JP6954143B2 - クロマトグラフ質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスクロマトグラフ(GC)と質量分析装置(MS)とを組み合わせたガスクロマトグラフ質量分析装置(GC−MS)や液体クロマトグラフ(LC)と質量分析装置(MS)とを組み合わせた液体クロマトグラフ質量分析装置(LC−MS)などのクロマトグラフ質量分析装置に関する。本発明は、クロマトグラフ質量分析装置を用いて、試料に含まれる多数の化合物についての定量分析を一括して行う多成分一斉分析に特に好適である。
近年、食品中の残留農薬検査や環境水中の汚染物質検査、或いは薬毒物検査など様々な分野において、GC−MSやLC−MSなどのクロマトグラフ質量分析装置を用いた多成分一斉分析が一般的に行われている。
クロマトグラフ質量分析装置を用いて試料に含まれる目的化合物の測定を行う際には、目的化合物毎に質量分析でターゲットとする定量イオン(ターゲットイオンとも呼ばれる)及び確認イオン(参照イオン、リファレンスイオンとも呼ばれる)が事前に設定される。そして、試料をクロマトグラフに注入したあと、各目的化合物がクロマトグラフのカラムから出て後段の質量分析装置に導入される時間(つまりは保持時間)に合わせたタイミングで、その目的化合物の定量イオン及び確認イオンについての信号強度値を質量分析装置で取得する。そうして得られたデータに基づいて定量イオン及び確認イオンに対する抽出イオンクロマトグラム(マスクロマトグラムともいう)を作成し、そのクロマトグラム上のピークの面積の比(又は高さの比)を利用して目的化合物を同定する。また、定量イオンにおける抽出イオンクロマトグラム上のピークの面積値(又は高さ値)を予め求めておいた検量線に照らして、同定した目的化合物の濃度等の定量値を算出する。
一般的に、定量イオンとしては、その化合物の典型的なマススペクトルにおいて信号強度が最大となるピークに対応する質量電荷比が選択される(特許文献1など参照)。これは、化合物の含有濃度が低い場合であっても、できるだけ高い感度で分析を行うことで定量精度を高めるためである。また、確認イオンとしては、その化合物を特徴付ける、定量イオンとは異なる適宜の質量電荷比が選択される。
定量の際に参照される検量線を作成する際には、目的化合物を既知の濃度で含む標準試料が用いられる。目的化合物が複数である場合には、通常、その複数の化合物をほぼ同一の濃度で以て含む標準試料がクロマトグラフ質量分析装置で測定され、目的化合物毎に定量イオンと確認イオンの抽出イオンクロマトグラムデータが取得される。化合物の種類によって、イオン化効率やフラグメントの態様(通常、GC−MSで電子イオン化法によるイオン源を使用する場合)などが相違するため、試料中の複数の化合物の濃度が同一であったとしても、それら複数の化合物にそれぞれ対応するマススペクトル中の最大強度ピークの信号強度値にはかなりの差異が生じることがある。
質量分析装置に用いられるイオン検出器のゲインは該検出器に印加される電圧(以下、検出器電圧という)によって調整可能であるため、マススペクトル上のピークの信号強度値は検出器電圧によって調整可能である。しかしながら、イオン検出器のゲインを高くしすぎると該検出器の出力は飽和してしまう。そのため、標準試料に含まれる多数の目的化合物を一括して分析する場合、該試料に含まれる全ての目的化合物の中で定量イオンの信号強度が最も高いものが飽和しないように検出器電圧を調整するのが一般的である。
図10(a)は、二つの化合物A、Bを含む標準試料を分析したときに得られるクロマトグラム(厳密にいえば、化合物A、Bにそれぞれ対応する定量イオンにおける抽出イオンクロマトグラムを合成したもの)の一例である。この場合、定量イオンの信号強度が相対的に高い化合物Aの検出出力が飽和しないように検出器電圧を調整しているが、そのために定量イオンの信号強度が相対的に低い化合物Bの検出出力はかなり低くなっている。こうした状態で検量線を作成すると、化合物Bの定量精度が低くなるおそれがある。一方、化合物Bの定量イオンの信号強度が十分に大きくなるように検出器電圧を調整すると、図10(b)に示すように、化合物Aの検出出力が飽和してしまい、この状態では化合物Aについての正確な検量線を作成することができない。
特開2014−134385号公報(段落[0003])
上述したように、従来のクロマトグラフ質量分析装置では、標準試料に含まれる複数の目的化合物に対し一括して分析を行ってその結果に基づいて検量線を作成しようとすると、定量イオンの信号強度が相対的に低い化合物についての定量精度が低くなるという課題があった。
