JP7170786B2 - ラップフィルム及びラップフィルム巻回体 - Google Patents

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Description

本発明は、ラップフィルム及びそれを用いたラップフィルム巻回体に関する。
従来、ラップフィルムは、フィルム同士や被着体への密着性、水蒸気や酸素等の気体に
対するガスバリア性、化粧箱に入れて使用する際のカット性等の特性に優れているため、
食品等のラップフィルムとして多くの一般家庭で使用されている。家庭用ラップフィルム
は、主として冷蔵庫や冷凍庫での食品の保存や、電子レンジで容器に盛った食品を加熱す
る際にオーバーラップして使用されている。
この家庭用ラップフィルムとして現在市販されているものの中で、最も使い勝手の良い
という評価を受けているものは、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を主体としたフィルムである
。一方、その他にもポリエチレン系樹脂や、ポリプロピレン系樹脂や、ポリ塩化ビニル系
樹脂或いはポリ4-メチルペンテン-1樹脂等を主成分としたフィルムなども市販されて
いるが、いずれもポリ塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムの密着性にはおよばず、ラッ
プ適性の劣るものであり、塩化ビニリデン製のラップが広く普及している。
例えば、特許文献1、2には、フィルムの流れ方向に縦裂けしにくい特性に加えて、幅
方向にはカットしやすい特性に関する技術が開示されている。
また、特許文献3には、表面のフィブリル構造により密着性や、金属又は金属酸化物を
蒸着した際の酸素・水蒸気バリア性を向上させる技術が開示されている。
特許第5501791号公報 国際公開第2016/189987号パンフレット 特開平11-077824号公報
家庭用ラップフィルムのラップ適性には、透明性及びカット性と共に、ハリ・コシ感な
どが要求されている。また、電子レンジなどでの加熱調理中にも溶融穿孔及び大きな変形
あるいは容器への融着やそれ自身の変質が少ない安定性を有すると共に、特にラッピング
時のラップ同士及び容器に対する密着性が要求される。さらに、密着性と同時に、それに
対し相反する特性である化粧箱内の巻回ラップフィルムを箱の外に引き出すときの引出し
性の良さもまた消費者から強く求められている。
またさらに、家庭用ラップフィルムは、消費者が使用することを想定して、1000m
以上巻いた原反の状態から、数十m程度の巻長へ紙管等に巻き返すことが行われている。
この紙管等への巻き返し(リワインド)工程において、フィルム強度が十分でないと、フ
ィルムが裂けてしまい、フィルムの搬送ができなくなり、生産効率が低下するおそれがあ
る。
しかし、特許文献1~3は、いずれも十分なカット時の縦裂け抑制効果、紙管へ巻き返
し時の裂け抑制効果、密着性、ハリ・コシ感、及び透明性を同時に兼ねそろえたラップフ
ィルムは達成できていない。
本発明はラップ適性の良い新規なラップフィルムであり、使用時の密着性の良好な、ハ
リ・コシ感、透明性及び縦裂け防止効果を有し、リワインド時の裂け発生率が低い、ラッ
プフィルムを提供することにある。
本発明者らは、使用時の密着性、ハリ・コシ感、透明性及び縦裂け防止効果を有し、リ
ワインド時の裂け発生率が低い、という観点から、鋭意検討を加えた結果、特定の範囲の
引張強度、引張伸度及び引張弾性率を有することにより前記課題を解決できることを見出
し、特にTD方向へ引っ張った際に十分な破断強度を保持し、リワインド時の裂けを抑制
する効果がある事を見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下に関する。
(1)
流れ方向と垂直な方向(TD)の引張強度が100MPa以上、引張伸度が100%以
下、引張弾性率が280MPa以上であり、
流れ方向(MD)の引張弾性率が380MPa以上である、ラップフィルム。
(2)
少なくとも一層の表面に、原子間力顕微鏡の位相像で観察される網目構造を有し、前記
網目構造の網目がフィブリルにより構成され、前記網目構造において、観察されるフィブ
リルの平均幅が145nm以下である、上記(1)に記載のラップフィルム。
(3)
結晶長周期が12.5nm以下である、上記(1)又は(2)に記載のラップフィルム

(4)
厚みが5~15μmである、上記(1)~(3)のいずれかに記載のラップフィルム。
(5)
塩化ビニリデン単量体85~97質量%と、塩化ビニル単量体15~3質量%とからな
る共重合体を含む、上記(1)~(4)のいずれかに記載のラップフィルム。
(6)
未延伸シートを流れ方向と流れ方向に垂直な方向とに延伸する工程を含み、流れ方向の
延伸倍率が4.0以下であり、かつ、流れ方向に垂直な方向の延伸倍率が5.8以上であ
る、上記(1)~(5)のいずれかに記載のラップフィルムの製造方法。
(7)
上記(1)~(5)のいずれかに記載のラップフィルムが、巻芯に巻きとられた巻回体
本発明により、ラップ適性の良い新規なラップフィルムであり、使用時の密着性の良好
な、ハリ・コシ感、透明性及び縦裂け防止効果を有し、リワインド時の裂け発生率が低い
、ラップフィルムを提供することが出来る。
原子間力顕微鏡(AFM)の位相像で観察される網目構造の模式図である。 本願の実施例1のラップフィルム表面の原子間力顕微鏡(AFM)の位相像である。 本願の比較例1のラップフィルム表面の原子間力顕微鏡(AFM)の位相像である。 本実施の形態のラップフィルムの製造方法の一例の概念図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」という。)について以下
詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものでなく、その要旨の範
囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態のラップフィルムは、流れ方向と垂直な方向(以下「TD方向」とも記す
)の引張強度X1(MPa)が100以上であり、100≦X1≦300の範囲であること
が好ましい。TD方向の引張強度が100MPa以上の範囲であると、カットした際にT
D方向に垂直な方向に沿って破断する強度が十分であり、食品包装用の巻回ラップの場合
