JP7127416B2 - 内燃機関 - Google Patents

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本発明は、内燃機関に関する。
車両が旋回する際に、内燃機関のオイルパンに貯留されているオイルが旋回時の遠心力によって片寄ることがある。このとき、オイルパンに設けられているオイルストレーナの吸入口がオイルの液面から露出すると、吸入口から空気が吸入されてオイルの吸入量が不足する場合がある。
特許文献1に開示されているオイルストレーナ及びオイルポンプでは、オイルが片寄った場合にオイルの吸入量を確保するため、オイルポンプに接続されたリターンパイプの開口をオイルストレーナの吸入口近傍に配置することによって、リターンパイプを介してオイルポンプから還流させたオイルをオイルストレーナの吸入口から吸入するように構成している。
特開2000‐179319号公報
特許文献1に開示されているオイルポンプでは、還流させたオイルが再び吸入されるようにリターンパイプを配置する必要があった。さらに、リターンパイプを介してオイルを還流させるための余剰な吐出量を設定する必要があった。リターンパイプを介してオイルを還流させることなく、車両の旋回時において、オイルパンからオイルストレーナへのオイル吸入量を確保できる構成が求められていた。
上記課題を解決するための内燃機関は、クランクシャフトの延伸方向が車両の幅方向に沿うように車両に搭載される内燃機関であり、前記クランクシャフトとカムシャフトとの間で回転動力を伝達するタイミングチェーンと、前記クランクシャフトの延伸方向における一端側においてシリンダブロックに取り付けられており前記タイミングチェーンを覆うチェーンカバーと、内燃機関の潤滑油としてのオイルを貯留するオイルパンと、ポンプハウジング内に区画されている油室と、動力が入力される回転軸と、該回転軸と一体回転するロータと、を有しており、前記チェーンカバーの内部に配置されているオイルポンプと、前記オイルパンに貯留されているオイルを前記オイルポンプに供給する吸入管と、前記吸入管における前記オイルパン側の端部に取り付けられているストレーナと、前記シリンダブロックに設けられておりオイルを前記オイルパンに戻すオイル戻し通路と、を備え、前記オイルポンプは、前記回転軸と前記ロータとの間で前記回転軸と前記ロータとの少なくとも一方に前記回転軸の軸方向に沿った連通溝を有し、前記回転軸の軸方向における前記ポンプハウジングと前記ロータとの間の間隙と、前記連通溝と、を介して前記油室のオイルを前記オイルパンに戻すことが可能に構成されており、前記ストレーナに開口している吸入口と、前記オイル戻し通路が有する吐出口と、が前記クランクシャフトの延伸方向に対する前記シリンダブロックの中央位置よりも前記チェーンカバー側に設けられていることをその要旨とする。
内燃機関が搭載される車両が、例えばチェーンカバーが配置されている側とは反対側に旋回した場合、オイルパンに貯留されているオイルは、旋回時の遠心力によってチェーンカバー側に片寄る。この場合、上記構成では、ストレーナの吸入口が中央位置よりもチェーンカバー側に設けられているため、吸入口がオイルの液面から露出しにくい。これによって、ストレーナの吸入口から空気が吸入されることを抑制でき、オイルの吸入量を確保できる。
一方、チェーンカバーが配置されている側に車両が旋回した場合には、オイルは、旋回時の遠心力によってチェーンカバーが配置されている側とは反対側に片寄る。上記構成では、オイル戻し通路の吐出口が中央位置よりもチェーンカバー側に設けられている。したがって、オイル戻し通路を通過したオイルがチェーンカバー側に戻される。このため、遠心力によってチェーンカバーが配置されている側とは反対側にオイルが片寄るとしても、チェーンカバー側のオイルが確保されやすい。すなわち、オイルが片寄ることによるチェーンカバー側のオイルの不足を、オイル戻し通路からオイルパンに戻されるオイルによって補うことができる。これによって、ストレーナの吸入口がオイルの液面から露出することを抑制でき、吸入口からのオイルの吸入量を確保できる。
また、車両の旋回時の遠心力によってオイルポンプのロータが回転軸の軸方向における一方に押し付けられると、旋回方向側ではロータとポンプハウジングとの間の間隙が大きくなる。これによって油室から当該間隙にオイルが漏出しやすくなる。上記構成では、油室のオイルをオイルパンに戻すことが可能な連通溝を有している。すなわち、間隙と連通溝とを介して、オイルポンプの油室からオイルパンにオイルを戻すことができる。こうしたオイルポンプがチェーンカバー内部に配置されているため、オイルポンプから漏出したオイルは、チェーンカバー側に戻される。このようにオイルポンプから漏出したオイルによっても、オイルが片寄ることによるチェーンカバー側のオイルの不足を補うことができる。これによって、ストレーナの吸入口がオイルの液面から露出することを抑制でき、吸入口からのオイルの吸入量を確保できる。
