JP2019151130A - 車両の衝撃吸収構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】フルラップ衝突と斜突との夫々に対するエネルギー吸収を両立すること。【解決手段】基端が車体側の車体骨格部材41に、先端がバンパービーム67に夫々連結され、車幅方向外縁62oが車両前後方向に平行に延び、車幅方向内縁62iが、先端側に対し基端側が車幅方向内側に位置するよう傾斜して延び、車幅外側が開放する開断面形状に形成した、車両前後方向に延びる繊維強化樹脂製の衝撃吸収部材61において、上壁部62aと下壁部62bとを車幅外側に対して車幅内側が、衝撃吸収部材61の内部の空間側にオフセットするように上下方向に段付に形成された、又は車幅内側の側壁部62cに車幅外側に向かって凹む凹部63の凹底部63aが衝撃吸収部材61の車幅方向の略中間位置Pmに配置された。【選択図】図4
Description
この発明は、例えば、車両の車両前後方向に延びる繊維強化樹脂製の衝撃吸収部材を、車体前部または/および車体後部に備えたような車両の衝撃吸収構造に関する。
従来より、車体前部または/および車体後部に、衝突時の衝撃エネルギーを吸収可能な左右1対のクラッシュカン(クラッシュボックスともいう)を介して車幅方向に延びるバンパービームを取り付ける構造が知られている。また、このようなクラッシュカンを繊維強化樹脂で構成することも知られている。
衝撃吸収部材に要求される性能は、車幅方向に延在するバンパービームにおける、左右一対の衝撃吸収部材よりも車幅方向内側部分(中央部分)に対して、正面側(先端側)からの衝突体の衝突(以下、「フルラップ衝突」と称する)時に、軸圧縮荷重の入力方向に沿って逐次破壊することで衝撃エネルギーを安定的に吸収することである。
さらに、衝撃吸収部材は、逐次破壊の途中で折れ(倒れ)て潰れ残りが生じると、衝撃エネルギーを安定的に吸収できないため、車両先端部に対して平面視で斜め方向(すなわち右斜め方向又は左斜め方向)からの衝突体の衝突(以下、「斜突」と称する)時においても、基端側まで潰し切ることができるように折れないことが要求される。
ところで、車両衝突時に衝撃吸収部材が折れないような工夫がされたものとして、特許文献1の車両の衝撃吸収構造のように、衝撃吸収部材の基端側(根元部)を補強部(36)で補強したものが知られている。
補強部(36)は、前面衝突時に衝撃吸収部材(20)の軸圧縮荷重に基づいて作用する曲げモーメントに対して基端側が折れないように該基端側に備えるものである。
また、特許文献1の衝撃吸収部材(20)の基端側、すなわち、前後方向における補強部(36)を備えた部位は、車体側の先端部に結合すべく平面視の幅寸法を一定にしている。つまり、衝撃吸収部材(20)の基端側の車幅内縁は、前後方向にストレート形状としている(特許文献1の図2、図3参照)。
ここで、上述した斜突時には、車両に対して、その前方または後方における、車幅方向の一方側へオフセットした位置から左右一対の衝撃吸収部材に対して、平面視で前後方向に対して傾いた方向の衝突荷重が入力されることになる。
このため、斜突時には左右一対の衝撃吸収部材のうち一方の衝撃吸収部材の特に、車幅方向内側部分に車幅方向外側部分と比較して集中的に衝突荷重を受けることになる。
そうすると上述した特許文献1の衝撃吸収部材(20)のように、衝撃吸収部材を、衝突時にその前後方向において最も曲げモーメントが作用し易い基端側の車幅内縁をストレート形状とするとともに、車幅方向内側に開口する開断面形状を採用した構成においては、衝撃吸収部材(20)の特に車幅方向内側部分にて斜突時の衝突荷重を集中的に受け止めるに適した形状とは言い難く、また、特許文献1の衝撃吸収部材(20)は、フルラップ衝突等の前面衝突時に作用する軸圧縮荷重に基づいて付随的に作用する曲げモーメントに対して衝撃吸収部材(20)の基端側を補強するものであると見受けられるため、フルラップ衝突だけでなく斜突に対応させるためには改善の余地があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、フルラップ衝突と斜突との夫々に対するエネルギー吸収を両立することができる車両の衝撃吸収構造の提供を目的とする。
この発明は、車両の車幅方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、車両の車体を構成する左右一対の車体骨格部材と、車両前後方向に延びるとともに、その基端が前記車体骨格部材に連結された繊維強化樹脂製の左右一対の衝撃吸収部材と、車両前後方向における前記衝撃吸収部材の先端を車幅方向に連結するバンパービームとを備え、上記衝撃吸収部材は、上壁部と、下壁部と、これら上下各壁部の車幅方向一方同士を連結するとともに上下方向の中央部に車幅方向他方側へ向かって凹む凹部が形成された側壁部と、上記上壁部の車幅方向他方側縁から上方に延びる上側フランジ部と、上記下壁部の車幅方向他方側縁から下方に延びる下側フランジ部と、を備えて車幅方向他方側が開放する開断面形状に形成された車両の衝撃吸収構造であって、上記衝撃吸収部材は、車幅方向外側が開放されるとともに、平面視で上記上壁部および上記下壁部の車幅方向外縁が車両前後方向に平行に延び、車幅方向内縁が、その先端側に対し基端側が車幅方向内側に位置するよう傾斜して延び、上記基端側が上記先端側に対し幅広に形成されており、上記上壁部と上記下壁部とには、夫々の車幅方向の内外両縁の間に、車幅方向外縁同士の上下方向の間隔に対し車幅方向内縁同士の上下方向の間隔が狭くなるように段差部が形成されたものである。
上記構成によれば、フルラップ衝突と斜突との夫々に対するエネルギー吸収性を両立して高めることができる。
またこの発明は、車両の車幅方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、車両の車体を構成する左右一対の車体骨格部材と、車両前後方向に延びるとともに、その基端が前記車体骨格部材に連結された繊維強化樹脂製の左右一対の衝撃吸収部材と、車両前後方向における前記衝撃吸収部材の先端を車幅方向に連結するバンパービームとを備え、上記衝撃吸収部材は、上壁部と、下壁部と、これら上下各壁部の車幅方向一方同士を連結するとともに上下方向の中央部に車幅方向他方側へ向かって凹む凹部が形成された側壁部と、上記上壁部の車幅方向他方側縁から上方に延びる上側フランジ部と、上記下壁部の車幅方向他方側縁から下方に延びる下側フランジ部と、を備えて車幅方向他方側が開放する開断面形状に形成された車両の衝撃吸収構造であって、上記衝撃吸収部材は、車幅方向外側が開放されるとともに、平面視で上記上壁部および上記下壁部の車幅方向外縁が車両前後方向に平行に延び、車幅方向内縁が、その先端側に対し基端側が車幅方向内側に位置するよう傾斜して延び、上記基端側が上記先端側に対し幅広に形成されており、上記凹部は、その車幅方向外端が上記衝撃吸収部材の車幅方向の略中間位置に配置するように形成されたものである。
上記構成によれば、凹部の特に車幅方向外端をフルラップ衝突と斜突との夫々に対して上記衝撃吸収部材によるエネルギー吸収性を高めるうえで有効に機能させることができる。
従って、フルラップ衝突と斜突との夫々に対するエネルギー吸収を両立することができる。
この発明の態様として、上記上壁部と上記下壁部とには、夫々の車幅方向の内外両縁の間に、車幅方向外縁同士の上下方向の間隔に対し車幅方向内縁同士の上下方向の間隔が狭くなるように段差部が形成されたものである。
