JP2001249114A - 質量分析方法および装置 - Google Patents
質量分析方法および装置Info
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- G16C20/00—Chemoinformatics, i.e. ICT specially adapted for the handling of physicochemical or structural data of chemical particles, elements, compounds or mixtures
- G16C20/20—Identification of molecular entities, parts thereof or of chemical compositions
Abstract
利用した、よりスムーズ且つ正確な目的試料成分の検索
−特定を行なう。クロマトグラフ装置から導入された試
料をイオン化し、イオンを捕捉可能なイオントラップに
より質量分析を行う質量分析装置において、成分毎のマ
ススペクトルデータ(MS1データ)と当該マススペク
トルデータ内の特徴ピークに対するMS2分析に基づく
マススペクトルデータ(MS2データ)を格納した標準
データベースを備えたものであり、当該標準データベー
ス中のMS2データに対して、測定対象試料をMS2分析
して得られたマススペクトルとの比較を行う。 【解決手段】大気圧イオン化法を用いるLC/MSのよ
うなMS1分析のマススペクトルから得られる情報が少
ない装置においても、正確且つ迅速に、成分の特定を行
うことが可能となる。
Description
備えた質量分析装置および質量分析方法に関する。
に様々な方法で電荷を付与し、生成したイオンの質量対
電荷比とイオン電流値をマススペクトルデータとして計
測する分析装置である。物質はそれを構成する原子の種
類や数から特徴的な分子量を持っているため、マススペ
クトルデータを得る事によって各々の物質を特定するた
めの重要な情報を得る事ができる。また質量分析計は、
ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、キャピラリ
電気泳動といったクロマトグラフ装置とオンラインで直
結する事ができ、クロマトグラフ装置の高感度かつ豊富
な定性情報が得られる検出器として使用する事もでき
る。
なり、それによって上水、排水、食品等に含まれる有害
有機化合物のチェック、新薬開発における安全性の確認
など様々な分野で、クロマトグラフ直結形の質量分析計
が使用されるようになってきている。ここで分析装置に
要求される機能としては、(1)高感度であり、定量分
析ができること。
な定性情報が得られること。
外の夾雑物を取り除くための試料調製が必要になるが、
この調製の手間を少しでも軽減できる事。
10成分〜60成分程度にも及ぶため、一回の試料注入
で、できるだけ多くの物質について一斉分析ができる
事。等が挙げられる。この内、特に(2)については、
予め目的の試料の標準物質のマススペクトルデータを測
定−登録しておき、実試料で得られたクロマトグラム上
で各ピークのマススペクトルを出力し、これらについて
各々、標準試料との一致検索を行ない、実試料のマスス
ペクトルが、標準試料と高い一致度を持つことをもっ
て、実試料中に特定の試料が存在していることを判断し
ている。
比較する場合、実試料のマススペクトルには標準試料の
スペクトルにはない夾雑物由来のピークが混ざってしま
うことが多くあり、これが、スペクトル比較による一致
度判定の場合、判定結果の精度の面で問題になる。
ン化法を使用する場合、得られるマススペクトルは、基
本的に試料成分の分子量由来のピークを最大強度とする
単純なスペクトルになることが多い。これは試料成分の
分子量を確認するためには有効な情報となる反面、イオ
ン源に電子衝撃法によるマススペクトルと比較して開裂
イオンのピークが少ない場合が多く、スペクトルの一致
比較により特定試料を検索する場合、試料成分を特定す
るための情報量が乏しいという欠点がある。一般的に、
大気圧イオン化法は、液体クロマトグラフと接続された
時、所謂LC/MSで用いられ、電子衝撃法は、ガスク
ロマトグラフに接続された時、所謂GC/MSで用いら
れるイオン源である。即ち、LC/MSでは、一度所定
範囲のマススペクトルを得ただけでは、試料成分の特定
が非常に困難であり、定性を行いづらいという問題を有
している。
合、従来は、試料成分毎の特徴的な質量数を特定し、そ
の質量数のイオンについてMSn分析することで、情報