本発明はこうした課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、試料中の複数の化合物を一括して分析する場合に、いずれの化合物に対しても、その検出出力が飽和することなく且つできるだけ高い感度で以て化合物の検出が可能である定量イオンや確認イオンを選定することができるクロマトグラフ質量分析装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、試料中の化合物を時間方向に分離するクロマトグラフ部と、分離された各化合物をそれぞれ検出する質量分析部と、を含み、目的化合物毎に定めた定量イオンを利用して該目的化合物を定量するクロマトグラフ質量分析装置において、
a)目的化合物毎に、標準的なマススペクトルである又は複数の質量電荷比における標準的な信号強度値若しくはその信号強度値の比である標準スペクトル情報が保存されているスペクトル情報記憶部と、
b)複数の目的化合物を既知の所定濃度で含む試料を、化合物毎に1つづつ定めた特定の質量電荷比のイオンを質量分析のターゲットとしてSIM測定又はMRM測定を行うようにクロマトグラフ部及び質量分析部の動作をそれぞれ制御する分析制御部と、
c)前記分析制御部の制御の下で目的化合物毎に得られた特定の質量電荷比に対する実測の信号強度値と、前記スペクトル情報記憶部に保存されている前記目的化合物毎の標準スペクトル情報とに基づいて、目的化合物毎に、前記特定の質量電荷比以外で該目的化合物由来のピークが観測される質量電荷比における前記所定濃度に対する信号強度値を推定する信号強度値推定部と、
d)目的化合物毎に得られた、前記特定の質量電荷比における実測の信号強度値と前記信号強度値推定部で推定された該特定の質量電荷比以外の質量電荷比における信号強度値とを含めた複数の質量電荷比における信号強度値に基づいて、定量イオンとして用いる質量電荷比を目的化合物毎に選定する定量イオン選定部と、
を備えることを特徴としている。
本発明において、クロマトグラフ部はガスクロマトグラフ又は液体クロマトグラフのいずれかである。また質量分析部は、例えば四重極型質量分析装置等のシングルタイプの質量分析装置、或いは、トリプル四重極型質量分析装置や四重極−飛行時間型質量分析装置等のMS/MS分析が可能な質量分析装置のいずれでもよい。前者の場合、質量分析のターゲットは特定の質量電荷比を有するイオンであるが、後者の場合、質量分析のターゲットは特定のプリカーサイオンの質量電荷比と特定のプロダクトイオンの質量電荷比との組み合わせ、つまりMRM(多重反応モニタリング)トランジションである。即ち、この場合、例えば上記「特定の質量電荷比」とは「特定のMRMトランジション」を意味する。
本発明において、スペクトル情報記憶部には、定量対象である各目的化合物について、標準的なマススペクトル、つまり質量電荷比値が連続的であるスペクトル情報、又は、複数の質量電荷比における標準的な信号強度値若しくはその信号強度値の比、つまり質量電荷比値が離散的であるスペクトル情報のいずれかが予め記憶される。これらスペクトル情報は、その装置自体又は同じ機種である他の装置で取得されたものであることが好ましい。何故なら、そのほう同じ化合物に対するスペクトル情報のスペクトルパターンと実測時に得られるスペクトルパターンとの一致性が高いからである。
分析制御部は、複数の目的化合物を既知の濃度で含む標準試料に対する分析を行うようにクロマトグラフ部及び質量分析部、具体的にはGC−MSであればガスクロマトグラフの試料注入部やカラムオーブン、質量分析装置のイオン源、質量分離器、検出器などの動作をそれぞれ制御する。このとき、質量分析装置では、目的化合物毎に定めた特定の質量電荷比を有するイオンを質量分析のターゲットとするように、保持時間に合わせて分析対象のイオンの質量電荷比を切り替える。この分析の際には、検量線を作成する際に使用される標準試料の中で最も高い濃度で以て目的化合物を含む標準試料を用いるとよい。また、一般的に、標準試料に含まれる複数の目的化合物の濃度は同一であることが多いが、ここではそれぞれの濃度が既知であれば同一でなくてもよい。また、質量分析のターゲットである質量電荷比は目的化合物毎に信号強度が最も高くなる質量電荷比とするとよいが、それに限るものではない。
上記実測によって目的化合物毎に特定の質量電荷比における信号強度値が求まったならば、信号強度値推定部は、スペクトル情報記憶部に保存されている目的化合物毎の標準スペクトル情報を参照して、具体的には、該標準スペクトル情報から求まる複数の質量電荷比間の信号強度値の比を参照して、特定の質量電荷比における実測の信号強度値から、その特定の質量電荷比以外の質量電荷比における所定濃度に対する信号強度値をそれぞれ推定する。これにより、目的化合物毎に、所定濃度についての、複数の主要なピークの信号強度値がおおよそ求まり、一つの目的化合物における複数の信号強度値の比較だけでなく、異なる目的化合物の間での信号強度値の比較が可能となる。