、カットした際に縦裂けトラブルが抑制される。TD方向の引張強度が300MPa以下
の範囲では、カットした際にTD方向に垂直な方向に沿って破断する強度が高すぎず、食
品包装用の巻回ラップの場合、カットした際に縦裂けトラブルが抑制される傾向にある。
実用の使用感から、さらに好ましくは170≦X1≦300であり、さらにより好ましく
は190≦X1≦300である。
また、本実施の形態のラップフィルムは、TD方向の引張伸度X2(%)が100以下
であり、15≦X2≦100であることが好ましい。TD方向の引張伸度が100%以下
の範囲であると、カットした際にフィルムが切断しやすく、食品包装用の巻回ラップの場
合、カットした場合に縦裂けトラブルが抑制される。TD方向の引張伸度が15%以上の
範囲では、カットした際にフィルムが適度に伸びて、切断し易くなり、食品包装用の巻回
ラップの場合、カットした場合に縦裂けトラブルが抑制される傾向にある。実用の使用感
から、さらに好ましくは15≦X2≦60であり、より好ましくは15≦X2≦50である
さらに、本実施の形態のラップフィルムは、流れ方向(以下「MD方向」とも記す)の
引張弾性率X3(MPa)、TD方向の引張弾性率Y(MPa)について、380≦X3
あり、380≦X3≦900であることが好ましく、280≦Yであり、280≦Y≦8
80であることが好ましい。MD方向の引張弾性率が380MPa以上の範囲であると、
フィルムのハリ・コシ感が向上し、取り扱いやすくなる。また、TD方向の引張弾性率が
280MPa以上の範囲であると、フィルムのハリ・コシ感が向上し、取り扱いやすくな
る。MD方向の引張弾性率が900MPa以下の範囲では、フィルムが適度な硬さとなり
、取り扱いやすくなる傾向にある。また、TD方向の引張弾性率が880MPa以下の範
囲では、フィルムが適度な硬さとなり、取り扱いやすくなる傾向にある。実用の使用感か
ら、より好ましくは540≦X3≦900であり、さらに好ましくは620≦X3≦900
である。同様に、実用の使用感から、より好ましくは420≦Y≦880であり、さらに
好ましくは500≦Y≦880である。TD方向の引張強度、引張伸度及び引張弾性率、
並びにMD方向の引張弾性率を上記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、
例えば、延伸倍率を流れ方向:4.0以下、流れ方向に垂直な方向:5.8以上にコント
ロールするか、ガラス転移温度の低い高分子を用いるか、適宜核剤を添加する方法が挙げ
られる。
なお、本実施の形態において、TD方向の引張強度、引張伸度及び引張弾性率、並びに
MD方向の引張弾性率は後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
[ラップフィルムの構成成分]
本実施の形態のラップフィルムは高分子を含む構成成分で形成されていることが好まし
い。
本実施の形態において高分子とは、フィルム形成能のある高分子である。この高分子は
フィルム全体の50重量%以上を占める高分子のことを意味する。
非晶性の高分子では後述するが密着性の付与に有効な表面網目構造を形成できないので
本実施の形態ではフィルムの主体となる高分子としては用いないことが好ましい。
ただし、非晶性高分子であっても結晶性高分子が部分的に結晶化できる量であればブレ
ンドして用いることは可能である。さらに、結晶性高分子でも明確な結晶融点を持たない
セルロースや芳香族ポリアミドのような水素結合性のポリマーでもよいが、結晶融点が分
解温度以上の場合には湿式製膜を試みることになり、溶媒の回収など工程が必要となるの
で操作的には不利になり、操作性の観点から製造工程での溶融成形が可能である結晶融点
が350℃以下のポリマーが好適に用いられる。
本実施の形態のラップフィルムを形成する高分子として、好適にはポリ塩化ビニリデン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂が用いられる。
例えばポリオレフィン系樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン-1、
ポリ-4-メチルペンテン-1及びこれらを主体とした共重合体等、ポリエステル系樹脂
としてはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ-1,4-
シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート、ポリ
乳酸、ポリヒドロキシグリコール酸など、ポリアミド系樹脂としてはナイロン6、ナイロ
ン7、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、ナイロン6Tな
どを挙げることが出来る。
本実施の形態のラップフィルムを形成する高分子として、更に好適にはポリ塩化ビニリ
デン系樹脂組成物を含む。ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物は、塩化ビニリデン単量体の
単独重合体であってもよいし、塩化ビニリデン単量体とそれと共重合可能な単量体との共
重合体であってもよい。本明細書において、ポリ塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムと
は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を含むラップフィルムをいう。ポリ塩化ビニリデン
系樹脂組成物は、1種のポリ塩化ビニリデン系樹脂を含むものであってもよいし、2種以
上のポリ塩化ビニリデン系樹脂を含むものであってもよい。
塩化ビニリデン単量体と共重合可能な単量体としては、特に限定されず、例えば、塩化
ビニル、メチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル、メチルメタ
アクリレート、ブチルメタアクリレート等のメタアクリル酸エステル、アクリロニトリル
、酢酸ビニル等が挙げられる。これらの中でも、酸素・水バリア性と押出加工性とのバラ
ンスがとりやすく、フィルム密着性も優れている観点から、塩化ビニルが好ましい。これ
らは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
塩化ビニリデン単量体と、上記単量体との共重合体を用いる場合には、結晶性、加工性