上記構成によれば、衝撃吸収部材の上下両壁部に段差部を形成することで衝撃吸収部材に稜線を増やすことができるため、衝撃吸収部材のエネルギー吸収量を増大させることが可能になる。
この発明の態様として、上記段差部は、上記凹部の上記車幅方向外端と車幅方向において略一致する位置に形成されたものである。
上記構成によれば、上記段差部は、上記凹部の車幅方向外端と車幅方向において略一致する位置に形成することにより、衝撃吸収部材の車幅方向の略中間位置に凹部の車幅方向外端と、段差部とを配置することができる。
これにより、凹部の車幅方向外端と、段差部との夫々の稜線を衝撃吸収部材の車幅方向の略中間位置に集約することで、フルラップ衝突と斜突との夫々に対して上記衝撃吸収部材によるエネルギー吸収性をより一層高めることができる。
この発明の態様として、上記車幅方向内縁の傾斜角度を車両前後方向に対して5度以上20度以下に設定したものである。
上記構成によれば、上記衝撃吸収部材の上記車幅方向内縁の傾斜角度を5度以上に設定することで、特に斜突に対して衝撃吸収部材が倒れ難くすることができ、斜突時のエネルギー吸収量を高めることができる。
上記衝撃吸収部材の上記車幅方向内縁の傾斜角度を20度以下に設定することで、フルラップ衝突時に衝撃吸収部材が倒れ易くなることを防ぐとともに、衝撃吸収部材の高重量化を防ぐことができる。
ここで、上記車幅方向内縁の車両前後方向に対する傾斜角は、5度以上20度以下に設定することが好ましいが、5度以上10度以下がより好ましい。
この発明の態様として、上記バンパービームは車幅方向の中央部が前方に位置するように湾曲形状に形成されており、上記車体骨格部材の先端への取付部を備える基端側屈曲部が、上記衝撃吸収部材の基端側における、上記側壁部より車幅方向外方側に形成され、上記バンパービームへの取付部を備える先端側屈曲部が、上記衝撃吸収部材の先端側における、上記側壁部より車幅方向内方側に形成されたものである。
上記構成によれば、上記衝撃吸収部材の車両前後方向(長手方向)の直交断面について、先端端側よりも基端側が大きいことを活かして、上記衝撃吸収部材の基端側における、車体骨格部材の先端に対する広い取付面積を確保しつつ、衝撃吸収部材のプレス成形性を高めることができる。
この発明によれば、フルラップ衝突と斜突との夫々に対するエネルギー吸収を両立することができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態の車両1の車体構造は、押出成形されたアルミ合金製の複数のフレームを連結して車体骨格をなす、所謂、スペースフレーム構造である。このような車両1の車体構造について、図1から図9を用いて説明する。
本実施形態の車両1の車体構造は、押出成形されたアルミ合金製の複数のフレームを連結して車体骨格をなす、所謂、スペースフレーム構造である。このような車両1の車体構造について、図1から図9を用いて説明する。
また、図示を明確にするため、図1中において、車両右側のフロントサスペンション3の図示を省略している。
また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rtは車両右側を示し、矢印Ltは車両左側を示し、矢印OUTは車幅方向外側を示し、矢印INは車幅方向内側を示すものとする。
また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rtは車両右側を示し、矢印Ltは車両左側を示し、矢印OUTは車幅方向外側を示し、矢印INは車幅方向内側を示すものとする。
本実施形態における車両1の車体構造は、図1に示すように、乗員が乗り込む車室部2と、車室部2よりも車両前方の所望位置に配置されたフロントサスペンション3を支持するサスペンション支持構造体4と、車室部2とサスペンション支持構造体4とを連結する複数のフレーム部材5と、サスペンション支持構造体4の前端に連結されるとともに、車両前方からの衝撃荷重を吸収する衝撃吸収構造体6とを備えている。
車室部2は、図1に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で、車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル21と、サイドシル21の車両上方に配設された左右一対のフロントピラー22と、サイドシル21の前端、及びフロントピラー22の前端を車両上下方向に連結する左右一対のヒンジピラー23と、車幅方向略中央の位置において、車両前後方向に延びるセンタートンネルフレーム24と、左右のヒンジピラー23を車幅方向に連結して、車室内外を隔てる隔壁をなすダッシュパネル25、及びダッシュアッパパネル26とを備えている。
また、フロントサスペンション3は、図1に示すように、ダブルウィッシュボーン式サスペンション構造であって、車両1の前輪を回転自在に支持するナックル31と、車幅方向外側がナックル31の下部に連結され、車幅方向内側が車体に連結されたロアアーム32と、車幅方向外側がナックル31の上部に連結され、車幅方向内側が車体に連結されたアッパアーム33と、上端が車体に連結され、下端がロアアーム32に連結された伸縮可能なフロントサスダンパ34とで構成されている。
また、サスペンション支持構造体4は、図1に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てて配置されるとともに、所望位置に配置されたフロントサスペンション3を支持する左右一対のサスペンション支持部材41と、左右のサスペンション支持部材41の下端近傍を連結するサスクロス42と、サスクロス42よりも僅かに車両上方の位置で、左右のサスペンション支持部材41の下部を連結する下側クロスメンバ43と、左右のサスペンション支持部材41の上部を連結する上側クロスメンバ44と、上側クロスメンバ44に接合された左右一対のボックス部材45と、サスペンション支持部材41、及びサスクロス42を連結する左右一対の傾斜フレーム46とで構成されている。
また、衝撃吸収構造体6は、図1に示すように、左右のサスペンション支持部材41の前端に連結された左右一対の衝撃吸収部材61と、衝撃吸収部材61の前端を車幅方向に連結するフロントバンパービーム67とで構成されている。
サスペンション支持構造体4に備えた左右一対のサスペンション支持部材41は、図1〜図3に示すように、フロントサスペンション3を揺動可能に支持する機能を有するように車両側面視で枠状に構成した、車幅方向に所定の厚みを有するアルミダイキャスト製の部材である。
また、サスペンション支持部材41と、上述した複数のフレーム部材5とは、車両1の前面衝突時にフロントバンパービーム67から入力され、衝撃吸収部材61を介して車体後方へ伝達される衝突荷重をさらに車体後方(車室部2)へと伝達する骨格部材としての機能も有している。
図1に示すように、複数のフレーム部材5の中でも特に、夫々左右一対備えた内側センタフレーム部材5aと外側センタフレーム部材5bとが衝突荷重の車体後方への伝達機能を担う主要なフレーム部材5である。
内側センタフレーム部材5aは、サスペンション支持部材41の上部後壁とセンタートンネルフレーム24の前端とを連結するように後方程車幅方向内側かつ上側へ直線状に延在しており、衝撃吸収部材61から車体後方へ伝わる衝突荷重をサスペンション支持部材41を介してセンタートンネルフレーム24へ伝達する。
