JP2007010509A - 解析支援システムおよび解析支援方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第一方法に基づく質量分析により試料の第一測定スペクトルを取得するとともに、第二方法に基づく質量分析により試料の第二測定スペクトルを取得する(S103、S109)。第一測定スペクトルに基づいて試料の同定を行い、試料の第一候補タンパク質を抽出する(S105)。第一候補タンパク質の配列データに基づき、第二方法により得られる第一候補タンパク質の第二理論スペクトルを取得する(S107)。そして、第一候補タンパク質の第二理論スペクトルを第二測定スペクトルとともに重ね合わせて表示する(S111)。
【選択図】 図1
Description
Wenzhu Zhang、Brian T. Chait、「ProFound:An Expert System for Protein Identification Using Mass Spectrometric Peptide Mapping Information」、2000年、Analytical Chemistry、72巻、p.2482−2489
試料の質量分析スペクトルの解析を支援するシステムであって、
第一方法に基づく前記試料の第一測定スペクトルのデータと、第二方法に基づく前記試料の第二測定スペクトルのデータとを取得するデータ取得手段と、
前記第一測定スペクトルに基づき前記試料の第一候補物質を抽出するとともに、前記第一候補物質を前記第二方法により測定した際に得られると予測される前記第一候補物質の第二理論スペクトルのデータを取得する同定支援部と、
前記同定支援部で取得された前記第一候補物質の前記第二理論スペクトルと、前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示する統合表示部と、
を含む解析支援システムが提供される。
試料の質量分析スペクトルの解析を支援する方法であって、
第一方法に基づく質量分析により前記試料の第一測定スペクトルを取得するとともに、第二方法に基づく質量分析により前記試料の第二測定スペクトルを取得するステップと、
前記第一測定スペクトルに基づいて、前記試料の第一候補物質を抽出するステップと、
前記第一候補物質を前記第二方法により測定した際に得られると予測される前記第一候補物質の第二理論スペクトルを取得するステップと、
前記第一候補物質の前記第二理論スペクトルと前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示するステップと、
を含む解析支援方法が提供される。
また、本発明の解析支援方法において、前記第二測定スペクトルに基づいて、前記試料の第二候補物質を抽出するステップをさらに含み、第一候補物質の配列データに基づき、第一候補物質の第二理論スペクトルを取得する前記ステップが、前記第一候補物質のうち、前記第二候補物質と共通する共通候補物質を前記第二方法により測定した際に得られると予測される前記共通候補物質の第二理論スペクトルを取得するステップであって、第一候補物質の第二理論スペクトルと試料の第二測定スペクトルとをともに表示する前記ステップが、前記共通候補物質の前記第二理論スペクトルと前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示するステップであってもよい。
また、本発明の解析支援方法において、前記共通候補物質を前記第一方法により測定した際に得られると予測される前記共通候補物質の第一理論スペクトルを取得するステップをさらに含み、第一候補物質の第二理論スペクトルと試料の第二測定スペクトルとをともに表示する前記ステップが、前記共通候補物質の前記第二理論スペクトルと前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示するとともに、前記共通候補物質の前記第一理論スペクトルと前記試料の前記第一測定スペクトルとをともに表示するステップであってもよい。
前記試料の質量分析により得られた測定スペクトルのデータを取得するデータ取得手段と、
