JP2019023621A - 表示制御装置、表示制御方法およびプログラム - Google Patents

表示制御装置、表示制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】電気泳動画像において発現しているたんぱく質を容易に把握することができる表示制御装置を提供する。【解決手段】表示制御装置100は、メモリ190と、回路110とを備え、回路110は、電気泳動画像Eiをメモリ190から取得し、ディスプレイ911に、第1の表示画面として、その電気泳動画像Eiを表示させ、ディスプレイ911に表示された電気泳動画像Eiにおける第1の画素の選択を受け付け、第1の画素に対応付けられている第1の有効たんぱく質と、複数の画素のうち、第1の画素から第1の距離以下に位置する第2の画素に対応する第2の有効たんぱく質とを取得し、第2の表示画面として、第1の有効たんぱく質と、第2の有効たんぱく質と、電気泳動画像Eiとを、ディスプレイ911に表示させる。【選択図】図1

Description

本開示は、たんぱく質に関する表示を制御する表示制御装置、表示制御方法およびプログラムに関する。
近年、二次元電気泳動画像を用いた、疾病に有効なたんぱく質の同定に関する研究が盛んに行われている。二次元電気泳動画像とは、血液などから電荷量と分子量とに基づいてたんぱく質を二次元的に分離することによって得られる画像である。従来の表示制御装置では、疾病を患っている患者の2枚の二次元電気泳動画像をディスプレイに同時に表示する。そして、特許文献1に示されるような位置あわせ技術を利用して、専門家がどのようなたんぱく質が発現しているかを目視で確認する。その後、疾病診断に有効なたんぱく質を選択し、選択されたたんぱく質の発現の有無を確認するバイオマーカーを作成する。すなわち、二次元電気泳動画像はバイオマーカーを作成するために利用される(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、従来の表示制御装置では、電気泳動画像においてどのようなたんぱく質が発現しているのかを把握することが難しいという問題がある。
そこで、本開示では、電気泳動画像において発現しているたんぱく質を容易に把握することができる表示制御装置などを提供する。
本開示の一態様における表示制御装置は、メモリと、回路とを備え、前記メモリは、複数の画素を有する電気泳動画像と、前記複数の画素のそれぞれが複数の有効たんぱく質に含まれる少なくとも1つの有効タンパク質に対応付けられた有効たんぱく質の情報とを記録し、前記回路は、(a1)前記電気泳動画像と、前記有効たんぱく質の情報とを、前記メモリから取得し、(a2)ディスプレイに、第1の表示画面として、前記電気泳動画像を表示させ、(a3)前記ディスプレイに表示された前記電気泳動画像における前記複数の画素から第1の画素の選択を受け付け、(a4)前記有効たんぱく質の情報に基づいて、前記第1の画素に対応付けられている少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、前記複数の画素のうち、前記第1の画素から第1の距離以下に位置する少なくとも1つの第2の画素に対応する、少なくとも1つの第2の有効たんぱく質とを取得し、(a5)第2の表示画面として、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、前記少なくとも1つの第2の有効たんぱく質と、前記電気泳動画像とを、前記ディスプレイに表示させる。
なお、包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能な記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えばCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)などの不揮発性の記録媒体を含む。
本開示の表示制御装置は、電気泳動画像において発現しているたんぱく質を容易に把握することができる。本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
図1は、実施の形態1における表示制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1におけるメモリに保持されている対応付けテーブルの一例を示す図である。 図3Aは、実施の形態1における第1の表示画面の一例を示す図である。 図3Bは、実施の形態1における第1の画素の選択の一例を示す図である。 図4は、実施の形態1における第2の表示画面の一例を示す図である。 図5は、実施の形態1における第2の表示画面の他の例を示す図である。 図6は、実施の形態1における第2の有効たんぱく質の選択の一例を示す図である。 図7は、実施の形態1における少なくとも1つの第5の画素が強調される例を示す図である。 図8は、実施の形態1における回路の処理動作の概要を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態2における表示制御装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 図10は、実施の形態2における電気泳動画像の模式図である。 図11は、実施の形態2におけるニューラルネットワークの計算モデルを説明するための概念図である。 図12は、実施の形態2における、正解ラベルが「敗血症」および「非敗血症」である場合の学習の例を示す図である。 図13は、実施の形態2における重み画像群を生成する処理の一例を示す図である。 図14は、実施の形態2における重み画像および有効画像のそれぞれの一例を示す図である。 図15は、実施の形態2における重み画像の具体的な例を示す図である。 図16Aは、実施の形態2における表示処理部によってディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。 図16Bは、実施の形態2における表示処理部によってディスプレイに表示される画面の他の例を示す図である。 図17は、実施の形態2における表示制御装置の全体的な処理動作を示すフローチャートである。 図18は、実施の形態3における表示制御装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 図19は、実施の形態3における除去画像生成部によって生成される除去画像の一例を示す図である。 図20は、実施の形態3における表示処理部によってディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。 図21は、実施の形態3における表示制御装置の全体的な処理動作を示すフローチャートである。 図22は、実施の形態4における表示制御装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 図23は、実施の形態4における組み合わせたんぱく質を抽出する処理の一例を示す図である。 図24は、実施の形態4における表示処理部によってディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。 図25は、実施の形態4における表示制御装置の全体的な処理動作を示すフローチャートである。 図26は、本開示の表示制御装置を実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。 図27は、本開示の表示制御装置を実現するための他のハードウェア構成を示すブロック図である。
上記問題を解決するために、本開示の一態様における表示制御装置は、メモリと、回路とを備え、前記メモリは、複数の画素を有する電気泳動画像と、前記複数の画素のそれぞれが複数の有効たんぱく質に含まれる少なくとも1つの有効タンパク質に対応付けられた有効たんぱく質の情報とを記録し、前記回路は、(a1)前記電気泳動画像と、前記有効たんぱく質の情報とを、前記メモリから取得し、(a2)ディスプレイに、第1の表示画面として、前記電気泳動画像を表示させ、(a3)前記ディスプレイに表示された前記電気泳動画像における前記複数の画素から第1の画素の選択を受け付け、(a4)前記有効たんぱく質の情報に基づいて、前記第1の画素に対応付けられている少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、前記複数の画素のうち、前記第1の画素から第1の距離以下に位置する少なくとも1つの第2の画素に対応する、少なくとも1つの第2の有効たんぱく質とを取得し、(a5)第2の表示画面として、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、前記少なくとも1つの第2の有効たんぱく質と、前記電気泳動画像とを、前記ディスプレイに表示させる。
これにより、ユーザは、第1の画素を選択すれば、電気泳動画像においてその第1の画素に対応付けられて発現している第1の有効たんぱく質だけでなく、その第1の画素の近くにある第2の画素に対応付けられて発現している第2の有効たんぱく質も、容易に把握することができる。
例えば、前記回路は、前記(a4)において、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質が、第3の有効たんぱく質及び第4の有効たんぱく質を含む場合、前記第2の表示画面における前記電気泳動画像に、前記第3の有効たんぱく質と対応付けられた少なくとも1つ第3の画素と、前記第4の有効たんぱく質と対応付けられた少なくとも1つ第4の画素とを強調して表示させてもよい。
これにより、ユーザが第1の画素を選択すれば、少なくとも1つの第3の画素と、少なくとも1つの第4の画素とが強調して表示される。したがって、ユーザは、第1の画素を選択すれば、電気泳動画像においてその第1の画素に対応付けられて発現している第3の有効たんぱく質および第4の有効たんぱく質を容易に把握することができる。
また、前記回路は、(a6)前記第2の表示画面が表示されているとき、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質、または前記少なくとも1つの第2の有効たんぱく質のいずれかの選択を受け付け、(a7)前記ディスプレイの前記第2の表示画面における前記電気泳動画像に、前記選択を受け付けた有効たんぱく質に対応付けられた少なくとも1つの第5の画素を強調して表示させてもよい。
これにより、ユーザは、有効たんぱく質を選択すれば、電気泳動画像においてその有効たんぱく質に対応付けられた少なくとも1つの第5の画素を容易に把握することができる。
また、前記回路は、前記(a2)及び前記(a3)の間において、(a8)前記第1の表示画面において、前記複数の画素の少なくとも1つの画素を中心とした、前記電気泳動画像の拡大動作または前記電気泳動画像の縮小動作を受け付け、(a9)受け付けた前記拡大動作または前記縮小動作に基づいて、前記第1の表示画面における前記電気泳動画像の拡大率を変更し、拡大率が変更された前記電気泳動画像を前記ディスプレイに表示させ、前記(a3)において、前記第1の画素の選択を受け付けた後、少なくとも前記(a4)及び前記(a5)において、前記拡大動作または前記縮小動作に基づく前記電気泳動画像の拡大率を変更しなくてもよい。
これにより、電気泳動画像の拡大または縮小によって、第1の画素の選択を容易に選択することができる。また、その選択後には、電気泳動画像の拡大率が変更されないため、拡大率の変更によって、第1の有効たんぱく質および第2の有効たんぱく質のそれぞれに対応する画素が見え難くなってしまうことを抑えることができる。