量を増やし定性を行っている。
42196号公報がある。
オンの内、特定質量数のイオンを選択した後、そのイオ
ンに中性分子との衝突などによりエネルギーを与えて壊
し(開裂させ)、その開裂したイオンを質量数毎に順次
検出器へ送り出してマススペクトルデータを得るもので
ある。最初に生成したイオンをそのまま検出器に送り出
してマススペクトルデータを得る通常の質量分析データ
をMSデータ、またはMS1データとすると、この分析
は、MS1データに更に1段階の反応を加えて得られた
データということでMS2データとなる。また、この特
定質量数イオンの選択と、開裂の操作を更に複数回繰り
返してから、検出器へ最終的に生成したイオンを送り出
してマススペクトルデータを得ることでn=3、4、5
といった分析も可能となる。試料成分の分子は、その構
造によって開裂を起こし易い部分があり、分子量が同じ
試料成分であっても、開裂を起こした後に生成したイオ
ンのマススペクトルデータを比較する事で、構造の違う
試料成分を区別する事が可能になる。これにより、通常
のマススペクトルデータでは試料成分の特定に十分な情
報を得られない場合でも、MSn分析で得られたマスス
ペクトルデータで特定する事ができる。また一度特定イ
オンを選択してから開裂反応を起こさせてスペクトルを
得るため、得られたMS2データでは、最初のデータに
あった夾雑物由来のピークを排除することができる。
雑物の除去や定性精度の向上で大きなメリットを有する
が、MSn分析を行うためには、開裂させるターゲット
となるイオンの質量数を予め特定しておかねばならな
い。予め既知の成分を分析する場合は、ターゲットイオ
ンの特定は容易であるが、未知試料を測定する場合は、
どの質量数のイオンをMSn分析するか分からないた
め、一度所定の質量範囲に渡ってMS1のスペクトルデ
ータを得て、全体の情報を得た上で、その結果から測定
者がMSn分析を行うべき質量数を判断して、MSn分析
を行わねばならない。
く、分析も時間が掛かる。特に、大気圧イオン化法を用
いるLC/MSでは、定性のためにMSn分析を行うこ
とが重要であるため、よりスムーズなMSn分析が望ま
れる。
析計へ導入される試料は、時々刻々と成分が変化してお
り、一度所定範囲のマススペクトルを全て取得してから
MS n分析を行うようなやり方では、MSn分析を行う頃
には試料成分が変化してしまい、正しい分析結果を得ら
れない。つまり質量分析計での分析がクロマトグラフ装
置から導入される試料成分の変化についていけないとい
う状態が発生してしまう。
解決するために成されたものであり、MS2分析で得ら
れるマススペクトルデータを利用した、よりスムーズ且
つ正確な目的試料成分の検索−特定を行なうものであ
る。
置から導入された試料をイオン化し、イオンを捕捉可能
なイオントラップにより質量分析を行う質量分析装置に
おいて、成分毎のマススペクトルデータ(MS1デー
タ)と当該マススペクトルデータ内の特徴ピークに対す
るMS2分析に基づくマススペクトルデータ(MS2デー
タ)を格納した標準データベースを備えたものであり、
当該標準データベース中のMS2データに対して、測定
対象試料をMS2分析して得られたマススペクトルとの
比較を行うものである。
面に基づいて説明する。
装置の装置構成を示す。
示すように、試料の分離のためのクロマトグラフ装置1
0と、分離後の試料をイオン化するためのイオン源14
と、イオン源14から導かれたイオンを質量分析する質
量分析部15と、イオンを検出する検出部16とを備え
る。クロマトグラフ装置10は、試料の注入を受け付け
るための試料導入部11と、試料の成分を分離するため
の分析カラム13と、試料を搬送するための溶媒を供給
するためのポンプ(図示せず)とを備える。試料導入部
11と分析カラム13との間、分析カラム13とイオン
源14との間は、それぞれ、配管12により連通されて
いる。
17と、データ処理部19とを備える。質量分析部15
とイオン源14ならびに制御部17との間、イオン強度
を質量数ごとに検出する検出部16とデータ処理部19
との間、および、制御部17とデータ処理部19との間
は、それぞれ信号線18により接続されている。
出されたマススペクトルデータを信号線18を介して受
け付け、このデータを処理して処理結果を表示画面20
に表示する。また、データ処理部19は、予め定められ
た手順に従い、信号線18を介して、制御部17に制御
信号を通知する。また更に、データ処理部19には、操
作者が各種設定情報を入力するためのキーボードや表示