すなわち、上記構成によれば、旋回時の遠心力によってオイルが片寄った場合に、その旋回方向に関わらずストレーナの吸入口からのオイルの吸入量を確保することができる。ストレーナの吸入口から空気が吸入されることを抑制できるため、空気が吸入されることに起因したオイルの気泡率の増加を抑制することができる。
内燃機関の一実施形態を示す模式図。 同実施形態にかかる内燃機関が有するオイルポンプの断面図。 同実施形態にかかる内燃機関をオイルパン側から見た正面図。 同実施形態にかかる内燃機関が有するチェーンテンショナの断面図。
以下、内燃機関の一実施形態について、図1~図4を参照して説明する。
図1には、内燃機関10を示している。内燃機関10は、駆動軸であるクランクシャフト21を備えている。クランクシャフト21は、図1における左右方向に延伸している。クランクシャフト21は、クランクケース11に収容されている。内燃機関10は、内燃機関10の吸気バルブ及び排気バルブを開閉駆動するカムシャフト22を備えている。図1では図示を省略しているが、内燃機関10は、吸気バルブを駆動する吸気側のカムシャフト22と、排気バルブを駆動する排気側のカムシャフト22とを備えている。吸気バルブ及び排気バルブは、シリンダヘッド13に設けられている。
内燃機関10は、クランクシャフト21の延伸方向が車両の幅方向に沿うように車両に搭載される。図1には、内燃機関10が車両に搭載された場合における車両の幅方向である車幅方向と、鉛直上方と鉛直下方とを示す矢印を表示している。
内燃機関10は、回転動力を伝達するタイミングチェーン23を備えている。タイミングチェーン23は、クランクシャフト21に取り付けられているスプロケットと、後述する可変動弁機構24に巻き付けられている。内燃機関10は、タイミングチェーン23を覆うチェーンカバー17を備えている。チェーンカバー17は、シリンダブロック12に取り付けられている。チェーンカバー17によって覆われている空間は、クランクケース11内と連通している。チェーンカバー17における鉛直下方側の底面は、シリンダブロック12に近づくほど鉛直下方に位置するように傾斜した傾斜部を有している。
内燃機関10は、クランクシャフト21の回転角度に対するカムシャフト22の相対的な回転角度を変更する可変動弁機構24(以下、「VVT24」という。)を備えている。VVT24は、吸気側のカムシャフト22と、排気側のカムシャフト22のそれぞれに設けられている。VVT24には、VVT24へのオイルの給排を制御するオイルコントロールバルブ25(以下、「OCV25」という。)が内蔵されている。OCV25は、カムシャフト22の軸方向に変位可能なスプール弁と、スプール弁を収容するスリーブとを有している。OCV25には、オイルの給排態様として五つの形態が設定されている。また、スプール弁とスリーブとの間には、所定のクリアランスが設定されている。当該クリアランスは、OCV25からオイルの漏出が許容される大きさに設定されている。
クランクケース11の鉛直下方には、内燃機関10の潤滑油としてのオイルを貯留するオイルパン14が取り付けられている。
内燃機関10は、オイルパン14に貯留されているオイルを内燃機関10の各部に供給するためのオイルポンプ40を備えている。オイルポンプ40は、チェーンカバー17内に配置されている。なお、チェーンカバー17がオイルポンプ40のハウジングの一部を構成している。
図2を参照してオイルポンプ40について説明する。オイルポンプ40は、クランクシャフト21から動力が伝達される回転軸42を備えている。図2には、回転軸42の中心軸に沿った軸線C2を表示している。オイルポンプ40は、インナーロータ43とアウターロータ45とを備える内接歯車型のオイルポンプである。インナーロータ43及びアウターロータ45は、ポンプハウジング41に収容されている。インナーロータ43は、回転軸42と一体回転するロータである。アウターロータ45は、インナーロータ43の回転に伴って回転する。インナーロータ43及びアウターロータ45の回転によって、インナーロータ43とアウターロータ45との間に形成される油室44の容積が変動する。オイルポンプ40では、油室44の容積が変動することによってオイルの吸引と排出とが行われる。
オイルポンプ40では、軸線C2の延伸方向において、インナーロータ43及びアウターロータ45とポンプハウジング41との間には、インナーロータ43及びアウターロータ45の回転を妨げないようにクリアランスが設定されている。
