JP2004245699A - 質量分析データ解析システム,質量分析データ解析プログラム及び化合物解析システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明では、予め推測された親イオン,各解離段階での前駆イオンの構造に対して、分子軌道解析、及び、分子力学計算を行うことにより、親イオン,各解離段階での前駆イオンの構造を高精度に導出・表示する。
【効果】本発明の上記手段により、熱的,化学的,エネルギー的な特性からの親イオン、及び、各解離段階での前駆イオンの構造を評価できる為、データベースの無い多段階解離による質量分析データからも、非常に高精度に親イオン構造を導出・評価することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、質量分析データを解析処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
質量分析装置により得られた質量分析データから、物質の同定精度を向上させるため、物質(親イオン)を解離させ、その解離イオンを更に多段階に質量分析するタンデム型質量分析機能を持つ質量分析装置が増加している。親イオンの質量分析データ(MSデータ)、更に、親イオンの解離イオンの質量分析データ
(MS2 データ)、更に、親イオンの解離イオンを解離して得られる質量分析データ(MS3 データ)のように、多段階解離質量分析することにより、親イオンの構造推定精度が向上する。通常、質量分析結果から親イオン構造の導出を行う方法は、主に以下に分類される。
【0003】
(1)親イオンの質量分析データ(MSデータ)のデータベース検索法
(2)親イオン及び解離イオンの質量分析データ(MSデータ及びMS2 データ)のデータベース検索法
(3)親イオン及び解離イオンの質量分析データ(MSデータ及びMS/MSデータ)に基づいて、データベースに依存しない方法
(2)の従来技術の一例として、特開平8−124519号公報では、質量分析データである質量スペクトルの各ピークについて、ピークデータベースを参照して、ピーク質量に対応するイオン種の候補を抽出し、脱離基データベースを参照して、脱離質量に対応する脱離基の候補を抽出し、さらに、解離イオン及び脱離基から親イオンを構築する際の規則を格納した構造構築データベースを参照して、親イオンの候補を決定している。但し、タンデム質量分析データは、MS2データまでしか存在しない。
【0004】
また、(3)の従来技術の一例として、大阪大学で開発されたアミノ酸配列解析支援ソフトウェア“SeqMS”では、10個程度のアミノ酸配列により構成されているペプチドに対し、データベース検索に依らず、ペプチドのアミノ酸配列の同定を行っている。このソフトウェアでは、ペプチドイオンと、その解離イオンの質量分析データから、経験的(実験的)に求めた解離確率の重み付け値を用いた、グラフ理論に基づいた統計処理によって、アミノ酸配列候補を導出している。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−124519号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
質量分析装置が、親イオンを多段階解離して、質量分析(MSn(n≧3))する機能を備えていても、得られたMSn (n≧3)の質量分析データは、データベースにデータが存在しない為、従来の技術の(1),(2)に示したデータベース検索によるMSn (n≧3)の質量分析データ解析は不可となる。
【0007】
また、従来の技術の(3)に示したデータベース検索によらない方法においても、MSn (n≧3)の質量分析データ自身が無い為、経験的(実験的)に求めた解離確率の重み付けができ無い為、MSn (n≧3)の質量分析データを解析しても、親イオンの同定精度の向上に結びつけるのは非常に困難というのが現状である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、データベースにデータが存在しないMSn(n≧3)の質量分析データを活用して、高精度に、親イオンの同定、或いは、親イオンの構造を推定する事にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、親イオンを多段階解離して得られる質量分析データ(MS,MS2,MSn (n≧3)データ)から推測される親イオン構造に対し、分子軌道解析、及び、分子力学計算を行うことにより、親イオン,解離イオンの構造を高精度に導出・表示する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
【0011】
まず、第一の実施例について説明する。図1は、本発明の第一の実施例である質量分析データ解析の流れの概略図である。質量分析データ1とは、図2に示す質量分析装置24において計測されたデータである。質量分析装置24では、分析対象の試料は、液体クロマトグラフィーなどの前処理系8で前処理後、イオン化部9でイオン化され、質量分析部10で、イオンの質量対電荷比m/Zに応じて分離される。ここで、mはイオン質量、Zはイオンの帯電価数である。分離されたイオンは、イオン検出部11で検出され、データ処理部12でデータ整理・処理され、その分析結果である質量分析データ1は表示部13にて表示される。この一連の質量分析過程−試料のイオン化,試料イオンビームの質量分析部10への輸送及び入射,質量分離過程、及び、イオン検出,データ処理−の全体を制御部14で制御している。
【0012】