及びフィルム物性等の観点から、塩化ビニリデン単量体が85~97質量%と、これと共
重合可能な単量体が15~3質量%と、からなる共重合体であることが好ましい。塩化ビ
ニリデン単量体比率を85質量%以上とすることで、酸素・水バリア性やフィルムカット
性をさらに向上させることができ、塩化ビニリデン単量体比率を97質量%以下とするこ
とで加工性をさらに向上させることができる。単量体比率は、溶媒としてd-THFを用
いてFX-270(日本電子社製)により測定した1H-NMRスペクトルの各単量体成
分由来のピークの積分比から算出した値である。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物の重量平均分子量は、特に限定されないが、好ましく
は7万~11万、より好ましくは8万~10万であることが好ましい。ポリ塩化ビニリデ
ン系樹脂組成物の重量平均分子量を上記した下限値以上とすることでさらに良好なフィル
ム強度を得ることができ、上記した上限値以下とすることで加工性をさらに向上させるこ
とができる。ここで、重量平均分子量は、移動相としてテトラヒドロフランを用いたゲル
浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定し、分子量既知のポリスチレンで検量し換
算した値である。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物には、公知の可塑剤、安定剤等の添加剤を配合するこ
とができる。可塑剤としては、特に限定されず、公知のものを用いることもできる。例え
ば、アセチルトリブチルサイトレート、アセチル化モノグリセライド、ジブチルセバケー
ト等が挙げられる。安定剤としては、特に限定されず、公知のものを用いることもできる
。例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化植物油等が挙げられる
その他にも、本実施の形態の効果を阻害しない範囲で、食品包装材料に用いられる公知
の耐候性向上剤、防曇剤、抗菌剤、ポリエステル等のオリゴマー、MBS(メチルメタク
リレート・ブタジエン・スチレン)等のポリマー等を添加してもよい。耐候性向上剤とし
ては、特に限定されず、公知のものを用いることもできる。例えば、2-(2’-ヒドロ
キシ-3’5’-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾールとい
った紫外線吸収剤等が挙げられる。防曇剤としては、特に限定されず、公知のものを用い
ることもできる。例えば、グリセリン脂肪酸エステルやジグリセリン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステルといった界面活性剤等が挙げられる。抗菌剤としては、特に限定
されず、公知のものを用いることもできる。例えば、グレープフルーツ種子抽出物や孟宗
竹抽出物といった天然物系抗菌剤等が挙げられる。
本実施の形態のラップフィルムは1層の単独組成である必要は必ずしもなく、多層構造
の場合には容器に接触する層が、結晶性高分子が主体でAFMの位相像で観察される網目
構造を持ち、液状成分を含んでいれば、実用上の密着性は変わりなく、2層以上の多層構
造から構成されていてもよい。
本実施の形態のラップフィルムは、液状成分を含んでいてもよい。
液状成分は、高分子の種類によって好適に用いられる液状成分は各々異なる。そして少
なくとも1種類は、フィルムに柔軟性を付与する観点から、例えば、脂肪族炭化水素系の
高分子であれば、液状成分中にアルキル基若しくはメチレン連鎖部分を保有するものが好
適に用いられるし、エステル系高分子、アミド系高分子ではカルボニル基やエーテル基、
水酸基などの水素結合能のある官能基を含むものが好適に用いられる。
例えば、アルキル基を持つものとしては、ミネラルオイル、流動パラフィン、飽和炭化
水素化合物などが挙げられる。カルボニル基やエーテル基、水酸基などの水素結合能のあ
る官能基を含むものとしては、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、これらの多価アル
コール、及び上述のアルコール成分と脂肪族又は芳香族(多価)カルボン酸とのエステル
、脂肪族ヒドロキシカルボン酸とアルコール及び/又は脂肪酸とのエステル、及びこれら
エステルの変性物、及びポリオキシエチレンアルキルエーテル及び又はそのエステルなど
を挙げることが出来る。さらに具体的には、例えば、グリセリンやジグリセリン、トリグ
リセリン、テトラグリセリン等のポリグリセリン類、及びこれらをアルコール成分の原料
とし、酸成分として、脂肪酸、例えばラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸、リノール酸等とのモノ、ジ、トリエステル、ポリエステル等、又はソルビタンと上
記脂肪酸とのエステル、又はエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、及びこれらの縮合物と上記脂肪酸とのエステル、又は脂肪族ヒドロキシカ
ルボン酸としてクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等と炭素数10以下の低級アルコールとのエ
ステル、又は多価カルボン酸としてマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸等と脂
肪族アルコールとのエステル、又はこれらエステルの変性物として、エポキシ化大豆油、
エポキシ化アマニ油等が挙げられる。特に、食品包装用ラップとして使用する場合は、食
品衛生法で規定されている食品添加物である液状成分が好適に用いられる。また、耐熱性
の観点からは液状成分の沸点は200℃以上のものが好適に用いられる。
[ラップフィルムの表面構造]
本実施の形態のラップフィルムは、少なくとも一層の表面に、原子間力顕微鏡(以下「
AFM」とも記す)の位相像で観察される網目構造を有することが好ましい。
本実施の形態のラップフィルムにおいて、網目構造は、AFMの位相像で観察される網
目を構成するフィブリルの平均幅が145nm以下であることが好ましい。フィブリルの
平均幅が145nm以下の場合には、フィルム強度が適度となり、カット性が向上する。
また、カット性が向上することにより、リワインド時の裂けの発生率も低下する。
