JP2007111877A - 成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリエステルフィルムにおいて、少なくとも3層以上の積層構造からなり、融点が246℃〜270℃であり、X線回折強度により得られる(100)面の結晶サイズが6.0nm〜8.0nmであり、190℃におけるフィルム長手方向および幅方向の伸度が150〜300%であり、かつ該ポリエステルフィルム両表面における面配向係数(fn)が0.08〜0.14であることを特徴とする成形部材用二軸延伸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
すなわち、
(I)下記(1)〜(5)の特徴を有する成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム。
(2)ポリエステルフィルムの融点が246℃〜270℃であり、
(3)X線回折強度により得られる(100)面の結晶サイズが6.0nm〜8.0nmで、
(4)190℃におけるフィルム長手方向および幅方向の伸度がいずれも150〜300%、
(5)該ポリエステルフィルム両表面における面配向係数(fn)が0.08〜0.14、
(II)フィルムの表面ヘイズ(Hs)が下記式aを満足することを特徴とする(I)に記載の成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム、
0.1≦Hs≦1.5・・・・・(a)
ただし、表面ヘイズ(Hs)=全ヘイズ(Ht)−内部ヘイズ(Hi)である。
(III)フィルムを構成するポリエステル樹脂のグリコール残基成分の50〜90モル%がエチレングリコール残基、10〜30モル%が1,4−ブタンジオール残基、0.1〜10モル%がその他のグリコール残基成分であることを特徴とする(I)または(II)に記載の成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム、
(IV)フィルムを構成するポリエステル樹脂のジカルボン酸残基成分の95〜99モル%がテレフタル酸残基であり、1〜5モル%がその他のジカルボン酸残基成分であることを特徴とする(I)〜(III)のいずれかに記載の成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム、
(V)(I)〜(IV)のいずれかに記載の成形部材用二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、融点が150〜300℃である金属化合物を蒸着してあることを特徴とする蒸着フィルム、
(VI)(I)〜(V)のいずれかに記載のポリエステルフィルムの少なくとも片面にアクリル系あるいはウレタン系の熱可塑性樹脂をコーティングまたは積層してなることを特徴とする成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム,
である。
ただし、表面ヘイズ(Hs)=全ヘイズ(Ht)−内部ヘイズ(Hi)である。
試料約10mgをPERKIN−ELMER社製DSC7を用いて、温度30〜300℃、昇温速度20℃/分の条件下で測定を行い、融解熱量の吸熱ピーク温度を融点とした。吸熱ピークが複数存在する場合は、最も高温側の吸熱ピークのピーク温度を融点とした。
(100)面の結晶サイズを反射X線回折装置(フィリップス社製PW1728)によりScherrerの式を用いて求めた。ここで、測定X線波長は0.15418nm(CuKα)であり、(100)面の回折はブラッグ角度約25.8°に観測された。
ポリエステルフィルムの両表面の屈折率を、ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、中間液としてジヨードメタンを用い、アッベ屈折計により測定した。面配向係数は長手方向、幅方向、厚さ方向の屈折率(nMD、nTD、nZD)から、fn={(nMD+nTD)/2}−nZDの計算より求めた。
フィルムを長手方向および幅方向に長さ150mm×幅10mmの短形に切り出し、サンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行った。測定は予め190℃の温度に設定した恒温層中にフィルムサンプルをセットし、90秒間の予熱の後で引張試験を行った。得られた荷重−歪曲線から各方向の破断伸度を求めた。なお、測定は各サンプル、各方向に5ずつ行い、算出最大値、最小値を除く3点の平均値で評価を行った。
JIS K 7105(1985年)に基づいて、ヘイズメーター(スガ試験器社製HZ−2)を用いて測定した。また、液体測定用石英セルにフィルムを入れ、流動パラフィンを充填し測定を行うことで、フィルム表面ヘイズを除いた内部ヘイズを測定した。全ヘイズから内部ヘイズを引くことで表面ヘイズを算出した。測定は任意の3ヶ所で行い、その平均値を採用した。
フィルムを長手方向および幅方向に長さ150mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルとした。サンプルに100mmの間隔で標線を描き、3gの錘を吊して150℃に加熱した熱風オーブン内に30分間設置し加熱処理を行った。熱処理後の標線間距離を測定し、加熱前後の標線間距離の変化から熱収縮率を算出し、寸法安定性の指標とした。測定は各フィルムとも各方向に5サンプル実施して平均値で評価を行った。
樹脂またはフィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)もしくはHFIPとクロロホルムの混合溶媒に溶解し、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量した。
ポリエステル樹脂およびフィルムの固有粘度は、ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し、オストワルド粘度計を用いて25℃にて測定した。
フィルムの片面にインジウムを厚さ100nmとなるようにスパッタリングし、蒸着膜を形成した。該蒸着フィルムを300℃に加熱した遠赤外線ヒーターを用いて、表面温度が200℃の温度になるように加熱し円柱状の金型(底面直径50mm)を用いて真空成形を行いフィルムを成形した。金型に沿って成形できた状態を成形度合い(絞り比:成形高さ/底面直径)を用いて以下の基準で評価した。
A級:絞り比0.7以上で成形できた。
B級:絞り比0.7〜0.3で成形できた。
C級:破れが発生し、絞り比0.3で成形できなかった。
上記と同様にインジウム蒸着フィルムを350℃の遠赤外線ヒーターを用いて、表面温度が180℃の温度になるように加熱し円柱状の金型(絞り比0.5,金型の底面直径50mm、間隔30mmで縦横に5個ずつ、形25個の金型が一体となったもの)を用いて真空成形を行いフィルムを成形した。金型に沿って成形できた状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A級:25個全て均一に成形できた。
B級:24〜20個は金型に沿って成形できていた。
C級:金型に沿って成形できたのは19個以下であった。
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール67重量部の混合物にテレフタル酸ジメチルに対して酢酸マグネシウム0.08重量部、三酸化アンチモン0.022重量部を加え、徐々に昇温し、最終的に220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.019重量部を添加し、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、0.5mmHgまで昇温、減圧し、極限粘度が0.65となるまで重縮合反応を行い、副生したジエチレングリコール量2%のポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