質量分析方法には、試料をイオン化してそのまま分析する方法(MS分析法)と、特定の試料イオン(親イオン)を質量選択し、それを解離させて生成した解離イオンを質量分析するタンデム質量分析法がある。タンデム質量分析法には、解離イオンの中から、特定の質量対電荷比を持つイオン(前駆イオン)を選択し、更に、その前駆イオンを解離し、その際生成した解離イオンの質量分析を行うといったように、解離・質量分析を多段に行う(MSn )機能もある。つまり、大元の構造である親イオンの質量分析データ(MS1 )を計測後、親イオンを解離し、得られた解離イオンの質量分析データ(MS2 )を計測後、MS2 データのうち、選択された前駆イオンを更に解離し、得られた解離イオンの質量分析データ(MS3)を計測するといったように、解離・質量分析を多段に行う(MSn(n≧3))。各解離段階毎に、解離前の状態である前駆体イオンの分子構造情報が得られ、前駆体イオンの構造推定に非常に有効である。これら前駆体の構造情報が詳細になるほど、大元の構造である親イオン構造を推定する際の推定精度が向上する。
【0013】
前駆イオンの解離方法には、大きく分けて2つある。一つは、ヘリウムなどのバッファーガスと衝突させて解離させる衝突解離(Collision Induced
Dissociation)法であり、もう一つは、光を照射して解離させる光解離法である。本実施例では、衝突解離法を用いる場合について言及する。衝突解離する為には、ヘリウムガスなどの中性ガスが必要となる為、図2に示すように、衝突解離するためのコリジョンセル(collision cell)10Aとして、質量分析部10とは別に設けている場合もあるが、質量分析部10に中性ガスを充満させて、質量分析部10内で衝突解離させてもよい。その場合、コリジョンセル10Aは不要になる。このような、中性のバッファーガスとの低エネルギーでの衝突解離現象は、熱解離現象、つまり熱化学反応と捉えることができると考える。
【0014】
図3に、親イオンを多段解離し、質量分析した結果のデータ、つまり、マススペクトルデータの一例を示す。親イオンは、衝突解離後、質量分析され、解離イオンのMS2マススペクトルデータが得られる。通常、MS2 データに観測される幾つかのマスピークのうち、最も強度の高いマスピークの示すm/Z値を、前駆イオンのm/Z値として選択し、前駆イオンを衝突解離し、同様に質量分析結果(MS3 データ)が得られる。このように、MSn データから、最も強度の高いマスピークを次の解離段階の前駆イオンとして選択し、次の解離・質量分析段階に進んでもよい。その場合、次の解離段階での解離イオンのMSデータとして、強度の高いMSn スペクトルが得られる。このとき、各解離段階で、ユーザが前駆イオンを選択し、それに基づいて、次回解離・質量分析プロセスが開始されても良い。以上のようなプロセスによる、多段解離質量分析を行うことにより、前駆イオンの詳細な部分構造情報が得られ、大元の構造であるイオン構造を高精度に推定可能となる。
【0015】
本発明では、このような、親イオンを、多段解離質量分析した場合、そのとき得られた解離イオンの質量分析実測データ(MSn (n≧3)データ)1に基づいて、前駆イオン、さらには、大元の構造である親イオン構造を解析する方法に関する。以下、概要を説明する。
【0016】
親イオンに対して、その構造を予め、初期推測する。これは、ユーザにより予測される構造でも良く、また、図1中の点線に示すように、親イオン、及び、その解離イオンの質量分析データ(MS1,2データ)1に基づいて、ユーザが粗く見積もったものでも良く、或いは、図4に示すように、質量分析データ(MS1,2データ)1に基づいて、データベース検索、或いは、統計処理、或いは、数合わせ処理16などによる親イオン構造候補のリストアップするソフトウェア処理によって導出されたものでも良い。このような従来の推定方法16のうち、比較的高精度推定可能な手法であるデータベース検索法では、MSn (n≧3)の計測データが存在しない為、親イオン構造の推定精度に限界がある。また、数合せ処理による親イオン構造も、同質量数のアミノ酸などの区別が付き難い為、高い精度での親イオン構造推定は期待できない。そこで、本発明では、従来の推定方法
16によって推定された候補構造に対して、分子構造上の、熱的,化学的,エネルギー的計算として、図1に示す解析フロー内の分子軌道解析3によって、推測される親イオン構造上の熱的,化学的,エネルギー的特性を計算する。但し、親イオンなどがペプチドや糖鎖など高分子の場合、図4の解析フローにあるように、分子力学計算15により、構造の最適化を行った後、親イオン構造上の熱的,化学的,エネルギー的特性を計算した方が精度の高い計算が可能となる。その熱的,化学的,エネルギー的特性値に基づいて、推測される前駆イオン構造上での切れ易い部位表示4する。また、その熱的,化学的,エネルギー的特性値に基づいて、生成されると予測される解離イオンを導出・表示5し、このように分子軌道解析3によって導出された解離イオンと、実際の解離イオンの質量分析データとの比較・対応6を行い、推測された前駆イオン構造の妥当性を評価7する。この1から7の過程は、MSn データがn≧3の場合、MSn データ(n≧3)のMSデータ数だけ繰り返される。このようにして、MSn データ(n≧3)を解析することにより、最終的に、親イオンの推定構造の妥当性を高精度評価8する。
【0017】
