JP5477114B2 - 蒸着用二軸配向ポリエステルフィルムおよびガスバリアフィルム - Google Patents
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Description
金属および/または金属酸化物からなる層が積層される面のSRa(中心面平均粗さ)が10nm以上25nm以下であり、かつSPc(山数)が250個以上500個以下であり、150℃・30分における幅方向の熱収縮率が0.1%以上2.0%以下である蒸着用二軸配向ポリエステルフィルム。
SRa(nm)≒−18.8+18.4×粒子A添加量(重量%)×100/2+1.6×粒子B添加量(重量%)×100
SPc(nm)≒−164.7+154.0×粒子A添加量(重量%)×100/2+36.2×粒子B添加量(重量%)×100。
従来は、平滑な表面がガスバリア性向上に適しているとされており、フィルム中への添加の粒子量は少ないフィルムが提案されてきた。ただし、製膜性やスリット適性付与のために、ある程度の表面粗さが必要となるため、現実的には、粒径の大きな粒子を少量添加したフィルムが用いられている。
一方、本発明のポリエステルフィルムは、図1−1に示すように多数の微小な表面突起を有している。そのため、搬送ロールから受ける摩擦や応力を分散することが出来る。それゆえ、図1−2にて示すように蒸着膜欠陥が生じたとしても、極めて微小なクラックの発生にとどめることができる。
次いでTD(フィルム幅)方向に好ましくは45〜130℃で3〜7倍に延伸する。なお、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることができるが、その場合も最終的な延伸倍率が上記範囲に入ることが好ましい。また、前記キャストフィルムを、面積倍率が6〜30倍になるように同時二軸延伸することも可能である。ここで、面積倍率とはMD延伸倍率にTD延伸倍率を乗じたものを意味する。この場合、易接着層を形成する塗液の塗布は同時二軸延伸前に行なう(すなわち、キャストフィルムに塗布する)ことが好ましい。
本発明で用いた特性の評価方法は、下記のとおりである。
ガスバリアフィルムの酸素透過率を温度23℃、湿度0%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の酸素透過率測定装置(機種名、“オキシトラン”(登録商標)(“OXTRAN ”2/20))を使用して、JIS K7126(2000年版)に記載のB法(等圧法)に基づいて測定した。また、測定は2回行い、2つの測定値の平均値を各実施例と比較例における酸素透過率の値とした。各実施例・比較例について、2枚の試験片で行った結果を酸素透過率の値とした。
ガスバリアフィルムの水蒸気透過率を温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の水蒸気透過率透過率測定装置(機種名、“パ−マトラン”(登録商標)W3/31)を使用してJIS K7129(2000年版)に記載のB法(赤外センサー法)に基づいて測定した。また、測定は2回行い、2つの測定値の平均値を各実施例と比較例における水蒸気透過率の値とした。各実施例・比較例について、2枚の試験片で行った結果を水蒸気透過率の値とした。
マイクロメーター(商品名:μ−mate、ソニー株式会社製)を用い、二軸配向ポリエステルフィルムの厚みを10箇所測定し、平均値を求めた。
蒸着用二軸配向ポリエステルフィルムから、フィルム幅方向の長さが200mm、フィルム長手方向の長さが10mmとなるように長方形のサンプルを採取する(図3)。
次いで、図3に示すように、サンプルに標線を記入する。標線間の長さは100mmとする。
次いで、サンプルの一方の短辺に重さ1gの錘を付す。
次いで、予め雰囲気温度を150℃としたオーブンに、サンプルを吊るす。このとき、錘を付した短辺が下方向に、錘を付さなかった短辺が上方向になるように吊るすものとする。
サンプルをオーブン内にて30分間加熱した後、オーブンから取り出し、標線間の長さ(mm)を計測する。
フィルムの収縮率を、下式に基づき、算出する。
熱収縮率(%)=100−100×[150℃・30分加熱後の標線間の長さ](mm)/100(mm)。
蒸着用二軸配向ポリエステルフィルムの蒸着層が設けられる側の表面を高精度微細形状測定器(3次元表面粗さ計)(小坂研究所製、ET−4000A)を用いて次の条件で触針法により測定を行った。その測定データから、三次元表面粗さ解析プログラム(小坂研究所製、TDA−22)を用いてSRaおよびSPcを求めた。
触針:先端半径0.5(μmR)、径2.0(μm)、ダイヤモンド製
測定力(針圧):100(μN)
測定方向:フィルム長手方向
X測定長さ:0.5(mm)
X送り速さ(測定速度):0.1(mm/s)
Y送りピッチ(測定間隔):5(μm)
Yライン数(測定本数):81(本)
Z倍率(縦倍率):20000(倍)
低域カットオフ(うねりカットオフ値):0.25(mm)
高域カットオフ(粗さカットオフ値):R+W(mm)
ここで、カットオフ値R+Wとはカットオフしないことを意味する。