また、本開示の一態様における表示制御装置は、メモリと、回路とを備え、前記メモリは、複数の電気泳動画像からなるデータセットを有し、前記回路は、(b1)前記データセットおよびニューラルネットワークを用いて、電気泳動画像と疾病との関係を学習し、(b2)前記関係の学習結果から得られた前記ニューラルネットワークの複数の重みを画像化することによって、少なくとも1つの重み画像からなる重み画像群を生成し、(b3)前記ニューラルネットワークにおける前記データセットに対する疾病の識別率を第1の識別率として算出し、(b4)前記重み画像群を用いて有効画像を生成し、(b5)前記有効画像と前記第1の識別率とを共にディスプレイに表示させ、前記有効画像は複数の画素を含み、前記複数の画素は、画素値iを有し有効たんぱく質iに対応する画素i、画素値jを有する有効たんぱく質jに対応する画素j、画素値kを有する有効たんぱく質kに対応する画素kを含み、前記有効たんぱく質i、前記有効たんぱく質j、前記有効たんぱく質kのうち、前記有効たんぱく質iが前記疾病の識別に最も有効で、前記有効たんぱく質kが前記疾病の識別に最も有効でない場合、前記画素値i>前記画素値j>前記画素値k、または、前記画素値i<前記画素値j<前記画素値kである。
これにより、有効画像と第1の識別率とが表示されるため、疾病を有する人の電気泳動画像において顕著に発現しているたんぱく質を容易に把握することができる。
つまり、従来の表示制御装置では、統計情報は利用されないため、患者固有の違いを払拭することができない。加えて、特定のたんぱく質を利用した際の疾病検出精度を定量化できない。したがって、たんぱく質を用いたバイオマーカーを作成しなければ、そのたんぱく質が疾病診断に有用か否かわからない。しかし、本開示の一態様における表示制御装置では、ニューラルネットワークの学習結果から得られる重みを利用することによって、疾病の識別に有効なたんぱく質に対応する画素ほど小さいまたは大きい画素値を有する有効画像が生成される。さらに、そのたんぱく質の有効性が第1の識別率として表示される。したがって、バイオマーカーを作成することなく、個々の患者の違いに関わらない、統計的に疾病の識別に有効なたんぱく質を提示することができる。
例えば、前記(b4)では、前記重み画像群に含まれる前記少なくとも1つの重み画像のそれぞれの同一位置にある画素の画素値を平均化することによって、前記有効画像を生成してもよい。
これにより、複数の重み画像から簡単に有効画像を生成することができる。
また、前記回路は、さらに、(b6)前記有効画像に現れている各スポットに対応付けられたたんぱく質の情報を、リスト化することによって、有効たんぱく質リストを生成し、前記(b5)では、前記有効画像と共に前記有効たんぱく質リストを前記ディスプレイに表示させてもよい。
これにより、ユーザは、有効画像に現れている各スポットに対応付けされたたんぱく質の情報をわざわざ調べることなく、有効たんぱく質リストを見ることによって、その情報を簡単に知ることができる。
また、前記回路は、さらに、(b7)前記有効画像に現れている少なくとも1つのスポットから、何れか1つのスポットを選択することによって、または、前記有効たんぱく質リストから、何れかの1つの情報を選択することによって、選択された前記スポットまたは前記情報に対応する1つのたんぱく質を、選択たんぱく質として選択してもよい。
また、前記回路は、さらに、(b8)前記ニューラルネットワークの複数の重みのうち、前記選択たんぱく質に対応していない少なくとも1つの重みのそれぞれを0に設定することによって、前記ニューラルネットワークを変更し、(b9)前記データセットに含まれる前記複数の電気泳動画像を、変更された前記ニューラルネットワークに入力することによって、変更された前記ニューラルネットワークにおける前記データセットに対する識別率を、第2の識別率として算出し、(b10)前記第2の識別率を前記ディスプレイに表示させてもよい。
これにより、ユーザは、選択たんぱく質を用いた疾病の識別率を第2の識別率として簡単に知ることができる。
また、前記回路は、さらに、(b11)前記データセットに含まれる前記複数の電気泳動画像のそれぞれから、前記選択たんぱく質に対応していないスポットを除去することによって、除去画像を生成し、(b12)複数の前記除去画像を前記ニューラルネットワークに入力することによって、前記ニューラルネットワークにおける複数の前記除去画像に対する識別率を、第2の識別率として算出し、(b13)前記第2の識別率を前記ディスプレイに表示させてもよい。
これにより、ニューラルネットワークを変更することなく、第2の識別率を算出することができる。
また、前記回路は、さらに、(b14)前記選択たんぱく質以外のたんぱく質である複数の非選択たんぱく質のそれぞれについて、前記選択たんぱく質のスポットと共に当該非選択たんぱく質のスポットを含む重み画像の枚数を、前記重み画像群から特定し、(b15)前記重み画像の枚数が多い順で第1番目の非選択たんぱく質から第N(Nは1以上の整数)番目の非選択たんぱく質までのN個の非選択たんぱく質を、前記複数の非選択たんぱく質から抽出し、(b16)抽出された前記N個の非選択たんぱく質のそれぞれの情報を前記ディスプレイに表示させてもよい。
これにより、ユーザは、選択たんぱく質と組み合わされることによって識別率を向上させるN個の非選択たんぱく質(すなわち組み合わせたんぱく質)を、簡単に知ることができる。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読取可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態1)
<全体構成>
図1は、本実施の形態における表示制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
本実施の形態における表示制御装置100は、ディスプレイ911の表示を制御する装置であって、メモリ190と回路110とを備える。
メモリ190は、例えば、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)などからなる。このようなメモリ190は、複数の画素を有する電気泳動画像と、その複数の画素のそれぞれと対応付けられている少なくとも1つの有効たんぱく質の情報とを記録している。ここで、電気泳動画像は、上述の二次元電気泳動画像である。また、有効たんぱく質は、疾病の識別に有効なたんぱく質であって、そのたんぱく質によって疾病を例えば70%の割合で正しく識別することができるたんぱく質である。また、このような有効たんぱく質は、バイオマーカーとして利用可能である。
また、上述の少なくとも1つの有効たんぱく質の情報は、例えば、それらの有効たんぱく質の名称、特徴または性質などを示し、電気泳動画像の画素の位置に対応付けられている。つまり、メモリ190は、電気泳動画像の画素のそれぞれについて、その画素に対応する少なくとも1つの有効たんぱく質の情報を示す対応付けテーブルを保持している。
図2に、メモリ190に保持されている対応付けテーブルの一例を示す。
例えば、電気泳動画像における位置(x1,y1)の画素には、たんぱく質Aが対応付けられている。また、電気泳動画像における位置(x1,y2)の画素には、たんぱく質Aおよびたんぱく質Bが対応付けられている。なお、たんぱく質A〜たんぱく質Gのそれぞれは、例えばたんぱく質の種類または名称である。このように、対応付けテーブルは、電気泳動画像の画素のそれぞれについて、その画素に対応する少なくとも1つの有効たんぱく質の名称などの情報を示す。
回路110は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはプロセッサなどからなる。この回路110は、キーボードまたはマウスなどからなる入力デバイス912の操作に応じて、メモリ190を用いてディスプレイ911の表示を制御する。
<画面表示例>
本実施の形態における回路110は、まず、電気泳動画像と、対応付けテーブルとを、メモリ190から取得する。そして、回路110は、ディスプレイ911に、第1の表示画面として、その電気泳動画像を表示させる。
図3Aに、第1の表示画面の一例を示す。
回路110は、電気泳動画像を第1の表示画面D1としてディスプレイ911に表示させる。
次に、回路110は、ディスプレイ911に表示された電気泳動画像における第1の画素の選択を受け付ける。
図3Bに、第1の画素の選択の一例を示す。
回路110は、ユーザによって操作される入力デバイス912からの移動信号に基づいて、ディスプレイ911に表示されるポインタP1を移動させる。そして、回路110は、ユーザによって操作される入力デバイス912からの選択信号に応じて、ポインタP1によって指し示される第1の画素Pix1の選択を受け付ける。
次に、回路110は、対応付けテーブルに基づいて、第1の画素Pix1に対応付けられている少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、複数の画素のうち、第1の画素Pix1から第1の距離以下に位置する少なくとも1つの第2の画素Pix2に対応する、少なくとも1つの第2の有効たんぱく質とを取得する。そして、回路110は、第2の表示画面として、その少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、少なくとも1つの第2の有効たんぱく質と、電気泳動画像とを、ディスプレイ911に表示させる。第1の距離は、例えば、電気泳動画像の幅または高さの10〜20%の距離である。
図4に、第2の表示画面の一例を示す。
回路110は、第2の表示画面D2をディスプレイ911に表示させるときには、例えば第1の有効たんぱく質の名称「たんぱく質A」と、第2の有効たんぱく質の名称「たんぱく質B」とをリスト化して表示させる。
これにより、ユーザは、第1の画素Pix1を選択すれば、電気泳動画像においてその第1の画素Pix1に対応付けられて発現している第1の有効たんぱく質だけでなく、その第1の画素Pix1の近くにある第2の画素Pix2に対応付けられて発現している第2の有効たんぱく質も、容易に把握することができる。
また、回路110は、少なくとも1つの第1の有効たんぱく質が、第3の有効たんぱく質及び第4の有効たんぱく質を含む場合、第2の表示画面D2における電気泳動画像に、第3の有効たんぱく質と対応付けられた少なくとも1つ第3の画素と、第4の有効たんぱく質と対応付けられた少なくとも1つ第4の画素とを強調して表示させる。
図5に、第2の表示画面D2の他の例を示す。
例えば、対応付けテーブルにおいて、第1の画素に対して、名称「たんぱく質A1」および「たんぱく質A2」のそれぞれのたんぱく質が第1の有効たんぱく質として対応付けられている。このような場合、少なくとも1つの第1の有効たんぱく質は、名称「たんぱく質A1」の第3の有効たんぱく質と、名称「たんぱく質A2」の第4の有効たんぱく質を含む。
このとき、回路110は、図5に示すように、第2の表示画面D2における電気泳動画像に、第3のたんぱく質「たんぱく質A1」と対応付けられた少なくとも1つ第3の画素からなる画素群Gp1と、第4のたんぱく質「たんぱく質A2」と対応付けられた少なくとも1つ第4の画素からなる画素群Gp2とを強調して表示させる。例えば、回路110は、画素群Gp1および画素群Gp2を囲む枠Fr1を表示させることによって、画素群Gp1および画素群Gp2を強調する。なお、画素群Gp1および画素群Gp2の強調方法は、図5に示す例に限らず、それらの画素群の色を変更したり、それらの画素群の周縁に沿った線を表示したり、それらの画素群を明滅させてもよい。
これにより、ユーザが第1の画素Pix1を選択すれば、画素群Gp1と画素群Gp2とが強調して表示される。したがって、ユーザは、第1の画素Pix1を選択すれば、電気泳動画像においてその第1の画素Pix1に対応付けられて発現している第3の有効たんぱく質「たんぱく質A1」および第4の有効たんぱく質「たんぱく質A2」を容易に把握することができる。
また、回路110は、第2の表示画面D2が表示されているとき、少なくとも1つの第1の有効たんぱく質、または少なくとも1つの第2の有効たんぱく質のいずれかの選択を受け付けてもよい。この場合、回路110は、ディスプレイ911に、第2の表示画面D2における電気泳動画像に、選択を受け付けた有効たんぱく質に対応付けられた少なくとも1つの第5の画素を強調して表示させる。
図6に、第2の有効たんぱく質の選択の一例を示す。図7に、少なくとも1つの第5の画素が強調される例を示す。
