JP2014219317A - クロマトグラフ用データ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クロマトグラム上のピークとマススペクトルとの対応を分析者が一目で把握できるようにすることで解析効率の向上を図る。
【解決手段】クロマトグラム表示枠10中に表示されたクロマトグラム上で分析者が任意の時間を指定すると、その時間におけるマススペクトル11が作成され表示される。分析者が所定の操作を行うと、それに応じて、マススペクトルのサイズは調整され、該スペクトルはクロマトグラム表示枠10中の任意の位置に移動される。さらに、必要に応じて分析者が所定の操作を行うと、スペクトルとピークとの関係を示す矢印状の引き出し線12が描出される。これにより、クロマトグラム上の1乃至複数のピークとこれに対応するマススペクトルや吸光スペクトルとを、分かり易く関連付けて表示することができる。
【選択図】図4
【解決手段】クロマトグラム表示枠10中に表示されたクロマトグラム上で分析者が任意の時間を指定すると、その時間におけるマススペクトル11が作成され表示される。分析者が所定の操作を行うと、それに応じて、マススペクトルのサイズは調整され、該スペクトルはクロマトグラム表示枠10中の任意の位置に移動される。さらに、必要に応じて分析者が所定の操作を行うと、スペクトルとピークとの関係を示す矢印状の引き出し線12が描出される。これにより、クロマトグラム上の1乃至複数のピークとこれに対応するマススペクトルや吸光スペクトルとを、分かり易く関連付けて表示することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、液体クロマトグラフ質量分析装置やガスクロマトグラフ質量分析装置を含むクロマトグラフ装置で収集されたデータに基づいて作成されるクロマトグラムやマススペクトル、或いは吸光スペクトルなどを表示画面上に表示するためのクロマトグラフ用データ処理装置に関する。
液体クロマトグラフの検出器として質量分析計を用いた液体クロマトグラフ質量分析装置(LCMS)では、試料に対する分析により得られたデータに基づいて、任意の時刻におけるマススペクトルのほか、トータルイオンクロマトグラムや任意の質量電荷比におけるマスクロマトグラム(抽出イオンクロマトグラムとも呼ばれる)などのクロマトグラムを作成することが可能である。また、検出器として質量分析装置のほかにフォトダイオードアレイ(PDA)検出器などの紫外可視分光光度計を併用したLCMSでは、試料に対する分析により得られたデータに基づいて、上述したマススペクトル、各種クロマトグラムのほか、任意の時刻における吸光スペクトルなどを作成することが可能である。
このような分析装置により得られた分析結果を分析者が解析する際には、クロマトグラム、マススペクトル、吸光スペクトルなどを適宜取捨選択した上で画面上に表示して目的とする箇所(時間や質量電荷比など)付近の波形を子細に観察したり複数の波形形状の比較を行ったりする。例えば未知の成分を複数含む試料を分析する場合、トータルイオンクロマトグラムには各成分に対応したピークが現れるが、その成分を特定するには保持時間だけでなくマススペクトルや吸光スペクトルのピークパターンを確認する必要がある。そこで、トータルイオンクロマトグラムと、該クロマトグラム上で分析者が着目する1又は複数のピークの出現時刻におけるマススペクトルや吸光スペクトルとを同一画面上に表示させるようにしている。
例えば特許文献1、2に記載の装置では、モニタ画面上に表示される一つのウインドウの表示領域を複数に分割した各表示領域に、それぞれクロマトグラムやマススペクトルなどが表示されるようになっている。一般的には、これら文献にあるように、クロマトグラムとこれに関連するマススペクトルや吸光スペクトルとが上下方向又は左右方向に並べて配置した状態で表示されるようになっている。また、従来のクロマトグラフ用データ処理装置には解析結果のレポートを作成する機能を有しているものもあるが、こうした機能を用いてレポートを作成する場合にも、上記表示形式と同様の形式で、レポート上にクロマトグラムやマススペクトルなどが配置されるようになっている。
