JP2017040430A - レンジフード - Google Patents

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大輝 下谷
正俊 浅川
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正俊 浅川
大祐 川又
Daisuke Kawamata
大祐 川又
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【課題】加熱調理器を撮影しない構成と比較して、より簡易な構成で加熱調理器の安全性を向上させる。【解決手段】レンジフード10のカメラ30は、レンジフード10の下方に配置された加熱調理器を撮影し、レンジフード制御部32は、カメラ30によって撮影された画像を解析し、予め定められた複数種の危険状態の発生を各々検知し、複数種の危険状態の何れかの発生を検知した場合には、危険状態の発生を報知するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26で所定の音を発生させることで、危険状態の発生を報知する。【選択図】図1

Description

本発明はレンジフードに関する。
特許文献1には、ガスコンロの上方に配置されるレンジフードに、ガスコンロにて使用されている炎を検出する紫外線式炎センサと、火災による炎を検出する赤外線式炎センサと、を設け、紫外線式炎センサによる炎の検出が所定時間継続した場合、または、赤外線式炎センサによる炎の検出があった場合に、警報処理等を行う技術が開示されている。
特開2008−215718号公報
特許文献1に記載の技術は、紫外線式炎センサを用いてガスコンロの消し忘れを検出すると共に、赤外線式炎センサを用いて食用油への引火等によって過大になった災を検出している。しかし、ガスコンロを含む加熱調理器は熱を発生するので、その危険は消し忘れや食用油への引火等に限られるものではなく、例えば、利用者の火傷、利用者の服への引火、調理器具の焼損等の危険も抑制できる技術が待望されている。但し、様々な危険を抑制しようとすると、抑制対象の危険の種類数に比例する多数のセンサを設ける必要があるので、構成が複雑化してコストが嵩み、普及が進まず安全性の向上に寄与しない可能性が高い、という課題がある。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、加熱調理器を撮影しない構成と比較して、より簡易な構成で加熱調理器の安全性を向上させることができるレンジフードを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るレンジフードは、下方に配置された加熱調理器を撮影する撮影部と、前記撮影部によって撮影された画像を解析し、予め定められた複数種の危険状態の発生を各々検知する解析部と、前記解析部によって複数種の前記危険状態の何れかの発生が検知された場合に報知する報知部と、を含んでいる。
請求項1記載の発明では、レンジフードの下方に配置された加熱調理器が撮影部によって撮影される。加熱調理器で何らかの危険状態が発生した場合、撮影部によって撮影される画像は、危険状態が発生する前と比較して、発生した危険状態に応じた変化が生ずる。請求項1記載の発明は、これを利用しており、解析部は、撮影部によって撮影された画像を解析し、予め定められた複数種の危険状態の何れかの発生を各々検知する。そして、報知部は、解析部によって複数種の危険状態の何れかの発生が検知された場合に報知する。
このように、請求項1記載の発明では、複数種の危険状態の何れかが発生すると報知されるので、加熱調理器の安全性を向上させることができる。また、加熱調理器を撮影した画像から複数種の危険状態の発生を各々検知するので、検知対象の危険状態の種類数に応じた数のセンサを設ける必要もない。従って、請求項1記載の発明によれば、加熱調理器を撮影しない構成と比較して、より簡易な構成で加熱調理器の安全性を向上させることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記解析部は、前記危険状態として、前記加熱調理器によって加熱される調理器具から煙が立ち上っている状態の発生を検知する。
加熱調理器によって加熱される調理器具から煙が立ち上っている状態は、加熱が更に継続されると、例えば調理器具の焼損等の重大事象に発展する恐れがある。これに対して請求項2記載の発明では、加熱調理器によって加熱される調理器具から煙が立ち上っている状態を危険状態とし、撮影部によって撮影された画像からその発生を検知した場合に報知する。これにより、当該報知を行わない場合と比較して、上記の状態から調理器具の焼損等の重大事象に発展する前に加熱を停止する等の対処が行われる確率が高くなることで、加熱調理器の安全性を向上させることができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記加熱調理器に設けられた通信機と通信可能な通信部を更に含み、前記解析部は、前記加熱調理器に設けられた温度センサによって検出されて、前記通信部が前記加熱調理器から受信した、加熱中の調理器具の温度と、撮影された前記画像とに基づいて、前記危険状態として、前記調理器具から油煙が立ち上っている状態の発生を検知する。
加熱調理器から煙が立ち上っている状態のうち、加熱調理器によって加熱される調理器具から油煙(本明細書では油から立ち上る煙を油煙と称する)が立ち上っている状態は、加熱が更に継続されると、例えば調理器具内の油に引火する等の危険度の高い重大事象に発展する恐れがある。但し、加熱調理器から立ち上っている煙が油煙か否かを撮影部によって撮影された画像のみから判定することは困難を伴う。
これに対して請求項3記載の発明では、油煙が立ち上っている状態の調理器具は温度が所定温度(例えば100℃)を超える温度となっていることに基づき、加熱調理器に設けられた温度センサによって検出されて加熱調理器から受信した加熱中の調理器具の温度と、撮影された前記画像とに基づいて、危険状態として、加熱調理器によって加熱される調理器具から油煙が立ち上っている状態の発生を検知し、その発生を検知した場合に報知する。これにより、当該報知を行わない場合と比較して、上記の状態から調理器具内の油に引火する等の危険度の高い重大事象に発展する前に加熱を停止する等の対処が行われる確率が高くなることで、加熱調理器の安全性を向上させることができる。
請求項4記載の発明は、請求項2または請求項3記載の発明において、前記解析部は、前記煙または前記油煙の量および濃度の少なくとも一方に基づいて危険度を判定し、前記報知部は、前記解析部によって判定された危険度に応じて報知を切り替える。
加熱調理器によって加熱される調理器具から煙が立ち上っている場合、調理器具の温度がより高くなって危険状態が進行すると、煙の量が増加し煙の濃度が高くなる。また、加熱調理器によって加熱される調理器具から油煙が立ち上っている場合、当初は、調理器具内の油のうち比較的高温となった一部から細くかつ薄く白い油煙が立ち上っている状態となるが、加熱が継続されると油煙が立ち上がっている部分が広がっていき、調理器具の開口全体から一体化した太くかつ濃く白い油煙が立ち上っている状態に至る。このように、調理器具から油煙が立ち上っている場合の油煙の量および濃度は、油の温度およびその分布に応じて変化し、油の温度が高くなると共に温度が高い部分の範囲が広がる程、すなわち油に引火する状態に近くなる程、油煙の量が増加し油煙の濃度が高くなる。
請求項4記載の発明では、上記を利用し、加熱調理器から立ち上っている煙または油煙の量および濃度の少なくとも一方に基づいて危険度を判定し、判定した危険度に応じて報知を切り替えるので、煙または油煙が立ち上っている状態の危険度を利用者に認識させることができる。これにより、危険度に応じて報知を切り替えない場合と比較して、特に危険度が高い場合に迅速に対処が行われる確率が高くなることで、加熱調理器の安全性を更に向上させることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の発明において、前記加熱調理器にはグリルが設けられており、前記解析部は、前記危険状態として、前記グリルの扉が開放された状態の発生を検知する。