インナーロータ43の内周面には、連通溝43Aが形成されている。連通溝43Aは、軸線C2と直交する方向に規定の深さを有する溝として形成されている。連通溝43Aは、軸線C2の延伸方向におけるインナーロータ43の一端から他端までを連通するように形成されている。
オイルポンプ40から排出されたオイルは、例えば、タイミングチェーン23、カムシャフト22、及びクランクシャフト21等の駆動部分の潤滑に用いられる。また、オイルは、油圧を用いて作動するVVT24のOCV25や、後述するチェーンテンショナ30に供給される。内燃機関10の各部に供給されたオイルは、オイルパン14に戻るように構成されている。例えば、チェーンカバー17内に配置されているタイミングチェーン23、OCV25、チェーンテンショナ30、オイルポンプ40等から飛散したオイルは、チェーンカバー17の底面側に向けて落下する。こうして落下したオイルは、チェーンカバー17の底面を経由してオイルパン14に戻される、もしくは、直接オイルパン14に落下する。また、図1に示すように、シリンダブロック12には、オイルパン14へオイルを案内するためのオイル戻し通路16が形成されている。オイル戻し通路16は、鉛直方向に延設されている。オイル戻し通路16の鉛直下方側の端部には、オイルを排出する吐出口16Aが形成されている。
図1には、クランクシャフト21の延伸方向におけるシリンダブロック12の中央位置を通過する直線であり、鉛直方向に沿った中心線C1を表示している。オイル戻し通路16の吐出口16Aは、中心線C1よりもチェーンカバー17側に配置されている。
オイルポンプ40には、吸入管49を通じてオイルパン14内のオイルが吸引される。吸入管49のオイルパン14側の端部には、オイルポンプ40へと吸引されるオイル中に含まれる異物を除去するためのストレーナ47が取り付けられている。ストレーナ47は、オイルパン14の内部に配置されている。ストレーナ47には、オイルを吸引する吸入口48が設けられている。吸入口48は、オイルパン14の底面に向かって開口している。吸入口48が中心線C1よりもチェーンカバー17側に位置するように、ストレーナ47が配置されている。
図3には、オイルパン14の底面側から見た内燃機関10を示している。オイルパン14は、図3における上方に膨出した拡張部15を備えている。拡張部15は、オイルパン14において中心線C1よりもチェーンカバー17側の方がオイルを貯留可能な容積が大きくなるように膨出して形成されている。
図1及び図4に示すように内燃機関10は、タイミングチェーン23の張力を調整するためのチェーンテンショナ30を備えている。チェーンカバー17内には、タイミングチェーン23を案内するチェーンガイド51が配置されている。チェーンテンショナ30は、突出部33の突出長さを変更することによってチェーンガイド51を押圧する。これによって、タイミングチェーン23の張力が調整される。チェーンテンショナ30は、スプリング34による突出部33への付勢と突出部33に作用する油圧とによって突出部33の突出長さを変更することができる。図4には、突出部33の突出方向を示す矢印を表示している。
チェーンテンショナ30は、チェーンガイド51に当接する突出部33と、突出部33を収容するテンショナハウジング31とを有している。テンショナハウジング31には、突出部33を収容する収容孔の一部が拡径されたオイル導入隙38が設けられている。オイル導入隙38が形成されている範囲においては、テンショナハウジング31の内周面と突出部33の外周面とが接触していない。また、テンショナハウジング31には、オイル導入隙38に連通するようにオイル導入孔37が形成されている。オイル導入孔37を介してテンショナハウジング31内にオイルが導入される。突出部33には、オイル導入隙38と連通するオイル孔39が形成されている。オイル孔39を介して突出部33の内部にオイルが導入される。
チェーンテンショナ30において、突出部33の突出方向とは反対側には、テンショナハウジング31と突出部33によって区画された油圧室32が設けられている。油圧室32には、突出部33を突出方向に付勢するスプリング34が設けられている。油圧室32には、油圧室32と突出部33の内部とを連通する孔を閉塞可能な弁体36が設けられている。弁体36は、突出部33に取り付けられているリテーナ35に収容されている。
突出部33の外周面には、漏出溝33Aが形成されている。漏出溝33Aは、突出部33の突出方向において突出部33の一端から他端に亘って形成されている。漏出溝33Aは、チェーンテンショナ30の機能を損なわない範囲で油圧室32からオイルが漏出可能な深さの溝として形成されている。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
