JP7160816B2 - 溶融成形材料 - Google Patents
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Description
図1(a)の溶融成形材料1は、EVOHを含む柱状の溶融成形材料である。当該溶融成形材料1は、ペレットと称される粒状物であってよい。ここで、「柱状」とは、実質的に平行な上面と下面とを有する形状をいう。実質的に平行とは、上面と下面とがなす角が±10°以内であることをいう。また、上面及び下面は、実質的に平面であるが、湾曲していてもよい。上面と下面とは、通常、実質的に同一形状であるが、異なっていてもよい。また、上面と下面とは、実質的に同一サイズであるが、異なっていてもよい。溶融成形材料1は、直柱であってもよいし、斜柱であってもよいが、直柱であることが好ましい。
次いで、当該溶融成形材料に含まれるEVOHについて説明する。EVOHは、主構造単位として、エチレン単位及びビニルアルコール単位を有する共重合体である。なお、EVOHは、エチレン単位及びビニルアルコール単位以外に、他の構造単位を1種又は複数種含んでいてもよい。EVOHは、通常、エチレンとビニルエステルとを重合し、得られるエチレン-ビニルエステル共重合体をけん化して得られる。この重合及びけん化は、従来公知の方法によって行うことができる。
当該溶融成形材料は、EVOH以外の他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、カルボン酸、カルボン酸塩、リン酸化合物、ホウ素化合物等を挙げることができる。これらの成分が含有されていると、外観特性やロングラン性を高められる。
当該溶融成形材料は、例えばEVOHを含む溶液から造粒操作によりEVOHの含水ペレットを得る造粒工程(工程1(a)、工程1(b)又は工程1(c))、及び前記含水ペレットを乾燥させる乾燥工程(工程2)を経ることによって得ることができる。
溶融成形材料の製造において、通常、EVOHは、けん化反応時に用いた溶媒等に溶解された溶液として得られる。工程1(a)においては、この溶液を造粒し、EVOHを含む含水ペレットを得る。このような含水ペレットを得るための造粒の操作は特に制限はない。例えば、金型を用いて冷却された貧溶媒を含む凝固浴にEVOHの溶液をストランド状に押し出し、冷却固化させる方法が挙げられる。この後、ストランド状の固化物をストランドカッターによりカットし、柱状のEVOHの含水ペレットを得ることができる。凝固浴としては、例えば水とメタノールとの混合溶媒などが用いられる。なお、この混合溶媒とEVOHとの質量比などによって、得られる含水ペレットの含水率を調整できる。
また、造粒工程としては、エチレン-ビニルアルコール共重合体の溶液を凝固浴に押し出した直後に回転する刃等によってカットを行い扁平状(碁石状)~球状のEVOHの含水ペレットを得る方法など公知の方法を用いることができる。
さらに、造粒工程としては、特開2002-121290に記載の方法等によりエチレン-ビニルアルコール共重合体の溶液を水蒸気と接触させて予めEVOHの含水樹脂組成物とした後に、凝固浴に押出し、これをカットしてEVOHの含水ペレットを得る方法等も好適に用いることができる。
前記工程を経て得られたEVOHの含水ペレットは、乾燥工程を経ることでEVOHを含む溶融成形材料(ペレット)とされる。
乾燥工程を経て得られたペレット(溶融成形材料)は、さらに篩い分けによって、粒度分布を調整できる。用いる篩の目数は、溶融成形樹脂サイズに応じて適宜設定されるが、例えば4メッシュ以上10メッシュ以下とできる。また、メッシュ(目の数)の異なる複数種の篩にかけて、粒度を調整できる。
当該溶融成形材料は、溶融成形によりフィルム、シート、容器、パイプ、繊維等、各種の成形体に成形される。これらの成形体は再使用の目的で粉砕し再度成形することも可能である。また、フィルム、シート、繊維等を一軸又は二軸延伸することも可能である。溶融成形法としては押出成形、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、射出成形等が可能である。
