JP7173293B2 - クロマトグラフ質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クロマトグラフ質量分析装置に関する。
試料中の成分を同定したり定量したりするために、液体クロマトグラフが広く用いられている。液体クロマトグラフでは、試料中の成分をカラムで分離し、各成分を検出する。
カラムから溶出した試料液中の成分の測定には、紫外可視吸光度検出器(UV検出器)を備えた液体クロマトグラフが用いられることが多い。UV検出器を備えた液体クロマトグラフでは、カラムから溶出する試料液を測定セルに流入させて所定波長の紫外光を照射し、該試料液による光吸収量の時間変化を測定する。測定終了後、光吸収量の時間変化をグラフ化することによりクロマトグラムが得られる。そして、クロマトグラムのピークの位置(保持時間)に基づいて成分を同定(定性分析)し、該ピークの面積や高さに基づいて該成分を定量する。UV検出器では再現性の高い測定が可能であることから、既知成分を精度よく定量することができる。
液体クロマトグラフの検出器として質量分析計が用いられる場合もある。質量分析計を備えた液体クロマトグラフは、液体クロマトグラフ質量分析装置と呼ばれる。液体クロマトグラフ質量分析装置では、カラムから溶出する試料液に含まれる成分をイオン化し、それらイオンの強度を質量電荷比毎に測定する。液体クロマトグラフ質量分析装置では、質量分析計でスキャン測定を行うことにより、保持時間と質量電荷比の2軸に対するイオンの強度を表す三次元データが得られる。この三次元データにはマススペクトル(質量電荷比対イオン強度)の情報が含まれるため、各成分に特徴的なイオンが検出されていることに基づいて、分析対象試料に含まれる成分について精度の高い同定(定性分析)を行うことができる。
特許文献1には、UV検出器と質量分析計の両方を備えた液体クロマトグラフ質量分析装置が記載されている。この液体クロマトグラフ質量分析装置では、カラムから溶出する試料液をUV検出器に流入させ、UV検出器で成分が検出されると、該UV検出器から流出する試料液を引き続き質量分析計で測定する。質量分析計では短時間間隔で繰り返しスキャン測定を行うことにより該短時間間隔毎にマススペクトルを取得する。そして、UV検出器の測定データに基づいてクロマトグラムを作成する。また、該クロマトグラムのピーク(あるいはその近傍)の時間に取得されたマススペクトルに基づいて、予め用意された化合物データベースを参照することにより該ピークに対応する成分を同定する。UV検出器の測定データに基づいて作成されたクロマトグラムは、こうして同定された各ピークに対応する成分の名称等とともに画面に表示される。
特開2001-165922号公報
特許文献1に記載の液体クロマトグラフ質量分析装置を用いると、UV検出器の測定データに基づいて作成された再現性の高いクロマトグラムに、各ピークに対応する成分の情報が表示されるため、熟練者でなくても容易に、かつ精度よく試料中の成分を同定及び定量することができる。
しかし、試料に含まれる成分の種類によっては紫外光を吸収しない場合や、吸収が小さい場合がある。特許文献1に記載の液体クロマトグラフ質量分析装置は、UV検出器で成分が検出されることをトリガーとして質量分析を行うため、UV検出器で検出されない成分は質量分析計でも測定されず、試料にそうした成分が含まれていることを見逃してしまうという問題があった。
一方、UV検出器を用いた測定と質量分析計を用いた測定を個別に行う場合、UV検出器では検出されない成分を質量分析計により検出できるものの、使用者は質量分析計で取得された複雑なデータを確認する必要があり、特に質量分析計に不慣れな使用者にとってはデータ確認の作業に対する負荷が大きくなるという問題があった。
ここでは、UV検出器と質量分析計を備えた液体クロマトグラフ質量分析装置を一例に従来技術の課題を説明したが、他の検出器と質量分析計を備えた液体クロマトグラフ質量分析装置や、ガスクロマトグラフ質量分析装置においても上記同様の問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、使用者が質量分析計で取得される複雑なデータを詳細に確認することなく、質量分析とは異なる手法では検出されにくい成分の確認を容易に行うことができるクロマトグラフ質量分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係るクロマトグラフ質量分析装置は、
試料中の成分を時間的に分離する成分分離部と、
前記成分分離部からの流出物に含まれる成分の測定データを、質量分析とは異なる分析手法で取得する第1検出器と、
前記成分分離部からの流出物に含まれる成分に由来するイオンの質量電荷比毎の強度情報を含む質量分析データを取得する質量分析計と、
前記第1検出器の測定データに基づいて、時間に対する該測定データの強度変化を表すクロマトグラムを作成するクロマトグラム作成部と、
前記質量分析データの時間に対する強度変化に基づいてピークを検出し、該ピークを代表する時間を含む情報を抽出する情報抽出部と、
前記抽出した時間に対応する付加情報とともに前記クロマトグラムを表示するクロマトグラム表示部と
を備える。
本発明に係るクロマトグラフ質量分析装置では、第1検出器における測定値に関わらず成分分離部からの流出物に含まれる成分の質量分析データを取得し、該質量分析データにおいて検出されたピークを代表する時間を含む情報を抽出する。そして、該抽出した時間に対応する付加情報とともに第1検出器の測定データに基づき作成されたクロマトグラムを表示する。そのため、第1検出器で検出されない成分や第1検出器による測定値が小さい成分であっても、当該成分が質量分析計で検出されていることを、質量分析データを確認することなく該第1検出器のクロマトグラム上で簡便に確認することができる。
本発明に係るクロマトグラフ質量分析装置の一実施例の要部構成図。 本実施例の液体クロマトグラフ質量分析装置を用いた第1分析例に関するフローチャート。 第1分析例における分析結果の表示例。 第1分析例における分析結果の別の表示例。 第1分析例における分析結果のさらに別の表示例。 第1分析例の変形例におけるTICのピークの検出について説明する図。 第1分析例の変形例における、TICのピーク前方、ピークトップ、及びピーク後方におけるマススペクトル。 第1分析例の変形例における分析結果の表示例。 本実施例の液体クロマトグラフ質量分析装置を用いた第2分析例に関するフローチャート。 第2分析例における分析結果の表示例。 第1分析例又は第2分析例における分析結果の表示の変形例。 第1分析例又は第2分析例における分析結果の表示の別の変形例。 第1分析例又は第2分析例における分析結果の表示のさらに別の変形例。 第1分析例又は第2分析例における分析結果の表示のさらに別の変形例。
本発明に係るクロマトグラフ質量分析装置の一実施例について、以下、図面を参照して説明する。本実施例のクロマトグラフ質量分析装置は、UV検出器を備えた液体クロマトグラフに質量分析計を組み合わせた液体クロマトグラフ質量分析装置であり、後述する第1分析例、第1分析例の変形例、及び第2分析例の全てを実施可能な構成を有している。
[液体クロマトグラフ質量分析装置の構成]
図1に、本実施例の液体クロマトグラフ質量分析装置の要部構成を示す。本実施例の液体クロマトグラフ質量分析装置は、大別して、液体クロマトグラフ1、質量分析計2、及びそれらの動作を制御する制御部4から構成されている。液体クロマトグラフ1は、移動相が貯留された移動相容器10と、移動相を吸引して一定流量(あるいは流速)で送給するポンプ11と、移動相中に所定量の試料液を注入するインジェクタ12と、試料液に含まれる成分を時間的に分離するカラム13と、UV検出器15とを備えている。UV検出器15は、カラム13から溶出する試料液が導入されるフローセル151、該フローセル151内を流通する試料液に所定波長の紫外光を照射するUVランプ152、及びフローセル151を透過した紫外光の強度を測定するUV検出素子153を備えている。また、液体クロマトグラフ1には、インジェクタ12に複数の液体試料を1つずつ導入するオートサンプラ14が接続されている。フローセル151から流出した試料液は、配管16を通って質量分析計2のエレクトロスプレイイオン化用プローブ201に導入される。