前記測定スペクトルに基づき、前記試料の候補物質を抽出するとともに、前記候補物質の理論スペクトルのデータを取得して、前記理論スペクトルに含まれる複数のピークについて、前記候補物質の立体構造を考慮して前記候補物質の修飾の指標を算出し、前記ピークのデータに関連づける同定支援部と、
前記試料の前記測定スペクトルと、前記候補物質の前記理論スペクトルと、前記指標とをともに表示する統合表示部と、
を含む解析支援システムが提供される。
試料の質量分析スペクトルの解析を支援する方法であって、
前記試料の質量分析により得られた測定スペクトルに基づき、前記試料の候補物質を抽出するステップと、
前記候補物質の理論スペクトルのデータを取得するステップと、
前記候補物質の前記理論スペクトルに含まれる複数のピークについて、前記候補物質の立体構造を考慮して、前記候補物質の修飾の指標を算出し、前記ピークのデータに関連づけるステップと、
前記候補物質の前記理論スペクトルと前記指標とを前記測定スペクトルととともに表示するステップと、
を含む解析支援方法が提供される。
図1は、本実施形態における分析方法の手順を示すフローチャートである。
本実施形態では、試料の質量分析を複数の方法で行い(S103、S109)、一方の方法で得られた測定スペクトルを用いた同定結果(S105、S107)を、他方の方法で得られた測定スペクトルに重ね合わせ表示する(S111)。これにより、複数の測定を行った際の解析効率と同定の確度を向上させる。本実施形態の質量分析スペクトルの解析支援方法は、以下のステップを含む。
第一方法に基づく質量分析により試料の第一測定スペクトルを取得するとともに、第二方法に基づく質量分析により試料(タンパク質)の第二測定スペクトルを取得するステップ(S103、S109)、
第一測定スペクトルに基づいて、試料の第一候補物質(第一候補タンパク質)を検索し、抽出するステップ(S105)、
第一候補タンパク質の配列データに基づき、第一候補タンパク質を第二方法により測定した際に得られると予測される第一候補タンパク質の第二理論スペクトルを取得するステップ(S107)、および
第一候補タンパク質の第二理論スペクトルを第二測定スペクトルとともに重ね合わせて表示するステップ(S111)。
まず、同定対象のタンパク質の抽出を行い、試料を得る(S101)。このステップは、必要に応じて行えばよく、適宜省略することができる。具体的な抽出方法としては、まず、分析対象のタンパク質を含む試料から2次元電気泳動などにより目的のタンパク質を分離する。そして、化学的または酵素的な断片化を行う。酵素的な断片化には、たとえばトリプシン消化を用いることができる。こうすれば、塩基性アミノ酸残基のC末端側でタンパク質を選択的に断片化することができる。本実施形態および本明細書の他の実施形態においては、分析対象のタンパク質がトリプシンにより断片化されている場合を例に説明する。
分析システム120は、第一方法に基づく試料の第一測定スペクトルのデータと、第二方法に基づく試料の第二測定スペクトルのデータとを取得するデータ取得手段(データ受付部109)と、試料の同定を支援する同定支援部105と、理論スペクトルデータ取得部137で取得された前記第二理論スペクトルを、第二測定スペクトルとともに表示する統合表示部111と、を含む。
同定支援部105は、第一測定スペクトルに基づき試料の第一候補タンパク質を抽出する候補物質抽出部135と、候補物質抽出部135で抽出された第一候補タンパク質について、第二方法により得られる第二理論スペクトルのデータを取得する理論スペクトルデータ取得部137と、を含む。
また、分析システム120は、第一方法に基づく試料の第一測定スペクトルのデータと、第二方法に基づく試料の第二測定スペクトルのデータとを記憶する記憶部107をさらに備える。
記憶部107は、測定データ記憶部113、リファレンスデータ記憶部115および補助データ記憶部117を含む。
測定データ記憶部113は、第一測定系119で測定された測定スペクトルのデータを格納する第一測定データ記憶部127と、第二測定系121で測定された測定スペクトルのデータを格納する第二測定データ記憶部129とから構成される。
