JP5850297B2 - 偏光子保護用易接着性ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
(1)少なくとも片面に易接着層を有する二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムであって、前記易接着層がポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)を含み、前記フィルムの下記式(1)で求められるレターデーションが1800nm以下であり、前記フィルムの幅方向におけるレターデーションの変動が400nm/m以下である偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)・・・・(1)
(ここで、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率)
(2)前記ポリビニルアルコール系樹脂(B)のけん化度が60〜85モル%である、前記偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(3)前記ポリエステル系樹脂(A)の酸価が20KOHmg/g以下である、前記偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(4)前記ポリエステル樹脂(A)が5−スルホイソフタル酸成分をジカルボン酸成分中1〜15モル%含有する、前記偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(5)前記易接着層中、ポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が以下の式を満足する、前記偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
0.8≦(A)/(B)≦5
(6)前記易接着層中に架橋剤(C)を含む、前記偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(7)前記架橋剤(C)がイソシアネート化合物又はメラミン化合物である、前記偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(8)前記易接着層中、ポリエステル系樹脂(A)、ポリビニルアルコール系樹脂(B)および架橋剤(C)の質量比が以下の式を満足する、前記偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
2≦((A)+(B))/(C)≦50
(9)前記フィルムの波長380nmの光線透過率が20%以下であり、ヘーズが7.0%以下であり、150℃における熱収縮率が4.0%以下である、前記偏光子保護用易接着性ポリエステルフィルム。
(10)偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有してなる偏光板であって、すくなくとも一方の面の偏光子保護フィルムが前記偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルムである偏光板。
(11)前記偏光板を構成部材とする液晶表示装置。
本発明のフィルムは、ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。ここで、ポリエチレンテレフタレートは、エチレングリコールおよびテレフタル酸を主な構成成分として含有する。主たる構成成分以外のグリコール成分やジカルボン酸成分は、好ましくは2モル%以下であり、より好ましくは1モル%以下であり、さらに好ましくは0モル%以下である。例えば、副生成物としてジエチレングリコールなどがフィルム製造中に生成する場合もあるが、その場合であっても好ましくは2モル%以下であり、より好ましくは1モル%以下であり、さらに好ましくは0モル%以下である。ポリチレンテレフタレートを用いることにより、保護フィルムとして優れた機械的強度と透明性を奏することができる。従来、ポリエステルフィルムにおいてレターデーションを抑制するために、所定量の共重合成分を用いることが行われていたが、高温での寸法安定性が得られない場合があった。これに対して、本発明のフィルムはポリエチレンテレフタレートよりなるため後加工などにおける高温処理においても高い寸法安定性が得られるため、レターデーションの変動の小さいフィルムを得ることができる。また、共重合成分を有する場合に比べ熱固定におけるボーイングに起因する光学歪の発生を低減することができる。
本発明者は、広視野角のモニターにおいて斜め方向から観察される虹斑について鋭意観察した結果、フィルムのレターデーションを1800nm以下とすることにより、上記虹斑が解消することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明のフィルムのレターデーションの値は、1800nm以下であり、1700nm以下であり、好ましくは1500nm以下であり、さらに好ましくは1000nm以下であり、よりさらに好ましくは700nm以下である。
(レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)
なお、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率を示す。レターデーションは小さい方が好ましいが、二軸延伸方法の点から10nm程度が下限であると考える。
ΔP=(nx+ny)/2 − nz
ここで、nx、ny、nzは夫々、長手方向の屈折率、幅方向の屈折率、厚み方向の屈折率を表す。
レターデーションを抑制するためにはフィルムの厚みは薄いことが好ましい。本発明のフィルムの厚みは70μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがさらに好ましい。一方、保護膜としての機械的強度を保持する上では、フィルムの厚みは10μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがさらに好ましく、20μm以上であることがよりさらに好ましい。
フィルム延伸時の延伸倍率は長手方向、幅方向とも2〜6倍が好ましく、3〜5倍がより好ましく、3.5〜4.5倍がよりさらに好ましい。フィルム延伸倍率が上記下限未満の場合は、ΔPの下限を下回り、機械的強度が低下するだけでなく、フィルムの厚みむらが生じやすく、レターデーションの変動が大きくなりやすい。また、フィルム延伸倍率が上記上限を超えると、ΔPの上限を上回り、複屈折の影響が強くなりだけでなく、フィルム製膜時の破断が生じやすくなる。
