本発明の一態様の加熱調理器は、調理対象を収容した容器が載置される容器載置部を備える天面を含む本体と、前記容器載置部に載置された前記容器を下方から加熱する加熱部と、前記調理対象を撮影するカメラと、前記本体に設けられ、前記カメラに撮影されるマーカーと、前記カメラの撮影画像に写る前記マーカーの像に基づいて前記カメラの撮影画像の幾何学的補正もしくは色補正の少なくとも1つを行い、前記カメラの撮影画像に写る前記マーカーの像の位置に基づいて前記撮影画像における前記天面の容器載置部に対応する調理対象存在領域を特定し、前記調理対象存在領域内から前記調理対象の像を特定し、その特定した調理対象の像を抽出し、その抽出した調理対象の像に基づいて前記調理対象の状態を推定する調理対象状態推定部と、前記調理対象状態推定部によって推定された前記調理対象の状態に基づいて、前記加熱部を制御する加熱制御部と、を有する。
本発明の一態様によれば、カメラの撮影画像に写る調理対象の像に基づいて該調理対象に対する加熱を制御する加熱調理器において、カメラの設置の自由度を向上させることができる。すなわち、撮影画像に写るマーカーの像の位置に基づいて調理対象の像を短時間で高精度に特定することができるので、カメラを加熱調理器の本体に対して高精度に位置決めする必要がない。
例えば、前記本体の天面に描かれているマークまたは貼り付けられているシールであってもよい。カメラの撮影画像においてその像が特定しやすいように構成されたマーカーを使用することができる。
例えば、前記マーカーが、前記容器載置部以外の前記天面の部分に設けられてもよい。これにより、マーカー上に容器が載置されることが抑制される。
例えば、前記マーカーが、複数設けられてもよい。複数のマーカーの像それぞれの撮影画像における位置に基づいて調理対象存在領域を一義的に特定できるので、結果として、調理対象の像の特定を短時間で高精度に行うことができる。
例えば、加熱調理器が、前記加熱部を操作するための操作部と、前記加熱部の出力状態を表示する表示部と、を有する場合、前記操作部および前記表示部の少なくとも一方が、前記マーカーとして使用されてもよい。これにより、マーカーを描くまたはマーカーシールを貼り付ける必要がなくなり、加熱調理器の意匠性の低下を抑制することができる。
例えば、前記天面全体が、前記マーカーとして使用されてもよい。これにより、マーカーを描くまたはマーカーシールを貼り付ける必要がなくなり、加熱調理器の意匠性の低下を抑制することができる。
例えば、前記調理対象状態推定部が、前記マーカーの像の形状に基づいて前記加熱調理器の機種を判別し、判別した機種における前記マーカーと前記容器載置部との間の位置関係に基づいて前記調理対象存在領域を特定する。これにより、機種の異なる加熱調理器に対して共通の調理対象状態推定部を採用することができる。
例えば、加熱調理器が、前記調理対象存在領域を特定できない場合に報知する、または、前記調理対象存在領域を特定できた場合に報知する報知部を有する。これにより、加熱調理器の本体に対してカメラを、容器載置部がカメラの撮影範囲から外れる位置に設置されることが抑制される。
本発明の別の一態様の加熱調理器は、調理対象を収容した容器が載置される容器載置部を備える天面を含む本体と、前記容器載置部に載置された前記容器を下方から加熱する加熱部と、前記調理対象を撮影するカメラと、前記カメラの撮影画像を表示する撮影画像表示部と、ユーザが、前記撮影画像表示部に写る撮影画像に基づいて、前記撮影画像における前記天面の容器載置部に対応する調理対象存在領域を教示するための携帯端末のタッチスクリーンの教示部と、前記調理対象存在領域から前記調理対象の像を特定し、その特定した調理対象の像を抽出し、その抽出した調理対象の像に基づいて前記調理対象の状態を推定する調理対象状態推定部と、前記調理対象状態推定部によって推定された前記調理対象の状態に基づいて、前記加熱部を制御する加熱制御部と、を有する。
本発明の別の態様によれば、カメラの撮影画像に写る調理対象の像に基づいて該調理対象に対する加熱を制御する加熱調理器において、カメラの設置の自由度を向上させることができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る加熱調理器の概略的斜視図である。また、図2は、加熱調理器のトッププレートの上面図である。さらに、図3は、加熱調理器の構成を概略的に示す図である。さらにまた、図4は、加熱調理器の制御系を示すブロック図である。なお、図において、X軸方向は加熱調理器の幅方向を示し、Y軸方向は奥行き方向を示し、Z軸方向は高さ方向を示す。
図1に示すように、加熱調理器10は、本体12を有し、また、その本体12の上側部分として、例えばシチューなどの調理対象Tを収容した容器Cが載置されるトッププレート14を有する。