加熱調理器にグリルが設けられている場合、グリルが使用されている状態(グリルで調理物を加熱している状態)で、例えばグリルの扉が利用者の衣服に引っ掛かった等の原因でグリルの扉が開放されると、利用者の衣服に引火する等の重大事象に発展する恐れがある。これに対して請求項5記載の発明では、グリルの扉が開放された状態を危険状態とし、撮影部によって撮影された画像からその発生を検知した場合に報知する。これにより、当該報知を行わない場合と比較して、上記の状態から利用者の衣服に引火する等の重大事象に発展する前にグリルの扉を閉止する等の対処が行われる確率が高くなることで、加熱調理器の安全性を向上させることができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の発明において、前記加熱調理器にはグリルが設けられ、前記加熱調理器の上面には前記グリルの排気口が設けられており、前記解析部は、前記危険状態として、前記加熱調理器の上面の前記排気口が設けられた領域に異物が置かれた状態の発生を検知する。
加熱調理器にグリルが設けられ、加熱調理器の上面にグリルの排気口が設けられている場合、加熱調理器の上面の排気口に対応する位置に異物が置かれると、異物の焼損や引火等の重大事象に発展する恐れがある。これに対して請求項6記載の発明は、加熱調理器の上面の前記排気口が設けられた領域に異物が置かれた状態を危険状態とし、撮影部によって撮影された画像からその発生を検知した場合に報知する。これにより、当該報知を行わない場合と比較して、上記の状態から異物の焼損や引火等の重大事象に発展する前に異物を除去する等の対処が行われる確率が高くなることで、加熱調理器の安全性を向上させることができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の発明において、前記加熱調理器には五徳が設けられており、前記解析部は、前記危険状態として、前記五徳に対して調理器具が偏って置かれた状態の発生を検知する。
加熱調理器には五徳が設けられている場合、五徳に対して調理器具が偏って置かれると、調理器具が傾き易い状態になるので、例えば利用者の衣服の袖が調理器具に引っ掛かった等の原因で調理器具が傾くと、調理器具からこぼれた高温の内容物が利用者の手などに掛かることで、利用者の火傷等の重大事象に発展する恐れがある。これに対して請求項7記載の発明では、五徳に対して調理器具が偏って置かれた状態を危険状態とし、撮影部によって撮影された画像からその発生を検知した場合に報知する。これにより、当該報知を行わない場合と比較して、上記の状態から利用者の火傷等の重大事象に発展する前に調理器具の偏りを修正する等の対処が行われる確率が高くなることで、加熱調理器の安全性を向上させることができる。
請求項8記載の発明は、請求項1〜請求項7の何れかに記載の発明において、前記解析部は、前記危険状態として、前記加熱調理器によって加熱される調理器具からの内容物の吹きこぼれが予測される状態の発生を検知する。
加熱調理器によって加熱される調理器具からの内容物の吹きこぼれは、利用者の火傷等の重大事象に発展する恐れがある。これに対して請求項8記載の発明では、加熱調理器によって加熱される調理器具からの内容物の吹きこぼれが予測される状態を危険状態とし、撮影部によって撮影された画像からその発生を検知した場合に報知する。これにより、当該報知を行わない場合と比較して、上記の状態から利用者の火傷等の重大事象に発展する前に加熱を停止する等の対処が行われる確率が高くなることで、加熱調理器の安全性を向上させることができる。
請求項9記載の発明は、請求項1〜請求項8の何れかに記載の発明において、前記撮影部によって撮影された画像に基づいて前記撮影部に付着した汚れを検知する汚れ検知部を更に含み、前記報知部は、前記汚れ検知部によって汚れが検知された場合にも報知する。
レンジフードは、加熱調理器による調理で立ち上った油煙等が汚れとして付着し易く、撮影部に付着した汚れが、解析部による危険状態の検知精度が低下する原因となる可能性がある。これに対して請求項9記載の発明では、撮影部によって撮影された画像に基づいて撮影部に付着した汚れを検知し、汚れが検知された場合にも報知する。これにより、当該報知を行わない場合と比較して、撮影部に付着した汚れにより危険状態の検知精度が大幅に低下する前に汚れを除去する等の対処が行われる確率が高くなることで、危険状態の検出精度が低下することを抑制することができる。
請求項10記載の発明は、請求項1〜請求項9の何れかに記載の発明において、前記加熱調理器に設けられた通信機と通信可能な通信部を更に含み、前記解析部は、前記通信部と前記加熱調理器との通信に基づき前記加熱調理器によって加熱が行われている期間を認識し、前記加熱が行われていない間は前記危険状態の発生の検知を停止する。
請求項10記載の発明では、通信部と加熱調理器との通信に基づき加熱調理器によって加熱が行われていない間は危険状態の検知を停止するので、加熱調理器によって加熱が行われていないにも拘わらず、危険状態が発生したと誤検知することがなくなる。従って、加熱が行われていない間も危険状態の検知を停止しない場合と比較して、誤報知の確率を低減することができる。
請求項11記載の発明は、請求項1〜請求項10の何れかに記載の発明において、前記加熱調理器に設けられた通信機と通信可能な通信部と、前記解析部によって危険状態の発生が検知された場合に、前記通信部を介して、前記加熱調理器による加熱を停止させるか、前記加熱調理器による加熱量を低下させる制御部と、を更に含んでいる。
請求項11記載の発明では、危険状態の発生が検知された場合に、加熱調理器による加熱を停止させるか、加熱調理器による加熱量を低下させる。これにより、上記の加熱停止や加熱量低下の制御を行わない場合と比較して、危険状態の発生を報知された利用者が直ちに対処できない状態であった場合にも、重大事象に発展することを未然に防止することができるので、加熱調理器の安全性を更に向上させることができる。
請求項12記載の発明は、請求項1〜請求項11の何れかに記載の発明において、外部機器に設けられた通信機と通信可能な通信部を更に備え、前記報知部は、前記解析部によって危険状態の発生が検知された場合に、前記通信部を介して前記外部機器にも報知する。
請求項12記載の発明は、危険状態の発生が検知された場合に通信部を介して外部機器にも報知するので、報知が利用者に認識される確率が高くなり、加熱調理器の安全性を更に向上させることができる。
本発明は、加熱調理器を撮影しない構成と比較して、より簡易な構成で加熱調理器の安全性を向上させることができる、という効果を有する。
第1実施形態に係るレンジフードの概略構成図である。 レンジフードおよび加熱調理器の斜視図である。 初期化処理のフローチャートである。 稼働初期画像の一例を示すイメージ図である。 第1実施形態に係る加熱調理器監視処理のフローチャートである。 表示部に表示されるメッセージの一例を示すイメージ図である。 調理器具が五徳に対して偏って置かれた状態の一例を示すイメージ図である。 調理器具からの吹きこぼれが予測される状態の一例を示すイメージ図である。 調理器具が油煙が立ち上っている状態の一例を示すイメージ図である。 グリルの扉が開放された状態の一例を示すイメージ図である。 グリルの排気口に異物が置かれた状態の一例を示すイメージ図である。 第2実施形態に係るレンジフードおよび加熱調理器の概略構成図である。 第2実施形態に係る加熱調理器監視処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1および図2には、本実施形態に係るレンジフード10が示されている。レンジフード10は、図2に示すように加熱調理器50の上方に配設されており、フード12を含んでいる。フード12は、扁平な箱形で加熱調理器50の上面と対向する底面が開放された形状の集煙部12Aと、集煙部12Aの上面の一端側(壁側)に配置され集煙部12Aによて集められた煙を壁に空けられた排気孔へ導く導煙部12Bと、を含んでいる。
