JP2012220879A - 偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】150℃における熱収縮率が6.0%以下であり、下記式(1)で求められるレターデーションが500nm以下であり、フィルム幅方向におけるレターデーションの変動が250nm/m以下であり、かつフィルムの面配向係数ΔPが0.160〜0.175である、偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
【選択図】なし
Description
(1)150℃における熱収縮率が6.0%以下であり、下記式(1)で求められるレターデーションが500nm以下であり、フィルム幅方向におけるレターデーションの変動が250nm/m以下であり、かつフィルムの面配向係数ΔPが0.160〜0.175である、偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)・・・・(1)
(ここで、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率)
(2)波長380nmの光線透過率が20%以下である、前記偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(3)90℃で200時間熱処理した時のフィルムヘーズ変化量ΔHz(ΔHz=加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)が5.0未満である、前記偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(4)少なくとも片面に易接着層を有する、前記偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムは、ポリエチレンテレフタレートよりなる。ここで、ポリエチレンテレフタレートは、エチレングリコールおよびテレフタル酸を主な構成成分として含有する。ポリチレンテレフタレートを用いることにより、保護フィルムとして優れた機械的強度と透明性を奏することができる。従来、ポリエステルフィルムにおいてレターデーションを抑制するために、所定量の共重合成分を用いることが行われていたが、高温での寸法安定性が得られない場合があった。これに対して、本発明のフィルムはポリエチレンテレフタレートよりなるため後加工などにおける高温処理においても高い寸法安定性が得られるため、レターデーションの変動の小さいフィルムを得ることができる。また、共重合成分を有する場合に比べ熱固定におけるボーイングに起因する光学歪の発生を低減することができる。
本発明では、ディスプレイにおける視認性を良好に奏するために、後加工工程において加熱加工処理が行われる場合、もしくはディスプレイ部材として長時間高温下で使用される場合、90℃で200時間熱処理した時のフィルムヘーズ変化量ΔHz(ΔHz=加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)が5.0%未満であることが望ましい。上記フィルムへイズ変化量ΔHzの上限は、さらに好ましくは4.0%以下、特に好ましくは3.0%以下である。この熱処理によるΔHzの上昇は、フィルム表面へのオリゴマーの析出により起こる現象であり、5.0%を超える場合には、上記用途に用いた際に、表面でオリゴマーが結晶化してフィルムの透明性を低下させることがある。
ヨウ素色素などの光学機能性色素の劣化を抑制する場合、本発明のフィルムは、波長380nmの光線透過率が20%以下であることが望ましい。380nmの光線透過率は15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、5%以下が特に好ましい。前記光線透過率が20%以下であれば、光学機能性色素の紫外線による変質を抑制することができる。なお、本発明における透過率は、フィルムの平面に対して垂直方法に測定したものであり、分光光度計(例えば、日立U−3500型)を用いて測定することができる。
本発明で用いるフィルムに易滑性を付与するために、粒子を含有することができる。また、高い透明性を得るために、多層構造を有するフィルムとし、表層にのみ粒子を含有されることも好ましい態様である。この場合、中間層は実質的に粒子を添加しないことが望ましいが、中間層に回収原料を使用する場合は、透明性を良好な範囲とするために、中間層の粒子濃度が、300ppm以下、より好ましくは200ppm以下、更に好ましくは150ppm以下となるように調整することができる。
本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムは、ポリビニルアルコールとの接着性を向上させるために、易接着層を設けてもよい。易接着層としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂またはポリアクリル樹脂の少なくとも1種類を主成分とする易接着層を有することが好ましい。ここで、「主成分」とは易接着層を構成する固形成分のうち50質量%以上である成分をいう。易接着層の形成に用いる塗布液は、水溶性又は水分散性の共重合ポリエステル樹脂、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂の内、少なくとも1種を含む水性塗布液が好ましい。これらの塗布液としては、例えば、特許第3567927号公報、特許第3589232号公報、特許第3589233号公報、特許第3900191号公報、特許第4150982号公報等に開示された水溶性又は水分散性共重合ポリエステル樹脂溶液、アクリル樹脂溶液、ポリウレタン樹脂溶液等が挙げられる。
フィルムの幅方向及び長手方向の150℃×30分における熱収縮率が6.0%以下、好ましくは5.8%以下、より好ましくは5.5%以下であることが重要である。上記熱収縮率の値が6.0%を超える場合には、後加工工程において加熱加工処理が行われる場合、もしくはディスプレイ用途など部材として長時間高温下で使用される場合、フィルムが大きく収縮し、光学的特性の歪が生じたり、平面性悪化、シワ、カール等が発生し好ましくない。
ΔP=(nx+ny)/2 − nz
ここで、nx、ny、nzは夫々、長手方向の屈折率、幅方向の屈折率、厚み方向の屈折率を表す。
(レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)
なお、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率)