また、本実施の形態の場合、加熱調理器10は誘導加熱調理器であって、図1および図3に示すように、トッププレート14における容器載置部(後述する容器載置エリア)に載置された容器Cの下方には、すなわち本体12内には、加熱調理器10の加熱部として加熱コイル16A~16Cが配置されている。加熱コイル16A~16Cは、トッププレート14上に載置された容器Cを下方から誘導加熱する。
この加熱コイル16A~16Cそれぞれをユーザが操作するための操作部として、複数のタッチキー18A~18Cが、加熱調理器10の正面10a側のトッププレート14の部分に設けられている。例えば、タッチキー18Aにより、対応する加熱コイル16Aの加熱が開始されるまたは停止される。また、その加熱レベル(例えば4段階)が調節される。
また、加熱コイル16A~16Cの出力状態(加熱レベル)を表示する複数の出力表示部20A~20Cも、加熱調理器10の正面10a側のトッププレート14の部分に設けられている。
なお、加熱コイル16A~16Cによる加熱を詳細に設定するために、設定部22が加熱調理器10の正面10a側に設けられている。設定部22は、本体12に対して出し入れ可能であって、加熱コイル16A~16Cによる加熱を詳細に設定するための設定キー22aと、その設定内容や加熱コイル16A~16Cの詳細な状態などを表示する設定表示部22bとを備える。この設定部22により、加熱コイル16A~16Cの加熱温度、加熱時間、タイマーなどが設定される。
また、加熱調理器10は、ユーザに対して報知するスピーカーなどの報知部24を、加熱調理器10の正面10a側に備える。
さらに、加熱調理器10は、トッププレート14上に載置された容器Cの温度を検出する複数の温度センサ26A~26Cと、トッププレート14上に載置された容器Cの重量を検出する重量センサ28とを有する。
本実施の形態の場合、複数の温度センサ26A~26Cは、トッププレート14の下方に配置されるとともに、加熱コイル16A~16Cそれぞれの中央に配置されている。すなわち、例えば温度センサ26Aは、加熱コイル16Aの上方に配置されて該加熱コイル16Aによって誘導加熱されている容器Cの底側の温度をトッププレート14を介して検出している。
本実施の形態の場合、重量センサ28は、トッププレート14上の載置物の重量、すなわち容器Cが複数ある場合には、その複数の容器Cの重量とそれぞれの容器Cに収容されている調理対象の重量との合計を検出する。
さらに、加熱調理器10は、トッププレート14上の調理対象Tを上方から撮影するカメラ30を有する。
カメラ30は、例えば、静止画、動画、赤外線画像などを撮影可能なカメラであって、本体12の上側部分であるトッププレート14の天面14a(すなわち本体12の天面)全体を撮影する。カメラ30は、加熱調理器10の上方に位置する天井またはレンジフード(図示せず)などに取り付けられる。本実施の形態の場合、カメラ30は、マグネットを介してレンジフードに取り付けられる。そのため、加熱調理器10の本体12に対してカメラ30を自由に設置することができる(すなわち設置の自由度が高い)。その結果、キッチンの意匠性を損なうことがない、ユーザの好む位置にカメラを取り付けることができる。
本実施の形態の場合、ユーザの好む位置に配置可能なカメラ30は、加熱調理器10の制御部50と無線通信するように構成されている。そのために、図3に示すように、カメラ30がアンテナ32を備えるとともに、加熱調理器10の本体12内にアンテナ34が設けられている。なお、本実施の形態の場合、カメラ30と制御部50は、ルーター装置36を介して接続されている。すなわち、カメラ30と制御部50は、ルーター装置36を中心とするローカルエリアネットワーク38に無線通信可能に接続されている。また、ルーター装置36は、インターネット40に接続されている。さらに、ルーター装置36は、ユーザの携帯端末42に無線通信可能に接続されている。
ここからは、加熱調理器10の動作、すなわちその制御部50が行う制御について図4を参照しながら説明する。
加熱調理器10の制御部50は、例えばCPUなどの処理装置であって、ROM、RAM、ハードディスクなどの記憶部60に記憶されているプログラムを実行することによって種々の機能を果たすように(例えば、後述する画像処理部として機能するように)構成されている。図4に示すように、制御部50は、タッチキー18A~18Cおよび設定部22の設定キー22aに対するユーザの操作に対応する信号をこれらから受け取るように構成されている。制御部50はまた、温度センサ26A~26Cそれぞれによって検出された温度に対応する信号をこれらから受け取るように構成されている。制御部50はさらに、重量センサ28によって検出された重量に対応する信号を受け取るように構成されている。そして、制御部50は、カメラ30によって撮影された撮影画像(データ)を該カメラ30から受け取るように構成されている。
加えて、加熱調理器10の制御部50は、加熱コイル16A~16C、出力表示部20A~20C、設定表示部22b、および報知部24を制御するように構成されている。
