JP4191094B2 - マススペクトル解析装置、マススペクトル解析方法及びマススペクトル解析プログラム - Google Patents

マススペクトル解析装置、マススペクトル解析方法及びマススペクトル解析プログラム Download PDF

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Description

本発明は、サンプルに対して測定されたマススペクトルの解析装置、解析方法及び解析プログラムに関する。
近年、MALDI−TOF−MS(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization−Time Of Flight−Mass Spectrometry:マトリクス支援レーザ脱離イオン化飛行時間質量分析計)が利用されるようになって来ている。MALDI−TOF−MSでは、例えば、血液中のたんぱく質の質量分析を行い、疾患の診断や発症機序の生化学的な解明などを行うことができる。具体的な一例としては、癌の増殖に伴って血中に増加する蛋白質の質量スペクトルを測定、解析することで、癌と非癌の切り分けができるパターンを見出し、そのパターンを基準として判定する。
MALDI−TOF−MSではマススペクトルのピークの解析が重要となる。従来、マススペクトルの解析は、オペレーターが手作業で行っていた。すなわち、健常者と患者のそれぞれに対して複数のサンプルを抽出し、マススペクトルを測定する。この複数のマススペクトルを視覚的に重ね合わせて、健常者と患者との間で差が見られる特徴的なピークを抽出している。しかしながら、人間の知覚的な判断では、ばらつきがあり、再現性の高い解析を行うことが困難である。さらに、解析に要する時間が長くなってしまう。特にサンプル数が多数になった場合、解析時間が長くなり、解析を行う効率が悪くなるだけでなく、再現性の高い解析を行うことが困難になる。
また、2つのクロマトグラムのデータに対して、ピークの面積値又はピークの高さをピーク毎に計算して、算出された面積値又は高さ値の差をピーク毎にヒストグラム化するデータ処理装置が開示されている(特許文献1)。しかし、このデータ処理装置は、2つのクロマトグラムを比較する処理装置であり、様々な生体サンプルのマススペクトルの解析には不適当であった。
特開平9−210983号公報
生体から抽出された血液等の生体サンプルでは一般的にマススペクトルの変動が大きい。このため、患者のデータと健常者のデータを比較した場合であっても、確定的な違いが常に観測できるとは限らない。すなわち、生体サンプルであるがゆえ、生体自体の個体差、健康状態の変化によって、同一の患者から得られたマススペクトルのピークであっても位置、高さ、面積等がばらついてしまう。また、原子の同位体の存在、複数の生化学物質の共存によって、解析が複雑となってしまう。さらに、マススペクトルを異なる質量分析装置で測定する場合、装置の設定によってもマススペクトルに差が生じてしまう。
一方、このような変動要因がある場合であっても、マススペクトルのピークの特徴を完全に無秩序にするほど重大なものではない。結果的に熟練した人間の知覚的な判断によれば、患者と健常者の傾向が判断できる程度にはピークの特徴が表れる。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたもので、サンプルに対して、的確にマススペクトルを解析することができるマススペクトルの解析装置、解析方法及び解析プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第一の態様にかかるマススペクトルの解析装置は、複数のサンプルに対して計測されたマススペクトルを解析するマススペクトル解析装置であって、前記マススペクトルがピークとなるピーク位置を検出するピーク位置検出手段(例えば、本発明の実施の形態にかかるピーク位置検出部14)と、複数の前記マススペクトルにおいて前記ピーク位置が質量数に対して幅を持つ窓に含まれる数に基づいてピークの一致度を算出する一致度算出手段(例えば、本発明の実施の形態にかかるピーク位置検出部15)とを備えるものである。これにより、的確にマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明の第二の態様にかかるマススペクトルの解析装置は、上述のマススペクトル解析装置において、前記窓の位置に応じてピークの数が重み付けされていることを特徴とするものである。これにより、的確にマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明の第三の態様にかかるマススペクトルの解析装置は、上述のマススペクトル解析装置において、異なる2群のサンプルに対して前記複数のマススペクトルがそれぞれ計測され、前記異なる2群の前記一致度の差を算出する一致度の差算出手段(例えば、本発明の実施の形態にかかる一致度の差算出部16)をさらに備えるものである。