レターデーションは小さい方が好ましいが、二軸延伸方法の点から10nm程度が下限であると考える。
レターデーションを抑制するためにはフィルムの厚みは薄いことが好ましい。本発明のフィルムの厚みは70μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがさらに好ましい。一方、保護膜としての機械的強度を保持する上では、フィルムの厚みは10μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがさらに好ましく、20μm以上であることがよりさらに好ましい。
フィルム延伸時の延伸倍率は長手方向、幅方向とも2〜6倍が好ましく、3〜5倍がより好ましく、3.5〜4.5倍がよりさらに好ましい。フィルム延伸倍率が上記下限未満の場合は、ΔPの下限を下回り、機械的強度が低下するだけでなく、フィルムの厚みむらが生じやすく、レターデーションの変動が大きくなりやすい。また、フィルム延伸倍率が上記上限を超えると、ΔPの上限を上回り、複屈折の影響が強くなるだけでなく、フィルム製膜時の破断が生じやすくなる。
本発明における二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを縦−横の逐次二軸延伸により得る場合は、少なくとも2段階に分けて幅方向延伸を行うことが望ましい。特に延伸温度の異なる2つ以上の区分に分けて幅方向の延伸を行なうことが好ましい。この場合、後段の延伸温度は前段の延伸温度よりも好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上高温で行なうことが望ましい。前段で生じた幅方向のボーイングによる光学物性の歪みをより高温の後段の延伸工程において緩和でき、幅方向でのレターデーション値の変動を抑制することができる。また、2段階で横延伸する場合、後段での延伸倍率は前段の延伸倍率より小さくすることが好ましい。後段の延伸倍率を低くすることでフィルムの厚み斑の悪化を抑制することができる。具体的に、2段階で横延伸を行なう場合は、1段目の延伸を120℃〜200℃の範囲で1.5〜4.0倍で行なった後、さらに150℃〜230℃で1.01〜2.0倍の倍率で再延伸することが好ましい。以下、120℃〜230℃の範囲で2段の延伸(幅方向1段階目延伸をTD1、2段階目をTD2)を行い、150℃〜230℃の範囲で1段以上の延伸(n段階延伸をTDn)を行なう場合を一例にして説明する。
フィルムの熱寸法安定性を向上させる上では熱固定を高い温度で行うことが好ましい。具体的には、熱固定温度の上限は200℃を超えることが好ましく、210℃以上であることがより好ましい。しかしながら、熱固定温度を高温で行なうと、ボーイングによる光学歪みの影響が生じやすくなり、レターデーションの変動が大きくなる場合がある。そのため、熱固定温度の上限は230℃以下であることが好ましい。
次に、本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法の詳細について説明するが、当然これに限定されるものではない。
易滑性付与を目的とした実質的に粒子を含有しないPETのペレットを十分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し、270〜290℃でシート状に溶融押し出しし、冷却固化せしめて未延伸PETシートを製膜する。この際溶融樹脂が270〜290℃に保たれた任意の場所で樹脂中に含まれる異物を除去するために高精度濾過を行う。溶融樹脂の高精度濾過に用いられる濾材は特に限定はされないがステンレス焼結体の濾材がSi、Ti、Sb、Ge、Cu、を主成分とする凝集物及び高融点有機物の除去性能に優れ好適である。さらに濾材の濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)は15μm以下が好ましい。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムを50mm四方に切り出し、JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」ヘーズ(曇価)に準拠してヘーズを測定した。測定器には、日本電色工業社製NDH−300A型濁度計を用いた。
測定後、フィルムを90℃に加熱したオーブン内にセットし、200時間経過後フィルムを取り出した。その加熱後のフィルムを上記と同様の方法でヘーズを測定し、加熱後ヘーズを得た。下記式による加熱前後ヘーズ差をヘーズ変化量(ΔHz)とした。
ΔHz=(加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)
JIS C 2318−1997 5.3.4(寸法変化)に準拠し、長手方向、幅方向の寸法変化率(%)を測定した。
JIS K 7142−1996 5.1(A法)により、ナトリウムD線を光源としてアッベ屈折計によりフィルム長手方向の屈折率(nx)、幅方向の屈折率(ny)、厚み方向の屈折率(nz)を測定し、下記式によって面配向係数(ΔP)を算出した。
ΔP=(nx+ny)/2 − nz
ここで、nx、ny、nzは夫々、長手方向の屈折率、幅方向の屈折率、厚み方向の屈折率を表す。
A.厚みの測定
長手方向に連続したテープ状サンプル(横方向5cm×縦方向1m)を採取し、セイコー・イーエム社製電子マイクロメータ、ミリトロン1240を用いて、1cmピッチで20点の厚みを測定し、その平均値として求めた。
B−1.フィルムのサンプリング
フィルム幅方向に10cm間隔でフィルムサンプル(10cm×10cm)を採取した。
B−2.屈折率の測定(n1、n2の測定)
各フィルムサンプルについて、王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて、分子鎖配向主軸の配向角(θ)を求める。配向主軸方向に測定した屈折率をn1、それと垂直な方向に測定した屈折率をn2とし、以下のようにフィルムのレターデーションを求めた。屈折率の測定は、JIS K 7142−1996 5.1(A法)により、ナトリウムD線を光源としてアッベ屈折計により測定を行った。
(レターデーション)=|n1−n2|×フィルム厚み(nm)
B−3.レターデーション
各フィルムサンプルから得られたレターデーションの平均値をもとめ、フィルムのレターデーションとした。また、各フィルムサンプルより得られたレターデーションの最大値と最小値の差を算出し、最大値および最小値を得たフィルムサンプル間の距離(m)でその差を除算したものをレターデーションの変動とした。