そこで、定量イオン選定部は、目的化合物毎に、複数の質量電荷比における信号強度値を比較するとともに、目的化合物間の複数の質量電荷比における信号強度値を比較することにより、定量イオンに用いる質量電荷比を目的化合物毎に選定する。
具体的には例えば、複数の目的化合物の中で最も検出感度を重視する第1目的化合物における信号強度が他の目的化合物における信号強度よりも相対的に大きくなるように、該第1目的化合物の定量イオンの質量電荷比を選定する。そして、その第1目的化合物の定量イオンの信号強度に比べて信号強度が低い質量電荷比を、第1目的化合物以外の目的化合物の定量イオンとして選定すればよい。或いは、第1目的化合物における信号強度が最大となる質量電荷比を第1目的化合物の定量イオンの質量電荷比として選定し、第1目的化合物以外の目的化合物の定量イオンとしては、第1目的化合物の定量イオンの信号強度より高い場合でも可能な限り低い信号強度を示す質量電荷比を選定してもよい。
これにより、同一の標準試料において、複数の目的化合物の定量イオンに対する信号強度に大きな差異ができないように、且つ検出感度を重視する第1目的化合物の定量イオンに対する信号強度ができるだけ高くなるように、各目的化合物の定量イオンの質量電荷比を定めることができる。
なお、本発明において、前記定量イオン選定部は、目的化合物毎に定量イオンとともに確認イオンの質量電荷比を選定する構成とするとよい。確認イオンの質量電荷比としては例えば、定量イオンの次に高い信号強度を示す質量電荷比を選定すればよい。
また本発明に係るクロマトグラフ質量分析装置において、好ましくは、
前記質量分析部は印加される電圧に応じてゲインが変化するイオン検出器を含み、
複数の目的化合物について前記定量イオン選定部でそれぞれ選定された定量イオンの中で、最大の信号強度を示すものが前記イオン検出器の出力で飽和しないように該検出器への印加電圧を決定する制御部をさらに備える構成とするとよい。
この構成によれば、上述のようにして定量対象の目的化合物毎に定量イオンを定めたあと、それら目的化合物を含む標準試料を分析して検量線を作成する際に、いずれの目的化合物の定量イオンに対する検出出力も飽和しないようにすることができる。また、上記最大の信号強度を示すものがイオン検出器の出力で飽和しない範囲で且つできるだけゲインを高くすることで、検出感度を重視する目的化合物について定量性の高い検量線を作成することができる。
本発明によれば、試料中の複数の目的化合物を一括して分析する場合に、いずれの目的化合物に対しても、その検出出力が飽和することなく且つできるだけ高い感度で以て検出が可能であるような定量イオンを選定することができる。それによって、いずれの目的化合物についても精度の高い検量線を作成し、高い定量性を実現することができる。
本発明の第1実施例であるGC−MSの概略構成図。 第1実施例のGC−MSにおける定量・確認イオン決定処理の手順を示すフローチャート。 同一濃度の二つの化合物A、Bに対する抽出イオンクロマトグラムの例を示す図。 第1実施例のGC−MSにおける、二つの化合物A、Bに対する標準スペクトル情報の一例を示す図。 図4に示した標準スペクトル情報と実測結果とに基づく、同一濃度についての化合物A、Bの各質量電荷比における信号強度の推定値を示す図。 図5に示した結果に基づく定量イオン及び確認イオンの選定例を示す図。 図5に示した結果に基づく定量イオン及び確認イオンの他の選定例を示す図。 本発明の第2実施例であるGC−MSの概略構成図。 第2実施例のGC−MSにおける、二つの化合物A、Bに対する標準スペクトル情報の一例を示す図。 同一濃度の化合物A、Bを含む標準試料を分析したときに得られるクロマトグラムの一例を示す図であり、(a)は化合物Aの検出出力が飽和しない範囲でできるだけ大きくなるように検出器電圧を調整した場合、(b)は化合物Bの検出出力が飽和しない範囲でできるだけ大きくなるように検出器電圧を調整した場合。
[第1実施例]
以下、本発明に係るクロマトグラフ質量分析装置の第1実施例を、添付図面を参照して詳述する。
図1は第1実施例であるガスクロマトグラフ質量分析装置(GC−MS)の概略構成図である。