インターフェイス103は、ユーザまたは他の解析システムとのデータの授受を行う。インターフェイス103を介して入出力されたデータは、同定支援部105内で処理される。インターフェイス103は、データ受付部109および統合表示部111により構成される。
図3に示したように、同定支援部105は、候補物質抽出部135、理論スペクトルデータ取得部137および統合表示データ作成部139から構成される。
本実施形態では、複数のイオン化方法に基づく測定スペクトルを用いて同定を行うことにより、試料の同定をさらに確実に行うことができる。たとえば、MALDIとESIでは、試料によりイオン化のされやすさが異なる。また、たとえばMALDIでは結晶化されやすいタンパク質の測定に適しているのに対し、ESIは、水やアルコール等の溶媒に溶解しやすいタンパク質の測定に適している。このように、イオン化方法により、スペクトルの取得しやすさや、ピークの現れやすさやが異なるため、一つの測定方法のみに基づいて同定を行う場合、擬陽性ピークまたは擬陰性ピークの判別作業が繁雑となり、同定作業の効率が低下したり、同定の確度が低下する懸念があった。これに対し、本実施形態では、これらの両方の測定結果を用いて同定作業を行うことができるため、同定を確実に行うことができる。
本実施形態は、第一の実施形態の分析システム120(図2)を用いた解析支援方法に関する。図4は、本実施形態の解析支援手順を説明する図である。図4は、同一由来のサンプル中のタンパク質について、測定原理の異なる質量分析計で同定を行う手順を示している。
A:候補蛋白質Aの理論スペクトルのピークのうち、第1法で検出されたピーク、
B:候補蛋白質Aの理論スペクトルのピークのうち、第1法で検出されなかったピーク、
とする(図5(a)、図5(b))。
第一の実施形態では、第一測定系119による測定結果から求められた候補タンパク質の第一理論スペクトルを、第二測定系121による測定結果とともに表示する例を説明したが、分析システム120において、第一測定系119および第二測定系121のそれぞれの測定結果から、それぞれの候補タンパク質を抽出し、両測定に共通する候補タンパク質をさらに抽出して測定スペクトルとともに表示することもできる。
また、共通候補タンパク質を第一方法により測定した際に得られると予測される前記タンパク質の第一理論スペクトルを作成するステップと、第一測定スペクトルとともに共通候補タンパク質を表示するステップと、をさらに含んでもよい。たとえば、第一候補タンパク質の第二理論スペクトルと試料の第二測定スペクトルとをともに表示するステップが、共通候補タンパク質の第二理論スペクトルと試料の第二測定スペクトルとをともに表示するとともに、共通候補タンパク質の第一理論スペクトルと試料の第一測定スペクトルとをともに表示するステップであってもよい。このとき、第一測定スペクトルと第二測定スペクトルとを、同一画面内に並べて表示してもよい。
図6において、ステップ101〜ステップ105まで、第一の実施形態の手順を用いる。ステップ105で得られるタンパク質を、第一候補タンパク質と呼ぶ。その後、候補物質抽出部135は、第二測定データ記憶部129を参照し第二測定系121で測定された第二測定スペクトルのデータと、リファレンスデータ記憶部115に記憶されたデータとを取得して、第二候補タンパク質を抽出する(S113)。さらに、候補物質抽出部135は、第一候補タンパク質と第二候補タンパク質とを比較して、これらに共通するタンパク質を共通候補タンパク質として抽出する(S115)。
本実施形態は、第二の実施形態で前述した解析支援手順(図4)の別の態様に関する。本実施形態では、理論スペクトルデータを作成する際に、第一理論スペクトルデータを作成する理論スペクトル作成部1100および理論スペクトル作成部1200にて、第一候補タンパク質および第二候補タンパク質に共通する候補タンパク質A400について、候補タンパク質A理論スペクトル500として、第一理論スペクトルおよび第二理論スペクトルを得る。理論MSスペクトル統合表示部2000は、得られた第一理論スペクトルおよび第二理論スペクトルを、それぞれ、第1法のスペクトル310および第2法のスペクトル320とともに表示する。このように、本実施形態では、両法に共通する候補蛋白質Aの理論スペクトルの変換データを二種類作成する。また、理論スペクトルを検出ピーク毎に分類してそれぞれのスペクトルに重ねて表示する。
