JP2016117178A - 二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】熱処理時のオリゴマ析出抑制力と生産性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムを提供すること。【解決手段】フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物が、以下(1)〜(4)を満たす二軸延伸ポリエステルフィルム。(1)ゲルマニウム元素、アルカリ金属元素を含有する。(2)アルカリ土類金属元素を実質的に含有しない。(3)環状三量体の含有量が0.8重量%以下である。(4)固有粘度が0.55〜0.75である。【選択図】なし
Description
本発明は、熱処理時のオリゴマ析出抑制力と生産性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムに関するものである。
二軸延伸ポリエステルフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、電気的特性、耐薬品性などに優れ、包装材料、電気絶縁材料、金属蒸着材料、製版材料、磁気記録材料、表示材料、転写材料、窓貼り材料、ディスプレイ材料などの多くの用途で使用されている。特に最近では、スマートフォンやタブレットといった情報機器に搭載されている静電容量型タッチパネル用途にも好適に用いられている。
タッチパネル用途としては、ITOや銅メッシュ、銀ナノワイヤー、銀ペーストといった透明導電性フィルムを用いたフィルム電極の基材フィルムとして、そして、かかる透明導電性フィルム製造時に生じる各種プロセス課題、たとえば、高価な透明導電性フィルムへのキズ付きや、スパッタや蒸着、塗工といった加工時のシワやオレに対処するために、保護や厚みの底上げや離型を目的とした保護フィルムとして用いられている。
上記スパッタや蒸着、塗工といった加工では基材や保護フィルムに熱がかかることが多く、また、静電容量型タッチパネル電極パターンの安定化のため150℃以上の温度で長時間熱処理(アニール)を行うことが行われているが、二軸延伸ポリエステルフィルムに残存もしくは熱分解等で発生する低分子量物(オリゴマ)がこの熱処理の時に表面に析出して歩留まり低下や洗浄等の余分な工程を増やすこととなり、製品の生産性を大きく低下させる課題がある。特に最近は、静電容量型タッチパネルを搭載したスマートフォンやタブレットの導電回路の精密化および外観品位に対する要望がますます高度化しており、フィルム表面のオリゴマ析出の更なる抑制が求められている。
従来、オリゴマの析出を防止する方法としては、コーティングなどで表面に積層膜を設け、その積層膜にオリゴマの析出を防止する機能を持たせることが提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載の方法ではオリゴマの析出を防止することに主眼をおいた積層膜とするためにコーティング剤の材料選定が限定され、肝心な多様な機能性樹脂との加工層との接着性確保に制約を受ける問題があった。また、スパッタや蒸着、塗工といった加工時のフィルム表面へのストレスにより表面の積層膜にクラックやキズが生じるため、その効果が限定的になるという問題がある。別の方法として、二軸延伸ポリエステルフィルムのポリエステル原料を固相重合することで原料中に含まれるオリゴマの低減することがある。しかし、固相重合の場合は、オリゴマの低減と同時にポリエステルポリマーの重合度も上がるため、フィルム製造の際に押出機や濾過機構への負荷が大きくなり製造コストの上昇をまねいたり、固相重合時に発生した高粘度のポリエステル粉や触媒を起点とした熱劣化不純物(ゲル化物)によりフィルム内部に輝点欠点を生じさせてしまう問題があった。
そこで、かかる問題を解決するために固層重合プロセスや触媒や添加剤の検討が行われている。例えば、特許文献2および特許文献3では触媒元素の種類と量を調整することでゲル化物やオリゴマ析出を抑制する方法が開示されているが、昨今の静電容量型タッチパネル用のフィルムへの要求レベルを満たすものではなくなっている。特許文献4ではディスプレイ等に用いられるポリエステルフィルムに好適なポリエチレンテレフタレート原料について開示されているが、実質は射出成型体についての記載であり、静電容量型タッチパネルの透明伝導性フィルムやその保護フィルムに用いられる二軸延伸ポリエステルフィルムに求められる特性や生産性について利用できるものではない。
本発明の目的は、特に透明伝導性フィルムやその保護フィルムといた静電容量型タッチパネル用のフィルムとして、性能および生産性が好適な二軸延伸ポリエステルフィルムを提供することにある。特に、静電容量型タッチパネル用のフィルムが暴露される過酷な熱処理でもオリゴマ析出がなく、もって静電容量型タッチパネル用のフィルムの外観変化を抑えることが可能な二軸延伸ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、以下の構成をとる。すなわち、
[I]フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物が、以下(1)〜(4)を満たす二軸延伸ポリエステルフィルム。
(1)ゲルマニウム元素、アルカリ金属元素を含有する。
(2)アルカリ土類金属元素を実質的に含有しない。
(3)環状三量体の含有量が0.8重量%以下である。
(4)固有粘度が0.55以上0.75以下である。
[II]ゲルマニウム元素の含有量がポリエステル樹脂組成物全体に対して20ppm以上200ppm以下であり、かつ、アルカリ金属元素の含有量がポリエステル樹脂組成物全体に対して1ppm以上1000ppm以下である[I]に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[III]前記ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面におけるフィルム表面の環状三量体が50μg/m2以下である[I]または[II]に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[IV]前記ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面が、150℃で60分間加熱した後、フィルム表面に観察される粒子状物の個数が1個/0.01mm2以下である請求項[I]〜[III]のいずれかに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[V]前記ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面が、150℃で60分間加熱した後、フィルム表面の環状三量体が1000μg/m2以下である[I]〜[IV]のいずれかに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[VI]少なくとも一方の表層に積層膜を有する[I]〜[V]のいずれかに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[VII]静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルム、または、該透明導電性フィルムの保護フィルムとして用いられる[I]〜[VI]のいずれかに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
本発明によれば、特に透明伝導性フィルムやその保護フィルムといた静電容量型タッチパネル用のフィルムとして、加熱後のフィルムの外観変化の少ない二軸延伸ポリエステルフィルムを供することが可能となる。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルは、ジカルボン酸類とグリコール類を重合して得られる熱可塑性の樹脂である。
ポリエステルに用いられるジカルボン酸類としては、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸や、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などが使用できる。また、フィルムのポリエステル樹脂に用いられるグリコール類としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコールや、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコールなどが使用できる。機械的強度、耐候性や耐化学薬品性、透明性、寸法安定性、経済性などを考慮すると、前者にテレフタル酸を、後者にエチレングリコールを用いることが好ましい。
本発明のフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物は、重合反応性とゲル化物発生抑制の両立からゲルマニウム元素を含有する必要がある。ゲルマニウム元素量としては、20ppmから200ppmであることが好ましく、好ましくは20ppmから100ppmであり、より好ましくは20ppmから50ppmである。ゲルマニウム元素含有量を上記の範囲とすることにより、重合反応性とゲル化物発生抑制を両立することができるため好ましい。本発明のフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物は、必要に応じてアンチモン元素やチタン元素を含有しても良いが、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物に含有するゲルマニウム元素、アンチモン元素、チタン元素の重量としては合計で100ppmを超えないことが好ましい。ゲルマニウム元素とアンチモン元素とチタン元素の含有量の合計が100ppmを超えるとゲル化物等の発生が増える上、二軸延伸ポリエステルフィルム加熱時のオリゴマ量の増加(生成)が大きくなる。
