JP7175138B2 - ラップフィルム及びラップフィルム巻回体 - Google Patents
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Description
(1)
流れ方向と垂直な方向(TD)の引張強度が100MPa以上、引張伸度が100%以下、引張弾性率が280MPa以上であり、
流れ方向(MD)の引張弾性率が380MPa以上である、ラップフィルム。
(2)
少なくとも一層の表面に、原子間力顕微鏡の位相像で観察される網目構造を有し、前記網目構造の網目がフィブリルにより構成され、前記網目構造において、観察されるフィブリルの平均幅が145nm以下である、上記(1)に記載のラップフィルム。
(3)
結晶長周期が12.5nm以下である、上記(1)又は(2)に記載のラップフィルム。
(4)
厚みが5~15μmである、上記(1)~(3)のいずれかに記載のラップフィルム。
(5)
塩化ビニリデン単量体85~97質量%と、塩化ビニル単量体15~3質量%とからなる共重合体を含む、上記(1)~(4)のいずれかに記載のラップフィルム。
(6)
未延伸シートを流れ方向と流れ方向に垂直な方向とに延伸する工程を含み、流れ方向の延伸倍率が4.0以下であり、かつ、流れ方向に垂直な方向の延伸倍率が5.8以上である、上記(1)~(5)のいずれかに記載のラップフィルムの製造方法。
(7)
上記(1)~(5)のいずれかに記載のラップフィルムが、巻芯に巻きとられた巻回体。
本実施の形態のラップフィルムは高分子を含む構成成分で形成されていることが好ましい。
本実施の形態のラップフィルムは、少なくとも一層の表面に、原子間力顕微鏡(以下「AFM」とも記す)の位相像で観察される網目構造を有することが好ましい。
延伸のタイミングであるが、高分子の結晶化速度が速い場合はその高分子を溶融で押出して空冷し、結晶化させながら延伸させてもよいが、結晶化に時間がかかる場合は、溶融状態での延伸では結晶化が追随せず、有効に配向結晶化がおこらず、網目構造が発現しない場合があるので、一旦固体状態にしたのちガラス転移温度以上で延伸するのが好ましい。また、結晶化速度を早くするために適宜核剤を添加してもよい。
また、本実施の形態のラップフィルムは結晶長周期が12.5nm以下であることが好ましく、8.2nm~12.5nmがより好ましい。前記結晶長周期が8.2nm以上の場合、カットした際にフィルムが十分な強度を有し、食品包装用の巻回ラップの場合、カットした場合に縦裂けトラブルが低下する。また、フィルムが十分な強度を有することにより、リワインド時の裂け発生率も低下する。
次に、本実施の形態のラップフィルムの製造方法の一例について説明する。ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を含むラップフィルムの製造方法は、種々の方法を採用することができるが、通常、インフレーション製膜法が採用されている。すなわち、本実施の形態によれば、インフレーション成形によって得られるラップフィルムとすることができる。より好ましくは、本実施の形態のラップフィルムは、上記したポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を、少なくともMD方向に延伸してインフレーション成形することによって得られるポリ塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムである。インフレーション製膜法では、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を円形ダイから管状に溶融押出した後、管状の樹脂の外側を冷水槽と呼ばれる貯槽に満たされた冷水等の冷媒に接触させる。その際、ダイ口とピンチロールとに挟まれた管状(筒状)の樹脂の内部に冷媒を注入し貯留した状態で、その内側をミネラルオイル等の冷媒と接触させることにより固化させてフィルムに成形する。本明細書において、このダイ口とピンチロールとに挟まれた筒状の樹脂の部分(押出物)を「ソック」という。このソックの内部に注入する冷媒(液体)を「ソック液」という。また、ソックは上記ピンチロール等で折り畳まれ、管状のダブルプライフィルムを形成するが、このダブルプライフィルムを「パリソン」と称する。
本実施の形態のラップフィルムは、種々の形態で使用することができ、例えば、ロール状のポリ塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムとすることができる。ロール状のラップフィルムとした場合、巻芯があってもよいし、巻芯がなくてもよい。
本実施の形態のラップフィルムの厚みは、特に限定されないが、使用感及び光学特性の観点から、5~30μmが好ましく、5~15μmがより好ましい。
次に、本実施の形態のラップフィルムの好ましい密着性の評価は後述する方法で測定した表現される密着仕事量X(mJ/25cm2)が1≦X≦2.5の範囲である。1≦Xであると、ラップフィルムは充分な密着性を発現する傾向にある。また、X≦2.5であると、ラップフィルムの剥離が容易となりいわゆる過剰密着を抑制でき、食品包装用の巻回ラップの場合は引き出しが容易となる傾向にある。実用の使用感からはさらに好ましくは1.5≦X≦2.4であり、より好ましくは1.8≦X≦2.3である。
フィルムをSiウエハに貼付け固定し、表面をブルカー社製Dimension IconにてTappingモードで位相像を観察した。測定にはSi単結晶のカンチレバー(ばね定数 カタログ値 40N/m)を用い、Scan rateが0.5-2Hz、Scansizeが1μm×1μmで、サンプリング点数512×256若しくは512×512の条件で実施した。フィルムによってカンチレバーの触圧をコントロールしたが、target amplitudeが400mVの場合はSet Pointが240-320mV、target amplitudeが800mV の場合はSet Pointが450-500mVの範囲であった。フィブリルの幅(フィブリル径)計測の際は各位相像について1画像を4分割し、各領域毎に典型的と思われるフィブリルを5箇所選択し、特にフィブリル径が大きかったもの計5箇所の平均値をフィブリルの平均幅として採用した。
結晶長周期は、以下の装置、条件で小角X線散乱(SAXS)測定をして求めた。
装置 (株)リガク製 NANOPIX
X線入射方向 フィルム法線方向
X線波長 0.154nm
光学系 ポイントコリメーション
(1st:0.55mmΦ、2nd:Open、guard:0.35mmΦ)
検出器 HyPix-6000(2次元検出器)
カメラ長 SAXS:1113mm
露光時間 比較例5~8、10、12 :10分/1試料
実施例1~9、比較例1~4、9、11:1時間/1試料