このGC−MSは、GC部1と、MS部2と、データ処理部3と、制御部4と、主制御部5と、入力部6と、表示部7と、を備える。GC部1は、微量の液体試料を気化させる試料気化室10と、試料気化室10中に液体試料を注入するマイクロシリンジ11と、試料中の化合物を時間方向に分離するカラム13と、カラム13を温調するカラムオーブン12と、を備える。MS部2は、図示しない真空ポンプにより真空排気されるチャンバ20の内部に、目的化合物を電子イオン化法などによりイオン化するイオン源21と、4本のロッド電極から成る四重極マスフィルタ22と、四重極マスフィルタ22を通過して入射したイオンの量に応じた検出信号を出力するイオン検出器23と、を備える。イオン検出器23は例えばコンバージョンダイノードと電子増倍管との組み合わせから成るものであり、電子増倍管に印加される電圧(検出器電圧)によってイオン検出器23のゲインが調整される。
イオン検出器23による検出信号はアナログデジタル変換器(ADC)24でデジタルデータに変換され、データ処理部3に入力される。データ処理部3は、マススペクトル情報記憶部31、定量・確認イオン決定処理部32、検量線作成部33、検量線記憶部34、定量処理部35などの機能ブロックを含む。
マススペクトル情報記憶部31には、定量対象である複数の目的化合物について、それぞれ本装置のMS部2で質量分析が行われるときの標準的なマススペクトル、又は、実際にピークが観測される複数の質量電荷比とそのピークの信号強度値との関係をまとめたスペクトル情報が予め格納される。本実施例の装置において必要な情報は、各化合物における、複数のピークの質量電荷比とその複数のピークの信号強度値の比率であるので、信号強度値は例えば強度が最大であるものを100%とした強度比でよい(図4参照)。
定量・確認イオン決定処理部32は信号強度推定部321及び定量・確認イオン選定部322を含み、後述する特徴的な処理によって、定量分析に使用される定量イオンと確認イオンとを目的化合物毎に決定する。
検量線作成部33は、定量・確認イオン決定処理部32において決定された定量イオンをターゲットとした標準試料の分析結果に基づいて目的化合物毎に検量線を作成する。検量線記憶部34は作成された検量線を保存する。定量処理部35は、未知濃度の目的化合物を含む試料の分析結果を検量線記憶部34に予め記憶させた検量線に照らして、目的化合物毎に濃度を算出する。
制御部4はGC部1、MS部2、データ処理部3の動作を制御するものであり、事前分析実行制御部41、標準試料分析制御部42、通常試料分析制御部43などの機能ブロックを含む。主制御部5は入力部6や表示部7を通したユーザインターフェイスを担うとともに装置全体の統括的な制御を行う。
なお、データ処理部3、制御部4、及び主制御部5は、パーソナルコンピュータやより高度なワークステーションをハードウェア資源として、該コンピュータに予めインストールされた制御・処理ソフトウェアを該コンピュータ上で実行することによりそれぞれの機能を実現する構成とすることができる。この場合、入力部6はコンピュータに付設されたキーボードやポインティングデバイス(マウス等)であり、表示部7はコンピュータのディスプレイモニタである。
次に、本実施例のGC−MSにおける定量・確認イオン決定処理について詳細に説明する。図2はこの定量・確認イオン決定処理の手順を示すフローチャートである。また図3〜図7はこの処理の説明に使用する図である。
検量線を作成する際には定量対象である目的化合物を既知の濃度で含む標準試料が用いられるが、ここでは、定量イオン及び確認イオンを決定するために、その標準試料の中でも最も高い濃度aで以て目的化合物を含む標準試料を用いるものとする。ただし、これは必須ではなく、複数の目的化合物をそれぞれ既知の濃度で含む標準試料であればよい。
例えばユーザによる入力部6からの定量イオン決定処理実行の指示を受けて、事前分析実行制御部41は予め設定されている定量対象の目的化合物毎に代表的な質量電荷比を一つずつ選定する(ステップS1)。一般的には、信号強度が最大になる質量電荷比を選定すればよいから、例えばマススペクトル情報記憶部31に格納されている各目的化合物に対応するスペクトル情報を読み出し、目的化合物毎に信号強度が最大となる質量電荷比を探索すればよい。もちろん、ユーザが目的化合物毎に使用する質量電荷比を設定してもよい。
いま、ここでは一例として目的化合物がA、Bの二つである場合を考える。図4は二つの化合物A、Bに対する標準スペクトル情報の一例を示す図である。化合物Aはm/z 115において信号強度が最大であり、化合物Bはm/z 121において信号強度が最大である。したがって、ステップS1では化合物Aの代表的な質量電荷比としてm/z 115が、化合物Bの代表的な質量電荷比としてm/z 121が選定される。
次に事前分析実行制御部41は、用意された濃度aである標準試料をGC部1の試料気化室10に導入してGC/MS分析を実行するようにGC部1及びMS部2の各部を制御する。このとき、MS部2では、GC部1で時間的に分離された目的化合物が導入されるタイミングつまりは保持時間にステップS1で選定された質量電荷比のイオンをターゲットとする選択イオンモニタリング(SIM)モードでの検出が行われる(ステップS2)。GC/MS分析においてイオン検出器23で得られた検出信号はADC24でデジタル化されて定量・確認イオン決定処理部32に入力される。