また、フィブリルの平均幅は、1nm以上の場合には網目構造が表面の添加剤を保持す
るのに十分となり、密着性も適度となり、引出性も向上するため好ましい。実用の使用感
から、フィブリルの平均幅は、より好ましくは10nm~145nmである。さらにより
好ましくは45nm~145nmである。
ここで、AFMの位相像とは、AFMのカンチレバーの刺激に対する位相の情報が画像
化されたものである。本実施の形態のラップフィルムにおいて、網目構造は、例えば、フ
ィブリルがカンチレバーの刺激に対する位相の遅れの少ない部分で、孔が位相の遅れの大
きい部分であり、図1に例示したように、暗い部分が孔、明るい部分がフィブリルである
。すなわちフィブリルと孔を比較した場合、孔の部分がより非晶的である。
なお、本実施の形態において、フィブリルの平均幅は後述の実施例に記載の方法で測定
することができる。
また、本実施の形態のラップフィルムにおいて、表面網目構造の形成方法については種
々の形成方法があるが、例えば、網目構造は2軸の延伸過程での配向結晶化によって形成
させることが出来る。本実施の形態のラップフィルムにおいて、網目構造を発現させるに
は2軸延伸を行うことにより上述した網目構造とすることが好ましい。ただし、湿式製膜
のような場合は積極的な延伸を行わなくても、緊張下での脱溶媒などの工程があれば、収
縮応力によって実質的に延伸されるので、自由収縮を起こさせなければ、積極的な2軸延
伸を行わなくともよい。
延伸のタイミングであるが、高分子の結晶化速度が速い場合はその高分子を溶融で押出
して空冷し、結晶化させながら延伸させてもよいが、結晶化に時間がかかる場合は、溶融
状態での延伸では結晶化が追随せず、有効に配向結晶化がおこらず、網目構造が発現しな
い場合があるので、一旦固体状態にしたのちガラス転移温度以上で延伸するのが好ましい
。また、結晶化速度を早くするために適宜核剤を添加してもよい。
[ラップフィルムの結晶長周期]
また、本実施の形態のラップフィルムは結晶長周期が12.5nm以下であることが好
ましく、8.2nm~12.5nmがより好ましい。前記結晶長周期が8.2nm以上の
場合、カットした際にフィルムが十分な強度を有し、食品包装用の巻回ラップの場合、カ
ットした場合に縦裂けトラブルが低下する。また、フィルムが十分な強度を有することに
より、リワインド時の裂け発生率も低下する。
一方、前記結晶長周期が12.5nm以下であると、フィルムが切断しやすくなり、食
品包装用の巻回ラップの場合、カットした場合に縦裂けトラブルが低下する。また、フィ
ルムが切断しやすくなるために、リワインド時の裂け発生率も低下する。前記結晶長周期
は、実用の使用感からは、さらに好ましくは9.0nm~12.5nmである。
なお、本実施の形態において、結晶長周期は後述の実施例に記載の方法で測定すること
ができる。
[ラップフィルムの製造方法]
次に、本実施の形態のラップフィルムの製造方法の一例について説明する。ポリ塩化ビ
ニリデン系樹脂組成物を含むラップフィルムの製造方法は、種々の方法を採用することが
できるが、通常、インフレーション製膜法が採用されている。すなわち、本実施の形態に
よれば、インフレーション成形によって得られるラップフィルムとすることができる。よ
り好ましくは、本実施の形態のラップフィルムは、上記したポリ塩化ビニリデン系樹脂組
成物を、少なくともMD方向に延伸してインフレーション成形することによって得られる
ポリ塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムである。インフレーション製膜法では、例えば
、ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を円形ダイから管状に溶融押出した後、管状の樹脂の
外側を冷水槽と呼ばれる貯槽に満たされた冷水等の冷媒に接触させる。その際、ダイ口と
ピンチロールとに挟まれた管状(筒状)の樹脂の内部に冷媒を注入し貯留した状態で、そ
の内側をミネラルオイル等の冷媒と接触させることにより固化させてフィルムに成形する
。本明細書において、このダイ口とピンチロールとに挟まれた筒状の樹脂の部分(押出物
)を「ソック」という。このソックの内部に注入する冷媒(液体)を「ソック液」という
。また、ソックは上記ピンチロール等で折り畳まれ、管状のダブルプライフィルムを形成
するが、このダブルプライフィルムを「パリソン」と称する。
以下、インフレーション製膜法についてより具体的に説明する。図4は、本実施の形態
のラップフィルムの製造方法の一例の概念図である。
まず、押出工程において、溶融したポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物が押出機(1)に
より、円形ダイ(2)のダイ口(3)から管状に押出され、ソック(管状のポリ塩化ビニ
リデン系樹脂組成物)(4)が形成される。
次に、冷却固化工程において、押出物であるソック(4)の外側を冷水槽(6)にて冷
水に接触させ、ソック(4)の内部にはソック液(5)を常法により注入して貯留するこ
とにより、ソック(4)を内外から冷却して固化させる。この際、ソック(4)はその内
側にソック液(5)が塗布された状態となる。固化されたソック(4)は、第1ピンチロ
ール(7)にて折り畳まれ、ダブルプライシートであるパリソン(8)が成形される。ソ
ック液の塗布量は第1ピンチロール(7)のピンチ圧により制御される。
ソック液には、水、ミネラルオイル、アルコール類、プロピレングリコールやグリセリ
ン等の多価アルコール類、セルロース系やポリビニルアルコール系の水溶液等を用いるこ
とができる。これらは単体で使用しても、2種類以上を併用してもよい。また、ソック液
には、本実施の形態の効果を阻害しない範囲で、食品包装材料に用いられる上記した耐候
性向上剤、防曇剤、抗菌剤等を添加してもよい。
ソック液の塗布量は、特に限定されないが、パリソンの開口性、フィルムの密着性の観
点から、好ましくは50~20000ppm、より好ましくは100~15000ppm
、更に好ましくは150~10000ppmである。ここで、塗布量(ppm)とは、ソ
ックの合計質量に対して、ソックに塗布されたソック液の質量を、質量ppmで示したも
のである。
続いて、パリソン(8)の内側にエアーを注入することにより、再度パリソン(8)は
開口されて管状となる。パリソン(8)は、温水(図示せず)により延伸に適した温度ま
