JP2012220879A - 偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents

偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム Download PDF

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政克 高村
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良知 池畠
Mitsuharu Nakatani
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Abstract

【課題】優れた寸法安定性を有し、広視野角においても虹状の斑を低減できる二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供する。
【解決手段】150℃における熱収縮率が6.0%以下であり、下記式(1)で求められるレターデーションが500nm以下であり、フィルム幅方向におけるレターデーションの変動が250nm/m以下であり、かつフィルムの面配向係数ΔPが0.160〜0.175である、偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムに関する。具体的には、優れた熱寸法安定性を有し、偏光子保護フィルムとして用いた際に広視野角においても虹状の斑が低減され、視認性において良好な偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムに関する。
液晶ディスプレイ(LCD)などで用いられている偏光板は、ポリビニルアルコール樹脂とヨウ素などの二色性色素からなる偏光子を2枚の偏光子保護フィルムで挟んだ構成を有しており、偏光板保護フィルムとしてはトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)が好ましく用いられてきた。しかしながら、近年、偏光板の薄層化の要求があるものの、保護フィルムであるTACフィルムを薄くすると透湿性が悪化したり、機械的耐久性が低下するなどの問題があった。また、偏光板作製に際しては貼り合せや粘着加工において加熱処理が施される場合があり、特に大画面用途においては寸法安定性が要求される場合があった。
そこで、保護フィルムの耐久性を維持したまま薄層化を達成する目的でTACフィルムの代わりにポリエステルフィルムを用いることが提案されている(特許文献1〜4)。また、十分な機械的強度をもたせる目的でレターデーションの高いポリエステルフィルムを用いることが開示されている(特許文献5)。
特開2002−116320号公報 特開2004−219620号公報 特開2004−205773号公報 特開2009−42653号公報 特開2008−3541号公報
偏光板の保護フィルムには光学歪みが小さいことが求められる。そのため、特許文献1〜5に開示されている二軸延伸ポリエステルフィルムの製造法においては、配向主軸の傾きを低減させるために、おおよそ一方向への延伸が行われたり、共重合成分の導入が図られたりしている。しかし、そのようなフィルムでは、フィルムの強度が弱く、裂けやすいフィルムとなったり、厚み斑が悪くなったりし、実用に耐えうるものではなかった。
また、リビングユースを目的とした大画面モニターでは広角の視野角が要求されつつあり、このような広視野角の用途においては特許文献5のようなレターデーションの高いフィルムを用いた場合、斜め方向からの観察では虹状の斑が生じるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものである。すなわち、本発明の課題は、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムの優れた寸法安定性と高い透明性を有しながら、偏光子保護フィルムとし広視野角においても虹状の斑が低減されたポリエステルフィルムを提供することにある。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1)150℃における熱収縮率が6.0%以下であり、下記式(1)で求められるレターデーションが500nm以下であり、フィルム幅方向におけるレターデーションの変動が250nm/m以下であり、かつフィルムの面配向係数ΔPが0.160〜0.175である、偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)・・・・(1)
(ここで、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率)
(2)波長380nmの光線透過率が20%以下である、前記偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(3)90℃で200時間熱処理した時のフィルムヘーズ変化量ΔHz(ΔHz=加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)が5.0未満である、前記偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(4)少なくとも片面に易接着層を有する、前記偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
本発明の偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムは、高い寸法安定性を有しながら、偏光子保護フィルムとして用いた際に広幅にわたって広視野角においても虹状の斑が低減され、視認性において良好である。よって、偏光子保護フィルム、特に広視野角が求められる大型モニター用途のLCD用として好適である。
(ポリエチレンテレフタレート)
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムは、ポリエチレンテレフタレートよりなる。ここで、ポリエチレンテレフタレートは、エチレングリコールおよびテレフタル酸を主な構成成分として含有する。ポリチレンテレフタレートを用いることにより、保護フィルムとして優れた機械的強度と透明性を奏することができる。従来、ポリエステルフィルムにおいてレターデーションを抑制するために、所定量の共重合成分を用いることが行われていたが、高温での寸法安定性が得られない場合があった。これに対して、本発明のフィルムはポリエチレンテレフタレートよりなるため後加工などにおける高温処理においても高い寸法安定性が得られるため、レターデーションの変動の小さいフィルムを得ることができる。また、共重合成分を有する場合に比べ熱固定におけるボーイングに起因する光学歪の発生を低減することができる。