回路110は、図6に示すように、ユーザによって操作される入力デバイス912からの移動信号に基づいて、ディスプレイ911に表示されるポインタP1を移動させる。そして、回路110は、入力デバイス912からの選択信号に応じて、ポインタP1によって指し示される第2の有効たんぱく質の名称を受け付ける。例えば、回路110は、第2の有効たんぱく質の名称「たんぱく質B」を受け付ける。
そして、回路110は、図7に示すように、ディスプレイ911の第2の表示画面D2における電気泳動画像に、選択を受け付けた有効たんぱく質「たんぱく質B」に対応付けられた少なくとも1つの第5の画素からなる画素群Gp3を強調して表示させる。例えば、回路110は、画素群Gp3を囲む枠Fr2を表示させることによって、画素群Gp3を強調する。なお、画素群Gp3の強調方法は、図7に示す例に限らず、その画素群Gp3の色を変更したり、その画素群Gp3の周縁に沿った線を表示したり、その画素群Gp3を明滅させてもよい。
これにより、ユーザは、有効たんぱく質を選択すれば、電気泳動画像においてその有効たんぱく質に対応付けられた画素群を容易に把握することができる。
また、回路110は、図3Aに示す第1の表示画面D1の表示と、図3Bに示す第1の画素の選択の受け付けとの間において、拡大動作または縮小動作を受け付けてもよい。拡大動作は、第1の表示画面D1において、複数の画素の少なくとも1つの画素を中心とした、電気泳動画像を拡大させる動作である。縮小動作は、その電気泳動画像を縮小させる動作である。この場合、回路110は、受け付けた拡大動作または縮小動作に基づいて、第1の表示画面D1における電気泳動画像の拡大率を変更し、拡大率が変更された電気泳動画像をディスプレイ911に表示させる。そして、回路110は、第1の画素の選択を受け付けた後、少なくとも、第1の有効たんぱく質および第2の有効たんぱく質の取得と、第2の表示画面D2の表示とにおいては、その拡大動作または縮小動作に基づく電気泳動画像の拡大率を変更しない。
これにより、電気泳動画像の拡大または縮小によって、第1の画素Pix1の選択を容易に選択することができる。また、その選択後には、電気泳動画像の拡大率が変更されないため、拡大率の変更によって、第1の有効たんぱく質および第2の有効たんぱく質のそれぞれに対応する画素が見え難くなってしまうことを抑えることができる。
図8は、本実施の形態における回路110の処理動作の概要を示すフローチャートである。
[ステップS11]
まず、表示制御装置の回路110は、電気泳動画像と、少なくとも1つの有効たんぱく質の情報を含む対応付けテーブルとを、メモリ190から取得する。
[ステップS12]
次に、回路110は、ディスプレイ911に、第1の表示画面D1として、電気泳動画像を表示させる。
[ステップS13]
次に、回路110は、ディスプレイ911に表示された電気泳動画像における第1の画素の選択を受け付ける。
[ステップS14]
次に、回路110は、その少なくとも1つの有効たんぱく質の情報を含む対応付けテーブルに基づいて、第1の画素に対応付けられている少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、複数の画素のうち、第1の画素から第1の距離以下に位置する少なくとも1つの第2の画素に対応する、少なくとも1つの第2の有効たんぱく質とを取得する。
[ステップS15]
そして、回路110は、第2の表示画面D2として、その少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、少なくとも1つの第2の有効たんぱく質と、電気泳動画像とを、ディスプレイ911に表示させる。
このような本実施の形態における表示制御装置100では、電気泳動画像において発現しているたんぱく質を容易に把握することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態における表示制御装置は、実施の形態1の表示制御装置100と同様の機能を有するとともに、血液などから得られた電気泳動画像を有効画像に変換する。有効画像では、疾病の識別に有効なたんぱく質に対応する画素ほど、疾病の識別に有効でないたんぱく質に対応する画素よりも大きい画素値を有する。または、有効画像では、疾病の識別に有効なたんぱく質に対応する画素ほど、疾病の識別に有効でないたんぱく質に対応する画素よりも小さい画素値を有する。
実施の形態1における電気泳動画像は、本実施の形態における有効画像に相当する。つまり、本実施の形態における表示制御装置は、複数の電気泳動画像からなるデータセットとニューラルネットとを用いて、電気泳動画像と疾病との関係を学習し、そのニューラルネットの重みから有効画像を生成する。さらに、本実施の形態における表示制御装置は、そのニューラルネットワークにおけるデータセットに対する疾病の識別率を計算し、その識別率と有効画像とをディスプレイ911に表示させる。
<全体構成>
図9は、本実施の形態における表示制御装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、本実施の形態における表示制御装置200は、メモリ201、識別部202、重み画像生成部203、有効画像生成部204、および表示処理部205を備える。このような表示制御装置200は、実施の形態1の入力デバイス912に相当する選択部913の操作に応じて、ディスプレイ911の表示を制御する。
なお、表示制御装置200のメモリ201を除く各構成要素は、例えば、画像プロセッサまたはマイクロプロセッサが所定のプログラムを実行することにより発揮されるソフトウェア機能として実現されてもよい。また、識別部202、重み画像生成部203、有効画像生成部204および表示処理部205は、少なくとも1つの回路から構成されていてもよい。
メモリ201は、上述の対応付けテーブルと、複数の電気泳動画像Eiからなるデータセットとを有している。具体的には、メモリ201は、予め定められた疾病に罹っている少なくとも1人の電気泳動画像Eiと、その疾病に罹っていない少なくとも1人の電気泳動画像Eiとをデータセットとして保存している。
図10に、電気泳動画像Eiの模式図を示す。
電気泳動画像Eiは、上述の二次元電気泳動画像であって、人(例えば患者)の血液サンプルなどから取得された複数のたんぱく質を電荷量と分子量とで二次元的に分離することで得られる画像である。このような電気泳動画像Eiからは、分離された複数のたんぱく質のそれぞれに対応する蛍光領域または染色領域(以下、スポットという)Spの位置または濃度(すなわち画素値)によって、患者の状態を取得することができる。すなわち、各患者の電気泳動画像Eiにおいて、特定の位置にある画素に対応するたんぱく質は、全ての患者で同一であり、画素を指定すれば、その画素に対応するたんぱく質は一意に決定される。メモリ201に保存されている対応付けテーブルは、実施の形態1と同様、各画素と各たんぱく質との対応付けを示す。また、疾病は、例えば敗血症である。敗血症とは、全身性炎症反応症候群の一種であり、医療現場において早期の発見が必要とされている。なお、本実施の形態では、疾病を敗血症として説明するが、疾病は敗血症以外の病気であってもよい。
識別部202は、ニューラルネットワークを有し、データセットおよびそのニューラルネットワークを用いて、電気泳動画像Eiと疾病との関係を学習する。さらに、識別部202は、そのニューラルネットワークにおけるデータセットに対する疾病の識別率を第1の識別率として算出する。この識別率は、例えば、データセットに含まれる各電気泳動画像Eiのそれぞれに対する敗血症または非敗血症の識別の正解率である。
重み画像生成部203は、上述の関係の学習結果から得られたニューラルネットワークの複数の重みを画像化することによって、少なくとも1つの重み画像からなる重み画像群を生成する。
有効画像生成部204は、重み画像群を用いて有効画像を生成する。この有効画像は、それぞれ少なくとも1つのたんぱく質に対応付けられた複数の画素からなり、疾病の識別に有効なたんぱく質に対応する画素ほど、その疾病の識別に有効でないたんぱく質に対応する画素よりも低いまたは高い画素値を有する。
表示処理部205は、有効画像と第1の識別率とを共にディスプレイ911に表示させる。つまり、表示処理部205は、有効画像生成部204から有効画像を取得し、識別部202から第1の識別率を取得し、その有効画像と第1の識別率とをディスプレイ911に表示させる。
選択部913は、実施の形態1の入力デバイス912に相当し、ユーザによる操作に応じた信号を表示処理部205に出力することによって、ディスプレイ911の表示を変更させる。
<識別部による学習>
上述のように、識別部102は、ニューラルネットワークに基づく学習を行う。
図11は、ニューラルネットワークの計算モデルを説明するための概念図である。ニューラルネットワークは、周知のように、生物のニューラルネットワークを模した計算モデルに従って演算を行う演算装置である。
図11に示すように、ニューラルネットワーク210は、ニューロンに相当する複数のユニット(図11に示す白丸)を有する。これらの複数のユニットのそれぞれは、入力層211、隠れ層212、および出力層213のうちの何れかの層に配置されている。
隠れ層212は、図11に示す例では、2つの隠れ層212aおよび隠れ層212bから構成されているが、単一の隠れ層若しくは3以上の隠れ層から構成されてもよい。なお、複数の隠れ層を有するニューラルネットワークは、特に、多層ニューラルネットワーク装置と呼ばれることがある。
ここで、ニューラルネットワーク210に含まれる複数の層のうち、入力層211に近い層を下位層といい、出力層213に近い層を上位層という。ニューラルネットワーク210の各ユニットは、下位層に配置された複数のユニットから受信した計算結果を重みに応じて結合(例えば、荷重和演算または重み付け加算)し、その結合の結果を上位層に配置されたユニットに送信する計算要素である。
ニューラルネットワーク210の機能は、ニューラルネットワーク210が有する層の数、および各層に配置されるユニットの数を表す構成情報と、各ユニットでの荷重和演算に用いられる重みW=[w1,w2,・・・]とで定義される。
図11に示すように、ニューラルネットワーク210における入力層211の各ユニット215には、入力データX=[x1,x2,・・・]に含まれる要素の値が入力される。例えば、入力データXが電気泳動画像Eiである場合には、入力層211の各ユニットu1には、その電気泳動画像Eiの画素値が入力される。つまり、電気泳動画像Eiが1500×1500画素からなる場合には、入力層211は1500×1500個のユニットu1を有する。そして、ユニットu1には、そのユニットu1に対応する画素の画素値が入力される。
これにより、隠れ層212の各ユニットu2および出力層213の各ユニットu3において、重みW=[w1,w2,・・・]を用いた荷重和演算がなされる。その結果、出力層213からは出力データY=[y1,y2,・・・]が出力される。この出力データY=[y1,y2,・・・]の各要素は、出力層213のユニットu3による荷重和演算の結果を示す値である。
このようなニューラルネットワーク210は、入力データXを分類する分類問題を解く。より具体的には、ニューラルネットワーク210では、出力層213の各ユニットu3は、入力データXを分類するための互いに異なる正解ラベルに対応付けられる。重みWは、入力データXの各々の要素が入力されたときに、当該入力データXの正しい正解ラベルに対応する、出力層213の各ユニットu3の出力値が、1に近づき、他の各ユニットu3の出力値が、0に近づくように調整される。
図12に、正解ラベルが「敗血症」および「非敗血症」である場合の学習の例を示す。
図12に示すように、ニューラルネットワーク210において、出力層213の各ユニットu3のそれぞれは、正解ラベル「敗血症」および正解ラベル「非敗血症」のうちの何れか一方の正解ラベルに対応付けられる。また、重みWは、正解ラベル「敗血症」が付与された学習データである電気泳動画像Eiに対して出力データY=[1、0]が得られ、かつ、正解ラベル「非敗血症」が付与された学習データである電気泳動画像Eiに対して出力データY=[0、1]が得られるように調整される。