図1には、内燃機関10が搭載される車両が旋回する場合の車両の旋回方向を表示している。図1における左側の方向を第1方向TLとして、右側の方向を第2方向TRとして表示している。また、以下では、「中心線C1よりもチェーンカバー17側」のことをTCC側という。「中心線C1に対してチェーンカバー17とは反対側」のことを反TCC側という。
内燃機関10を搭載する車両が第1方向TLに旋回した場合、オイルパン14に貯留されているオイルは、旋回時の遠心力によってTCC側に片寄る。図1には、このときのオイルの液面を第1液面SLとして破線で表示している。
内燃機関10では、ストレーナ47の吸入口48がTCC側に設けられている。このため、車両が第1方向TLに旋回してオイルがTCC側に片寄った場合、図1に示すように、第1液面SLが吸入口48よりも鉛直上方になりやすい。すなわち、吸入口48がオイルの液面から露出しにくい。これによって、ストレーナ47の吸入口48から空気が吸入されることを抑制でき、オイルの吸入量を確保できる。
一方、車両が第2方向TRに旋回した場合には、オイルは、旋回時の遠心力によって反TCC側に片寄る。図1には、このときのオイルの液面を第2液面SRとして二点鎖線で表示している。第2液面SRは、TCC側に配置されているストレーナ47の吸入口48よりも鉛直下方になりやすい。すなわち、吸入口48がオイルの液面から露出しやすい。この点、内燃機関10では、オイル戻し通路16の吐出口16AがTCC側に設けられている。このため、オイル戻し通路16を通過したオイルは、TCC側に戻される。オイルパン14におけるTCC側にオイルが戻されやすいため、第2方向TRへの旋回時の遠心力によって反TCC側にオイルが片寄るとしても、TCC側のオイルが確保されやすい。すなわち、車両が第2方向TRに旋回した場合にオイルが反TCC側に片寄ることによるTCC側のオイルの不足を、オイル戻し通路16からオイルパン14に戻されるオイルによって補うことができる。これによって、ストレーナ47の吸入口48がオイルの液面から露出することを抑制でき、吸入口48からのオイルの吸入量を確保できる。
また、車両が第2方向TRに旋回した場合、旋回時の遠心力によってオイルポンプ40のインナーロータ43及びアウターロータ45がポンプハウジング41に押し付けられる。図2には、インナーロータ43に作用する遠心力CFを例示している。このように遠心力CFが作用すると、ポンプハウジング41とインナーロータ43及びアウターロータ45との間のクリアランスが一方向において拡大する。図2には、クリアランスが拡大した間隙を間隙D1として示している。ここで、オイルポンプ40では、インナーロータ43に連通溝43Aが形成されている。間隙D1と連通溝43Aとが連通すると、油室44からオイルを漏出可能な漏出経路が形成される。なお、オイルポンプ40からのオイルの漏出を抑制するオイルシールが設けられているとしても、間隙D1と連通溝43Aからなる漏出経路は、オイルシールを避けるようにオイルを漏出させることができる。オイルポンプ40がチェーンカバー17内部に配置されているため、オイルポンプ40から漏出したオイルは、TCC側に戻される。このようにオイルポンプ40から漏出したオイルによっても、車両が第2方向TRに旋回した場合にオイルが反TCC側に片寄ることによるTCC側のオイルの不足を補うことができる。これによって、ストレーナ47の吸入口48がオイルの液面から露出することを抑制でき、吸入口48からのオイルの吸入量を確保できる。
さらに、内燃機関10では、VVT24のOCV25から漏出したオイルがTCC側に戻される。また、チェーンテンショナ30に漏出溝33Aが設けられていることによって漏出溝33Aを介してオイルが漏出しやすい。そして、チェーンテンショナ30から漏出したオイルはTCC側に戻される。このように内燃機関10は、TCC側にオイルが戻されやすい。これによって、車両が第2方向TRに旋回した場合に、ストレーナ47の吸入口48がオイルの液面から露出することを抑制でき、吸入口48からのオイルの吸入量を確保できる。
また、オイルパン14が拡張部15を備えていることによって、オイルを貯留可能な容積がTCC側の方が大きくなっている。オイルパン14では、より多くのオイルをTCC側に貯留することができるため、車両が第2方向TRに旋回してオイルが反TCC側に片寄ったとしても、TCC側のオイルが確保されやすい。これによって、車両が第2方向TRに旋回した場合に、ストレーナ47の吸入口48がオイルの液面から露出することを抑制でき、吸入口48からのオイルの吸入量を確保できる。