フィルムの熱寸法安定性を向上させる上では熱固定を高い温度で行うことが好ましい。具体的には、熱固定温度の上限は210℃を超えることが好ましく、220℃以上であることがより好ましい。しかしながら、熱固定温度を高温で行なうと、ボーイングによる光学歪みの影響が生じやすくなり、レターデーションの変動が大きくなる場合がある。そのため、熱固定温度の上限は230℃以下であることが好ましい。
ヨウ素色素などの光学機能性色素の劣化を抑制する場合、本発明のフィルムは、波長380nmの光線透過率が20%以下であることが望ましい。380nmの光線透過率は15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、5%以下が特に好ましい。前記光線透過率が20%以下であれば、光学機能性色素の紫外線による変質を抑制することができる。なお、本発明における透過率は、フィルムの平面に対して垂直方法に測定したものであり、分光光度計(例えば、日立U−3500型)を用いて測定することができる。
本発明で用いるフィルムに易滑性を付与するために、粒子を含有することができる。また、高い透明性を得るために、多層構造を有するフィルムとし、表層にのみ粒子を含有されることも好ましい態様である。この場合、中間層は実質的に粒子を添加しないことが望ましいが、中間層に回収原料を使用する場合は、透明性を良好な範囲とするために、中間層の粒子濃度が、300ppm以下、より好ましくは200ppm以下、更に好ましくは150ppm以下となるように調整することができる。
本発明のポリエステルフィルムは、偏光子及びその片面又は両面に設けられる水系接着剤等のポリビニルアルコール系樹脂層との接着性を向上させるために、その少なくとも片面に、ポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有する樹脂組成物からなる易接着層が積層されている。易接着層はポリエステルフィルムの両面に設けてもよく、ポリエステルフィルムの片面のみに設け、他方の面には異種の樹脂被覆層を設けても良い。ポリエステル系樹脂(A)により基材フィルムとの接着性を図るとともに、ポリビニルアルコール系樹脂(B)により偏光子・水系接着剤との接着性を図ることで、これら両層との接着性を好適に両立することができる。
本発明の易接着層に用いるポリエステル系樹脂(A)は、ジカルボン酸成分とジオール成分とが重縮合してなる共重合体であり、ジカルボン酸成分およびジオール成分としては前述の材料を用いることができる。ポリエステルフィルム基材との接着性を向上させる観点から、ポリエステルフィルム中のジカルボン酸成分と同一又は類似する構造・性質を有するジカルボン酸成分をポリエステル系樹脂(A)のジカルボン酸成分として用いることが好ましい。よって、例えば、ポリエステルフィルムのジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸が採用される場合は、ポリエステル系樹脂(A)のジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸を使用することが好ましい。そのような芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸およびイソフタル酸が最も好ましい。全ジカルボン酸成分に対し、10モル%以下の範囲で、他の芳香族ジカルボン酸を加えて共重合させてもよい。
ポリビニルアルコール系樹脂は、特に限定されないが、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られたポリビニルアルコール;その誘導体;更に酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のけん化物;ポリビニルアルコールをアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコール;などが挙げられる。前記単量体としては、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらポリビニルアルコール系樹脂は1種のみ用いても良いし2種以上を併用しても良い。
架橋剤(C)としては、水酸基と架橋性を有するものであれば特に限定されないが、メラミン系、イソシアネート系、カルボジイミド系、オキサゾリン系、エポキシ系等の化合物が挙げられる。塗布液の経時安定性の点からメラミン系、イソシアネート系、カルボジイミド系、オキサゾリン系の化合物が好ましい。さらに、架橋剤はポリビニルアルコール系樹脂(B)の水酸基と好適に架橋反応をするメラミン系化合物もしくはイソシアネート系化合物ものが好ましい。これは、カルボジイミド系架橋剤はカルボキシル基と反応するのに対し、メラミン系化合物もしくはイソシアネート系化合物は水酸基と反応するため、官能基として水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂(B)とより好適に架橋構造を形成するためであると考えられる。なかでも、ポリビニルアルコール系樹脂の水酸基と好適に架橋反応を形成するとともに、透明性に優れているという観点から、イソシアネート系化合物を用いることが特に好ましい。また、架橋反応を促進させるため、触媒等を必要に応じて適宜使用しても良い。
本発明の易接着層中には、本発明の効果を阻害しない範囲において公知の添加剤、例えば界面活性剤、酸化防止剤、触媒、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の粒子、帯電防止剤、核剤等を添加しても良い。
JIS K7121に準拠し、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ製、DSC6200)を使用して、樹脂サンプル10mgを25〜300℃の温度範囲にわたって20℃/minで昇温させ、DSC曲線から得られた補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度とした。
樹脂0.03gをテトラヒドロフラン 10ml に溶かし、GPC−LALLS装置低角度光散乱光度計 LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)を用い、カラム温度30℃、流量1ml/分、カラム(昭和電工社製shodex KF−802、804、806)を用い、数平均分子量を測定した。