上述したようにクロマトグラムとマススペクトルや吸光スペクトルとを関連付けて表示したり印刷したりする場合、マススペクトルや吸光スペクトルがクロマトグラム上のどのピークに対応したものであるのかを、分析者が一目で把握できるようになっていることが望ましい。しかしながら、上記のような従来の表示形式、印刷形式では、クロマトグラム上に複数のピークがあった場合に、マススペクトルや吸光スペクトルがいずれのピークに対応したものであるのかが分かりにくい。また、クロマトグラム上の複数のピークに対するマススペクトルと吸光スペクトルとがそれぞれ表示されている場合に、どのマススペクトルと吸光スペクトルとが同じピークに対応するものであるのかも分かりにくい。こうした分かりにくさは、分析者による解析作業の効率を低下させるのみならず、解析に際しての分析者の判断ミスを引き起こし易い。
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、クロマトグラム上のピークと該ピークに対するマススペクトルや吸光スペクトルとの関連性を視覚的に容易に把握できるようにすることで、解析作業の効率が高く、また分析者による作業ミスや判断ミスを低減することができるクロマトグラフ用データ処理装置を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明は、時間、信号強度のほかに第3のディメンジョンを有する3次元クロマトグラムデータに基づいて、少なくとも、時間と信号強度との関係を示すクロマトグラム、及び第3のディメンジョンと信号強度との関係を示すスペクトル、を作成して表示部の表示画面に表示する処理を行うクロマトグラフ用データ処理装置において、
a)クロマトグラムを表示画面内のクロマトグラム表示枠中に表示するクロマトグラム表示処理部と、
b)表示されたクロマトグラム上においてユーザにより指定された任意の時間又は時間範囲に対応するスペクトルを作成し表示画面内に表示するスペクトル表示処理部と、
c)ユーザの操作に応じて、前記スペクトル表示処理部により表示されたスペクトルのサイズを任意に拡大・縮小するとともに該スペクトルを前記クロマトグラム表示枠中の任意の位置に移動するスペクトル表示態様変更処理部と、
を備え、前記クロマトグラム表示枠中のクロマトグラムに前記スペクトルを重ねて表示可能としたことを特徴としている。
a)クロマトグラムを表示画面内のクロマトグラム表示枠中に表示するクロマトグラム表示処理部と、
b)表示されたクロマトグラム上においてユーザにより指定された任意の時間又は時間範囲に対応するスペクトルを作成し表示画面内に表示するスペクトル表示処理部と、
c)ユーザの操作に応じて、前記スペクトル表示処理部により表示されたスペクトルのサイズを任意に拡大・縮小するとともに該スペクトルを前記クロマトグラム表示枠中の任意の位置に移動するスペクトル表示態様変更処理部と、
を備え、前記クロマトグラム表示枠中のクロマトグラムに前記スペクトルを重ねて表示可能としたことを特徴としている。
本発明に係るデータ処理装置の処理対象である3次元クロマトグラムデータを収集する装置は、典型的には、LCMSやGCMSなどのクロマトグラフ質量分析装置、又は、検出器としてフォトダイオードアレイ(PDA)検出器若しくは波長走査可能である紫外可視分光検出器を用いた液体クロマトグラフ装置などである。即ち、上記第3のディメンジョンは、質量電荷比、波長のいずれか又はその両方であり、上記スペクトルは、マススペクトル、吸光スペクトルのいずれか又はその両方であるものとすることができる。
第3のディメンジョンが質量電荷比である場合、「クロマトグラム」は、トータルイオンクロマトグラム、マスクロマトグラムが一般的であるが、それ以外に、複数の質量電荷比に対するマスクロマトグラムを加算又は減算して求めたクロマトグラム、信号強度が最大であるピークを集めたベースピーククロマトグラム、或いは、マスデフェクトクロマトグラム、アイソトピックフィルタードクロマトグラム、ニュートラルロスクロマトグラムなども含むものとする。また、第3のディメンジョンが波長である場合には、同様に、「クロマトグラム」は、通常のクロマトグラムのほか、特定波長における波長クロマトグラム、などとすることができる。
本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置においてクロマトグラム表示処理部は、表示画面内の所定のクロマトグラム表示枠中にクロマトグラムを表示する。ユーザ(例えば分析者)は、操作部によりこのクロマトグラム上で例えば任意のピークに対応した時間又は時間範囲を指示する。すると、スペクトル表示処理部は、指示された時間におけるスペクトル、又は指示された時間範囲に含まれるデータを用いたスペクトル、例えば時間方向にそれらを加算したスペクトルや平均スペクトルなど、を作成し表示画面内に表示する。このときには、スペクトルは例えばクロマトグラム表示枠外に表示される。