このようなポリエチレンテレフタレート(以下、単にPETという)の重合法としては、テレフタル酸とエチレングリコール、および必要に応じて他のジカルボン酸成分およびジオール成分を直接反応させる直接重合法、およびテレフタル酸のジメチルエステル(必要に応じて他のジカルボン酸のメチルエステルを含む)とエチレングリコール(必要に応じて他のジオール成分を含む)とをエステル交換反応させるエステル交換法等の任意の製造方法が利用され得る。
ポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、0.45から0.70の範囲が好ましい。固有粘度が0.45よりも低いと、耐引き裂き性向上効果が低下し、0.70より大きいと濾圧上昇が大きくなり高精度濾過が困難となる。
(オリゴマー)
本発明では、ディスプレイにおける視認性を良好に奏するために、後加工工程において加熱加工処理が行われる場合、もしくはディスプレイ部材として長時間高温下で使用される場合、90℃で200時間熱処理した時のフィルムヘーズ変化量ΔHz(ΔHz=加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)が5.0%未満であることが望ましい。上記フィルムへイズ変化量ΔHzの上限は、さらに好ましくは4.0%以下、特に好ましくは3.0%以下である。この熱処理によるΔHzの上昇は、フィルム表面へのオリゴマーの析出により起こる現象であり、5.0%を超える場合には、上記用途に用いた際に、表面でオリゴマーが結晶化してフィルムの透明性を低下させることがある。
熱処理によるフィルム表面へのオリゴマー析出量を上記の範囲とするためには、共押出しにより少なくとも3層以上からなる積層ポリエステルフィルムとし、表層を構成する最外層にオリゴマー含有量の少ないポリエステルを用いることができる。または、インライン/オフラインでオリゴマー析出防止効果を持つ塗布層を設けたりすることによりフィルム表面にオリゴマーが析出するのを抑えることで、熱処理後のフィルム表面へのオリゴマー析出量を抑え、ΔHzを上記範囲とすることができる。
本発明のフィルムは、共押出法を用いて積層構造とすることができるが、その際、最外層厚みは、片側のみの厚みで好ましくは3μm以上であり、さらに好ましくは5μm以上であり、かつ総厚みの25%以下、さらに好ましくは20%以下、特に好ましくは10%以下である。かかる厚みが3μm未満では、加工中の熱履歴等により、内層に含有されているオリゴマーがフィルム表面に析出し、生産ラインの汚染やフィルム表面の異物量の増加が見られる可能性があり、一方、総厚みの25%以上の厚さより厚いと最外層に配合する粒子量が増えて透明性を損なう恐れがある。
なお、オリゴマーとは、環状三量体を主とする環状オリゴマー、線状二量体および線状三量体を主とする線状オリゴマー、テレフタル酸、テレフタル酸モノグリコールエステル等を包含するが、本発明のオリゴマーは主として環状三量体からなる。このようなオリゴマーの少ないポリエステルフィルム層を形成する方法としては、特に限定しないが、特開昭48−101462号公報、特開昭49−32973号公報等に開示されているように、一旦重合したチップをさらに固相で重合することにより、チップの状態でオリゴマー等の低分子量体を減少させ、これらの原料を用いて製膜する方法や、溶剤を用いてチップ中のオリゴマー等の低分子量体を除去して製膜する方法や、二軸延伸熱固定したフィルムから溶剤を用いてオリゴマー等の低分子量体を抽出除去する方法が好適である。特に前者の固相重合操作を付加する方法では、フィルムへの押出工程での温度が高く時間が長いと、熱的な平衡関係で、折角減少したオリゴマー等の低分子量体が増加してしまうことになるので、できるだけ低温でかつ短時間で押し出すことが好ましい。
(紫外線吸収剤)
ヨウ素色素などの光学機能性色素の劣化を抑制する場合、本発明のフィルムは、波長380nmの光線透過率が20%以下であることが望ましい。380nmの光線透過率は15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、5%以下が特に好ましい。前記光線透過率が20%以下であれば、光学機能性色素の紫外線による変質を抑制することができる。なお、本発明における透過率は、フィルムの平面に対して垂直方法に測定したものであり、分光光度計(例えば、日立U−3500型)を用いて測定することができる。
本発明のフィルムの波長380nmの透過率を20%以下にするためには、前記紫外線吸収剤の濃度、及びフィルムの厚みを適宜調節することが望ましい。本発明で使用される紫外線吸収剤は公知の物質である。紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤が挙げられるが、透明性の観点から有機系紫外線吸収剤が好ましい。有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾトアゾール系、ベンゾフェノン系、環状イミノエステル系等、及びその組み合わせが挙げられるが本発明の規定する吸光度の範囲であれば特に限定されない。しかし、耐久性の観点からはベンゾトアゾール系、環状イミノエステル系が特に好ましい。2種以上の紫外線吸収剤を併用した場合には、別々の波長の紫外線を同時に吸収させることができるので、いっそう紫外線吸収効果を改善することができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、アクリロニトリル系紫外線吸収剤としては例えば2−[2’−ヒドロキシ−5’ −(メタクリロイルオキシメチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’ −ヒドロキシ−5’ −(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’ −ヒドロキシ−5’ −(メタクリロイルオキシプロピル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノールなどが挙げられる。環状イミノエステル系紫外線吸収剤としては例えば2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンズオキサジノン−4−オン)、2−メチル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−ブチル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−フェニル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オンなどが挙げられる。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