A:候補蛋白質Aの理論スペクトルのピークのうち、第1法および第2法で検出されたピーク
B:候補蛋白質Aの理論スペクトルのピークのうち、第1法および第2法で検出されたピーク
C:候補蛋白質Aの理論スペクトルのピークのうち、第2法でのみ検出されたピーク
D:候補蛋白質Aの理論スペクトルのピークのうち、第1法および第2法で検出されなかったピーク
とする(図7(a))。理論MSスペクトル統合表示部2000は、測定スペクトルと理論スペクトルとを重ね合わせ、さらに理論スペクトルのピークの分類情報をあわせて表示する。図7(b)は、第1法で検出された第一測定スペクトルと候補蛋白質Aの第一理論スペクトルとを分類情報を含めて重ね合わせて表示した図であり、図7(c)は、第2法で検出された第二測定スペクトルと候補蛋白質Aの第二理論スペクトルとを分類情報を含めて重ね合わせて表示した図である。図7(b)および図7(c)に示したように、重ねた理論スペクトルの各ピークがどちらの解析法で検出されたものであるかを区別して表示することにより、擬陽性ピークや擬陰性ピークの判断を容易にすることができる。
本実施形態は、測定スペクトルと理論スペクトルとを重ね合わせて表示し、さらに理論スペクトル中のピークごとに、立体構造上の位置情報をあわせて表示し、翻訳後修飾によるスペクトル解析を支援するものである。
試料の質量分析により得られた測定スペクトルに基づき、試料の候補物質(候補タンパク質)を検索し、抽出するステップ(S155)、
候補タンパク質の配列データに基づき、候補タンパク質の理論スペクトルのデータを取得するステップ(S157)、
理論スペクトルに含まれる複数のピークについて、候補タンパク質の立体構造を考慮して、候補タンパク質の修飾(翻訳後修飾)の指標を算出し、ピークの識別子に関連づけるステップ(S159)、および
候補タンパク質の理論スペクトルと指標とを測定スペクトルとともに表示するステップ(S161)。
ステップ161の測定スペクトルとともに表示するステップは、さらに、理論スペクトルのピークの配列情報をあわせて表示するステップである。
また、ステップ159の候補タンパク質の翻訳後修飾の指標を算出し、ピークのデータに関連づけるステップは、候補タンパク質の立体構造のデータを取得して、立体構造のデータに基づき、候補タンパク質に含まれるピークの候補タンパク質の表面からの距離を反映する位置パラメータを取得するステップを含む。
まず、同定対象のタンパク質の抽出を行い、試料を得る(S151)。このステップは、必要に応じて行えばよく、適宜省略することができる。具体的な抽出方法としては、まず、同定対象のタンパク質を含む試料から2次元電気泳動などにより目的のタンパク質を分離する。そして、化学的または酵素的な断片化を行う。酵素的な断片化には、たとえばトリプシン消化を用いることができる。こうすれば、塩基性アミノ酸残基のC末端側でタンパク質を選択的に断片化することができる。以下の実施形態においては、同定対象のタンパク質がトリプシンにより断片化されている場合を例に説明する。
分析システム150は、試料の質量分析により得られた測定スペクトルのデータを取得するデータ取得手段(データ受付部109)と、試料の同定を支援する同定支援部105と、理論スペクトルと指標と測定スペクトルのデータとをともに表示する統合表示部111と、を含む。
同定支援部105は、測定スペクトルに基づき、試料の候補タンパク質を抽出する候補物質抽出部135と、候補物質抽出部135で抽出された候補タンパク質の理論スペクトルのデータを取得する理論スペクトルデータ取得部137と、理論スペクトルに含まれる複数のピークについて、候補タンパク質の立体構造を考慮して、候補タンパク質の翻訳後修飾の指標を算出し、ピークのデータに関連づける翻訳後修飾指標算出部161と、を含む。
翻訳後修飾指標算出部161は、候補タンパク質の立体構造のデータを取得して、候補タンパク質に含まれるピークの候補タンパク質の表面からの距離を反映する位置パラメータを取得する。
また、分析システム150は、試料の質量分析により得られた測定スペクトルのデータを記憶する記憶部107をさらに備える。