分光光度計(日立製作所製、U−3500型)を用い、空気層を標準として波長300〜500nm領域の光線透過率を測定して、波長380nmにおける光線透過率を求めた。
PVAとヨウ素からなる偏光膜の片側に本発明のポリエステルフィルムを偏光膜の吸収軸とフィルムの配向主軸が垂直になるように貼り付け、その反対の面にTACフィルムを貼り付けて偏光板を作成した。得られた偏光板をポリエステルフィルムが最外面になるようにバックライトに設置した。偏光板をフィルムの配向主軸方向斜め45度の角度から観察し、下記により評価をおこなった。なお、フィルムの配向主軸の方向は王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて測定した。
◎ : 虹斑の発生無し。
○ : 極薄い虹斑が観察できる。
× : 明確に虹斑が観察できる。
長手方向に連続したテープ状サンプル(長さ1m)を採取し、(株)セイコー・イーエム製電子マイクロメータ、ミリトロン1240を用いて、1cmピッチで100点の厚みを測定する。測定値から、厚みの最大値(dmax)、最小値(dmin)、平均値(d)を求め、下記式にて厚み斑(%)を算出した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。
厚み斑(%)=((dmax−dmin)/d)×100
実施例1、9、10において得られた易接着層を設けた二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムの易接着層表面に下記のポリビニルアルコール溶液を、10番のワイヤーバーで塗布し、110℃で1分間乾燥した。塗材には、判定が容易となるよう赤色染料を加えたものを使用した。作成した評価対象フィルムを、両面テープを貼り付けた厚さ5mmのガラス板に、評価対象の積層フィルムのポリビニルアルコール樹脂層が形成された面の反対面を上記両面テープに貼り付けた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂層を貫通して、基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、粘着テープ(ニチバン社製セロテープ CT−24;24mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付けた。貼り付け時に界面に残った空気を消しゴムで押して、完全に密着させた後、粘着テープを勢いよく垂直に引き剥がした。このとき、剥がれた升目の個数を数えた。なお、1個の升目内で部分的に剥がれているものも、剥がれた個数に含める。結果を表4に示す。
○:上記1回剥離試験後の残存マス数が90以上
△:上記1回剥離試験後の残存マス数が30以上90未満
×:上記1回剥離試験後の残存マス数が30未満
イオン交換水95gにポリビニルアルコール(クラレ製,PVA117)5gを攪拌しながら少しずつ加え、70〜90℃に加熱、攪拌し、5質量%のPVA−A水溶液を作製した。ポリビニルアルコールが溶解した後,剥離観察が容易になるよう,水系の赤色染料(Leva Fix Brill Red E2B、バイエル社製)約0.2gを少しずつ加えて着色した。
エステル化反応缶を昇温し200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部およびエチレングリコール64.6質量部を仕込み、撹拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部、酢酸マグネシウム4水和物を0.064質量部、トリエチルアミン0.16質量部を仕込んだ。ついで、加圧昇温を行いゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で加圧エステル化反応を行った後、エステル化反応缶を常圧に戻し、リン酸0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部を添加した。次いで15分後に、高圧分散機で分散処理を行い、さらにトリポリ燐酸ナトリウム水溶液をシリカ粒子に対しナトリウム原子として0.1質量%含有させ、遠心分離処理により粗粒部を35%カットし、且つ目開き5μmの金属フィルターで濾過処理を行った平均粒子径2.5μmのシリカ粒子のエチレングリコールスラリーを粒子含有量として0.2質量部添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、280℃で減圧下重縮合反応を行った。
重縮合反応終了後、95%カット径が5μmのナスロン製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却、固化させ、ペレット状にカットした。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の固有粘度は0.62dl/gであり、オリゴマー含有量は0.96質量%であり、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。(以後、PET(A)と略す。)
一方、上記PET(A)の製造において、シリカ粒子を全く含有しない固有粘度0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂(B)を得た。(以後、PET(B)と略す。)
上記の方法で得られたPET(B)を予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、固有粘度0.63dl/g、オリゴマー含有量は0.27質量%のポリエチレンテレフタレート樹脂(C)を得た。(以後、PET(C)と略す。)
乾燥させた紫外線吸収剤(2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンズオキサジノン−4−オン)10質量部、粒子を含有しないPET(B)(固有粘度が0.62dl/g)90質量部を混合し、混練押出機を用い、紫外線吸収剤含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(D)を得た。(以後、PET(D)と略す。)
乾燥させた紫外線吸収剤(2−(5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 TINUVIN 326)10質量部、粒子を含有しないPET(B)(固有粘度が0.62dl/g)90質量部を混合し、混練押出機を用い、紫外線吸収剤含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(E)を得た。(以後、PET(E)と略す。)
