JP5921486B2 - 澱粉樹脂ペレットの製造方法 - Google Patents

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この発明は、澱粉を含有した澱粉樹脂の押出成形、インジェクション成形(射出成形)、インフレーション成形、ブロー成形(吹込成形)などプラスチックの成形に適した澱粉樹脂ペレットを製造する方法に関するものである。
合成樹脂成形品を製造する場合、一般に、合成樹脂に各種添加剤を混合・分散させ、ペレット、顆粒状、粉体状などのコンパウンドにする。押出成形機や射出成形機に供給されるコンパウンドは、ペレット形状のものが多い。合成樹脂に各種添加剤を配合した樹脂組成物をペレット化するには、ペレタイザーが使用される。ペレタイザーは、コンパウンド製造において、押出機と組み合わせてペレットを製造する装置であって、ダイとカッターとを備えている。ペレット成形方式は、コールドカット方式とホットカット方式とに大別することができる。
コールドカット方式は、押出機、二軸混練機などを用いて、合成樹脂に各種添加剤を溶融混練した後、冷却・固化して切断する方式で、ストランドカット方式などがある。コールドカット方式では、固体状態の樹脂組成物を切断してペレット化する。例えば、ストランドカット方式では、樹脂組成物を押出機のダイからストランド状に溶融押出し、水槽を通して冷却・固化した後、高速で回転するカッターにて一定長さに切断してペレットにしている。
ホットカット方式は、押出機のダイに設けた多数のノズル(小穴)から樹脂組成物を溶融押出した直後に、ダイ表面に直接カッターを走らせて切断することによりペレットを得る方式である。ホットカット方式では、溶融状態の樹脂組成物を直接空中または水中で切断し、冷却・固化してペレット化する。ホットカット方式には、溶融状態の樹脂組成物の切断・冷却・固化を空気中で行う空中カット方式(狭義のホットカット方式)、これらを水中で行う水中カット方式がある。ホットカット方式では、通常、ダイ表面上を回転するカッター(回転刃)を用いる。
樹脂は、ペレット中に水分を多く含んでいるときには、成形した際に樹脂が分解したり、気泡やミクロボイド、シルバーストリーク(銀条)等が成形品に発生し外観不良を生じたりすることが知られており、澱粉樹脂も同様である。とりわけ澱粉樹脂は水分を含みやすい(水分を吸収しやすい)という特異性があり、ペレット化の工程で水との接触を極力避ける必要がある。
もっとも、ペレット化に際して冷却が必要であるが、水と接触させて冷却を行う場合、前述の澱粉樹脂は水分を含みやすいという特異性から、乾燥させなければ実用に耐えない(成形品に外観不良が発生して実用性を欠く)。ペレット化の後水分率を低下させる必要があるため、ブロッキングしないように100度C以下の温度で24時間以上かけて乾燥するので、乾燥の分だけ効率が悪くなってしまうという問題点がある。

また、溶融状態での粘度の低い樹脂では空中冷却しホットカット(空中カット)を行うと樹脂同士の付着が発生しペレタイズができない。表1はペレタイズの可否を示すもので、澱粉含有率が10%、40%の澱粉樹脂は、空中カットでペレタイズすることができなかった。なお、それ以外はペレタイズ可能であったが、得られたペレットに実用価値があるのは、本願方法のみであった(後述)。

ポリプロピレン等のオレフィン樹脂を含む澱粉濃度40%(重量)の澱粉樹脂に対して上記ストランドカットを試みたところ、表2の「水冷」に示す結果となった。すなわち、ペレット化直後においても水分率が1.28%あり、インジェクション成形を行ったところ成形品に銀条が発生した。
この結果から、澱粉樹脂のペレット化において、冷却手段として水冷を採用することはできないことが分かる。水冷を採用する場合は24時間以上の乾燥という非効率が伴い実用性がない。
また、空冷も試みたが、冷えるのが遅いために溶融樹脂(ストランド)を長い距離(20m程度)に亘って引っ張って巻き取る必要があり、途中で樹脂が切断するなどの問題がある。また、ペレット化直後の水分率は比較的低く、銀条の発生も僅かであったが、24時間放置後は銀条が発生するレベルの水分率となった。
この結果から、澱粉樹脂のペレット化において、冷却手段として空冷を採用することも適切でないことが分かる。
また、澱粉樹脂をストランド状に押し出すと、表面が粗いために表面積が大きくなりがちであり、場合によっては澱粉粒子が表面に露出するなど、ストランド状態においてもペレット化した後においても、水分を吸収しやすいと考えられる。