HyPix-6000から得られたX線散乱パターンに対して検出器のバックグラウンド補正、空セル散乱補正を行った。その後、円環平均を行い、SAXSプロフィールI(q)を得た。さらに、SAXSプロフィールI(q)に対して、q2をかけるローレンツ補正を行った。ローレンツ補正済みのSAXSプロフィールの結晶長周期由来のピークの散乱ベクトルの大きさを(式1)からブラッグ角θを算出し、これをブラッグの式(式2)に代入し、結晶長周期dを算出した。
θ:ブラッグ角
q:散乱ベクトルの大きさ
λ:X線波長
d:結晶長周期
θ:ブラッグ角
λ:X線波長
ASTM-D-1992に準拠して測定した。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で行った。軽荷重引裂試験機(東洋精機製)を用いて、MD方向とTD方向の引裂強度を測定した(単位:cN)。
市販のラップフィルムの化粧箱(旭化成ホームプロダクツ社製、商品名サランラップ(登録商標)の化粧箱、30cm×20m)を使用し、カットテストを行った。テストは23℃、50%RHの雰囲気中で行った。化粧箱の開度を30°に固定してフィルムのカットを行い、カット後のフィルムを引き出す際にフィルムの縦裂けが発生する確率(%)を算出した。N数は500回で行った(単位:%)。
ラップフィルムを家庭で使用することを想定し、ラップフィルム同士の密着性を評価した。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で行った。まず底面積25cm2、高さ55mm、重さ400gのアルミ製の治具を2個用意し、双方の治具の底面に底面積と同面積の濾紙を貼り付けた。双方の治具の濾紙を貼り付けた底面に皺が入らないようにラップフィルムを被せて輪ゴムで抑えて固定した。ラップフィルムを被せた側の底面が重なり合うように2個の治具を合わせて、荷重500gで1分間圧着した。次いで、引張圧縮試験機(島津製作所製)にて5mm/分の速度で双方のラップフィルム面を相互に面に垂直に引き剥したときに必要な仕事量を測定した(単位:mJ/25cm2)。
ASTM-D-882に準拠して測定した。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で行った。引張圧縮試験機(島津製作所製)にて300mm/分の速度で、幅1cm、チャック間距離10cmにセットしたラップフィルムを上下に引っ張り、破断した際の強度(単位:MPa)、及び、伸度(単位:%)を測定した。
ASTM-D-882に準拠して測定した。フィルムのMD方向、及び、TD方向に平行な方向へ、長さ12cm、幅1cmでフィルムを切り出して測定試料とした。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で行った。引張圧縮試験機(島津製作所製)にて、チャック間距離10cmにセットしたラップフィルムを上下に5mm/分の速度で、引っ張り、2%変位した点(ストローク2mm)での強度を50倍して、100%変位へ換算する事で測定した(単位:MPa)。
熟練したパネリスト20人を用意して、開口部の直径15cmのガラス容器に長さ、幅共30cmのラップフィルムを使用し、該容器を覆う際の使用感を加味し下記要領にて評価を行った。
評価記号内容
A : ハリ・コシ感が極めて優れ、取り扱いが極めて容易である。
B : ハリ・コシ感が優れ、取り扱い上問題を感じない。
C : ハリ・コシ感が劣るが、取り扱い上問題を感じない。
D : ハリ・コシ感が劣り使い難い。
JIS-K-7136に準拠して測定した。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で行った。濁度計(日本電色社製)を用いて、ヘイズを測定した(単位:%)。
ダブルプライフィルムをスリットして、1枚のフィルムになるように剥がした後、市販のラップフィルムの紙管(旭化成ホームプロダクツ社製、商品名サランラップ(登録商標)の紙管、30cm×20m)を使用し、フィルムを紙管に巻き取った。巻き取りの際のフィルム搬送速度は300m/分で行い、巻長は20mで行った。巻き取り作業中に、フィルムが裂けてフィルムが搬送出来なくなる確率(%)を算出した。N数は3000回で行った(単位:%)。下記要領にて評価を行った。
A : リワインド時の裂け発生率 0.03%以下 (裂け発生本数 1本以下 / 3000本)。
B : リワインド時の裂け発生率 0.03%より高く0.07%以下 (裂け発生本数 1本より多く2本以下 / 3000本)。
C : リワインド時の裂け発生率 0.07%より高く0.10%以下 (裂け発生本数 2本より多く3本以下 / 3000本)。
D : リワインド時の裂け発生率 0.10%より高い (裂け発生本数 3本より多い / 3000本)。
重量平均分子量が9万である塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。重量平均分子量は、移動相としてテトラヒドロフランを用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定し、分子量既知のポリスチレンで検量し換算した値である。このとき、MD方向の延伸倍率を3.8倍とし、TD方向の延伸倍率を5.8倍にした。また、延伸温度は26℃とした。この筒状フィルムを折り畳み、巻き取った後、300mm幅にスリットし、1枚のフィルムになるように剥がしながら、外径36.6mm、長さ305mmの紙管に20m巻取り、厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムのAFM測定、SAXS測定、引裂強度、引張伸度、引張弾性率、縦裂けトラブル率、密着性、透明性、リワインド時の裂け発生率について評価した結果を表1に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.6倍、TD方向の延伸倍率を6.0倍にした。また、延伸温度は25℃とした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.5倍、TD方向の延伸倍率を6.1倍にした。また、延伸温度は25℃とした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
主体となる結晶性高分子(ポリ乳酸 85重量部)に液状成分(グリセリンジアセテートモノラウレート 15重量部)を220℃の温度で混合溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を8.5倍にした。また、延伸温度は34℃とした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
主体となる結晶性高分子(ナイロン66 80重量部)に液状成分(グリセリントリアセテート 15重量部)やその他添加剤(エポキシ化亜麻仁油 3重量部、ミネラルオイル 2重量部)を280℃の温度で混合溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.7倍、TD方向の延伸倍率を8.4倍にした。また、延伸温度は33℃とした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