次いで、ユーザは操作部により、表示されたスペクトルのサイズを任意に拡大・縮小する操作を行うとともに、該スペクトルをクロマトグラム表示枠中の任意の位置まで移動させるような、例えばポインティングデバイスを用いたドラッグアンドドロップ操作を行う。スペクトル表示態様変更処理部は、上記操作に応じてスペクトルのサイズを変更するとともに、該スペクトルを指示された位置まで移動させる。一般的には、分析者はスペクトルを作成する際に意図したクロマトグラム上のピークの近傍までスペクトルを移動させる操作を行い、スペクトル表示態様変更処理部はこの操作に応じた位置までスペクトルを移動させた表示を行う。
クロマトグラム上に複数のピークが存在し、2以上のピークについてそれぞれスペクトルを表示したい場合には、同じ操作を繰り返すことで、各ピークの近傍に適度にサイズを調整したスペクトルを移動させて重ねて表示させるようにすればよい。
クロマトグラム上に複数のピークが存在し、2以上のピークについてそれぞれスペクトルを表示したい場合には、同じ操作を繰り返すことで、各ピークの近傍に適度にサイズを調整したスペクトルを移動させて重ねて表示させるようにすればよい。
これにより、クロマトグラム表示枠中に表示されているクロマトグラム上の各ピークに関連付けて、ユーザが見易い位置に各ピークに対応したスペクトルを表示させることができる。クロマトグラフ質量分析装置がPDA検出器或いは波長走査可能な紫外可視分光検出器を併せ持つ場合には、クロマトグラム上の一つのピークに対応してマススペクトルと吸光スペクトルとの両方を作成可能であるから、その両者をともにクロマトグラム表示枠中に表示可能とするとよい。
また本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置において、好ましくは、ユーザの操作に応じて、クロマトグラム表示枠中に表示されたクロマトグラム上のピークと該表示枠中に重ねて表示されたスペクトルとの対応関係を示す指示線を、該表示枠中に重ねて描画する指示線描出部をさらに備える構成とするとよい。
この構成によれば、クロマトグラム上の複数のピークに対しそれぞれマススペクトルや吸光スペクトルを表示する場合であっても、指示線によってピークとスペクトルとの対応付けを視覚的に分かり易く示すことができる。
この構成によれば、クロマトグラム上の複数のピークに対しそれぞれマススペクトルや吸光スペクトルを表示する場合であっても、指示線によってピークとスペクトルとの対応付けを視覚的に分かり易く示すことができる。
また本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置において、好ましくは、スペクトル表示態様変更処理部はスペクトルを半透明で表示する構成とするとよい。
クロマトグラム上の多数のピークに対しそれぞれスペクトルを表示しようとした場合、クロマトグラムカーブとスペクトルとが重なることがあり得るが、上記構成によれば、クロマトグラムカーブとスペクトルとが重なっても下側のクロマトグラムカーブも透過して見えるので、クロマトグラムのピーク形状等についての分析者の誤った判断も回避することができる。
さらにまた、本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置では、クロマトグラム表示枠中の任意の位置に、ユーザにより指示された注釈を重ねて表示する注釈表示処理部をさらに備える構成とするとよい。
これにより、例えばクロマトグラム上のピークの保持時間やマススペクトルのピークパターン等に基づいて同定された化合物情報や、結果を判断する上で重要な分析条件などの情報を、クロマトグラムやスペクトルと同じ画面上に付加し、それを例えば電子ファイルや印刷物などとして残すことが可能である。
これにより、例えばクロマトグラム上のピークの保持時間やマススペクトルのピークパターン等に基づいて同定された化合物情報や、結果を判断する上で重要な分析条件などの情報を、クロマトグラムやスペクトルと同じ画面上に付加し、それを例えば電子ファイルや印刷物などとして残すことが可能である。
本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置によれば、クロマトグラム上の各ピークとそれぞれのピークに対するマススペクトルや吸光スペクトルなどとの関連性が一目で把握できるような表示を行うことができる。また、同一のクロマトグラムピークに対するマススペクトルと吸光スペクトルとを並べて表示することもできる。それによって、ユーザが分析結果を確認し易くなり、また、分析結果の見間違いなどによる判断ミスも軽減できる。それによって、解析作業の効率を向上させることができる。