外側センタフレーム部材5bは、内側センタフレーム部材5aよりも下方において、サスペンション支持部材41の後壁とヒンジピラー23とを連結するように後方程車幅方向外側かつ下側へ直線状に延在しており、衝撃吸収部材61から車体後方へ伝わる衝突荷重をサスペンション支持部材41を介してヒンジピラー23へ伝達する。
上記サスペンション支持部材41の前面上部は、図2に示すように、衝撃吸収構造体6の衝撃吸収部材61(後述する衝撃吸収部材61の後端側屈曲部613(図2、図3参照))が連結される被後端連結部41aとして構成している。
そして、サスペンション支持部材41の被後端連結部41aには、図2、図3に示すように、後述する衝撃吸収構造体6の衝撃吸収部材61がセットプレート66を介して取付けられる取付けプレート47が接合されている。
取付けプレート47は、図3に示すように、サスペンション支持部材41の被後端連結部41aよりも幅広な車幅方向の長さを有する略平板状に形成されている。
また、衝撃吸収構造体6は、上述したように、左右一対の衝撃吸収部材61と、フロントバンパービーム67とで構成されている。
衝撃吸収部材61は、繊維強化樹脂製であって、例えば、炭素繊維強化プラスチックで形成されている。
衝撃吸収部材61は、繊維強化樹脂製であって、例えば、炭素繊維強化プラスチックで形成されている。
この衝撃吸収部材61は、図3〜図6に示すように、車両前後方向に延設した衝撃吸収本体部62と、衝撃吸収本体部62の前端から車幅方向内側へ延設され、フロントバンパービーム67に対してその後面側から連結される略平板状の前端側屈曲部612(図3、図5、図6参照)と、衝撃吸収本体部62の後端から車幅方向外側へ延設され、セットプレート66(図3〜図5参照)を介して車体側の取付けプレート47(図3、図4参照)に対してその前面側から連結される略平板状の後端側屈曲部613(図3、図4、図6参照)とで成形により一体形成されている。
衝撃吸収本体部62は図3に示すように、平面視で車幅方向外縁62o(すなわち後述する上壁部62aおよび下壁部62bの各車幅方向外縁62o)が車両前後方向と平行に直線状に延びている。一方、衝撃吸収本体部62は、平面視で車幅方向内縁62i(すなわち後述する上壁部62aおよび下壁部62bの各車幅方向内縁62i)が、その先端側である前方側に対し基端側である後方側が車幅方向内側に位置するよう傾斜して直線状に延びている。
具体的には、衝撃吸収本体部62の上壁部62aおよび下壁部62bにおける各車幅方向内縁62iの傾斜角度α(図3参照)は、車両前後方向に対して5度以上20度以下、より好ましくは6度以上10度以下(本実施形態においては8度)に設定している。
これにより図6に示すように、衝撃吸収本体部62は、前端から後端へ向けて徐々に幅広に形成されており、前端から後端かけ上記直交断面の断面積が徐々に大きくなる形状に形成されている。
さらに衝撃吸収本体部62は、車両前後方向における、前端側屈曲部612を有する前端および後端側屈曲部613を有する後端を除く全長に亘って、車両前後方向の直交断面(縦断面)が、図6〜図9に示すように同じ開断面形状で形成されている。
衝撃吸収本体部62は、図7〜図9に示すように、車幅方向に沿って延在する上壁部62aと、該上壁部62aの下方で同じく車幅方向に沿って延在する下壁部62bと、これら上下各壁部62a,62bの車幅方向内縁62i,62i同士を連結する側壁部62cと、上壁部62aの車幅方向外縁62oから上方に延びる上側フランジ部62dと、下壁部62bの車幅方向外縁62oから下方に延びる下側フランジ部62eと、を備えて車幅方向外側が開放する開断面形状に形成されている。
これにより図6、図7に示すように、上記衝撃吸収本体部62は、内部に車幅方向外側に開口部Saを有して車両前後方向に延在する空間Sが構成されている。なお図7〜図9に示すように、衝撃吸収本体部62は、上記直交断面が略一定の肉厚となる開断面形状に形成されている。
側壁部62cは図7〜図9に示すように、衝撃吸収本体部62の車幅方向内側壁面を構成し、その上下方向の中間部に車幅方向外側(開口部Sa側)へ向かって凹む凹部63と、該凹部63に対して上側に有する側壁上部621cと、下側に有する側壁下部622cとが一体に形成されている。
側壁部62cの凹部63は、図6〜図9に示すように、該凹部63の凹底に相当するとともに該凹部63の車幅方向外縁に位置する凹底部63aと、凹底部63aの上端部および側壁上部621cの下端部を連結するように車幅方向に沿って延在する凹壁上部63bと、凹底部63aの下端部および側壁下部622cの上端部を連結するように車幅方向に沿って延在する凹壁下部63c(図7〜図9参照)とが一体に形成されている。
なお図7〜図9に示すように、衝撃吸収部材61の成形時の型の抜き勾配を考慮して、上壁部62aおよび凹壁下部63cは、車幅方向に対して車幅方向外側程上方へ若干傾斜して延在するとともに、下壁部62bおよび凹壁上部63bは、車幅方向に対して車幅方向外側程下方へ若干傾斜して延在する。すなわち、衝撃吸収部材61は、車幅方向において開口部Saの側(車幅方向の内側から外側)へ向けて内部の空間Sの上下方向の間隔が大きくなるように形成している。
同図に示すように、側壁上部621cと側壁下部622cとは、衝撃吸収本体部62の車幅方向内側において、夫々上下方向に直線状に車幅方向に一致して延在している。凹底部63aは、衝撃吸収本体部62の車幅方向において、側壁上部621cおよび側壁下部622cと互い違いになるように、該衝撃吸収本体部62の車幅方向の中間位置Pm(図7参照)にて、上下方向に直線状に延在している。
図7に示すように、上壁部62aと下壁部62bとには、夫々の車幅方向の内外両縁62i,62oの間に、車幅方向外縁62o,62o同士の上下方向の間隔(つまり開口部Saの上下方向長さ)に対し車幅方向内縁62i,62i同士の上下方向の間隔(つまり、側壁部62cの上下方向長さ)が狭くなるように段差部64(上側段差部64u、下側段差部64d)が形成された段付き形状としている。
詳しくは同図に示すように、上壁部62aは、上記上側段差部64uと、衝撃吸収本体部62の上記直交断面のうち、上側段差部64uに対して車幅方向外側部分、当例では車幅方向の略外側片半分の部位65o(以下、「車幅方向外側片半分部位65o」と称する)にて車幅方向に沿って延在する上壁車幅外側部621aと、衝撃吸収本体部62の上記直交断面のうち、上側段差部64uに対して車幅方向内側部分、当例では車幅方向の略内側片半分の部位65i(以下、「車幅方向内側片半分部位65i」と称する)にて車幅方向に沿って延在する上壁車幅内側部622aとで一体に形成されている。
上側段差部64uは、上壁車幅外側部621aと上壁車幅内側部622aとの間の位置(当例では車幅方向の中間位置Pm)にて上壁車幅外側部621aに対して上壁車幅内側部622aを上下方向における凹部63の側へオフセット(当例では段下げ)している。
同図に示すように、上側段差部64uは、上壁車幅外側部621aの車幅方向内縁に位置し、上方かつ車幅方向内側へ突状の車幅外側稜線641uと、上壁車幅内側部622aの車幅方向外縁に位置し、下方かつ車幅方向外側へ突状の車幅内側稜線642uと、これら稜線641u,642uを連結するように上方程車幅方向外側へ傾斜して延在する段差面部643uとから成る。