例えば、制御部50は、設定部22の設定キー22aを介してユーザによって設定された加熱温度を温度センサ26A~26Cが検出し続けるように、加熱コイル16A~16Cの出力を制御する。これにより、例えば、揚げ物をする場合、容器Cに収容された油を一定の温度に維持することができる。
また例えば、制御部50は、容器C内に水が収容されている場合(ユーザが自動湯沸しモードを設定部22を介して設定した場合)、温度センサ26A~26Cが沸騰温度を検出すると、加熱コイル16A~16Cを停止させるとともに、報知部24を介してユーザに湯沸しが完了したことを報知する。
さらに、制御部50は、カメラ30の撮影画像、具体的にはその撮影画像に写る調理対象Tの像に基づいて様々な制御を行うように構成されている。
そのために、加熱調理器10の制御部50は、カメラ30から撮影画像を取得する画像取得部52と、その取得した画像を処理(補正)する画像処理部54と、その補正された撮影画像に写る容器C内の調理対象Tの像に基づいて該調理対象Tの状態を推定する調理対象状態推定部56と、その推定結果に基づいて加熱コイル16A~16Cを制御する加熱制御部としての加熱コイル制御部58とを有する(すなわち、制御部50は、画像取得部52、画像処理部54、調理対象状態推定部56、および加熱コイル制御部58として機能する)。
加熱調理器10の制御部50の画像取得部52は、カメラ30が撮影した撮影画像、例えば加熱調理中の調理対象Tを収容する容器Cが載置されている状態のトッププレート14が写る撮影画像(データ)を取得する。本実施の形態の場合、カメラ30は所定の時間間隔で撮影を行う。
図5は、画像取得部52が取得するカメラ30の撮影画像(オリジナル画像)の一例を示している。図5に示すように、カメラ30の撮影画像P0には、トッププレート14の天面14aの像14a’が写っている。なお、図5において、調理対象Tの像T’は、クロスハッチングで示されている。
画像処理部54は、画像取得部52によって取得されたカメラ30の撮影画像P0に対して画像処理を行う。具体的には、画像処理部54は、調理対象状態推定部56がカメラ30の撮影画像P0に写る調理対象Tの像T’に基づいて該調理対象Tの状態を短時間で高精度に推定できるように、その前処理として、撮影画像P0を補正する。本実施の形態の場合、撮影画像P0に対して幾何学的補正と色補正とを行う。まず、幾何学的補正について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図6に示す幾何学的補正を適切に行うために、図2に示すように、加熱調理器10の本体12に設けられた複数のマーカー44A~44Cを利用する。
具体的には、マーカー44A~44Cは、撮影画像において調理対象Tの像T’を特定しやすくするため、すなわち短時間で高精度に特定するために、カメラ30に撮影されるアライメントマーカーである。図2に示すように、本実施の形態の場合、複数のマーカー44A~44Cは、トッププレート14の天面14a(すなわち本体12の天面)に設けられている。例えば、マーカー44A~44Cは、トッププレート14の天面14aに描かれたマークまたは天面14aに貼り付けられたシールである。特に、マーカー44A~44Cは、高精度に画像認識できる(カメラの撮影画像において特定しやすい)形状および色を備えたものであって、本実施の形態の場合、正三角形状である。
また、理由は後述するが、複数のマーカー44A~44Cは、加熱コイル16A~16Cに対応付けされている。本実施の形態の場合、正三角形状のマーカーにおける1つの頂点が加熱コイルに向くことにより、対応付けされている。また、複数のマーカー44A~44Cは、加熱コイル16A~16Cに対向する容器載置エリア46A~46C(加熱コイルによって加熱される容器Cが載置される容器載置部)以外のトッププレート14の天面14aの部分に設けられている。これにより、マーカー44A~44C上に容器Cが載置されることが抑制されている。
具体的には、マーカー44Aは、加熱コイル16Aに対応付けされ、加熱コイル16Aに対向する容器載置エリア46Aの近傍(奥側)に設けられている。また、マーカー44Bは、加熱コイル16Bに対応付けされ、加熱コイル16Bに対向する容器載置エリア46Bの近傍(奥側)に設けられている。そして、マーカー44Cは、加熱コイル16Cに対応付けされ、加熱コイル16Cに対向する容器載置エリア46Cの近傍(手前側)に設けられている。なお、容器載置エリア46A~46Cは、トッププレート14の天面14aに設けられた略円環状のマーク48A~48Cによって画定されているとともに、ユーザに提示されている。
したがって、カメラ30の撮影画像においてマーカー44A~44Cの像を特定できれば、その特定したマーカーの像の位置に基づいて、容器載置エリア46A~46Cに対応する撮影画像の領域、すなわち調理対象Tの像が存在しうる領域(調理対象存在領域RA~RC、図9参照)を短時間で高精度に特定することができる。