フード12による煙の排出経路の途中には、図示しない排気ファンが設けられており、この排気ファンは図1に示すモータ14の駆動力で回転される。排気ファンが回転されると煙の排出経路に負圧が生ずることで、加熱調理器50で発生した煙等はフード12の集煙部12A内に集められ、導煙部12B内を通過して屋外へ排出される。モータ14はモータ駆動部16を介してレンジフード制御部32の入出力部(I/O)40に接続されており、レンジフード制御部32はモータ駆動部16を介してモータ14の駆動を制御する。
レンジフード制御部32のI/O40には、照明部18、ユーザI/F(InterFace)部20およびCO(一酸化炭素)センサ28が各々接続されている。図示は省略するが、照明部18は、集煙部12Aの内側の所定位置(例えば後述するカメラ30と近接した位置)に下方へ向けて配置されており、点灯されると加熱調理器50の上面を照明する。レンジフード制御部32は照明部18の点消灯を制御する。
ユーザI/F部20は、利用者によって操作される複数の操作スイッチ22と、任意の文字等を表示可能な表示部24と、音発生部26と、を含んでいる。図2に示すように、複数の操作スイッチ22および表示部24は集煙部12Aの側面に各々設けられている。操作スイッチ22は、レンジフード10の電源のオンオフを指示するための操作スイッチ22Aと、照明部18の点消灯を指示するための操作スイッチ22Bと、排気ファンが発生する空気流の風量の増減を指示するための操作スイッチ22Cと、を含んでいる。
レンジフード10は、操作スイッチ22Aを介して電源オンが指示されると電源が投入される。また、レンジフード制御部32は、操作スイッチ22Bが操作されると照明部18の点消灯を切り替え、操作スイッチ22Cが操作させるとモータ駆動部16を介してモータ14の回転軸の回転速度を切り替える。また、レンジフード制御部32は、詳細は後述するが、何らかの危険状態の発生を検知すると、表示部24に報知メッセージを表示し、音発生部26から警告音を発生させる。表示部24および音発生部26は本発明における報知部の一例である。
COセンサ28は、フード12による煙の排出経路の途中に配置されており、COセンサ28の配置位置を通過する煙に含まれるCOの濃度を表すCO検知信号をレンジフード制御部32へ出力する。
また、レンジフード10はカメラ30を含んでいる。カメラ30は、各々可視光域に感度を有し2次元に配列された複数の光電変換素子を含み、個々の光電変換素子の光入射側にはRまたはGまたはBのフィルタが各々設けられており、撮像対象を複数の画素に分割しかつR,G,Bの各色成分に分解してカラー画像として撮像可能とされている。
図2に示すように、カメラ30は、集煙部12Aの内側のうち、操作スイッチ22および表示部24が設けられた集煙部12Aの側面に近い位置に配置されて下方へ向けられており、加熱調理器50の天板54上の全領域が撮像範囲に入り、かつ、加熱調理器50のグリル64の扉68が開放されてトレイ72が引き出された状態で、扉68およびトレイ72も撮像範囲に入るように画角が調整されている。カメラ30はレンジフード制御部32のI/O40に接続されており、カメラ30によって撮像された画像のデータはレンジフード制御部32に入力される。なお、カメラ30は本発明における撮影部の一例である。
レンジフード制御部32は、CPU34、メモリ36、不揮発性の記憶部38およびI/O40を含んでいる。記憶部38には、加熱調理器監視プログラム42が記憶されており、設定情報テーブル44を記憶するための記憶領域が設けられている。CPU34は、加熱調理器監視プログラム42を実行することで、後述する初期化処理および加熱調理器監視処理を行う。また、設定情報テーブル44には、初期化処理により稼働初期画像の画像データ等の情報が登録される(詳細は後述)。なお、レンジフード制御部32は本発明における解析部および汚れ検知部の一例である。
一方、図2には、レンジフード10の下方に、加熱調理器50の一例としてのガスコンロ52が示されている。ガスコンロ52は、天板54上に3個のバーナ56が互いに間隔を空けて配置されている。ガスコンロ52の筐体内には、先端部に複数のガス噴出口が円環状に各々配列された3個のバーナ本体が収容されており(図示省略)、個々のバーナ本体は、先端部のガス噴出口が互いに異なるバーナ56の開口の周縁部に配列されるように配置されている。バーナ本体の基部はバルブおよびガス管を介してガス供給源に接続されており(何れも図示省略)、ガス供給源からバーナ本体に供給されたガスは、バーナ56の開口の周縁部に配列されたバーナ本体の先端部のガス噴出口から噴出される。
また、個々のバーナ56には点火装置が各々設けられており(図示省略)、バーナ56に配置されたガス噴出口からガスが噴出されている状態で点火装置が作動されると、ガス噴出口から噴出されたガスが着火して火炎が形成される。
ガスコンロ52の筐体の側面(操作面)には、それぞれ側面の中央部から偏った位置に3個のバーナ56に対応してバーナ操作部58が3個設けられている。個々のバーナ操作部58は、点火装置を作動させるためのスイッチと、バーナ本体に接続されたバルブを開閉して火力(火炎の大きさ)を調節するためのスライドレバーと、を含んでいる。
また、天板54上の個々のバーナ56に対応する位置には、個々のバーナ56を取り囲むように五徳60が各々設けられており、バーナ56によって加熱される鍋やフライパン、薬罐等の調理器具は五徳60上に載置される。個々のバーナ56の中央部にはSIセンサ(温度センサ)62が配置されている。SIセンサ62は、図示しないばねの付勢力により五徳60の上端部よりも上方へ突出しており、五徳60上に調理器具が載置されると、載置された調理器具の底面に接触し、調理器具の温度を検出する。
また、ガスコンロ52の筐体の中央部には箱形の空間(グリル64の内部空間)が設けられ、この空間の周囲にはガス噴出口が複数形成されたグリル本体(図示省略)が前記空間を取り囲むように配設されていることで、グリル64が形成されている。グリル本体はバルブおよびガス管を介してガス供給源に接続されており(何れも図示省略)、ガス供給源からグリル本体に供給されたガスは、グリル本体のガス噴出口から噴出される。
また、グリル64内には点火装置が設けられており(図示省略)、グリル本体のガス噴出口からガスが噴出されている状態で点火装置が作動されると、ガス噴出口から噴出されたガスが着火してグリル64内を加熱する火炎が形成される。ガスコンロ52の筐体の側面(操作面)にはグリル操作部66が設けられている。グリル操作部66は、グリル64内の点火装置を作動させるためのスイッチと、グリル本体に接続されたバルブを開閉して火力(火炎の大きさ)を調節するためのスライドレバーと、を含んでいる。
グリル64の内部空間はガスコンロ52の筐体の側面の中央部に開口しており、この開口は、ガスコンロ52の筐体の側面とおよそ面一となる位置(図2に実線で示す位置)に位置された扉68によって閉止される。扉68には、グリル64と反対側の面にハンドル70が取り付けられており、グリル64側の面には加熱対象の食材を載置するためのトレイ72が取り付けられている。扉68およびトレイ72は、ハンドル70が把持されて、トレイ72が露出する位置(図2に想像線で示す位置)までスライド移動可能とされており、この位置まで引き出されることで、トレイ72への加熱対象の食材を載置または加熱済みの食材の取り出しが可能とされている。
また、ガスコンロ52の天板54のうち、ガスコンロ52の操作面側から見て奥側の2つの角部にはグリルの排気口74が各々設けられており、排気口74はグリル64の内部空間と連通している。グリル64でガスが燃焼することで生じた高温の排気ガスは、排気口74から排出される。