記憶部107は、測定データ記憶部113、リファレンスデータ記憶部115および補助データ記憶部117を含む。
インターフェイス103は、ユーザまたは他の解析システムとのデータの授受を行う。インターフェイス103を介して入出力されたデータは、同定支援部105内で処理される。インターフェイス103は、データ受付部109および統合表示部111により構成される。測定系101で測定された測定スペクトルのデータは、データ受付部109から同定支援部105に送出されるとともに、記憶部107の測定データ記憶部113に格納される。
同定支援部105は、候補物質抽出部135、理論スペクトルデータ取得部137、翻訳後修飾指標算出部161および統合表示データ作成部139から構成される。
理論スペクトルピークデータ取得部163は、理論スペクトルデータ取得部137で取得された理論スペクトルのピークデータを取得する。理論スペクトルピークデータ取得部163は、作成した理論スペクトルのデータを、統合表示データ作成部139に送出する。また、これとともに、理論スペクトルのデータを理論データ記憶部169に格納してもよい。
本実施形態では、質量分析計で計測した結果から候補タンパク質を抽出し、候補タンパク質の理論スペクトル作成し、これを測定スペクトルに重ねて表示する。このため、測定スペクトル中の擬陽性ピークや擬陰性ピークの判別を容易にすることができる。
本実施形態では、第五の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態は、図9に示した分析システムを用いたの別の解析支援手順に関する。図11は、本実施形態の分析システムを用いた解析支援手順を説明する図である。
図11において、まず、未知サンプルからタンパク質の抽出処理を行い、スペクトル検出210を行う。得られたスペクトル310を用いて、タンパク質同定検索330を行い、候補タンパク質を抽出する。ここでは候補タンパク質として、候補タンパク質A400が抽出された場合を例示している。
(i)補正式からの理論スペクトルの距離
測定スペクトルと、これに対応する理論スペクトルとを用いて、測定スペクトルを補正する式を算出する。そして、その補正式からの理論スペクトルの距離を測定スペクトルとともに表示する。補正式の算出方法として、たとえば、最小自乗法等が挙げられる。また、このとき、記憶部107が、補正式算出データ記憶部を含み、同定支援部105が、距離算出部を含んでもよい。距離算出部は、測定データ記憶部113と補正式算出データ記憶部とを参照して、測定スペクトルを補正した補正式を作成し、当該補正式と補助データ記憶部117に格納された理論スペクトルデータとを照合して距離を算出し、統合表示部に距離のデータを送出する。
(ii)理論スペクトルの同位体由来のスペクトル
同定支援部105は、理論スペクトル中のピークについて、タンパク質を構成する炭素や窒素の数を考慮して、これらの元素の同位体に由来する理論副スペクトル成分を算出し、統合表示部111に送出する。統合表示部111では、この理論スペクトル成分を測定スペクトルに重ねて表示する。または、同定支援部105が、理論副スペクトルを含む理論スペクトルと測定スペクトルとの類似度を求めて適合度を算出する適合度算出部を有し、統合表示部111が、算出された適合度を測定スペクトルとともに表示する態様とすることもできる。
(iii)ピークの優位差検定に関するパラメータ
たとえば、同定支援部105において、一つの理論ピークと、当該理論ピークを中心に分布している一つの測定ピークの強度とを優位差検定したり、その棄却率を算出する。そして、得られた結果を優先度を示す指標として測定スペクトルとともに表示する。
(iv)正規分布曲線との一致率
記憶部107は、正規分布曲線のピークデータを記憶する正規分布曲線データ記憶部を有する。同定支援部105は、正規分布曲線データ記憶部を参照して正規分布曲線のピークデータを取得して、測定スペクトル中のピークと、正規分布曲線とを比較し、一致率を算出する一致率算出部を有する。
(v)S/N比
同定支援部105が、S/N比算出部を有する。S/N比算出部は、測定スペクトルのS/N比を算出し、得られた結果を優先度の指標として統合表示部111に送出する。