説明すると、上述したように、カメラ30は加熱調理器10の本体12に対して一定の位置ではなく、自由に設置可能である。そのため、撮影画像の一定の位置に調理対象Tの像が写るとは限らない。マーカー44A~44Cがない場合、調理対象Tの像を特定するために撮影画像全体を確認する必要があるため、その像の特定に時間がかかり、また特定エラーが起こり得る。また、調理対象Tは種々あって一定の形状や色ではないため、調理対象Tによってその像の特定時間や特定エラーの起こりやすさが異なる。
したがって、撮影画像において一定の特徴(形状や色)を備えるマーカー44A~44Cの像を特定し、その特定したマーカーの像の位置に基づいて容器載置エリア46A~46Cに対応する撮影画像の領域(調理対象存在領域RA~RC)を特定し、その調理対象存在領域RA~RC内から調理対象Tの像を特定する。その結果、マーカーを用いずに撮影画像全体を確認して調理対象の像を特定する場合に比べて、調理対象の像を短時間で高精度に特定することができる。
本実施の形態の場合、このようなマーカー44A~44Cを利用することにより、画像処理部54がカメラ30の撮影画像P0に対して幾何学的補正を行う。
まず、図6に示すように、ステップS100において、画像処理部54は、画像認識技術により、図5に示すカメラ30の撮影画像P0において、複数のマーカー44A~44Cの像44A’~44C’を特定する。
ステップS110において、画像処理部54は、マーカー44A~44Cの像44A’~44C’の形状を計測する。
補足すると、図1に示すように、カメラ30の光軸30aがトッププレート14の天面14aに直交している場合、撮影画像Pに写るマーカー44A~44Cの像44A’~44C’の形状は、マーカー44A~44C自体の実際形状と相似する。すなわち、本実施の形態の場合、実際形状が正三角形であるため、像44A’~44C’の形状も正三角形のはずである。
しかしながら、加熱調理器10の本体12に対してカメラ30が自由に設置可能であるために、トッププレート14の天面14aに対して光軸30aが非直交の状態で、カメラ30が設置される場合がある。その場合、図5に示すように、トッププレート14の像14’の形状は歪み、マーカー44A~44Cの像44A’~44C’の形状も歪んで正三角形ではなくなる。
ステップS110に続くステップS120において、画像処理部54は、ステップS110で計測されたマーカー44A~44Cの像44A’~44C’の形状に基づいて、カメラ30の撮影画像P0を幾何学的補正する。具体的には、画像処理部54は、計測した像44A’~44C’の形状とマーカー44A~44C自体の実際形状とを比較し、その比較結果に基づいて、台形補正の補正条件を算出する。補正条件は、像44A’~44C’がマーカー44A~44C自体の実際形状に相似な形状で写るように、撮影画像P0の形状を台形補正するための条件である。なお、そのために、マーカー44A~44C自体の実際形状のデータが記憶部60に記憶されている。この台形補正を行うことにより、撮影画像P0は、図7に示すように、カメラ30の光軸30aがトッププレート14の天面14aに直交した状態で撮影したときに得られる撮影画像と実質的に同一の撮影画像P1に補正される。
ステップS130において、画像処理部54は、撮影画像P1におけるマーカー44A~44Cの像44A’~44C’のサイズを計測する。そして、続くステップS140において、画像処理部54は、ステップS130で計測したサイズに基づいて、カメラ30の撮影画像P1をサイズ補正する。具体的には、像44A’~44C’が予め決められた所定のサイズで撮影画像に写るように、撮影画像を拡大補正または縮小補正する。このサイズ補正により、撮影画像P1は、図8に示すように、カメラ30とトッププレート14の天面14aとの間の距離が所定の距離である状態で撮影したときに得られる撮影画像と実質的に同一の撮影画像P2に補正される。
ステップS150において、画像処理部54は、撮影画像P2におけるマーカー44A~44Cの像44A’~44C’の位置と姿勢とを計測する。そして、続くステップS160において、画像処理部54は、ステップS150で計測した位置と姿勢とに基づいて、カメラ30の撮影画像P2を位置補正および回転補正する。具体的には、像44A’~44C’が予め決められた所定の位置および姿勢で写るように、撮影画像を位置補正および回転補正する。これらの補正により、撮影画像P2は、図9に示すように、カメラ30が加熱調理器10の本体12に対して所定の位置に所定の姿勢で配置された状態で撮影したときに得られる撮影画像と実質的に同一の撮影画像P3に補正される。なお、所定の位置は、例えば、カメラ30の光軸30aがトッププレート14の中心を通過するようなカメラ30の位置である。また、所定の姿勢は、例えば、トッププレート14の長手方向(X軸方向)が撮影画像の長手方向と一致するような光軸30aを中心とするカメラ30の回転姿勢である。