上記、ゲルマニウム元素、アンチモン元素、チタン元素を含有せしめる方法としては特に限定されないが、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物の重合触媒として、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物を用いることが挙げられる。前記のゲルマニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、亜リン酸ゲルマニウムが挙げられる。アンチモン化合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、トリフェニルアンチモンなどが挙げられる。またチタン化合物としては、チタンキレート化合物やテトラアルコキシチタン化合物が挙げられる。
二軸延伸ポリエステルフィルムの製造において、ポリエステルを溶融しキャスティングドラム上に押出し未延伸シートを形成する時に、未延伸シートが厚みムラを生じないようにキャスティングドラム上に密着させる事が重要であるが、この際、静電印加することが有効である。この静電印加法においては、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物の電気抵抗がある程度低いことが好ましい。例えば、1×1010Ω・cm以下、より好ましくは、1×109Ω・cm以下である。フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物の電気抵抗を低くするためにポリエステル中にアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物を静電印加密着剤として添加することが知られている。
本発明においては、溶融押出し時や再生チップとして繰り返し使用されていく時にかかる金属成分が触媒として機能し環状三量体(オリゴマ)の生成を助長することを抑制するために、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物中に、アルカリ土類金属元素を実質的に含有せず、アルカリ金属元素を含有することが必要である。アルカリ金属元素を含有せしめる方法としては、静電印加密着剤としてアルカリ金属化合物を用いることが挙げられる。
アルカリ金属化合物の例としては、酢酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられる。
アルカリ金属元素の含有量は、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物全体に対して1ppm以上1000ppm以下であることが好ましい。より好ましくは2ppm以上200ppm以下であり、さらに好ましくは5ppm以上100ppm以下、特に好ましくは10ppm以上50ppm以下である。1ppmより少ないと実質添加にならず静電印加時の密着効果が期待できない場合がある。1000ppmより多いと環状三量体(オリゴマ)の生成を助長し本発明の目的を達成しない場合がある。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムにおいて、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物の環状三量体の含有量が0.8重量%以下である必要がある。好ましくは0.6重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下であることがフィルム表面へのオリゴマ析出による外観不良を生じさせないため好ましい。ポリエステル、特にテレフタル酸またはその誘導体とエチレングリコールを縮重合して得られるポリエチレンテレフタレートは、重合の際に副生物として、必ずオリゴマが含まれておりその存在比率は全体の1から2重量%程度であることが知られており、ポリエステルフィルムとした後にフィルムに熱が加わると該オリゴマが表面に析出し外観不良を引き起こしているが、析出するオリゴマを分析すると環状三量体が主成分であることという知見が得られた。該環状三量体はポリエステルが溶融状態であればポリエステル中に環状三量体が平衡状態で安定して存在しているが、フィルム状にした後の種々の熱がかかることによって、ポリエステルが結晶化する過程で結晶部分から排除された環状三量体が非晶部に高濃度に存在することとなり平衡状態が崩れ、過剰に存在する環状三量体がフィルム表面に析出することを知見した。そこで結晶部分から排除された環状三量体を非晶部に安定状態に保ち、フィルム表面に析出させないことについて鋭意検討した結果、予めポリエステル中に含まれる環状三量体の含有量を低減させておき、フィルムが結晶化した後に非晶部に存在する環状三量体の含有量を減らしておけば表面に析出しなくなることを知見した。ポリエチレンテレフタレートの場合、到達結晶化度は、最大でも50%程度であることからフィルムが結晶化した後でも非晶部に安定して環状三量体が存在し、表面に析出させないためにはオリゴマの存在比率を通常の半分程度にしておけばよいことになる。ポリエチレンテレフタレートの場合、オリゴマの中で環状三量体の比率が50%程度なのでフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物中の環状三量体の含有量を0.8重量%以下にしておけば、表面に析出しないのである。このような状態とするためにフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物中の環状三量体を予め減じておくことが経済性の観点で好ましく採用される。
アルカリ金属元素の含有量は、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物全体に対して1ppm以上1000ppm以下であることが好ましい。より好ましくは2ppm以上200ppm以下であり、さらに好ましくは5ppm以上100ppm以下、特に好ましくは10ppm以上50ppm以下である。1ppmより少ないと実質添加にならず静電印加時の密着効果が期待できない場合がある。1000ppmより多いと環状三量体(オリゴマ)の生成を助長し本発明の目的を達成しない場合がある。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムにおいて、フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物の環状三量体の含有量が0.8重量%以下である必要がある。好ましくは0.6重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下であることがフィルム表面へのオリゴマ析出による外観不良を生じさせないため好ましい。ポリエステル、特にテレフタル酸またはその誘導体とエチレングリコールを縮重合して得られるポリエチレンテレフタレートは、重合の際に副生物として、必ずオリゴマが含まれておりその存在比率は全体の1から2重量%程度であることが知られており、ポリエステルフィルムとした後にフィルムに熱が加わると該オリゴマが表面に析出し外観不良を引き起こしているが、析出するオリゴマを分析すると環状三量体が主成分であることという知見が得られた。該環状三量体はポリエステルが溶融状態であればポリエステル中に環状三量体が平衡状態で安定して存在しているが、フィルム状にした後の種々の熱がかかることによって、ポリエステルが結晶化する過程で結晶部分から排除された環状三量体が非晶部に高濃度に存在することとなり平衡状態が崩れ、過剰に存在する環状三量体がフィルム表面に析出することを知見した。そこで結晶部分から排除された環状三量体を非晶部に安定状態に保ち、フィルム表面に析出させないことについて鋭意検討した結果、予めポリエステル中に含まれる環状三量体の含有量を低減させておき、フィルムが結晶化した後に非晶部に存在する環状三量体の含有量を減らしておけば表面に析出しなくなることを知見した。ポリエチレンテレフタレートの場合、到達結晶化度は、最大でも50%程度であることからフィルムが結晶化した後でも非晶部に安定して環状三量体が存在し、表面に析出させないためにはオリゴマの存在比率を通常の半分程度にしておけばよいことになる。ポリエチレンテレフタレートの場合、オリゴマの中で環状三量体の比率が50%程度なのでフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物中の環状三量体の含有量を0.8重量%以下にしておけば、表面に析出しないのである。このような状態とするためにフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物中の環状三量体を予め減じておくことが経済性の観点で好ましく採用される。
ポリエステル中の環状三量体を予め減じておく手法として、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの原料として用いるポリエステル樹脂の好ましい固有粘度とする前の工程において、減圧下および/または不活性ガス流通下に、前記ポリエステル樹脂の融点ないしその融点より80℃低い範囲の温度で加熱することによりポリエステル中に含まれる環状三量体の含有量を0.5重量%以下にし、固有粘度を0.55〜0.75dl/gとしたポリエステルを用いることが好ましい。