質量分析計2は、略大気圧であるイオン化室20と真空ポンプ(図示なし)により真空排気された高真空の分析室23との間に、段階的に真空度が高められた第1中間真空室21と第2中間真空室22とを備えた多段差動排気系の構成を有している。イオン化室20には、液体クロマトグラフ1から供給される試料液に電荷を付与しながら噴霧するエレクトロスプレイイオン化用プローブ(ESIプローブ)201が設置されている。イオン化室20と第1中間真空室21との間は細径の加熱キャピラリ202を介して連通している。第1中間真空室21と第2中間真空室22との間は頂部に小孔を有するスキマー212で隔てられ、第1中間真空室21と第2中間真空室22にはそれぞれ、イオンを収束させつつ後段へ輸送するためのイオンガイド211、221が設置されている。分析室23には、四重極マスフィルタ231とイオン検出器232が設置されている。
質量分析計2では、選択イオンモニタリング(SIM)測定及びMSスキャン測定を行うことができる。SIM測定では四重極マスフィルタ231を通過させるイオンの質量電荷比を固定して、該質量電荷比のイオンのみを検出する。MSスキャン測定では四重極マスフィルタ231を通過させるイオンの質量電荷比を所定の質量電荷比範囲で走査しつつ、該所定の質量電荷比範囲のイオンを質量電荷比毎に検出する。
制御部4は、化合物データベース411、除外イオン記憶部412、及び遅れ時間記憶部413を含む記憶部41のほか、機能ブロックとして、測定条件設定部42、測定実行ファイル作成部43、測定実行部44、クロマトグラム作成部45、情報抽出部46、成分同定部47、及びクロマトグラム表示部48を備えている。測定条件設定部42は、さらに、機能ブロックとして、MSスキャン条件入力受付部421及びSIM条件入力受付部422を備えている。情報抽出部46は、さらに、機能ブロックとして溶出時間抽出部461、質量電荷比抽出部462、及び共溶出情報抽出部463を備えている。制御部4の実体はパーソナルコンピュータであり、該コンピュータに予めインストールされた所定の分析用プログラムを実行すると、パーソナルコンピュータのプロセッサにより上記各部の機能が実行される。また、制御部4には、入力部6と表示部7が接続されている。
化合物データベース411は、複数の化合物のそれぞれについて、化合物の名称、化合物の分子量、化学式、構造式等の構造情報、当該化合物の標準試料をMSスキャン測定することにより得られたマススペクトルのデータ、各化合物から生成される代表的なイオンの質量電荷比の値等を収録したものである。化合物の代表的なイオンには、例えば液体クロマトグラフ質量分析装置での正イオン測定の場合、当該化合物の分子にプロトン(H+)が付加したプロトン化分子の質量電荷比、ナトリウム(Na+)、カリウム(K+)、アンモニウム(NH +)等が付加したアダクトイオン、当該化合物の構造を特徴づけるフラグメントイオンなどが含まれうる。
除外イオン記憶部412には、液体クロマトグラフ1で使用される移動相等の、試料以外のものから生成され得るイオンの質量電荷比の情報が、当該イオンを生成する移動相等の名称とともに保存されている。遅れ時間記憶部413には、試料液に含まれる成分がUV検出器15で測定される時間と、該試料液に含まれる成分から生成されるイオンが質量分析計2で検出される時間の差(遅れ時間)と、移動相の流量(あるいは流速)の関係が保存されている。遅れ時間の情報は、例えば、UV検出器15と質量分析計2の両方で検出可能な成分を予備実験により測定した結果に基づいて作成される。
[第1分析例]
次に、図2のフローチャートを参照し、本実施例のクロマトグラフ質量分析装置を用いた第1分析例の手順を説明する。第1分析例では、質量分析計2によりMSスキャン測定を行い、液体試料に含まれる成分を分析する。
使用者が所定の操作により液体試料の分析開始を指示すると、測定条件設定部42は、使用者にMSスキャン測定とSIM測定のいずれを実行するかを選択させる画面を表示部7に表示する。上述のとおり、第1分析例ではMSスキャン測定を行う。
使用者が、MSスキャン測定を選択すると(ステップ1)、MSスキャン条件入力受付部421は、MSスキャン測定において質量走査する質量電荷比の範囲を入力させる画面を表示部7に表示する。この質量電荷比(m/z)の範囲は、例えば100~2000であり、分析対象成分から生成されるイオンの質量電荷比に応じて適宜に設定される。
使用者が質量電荷比の範囲を入力すると(ステップ2)、MSスキャン条件入力受付部421は、続いて使用者に除外イオンの設定の要否を問い合わせる画面を表示部7に表示する。使用者が除外イオンの設定を選択すると、除外イオン記憶部412に収録されている移動相や化合物の名称とそれらから生成されるイオンの質量電荷比を表示部7に表示する。使用者が移動相や化合物の名称を選択すると、選択された移動相あるいは化合物に対応付けられた質量電荷比が除外イオンの質量電荷比として設定される(ステップ3)。ここでは使用者が自ら移動相の種類や化合物を選択して除外イオンを設定する場合を説明したが、液体クロマトグラフ1で使用される移動相の種類に応じて、該移動相から生成されるイオンを自動的に除外イオンとして設定するように構成することもできる。
除外イオンの設定を終了する(あるいは使用者により除外イオンの設定が不要と選択される)と、測定実行ファイル作成部43は、使用者により入力された質量電荷比の範囲で質量走査を実行するコマンドを記載し、除外イオンを設定した(除外イオンが設定された場合)測定実行ファイルを作成する(ステップ4)。
測定実行ファイル作成部43により測定実行ファイルが作成されると、測定実行部44は、表示部7に測定実行ボタンを表示する等により使用者に測定開始を指示させる。使用者が測定開始を指示すると、測定実行部44は測定実行ファイルの記載に従って液体クロマトグラフ1と質量分析計2の各部の動作を制御し、以下のようにして試料のMSスキャン測定を実行する。また、使用者による測定開始の指示に応じて液体クロマトグラフ1と質量分析計2における計時を開始し、測定データの取得を開始する。あるいは、オートサンプラ14からインジェクタ12に試料が導入されるのと同時に液体クロマトグラフ1と質量分析計2における計時と測定データの取得を開始するようにしてもよい。
測定開始後、オートサンプラ14からインジェクタ12に試料が導入される(ステップ5)。インジェクタ12に導入された試料は、移動相の流れに乗ってカラム13に導入され、試料中の各成分が分離される。カラム13から溶出する試料液は順次、UV検出器15のフローセル151に導入される。測定開始から測定終了までの間、UVランプ152から所定波長の紫外光がフローセル151に照射されており、該フローセル151を透過した紫外光の強度が、所定の時間間隔でUV検出素子153により測定される(ステップ6)。UV検出素子153で測定された強度の測定値は順次、記憶部41に保存される。上記所定の波長は、例えば254nmである。この波長は分析対象成分の吸光特性に応じて適宜に設定される。
フローセル151を通過した試料液は、続いてESIプローブ201に導入されてイオン化される。試料液由来の各イオンは、質量分析計2において測定実行ファイルに記載された質量電荷比範囲でMSスキャン測定される(ステップ7)。MSスキャン測定は、測定開始から測定終了までの間、所定の時間間隔で繰り返し行われる。各回のMSスキャン測定で取得されたマススペクトルのデータは順次、記憶部41に保存される。
測定終了後、クロマトグラム作成部45は、記憶部41に保存されたUV検出器15の測定データを読み出す。そして、UV検出器15で検出された紫外光の強度から吸光度を算出し、吸光度を縦軸、時間を横軸とするクロマトグラムを作成する(ステップ8)。以下、UV検出器15により取得された測定データから作成されるクロマトグラムをUVクロマトグラムと呼ぶ。
次に、溶出時間抽出部461は、MSスキャン測定により繰り返し取得されて記憶部41に保存された質量分析データから、1回の質量走査を行う間に検出されたイオンの強度を合計してトータルイオンクロマトグラム(TIC)データを作成する。なお、使用者により除外イオンが設定されている場合には、除外イオンとして設定された質量電荷比のイオンの強度を除いてTICデータを作成する。これにより、移動相等の、試料以外のものに由来するイオンの影響を排除したTICデータが得られる。TICデータが得られると、溶出時間抽出部461は、さらに、所定のピーク検出アルゴリズムによりTICデータからピークを検出する。そして、ピークが検出された位置(時間)の情報を抽出し、そこから遅れ時間を差し引いた時間を、記憶部41に保存する(ステップ9)。