また、紫外線吸収剤以外に、本発明の効果を妨げない範囲で、触媒以外に各種の添加剤を含有させることができる。添加剤として、例えば、無機粒子、耐熱性高分子粒子、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン化合物、帯電防止剤、耐光剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、ゲル化防止剤、界面活性剤等が挙げられる
紫外線吸収剤を配合する方法としては、公知の方法を組み合わせて採用し得るが、例えば、予め混練押出機を用い、乾燥させた紫外線吸収剤とポリエチレンテレフタレート原料とをブレンドしマスターバッチを作製しておき、フィルム製膜時に所定の該マスターバッチとポリエチレンテレフタレート原料を混合する方法などによって配合することができる。
この時マスターバッチの紫外線吸収剤濃度は紫外線吸収剤を均一に分散させ、且つ経済的に配合するために5〜30質量%の濃度にするのが好ましい。マスターバッチを作製する条件としては混練押出機を用い、押し出し温度はポリエステル原料の融点以上、290℃以下の温度で1〜15分間で押し出すのが好ましい。290℃以上では紫外線吸収剤の減量が大きく、また、マスターバッチの粘度低下が大きくなる。押し出し時間1分以下では紫外線吸収剤の均一な混合が困難となる。この時、必要に応じて安定剤、色調調整剤、帯電防止剤を添加しても良い。
中間層に紫外線吸収剤を含む3層構造のフィルムは、具体的には次のように作製することができる。外層用としてポリエチレンテレフタレート(PET)のペレット単独、中間層用として紫外線吸収剤を含有したマスターバッチとPETのペレットを所定の割合で混合し、乾燥したのち、公知の溶融積層用押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出し、キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸フィルムを作る。すなわち、2台以上の押出機、3層のマニホールドまたは合流ブロック(例えば角型合流部を有する合流ブロック)を用いて、両外層を構成するフィルム層、中間層を構成するフィルム層を積層し、口金から3層のシートを押し出し、キャスティングロールで冷却して未延伸フィルムを作る。なお、発明では、光学欠点の原因となる、原料のポリエステル中に含まれている異物を除去するため、溶融押し出しの際に高精度濾過を行うことが好ましい。溶融樹脂の高精度濾過に用いる濾材の濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)は、15μm以下が好ましい。濾材の濾過粒子サイズが15μmを超えると、20μm以上の異物の除去が不十分となりやすい。
(粒子)
本発明で用いるフィルムに易滑性を付与するために、粒子を含有することができる。また、高い透明性を得るために、多層構造を有するフィルムとし、表層にのみ粒子を含有されることも好ましい態様である。この場合、中間層は実質的に粒子を添加しないことが望ましいが、中間層に回収原料を使用する場合は、透明性を良好な範囲とするために、中間層の粒子濃度が、300ppm以下、より好ましくは200ppm以下、更に好ましくは150ppm以下となるように調整することができる。
添加される無機粒子としては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等を代表的なものとして用いることができる。また、有機粒子としてはアクリル系、スチレン系、オレフィン系、イミド系粒子などを用いることができる。
また、添加される粒子の平均粒径が0.01μm以上、10μm以下であるものを用いるのが好ましく、より好ましくは0.05μm以上、8μm以下、最も好ましくは0.1μm以上、3μm以下のものを用いるのが良い。粒子の平均粒径が0.01μmより小さい場合は、滑り性を維持するために添加量を多くする必要があり、ヘーズ値、フィルム表面粗さを必要範囲内に制御することが困難である。また、粒子の平均粒子径が10μmより大きい場合には、製膜工程中での添加粒子の脱落が著しく、工程を汚染するため好ましくない。
また、フィルム中の粒子の含有量としては0.01質量%以上、5質量%以下であるのが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上、1質量%以下である。粒子の含有量が0.01質量%より小さい場合、滑り性が劣るため、工程中でロール等との間の摩擦によりキズが発生するため好ましくない。また、粒子の含有量が5質量%より多くなる場合は、ヘーズ値、フィルム表面粗さを必要範囲内に制御することが困難である。
また、本発明のフィルムは高度な透明性が要求される場合においては、フィルム中には、透明性を低下させる原因となる粒子を実質的に含有させない方法をとることも可能である。
前記の「粒子を実質的に含有させない」とは、例えば無機粒子の場合、ケイ光X線分析で無機元素を定量した場合に50ppm以下、好ましくは10ppm以下、最も好ましくは検出限界以下となる含有量を意味する。これは積極的に粒子をフィルム中に添加させなくても、外来異物由来のコンタミ成分や、原料樹脂あるいはフィルムの製造工程におけるラインや装置に付着した汚れが剥離して、フィルム中に混入する場合があるためである。
フィルムに易滑性付与を目的とした粒子は添加されていなくても、例えばインラインで積層される易接着層に均一な粒径の微小粒子含有により滑り性をもたせておけば、良好な巻き取り性、キズ発生防止機能を付与できるため、基材フィルム中への粒子の添加は不要である。
かかる易接着層中に含有させる粒子の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有機粒子を挙げることができる。
(易接着層)
本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムは、ポリビニルアルコールとの接着性を向上させるために、易接着層を設けてもよい。易接着層としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂またはポリアクリル樹脂の少なくとも1種類を主成分とする易接着層を有することが好ましい。ここで、「主成分」とは易接着層を構成する固形成分のうち50質量%以上である成分をいう。易接着層の形成に用いる塗布液は、水溶性又は水分散性の共重合ポリエステル樹脂、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂の内、少なくとも1種を含む水性塗布液が好ましい。これらの塗布液としては、例えば、特許第3567927号公報、特許第3589232号公報、特許第3589233号公報、特許第3900191号公報、特許第4150982号公報等に開示された水溶性又は水分散性共重合ポリエステル樹脂溶液、アクリル樹脂溶液、ポリウレタン樹脂溶液等が挙げられる。