図3は、濃度aである標準試料中の化合物A、化合物Bについて得られる抽出イオンクロマトグラムの一例である。図中、taは化合物Aの保持時間、tbは化合物Bの保持時間である。なお、図3中に点線で示すカーブはそれぞれm/z 100、m/z 77におけるイオンを検出したと仮定した場合の抽出イオンクロマトグラムであり、実際に作成されるクロマトグラムではない。図3に示すように、ここでは濃度は同じであるものの、化合物Aと化合物Bとではピークの信号強度に大きな差がある。これは、上述したように、例えばイオン効率の違いやイオン化の際のフラグメントの態様の違いなどに起因するものである。
次いで定量・確認イオン決定処理部32において信号強度推定部321は、目的化合物毎に、実測により得られた代表的な質量電荷比における信号強度値と、マススペクトル情報記憶部31から読み出した標準スペクトル情報とに基づいて、濃度aの試料に対する各質量電荷比における信号強度値を推定する(ステップS3)。
図5は図4に示した標準スペクトル情報と実測結果とに基づく、同一濃度についての化合物A、Bの各質量電荷比における信号強度の推定値を示す図である。本例では、化合物Aにおいてはm/z 115の信号強度が、化合物Bにおいてはm/z 121の信号強度が実測結果である。いま、その実測の信号強度がそれぞれ10000、200であるとする。図4に示した標準スペクトル情報には各質量電荷比における信号強度の比率が示されており、この比率は濃度にほぼ無関係である筈であるから、実測の信号強度と信号強度の比率とから、実測していない質量電荷比における信号強度を推定することができる。こうして図5中に示すように、目的化合物毎に、主要なピークが観測される全ての質量電荷比における信号強度を、推定値又は実測値として求めることができる。
定量・確認イオン決定処理部32において定量・確認イオン選定部322は、ステップS3において得られた質量電荷比と信号強度値(実測値又は推定値)との関係を利用して次のようにして目的化合物毎に定量イオン及び確認イオンの質量電荷比を選定する。
まず、ユーザにより事前に指定されている感度重視の目的化合物に着目する。ここでは化合物Bが感度重視の目的化合物であるとする。この化合物Bに対する各質量電荷比における信号強度値の中で、最大の信号強度値を示す質量電荷比と次に高い信号強度値を示す質量電荷比を探索する。ここでは、化合物Bについて最大の信号強度値を示す質量電荷比はm/z 121(信号強度値は200)、次に高い信号強度値を示す質量電荷比はm/z 77(信号強度値は140)である。そこで、図6に示すように、これらを定量イオン及び確認イオンとして選定する(ステップS4)。
次に、他の化合物、ここでは化合物Aについては、感度重視の目的化合物の定量イオンの信号強度値を超えない範囲で、できるだけ高い信号強度を示す質量電荷比を定量イオンの質量電荷比として選定する。本例では、化合物Aに対する各質量電荷比における信号強度値の中で、化合物Bの定量イオンの信号強度値(200)を超えない範囲で最も高いのはm/z 66(信号強度値は180)である。さらに、その次に信号強度値が高いのはm/z 72(信号強度値は120)である。そこで、化合物Aの定量イオン及び確認イオンの質量電荷比値としてはm/z 66及びm/z 72をそれぞれ選定する(ステップS5)。この例では化合物は二つのみであるが、化合物の数が多い場合であっても、同様にして感度重視の目的化合物を一つ選択し、その目的化合物の定量イオン及び確認イオンを選定したあと、信号強度値を比較して他の目的化合物の定量イオン及び確認イオンを順次選定すればよい。
ただし、上記ステップS5における処理の条件を満たす質量電荷比が存在しない場合があり得る。図7は図5と同様に、化合物A、Bに対する複数の質量電荷比における信号強度を求めた結果である。この場合、ステップS4の処理により、化合物Bについて最大の信号強度値を示す質量電荷比はm/z 152(信号強度値は150)、次に高い信号強度値を示す質量電荷比はm/z 121(信号強度値は120)と求まる。これにより、感度重視の化合物である化合物Bの定量イオン及び確認イオンを決定することができるが、化合物Aについては信号強度がいずれも化合物Bの定量イオンの信号強度を超えているため、ステップS5の処理により定量イオン及び確認イオンを決めることができない。