樹脂を重クロロホルムに溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行ってその積分比より各組成のモル%比を決定した。
1g(固形分)の試料を30mlのクロロホルムまたはジメチルホルムアミドに溶解し、フェノールフタレインを指示薬として0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して、試料1g当たりのカルボキシル基を中和するのに必要なKOHの量(mg)を求めた。
JIS−K6726に準じて水酸化ナトリウムを用いて、ポリビニルアルコール樹脂の 残存酢酸基(モル%)を定量し、その値をけん化度(モル%)とした。同サンプルにつ いて3度測定し、その平均値をけん化度(モル%)とした。
フィルムを50mm四方に切り出し、JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」ヘーズ(曇価)に準拠してヘーズを測定した。測定器には、日本電色工業社製NDH−300A型濁度計を用いた。
測定後、フィルムを90℃に加熱したオーブン内にセットし、200時間経過後フィルムを取り出した。その加熱後のフィルムを上記と同様の方法でヘーズを測定し、加熱後ヘーズを得た。下記式による加熱前後ヘーズ差をヘーズ変化量(ΔHz)とした。
ΔHz=(加熱後ヘーズ−加熱前ヘーズ)
JIS C 2318−1997 5.3.4(寸法変化)に準拠し、長手方向、幅方向の寸法変化率(%)を測定した。
JIS K 7142−1996 5.1(A法)により、ナトリウムD線を光源としてアッベ屈折計によりフィルム長手方向の屈折率(nx)、幅方向の屈折率(ny)、厚み方向の屈折率(nz)を測定し、下記式によって面配向係数(ΔP)を算出した。
ΔP=(nx+ny)/2 − nz
ここで、nx、ny、nzは夫々、長手方向の屈折率、幅方向の屈折率、厚み方向の屈折率を表す。
A.厚みの測定
フィルムサンプルを用意し、長手方向に連続したテープ状サンプル(横方向5cm×縦方向1m)を採取し、セイコー・イーエム社製電子マイクロメータ、ミリトロン1240を用いて、1cmピッチで20点の厚みを測定し、その平均値として求めた。
B−1.フィルムのサンプリング
フィルム幅方向に10cm間隔でフィルムサンプル(10cm×10cm)を採取した。B−2.屈折率の測定(n1、n2の測定)
各フィルムサンプルについて、王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて、分子鎖配向主軸の配向角(θ)を求める。配向主軸方向に測定した屈折率をn1、それと垂直な方向に測定した屈折率をn2とし、以下のようにフィルムのレターデーションを求めた。屈折率の測定は、JIS K 7142−1996 5.1(A法)により、ナトリウムD線を光源としてアッベ屈折計により測定を行った。
(レターデーション)=|n1−n2|×フィルム厚み(nm)
B−3.レターデーション
各フィルムサンプルから得られたレターデーションの平均値をもとめ、フィルムのレターデーションとした。また、各フィルムサンプルより得られたレターデーションの最大値と最小値の差を算出し、最大値および最小値を得たフィルムサンプル間の距離(m)でその差を除算したものをレターデーションの変動とした。
分光光度計(日立製作所製、U−3500型)を用い、空気層を標準として波長300〜500nm領域の光線透過率を測定して、波長380nmにおける光線透過率を求めた。
PVAとヨウ素からなる偏光膜の片側に本発明のポリエステルフィルムを偏光膜の吸収軸とフィルムの配向主軸が垂直になるように貼り付け、その反対の面にTACフィルムを貼り付けて偏光板を作成した。得られた偏光板をポリエステルフィルムが最外面になるようにバックライトに設置した。偏光板をフィルムの配向主軸方向斜め45度の角度から観察し、下記により評価をおこなった。なお、フィルムの配向主軸の方向は王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて測定した。
◎ : 虹むらの発生無し。
○ : 極薄い虹むらが観察できる。
× : 明確に虹むらが観察できる。
長手方向に連続したテープ状サンプル(長さ1m)を採取し、(株)セイコー・イーエム製電子マイクロメータ、ミリトロン1240を用いて、1cmピッチで100点の厚みを測定する。測定値から、厚みの最大値(dmax)、最小値(dmin)、平均値(d)を求め、下記式にて厚み斑(%)を算出した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。
厚み斑(%)=((dmax−dmin)/d)×100
フィルムの易接着層表面に、固形分濃度5質量%に調整したポリビニルアルコール水溶液(クラレ製 PVA117)を、乾燥後のポリビニルアルコール樹脂層の厚みが、2μmになるようにワイヤーバーで塗布し、70℃で5分間乾燥した。ポリビニルアルコール水溶液には、判定が容易となるよう赤色染料を加えたものを使用した。作成した評価対象フィルムを、両面テープを貼り付けた厚さ5mmのガラス板に、評価対象の積層フィルムのポリビニルアルコール樹脂層が形成された面の反対面を上記両面テープに貼り付けた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂層を貫通して、基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、粘着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標) CT−24;24mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付けた。貼り付け時に界面に残った空気を消しゴムで押して、完全に密着させた後、粘着テープを勢いよく垂直に引き剥がす作業を1回、5回、10回実施した。ポリビニルアルコール樹脂層が剥がれていない升目の個数を数え、PVA接着性とした。即ち、PVA層が全く剥がれていない場合を、PVA接着率100とし、PVA層が全て剥がれた場合は、PVA接着率0とした。なお、1個の升目内で部分的に剥がれているものも、剥がれた個数に含めた。