テレフタル酸100重量部、および1,4−ブタンジオール110重量部の混合物を、窒素雰囲気下で140℃まで昇温して均一溶液とした後、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.054重量部、モノヒドロキシブチルスズオキサイド0.054重量部を添加し、常法によりエステル化反応を行った。次いで、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.066重量部を添加して、減圧下で重縮合反応を行い、固有粘度0.84のポリブチレンテレフタレート樹脂を作製した。その後、140℃、窒素雰囲気下で結晶化を行い、ついで窒素雰囲気下で200℃、6時間の固相重合を行い、固有粘度1.20のポリブチレンテレフタレート樹脂とした。これを、ポリエステルBとした。
ポリエステルAの重合においてテレフタル酸ジメチル100重量部の代わりに、テレフタル酸ジメチル90重量部、およびイソフタル酸ジメチル10重量部を用いてポリエステルAと同様の方法で重合を行い、イソフタル酸10モル%共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(融点228℃、ジエチレングリコール量1.8モル%)を作製した。これを、ポリエステルCとした。
テレフタル酸ジメチルを100重量部、エチレングリコール70重量部、1,4−シクロヘキサンジメタノール7重量部の混合物に、酢酸マンガン0.04重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃メタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.045重量部、二酸化ゲルマニウム0.01重量部を添加して、徐々に昇温、減圧し、最終的に275℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.67となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして1,4−シクロヘキサンジメタノールを4モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。該ポリマーを3mm径の立方体に切断し、回転型真空重合装置を用いて、1hPaの減圧下、225℃で極限粘度が0.8になるまで固相重合を行い、ポリエステルDを得た。
ポリエステルBの重合においてテレフタル酸100重量部の代わりに、テレフタル酸90重量部、およびイソフタル酸10重量部を用いてポリエステルBと同様の方法で重合を行い、イソフタル酸10モル%共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂(融点210℃)を作製した。これを、ポリエステルEとした。
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール70重量部の混合物に酢酸マンガン0.04重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながら、エステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.025重量部、三酸化アンチモン0.02重量部を添加した。さらに、平均粒子径2.2μmの凝集粒子のエチレングリコールスラリーを粒子濃度が2重量%となるように添加して、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、1hPaまで昇温、減圧し、固有粘度が0.63dl/gとなるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして粒子マスターチップを得た。
EG:エチレングリコール残基成分
BD:1,4−ブタンジオール残基成分
TPA:テレフタル酸残基成分
DEG:ジエチレングリコール残基成分
CHDM:1,4−シクロへキサンジメタノール残基成分
IPA:イソフタル酸残基成分
(実施例)
以下に本発明の実施例と比較例を示す。
層Aを構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルB、ポリエステルD、粒子マスター重量比で59:20:20:1の割合で混合して使用した。一方、層Bを構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルA、粒子マスターを重量比で97.5:2.5の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて160℃4時間乾燥し、別々の単軸押出機に供給、275℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層B/層A/層B(積層厚み比2:21:2)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度96℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却化した。次いでテンター式横延伸機にて予熱温度75℃、延伸温度95℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に4%のリラックスを掛けながら温度230℃で2秒間の熱処理を行いフィルム厚み25μmの二軸配向フィルムを得た。
層Aを構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルB、ポリエステルD、粒子マスター重量比で65:10:23:2の割合で混合して使用した。一方、層Bを構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルA、ポリエステルD、粒子マスターを重量比で88:10:2の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて150℃5時間乾燥し、別々の単軸押出機に供給、275℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層B/層A/層B(積層厚み比1:23:1)となるように積層した後、Tダイより20℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度97℃で長手方向に3.2倍延伸し、次いでテンター式横延伸機にて予熱温度70℃、延伸温度100℃で幅方向に3.1倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に5%のリラックスを掛けながら温度230℃で2秒間の熱処理を行いフィルム厚み25μmの二軸配向フィルムを得た。
層Aを構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルC、粒子マスター重量比で63:36:1の割合で混合して使用した。一方、層Bを構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルA、粒子マスターを重量比で98.5:1.5の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて150℃5時間乾燥し、別々の単軸押出機に供給、275℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層B/層A/層B(積層厚み比1.5:20:1.5)となるように積層した後、Tダイより20℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度93℃で長手方向に3.3倍延伸し、次いでテンター式横延伸機にて予熱温度70℃、延伸温度95℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に5%のリラックスを掛けながら温度220℃で2秒間の熱処理を行い、フィルム厚み23μmの二軸配向フィルムを得た。