これにより、的確なマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明の第四の態様にかかるマススペクトルの解析方法は、複数のサンプルに対して計測されたマススペクトルを解析するマススペクトル解析方法であって、前記マススペクトルがピークとなるピーク位置を検出するピーク位置検出ステップ(例えば、本発明の実施の形態にかかるピーク位置検出ステップS102)と、複数の前記マススペクトルにおいて前記ピーク位置が質量数に対して幅を持つ窓に含まれる数に基づいてピークの一致度を算出する一致度算出ステップ(例えば、本発明の実施の形態にかかる一致度算出ステップS103)とを備えるものである。これにより、的確なマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明の第五の態様にかかるマススペクトルの解析方法は、上述のマススペクトル解析方法において、前記窓の位置に応じてピークの数が重み付けされていることを特徴とするものである。これにより、的確にマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明の第六の態様にかかるマススペクトルの解析装置は、上述のマススペクトル解析方法において、異なる2群のサンプルに対して前記複数のマススペクトルがそれぞれ計測され、前記異なる2群の前記一致度の差を算出する一致度の差算出ステップ(例えば、本発明の実施の形態にかかる一致度の差算出ステップS105)をさらに備えるものである。これにより、的確にマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明の第七の態様にかかるマススペクトルの解析プログラムは、複数のサンプルに対して計測されたマススペクトルを解析するマススペクトル解析プログラムであって、コンピュータに対して、前記マススペクトルがピークとなるピーク位置を検出させるピーク位置検出ステップと、複数の前記マススペクトルにおいて前記ピーク位置が質量数に対して幅を持つ窓に含まれる数に基づいてピークの一致度を算出させる一致度算出ステップとを備えるものである。これにより、的確にマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明の第八の態様にかかるマススペクトルの解析プログラムは、上述のマススペクトル解析プログラムにおいて、前記窓の位置に応じてピークの数が重み付けされていることを特徴とするものである。これにより、的確にマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明の第九の態様にかかるマススペクトルの解析プログラムは、上述のマススペクトル解析プログラムにおいて、異なる2群のサンプルに対して前記複数のマススペクトルがそれぞれ計測され、前記異なる2群の前記一致度の差を算出させる一致度の差算出ステップをさらに備えるものである。これにより、的確にマススペクトルの解析を行うことができる。
本発明によれば、サンプルに対して、的確なマススペクトルの解析を行うことができるマススペクトル解析装置、マススペクトル解析方法及びマススペクトル解析プログラムを提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能であろう。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略される。
本発明では、特定の疾患にかかっている患者のサンプルと健常者のサンプルとでマススペクトルを比較するため、複数の患者及び複数の健常者について生体サンプルを抽出し、それぞれのサンプルについてマススペクトルを計測している。そして、患者と健常者とで測定されたマススペクトルを比較することにより、マススペクトルに生じる特徴あるピークを求めている。さらに本実施の形態では、本発明による解析結果と比較するため、熟練した人間が手動で解析を行った結果を示している。
本発明にかかるマススペクトルの解析装置について図1を用いて説明する。図1は本発明にかかるマススペクトルの解析装置の構成を示すブロック図である。10は解析装置、11はデータI/F部、12は入力部、13は解析部、14はピーク検出部、15は一致度算出部、16は一致度の差算出部、17は表示部、20は計測装置である。
本発明にかかる解析装置10は例えば、パーソナルコンピュータ等の演算処理装置であり、計測装置20により計測されたマススペクトルの解析を行う。計測装置20は例えば、MALDI−TOF−MS(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization−Time Of Flight−Mass Spectrometry:マトリクス支援レーザ脱離イオン化飛行時間質量分析計)に用いられる飛行時間型質量分析装置を備えている。そして、計測装置20は血液、尿、体液又は髄液等の生体サンプルに含まれるたんぱく質のマススペクトルを計測する。