で再加熱される。パリソン(8)の外側に付着した温水は、第2ピンチロール(9)にて
搾り取られる。次いで、インフレーション工程において、適温まで加熱された管状のパリ
ソン(8)にエアーを注入してインフレーション延伸によりバブル(10)を成形し、延
伸フィルムが得られる。
ラップフィルムの結晶長周期は延伸倍率、ラップフィルムを構成する高分子の結晶性に
よってコントロールでき、TD方向への延伸倍率が、MD方向への延伸倍率と比較して大
きくなるほど結晶長周期は大きくなる傾向にあり、高分子の結晶性が高くなるほど結晶長
周期が大きくなる傾向にある。
本実施の形態のラップフィルムの製造方法において、未延伸シートを流れ方向と流れ方
向に垂直な方向とに延伸する工程を含むことが好ましく、この場合、TD方向の延伸倍率
は5.8倍以上、かつMD方向の延伸倍率は4.0倍以下が好ましく、成膜性の観点から
、MD方向の延伸倍率が3.4倍より大きく、3.8倍以下がより好ましい。TD方向の
延伸倍率の上限は特に限定されないが、例えば、8.5倍以下である。
延伸倍率の制御方法としては、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。
例えば、再加熱用の温水温度を変更することで延伸温度を制御する方法等が挙げられる。
延伸倍率を下げるためには、延伸温度が低いほど、延伸倍率が低い状態でインフレーショ
ンバブルが安定するため好ましい。その際、延伸温度はインフレーションバブルの安定性
の観点から、延伸室温よりも高いことが好ましい。延伸温度はより好ましくは34℃以下
であり、更により好ましくは25℃~34℃である。また、延伸温度はMD方向、及び、
TD方向へ延伸が完了した点と、巻き取りが開始する点との、MD方向における距離の中
間の点における温度を測定する。
その後、延伸フィルムは、第3ピンチロール(11)で折り畳まれ、ダブルプライフィ
ルム(12)となる。ダブルプライフィルム(12)は、巻取りロール(13)にて巻き
取られる。さらに、このフィルムはスリットされて、1枚のフィルムになるように剥がさ
れる(シングル剥ぎ)。最終的にこのフィルムは紙管等の巻芯に巻き取られ、紙管巻きの
ラップフィルム巻回体が得られる。
結晶長周期は延伸倍率だけでなく、熱履歴にも影響される。ラップフィルムが熱履歴を
受けると結晶長周期は低下し、引裂強度が低下する傾向にある。そのため、ラップフィル
ムが過度の熱履歴を受けないようにすることが好ましい。例えば、エージング処理を行う
場合だけでなく、夏場にラップフィルムを搬送する場合や、家庭での使用時にラップフィ
ルムをコンロ等の熱源近傍に置く場合等のような種々の環境下においてもフィルムが高い
熱履歴を受けないようにすることが好ましく、これにより結晶長周期が低くなりすぎるこ
とを防ぎ、フィルムが裂けやすくなることを防止できる。
上記した説明は、本実施の形態のラップフィルムの製造方法の一例であり、上記した以
外の各種装置構成や条件等によって行ってもよく、例えば、公知の他の方法を採用しても
よい。
[巻回体]
本実施の形態のラップフィルムは、種々の形態で使用することができ、例えば、ロール
状のポリ塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムとすることができる。ロール状のラップフ
ィルムとした場合、巻芯があってもよいし、巻芯がなくてもよい。
巻芯に巻きつける形態とする場合、例えば、円筒状の巻芯と、前記巻芯に巻きとられた
本実施の形態のポリ塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムと、を備えるラップフィルム巻
回体とすることができる。巻回体とは、ラップフィルムを巻芯等に巻取るなどして巻物の
形状であるものをいう。
ロール状のラップフィルム等の使用時に発生する巻戻りトラブルは、本実施の形態のラ
ップフィルムでは効果的に抑制できる。巻芯の材質や大きさ等は特に限定されず、紙管等
の公知の巻芯を用いることができる。さらに、ラップフィルムがロール状であれば巻芯は
あってもなくてもよい。本実施の形態のラップフィルム巻回体は、ラップフィルムを切断
する切断刃を有する化粧箱に格納して使用することができる。
[ラップフィルムの厚み]
本実施の形態のラップフィルムの厚みは、特に限定されないが、使用感及び光学特性の
観点から、5~30μmが好ましく、5~15μmがより好ましい。
[密着性の評価]
次に、本実施の形態のラップフィルムの好ましい密着性の評価は後述する方法で測定し
た表現される密着仕事量X(mJ/25cm2)が1≦X≦2.5の範囲である。1≦X
であると、ラップフィルムは充分な密着性を発現する傾向にある。また、X≦2.5であ
ると、ラップフィルムの剥離が容易となりいわゆる過剰密着を抑制でき、食品包装用の巻
回ラップの場合は引き出しが容易となる傾向にある。実用の使用感からはさらに好ましく
は1.5≦X≦2.4であり、より好ましくは1.8≦X≦2.3である。
なお、本実施の形態において、密着仕事量は後述の実施例に記載の方法で測定すること
ができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。また、AFMによる
ラップ表面網目構造の観察、ラップフィルムの結晶長周期、引裂強度、縦裂けトラブル率
、密着性、引張強度・引張伸度、引張弾性率、ハリ・コシ感、透明性、及びリワインド時
の裂け発生率の評価には以下の測定方法を使用した。
(1)AFM測定
フィルムをSiウエハに貼付け固定し、表面をブルカー社製Dimension Ic
onにてTappingモードで位相像を観察した。測定にはSi単結晶のカンチレバー
(ばね定数 カタログ値 40N/m)を用い、Scan rateが0.5-2Hz、
Scansizeが1μm×1μmで、サンプリング点数512×256若しくは512
×512の条件で実施した。フィルムによってカンチレバーの触圧をコントロールしたが
、target amplitudeが400mVの場合はSet Pointが240
-320mV、target amplitudeが800mV の場合はSet Po
intが450-500mVの範囲であった。フィブリルの幅(フィブリル径)計測の際
は各位相像について1画像を4分割し、各領域毎に典型的と思われるフィブリルを5箇所
選択し、特にフィブリル径が大きかったもの計5箇所の平均値をフィブリルの平均幅とし
て採用した。