使用するポリエステルの固有粘度が0.75dl/gを超えると粘度が高いため成型時に押し出し不良の問題や発熱してポリマーを劣化させ、着色や不均一なポリマーを生じさせてしまうことがある。また、溶融成形性を高めるために成形樹脂温度を高く設定する必要があり、その結果として製品中の環状化合物が生成しやすくなる。さらにフィルムに成型後の寸法安定性が後述する熱処理による緊張緩和の遅延により不安定になる場合もある。また、固有粘度が0.55dl/gより低い場合には、溶融したポリエステルをシート状に押し出し成型する際の脈動で均一なシートが得られなかったり、結晶化が進行することで製膜時の膜破れの問題を生じやすくなる場合がある。特に固有粘度が0.58dl/g以上、0.70dl/g以下のものを用いるのが好ましい。上記の固有粘度を有するポリエステルを用いることにより、得られるフィルムは、フィルムを構成するポリエステル樹脂の固有粘度は、0.55以上0.75以下であることが必要である。固有粘度を本範囲とすることにより、フィルムが結晶化した後でも非晶部に安定して環状三量体を存在させ、表面に析出させることを抑制しつつ、機械特性、製膜性を良好とすることができる。
上記した加熱(熱処理)は、ポリエチレンテレフタレートの場合、好ましくは190℃以上260℃未満、特に好ましくは200℃以上250℃以下である。
上記の熱処理を行う段階におけるポリエステル樹脂の固有粘度は好ましくは0.55dl/g以下であるが、さらに好ましくは0.50dl/g以下であるポリエステルを使用すると、環状三量体および色調の観点から好ましい。下限は0.35dl/g以上である。0.35dl/g未満では熱処理時の粘度の増加速度が遅すぎるため生産性が低下する。
使用するポリエステルの固有粘度が0.75dl/gを超えると粘度が高いため成型時に押し出し不良の問題や発熱してポリマーを劣化させ、着色や不均一なポリマーを生じさせてしまうことがある。また、溶融成形性を高めるために成形樹脂温度を高く設定する必要があり、その結果として製品中の環状化合物が生成しやすくなる。さらにフィルムに成型後の寸法安定性が後述する熱処理による緊張緩和の遅延により不安定になる場合もある。また、固有粘度が0.55dl/gより低い場合には、溶融したポリエステルをシート状に押し出し成型する際の脈動で均一なシートが得られなかったり、結晶化が進行することで製膜時の膜破れの問題を生じやすくなる場合がある。特に固有粘度が0.58dl/g以上、0.70dl/g以下のものを用いるのが好ましい。上記の固有粘度を有するポリエステルを用いることにより、得られるフィルムは、フィルムを構成するポリエステル樹脂の固有粘度は、0.55以上0.75以下であることが必要である。固有粘度を本範囲とすることにより、フィルムが結晶化した後でも非晶部に安定して環状三量体を存在させ、表面に析出させることを抑制しつつ、機械特性、製膜性を良好とすることができる。
上記した加熱(熱処理)は、ポリエチレンテレフタレートの場合、好ましくは190℃以上260℃未満、特に好ましくは200℃以上250℃以下である。
上記の熱処理を行う段階におけるポリエステル樹脂の固有粘度は好ましくは0.55dl/g以下であるが、さらに好ましくは0.50dl/g以下であるポリエステルを使用すると、環状三量体および色調の観点から好ましい。下限は0.35dl/g以上である。0.35dl/g未満では熱処理時の粘度の増加速度が遅すぎるため生産性が低下する。
熱処理温度は190℃より低い場合には環状化合物の減少速度が小さくなる。260℃を超える場合には、ポリマーが溶解し、加熱処理を行っても環状化合物が減少しなくなる傾向がある。従って加熱処理は、熱処理ポリマー(ポリエステル)の融点以下で実施することが好ましい。
熱処理する時間は通常2時間以上60時間以下、好ましくは3時間以上40時間以下である。2時間より短い時には環状化合物の減少効果が小さく、また60時間より長い場合にはかえって環状化合物の減少速度が小さくなり、逆に熱劣化などによる着色の問題が大きくなってくる。
本発明で用いるポリエステルとするためには減圧下、好ましくは133Pa以下の条件、および/または不活性ガス非流通下の条件で加熱処理を行うことが重要である。不活性ガスはポリエステルに対して不活性なものであれば良く、例えば窒素、ヘリウム、炭酸ガスなどを挙げることができるが、経済性から窒素が好ましく用いられる。
不活性ガスを用いる場合には、熱処理時の雰囲気が重要である。ポリエステルは酸素および水分により酸化分解や加水分解が生じ易いため、雰囲気中の酸素および水分を制御する必要がある。雰囲気中の水分率としては1,000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、更に好ましくは400ppm以下である。雰囲気中の水分量が1,000ppmを超えると環状化合物は減少するものの、同時にポリエステルが加水分解し、得られるポリマーの固有粘度が低下する傾向にある。一方で、水分量は1ppm以下にしないことがより好ましい。なぜならば、水分量が1ppm以下の場合には、不活性ガスの純度を高めるために工程が複雑になるばかりでなく、環状化合物の減少速度が低下する傾向にある。また、酸素濃度は1,000ppm以下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下、最も好ましくは50ppm以下である。酸素濃度が1,000ppmを超える場合には、ポリエステルの劣化が生じやすい。
上記の加熱処理に使用する熱処理装置としては、ポリエステルを均一に加熱できるものが好ましい。具体的には静置式乾燥機、回転式乾燥機、流動式乾燥機や種々の攪拌翼を有する乾燥機などを用いることができる。また、本発明において熱処理を実施する前にポリエステルの水分は適度に除去しておくことが好ましい。さらには、熱処理時にポリマー同士の融着を防止するためにポリマーを一部結晶化させておくのがより好ましい。
上記のような工程で得られたポリエステルを更に熱水処理を行うことで触媒機能を失活させ、オリゴマの生成を抑制することを行ってもよい。これは、上記工程で得られたポリエステルを70〜110℃の熱水に3分〜5時間浸漬することにより行われる。熱水処理の方法は、連続方式もしくはバッチ方式のいずれであってもよい。
本発明においては着色を改善するために酸化防止剤を添加するのが好ましい。酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤などが好適である。これらの酸化防止剤と併用することにより加熱処理時に混入される酸素の影響を抑制することに加えて、原因は明らかではないが耐熱性が向上し色調悪化を抑制する。
本発明のフィルムを構成するポリエステル樹脂組成物はリン化合物を含有し、その含有量がリン原子重量としてポリエステル組成物に対して1〜1000ppmであることが好ましい。より好ましくは3〜100ppmであり、より好ましくは5〜50ppmである。1000ppmを超えて含有すると、重合反応性が悪化する傾向にあり、1ppm未満の含有量では耐熱性の維持が困難となる場合がある。なお、リン化合物としては、3価のリン化合物が好ましい。3価のリン化合物であることにより、耐酸化性を維持しているとともに原因は不明であるが、固相重合時に環状三量体の減少速度を増加させ、また、フィルムに熱負荷が加わった時に表面に環状三量体が析出するのを抑制する。
また、フィルムに走行性(易滑性)や耐候性、耐熱性などの機能を持たせるため、フィルム原料に粒子を添加してもよいが、フィルムの高透明性を損なわないように添加量や材質に十分な注意が必要である。添加量については好ましくはきわめて少量、さらに好ましくは無添加である。フィルムの走行性(易滑性)に関しては、前述のように積層膜の添加粒子で補助するのが好ましい。
また、フィルムに走行性(易滑性)や耐候性、耐熱性などの機能を持たせるため、フィルム原料に粒子を添加してもよいが、フィルムの高透明性を損なわないように添加量や材質に十分な注意が必要である。添加量については好ましくはきわめて少量、さらに好ましくは無添加である。フィルムの走行性(易滑性)に関しては、前述のように積層膜の添加粒子で補助するのが好ましい。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂の末端カルボキシル基濃度は10当量/トンを越え、40当量/トン以下であることが好ましく、さらに好ましくは末端カルボキシル基濃度が15当量/トンを越え、30当量/トン以下である。末端カルボキシル基濃度が10当量/トン以下である場合、フィルムをロール上で加熱し二軸延伸する際にロールとフィルムとの密着性が低下しキズが発生し歩留まりを著しく低下する場合があり、40当量/トンを越えるとフィルムが着色し使用に耐えなくなる場合がある。末端カルボキシル基濃度を上記の範囲とするために原料となるポリエステルの重合度(固有粘度)や重合方法、末端封止剤の添加量には注意を要する。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に積層膜を設けてもよい。積層膜の機能としては、各種後加工への易接着性や易滑性の付与、帯電防止性やオリゴマ析出抑制などがある。
この積層膜の形成方法は、複数の押出機を用いることでポリエステルフィルム自身の層構成を複数化する方法と、二軸延伸時のコーティング(インラインコーティング)により積層する方法のいずれを用いてもよい。
特に、この積層膜を構成する樹脂で易接着性を付与する目的のものは、積層膜の薄さや樹脂の融点・ガラス転移点の低さからインラインコーティング法により積層されるのが好ましい。本発明で用いる積層膜を設けた二軸延伸ポリエステルフィルムを製造するための好ましい方法としては、ポリエステルフィルムの製造工程中に基材フィルム上に積層膜を設け、基材フィルムと共に延伸する方法が好適である。中でも、生産性を考慮すると、製膜工程中に、塗布方法で積層膜を設けるいわゆるインラインコート法が最も好適である。 例えば、溶融押し出しされた結晶配向前のポリエステルフィルムを長手方向に2.5〜5倍程度延伸し、一軸延伸されたフィルムに連続的に塗液を塗布する。塗布されたフィルムは段階的に加熱されたゾーンを通過しつつ乾燥され、幅方向に2.5〜5倍程度延伸される。更に、連続的に150〜250℃の加熱ゾーンに導かれ結晶配向を完了させる方法によって得ることができる。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に積層膜を設けてもよい。積層膜の機能としては、各種後加工への易接着性や易滑性の付与、帯電防止性やオリゴマ析出抑制などがある。