なお、ニューラルネットワーク210に教師付き学習を行う場合、例えば、入力データX、重みWおよび正解ラベルを用いて、正解ラベルと出力データYとの誤差を表す損失関数を定義し、勾配降下法により当該損失関数を減少させる勾配に沿って重みWを更新してもよい。
また、ニューラルネットワーク210が多層ニューラルネットワーク装置である場合、特に、上述の教師付き学習を行う前に、layer-wise pre-trainingと呼ばれる教師無し学習によって、重みWを隠れ層ごとに個別に調整してもよい。これにより、その後の教師付き学習によって、より正確な分類ができる重みWが得られる。
また、ニューラルネットワーク210の重みWの調整には、上述した勾配降下法の他にも、例えば、バックプロパゲーションなどの周知のアルゴリズムが用いられ得る。また、ニューラルネットワーク210の学習では、重みWを調整せずに、ニューラルネットワーク210の構成の変更(例えば、ユニットの追加または削除)を行ってもよく、重みWの調整と構成の変更との両方を行ってもよい。ニューラルネットワーク210が多層ニューラルネットワーク装置である場合には、各層で個別に学習を行ってもよい。
<重み画像と有効画像の生成>
重み画像生成部203は、ニューラルネットワーク210の重みWを画像化することによって複数の重み画像からなる重み画像群を生成する。
図13に、重み画像群を生成する処理の一例を示す。まず、重み画像生成部203は、ニューラルネットワーク210の入力層211と、入力層211と重みで結合している隠れ層212aとを、ニューラルネットワーク210より取り出す。
次に、重み画像生成部203は、隠れ層212aのユニット毎に重みを分解する。すなわち、重み画像生成部203は、隠れ層212aのユニットu21における演算に用いられる複数の重みからなる重み群Gw1と、隠れ層212aのユニットu22における演算に用いられる複数の重みからなる重み群Gw2と、隠れ層212aのユニットu23における演算に用いられる複数の重みからなる重み群Gw3とを生成する。重み群Gw1は、隠れ層212aのユニットu21と、入力層211のユニットu11、u12、u13、およびu14とを結合している重みw(u21−u11)、w(u21−u12)、w(u21−u13)およびw(u21−u14)からなる。重み群Gw2は、隠れ層212aのユニットu22と、入力層211のユニットu11、u12、u13、およびu14とを結合している重みw(u22−u11)、w(u22−u12)、w(u22−u13)およびw(u22−u14)からなる。重み群Gw3は、隠れ層212aのユニットu23と、入力層211のユニットu11、u12、u13、およびu14とを結合している重みw(u23−u11)、w(u23−u12)、w(u23−u13)およびw(u23−u14)からなる。
次に、重み画像生成部203は、これらの重み群Gw1〜Gw3のそれぞれについて、重み群に含まれる各重みwを画像中の画素として配置することによって、重み画像を生成する。例えば、入力層211におけるユニットu11が画像中の左上の画素に対応し、ユニットu12が画像中の右上の画素値に対応し、ユニットu13が画像中の左下の画素に対応し、ユニットu14が画像中の右下の画素に対応している。
このとき、重み画像生成部203は、重み群Gw1に含まれる各重みwを、入力層211の各ユニットに対応する画素の位置に配置する。つまり、重み画像生成部203は、重みw(u21−u11)、w(u21−u12)、w(u21−u13)およびw(u21−u14)を、ユニットu11、u12、u13およびu14のそれぞれに対応する画像中の画素の位置に配置する。具体的には、重み画像生成部203は、重みw(u21−u11)、w(u21−u12)、w(u21−u13)およびw(u21−u14)のそれぞれを、画像中の左上、右上、左下、および右下に配置する。これにより、二次元上に配置された各重みwを画素値として有する重み画像が生成される。重み画像生成部203は、このように生成された重み画像を保持する。
同様に、重み画像生成部203は、重み群Gw2に含まれる各重みwを、入力層211の各ユニットに対応する画素の位置に配置する。つまり、重み画像生成部203は、重みw(u22−u11)、w(u22−u12)、w(u22−u13)およびw(u22−u14)を、ユニットu11、u12、u13およびu14のそれぞれに対応する画像中の画素の位置に配置する。具体的には、重み画像生成部203は、重みw(u22−u11)、w(u22−u12)、w(u22−u13)およびw(u22−u14)のそれぞれを、画像中の左上、右上、左下、および右下に配置する。これにより、二次元上に配置された各重みwを画素値として有する重み画像が生成される。重み画像生成部203は、このように生成された重み画像を保持する。
同様に、重み画像生成部203は、重み群Gw3に含まれる各重みwを、入力層211の各ユニットに対応する画素の位置に配置する。つまり、重み画像生成部203は、重みw(u23−u11)、w(u23−u12)、w(u23−u13)およびw(u23−u14)を、ユニットu11、u12、u13およびu14のそれぞれに対応する画像中の画素の位置に配置する。具体的には、重み画像生成部203は、重みw(u23−u11)、w(u23−u12)、w(u23−u13)およびw(u23−u14)のそれぞれを、画像中の左上、右上、左下、および右下に配置する。これにより、二次元上に配置された各重みwを画素値として有する重み画像が生成される。重み画像生成部203は、このように生成された重み画像を保持する。
図11〜図13に示す例では、説明を簡単にするために、ニューラルネットワーク210の入力層211は4つのユニットを有しているが、電気泳動画像Eiの画素数に応じた数のユニットを有していてもよい。例えば、入力層211は、電気泳動画像Eiの画素数と同一の数のユニットを有する。また、重み画像の生成において、重みwを画素値としたが、重みwと画素値とは同一ではなく、重みwに応じた値を画素値としてもよい。つまり、重みwを変数とする関数によって算出される値を画素値としてもよい。また、画素値は、輝度または色差であってもよい。
上述のように生成される重み画像では、ニューラルネットワーク210が電気泳動画像Eiを用いて疾病の有無を識別する際に有効となるたんぱく質に対応する画素の重みが大きくなる。例えば、その画素の画素値が大きく、具体的には、画素の輝度が大きくなる。逆に、この重み画像では、その疾病の有無を識別する際に有効とはならないたんぱく質に対応する画素の重みが小さくなる。例えば、その画素の画素値が小さく、具体的には、画素の輝度が小さくなる。
有効画像生成部204は、このように生成された複数の重み画像の平均を算出することによって有効画像を生成する。
図14に、重み画像および有効画像のそれぞれの一例を示す。
例えば、図14に示すように、重み画像生成部203は、重みの大きな画素が白く、重みの小さな画素が黒くなるように、重み画像Wi1〜Wi3を生成する。具体的には、重み画像生成部203は、重み群Gw1から重み画像wi1を生成し、重み群Gw2から重み画像wi2を生成し、重み群Gw3から重み画像wi1を生成する。これらの重み画像Wi1〜Wi3では、例えば敗血症などの疾病の有無を識別する際に有効となるたんぱく質に対応する画素の画素値が大きく、有効とはならないたんぱく質に対応する画素の画素値が小さくなっている。つまり、重み画像Wi1〜Wi3では、有効たんぱく質に対応するスポットが鮮明に現れている。
有効画像生成部204は、これらの重み画像Wi1〜Wi3から1枚の有効画像Miを生成する。本実施の形態においては、有効画像生成部204は、重み画像Wi1〜Wi3の平均画像を計算することによって有効画像Miを生成する。つまり、有効画像生成部204は、重み画像群に含まれる少なくとも1つの重み画像のそれぞれの同一位置にある画素の画素値を平均化することによって、有効画像Miを生成する。具体的には、有効画像生成部204は、重み画像Wi1〜Wi3のそれぞれの同一位置にある複数の画素からなる画素群ごとに、その画素群に含まれる複数の画素の平均を算出することによって、有効画像Miを生成する。
重み画像Wi1〜Wi3のそれぞれは、ニューラルネットワーク210の入力層211と隠れ層212aとの間の複数の重みwのうちの一部の重みwを使って生成されている。したがって、重み画像Wi1〜Wi3のそれぞれでは、有効とされるたんぱく質が異なっている場合がある。そのため、ユーザは、有効たんぱく質を見つけるためには、これらの重み画像Wi1〜Wi3の全てを視認する必要がある。しかし、本実施の形態であれば、有効画像生成部204によって有効画像Miが生成されるため、ユーザは、その一枚の有効画像Miから、ニューラルネットワーク210によって有効と判断されたたんぱく質を一度に視認することができる。また、有効画像Miでは、重み画像Wi1〜Wi3と同様に、有効たんぱく質に対応するスポットが鮮明に現れている。
図15に、重み画像の具体的な例を示す。
重み画像では、図15の(a)に示すように、ニューラルネットワーク210から抽出された複数の重みが二次元上に配列されている。例えば、それぞれの重みは、0〜255までの範囲にある整数値であり、画素値(具体的には輝度値)として用いられる。したがって、重み画像は、図15の(b)に示すように、その重みが大きいほど明るいまたは白い画素を有し、重みが小さいほど暗いまたは黒い画素を有する。このような重み画像において、周囲の画素よりも明るいまたは白い複数の画素からなる集合が、上述の有効たんぱく質に対応するスポットとして現れる。ニューラルネットワーク210から抽出された重みの数が例えば1500×1500個のように多い場合には、スポットは、図15の(b)に示すように複数のブロックの集合として見えることなく、図15の(c)に示すように、一つの模様のように見える。
<画面表示例>
図16Aおよび図16Bに、表示処理部205によってディスプレイ911に表示される画面の一例を示す。
表示処理部205は、有効画像生成部204から有効画像Miを取得し、図16Aの(a)に示すように、その有効画像Miをディスプレイ911に表示させる。その際、表示処理部205は、有効画像Miだけでなく、識別部202から取得した第1の識別率もディスプレイ911に表示させる。第1の識別率は、例えば「識別率:98%」として識別率表示欄R1に記載された状態で表示される。
前述したように、各患者の電気泳動画像Eiにおいて、特定の位置にある画素に対応するたんぱく質は、全ての患者で同一であり、画素を指定すれば、その画素に対応するたんぱく質は一意に決定される。有効画像Miでも、電気泳動画像Eiと同様に、画素を指定すれば、その画素に対応するたんぱく質は一意に決定される。つまり、有効画像Miに対しても上述の対応付けテーブルを利用することができる。
そこで、表示処理部205は、図16Aの(b)に示すように、有効たんぱく質リストL1をディスプレイ911に表示させてもよい。この有効たんぱく質リストL1は、有効画像Miに現れている各スポットに含まれる画素に対応するたんぱく質の情報(例えば名称)を示す。
つまり、本実施の形態における表示処理部205は、有効画像Miに現れている各スポットに対応付けられたたんぱく質の情報を、リスト化することによって、有効たんぱく質リストL1を生成する。そして、表示処理部205は、有効画像Miと共にその有効たんぱく質リストL1をディスプレイ911に表示させる。例えば、表示処理部205は、その有効たんぱく質リストL1の生成に、上述の対応付けテーブルを利用する。
これにより、ユーザは、有効画像Miに現れている各スポットに対応するたんぱく質の情報を別途検索する手間を省くことができる。
また、本実施の形態における表示処理部205は、有効画像Miに現れている少なくとも1つのスポットから、何れか1つのスポットを選択することによって、または、有効たんぱく質リストL1から、何れかの1つの情報を選択することによって、選択されたスポットまたは情報に対応する1つの有効たんぱく質を、選択たんぱく質として選択する。