以下、本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置を含むLCMSシステムの一実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は本実施例によるLCMSシステムの概略構成図、図2は本実施例のLCMSシステムで収集されるデータの概念図である。
このLCMSシステムは、試料中の含有成分を時間的に分離する液体クロマトグラフ(LC部)1と、分離された各成分による吸光度を測定することで該成分を検出する第1の検出器であるPDA検出器2と、PDA検出器2を通過した(又はPDA検出器の手前で一部分岐された)試料中の各成分を質量電荷比m/zに応じて分離して検出する質量分析計(MS部)3と、PDA検出器2及びMS部3で取得されたデータを処理するデータ処理部4と、測定データを記憶するための測定データ記憶部5と、ユーザインターフェイスなどを担う中央制御部6と、該中央制御部6に接続されるキーボードやマウス等のポインティングデバイスである操作部7と、表示モニタである表示部8と、を含む。MS部3としては任意の構成の質量分析計を用いることができるが、典型的には、エレクトロスプレーイオン源などの大気圧イオン源を備えた四重極型質量分析計を用いるとよい。また、三連四重極型質量分析計などのMS/MS分析が可能な質量分析計を用いてもよい。
データ処理部4は、後述するような特徴的なデータ表示処理を行うために、マススペクトル作成部41、吸光スペクトル作成部42、クロマトグラム作成部43、表示処理部44などの機能ブロックを備える。なお、データ処理部4、測定データ記憶部5、及び中央制御部6は、パーソナルコンピュータをハードウエア資源とし、パーソナルコンピュータに予めインストールされた専用のデータ処理用ソフトウエアをコンピュータ上で実行することにより各部の機能が実現される構成とすることができる。
本実施例のLCMSシステムでは、次のようにして測定データが取得され、測定データ記憶部5に格納される。即ち、LC部1に試料が導入されると、試料中の含有成分は図示しないカラムを通過する間に時間的に分離されて溶出する。PDA検出器2は所定の波長範囲(又は予め設定された1乃至複数の波長)における吸光度を繰り返し測定する。一方、MS部3は所定の質量電荷比範囲(又は予め設定された1乃至複数の質量電荷比)におけるイオン強度信号を繰り返し測定する。なお、MS部3として四重極型質量分析計を利用する場合、所定の質量電荷比範囲のイオン強度信号を得たいときにはスキャン測定を行い、1乃至複数の質量電荷比におけるイオン強度信号を得たいときには選択イオンモニタリング(SIM)測定を行えばよい。
LC部1における試料注入時点から試料溶出終了時点までの期間中、PDA検出器2により得られる測定データ(PDAデータ)、及び、MS部3により得られる測定データ(MSデータ)の一例を図2に示す。このように一つの試料に対して行われた1回の測定で収集された測定データは一つのデータファイルに集約され、測定データ記憶部5に格納される。
上記のように測定データが測定データ記憶部5に格納されている状況において、本実施例のLCMSのデータ処理部4を中心に実行される特徴的な表示処理について説明する。図3はこの表示処理を実施する際のフローチャートの一例を示す図、図4は特徴的な表示処理の説明図、図5は特徴的な表示処理によって描出される表示画面の一例を示す図である。
分析者は操作部7において所定の操作を行うことで、解析したい測定データのファイル名等を指示した上で、表示するクロマトグラムの種類やパラメータを指定する(ステップS1)。例えば、トータルイオンクロマトグラムを観測したい場合には、クロマトグラムの種類として「トータルイオンクロマトグラム」を指定すればよく、また、或る質量電荷比におけるマスクロマトグラムを観測したい場合には、クロマトグラムの種類として「マスクロマトグラム」を指定し、パラメータとしてその質量電荷比を指定すればよい。この指定を受けてクロマトグラム作成部43は、測定データ記憶部5から指定されたファイル中の所定のデータを読み出し、例えば指定されたマスクロマトグラムを作成する。そして、表示処理部44は、作成されたクロマトグラムを含むクロマトグラム表示枠を表示部8の表示画面内に描出する(ステップS2)。