この積層膜の形成方法は、複数の押出機を用いることでポリエステルフィルム自身の層構成を複数化する方法と、二軸延伸時のコーティング(インラインコーティング)により積層する方法のいずれを用いてもよい。
特に、この積層膜を構成する樹脂で易接着性を付与する目的のものは、積層膜の薄さや樹脂の融点・ガラス転移点の低さからインラインコーティング法により積層されるのが好ましい。本発明で用いる積層膜を設けた二軸延伸ポリエステルフィルムを製造するための好ましい方法としては、ポリエステルフィルムの製造工程中に基材フィルム上に積層膜を設け、基材フィルムと共に延伸する方法が好適である。中でも、生産性を考慮すると、製膜工程中に、塗布方法で積層膜を設けるいわゆるインラインコート法が最も好適である。 例えば、溶融押し出しされた結晶配向前のポリエステルフィルムを長手方向に2.5〜5倍程度延伸し、一軸延伸されたフィルムに連続的に塗液を塗布する。塗布されたフィルムは段階的に加熱されたゾーンを通過しつつ乾燥され、幅方向に2.5〜5倍程度延伸される。更に、連続的に150〜250℃の加熱ゾーンに導かれ結晶配向を完了させる方法によって得ることができる。
本発明においては、塗液を塗布する前に、基材フィルムの表面(上記例の場合では、一軸延伸フィルム)にコロナ放電処理などを施し、該基材フィルム表面の濡れ張力を、好ましくは47mN/m以上、より好ましくは50mN/m以上とするのが、積層膜の基材フィルムとの接着性を向上させるために好ましい。
基材フィルム上へ積層膜用塗液を塗布する方法としては、各種の塗布方法、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、マイヤーバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法などを用いることができる。
本発明の積層膜を形成する樹脂はその基材となるポリエステルフィルムとの接着性、後加工層との接着性を有するものであれば、特に限定されるものではないが、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などを好適に用いることができる。また、樹脂に各種の架橋剤を併用することにより、耐熱接着性や耐湿接着性を向上させることができる。特に、積層膜に用いる樹脂が、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂に架橋性官能基が共重合されている樹脂である場合、該架橋剤を併用することが好ましい。
また、積層膜中には本発明の効果が損なわれない範囲内で、各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などが配合されていてもよい。
特に、積層膜中に無機粒子を添加したものは、易滑性や耐ブロッキング性が向上するので更に好ましい。この場合、添加する無機粒子としては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどを用いることができる。用いられる無機粒子は、平均粒径0.005〜5μmが好ましく、より好ましくは0.01〜3μm、最も好ましくは0.05〜2μmであり、積層膜中の樹脂に対する混合比は特に限定されないが、固形分重量比で0.05〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。
基材フィルム上へ積層膜用塗液を塗布する方法としては、各種の塗布方法、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、マイヤーバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法などを用いることができる。
本発明の積層膜を形成する樹脂はその基材となるポリエステルフィルムとの接着性、後加工層との接着性を有するものであれば、特に限定されるものではないが、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などを好適に用いることができる。また、樹脂に各種の架橋剤を併用することにより、耐熱接着性や耐湿接着性を向上させることができる。特に、積層膜に用いる樹脂が、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂に架橋性官能基が共重合されている樹脂である場合、該架橋剤を併用することが好ましい。
また、積層膜中には本発明の効果が損なわれない範囲内で、各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などが配合されていてもよい。
特に、積層膜中に無機粒子を添加したものは、易滑性や耐ブロッキング性が向上するので更に好ましい。この場合、添加する無機粒子としては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどを用いることができる。用いられる無機粒子は、平均粒径0.005〜5μmが好ましく、より好ましくは0.01〜3μm、最も好ましくは0.05〜2μmであり、積層膜中の樹脂に対する混合比は特に限定されないが、固形分重量比で0.05〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。
上記の静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムとして用いられる場合、フィルムの色目(透過)として好ましい範囲は、色調b値が−0.5〜1.0、更に好ましくは−0.2〜0.8である。色調b値が−0.5未満の場合、画面全体が青黒くなり適切な光量があるにも関わらず画面が暗く見え、色調b値が1.0を越えると黄ばみが顕著となり、タッチパネルとしたときの製品価値を損なう場合がある。色調b値を−0.5〜1.0とするために、使用するポリエステルの熱劣化や色補正剤添加に注意することや積層膜の厚みや屈折率を適正化させ、分光反射特性で補正する手法が有効である。
また、上記の静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムとして用いられる場合、画像の鮮明性や光量が著しく低下させないために、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは内部ヘイズを0.5%以下とすることが必要であり、好ましくは0.3%以下である。なお、内部ヘイズとは、後加工によってキャンセルされるフィルム表面の光散乱の影響を考慮せず、フィルム内部のみのヘイズ値を測定した値である。内部ヘイズが0.5%以下とするために使用するポリエステル樹脂中には光を散乱させるような粒子や各種添加剤、粗大重合触媒残査物などの混入には注意が必要である。更にポリエステル樹脂を溶融押し出ししてシート状にする際の結晶化を急冷により抑えて、後工程の延伸の際の結晶部と非晶部の境界でのクラック発生を防止することも内部ヘイズの値を下げるために有効である。
また、上記の静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムとして用いられる場合、画像の鮮明性や光量が著しく低下させないために、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは内部ヘイズを0.5%以下とすることが必要であり、好ましくは0.3%以下である。なお、内部ヘイズとは、後加工によってキャンセルされるフィルム表面の光散乱の影響を考慮せず、フィルム内部のみのヘイズ値を測定した値である。内部ヘイズが0.5%以下とするために使用するポリエステル樹脂中には光を散乱させるような粒子や各種添加剤、粗大重合触媒残査物などの混入には注意が必要である。更にポリエステル樹脂を溶融押し出ししてシート状にする際の結晶化を急冷により抑えて、後工程の延伸の際の結晶部と非晶部の境界でのクラック発生を防止することも内部ヘイズの値を下げるために有効である。
上記の静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムまたはその保護フィルムとして用いられる場合、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを150℃で60分間加熱した後のフィルム表面に観察される粒子状物の平均サイズが面積換算で5μm2以下であることが好ましく、さらには3μm2以下であることが好ましく、また個数が100μm×100μmの視野内で1個以下であることが好ましく、さらには0.5個以下であることが好ましい。これは、熱加工後に観察される粒子状物にはポリエステル起因の環状三量体や積層膜からの析出物、付着異物などが想定される(保護フィルムの場合はかかる異物が転写する)がこれらはタッチパネルに用いられると輝点欠点と呼ばれる外観不良を招く場合があるからである。
また、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは、少なくとも一方の面におけるフィルム表面の環状三量体量が50μg/m2以下であることが好ましい。フィルム表面に存在する環状三量体を低減させることにより、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムまたはその保護フィルムとして用いられる場合に、異物の付着、外観不良を抑制することが可能となる。より好ましくは、40μg/m2以下であり、さらに好ましくは、25μg/m2以下である。