画面20上のカーソルを移動させるためのポインティン
グデバイスを備えた入力部(図示せず)を具備してい
る。
された制御信号に応じて、質量分析部15の印加電圧な
どを制御する。
5にリング電極と一対のエンドキャップ電極からなるイ
オントラップを使用する。質量分析部15は、リング電
極に高周波電圧を印加することで、リング電極と一対の
エンドキャップ電極に囲まれた空間に、三次元四重極電
界を形成する。イオン源14でイオン化された試料は、
質量分析部15に導かれると、前記空間内に導かれ、形
成された三次元四重極電界に一度保持される。その後、
MS1データを取得する場合には、印加された高周波電
圧を走査することで、低い質量のイオンから順に、検出
部16に対して放出され、検出される。検出された信号
は、データ処理部19へ送られ、時間軸上でイオン信号
強度の変移を表すトータルイオンクロマトグラム(TI
C)として、記録される。また同時に、各時間毎で質量
対電荷比(m/z)を横軸としたマススペクトルデータ
も得られ、記録される。
特定質量数のイオンを質量分析部15のイオントラップ
に残し、他のイオンを排除した状態(この状態は、エン
ドキャップ電極に排除したいイオンが共鳴状態となるよ
うな高周波電圧を印加することによって容易に作ること
が出来る)で、このイオンの運動に共鳴する周波数の電
圧(または異なる周波数の電圧)を加えることによっ
て、このイオンにエネルギーを与えてCID反応を起こ
させ、その結果開裂したイオンを検出部16に対して放
出し、放出したイオンを検出することで、上記MS1デ
ータと同様に、マススペクトルデータが得られる。
るための1回の質量分析は、1s〜3s/回程度で行う
ことが出来る。これに対して、クロマトグラフ装置10
からの試料の導入は、液体クロマトグラフでは数10分
位かけて行われるため、1回の質量分析時間に対して十
分長い。また、クロマトグラフ装置10から質量分析装
置15に導入される試料は、成分毎に分離されている。
質量分析部15で、一度MS1データを取得し、続けて
MS2データを取得した場合、これらの分析サイクル
は、上記のようにクロマトグラフ装置10からの導入ペ
ースに比べて非常に早いので、クロマトグラフ装置10
から導入された分離された成分に対しても、1成分が導
入される時間で充分にMSnデータを取得することが可
能である。
開裂反応を起こすことができるというイオントラップの
特徴を利用したものである。
面を参照して説明する。実施例1本実施例は、未知試料
の成分定性に有効な分析法を示すものである。図2に本
実施例のフローチャートを示す。
面20上に表示し、測定者が各条件を設定する(S
1)。ここで設定される条件は、主に「質量範囲」「強
度のNo.」である。「除外ピーク」「信号強度閾値」
は、精度を向上させるためには入力した方が良いが、入
力しなくても良い。
べきイオンの質量範囲が設定される。ここでは質量数2
00−400が対象として設定されている。「強度のN
o.」では、「質量範囲」で設定された領域中のピーク
で、どのピークをMS2分析すべきかが設定される。こ
こで入力されている数値は、ピーク強度の高い順で付け
られる数値であり、“#1”は、最も強度が高いピーク
をターゲットイオンとしてMS2分析する、という意味
となる。「除外ピーク」では、MS2分析すべきでない
ピークが設定される。ここでは質量対電荷比(以下、m
/zとする)250のイオンが除外ピークと設定されて
いるため、仮に、この質量数のピークが検出されてもM
S2分析の対象とはならない。テフロン(登録商標)等
の配管12の成分が試料に混在して“汚れ”として検出
されるような場合があるが、除外ピークの設定は、この
様な汚れを除去するのに有効である。「信号強度閾値」
については、MS 2分析の対象とすべき信号強度を設定
するものであり、ここで値が設定されると、その値以上
の信号強度を有するピークのみがMS2分析の対象とな
る。この値を設定することで、ノイズとなるようなピー
クを除外することが出来、分析精度や速度を向上させる
ことが可能となる。
の試料導入部11から注入された試料は、分析カラム1
3で単一成分に分離され、イオン源14に送られる。イ
オン源14でイオン化された試料は、質量分析部15に
送られ質量分析された後、検出部16で検出される。本
実施例では、MS1分析と、MS2分析を交互に行いなが
ら、クロマトグラフ装置からの一連の試料導入が終了す
るまで質量分析を行い、MS1およびMS2分析のマスス
ペクトルを得る(S2)。ここで、MS2分析は、上記
S1で設定された条件に当て嵌まるイオンについて行