次に、分析者は表示されたクロマトグラムを確認し、操作部7により所定の操作を行うことで該クロマトグラム上の任意の時間又は時間範囲を指定し、マススペクトル又は吸光スペクトルの表示を指示する(ステップS3)。具体的には、クロマトグラム上で着目するピークのピークトップに対応する時間を指定したり、該ピークのピーク始点から終点までの時間範囲を指定したりすればよい。なお、時間や時間範囲の指定は、クロマトグラム上の所望の位置をポインティングデバイスによりクリック操作することで行うようにすることができる。
上記指示を受けてマススペクトル作成部41又は吸光スペクトル作成部42は、測定データ記憶部5から指定された範囲のデータを読み出し、マススペクトル又は吸光スペクトルを作成する。或る時間範囲が指定された場合には、その時間範囲に含まれるデータを時間方向に積算したり平均化したりしたスペクトルを作成すればよい。そして、表示処理部44は、作成されたマススペクトル又は吸光スペクトルを表示部8の表示画面内でクロマトグラム表示枠の外側に描出する(ステップS4)。
図4(a)は、トータルイオンクロマトグラムが表示されているクロマトグラム表示枠10の下に並べてマススペクトル11を表示した例である。
図4(a)は、トータルイオンクロマトグラムが表示されているクロマトグラム表示枠10の下に並べてマススペクトル11を表示した例である。
分析者はこのように表示されたスペクトルを確認し、操作部7を用いて該スペクトルに対する拡大又は縮小操作を行う。また、分析者は操作部7を用いて、表示されているスペクトルをクロマトグラム表示枠10中の任意の位置に移動させる操作を行う(ステップS5)。具体的に、これら操作は、ポインティングデバイスによりスペクトルの表示枠などの一部をクリックして移動させる、ドラッグアンドドロップ操作により行うようにすればよい。表示処理部44は上記のような拡大・縮小操作、及び、移動操作に応じて、表示されているスペクトルのサイズを拡大・縮小するとともに指定された位置まで移動させる(ステップS6)。
なお、スペクトルはクロマトグラム表示枠10中に収まっている必要はなく、一部がその表示枠10に重なっていても構わない。また、スペクトルはクロマトグラム表示枠10中に描画されているクロマトグラムカーブに重なっても構わない。即ち、スペクトルの移動先は全く任意であり、分析者が所望する位置に移動させることが可能である。
なお、スペクトルはクロマトグラム表示枠10中に収まっている必要はなく、一部がその表示枠10に重なっていても構わない。また、スペクトルはクロマトグラム表示枠10中に描画されているクロマトグラムカーブに重なっても構わない。即ち、スペクトルの移動先は全く任意であり、分析者が所望する位置に移動させることが可能である。
また、分析者は必要に応じて、操作部7を用い、スペクトルとクロマトグラム上のピークとの関連性を明確化するための矢印状の引き出し線を描画する操作を行う(ステップS7)。表示処理部44はこの操作に応じて引き出し線を表示画面上に描出する(ステップS8)。図4(b)は図4(a)に示したマススペクトル11のサイズを適宜調整して移動させ(移動後のマススペクトルを符号11’で示す)、さらに引き出し線12を描出した例である。
そして、クロマトグラム表示枠10中にさらに追加して表示したいマススペクトルや吸光スペクトルがある場合には、ステップS9からS3へと戻り、上述したステップS3〜S8の操作及び処理を繰り返せばよい。
このようにして最終的に、図5に示すような、クロマトグラム上の複数のピークにそれぞれ対応するマススペクトル及び吸光スペクトルを、同じクロマトグラム表示枠中に配置した表示画面を作成することができる。この例では、クロマトグラム上の三つのピークについて、その一つのピークに対応するマススペクトルを表示するとともに、他の二つのピークにそれぞれ対応するマススペクトルと吸光スペクトルとを表示している。このように複数のピークに対応するスペクトルが表示される場合であっても、引き出し線によってピークとスペクトルとの対応関係が明確になり、その対応関係を分析者が一目で把握することができる。
なお、図5の例では、スペクトルがクロマトグラムカーブに重なっているが、このときには、クロマトグラムカーブが見易いように、スペクトルの表示を半透明にするとよい。スペクトル表示を半透明にするか否かを分析者が選択可能としてもよいし、スペクトルの一部がクロマトグラムカーブと重なる場合に、自動的にそのスペクトルの表示を半透明に変更する機能を付加してもよい。