また、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面が、150℃で60分間加熱した後、フィルム表面の環状三量体が1000μg/m2以下であることが好ましい。より好ましくは、200μg/m2以下であり、さらに好ましくは、100μg/m2以下である。フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物中の環状三量体含有量を低減させるだけでは、フィルム製膜、熱加工工程における熱履歴によりフィルム表面に環状三量体が析出するため、環状三量体のフィルム表面への析出抑制が十分ではない場合がある。上記の範囲を満たすフィルムとすることにより、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムまたはその保護フィルムとして用いられる場合に、異物の付着、外観不良を抑制することが可能となる。
また、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは、マクロな視野での外観変化が少ない方が好ましく、150℃×60分加熱後のヘイズ上昇値が1%以下が好ましく、さらに好ましくは0.5%以下である。
更に、上記の静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムまたはその保護フィルムとして用いられる場合、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの50℃×30分熱収縮率は、フィルム長手方向および幅方向の収縮率がともに0〜0.7%であることが好ましく、更に好ましくは0〜0.3%である。収縮率が0%未満(すなわち加熱処理後に膨張する)の場合、ハードコート等のポリエステルフィルム上に後加工で種々の機能層を付与した後にポリエステルフィルム層と機能層の熱寸法変化の違いでカールが発生し、タッチパネルにセットする際に著しく歩留まりが低下する場合があり、収縮率が0.7%を越えると、後加工での熱収縮率低減が困難になる可能性が高まる。また、透明導電性フィルムとその保護フィルムは貼り合わせて加工・使用されることが多いため、貼り合わせによるカール(ツイストカール)を抑制するために、斜め方向(幅方向を0度としたときの45度および135度)熱収差は0.5%以下が好ましく、更に好ましくは0.3%以下である。
なお、ポリエステルフィルムの長手方向と幅方向の熱収縮率を0〜0.7%とするために、例えばフィルムの熱固定工程において長手方向および幅方向に弛緩処理を実施する手法が好ましく採用される。
なお、ポリエステルフィルムの長手方向と幅方向の熱収縮率を0〜0.7%とするために、例えばフィルムの熱固定工程において長手方向および幅方向に弛緩処理を実施する手法が好ましく採用される。
次に、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法について説明するが、これに限定されるものではない。
使用する実質的に無機粒子等の滑剤を含有しないポリエステルとして例えばポリエチレンテレフタレートは次のいずれかのプロセスにより製造することができる。すなわち、(1)テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低重合体を得、さらにその後の重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセス、(2)ジメチルテレフタレートとエチレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低重合体を得、さらにその後の重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセスである。なお、(1)または(2)の一連の反応の任意の段階に、酸化防止剤を添加し重縮合反応を行い、中間ポリエステル樹脂を得る方法を採ることができる。上記の方法で製造した固有粘度が0.35〜0.55dl/gの中間ポリエステル樹脂を、シートカット、ストランドカット法などにより適宜カットし、粒子状(チップ状)に成形し減圧下および/または不活性ガス流通下に、前記ポリエステル組成物の190〜260℃の温度で加熱処理を2〜60時間行い、環状三量体を減じたポリエステルとする。次いで該ポリエステルを事前乾燥を熱風中、あるいは真空下で行い、押出機に供給する。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、溶融状態でフィルタ、ギアポンプ等を連結する加熱されたパイプ中を通り異物を除去される。
押出機よりダイに送られた樹脂はダイで目的の形状に成形された後、吐出される。この吐出の際の樹脂温度は、通常、使用するポリエステルの融解終了温度以上である。
ダイから吐出されたシート状の溶融樹脂は、キャスティングドラム上で冷却固化され、フィルムに成形される。この際、シート状の溶融樹脂に静電気を印加してドラム上に密着させ、急冷固化する方法が好ましく用いられる。
このようにして得られた未延伸フィルムを加熱されたロール群に導き、さらに赤外線ヒーターを用いて80〜110℃まで加熱し、2〜4倍、一段もしくは多段階で縦延伸し、20〜50℃のロール群で冷却する。
続いて、少なくとも片面に積層膜をコーティングしフィルムの両端をクリップで把持しながら横延伸機に導き、100〜120℃に加熱された熱風雰囲気中でコーティング溶剤の乾燥し横方向に3〜5倍に横延伸する。
こうして二軸延伸されたフィルムは平面性、寸法安定性を付与するために、テンタ内で180〜240℃の熱固定と弛緩処理(好ましくは横方向に加えて機械方向)を行ない、均一に徐冷後室温まで冷やして巻きとる。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムまたはその保護フィルムとしては、機械的強度、ハンドリング性などの点から、通常好ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜250μmである。
使用する実質的に無機粒子等の滑剤を含有しないポリエステルとして例えばポリエチレンテレフタレートは次のいずれかのプロセスにより製造することができる。すなわち、(1)テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低重合体を得、さらにその後の重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセス、(2)ジメチルテレフタレートとエチレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低重合体を得、さらにその後の重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセスである。なお、(1)または(2)の一連の反応の任意の段階に、酸化防止剤を添加し重縮合反応を行い、中間ポリエステル樹脂を得る方法を採ることができる。上記の方法で製造した固有粘度が0.35〜0.55dl/gの中間ポリエステル樹脂を、シートカット、ストランドカット法などにより適宜カットし、粒子状(チップ状)に成形し減圧下および/または不活性ガス流通下に、前記ポリエステル組成物の190〜260℃の温度で加熱処理を2〜60時間行い、環状三量体を減じたポリエステルとする。次いで該ポリエステルを事前乾燥を熱風中、あるいは真空下で行い、押出機に供給する。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、溶融状態でフィルタ、ギアポンプ等を連結する加熱されたパイプ中を通り異物を除去される。
押出機よりダイに送られた樹脂はダイで目的の形状に成形された後、吐出される。この吐出の際の樹脂温度は、通常、使用するポリエステルの融解終了温度以上である。
ダイから吐出されたシート状の溶融樹脂は、キャスティングドラム上で冷却固化され、フィルムに成形される。この際、シート状の溶融樹脂に静電気を印加してドラム上に密着させ、急冷固化する方法が好ましく用いられる。
このようにして得られた未延伸フィルムを加熱されたロール群に導き、さらに赤外線ヒーターを用いて80〜110℃まで加熱し、2〜4倍、一段もしくは多段階で縦延伸し、20〜50℃のロール群で冷却する。
続いて、少なくとも片面に積層膜をコーティングしフィルムの両端をクリップで把持しながら横延伸機に導き、100〜120℃に加熱された熱風雰囲気中でコーティング溶剤の乾燥し横方向に3〜5倍に横延伸する。
こうして二軸延伸されたフィルムは平面性、寸法安定性を付与するために、テンタ内で180〜240℃の熱固定と弛緩処理(好ましくは横方向に加えて機械方向)を行ない、均一に徐冷後室温まで冷やして巻きとる。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルムまたはその保護フィルムとしては、機械的強度、ハンドリング性などの点から、通常好ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜250μmである。
以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
(1)環状三量体の定量
ポリエステル(フィルム)10mgを1mlの1,1,2,2−テトラクロルエタンにガラスアンプル中で200℃、10分間加熱して溶解し、冷却後内容物をクロロホルムで稀釈して25mlとし、得られた溶液を東洋曹達(株)の高速液体クロマトグラフHLC−802URを用いてクロロホルムを展開溶剤として分析した。
(2)固有粘度
オルトクロロフェノールを用いて25℃で測定した。
オルトクロロフェノールを用いて25℃で測定した。
(3)末端カルボキシ基濃度