主体となる結晶性高分子(ポリプロピレン80重量部)に液状成分(ミネラルオイル10重量部)やその他添加剤(マルカレッツ(登録商標)○R5重量部、タフテック(登録商標)○R5重量部)を200℃の温度で混合溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を7.9倍にした。また、延伸温度は32℃とした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を6.4倍にした。また、延伸温度は27℃とした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を6.7倍にした。また、延伸温度は28℃とした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を6.8倍にした。また、延伸温度は29℃とした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=91/9(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。MD方向の延伸倍率を3.7倍、TD方向の延伸倍率を4.3倍にした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。MD方向の延伸倍率を5.0倍、TD方向の延伸倍率を6.0倍にした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
ポリエチレンを170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。MD方向の延伸倍率を5.0倍、TD方向の延伸倍率を5.0倍にした。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
主体となる結晶性高分子(ポリプロピレン80重量部)に液状成分(ミネラルオイル10重量部)やその他添加剤(マルカレッツ(登録商標)○R5重量部、タフテック(登録商標)○R5重量部)を200℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を140℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで2.0×2.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を140℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで1.0×8.6倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を38℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで4.3×1.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を39℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで5.3×1.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を40℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで6.3×1.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を42℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで8.0×1.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を49℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで3.5×10.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を49℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで5.0×7.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を53℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで5.0×10.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は実施例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
2 円形ダイ
3 ダイ口
4 管状の塩化ビニリデン系樹脂組成物(ソック)
5 ソック液
6 冷水槽
7 第1ピンチロール
8 パリソン
9 第2ピンチロール
10 バブル
11 第3ピンチロール
12 ダブルプライフィルム
13 巻取りロール
14 孔
15 フィブリル
Claims (6)
- 流れ方向と垂直な方向(TD)の引張強度が100MPa以上、引張伸度が100%以下、引張弾性率が280MPa以上であり、
流れ方向(MD)の引張弾性率が380MPa以上であり、
少なくとも一層の表面に、原子間力顕微鏡の位相像で観察される網目構造を有し、前記網目構造の網目がフィブリルにより構成され、前記網目構造において、観察されるフィブリルの平均幅が1nm以上145nm以下であり、
流れ方向の延伸倍率が3.4倍より大きく4.0倍以下であり、かつ、流れ方向に垂直な方向の延伸倍率が5.8倍以上8.5倍以下であり、
ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を含む、ラップフィルム。 - 結晶長周期が12.5nm以下である、請求項1に記載のラップフィルム。
- 厚みが5~15μmである、請求項1又は2に記載のラップフィルム。
- 塩化ビニリデン単量体85~97質量%と、塩化ビニル単量体15~3質量%とからなる共重合体を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のラップフィルム。
- 未延伸シートを流れ方向と流れ方向に垂直な方向とに延伸する工程を含み、流れ方向の延伸倍率が4.0以下であり、かつ、流れ方向に垂直な方向の延伸倍率が5.8以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載のラップフィルムの製造方法。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載のラップフィルムが、巻芯に巻きとられた巻回体。
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