* 1日放置:ペレット化した後。25℃、湿度45%の雰囲気中で24時間放置
* 水分率の測定は、1gの標本をカバーした容器内で170度Cに加熱して水分を飛ばし、標本の重量を測定しておこなった。
すなわち、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂を含む澱粉樹脂は粘度が低いためにホットカットには適さず、ペレット化には冷却が必要であるが、水冷、空冷ともに、得られるペレットは水分率が高く、インジェクション成形(射出成形)、インフレーション成形、ブロー成形などプラスチックの成形に適さない。
特許第3832668号公報 この公報には、澱粉とオレフィン樹脂とからなる澱粉樹脂、ないしはそのシートについての発明が開示されているが、このような樹脂をペレット化する技術は開示されていない。 特許第4982991号公報 この公報には、ゴム系の樹脂をシート状に成形した後にカットして賽の目状のペレットとする技術は開示されているが、溶融樹脂を冷却する技術は開示されていない。 そして、澱粉樹脂のペレット化に特化した技術は知られていない。
この発明は、水分を吸収しやすい澱粉樹脂を、インジェクション成形(射出成形)、インフレーション成形、ブロー成形(吹込成形)などプラスチックの成形に適したものとするためのペレットを得ることを課題とするものである。
この発明は、澱粉とオレフィン樹脂とを含む澱粉樹脂素材を加熱溶解し、これを圧延ローラによりシート化しつつ冷却して厚さが均一な澱粉樹脂シートを得、冷却された澱粉樹脂シートを粉砕又はカットして表裏面にスキン層が形成された厚さが均一なシート状のペレットを得ることにより上記課題を解決するものである。
この発明の要点は、シート化と冷却とを同時に行うことである。シート化と冷却とを同時に行うのであるから、溶融した樹脂を水槽にくぐらせることはしない。すなわち、上記水冷カット法や水冷工程を持つストランド法のように、樹脂が直接水と接する機会はない。また、シート化と同時に冷却するものであるから、ホットカット法のように冷却前の樹脂が外気に触れることもほとんどない。
この発明において、澱粉樹脂シートの冷却は、溶融装置から排出される樹脂をシート状に成形するローラに冷却機能をもたせてその表面を冷却して行うことが効率的であるが(請求項2)、ローラに冷却機能をもたせなくとも、ローラを冷却室に設置したり、ローラの排出側に急速冷却するための冷気を吹き出させるなどの手法も考えられる。
冷却後の澱粉樹脂シートの表面温度は60度C程度以下が好ましいが、粉砕又はカットが可能であればよい。なお、澱粉樹脂シートの表面温度を低くすると澱粉樹脂シートが硬化し、カッターでカットしたときの断面積を可及的に小さくすることができ、もってペレットの水分吸収を減ずることができる。
この発明によれば、溶融された樹脂のシート化とその冷却とを同時に行うので、冷却前の高温の樹脂が水に接することはなく、空気に接する機会もほとんどない。そのために、成形されるシートに水分が含まれにくく、水分量の少ない、インジェクション成形(射出成形)、インフレーション成形、ブロー成形(吹込成形)などプラスチックの成形に適した澱粉樹脂ペレットを得ることができる。
また、圧延ローラによってシート状に成形するので、澱粉樹脂シートの厚さが均一になり、樹脂をロープ状に引き出す手法と比べて、均質なペレットを得ることができる。加えて圧延ローラの作用によってシートの表裏に平滑なスキン層が形成されるので、ペレット化後の水分吸収を減ずることができる。
澱粉40%(重量)とオレフィン樹脂を含む澱粉樹脂素材を175度Cに加熱して素材を溶解して混合し、これをシート一組の圧延ローラを通してシート化した。前記圧延ローラは内部に冷却水を通して冷却し、その表面温度を50度C以下に調整した。その結果、成形ローラから排出された澱粉樹脂シートは、表面温度51度C、厚み1.2mmであった。この澱粉樹脂シートを粉砕器により粉砕し、1辺5mm程度の略方形のペレットを得た。
なお、ローラの温度は、ローラ表面を接触温度計で直接測定した。
水分率を測定したところ、表3の通りであった。水分率の測定方法は表2と同じである。
* 溶融樹脂の水分率はシート化前の値
*「直後」とはシート化直後又はペレット化直後
*「24時間経過後」とはシート化後又はペレット化後、表2と同じ条件で24時間放置した後
この実施例で得たペレット(24時間経過したもの)を用いて澱粉樹脂をインジェクション成形したところ、良好な成形性が得られると共に、成形品に銀条も殆ど発生しなかった。またインフレーション成形したところ発泡が発生せず良好なフィルムが得られた。またブロー成形したところ外観不良のないパリソン及びブロー容器が得られた。
以下に、空中カット、水中カット、ストランドカット、本願のシートペレットをインジェクション成形、インフレーション成形、ブロー成形によって成形加工したときの、成形品の外観評価を示す。何れの成形方法においても、本願の方法によって得たシートペレット以外、良好な外観の成形品を得ることはできなかった。なお、澱粉含有率10%及び40%の澱粉樹脂は空中カットによってペレタイズすることができなかったので(表1参照)、成形テストは行えなかった。
この発明によれば、インジェクション成形(射出成形)、インフレーション成形、ブロー成形(吹込成形)などプラスチックの成形に適したペレット化が困難であった澱粉樹脂を、水分率を低く維持してペレット化を行うことができる。したがって、澱粉樹脂の用途拡大に大きく寄与するものである。

Claims (3)

  1. 澱粉とオレフィン樹脂とを含む澱粉樹脂素材を加熱溶解し、これを圧延ローラによってシート化しつつ冷却して厚さが均一な澱粉樹脂シートを得、冷却された澱粉樹脂シートを粉砕又は切断して表裏面にスキン層が形成された厚さが均一なシート状のペレットを得ることを特徴とする、澱粉樹脂ペレットの製造方法。
  2. 冷却は、シート化のためのロール表面を冷却することにより行う、請求項1記載の澱粉樹脂ペレットの製造方法。
  3. 冷却後の澱粉樹脂シートの表面温度は60度C以下とした、請求項1又は2に記載の澱粉樹脂ペレットの製造方法。

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