次に本第1実施形態の作用として、まず図3を参照し、レンジフード10が新たに設置され、設置作業者によって初期化処理の実行が指示された場合、または、レンジフード制御部32のリセットが指示された場合に、レンジフード制御部32で実行される初期化処理を説明する。
ステップ150において、レンジフード制御部32は、レンジフード10の各部の状態が正常か否かを診断する自己診断処理を行う。次のステップ152において、レンジフード制御部32は、ステップ150の自己診断処理で異常が検知されなかったか否か判定する。ステップ152の判定が否定された場合はステップ190へ移行し、異常を検知したことと、検知した異常の種類を報知するエラーメッセージを表示部24に表示するエラー報知を行い、初期化処理を終了する。
自己診断処理で異常が検知されなかった場合は、ステップ152の判定が肯定されてステップ154へ移行し、ステップ154において、レンジフード制御部32は、カメラ30によって加熱調理器50を撮影し、当該撮影によって得られた画像データをカメラ30から取得する。次のステップ156において、レンジフード制御部32は、ステップ154で取得した画像データを、レンジフード10の稼働開始初期における加熱調理器50の画像(稼働初期画像)として設定情報テーブル44に登録する。図4には、加熱調理器50がガスコンロ52の場合にステップ156で登録される稼働初期画像の一例を示す。
ステップ158において、レンジフード制御部32は、加熱領域の数を表す変数aに0を設定する。次のステップ160において、レンジフード制御部32は、先のステップ154で取得した画像データが表す画像から、加熱調理器50の加熱領域に相当する画像部分を探索する。この探索は、例えばパターンマッチングを行うことで実現できる。
但し、加熱調理器50がガスコンロ52であれば加熱領域はバーナ56であるが、加熱調理器50がIH(Induction Heating:電磁誘導加熱)調理器であれば、加熱領域には加熱領域であることを表す図形等が描かれている。このため、上記のパターンマッチングは、例えば、加熱領域のマッチング画像を複数種の加熱調理器50について用意しておき、各マッチング画像を用いてパターンマッチングを行い、マッチング画像毎の一致度の最大値を比較することで行うことができる。
次のステップ162において、レンジフード制御部32は、ステップ160の探索で加熱領域に相当する画像部分が抽出されたか否か判定する。この判定は、例えば上記の画像部分の探索をパターンマッチングによって行った場合には、一致度の最大値が予め設定された閾値以上になったか否かを判定することで行うことができる。ステップ162の判定が否定された場合はステップ168へ移行し、ステップ168において、レンジフード制御部32は、加熱領域の数を表す変数aの値が0か否か判定する。ステップ168の判定が否定された場合はレンジフード10の下方に加熱調理器50が配置されていないと判断できるので、ステップ190へ移行し、所定のエラーメッセージを表示部24に表示するエラー報知を行い、初期化処理を終了する。
一方、ステップ160の探索で加熱領域に相当する画像部分が抽出された場合は、ステップ162の判定が肯定されてステップ164へ移行する。ステップ164において、レンジフード制御部32は、加熱領域の数を表す変数aを1だけインクリメントする。またステップ166において、レンジフード制御部32は、抽出した加熱領域aの位置、大きさ等の情報および加熱領域aに相当する画像部分の画像(加熱領域画像)を設定情報テーブル44に登録する。これにより、加熱調理器50がガスコンロ52であれば、図4のうち、例えばバーナ56に相当する領域100の位置、大きさおよび画像が設定情報テーブル44に登録される。
ステップ166の処理を行うと、ステップ160に戻り、ステップ162の判定が肯定される迄、ステップ160〜ステップ166が繰り返される。これにより、加熱調理器50がガスコンロ52であれば、図4のうち、領域102および領域104の情報および画像が設定情報テーブル44に登録された後に、ステップ162の判定が否定されてステップ168へ移行する。また、このときには加熱領域の数を表す変数aの値が3になっているので、ステップ168の判定が否定されてステップ170へ移行する。
ステップ170において、レンジフード制御部32は、加熱調理器50にグリル64が設けられている場合はグリル64の扉68の開放を要請するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、グリル64の扉68の開放を要請する。これにより、レンジフード10の設置作業者またはリセット指示者は、加熱調理器50にグリル64が設けられている場合には、ハンドル70を把持して扉68を開放する(扉68およびトレイ72を図4に想像線で示す位置まで引き出す)操作を行う。
ステップ170でグリル64の扉68の開放を要請してから所定時間後にステップ172へ移行し、ステップ172において、レンジフード制御部32は、カメラ30によって加熱調理器50を撮影し、当該撮影によって得られた画像データをカメラ30から取得する。
次のステップ174において、レンジフード制御部32は、ステップ172で取得した画像を設定情報テーブル44に登録した稼働初期画像と比較することで、グリル64の扉68が開放されたか否か判定する。この判定は、ステップ172で取得した画像を稼働初期画像と比較して、グリル64の扉68が開放された場合に扉68およびトレイ72が映る領域に画像の変化が有ったか否かを判定することで行うことができる。
ステップ174の判定が否定された場合、加熱調理器50にはグリル64が設けられていないと判断できるので、ステップ188へ移行し、ステップ188において、レンジフード制御部32は、グリルの有無を表すグリル有フラグbに0を設定し、初期化処理を終了する。
また、ステップ174の判定が肯定された場合はステップ176へ移行し、ステップ176において、レンジフード制御部32は、グリル有フラグbに1を設定する。次のステップ178において、レンジフード制御部32は、ステップ172で取得した画像を稼働初期画像と比較し、グリル64の扉68が開放された場合に扉68およびトレイ72が映る領域(グリル扉開放時領域)を特定する。これにより、加熱調理器50がガスコンロ52であれば、図4のうちの領域104がグリル扉開放時領域として特定される。そして、次のステップ180において、レンジフード制御部32は、特定したグリル扉開放時領域の位置、大きさ等の情報およびグリル扉開放時領域の画像を設定情報テーブル44に登録する。
また、ステップ182において、レンジフード制御部32は、グリル64の扉68の閉止を要請するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、グリル64の扉68の閉止を要請する。これにより、レンジフード10の設置作業者またはリセット指示者は、ハンドル70を把持して扉68を閉止する(トレイ72をグリル64内に押し入れる)操作を行う。
ステップ184において、レンジフード制御部32は、ステップ172で取得した画像からグリル64の排気口74に相当する領域(排気口領域)の画像部分の探索を行う。この探索も、加熱領域の探索と同様にパターンマッチングを行うことで実現できる。これにより、加熱調理器50がガスコンロ52であれば、図4のうちの領域106,108が排気口領域として抽出される。次のステップ186において、レンジフード制御部32は、ステップ184の探索で抽出された排気口領域の位置、サイズ等の情報および排気口領域の画像を設定情報テーブル44に登録し、初期化処理を終了する。
次に、操作スイッチ22Aが操作されてレンジフード10の電源がオンされるとレンジフード制御部32によって行われる加熱調理器監視処理について、図5を参照して説明する。