キーエンス社の形状測定レーザマイクロスコープ「VK-X200」(非接触式)を用い、JIS B 0601(2001年)に準拠して、カットオフ値(λc)2.5mm、評価面積は幅1414μm、高さ1060μmとして、溶融成形材料の側面の最大高さ粗さ(Rz)及び算術平均粗さ(Ra)を測定し、それぞれ100個の値の平均値とした。
溶融成形材料の円相当径(半径)の粒度分布は、溶融成形材料500gについて、ヴァーダー・サイエンティフィック社の「CAMSIZER XT」を用い、ISO 13322-2(2006年)に準拠した動的画像解析法によって算出された円相当径から求めた。得られた粒度分布から、半値全幅(mm)を求めた。
メトラー・トレド社製のハロゲン水分率分析装置「HR73」を用い乾燥温度180℃、乾燥時間20分、サンプル量約10gの条件で溶融成形材の含水率を測定した。溶融成形材の含水率は、乾燥基準の質量%とする。
得られた溶融成形材料を用い、単軸押出機にて単層フィルムを作製し、フィルム上のブツをカウントした。フィルムのブツ発生量は10分毎に測定した。通常は1m2あたり10個以下であったが、1m2あたり100個以上となったところを突発ブツ発生とし、その回数を48時間連続製膜において調査した。突発ブツ発生回数に対し、以下の基準で評価した。なお、この連続製膜中、単軸押出機に設けられたホッパーに、気流搬送によって溶融成形材料を連続供給した。
A:0回
B:1-2回
C:3-4回
D:5回以上
前記(3)の連続製膜において、製膜開始から1時間後にMD方向にサンプリングし、2mの長さ範囲における厚みを連続厚み計にて調査した。点数は25mm間隔で採取し、その標準偏差(μm)を求めて、以下の基準で厚みムラを評価した。
A:2μm以下
B:2μm超4μm以下
C:4μm超6μm以下
D:6μm超8μm以下
E:8μm超
内径100mmの配管50mに10m毎に5か所のL型配管を設置した。このL型配管によって、サイクロンを有するホッパーを備えた空送設備にて、溶融成形材料5tを気流搬送した。このとき、サイクロンの上部から回収される空気より、フィルターにて微粉を捕集した。捕集された微粉を天秤にて計量した。搬送量に対する捕集微粉量の割合(ppm)を求め、以下の基準で評価した。なお、気流搬送における風速は、20m/秒となるようにした。また、試験で用いた溶融成形材料は、微粉除去機にて微粉を10ppm以下まで除去したものを用いた。
A:100ppm以下
B:100ppm超200ppm以下
C:200ppm超300ppm以下
D:300ppm超
株式会社ミツトヨ社の小型表面粗さ測定機サーフテスト「SJ-400」(接触式)を用い、JIS B 0601(1994年)に準拠して、カットオフ値(λc)2.5mm、評価長さ(l)7.5mmで測定した。
(エチレン-酢酸ビニル共重合体の重合)
撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口、開始剤添加口及びディレー(逐次添加)溶液添加口を備える250L加圧反応槽に、酢酸ビニル83.0kg及びメタノール26.6kgを仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が3.6MPaとなるようにエチレンを仕込んだ。開始剤として、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)(AMV)をメタノールに溶解し、濃度2.5g/Lの開始剤溶液を調製し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。前記重合槽内温を60℃に調整した後、前記開始剤溶液362mLを注入し重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を3.6MPaに、重合温度を60℃に維持し、前記開始剤溶液を用いて1120mL/hrでAMVを連続添加して重合を実施した。5.0時間後に重合率が40%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いでラシヒリングを充填した塔の上部から得られた共重合体溶液を連続的に供給し、塔下部よりメタノールを吹き込み塔頂部よりメタノールと未反応酢酸ビニルモノマーの混合蒸気を流出させ、塔底部より未反応酢酸ビニルモノマーを除去したエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVAc)のメタノール溶液を得た。