つまり、表示処理部205は、図16Aの(c)に示すように、ユーザによる選択部913の操作に応じて、ディスプレイ911に表示されるポインタP2を移動させる。そして、表示処理部205は、ユーザによる選択部913の操作に応じて、ポインタP2によって指し示されるたんぱく質の名称を選択してもよい。例えば、たんぱく質の名称として「たんぱく質A」が選択される。これにより、名称「たんぱく質A」のたんぱく質が選択たんぱく質として選択される。このとき、表示処理部205は、名称「たんぱく質A」のたんぱく質に対応するスポットSp1以外のスポットを、上述の対応付けテーブルを用いて検索して、有効画像Mi中から削除する。
また、表示処理部205は、図16Bの(a)に示すように、ユーザによる選択部913の操作に応じて、ディスプレイ911に表示されるポインタP2を有効画像Mi上で移動させる。そして、表示処理部205は、ユーザによる選択部913の操作に応じて、ポインタP2によって指し示されるスポットを選択してもよい。例えば、スポットSp2が選択される。これにより、スポットSp2に対応するたんぱく質が選択たんぱく質として選択される。このとき、表示処理部205は、その選択されたスポットSp2以外のスポットを、有効画像Mi中から削除する。さらに、表示処理部205は、そのスポットSp2に対応する選択たんぱく質の名称を、上述の対応付けテーブルを用いて検索する。その結果、表示処理部205は、スポットSp2に対応する選択たんぱく質の名称として「たんぱく質B」を見つける。そして、表示処理部205は、有効たんぱく質リストL1において、「たんぱく質B」を表示させ、他のたんぱく質の名称を削除する。その結果、有効画像Miには、スポットSp2が現れ、有効たんぱく質リストL1には、名称「たんぱく質B」が表示される。
これにより、疾病の識別に有効なたんぱく質に対応するスポットの有効画像Mi上での位置と、そのたんぱく質の情報(すなち名称など)とを関連付けて確認することができる。なお、図16Bの(a)に示す、選択たんぱく質の名称の表示形態は一例であり、表示処理部205は、異なる表示形態によってその名称を表示しても良い。例えば、表示処理部205は、有効画像Mi上でスポットが選択された際に、有効たんぱく質リストL1にある、そのスポットに対応する選択たんぱく質の名称の色またはフォントサイズ等を変更することによって、その名称を強調してもよい。
また、表示処理部205は、図16Bの(b)に示すように、検索アイコンSIをディスプレイ911に表示させてもよい。この場合、検索アイコンSIにたんぱく質の名称が入力されると、表示処理部205は、その名称に対応するたんぱく質を選択たんぱく質として扱う。つまり、表示処理部205は、有効画像Miの中から、その選択たんぱく質に対応するスポットを、上述の対応付けテーブルを用いて検索し、そのスポット以外のスポットを有効画像Miから削除する。例えば、検索アイコンSIに「たんぱく質B」が入力されると、名称「たんぱく質B」の選択たんぱく質に対応するスポットSp2以外のスポットが有効画像Miから削除される。さらに、表示処理部205は、有効たんぱく質リストL1において、選択たんぱく質の名称「たんぱく質B」を表示させ、他のたんぱく質の名称を削除してもよい。これにより、有効画像Miには、スポットSp2が現れ、有効たんぱく質リストL1には、名称「たんぱく質B」が表示される。
このような表示であっても、図16Bの(a)に示す例と同様、疾病の識別に有効なたんぱく質に対応するスポットの有効画像Mi上での位置と、そのたんぱく質の情報(すなち名称など)とを関連付けて確認することができる。
<全体動作>
図17は、本実施の形態における表示制御装置200の全体的な処理動作を示すフローチャートである。
[ステップS101]
まず、表示制御装置200の識別部202は、電気泳動画像Eiのデータセットをメモリ201から読み込む。
[ステップS102]
次に、識別部202は、そのデータセットおよびニューラルネットワーク210を用いて、電気泳動画像Eiと疾病との関係を学習し、そのニューラルネットワーク210におけるデータセットに対する疾病の識別率を第1の識別率として算出する。
[ステップS103]
その後、重み画像生成部203は、ニューラルネットワーク210における入力層211と隠れ層212aとの間の重み群を画像化することによって、少なくとも1つの重み画像からなる重み画像群を生成する。
[ステップS104]
次に、有効画像生成部204は、重み画像群を平均化することによって有効画像Miを生成する。
[ステップS105]
そして、表示処理部205は、ステップS104にて生成された有効画像Miと、ステップS102にて算出された第1の識別率とを共にディスプレイ911に表示させる。
以上のように、本実施の形態における表示制御装置200によれば、疾病の識別に有効なたんぱく質を識別率と共に提示することができる。これにより、対象のたんぱくを選択してバイオマーカーを作成する必要なく、たんぱく質の有効性を提示することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3における表示制御装置は、実施の形態2の表示制御装置100の機能を有するとともに、選択たんぱく質のスポットを用いた場合の識別率を第2の識別率として表示する。
<全体構成>
図18は、本実施の形態における表示制御装置300の機能的な構成の一例を示すブロック図である。なお、図18に示す表示制御装置300の各構成要素のうち、実施の形態2と同一の構成要素には、実施の形態2の符号と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施の形態における表示制御装置300は、図18に示すように、実施の形態2の各構成要素を備えるとともに、さらに、除去画像生成部301を備えている。なお、識別部202、重み画像生成部203、有効画像生成部204、表示処理部205、および除去画像生成部301は、少なくとも1つの回路から構成されていてもよい。
除去画像生成部301は、メモリ201のデータセットに含まれる複数の電気泳動画像Eiのそれぞれから、選択たんぱく質に対応していないスポットを除去することによって、除去画像を生成する。
また、本実施の形態における識別部202は、さらに、複数の除去画像をニューラルネットワーク210に入力することによって、そのニューラルネットワーク210における複数の除去画像に対する識別率を、第2の識別率として算出する。第2の識別率は、選択たんぱく質を用いた識別率である。
表示処理部205は、第2の識別率をディスプレイ911に表示させる。
<除去画像の生成例>
図19に、除去画像生成部301によって生成される除去画像の一例を示す。
除去画像生成部301は、図19に示すように、電気泳動画像Ei1、Ei2、Ei3およびEi4を含むデータセットをメモリ201から読み出す。また、除去画像生成部301は、ユーザによる選択部913の操作に応じて選択された有効たんぱく質である選択たんぱく質の情報(例えば名称)を、表示処理部205を介して取得する。次に、除去画像生成部301は、その情報と対応付けテーブルとに基づいて、その選択たんぱく質に対応するスポット以外のスポットを、電気泳動画像Ei1、Ei2、Ei3およびEi4のそれぞれから除去する。例えば、選択たんぱく質に対応するスポットは、電気泳動画像Ei1ではスポットSp11であり、電気泳動画像Ei2ではスポットSp12であり、電気泳動画像Ei3ではスポットSp13であり、電気泳動画像Ei4ではスポットSp14である。なお、スポットSp11、Sp12、Sp13およびSp14のそれぞれは、電気泳動画像中の同一位置にある。
この場合、除去画像生成部301は、電気泳動画像Ei1からスポットSp11以外のスポットを除去することによって除去画像Ex1を生成する。同様に、除去画像生成部301は、電気泳動画像Ei2からスポットSp12以外のスポットを除去することによって除去画像Ex2を生成し、電気泳動画像Ei3からスポットSp13以外のスポットを除去することによって除去画像Ex3を生成する。さらに、除去画像生成部301は、電気泳動画像Ei4からスポットSp14以外のスポットを除去することによって除去画像Ex4を生成する。
<画面表示例>
図20に、表示処理部205によってディスプレイ911に表示される画面の一例を示す。
除去画像生成部301は、上述のように生成された除去画像Ex1、Ex2、Ex3およびEx4の平均画像を計算することによって除去有効画像Mxを生成する。表示処理部205は、図20の(a)に示すように、その除去有効画像Mxをディスプレイ911に表示させる。
ここで、識別部202は、除去画像Ex1、Ex2、Ex3およびEx4をニューラルネットワーク210に入力することによって、そのニューラルネットワーク210における上記複数の除去画像に対する識別率を、第2の識別率として算出する。表示処理部205は、図20の(a)に示すように、その第2の識別率を除去有効画像Mxとともにディスプレイ911に表示させる。第2の識別率は、例えば「80%」であって、上述の第1の識別率(例えば「98%」)と対比されるように、識別率表示欄R21に記載された状態で表示される。図20の(a)に示す例では、第2の識別率は、分数の分子として表示される。つまり、分数の分子は、選択たんぱく質を用いた場合の識別率である第2の識別率であり、分数の分母は、全ての有効たんぱく質を利用した場合の識別率である第1の識別率である。
なお、第2の識別率は、図20の(a)に示す例に限らず、任意の表示方法で表示されてもよい。例えば、図20の(b)に示すように、第1の識別率と第2の識別率とは、分数表記ではなく、互いに独立した識別率表示欄R21およびR22のそれぞれに表示されてもよい。つまり、選択たんぱく質を用いた場合の識別率である第2の識別率は、識別率表示欄R22に例えば「選択識別率:80%」として表示される。また、全てのたんぱく質を利用した場合の識別率である第1の識別率は、識別率表示欄R23に例えば「全体識別率:98%」として表示される。このように、第1の識別率と第2の識別率とは、独立して併記された状態で表示されてもよい。
また、表示処理部205は、図20の(c)に示すように、第2の識別率を第1の識別率で除算することによって相対識別率を算出し、その相対識別率を除去有効画像Mxとともにディスプレイ911に表示させてもよい。例えば、相対識別率は、識別率表示欄R24に「相対識別率:82%」と記載された状態で表示される。
また、表示処理部205は、実施の形態1のように、有効たんぱく質リストL1もディスプレイ911に併せて表示させてもよい。
<全体動作>
図21は、本実施の形態における表示制御装置300の全体的な処理動作を示すフローチャートである。この図21のフローチャートによって示される処理動作では、選択たんぱく質を用いた場合の識別率である第2の識別率が表示される。
[ステップS100]
表示制御装置300は、実施の形態2と同様、図17に示すステップS101〜S105の処理を行うことによって、有効画像Miをディスプレイ911に表示させる。
[ステップS201]
次に、表示制御装置300の表示処理部205は、ユーザによる選択部913の操作に応じて、有効画像Miに現れている各スポットから1つのスポットを選択する。これにより、その1つのスポットに対応する有効たんぱく質が、選択たんぱく質として選択される。つまり、表示処理部205は、選択されたスポットの位置と、上述の対応付けテーブルとを参照することによって、そのスポットに対応するたんぱく質を、選択たんぱく質として選択する。
なお、有効画像Miは、実際にはたんぱく質の画像ではなく、ニューラルネットワーク210の重みを画像化することによって得られたものである。しかし、ニューラルネットワーク210の各重みはたんぱく質と一対一で対応しているため、有効画像Miからのスポット(すなわち重み)の選択は、たんぱく質の選択とみなすことが可能である。