ステップ200において、レンジフード制御部32は、カメラ30によって加熱調理器50を撮影し、当該撮影によって得られた画像データをカメラ30から取得する。次のステップ202において、レンジフード制御部32は、ステップ200で取得した画像を設定情報テーブル44に登録されている稼働初期画像と比較することで、カメラ30、ひいてはレンジフード10の汚れが許容範囲外か否か判定する。汚れが許容範囲外か否かの判定は、例えば、稼働初期画像の平均輝度に対する取得画像の平均輝度の低下量が予め設定した閾値以上か否かを判定することで行うことができる。また、平均輝度の低下量に代えて画像の鮮鋭度の低下量等を適用してもよい。また、汚れの許容範囲(例えば上記の閾値)は、後述する各種の危険状態の検知精度が確保されるように設定される。
ステップ204において、レンジフード制御部32は、ステップ202の汚れ判定で汚れが許容範囲外と判定されたか否か判定する。ステップ204の判定が肯定された場合はステップ206へ移行し、ステップ206において、レンジフード制御部32は、例として図6(A)に示すように、カメラ30を含むレンジフード10の汚れ除去を要請するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26によって所定の音を発生させ、加熱調理器監視処理を終了する。この場合、カメラ30を含むレンジフード10の汚れを除去する作業が行われることになり、カメラ30に付着した汚れを原因として危険状態の発生を検知不能な状態に陥ることを未然に防止することができる。
また、ステップ204の判定が否定された場合はステップ208へ移行し、ステップ208において、レンジフード制御部32は、レンジフード10の各部の状態が正常か否かを診断する自己診断処理を行う。次のステップ210において、レンジフード制御部32は、ステップ208の自己診断処理で異常が検知されなかったか否か判定する。ステップ210の判定が否定された場合はステップ212へ移行し、例として図6(B)に示すように、故障を検知したことと、検知した故障のエラーコードを報知するエラーメッセージを表示部24に表示すると共に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、エラー報知を行い、加熱調理器監視を終了する。この場合、レンジフード10の修理等の対処が行われ、レンジフード10が故障状態のまま放置されることが防止される。
また、ステップ208の自己診断処理で故障が検知されなかった場合は、ステップ210の判定が肯定されてステップ214へ移行し、ステップ214において、レンジフード制御部32は、ユーザI/F部20の操作スイッチ22の操作状態に応じて、モータ駆動部16を介してモータ14の駆動を制御したり、照明部18を点消灯させる処理を行う。
次のステップ216において、レンジフード制御部32は、カメラ30によって加熱調理器50を撮影し、当該撮影によって得られた画像データをカメラ30から取得する。ステップ218において、レンジフード制御部32は、個々の加熱領域を識別するための変数iに1を設定する。
ステップ220において、レンジフード制御部32は、設定情報テーブル44から加熱領域iの情報を取得し、取得した情報に基づいて、ステップ216で取得した画像中の加熱領域iを特定する。次に、設定情報テーブル44から加熱領域iの画像を取得し、取得した加熱領域iの画像を、ステップ216で取得した画像中の加熱領域iの画像と比較することで、加熱領域iに調理器具が存在しているか否か判定する。なお、調理器具が存在しているか否かの判定にあたり、事前に登録した各種の調理器具のマッチング画像とのパターンマッチングを更に行ってもよい。
ステップ230の判定が否定された場合、加熱領域iには調理器具が存在しておらず、加熱領域iでは加熱調理が行われていないと判断できるので、加熱領域iに対する各種の危険状態の判定をスキップしてステップ250へ移行する。
また、ステップ230の判定が肯定された場合はステップ222へ移行し、ステップ222において、レンジフード制御部32は、ステップ216で取得した画像中の加熱領域iの画像に基づいて、加熱領域iに存在している調理器具の位置が、加熱領域iに配置された五徳60の位置に対して偏っていないか否か判定する。この判定は、例えば図7に示すように、設定情報テーブル44から取得した加熱領域iの画像から加熱領域iに配置された五徳60の中心位置を算出し、ステップ216で取得した画像で加熱領域iに存在している調理器具110の重心位置を算出し、算出した両位置の偏差ΔDが予め設定した閾値以上か否かを判定することで行うことができる。なお、五徳60の中心位置は事前に算出して設定情報テーブル44に登録しておいてもよい。
次のステップ224において、レンジフード制御部32は、ステップ222の偏り判定で調理器具の位置が偏っていると判定されたか否か判定する。調理器具の位置が五徳60に対して偏っている場合、調理器具が傾き易い状態になっているので、例えば利用者の衣服の袖が調理器具に引っ掛かった等の原因で調理器具が傾くと、調理器具からこぼれた高温の内容物が利用者の手などに掛かることで、利用者の火傷等の重大事象に発展する恐れがある。
このため、ステップ224の判定が否定された場合はステップ266をスキップしてステップ230へ移行するが、ステップ224の判定が肯定された場合はステップ226へ移行し、ステップ226において、レンジフード制御部32は、例として図6(C)に示すように、調理器具の位置が偏っていることを報知するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、調理器具の位置が偏っていることを報知する。なお、この報知にあたり、偏りの程度や方向も報知するようにしてもよい。上記の報知により、調理器具の位置を修正する等の対処が行われることで、利用者の火傷等の重大事象に発展することが防止され、加熱調理器50の安全性が向上する。
次のステップ230において、レンジフード制御部32は、ステップ216で取得した画像中の加熱領域iの画像に基づいて、加熱領域iに存在している調理器具からの内容物の吹きこぼれが予測されるか否か判定する。吹きこぼれは、一般に、蕎麦などの粉のついた麺類を茹でる際に生じ易く、水が沸騰状態になる前に、調理器具の開口面に多量の泡が見られる状態になった後に、水位が上昇していくことで吹きこぼれに至る。このため、上記の判定は、調理器具の開口面内に存在している泡をパターンマッチング等により認識し、調理器具の開口面内に占める泡の領域の割合が予め設定した閾値以上か否かを判定することで行うことができる。
次のステップ232において、レンジフード制御部32は、ステップ230の吹きこぼれ予測判定で、加熱領域iに存在している調理器具からの内容物の吹きこぼれが予測されたか否か判定する。加熱調理器50によって加熱されている調理器具からの内容物の吹きこぼれは、利用者の火傷等の重大事象に発展する恐れがある。
このため、ステップ232の判定が否定された場合はステップ234をスキップしてステップ237へ移行するが、ステップ232の判定が肯定された場合はステップ234へ移行し、ステップ234において、レンジフード制御部32は、例として図6(D)に示すように、吹きこぼれを予測したことを報知するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、吹きこぼれを予測したことを報知する。上記の報知により、加熱領域iにおける加熱量を減少させる等の対処が行われることで、吹きこぼれが利用者の火傷等の重大事象に発展することが防止され、加熱調理器50の安全性が向上する。
次のステップ237において、レンジフード制御部32は、ステップ216で取得した画像中の加熱領域iの画像に基づいて、加熱領域iに存在している調理器具から煙が立ち上っているか否かを判定すると共に、煙が立ち上っていると判定した場合はその危険度を更に判定する。