本発明の解析過程・内容について、具体的例を用いて、図5,図6,図7を使って更に詳細に説明する。図5に、ペプチド(Angiotensin III)のタンデム質量分析した結果を示す。但し、このデータは、図6に示すように、質量分析部10として、イオントラップ質量分析部21を採用した場合に得られた結果である。つまり、イオントラップ質量分析部21内で、質量選択された前駆イオンのみをトラップし、親イオンが共鳴する周波数を持つCID(Collision Induced Dissociation)電界をイオントラップ電界に重畳印加することにより、前駆イオンはイオントラップ質量分析部21内に充填されている中性ガスとの衝突を繰り返し、解離される。解離イオンは、イオントラップ質量分析部21で質量分離され、前駆イオン(親イオン含む)及び解離イオンの質量分析データ1が得られえる。つまり、この場合、イオントラップ型質量分析部21で、コリジョンセル10Aと質量分析部10の両方の役目を果たすため、質量分析装置として、装置サイズのダウンサイジングが可能となる。
【0018】
このようにして得られたMS,MSn データの解析過程について、以下説明する。図4の親イオンのMSデータ、及び、その解離イオンのMS2 データから、親イオン構造がわからないものとして、上記方法のいずれかによって、親イオン構造を初期推測する。ここでは、親イオン構造初期推測方法として、数合せ的処理を採用した。つまり、親イオンのMS1 マスピークのm/Zから、アミノ酸の全組合せを求め、MS2分析データのマスピーク間隔Δm/Zと各アミノ酸質量数(m/Z)との一致度により、類推される一次元構造、つまり、アミノ酸配列をリストアップした。その結果を図7に示す。非常に、構造的に近い配列がリストアップされている。特に、アミノ酸のうち、ロイシン(Leu),イソロイシン(Ile)は質量数が全く同じで構造が異なる為、このような初期推定法では、区別がつかず、図7に示すように、殆どランキングに差が無い。また、ペプチド(Angiotensin III)の正解のアミノ酸配列は、20位にランクされている構造であり、このような初期推定法には構造推定精度に限界があることがわかる。
【0019】
本実施例では、熱的,化学的,エネルギー的特性値として、分子軌道、つまり、最高占有軌道(HOMO)や最低非占有軌道(LUMO)を計算し、それによって分子全体の結合の状態を判定する。ここで、HOMOとは、分子軌道のうち、電子が詰まっている最高レベルの軌道であり、熱的化学反応をする際に重要な解析項目である。また、LUMOとは、分子軌道のうち、電子が詰まっていない電子状態の最もエネルギーが低い分子軌道であり、熱的化学反応より、少し高めのエネルギーの反応に重要な解析項目である。これらの、HOMOやLUMOを計算することにより、解離エネルギーに応じた解離特性の違いも導出することが可能となる。この場合は、低エネルギー解離に相当するため、HOMOを各候補構造に対し、計算し、そのHOMOの出現部位と、実際の前駆イオンの解離箇所との一致率を求め、それに基づいて、再ランキングを行った。その結果を図8の右端カラムに示す。正解構造のアミノ酸配列が1位にランクされている。ここで示した例では、ランキング表示をしているが、「親イオンの推測構造妥当性評価」7の表示例としては、その他、例えば、信頼度のパーセンテージ表示の他、A,B,Cなどの信頼度レベルの表示などでも良い。
【0020】
このように、本実施例によると、解離イオンの切れやすさ、つまり、解離イオンでのMSスペクトルの強度評価できる為、高精度に親イオン構造を推定可能となる。ここで、正解アミノ酸配列の場合の、各解離段階での前駆イオン構造におけるHOMOを計算した結果を図9に示す。例えば、図8に示すようなリスト上で、分子軌道解析3を行った候補構造を選択すると、親イオンの推定構造の3次元構造を表示するという機能17があれば、親イオンの推定構造の妥当性を評価しやすい。また、図9に示すように、各解離段階での、前駆イオン構造、及び、HOMO出現部位を表示する機能も更にあると、ランキング結果を理解し易いため効果的である。
【0021】
また、ここで、「分子軌道解析」3と、「前駆イオンの推測構造における切れ易い部位の導出・表示」4は、実際に計算のみ実行して、結果を表示せずに、最終的に得られる「親イオンの推測構造妥当性評価」7を表示させるだけでも良い。但し、このとき、熱的,化学的,エネルギー的計算を行った結果ということは明示する。また、ユーザが、後からでも、「親イオンの推測構造妥当性評価」7の根拠となる熱的,化学的,エネルギー的計算結果が閲覧できるように、ファイル保存するか、あるいは、ユーザが指定すれば表示されるような機能を持たせてもよい。
【0022】
従って、本実施例に依れば、データベースが存在しないMSn (n≧3)データに対しても、親イオンの推測構造を熱的,化学的,エネルギー的計算により、解離イオン構造,前駆イオン構造を高精度に推測でき、予め推測された親イオン構造の妥当性が評価できるため、親イオン、或いは、各解離段階での前駆イオンの構造推定を高精度に支援することが可能となる。
【0023】
ここで、本発明の質量分析データ解析は、図2の質量分析装置24のデータ処理部12にソフトウェアとして搭載させて、オンサイトで質量分析データ解析を行えるようにしても良く、また、質量分析装置24とは別に設けた計算機に搭載させて実行しても良い。
【0024】