さらに、上記したポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂もしくはポリアクリル樹脂の内、少なくとも1種と、ポリビニルアルコール樹脂を主成分とする易接着層は、偏光子の素材に汎用されるポリビニルアルコールフィルムに対して良好な接着性を有する。ここで、「主たる構成成分」とは、易接着層に含まれる全樹脂構成成分中の50%以上含有することを意味する。
ポリビニルアルコール樹脂の混合比率は、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂もしくはポリアクリル樹脂の内、少なくとも1種からなる樹脂に対し、質量比率で10〜50%が好ましく、20〜40%がさらに好ましい。ポリビニルアルコール樹脂が少なくなると、ポリビニルアルコールフィルムとの接着性が低下するため、好ましくない。ポリビニルアルコール樹脂が多くなると、基材のポリエチレンテレフタレートフィルムとの接着性が低下し好ましくない。
上記易接着層の塗布方法としてはフィルム製膜中に塗布を行なうインラインコート法やフィルム製膜後に塗布を行なうオフラインコート法などを適用することができるが、生産性の点からインラインコート法が好ましい。上記樹脂塗布層を設ける方法の具体例として、リバースロール・コート法、グラビア・コート法、キス・コート法、ロールフラッシュ法、スプレーコート法、ダイコート法、エアナイフコート法、マイヤーバーコート法、パイプドクター法、含浸・コート法およびカーテン・コート法等が挙げられ、これらの方法を単独、または、組み合わせて行ってもよい。易接着層を形成させるために用いる溶媒は、フィルムを溶解又は膨潤しないならばいかなる溶媒も使用可能であるが、水、又は水とアルコール等の有機溶媒との水系混合溶媒を用いることが環境面で好ましい。さらに、易接着層を構成する組成物には、前記の粒子や、帯電防止剤等の任意成分を併用することができる。
易接着層は、前記塗布液を縦方向の1軸延伸フィルムの片面または両面に塗布した後、100〜150℃で乾燥し、さらに横方向に延伸して得ることができる。最終的な易接着層の塗布量は、0.05〜0.20g/mに管理することが好ましい。塗布量が0.05g/m未満であると、ポリビニルアルコールとの接着性が不十分となる場合がある。一方、塗布量が0.20g/mを超えると、耐ブロッキング性が低下する場合がある。
(フィルム特性)
フィルムの幅方向及び長手方向の150℃×30分における熱収縮率が6.0%以下、好ましくは5.8%以下、より好ましくは5.5%以下であることが重要である。上記熱収縮率の値が6.0%を超える場合には、後加工工程において加熱加工処理が行われる場合、もしくはディスプレイ用途など部材として長時間高温下で使用される場合、フィルムが大きく収縮し、光学的特性の歪が生じたり、平面性悪化、シワ、カール等が発生し好ましくない。
本発明のフィルムの面配向度ΔPが0.160〜0.175である。面配向度ΔPは、フィルム面全体としての配向強度を示すものである。フィルムの前記の面配向度ΔPを係る範囲にすることのより、後加工性の点でも優れた機械的強度を奏することができる。上記範囲での表裏の配向差を有する場合において、硬化性樹脂の硬化収縮に抗しえるフィルムとしての腰の強さ(強度)を保持することができる。ここで、面配向度ΔPは以下の式にして求めるものである。
ΔP=(nx+ny)/2 − nz
ここで、nx、ny、nzは夫々、長手方向の屈折率、幅方向の屈折率、厚み方向の屈折率を表す。
面配向度ΔPが0.160以上の場合は、後加工でのフィルム強度を好適に保持することができ、偏光膜への貼り合わせなどを自動化するのに好適である。また、面配向度ΔPが0.175以下であれば、複屈折による光学的影響が小さくなり、レターデーションを後述の範囲にするのに好適である。本発明の面配向度ΔPの上限は、0.173が好ましく、0.172がより好ましい。また、本発明の面配向度ΔPの下限は、0.161が好ましく、0.162がより好ましく、0.163がさらに好ましい。
本発明者は、広視野角のモニターにおいて斜め方向から観察される虹斑について鋭意観察した結果、フィルムのレターデーションを500nm以下とすることにより、フィルム全幅において上記虹斑が極めて良好に解消することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明のフィルムのレターデーションは、500nm以下であり、好ましくは500nm未満であり、より好ましくは480nm以下であり、さらに好ましくは460nm以下であり、よりさらに好ましくは400nm以下である。
なぜ、レターデーションを上記範囲にすることで、フィルムを偏光膜に積層した際に生じる虹斑が抑制されるかはよく分からない。しかし、上記虹斑は正面方向からは視認されず、45°以下の角度においてのみ視認できること、さらに、ポリエチレンテレフタレートの配向主軸と偏光膜の吸収軸とが垂直になった場合に視認しやすくなるということから、係る虹斑は、偏光膜を通ってきた楕円偏光を帯びた光線がポリエチレンテレフタレートを通過する間に複屈折の影響を受け、斜め方向での光路差が生じるために生じるものと推測される。ここで、フィルムのレターデーションを上記範囲に設定することで、光路差が解消し、虹斑の発生が抑制されるものと考えられる。
ここで、レターデーションは以下の方法により求める。
(レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)
なお、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率)
レターデーションは小さい方が好ましいが、二軸延伸方法の点から10nm程度が下限であると考える。
また、本発明のフィルムはフィルム幅方向におけるレターデーションの変動が250nm/m以下である。これによりフィルムロールのいずれの位置より採取したフィルムであっても、大画面化に対応した幅広のフィルムにおいて平面内のレターデーションが安定しており、色斑の発生を抑制することができる。上記フィルム幅方向におけるレターデーションの変動は好ましくは200nm/m以下、より好ましくは180nm/m以下である。
本発明のフィルム幅方向の長さは、仕様に応じて特に限定されないが、好ましくは1.0m以上、より好ましくは1.5m以上、さらに好ましくは2.0m以上、よりさらに好ましくは3.0m以上である。フィルム幅方向が上記下限以上である場合は、大画面用途の偏光板に好適に対応することができる。大画面化に対応するためには、フィルム幅方向の長さは大きい方が好ましいが、レターデーションの変動による色斑の発生を抑制するためには6.0m以下であることが好ましい。
所定の範囲の熱収縮率を維持しながら、フィルムの熱寸法安定性、ΔPおよびレターデーションを上記範囲に制御するためには、(1)フィルム厚み、(2)フィルム延伸倍率、(3)多段での横延伸、(4)熱固定条件を適宜調整することが望ましく、これらについては後述する。