加熱領域iに存在している調理器具から煙が立ち上っている場合、カメラ30によって撮影される画像のうちの加熱領域iの画像領域では、煙に対応する領域で煙および上昇気流に起因する画像の揺らぎ(経時的な変動)が生じる。また、カメラ30から見て煙や上昇気流の背後には調理器具や五徳60が存在している。このため、煙に対応する領域では、輝度の変化や彩度の低下、鮮鋭度の低下が生ずると共に、画像の高周波成分、輝度、彩度、鮮鋭度等の特徴量に揺らぎ(経時的な変動)が生ずる。このため、ステップ237における煙が立ち上っているか否かの判定は、上記の各特徴量の少なくとも1つの揺らぎが生じている領域を探索し、該当する領域の面積が予め設定した閾値以上か否かを判定することで行うことができる。
但し、上記のアルゴリズムで煙と判定されるケースには、(1)加熱領域iに存在している調理器具から油煙が立ち上っている場合、および、(2)加熱領域iに存在している調理器具で内容物の焦げ付きが発生している場合以外に、(3)調理器具から水蒸気が立ち上っている場合も含まれる。ケース(3)は危険状態とは言えないので検知対象から除外することが望ましい。しかし、煙が立ち上っている状態を画像のみに基づいて検知する場合にケース(3)を除外して検知することは困難であるので、ステップ237ではケース(3)を含めて調理器具から煙が立ち上っていると検知する。
一方、ケース(1)およびケース(2)は、調理器具の温度上昇に伴い、図9(A)に示す状態から図9(B)へ示す状態へ進行し、煙の量が増加しかつ煙の濃度も高くなるが、ケース(3)では調理器具の温度が100℃を超えることはなく、煙と検知される水蒸気の量が大幅に増加したり濃度が大幅に高くなることは生じ得ない。このため、ステップ237では、煙が立ち上っていると判定した場合に、煙に対応すると判定した領域の面積および当該領域の濃度に基づいて危険度を判定する。この危険度の判定は、煙に対応すると判定した領域の面積が大きくなるに従って危険度が高くなり、煙に対応すると判定した領域の濃度が高くなるに従って危険度が高くなるように行うことができる。
次のステップ239において、レンジフード制御部32は、ステップ237の煙判定で煙が立ち上がっていると判定されたか否か判定する。ステップ239の判定が否定された場合はステップ241をスキップしてステップ250へ移行するが、ステップ239の判定が肯定された場合はステップ241へ移行し、ステップ241において、レンジフード制御部32は、例として図6(E)に示すように、煙が立ち上っていることと、その危険度を報知するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、煙が立ち上っていることを検知したことを報知する。
上記の報知により、ケース(3)については煙が立ち上っていることは報知されるものの、報知される危険度が経時的に変化しないことで対処等は行われない。また、ケース(1)およびケース(2)については、調理器具の温度上昇に伴って煙の量が増加しかつ煙の濃度が高くなることで、報知される危険度が時間経過に伴って高くなる。これにより、加熱領域iにおける加熱量を減少させる等の対処が行われることで、煙が立ち上っている状態が油への引火や調理器具の焼損等の重大事象に発展することが防止され、加熱調理器50の安全性が向上する。
次のステップ250において、レンジフード制御部32は、変数iが加熱調理器50における加熱領域の数を表す変数aの値に達したか否か判定する。ステップ250の判定が否定された場合はステップ252へ移行し、ステップ252において、レンジフード制御部32は、変数iを1だけインクリメントしてステップ220に戻る。これにより、ステップ250の判定が肯定される迄ステップ220〜ステップ252が繰り返されるので、加熱調理器50の全ての加熱領域に対してステップ220〜ステップ252の処理が各々行われることになる。
ステップ250の判定が肯定されるとステップ254へ移行し、ステップ254において、レンジフード制御部32は、グリル有フラグbの値が1か否か判定する。ステップ254の判定が否定された場合は、加熱調理器50にグリル64が設けられていないので、後述するグリル扉開放判定およびグリル排気口異物判定をスキップしてステップ270へ移行する。
一方、ステップ254の判定が肯定された場合はステップ258へ移行し、ステップ258において、レンジフード制御部32はグリル扉開放判定を行う。すなわち、レンジフード制御部32は、まず設定情報テーブル44からグリル扉開放時領域の情報を取得し、取得した情報に基づいて、ステップ216で取得した画像中のグリル扉開放時領域を特定する。次に、設定情報テーブル44からグリル扉開放時領域の画像を取得し、取得したグリル扉開放時領域の画像を、ステップ216で取得した画像中のグリル扉開放時領域の画像と比較し、例えば、濃度差および色差が類似と見なせる範囲内の画素の割合が予め設定した閾値以上か否かを判定する等により、グリル64の扉68が開放されているか否かを判定する。なお、グリル64の扉68が開放されている場合にステップ216で取得される画像の一例を図10に示す。
次のステップ260において、レンジフード制御部32は、ステップ258のグリル扉開放判定でグリル64の扉68が開放されていると判定されたか否か判定する。加熱調理器50に設けられているグリル64が使用されている状態(グリル64で調理物を加熱している状態)で、例えばグリル64の扉68が利用者の衣服に引っ掛かった等の原因でグリル64の扉68が開放されると、利用者の衣服に引火する等の重大事象に発展する恐れがある。
このため、ステップ260の判定が否定された場合はステップ262をスキップしてステップ264へ移行するが、ステップ260の判定が肯定された場合はステップ262へ移行し、ステップ262において、レンジフード制御部32は、例として図6(F)に示すように、グリル64の扉68が開放されていることを報知すると共に、扉68の閉止を要請するメッセージを表示部24に表示させ、更に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、グリル64の扉68が開放されていることを報知する。上記の報知により、グリル64の扉68を閉止する等の対処が行われることで、利用者の衣服に引火する等の重大事象に発展することが防止され、加熱調理器50の安全性が向上する。
次のステップ264において、レンジフード制御部32はグリル排気口異物判定を行う。すなわち、レンジフード制御部32は、まず設定情報テーブル44からグリル排気口領域の情報を取得し、取得した情報に基づいて、ステップ216で取得した画像中のグリル排気口領域を特定する。次に、設定情報テーブル44からグリル排気口領域の画像を取得し、取得したグリル排気口領域の画像を、ステップ216で取得した画像中のグリル排気口領域の画像と比較し、例えば、濃度差および色差が類似と見なせる範囲内の画素の割合が予め設定した閾値未満か否かを判定する等により、グリル64の排気口74上に異物が置かれているか否かを判定する。なお、グリル64の排気口74上に異物112が置かれている場合にステップ216で取得される画像の一例を図11に示す。
次のステップ266において、レンジフード制御部32は、ステップ258のグリル排気口異物判定でグリル64の排気口74上に異物が置かれていると判定されたか否か判定する。加熱調理器50に設けられたグリル64が使用されている状態(グリル64で調理物を加熱している状態)で、グリル64の排気口74上に異物が置かれていると、異物の焼損や引火等の重大事象に発展する恐れがある。
このため、ステップ266の判定が否定された場合はステップ268をスキップしてステップ270へ移行するが、ステップ266の判定が肯定された場合はステップ268へ移行し、ステップ268において、レンジフード制御部32は、例として図6(G)に示すように、グリル64の排気口74上に異物が置かれていることを報知すると共に、異物の除去を要請するメッセージを表示部24に表示させ、更に音発生部26によって所定の音を発生させることで、グリル64の排気口74上に異物が置かれていることを報知する。上記の報知により、異物の除去、或いはグリル64の加熱停止等の対処が行われることで、異物の焼損や引火等の重大事象に発展することが防止され、加熱調理器50の安全性が向上する。