計測装置20は、たんぱく質にレーザを照射して、試料を気化し、遊離のイオンに変える。そして、真空の電界中でたんぱく質のイオンを飛ばしてイオンが検出器まで到達する時間によってその質量数を求める。なお、ここでの質量数とは実際には質量数/電荷のことを示す。飛行時間型質量分析装置は一定の電界によって同じエネルギーを与えられた粒子がその質量によって互いに異なる速度を持つことを利用したものである。質量数の高い粒子の場合、飛行速度が低いため、飛行時間が長くなり、質量数の低い粒子の場合、飛行速度が高いため飛行時間が短くなる。従って、質量数に応じて飛行時間が変化する。
計測装置20は飛行時間に応じて検出された電流に基づいて、マススペクトルを測定する。ここで、飛行時間が質量数に対応し、検出された電流が強度に対応する。これにより、生体サンプル中に存在するたんぱく質のマススペクトルが測定される。
計測装置20からの出力は、データI/F部11を介して解析装置10に入力される。データI/F部は例えば、計測装置20のアナログデータをデジタルデータに変換する。これにより、解析装置20で解析可能なマススペクトルデータが入力される。解析装置10はハードディスクなどの記憶装置(図示せず)を備えており、入力されたマススペクトルデータを記憶する。記憶されたマススペクトルデータは解析部13で解析処理される。解析部13はCPUやメモリなどを備えた演算処理回路を備えており、入力されたマススペクトルに基づいて所定の解析処理を実行し、解析結果を出力する。
解析部13はピーク位置検出部14と一致度算出部15と一致度の差算出部16とを備えている。ピーク位置検出部14は入力されたマススペクトルデータに対して、ピークの位置を検出する。すなわち、ピーク位置検出部14はピークの頂点における質量数を検出する。ピーク位置検出部14は入力されたマススペクトルのそれぞれに対してピーク位置を検出する。ピーク位置は通常1つのマススペクトルに対して複数検出される。
一致度算出部15は複数のマススペクトルから検出されたピーク位置の一致度を算出する。一致度とは、複数のマススペクトルのピーク位置がどの程度一致するかを示す値である。例えば、5つのマススペクトルのうち、4つのピーク位置が一致していた場合、一致度は4/5=0.8となる。すなわち、一致度は各質量数のとき、全体のサンプルのうち、何例でピークが認められたかを示す値となる。さらに、本発明では、一致度を算出するために、質量数に対して一定の幅を持つ窓を設定している。そして、マススペクトルのピーク位置がこの窓に含まれるとき、ピークが一致するものとして一致度をカウントする。これにより、マススペクトルに変動要因があったとしても、特徴的なピークの抜けがなくなる。よって、変動の大きい生体サンプルの解析に好適である。この窓の幅は使用者によって変更可能であり、キーボードやマウスなどの入力装置を有する入力部12によって入力される。これにより、対象となる生体サンプルにおいて頻繁に表れるピーク位置を求めることができる。
一致度算出部15で算出された2つの一致度は一致度の差算出部16でその差が算出される。例えば、患者と健常者のそれぞれで複数のサンプルのマススペクトルを測定する。そして、患者のグループと健常者のグループでそれぞれ、一致度を算出する。この2つのグループの一致度に基づいて一致度の差算出部16は差を算出する。すなわち、患者のグループの一致度と健常者のグループの一致度との差を求める。これにより、患者と健常者とで特徴的な差のあるピークを求めることができる。表示部17は液晶表示装置等のモニターを備えており、解析結果を表示する。使用者はこの表示された解析結果に基づいて、例えば、特定の疾患で生じる特徴あるピークを知ることができる。
次に、解析方法の手順について図2を用いて説明する。図2は解析方法の手順を示すフローチャートである。計測装置20によって計測されたマススペクトルが解析装置10に入力される(ステップS101)。このマススペクトルは患者と健常者に対してそれぞれ複数測定される。すなわち、複数の患者のマススペクトルと複数の健常者のマススペクトルが計測され、解析装置10に入力される。ここで健常者のグループをA群、患者のグループをB群とする。使用者はそれぞれのマススペクトルがA群であるかB群であるかを入力部12により入力する。マススペクトルデータのそれぞれは入力された群と対応付けられて解析装置10に記憶される。すなわち、健常者のマススペクトルがA群として記憶され、患者のマススペクトルはB群として記憶される。さらに、測定対象である人の名前、性別、年齢、病状あるいは測定日時などの測定条件を入力部12によって入力して、マススペクトルと対応付けて記憶するようにしてもよい