攪拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチル−5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、およびテトラ−n−ブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行なった。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(A−1)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂(A−1)は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂(A−1)の還元粘度を測定したところ,0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、ポリエステル樹脂(A−1)30質量部、エチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体(Aw−1)を作製した。同様にポリエステル樹脂(A−1)の代わりにポリエステル樹脂(A−2)〜(A−3)を使用して、水分散体を作製し、それぞれポリエステル水分散体(Aw−2)〜(Aw−3)とした。
攪拌機と温度計を備えた容器に、水90質量部を入れ、攪拌しながら重合度500のポリビニルアルコール樹脂(クラレ製)(B−1)10質量部を徐々に添加した。添加後、液を攪拌しながら、95℃まで加熱し、樹脂を溶解させた。溶解後、攪拌しながら室温まで冷却して、固形分10質量%のポリビニルアルコール水溶液(Bw−1)を作成した。同様に、ポリビニルアルコール樹脂(B−1)の代わりにポリビニルアルコール樹脂(B−2)〜(B−7)を使用し水溶液を作成し、それぞれ(Bw−2)〜(Bw−6)とした。ポリビニルアルコール樹脂(B−1)〜(B−6)のけん化度を表2に示す。
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)を得た。
エステル化反応缶を昇温し200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部およびエチレングリコール64.6質量部を仕込み、撹拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部、酢酸マグネシウム4水和物を0.064質量部、トリエチルアミン0.16質量部を仕込んだ。ついで、加圧昇温を行いゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で加圧エステル化反応を行った後、エステル化反応缶を常圧に戻し、リン酸0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部を添加した。次いで15分後に、高圧分散機で分散処理を行い、さらにトリポリ燐酸ナトリウム水溶液をシリカ粒子に対しナトリウム原子として0.1質量%含有させ、遠心分離処理により粗粒部を35%カットし、且つ目開き5μmの金属フィルターで濾過処理を行った平均粒子径2.5μmのシリカ粒子のエチレングリコールスラリーを粒子含有量として0.2質量部添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、280℃で減圧下重縮合反応を行った。
重縮合反応終了後、95%カット径が5μmのナスロン製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却、固化させ、ペレット状にカットした。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂(A)の固有粘度は0.62dl/gであり、オリゴマー含有量は0.96質量%であり、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。(以後、PET(A)と略す。)
一方、上記PET(A)の製造において、シリカ粒子を全く含有しない固有粘度0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂(B)を得た。(以後、PET(B)と略す。)
上記の方法で得られたPET(B)を予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、固有粘度0.63dl/g、オリゴマー含有量は0.27質量%のポリエチレンテレフタレート樹脂(C)を得た。(以後、PET(C)と略す。)
乾燥させた紫外線吸収剤(2,2'−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンズオキサジノン−4−オン)10質量部、粒子を含有しないPET(B)(固有粘度が0.62dl/g)90質量部を混合し、混練押出機を用い、紫外線吸収剤含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(D)を得た。(以後、PET(D)と略す。)
乾燥させた紫外線吸収剤(2−(5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 TINUVIN 326)10質量部、粒子を含有しないPET(B)(固有粘度が0.62dl/g)90質量部を混合し、混練押出機を用い、紫外線吸収剤含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(E)を得た。(以後、PET(F)と略す。)
(1)塗布液の調整
下記の塗剤を混合し、ポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が70/30になる塗布液を作成した。ポリエステル水分散体は、酸価が2KOHmg/gであるポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−1)を使用し、ポリビニルアルコール水溶液は、けん化度が74モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−4)を使用した。
水 40.61質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