(1)フィルム厚み
レターデーションを抑制するためにはフィルムの厚みは薄いことが好ましい。本発明のフィルムの厚みは70μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがさらに好ましい。一方、保護膜としての機械的強度を保持する上では、フィルムの厚みは10μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがさらに好ましく、20μm以上であることがよりさらに好ましい。
また、レターデーションの変動を抑制するためには、フィルムの厚み斑は小さいことが望ましい。すなわち、本発明のフィルムの厚み斑は5.0%以下であることが好ましく、4.5%以下であることがさらに好ましく、4.0%以下であることがよりさらに好ましく、3.0%以下であることが特に好ましい。
(2)フィルム延伸倍率
フィルム延伸時の延伸倍率は長手方向、幅方向とも2〜6倍が好ましく、3〜5倍がより好ましく、3.5〜4.5倍がよりさらに好ましい。フィルム延伸倍率が上記下限未満の場合は、ΔPの下限を下回り、機械的強度が低下するだけでなく、フィルムの厚みむらが生じやすく、レターデーションの変動が大きくなりやすい。また、フィルム延伸倍率が上記上限を超えると、ΔPの上限を上回り、複屈折の影響が強くなるだけでなく、フィルム製膜時の破断が生じやすくなる。
レターデーションを上記範囲に制御するためには、理想的にはフィルム延伸倍率の縦横の比をバランス化させることが好ましい。つまり、(長手方向の延伸倍率)/(幅方向の延伸倍率)の比の上限は1.5以下が好ましく、1.2以下がより好ましい。(長手方向の延伸倍率)/(幅方向の延伸倍率)の比の下限は0.8以上が好ましく、0.9以上がより好ましく、1.0以上がさらに好ましい。逐次延伸を採用する場合、フィルムの配向性は最後段の延伸方向に強く影響される傾向がある。そのため、長手方向と幅方向での配向をバランス化させ、レターデーションを好適に抑制する上では長手方向の延伸倍率を上記のように幅方向の延伸倍率よりも大きくすることが好ましい。
(3)多段での横延伸
本発明における二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを縦−横の逐次二軸延伸により得る場合は、少なくとも2段階に分けて幅方向延伸を行うことが望ましい。特に延伸温度の異なる2つ以上の区分に分けて幅方向の延伸を行なうことが好ましい。この場合、後段の延伸温度は前段の延伸温度よりも好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上高温で行なうことが望ましい。前段で生じた幅方向のボーイングによる光学物性の歪みをより高温の後段の延伸工程において緩和でき、幅方向でのレターデーション値の変動を抑制することができる。また、2段階で横延伸する場合、後段での延伸倍率は前段の延伸倍率より小さくすることが好ましい。後段の延伸倍率を低くすることでフィルムの厚み斑の悪化を抑制することができる。具体的に、2段階で横延伸を行なう場合は、1段目の延伸を120℃〜200℃の範囲で1.5〜4.0倍で行なった後、さらに150℃〜230℃で1.01〜2.0倍の倍率で再延伸することが好ましい。以下、120℃〜230℃の範囲で2段の延伸(幅方向1段階目延伸をTD1、2段階目をTD2)を行い、150℃〜230℃の範囲で1段以上の延伸(n段階延伸をTDn)を行なう場合を一例にして説明する。
上記範囲で2段の延伸を行う場合、TD1の延伸温度は120℃〜200℃であることが望ましく、好ましくは130℃〜150℃である。120℃以下であるとフィルムが破断し、200℃以上であると幅方向のフィルム物性の歪みが大きくなる。延伸倍率は1.5〜4.0倍が好ましい。さらに、TD2の延伸温度は150℃〜230℃であることが好ましく、より好ましくは180℃〜220℃である。延伸倍率は1.01〜2.0倍が好ましい。このように、120℃〜230℃の範囲で全体として3.0〜4.5倍の延伸を行うことで、機械的強度を保持しうる面配向性を保持しながら幅方向でのレターデーション値の変動を低減することができる。
(4)熱固定条件
フィルムの熱寸法安定性を向上させる上では熱固定を高い温度で行うことが好ましい。具体的には、熱固定温度の上限は200℃を超えることが好ましく、210℃以上であることがより好ましい。しかしながら、熱固定温度を高温で行なうと、ボーイングによる光学歪みの影響が生じやすくなり、レターデーションの変動が大きくなる場合がある。そのため、熱固定温度の上限は230℃以下であることが好ましい。
本発明のフィルムは上記の条件制御を単独または組み合わせることにより得られうるが、上記製造条件にのみ特定されるものではない。言うまでもないことであるが、本発明は、特定の光学特性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを採用することにより広幅での偏光板においても虹斑が発生せず、視認性および寸法安定性が良好になるということを見出したことが重要な点である。
(フィルムの製造方法)
次に、本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法の詳細について説明するが、当然これに限定されるものではない。
易滑性付与を目的とした実質的に粒子を含有しないPETのペレットを十分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し、270〜290℃でシート状に溶融押し出しし、冷却固化せしめて未延伸PETシートを製膜する。この際溶融樹脂が270〜290℃に保たれた任意の場所で樹脂中に含まれる異物を除去するために高精度濾過を行う。溶融樹脂の高精度濾過に用いられる濾材は特に限定はされないがステンレス焼結体の濾材がSi、Ti、Sb、Ge、Cu、を主成分とする凝集物及び高融点有機物の除去性能に優れ好適である。さらに濾材の濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)は15μm以下が好ましい。
押出法においてはPETを押出口金から溶融し押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る。必要に応じ、2または3台の押出し機、2または3層のマルチニホールド、またはフィードブロックを用いて積層してもよい。シート平面性を向上させる目的で、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めるために静電印加密着法または液体塗布密着法を用いるのが好ましい。