得られたEVAc溶液にメタノールを加えて濃度が15質量%となるように調整したEVAcのメタノール溶液253.4kg(溶液中のEVAc 38kg)に、76.6L(EVAc中の酢酸ビニルユニットに対してモル比(MR)0.4)のアルカリ溶液(NaOHの10質量%メタノール溶液)を添加して60℃で4時間撹拌することにより、EVAcのけん化を行った。反応開始から6時間後、9.2kgの酢酸と60Lの水を添加して前記反応液を中和し、反応を停止させた。
中和された反応液を、反応器からドラム缶に移して16時間室温で放置し、ケーキ状に冷却固化させた。その後、遠心分離機(国産遠心器社の「H-130」回転数1200rpm)を用いて、ケーキ状の樹脂を脱液した。次に、遠心分離機の中央部に、上方よりイオン交換水を連続的に供給しながら洗浄し、前記樹脂を水洗する工程を10時間行った。洗浄開始から10時間後の洗浄液の伝導度は、30μS/cm(東亜電波工業社の「CM-30ET」で測定)であった。このようにして得られた粉末状のEVOHを乾燥機を用いて60℃、48時間乾燥し、乾燥した粉末状のEVOHを得た。なお、得られたEVOHのエチレン単位含有量は、32モル%であった。
前記乾燥した粉末状のEVOH20kgを、32Lの水/メタノール混合溶液(質量比:水/メタノール=4/6)に80℃で12時間、撹拌しながら溶解させた。次に、撹拌を止めて溶解槽の温度を65℃に下げて5時間放置し、上述のEVOHの水/メタノール溶液の脱泡を行った。そして、直径3.5mmの円形の開口部を有する金型から、前記EVOHの溶液を5℃の水/メタノール混合溶液(質量比:水/メタノール=9/1)中に押し出してストランド状に析出させ、切断することで直径約4mm、長さ約5mmの含水EVOHペレットを得た。なお、前記金型としては、硬質クロムメッキされ、ダイ(出口部分)内面の最大高さ粗さ(Rz)が0.6μm、算術平均粗さ(Ra)が0.05μmの金型を用いた。
前記乾燥した粉末状のEVOH20kgを、43Lの水/メタノール混合溶液(質量比:水/メタノール=4/6)に80℃で12時間、撹拌しながら溶解させたこと以外は実施例1と同様にして、含水率が100質量%の含水ペレット(w-EVOH-2)を得た。この含水ペレット(w-EVOH-2)に対して、以下の操作によって乾燥を行った。まず、露点温度-20℃のエアーを用い、熱風乾燥機中70℃で4時間乾燥し含水率を10質量%にした。引き続き、露点温度-20℃のエアーを用い、熱風乾燥気中120℃で24時間乾燥した。その後、実施例1と同様の篩い分けをし、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
前記乾燥した粉末状のEVOH20kgを、55Lの水/メタノール混合溶液(質量比:水/メタノール=4/6)に80℃で12時間、撹拌しながら溶解させたこと以外は実施例1と同様にして、含水率が140質量%の含水ペレット(w-EVOH-3)を得た。この含水ペレット(w-EVOH-3)に対して、以下の操作によって乾燥を行った。まず、露点温度-30℃のエアーを用い、熱風乾燥機中80℃で4時間乾燥し含水率を10質量%にした。引き続き、露点温度-20℃のエアーを用い、120℃で24時間乾燥した。その後、実施例1と同様の篩い分けをし、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