ここで、所定のピーク検出アルゴリズムには公知の方法を適用可能であり、例えば、TICデータ内の連続する複数の時点におけるイオンの検出強度から所定時間範囲におけるクロマトグラムの傾き(Slope)を全ての測定時間範囲に亘って順次算出し、各時点におけるクロマトグラムの傾き(Slope)に基づいてピーク開始点、ピークトップ、ピーク終了点を検出する方法を適用することができる。この場合、傾き(Slope)が所定値以上に移行した時点、ゼロ付近となった時点、及び所定値以下に移行した時点を、それぞれピーク開始点、ピークトップ、及びピーク終了点として検出する。溶出時間抽出部461が抽出するピークが検出された位置(時間)の情報は、検出されたピークトップ時点の周辺にあって、試料中の成分の溶出を示す代表的な時間に関する情報であればよく、典型的にはピークトップ時点に対応する時間、あるいは検出したピークの重心位置に対応する時間の情報である。ピークの重心位置に対応する時間は、例えば検出したピーク開始点とピーク終了点の間の強度情報に基づいてピークの重心位置を計算することにより求めることができる。
また、本分析例では質量走査を行った質量電荷比の全範囲(100~2000)のイオンの検出強度を合計してTICデータを作成するが、質量走査を行った質量電荷比範囲のうちの、予め決められた一部の質量電荷比範囲(例えば300~2000)のイオンの強度のみを合計してTICデータを作成してもよい。その場合は、TICデータの対象とする質量電荷比の範囲を予め使用者に入力させ、測定実行ファイルに含めておく。
本実施例の液体クロマトグラフ質量分析装置では、UV検出器15と質量分析計2が流路配管16で直列に接続されている。試料液に含まれる成分は、UV検出器15で検出された後に、一定の時間(フローセル151で検出された試料液中の成分が質量分析装置2のイオン検出器232で検出されるまでに要する時間)だけ遅れて質量分析計2で検出される。本実施例の液体クロマトグラフ質量分析装置では、液体クロマトグラフ1と質量分析計2における計時と測定データの取得を同時に開始しているため、溶出時間抽出部461によってTICデータから検出されるピークの位置(時間)は、UV検出器15で検出された時間(UVクロマトグラムにおいてピークが現れる時間)から遅れ時間だけずれることになる。そこで、溶出時間抽出部461は、遅れ時間記憶部413に保存されている遅れ時間の中から測定条件(移動相の流速等)に合致した遅れ時間を読み出し、TICデータのピークの時間から遅れ時間を差し引く。
溶出時間抽出部461によりピークの位置(時間)の情報が抽出されると、質量電荷比抽出部462は、各ピークの位置で取得された質量分析データからマススペクトルデータを作成し、当該マススペクトルの中から所定の条件を満たす質量電荷比を抽出して(ステップ10)、記憶部41に保存する。ここで所定の条件を満たす質量電荷比とは、典型的にはマススペクトルの中で最も検出強度が高いピーク(ベースピーク)に対応するイオンの質量電荷比、あるいはマススペクトルの中で予め決められた閾値を超える検出強度のピークに対応する1または複数のイオンの質量電荷比である。または、化合物データベース411に登録されている化合物の代表的な質量電荷比と一致する質量電荷比を、所定の条件を満たす質量電荷比としてもよい。
続いて、成分同定部47が、TICデータから抽出された各ピークに対応するマススペクトルデータを記憶部41から読み出し、これを化合物データベース411に収録されているマススペクトルのデータと照合して成分を同定する(ステップ11)。マススペクトルデータの照合は、例えばマスピークの位置(質量電荷比)と各ピークの強度比などに基づき行われ、その一致度が予め決められた値以上である場合に成分が同定(予め決められたもの以上の確度で同定)される。なお、同じ質量電荷比の位置にピークを持つ(実質的に同一である)複数のマススペクトルデータが時間的に連続して取得されている場合には、ベースピークの強度が最も大きいものを、それら複数のマススペクトルデータを代表するマススペクトルデータとして使用し、成分を同定する。成分同定部47によって同定された成分の情報は記憶部41に保存される。
情報抽出部46及び成分同定部47による上記の処理によってTICデータにおけるピークの位置(時間)、各ピークを代表する質量電荷比の値、及び各ピークに対応するマススペクトルから同定された成分の情報が得られると、クロマトグラム表示部48はUVクロマトグラムにこれらの情報を付加して表示部7に表示する(ステップ12)。これらの情報は、本発明における付加情報に相当する。
図3~5は、クロマトグラム表示部48による表示の例である。図3は、本発明に係るクロマトグラム質量分析装置の最小限の構成(質量電荷比抽出部462や成分同定部47を含まない構成)で表示可能な例であり、UVクロマトグラムに、TICデータにおけるピークの位置を示すマーカ(矢印)を付加情報として付加して表示したものである。図4は、図3の例に加えて、TICの各ピークの位置で取得されたマススペクトルを代表する質量電荷比の値を付加情報として付加して表示したものである。図5は、図4の例に加えて、さらに、TICの各ピークの位置で取得されたマススペクトルデータから同定された成分の名称を付加情報として付加して表示したものである。
なお、試料液をESIプローブでイオン化した場合に生成される正イオンは主にプロトン化分子等の分子量関連イオンであり、それらをMSスキャン測定して得られるマススペクトルには、分子量関連イオン以外のピークがほとんど現れない場合がある。そのため、マススペクトルから全ての成分を同定することが難しい場合がある。そうした場合には、予め決められたもの以上の確度で同定された成分についてのみ、その名称とベースピークの質量電荷比が表示される(図5の例では同定されなかった成分のピークに「*」と表示)。一方、ガスクロマトグラフ質量分析装置で用いられる電子イオン化法などの、イオン化時にフラグメントイオンが生成されるイオン化法を用いると、MSスキャン測定によって複数の質量電荷比のイオンが検出される。こうした場合には成分の同定が比較的容易であり、クロマトグラム上にベースピークの質量電荷比と各成分の名称の両方を表示することが可能である。
図3~5の表示例では、4つのピーク(以下、保持時間が短い側のピークから順にピーク1、ピーク2、ピーク3、及びピーク4と呼ぶ。)を有するUVクロマトグラムに、5つの位置(T1、T2、T3、T4、及びT5)でTICデータのピークが検出されたことを表す付加情報(矢印)が付加されている。化合物F(図5参照)については、UVクロマトグラムのピークが存在しない位置に付加情報が付加されている。これは、化合物Fが、上記所定波長の紫外光を吸収せず、質量分析計2においてのみ検出されたためである。このように、所定波長の紫外光をまったく吸収しない成分(この例では化合物F)が含まれている場合、UVクロマトグラムには該成分に対応するピークそのものが現れない。そのため、特許文献1に記載のような従来のクロマトグラフ質量分析装置では、こうした成分が試料に含まれていることを見逃してしまうという問題があった。
これに対し、本分析例では、UV検出器15により得られた測定データに基づくUVクロマトグラムが付加情報とともに表示される。そのため、所定波長の紫外光をまったく吸収せずUV検出器15では検出できない化合物であっても、当該成分が質量分析計で検出されていることを、質量分析データを確認することなくUVクロマトグラム上で簡便に確認することができる。
[第1分析例の変形例]
上記のようにTICのクロマトグラムに基づいて試料由来の成分の溶出時間を検出し、その検出時間を示す付加情報をUVクロマトグラム上に付与することで、UV検出器15では検出されない成分をUVクロマトグラム上で確認することができる。
しかし、質量電荷比によるイオンの分離の情報を扱わないTICでは、非常に近い時間に溶出する成分のピークを十分に分離できない場合があるため、共溶出の有無を把握することが難しい。例えば図3~5の場合、ピーク2の後方にもう一つのピークが重なっており共溶出しているように見えるが、上記第1分析例ではこのような共溶出の情報をUVクロマトグラム上で把握することが難しい場合がある。本変形例はそのような場合に好適に用いられるものであり、さらに共溶出情報抽出部463を用いて共溶出の有無を把握する。以下、共溶出情報抽出部463を用いた処理を説明する。
共溶出情報抽出部463は、まず、TICデータのクロマトグラムのピークを検出し、図6に示すように、ピークの開始点、ピークトップ、及びピーク終了点を決定する。これらの決定には、第1分析例において説明した方法を用いればよい。
次に、検出されたピーク範囲(ピーク開始点~終了点の時間範囲)内の、ピーク前方部分(ピーク開始点~ピークトップの間)、ピークトップ、及びピーク後方部分(ピークトップ~ピーク終了点の間)におけるマススペクトルを作成する(図7)。ここでは、ピーク開始点~ピークトップの中間の時点で取得されたマススペクトルデータからピーク前方部分のマススペクトルを作成し、ピークトップ~ピーク終了点の中間の時点で取得されたマススペクトルデータからピーク後方部分のマススペクトルを作成する。