次に、本発明の第ニの実施例について図10,図11,図12を用いて説明する。ここでは、本発明の質量分析データ解析法における、分子軌道解析3によって計算導出する、熱的,化学的,エネルギー的特性値として、第一の実施例で示した、分子軌道の他に、結合の強さパラメータ、活性化エネルギー,解離エネルギーを計算し、導出・表示する事を特徴とする。親イオンが、ヘリウムガスなどの中性ガスとの衝突解離する場合、図10に示すように、活性化状態に遷移し、解離イオンの安定状態になると考える。図10は、レセルピンという鎮静薬に対して、実際に活性化状態に遷移する為に必要なエネルギー(活性化エネルギー)を分子軌道解析3によって計算導出した結果である。図10に示すように、解離イオン種毎に活性化エネルギーが異なり、この活性化エネルギーが小さい順に解離し易さが評価できる。レセルピンの結果の場合、質量対電荷比m/z=397amu,m/z=448amuの各解離イオンの活性化エネルギーは各々約4eV,6eVであり、分子軌道解析3の結果からは、質量対電荷比m/z=397amuの解離イオンの方が解離し易いと判定される。図11には、実際に計測されたレセルピンm/z=609amuのMSデータ及びその解離イオンのMS2データを示す。図10の解析結果と同じく、質量対電荷比m/z=397amuの解離イオンの方が、質量対電荷比m/z=448amuの解離イオンより質量スペクトルの信号強度が高い、つまり、解離し易いという結果となり、分子軌道解析3の結果が実験結果と非常に一致する結果となっていることがわかる。従って、分子軌道解析3で、活性化エネルギーを計算導出することによっても、解離イオンの高精度予測は可能となる。
【0025】
また、分子軌道解析3によって計算導出する、熱的,化学的,エネルギー的特性値として、結合の強さパラメータを計算しても良く、その例を図12,図13に示す。結合の強さパラメータとは、各原子間の結合の強さを分子内の原子間の全結合間で相対評価した値である。図12は、エトベンザニドという農薬に対して、各原子間結合に対し、結合の強さを相対値評価したものである。つまり、結合の強さパラメータが小さい順に、解離し易さが評価できる。図13に示すエトベンザニドのMS2 実測データと比較すると、図12の解析結果における結合の強さパラメータが小さい結合で、解離している事がわかる。以上のように、分子軌道の他に、結合の強さパラメータ,活性化エネルギー,解離エネルギーを計算し、導出・表示しても、解離イオンを高精度に評価できる。
【0026】
次に、本発明の第三の実施例について図14〜図17を用いて説明する。ここでは、本発明の質量分析データ解析法における、分子軌道解析3によって得られた熱的,化学的,エネルギー的特性値の解析結果の表示方法として、第ニの実施例で示した相対値表示(図11)の他に、図14に示すようなランキング表示、図15に示すような分布表示、図16に示すような色分けによる強弱表示、或いは、図17に示すような記号による表示でも良い。また、第一の実施例の図9に示したように、分子軌道の分布表示,色分け表示、更に、分子軌道から予想される切れ易い部位の記号表示など、表示方法を混在させても良い。分子軌道解析3によって得られた熱的,化学的,エネルギー的特性値を数字で表示すると、とくに、推測される親イオンが多くの原子から構成される場合、見にくい、或いは、わかり難くなる可能性がある。そのような場合、本実施例に依れば、感覚的に、熱的,化学的,エネルギー的特性値の大小,強弱がわかる為、非常に有効である。
【0027】
次に、本発明の第四の実施例について図18を用いて説明する。ここでは、本発明の質量分析データ解析法における、予め推測される親イオン構造に対して、分子軌道解析3によって、静電ポテンシャル分布、あるいは、中性状態の電荷分布、或いは、HOMOなどの分子軌道を計算することにより、イオン化の際に影響を受けやすい部位を導出させる。例えば、プラスイオン化の場合、プロトン(H+ )や、Na+,Li+等のプラスイオンが最も付きやすい部位を導出し、マイナスイオン化の場合、プロトンが最も脱利しやすい部位を導出する。図18には、プロトン(H+ )が最も付きやすい部位の表示の一例を示している。本実施例に依れば、イオン化状態での親イオン構造を推測することができ、イオン化状態での解離プロセスへの影響を加味することができる為、更に高精度に解離イオンを導出可能となる。
【0028】
次に、本発明の第五の実施例について図19,図20を用いて説明する。ここでは、第一の実施例で示したように、各解離段階での前駆イオン構造を、分子軌道解析3によって得られた熱的,化学的,エネルギー的特性に基づいて、最終的に上位ランクされた親イオン構造に対して、それを部分構造として含む物質を、データベース検索し、その構造を表示することを特徴とする。このときの、質量分析装置の構成を図19に示す。第一の実施例に示したように、データ処理部12により、整理された質量分析データ1に基づいて、各解離段階での前駆イオン構造、及び、解離前の親イオン構造(ペプチドのアミノ酸配列)を高精度に求めた後、それを部分配列とする蛋白質を、非公開のデータベース18、或いは、インターネット19に公開されている公開データベース20によって、データ検索し、該当する蛋白質の全体構造を図20に示すように表示する。図19は、第一の実施例で、分子軌道解析により、最終的に1位ランクしたアミノ酸配列を部分構造として含む蛋白質として、データベース検索にヒットした蛋白質の一つを3次元的に表示したものである。更に、表示した3次元構造のうち、質量分析結果から推定されたアミノ酸配列部分を色違いにするなどして、表示した3次元構造のどの部分が、推定構造のアミノ酸配列かと言うことも表示しても良い。この場合、蛋白質全体構造での位置付け・機能等が明確になり、機能解析等に役立つ。同様に、糖鎖等の修飾構造を多段解離し、質量分析行った結果を解析し、最終的に得られた推定構造を修飾付加していたと予想される蛋白質に修飾付加した状態で、3次元的に表示しても良い。この場合、疾病に密接に関係すると考えられている修飾構造の、蛋白質全体構造での位置付け、及び、機能予測に非常に役立つ。
【0029】
従って、質量分析装置が、比較的小さな分子しか分析できない場合においても、本実施例に依れば、分子軌道解析3により、上位ランキングした親イオン構造を部分構造として含む蛋白質や糖鎖など巨大分子に対して、公開あるいは非公開のデータベース検索により、3次元構造解析結果まで導出できる為、3次元構造を確認する場合など、非常に有効である。特に、薬剤などは、その3次元構造が非常に重要である為、3次元構造を質量分析結果から導出されることは、非常に安価,高速に導出されることに繋がるため、本発明による質量分析データ解析法が非常に有効な方法であると考える。