それぞれのマススペクトルに対してピーク位置が検出される(ステップS102)。ここでは、患者及び健常者に対して同じ処理がなされ、それぞれにサンプルに対してピーク位置が検出される。このピーク位置は入力された群と対応付けて記憶される。入力された全てのマススペクトルに対してピーク位置が検出されると、それぞれの群で一致度を算出する。まず、A群のデータに対して、ピークの一致度を計算する(ステップS103)。これにより、健常者のマススペクトルで頻繁に表れるピーク位置を求めることができる。次にB群に対してピークの一致度を計算する(ステップS104)。これにより、患者のマススペクトルで頻繁に表れるピーク位置を求めることができる。
次にA群とB群との一致度に基づいて一致度の差を算出する(ステップS105)。すなわち、A群の一致度とB群の一致度の差を求める。この一致度の差が一定の値以上となったピーク位置が差のあるピークとなる(ステップS106)。ここで、使用者は任意に値を入力部12により入力し、差のあるピークを表として表示部17に表示させるようにする。すなわち、使用者に入力された値がしきい値となり、一致度の差がしきい値以上のピーク位置が表示される。使用者はこのピーク位置に基づいて、新たに測定されたマススペクトルから、患者か健常者であるかを判別することが可能になる。例えば、患者で頻繁に表れるピーク位置であって、健常者にはあまり表れないピーク位置の場合、一致度の差が大きくなる。使用者は新しいマススペクトルがこのピーク位置にピークがあるかないかを観測し、患者か健常者かを判別することができる。
次に、実際のマススペクトルデータ及び解析データを用いて解析処理について説明する。図3は計測装置20により測定されたデータを示す図である。図3において、横軸は質量数、縦軸は相対的な強度を示している。図3は計測されたマススペクトルの一例を示している。なお、横軸の質量数は実際には質量数/電荷(mpz)のことを示している。計測装置20における飛行時間が質量数に対応し、計測装置における検出電流が強度に対応する。なお、図3に示すマススペクトルは一つのサンプルから計測された1つのマススペクトルであり、健常者のデータである。なお、図3では質量数は3000〜10000(mpz)におけるマススペクトルを示しており、この範囲に多数のピークが表れている。
4人の被験者について疾患中、回復後でそれぞれ2回ずつ計測し、述べ16名のマススペクトルを測定した。ここでは、疾患中のマススペクトルを患者のデータとし、疾患から回復した時のマススペクトルを健常者のデータとしている。従って、患者及び健常者とも8例のマススペクトルが測定されている。
図3に示されるデータはデジタルデータであり、それぞれの質量数に対して強度が1対1で対応している。すなわち、質量数が3000〜10000の間で、質量数1毎に対応する強度がデジタルデータとして存在する。よって、質量数が3000〜10000の間で、それぞれの質量数に対応する7000個の強度の値が存在する。
次に複数のサンプルで計測されたマススペクトルを図4に示す。図4(a)は健常者のグループのマススペクトルデータであり、図4(b)は患者のグループのマススペクトルデータである。なお、ここでは図4(b)の患者が回復して健常者となったときのマススペクトルデータを図4(a)に示している。図4では、患者及び健常者についてそれぞれ8つのマススペクトルを重ね合わせて表示している。これらのマススペクトルデータから検出されたピーク位置が図4(c)に示されている。
本実施の形態ではノイズの多いマススペクトルから正確にピーク位置を検出するため、以下の処理を行っている。まず、マススペクトルに対して平滑化微分で傾きを求める。ここでは平滑化点数を70点として移動平均を求め、平滑化微分を行っている。すなわち、質量数70点分の強度の平均値を平滑化した値とする。この平滑化した値を微分して傾きを求めている。例えば、質量数4000の時の、平滑化した強度は質量数3966〜4035の強度の平均値となる。これによりノイズの多いマススペクトルが平滑化される。
そして、平滑化した強度の傾きの変化から極大値となる質量数を求める。すなわち、傾きの変化が正から負に切り替わる地点が極大値となるため、その質量数が求められる。さらに極大値の近傍で平均化する前のデータが最大値となる質量数を求める。ここで、近傍点数を平滑化点数と同じ値としている。すなわち、平滑化した値が極大値となる質量数に対して質量数の幅が70の間で、最大値となる質量数を算出する。例えば、平滑化した強度の極大値が質量数4000であるとすると、質量数3966〜4035の間で、平滑化前の強度が最大値を取る時の質量数が算出される。さらにこの強度の最大値がしきい値を超えるものをピークとし、ピーク位置が算出される。すなわち、しきい値を超える強度の最大値が存在する質量数がピーク位置となる。これにより、ノイズが多い場合であっても正確にピーク位置を検出することができる。