同様に同図に示すように、下壁部62bは、上記下側段差部64dと、衝撃吸収本体部62の上記直交断面のうち、段差部64に対して車幅方向外側部分、当例では車幅方向外側片半分部位65oにて車幅方向に沿って延在する下壁車幅外側部621bと、衝撃吸収本体の上記直交断面のうち、段差部64に対して車幅方向内側部分、当例では車幅方向内側片半分部位65iにて車幅方向に沿って延在する下壁車幅内側部622bとで一体に形成されている。
下側段差部64dは、下壁車幅外側部621bと下壁車幅内側部622bとの間の位置(当例では車幅方向の中間位置Pm)にて下壁車幅外側部621bに対して下壁車幅内側部622bを上下方向における凹部63の側へオフセット(当例では段上げ)している。
同図に示すように、下側段差部64dは、下壁車幅外側部621bの車幅方向内縁に位置し、下方かつ車幅方向内側へ突状の車幅外側稜線641dと、下壁車幅内側部622bの車幅方向外縁に位置し、上方かつ車幅方向外側へ突状の車幅内側稜線642dと、これら稜線641d,642dを連結するように下方程車幅方向外側へ傾斜して延在する段差面部643dとから成る。
図3、図7に示すように、上下各側の段差部64u,64dは、衝撃吸収部材61の車両前後方向(長手方向)に亘って上壁部62aと下壁部62bとの夫々の車幅方向の略中間位置Pm(図7参照)に位置するように後方程車幅方向内側に傾斜する直線状に延在している(特に図3参照)。
換言すると図3に示すように、上下各側の段差部64u,64dは、上壁部62aと下壁部62bとの夫々に、平面視で車両前後方向に対して傾斜する車幅方向内縁62iの傾斜角度αを2等分する傾斜角度β、すなわち本実施形態では車両前後方向に対して平面視で4度の傾斜角度βとなるように後方程車幅方向内側に傾斜して延在している。
また特に図7に示すように、側壁部62cに形成される凹部63は、その車幅方向外端に位置する凹底部63aが上記段差部64と車幅方向において略一致する位置に形成されている。
具体的には同図に示すように、上側段差部64u、下側段差部64dは、夫々車幅外側稜線641u,641dから車幅内側稜線642u,642dにかけて車幅方向の幅を有しているため、これらの間を、凹部63の凹底部63a上を通過するように上下方向に延びる直線ラインLが通過するような凹底部63aとの位置関係で形成されている。
本実施形態では、段差部64(上側段差部64u、下側段差部64d)の特に各車幅内側稜線642u,642d又はその近傍を、上記直線ラインLが通過するように形成されている(図7参照)。
図7に示すように、衝撃吸収本体部62の車幅方向外側片半分部位65oは、その車幅方向内縁に凹底部63aが配置されるとともに、車幅方向外側が開方した開放形状に形成されている。
すなわち、車幅方向外側片半分部位65oは、上側フランジ部62dと上壁車幅外側部621aと段差部64(64u,64d)と凹底部63aと下側フランジ部62eと下壁車幅外側部621bとで構成される。
一方、衝撃吸収本体部62の車幅方向内側片半分部位65iは、その車幅方向外縁に凹底部63aが配置されるとともに、車幅方向内縁に側壁上部621cおよび側壁下部622cが配置される。
すなわち、車幅方向内側片半分部位65iは、段差部64(64u,64d)と上壁車幅内側部622aと側壁部62c(凹部63(凹底部63a、凹壁上部63bおよび凹壁下部63c)、側壁上部621cおよび側壁下部622c)と下壁車幅内側部622bとで構成される。
図6〜図9に示すように、本実施形態では、衝撃吸収本体部62は、その車両前後方向の略全体に亘って、上記直交断面のうち車幅方向内側片半分部位65iが、車幅方向外側片半分部位65oよりもトータルの断面積を大きく形成されるとともに、稜線(例えば、62f,62g,62h,62j,62k)(図7参照)の数が多くなるように形成している。
図7中の符号62f,62g,62h,62j,62k,62lは、いずれも衝撃吸収本体部62の車幅方向内側片半分部位65iに形成された稜線の一部を示しており、稜線62fは上壁部62aと側壁上部621cとのコーナー部に、稜線62gは側壁上部621cと凹壁上部63bとのコーナー部に、稜線62hは凹壁上部63bと凹底部63aとのコーナー部に、稜線62jは凹底部63aと凹壁下部63cとのコーナー部に、稜線62kは凹壁下部63cと側壁下部622cとのコーナー部に、稜線62lは側壁下部622cと下壁部62bとのコーナー部に、それぞれ形成されている。
なお、これら稜線62f,62g,62h,62j,62k,62lが形成された各コーナー部は、何れも湾曲状に形成されており、夫々の曲率を極力小さくすることでエッジを際立たせている。これにより、斜突時の衝撃吸収本体部62の折れに対する強度を高めている。
ここで、斜突時に衝撃吸収本体部62に対して前端側から入力される入力荷重(斜突荷重)は、衝撃吸収本体部62の上記直交断面のうち、車幅方向外側片半分部位65oよりも車幅方向内側片半分部位65iにおいて大きく加わる。さらに斜突時には、フロントバンパービーム67に対して平面視において前後方向に対して角度を有する方向から衝突体が衝突するため、通常、左右一対の衝撃吸収部材61のうち一方の衝撃吸収部材61に斜突荷重が入力することになる。
このため、本実施形態の衝撃吸収本体部62は、図7に示すように、斜突時に入力荷重を受け易い特に車幅方向内側片半分部位65iを、上述したように、車幅方向外側片半分部位65oよりもトータルの断面積を大きくするとともに稜線の数を増やし、さらに図3に示すように、衝撃吸収本体部62の車幅方向内縁62iを平面視で斜突荷重の入力方向と極力平行に近付けるように平面視でその前端側に対し後端側が車幅方向内側に位置するよう前後方向全長に亘って傾斜して延在させ、斜突に適した形状としている。
これにより斜突時には、左右一対の衝撃吸収部材61のうち斜突荷重が入力する一方側の衝撃吸収部材61における車幅方向内側片半分部位65iが主体的に斜突荷重を受け止めることができ、該一方側の衝撃吸収部材61が途中で折れることなく、衝突エネルギーの安定した吸収機能を発揮するように衝撃吸収部材61を構成したものである。
一方、フロントバンパービーム67の正面前方側から衝突体が衝突するフルラップ衝突の場合、通常、フロントバンパービーム67の正面前方側から入力される衝突荷重を、左右一対の衝撃吸収部材61が協働して受け止めることになる。
このため、本実施形態の衝撃吸収本体部62は、図7に示すように、上記直交断面における車幅方向外側片半分部位65oを、その車幅方向の外側に上下各側のフランジ部62d,62eを配設するとともに、車幅方向内側に、段差部64(64u,64d)および凹底部63aを配設し、さらに、衝撃吸収本体部62の車幅方向外縁62oを車両前後方向と平行に延在させることにより(図3参照)、フルラップ衝突時に左右一対の衝撃吸収部材61の双方における、主に車幅方向外側片半分部位65oによって衝突荷重を安定して受け止めることからフルラップ衝突時にも適した形状としている。
これにより衝撃吸収本体部62は、フルラップ衝突時に、主に車幅方向外側片半分部位65oによって、衝撃吸収部材61が途中で折れることなく左右一対の衝撃吸収部材61が協働して衝突エネルギーの安定した吸収機能を発揮するように構成したものである。