上記により得られた未延伸フィルムを、80〜120℃に加熱したロールで長手方向に前述の延伸倍率の範囲内で延伸して、一軸配向PETフィルムを得る。いわゆるボーイング現象による配向主軸の歪みを小さくしたい場合は、厚み斑の問題ない範囲で長手方向の延伸倍率を小さくする、延伸温度を高めに設定する方法を採用しても良い。
本発明の易接着層を基材フィルムである上記一軸配向PETフィルム表面に形成させる方法としては、特に限定されないが、コーティング法が好ましく用いられる。例えばコーティング法としては、エアドクタコート法、ナイフコート法、ロッドコート法、正回転ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ビードコート法、スリットオリフェスコート法、キャストコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
また、フィルムは、本発明の目的を損なわない範囲で、前記の基材フィルムに、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施してもよい。
一軸配向PETフィルムの片面、若しくは両面に、上記に記載の方法で塗布液を塗布する。次いで、フィルムの両端部をクリップで把持して、80〜180℃に加熱された熱風ゾーンに導き、乾燥後幅方向に前述の延伸倍率の範囲内で延伸する。引き続き前述の熱固定温度の範囲内で熱処理ゾーンに導き、熱処理を行い、結晶配向を完了させる。この熱処理工程中で、必要に応じて、幅方向あるいは長手方向に1〜12%の弛緩処理を施してもよい。
次に実施例をあげて本説明をさらに説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における物性の評価方法は以下の通りである。
(1)ヘーズ、及びヘーズ変化量(ΔHz)
得られた二軸配向ポリエステルフィルムを50mm四方に切り出し、JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」ヘーズ(曇価)に準拠してヘーズを測定した。測定器には、日本電色工業社製NDH−300A型濁度計を用いた。
測定後、フィルムを90℃に加熱したオーブン内にセットし、200時間経過後フィルムを取り出した。その加熱後のフィルムを上記と同様の方法でヘーズを測定し、加熱後ヘーズを得た。下記式による加熱前後ヘーズ差をヘーズ変化量(ΔHz)とした。
ΔHz=(加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)
(2)150℃における長手方向、幅方向の熱収縮率
JIS C 2318−1997 5.3.4(寸法変化)に準拠し、長手方向、幅方向の寸法変化率(%)を測定した。
(3)面配向係数(ΔP)
JIS K 7142−1996 5.1(A法)により、ナトリウムD線を光源としてアッベ屈折計によりフィルム長手方向の屈折率(nx)、幅方向の屈折率(ny)、厚み方向の屈折率(nz)を測定し、下記式によって面配向係数(ΔP)を算出した。
ΔP=(nx+ny)/2 − nz
ここで、nx、ny、nzは夫々、長手方向の屈折率、幅方向の屈折率、厚み方向の屈折率を表す。
(4)フィルムのレターデーション
A.厚みの測定
長手方向に連続したテープ状サンプル(横方向5cm×縦方向1m)を採取し、セイコー・イーエム社製電子マイクロメータ、ミリトロン1240を用いて、1cmピッチで20点の厚みを測定し、その平均値として求めた。
B−1.フィルムのサンプリング
フィルム幅方向に10cm間隔でフィルムサンプル(10cm×10cm)を採取した。
B−2.屈折率の測定(n1、n2の測定)
各フィルムサンプルについて、王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて、分子鎖配向主軸の配向角(θ)を求める。配向主軸方向に測定した屈折率をn1、それと垂直な方向に測定した屈折率をn2とし、以下のようにフィルムのレターデーションを求めた。屈折率の測定は、JIS K 7142−1996 5.1(A法)により、ナトリウムD線を光源としてアッベ屈折計により測定を行った。
(レターデーション)=|n1−n2|×フィルム厚み(nm)
B−3.レターデーション
各フィルムサンプルから得られたレターデーションの平均値をもとめ、フィルムのレターデーションとした。また、各フィルムサンプルより得られたレターデーションの最大値と最小値の差を算出し、最大値および最小値を得たフィルムサンプル間の距離(m)でその差を除算したものをレターデーションの変動とした。
(5)波長380nmにおける光線透過率
分光光度計(日立製作所製、U−3500型)を用い、空気層を標準として波長300〜500nm領域の光線透過率を測定して、波長380nmにおける光線透過率を求めた。
(6)虹斑観察
PVAとヨウ素からなる偏光膜の片側に本発明のポリエステルフィルムを偏光膜の吸収軸とフィルムの配向主軸が垂直になるように貼り付け、その反対の面にTACフィルムを貼り付けて偏光板を作成した。得られた偏光板をポリエステルフィルムが最外面になるようにバックライトに設置した。偏光板をフィルムの配向主軸方向斜め45度の角度から観察し、下記により評価をおこなった。なお、フィルムの配向主軸の方向は王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて測定した。
◎ : 虹斑の発生無し。
○ : 極薄い虹斑が観察できる。
× : 明確に虹斑が観察できる。
(7)フィルムの厚み斑
長手方向に連続したテープ状サンプル(長さ1m)を採取し、(株)セイコー・イーエム製電子マイクロメータ、ミリトロン1240を用いて、1cmピッチで100点の厚みを測定する。測定値から、厚みの最大値(dmax)、最小値(dmin)、平均値(d)を求め、下記式にて厚み斑(%)を算出した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。
厚み斑(%)=((dmax−dmin)/d)×100
(8)PVA易接着性
実施例1、9、10において得られた易接着層を設けた二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムの易接着層表面に下記のポリビニルアルコール溶液を、10番のワイヤーバーで塗布し、110℃で1分間乾燥した。塗材には、判定が容易となるよう赤色染料を加えたものを使用した。作成した評価対象フィルムを、両面テープを貼り付けた厚さ5mmのガラス板に、評価対象の積層フィルムのポリビニルアルコール樹脂層が形成された面の反対面を上記両面テープに貼り付けた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂層を貫通して、基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、粘着テープ(ニチバン社製セロテープ CT−24;24mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付けた。貼り付け時に界面に残った空気を消しゴムで押して、完全に密着させた後、粘着テープを勢いよく垂直に引き剥がした。このとき、剥がれた升目の個数を数えた。なお、1個の升目内で部分的に剥がれているものも、剥がれた個数に含める。結果を表4に示す。