フィルムの原料となるポリエステルやフィルムをオルトクレゾール/クロロホルム(重量比7/3)に90〜100℃で溶解し、アルカリで電位差測定して求めた。
フィルムの原料となるポリエステルやフィルムをオルトクレゾール/クロロホルム(重量比7/3)に90〜100℃で溶解し、アルカリで電位差測定して求めた。
(4)ポリエステル中のアルカリ金属の含有量(原子吸光法)
日立製作所社製偏光ゼーマン原子吸光光度計型番180−80(フレーム:アセチレン−空気)を用いて原子吸光法により測定した。ポリマー8gを光源として中空陰極ランプを用いて、フレーム方式で原子化し、測光部により検出して予め作成した検量線を用いて金属含有量に換算した。
日立製作所社製偏光ゼーマン原子吸光光度計型番180−80(フレーム:アセチレン−空気)を用いて原子吸光法により測定した。ポリマー8gを光源として中空陰極ランプを用いて、フレーム方式で原子化し、測光部により検出して予め作成した検量線を用いて金属含有量に換算した。
(5)ポリエチレンテレフタレート中のゲルマニウム元素などの金属の含有量
蛍光X線元素分析装置(堀場製作所社製、MESA−500W型)またはICP発光分析装置(セイコーインスツルメンツ社製、SPS1700)により求めた。なお、必要に応じて、対象となるポリエチレンテレフタレート中の無機粒子の影響を除去するために次の前処理をした上で蛍光X線またはICP発光分析を行った。すなわち、ポリエチレンテレフタレートをオルソクロロフェノールに溶解し、必要に応じてクロロホルムで該ポリマー溶液の粘性を調製した後、遠心分離器で粒子を沈降させる。その後、傾斜法で上澄み液のみを回収し、アセトン添加によりポリマーを再析出、濾過、洗浄して粒子を除去したポリマーとする。以上の前処理を施して得られた粒子を除去したポリマーについてゲルマニウム元素などの金属量の分析を行った。
蛍光X線元素分析装置(堀場製作所社製、MESA−500W型)またはICP発光分析装置(セイコーインスツルメンツ社製、SPS1700)により求めた。なお、必要に応じて、対象となるポリエチレンテレフタレート中の無機粒子の影響を除去するために次の前処理をした上で蛍光X線またはICP発光分析を行った。すなわち、ポリエチレンテレフタレートをオルソクロロフェノールに溶解し、必要に応じてクロロホルムで該ポリマー溶液の粘性を調製した後、遠心分離器で粒子を沈降させる。その後、傾斜法で上澄み液のみを回収し、アセトン添加によりポリマーを再析出、濾過、洗浄して粒子を除去したポリマーとする。以上の前処理を施して得られた粒子を除去したポリマーについてゲルマニウム元素などの金属量の分析を行った。
(6)積層膜の総厚み
ポリエステルフィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO4染色、OsO4染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察、写真撮影を行った。その断面写真から積層膜の総厚みを測定した。
ポリエステルフィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO4染色、OsO4染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察、写真撮影を行った。その断面写真から積層膜の総厚みを測定した。
(7)ヘイズ
スガ試験器製、ヘイズメーターを使用し、JIS K 7105(1981/03/01制定)に従って測定した。フィルム加熱後の
(8)熱収縮率
150℃で30分間加熱処理した後のフィルム長手方向(90度)、幅方向(0度)、45度、135度の収縮率をASTM−D−1204に従い測定した。
スガ試験器製、ヘイズメーターを使用し、JIS K 7105(1981/03/01制定)に従って測定した。フィルム加熱後の
(8)熱収縮率
150℃で30分間加熱処理した後のフィルム長手方向(90度)、幅方向(0度)、45度、135度の収縮率をASTM−D−1204に従い測定した。
(9)加熱後の粒子状物の平均サイズとヘイズ
ポリエステルフィルムを100mm×100mmの大きさに切り取り、150℃に設定したオーブンの中で60分加熱した後、オーブンから取り出して冷却し、そのフィルム小片の表面を1000倍に設定した顕微鏡で観察した。100μm×100μmの面積の視野を5視野観察し個数平均値を求めた。また、そこで見えた全てのオリゴマ粒の幅と長さを記録し平均面積を計算した。視野の面積、及びオリゴマ粒の平均サイズの測定は、接眼レンズに目盛りをつけ、目盛りと実長さの校正をしながら実施した。加熱後のヘイズ上昇値については、加熱前後のフィルムサンプルのヘイズを(9)の方法で測定し、加熱前後での差を上昇値とした。
ポリエステルフィルムを100mm×100mmの大きさに切り取り、150℃に設定したオーブンの中で60分加熱した後、オーブンから取り出して冷却し、そのフィルム小片の表面を1000倍に設定した顕微鏡で観察した。100μm×100μmの面積の視野を5視野観察し個数平均値を求めた。また、そこで見えた全てのオリゴマ粒の幅と長さを記録し平均面積を計算した。視野の面積、及びオリゴマ粒の平均サイズの測定は、接眼レンズに目盛りをつけ、目盛りと実長さの校正をしながら実施した。加熱後のヘイズ上昇値については、加熱前後のフィルムサンプルのヘイズを(9)の方法で測定し、加熱前後での差を上昇値とした。
(10)フィルムの品質(欠点個数)
ポリエステルフィルムを約1m2サイズに切り取り、暗室にて36Wの三波長蛍光灯の透過光を用いて目視検査を行い、目視で確認できた輝点の個数をカウントし1m2換算値とした。
ポリエステルフィルムを約1m2サイズに切り取り、暗室にて36Wの三波長蛍光灯の透過光を用いて目視検査を行い、目視で確認できた輝点の個数をカウントし1m2換算値とした。
(11)フィルム表面の環状三量体量
フィルム2枚の抽出したい面(非被覆層面)同士を向かい合わせ、1枚につき25.2cm×12.4cm面積を抽出できるようスペーサーをはさんで枠に固定する。エタノール30mlを抽出面間に注入し、25℃で3分間、フィルム表面の環状三量体を抽出する。抽出液を蒸発乾固した後、得られた抽出液の乾固残渣をジメチルホルムアミド200μlに定容した。次いで高速液体クロマトグラフィーを用いて下記に示す方法で予め求めておいた検量線から環状三量体を定量する。
(測定条件)
装置:ACQUITY UPLC(Waters製)
カラム:BEH−C18 2.1×150mm(Waters製)
移動相:溶離液A:0.1%ギ酸(v/v)
溶離液B:アセトニトリル
グラジエントB%:10→98→98%(0→25→30分)
流速:0.2ml/分
カラム温度:40℃
検出器:UV−258nm。
フィルム2枚の抽出したい面(非被覆層面)同士を向かい合わせ、1枚につき25.2cm×12.4cm面積を抽出できるようスペーサーをはさんで枠に固定する。エタノール30mlを抽出面間に注入し、25℃で3分間、フィルム表面の環状三量体を抽出する。抽出液を蒸発乾固した後、得られた抽出液の乾固残渣をジメチルホルムアミド200μlに定容した。次いで高速液体クロマトグラフィーを用いて下記に示す方法で予め求めておいた検量線から環状三量体を定量する。
(測定条件)
装置:ACQUITY UPLC(Waters製)
カラム:BEH−C18 2.1×150mm(Waters製)
移動相:溶離液A:0.1%ギ酸(v/v)
溶離液B:アセトニトリル
グラジエントB%:10→98→98%(0→25→30分)
流速:0.2ml/分
カラム温度:40℃
検出器:UV−258nm。
<具体的な実施例>
ポリエステル(A)
高純度テレフタル酸(三井化学社製)100kgとエチレングリコール(日本触媒社製)45kgのスラリーを予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物の123kgを重縮合槽に移送した。 引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、二酸化ゲルマニウムをゲルマニウム原子重量換算で35ppm添加し、その後、リン系酸化防止剤“PEP45”(登録商標)をポリマーに対して20ppm添加し、酢酸カリウム溶液をカリウム原子重量で20ppm添加し、リン化合物としてリン酸をリン原子重量で10ppm添加し、その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングして径約4mm長さ約6mmの円柱状のチップを得た。(ポリマーの等価球直径は5.4mmである)なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は2時間であった。 得られたポリマーの固有粘度は0.50dl/g、またポリマー中の環状3量体の量は1.1重量%であった。
このポリマーを150℃で減圧下に乾燥し、ついで減圧下(133Pa以下)で、温度240℃で8時間熱処理を実施した後ポリマーを取り出した純水洗浄を行った。得られたポリエステル(A)の固有粘度は0.65dl/gであった。またポリマー中の環状3量体の量は0.35重量%、末端カルボキシル基濃度が19当量/トンであった。
ポリエステル(A)
高純度テレフタル酸(三井化学社製)100kgとエチレングリコール(日本触媒社製)45kgのスラリーを予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物の123kgを重縮合槽に移送した。 引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、二酸化ゲルマニウムをゲルマニウム原子重量換算で35ppm添加し、その後、リン系酸化防止剤“PEP45”(登録商標)をポリマーに対して20ppm添加し、酢酸カリウム溶液をカリウム原子重量で20ppm添加し、リン化合物としてリン酸をリン原子重量で10ppm添加し、その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングして径約4mm長さ約6mmの円柱状のチップを得た。(ポリマーの等価球直径は5.4mmである)なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は2時間であった。 得られたポリマーの固有粘度は0.50dl/g、またポリマー中の環状3量体の量は1.1重量%であった。