次のステップ270において、レンジフード制御部32は、COセンサ28から出力されるCO検知信号を取り込み、ステップ272において、レンジフード制御部32は、取り込んだCO検知信号が表すCO濃度が予め設定された閾値以上か否かを判定することで、COセンサ28によって閾値以上の濃度のCO(一酸化炭素)が検知されたか否か判定する。ステップ272の判定が否定された場合はステップ214へ戻る。
また、ステップ272の判定が肯定された場合はステップ274へ移行し、ステップ274において、レンジフード制御部32は、CO濃度が閾値以上となっていることを報知するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、CO濃度が予め設定された閾値以上になっていることを報知する。そしてステップ274の処理を行うとステップ214へ戻る。上記の報知により、加熱調理器50の加熱停止、レンジフード10の排気ファンが発生する空気流の風量の増大、窓の開放等の対処が行われることで、利用者の一酸化炭素中毒等の重大事象に発展することが防止され、加熱調理器50の安全性が向上する。
上記のように、本第1実施形態に係る加熱調理器監視処理では、レンジフード10の電源がオンされている間、レンジフード制御部32によってステップ214〜ステップ274の処理が行われ、予め定められた複数種の危険状態の何れかが加熱調理器50で発生していないかが監視される。そして、何れかの危険状態の発生を検知すると、表示部24および音発生部26によって報知する。これにより、発生した危険状態が重大事象に発展することが防止され、加熱調理器50の安全性を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に図12を参照し、本発明の第2実施形態について、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。第2実施形態に係るレンジフード80は、第1実施形態で説明したレンジフード10と比較して、レンジフード制御部32のI/O40に通信制御部46が接続されており、通信制御部46がネットワーク82に接続されている点で相違している。なお、通信制御部46は本発明における通信部の一例である。
ネットワーク82には、加熱調理器50および複数の外部機器92が各々接続されており、本第2実施形態では、レンジフード80、加熱調理器50および複数の外部機器92が互いに通信可能とされている。
本第2実施形態に係る加熱調理器50の構成について、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明すると、加熱調理器50は、ネットワーク82に接続された通信制御部84を備えており、個々のバーナ56、グリル64および加熱調理器制御部86が通信線(例えばバス)88を介して通信制御部84と接続されている。個々のバーナ56およびグリル64には、個々のバーナ56またはグリル64における加熱量を電気的に制御可能な加熱制御部90が設けられており、個々のバーナ56およびグリル64における加熱量は、加熱調理器制御部86により、個々のバーナ56およびグリル64の加熱制御部90を介して制御される。
また、外部機器92は、ネットワーク82に接続された通信制御部94と、任意の文字等を表示可能な表示部96と、音発生部98と、を含んでいる。なお、外部機器92としては、例えば、警報器、冷蔵庫、電子レンジ、オーブン、オーブンレンジ、台所リモコン、テレビ、食洗機、水栓、エアコン、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末およびPC(Personal Computer)の少なくとも1つが挙げられる。また、ネットワーク82経由での通信の形式についても、無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)等の規格に準拠した無線通信が好適であるが、LANケーブルや電灯線、その他の通信線を用いた有線通信であってもよい。
本第2実施形態では、レンジフード80のレンジフード制御部32が、ネットワーク82を介して加熱調理器50の加熱調理器制御部86と適宜通信を行うことで、加熱調理器50の状態等を把握可能とされている。このため、第2実施形態に係るレンジフード制御部32は、第1実施形態で説明した初期化処理(図3)のように加熱領域の数を表す変数aの値やグリル有フラグbを画像から判断する必要はなく、加熱調理器制御部86との通信によって取得することができる。
次に図13を参照し、第2実施形態に係る加熱調理器監視処理について、第1実施形態で説明した加熱調理器監視処理(図5)と異なる部分のみ説明する。
本第2実施形態では、ステップ222で調理器具の偏り判定を行い、必要に応じて調理器具の偏りを報知(ステップ224,226)した後、ステップ228へ移行する。ステップ228において、レンジフード制御部32は、加熱調理器50の加熱調理器制御部86と通信を行って加熱調理器50の現在の状態を認識し、認識した加熱調理器50の現在の状態に基づいて、加熱調理器50の加熱領域iが加熱中か否かを判定する。
ステップ228の判定が肯定された場合はステップ230へ移行し、ステップ230の吹きこぼれ予測以降の処理を順次行うが、ステップ228の判定が否定された場合は、ステップ230以降の処理を行うことなくステップ220に戻る。これにより、レンジフード制御部32の負荷が軽減されると共に、加熱中でない加熱領域iについては吹きこぼれ予測(および後述する油煙検知)を行わないことで、これらの処理で危険状態を誤検知して誤報知することも防止される。
また、第2実施形態に係る加熱調理器監視処理では、ステップ230で吹きこぼれ予測を行い、必要に応じて吹きこぼれを予測したことを報知(ステップ232,234)した後、ステップ236へ移行する。ステップ236において、レンジフード制御部32は、加熱調理器50の加熱調理器制御部86と通信を行って加熱領域iのSIセンサ62によって検出された調理器具の温度を取得し、取得した調理器具の温度が予め設定された閾値(例えば100℃)を超えているか否か判定する。
ステップ236の判定が否定された場合、カメラ30によって撮影された画像から煙が検知されるケースとしては、前述した3つのケース、すなわち、(1)加熱領域iに存在している調理器具から油煙が立ち上っている場合、 (2)加熱領域iに存在している調理器具で内容物の焦げ付きが発生している場合、および、(3)調理器具から水蒸気が立ち上っている場合が考えられる。しかし、何れのケースであっても調理器具の温度が閾値以下であれば危険状態に至っていないと判断できるので、ステップ236の判定が否定された場合は、次に説明する油煙検知をスキップしてステップ250へ移行する。
一方、ステップ236の判定が肯定された場合、煙が検知されるケースは、(1)加熱領域iに存在している調理器具から油煙が立ち上っている場合と、(2)加熱領域iに存在している調理器具で内容物の焦げ付きが発生している場合に限られ、これらのケースで調理器具の温度が閾値を超えている場合は危険状態と判断できる。このため、ステップ236の判定が肯定された場合はステップ238へ移行し、ステップ238において、レンジフード制御部32は、第1実施形態で説明したステップ237と同様のアルゴリズムにより、ステップ216で取得した画像中の加熱領域iの画像に基づいて、加熱領域iに存在している調理器具から煙が立ち上っているか否かを判定すると共に、煙が立ち上っていると判定した場合はその危険度を更に判定する。
なお、ステップ236における検知対象の煙からは、調理器具の温度に基づいてケース(3)の水蒸気が除外されているので、本第2実施形態では、ステップ236で検知対象としているケース(1)の油煙およびケース(2)の煙を、便宜的に「油煙」と称して第1実施形態と区別する。