ステップS160での位置補正および回転補正が終了すると、画像処理部54によるカメラ30の撮影画像P0に対する幾何学的補正が完了する。
このような幾何学的補正により、加熱調理器10の本体12に対してカメラ30がどのような位置に設置されても、実質的に同一の幾何学的条件で撮影された撮影画像を得ることができる。その結果、カメラ30の位置によらず、調理対象状態推定部56は、撮影画像に写る調理対象Tの像T’に基づいて該調理対象Tの状態を実質的に一定の精度で推定することができる。
また、図9に示すように、マーカー44A~44Cの像44A’~44C’が、画像処理部54によって補正された撮影画像P3において所定の位置および所定の姿勢で写っている。したがって、詳細は後述するが、調理対象状態推定部56は、撮影画像において、マーカー44A~44Cの像44A’~44C’を、短時間に高い精度で特定することができる。
なお、カメラ30がズーム機能を備える場合、図6に示すステップS130およびS140の処理を省略することができる。具体的には、設置されたカメラ30が最初に撮影した撮影画像に写るマーカー44A~44Cの像44A’~44C’のサイズに基づいて、像44A’~44C’が所定のサイズで写るようにカメラ30をズームさせる。そのズーム状態を維持することにより、以後に撮影された撮影画像についてはサイズ補正をする必要がなくなる。
幾何学的補正が完了すると、画像処理部54は、幾何学的補正された撮影画像P3に対して色補正を行う。色補正を行う理由は、加熱調理器10周りの光環境の影響を撮影画像から取り除くためである。
具体的に説明すると、加熱調理器10周りの光環境が変化すると、カメラ30の撮影画像に写る調理対象Tの像T’の色合いが変化する。例えば、加熱調理中にカーテンが開けられてキッチンに夕日の光が入ると、その光によって撮影画像全体、すなわち調理対象Tの像T’が赤みを帯びる(色相が変化する)場合がある。また例えば、加熱調理中に照明が灯されると、その照明の光によって調理対象Tの像T’が白みを帯びる(彩度が低下する)場合がある。また、同じ調理対象であっても、加熱調理器10周りの光環境が異なれば、撮影画像に写る調理対象Tの像T’の色合いも異なる。
このように加熱調理器10周りの光環境の変化や違いによって撮影画像に写る調理対象の色合いに変化や違いが生じると、調理対象状態推定部56は、撮影画像に写る調理対象Tの像T’に基づく該調理対象Tの状態の推定を高精度に行えない可能性がある。その結果として、調理対象Tの状態の推定結果に基づく該調理対象Tに対する加熱制御を適切に行えない可能性がある。
そのために、画像処理部54は、幾何学的補正された撮影画像P3に対して色補正を行う。その色補正のために、本実施の形態の場合、幾何学的補正において利用したマーカー44A~44Cが再び利用される。このマーカー44A~44Cを利用した色補正の流れについて、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図10に示すように、まず、ステップS200において、画像処理部54は、画像認識技術により、図7に示す幾何学的補正された撮影画像P3において、複数のマーカー44A~44Cの像44A’~44C’を特定する。
次に、ステップS210において、画像処理部54は、カメラ30の撮影画像に写る複数のマーカー44A~44Cの像44A’~44C’それぞれについて色合いを計測する。本実施の形態の場合、色合いを示すパラメータとして、色相、彩度、および明度を計測する。なお、色合いとして、色相、彩度、および明度の少なくとも1つを計測してもよい。
続いて、ステップS220において、画像処理部54は、各マーカー44A~44Cの像44A’~44C’について、ステップ210で色合いを計測して得た計測結果に基づいて、本実施の形態の場合には色相、彩度、および明度に基づいて、色補正条件を算出する。具体的には、像44A’~44C’がマーカー44A~44C自体の実際の色合いで写るように撮影画像P3を補正するための色補正条件を、像44A’~44C’それぞれについて算出する。これは、全てのマーカー44A~44Cの像44A’~44C’が、同等に光環境の影響を受けているとは限らないからである。例えば、マーカー44Aのみに夕日の光があたり、それによりマーカー44Aの像44A’のみが赤みを帯びている場合がある。このような場合を想定し、像44A’~44C’それぞれについて色補正条件が算出される。したがって、複数の異なる色補正条件が算出される場合がある。
ステップS220に続くステップS230において、画像処理部54は、ステップS220で算出した色補正条件それぞれにしたがって、図9に示す撮影画像P3における調理対象存在領域RA~RCを色補正する。
これらの調理対象存在領域RA~RCは、上述したように、また図9に示すように、容器載置エリア46A~46Cに対応する領域であって、すなわち調理対象Tの像T’が存在しうる領域である。