【0030】
次に、本発明の第六の実施例について図21を用いて説明する。本実施例では、親イオンを多段解離する方法として、光解離法を採用することを特徴とする。図21に本実施例の全体系を示す。光解離法を採用する場合、解離する際のエネルギーにより、光の波長を変えている。例えば、高エネルギーで解離させる際は、レーザー光を使用し、低エネルギーで解離させる場合は、赤外光を使用する。従って、光解離させる場合は、質量分析部10に光を照射する為の光源29が必要となる。このような光解離は、中性ガスとの衝突解離に比べ、解離効率が高いことが知られている。多段解離により質量分析する場合、多段階になるほど感度が低下する傾向となる為、本実施例に依れば、多段階解離による質量分析結果であるMSn スペクトルデータの強度が増加し、前駆イオン,親イオン構造解析する際の精度向上に有効と考える。
【0031】
次に、本発明の第七の実施例について図22,図23,図24を用いて説明する。ここでは、本発明の質量分析データ解析法として、図22に示すように、前駆イオンの推測構造妥当性評価7の後、親イオン構造の推定精度評価・表示25を実施する。それに基づき、親イオンの推測構造全体の妥当性評価28を実施し、その結果から、次の質量分析内容決定26、つまり、次回の多段階解離分析MSn のn値、及び、前駆イオンの質量体電荷比m/Zを決定するという質量分析装置24の運転制御部14に次回の多段階解離分析の指令を送るといった制御機能を持つことを特徴とする。つまり、質量分析毎に、前駆イオン構造評価,親イオン構造評価を実施し、その推定精度によって、次回内容を決定すると言うものである。本実施例について、更に、図23を用いて説明する。図23は、ペプチドを多段階解離する場合を例としている。大元の構造である親イオンを質量分析した時点(図23の上段)では、親イオンの質量対電荷比m/Zしか情報が得られない為、アミノ酸配列の推定精度は親イオン全体的に低い。ここで、MSスペクトルデータの上部に、MSスペクトルデータから推定されるアミノ酸配列に対する推定精度σを濃淡表示している。ここでは、低精度は淡色、高精度は濃色となっている。この推定精度σは、分子軌道解析3により、評価した値でよい。つまり、親イオンのMS1 データでは、アミノ酸配列全体が淡色で表示されている。このようなアミノ酸配列推定精度バーは、図22に示す「親イオン構造の推定精度評価・表示」25に相当する。親イオンを解離した際に得られたMS2 スペクトルデータ(図23の中段)では、MS2 データ上部のアミノ酸配列推定精度バーからわかるように、解離イオンデータによって、アミノ酸配列の端の部分に相当するアミノ酸配列が高精度化している。このとき、アミノ酸配列の推定精度が高精度と低精度の境目からの、低い部分に相当するm/Zを次回解離分析の前駆イオンと選定する。ここで、前駆イオン選定として、アミノ酸配列推定精度解析結果から自動選択、或いは、アミノ酸配列推定精度バーのような推定精度を表示させて、それを参考にユーザが選択してもよい。つまり、図22に示す親イオン推定構造の妥当性評価28として、親イオン全体の推定精度が高精度か否かをチェックし、それに応じて、次の質量分析を行うかを決定する。ここでは、m/Z=402amuが、次回分析のMS3 分析の前駆イオンと選定され、その指令が質量分析装置24の運転制御部14に伝達され、それに応じて質量分析・計測され、その計測結果であるMSn データ1が運転制御部14からデータ処理部12に送付され、データ処理部12にてデータ解析される。その解析内容は、本実施例では、図22に示されるフローで実施される。そのような解析を繰り返した結果、図23のMS3 データに示すように、最終的にアミノ酸配列推定精度が、配列全体で(親イオン構造で)高精度になった時点で、多段階解離質量分析を終了する。
【0032】
通常、多段階解離による質量分析を繰り返す場合、第一の実施例に示したように、次回解離分析のターゲットである前駆イオンの質量対電荷比m/Zとして、最も強度の高いマスピークのm/Zを選択する。本実施例に依れば、アミノ酸配列推定精度が低いイオンを前駆イオンとして選定できる為、親イオン構造を推定解析するには、非常に効率的である。しかし、本実施例のように、質量分析毎に構造推定精度を分子軌道解析3にて評価する為には、非常に高速化する必要がある。分子軌道解析3による親イオン構造推定精度評価計算を高速化する手段として、図24に示すように、予め考え得る構造候補に対して、分子軌道解析した結果を格納したデータベース27を用いることにより、単にデータベース検索するだけで、分子軌道解析3と同じ精度の評価が可能となる。ここで、分子軌道解析した結果を格納したデータベース27の変わりに、実測されたMS,MSn の解離データベースでも良い。その場合、質量ピークの強度が切れ易さの評価と考えられる。従って、本実施例により、各質量分析ごとに、高精度に構造を評価しながら質量分析内容を決定・制御できるため、非常に高効率に、親イオンを多段階解離質量分析可能となる。また、多段解離分析時に、分析フローが複雑になり、次回分析内容を決定するユーザ負担も軽減できる。
【0033】