101 測定系
103 インターフェイス
105 同定支援部
107 記憶部
109 データ受付部
110 タンパク質抽出処理
111 統合表示部
113 測定データ記憶部
115 リファレンスデータ記憶部
117 補助データ記憶部
119 第一測定系
120 分析システム
121 第二測定系
123 第一受付部
125 第二受付部
127 第一測定データ記憶部
129 第二測定データ記憶部
130 解析支援システム
131 第一理論データ記憶部
133 第二理論データ記憶部
135 候補物質抽出部
137 理論スペクトルデータ取得部
139 統合表示データ作成部
150 分析システム
160 解析支援システム
161 翻訳後修飾指標算出部
163 理論スペクトルピークデータ取得部
165 ピーク座標算出部
167 位置パラメータ算出部
169 理論データ記憶部
171 座標データ記憶部
173 位置パラメータ算出データ記憶部
175 配列データ記憶部
177 修飾データ記憶部
210 第1法でのスペクトル検出
220 第2法でのスペクトル検出
310 第1法のスペクトル
320 第2法のスペクトル
330 タンパク質同定検索
340 タンパク質同定検索
400 候補タンパク質A
410 候補タンパク質B
500 候補タンパク質A理論スペクトル
510 候補タンパク質B理論スペクトル
600 立体構造
610 立体配置情報
1100 理論スペクトル作成部
1200 理論スペクトル作成部
2000 理論MSスペクトル統合表示部
3000 立体構造情報解析部
4000 立体配置変換部
5000 翻訳後修飾指標算出部
6000 距離指標
7000 翻訳後修飾指標
7100 翻訳後修飾種別判定部
8000 翻訳後修飾種別測定結果
Claims (14)
- 試料の質量分析スペクトルの解析を支援するシステムであって、
第一方法に基づく前記試料の第一測定スペクトルのデータと、第二方法に基づく前記試料の第二測定スペクトルのデータとを取得するデータ取得手段と、
前記第一測定スペクトルに基づき前記試料の第一候補物質を抽出するとともに、前記第一候補物質を前記第二方法により測定した際に得られると予測される前記第一候補物質の第二理論スペクトルのデータを取得する同定支援部と、
前記同定支援部で取得された前記第一候補物質の前記第二理論スペクトルと、前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示する統合表示部と、
を含む解析支援システム。 - 請求項1に記載の解析支援システムにおいて、
前記同定支援部が、
前記第二測定スペクトルに基づき前記試料の第二候補物質を抽出するとともに、前記第一候補物質と前記第二候補物質とに共通する物質を共通候補物質として抽出し、
前記第一候補物質のうち、前記共通候補物質を前記第二方法により測定した際に得られると予測される第二理論スペクトルのデータを取得し、
前記統合表示部が、前記共通候補物質の前記第二理論スペクトルと前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示する解析支援システム。 - 請求項2に記載の解析支援システムにおいて、
前記同定支援部が、前記共通候補物質の前記第二理論スペクトルのデータとともに、前記共通候補物質を前記第一方法により測定した際に得られると予測される第一理論スペクトルのデータを取得し、
前記統合表示部が、前記共通候補物質の前記第二理論スペクトルと前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示するとともに、前記共通候補物質の前記第一理論スペクトルと前記試料の前記第一測定スペクトルとをともに表示する解析支援システム。 - 試料の質量分析スペクトルの解析を支援するシステムであって、
前記試料の質量分析により得られた測定スペクトルのデータを取得するデータ取得手段と、
前記測定スペクトルに基づき、前記試料の候補物質を抽出するとともに、前記候補物質の理論スペクトルのデータを取得して、前記理論スペクトルに含まれる複数のピークについて、前記候補物質の立体構造を考慮して前記候補物質の修飾の指標を算出し、前記ピークのデータに関連づける同定支援部と、