さらに、上記3種類のマススペクトルのそれぞれのマスピークを検出する。これは、例えば予め決められた強度以上のマスピークを抽出することにより行う。そして、各マスピークの質量電荷比(図7のm/z値:a~d)および強度情報(図7に示すマススペクトルのマスピークの上部に記載された値)を取得する。図7では分かりやすくするためにマスピークを棒状で図示しているが、実際のマスピークには幅がある。従って、マスピークの強度情報には、マスピークのピークトップの強度値、あるいはマスピークの面積値を用いることができる。
続いて、各マスピーク間の強度比を算出し、ピーク前方部分、ピークトップ、及びピーク後方部分のマススペクトルにおけるマスピークの強度比が一定となる質量電荷比(m/z)の組を抽出し、それらを同一化合物由来のイオンのマスピークとして同定する。例えば、図7の例では、m/zがa, c, dである3つのマスピークの強度比が、ピーク前方部分、ピークトップ、及びピーク後方部分のマススペクトルのいずれにおいてもa:c:d = 2:1:4と一定となっており、同一化合物由来のマスピークであると判断できる。
一方、m/z=bのマスピークについては、ピーク前方部分、ピークトップ、及びピーク後方部分のマススペクトルにおける強度比が共通する他のマスピークが見当たらない。このような場合、m/z=bのマスピークは、先ほどのマスピークの組a, c, dに対応する成分とは別の成分由来のイオンのマスピークであると判断する。
このように、共溶出情報抽出部463を用いることにより、TICデータから検出したピークの時間範囲に、m/z=a, c, dのイオンに対応する成分と、m/z=bのイオンに対応する成分の2つの異なる成分が共溶出しているという共溶出情報が得られる。
この共溶出情報に基づき、溶出時間抽出部461は、同一成分由来と同定されたm/z=a, c, dのイオンのマスピークの強度が最大であるマススペクトルデータが取得された時間を抽出する。そして、その時間から上述の遅れ時間を差し引いて、m/z=a, c, dに対応する成分(成分C)の溶出時間として抽出する。また、それとは別の成分由来と同定されたm/z=bのマスピークの強度が最大であるマススペクトルデータが取得された時間を抽出し、遅れ時間を差し引いて、m/z=bに対応する成分(成分B)の溶出時間として抽出する。
また、質量電荷比抽出部462は、同一成分由来と同定されたm/z=a, c, dのうち、マスピークの強度が最大である質量電荷比m/z=dを、m/z=a, c, dに対応する成分を代表する質量電荷比として抽出し、それとは別の成分由来と同定されたm/z=bを、m/z=bに対応する成分の代表的な質量電荷比として抽出する。
次に、成分同定部47は、互いに異なる成分由来と同定されたイオンの質量電荷比m/z=a, c, dとm/z=bのマスピークの組をそれぞれ用いて、化合物データベース411に収録されているのマススペクトルデータと比較し、化合物を同定する。
さらに、クロマトグラム表示部48は、共溶出情報に基づいて抽出された溶出時間と、質量電荷比、および化合物の情報を、UVクロマトグラムとともに表示する。本変形例における表示の一例を図8に示す。この表示例では、UVクロマトグラムに、TICデータにおけるピークの位置を示すマーカ(矢印)、TICの各ピークの位置で取得されたマススペクトルデータを代表する質量電荷比の値、及びTICの各ピークの位置で取得されたマススペクトルデータから同定された成分の名称を付加情報として付加して表示したもの(第1分析例における図5の表示例と同じ付加情報を表示したもの)である。
この変形例では、図3~5において共溶出が疑われたピーク2に対して、化合物Cに加えて化合物Bに対応する代表的な溶出時間T4および質量電荷比(93.70。即ち、上記の質量電荷比b=93.70)が付加情報として表示されるため、UVクロマトグラム上で共溶出を容易に確認することができる。
上記変形例では、ピーク開始点~ピークトップの中間の時点で得られたマススペクトルデータからピーク前方部分のマススペクトルを作成し、ピークトップ~ピーク終了点の中間の時点で得られたマススペクトルデータからピーク後方部分のマススペクトルを作成したが、ピーク開始点~ピークトップ及びピークトップ~ピーク終了点の間の任意の複数点で得られたマススペクトルデータからそれぞれマススペクトルを作成してもよい。また、ピークトップから所定時間前の時点で得られたマススペクトルデータからピーク前方部分のマススペクトルを作成し、ピークトップから所定時間後の時点で得られたマススペクトルデータからピーク後方部分のマススペクトルを作成してもよい。
また、ピークトップの時点に代えて、ピークの重心に対応する時点で得られたマススペクトルデータからマススペクトルを作成してもよい。あるいは、ピークトップや重心の時点で取得されたマススペクトルデータを使用することなく、ピーク範囲(ピーク開始点~終了点)を等間隔に分割した各時間でのマススペクトルデータからそれぞれマススペクトルを作成して確認してもよい。ただし、共溶出を検出するにあたっては、少なくともピークトップ(または重心)の時点及びその前後(前方及び後方)の1時点ずつ、計3時点のマススペクトルを作成して確認することが望ましい。
上記変形例では、強度比が一定であるマスピークの組を同一成分に対応付けたが、マスピークの強度比が厳密に同じである必要はない。例えば、マスピークの強度比の差が所定の範囲内(たとえば、ある時点での強度比に対して±10%以内である等)であるマスピークの組を同一成分に由来するイオンのマスピークとしてもよい。
上記変形例では、同一成分に由来するイオンの質量電荷比であるとされたm/z=a, c, dのうちのマスピークのうち最大強度を示すm/z=dを、当該成分を代表する質量電荷比値として抽出したが、別の基準で各成分を代表する質量電荷比値を抽出してもよい。例えば、各マススペクトルから質量電荷比値を抽出する際に、除外イオン記憶部412に保存されている、移動相等に由来するイオンを除外イオンとして設定し、その除外イオンを除くイオンの質量電荷比値の中から各成分を代表するイオンの質量電荷比を抽出してもよい。
上記変形例では、TICデータを用いてピークを検出したが、UVクロマトグラムのピークを検出し、検出されたピーク時間範囲に対して上記同様の方法で共溶出情報を抽出してもよい。ただし、その場合はUV検出器15で検出されないピーク(ピーク2等)に対しては共溶出の情報を抽出することができない。そのため、上記変形例のように、質量分析計で得られたTICデータに基づいてピーク検出することが望ましい。
共溶出情報抽出部463は、MSスキャン測定により得られる各質量電荷比の強度情報を用いて、質量電荷比毎のクロマトグラムである抽出イオンクロマトグラム(XIC)を作成し、そのXICのそれぞれに対してピーク検出をおこなうことで共溶出情報を抽出する形態とすることもできる。ただし、上記変形例ではTICのクロマトグラム上で検出されたピーク範囲の数点に絞って解析するだけでよく、多数のマスクロマトグラムのそれぞれのピークを検出するよりも効率的に共溶出情報を抽出することができる。
[第2分析例]
次に、図9のフローチャートを参照し、本実施例のクロマトグラフ質量分析装置を用いた第2分析例の手順を説明する。第2分析例は、試料に含まれる分析対象化合物から生成されるイオンの質量電荷比が既知である場合に行われる分析例であり、質量分析計2によりSIM測定を行い、液体試料に含まれる成分を分析する。この測定は、例えばカラム13の交換後や測定条件の変更後に液体クロマトグラフ2の分離特性を確認する等の目的で行われる。
使用者が所定の操作により標準試料の分析開始を指示すると、測定条件設定部42は、使用者にMSスキャン測定とSIM測定のいずれを実行するかを選択させる画面を表示部7に表示する。上述のとおり、第2分析例ではSIM測定を行う。
使用者が、SIM測定を選択すると(ステップ21)、SIM条件入力受付部422は、SIM測定において使用する1乃至複数のイオンの質量電荷比を使用者に入力させる画面を表示部7に表示する。ここで使用者は、測定対象の化合物毎に、当該化合物を特徴づけるイオンの質量電荷比を入力する。このとき、使用者は質量電荷比の値そのものを入力してもよく、所定の操作により化合物データベース411に登録されている化合物を一覧表示し、その中から測定対象とする化合物を選択することにより、当該化合物の質量電荷比を入力してもよい。また、ここで入力する質量電荷比の値は、1つの化合物について1つであってもよく、複数であってもよい。以下、化合物A~Fから生成されるイオンの質量電荷比を入力した場合を例に説明する。