また、図16Aの(c)に示すように、有効たんぱく質リストL1が表示されている場合には、表示処理部205は、ユーザによる選択部913の操作に応じて、その有効たんぱく質リストL1に含まれる名称を選択してもよい。これにより、その名称のたんぱく質が選択たんぱく質として選択される。また、図16Bの(b)に示すように、検索アイコンSIが表示されている場合には、表示処理部205は、その検索アイコンSIに入力される名称に対応するたんぱく質を、選択たんぱく質として選択してもよい。
[ステップS202]
次に、除去画像生成部301は、メモリ201のデータセットに含まれる複数の電気泳動画像Eiのそれぞれから、選択たんぱく質以外のたんぱく質のスポットを除去することによって、複数の除去画像からなるデータセットを生成する。即ち、除去画像生成部301は、図19に示すように、電気泳動画像Ei1からスポットSp11以外のスポットを除去することによって除去画像Ex1を生成する。同様に、除去画像生成部301は、電気泳動画像Ei2から除去画像Ex2を生成し、電気泳動画像Ei3から除去画像Ex3し、電気泳動画像Ei4から除去画像Ex4を生成する。
[ステップS203]
次に、識別部202は、生成された除去画像のデータセットをニューラルネットワーク210に入力する。この際、最急降下法などを用いてニューラルネットワーク210の再学習を行ってもよい。
[ステップS204]
識別部202は、ステップS203の入力によって、そのニューラルネットワーク210における除去画像のデータセットに対する識別率を、第2の識別率として算出する。
[ステップS205]
表示処理部205は、ステップS100で算出された第1の識別率と、ステップS204で算出された第2の識別率とを併せて表示する。
以上のように、実施の形態2における表示制御装置300は、選択たんぱく質を利用した場合の識別率を表示する。したがって、疾病の識別に有効なたんぱく質が複数ある場合には、それらのたんぱく質を1つずつ選択することによって、最も有効なたんぱく質を確認することができる。一般に、バイオマーカーは1つのたんぱく質の発現量を確認するものである。したがって、バイオマーカーを用いて、最も有効なたんぱく質を確認するためには、複数のたんぱく質のそれぞれに適したバイオマーカーを作成する必要がある。しかし、本実施の形態では、そのようなバイオマーカーを作成することなく、疾病の識別に最も有効なたんぱく質を簡単に確認することができる。
(実施の形態3の変形例)
上記実施の形態では、選択たんぱく質を利用した場合の識別率を第2の識別率として表示するために、除去画像を生成したが、除去画像を生成することなく、その第2の識別率を表示してもよい。例えば、識別部202が、ニューラルネットワーク210の複数の重みのうち、選択たんぱく質以外のたんぱく質に対応付けられている重みを0にしてもよい。
すなわち、識別部202は、ニューラルネットワーク210の複数の重みのうち、選択たんぱく質に対応していない少なくとも1つの重みのそれぞれを0に設定することによって、ニューラルネットワーク210を変更する。
なお、電気泳動画像Eiの各画素は、上述の対応付けテーブルに示すように、少なくとも1つのたんぱく質に対応付けられている。また、ニューラルネットワーク210の入力層211に含まれる各ユニットは、電気泳動画像Eiの画素に対応付けられている。したがって、ニューラルネットワーク210の入力層211に含まれる各ユニットは、少なくとも1つのたんぱく質に対応付けられている。そこで、上述のようにニューラルネットワーク210を変更する場合には、識別部202は、ニューラルネットワーク210の入力層211に含まれる複数のユニットのうち、選択たんぱく質に対応付けられていない少なくとも1つのユニットを特定する。そして、識別部202は、その特定された少なくとも1つのユニットのそれぞれについて、そのユニットと隠れ層212aのユニットとの間の重みを0に設定する。
さらに、識別部202は、メモリ201のデータセットに含まれる複数の電気泳動画像Eiを、変更されたニューラルネットワーク210に入力することによって、変更されたニューラルネットワーク210におけるそのデータセットに対する識別率を、第2の識別率として算出する。表示処理部205は、その第2の識別率をディスプレイ911に表示させる。
これにより、除去画像生成部301を用いることなく、選択たんぱく質を利用した場合の第2の識別率を算出して表示することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4における表示制御装置は、第2の識別率よりも高い識別率を得るためのたんぱく質の組み合わせを表示する。この組み合わせは、選択たんぱく質と、その選択たんぱく質以外のたんぱく質との組み合わせである。
<全体構成>
図22は、本実施の形態における表示制御装置400の機能的な構成の一例を示すブロック図である。なお、図22に示す表示制御装置400の各構成要素のうち、実施の形態2または3と同一の構成要素には、実施の形態2または3と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施の形態における表示制御装置400は、図22に示すように、実施の形態3の構成要素を備えるとともに、さらに、組み合わせ計算部401を備えている。なお、識別部202、重み画像生成部203、有効画像生成部204、表示処理部205、除去画像生成部301および組み合わせ計算部401は、少なくとも1つの回路から構成されていてもよい。
組み合わせ計算部401は、重み画像生成部203によって生成された重み画像群を利用して、たんぱく質の組み合わせを見つけ出す。つまり、組み合わせ計算部401は、ユーザによる選択部913の操作によって選択された有効たんぱく質である選択たんぱく質と組み合わせることで、識別率が第2の識別率よりも向上するたんぱく質を見つけ出す。
具体的には、組み合わせ計算部401は、選択たんぱく質以外のたんぱく質である複数の非選択たんぱく質のそれぞれについて、選択たんぱく質のスポットと共に当該非選択たんぱく質のスポットを含む重み画像の枚数を、重み画像群から特定する。つまり、組み合わせ計算部401は、その重み画像の枚数をカウントする。そして、組み合わせ計算部401は、重み画像の枚数が多い順で第1番目の非選択たんぱく質から第N(Nは1以上の整数)番目の非選択たんぱく質までのN個の非選択たんぱく質を、上述の複数の非選択たんぱく質から抽出する。このように抽出されたN個の非選択たんぱく質は、選択たんぱく質と組み合わされることで識別率が第2の識別率よりも向上するたんぱく質である。
表示処理部205は、抽出されたN個の非選択たんぱく質のそれぞれの情報をディスプレイ011に表示させる。
以下、選択たんぱく質と組み合わされるN個の非選択たんぱく質のそれぞれを、組み合わせたんぱく質という。
<組み合わせ計算部の処理>
図23に、組み合わせたんぱく質を抽出する処理の一例を示す。
組み合わせ計算部401は、重み画像生成部203によって生成された重み画像群に含まれる重み画像Wi1、Wi2、Wi3およびWi4のそれぞれから、選択たんぱく質に対応するスポットSp31を選択する。具体的には、組み合わせ計算部401は、閾値Th以上の重み(すなわち画素値)を有する複数の画素からなるスポットSp31を選択する。例えば、重みの取り得る範囲が−1から+1である場合、閾値ThはTh=0である。もしくは、閾値Thは、Th=α×maxWである。maxWは重みの最大値、αはパラメータであり、例えば0.9などである。これにより、重み画像群の中から、選択たんぱく質の重みが大きい画像(すなわちスポットSp31)を検出することができる。
さらに、組み合わせ計算部401は、選択たんぱく質以外の複数の非選択たんぱく質のそれぞれについて、選択たんぱく質のスポットと共にその非選択たんぱく質のスポットを含む重み画像の枚数を、その重み画像群からカウントする。なお、複数の非選択たんぱく質のそれぞれのスポットも、例えば、上述の閾値Th以上の重みを有する複数の画素からなる。言い換えれば、組み合わせ計算部401は、重み画像群から、選択たんぱく質に対応する重み以外の重みの出現回数をカウントする。
例えば、図23に示すように、選択たんぱく質に対応するスポットSp31と同じ重み画像に出現しているスポットSp32の出現回数は3回であり、スポットSp33の出現回数は2回であり、スポットSp34の出現回数は1回である。これらの出現回数は、頻度分布Fdとして表される。
次に、組み合わせ計算部401は、上述の頻度分布Fdを用いて、出現回数の多い順で上位にあるN個のスポットを選択する。例えば、N=1とした場合、頻度分布Fdを利用すると、スポットSp32が選択される。これによって、複数の非選択たんぱく質の中から、スポットSp32に対応する非選択たんぱく質が、組み合わせたんぱく質として抽出される。
<組み合わせを用いた第3の識別率の算出>
除去画像生成部301は、複数の電気泳動画像Eiからなるデータセットをメモリ201から読み出す。また、除去画像生成部301は、選択たんぱく質の情報(例えば名称)と、N個の組み合わせたんぱく質の情報とを、組み合わせ計算部401から取得する。次に、除去画像生成部301は、これらの情報と上述の対応付けテーブルとに基づいて、特定の複数のスポットを除く各スポットを、複数の電気泳動画像Eiのそれぞれから除去する。その特定の複数のスポットは、選択たんぱく質に対応するスポットと、N個の組み合わせたんぱく質のそれぞれに対応するスポットである。これにより、選択たんぱく質のスポットと、出現回数の多い順で上位にあるN個のスポットが残された除去画像のデータセットが生成される。
識別部202は、生成された複数の除去画像からなるデータセットをニューラルネットワーク210に入力することによって、第3の識別率を算出する。この第3の識別率は、第2の識別率よりも高い。
<画面表示例>
図24に、表示処理部205によってディスプレイ911に表示される画面の一例を示す。
表示処理部205は、選択たんぱく質の情報(例えば名称)と、N個の組み合わせたんぱく質の情報とを、組み合わせ計算部401から取得する。次に、表示処理部205は、それらの情報に基づいて、図24の(a)に示すように、選択たんぱく質のスポットSp31と、N個(図24の例では1個)の組み合わせたんぱく質のスポットSp32が残された組み合わせ有効画像Mzを生成する。つまり、表示処理部205は、選択たんぱく質に対応するスポットSp31と、組み合わせたんぱく質に対応するスポットSp32とを除く、各スポットを有効画像Miから除去することによって、組み合わせ有効画像Mzを生成する。
さらに、表示処理部205は、識別部202から第3の識別率を取得する。そして、表示処理部205は、図24の(a)に示すように、組み合わせ有効画像Mzと、第3の識別率とをディスプレイ911に表示させる。第3の識別率は、例えば「85%」であって、上述の第1の識別率(例えば「98%」)と対比されるように、識別率表示欄R3に記載された状態で表示される。図24の(a)に示す例では、第3の識別率は、分数の分子として表示される。つまり、分数の分子は、たんぱく質の組み合わせを用いた場合の識別率である第3の識別率であり、分数の分母は、全ての有効たんぱく質を利用した場合の識別率である第1の識別率である。
また、表示処理部205は、図24の(b)に示すように、有効画像Miからスポットを除去することなく、組み合わせ有効画像Mzを生成してもよい。この場合、表示処理部205は、選択たんぱく質のスポットSp31と、N個(図24の例では1個)の組み合わせたんぱく質のスポットSp32とを連結する線状のオブジェクトJ1を、有効画像Miに重畳する。これによって、選択たんぱく質のスポットSp31と、組み合わせたんぱく質のスポットSp32とが組み合わされていることを示す組み合わせ有効画像Mzが生成される。
なお、選択たんぱく質のスポットと、N個の組み合わせたんぱく質のスポットとからなる組み合わせの表示形態は、図24に示す例に限らず、その組み合わせが明示されていれば、どのような表示形態であってもよい。
<全体動作>
図25は、本実施の形態における表示制御装置400の全体的な処理動作を示すフローチャートである。この図25のフローチャートによって示される処理動作では、たんぱく質の組み合わせと、その組み合わせを用いた場合の識別率である第3の識別率が表示される。
[ステップS100]