次のステップ240において、レンジフード制御部32は、ステップ238の煙判定で煙が立ち上がっていると判定されたか否か判定する。ステップ240の判定が否定された場合はステップ250へ移行するが、ステップ240の判定が肯定された場合はステップ242へ移行し、ステップ242において、レンジフード制御部32は、例として図6(H)に示すように、油煙が立ち上っていることと、その危険度を報知するメッセージを表示部24に表示させると共に、音発生部26によって所定の音を発生させることで、油煙が立ち上っていることを検知したことを報知する。これにより、油煙が立ち上っていることが利用者に認識される。
また、次のステップ244において、レンジフード制御部32は、ステップ238で判定した危険度が予め設定された閾値を超えているか否か判定する。ステップ244の判定が否定された場合はステップ246へ移行し、ステップ246において、レンジフード制御部32は、加熱調理器50の加熱調理器制御部86と通信を行って加熱領域iにおける加熱量を低下させるよう指示する。これにより、加熱調理器制御部86は、加熱領域iにおけるの加熱量が低下するように加熱制御部90を制御する。また、ステップ244の判定が肯定された場合はステップ248へ移行し、ステップ248において、レンジフード制御部32は、加熱調理器50の加熱調理器制御部86と通信を行って加熱領域iにおける加熱量を停止させるよう指示する。これにより、加熱調理器制御部86は、加熱領域iにおける加熱が停止するように加熱制御部90を制御する。
上記のように、油煙が立ち上がっていると判定した場合に、判定した危険度に応じて加熱量を低下させる制御または加熱を停止させる制御を行うことで、ステップ242の報知により油煙が立ち上っていることを認識した利用者が直ちに対処を行うことができない状況であったとしても、油煙が立ち上っている状態が油への引火や調理器具の焼損等の重大事象に発展することが防止され、加熱調理器50の安全性が向上する。このように、本第2実施形態において、レンジフード制御部32は、本発明における制御部の一例である。
更に、第2実施形態に係る加熱調理器監視処理では、ステップ254でグリル有フラグの値が1であると判定されてステップ254の判定が肯定された場合にステップ256へ移行する。ステップ256において、レンジフード制御部32は、加熱調理器50の加熱調理器制御部86と通信を行って加熱調理器50の現在の状態を認識し、加熱調理器50のグリル64が加熱中か否かを判定する。
ステップ256の判定が肯定された場合はステップ258へ移行し、ステップ258のグリル扉開放判定以降の処理を順次行うが、ステップ256の判定が否定された場合は、ステップ258以降の処理を行うことなくステップ270へ移行する。これにより、レンジフード制御部32の負荷が軽減されると共に、グリル64が加熱中でない場合はグリル扉開放判定やグリル排気口異物判定を行わないことで、これらの処理で危険状態を誤検知して誤報知することも防止される。
また、本第2実施形態では、レンジフード80のレンジフード制御部32がネットワーク82を介して外部機器92と通信可能であるので、レンジフード制御部32は、危険状態の発生を検知した場合に外部機器92に通知する。これにより、危険状態の発生が通知された外部機器92では、危険状態が発生したことが表示部96および音発生部98によって報知される。
なお、外部機器92への危険状態の発生通知は、発生した危険状態の種類に拘わらず行ってもよいし、事前に設定された種類の危険状態の発生を検知した場合にのみ、危険状態の発生を外部機器92へ通知してもよい。また、通信可能な全ての外部機器92へ危険状態の発生を通知してもよいし、事前に設定された外部機器92に対してのみ危険状態の発生を通知してもよいし、発生した危険状態の種類や危険状態が発生した時間帯等に応じて、危険状態の発生を通知する外部機器92を切り替えてもよい。
なお、上記では本発明における撮影部の一例として、可視光域に感度を有するカメラ30を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、撮影部は可視光域に加えて赤外域および紫外域の少なくとも一方にも感度を有する構成であってもよい。
10,80…レンジフード、24…表示部、26…音発生部、30…カメラ、32…レンジフード制御部、46…通信制御部、50…加熱調理器、52…ガスコンロ、56…バーナ、60…五徳、62…SIセンサ、64…グリル、68…扉、74…排気口、84…通信制御部、86…加熱調理器制御部、90…加熱制御部、92…外部機器

Claims (12)

  1. 下方に配置された加熱調理器を撮影する撮影部と、
    前記撮影部によって撮影された画像を解析し、予め定められた複数種の危険状態の発生を各々検知する解析部と、
    前記解析部によって複数種の前記危険状態の何れかの発生が検知された場合に報知する報知部と、
    を含むレンジフード。
  2. 前記解析部は、前記危険状態として、前記加熱調理器によって加熱される調理器具から煙が立ち上っている状態の発生を検知する請求項1記載のレンジフード。
  3. 前記加熱調理器に設けられた通信機と通信可能な通信部を更に含み、
    前記解析部は、前記加熱調理器に設けられた温度センサによって検出されて、前記通信部が前記加熱調理器から受信した、加熱中の調理器具の温度と、撮影された前記画像とに基づいて、前記危険状態として、前記調理器具から油煙が立ち上っている状態の発生を検知する請求項1または請求項2記載のレンジフード。
  4. 前記解析部は、前記煙または前記油煙の量および濃度の少なくとも一方に基づいて危険度を判定し、
    前記報知部は、前記解析部によって判定された危険度に応じて報知を切り替える請求項2または請求項3記載のレンジフード。
  5. 前記加熱調理器にはグリルが設けられており、
    前記解析部は、前記危険状態として、前記グリルの扉が開放された状態の発生を検知する請求項1〜請求項4の何れか1項記載のレンジフード。
  6. 前記加熱調理器にはグリルが設けられ、前記加熱調理器の上面には前記グリルの排気口が設けられており、
    前記解析部は、前記危険状態として、前記加熱調理器の上面の前記排気口が設けられた領域に異物が置かれた状態の発生を検知する請求項1〜請求項5の何れか1項記載のレンジフード。
  7. 前記加熱調理器には五徳が設けられており、
    前記解析部は、前記危険状態として、前記五徳に対して調理器具が偏って置かれた状態の発生を検知する請求項1〜請求項6の何れか1項記載のレンジフード。
  8. 前記解析部は、前記危険状態として、前記加熱調理器によって加熱される調理器具からの内容物の吹きこぼれが予測される状態の発生を検知する請求項1〜請求項7の何れか1項記載のレンジフード。
  9. 前記撮影部によって撮影された画像に基づいて前記撮影部に付着した汚れを検知する汚れ検知部を更に含み、
    前記報知部は、前記汚れ検知部によって汚れが検知された場合にも報知する請求項1〜請求項8の何れか1項記載のレンジフード。
  10. 前記加熱調理器に設けられた通信機と通信可能な通信部を更に含み、
    前記解析部は、前記通信部と前記加熱調理器との通信に基づき前記加熱調理器によって加熱が行われている期間を認識し、前記加熱が行われていない間は前記危険状態の検知を停止する請求項1〜請求項9の何れか1項記載のレンジフード。
  11. 前記加熱調理器に設けられた通信機と通信可能な通信部と、
    前記解析部によって危険状態の発生が検知された場合に、前記通信部を介して、前記加熱調理器による加熱を停止させるか、前記加熱調理器による加熱量を低下させる制御部と、
    を更に含む請求項1〜請求項10の何れか1項記載のレンジフード。
  12. 外部機器に設けられた通信機と通信可能な通信部を更に備え、
    前記報知部は、前記解析部によって危険状態の発生が検知された場合に、前記通信部を介して前記外部機器にも報知する請求項1〜請求項11の何れか1項記載のレンジフード。
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