次に、本発明の第八の実施例について図25を用いて説明する。ここでは、本発明の質量分析データ解析法を適用する質量分析装置24において、イオントラップ22をコリジョンセルとし、飛行時間型質量分析部(Time Of Flight)23を質量分析部として、採用することを特徴とする。あるいは、4本ロッド電極からなるQポール22を採用しても良い。質量分析部としてイオントラップを採用すると、計測可能な高分子の質量数m/Zの上限値が限られる。生体高分子などを分析ターゲットとする場合、高分子の分析を得意とするTOF型質量分析部23の方が、高精度に分析可能となる。蛋白質,ペプチド,糖鎖などを分析ターゲットとする質量分析装置に対しても、本発明による質量分析データ解析法は適用できるため、本実施例のような質量分析装置によって得られたデータから、分子軌道解析的に、親イオン構造を高精度に推定可能となる。
【0034】
次に、本発明の第九の実施例について図26を用いて説明する。ここでは、特に、低エネルギーでのCIDでprecursor イオンを衝突解離した場合に得られた解離イオンの質量数分析データからは識別困難とされる同質量数のアミノ酸,ロイシン(L),イソロイシン(I)に対し、得られた解離イオンの質量数分析データ(MSn(n≧2))の質量数データから推定されたアミノ酸配列の中に、L,Iのどちらかが含まれる場合、得られた解離イオンの質量数分析データ(MSn(n≧2))の、特に強度データから、L,Iを区別した推定を行うことを特徴とする。このときの概念図を図26に示す。同質量数のアミノ酸であるL,Iは側差が異なる為、厳密には、ペプチド全体の結合部位の切れ易さに影響を与える。つまり、解離イオンの質量数ピークには強度差が発生している。その強度差が微小であるケースが多い為、これまで無視されてきた。本実施例では、その解離イオンの質量数ピークの強度鎖に着目し、L,Iを識別する。その手段として、Lの場合、Iの場合で分子軌道計算、或いは、分子動力学計算を実施し、解離のし易さを比較する。解離イオンピークのうち、強度差が見当たらないピークを基準として、それとの強度比と、計算結果と比較して、L,Iを区別した推定を行う。
【0035】
例えば、ペプチドYGGFLRKYPとYGGFIRKYPで分子軌道計算をした結果、各ケースにおいて、F−L,F−Iでの切れやすさが、YGGFLRKYP のケースの方が1.6 倍高い、つまり、F−Lで切れてできたイオンの質量数ピークは、F−Iで切れてできたイオンの質量数ピークより、強度も1.6 倍、或いはそれに準じた大きさで大きくなると推測される。この結果に基づき、実際に得られた実測の解離イオンの質量数分析データがどちらの計算結果に近いかを判定し、L,Iを識別推定する。
【0036】
また、ここでは、同質量数アミノ酸のLとIの識別推定する場合を述べたが、質量数が非常に近い、リジン(K),グルタミン(Q)に対しても、同様に識別推定可能である。
【0037】
また、ここで、実際に得られた実測の解離イオンの質量数分析データと比較するのは、分子軌道計算結果でなくても、予め格納されていた強度データを含んだ実測データでも良い。
【0038】
次に、本発明の第十の実施例について図26を用いて説明する。ここでは、得られた解離イオンの質量数分析データ(MSn(n≧2))の質量数データから推定されるアミノ酸配列の中に、2つのアミノ酸の組合せと同質量数、或いは、近い質量数である1つのアミノ酸が含まれる場合、得られた解離イオンの質量数分析データ(MSn(n≧2))の、特に強度データから、2つのアミノ酸か、1つのアミノ酸かを区別した推定を行うことを特徴とする。1つのアミノ酸の質量数が、2つのアミノ酸の質量数と同質量数、あるいは、近い質量数であるケースを図27に列挙している。このような場合、従来では、特に、2つのアミノ酸間が切れ難い場合は、1つのアミノ酸として誤った推定をされる可能性が高い。2つのアミノ酸か、1つのアミノ酸かでは、構造が異なる為、厳密には、ペプチド全体の結合部位の切れ易さに影響を与える。本実施例の概念は図26と同等である。つまり、2つのアミノ酸か、1つのアミノ酸かで、解離イオンの質量数ピークには強度差が発生している。本実施例では、その解離イオンの質量数ピークの強度差に着目し、2つのアミノ酸か、1つのアミノ酸を識別する。その手段として、2つのアミノ酸の場合、1つのアミノ酸の場合で分子軌道計算、或いは、分子動力学計算を実施し、解離のし易さを比較する。解離イオンピークのうち、強度差が見当たらないピークを基準として、それとの強度比と、計算結果と比較して、2つのアミノ酸か、1つのアミノ酸を区別した推定を行う。
【0039】
また、ここにおいても、実際に得られた実測の解離イオンの質量数分析データと比較するのは、分子軌道計算結果でなくても、予め格納されていた強度データを含んだ実測データでも良い。
【0040】
次に、本発明の第十一の実施例について説明する。ここでは、多段解離分析を、翻訳後修飾が付加したペプチドや、糖鎖などの翻訳後修飾部分をターゲットとする事を特徴とする。特に、糖鎖は、同質量数の異性体の単糖類(例えば、グルコース,マンノース,ガラクトースなど)から構成される為、解離イオンの質量数分析データ(MSn(n≧2))の質量数データから、単糖類を推定するのは非常に困難である。同質量数の異性体でも、構造が異なる為、厳密には、ペプチド全体の結合部位の切れ易さに影響を与える。そこで、本実施例では、そのように同質量数の異性体が多数候補としてある場合でも、得られた解離イオンの質量数分析データ(MSn(n≧2))の、特に強度データから、異性体の種類を区別した推定を行うことを特徴とする。本実施例の概念は図26と同等である。つまり、同質量数である異性体の全ての候補間で、解離イオンの質量数ピークには強度差が発生している。本実施例では、その解離イオンの質量数ピークの強度差に着目し、異性体の種類を識別する。その手段として、同質量数である異性体全ての候補の場合で、分子軌道計算、或いは、分子動力学計算を実施し、解離のし易さを比較する。解離イオンピークのうち、強度差が見当たらないピークを基準として、それとの強度比と、計算結果と比較して、異性体の種類を区別した推定を行う。
【0041】