このポリマーを150℃で減圧下に乾燥し、ついで減圧下(133Pa以下)で、温度240℃で8時間熱処理を実施した後ポリマーを取り出した純水洗浄を行った。得られたポリエステル(A)の固有粘度は0.65dl/gであった。またポリマー中の環状3量体の量は0.35重量%、末端カルボキシル基濃度が19当量/トンであった。
ポリエステル(B)
得られたポリエステル(A)を重量比で10倍の蒸留水中に浸漬させ、95℃×4時間加熱し熱水処理を行った後、脱水し、120℃×2時間、窒素気流化で乾燥しポリエステル(B)を得た。得られたポリエステル(B)の固有粘度は0.65dl/gであった。またポリマー中の環状3量体の量は0.36重量%、末端カルボキシル基濃度が20当量/トンであった。
得られたポリエステル(A)を重量比で10倍の蒸留水中に浸漬させ、95℃×4時間加熱し熱水処理を行った後、脱水し、120℃×2時間、窒素気流化で乾燥しポリエステル(B)を得た。得られたポリエステル(B)の固有粘度は0.65dl/gであった。またポリマー中の環状3量体の量は0.36重量%、末端カルボキシル基濃度が20当量/トンであった。
ポリエステル(C)
ポリエステル(A)の重合方法において、酢酸カリウム溶液を添加しなかったこと以外は同一で重合しポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)の固有粘度は0.66dl/gであった。またポリマー中の環状3量体の量は0.33重量%、末端カルボキシル基濃度が18当量/トンであった。
ポリエステル(A)の重合方法において、酢酸カリウム溶液を添加しなかったこと以外は同一で重合しポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)の固有粘度は0.66dl/gであった。またポリマー中の環状3量体の量は0.33重量%、末端カルボキシル基濃度が18当量/トンであった。
ポリエステル(D)
ポリエステル(A)の重合方法において、酢酸カリウム溶液をするかわりに酢酸マグネシウム溶液をマグネシウム原子重量で20ppm添加した以外は同一で重合しポリエステル(D)を得た。得られたポリエステル(D)の固有粘度は0.65dl/gであった。またポリマー中の環状3量体の量は0.40重量%、末端カルボキシル基濃度が20当量/トンであった。
ポリエステル(A)の重合方法において、酢酸カリウム溶液をするかわりに酢酸マグネシウム溶液をマグネシウム原子重量で20ppm添加した以外は同一で重合しポリエステル(D)を得た。得られたポリエステル(D)の固有粘度は0.65dl/gであった。またポリマー中の環状3量体の量は0.40重量%、末端カルボキシル基濃度が20当量/トンであった。
ポリエステル(E)
ポリエステル(A)の重合方法において所定トルクを高くして重合終了後に固有粘度0.600dl/gのチップを加熱処理する以外はすべてポリエステル(A)と同様にして熱処理を行い、固有粘度0.80dl/gのチップを得た。ポリマー中の環状三量体は0.45重量%、末端カルボキシル基濃度が12当量/トンであった(本ポリマーをポリエステル組成物(D)とする)。
ポリエステル(A)の重合方法において所定トルクを高くして重合終了後に固有粘度0.600dl/gのチップを加熱処理する以外はすべてポリエステル(A)と同様にして熱処理を行い、固有粘度0.80dl/gのチップを得た。ポリマー中の環状三量体は0.45重量%、末端カルボキシル基濃度が12当量/トンであった(本ポリマーをポリエステル組成物(D)とする)。
ポリエステル(F)
高純度テレフタル酸(三井化学社製)100kgとエチレングリコール(日本触媒社製)45kgのスラリーを予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物の123kgを重縮合槽に移送した。引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、二酸化ゲルマニウムをゲルマニウム原子重量換算で35ppm添加し、その後、リン系酸化防止剤“PEP45”(登録商標)をポリマーに対して20ppm添加し、酢酸カリウム溶液をカリウム原子重量で20ppm添加し、リン化合物としてリン酸をリン原子重量で10ppm添加し、その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングして径約4mm長さ約6mmの円柱状のチップを得た。(ポリマーの等価球直径は5.4mmである。)なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は4時間であった。得られたポリエステル(F)の固有粘度は0.65dl/g、またポリマー中の環状3量体の量は1.1重量%、末端カルボキシル基濃度が40当量/トンであった。
高純度テレフタル酸(三井化学社製)100kgとエチレングリコール(日本触媒社製)45kgのスラリーを予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物の123kgを重縮合槽に移送した。引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、二酸化ゲルマニウムをゲルマニウム原子重量換算で35ppm添加し、その後、リン系酸化防止剤“PEP45”(登録商標)をポリマーに対して20ppm添加し、酢酸カリウム溶液をカリウム原子重量で20ppm添加し、リン化合物としてリン酸をリン原子重量で10ppm添加し、その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングして径約4mm長さ約6mmの円柱状のチップを得た。(ポリマーの等価球直径は5.4mmである。)なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は4時間であった。得られたポリエステル(F)の固有粘度は0.65dl/g、またポリマー中の環状3量体の量は1.1重量%、末端カルボキシル基濃度が40当量/トンであった。
(実施例1)
実質的に粒子を含有しないポリエステル(A)を十分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し285℃で溶融し、フィルターを介してT字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度20℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを80℃に加熱した同速で駆動する金属メッキロール10本にて順次加熱し、さらに赤外線ヒーターにて加熱しながらフィルム温度100℃にて長手方向に3.2倍延伸し、30℃に調整した冷却ロールで冷却することで一軸延伸フィルムとした。このフィルムに空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルム表面の濡れ張力を50mN/mとし、その処理面に下記の積層膜形成塗液を両面に塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをクリップで把持しながら予熱ゾーンに導き、115℃で乾燥後、引き続き連続的に110℃の加熱ゾーンで幅方向に3.7倍延伸し、更に230℃の加熱ゾーンで熱処理を施した後、長手方向に1.5%、幅方向に5%弛緩処理し、結晶配向の完了したポリエステルフィルムを得た。このとき、ポリエステルフィルムの厚みは125μm、積層膜の厚みが0.08μmであり、得られた特性について表1にまとめたが、オリゴマ析出が少なく、光学特性も良好な結果であった。
「積層膜形成塗液」
ポリエステル樹脂: 下記組成で共重合したポリエステル共重合体のエマルジョン
・酸成分
テレフタル酸 90モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 10モル%
・ジオール成分
エチレングリコール 96モル%
ネオペンチルグリコール 3モル%
ジエチレングリコール 1モル%
メラミン系架橋剤: イミノ基型メチル化メラミンを、イソプロピルアルコールと水との混合溶媒(10/90(重量比))で希釈した液、
上記したポリエステル樹脂100重量部に対し、メラミン系架橋剤を5重量部、平均粒径が0.1μmのコロイダルシリカ粒子を1重量部添加したものを積層膜形成塗液とした。
実質的に粒子を含有しないポリエステル(A)を十分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し285℃で溶融し、フィルターを介してT字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度20℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを80℃に加熱した同速で駆動する金属メッキロール10本にて順次加熱し、さらに赤外線ヒーターにて加熱しながらフィルム温度100℃にて長手方向に3.2倍延伸し、30℃に調整した冷却ロールで冷却することで一軸延伸フィルムとした。このフィルムに空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルム表面の濡れ張力を50mN/mとし、その処理面に下記の積層膜形成塗液を両面に塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをクリップで把持しながら予熱ゾーンに導き、115℃で乾燥後、引き続き連続的に110℃の加熱ゾーンで幅方向に3.7倍延伸し、更に230℃の加熱ゾーンで熱処理を施した後、長手方向に1.5%、幅方向に5%弛緩処理し、結晶配向の完了したポリエステルフィルムを得た。このとき、ポリエステルフィルムの厚みは125μm、積層膜の厚みが0.08μmであり、得られた特性について表1にまとめたが、オリゴマ析出が少なく、光学特性も良好な結果であった。