撮影画像P3における調理対象存在領域RAは、対応するマーカー44Aの像44A’について算出された色補正条件で色補正される。また、調理対象存在領域RBは、対応するマーカー44Bの像44B’について算出された色補正条件で色補正される。そして、調理対象存在領域RCは、対応するマーカー44Cの像44C’について算出された色補正条件で色補正される。
それにより、異なる容器載置エリア46A~46Cに載置されている容器C内の調理対象Tの像T’は、異なる色補正条件で色補正される。その結果、容器載置エリア46A~46Cそれぞれの調理対象Tの像T’は、適切に色補正される。
一例を挙げて説明する。容器載置エリア46Aに載置された容器C内の調理対象Tと対応するマーカー44Aとには、夕日の光が当たっている。それに対して、他の容器載置エリア46B、46Cとそれに対応するマーカー44B,44Cとには夕日の光が当たっていない。
マーカー44Aの像44A’を夕日の光が当たっていないときの色合いにするための色補正条件が算出される。その色補正条件を用いて、容器載置エリア46Aに載置された容器C内の調理対象Tの像T’が色補正される。すなわち、その調理対象Tの像T’は、夕日の光が当たっていない色合いに色補正される。これに対して、夕日の光が当たっていない容器載置エリア46B~46Cの調理対象Tの像T’には、この色補正が適用されない。
このような色補正により、加熱調理器10周りの光環境が変化したり違いが生じても、実質的に同一の光環境下で撮影された撮影画像を得ることができる。その結果、光環境の変化や違いによらず、調理対象状態推定部56は、撮影画像に写る調理対象Tの像T’に基づいて該調理対象Tの状態を実質的に一定の精度で推定することができる。
調理対象状態推定部56は、撮影画像に写るマーカー44A~44Cの像44A’~44C’の位置に基づいて、撮影画像において調理対象Tの像T’を特定する。本実施の形態の場合、画像処理部54によって幾何学的補正および色補正された撮影画像において調理対象Tの像T’を特定する。
具体的には、図9に示すように、調理対象状態推定部56は、まず、カメラ30の撮影画像に写るマーカー44A~44Cの像44A’~44C’を特定する。次に、その特定した像44A’~44C’の位置に基づいて、撮影画像におけるトッププレート14の天面14aの容器載置エリア46A~46Cに対応する調理対象存在領域RA~RCを特定する。そして、その調理対象存在領域RA~RC内から調理対象Tの像T’を特定する。これにより、撮影画像全体を確認して調理対象Tの像T’を特定する場合に比べて、短時間で高精度に調理対象Tの像T’の特定を実行することができる。
なお、そのためには、マーカー44A~44Cと容器載置エリア46A~46C(調理対象存在領域RA~RC)との間の位置関係が既知である必要がある。マーカー44A~44Cの像の位置に基づいて容器載置エリア46A~46Cに対応する調理対象存在領域RA~RCを特定するために、マーカーと容器載置エリアとの間の位置関係を示す加熱調理器のレイアウトデータが使用される。このレイアウトデータは、記憶部60に記憶されている。
撮影画像において調理対象Tの像T’を特定すると、調理対象状態推定部56は、その特定した調理対象Tの像T’を撮影画像から抽出する。例えば、抽出した像T’を画像データとして記憶部60に記憶する。
抽出した調理対象Tの像T’に基づいて、調理対象状態推定部56は、その調理対象Tの状態を推定する。例えば、連続する複数の撮影画像から抽出された調理対象Tの複数の像T’に基づいて、調理対象Tの像T’の変化を検出し、その変化に基づいて調理対象Tの状態を推定する。例えば、調理対象Tが液体であって、その液面の像の変化が大きい場合、調理対象Tが沸騰状態であると推定する。また例えば、調理対象Tが肉などの焼き物である場合、調理対象の像の色の変化がほぼなくなると、焼き上がりと推定する。
なお、調理対象状態推定部56は、温度センサ26A~26Cの検出温度や重量センサ28の検出重量をも考慮に入れて、調理対象Tの状態を推定してもよい。例えば、調理対象Tが液体であって、その液面の像の変化が大きく、且つ、重量センサ28の検出重量が減少し始めた場合、調理対象状態推定部56は、調理対象Tが蒸発していると推定する。
加熱コイル制御部58は、調理対象状態推定部56によって推定された調理対象Tの状態に基づいて、加熱コイル16A~16Cの出力を制御する。例えば、調理対象状態推定部56によって調理対象Tが蒸発中であると推定された場合、加熱コイル制御部58は加熱コイルの出力レベルを下げるまたは加熱コイルを停止させる。
以上、このような本実施の形態によれば、カメラ30の撮影画像に写る調理対象Tの像T’に基づいて該調理対象Tに対する加熱を制御する加熱調理器10において、カメラ30の設置の自由度を向上させることができる。