また、ここにおいても、実際に得られた実測の解離イオンの質量数分析データと比較するのは、分子軌道計算結果でなくても、予め格納されていた強度データを含んだ実測データでも良い。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、親イオンを多段階解離して質量分析する際、データベースが存在しない多段階解離質量分析データ(MSn(n≧3)データ)を解析する手段として、分子軌道解析、及び、分子力学計算を行うことにより、親イオン,各解離段階での前駆イオンの構造に対して、親イオン,各解離段階での前駆イオンの構造を高精度に導出・表示する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例による質量分析データ解析法の流れの概略図である。
【図2】本発明の第一実施例による質量分析データを計測する質量分析装置の概略図である。
【図3】多段解離質量分析データの一例である。
【図4】本発明の第一実施例で、親イオンなどがペプチドや糖鎖など高分子の場合での、質量分析データ解析法の流れの概略図である。
【図5】ペプチド(Angiotensin III)の多段解離(タンデム)質量分析した結果の質量スペクトルデータを示す。
【図6】図5の質量分析データを計測した質量分析装置の概略図である。
【図7】従来構造推定法により、上位リストアップされたアミノ酸配列候補を表す。
【図8】図7のアミノ酸配列候補に対し、分子軌道解析により構造評価した結果、再度ランキングした結果を表す。
【図9】本発明の第一実施例による、各解離段階での前駆イオンにおける、分子軌道解析によって求めた特性値の表示方法として、最高占有軌道(HOMO)を表示した場合のイメージ図である。
【図10】本発明の第二実施例による、分子軌道解析によって求める特性値としての活性化エネルギーの導出・表示例である。
【図11】レセルピンに対する実測質量分析データを表す。
【図12】本発明の第二実施例による、分子軌道解析によって求める特性値としての結合の強さパラメータの導出・表示例である。
【図13】エトベンザニドに対する実測質量分析データを表す。
【図14】本発明の第三実施例による、分子軌道解析によって求めた特性値の表示方法としてランキング表示した場合のイメージ図である。
【図15】本発明の第三実施例による、分子軌道解析によって求めた特性値の表示方法として分布表示した場合のイメージ図である。
【図16】本発明の第三実施例による、分子軌道解析によって求めた特性値の表示方法として色分け表示した場合のイメージ図である。
【図17】本発明の第三実施例による、分子軌道解析によって求めた特性値の表示方法として記号表示した場合のイメージ図である。
【図18】本発明の第四実施例による、分子軌道解析によって求める特性値としてのプロトンのつきやすい部位の導出・表示例である。
【図19】本発明の第五実施例による、質量分析装置の概略図である。
【図20】本発明の第五実施例による、蛋白質の3次元構造表示例である。
【図21】本発明の第六実施例による、質量分析装置の概略図である。
【図22】本発明の第七実施例による、質量分析データ解析法の流れの概略図である。
【図23】本発明の第七実施例による、質量分析データ解析流れの一例である。
【図24】本発明の第七実施例による、質量分析装置の概略図である。
【図25】本発明の第八実施例による、質量分析装置の概略図である。
【図26】本発明の第九実施例による、前駆イオンの構造推定法を示す図である。
【図27】近い質量数を持つ1アミノ酸及び2アミノ酸を示す図である。
【符号の説明】
1…質量分析データ、2…前駆イオン構造推測、3…分子軌道解析、4…前駆イオンの推測構造における切れ易い部位の導出・表示、5…解離イオンの導出・表示、6…解析により導出された解離イオンと計測された解離イオン質量分析データとの比較・対応、7…前駆イオンの推測構造の妥当性評価、8…前処理系、9…イオン化部、10…質量分析部、10A…コリジョンセル、11…イオン検出部、12…データ処理部、13…表示部、14…制御部、15…分子力学計算、16…データベース検索/統計処理/数合せ処理、17…親イオンの3次元構造導出・表示、18…非公開データベース、19…インターネット、20…公開データベース、21…イオントラップ型質量分析部、22…イオントラップ、或いは、Qポール、23…飛行時間型質量分析部、24…質量分析装置、25…親イオン構造の推定精度評価・表示、26…次回質量分析内容決定、27…分子軌道解析結果データベース、28…親イオンの推測構造の妥当性評価、29…光解離用光源。
Claims (19)
- 親イオン、及び親イオンを解離した解離イオンの質量分析データが入力される手段と、
各解離段階で解離前の構造である前駆イオンの推定構造候補に基づいて前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段と、
導出された前記前駆イオンの推定構造の特性と前記質量分析データに基づいて各解離段階での前駆イオン又は親イオンの構造を評価することを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1記載の質量分析解析システムにおいて、前記質量分析データが入力される手段は、親イオンを複数回解離されたデータが入力されることを特徴とする質量分析データ解析システム。
- 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段は、前記前駆イオンの推定構造における切れ易い部位を導出し、
前記導出された切れ易い部位を表示する手段を備えることを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段は、前記前駆イオンの推定構造における、原子間の結合の強さに関する値を導出し、