EVOHの溶液を押し出す金型として、硬質クロムメッキされ、ダイ(出口部分)内面の最大高さ粗さ(Rz)が1.5μm、算術平均粗さ(Ra)が0.43μmの金型を用いたこと以外は実施例2と同様の操作をして、乾燥EVOHのペレット(溶融材料)を得た。
乾燥後のペレットを5メッシュ、7メッシュ及び8メッシュの順で篩に10分かけ、8メッシュ上に残ったペレットを収集したこと以外は実施例4と同様の操作をして、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
乾燥後のペレットを5メッシュ、7メッシュ及び9メッシュの順で篩に10分かけ、9メッシュ上に残ったペレットを収集したこと以外は実施例4と同様の操作をして、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
乾燥後のペレットを4メッシュ、7メッシュ及び9メッシュの順で篩に10分かけ、9メッシュ上に残ったペレットを収集したこと以外は実施例4と同様の操作をして、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
EVOHの溶液を押し出す金型として、硬質クロムメッキされ、ダイ(出口部分)内面の最大高さ粗さ(Rz)が14.5μm、算術平均粗さ(Ra)が0.99μmの金型を用いたこと以外は実施例2と同様の操作をして、乾燥EVOHのペレット(溶融材料)を得た。
乾燥後のペレットを篩に30分かけたこと以外は実施例8と同様の操作をして、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
乾燥した粉末状のEVOH20kgを、26Lの水/メタノール混合溶液(質量比:水/メタノール=4/6)に80℃で12時間、撹拌しながら溶解させ、さらにストランド状に析出させるダイ(出口部分)内面の最大高さ粗さ(Rz)が0.5μm、算術平均粗さ(Ra)が0.05μmの金型を用いたこと以外は実施例1と同様にして、含水率が45質量%の含水ペレット(w-EVOH-4)を得た。この含水ペレット(w-EVOH-4)に対して、以下の操作によって乾燥を行った。まず、露点温度-10℃のエアーを用い、熱風乾燥機中60℃で4時間乾燥し含水率を10質量%にした。引き続き、露点温度-20℃のエアーを用い、熱風乾燥気中100℃で36時間乾燥した。その後、実施例1と同様の篩い分けをし、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
EVOHの溶液を押し出す金型として、硬質クロムメッキされ、ダイ(出口部分)内面の最大高さ粗さ(Rz)が18.2μm、算術平均粗さ(Ra)が1.34μmの金型を用い、乾燥後のペレットを4メッシュ、7メッシュ及び9メッシュの順で篩に10分かけ、9メッシュ上に残ったペレットを収集したこと以外は実施例2と同様の操作をして、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
実施例1で得られた含水EVOHペレットw-EVOH-1を露点温度-30℃のエアーを用い、熱風乾燥機中80℃で1時間乾燥することで、含水率を50質量%とした含水EVOHペレットを得た。得られた含水EVOHペレットを、二軸押出機(詳細を以下に示す)に10kg/hrで投入し、吐出口の樹脂温度を100℃とし、吐出口側先端部の図1に示した溶液添加部より、酢酸10.0g/L、酢酸ナトリウム7.1g/L、リン酸0.11g/L、ホウ酸9.8g/Lを含む水溶液を0.6L/hrで添加した。EVOHの溶液を押し出す金型として、硬質クロムメッキされ、ダイ(出口部分)内面の最大高さ粗さ(Rz)が1.5μm、算術平均粗さ(Ra)が0.43μmを用いた。エチレン-ビニルアルコール共重合体の溶液を凝固浴に押し出した直後に回転する刃によってカットを行い扁平状の含水EVOHペレット(含水率:25質量%)を得た。
口径 30mmφ
L/D 45.5
スクリュー 同方向完全噛合型
スクリュー回転数 300rpm
ダイス 3mmφ、5穴ストランドダイ
引取り速度 5m/min.