う。図6にこの時の状態を図示する。図6(a)は、M
S1分析で得られるトータルイオンクロマトグラム(T
IC)を示したものである。実際には、やで示すよ
うに一定のサンプリング間隔(ここでは例として3S)
でMS1分析が行われる。図6(b)(c)に示すよう
に、各サンプリング点では、MS1データが得られ、更
に設定条件に合うイオンについてMS2データを得る。
MS2分析は、各サンプリング間隔の間に行われる。
ータは、全てデータ処理部19内のメモリに記憶され
る。
ータベース内のMS1データを対象に、S1で設定した
条件に合う成分データを検索し、ピックアップする(S
3)。
す。データベースは、標準試料を分析した結果に基づく
データを予め記憶したものであり、具体的には、成分毎
のMS 1データと、MS1データ内の特徴的なピークに対
してMS2分析を行った結果であるMS2データを関連付
けて格納している。例えば、成分Aで見ると、MS1デ
ータでは、650m/zと200m/zの特徴ピー
クがあり、との各ピークをMS2分析した結果のM
S2データが格納されている。
説明すると、質量範囲200−400m/z中で、1番
強度の強いピーク(#1)を対象としているので(但
し、250m/zは除外)、成分Aではのピーク、成
分Bではのピーク、成分Cではのピークが該当して
おり、これらの成分は皆ピックアップされることとな
る。
2データと、S2のMS2分析で実際に得たマススペクト
ルの一致度を比較する(S4)。具体的には、データベ
ース内のMS2データに格納されている成分Aの、成
分Bの、成分Cのと、実際に得られたMS2分析の
マススペクトルとを比較していく。実際に得られたマス
スペクトルは、TICの保持時間全域に渡って複数存在
しているため、これら全てのマススペクトルとデータベ
ース内データの比較を行う。
も一致度の高いデータを有する成分をそのマススペクト
ルが得られた時間の検出成分として表示画面20に出力
する(S5)。この時の表示の一例を図7に示す。各時
間におけるMS2分析によるマススペクトルに対応する
成分が特定できることから、各時間帯における検出成分
を表示することが出来る。
て迅速に試料成分の特定ができる。したがって、大気圧
イオン化法を用いるLC/MSのような、MS1分析で
のマススペクトルが極めて単純なものしか得られない場
合であっても、迅速且つ正確に成分の特定を行うことが
可能となる。
内の成分の絞り込みに使用することで、MS1データと
MS2データをそれぞれ単純に一致検索する場合に比べ
て、検索処理の効率化、高速化を図ることができる。実
施例2次に、本発明の他の実施例を示す。本実施例は、
予め分析したい目的試料成分が特定されている場合の例
である。
面20上に表示し、測定者が各条件を設定する(S1
1)。ここで設定される条件は、主に「成分名」「重要
ピーク」である。「信号強度閾値」は、精度を向上させ
るためには入力した方が良いが、入力しなくても良い。
が設定される。ここでは成分Bが設定されている。「重
要ピーク」では、目的の成分中に必ず現れるべきピーク
のm/z(質量対電荷比)が設定される。ここではm/
z400が設定されている。「信号強度閾値」について
は、実施例1の場合と同様である。ここでは20%がそ
の値として設定されている。
と、入力された成分に該当する情報がデータ処理部19
内に記憶されたデータベースから抽出され、「信号強度
閾値」の下部の領域に表示される。ここでは成分Bと質
量数400が入力されたので、成分BのMS1データ
と、その重要ピークのMS2データが表示される。そし
て、この画面における入力が終了したら、測定者は、
「登録」の領域にカーソルを合わせ、クリックする。こ
れによって条件設定が終了する。
施例においても、MS1分析と、MS2分析を交互に行い
ながら、クロマトグラフ装置からの一連の試料導入が終
了するまで質量分析を行い、MS1とMS2のマススペク
トルを得る(S12)。ここで、MS2分析は、上記S
11で設定された「重要ピーク」に対して行われる。図
5(b)で設定された例で言えば、m/z400のピー
クが検出された時にMS2分析を行う。
は、全てデータ処理部19内のメモリに記憶される。
のマスクロマトグラムを出力する(S13)。本実施例
では、m/z400について行われたMS2分析のTI
Cが相当する。また、MS1分析のm/z400の信号
強度だけを抽出したマスクロマトグラムでもよい。
の各ピーク時のMS2分析によるマススペクトルと、S
11で設定した成分名に対応するデータベース内のMS