○:上記1回剥離試験後の残存マス数が90以上
△:上記1回剥離試験後の残存マス数が30以上90未満
×:上記1回剥離試験後の残存マス数が30未満
(ポリビニルアルコール溶液)
イオン交換水95gにポリビニルアルコール(クラレ製,PVA117)5gを攪拌しながら少しずつ加え、70〜90℃に加熱、攪拌し、5質量%のPVA−A水溶液を作製した。ポリビニルアルコールが溶解した後,剥離観察が容易になるよう,水系の赤色染料(Leva Fix Brill Red E2B、バイエル社製)約0.2gを少しずつ加えて着色した。
(製造例1−ポリエステルA)
エステル化反応缶を昇温し200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部およびエチレングリコール64.6質量部を仕込み、撹拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部、酢酸マグネシウム4水和物を0.064質量部、トリエチルアミン0.16質量部を仕込んだ。ついで、加圧昇温を行いゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で加圧エステル化反応を行った後、エステル化反応缶を常圧に戻し、リン酸0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部を添加した。次いで15分後に、高圧分散機で分散処理を行い、さらにトリポリ燐酸ナトリウム水溶液をシリカ粒子に対しナトリウム原子として0.1質量%含有させ、遠心分離処理により粗粒部を35%カットし、且つ目開き5μmの金属フィルターで濾過処理を行った平均粒子径2.5μmのシリカ粒子のエチレングリコールスラリーを粒子含有量として0.2質量部添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、280℃で減圧下重縮合反応を行った。
重縮合反応終了後、95%カット径が5μmのナスロン製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却、固化させ、ペレット状にカットした。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の固有粘度は0.62dl/gであり、オリゴマー含有量は0.96質量%であり、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。(以後、PET(A)と略す。)
(製造例2−ポリエステルB)
一方、上記PET(A)の製造において、シリカ粒子を全く含有しない固有粘度0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂(B)を得た。(以後、PET(B)と略す。)
(製造例3−ポリエステルC)
上記の方法で得られたPET(B)を予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、固有粘度0.63dl/g、オリゴマー含有量は0.27質量%のポリエチレンテレフタレート樹脂(C)を得た。(以後、PET(C)と略す。)
(製造例4−ポリエステルD)
乾燥させた紫外線吸収剤(2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンズオキサジノン−4−オン)10質量部、粒子を含有しないPET(B)(固有粘度が0.62dl/g)90質量部を混合し、混練押出機を用い、紫外線吸収剤含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(D)を得た。(以後、PET(D)と略す。)
(製造例5−ポリエステルE)
乾燥させた紫外線吸収剤(2−(5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 TINUVIN 326)10質量部、粒子を含有しないPET(B)(固有粘度が0.62dl/g)90質量部を混合し、混練押出機を用い、紫外線吸収剤含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(E)を得た。(以後、PET(E)と略す。)
(実施例1)
基材フィルム中間層用原料として粒子を含有しない固有粘度が0.62dl/gのPET(B)樹脂ペレット100質量部を135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機2(中間層II層用)に、また、PET(A)とPET(B)をシリカ粒子の含有量を0.10質量%となるよう混合調整し、常法により乾燥して押出機1(外層I層および外層III用)にそれぞれ供給し、285℃で溶解した。この2種のポリマーを、それぞれステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度10μm粒子95%カット)で濾過し、2種3層合流ブロックにて、積層し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。この時、I層、II層、III層の厚さの比は5:90:5となるように各押し出し機の吐出量を調整した。
この未延伸フィルムを加熱されたロール群及び赤外線ヒーターで100℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で長手方向に3.6倍延伸して一軸配向PETフィルムを得た。
次いで、水系ポリウレタン樹脂を溶剤質量比率が水/イソプロパノール=70/30の溶媒により、固形分濃度14.6質量%のコート液を調整した。コート液を濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)25μmのフェルト型ポリプロピレン製濾材で精密濾過し、リバースロール法で一軸配向PETフィルムの片面に塗布した後、80℃で20秒間乾燥した。
この塗布層を形成した一軸延伸フィルムをテンター延伸機に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、温度140℃の熱風ゾーンに導き、幅方向に3.6倍に延伸した。次に、幅方向に延伸された幅を保ったまま温度210℃の熱風ゾーンに導き、この熱風ゾーンで幅方向に1.2倍延伸した。更に温度210℃の熱風ゾーンで約5秒間熱処理を行った後、幅方向に3%の緩和処理を行い、易接着層の塗布量0.2g/m、フィルム厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。全幅ロールより、幅1mのロールを3本取り出した。(センター位置を合わせ、均等に幅方向に連続して採取し、右側からR、C、Lとした。)