実施例1で得られた含水EVOHペレットw-EVOH-1を露点温度-30℃のエアーを用い、熱風乾燥機中80℃で1時間乾燥することで、含水率を50質量%とした含水EVOHペレットを得た。得られた含水EVOHペレットを、二軸押出機(詳細を以下に示す)に8kg/hrで投入し、吐出口の樹脂温度を100℃とし、吐出口側先端部の図1に示した溶液添加部より、酢酸5.0g/L、酢酸ナトリウム3.6g/L、リン酸0.06g/L、ホウ酸4.9g/Lを含む水溶液を1.2L/hrで添加した。EVOHの溶液を押し出す金型として、硬質クロムメッキされ、ダイ(出口部分)内面の最大高さ粗さ(Rz)が19.2μm、算術平均粗さ(Ra)が1.45μmを用いた。エチレン-ビニルアルコール共重合体の溶液を凝固浴に押し出した直後に回転する刃によってカットを行い扁平状の含水EVOHペレット(含水率:42質量%)を得た。
得られた含水EVOHペレットを露点温度-40℃のエアーを用い、熱風乾燥機中80℃で48分乾燥し含水率を10質量%にした。引き続き、露点温度-20℃のエアーを用い、熱風乾燥気中120℃で24時間乾燥した。その後、乾燥後のペレットを4メッシュ、7メッシュ及び9メッシュの順で篩に10分かけ、9メッシュ上に残ったペレットを収集することで、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
含水ペレット(w-EVOH-3)を、まず、露点温度-35℃のエアーを用い、熱風乾燥機中60℃で3.7時間乾燥し含水率を10質量%にし、引き続き、露点温度-20℃のエアーを用い、熱風乾燥気中120℃で24時間乾燥したこと以外は実施例3と同様にして、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
含水ペレット(w-EVOH-3)を、まず、露点温度-30℃のエアーを用い、熱風乾燥機中60℃で13時間乾燥し含水率を10質量%にし、引き続き、露点温度-20℃のエアーを用い、熱風乾燥気中120℃で24時間乾燥したこと以外は実施例3と同様にして、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
含水ペレット(w-EVOH-4)を、まず、露点温度-10℃のエアーを用い、熱風乾燥機中55℃で5時間乾燥し含水率を10質量%にし、引き続き、露点温度-20℃のエアーを用い、熱風乾燥気中100℃で36時間乾燥したこと以外は実施例10と同様にして、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
乾燥した粉末状のEVOH20kgを、28Lの水/メタノール混合溶液(質量比:水/メタノール=4/6)に80℃で12時間、撹拌しながら溶解させ、さらにストランド状に析出させるダイ(出口部分)内面の最大高さ粗さ(Rz)が18.2μm、算術平均粗さ(Ra)が1.34μmの金型を用いたこと以外は実施例1と同様にして、含水率が50質量%の含水ペレット(w-EVOH-5)を得た。この含水ペレット(w-EVOH-5)に対して、以下の操作によって乾燥を行った。まず、露点温度-10℃のエアーを用い、窒素雰囲気下75℃で3時間乾燥し含水率を20質量%にした。引き続き、露点温度-20℃の窒素を用い、窒素雰囲気下120℃で12時間乾燥した。その後、実施例1と同様の篩い分けをし、乾燥EVOHのペレット(溶融成形材料)を得た。
得られた各溶融成形材料について、前記した方法にて側面の表面粗さ(最大高さ粗さ(Rz)及び算術平均粗さ(Ra))及び粒度分布の半値全幅を測定した。測定結果を表1に示す。表1には、上述した各溶融成形材料の製造の際の乾燥初期段階の乾燥条件をあわせて示す。また、得られた各溶融成形材料を用いて、前記した方法にて突発ブツ発生回数、厚みムラ及び微粉量の評価をした。評価結果を表1に示す。
2、12 側面
3a 上面
3b 下面
Claims (6)
- エチレン-ビニルアルコール共重合体を含む柱状、扁平状又は球状の溶融成形材料において、
側面の最大高さ粗さ(Rz)が200μm以下であり、
球状である場合、前記側面とは表面の任意の部分である、溶融成形材料。 - 前記側面の算術平均粗さ(Ra)が50μm以下である、請求項1に記載の溶融成形材料。
- 円相当径の粒度分布における半値全幅が1mm以下である、請求項1又は2に記載の溶融成形材料。
- 前記エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン単位含有量が20モル%以上60モル%以下である、請求項1~3のいずれかに記載の溶融成形材料。
- 高さが1~20mm、直径が1~20mmの円柱状である、請求項1~4のいずれかに記載の溶融成形材料。
- 長手方向長さが1~20mm、短手方向長さが1~20mmの扁平状又は球状である、請求項1~4のいずれかに記載の溶融成形材料。
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