上述の処理によって検出されたピーク位置が図4(c)に示されている。図3は横軸が質量数(mpz)を示しており、縦軸はそれぞれのサンプルに対応している。すなわち、疾患の8個のサンプルは縦軸1〜8に対応し、健常者の8個のサンプルは縦軸9〜16に対応する。それぞれのサンプルに対応する横線で、ピークが検出された質量数に縦のマーカーが記されている。すなわち、マーカーの位置がそれぞれのサンプルにおけるピーク位置となる。例えば、サンプル1、2において、質量数3200近傍にピークが検出されている。一方、サンプル3〜8において質量数3200近傍にピークが検出されていない。本実施の形態における16個のサンプルから、図4(c)に示すピーク位置が検出されている。
図4(c)に示すように同じ疾患の患者であってもそれぞれピーク位置が異なる。また回復して健常者となっていてもそれぞれピーク位置が異なる。さらにはピークの高さ及びピーク面積値がそれぞれのサンプルで異なる。本実施の形態では、ピークの高さや面積値には着目せず、ピークの位置のみに着目して解析を行うようにする。これにより、変動要因の多い生体サンプルであっても抜けがない解析を再現性よく行うことができる。
図4(a)と図4(b)において、横軸の下に記載されている矢印は、熟練した人間の手動検出により検出された特徴的な差のあるマススペクトルのピークである。手動検出では、回復後のマススペクトルには1つの特徴的な差のあるピークが検出され、疾患中のマススペクトルには4つの特徴的な差のあるピークで検出されている。すなわち、回復後のマススペクトルにおいて図4(a)の矢印で示されている質量数には、疾患中ではピークがほとんど表れないと判断されるが、回復後ではピークが頻繁に表れると人間によって判断される。一方、疾患中のマススペクトルにおいて図4(b)の矢印で示されている質量数には、回復中ではピークがほとんど表れないと判断されるが、疾患中ではピークが頻繁に表れると人間によって判断される。
上述の人間による判断はマススペクトルを縦一列に並べて行われている。例えば、図5に示すように8例の回復後のマススペクトルを縦一列に並べて配置する。また、図6に示すように8例の疾患中のマススペクトルを並べて縦一列に配置する。さらに、回復後と疾患中とのマススペクトルを縦一列に並べて配置する。そして、縦一列に配置された16例のマススペクトルを人間が知覚的に判断し、回復後と疾患中とで、差のあるピークを検出している。回復後ではピークが頻繁に表れるが疾患中ではほとんどピークが表れない質量数と回復後ではピークがほとんど表れないが疾患中ではピークが頻繁に表れる質量数とが特徴的で差のあるピーク位置として検出される。これらのピーク位置に基づいて、疾患者か健常者が判断されることになる。
図5及び図6に示すマススペクトルを縦一列に並べて配置して、人間が知覚的に判断する場合、それぞれのマススペクトルに多数のピークがあり、解析が複雑になる。よって、特徴的で差のあるピーク位置に抜けが出てしまうことがある。また、生体サンプルであるが故、個人差、健康状態の変化によってマススペクトルが変動してしまう。さらに、原子の同位体の存在、複数の生化学物質の共存、分析装置の性能、分解能などが解析を複雑にしてしまう。統計的な精度を向上するため、サンプル数を増やしていくと、人間による知覚的な判断では解析を行う効率が悪くなるだけでなく、再現性の高い解析を行うことが困難になる。
本発明では、所定の演算処理によりピークの自動検出を行っているため、変動要因の多い生体サンプルであっても抜けがない解析を再現性よく行うことができる。また、本発明は、ピークの高さや面積値には着目せず、ピークの位置のみに着目して解析を行うようにしているため、健康状態の変化や個人差など変動の大きい生体サンプルに対して好適である。さらに統計精度を上げるため、サンプル数を増やした場合であっても、解析時間を短縮することができる。
次にピークの一致度を算出するステップについて図7を用いて説明する。図7は疾患中のサンプルに対するマススペクトルのピーク位置を示す図である。図7では図4(c)と同様に、横軸が質量数(mpz)を示しており、縦軸はそれぞれのサンプルに対応している。すなわち、疾患の8個のサンプルは縦軸1〜8に対応している。それぞれのサンプルに対応する横線で、ピークが検出された質量数に縦のマーカーが記されている。すなわち、マーカーの位置がそれぞれのサンプルにおけるピーク位置となる。