そこで、感度重視の目的化合物以外の目的化合物において、感度重視の目的化合物の最大信号強度値よりも信号強度値が低くなる質量電荷比が二つ以上存在しない化合物がある場合には、ステップS6からS7へと進む。一方、ステップS6でNoと判定された場合には、全ての目的化合物について定量イオン及び確認イオンが決定しているので、そのまま処理を終了する。
ステップS7に進んだ場合、定量・確認イオン選定部322は、感度重視の目的化合物の最大信号強度値よりも信号強度値が低い質量電荷比が二つ(定量イオンと確認イオンとの数の合計)以上存在しないと判定された目的化合物について、できるだけ信号強度値が低い質量電荷比を定量イオン及び確認イオンの質量電荷比として選定する。即ち、図7に示した例の場合、化合物Aに対する信号強度値が低いのはm/z 66(信号強度値は180)及びm/z 72(信号強度値は160)であるから、それらの信号強度値は化合物Bの定量イオンの信号強度値150よりも大きいものの、それらを化合物Aの定量イオン及び確認イオンとして選定する。
このようにして全ての目的化合物について定量イオン及び確認イオンを決定することができる。決定された定量イオン及び確認イオンの質量電荷比の情報は制御部4の標準試料分析制御部42に送られ、標準試料分析制御部42に分析条件の一つとして記憶される。こうして決定された定量イオン及び確認イオンは、目的化合物の種類に依らず、同じ濃度についての信号強度値が比較的揃ったものとなる。特に感度重視の目的化合物が他の目的化合物に対して極端に信号強度値が低くなることを回避することができる。
本実施例GC−MSにおいて検量線を作成する際には、濃度が複数段階(例えば3段階又は5段階など)に異なる標準試料が用意される。標準試料分析制御部42は、用意された複数の標準試料に対しGC/MS分析を順次実行するようにGC部1及びMS部2の各部を制御する。このとき、MS部2では、各目的化合物の保持時間に定量イオン及び確認イオンをターゲットとするSIMモードでの検出が行われる。
なお、標準試料をGC/MS分析する際に標準試料分析制御部42は、最も高い濃度の標準試料を分析したときに最大の信号強度を示す目的化合物の信号強度がイオン検出器23で飽和しない範囲でできるだけ大きくなるように検出器電圧を調整するとよい。
検量線作成部33は、上記GC/MS分析により得られたデータに基づいて抽出イオンクロマトグラムを作成し、目的化合物毎にクロマトグラム上のピークの面積値を算出する。そして、目的化合物毎に、濃度とピーク面積値との関係を示す検量線を作成する。そして作成した検量線を検量線記憶部34に保存する。
濃度が未知である目的化合物の定量分析の際には、通常試料分析制御部43は、未知濃度の目的化合物を含む試料に対しGC/MS分析を実行するようにGC部1及びMS部2の各部を制御する。このとき、MS部2では、各目的化合物の保持時間に定量イオン及び確認イオンをターゲットとするSIMモードでの検出が行われる。定量処理部35は、上記GC/MS分析により得られたデータに基づいて抽出イオンクロマトグラムを作成し、目的化合物毎にクロマトグラム上のピークの面積値を算出する。そして、目的化合物毎に検量線記憶部34に保存されている検量線を参照して、実測のピーク面積値から濃度を算出する。これにより、試料中の各目的化合物の濃度を算出することができる。
上記説明では確認イオンは1種類であるが、一つの化合物に対し質量電荷比が相違する複数の確認イオンが用いられることも多い。その場合でも、確認イオンの数の増加に応じて上記処理の内容を一部変更するだけで、目的化合物毎に定量イオン及び確認イオンを決定できることは明らかである。
[第2実施例]
上記第1実施例のGC−MSにおいてMS部2はシングルタイプの四重極型質量分析装置であるが、本発明の第2実施例として、MS/MS分析が可能である質量分析装置を用いたGC−MSについて次に説明する。図8はこの第2実施例によるGC−MSの概略構成図である。図中、第1実施例のGC−MSと同じ又は相当する構成要素には同じ符号を付している。
このGC−MSにおいてMS部200は、図示しない真空ポンプにより真空排気されるチャンバ20の内部に、イオン源21と、前段四重極マスフィルタ25と、内部に多重極イオンガイド27が配置されたコリジョンセル26と、後段四重極マスフィルタ28と、イオン検出器23と、を備える。コリジョンセル26の内部には、アルゴンや窒素などの不活性ガスであるコリジョンガスが連続的に又は断続的に供給され、前段四重極マスフィルタ25を通過した特定の質量電荷比を有するイオン(プリカーサイオン)はコリジョンセル26内でコリジョンガスに衝突して解離する。それによって生成された各種のプロダクトイオンが後段四重極マスフィルタ28に導入され、特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンのみが後段四重極マスフィルタ28を通過してイオン検出器23に到達する。
