JP7144529B2 - バンパのクラッシュボックス - Google Patents

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Description

本発明は、クラッシュボックスに関し、より詳細には、一緒に溶接されクロス部材と車両との間に配置される少なくとも2つの部材から形成されるクラッシュボックス、およびそのようなクラッシュボックスを製造する方法に関する。
バンパは、典型的には、衝突の際の衝撃エネルギーを吸収するように、好ましくは自動車である車両の前端部および後端部に横に取り付けられる。バンパは、一般に、クロス部材を含む。クロス部材は、そのそれぞれの端部近くまたは端部でクロス部材に取り付けられるクラッシュボックスを介して自動車のホワイトボディに取り付けられる。クロス部材およびクラッシュボックスは、鋼から作られることが好ましい。
クラッシュボックスは、座屈および塑性変形によって、衝突に起因する衝撃エネルギーの少なくともいくらかを吸収するように設計される。
既知のクラッシュボックスは、一般に、1つの上側部材と1つの下側部材である2つの略U字形部材であって、四角形の形の断面を有する長手方向に延びる中空本体を形成するように上側および下側部材の脚部のそれぞれのトリムエッジに沿って水平方向に作られる溶接部によってあるポイントで一緒に溶接される、2つの略U字形部材から形成される。
衝突の際にクラッシュボックスのある領域への座屈が開始するように、いわゆるトリガ手段がクラッシュボックスの少なくとも垂直側面に形成されている。トリガ手段は、一般に、それぞれのU字形部材の長手方向/水平方向に延びる脚部に対して垂直に配置される1つまたはそれ以上のくぼみとしてU字形部材の脚部に形成され、上側脚部のくぼみは、下側脚部の対応するくぼみと位置合わせされ、逆もまた同様である。
クラッシュボックスの座屈挙動を制御し向上させるために、それぞれのU字形部材のトリガ手段は、それらのトリムエッジでは一緒に溶接されず、2つ以上のトリガ手段がクラッシュボックスの各面に形成されている場合、2つの近接するトリガ手段同士の間には、水平方向に見ると比較的短い延長部を有する中間部分があり、すなわち比較的短い距離があり、その中間部分の上側および下側の脚部のトリムエッジが一緒に溶接される。
しかしながら、近接するトリガ手段同士の間の距離が比較的短いので、そのようにして形成される溶接ビードの強度は、特に溶接ビードの端で低下することになる。
したがって、本発明の目的は、クラッシュボックスの上側および下側部材のトリムエッジを2つの近接するトリガ手段同士の間に形成される中間部分で互いに取り付けるために形成される溶接ビードの強度を向上させること、および、衝突の際に溶接ビードで生じ得るクラック形成を低減させることである。
本発明によれば、この目的は、クラッシュボックスであって、脚部を有しそれぞれの脚部に少なくとも2つの近接するトリガ手段と該トリガ手段同士の間に形成された中間部分とを備える1つの上側部材と1つの下側部材である2つの略U字形部材を含み、該上側および下側部材は、四角形の形の断面を有し位置合わせされたトリガ手段と中間部分とを有する長手方向に延びる略中空のクラッシュボックスを形成するように、U字形部材のそれぞれの脚部のトリムエッジに沿った、それぞれのトリガ手段のそれぞれの脚部同士の間に形成されたトリムエッジを除く領域で一緒に溶接されており、トリガ手段は、長手方向に延びるクラッシュボックスに対して垂直に配置され、それぞれの脚部の中間部分は、溶接ビードによってそのトリムエッジで一緒に溶接されており、該溶接ビードは、2つの近接するトリガ手段同士の間の最短長さより長い長さを有することを特徴とする、クラッシュボックスによって達成される。
上記の目的は、さらに、そのようなクラッシュボックスを製造する方法によって達成される。
好ましい実施形態は、添付の特許請求の範囲において定められる(defined)。
添付の図面に示される非限定的な例を参照して、本発明を以下により詳細に述べる。
クロス部材のそれぞれの端部に対して溶接されたクラッシュボックスを有するバンパの斜め前からの斜視図である。 図1に示されるバンパの斜め後ろからの斜視図である。 小部分だけ図示されているクロス部材に取り付けられた、概略的に示されている傾斜した直線溶接ビードを含む中間部分を有する本発明のクラッシュボックスの第1の実施形態の斜め後ろからの斜視図である。 小部分だけ図示されているクロス部材に取り付けられた、概略的に示されているS字形溶接ビードを含む中間部分を有する本発明のクラッシュボックスの第2の実施形態の斜め後ろからの斜視図である。 小部分だけ図示されているクロス部材に取り付けられた、概略的に示されている弓形溶接ビードを含む中間部分を有する本発明のクラッシュボックスの第3の実施形態の斜め後ろからの斜視図である。
以下の説明および特許請求の範囲では、クラッシュボックスが取り付けられるバンパは、フロントバンパに関連して述べられる。したがって、後側、前端などの表現は、フロントバンパに関連するが、それに限定されるものではないと理解すべきである。
図1および図2は、クロス部材2と、好ましくは溶接によって、クロス部材2のそれぞれの端部4に取り付けられる、本発明による長手方向に水平方向に延びるクラッシュボックス3とを含むバンパ1を示している。クロス部材2は、好ましくは帽子型であり、それぞれのクラッシュボックス3の前端は、帽子型クロス部材2のU字形部分6の後側をまたぐように配置され好ましくは溶接によってそれに取り付けられる2つの突出舌状部5付きで形成される(図3および図4参照)。
図3~図5に見られるように、クラッシュボックス3は、2つの略U字形部材である、1つの上側部材11と1つの下側部材12とを含み、それらは、それぞれの脚部11a、12aに、少なくとも2つの近接する好ましくは位置合わせされるトリガ手段13を備える。上側および下側部材11、12は、四角形の形の断面を有する長手方向に延びる略中空のクラッシュボックス3を形成するように、U字形部材11、12のそれぞれの脚部11a、12aのトリムエッジ15に沿った領域で一緒に溶接される。クラッシュボックスの座屈挙動を制御し向上させるため、少なくとも2つのトリガ手段13が、長手方向に延びるクラッシュボックス3に対して垂直に配置される。それぞれの上側および下側部材11、12の中間部分14は、少なくとも2つの近接するトリガ手段13同士の間に形成され、中間部分14の上側および下側部材11、12は、そのトリムエッジで溶接ビード20によって一緒に溶接される。
それぞれのトリガ手段13の上側および下側のU字形部材11、12のトリムエッジ15は一緒に溶接されず、すなわち、上側および下側のU字形部材11、12は、それぞれのU字形部材のそれぞれの脚部のトリムエッジ15に沿った、それぞれのトリガ手段13のそれぞれの脚部11a、12a同士の間に形成されるトリムエッジを除く領域で一緒に溶接されることに留意されたい。
図3は、溶接ビード20が線形、好ましくは直線に形成され、水平面に対して20°~70°、好ましくは30°~60°、より好ましくは40°~50°の傾斜角度を有する一実施形態を示している。
図4は、溶接ビード20’が水平のまたは傾斜したS字形の形状を有する他の実施形態を示している。図4には、全体的に水平のS字形を有する溶接ビード20’が示されている。
図5は、溶接ビード20’’が曲線または弓形の形状を有するさらなる一実施形態を示している。曲線は、その頂点が上方か下方のどちらかを指すように形成することができる。図5には、その頂点が上方を指す曲線が示されている。
したがって、上記から推測できるように、溶接ビード20;20’;20’’は、線形または非線形である。
上記から推測できるように、衝突の際における、それぞれの中間部分14の上側および下側部材11、12を連結する溶接ビード20;20’;20’’の強度の向上、および、溶接ビード20;20’;20’’に対するより最適な負荷を達成するために、溶接ビード20;20’;20’’は、2つの近接するトリガ手段13同士の間の最短長さlより長い長さLに形成される/長さLを有する。
本発明のクラッシュボックスは、(図3~図5には示されない)反対側に、対応するトリガ手段13および中間溶接部分20;20’;20’’を備えることに留意されたい。したがって、クラッシュボックス3の(クロス部材の中心の方に向く)内側と外側は対称的な形状であることが好ましい。