(実施例2)
未延伸フィルムを長手方向に3.8倍延伸した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例3)
未延伸フィルムを長手方向に3.4倍延伸した後、温度140℃の熱風ゾーンで幅方向に2.7倍延伸し、更に210℃の熱風ゾーンで1.3倍延伸した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例4)
未延伸フィルムを長手方向に3.6倍延伸した後、温度140℃の熱風ゾーンで幅方向に2.5倍延伸し、更に210℃の熱風ゾーンで1.7倍延伸した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例5)
未延伸フィルムを長手方向に3.6倍延伸した後、温度140℃の熱風ゾーンで幅方向に3.3倍延伸し、更に225℃の熱風ゾーンで1.3倍延伸し、225℃の熱風ゾーンで熱固定した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例6)
未延伸フィルムを長手方向に3.6倍延伸した後、温度140℃の熱風ゾーンで幅方向に2.7倍延伸し、更に210℃の熱風ゾーンで1.6倍延伸し、225℃の熱風ゾーンで熱固定した以外は、実施例5と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例7)
実施例1において中間層IIをPET(B)90質量部とPET(D)10質量部とを混合して用いた以外は同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例8)
実施例1において中間層IIをPET(B)90質量部とPET(E)10質量部とを混合して用いた以外は同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(比較例1)
未延伸フィルムを長手方向に3.4倍、幅方向に140℃で4.3倍延伸し、240℃で熱固定を行い、その後幅方向に3%弛緩を行った以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(比較例2)
比較例1においてキャスティングの速度を変更した以外は同様の方法で行い、厚み約48μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(比較例3)
比較例1においてキャスティングの速度を変更した以外は同様の方法で行い、厚み約25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(比較例4)
熱固定を240℃とした以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(比較例5)
未延伸フィルムを長手方向に2.8倍延伸した以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(比較例6)
熱固定を190℃とした以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(比較例7)
未延伸フィルムを長手方向に2.4倍、幅方向に3.2倍延伸、熱固定を220℃とした以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例9)
塗布層の水系ポリウレタン樹脂を水系ポリウレタン60質量部、ポリビニルアルコール40質量部の混合樹脂に変更した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、フィルム厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例10)
塗布層の水系ポリウレタン樹脂を水系ポリエステル60質量部、ポリビニルアルコール40質量部の混合樹脂に変更した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、フィルム厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
各実施例のフィルム延伸条件を表1に示す。また、得られた評価結果を表2、表3に示す。本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムは偏光子保護フィルムとして用いた際に、フィルム幅方向のいずれの位置から採取した場合であっても虹斑の発生を抑制し、良好な視認性を保持することができる。また、PVA易接着性評価結果を表4に示す。
Figure 2012220879
Figure 2012220879
Figure 2012220879
Figure 2012220879
本発明の二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムは、寸法安定性・透明性を有し、広視野角においても虹状の斑を低減できる。そのため偏光子保護フィルムとして好適に使用される。

Claims (4)

  1. 150℃における熱収縮率が6.0%以下であり、
    下記式(1)で求められるレターデーションが500nm以下であり、
    フィルム幅方向におけるレターデーションの変動が250nm/m以下であり、
    かつフィルムの面配向係数ΔPが0.160〜0.175である、
    偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
    (レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)・・・・(1)
    (ここで、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率)
  2. 波長380nmの光線透過率が20%以下である、請求項1に記載の偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
  3. 90℃で200時間熱処理した時のフィルムヘーズ変化量ΔHz(ΔHz=加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)が5.0未満である、請求項1または2に記載の偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
  4. 少なくとも片面に易接着層を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
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