前記試料の前記測定スペクトルと、前記候補物質の前記理論スペクトルと、前記指標とをともに表示する統合表示部と、
を含む解析支援システム。 - 請求項4に記載の解析支援システムにおいて、
前記同定支援部が、前記候補物質の立体構造のデータを取得して、前記候補物質の前記理論スペクトルに含まれる前記ピークの前記候補物質の表面からの距離を反映する位置パラメータを前記指標として取得する解析支援システム。 - 請求項1乃至5いずれかに記載の解析支援システムにおいて、前記試料がタンパク質である解析支援システム。
- コンピュータシステムを、請求項1乃至6いずれかに記載の解析支援システムとして機能させるためのプログラム。
- 試料の質量分析スペクトルの解析を支援する方法であって、
第一方法に基づく質量分析により前記試料の第一測定スペクトルを取得するとともに、第二方法に基づく質量分析により前記試料の第二測定スペクトルを取得するステップと、
前記第一測定スペクトルに基づいて、前記試料の第一候補物質を抽出するステップと、
前記第一候補物質を前記第二方法により測定した際に得られると予測される前記第一候補物質の第二理論スペクトルを取得するステップと、
前記第一候補物質の前記第二理論スペクトルと前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示するステップと、
を含む解析支援方法。 - 請求項8に記載の解析支援方法において、前記第一方法と前記第二方法のイオン化方法が異なる解析支援方法。
- 請求項8または9に記載の解析支援方法において、
前記第二測定スペクトルに基づいて、前記試料の第二候補物質を抽出するステップをさらに含み、
第一候補物質の配列データに基づき、第一候補物質の第二理論スペクトルを取得する前記ステップが、前記第一候補物質のうち、前記第二候補物質と共通する共通候補物質を前記第二方法により測定した際に得られると予測される前記共通候補物質の第二理論スペクトルを取得するステップであって、
第一候補物質の第二理論スペクトルと試料の第二測定スペクトルとをともに表示する前記ステップが、前記共通候補物質の前記第二理論スペクトルと前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示するステップである解析支援方法。 - 請求項10に記載の解析支援方法において、
前記共通候補物質を前記第一方法により測定した際に得られると予測される前記共通候補物質の第一理論スペクトルを取得するステップをさらに含み、
第一候補物質の第二理論スペクトルと試料の第二測定スペクトルとをともに表示する前記ステップが、前記共通候補物質の前記第二理論スペクトルと前記試料の前記第二測定スペクトルとをともに表示するとともに、前記共通候補物質の前記第一理論スペクトルと前記試料の前記第一測定スペクトルとをともに表示するステップである解析支援方法。 - 試料の質量分析スペクトルの解析を支援する方法であって、
前記試料の質量分析により得られた測定スペクトルに基づき、前記試料の候補物質を抽出するステップと、
前記候補物質の理論スペクトルのデータを取得するステップと、
前記候補物質の前記理論スペクトルに含まれる複数のピークについて、前記候補物質の立体構造を考慮して、前記候補物質の修飾の指標を算出し、前記ピークのデータに関連づけるステップと、
前記候補物質の前記理論スペクトルと前記指標とを前記測定スペクトルととともに表示するステップと、
を含む解析支援方法。 - 請求項12に記載の解析支援方法において、候補物質の修飾の指標を算出し、ピークのデータに関連づける前記ステップが、
前記候補物質の立体構造のデータを取得して、前記立体構造のデータに基づき、前記候補物質の前記理論スペクトルに含まれる前記ピークの前記候補物質の表面からの距離を反映する位置パラメータを取得するステップを含む解析支援方法。 - 請求項8乃至13いずれかに記載の解析支援方法において、前記試料がタンパク質である解析支援方法。
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