以上のように内燃機関10によれば、旋回時の遠心力によってオイルが片寄った場合に、その旋回方向に関わらずストレーナ47の吸入口48からのオイルの吸入量を確保することができる。ストレーナ47の吸入口48から空気が吸入されることを抑制できるため、空気が吸入されることに起因したオイルの気泡率の増加を抑制することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、内燃機関10を搭載する車両が第1方向TLに旋回した場合に旋回時の遠心力によってオイルが片寄る側にチェーンカバー17を設けている。車両が第2方向TRに旋回した場合にオイルが片寄る側にチェーンカバー17を設けてもよい。すなわち、図1における左側にチェーンカバー17が設けられていてもよい。この場合でも、吸入口48が中心線C1よりもチェーンカバー17側に位置するようにストレーナ47を配置し、吐出口16Aが中心線C1よりもチェーンカバー17側に位置するようにオイル戻し通路16を設けることによって、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
・上記実施形態では、インナーロータ43に連通溝43Aを形成しているが、間隙D1と連通することによって漏出経路を形成可能な溝を回転軸42に設けてもよい。また、インナーロータ43及び回転軸42に溝を形成することもできる。
・インナーロータ43に複数本の連通溝43Aを形成してもよい。
・上記実施形態では、突出部33の外周面に漏出溝33Aを形成しているが、テンショナハウジング31の内周面に溝を形成することによってチェーンテンショナ30からオイルを漏出可能にしてもよい。また、突出部33の外周面及びテンショナハウジング31の内周面に溝を形成することもできる。
・上記実施形態では、突出部33の一端から他端に亘って漏出溝33Aを形成した。漏出溝33Aは、突出部33の一部分に設けられていてもよい。例えば、油圧室32からオイル孔39までの範囲にのみ漏出溝を形成してもよい。この場合でも、漏出溝を介して油圧室32からオイルを漏出させやすくなる。
・オイルパン14の形状は、オイルを貯留可能な容積がTCC側の方が大きくなっているのであれば、図3に例示した形状に限られるものではない。
10…内燃機関、11…クランクケース、12…シリンダブロック、13…シリンダヘッド、14…オイルパン、15…拡張部、16…通路、16A…吐出口、17…チェーンカバー、21…クランクシャフト、22…カムシャフト、23…タイミングチェーン、24…可変動弁機構(VVT)、25…オイルコントロールバルブ(OCV)、30…チェーンテンショナ、31…テンショナハウジング、32…油圧室、33…突出部、33A…漏出溝、34…スプリング、35…リテーナ、36…弁体、37…オイル導入孔、38…オイル導入隙、39…オイル孔、40…オイルポンプ、41…ポンプハウジング、42…回転軸、43…インナーロータ、43A…連通溝、44…油室、45…アウターロータ、47…ストレーナ、48…吸入口、49…吸入管、51…チェーンガイド。

Claims (1)

  1. クランクシャフトの延伸方向が車両の幅方向に沿うように車両に搭載される内燃機関であり、
    前記クランクシャフトとカムシャフトとの間で回転動力を伝達するタイミングチェーンと、
    前記クランクシャフトの延伸方向における一端側においてシリンダブロックに取り付けられており前記タイミングチェーンを覆うチェーンカバーと、
    内燃機関の潤滑油としてのオイルを貯留するオイルパンと、
    ポンプハウジング内に区画されている油室と、動力が入力される回転軸と、該回転軸と一体回転するロータと、を有しており、前記チェーンカバーの内部に配置されているオイルポンプと、
    前記オイルパンに貯留されているオイルを前記オイルポンプに供給する吸入管と、
    前記吸入管における前記オイルパン側の端部に取り付けられているストレーナと、
    前記シリンダブロックに設けられておりオイルを前記オイルパンに戻すオイル戻し通路と、を備え、
    前記オイルポンプは、前記回転軸の外周面から前記回転軸の軸方向に直交する方向に規定の深さを有するとともに前記回転軸の軸方向に沿った連通溝、及び前記ロータの内周面から前記回転軸の軸方向に直交する方向に規定の深さを有するととともに前記回転軸の軸方向に沿った連通溝、の少なくとも一方の連通溝を有し、前記回転軸の軸方向における前記ポンプハウジングと前記ロータとの間の間隙と、前記連通溝と、を介して前記油室のオイルを前記オイルパンに戻すことが可能に構成されており、
    前記ストレーナに開口している吸入口と、前記オイル戻し通路が有する吐出口と、が前記クランクシャフトの延伸方向に対する前記シリンダブロックの中央位置よりも前記チェーンカバー側に設けられている
    内燃機関。
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