位相特性(フィルタ方式):2CRノーマル型
総サンプル点数上限:90601(ポイント)
極性:ノーマル
Xピッチ下限:1(μm)
レベリング(傾斜補正):無し
基準面積:0.2(mm2)。
蒸着用二軸配向ポリエステルフィルムを構成する熱可塑性樹脂たるポリエステル樹脂は以下のように準備した。
テレフタル酸ジメチル100重量部、およびエチレングリコール61重量部の混合物に、0.04重量部の酢酸マグネシウム、0.02重量部の三酸化アンチモンを添加して、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行う。ついで、該エステル交換反応生成物に、0.020重量部のリン酸85%水溶液を添加した後、重縮合反応釜に移行する。さらに、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1hPaの減圧下、290℃で常法により重縮合反応を行い、ジエチレングリコール量1.2重量%、固有粘度0.65であり、なおかつ酸成分の95モル%以上がテレフタル酸からなり、グリコール成分の95モル%以上がエチレングリコールからなるポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、「PET」ということもある)を作製した。
上記(1)のポリエステルを製造する際、エステル交換反応後にレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−700(株式会社堀場製作所製)によって測定されるメジアン径(平均粒子径)2.1μmの凝集シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを添加してから重縮合反応を行い、粒子濃度2.0重量%の粒子マスターを得た。
上記(1)のポリエステルを製造する際、エステル交換反応後にメジアン径0.4μmの凝集シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを添加してから重縮合反応を行い、粒子濃度1.0重量%の粒子マスターを得た。
ポリエチレンテレフタレート樹脂を91.2重量部、粒子マスター1を0.8重量部、粒子マスター2を8.0重量部の割合で混合して使用した。
ポリエチレンテレフタレート樹脂と粒子マスター1と粒子マスター2の混合物を真空乾燥した後、押出機に供給して、280℃で溶融押出し、8μmカットのステンレス繊維焼結フィルター(FSS)で濾過した後、T字型口金からシート状に押出し、これを表面温度25℃の冷却ドラムに静電密着法で冷却固化せしめた。このようにして得られた未延伸(未配向)PETフィルムを、125℃に2秒間加熱した後、MD方向に130℃にて4.7倍に延伸して1軸配向フィルムとした。この1軸配向フィルムを105℃で2秒間予熱し、次いで110℃に加熱しつつTD方向に3.3倍に延伸した。このフィルムを240℃の熱風中に導き入れ、2秒間MD方向、TD方向に弛緩させずに熱処理した後、170℃で幅方向にTD延伸後のフィルム幅に対して8.0%の弛緩処理を施し冷却した。最終的に室温まで冷却した後、20W・min/m2の処理強度でコロナ放電処理を行い、これを巻取り機に導いて巻き上げてミルロールとした。このようにして最終的に厚み12μmの蒸着用二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
表1に示すポリエチレンテレフタレート樹脂と粒子マスター1と粒子マスター2の混合比率および熱固定温度と弛緩処理率として、その他の条件は実施例1と同様の条件とし、厚さ12μmの蒸着用二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
表2に示すポリエチレンテレフタレート樹脂と粒子マスター1と粒子マスター2の混合比率および熱固定温度と弛緩処理率として、その他の条件は実施例1と同様の条件とし、厚さ12μmの蒸着用二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
2:フィルム中の粒子
3:フィルム
4:重大な蒸着層欠陥(巨大クラック)
5:軽微な蒸着層欠陥(微小クラック)
A:熱収縮率測定用サンプル
B:標線
Claims (2)
- 少なくとも片面に金属および/または金属酸化物からなる層が積層される態様で用いられる二軸配向ポリエステルフィルムであって、
金属および/または金属酸化物からなる層が積層される面のSRa(中心面平均粗さ)が10nm以上25nm以下であり、かつSPc(山数)が270個以上500個以下であり、150℃・30分における幅方向の熱収縮率が0.1%以上2.0%以下である蒸着用二軸配向ポリエステルフィルム。 - 請求項1に記載の蒸着用二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片面に金属および/または金属酸化物からなる層が積層されたガスバリアフィルム。
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