使用者がSIM測定で使用するイオンの質量電荷比を入力すると(ステップ22)、測定実行ファイル作成部43は、使用者により入力された質量電荷比を順に測定する測定実行ファイルを作成する(ステップ23)。
測定実行ファイル作成部43により測定実行ファイルが作成されると、測定実行部44は、表示部7に測定実行ボタンを表示する等により使用者に測定開始を指示させる。使用者が測定開始を指示すると、測定実行部44は、測定実行ファイルの記載に従って液体クロマトグラフ1と質量分析計2の各部の動作を制御し、以下のようにして試料のSIM測定を実行する。
はじめに、オートサンプラ14からインジェクタ12に試料を導入する(ステップ24)。インジェクタ12に導入された試料は、移動相の流れに乗ってカラム13に導入され、試料中の各成分が分離される。カラム13から溶出する試料液は順次、UV検出器15のフローセル151に導入される。フローセル151には、UVランプ152から所定波長の紫外光が照射されており、フローセル151を透過した紫外光の強度が、所定の時間間隔でUV検出素子153により測定される(ステップ25)。UV検出素子153で測定された強度の測定値は順次、記憶部41に保存される。
フローセル151を通過した試料液は、続いてESIプローブ201に導入されイオン化される。試料液から生成されたイオンは質量分析計2でSIM測定される(ステップ26)。即ち、試料液由来のイオンのうち、各化合物について設定された質量電荷比のイオンを四重極マスフィルタ231で選別し、イオン検出器235で検出する。測定開始から測定終了までの間、測定実行ファイルに記載された、化合物A~Fのそれぞれに対応する質量電荷比のイオンのSIM測定が所定の時間間隔で繰り返し実行される。各化合物について設定された質量電荷比のイオンの強度は順次、記憶部41に保存される。これにより、化合物A~Fのそれぞれについて、当該化合物を特徴づけるイオンのマスクロマトグラムデータが得られる。
測定終了後、クロマトグラム作成部45は、記憶部41に保存された、UV検出器15の測定データを読み出し、検出された紫外光の強度から吸光度を算出し、吸光度を縦軸、時間を横軸とするクロマトグラム(UVクロマトグラム)を作成する(ステップ27)。
次に、溶出時間抽出部461は、記憶部41に保存された各化合物のマスクロマトグラムデータからピークを検出し、ピークが検出された位置(時間)の情報を抽出して(ステップ28)、記憶部41に保存する。各化合物のマスクロマトグラムデータのピーク検出には、第1分析例と同様に、公知のピーク検出アルゴリズムを適用することができる。また、成分同定部47は、検出されたピークが出現しているマスクロマトグラムを取得した質量電荷比の値に基づいて、該ピークに対応する成分を特定する(ステップ29)。
溶出時間抽出部461及び成分同定部47によって各マスクロマトグラムデータのピークの位置(時間)、及び各ピークに対応する成分の情報が得られると、クロマトグラム表示部48は、UVクロマトグラムにこれらの情報を付加情報として付加して表示部7に表示する(ステップ30)。本分析例における付加情報には、クロマトグラムのピーク位置(時間)、各化合物を特徴づけるイオンの質量電荷比、及び成分の情報が含まれうる。
図10は、クロマトグラム表示部48による表示の一例である。この例では、UVクロマトグラムに、マスクロマトグラムデータにおけるピークの位置を示す矢印、該ピークに対応するイオンの質量電荷比、及び成分の名称を付加情報として付加し、さらに、各化合物に対応したマスクロマトグラムを、UVクロマトグラムとは別の色や線種(図10では破線)で重畳表示したものである。マスクロマトグラムの表示/非表示は、使用者による所定の操作により切り替えることができる。
図10に示すUVクロマトグラムには、大小合わせて4つのピーク(以下、保持時間が短い側のピークから順にピーク11、ピーク12、ピーク13、及びピーク14と呼ぶ。)が存在する。一方、付加情報は6つ表示されている。例えば、化合物Fについて、UVクロマトグラムのピークが存在しない位置に付加情報が表示されている。これは、化合物Fが上記所定波長の紫外光を吸収せず、質量分析計2においてのみ検出されるためである。測定対象の化合物がUV検出器で照射される所定の波長の光を吸収するか否かが必ずしも事前に分かっているとは限らない。化合物Fはそうした一例であり、このように、所定波長の紫外光をまったく吸収しない成分(化合物F)が試料に含まれている場合、該成分に対応するピークそのものが現れない。特許文献1に記載のような従来のクロマトグラフ質量分析装置ではこうした成分を測定することができなかったが、本実施例のクロマトグラフ質量分析装置を用いることによりこうした成分も測定することができる。
また、第1分析例(図3~5)のピーク3と同様に、本分析例のピーク12の位置(時間)でも複数の成分(化合物B、C)が共溶出している。このように複数の成分が共溶出している場合、ピーク12の開始時間から終了時間までの間に、異なる質量電荷比のイオンが予め決められた強度以上で検出され(即ち、異なるマスクロマトグラムのピークが現れ)、UVクロマトグラムとともにそれらの付加情報やマスクロマトグラムのピークが表示される。従って、ピーク12の時間帯に複数の成分が共溶出していることを容易に見分けることができる。
上記実施例は一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
第1分析例ではMSスキャン測定、第2分析例ではSIM測定を行ったが、三連四重極型質量分析装置等の質量分析計を用いる場合には、MSスキャン測定に代えてプロダクトイオンスキャン測定、SIM測定に代えてMRM測定を行うこともできる。その場合には、化合物データベース411にプロダクトイオンスキャン測定条件、プロダクトイオンスペクトル、あるいはMRM測定条件を予め保存しておけばよい。
また、上記第1分析例や第2分析例では、情報抽出部46が抽出した付加情報を、UVクロマトグラム上の、情報抽出部46により検出されたピークを代表する時間に対応する時間位置にマーカとして表示することで、どの時間に試料中の成分が質量分析計2で検出されたかを視覚的かつ直感的に把握できる様態としたが、必ずしもUVクロマトグラム上の対応する時間位置に付加情報を表示する必要はなく、例えば、UVクロマトグラム上で検出されるピークに対して付加情報を表示してもよい。そのような変形例について、図11を参照して説明する。
この場合、まずUVクロマトグラムに対して公知のピーク検出アルゴリズム(例えば第1分析例において説明した方法と同様のもの)によりピーク検出を行い、UVクロマトグラム上での各ピーク範囲を決定する。そして、質量分析データに基づいて情報抽出部46が抽出した溶出時間が、UVクロマトグラム上での各ピーク範囲のどのピークの時間範囲に属するかを判定することで、UVクロマトグラム上でのピークと付加情報の対応付けを行い、UVクロマトグラム上の各ピークに対してマーカを表示し、各ピークに対応する付加情報を付与する。
ここで、UVクロマトグラム上でピーク検出が無い時間帯に質量分析計の測定データでピーク検出があった場合は、その時間位置に付加情報を付与すればよい(図11の化合物F等)。また、UVクロマトグラム上でピーク検出されたピーク範囲に対して、情報抽出部が共溶出有りと判断した場合(第1分析例の変形例及び第2分析例)は、UVクロマトグラムに対して共溶出の有無を示す情報(図11の”*”等)を付与してもよい。
また、付加情報を表形式で表示してもよい。そのような変形例について、図12~13を参照して説明する。
図12は、付加情報を表形式とした場合の一表示例である。ここでは、溶出時間抽出部461が質量分析データに基づいて抽出した溶出時間に加え、成分同定部47により同定された化合物名、質量電荷比抽出部462により抽出された質量電荷比を含む付加情報を表形式で表示している。図12の例では、付加情報がUVクロマトグラムの外側に表示されるため、たとえばUVクロマトグラム上に多数のピークが有り、クロマトグラムの表示から各ピークを個別に確認することが非常に煩雑となる場合に有用となる。