基材フィルム中間層用原料として粒子を含有しない固有粘度が0.62dl/gのPET(B)樹脂ペレット100質量部を135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機2(中間層II層用)に、また、PET(A)とPET(B)をシリカ粒子の含有量を0.10質量%となるよう混合調整し、常法により乾燥して押出機1(外層I層および外層III用)にそれぞれ供給し、285℃で溶解した。この2種のポリマーを、それぞれステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度10μm粒子95%カット)で濾過し、2種3層合流ブロックにて、積層し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。この時、I層、II層、III層の厚さの比は5:90:5となるように各押し出し機の吐出量を調整した。
ポリエステル水分散体を酸価が4KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
ポリエステル水分散体を酸価が6KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
ポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が79モル%であるポリビニルアルコール水溶液(Bw−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
ポリビニルアルコールのけん化度が83モル%であるポリビニルアルコール水溶液(Bw−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が60/40になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
水 37.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 10.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 20.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が80/20になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
水 43.95質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 13.33質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 10.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が50/50になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
水 33.95質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 8.33質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 25.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液の組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
水 40.87質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
メラミン系架橋剤(C−2) 0.71質量%
(ニカラックMX−042 三和ケミカル製 固形分濃度70%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
ポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が70モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
ポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が67モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−6)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
塗布液の組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
水 40.33質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−2) 15.00質量%
オキサゾリン系架橋剤(C−3) 1.25質量%
(エポクロスWS−500、日本触媒製、固形分濃度40質量%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
ポリビニルアルコール水溶液を、けん化度が88モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−1)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
下記の塗剤を混合し架橋剤を混合しないように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
水 41.58質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例1においてキャスティングの速度を変更した以外は同様の方法で行い、厚み約48μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
実施例1においてキャスティングの速度を変更した以外は同様の方法で行い、厚み約25μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
実施例1において外層IとIIIのPET(A)とPET(B)の混合比率を変更し、シリカ粒子の含有量を0.20質量%となるように調整した以外は同様の方法で、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
実施例1において外層IとIIIのPET(B)をPET(C)に変更し、最外層と中間層の比率を(I層、II層、III層の比率)、8:84:8となるように各押し出し機の吐出量を調整した以外は同様の方法で、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