このGC−MSにおける定量分析では、プリカーサイオンの質量電荷比とプロダクトイオンの質量電荷比とを共に固定したMRM測定が利用される。したがって、この場合の定量イオン及び確認イオンはいずれも一つのイオンの質量電荷比ではなく、プリカーサイオンの質量電荷比とプロダクトイオンの質量電荷比との組み合わせであるMRMトランジションである。
図1中のデータ処理部3に相当するデータ処理部300は、マススペクトル情報記憶部31の代わりにMS/MSスペクトル情報記憶部301を備える。また、図1中の制御部4に相当する制御部400は、事前分析実行制御部401、標準試料分析制御部402、通常試料分析制御部403などの機能ブロックを含む。
MS/MSスペクトル情報記憶部301には、定量対象である複数の目的化合物についてそれぞれ、実際にピークが観測される複数のMRMトランジションとそのピークの信号強度値との関係をまとめたMS/MSスペクトル情報が予め格納される。
は、MS/MSスペクトル情報記憶部301に格納されている二つの化合物A、Bに対する標準MS/MSスペクトル情報の一例を示す図である。図中、CEはコリジョンセル26内での衝突誘起解離の条件の一つであるコリジョンエネルギの値である。MRMトランジションが異なると最適な(通常は解離効率が最大となる)コリジョンエネルギも異なる。そこで、ここでは各MRMトランジションに最適なコリジョンエネルギ値を予め対応付けておき、この情報を利用して実際のMRM測定時にそのMRMトランジションに応じてコリジョンエネルギを適切に調整できるようにしている。
本実施例のGC−MSにおける定量・確認イオン決定処理の手順は、第1実施例のGC−MSと基本的に同じである。相違するのは、第1実施例のGC−MSではSIM測定によって特定の質量電荷比を有するイオンについての信号強度値を求めていたのに対し、本実施例のGC−MSではMRM測定によって特定のMRMトランジションを有するプロダクトイオンについての信号強度値を求めること、そして、そのMRMトランジションによってコリジョンエネルギが調整されることである。
具体的には図の例では、化合物Aはプリカーサイオンのm/z 115、プロダクトイオンのm/z 100のMRMトランジションにおいて信号強度が最大であり、化合物Bはプリカーサイオンのm/z 206、プロダクトイオンのm/z 191のMRMトランジションにおいて信号強度が最大である。したがって、図2中のステップS1では化合物Aの代表的なMRMトランジションとしてm/z 115>100が、化合物Bの代表的なMRMトランジションとしてm/z 206>191が選定される。そして、ステップS2では、それらMRMトランジションをターゲットとするMRM測定が実行される。このとき、コリジョンエネルギはいずれも8[eV]に設定される。図2中のステップS3以降についても、同様に、質量電荷比をMRMトランジションに置き換えることで処理を進めれば、目的化合物毎に適切な定量イオン及び確認イオンを決定することができる。
一般にMRM測定では、SIM測定に対し衝突誘起解離によるイオンの解離操作及びプロダクトイオンの選択操作が加わるため、SIM測定に比べてイオン検出器23に到達するイオンの量がかなり少なくなる。そのため、上述したように検出器電圧を調整してイオン検出器23のゲインを上げることによる感度向上の効果はより顕著になる。
また、測定対象の質量電荷比範囲に亘り質量電荷比を走査するスキャン測定によって一度の分析で全イオンのイオン強度を確認できるシングルタイプの四重極型質量分析装置と異なり、MS/MS分析が可能な質量分析装置(例えばトリプル四重極型質量分析装置)では一度の分析で全てのMRMトランジションのイオン強度を確認するのは実質的に不可能である。そのため、MS/MS分析が可能な質量分析装置では従来、適切に定量イオン及び確認イオンの選択を行うことが困難であった。しかしながら、本発明によれば上述したように、MS/MSスペクトル情報記憶部301に記憶されている標準スペクトル情報及びステップS2で取得される実測データに基づいた適切な定量イオン及び確認イオンの選択が可能となる。即ち、本発明は、シングルタイプの質量分析装置を用いたGC−MSよりも、MS/MS分析が可能な質量分析装置を用いたGC−MSのほうが、より効果的であるといえる。
また、上記実施例は本発明をGC−MSに適用した例であるが、LC−MSとGC−MSとでは試料中の複数の化合物を時間的に分離し、化合物毎に質量分析装置で検出するという点は全く同じであるので、本発明をLC−MSに適用できることも明らかである。
さらにまた、本発明の趣旨に沿った範囲で適宜変形や修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