「積層膜形成塗液」
ポリエステル樹脂: 下記組成で共重合したポリエステル共重合体のエマルジョン
・酸成分
テレフタル酸 90モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 10モル%
・ジオール成分
エチレングリコール 96モル%
ネオペンチルグリコール 3モル%
ジエチレングリコール 1モル%
メラミン系架橋剤: イミノ基型メチル化メラミンを、イソプロピルアルコールと水との混合溶媒(10/90(重量比))で希釈した液、
上記したポリエステル樹脂100重量部に対し、メラミン系架橋剤を5重量部、平均粒径が0.1μmのコロイダルシリカ粒子を1重量部添加したものを積層膜形成塗液とした。
(実施例2)
ポリエステル(A)をポリエステル(B)に変更した以外は、実施例1と同様にして125μmのポリエステルフィルムを得た。得られた特性について表1にまとめたが、オリゴマ析出が少なく、光学特性も良好な結果であった。
(比較例1)
ポリエステル(A)をポリエステル(C)に変更して製膜を試みたが、キャスティングドラム上に押出し未延伸シートを形成する時に、未延伸シートが厚みムラ生じたため、好適な二軸延伸ポリエステルを採取することができなかった。
ポリエステル(A)をポリエステル(C)に変更して製膜を試みたが、キャスティングドラム上に押出し未延伸シートを形成する時に、未延伸シートが厚みムラ生じたため、好適な二軸延伸ポリエステルを採取することができなかった。
(比較例2)
ポリエステル(A)をポリエステル(D)に変更した以外は、実施例1と同様にして125μmのポリエステルフィルムを得た。得られた特性について表1にまとめたが、オリゴマ析出が発生し、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルム、または、その保護フィルムとして持いられる二軸延伸ポリエステルフィルムとしては好適なものではなかった。
ポリエステル(A)をポリエステル(D)に変更した以外は、実施例1と同様にして125μmのポリエステルフィルムを得た。得られた特性について表1にまとめたが、オリゴマ析出が発生し、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルム、または、その保護フィルムとして持いられる二軸延伸ポリエステルフィルムとしては好適なものではなかった。
(比較例3)
ポリエステル(A)をポリエステル(E)に変更して製膜を試みたが、押し出し時にトルクおよびフィルター濾圧が上がったため押出量を3割落としたが、トルク変動による厚み変動やポリマー系異物の発生が増加した。得られた特性について表1にまとめたが、特性としては良好も、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルム、または、その保護フィルムとして持いられる二軸延伸ポリエステルフィルムとして品質的には好適なものではなかった。
ポリエステル(A)をポリエステル(E)に変更して製膜を試みたが、押し出し時にトルクおよびフィルター濾圧が上がったため押出量を3割落としたが、トルク変動による厚み変動やポリマー系異物の発生が増加した。得られた特性について表1にまとめたが、特性としては良好も、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルム、または、その保護フィルムとして持いられる二軸延伸ポリエステルフィルムとして品質的には好適なものではなかった。
(比較例4)
ポリエステル(A)をポリエステル(F)に変更した以外は、実施例1と同様にして125μmのポリエステルフィルムを得た。得られた特性について表1にまとめたが、オリゴマ析出が発生し、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルム、または、その保護フィルムとして持いられる二軸延伸ポリエステルフィルムとしては好適なものではなかった。
ポリエステル(A)をポリエステル(F)に変更した以外は、実施例1と同様にして125μmのポリエステルフィルムを得た。得られた特性について表1にまとめたが、オリゴマ析出が発生し、静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルム、または、その保護フィルムとして持いられる二軸延伸ポリエステルフィルムとしては好適なものではなかった。
本発明によれば、特に透明伝導性フィルムやその保護フィルムといた静電容量型タッチパネル用のフィルムとして、加熱後のフィルムの外観変化の少ない二軸延伸ポリエステルフィルムを供することが可能となる。
Claims (7)
- フィルムを構成するポリエステル樹脂組成物が、以下(1)〜(4)を満たす二軸延伸ポリエステルフィルム。
(1)ゲルマニウム元素、アルカリ金属元素を含有する。
(2)アルカリ土類金属元素を実質的に含有しない。
(3)環状三量体の含有量が0.8重量%以下である。
(4)固有粘度が0.55以上0.75以下である。 - ゲルマニウム元素の含有量がポリエステル樹脂組成物全体に対して20ppm以上200ppm以下であり、かつ、アルカリ金属元素の含有量がポリエステル樹脂組成物全体に対して1ppm以上1000ppm以下である請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面におけるフィルム表面の環状三量体が50μg/m2以下である請求項1または2に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面が、150℃で60分間加熱した後、フィルム表面に観察される粒子状物の個数が1個/0.01mm2以下である請求項1〜3のいずれかに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面が、150℃で60分間加熱した後、フィルム表面の環状三量体が1000μg/m2以下である請求項1〜4のいずれかに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 少なくとも一方の表層に積層膜を有する請求項1〜5のいずれかに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 静電容量型タッチパネル用透明導電性フィルム、または、該透明導電性フィルムの保護フィルムとして用いられる請求項1〜6のいずれかに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
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JP2014256980A JP2016117178A (ja) | 2014-12-19 | 2014-12-19 | 二軸延伸ポリエステルフィルム |
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JP2014256980A JP2016117178A (ja) | 2014-12-19 | 2014-12-19 | 二軸延伸ポリエステルフィルム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019123979A1 (ja) * | 2017-12-21 | 2019-06-27 | 東レ株式会社 | 二軸配向積層フィルム |
WO2020080051A1 (ja) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 東洋紡株式会社 | 熱収縮性フィルム用ポリエステル樹脂、熱収縮性フィルム、熱収縮性ラベル、及び包装体 |
JP2022099229A (ja) * | 2020-12-22 | 2022-07-04 | 南亞塑膠工業股▲分▼有限公司 | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
-
2014
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7187774B2 (ja) | 2017-02-09 | 2022-12-13 | 東レ株式会社 | ポリエステルフィルム |
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CN111448061A (zh) * | 2017-12-21 | 2020-07-24 | 东丽株式会社 | 双轴取向叠层膜 |
JPWO2019123979A1 (ja) * | 2017-12-21 | 2020-10-22 | 東レ株式会社 | 二軸配向積層フィルム |
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US11806909B2 (en) | 2020-12-22 | 2023-11-07 | Nan Ya Plastics Corporation | Biaxially oriented polyester film and manufacturing method thereof |
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