2データの比較を行う(S14)。本実施例において
も、実施例1と同様に、図4で示すデータベースを使用
する。
ラムと、各ピークのMS2分析によるマススペクトルの
例を示す。図8(a)は、m/z400のマスクロマト
グラムである。ここでは「信号強度閾値」で設定された
20%以上にa,b,cの3つのピークが得られた例を
示す。図8(b)は、ピークaで得られたマススペクト
ルを示す。同様に、図8(c)はピークb、図8(d)
はピークcで得られたマススペクトルを示す。S14で
は、図8(b)(c)(d)の各スペクトルと、データ
ベース内の成分BのMS2データとを比較することに
なる。
致度の高いMS2分析によるマススペクトルが得られた
保持時間を特定し、当該保持時間に得られたMS1分析
によるマススペクトルとMS2分析によるマススペクト
ルを表示画面20に出力し(S15)、処理を終了す
る。
に、出力画面としては、S11で設定した「成分名」と
「重要ピーク」と共に、全質量数のTICと、重要ピー
クのマスクロマトグラム、そして、S15で特定された
保持時間に得られたMS1分析によるマススペクトルと
MS2分析によるマススペクトルが表示される。全質量
数のTICと重要ピークのマスクロマトグラム中に表示
された矢印は、S15で特定された保持時間を示してい
る。
っていることから、その成分内の重要ピークのみをMS
2分析し、データベース内のMS2データと比較すること
で、迅速且つ正確に、目的成分の保持時間を確認するこ
とが可能となる。
データを対象としての定性分析の例を示したが、MS3
分析やMS4分析のように、MSn分析を対象としても良
い。nの数が増えるほど、予めデータベースに格納して
おくデータ量が非常に多くなってしまい、データ処理部
19の記憶容量の増加とデータ処理速度の遅延を招く可
能性があるが、分析精度はその分向上させることが出来
る。
データベースに、各成分の主要ピーク毎のMS2データ
を備えた点に大きな特徴がある。MS2データを備え、
上記各実施例に示すような分析を行うことにより、大気
圧イオン化法を用いるLC/MSのようなMS1分析の
マススペクトルから得られる情報が少ない装置において
も、正確且つ迅速に、成分の特定を行うことが可能とな
り、定性精度を向上させることが出来る。また、指定し
た目的成分が測定データに含まれているかどうかを検索
する際にも、目的成分の有無の判定に有効な情報を得る
ことができる。
ータの蓄積を行うことから、クロマトグラフ装置から導
入される試料の変化に容易に追従でき、リアルタイムの
分析を行うことが可能となる。また、MS2分析のため
に再分析を行う必要も無くなることから、貴重な試料を
分析する際に非常に有効である。
例2の設定画面を示す。
る。
る。
ラム、14…イオン源、15…質量分析部、16…検出
器、17…制御部、18…信号線、19…データ処理
部、20…表示画面。
Claims (15)
- 【請求項1】成分毎に、MS1分析のマススペクトルデ
ータ(MS1データ)とMS2分析のマススペクトルデー
タ(MS2データ)を格納した標準データベースを備
え、クロマトグラフ装置から導入された試料をイオン化
し、イオンを捕捉可能なイオントラップにより質量分析
を行う質量分析計を用いた質量分析方法であって、 分析条件を設定するステップと、 イオン化された試料をMS1分析とMS2分析を行いなが
らマススペクトルを得るステップと、 前記標準データベースから、前記分析条件で設定された
条件に合う成分のMS 1及びMS2データを抽出するステ
ップと、 前記MS2分析によって得られたマススペクトルと前記
抽出された成分のMS2データとを比較するステップと
を有することを特徴とする質量分析方法。 - 【請求項2】請求項1において、 前記分析条件は、MS2分析を行うべき「質量範囲」
と、当該質量範囲中のどのイオンをMS2分析すべきか
を指定する「ピーク指定」とが設定されることを特徴と
する質量分析方法。 - 【請求項3】請求項2において、 前記分析条件では、更にMS2分析すべきでないイオン
を指定する「除外ピーク」と、MS2分析すべき信号強
度を指定する「信号強度閾値」とが設定されることを特
徴とする質量分析方法。 - 【請求項4】請求項1において、 前記MS2分析は、前記分析条件で設定された条件に合
うイオンに対して成されることを特徴とする質量分析方
法。 - 【請求項5】請求項1において、 前記比較は、前記MS2分析で得られた全てのマススペ
クトルに対して行われ、最も一致度の高いMS2データ
を有する成分が、それぞれのマススペクトルの比較結果