1…ガスクロマトグラフ(GC)部
10…試料気化室
11…マイクロシリンジ
12…カラムオーブン
13…カラム
、200…質量分析(MS)部
20…チャンバ
21…イオン源
22…四重極マスフィルタ
23…イオン検出器
24…アナログデジタル変換器(ADC)
25…前段四重極マスフィルタ
26…コリジョンセル
27…多重極イオンガイド
28…後段四重極マスフィルタ
3、300…データ処理部
31…マススペクトル情報記憶部
301…MS/MSスペクトル情報記憶部
32…定量・確認イオン決定処理部
321…信号強度推定部
322…定量・確認イオン選定部
33…検量線作成部
34…検量線記憶部
35…定量処理部
4、400…制御部
41、401…事前分析実行制御部
42、402…標準試料分析制御部
43、403…通常試料分析制御部
5…主制御部
6…入力部
7…表示部

Claims (5)

  1. 試料中の化合物を時間方向に分離するクロマトグラフ部と、分離された各化合物をそれぞれ検出する質量分析部と、を含み、目的化合物毎に定めた定量イオンを利用して該目的化合物を定量するクロマトグラフ質量分析装置において、
    a)目的化合物毎に、標準的なマススペクトルである又は複数の質量電荷比における標準的な信号強度値若しくはその信号強度値の比である標準スペクトル情報が保存されているスペクトル情報記憶部と、
    b)複数の目的化合物を既知の所定濃度で含む試料を、化合物毎に1つづつ定めた特定の質量電荷比のイオンを質量分析のターゲットとしてSIM測定又はMRM測定を行うようにクロマトグラフ部及び質量分析部の動作をそれぞれ制御する分析制御部と、
    c)前記分析制御部の制御の下で目的化合物毎に得られた特定の質量電荷比に対する実測の信号強度値と、前記スペクトル情報記憶部に保存されている前記目的化合物毎の標準スペクトル情報とに基づいて、目的化合物毎に、前記特定の質量電荷比以外で該目的化合物由来のピークが観測される質量電荷比における前記所定濃度に対する信号強度値を推定する信号強度値推定部と、
    d)目的化合物毎に得られた、前記特定の質量電荷比における実測の信号強度値と前記信号強度値推定部で推定された該特定の質量電荷比以外の質量電荷比における信号強度値とを含めた複数の質量電荷比における信号強度値に基づいて、定量イオンとして用いる質量電荷比を目的化合物毎に選定する定量イオン選定部と、
    を備えることを特徴とするクロマトグラフ質量分析装置。
  2. 請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置であって、
    前記定量イオン選定部は、複数の目的化合物の中で最も検出感度を重視する第1目的化合物における信号強度が他の目的化合物における信号強度よりも相対的に大きくなるように、該第1目的化合物の定量イオンの質量電荷比を選定したうえで、該第1目的化合物の定量イオンの信号強度に比べて信号強度が低い質量電荷比を、該第1目的化合物以外の目的化合物の定量イオンとして選定することを特徴とするクロマトグラフ質量分析装置。
  3. 請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置であって、
    前記定量イオン選定部は、複数の目的化合物の中で最も検出感度を重視する第1目的化合物における信号強度が最大となる質量電荷比を該第1目的化合物の定量イオンの質量電荷比として選定したうえで、該第1目的化合物以外の目的化合物の定量イオンとして、該第1目的化合物の定量イオンの信号強度より高い場合であっても可能な限り低い信号強度を示す質量電荷比を選定することを特徴とするクロマトグラフ質量分析装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のクロマトグラフ質量分析装置であって、
    前記質量分析部は印加される電圧に応じてゲインが変化するイオン検出器を含み、
    複数の目的化合物について前記定量イオン選定部でそれぞれ選定された定量イオンの中で、最大の信号強度を示すものが前記イオン検出器の出力で飽和しないように該検出器への印加電圧を決定する制御部をさらに備えることを特徴とするクロマトグラフ質量分析装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のクロマトグラフ質量分析装置であって、
    前記定量イオン選定部は、目的化合物毎に定量イオンとともに確認イオンを選定することを特徴とするクロマトグラフ質量分析装置。
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