Claims (6)

  1. クラッシュボックス(3)であって、脚部(11a、12a)を有しそれぞれの脚部に少なくとも2つの近接するトリガ手段(13)と該トリガ手段(13)同士の間に形成された中間部分(14)とを備える1つの上側部材(11)と1つの下側部材(12)である2つの略U字形部材(11、12)を含み、該上側および下側部材(11、12)は、四角形の形の断面を有し位置合わせされたトリガ手段(13)と中間部分(14)とを有する長手方向に延びる略中空のクラッシュボックス(3)を形成するように、U字形部材(11、12)のそれぞれの脚部(11a、12a)のトリムエッジ(15)に沿った、それぞれのトリガ手段(13)のそれぞれの脚部(11a、12a)同士の間に形成されたトリムエッジ(15)を除く領域で一緒に溶接されており、トリガ手段(13)は、長手方向に延びるクラッシュボックス(3)に対して垂直に配置され、それぞれの脚部(11a、12a)の中間部分(14)は、溶接ビード(20;20’;20’’)によってそのトリムエッジ(15)で一緒に溶接されており、該溶接ビード(20;20’;20’’)は、2つの近接するトリガ手段(13)同士の間の最短長さ(l)より長い長さ(L)を有することを特徴とする、前記クラッシュボックス。
  2. 溶接ビード(20;20’;20’’)は、線形または非線形であることを特徴とする、請求項1に記載のクラッシュボックス(3)。
  3. 溶接ビード(20)は、水平面に対して20°~70°、好ましくは30°~60°、より好ましくは40°~50°の傾斜角度を有する線形溶接ビードであることを特徴とする、請求項2に記載のクラッシュボックス(3)。
  4. 溶接ビード(20’)は、水平のまたは傾斜したS字形の形状を有することを特徴とする、請求項2に記載のクラッシュボックス(3)。
  5. 溶接ビードは、曲線の形状(20’’)を有することを特徴とする、請求項2に記載のクラッシュボックス(3)。
  6. クラッシュボックス(3)を製造する方法であって、該クラッシュボックス(3)は、脚部(11a、12a)を有しそれぞれの脚部に少なくとも2つの近接するトリガ手段(13)と該トリガ手段(13)同士の間に形成された中間部分(14)とを備える1つの上側部材(11)と1つの下側部材(12)である2つの略U字形部材(11、12)を含み、該上側および下側部材(11、12)は、四角形の形の断面を有し位置合わせされたトリガ手段(13)と中間部分(14)とを有する長手方向に延びる略中空のクラッシュボックス(3)を形成するように、U字形部材(11、12)のそれぞれの脚部(11a、12a)のトリムエッジ(15)に沿った、それぞれのトリガ手段(13)のそれぞれの脚部(11a、12a)同士の間に形成されたトリムエッジ(15)を除く領域で一緒に溶接されており、トリガ手段(13)は、長手方向に延びるクラッシュボックス(3)に対して垂直に配置され、それぞれの脚部(11a、12a)の中間部分(14)は、溶接ビード(20;20’;20’’)によってそのトリムエッジ(15)で一緒に溶接されており、2つの近接するトリガ手段(13)同士の間の最短長さ(l)より長い長さ(L)を有する溶接ビード(20;20’;20’’)を形成することを特徴とする、前記方法。
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