また図3、図5、図6、図9に示すように、衝撃吸収部材61の前端側屈曲部612は、衝撃吸収本体部62の前端において、側壁部62cに対して車幅方向内方側に屈曲した(折り曲げた)形状(つまりフランジ状)に形成されている。
具体的には、前端側屈曲部612は、同図に示すように、衝撃吸収本体部62の前端部において上下各側のフランジ部62d,62eを含めた上下方向全体に亘って、該衝撃吸収本体部62の車幅方向内縁62iに位置する側壁部62cよりも車幅方向内側に僅かに突出する大きさで車幅方向内側へ延設している。
ここで、後述するように、フロントバンパービーム67は車幅方向の中央部が前方に位置するように湾曲形状に形成されている(図3参照)。このため、フロントバンパービーム67に対して後面側から取り付けられる前端側屈曲部612は、該フロントバンパービーム67の湾曲形状に対応させて車幅方向内側(延設方向先端)程若干前方に位置するように延設している。
さらに図6に示すように、前端側屈曲部612には、後述するフロントバンパービーム67にリベット止めするためのリベットRを挿通する挿通孔612aが複数貫通形成されている。
なお、前端側屈曲部612はフロントバンパービーム67に対してこのようにリベット止めに限らず、ボルトによる締結や溶接によって取り付けてもよい。
なお、前端側屈曲部612はフロントバンパービーム67に対してこのようにリベット止めに限らず、ボルトによる締結や溶接によって取り付けてもよい。
衝撃吸収部材61の後端側屈曲部613は、図2〜図4、図6、図8に示すように、衝撃吸収本体部62の後端において、側壁部62cに対して車幅方向外方側に屈曲した(折り曲げた)形状(つまりフランジ状)に形成されている。
具体的には、後端側屈曲部613は、図3、図4、図6、図8に示すように、衝撃吸収本体部62の後方への開口(つまり後端の空間S)全体を覆う大きさの略平板状に形成されている。換言すると、後端側屈曲部613は、衝撃吸収本体部62における、車両前後方向に延びる軸心X(図8参照)を横切るように該衝撃吸収本体部62の後端の空間S全体に形成されている。
これにより図3、図6に示すように、前端側屈曲部612と後端側屈曲部613とは、側壁部62cに対して車幅方向内外各側へ略相反する方向に延設されている。さらに図6に示すように、後端側屈曲部613には、セットプレート66(図2、図3参照)にリベット止めするためのリベットRを挿通する挿通孔613aが複数貫通形成されている。
なお、後端側屈曲部613はセットプレート66に対してこのようにリベット止めに限らず、ボルトによる締結や溶接等によって取り付けてもよい。
なお、後端側屈曲部613はセットプレート66に対してこのようにリベット止めに限らず、ボルトによる締結や溶接等によって取り付けてもよい。
なお、上述したセットプレート66は、図4、図5に示すように、押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、図3に示すように、取付けプレート47と略同じ車幅方向の長さを有する略ハット状の開断面を、図2に示すように、取付けプレート47と略同等の車両上下方向の長さで、車両上下方向に延設した形状に形成されたものである。
このセットプレート66は、図1〜図3に示すように、車幅方向外側、及び車幅方向内側が、それぞれ取付けプレート47の前面に締結固定され、図1〜図5に示すように、車両前方側に突出した座面に、上述した衝撃吸収部材61の後端側屈曲部613が上述したように、リベット止めされている。
フロントバンパービーム67は、図3に示すように、平面視において、車幅方向の両端に対して、車幅方向略中央が車両前方へ突出するように僅かに湾曲した湾曲形状に形成されている。本実施形態のフロントバンパービーム67は、平面視略円弧形状に形成されている。
このフロントバンパービーム67は、図3〜図5に示すように、車両上下方向に所定間隔を隔てて、車幅方向に延びる上下一対の本体フレーム67aと、上下の本体フレーム67aにおける車幅方向略中央を連結する補強フレーム67bと、本体フレーム67aの両端にそれぞれ接合されるとともに、衝撃吸収部材61の前端が取付けられる部材取付け部67cとで構成されている。
上下一対の本体フレーム67aは、押出し成型されたアルミ合金製の押出部材であって、略矩形の閉断面を平面視略円弧状になるように車幅方向へ延設した略筒状体に形成されている。
補強フレーム67bは、押出し成型されたアルミ合金製の押出部材であって、略矩形の閉断面を車両上下方向に延設した略筒状体に形成されている。この補強フレーム67bは、車両上方に位置する本体フレーム67aの下面に上端が接合され、車両下方に位置する本体フレーム67aの上面に下端が接合されている。
部材取付け部67cは、図4、図5、図9に示すように、衝撃吸収部材61が取付けられる取付け部本体671と、取付け部本体671の剛性を向上させる上下一対の補強部材672とで構成されている。
取付け部本体671は、同図に示すように、押出し成型されたアルミ合金製の押出部材であって、衝撃吸収部材61の前端側屈曲部612が締結固定される略平板状の被前端連結部分671aと、被前端連結部分671aにおける車幅方向外側部から車両後方へ立設した外方側壁部分671bと、被前端連結部分671aにおける車幅方向内側部から車両後方へ立設した内方側壁部分671cとで一体形成されている。
取付け部本体671の被前端連結部分671aは、図3、図5、図9に示すように、前後方向に厚みを有する略平板状であって、その後面から衝撃吸収部材61の前端側屈曲部612がリベット止めされている。
ここで、上述したように、前端側屈曲部612は、フロントバンパービーム67、すなわち、被前端連結部分671aに沿って平面視湾曲形状に形成したため、被前端連結部分671aと前端側屈曲部612とは、該前端側屈曲部612の前面と該被前端連結部分671aの後面とが互いに当接した状態でリベット止めすることができる。
取付け部本体671の外方側壁部分671b、及び内方側壁部分671cは、図3〜図5に示すように、本体フレーム67aの閉断面と略同じ車両前後方向の長さを有する略矩形の閉断面を、車両上下方向に延設した略筒状体に形成されている。
以上のように、本実施形態の車両1の衝撃吸収構造は、車両1の車幅方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、車両1の車体を構成する左右一対のサスペンション支持部材41(車体骨格部材)と、車両前後方向に延びるとともに、その基端がサスペンション支持部材41に連結された繊維強化樹脂製の左右一対の衝撃吸収部材61と、車両前後方向における衝撃吸収部材61の先端を車幅方向に連結するフロントバンパービーム67とを備え(図1〜図3参照)、衝撃吸収部材61は、図3〜図9の特に図3、図6、図7に示すように、上壁部62aと、下壁部62bと、これら上下各壁部62a,62bの車幅方向一方側(車幅方向内側)同士を連結するとともに上下方向の中央部に車幅方向他方側(車幅方向外側)へ向かって凹む凹部63が形成された側壁部62c(図6、図7参照)と、上壁部62aの車幅方向他方側(車幅方向外側)縁から上方に延びる上側フランジ部62d(同図参照)と、下壁部62bの車幅方向他方側(車幅方向外側)縁から下方に延びる下側フランジ部62e(同図参照)と、を備えて車幅方向他方側(車幅方向外側)が開放する開断面形状に形成された車両1の衝撃吸収構造であって、衝撃吸収部材61は、車幅方向外側が開放されるとともに(同図参照)、平面視で上壁部62aおよび下壁部62bの車幅方向外縁62oが車両前後方向に平行に延び(図3参照)、車幅方向内縁62iが、その前端側(先端側)に対し後端側(基端側)が車幅方向内側に位置するよう傾斜して延び(同図参照)、後端側が前端側に対し幅広に形成されており(同図参照)、上壁部62aと下壁部62bとには、夫々の車幅方向の内外両縁62i,62oの間に、車幅方向外縁62o,62o同士の上下方向の間隔に対し車幅方向内縁62i,62i同士の上下方向の間隔が狭くなるように段差部64(64u,64d)が形成されたものである(図7参照)。