として出力されることを特徴とする質量分析方法。 - 【請求項6】成分毎に、MS1分析のマススペクトルデ
ータ(MS1データ)とMS2分析のマススペクトルデー
タ(MS2データ)を格納した標準データベースを備
え、クロマトグラフ装置から導入された試料をイオン化
し、イオンを捕捉可能なイオントラップにより質量分析
を行う質量分析計を用いた質量分析方法であって、 分析すべき質量対電荷比(m/z)を指定するステップ
と、 イオン化された試料をMS1分析とMS2分析を行いなが
らマススペクトルを得るステップと、 前記MS2分析によって得られたマススペクトルと前記
標準データベース内の前記指定された質量対電荷比のピ
ークを有する成分のデータとを比較するステップとを有
することを特徴とする質量分析方法。 - 【請求項7】請求項6において、 前記指定された質量対電荷比(m/z)のマスクロマト
グラムを得るステップを有することを、特徴とする質量
分析方法。 - 【請求項8】請求項7において、 前記指定された質量対電荷比(m/z)のマスクロマト
グラムのピークを判定し、当該ピーク時にMS2分析に
よって得られたマススペクトルと、前記標準データベー
ス内のデータとを比較することを特徴とする質量分析方
法。 - 【請求項9】請求項8において、 分析すべき質量対電荷比(m/z)と共に成分名も指定
し、前記比較時には、前記指定された質量対電荷比(m
/z)のマスクロマトグラムのピーク時のマススペクト
ルと、前記標準データベース内の前記指定された成分名
のMS2データとを比較することを特徴とする質量分析
方法。 - 【請求項10】請求項9において、 前記比較結果として、前記指定された成分名が検出され
た時間を表示することを特徴とする質量分析方法。 - 【請求項11】測定対象試料をイオン化するイオン源
と、イオンを捕捉および開裂させ質量分析を行うイオン
トラップを備える質量分析部と、当該質量分析部から放
出されたイオンを検出する検出部と、当該検出部によっ
て得られたデータを処理するデータ処理部と、検出結果
を表示する表示部と、操作者からの情報が入力される入
力部とを備える質量分析装置において、 前記データ処理部は、成分毎に、MS1分析のマススペ
クトルデータ(MS1データ)とMS2分析のマススペク
トルデータ(MS2データ)を格納した標準データベー
スを備え、 前記測定対象試料を質量分析する際に、MS1分析とM
S2分析を行いながらマススペクトルを得、MS2分析に
よって得られたマススペクトルと標準データベース内の
MS2データとを比較することを特徴とする質量分析装
置。 - 【請求項12】請求項11において、 前記表示部に、分析条件として、MS2分析を行うべき
「質量範囲」と、当該質量範囲中のどのイオンをMS2
分析すべきかを指定する「ピーク指定」とを設定する設
定画面を表示することを特徴とする質量分析装置。 - 【請求項13】請求項12において、 前記設定画面に、更に、MS2分析すべきでないイオン
を指定する「除外ピーク」と、MS2分析すべき信号強
度を指定する「信号強度閾値」とを設定する領域を表示
することを特徴とする質量分析装置。 - 【請求項14】請求項11において、 前記表示部に、分析条件として、分析すべき成分名を指
定する「成分名」と、当該成分名中の質量対電荷比(m
/z)を指定する「重要ピーク」とを設定する設定画面
を表示することを特徴とする質量分析装置。 - 【請求項15】請求項12において、 前記データ処理部は、前記測定対象試料を質量分析して
得られた分析結果から、前記「重要ピーク」で設定され
た質量対電荷比(m/z)のマスクロマトグラムを作成
し、前記表示部へ表示することを特徴とする質量分析装
置。
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JP2000398185A JP3805979B2 (ja) | 1999-12-27 | 2000-12-27 | 質量分析方法および装置 |
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---|---|---|---|
JP11-371361 | 1999-12-27 | ||
JP37136199 | 1999-12-27 | ||
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Publications (2)
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