ピークの一致度とは、複数のマススペクトルのピーク位置がどの程度一致するかを示す値である。疾患中のサンプル数は8であるため、8つのマススペクトルの全てにおいて、同じ質量数にピークが表れた場合、その質量数における一致度は8/8=1となる。一方、8つのマススペクトルの全てにおいて、同じ質量数でピークが全く表れなかった場合、その質量数における一致度は0となる。また、8つのマススペクトルの1つのみに、ピークが表れた質量数では、その質量数における一致度は1/8=0.125となる。このピークの一致度をそれぞれの質量数に対して算出する。
さらに、本発明では、マススペクトルの変動要因を考慮して、質量数に対してある一定の幅を持つ窓51を設けて一致度を算出している。すなわち、対象となるマススペクトルにおいて、この窓の幅に含まれたピークの数に基づいて一致度が算出される。例えば、図7に示す窓51aに着目すると、全く同じ質量数ではないが、サンプル3〜8に対応する6個のピークが窓に含まれる。この窓に含まれるピークの数に基づいて一致度が算出される。これらの、6個のピーク位置の質量数は全く同じでもよく、それぞれ異なっていてもよい。また、図7に示す窓51bに着目すると、サンプル4と6で質量数の異なるピークが検出されているが、これらは窓51bに含まれる。このため、2つのピークに基づいて一致度がカウントされる。今回の解析では窓幅を10mpzとし、10mpzの幅を持つ窓を質量数に対して走査させて、窓に含まれるピークの数をカウントする。すなわち、10mpzの幅を持つ窓を1mpzづつずらしていき、ピーク位置がこの窓に含まれる数をカウントする。そして、窓に含まれたピークの数に基づいて、それぞれの質量数における一致度を算出する。このように窓に含まれるピークの数に基づいて一致度を算出することにより、変動要因の多い生体サンプルでも抜けのない解析を行うことができる。
上述のように窓幅内に含まれるピークの数に基づいて一致度が算出される。さらに本発明では、窓の形状をコサインカーブとして、窓内の位置に応じて、窓に含まれるピーク数を変更している。すなわち、窓幅に含まれるピーク位置に対して、その位置に応じた重み付けを行っている。この重み付けのための関数がコサイン関数となる。この窓の形状について図8を用いて説明する。図8は窓の形状とピーク位置の関係を示す図である。図8では説明のためサンプル数を2として図示している。
図8に示すように窓の形状52はコサインカーブとなっている。従って、窓51の中心では最大値の1となり、窓51の外側に行くほど値が小さくなる。そして、窓51の両端では0となる。窓の形状52に対応する値を全てにサンプルに対して積算して、サンプル数で割った値に基づいてピークの一致度が算出される。例えば、図8に示す2つのサンプルでは、互いのピークの位置が窓に含まれる程度にずれているとする。従って、一方のピーク位置に窓の中心が走査されたとき、他方のピーク位置は中心よりずれる。この値が0.5となる。図8では一方のピーク位置に窓の中心が一致するよう走査されたときの構成を示している。この時、他方のピーク位置に対応する窓の形状52の値は0.5となるものとする。
図8に示す構成では、窓の形状52は一方が1で、他方が0.5となる。全てのサンプル数に対する窓の形状52の値の和をサンプル数で割った値に基づいて一致度となる。図8に示す構成では窓に含まれるピークの数は1+0.5=1.5となる。一方、窓を走査していきもう一方のピーク位置と窓の中心とが一致したときも、窓に含まれるピークの数は0.5+1=1.5となる。このように窓の形状52を考慮して、窓に含まれるピークの数を算出する。そして、窓の位置を走査して、マススペクトル全体に対して窓に含まれるピーク数を算出する。これにより、窓に含まれるピーク数は質量数の関数となる。この窓に含まれるピーク数の傾きの変化から極大値となる質量数を求める。すなわち、傾きの変化が正から負に切り替わる地点が極大値となるため、その質量数が求められる。この極大値となる質量数におけるピーク数をピークの一致度とする。窓は質量数に対して一定の幅を持っているため、極大値近傍では窓に含まれるピーク数がある程度大きくなり、極大値における値と近くなる。検出されたピーク位置が窓に含まれる数に対して極大値を求め、この極大値に対してピークの一致度を求めることにより、的確にピークの一致度を算出することができる。これにより、それぞれの群に対して頻繁に表れるピーク位置を求めることができる。
このようにして求められたピーク位置とピークの一致度を図9及び図10に示す。図9は疾患中のサンプルに対する解析結果を示すグラフ図である。図10は回復後のサンプルに対する解析結果を示すグラフ図である。図9及ぶ図10では上がピーク位置を示すグラフであり、下がピークの一致度を示すグラフである。ピークの一致度を示すグラフでは横軸が質量数であり、縦軸がピークの一致度である。このように2群の生体サンプルに対してそれぞれピーク位置の一致度が算出される。