上記構成によれば、フルラップ衝突に対しては左右一対の衝撃吸収部材61が協働して左右各側の衝撃吸収部材61の主に車幅方向外側部分、当例では車幅方向外側片半分部位65oによって、斜突に対しては左右一対の衝撃吸収部材61のうち一方の側(車幅方向における衝突物が入力してくる側)の衝撃吸収部材61の主に車幅方向内側部分、当例では車幅方向内側片半分部位65iによって、いずれも衝撃吸収部材61が倒れることなく衝突エネルギーを吸収することが可能になる。
さらに、上述したように、上壁部62aと下壁部62bとには、夫々の車幅方向の内外両縁62i,62oの間に、車幅方向外縁62o,62o同士の上下方向の間隔に対し車幅方向内縁62i,62i同士の上下方向の間隔が狭くなるように段差部64(64u,64d)を形成することにより、衝撃吸収部材61に稜線641u,641d,642u,642dを増やすことができるため、衝撃吸収部材61のエネルギー吸収量を増大させることが可能になる。
従って、フルラップ衝突と斜突との夫々に対するエネルギー吸収性を両立して高めることができる。
また本実施形態の車両1の衝撃吸収構造は、車両1の車幅方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、車両1の車体を構成する左右一対のサスペンション支持部材41(車体骨格部材)と、車両前後方向に延びるとともに、その基端がサスペンション支持部材41に連結された繊維強化樹脂製の左右一対の衝撃吸収部材61と、車両前後方向における衝撃吸収部材61の先端を車幅方向に連結するフロントバンパービーム67とを備え(図1〜図3参照)、衝撃吸収部材61は、図3〜図9の特に図3、図6、図7に示すように、上壁部62aと、下壁部62bと、これら上下各壁部62a,62bの車幅方向一方側(車幅方向内側)同士を連結するとともに上下方向の中央部に車幅方向他方側(車幅方向外側)へ向かって凹む凹部63が形成された側壁部62c(図6、図7参照)と、上壁部62aの車幅方向他方側(車幅方向外側)縁から上方に延びる上側フランジ部62d(同図参照)と、下壁部62bの車幅方向他方側(車幅方向外側)縁から下方に延びる下側フランジ部62e(同図参照)と、を備えて車幅方向他方側(車幅方向外側)が開放する開断面形状に形成された車両1の衝撃吸収構造であって、衝撃吸収部材61は、車幅方向外側が開放されるとともに(同図参照)、平面視で上壁部62aおよび下壁部62bの車幅方向外縁62oが車両前後方向に平行に延び(図3参照)、車幅方向内縁62iが、その前端側(先端側)に対し後端側(基端側)が車幅方向内側に位置するよう傾斜して延び(同図参照)、後端側が前端側に対し幅広に形成されており(同図参照)、凹部63は、その凹底部63a(車幅方向外端)が衝撃吸収部材61の車幅方向の略中間位置Pmに配置するように形成されたものである(図7参照)。
上記構成によれば、フルラップ衝突時には、左右一対の衝撃吸収部材61が協働してその衝突荷重を受け止めることができる。このため、フルラップ衝突時には、左右夫々の衝撃吸収部材61の主に車幅方向外側部分、当例では車幅方向外側片半分部位65oによって衝突荷重を受け止めることが衝撃吸収部材61の折れを防ぐ観点で好ましい。
また、斜突時には、左右一対の衝撃吸収部材61のうち一方の側(車幅方向における衝突物が入力してくる側)の衝撃吸収部材61によって衝突荷重を受け止めることになる。さらに、斜突荷重を受け止める側の衝撃吸収部材61は、斜突荷重の車体前端(フロントバンパービーム67)への入力方向の関係上、主に車幅方向内側部分、当例では車幅方向内側片半分部位65iによって衝突荷重を受け止めることになる。
これらに対して、凹部63の凹底部63aを衝撃吸収部材61の車幅方向の略中間位置Pmに配置することで、特に図7に示すように、該凹底部63aを、衝撃吸収部材61の車幅方向外側片半分部位65oの車幅方向内縁に位置させることができるとともに、衝撃吸収部材61の車幅方向内側片半分部位65iの車幅方向外縁に位置させることができる。
従って上述したように、凹部63の凹底部63aを衝撃吸収部材61の車幅方向の略中間位置Pmに配置することで、特に同図に示すように、凹部63の特に凹底部63aをフルラップ衝突と斜突との夫々に対して衝撃吸収部材61によるエネルギー吸収性を高めるうえで有効に機能させることができる。
さらに凹部63を、その凹底部63aが衝撃吸収部材61の車幅方向の略中間位置Pmに配置するように形成することで、特に同図に示すように、凹部63の凹壁上部63bと凹壁下部63cとを、衝撃吸収部材61の上記直交断面のうち車幅方向内側片半分部位65iを横切るようにその車幅方向全体に配することができる。
このため、車幅方向の略中間位置Pmに凹底部63aが配置される深さの凹部63を設けることによって、凹底部63aと併せて衝撃吸収部材61の車幅方向外側片半分部位65oの直交断面の面積を最大限増やすことができる。よって、特に斜突に対しての衝撃吸収部材61によるエネルギー吸収性をより高めることができる。
しかも、凹部63を、その凹底部63aが衝撃吸収部材61の車幅方向の略中間位置Pmに配置するように形成することで、凹部63を車幅方向の略中間位置Pmよりも車幅方向に深く形成した構成と比して成形性を高めることができる。
この発明の態様として、段差部64(64u,64d)は、凹部63の凹底部63aと車幅方向において略一致する位置に形成されたものである(図7参照)。
上記構成によれば、段差部64は、凹部63の凹底部63aと車幅方向において略一致する位置に形成することにより、衝撃吸収部材61の車幅方向の略中間位置Pmに凹部63の凹底部63aと、段差部64とを配置することができる。
これにより、凹部63の凹底部63aと、段差部64との夫々の稜線641u,641d,642u,642d,62h,62jを衝撃吸収部材61の車幅方向の略中間位置Pmに集約することで、フルラップ衝突と斜突との夫々に対して衝撃吸収部材61によるエネルギー吸収性をより一層高めることができる。
またこの発明の態様として、車幅方向内縁62iの傾斜角度αを車両前後方向に対して5度以上20度以下を満たす、例えば8度に設定したものである(図3参照)。
上記構成によれば、車幅方向内縁62iの傾斜角度を5度以上に設定することで、特に斜突に対して衝撃吸収部材61が倒れ難くすることができ、斜突時のエネルギー吸収量を高めることができる。
車幅方向内縁62iの傾斜角度αを20度以下に設定することで、フルラップ衝突時に衝撃吸収部材61の安定したエネルギー吸収性が阻害されることを防ぐとともに、衝撃吸収部材61の高重量化を防ぐことができる。