(2)結晶長周期測定
結晶長周期は、以下の装置、条件で小角X線散乱(SAXS)測定をして求めた。
装置 (株)リガク製 NANOPIX
X線入射方向 フィルム法線方向
X線波長 0.154nm
光学系 ポイントコリメーション
(1st:0.55mmΦ、2nd:Open、guard:0.35
mmΦ)
検出器 HyPix-6000(2次元検出器)
カメラ長 SAXS:1113mm
露光時間 比較例5~8、10、12 :10分/1試料
実施例1~9、比較例1~4、9、11:1時間/1試料
HyPix-6000から得られたX線散乱パターンに対して検出器のバックグラウンド
補正、空セル散乱補正を行った。その後、円環平均を行い、SAXSプロフィールI(q
)を得た。さらに、SAXSプロフィールI(q)に対して、q2をかけるローレンツ補
正を行った。ローレンツ補正済みのSAXSプロフィールの結晶長周期由来のピークの散
乱ベクトルの大きさを(式1)からブラッグ角θを算出し、これをブラッグの式(式2)
に代入し、結晶長周期dを算出した。
q=4π sinθ/λ 式(1)
θ:ブラッグ角
q:散乱ベクトルの大きさ
λ:X線波長
2d sinθ=λ 式(2)
d:結晶長周期
θ:ブラッグ角
λ:X線波長
(3)引裂強度
ASTM-D-1992に準拠して測定した。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で
行った。軽荷重引裂試験機(東洋精機製)を用いて、MD方向とTD方向の引裂強度を測
定した(単位:cN)。
(4)縦裂けトラブル率
市販のラップフィルムの化粧箱(旭化成ホームプロダクツ社製、商品名サランラップ(
登録商標)の化粧箱、30cm×20m)を使用し、カットテストを行った。テストは2
3℃、50%RHの雰囲気中で行った。化粧箱の開度を30°に固定してフィルムのカッ
トを行い、カット後のフィルムを引き出す際にフィルムの縦裂けが発生する確率(%)を
算出した。N数は500回で行った(単位:%)。
(5)密着性
ラップフィルムを家庭で使用することを想定し、ラップフィルム同士の密着性を評価し
た。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で行った。まず底面積25cm2、高さ55m
m、重さ400gのアルミ製の治具を2個用意し、双方の治具の底面に底面積と同面積の
濾紙を貼り付けた。双方の治具の濾紙を貼り付けた底面に皺が入らないようにラップフィ
ルムを被せて輪ゴムで抑えて固定した。ラップフィルムを被せた側の底面が重なり合うよ
うに2個の治具を合わせて、荷重500gで1分間圧着した。次いで、引張圧縮試験機(
島津製作所製)にて5mm/分の速度で双方のラップフィルム面を相互に面に垂直に引き
剥したときに必要な仕事量を測定した(単位:mJ/25cm2)。
(6)引張強度・引張伸度
ASTM-D-882に準拠して測定した。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で行
った。引張圧縮試験機(島津製作所製)にて300mm/分の速度で、幅1cm、チャッ
ク間距離10cmにセットしたラップフィルムを上下に引っ張り、破断した際の強度(単
位:MPa)、及び、伸度(単位:%)を測定した。
(7)引張弾性率
ASTM-D-882に準拠して測定した。フィルムのMD方向、及び、TD方向に平
行な方向へ、長さ12cm、幅1cmでフィルムを切り出して測定試料とした。測定は2
3℃、50%RHの雰囲気中で行った。引張圧縮試験機(島津製作所製)にて、チャック
間距離10cmにセットしたラップフィルムを上下に5mm/分の速度で、引っ張り、2
%変位した点(ストローク2mm)での強度を50倍して、100%変位へ換算する事で
測定した(単位:MPa)。
(8)ハリ・コシ感の評価
熟練したパネリスト20人を用意して、開口部の直径15cmのガラス容器に長さ、幅
共30cmのラップフィルムを使用し、該容器を覆う際の使用感を加味し下記要領にて評
価を行った。
評価記号内容
A : ハリ・コシ感が極めて優れ、取り扱いが極めて容易である。
B : ハリ・コシ感が優れ、取り扱い上問題を感じない。
C : ハリ・コシ感が劣るが、取り扱い上問題を感じない。
D : ハリ・コシ感が劣り使い難い。
(9)ヘイズ
JIS-K-7136に準拠して測定した。測定は23℃、50%RHの雰囲気中で行
った。濁度計(日本電色社製)を用いて、ヘイズを測定した(単位:%)。
(10)リワインド時の裂け発生率の評価
ダブルプライフィルムをスリットして、1枚のフィルムになるように剥がした後、市販
のラップフィルムの紙管(旭化成ホームプロダクツ社製、商品名サランラップ(登録商標
)の紙管、30cm×20m)を使用し、フィルムを紙管に巻き取った。巻き取りの際の
フィルム搬送速度は300m/分で行い、巻長は20mで行った。巻き取り作業中に、フ
ィルムが裂けてフィルムが搬送出来なくなる確率(%)を算出した。N数は3000回で
行った(単位:%)。下記要領にて評価を行った。
評価記号内容
A : リワインド時の裂け発生率 0.03%以下 (裂け発生本数 1本以下 /
3000本)。
B : リワインド時の裂け発生率 0.03%より高く0.07%以下 (裂け発生本
数 1本より多く2本以下 / 3000本)。
C : リワインド時の裂け発生率 0.07%より高く0.10%以下 (裂け発生本
数 2本より多く3本以下 / 3000本)。
D : リワインド時の裂け発生率 0.10%より高い (裂け発生本数 3本より多
い / 3000本)。
参考例1
重量平均分子量が9万である塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。重量平均分子量は、移動相としてテトラヒドロフランを用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定し、分子量既知のポリスチレンで検量し換算した値である。このとき、MD方向の延伸倍率を3.8倍とし、TD方向の延伸倍率を5.8倍にした。また、延伸温度は26℃とした。この筒状フィルムを折り畳み、巻き取った後、300mm幅にスリットし、1枚のフィルムになるように剥がしながら、外径36.6mm、長さ305mmの紙管に20m巻取り、厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムのAFM測定、SAXS測定、引裂強度、引張伸度、引張弾性率、縦裂けトラブル率、密着性、透明性、リワインド時の裂け発生率について評価した結果を表1に示す。