表示制御装置400は、実施の形態2と同様、図17に示すステップS101〜S105の処理を行うことによって、有効画像Miをディスプレイ911に表示させる。
[ステップS201]
次に、表示制御装置400の表示処理部205は、実施の形態3と同様、ユーザによる選択部913の操作に応じて、有効画像Miに現れている各スポットから1つのスポットを選択する。これにより、その1つのスポットに対応する有効たんぱく質が、選択たんぱく質として選択される。
[ステップS301]
次に、組み合わせ計算部401は、重み画像群に含まれる各重み画像から、選択たんぱく質に対応するスポットを選択する。このスポットは、閾値Th以上の重みに相当する画素値を有する複数の画素からなる画像である。
[ステップS302]
そして、組み合わせ計算部401は、選択たんぱく質以外の複数の非選択たんぱく質のそれぞれについて、選択たんぱく質のスポットと共にその非選択たんぱく質のスポットを含む重み画像の枚数を、その重み画像群からカウントする。このようにカウントされる重み画像の枚数は、その非選択たんぱく質のスポットの出現回数である。
[ステップS303]
次に、組み合わせ計算部401は、出現回数の多い順で上位にあるN個のスポットを選択する。
[ステップS304]
その後、除去画像生成部301は、その選択たんぱく質のスポットと、N個の組み合わせたんぱく質のそれぞれのスポットとを除く、各スポットを複数の電気泳動画像Eiのそれぞれから除去する。これにより、選択有効たんぱく質のスポットと、出現回数の多い順で上位にあるN個のスポットが残された除去画像のデータセットが生成される。
[ステップS203]
次に、識別部202は、実施の形態3と同様、生成された除去画像のデータセットをニューラルネットワーク210に入力する。
[ステップS204]
識別部202は、実施の形態3と同様、ステップS203の入力によって、そのニューラルネットワーク210における除去画像のデータセットに対する識別率を、第3の識別率として算出する。
[ステップS205]
表示処理部205は、ステップS100で算出された第1の識別率と、ステップS204で算出された第3の識別率とを併せて表示する。
以上のように、本実施の形態では、識別率の向上を図るための組み合わせたんぱく質を、重み画像群を用いて見つけ出す。これは、ニューラルネットワーク210の中間層(すなわち隠れ層)の1つ1つのユニットを発火させるために必要なたんぱく質の組み合わせを評価していることと等しい。従って、選択たんぱく質と同時に重みが大きくなるたんぱく質は、中間層のユニットにとって、選択たんぱく質と相関が高いことを意味する。ニューラルネットワーク210は、発火した中間層のユニットの組み合わせによって疾病か否かを判断する。そのため、選択たんぱく質と同時に重みが大きくなる回数が多いたんぱく質を、その選択たんぱく質と組み合わせることで、疾病の識別率を向上させることができる。
(その他の実施の形態)
以上、本開示の表示制御装置について、上記各実施の形態を用いて説明したが、本開示はこれら実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施の形態における表示制御装置は、コンピュータを利用して実現されてもよい。
図26は、本開示の表示制御装置を実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。
表示制御装置1000は、コンピュータ2000と、コンピュータ2000に指示を与えるためのキーボード2011およびマウス2012と、コンピュータ2000の演算結果等の情報を提示するためのディスプレイ2010と、コンピュータ2000で実行されるプログラムを読み取るためのODD(Optical Disk Drive)2008とを含む。
表示制御装置1000によって実行されるプログラムは、コンピュータで読み取り可能な光記憶媒体2009に記憶され、ODD2008で読み取られる。または、そのプログラムは、コンピュータネットワークを通じてNIC2006で読み取られる。
コンピュータ2000は、CPU(Central Processing Unit)2001と、ROM(Read Only Memory)2004と、RAM(Random Access Memory)2003と、HDD(Hard Disk Drive)2005と、NIC(Network Interface Controller)2006と、バス2007とを含む。
さらに、コンピュータ2000は、高速演算を行うためのGPU(Graphical Processing Unit)2002を含んでもよい。
CPU2001とGPU2002は、ODD2008またはNIC2006を介して読み取られたプログラムを実行する。ROM2004は、コンピュータ2000の動作に必要なプログラムまたはデータを記憶する。RAM2003は、プログラム実行時のパラメータなどのデータを記憶する。HDD2005は、プログラムまたはデータなどを記憶する。NIC706は、コンピュータネットワークを介して他のコンピュータとの通信を行う。バス2007は、CPU2001、ROM2004、RAM2003、HDD2005、NIC2006、ディスプレイ2010、キーボード2011、マウス2012及びODD2008を相互に接続する。尚、コンピュータ2000に接続されているキーボード2111、マウス2012、及びODD2008は、例えばディスプレイ2010がタッチパネルになっている場合及び/またはNIC2006を利用する場合には、取り外してもよい。
さらに、表示制御装置1000の上記各構成要素の一部または全ては、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されていてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に蓄積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
さらにまた、上記各構成要素の一部または全ては、各装置に着脱可能なICカードまたは単体モジュールから構成されていてもよい。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、またはRAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含んでもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有してもよい。
また、本開示は、上記に示す方法であってもよい。また、本開示は、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムを含んでもよく、そのコンピュータプログラムからなるデジタル信号を含んでもよい。
さらに、本開示は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号を、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM,DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、または半導体メモリなどに記憶したものを含んでもよい。また、本開示は、これら非一時的な記憶媒体に記録されている上記デジタル信号を含んでもよい。
また、本開示は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号を、電気通信回線、無線通信回線、有線通信回路、インターネットを代表とするネットワーク、またはデータ放送等を経由して伝送するものでもよい。
また、上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記非一時的な記憶媒体に記録して移送することにより、または上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施してもよい。
図27は、本開示の表示制御装置を実現するための他のハードウェア構成を示すブロック図である。
本開示では、図27のように、コンピュータ2000以外にも別途データサーバ2101を構築し、そのデータサーバ2101上のメモリ等に保存すべきデータを置き、上記ネットワーク等を経由してその情報をコンピュータ2000が読み出してもよい。また、データサーバ2101から情報を読み出す、コンピュータ2000は1台である必要はなく、複数であってもよい。その際、各コンピュータ2000が、表示制御装置1000の一部の処理を実施してもよい。
また、上記各実施の形態における表示制御装置は、サーバとして構成されていてもよい。この場合には、表示制御装置は、例えばインターネットなどの通信網を介して、入力デバイス912または選択部913から信号を受信し、その信号に応じてディスプレイ911の表示を制御する。
また、本開示において、ユニット、デバイスの全部又は一部、又は図1、図9、図18、および図22に示されるブロック図の機能ブロックの全部又は一部は、半導体装置、半導体集積回路(IC)、又はLSI(large scale integration)を含む一つ又は一つ以上の電子回路によって実行されてもよい。LSI又はICは、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップを組み合わせて構成されてもよい。例えば、記憶素子以外の機能ブロックは、一つのチップに集積されてもよい。ここでは、LSIやICと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(very large scale integration)、若しくはULSI(ultra large scale integration) と呼ばれるかもしれない。 LSIの製造後にプログラムされる、Field Programmable Gate Array (FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができるreconfigurable logic deviceも同じ目的で使うことができる。
さらに、ユニット、装置、又は装置の一部の、全部又は一部の機能又は操作は、ソフトウエア処理によって実行することが可能である。この場合、ソフトウエアは一つ又は一つ以上のROM、光学ディスク、ハードディスクドライブ、などの非一時的記録媒体に記録され、ソフトウエアが、処理装置(processor)によって実行された場合に、ソフトウエアは、ソフトウエア内の特定の機能を、処理装置(processor)と周辺のデバイスに実行させる。システム又は装置は、ソフトウエアが記録されている一つ又は一つ以上の非一時的記録媒体、処理装置(processor)、及び必要とされるハードウエアデバイス、例えばインターフェース、を備えていても良い。
以上、一つまたは複数の態様における表示制御装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示は、識別率に基づいた疾病診断に有効なたんぱく質を提示することができ、例えばバイオマーカー開発またはたんぱく質解析に基づいた診断支援装置などに利用可能である。
100,200,300,400 表示制御装置
110 回路
190,201 メモリ
202 識別部
203 重み画像生成部
204 有効画像生成部
205 表示処理部
301 除去画像生成部
401 組み合わせ計算部
911 ディスプレイ
912 入力デバイス
913 選択部
Ei,Ei1〜Ei4 電気泳動画像
Ex1〜Ex4 除去画像
L1 有効たんぱく質リスト
Mi 有効画像
Mx 除去有効画像
Mz 組み合わせ有効画像
Wi1〜Wi4 重み画像

Claims (17)

  1. メモリと、回路とを備え、
    前記メモリは、複数の画素を有する電気泳動画像と、前記複数の画素のそれぞれが複数の有効たんぱく質に含まれる少なくとも1つの有効タンパク質に対応付けられた有効たんぱく質の情報とを記録し、
    前記回路は、
    (a1)前記電気泳動画像と、前記有効たんぱく質の情報とを、前記メモリから取得し、