図13は、図12の表示例に加えて、さらに、付加情報として、UV検出器15による測定データに基づくUVクロマトグラムにおけるピークの検出の有無を示す情報(最も右側の列)が表示されている。この例では、溶出時間抽出部461は、質量分析データのクロマトグラム(TICやXIC)とUVクロマトグラムの両方に対してピーク検出を行い、質量分析データのクロマトグラムにおいてピークが検出された時間で、UVクロマトグラムにおいてもピークが検出されたかどうかを判定する。その結果、質量分析データのクロマトグラムではピークが検出されているが、UVクロマトグラムではピークが検出されていない時間が有る場合は、その情報をさらに付加情報として表示する。図13では、化合物Fに対応する溶出時間T2、及び化合物Bに対応する溶出時間T4において、UVクロマトグラムではピークが検出されなかったことを示す情報が付加されている。これにより、質量分析計2のみでピークが検出された化合物の有無を、使用者がより明確に把握することができる。なお、この例では、化合物Bは上記所定波長の紫外光を吸収するものの、近い時間に溶出した化合物Cに比べて吸光度が小さいために、UVクロマトグラムでは化合物Bのピークが化合物Cのピークに埋もれてしまい、化合物Cの溶出時間にピークが検出されていない。
このように、質量分析データのクロマトグラムではピークが検出されているが、UVクロマトグラムではピークが検出されていない時間が有ることを示す情報は、図3~5、8、及び10のように、UVクロマトグラム上の対応する時間位置にマーカを付加する表示例でも示すことが可能である。そのような実施例を図14に示す。図14では、UVクロマトグラムではピークが検出されなかったが、質量分析データのクロマトグラムではピークが検出された、化合物FおよびBの溶出時間T2、T4にそれぞれ対応した付加情報を枠で囲って表示することで、使用者は質量分析計2のみで検出されたピークの有無をより明確に把握することができる。
試料に含まれる化合物の種類が多い場合、TICでは複数の化合物のピークが1つに統合されてしまいピークが検出されない場合がありうる。そのため、化合物の種類が多い場合や、溶出時間が近い化合物が複数、試料に含まれていることが想定される場合にはXICからピークを検出することで、そうした複数の化合物のピークをより確実に検出することができる。
上記実施例はUV検出器を備えた液体クロマトグラフと質量分析計を組み合わせた質量分析装置としたが、液体クロマトグラフに代えてガスクロマトグラフを用いることもできる。また、UV検出器以外の検出器と質量分析計を備えたものであってもよい。例えば、液体クロマトグラフの場合、第1検出器として、フォトダイオードアレイ検出器(PDA検出器)、分光蛍光検出器、または示差屈折率検出器などを用いることができる。
また、第1検出器での測定データに基づいて作成されるクロマトグラムについては、UV検出器を用いた所定波長(254nm)に対する吸光度を測定し、その吸光度の時間変化を表すクロマトグラムを作成する実施例を記載したが、第1検出器の検出原理に基づき測定された測定データの強度情報を使用してクロマトグラムであればよく、種々の形態が有り得る。たとえば、所定波長範囲を走査して各波長での吸光度を測定し、使用者が選択した波長に対する吸光度のクロマトグラムを作成してもよいし、所定波長範囲の吸光度の積算値に対するクロマトグラムを作成してもよい。
また、上記実施例では、質量分析計2において試料液中の成分をエレクトロスプレイイオン化法によりイオン化したが、他のイオン化手法も採用できる。例えば、液体クロマトグラフ質量分析装置では、大気圧化学イオン化(APCI)法も使用可能である。また、ガスクロマトグラフ質量分析装置では、電子衝撃イオン化(EI)法、化学イオン化(CI)法、光イオン化(PI)法等、種々のイオン化法を用いることができる。
クロマトグラムを作成するための測定データを取得する第1検出器としては、上記実施例のUV検出器15のように、測定の再現性が高いものを選択することが好ましい。そうした検出器を用いることにより、クロマトグラムのピーク面積やピーク高さから各成分を高精度に定量することができる。
また、上記実施例では、第1検出器(UV検出器15)と質量分析計2を直列に配置したが、両者を並列に配置し、カラム13から溶出する試料液をそれぞれに供給する構成を採ることもできる。また、クロマトグラフの成分分離部として、カラム13以外のものを使用してもよい。
[態様]
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1態様)
本発明の第1態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、
試料中の成分を時間的に分離する成分分離部と、
前記成分分離部からの流出物に含まれる成分の測定データを、質量分析とは異なる分析手法で取得する第1検出器と、
前記成分分離部からの流出物に含まれる成分に由来するイオンの質量電荷比毎の強度情報を含む質量分析データを取得する質量分析計と、
前記第1検出器の測定データに基づいて、時間に対する該測定データの強度変化を表すクロマトグラムを作成するクロマトグラム作成部と、
前記質量分析データの時間に対する強度変化に基づいてピークを検出し、該ピークを代表する時間を含む情報を抽出する情報抽出部と、
前記抽出した時間に対応する付加情報とともに前記クロマトグラムを表示するクロマトグラム表示部と
を備える。
第1態様のクロマトグラフ質量分析装置では、第1検出器における測定値に関わらず成分分離部からの流出物に含まれる成分の質量分析データを測定し、該質量分析データにおいて検出されたピークを代表する時間を含む付加情報を抽出する。そして、該付加情報とともに第1検出器の測定データに基づき作成されたクロマトグラムを表示する。そのため、第1検出器で検出されない成分や第1検出器による測定値が小さい成分であっても、当該成分が質量分析計で検出されていることを、質量分析データを確認することなく該第1検出器のクロマトグラム上で簡便に確認することができる。
(第2態様)
本発明の第2態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様のクロマトグラフ質量分析装置において、
前記クロマトグラム表示部が、前記クロマトグラム上の、前記情報抽出部により検出されたピークを代表する時間に対応する位置に、前記付加情報を表示する。
第2態様のクロマトグラフ質量分析装置では、クロマトグラム上の、情報抽出部により検出されたピークを代表する時間に対応する時間位置やピーク位置に、付加情報が表示される。そのため、質量分析計によってのみ検出された成分が存在する場合に、その存在を視覚的、直感的に把握することができる。
(第3態様)
本発明の第3態様のクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様又は第2態様のクロマトグラフ質量分析装置において、
前記情報抽出部は、さらに、前記第1検出器の測定データに基づき作成されたクロマトグラム上の、前記ピークを検出した時間に対応する位置にピークが存在するか否かを判定し、
前記クロマトグラム表示部は、さらに、前記情報抽出部によりピークが存在しないと判断された場合に、前記ピークを検出した時間において第1検出器の測定データにピークが無いことを示す情報を前記付加情報に追加する。
第3態様のクロマトグラフ質量分析装置では、質量分析データからピークが検出された時間において、第1検出器の測定データに基づき作成されたクロマトグラムにピークが存在しない場合に、その情報が付加情報として表示されるため、質量分析計によってのみ検出された成分が存在していることを確実に把握することができる。
(第4態様)
本発明の第4態様のクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第2態様いずれかのクロマトグラフ質量分析装置において、
前記ピークを代表する時間は、当該ピークにおいて質量分析データの強度が最大である時間、又は当該ピークの重心に対応する時間である。
第4態様のクロマトグラフ質量分析装置では、質量分析データの強度が最大である時間、又は質量分析データのピークの重心に対応する時間を、ピークを代表する時間とするため、成分の溶出時間を正確に反映した時間の情報を付加情報として抽出することができる。
(第5態様)
本発明の第5態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第4態様のいずれかクロマトグラフ質量分析装置において、
前記質量分析データの時間に対する強度変化が、測定された全質量電荷比範囲又は所定の質量電荷比範囲の強度を加算した加算強度の時系列強度変化である。
第5態様のクロマトグラフ質量分析装置では、トータルイオンクロマトグラムのデータからピークを検出するため、測定範囲内の質量電荷比の複数又は全ての質量電荷比のマスクロマトグラムを確認するよりも短時間で、ピークを代表する時間を含む付加情報を抽出することができる。
(第6態様)
本発明の第6態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第5態様のクロマトグラフ質量分析装置において、さらに、
前記加算強度に加算されない除外イオンの質量電荷比の情報が保存された除外イオン記憶部を備え、