前記導出された原子間の結合の強さに関する値を表示する表示手段を備えることを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補に関する特性を導出する手段は、原子間の結合エネルギーに関する値を導出し、
前記導出された原子間の結合エネルギーに関する値を表示することを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段は、前記前駆イオンの推定構造候補におけるプロトンまたはプラスイオンの付き易さに関する値を導出し、
前記導出されたプロトンあるいはプラスイオンの付き易さに関する値を表示する手段を備えることを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段は、前記前駆イオンの推定構造候補における分子軌道に関する値を導出することを特徴とする質量分析データ解析システム。
- 請求項7に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段により導出された分子軌道に関する値は、最高占有軌道,最低非占有軌道,最高占有軌道の周辺分子軌道あるいは最低占有軌道の周辺分子軌道に関する値であり、
前記導出された分子軌道に関する値を表示する手段を備えることを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段は、前記前駆イオンの推定構造候補の中性状態の電荷分布または静電ポテンシャルに関する値を導出し、
前記導出された中性状態の電荷分布または静電ポテンシャルに関する値を表示することを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する分子軌道計算、あるいは分子力学計算によって、前記前駆イオンの構造候補の特性を導出する事を特徴とする質量分析データ解析システム。
- 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記導出された前駆イオンの推定構造候補の特性と前駆イオンを解離した解離イオンの特性に関する測定データに基づいて、前記前駆イオン構造候補に対するランキングを導出する手段と、
前記導出されたランキングを表示することを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記導出された前駆イオンの推定構造候補に関する特性値を表示する手段を備え、前記特性値を表示する手段は前記特性値に基づいて分布表示,色分け表示,記号表示または濃淡表示することを特徴とする質量分析データ解析システム。
- 請求項1に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記導出された各解離段階での前駆イオン候補の特性値と各解離段階での解離イオンの質量分析実測データとを比較することにより、前記前駆イオンに修飾付加している基の構造を導出する手段と、
前記導出した前駆イオンに修飾付加している基の構造を表示する手段を備えることを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項13に記載の質量分析データ解析システムにおいて、前記前駆イオンに修飾付加している基の構造を表示する手段は、前駆イオンの構造と前記導出された前駆イオンに修飾付加している構造を同時に表示することを特徴とする質量分析データ解析システム。
- 請求項2に記載の質量分析システムにおいて、前駆イオンの解離後に親イオン構造候補の妥当性を導出する手段と、
前記導出された親イオン構造候補の妥当性を表示する手段と、
さらに解離を行うかどうかについての選択を入力する手段とを備えることを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項2に記載の質量分析システムにおいて、前駆イオンの解離後に親イオン構造候補の妥当性を導出する手段と、
導出された親イオン候補の妥当性に基づいて被解析対象に対して次に解離する内容を決定することを特徴とする質量分析データ解析システム。 - 請求項1に記載の質量分析システムにおいて、前記前駆イオンの推定構造候補に関する特性を導出する手段は前記前駆イオンの推定構造候補に対して強度がピークとなる解離イオンの強度と前駆イオンの解離イオンの強度がピークとなる解離イオンの強度の測定値を比較することによって前駆イオンの推定構造候補の妥当性を評価することを特徴とする質量分析データ解析システム。
- 親イオンを解離する手段と、親イオン、及び親イオンを解離した解離イオンの質量分析データが入力される手段と、各解離段階で解離前の構造である前駆イオンの推定構造候補に基づいて前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段と、
導出された前記前駆イオンの推定構造の特性と前記質量分析データに基づいて各解離段階での前駆イオン又は親イオンの構造を評価することを特徴とする化合物構造解析システム。 - コンピューターを親イオン、及び親イオンを解離した解離イオンの質量分析データが入力される手段と、
各解離段階で解離前の構造である前駆イオンの推定構造候補に基づいて前記前駆イオンの推定構造候補の特性を導出する手段と、
導出された前記前駆イオンの推定構造の特性と前記質量分析データに基づいて各解離段階での前駆イオン又は親イオンの構造を評価手段として機能させることを特徴とする質量分析データ解析システム。
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