すなわち、撮影画像に写るマーカー44A~44Cの像44A’~44C’の位置に基づいて調理対象Tの像T’を短時間で高精度に特定することができるので、カメラ30を加熱調理器10の本体12に対して高精度に位置決めする必要がない。
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されない。
例えば、上述の実施の形態の場合、図1に示すように、加熱調理器10は1台のカメラ30を有するが、本発明の実施の形態に係る加熱調理器のカメラは1台に限らない。例えば、複数の加熱コイルそれぞれの上方にカメラが配置されてもよい。
また、上述の実施の形態の場合、図3に示すように、カメラ30と加熱調理器10の制御部50は、ローカルエリアネットワーク38を介して無線接続されているが、これに限らない。カメラ30と制御部50の少なくとも一方が、ローカルエリアネットワーク38に対して有線接続されてもよい。また、カメラ30が、加熱調理器10の制御部50に対して直接的に無線接続または有線接続されてもよい。さらに、カメラ30の撮影画像を携帯端末42に送信してもよく、またインターネット40を介して外部に送信してもよい。これにより、カメラ30が実際に撮影した撮影画像を、ユーザは確認することができる。
さらに、上述の実施の形態の場合、図1に示すように、加熱調理器10は三基の加熱コイル16A~16Cを備えるが、本発明の実施の形態に係る加熱調理器10の加熱コイルの数はこれに限らない。加熱コイルは1つであってもよく、また3基以上あってもよい。
さらにまた、上述の実施の形態の場合、図2に示すように、マーカー44A~44Cは、トッププレート14の天面14aに描かれたマークまたはシールである。しかしながら、本発明の実施の形態は、これに限定されない。例えば、マーカーは、発光する発光体、例えばLEDなどであってもよい。ただし、自然光と区別するために、白色光でなく、赤色や青色などの光を発光するものが好ましい。
加えて、上述の実施の形態の場合、カメラ30の撮影画像において調理対象Tの像T’を特定するためのマーカー44A~44Cは、画像の幾何学的補正や色補正にも利用されている。しかしながら、本発明の実施の形態はこれに限らない。撮影画像において調理対象Tの像T’を特定できるのであれば、上述の補正の少なくとも一部を省略してもよい。例えば、加熱調理器周りの光環境が略一定であれば、色補正を省略することができる。また例えば、カメラの光軸がトッププレートの天面の略中心に略直交した状態で且つカメラとトッププレートとの間の距離を略適切な距離にした状態でカメラが設置されているのであれば、幾何学的補正も省略することができる。
加えてまた、上述の実施の形態の場合、マーカー44A~44Cはトッププレート14の天面14aに描かれたマークまたは貼り付けられたシールであるが、本発明の実施の形態はこれに限らない。マーカーは、加熱調理器の本体上に存在し、且つ、カメラの撮影範囲に存在するものであればよい。したがって、マーカーは、加熱調理器の本体における構成要素全体または一部分であってもよい。例えば、図2に示すタッチキー18A~18Cおよび表示部20A~20Cの少なくとも一方が、マーカーとして使用されてもよい。また例えば、トッププレート14の天面14a全体が、マーカーとして使用されてもよい。すなわち、マーカーは、加熱調理器の本体上に存在し、容器載置エリア(加熱部)に対して一定の位置に存在し、且つ、その像が撮影画像において特定できるものであればよい。この場合、マーカーを描くまたはマーカーシールを貼り付ける必要がなくなり、加熱調理器の意匠性の低下を抑制することができる。
マーカーに関して言えば、そのマーカーの像の位置に基づいて撮影画像における容器載置エリアに対応する調理対象存在領域を特定することを考えれば、マーカーは複数個あるのが好ましい。これは、二次元の撮影画像における調理対象存在領域を、複数のマーカーの像それぞれの撮影画像における位置に基づいて一義的に特定できるからである。ただし、1つのマーカーの像の位置でも、調理対象存在領域をある程度は特定することは可能であり、マーカーが全くない場合に比べて短時間で高精度に特定することが可能である。例えば、1つのマーカーを容器載置エリアの中央に配置すると、撮影画像においてマーカーの像の周辺領域が調理対象存在領域であると短時間で高精度に特定することができる(マーカーが全くない場合に比べて)。
なお、加熱調理器の本体に対してカメラが限度を越えた位置に設置される場合がある。例えば、撮影画像にマーカーの像が写らないような位置にカメラが設置される場合がある。また例えば、撮影画像にマーカーの像は写るが、容器載置エリアに対応する調理対象存在領域が少なくとも部分的に撮影画像において存在しないような位置(容器載置エリアがカメラの撮影範囲から外れる位置)に、カメラが設置される場合がある。すなわち、撮影画像において調理対象存在領域を特定することができない位置に、カメラが設置される場合がある。この場合、図1に示す報知部24または図3に示す携帯端末42を介して、領域が特定できない旨を報知し、ユーザにカメラの設置位置を変更するように促してもよい。あるいは、領域が特定できた場合に報知してもよい。