また、図5の例では、クロマトグラム表示枠中にマススペクトルや吸光スペクトルを重ねて表示しているだけであるが、さらに、スペクトル以外の任意の注釈情報をクロマトグラム表示枠中に重ねて表示できるようにしてもよい。注釈情報としては例えば、化合物の化学式やそれ以外の化合物情報、最大強度値、スキャン測定の場合におけるスキャン番号、時間値などが考えられる。こうした情報を追加可能とすることで、一つのクロマトグラム表示枠中に、そのクロマトグラムに関連した又は該クロマトグラムから導かれる各種情報を集約することができ、特に、解析結果のレポートを作成する場合に都合がよい。
なお、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨に沿った範囲で適宜変形や修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
例えば上記実施例は本発明をLCMSシステムに適用したものであるが、GCMSシステムに本発明を適用可能であることは明らかである。また、これらLCMSシステム、GCMSシステムにおいてPDA検出器は必ずしも必要でない。また、質量分析計を備えず、PDA検出器や波長走査可能な紫外可視分光検出器を用いたLC装置にも本発明を適用可能であることは明らかである。
1…液体クロマトグラフ(LC部)
2…PDA検出器
3…質量分析計(MS部)
4…データ処理部
41…マススペクトル作成部
42…吸光スペクトル作成部
43…クロマトグラム作成部
44…表示処理部
5…測定データ記憶部
6…中央制御部
7…操作部
8…表示部
10…クロマトグラム表示枠
2…PDA検出器
3…質量分析計(MS部)
4…データ処理部
41…マススペクトル作成部
42…吸光スペクトル作成部
43…クロマトグラム作成部
44…表示処理部
5…測定データ記憶部
6…中央制御部
7…操作部
8…表示部
10…クロマトグラム表示枠
Claims (5)
- 時間、信号強度のほかに第3のディメンジョンを有する3次元クロマトグラムデータに基づいて、少なくとも、時間と信号強度との関係を示すクロマトグラム、及び第3のディメンジョンと信号強度との関係を示すスペクトル、を作成して表示部の表示画面に表示する処理を行うクロマトグラフ用データ処理装置において、
a)クロマトグラムを表示画面内のクロマトグラム表示枠中に表示するクロマトグラム表示処理部と、
b)表示されたクロマトグラム上においてユーザにより指定された任意の時間又は時間範囲に対応するスペクトルを作成し表示画面内に表示するスペクトル表示処理部と、
c)ユーザの操作に応じて、前記スペクトル表示処理部により表示されたスペクトルのサイズを任意に拡大・縮小するとともに該スペクトルを前記クロマトグラム表示枠中の任意の位置に移動するスペクトル表示態様変更処理部と、
を備え、前記クロマトグラム表示枠中のクロマトグラムに前記スペクトルを重ねて表示可能としたことを特徴とするクロマトグラフ用データ処理装置。 - 請求項1に記載のクロマトグラフ用データ処理装置であって、
第3のディメンジョンは、質量電荷比、波長のいずれか又はその両方であり、前記スペクトルは、マススペクトル、吸光スペクトルのいずれか又はその両方であることを特徴とするクロマトグラフ用データ処理装置。 - 請求項1又は2に記載のクロマトグラフ用データ処理装置であって、
ユーザの操作に応じて、前記クロマトグラム表示枠中に表示されたクロマトグラム上のピークと該表示枠中に重ねて表示されたスペクトルとの対応関係を示す指示線を、該表示枠中に重ねて描画する指示線描出部をさらに備えることを特徴とするクロマトグラフ用データ処理装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のクロマトグラフ用データ処理装置であって、
前記スペクトル表示態様変更処理部は、前記スペクトルを半透明表示とすることを特徴とするクロマトグラフ用データ処理装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のクロマトグラフ用データ処理装置であって、
前記クロマトグラム表示枠中の任意の位置に、ユーザにより指示された注釈を重ねて表示する注釈表示処理部をさらに備えることを特徴とするクロマトグラフ用データ処理装置。
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