またこの発明の態様として、フロントバンパービーム67は車幅方向の中央部が前方に位置するように湾曲形状に形成されており(図3参照)、サスペンション支持部材41(車体骨格部材)の被後端連結部41a(先端)への取付部としての機能を備える後端側屈曲部613(基端側屈曲部)が、衝撃吸収部材61の後端側(基端側)に、側壁部62cより車幅方向外方側に突出形成される一方で(図2〜図4、図6、図8参照)、フロントバンパービーム67への取付部としての機能を備える前端側屈曲部612(先端側屈曲部)が、衝撃吸収部材61の前端側(先端側)に、側壁部62cより車幅方向内方側に突出形成されたものである(図3、図6、図9参照)。
上記構成によれば、衝撃吸収部材61の車両前後方向(長手方向)において、該前後方向の直交断面について、前端側よりも後端側が大きいことを活かして、衝撃吸収部材61の後端側に、後端側屈曲部613を、側壁部62cより車幅方向外方側に突出形成することで、被後端連結部41aに対する広い取付面積を確保することができる。
詳しくは、衝撃吸収部材61は、その長手方向の直交断面が車幅方向外側へ開口する開断面形状であるため、上述したように、後端側屈曲部613を衝撃吸収部材61の後端側において、側壁部62cより車幅方向外方側に形成することにより、衝撃吸収部材61の車両後方への開口(すなわち衝撃吸収部材61の内部の後端側の空間S)を塞ぐように形成することができる。
そして衝撃吸収部材61は、上述したように、その後端側を前端側に対し幅広に形成したため(図3参照)、衝撃吸収部材61の長手方向の直交断面について、前端側よりも後端側が大きくなるように形成することができる。
このため、後端側屈曲部613を、側壁部62cに対して車幅方向外方側に形成することにより、つまり、衝撃吸収部材61の内部の後端に位置する大きな後方開口(空間S)の全体を塞ぐように形成するとともに、凹部63を、その凹底部63aの車幅方向の位置が衝撃吸収本体部62の車幅方向の略中間位置Pmになる深さに留めて形成することで、衝撃吸収部材61の後端に平板状の大きな後端側屈曲部613を形成することができる。
従って、後端側屈曲部613は、上述したように、例えば、サスペンション支持部材41(車体骨格部材)の被後端連結部41a(先端)に備えたセットプレート66に、リベット止めするための挿通孔613aを複数設けることができる等(図6参照)、サスペンション支持部材41の被後端連結部41aに対する広い取付面積を確保することができる。
さらに衝撃吸収部材61は、上述したように、凹部63を、その凹底部63aの車幅方向の位置が衝撃吸収本体部62の車幅方向の略中間位置Pmになる深さに留めて形成することにより、衝撃吸収本体部62における、車両前後方向に延びる軸心X(図8参照)を横切るように設けることができ、被後端連結部41aと後端側屈曲部613との前後各面を互いに突き合わせた状態で、正面視(車両前方から後方視)で軸心Xに対して極力近接した取り付け位置にて強固に取り付けることができる。
詳述すると、特許文献1(特開2010−195068号公報)の衝撃吸収部材(20)は、その車幅方向外縁に位置する立壁(28)に、車幅方向内側へ向けて凹む凹部が設けられており、該凹部は、該衝撃吸収部材(20)の車幅方向内縁に達するまで深く形成されている。すなわち、特許文献1の衝撃吸収部材(20)は、車両前後方向の直交断面を略W字状に形成している(特許文献1の図4参照)。
ここで特許文献1の衝撃吸収部材(20)は、上述したように、車両前後方向の全体が車幅方向内側へ開口する開断面形状であるが故に上記直交断面の車幅方向外側部分と比して脆弱化する車幅方向内側部分を、上述したように、凹部を車幅方向内側部分に至るまで深く形成することで斜突時の耐力を高めているようにも見受けられる。
しかしながら、特許文献1の衝撃吸収部材(20)のように、深い凹部を有する衝撃吸収部材は、その後端において、車体側へ取り付ける後方フランジ部の大きさを確保できず、車体側への十分な取り付け面積を確保できないことが懸念される。
さらに特許文献1においては、車体側のフロントサイドメンバ(12)の前端部(12A)によって、衝撃吸収部材(20)の基端側(根元部)を結合するものであるが、該前端部(12A)の前面と衝撃吸収部材(20)の基端側の後面とをダイレクトに当接させた状態で結合するものではなく、また、衝撃吸収部材(20)の長手方向に延びる中心軸と正面視(車両前方から後方視)で一致する箇所、又はその近傍において、該衝撃吸収部材(20)の基端側を結合するものではない(特許文献1の図5参照)。すなわち、特許文献1においては、衝撃吸収部材(20)の基端側を、該衝撃吸収部材(20)上記中心軸に対して正面視でオフセットした(つまり少なくとも車幅方向に離間した)位置に有する、前端部(12A)の側面部に、ボルト等で締結して結合するものである(特許文献1の図5参照)。
このように特許文献1は、衝撃吸収部材(20)の基端側を該衝撃吸収部材(20)の中心軸に極力近い位置でフロントサイドメンバ(12)の前端部(12A)に対してダイレクトに取り付けることができないため、特許文献1の場合、必ずしも衝突時の軸圧縮荷重をしっかりと受け止めるに適した結合形態とは言い難く、上述したように、後方フランジ部の大きさを確保できないという課題を有し、これら課題の要因となる凹部の深さについて検討の余地がある。
これに対して衝撃吸収部材61は、凹部63を、その凹底部63aが衝撃吸収本体部62の車幅方向の略中間位置Pmとなる深さに留めて形成することで、後端側屈曲部613は、衝撃吸収本体部62における、車両前後方向に延びる軸心X(図8参照)を横切るように形成することができる。
従って、衝撃吸収本体部62は上述したように、その後端側屈曲部613をサスペンション支持部材41(車体骨格部材)の被後端連結部41a(先端部)に互いの面同士を当接した状態で、正面視(車両前方から後方視)で軸心Xに対して極力近接した位置に設けた取付部(例えば、挿通孔613a)によって後端側屈曲部613を被後端連結部41aに対して強固に取り付けることができる。
また上述したように、前端側屈曲部612を、衝撃吸収部材61の前端側に、側壁部62cより車幅方向内方側に突出形成する、すなわち、側壁部62cに対して後端側屈曲部613と略反対側に突出形成することで(図3、図5、図6、図9参照)、前端側屈曲部612および後端側屈曲部613を含めた衝撃吸収部材61の成形性を確保することができる。
詳述すると、仮に前端側屈曲部(612)を、衝撃吸収部材(61)の前端側に、側壁部(62c)に対して車幅方向外方側に突出形成した場合、すなわち、側壁部(62c)に対して後端側屈曲部(613)と略同じ側に突出形成した場合には、前端側屈曲部(612)は、フロントバンパービーム(67)へ取り付け可能に該フロントバンパービーム(67)の湾曲形状に沿って衝撃吸収部材(61)の前端側から車幅方向外側程後方へ反り返るように延設される。
すなわち、前端側屈曲部(612)は、側壁部(62c)より車幅方向外方側に突出形成した場合には、該前端側屈曲部(612)と後端側屈曲部(613)との車両前後方向の間隔が、これら(612,613)の突出方向の先端程、小さくなるように略同じ方向に延び、衝撃吸収本体部(62)に対して、平面視で車両前後方向においてオーバーハングするレイアウトになる(図示省略)。
そうすると、衝撃吸収部材(61)に対して車幅方向の内外各側に配置して互いに近接又は離間可能に、該衝撃吸収部材(61)を成形するために備えた一対の成形型のうち、衝撃吸収本体部(62)に対して、車幅方向外側(前端側屈曲部(612)と後端側屈曲部(613)とが突出する側)に配置した成形型に対して適切な角度の抜き勾配をつけることができない。