前記加算強度が前記除外イオンの質量電荷比に対応したイオン強度を除いた強度値である。
第6態様のクロマトグラフ質量分析装置では、移動相等の、試料以外のものから生成されるイオンの質量電荷比を除外イオンとすることにより、試料から生成されたイオンの強度のみを加算した、より高精度のトータルイオンクロマトグラムを用いることができる。
(第7態様)
本発明の第7態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第6態様のいずれかのクロマトグラフ質量分析装置において、
前記情報抽出部は、
前記ピークを検出した時間範囲内の複数の時点で取得された質量分析データからマススペクトルデータを抽出し、
前記複数の時点のマススペクトルデータのそれぞれから複数のマスピークを検出し、
前記複数の時点のマススペクトルデータにおける強度比が共通するマスピークの組を特定し、
前記組に含まれるマスピークの強度が最大である時間を検出し、
該検出した時間を、前記ピークを代表する時間とする。
第7態様のクロマトグラフ質量分析装置では、複数の時点のマススペクトルデータにおける強度比が共通するマスピークの組を1つの成分に対応するものとして特定するため、共溶出の情報を効率よく抽出し、UVクロマトグラム上で共溶出の有無を把握することができる。
(第8態様)
本発明の第8態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第7態様のいずれかのクロマトグラフ質量分析装置において、
前記質量分析データの時間に対する強度変化は、1又は複数の個別の質量電荷比に対して測定された質量分析データの時系列強度変化である。
第8態様のクロマトグラフ質量分析装置では、化合物に特徴的な1または複数の個別の質量電荷比のイオンを測定してマスクロマトグラムを得ることができるため、トータルイオンクロマトグラムよりも化合物の識別性が高く、また、ノイズが排除されることでS/N比も向上するため、ピークの検出精度が高くなる。この態様は特に、複数の化合物が共溶出していることを発見する際に有用である。
(第9態様)
本発明の第9態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第8態様のいずれかのクロマトグラフ質量分析装置において、
前記情報抽出部は、さらに、前記抽出した時間に測定された質量分析データから、所定の条件を満たす質量電荷比を抽出する質量電荷比抽出部を備え、
前記クロマトグラムに付加される付加情報は、前記抽出した質量電荷比に関連する情報を含む。
(第10態様)
本発明の第10態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第9態様のクロマトグラフ質量分析装置において、
前記所定の条件を満たす質量電荷比は、前記抽出した時間において取得された質量分析データにおいて、所定の強度閾値を超える強度を有する質量電荷比、又は最大強度を有する質量電荷比である。
(第11態様)
本発明の第11態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第9態様又は第10態様のクロマトグラフ質量分析装置において、
前記質量電荷比に関連する情報が、該質量電荷比の値、該質量電荷比に対応する化合物の分子量、化学式、構造式、及び化合物名のうちの少なくとも1つを含む。
第9態様から第11態様のクロマトグラフ質量分析装置では、所定の条件を満たす質量電荷比(第10態様では、所定の強度閾値を超える強度を有する、または最大強度を有する質量電荷比)を抽出し、付加情報として所定の条件を満たす質量電荷比に関連する情報(第11態様では質量電荷比の値、該質量電荷比に対応する分子量、化学式、構造式、化合物名)が付加される。そのため、使用者が自ら質量分析データを確認することなく、その時間に溶出した化合物の質量電荷比等の情報を把握することができる。
(第12態様)
本発明の第12態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第11態様のいずれかのクロマトグラフ質量分析装置において、さらに、
複数の化合物のそれぞれについて、質量分析データが保存された化合物データベースと、
前記情報抽出部により抽出された時間に取得された質量分析データを前記化合物データベースに保存された質量分析データと照合することにより、前記流出物に含まれる成分を同定する成分同定部と、
を備え、
前記付加情報が、前記成分同定部により同定された成分の情報を含む。
第12態様のクロマトグラフ質量分析装置では、クロマトグラフ上に、成分分離部からの流出物に含まれる成分の情報が表示されるため、試料に含まれる成分を使用者が簡便に確認することができる。
(第13態様)
本発明の第13態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第12態様のクロマトグラフ質量分析装置において、
前記情報抽出部により抽出された時間に測定されている質量分析データが、質量電荷比とイオン強度の関係を表すマススペクトルである。
第13態様のクロマトグラフ質量分析装置では、測定により得られたマススペクトルを化合物データベースに収録されたマススペクトルと照合して成分を同定する。マススペクトルの照合には、マススペクトルに現れるピークの位置(質量電荷比)や強度の情報を用いることができるため、高精度で試料中の成分を同定することができる。
(第14態様)
本発明の第14態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第12態様又は第13態様のクロマトグラフ質量分析装置において、
前記化合物データベースに、前記複数の化合物の質量分析データを測定するための測定条件が保存されており、
さらに、
前記複数の化合物のうちの1乃至複数の化合物を指定する情報の入力を受け付ける化合物入力受付部と、
前記化合物データベースから前記1乃至複数の化合物の測定条件を読み出し、該1乃至複数の化合物の測定条件を記載した測定実行ファイルを作成する測定実行ファイル作成部と、
前記測定実行ファイルに記載された測定条件に基づいて測定を実行する測定実行部と
を備える。
第14態様のクロマトグラフ質量分析装置は、クロマトグラフの分離部や移動相の種類を変更した後に、既知の化合物を含んだ試料を測定し、それらの化合物の保持時間を確認して液体クロマトグラフの分離特性を確認する際に有用である。
(第15態様)
本発明の第15態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第14態様のいずれかのクロマトグラフ質量分析装置において、
さらに、
前記第1検出器において前記成分の測定データが取得される時間と、前記質量分析計において当該成分の質量分析データが取得される時間のずれである遅れ時間の情報が保存された遅れ時間記憶部を備え、
前記ピークを代表する時間は、前記遅れ時間に基づいて補正された時間である。
第15態様のクロマトグラフ質量分析装置では、質量分析データの取得時間が補正されるため、第1検出器の測定データに基づき作成されるクロマトグラムとの時間の整合性が向上し、質量分析データの情報を、UVクロマトグラム上で把握しやすくなる。
(第16態様)
本発明の第16態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第15態様のいずれかのクロマトグラフ質量分析装置において、
前記クロマトグラム作成部が、さらに、前記質量分析データの時間に対する強度変化を表すクロマトグラムを作成し、
前記クロマトグラム表示部が、前記第1検出器の測定データの変化を表すクロマトグラフと、前記質量分析データの強度変化を表すクロマトグラフの両方を表示する。
第16態様のクロマトグラフ質量分析装置では、第1検出器で検出されない化合物や、十分な強度の測定データを得ることができない化合物でも、質量分析測定データに基づくクロマトグラフから当該化合物を定量することができる。
(第17態様)
本発明の第17態様に係るクロマトグラフ質量分析装置は、上記第1態様から第16態様のいずれかのクロマトグラフ質量分析装置において、
前記第1検出器が、紫外可視吸光度検出器、フォトダイオードアレイ検出器、分光蛍光検出器、又は示差屈折率検出器であり、
前記質量分析計のイオン化手法が、エレクトロスプレイイオン化法又は大気圧化学イオン化法である。