    (a2)ディスプレイに、第1の表示画面として、前記電気泳動画像を表示させ、
    (a3)前記ディスプレイに表示された前記電気泳動画像における前記複数の画素から第1の画素の選択を受け付け、
    (a4)前記有効たんぱく質の情報に基づいて、前記第1の画素に対応付けられている少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、前記複数の画素のうち、前記第1の画素から第1の距離以下に位置する少なくとも1つの第2の画素に対応する、少なくとも1つの第2の有効たんぱく質とを取得し、
    (a5)第2の表示画面として、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、前記少なくとも1つの第2の有効たんぱく質と、前記電気泳動画像とを、前記ディスプレイに表示させる、
    表示制御装置。
  2. 前記回路は、
    前記(a4)において、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質が、第3の有効たんぱく質及び第4の有効たんぱく質を含む場合、前記第2の表示画面における前記電気泳動画像に、前記第3の有効たんぱく質と対応付けられた少なくとも1つ第3の画素と、前記第4の有効たんぱく質と対応付けられた少なくとも1つ第4の画素とを強調して表示させる、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  3. 前記回路は、
    (a6)前記第2の表示画面が表示されているとき、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質、または前記少なくとも1つの第2の有効たんぱく質のいずれかの選択を受け付け、
    (a7)前記ディスプレイの前記第2の表示画面における前記電気泳動画像に、前記選択を受け付けた有効たんぱく質に対応付けられた少なくとも1つの第5の画素を強調して表示させる、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  4. 前記回路は、
    前記(a2)及び前記(a3)の間において、
    (a8)前記第1の表示画面において、前記複数の画素の少なくとも1つの画素を中心とした、前記電気泳動画像の拡大動作または前記電気泳動画像の縮小動作を受け付け、
    (a9)受け付けた前記拡大動作または前記縮小動作に基づいて、前記第1の表示画面における前記電気泳動画像の拡大率を変更し、拡大率が変更された前記電気泳動画像を前記ディスプレイに表示させ、
    前記(a3)において、前記第1の画素の選択を受け付けた後、少なくとも前記(a4)及び前記(a5)において、前記拡大動作または前記縮小動作に基づく前記電気泳動画像の拡大率を変更しない、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  5. メモリと、回路とを備え、
    前記メモリは、複数の電気泳動画像からなるデータセットを有し、
    前記回路は、
    (b1)前記データセットおよびニューラルネットワークを用いて、電気泳動画像と疾病との関係を学習し、
    (b2)前記関係の学習結果から得られた前記ニューラルネットワークの複数の重みを画像化することによって、少なくとも1つの重み画像からなる重み画像群を生成し、
    (b3)前記ニューラルネットワークにおける前記データセットに対する疾病の識別率を第1の識別率として算出し、
    (b4)前記重み画像群を用いて有効画像を生成し、
    (b5)前記有効画像と前記第1の識別率とを共にディスプレイに表示させ、
    前記有効画像は複数の画素を含み、
    前記複数の画素は、画素値iを有し有効たんぱく質iに対応する画素i、画素値jを有する有効たんぱく質jに対応する画素j、画素値kを有する有効たんぱく質kに対応する画素kを含み、
    前記有効たんぱく質i、前記有効たんぱく質j、前記有効たんぱく質kのうち、前記有効たんぱく質iが前記疾病の識別に最も有効で、前記有効たんぱく質kが前記疾病の識別に最も有効でない場合、前記画素値i>前記画素値j>前記画素値k、または、前記画素値i<前記画素値j<前記画素値kである、
    表示制御装置。
  6. 前記(b4)では、
    前記重み画像群に含まれる前記少なくとも1つの重み画像のそれぞれの同一位置にある画素の画素値を平均化することによって、前記有効画像を生成する、
    請求項5に記載の表示制御装置。
  7. 前記回路は、さらに、
    (b6)前記有効画像に現れている各スポットに対応付けられたたんぱく質の情報を、リスト化することによって、有効たんぱく質リストを生成し、
    前記(b5)では、
    前記有効画像と共に前記有効たんぱく質リストを前記ディスプレイに表示させる、
    請求項5または6に記載の表示制御装置。
  8. 前記回路は、さらに、
    (b7)前記有効画像に現れている少なくとも1つのスポットから、何れか1つのスポットを選択することによって、または、前記有効たんぱく質リストから、何れかの1つの情報を選択することによって、選択された前記スポットまたは前記情報に対応する1つのたんぱく質を、選択たんぱく質として選択する、
    請求項7に記載の表示制御装置。
  9. 前記回路は、さらに、
    (b8)前記ニューラルネットワークの複数の重みのうち、前記選択たんぱく質に対応していない少なくとも1つの重みのそれぞれを0に設定することによって、前記ニューラルネットワークを変更し、
    (b9)前記データセットに含まれる前記複数の電気泳動画像を、変更された前記ニューラルネットワークに入力することによって、変更された前記ニューラルネットワークにおける前記データセットに対する識別率を、第2の識別率として算出し、
    (b10)前記第2の識別率を前記ディスプレイに表示させる、
    請求項8に記載の表示制御装置。
  10. 前記回路は、さらに、
    (b11)前記データセットに含まれる前記複数の電気泳動画像のそれぞれから、前記選択たんぱく質に対応していないスポットを除去することによって、除去画像を生成し、
    (b12)複数の前記除去画像を前記ニューラルネットワークに入力することによって、前記ニューラルネットワークにおける複数の前記除去画像に対する識別率を、第2の識別率として算出し、
    (b13)前記第2の識別率を前記ディスプレイに表示させる、
    請求項8に記載の表示制御装置。
  11. 前記回路は、さらに、
    (b14)前記選択たんぱく質以外のたんぱく質である複数の非選択たんぱく質のそれぞれについて、前記選択たんぱく質のスポットと共に当該非選択たんぱく質のスポットを含む重み画像の枚数を、前記重み画像群から特定し、
    (b15)前記重み画像の枚数が多い順で第1番目の非選択たんぱく質から第N(Nは1以上の整数)番目の非選択たんぱく質までのN個の非選択たんぱく質を、前記複数の非選択たんぱく質から抽出し、
    (b16)抽出された前記N個の非選択たんぱく質のそれぞれの情報を前記ディスプレイに表示させる、
    請求項9または10に記載の表示制御装置。
  12. メモリと回路とを用いてディスプレイの表示を制御する表示制御方法であって、
    前記メモリは、複数の画素を有する電気泳動画像と、前記複数の画素のそれぞれが複数の有効たんぱく質に含まれる少なくとも1つの有効タンパク質に対応付けられた有効たんぱく質の情報とを記録し、
    前記回路は、
    (a1)前記電気泳動画像と、前記有効たんぱく質の情報とを、前記メモリから取得し、
    (a2)ディスプレイに、第1の表示画面として、前記電気泳動画像を表示させ、
    (a3)前記ディスプレイに表示された前記電気泳動画像における前記複数の画素から第1の画素の選択を受け付け、
    (a4)前記有効たんぱく質の情報に基づいて、前記第1の画素に対応付けられている少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、前記複数の画素のうち、前記第1の画素から第1の距離以下に位置する少なくとも1つの第2の画素に対応する、少なくとも1つの第2の有効たんぱく質とを取得し、
    (a5)第2の表示画面として、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質と、前記少なくとも1つの第2の有効たんぱく質と、前記電気泳動画像とを、前記ディスプレイに表示させる、
    表示制御方法。
  13. 前記回路は、
    前記(a4)において、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質が、第3の有効たんぱく質及び第4の有効たんぱく質を含む場合、前記第2の表示画面における前記電気泳動画像に、前記第3の有効たんぱく質と対応付けられた少なくとも1つ第3の画素と、前記第4の有効たんぱく質と対応付けられた少なくとも1つ第4の画素とを強調して表示させる、
    請求項12に記載の表示制御方法。
  14. 前記回路は、
    (a6)前記第2の表示画面が表示されているとき、前記少なくとも1つの第1の有効たんぱく質、または前記少なくとも1つの第2の有効たんぱく質のいずれかの選択を受け付け、
    (a7)前記ディスプレイの前記第2の表示画面における前記電気泳動画像に、前記選択を受け付けた有効たんぱく質に対応付けられた少なくとも1つの第5の画素を強調して表示させる、
    請求項12に記載の表示制御方法。
  15. 前記回路は、
    前記(a2)及び前記(a3)の間において、
    (a8)前記第1の表示画面において、前記複数の画素の少なくとも1つの画素を中心とした、前記電気泳動画像の拡大動作または前記電気泳動画像の縮小動作を受け付け、
    (a9)受け付けた前記拡大動作または前記縮小動作に基づいて、前記第1の表示画面における前記電気泳動画像の拡大率を変更し、拡大率が変更された前記電気泳動画像を前記ディスプレイに表示させ、
    前記(a3)において、前記第1の画素の選択を受け付けた後、少なくとも前記(a4)及び前記(a5)において、前記拡大動作または前記縮小動作に基づく前記電気泳動画像の拡大率を変更しない、
    請求項12に記載の表示制御方法。
  16. メモリと回路とを用いてディスプレイの表示を制御する表示制御方法であって、
    前記メモリは、複数の電気泳動画像からなるデータセットを有し、
    前記回路は、
    (b1)前記データセットおよびニューラルネットワークを用いて、電気泳動画像と疾病との関係を学習し、
    (b2)前記関係の学習結果から得られた前記ニューラルネットワークの複数の重みを画像化することによって、少なくとも1つの重み画像からなる重み画像群を生成し、
    (b3)前記ニューラルネットワークにおける前記データセットに対する疾病の識別率を第1の識別率として算出し、
    (b4)前記重み画像群を用いて有効画像を生成し、
    (b5)前記有効画像と前記第1の識別率とを共にディスプレイに表示させ、
    前記有効画像は、複数の画素を含み、
    前記複数の画素は、画素値iを有し有効たんぱく質iに対応する画素i、画素値jを有する有効たんぱく質jに対応する画素j、画素値kを有する有効たんぱく質kに対応する画素kを含み、
    前記有効たんぱく質i、前記有効たんぱく質j、前記有効たんぱく質kのうち、前記有効たんぱく質iが前記疾病の識別に最も有効で、前記有効たんぱく質kが前記疾病の識別に最も有効でない場合、前記画素値i>前記画素値j>前記画素値k、または、前記画素値i<前記画素値j<前記画素値kである
    表示制御方法。
  17. 請求項12〜16の何れか1項に記載の表示制御方法における、前記回路によって行われる処理を、前記回路であるコンピュータに実行させるためのプログラム。
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