次に回復後の一致度と疾患中の一致度の差を算出するステップについて図11を用いて説明する。図11は算出された一致度の差を示す図である。図11では回復後の一致度から疾患中の一致度を引いた値の絶対値を示している。従って、この一致度の差が大きいほど、回復後又は疾患中のいずれか一方で頻出し、他方でほとんど表れないピークとなる。
ピークの一致度の差を算出することにより、特徴的で差のあるピーク位置を求めることができる。回復後でピークが頻出し、疾患中ではピークがほとんど表れない質量数では、一致度の差が大きくなる。また、疾患中でピークが頻出し、回復後ではピークがほとんど表れない質量数では一致度の差が大きくなる。これらの質量数に表れるピークは特徴的で差のあるピークと言える。一方、疾患中と回復後ともピークが頻出する質量数では、一致度の差が小さくなる。この質量数では、ほとんどのサンプルに対してピークが表れるため、この質量数近傍にピークが表れても、差のないピークと言える。疾患中と回復後ともピークがほとんど表れない質量数では一致度の差が大きくなる。この質量数では、ほとんどのサンプルに対してピークが表れないため、この質量数近傍にピークが表れても変動要因によるものと考えられる。そして、ピークの一致度の差が大きいほど、患者と健常者でピークが表れる頻度の差が大きくなる。従って、ピークの一致度の差が大きいほど、この質量数に特徴的で差のあるピークが存在すると言える。
図11には、比較のための手動検出結果60が示されている。すなわち、手動検出結果60に囲まれているピークは人間によって、特徴的で差のあるピークとして判断されたものである。このように、本発明によって人間によって特徴的で差のあるピークとして判断されたもの以外にも、複数の特徴的で差のあるピークを検出することができる。さらに、手動検出結果60では検出されなかったピーク位置でも、手動検出結果60で検出されたものより一致度の差が大きいものがあることが分かる。このように、ピーク一致度の差を算出することにより、特徴的で差のあるピークが抜けることなく解析することができる。
さらに、本発明により解析されたピーク位置の解析結果を表1に示す。
Figure 0004191094
表1には本発明による解析方法で検出された特徴的で差のあるピーク位置が自動検出結果として示されている。この解析結果を表示部17に表として表示するようにしてもよい。例えば、入力部12によって任意の値を入力し、その値以上の一致度の差を持つピーク位置が表示部17に表示されるようにする。表1では一致度の差の順に上からピーク位置が表示されている。さらに表1では比較のため、人間による手動検出結果で検出された特徴的で差のあるピーク位置を示している。
表1に示すように一致度の差が大きい質量数であっても、手動では検出できない場合がある。本発明では上述のように特徴的で差のあるピーク位置を求めることにより、抜けがなく的確な解析を行うことができる。さらに、統計誤差を低減するために、サンプル数を増やした場合であっても、従来の手動検出よりも格段に短時間で解析を行うことができる。このように抜けがなく的確な解析を行うことによって、特定の疾患で頻出するピーク位置を正確に特定することができる。よって、このピーク位置を基に、別の対象者が特定の疾患にかかっているか否かを正確に判別することができる。
本発明では、さらに入力部12によって、様々な設定を使用者によって入力可能としている。例えば、解析対象となるサンプルや疾患によって、窓の幅を調整することができるようにする。また、ピーク位置検出ステップにおける平滑化点数やしきい値も変更可能としてもよい。さらに窓の形状を設定可能にして、コサイン以外の関数で重み付けを行ってもよい。これらの設定値を使用者が入力可能とすることによって、様々な疾患に応じて的確な解析を行うことができる。さらに、窓の走査ピッチは1mpzに限られたものではない。より正確な解析を行う場合は、走査ピッチを小さくすることが好ましく、解析時間を短縮する場合は、走査ピッチを大きくすることが好ましい。走査ピッチや窓の幅は整数に限らず、小数でもよい。
上述の解析手順や設定値は一例であり、上述の実施例に限られるものではない。なお、上述の説明ではマススペクトルにおいて強度のデータが質量数1毎に存在するとしたが、実際には強度のデータは計測装置20の分解能に応じた質量数毎に存在する。すなわち、計測装置の分解能が0.1であるときは、質量数0.1毎に強度のデータが存在する。このとき、ピーク位置も0.1の分解能で検出されることになる。本発明にかかる解析は、例えば、生体サンプル中のたんぱく質をSELDI法やMALDI法でイオン化して得られたマススペクトル対して好適である。
本発明では、マススペクトルからピーク位置に関する情報のみを抽出し、ピーク位置に基づいて解析処理を実行している。これにより、様々な変動要因によりピークの高さや面積が変動した場合でも、的確で抜けのない解析を再現性よく行うことができる。さらに、複数の生体サンプルのピーク位置が質量に対して一定の幅を持つ窓に含まれる数を算出することにより、同位体の存在などの変動要因により、ピーク位置がずれている場合であっても、的確で抜けのない解析を行うことができる。