基材フィルム中間層用原料として粒子を含有しない固有粘度が0.62dl/gのPET(B)樹脂ペレット100質量部を135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機2(中間層II層用)に、また、PET(A)とPET(B)をシリカ粒子の含有量を0.10質量%となるよう混合調整し、常法により乾燥して押出機1(外層I層および外層III用)にそれぞれ供給し、285℃で溶解した。この2種のポリマーを、それぞれステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度10μm粒子95%カット)で濾過し、2種3層合流ブロックにて、積層し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。この時、I層、II層、III層の厚さの比は5:90:5となるように各押し出し機の吐出量を調整した。
未延伸フィルムを長手方向に3.8倍延伸した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に3.4倍延伸した後、温度140℃の熱風ゾーンで幅方向に2.7倍延伸し、更に210℃の熱風ゾーンで1.3倍延伸した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に3.6倍延伸した後、温度140℃の熱風ゾーンで幅方向に2.5倍延伸し、更に210℃の熱風ゾーンで1.7倍延伸した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に3.6倍延伸した後、温度140℃の熱風ゾーンで幅方向に3.3倍延伸し、更に225℃の熱風ゾーンで1.3倍延伸し、225℃の熱風ゾーンで熱固定した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に3.6倍延伸した後、温度140℃の熱風ゾーンで幅方向に2.7倍延伸し、更に210℃の熱風ゾーンで1.6倍延伸し、225℃の熱風ゾーンで熱固定した以外は、実施例5と同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
実施例1において中間層IIをPET(B)90質量部とPET(D)10質量部とを混合して用いた以外は同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(実施例8)
実施例1において中間層IIをPET(B)90質量部とPET(E)10質量部とを混合して用いた以外は同様の方法で製膜し、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に3.4倍、幅方向に140℃で4.3倍延伸し、240℃で熱固定を行い、その後幅方向に3%弛緩を行った以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
比較例1においてキャスティングの速度を変更した以外は同様の方法で行い、厚み約48μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
比較例1においてキャスティングの速度を変更した以外は同様の方法で行い、厚み約25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
熱固定を240℃とした以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に2.8倍延伸した以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
熱固定を190℃とした以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に2.4倍、幅方向に3.2倍延伸、熱固定を220℃とした以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
塗布層の水系ポリウレタン樹脂を水系ポリウレタン60質量部、ポリビニルアルコール40質量部の混合樹脂に変更した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、フィルム厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
塗布層の水系ポリウレタン樹脂を水系ポリエステル60質量部、ポリビニルアルコール40質量部の混合樹脂に変更した以外は、実施例1と同様の方法で製膜し、フィルム厚み約38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
Claims (4)
- 150℃における熱収縮率が6.0%以下であり、
下記式(1)で求められるレターデーションが500nm以下であり、
フィルム幅方向におけるレターデーションの変動が250nm/m以下であり、
かつフィルムの面配向係数ΔPが0.160〜0.175である、
偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)・・・・(1)
(ここで、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率) - 波長380nmの光線透過率が20%以下である、請求項1に記載の偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
- 90℃で200時間熱処理した時のフィルムヘーズ変化量ΔHz(ΔHz=加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)が5.0未満である、請求項1または2に記載の偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
- 少なくとも片面に易接着層を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の偏光子保護用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
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