JP5921486B2 - 澱粉樹脂ペレットの製造方法 - Google Patents
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Description
コールドカット方式は、押出機、二軸混練機などを用いて、合成樹脂に各種添加剤を溶融混練した後、冷却・固化して切断する方式で、ストランドカット方式などがある。コールドカット方式では、固体状態の樹脂組成物を切断してペレット化する。例えば、ストランドカット方式では、樹脂組成物を押出機のダイからストランド状に溶融押出し、水槽を通して冷却・固化した後、高速で回転するカッターにて一定長さに切断してペレットにしている。
ホットカット方式は、押出機のダイに設けた多数のノズル(小穴)から樹脂組成物を溶融押出した直後に、ダイ表面に直接カッターを走らせて切断することによりペレットを得る方式である。ホットカット方式では、溶融状態の樹脂組成物を直接空中または水中で切断し、冷却・固化してペレット化する。ホットカット方式には、溶融状態の樹脂組成物の切断・冷却・固化を空気中で行う空中カット方式(狭義のホットカット方式)、これらを水中で行う水中カット方式がある。ホットカット方式では、通常、ダイ表面上を回転するカッター(回転刃)を用いる。
もっとも、ペレット化に際して冷却が必要であるが、水と接触させて冷却を行う場合、前述の澱粉樹脂は水分を含みやすいという特異性から、乾燥させなければ実用に耐えない(成形品に外観不良が発生して実用性を欠く)。ペレット化の後水分率を低下させる必要があるため、ブロッキングしないように100度C以下の温度で24時間以上かけて乾燥するので、乾燥の分だけ効率が悪くなってしまうという問題点がある。
また、溶融状態での粘度の低い樹脂では空中冷却しホットカット(空中カット)を行うと樹脂同士の付着が発生しペレタイズができない。表1はペレタイズの可否を示すもので、澱粉含有率が10%、40%の澱粉樹脂は、空中カットでペレタイズすることができなかった。なお、それ以外はペレタイズ可能であったが、得られたペレットに実用価値があるのは、本願方法のみであった(後述)。
この結果から、澱粉樹脂のペレット化において、冷却手段として水冷を採用することはできないことが分かる。水冷を採用する場合は24時間以上の乾燥という非効率が伴い実用性がない。
また、空冷も試みたが、冷えるのが遅いために溶融樹脂(ストランド)を長い距離(20m程度)に亘って引っ張って巻き取る必要があり、途中で樹脂が切断するなどの問題がある。また、ペレット化直後の水分率は比較的低く、銀条の発生も僅かであったが、24時間放置後は銀条が発生するレベルの水分率となった。
この結果から、澱粉樹脂のペレット化において、冷却手段として空冷を採用することも適切でないことが分かる。
また、澱粉樹脂をストランド状に押し出すと、表面が粗いために表面積が大きくなりがちであり、場合によっては澱粉粒子が表面に露出するなど、ストランド状態においてもペレット化した後においても、水分を吸収しやすいと考えられる。
* 水分率の測定は、1gの標本をカバーした容器内で170度Cに加熱して水分を飛ばし、標本の重量を測定しておこなった。
この発明の要点は、シート化と冷却とを同時に行うことである。シート化と冷却とを同時に行うのであるから、溶融した樹脂を水槽にくぐらせることはしない。すなわち、上記水冷カット法や水冷工程を持つストランド法のように、樹脂が直接水と接する機会はない。また、シート化と同時に冷却するものであるから、ホットカット法のように冷却前の樹脂が外気に触れることもほとんどない。
冷却後の澱粉樹脂シートの表面温度は60度C程度以下が好ましいが、粉砕又はカットが可能であればよい。なお、澱粉樹脂シートの表面温度を低くすると澱粉樹脂シートが硬化し、カッターでカットしたときの断面積を可及的に小さくすることができ、もってペレットの水分吸収を減ずることができる。
また、圧延ローラによってシート状に成形するので、澱粉樹脂シートの厚さが均一になり、樹脂をロープ状に引き出す手法と比べて、均質なペレットを得ることができる。加えて圧延ローラの作用によってシートの表裏に平滑なスキン層が形成されるので、ペレット化後の水分吸収を減ずることができる。
なお、ローラの温度は、ローラ表面を接触温度計で直接測定した。
水分率を測定したところ、表3の通りであった。水分率の測定方法は表2と同じである。
*「直後」とはシート化直後又はペレット化直後
*「24時間経過後」とはシート化後又はペレット化後、表2と同じ条件で24時間放置した後
Claims (3)
- 澱粉とオレフィン樹脂とを含む澱粉樹脂素材を加熱溶解し、これを圧延ローラによってシート化しつつ冷却して厚さが均一な澱粉樹脂シートを得、冷却された澱粉樹脂シートを粉砕又は切断して表裏面にスキン層が形成された厚さが均一なシート状のペレットを得ることを特徴とする、澱粉樹脂ペレットの製造方法。
- 冷却は、シート化のためのロール表面を冷却することにより行う、請求項1記載の澱粉樹脂ペレットの製造方法。
- 冷却後の澱粉樹脂シートの表面温度は60度C以下とした、請求項1又は2に記載の澱粉樹脂ペレットの製造方法。
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