本発明にかかるマススペクトル解析装置、マススペクトル解析方法は通常のパーソナルコンピュータ(PC)以外にもワークステーション、汎用機、FAコンピュータや、これらの組合せによって実施可能であることを容易に理解できるであろう。ただし、これらの構成要素は例示であり、その全ての構成要素が本発明の必須の構成要素となるわけではない。さらに、解析装置は物理的に単一である必要はなく、複数の端末により並列処理を行っても良い。
本発明の実施の形態1にかかるマススペクトルの解析装置の構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる解析方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の計測装置で計測されるマススペクトルの一例を示す図である。 本発明の計測装置で計測されるマススペクトル及びそのピーク位置を示すグラフ図である。 本発明の計測装置で計測される患者のマススペクトルを示すグラフ図である。 本発明の計測装置で計測される患者のマススペクトルを示すグラフ図である。 本発明の解析方法におけるピーク位置と窓の走査を示すグラフ図である。 本発明の解析方法における窓の形状とピーク位置を示すグラフ図である 本発明の患者のサンプルにおける一致度とピーク位置を示すグラフ図である 本発明の健常者のサンプルにおける一致度とピーク位置を示すグラフ図である 本発明の解析方法における一致度の差を示すグラフ図である
符号の説明
10 解析装置、11 データI/F部、12 入力部、13 解析部
14 ピーク位置検出部、15 一致度算出部、16 一致度の差算出部、
17 表示部、20 計測装置、
51 窓、52 窓の形状

Claims (9)

  1. 複数のサンプルに対して計測されたマススペクトルを解析するマススペクトル解析装置であって、
    前記マススペクトルがピークとなるピーク位置を検出するピーク位置検出手段と、
    複数の前記マススペクトルにおいて検出された前記ピーク位置が質量数に対して幅を持つ窓であって、複数の前記マススペクトル間で同じ質量数の範囲を示すように設定された窓に含まれる数に基づいて複数の前記マススペクトル間のピークの一致度を算出する一致度算出手段とを備えるマススペクトル解析装置。
  2. 前記窓の位置に応じてピークの数が重み付けされていることを特徴とする請求項1記載のマススペクトル解析装置。
  3. 異なる2群のサンプルに対して前記複数のマススペクトルがそれぞれ計測され、
    前記異なる2群の前記一致度の差を算出する一致度の差算出手段をさらに備える請求項1又は2記載のマススペクトル解析装置。
  4. 複数のサンプルに対して計測されたマススペクトルを解析するマススペクトル解析方法であって、
    前記マススペクトルがピークとなるピーク位置を検出するピーク位置検出ステップと、
    複数の前記マススペクトルにおいて検出された前記ピーク位置が質量数に対して幅を持つ窓であって、複数の前記マススペクトル間で同じ質量数の範囲を示すように設定された窓に含まれる数に基づいて複数のマススペクトル間のピークの一致度を算出する一致度算出ステップとを備えるマススペクトル解析方法。
  5. 前記窓の位置に応じてピークの数が重み付けされていることを特徴とする請求項4記載のマススペクトル解析方法。
  6. 異なる2群のサンプルに対して前記複数のマススペクトルがそれぞれ計測され、
    前記異なる2群の前記一致度の差を算出する一致度の差算出ステップをさらに備える請求項4又は5記載のマススペクトル解析方法。
  7. 複数のサンプルに対して計測されたマススペクトルを解析するマススペクトル解析プログラムであって、
    コンピュータに対して、
    前記マススペクトルがピークとなるピーク位置を検出させるピーク位置検出ステップと、
    複数の前記マススペクトルにおいて検出された前記ピーク位置が質量数に対して幅を持つ窓であって、複数の前記マススペクトル間で同じ質量数の範囲を示すように設定された窓に含まれる数に基づいて複数のマススペクトル間のピークの一致度を算出させる一致度算出ステップとを備えるマススペクトル解析プログラム。
  8. 前記窓の位置に応じてピークの数が重み付けされていることを特徴とする請求項7記載のマススペクトル解析プログラム。
  9. 異なる2群のサンプルに対して前記複数のマススペクトルがそれぞれ計測され、
    前記異なる2群の前記一致度の差を算出させる一致度の差算出ステップをさらに備える請求項7又は8記載のマススペクトル解析プログラム。
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