層Aを構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルE、粒子マスター重量比で78:20:2の割合で混合して使用した。一方、層Bを構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルA、粒子マスターを重量比で99:1の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて150℃5時間乾燥し、別々の単軸押出機に供給、270℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層B/層A/層B(積層厚み比1:18:1)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度95℃で長手方向に3.2倍延伸し、次いでテンター式横延伸機にて予熱温度70℃、延伸温度90℃で幅方向に3.1倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に5%のリラックスを掛けながら温度230℃で2秒間の熱処理を行いフィルム厚み25μmの二軸配向フィルムを得た。
層Aを構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルB、粒子マスター重量比で94:5:1の割合で混合して使用した。一方、層Bを構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルA、粒子マスターを重量比で95:5の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて160℃4時間乾燥し、別々の単軸押出機に供給、270℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層B/層A/層B(積層厚み比2:21:2)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度90℃で長手方向に3.2倍延伸し、次いでテンター式横延伸機にて予熱温度90℃、延伸温度110℃で幅方向に3.1倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に5%のリラックスを掛けながら温度210℃で2秒間の熱処理を行いフィルム厚み25μmの二軸配向フィルムを得た。
層Aを構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルE、粒子マスター質量比で68:30:2の割合で混合して使用した。一方、層Bを構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルA、粒子マスターを質量比で98:2の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて160℃4時間乾燥し、別々の単軸押出機に供給、275℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層A/層B(積層厚み比23:2)の2層積層フィルムとなるように積層した後、Tダイより20℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度196℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却化した。次いでテンター式横延伸機にて予熱温度75℃、延伸温度95℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に4%のリラックスを掛けながら温度235℃で2秒間の熱処理を行いフィルム厚み25μmの二軸配向フィルムを得た。
ポリエステル樹脂として、ポリエステルCを使用した。ポリエステルCを真空乾燥機にて180℃3時間乾燥し、水分を十分に除去した後、単軸押出機に供給、280℃で溶融し、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度90℃で長手方向に3.2倍延伸し、次いでテンター式横延伸機にて予熱温度90℃、延伸温度110℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に3%のリラックスを掛けながら温度240℃で2秒間の熱処理を行いフィルム厚み25μmの二軸配向フィルムを得た。
MD:フィルム長手方向
TD:フィルム幅方向
EG:エチレングリコール残基成分
BD:1,4−ブタンジオール残基成分
TPA:テレフタル酸残基成分
表より、本発明の要件を満足する実施例においては、成形性やその均一性、ハンドリング性、外観に優れていた。一方、比較例ではフィルムを搬送する工程、巻き取る工程において表面傷が発生したり、成形性に劣っているもの、また、成形することでフィルムが顕著に白化してしまい外観に劣るものであった。
Claims (6)
- 下記(1)〜(5)の特徴を有する成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム。
(1)少なくとも3層以上の積層構造を有し、
(2)ポリエステルフィルムの融点が246℃〜270℃であり、
(3)X線回折強度により得られる(100)面の結晶サイズが6.0nm〜8.0nmで、
(4)190℃におけるフィルム長手方向および幅方向の伸度がいずれも150〜300%、
(5)該ポリエステルフィルム両表面における面配向係数(fn)が0.08〜0.14 - フィルムの表面ヘイズ(Hs)が下記式aを満足することを特徴とする請求項1に記載の成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム。
0.1≦Hs≦1.5・・・・・(a)
ただし、表面ヘイズ(Hs)=全ヘイズ(Ht)−内部ヘイズ(Hi)である。 - フィルムを構成するポリエステル樹脂のグリコール残基成分の50〜90モル%がエチレングリコール残基、10〜30モル%が1,4−ブタンジオール残基、0.1〜10モル%がその他のグリコール残基成分であることを特徴とする請求項1または2に記載の成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルムを構成するポリエステル樹脂のジカルボン酸残基成分の95〜99モル%がテレフタル酸残基であり、1〜5モル%がその他のジカルボン酸残基成分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の成形部材用二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、融点が150〜300℃である金属化合物を蒸着してあることを特徴とする蒸着フィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステルフィルムの少なくとも片面にアクリル系あるいはウレタン系の熱可塑性樹脂をコーティングまたは積層してなることを特徴とする成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム。
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