参考例2
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.6倍、TD方向の延伸倍率を6.0倍にした。また、延伸温度は25℃とした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例3]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.5倍、TD方向の延伸倍率を6.1倍にした。また、延伸温度は25℃とした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例4]
主体となる結晶性高分子(ポリ乳酸 85重量部)に液状成分(グリセリンジアセテートモノラウレート 15重量部)を220℃の温度で混合溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を8.5倍にした。また、延伸温度は34℃とした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例5]
主体となる結晶性高分子(ナイロン66 80重量部)に液状成分(グリセリントリアセテート 15重量部)やその他添加剤(エポキシ化亜麻仁油 3重量部、ミネラルオイル 2重量部)を280℃の温度で混合溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.7倍、TD方向の延伸倍率を8.4倍にした。また、延伸温度は33℃とした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例6]
主体となる結晶性高分子(ポリプロピレン80重量部)に液状成分(ミネラルオイル10重量部)やその他添加剤(マルカレッツ(登録商標)○R5重量部、タフテック(登録商標)○R5重量部)を200℃の温度で混合溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を7.9倍にした。また、延伸温度は32℃とした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
参考例7
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を6.4倍にした。また、延伸温度は27℃とした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
参考例8
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を6.7倍にした。また、延伸温度は28℃とした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例9]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。
MD方向の延伸倍率を3.8倍、TD方向の延伸倍率を6.8倍にした。また、延伸温度は29℃とした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[比較例1]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=91/9(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。MD方向の延伸倍率を3.7倍、TD方向の延伸倍率を4.3倍にした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例2]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。MD方向の延伸倍率を5.0倍、TD方向の延伸倍率を6.0倍にした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例3]
ポリエチレンを170℃の温度で溶融させ、溶融押出機にて溶融押出し、得られたパリソンを、インフレーション延伸して筒状フィルムとした。MD方向の延伸倍率を5.0倍、TD方向の延伸倍率を5.0倍にした。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例4]
主体となる結晶性高分子(ポリプロピレン80重量部)に液状成分(ミネラルオイル10重量部)やその他添加剤(マルカレッツ(登録商標)○R5重量部、タフテック(登録商標)○R5重量部)を200℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を140℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで2.0×2.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例5]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を140℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで1.0×8.6倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例6]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を38℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで4.3×1.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例7]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を39℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで5.3×1.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例8]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を40℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで6.3×1.