第17態様のクロマトグラフ質量分析装置では、特に液体クロマトグラフで使用されることが多い、紫外可視吸光度検出器、フォトダイオードアレイ検出器、分光蛍光検出器、又は示差屈折率検出器によりデータを取得しつつ、これらの検出器では検出できないがESI法やAPCI法でイオン化可能な成分の質量分析データを測定することにより取得した付加情報とともに第1検出器のクロマトグラムを表示することができる。
1…液体クロマトグラフ
10…移動相容器
11…ポンプ
12…インジェクタ
13…カラム
14…オートサンプラ
15…UV検出器
151…フローセル
152…UVランプ
153…UV検出素子
2…質量分析計
20…イオン化室
201…ESIプローブ
202…加熱キャピラリ
21…第1中間真空室
211…イオンガイド
212…スキマー
22…第2中間真空室
23…分析室
231…四重極マスフィルタ
232…イオン検出器
4…制御部
41…記憶部
411…化合物データベース
412…除外イオン記憶部
413…遅れ時間記憶部
42…測定条件設定部
421…MSスキャン条件入力受付部
422…SIM条件入力受付部
43…測定実行ファイル作成部
44…測定実行部
45…クロマトグラム作成部
46…情報抽出部
461…溶出時間抽出部
462…質量電荷比抽出部
463…共溶出情報抽出部
47…成分同定部
48…クロマトグラム表示部
6…入力部
7…表示部

Claims (17)

  1. 試料中の成分を時間的に分離する成分分離部と、
    前記成分分離部からの流出物に含まれる成分の測定データを、質量分析とは異なる分析手法で取得する第1検出器と、
    前記成分分離部からの流出物に含まれる成分に由来するイオンの質量電荷比毎の強度情報を含む質量分析データを取得する質量分析計と、
    前記第1検出器の測定データに基づいて、時間に対する該測定データの強度変化を表すクロマトグラムを作成するクロマトグラム作成部と、
    前記質量分析データの時間に対する強度変化に基づいてピークを検出し、該ピークを代表する時間を含む情報を抽出する情報抽出部と、
    前記抽出した時間に対応する付加情報とともに前記クロマトグラムを表示するクロマトグラム表示部と
    を備えるクロマトグラフ質量分析装置。
  2. 前記クロマトグラム表示部が、前記クロマトグラム上の、前記情報抽出部により検出されたピークを代表する時間に対応する位置に、前記付加情報を表示する、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  3. 前記情報抽出部は、さらに、前記第1検出器の測定データに基づき作成されたクロマトグラム上の、前記ピークを検出した時間に対応する位置にピークが存在するか否かを判定し、
    前記クロマトグラム表示部は、さらに、前記情報抽出部によりピークが存在しないと判断された場合に、前記ピークを検出した時間において第1検出器の測定データにピークが無いことを示す情報を前記付加情報に追加する、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  4. 前記ピークを代表する時間は、当該ピークにおいて質量分析データの強度が最大である時間、又は当該ピークの重心に対応する時間である、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  5. 前記質量分析データの時間に対する強度変化が、測定された全質量電荷比範囲又は所定の質量電荷比範囲の強度を加算した加算強度の時系列強度変化である、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  6. さらに、
    前記加算強度に加算されない除外イオンの質量電荷比の情報が保存された除外イオン記憶部を備え、
    前記加算強度が前記除外イオンの質量電荷比に対応したイオン強度を除いた強度値である、請求項5に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  7. 前記情報抽出部は、
    前記ピークを検出した時間範囲内の複数の時点で取得された質量分析データからマススペクトルデータを抽出し、
    前記複数の時点のマススペクトルデータのそれぞれから複数のマスピークを検出し、
    前記複数の時点のマススペクトルデータにおける強度比が共通するマスピークの組を特定し、
    前記組に含まれるマスピークの強度が最大である時間を検出し、
    該検出した時間を、前記ピークを代表する時間とする、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  8. 前記質量分析データの時間に対する強度変化は、1又は複数の個別の質量電荷比に対して測定された質量分析データの時系列強度変化である、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  9. 前記情報抽出部は、さらに、前記抽出した時間に測定された質量分析データから、所定の条件を満たす質量電荷比を抽出する質量電荷比抽出部を備え、
    前記クロマトグラムに付加される付加情報は、前記抽出した質量電荷比に関連する情報を含む、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  10. 前記所定の条件を満たす質量電荷比は、前記抽出した時間において取得された質量分析データにおいて、所定の強度閾値を超える強度を有する質量電荷比、又は最大強度を有する質量電荷比である、請求項9に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  11. 前記質量電荷比に関連する情報は、該質量電荷比の値、該質量電荷比に対応する化合物の分子量、化学式、構造式、及び化合物名のうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  12. さらに、
    複数の化合物のそれぞれについて、質量分析データが保存された化合物データベースと、
    前記情報抽出部により抽出された時間に測定された質量分析データを前記化合物データベースに保存された質量分析データと照合することにより、前記流出物に含まれる成分を同定する成分同定部と、
    を備え、
    前記付加情報は、前記成分同定部により同定された成分の情報を含む、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  13. 前記情報抽出部により抽出された時間に測定されている質量分析データが、質量電荷比とイオン強度の関係を表すマススペクトルである、請求項12に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  14. 前記化合物データベースに、前記複数の化合物の質量分析データを測定するための測定条件が保存されており、
    さらに、
    前記複数の化合物のうちの1乃至複数の化合物を指定する情報の入力を受け付ける化合物入力受付部と、
    前記化合物データベースから前記1乃至複数の化合物の測定条件を読み出し、該1乃至複数の化合物の測定条件を記載した測定実行ファイルを作成する測定実行ファイル作成部と、
    前記測定実行ファイルに記載された測定条件に基づいて測定を実行する測定実行部と
    を備える、請求項12に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  15. さらに、
    前記第1検出器において前記成分の測定データが取得される時間と、前記質量分析計において当該成分の質量分析データが取得される時間のずれである遅れ時間の情報が保存された遅れ時間記憶部を備え、
    前記ピークを代表する時間は、前記遅れ時間に基づいて補正された時間である、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  16. 前記クロマトグラム作成部が、さらに、前記質量分析データの時間に対する強度変化を表すクロマトグラムを作成し、
    前記クロマトグラム表示部が、前記第1検出器の測定データの変化を表すクロマトグラフと、前記質量分析データの強度変化を表すクロマトグラフの両方を表示する、請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  17. 前記第1検出器が、紫外可視吸光度検出器、フォトダイオードアレイ検出器、分光蛍光検出器、又は示差屈折率検出器であり、
    前記質量分析計のイオン化手法が、エレクトロスプレイイオン化法又は大気圧化学イオン化法のいずれかである、請求項1に記載の質量分析装置。
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