さらに加えて、上述の実施の形態の場合、マーカー44A~44Cの像の位置に基づいて撮影画像における調理対象Tの像T’を特定して抽出し、その抽出した像T’に基づいて調理対象Tの状態を推定する調理対象状態推定部56(これらとして機能する、例えばCPUなどの処理装置)は、加熱調理器10の本体12に設けられている。しかしながら、本発明の実施の形態は、これに限らない。調理対象状態推定部は、加熱調理器の本体の外部、例えばカメラに搭載されてもよい。この場合、マーカーと容器載置エリアとの間の位置関係を示す加熱調理器のレイアウトデータをカメラは保持する必要がある。このレイアウトデータとマーカーの像の位置とに基づいて、撮影画像における容器載置エリアに対応する調理対象存在領域を短時間に高精度に特定することができる。
代わりとして、調理対象状態推定部は、ユーザの携帯端末に搭載されてもよい。例えば、携帯端末を調理対象状態推定部として機能させるプログラムが、携帯端末にインストールされる。この場合、携帯端末は、カメラから撮影画像を取得する。また、携帯端末は、マーカーと容器載置エリアとの位置関係を示すレイアウトデータを、例えば加熱調理器を製造したメーカーのサーバーから取得する。次に、携帯端末の調理対象状態推定部が、取得した撮影画像とレイアウトデータとに基づいて、撮影画像において調理対象の像を特定し、その特定した像に基づいて調理対象の状態を推定する。そして、携帯端末が調理対象の状態をデータとして加熱調理器の制御部に送信する。
なお、調理対象状態推定部が複数の機種の加熱調理器に対して共通に使用される場合、マーカーの像の形状に基づいて機種を判別してもよい。具体的には、機種毎に異なる形状のマーカーが本体に設けられる。そして、機種それぞれについて、マーカーと容器載置エリアとの間の位置関係を示すレイアウトデータを用意する。調理対象状態推定部は、マーカーの形状に基づいて使用するレイアウトデータを選択し、その選択したレイアウトデータとマーカーの像の位置とに基づいて、撮影画像において調理対象の像を特定し、その特定した像に基づいて調理対象の状態を推定する。これにより、共通の調理対象状態推定部を異なる機種の加熱調理器に採用することができる。
さらに加えて、上述の実施の形態の場合、撮影画像における容器載置エリアに対応する調理対象存在領域は、撮影画像に写るマーカーの像の位置に基づいて特定されている。しかしながら、本発明の実施の形態は、これに限らない。例えば、撮影画像における容器載置エリアに対応する調理対象存在領域を、ユーザが加熱調理器に教示してもよい。
そのために、例えば、加熱調理器は、カメラの撮影画像を表示する撮影画像表示部と、ユーザが、撮影画像表示部に写る撮影画像に基づいて、撮影画像におけるトッププレートの天面の容器載置エリアに対応する調理対象存在領域を教示するための教示部とを有する。撮影画像表示部と教示部は、撮影画像上で調理対象存在領域を範囲指定するのに適した、例えばタッチスクリーンであってもよい。なお、ユーザの携帯端末のタッチスクリーンを撮影画像表示部および教示部として使用してもよい。この場合、携帯端末のタッチスクリーンを撮影画像表示部および教示部として機能させるためのプログラムが携帯端末にインストールされる。
補足すると、当然ながら、カメラの撮影画像に写るマーカーの像の位置に基づいてトッププレートの容器載置エリアに対応する撮影画像における調理対象存在領域を特定する動作は、カメラが設置された直後であって容器がその容器載置エリアに載置される前に一度行うだけでよい。すなわち、その後は、次にカメラの位置が変更されるまで、このマーカーの像に基づく撮影画像における調理対象存在領域を特定する動作を行う必要はなくなる。カメラの位置が変わらない限り、撮影画像における調理対象存在領域の位置は変わらないからである。したがって、マーカーはカメラの位置が変更されたときにのみ使用される。
さらに加えて、上述の実施の形態の場合、加熱調理器は、加熱コイルを用いて容器を誘導加熱する誘導加熱調理器であるが、本発明の実施の形態は、これに限らない。例えば、本発明の実施の形態に係る加熱調理器は、ガス調理器であってもよい。ガス調理器の場合、容器は、本体の天面に備えられた容器載置部としての五徳に載置され、その下方から加熱部としてのガスバーナーによって加熱される。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、前述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
2017年9月25日に出願された日本特許出願第2017-183995号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。