これに対して本実施形態では、前端側屈曲部612を、衝撃吸収部材61の前端側における、側壁部62cに対して車幅方向内方側に形成することで、湾曲形状のフロントバンパービーム67に取り付けることができつつ、衝撃吸収本体部62に対して、平面視で車両前後方向にオーバーハングしないレイアウトとすることができる。このため、衝撃吸収部材61に対して車幅方向の内外各側に配置する一対の成形型のいずれに対しても抜き勾配をつけることができ、成形性を確保することができる。
従って、本実施形態の衝撃吸収部材61は、その長手方向の直交断面について、前端側よりも後端側が大きいことを活かして、衝撃吸収部材61の後端側における、車体骨格部材の前端に対する広い取付面積を確保しつつ、衝撃吸収部材61のプレス成形性を高めることができる。
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
例えば、本実施形態においては、車体前部側に適用した衝撃吸収構造について説明したが、車体後部に適用してもよく、骨格部材は、上述したサスペンション支持構造体4に備えた左右一対のサスペンション支持部材41に限らず、車体剛性部材として左右一対備え、車両前後方向に延びるフロントサイドフレーム又はリヤサイドフレームで構成してもよい。
例えば、本実施形態においては、車体前部側に適用した衝撃吸収構造について説明したが、車体後部に適用してもよく、骨格部材は、上述したサスペンション支持構造体4に備えた左右一対のサスペンション支持部材41に限らず、車体剛性部材として左右一対備え、車両前後方向に延びるフロントサイドフレーム又はリヤサイドフレームで構成してもよい。
また本実施形態においては、繊維強化樹脂として炭素繊維樹脂を用いたが、例えばガラス繊維や金属繊維等の他の繊維強化樹脂を用いてもよい。
1…車両
41…サスペンション支持部材(車体骨格部材)
41a…被後端連結部(サスペンション支持部材の先端)
61…衝撃吸収部材
62a…上壁部
62b…下壁部
62c…側壁部
62d…上側フランジ部
62e…下側フランジ部
62o…上壁部および下壁部の車幅方向外縁(車幅方向他方側縁)
62i…上壁部および下壁部の車幅方向内縁(車幅方向一方側縁)
63…凹部
63a…凹底部(凹部の車幅方向外端)
64(64u,64d)…段差部
67…フロントフロントバンパービーム(バンパービーム)
612…前端側屈曲部(先端側屈曲部)
613…後端側屈曲部(基端側屈曲部)
Pm…上壁部と下壁部との車幅方向の略中間位置
α…車幅方向内縁の車両前後方向に対する傾斜角
41…サスペンション支持部材(車体骨格部材)
41a…被後端連結部(サスペンション支持部材の先端)
61…衝撃吸収部材
62a…上壁部
62b…下壁部
62c…側壁部
62d…上側フランジ部
62e…下側フランジ部
62o…上壁部および下壁部の車幅方向外縁(車幅方向他方側縁)
62i…上壁部および下壁部の車幅方向内縁(車幅方向一方側縁)
63…凹部
63a…凹底部(凹部の車幅方向外端)
64(64u,64d)…段差部
67…フロントフロントバンパービーム(バンパービーム)
612…前端側屈曲部(先端側屈曲部)
613…後端側屈曲部(基端側屈曲部)
Pm…上壁部と下壁部との車幅方向の略中間位置
α…車幅方向内縁の車両前後方向に対する傾斜角
Claims (6)
- 車両の車幅方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、車両の車体を構成する左右一対の車体骨格部材と、
車両前後方向に延びるとともに、その基端が前記車体骨格部材に連結された繊維強化樹脂製の左右一対の衝撃吸収部材と、
車両前後方向における前記衝撃吸収部材の先端を車幅方向に連結するバンパービームとを備え、
上記衝撃吸収部材は、上壁部と、下壁部と、これら上下各壁部の車幅方向一方同士を連結するとともに上下方向の中央部に車幅方向他方側へ向かって凹む凹部が形成された側壁部と、上記上壁部の車幅方向他方側縁から上方に延びる上側フランジ部と、上記下壁部の車幅方向他方側縁から下方に延びる下側フランジ部と、を備えて車幅方向他方側が開放する開断面形状に形成された車両の衝撃吸収構造であって、
上記衝撃吸収部材は、車幅方向外側が開放されるとともに、平面視で上記上壁部および上記下壁部の車幅方向外縁が車両前後方向に平行に延び、車幅方向内縁が、その先端側に対し基端側が車幅方向内側に位置するよう傾斜して延び、上記基端側が上記先端側に対し幅広に形成されており、
上記上壁部と上記下壁部とには、夫々の車幅方向の内外両縁の間に、車幅方向外縁同士の上下方向の間隔に対し車幅方向内縁同士の上下方向の間隔が狭くなるように段差部が形成された
車両の衝撃吸収構造。 - 車両の車幅方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、車両の車体を構成する左右一対の車体骨格部材と、
車両前後方向に延びるとともに、その基端が前記車体骨格部材に連結された繊維強化樹脂製の左右一対の衝撃吸収部材と、
車両前後方向における前記衝撃吸収部材の先端を車幅方向に連結するバンパービームとを備え、
上記衝撃吸収部材は、上壁部と、下壁部と、これら上下各壁部の車幅方向一方同士を連結するとともに上下方向の中央部に車幅方向他方側へ向かって凹む凹部が形成された側壁部と、上記上壁部の車幅方向他方側縁から上方に延びる上側フランジ部と、上記下壁部の車幅方向他方側縁から下方に延びる下側フランジ部と、を備えて車幅方向他方側が開放する開断面形状に形成された車両の衝撃吸収構造であって、
上記衝撃吸収部材は、車幅方向外側が開放されるとともに、平面視で上記上壁部および上記下壁部の車幅方向外縁が車両前後方向に平行に延び、車幅方向内縁が、その先端側に対し基端側が車幅方向内側に位置するよう傾斜して延び、上記基端側が上記先端側に対し幅広に形成されており、
上記凹部は、その車幅方向外端が上記衝撃吸収部材の車幅方向の略中間位置に配置するように形成された
車両の衝撃吸収構造。 - 上記上壁部と上記下壁部とには、夫々の車幅方向の内外両縁の間に、車幅方向外縁同士の上下方向の間隔に対し車幅方向内縁同士の上下方向の間隔が狭くなるように段差部が形成された
請求項2に記載の車両の衝撃吸収構造。 - 上記段差部は、上記凹部の上記車幅方向外端と車幅方向において略一致する位置に形成された
請求項1又は3に記載の車両の衝撃吸収構造。 - 上記車幅方向内縁の傾斜角度を車両前後方向に対して5度以上20度以下に設定した
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両の衝撃吸収構造。 - 上記バンパービームは車幅方向の中央部が前方に位置するように湾曲形状に形成されており、
上記車体骨格部材の先端への取付部を備える基端側屈曲部が、上記衝撃吸収部材の基端側における、上記側壁部より車幅方向外方側に形成され、
上記バンパービームへの取付部を備える先端側屈曲部が、上記衝撃吸収部材の先端側における、上記側壁部より車幅方向内方側に形成された
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両の衝撃吸収構造。
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