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例9]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を42℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで8.0×1.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例10]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を49℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで3.5×10.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例11]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を49℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで5.0×7.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例12]
塩化ビニリデン(VDC)/塩化ビニル(VC)=88/12(質量比)のポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を170℃の温度で混合溶融させ、スリット幅が20mm×0.5mmTダイ装着した押出機より押出し、水で急冷し、フィルム上シートを形成させた。
ついでこの原反を53℃にセットした加熱ゾーンを通しながら、ストレッチャーで5.0×10.0倍に逐次2軸延伸を施し巻き取った。それ以外は参考例1に準じた操作で厚み約10μmの紙管巻きラップフィルムを製造した。
得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
Figure 0007170786000001
Figure 0007170786000002
図2に参考例1で得られたフィルム表面のAFMの位相像を示すが、均一な網目構造が観察された。実施例3,4,5,6,9、参考例1,2,7,8、比較例4,9,10,11,12でも網目構造は観察された。実施例では、引張強度、引張伸度及び引張弾性率が特定の範囲であるので表1の評価に示すとおり所望の効果が得られた。しかしながら、比較例1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11及び12では引張強度、引張伸度及び引張弾性率が特定の範囲ではないので、表2の評価に示すように所望の効果が得られなかった。比較例1のフィルム表面のAFMの位相像を図3に示す。
本発明に係るラップフィルムは、使用時の密着性の良好な、ハリ・コシ感、透明性及び
縦裂け防止効果を有し、リワインド時の裂け発生率が低い、ラップフィルムであるため、
食品包装用をはじめとする種々の包装用ラップフィルムとして好適に用いることができる
1 押出機
2 円形ダイ
3 ダイ口
4 管状の塩化ビニリデン系樹脂組成物(ソック)
5 ソック液
6 冷水槽
7 第1ピンチロール
8 パリソン
9 第2ピンチロール
10 バブル
11 第3ピンチロール
12 ダブルプライフィルム
13 巻取りロール
14 孔
15 フィブリル

Claims (10)

  1. 結晶長周期が12.5nm以下であり、密着仕事量X(mJ/25cm2)が1.8≦X≦2.3である、ラップフィルムの製造方法であって、
    未延伸シートを流れ方向と流れ方向に垂直な方向とに延伸する工程を含み、流れ方向の延伸倍率が3.4倍より大きく4.0以下であり、かつ、流れ方向に垂直な方向の延伸倍率が5.8以上8.5倍以下であり、
    流れ方向の延伸倍率/流れ方向に垂直な方向の延伸倍率が0.4~0.6であり、
    前記ラップフィルムが、ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を含む、ラップフィルムの製造方法。
  2. 前記ラップフィルムにおいて、流れ方向と垂直な方向(TD)の引張強度が100MPa以上、引張伸度が100%以下、引張弾性率が280MPa以上であり、
    流れ方向(MD)の引張弾性率が380MPa以上である、請求項1にラップフィルムの製造方法。
  3. 前記ラップフィルムが、少なくとも一層の表面に、原子間力顕微鏡の位相像で観察される網目構造を有し、前記網目構造の網目がフィブリルにより構成され、前記網目構造において、観察されるフィブリルの平均幅が145nm以下である、請求項1又は2に記載のラップフィルムの製造方法。
  4. 前記ラップフィルムの厚みが5~15μmである、請求項1~3のいずれか1項に記載のラップフィルムの製造方法。
  5. 前記ラップフィルムが、塩化ビニリデン単量体85~97質量%と、塩化ビニル単量体15~3質量%とからなる共重合体を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のラップフィルムの製造方法。
  6. 前記ラップフィルムにおいて、流れ方向と垂直な方向(TD)の引き裂き強度が1.9~9.7cNである、請求項1~5のいずれか1項に記載のラップフィルムの製造方法。
  7. 前記ラップフィルムにおいて、流れ方向(MD)の引き裂き強度と、流れ方向と垂直な方向(TD)の引き裂き強度との比(MD/TD)が0.9~2.0である、請求項1~6のいずれか1項に記載のラップフィルムの製造方法。
  8. 前記ラップフィルムにおいて、流れ方向(MD)の引き裂き強度が2.3~12.6cNである、請求項1~7のいずれか1項に記載のラップフィルムの製造方法。
  9. 前記ラップフィルムにおいて、流れ方向(MD)の引張強度が115.8~352.1MPaである、請求項1~8のいずれか1項に記載のラップフィルムの製造方法。
  10. 前記ラップフィルムにおいて、ヘイズが0.2~0.3%である、請求項1~9のいずれか1項に記載のラップフィルムの製造方法。
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