1において、B層の樹脂をPET-Hに変更した以外は、実施例1と同様の条件で行った。実施例1と比較して、透明かつ耐熱性に優れたフィルムが得られた。ただし、製膜時のキャスト性が悪く、幅方向での厚みムラが悪いフィルムとなった。
(実施例13)
実施例1において、B層の樹脂をPET-Iに変更した以外は、実施例1と同様の条件で行った。実施例1と比較して、透明かつ耐熱性に優れたフィルムが得られた。ただし、製膜時のキャスト性が悪く、実施例14よりは改善したが、幅方向での厚みムラが悪いフィルムとなった。
(実施例14)
実施例1において、B層の樹脂をPET-Jに変更した以外は、実施例1と同様の条件で行った。実施例1と比較して、PET中の触媒残渣が多いため、内部ヘイズの大きいフィルムとなった。透明かつ耐熱性に優れたフィルムが得られた。
(比較例7)
実施例1において、B層の樹脂をPET-Kに変更した以外は、実施例1と同様の条件で行った。実施例1と比較して、PET中の触媒残渣が多いため、さらに内部ヘイズが上昇し、さらに耐熱ヘイズも悪化した。
(比較例8)
実施例1において、B層の樹脂をPET-Lに変更した以外は、実施例1と同様の条件で行った。実施例1と比較して、内層に粒子が入っているため、内部ヘイズの高いフィルムとなった。また、Tccが149℃となったため、結晶性が高く、加熱後のヘイズアップが大きいものとなった。
(参考例1)
実施例1において、塗剤Aをコーティングをしたこと以外、実施例1と同様の条件で実施した。コーティングは、一軸延伸フィルムを得た後、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、フィルムの表面張力を55mN/mとし、塗材Aを上記一軸延伸フィルムの両面にバーコーターを用いて塗布した。なお、メタリングワイヤーバーは直径13mm、ワイヤー径0.1mm(#4)のものを用いた。
得られたフィルムは、透明性が高かったが、コーティング有の処方に比較して、耐熱性がやや低かった。
(参考例2)
実施例12において、塗剤を塗剤Bに変更した以外は、実施例1と同様の条件で実施した。その結果、塗膜の厚みが100nmのアクリル層を有するフィルムを得た。得られたフィルムは、透明性が高く、耐熱性がもっとも良好であった。一方で、膜厚が厚い分、表面粗さが小さくなった結果、キズの発生が僅かに悪かった。
(比較参考例1)
熱可塑性樹脂Aとして、PET-Aのみ使用し、易滑性を付与するために、塗剤Aをコーティングした以外は実施例1と同様にして行った。コーティングは、一軸延伸フィルムを得た後、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、フィルムの表面張力を55mN/mとし、塗材Aを上記一軸延伸フィルムの両面にバーコーターを用いて塗布した。なお、メタリングワイヤーバーは直径13mm、ワイヤー径0.1mm(#4)のものを用いた。
その結果、最も透明性の高いフィルムであったが、キズの多いフィルムとなることが分かった。
Figure 0007188086000001
Figure 0007188086000002
Figure 0007188086000003
Figure 0007188086000004
Figure 0007188086000005
Figure 0007188086000006

Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)の少なくとも片面に、厚みが0.5μm以上2.0μm以下である熱可塑性樹脂Aを主成分とし、不活性粒子を含有する層(A層)を有する積層フィルムであり、該熱可塑性樹脂A及び該熱可塑性樹脂Bがともにポリエステル樹脂であり、該積層フィルムが以下の(1)~()の要件を満たす二軸配向積層フィルム。
    (1)内部ヘイズが0.5%以下であること。
    (2)A層の、B層と接する面とは反対面のA層表面の10点平均粗さSRzが250nm以上であること。
    (3)150℃30分処理した前後での全ヘイズの変化量が2.0%以下であること。
    (4)A層に含有する不活性粒子の粒度分布を測定し、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径0.8~2.0μmの範囲に1つ以上の極大値を持つこと。
    (5)A層に含有する不活性粒子の粒度分布を測定し、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径0.1μm~0.5μmの範囲に1つ以上の極大値を持つこと。
  2. 150℃180分処理した前後での全ヘイズの変化量が2.0%以下である請求項1に記載の二軸配向積層フィルム。
  3. 全ヘイズが1.0%以上3.0%未満である請求項1または2に記載の二軸配向積層フィルム。
  4. B層の冷結晶化温度(Tcc)が150℃以上165℃未満である請求項1~3のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
  5. B層の環状三量体の含有量が0.01質量%以上1.00質量%以下である請求項1~4のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
  6. 前記不活性粒子が炭酸カルシウム粒子を含む請求項1~のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
  7. 前記不活性粒子がスチレン成分を含む有機粒子を含む請求項1~のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
  8. 全ヘイズと内部ヘイズの差が0.8%以上である請求項1~のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
  9. A層が少なくとも一方の表層にある請求項1~のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
  10. A層に含有する不活性粒子が0.01~0.5質量%である請求項1~のいずれかに記載の二軸配向積層フィルム。
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