実施例1において中間層IIをPET(B)90質量部とPET(D)10質量部とを混合して用いた以外は同様の方法で、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
実施例1において中間層IIをPET(B)90質量部とPET(E)10質量部とを混合して用いた以外は同様の方法で、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に3.0倍、幅方向に3.2倍延伸した以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に3.8倍、幅方向に3.6倍延伸した以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が100/0になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
水 50.62質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 16.66質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が0/100になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
水 17.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 50.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
未延伸フィルムを長手方向に85℃で1.05倍、幅方向に95℃で3.5倍延伸し、210℃で熱固定を行い、その後幅方向に5%弛緩を行った以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み39μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に90℃で4.0倍、幅方向に100℃で1.2倍延伸し、210℃で熱固定を行い、その後幅方向に2%弛緩を行った以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。1m幅のロールを1本のみを採取した。
未延伸フィルムを長手方向に2.4倍、幅方向に3.2倍延伸、熱固定を220℃とした以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
未延伸フィルムを長手方向に3.2倍、幅方向に4.2倍延伸、熱固定を240℃とした以外は実施例1と同様の方法で製膜を行い、厚み約38μmの偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
フィルム厚みを約50μmとした以外は比較例3と同様の方法で製膜を行い偏光子保護用ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
Claims (9)
- 少なくとも片面に易接着層を有する二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムであって、
前記易接着層がポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)と架橋剤(C)を含み、
前記ポリエステル系樹脂(A)の酸価が15KOHmg/g以下であり、
前記ポリビニルアルコール系樹脂(B)のけん化度が60〜79モル%であり、
前記フィルムの下記式(1)で求められるレターデーションが1800nm以下であり、
前記フィルムの幅方向におけるレターデーションの変動が400nm/m以下である偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(レターデーション)=│n1−n2│×(フィルム厚み)・・・・(1)
(ここで、n1はフィルム面内において配向主軸方向の屈折率、n2はフィルム面内において配向主軸に対して垂直方向の屈折率) - 前記二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムの面配向度ΔPが0.160〜0.175である、請求項1に記載の偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
- 前記ポリエステル樹脂(A)が5−スルホイソフタル酸成分をジカルボン酸成分中1〜15モル%含有する、請求項1または2に記載の偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
- 前記易接着層中、ポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が以下の式を満足する、請求項1〜3のいずれかに記載の偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
0.8≦(A)/(B)≦5 - 前記架橋剤(C)がイソシアネート化合物又はメラミン化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
- 前記易接着層中、ポリエステル系樹脂(A)、ポリビニルアルコール系樹脂(B)および架橋剤(C)の質量比が以下の式を満足する、請求項1〜5のいずれかに記載の偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
2≦((A)+(B))/(C)≦50 - 前記フィルムの波長380nmの光線透過率が20%以下であり、ヘーズが7.0%以下であり、150℃における熱収縮率が4.0%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム。
- 偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有してなる偏光板であって、
すくなくとも一方の面の偏光子保護フィルムが請求項1〜7のいずれかに記載の偏光子保護用易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルムである偏光板。 - 請求項8に記載の偏光板を構成部材とする液晶表示装置。
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